【寄り付き概況】
17日の日経平均株価は反落で始まった。始値は前日比150円43銭安の4万4751円84銭。
世界的な株高局面で東京株式市場も強さを発揮していたが、前日の欧米株市場が全面安となったことで、足もとで利益確定の動きが表面化している。
FOMCの結果発表とパウエルFRB議長の記者会見を前に、この結果を見極めたいとの思惑が買いを手控えさせるほか、今週末に判明する日銀金融政策決定会合の結果や植田日銀総裁の記者会見を控えていることから、目先ポジション調整の売り圧力が拭えない。
外国為替市場でドル安・円高方向に振れていることも警戒材料となっている。
東証株価指数(TOPIX)は反落している。
個別では、ファストリやファナックが下げている。一方、東エレクやディスコ、テルモは買われている。
09月17日 相場展望(寄り付き前)
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【オープニングコメント】
弱含みの展開か |
・・・続き
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17日の東京株式市場は、弱含みの展開か。
日経平均株価の予想レンジは、4万4700円-4万5200円を想定。(16日終値4万4902円27銭)
米国株は下落。ダウ平均は125ドル安の45757ドルで取引を終えた。
現地16日の米国株が下落した動きを受けて、売り優勢スタートとなりそう。
為替相場は、ドル・円が1ドル=146円台の半ば(16日は146円88-90銭)とやや円高方向にある一方、ユーロ・円が1ユーロ=173円台の後半(同173円24-28銭)と円安方向に振れている。対ドルでの円高が、輸出関連株の重しとなる場面もありそう。
シカゴ日経平均先物の円建て清算値は、16日の大阪取引所清算値比135円安の4万4505円だった。
【好材料銘柄】
■UTグループ <2146>
12月31日現在の株主を対象に1→15の株式分割を実施。
■カルビー <2229>
香港の投資運用会社オアシス・マネジメントが16日付で大量保有報告書を提出。オアシスのカルビー株式保有比率は5.98%となり、新たに5%を超えたことが判明した。
■ユカリア <286A>
社会医療法人博友会(北海道赤平市)とパートナーシップ協定を締結。
■GMOペパボ <3633>
今期経常を一転27%増益に上方修正・5期ぶり最高益、配当も29円増額。
■Mマート <4380>
上期経常が36%増益で着地・5-7月期も49%増益。
■三櫻工業 <6584>
コンテナ型データセンター用水冷モジュールを新規開発し、ゲットワークス社から受注を獲得。
■ワコム <6727>
米投資運用会社のカナメ・キャピタルが16日付で大量保有報告書を提出。カナメ・キャピタルのワコム株式保有比率は5.05%となり、新たに5%を超えたことが判明した。
■プレシジョン・システム・サイエンス <7707>
シスメックス <6869> の欧州統括現地法人であるSysmex Europe SEがPSSの全自動遺伝子検査システム「geneLEAD VIII」を販売開始。
■ヤマトインターナショナル <8127>
投資運用会社のシルバーケイプ・インベストメンツが16日付で変更報告書を提出。シルバーケイプのヤマトインタ株式保有比率は6.76%→8.22%に増加した。
【主な経済指標・スケジュール】
17(水)
【国内】
8月貿易統計(8:50)
8月訪日外客数(16:15)
インターネプコン ジャパン エレクトロニクス 製造・実装技術展(幕張メッセ、~9/19)
20年国債入札
【海外】
米8月住宅着工件数(21:30)
米8月建設許可件数(21:30)
パウエルFRB議長会見
トランプ米大統領、英国訪問(~9/19)
《米決算発表》
ゼネラル・ミルズ
※株式スケジュールは予定の為、変更される場合があります。
09月16日 NY株/欧州株概況
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【市況】125ドル安、FOMC控えナスダック小幅安 |
・・・続き
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16日のNYダウ工業株30種平均は反落し、前日比125ドル55セント安の4万5757ドル90セントで終えた。
