12月4週
今週の相場感
(2) 欧米動向 NYダウはクリスマスイブに今年49回目の過去最高値更新。 S&P500は同様に今年44回目の過去最高値更新。 因みに。S&Pの年間過去最高値更新日数の記録は1995年の77回。 2位は98年の47回、3位は97年の45回。 以下96年39回、99年35回。 44回更新した今年は今のところ4位。 残り4日すべて上昇すれば48回で史上2位にランクインする。 いずれもがクリントン政権だった過去。 そしてまたオバマ民主党政権の現在。 民主党政権はより株高という法則にもなりそう。

ロイターの三井住友FGのトップへのインタビュー。 骨子は「日本国債の売買益に依存していた収益体制からはすでに脱却。 市場部門は日本株などに運用資産をリバランスしている」。 興味深いのは以下のコメント。 「我々は、まだまだ強気の見通しを立てている。 従って無理に今年度に売却益を実現せずに そのまま保有していた方が将来的には楽しいかもしれない」 相変わらず国債のポートフォーリオを軽くし 株式関連にウエートをシフトした状態で越年する。 我々はサブプライム危機の際に、いち早くサブプライム投資を手仕舞いし、 傷を負わなかった。 今回も株式へのシフトを他の金融機関よりも一足先に進めた。 こうしたDNAが残っている限りチャンスはある」。 勿論、金融機関のトップに実務的な相場観があるとは思えない。 しかし大プレイヤーのトップのコメントとしては貴重に聞こえる。

一方でブルームバーグのシェールガスに関する記事。

三菱UFJなどメガ3行が初めて北米でのシェールガス液化事業融資に取り組んでいる。 カネ余りの邦銀は低コスト資金を武器に国内よりも利ざやの大きな海外事業に注力している。 日本政府はシェールガス確保に向け、政策金融で関連時事業への参入を後押し。 商社も銀行もこぞってこの流れに参加している。

S&Pのコメント。 「欧米金融機関はあまり積極的ではない。 欧州銀行は資金不足気味で長期資金には慎重。 海外事業分野で日本の銀行の進出機会でもある」。 ルイジアナ州のキャメロンは商事や物産が手掛け総事業費は約1兆円。 テキサス州のフリーポートは大ガスや石油資源開発が手掛けている」。 シェールガス騒動で米国のLNG価格は下落。 一方で豪州や中東のLNGは原油価格連動型のため上昇し米国価格との価格差拡大。 日本経済が活性化しなければ高いLNGを買うことは出来なくなる。 そしてこれは溜め込んだドルを吐き出させる格好の機会でもある。 この視点からすると、シェール革命ならぬシェール幻想の終焉までの株高はあり得よう。 一部の市場関係者は「シェールでまた騙されている」と指摘。 確かにシェールとシュールは響きが似ているが・・・。

(3)アジア・新興国動向
中国の短期金利の高止まりに警戒感との指摘。金融引き締め懸念が残る。一方米国金利の上昇から新興国へのマネーの流れが停滞する可能性も否定はできない。 【展望】
スケジュールを見てみると・・・。
30日(月)大納会、イタリア国債入札
31日(火)大晦日、米ケースシラー住宅指数、シカゴ購買部協会、消費者信頼感
1日(水) 中国製造業PMI、バーゼル3の導入予定、
2日(木)米ISM製造業
3日(金)米自動車販売
6日(月)大発会、米ISM非製造業、製造業受注、上院が審議再開
7日(火)マネタリーベース、米暴政終始、下院が審議再開、3年国債入札
8日(水)ADP雇用統計、FOMC議事録、10年国債入札 9日(木)ECB理事会
10日(金)景気動向指数、那覇空港新国際線ターミナル完成、オプションSQ、米雇用統計
昨年までの過去20年間の東京のアノマリー。 12月24日(休場の場合は前日)の大引けカイ大納会引けウリは19勝1敗。 2010年だけが外れているが、強いアノマリー。 今年も昨年のような高値引け期待が登場しそうな気配。 過去11年間の年末最終週の日経平均株価上昇率は9勝2敗。 21世紀は年末高のアノマリーと言えそうである。

来年の相場見通し。 ウマ年の株価パフォーマンスは良くないというのが歴史。 しかし、歴史は変えられるためにある、とも言える。 4月の消費増税を黒田日銀の異例の金融緩和第2弾と成長戦略で支えよう。 日経平均採用銘柄の2013年3月期末の1株あたり利益は600円。 直近は1000円弱。 来年3月には1200円も見込めようか。 すると1株あたり利益は前期末の約2倍。 前期末の日経平均株価12000円の倍は24000円。

その日経平均の市場見通しの平均は約18000円。 (ストボスタッフ平均は約20000円だった)。 昨年は12000円レベルだったが当方は15000円台。 市場見通し平均よりも3割上の水準だった。 来年の18000円×1.3=23400円。

10000円で1000円上がると10%の上昇。 15000円で1000円上がると6.6%の上昇。 2万円で1000円上がると5%の上昇。 同じ比率で上昇するならば、価格が高くなるほど値幅は大きくなる。 この効果はなかなか言及されない。

あるいは・・・。 200日移動平均から47%かい離したのが5月23日の15942円。 直近の200日線は13994円。 約14000円×1.4=19600円。 因みに1か月前の200日線は13558円。 2か月前の200日線は13129円。 この間月刊429円→436円の上昇、 このまま推移するとすると、3か月後の200日線は15302円。 15302円×1.4=21242円。 6か月後には200日線2754円上昇し16748円。 16748円×1.4=23447円。 計算上はこうなる。

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