主要株価指数が高値圏にある中、持ち高調整の売りも出やすかった。16、17日に米連邦公開市場委員会(FOMC)が開催されるが、市場では米連邦準備制度理事会(FRB)が利下げを再開すると確実視されている。投資家らは将来の金融緩和の規模やペースに関する言及に注目している。
米商務省がこの日発表した8月の小売売上高は前月比0.6%増と、市場予想(ロイター通信調べ)の0.2%増を上回った。変動の激しい自動車・同部品を除くと0.7%増。堅調な消費動向が示されたものの、FRBによる利下げを大きく妨げる内容ではないと受け止められた。
FRBはFOMCで0.25%の利下げを決めるとみられている。FOMC参加者の政策金利見通し(ドットチャート)やパウエルFRB議長の記者会見が注目され、様子見のムードが強かった。市場の一部ではドットチャートや議長会見が「市場の追加利下げ期待を高める」との見方があった。一方で、「(利下げに消極的な)タカ派よりと受け止められる可能性が懸念されている」との声もあった。
ダウ平均は200ドルあまり下げる場面があった。米利下げ期待などを背景にダウ平均は前週に最高値を更新した。その他の主要株価指数も高値更新を続けてきたため、割高感が意識されやすかった。
個別銘柄では今週出荷を始めた中国向け新製品への需要が低調と伝わったエヌビディアの下げが目立った。ユナイテッドヘルス・グループやトラベラーズなどディフェンシブ株も売られた。一方、アマゾン・ドット・コムやアップルが高い。原油高を受けてシェブロンも上げた。
ナスダック総合株価指数は7営業日ぶりに小反落し、前日比14.791ポイント安の2万2333.959で終えた。ブロードコムが売られた。アナリストが投資妙味などを指摘したテスラは続伸した。
【シカゴ日本株先物概況】
16日のシカゴ日経平均先物は下落した。12月物は前日比130円安の4万4505円で終えた。この日は日経平均株価が連日で最高値を更新したものの、米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を控えて米株式相場が売りに押されたため、シカゴ市場の日経平均先物には売りが優勢となった。
シカゴ日経225先物 (円建て)
44505 ( -135 )
シカゴ日経225先物 (ドル建て)
44605 ( -35 )
( )は大阪取引所終値比
【欧州株式市場】
■イギリス・ロンドン株価指数
16日の英FTSE100種総合株価指数は下落し、前日比81.37ポイント(0.87%)安の9195.66で終えた。米国では17日、英国では18日にそれぞれ金融政策が発表される。FTSE100種指数が最高値圏で推移するなか、米英金融政策の発表を前に持ち高調整や利益確定の売りが出やすかった。
米国で利下げがほぼ確実視される一方で、英国では利下げが見送られる可能性が高い。金融政策の方向性の違いが意識されて外国為替市場ではポンド高・ドル安が進行。ポンド高が英国外での売上高比率が高い企業の株価の重荷となった面もある。
FTSEの構成銘柄では、一部金融機関が投資判断を引き下げた大衆医薬品のヘイリオンが4.77%安、広告大手WPPが3.50%安、格安航空大手イージージェットが3.34%安と下げを主導。一方、産金大手フレスニロは2.09%高、流通大手セインズベリーは1.57%高、特殊化学品大手クローダ・インターナショナルは1.55%高となった。
■ドイツ・フランクフルト株価指数
16日のドイツ株価指数(DAX)は反落し、前日比419.62ポイント(1.76%)安の2万3329.24で終えた。米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を17日に控え、投資家が慎重姿勢に傾いた。9月に入って以降、DAXは戻りを試してきたが、16日は利益確定や持ち高調整の売りが優勢となった。
個別では、コメルツ銀行が4.14%安、ドイツ銀行が3.45%安、ハノーバー再保険が2.74%安と売り込まれた。一部金融機関が投資判断を引き下げた化粧品大手のバイヤスドルフなど、消費関連や自動車・自動車部品が下落。
半面、人工透析製品・サービスのフレゼニウスメディカルケアは1.47%高、ヘルスケア大手フレゼニウスは0.55%高で終わった。
■フランス・パリ株価指数
欧州株式市場でフランスの株価指数CAC40は7営業日ぶりに反落し、前日比0.99%安で終えた。