櫻井英明の稼足銘柄
ナノキャリア(4571)東証マザーズ
■株式データ
株価488円(09月14日終値)
単元株数 100株
時価総額 約225億円
 
■会社概要
創薬ベンチャー。がん領域に特化。薬物送達システム技術に強み。海外展開も。
日本発のナノテクノロジーを応用したミセル化ナノ粒子をコア技術として、主にがん領域において新しい医薬品を生み出すことを主たる事業とする。ミセル化ナノ粒子技術を基盤とした自社開発、共同研究開発、ライセンスアウトの3つの形態をとっている。同社が研究開発を進めている主要パイプラインはシスプラチンミセル(NC-6004)、ダハプラチンミセル(NC-4016)、エピルビシンミセル(NC-6300)及びパクリタキセルミセル(NK105)を含む。
 
■業績動向
8月13日に業績修正を発表。19年3月期の最終損益(非連結)を従来予想の24.9億円の赤字→22.4億円の赤字(前期は54.1億円の赤字)に上方修正し、赤字幅が縮小する見通しとなった。
なお、4-9月期(上期)の業績見通しは引き続き開示しなかった。
 
■ポイント
独自技術である核酸キャリア「NanoFect(R)」が、中国特許商標庁より特許査定を受けたと発表した。「NanoFect(R)」は、体内で壊れやすい核酸を安定に標的細胞に届け確実に効果を発揮することを目的とした核酸デリバリーシステム。これにより、日米欧を含めた世界の主要マーケットにおいて、高次レベルで「NanoFect(R)」の独占権確保が可能となった。
 
核酸に代表されるバイオ医薬は、次世代型医薬品として世界で注目を集めている。同社は今回の特許査定を励みに、今後も高分子医薬品開発を推進する。また、他社との共同研究にも積極的に取り組んでおり、抗体などのセンサー技術との融合を進め、アクティブターゲティングを実現する次世代型DDS(副作用を軽減するドラッグデリバリーシステム)技術開発を積極的に進めていく意向。
 
市場では「業績面で厳しく、一部の黒字バイオベンチャーを除いて、腰を入れて買う投資主体が見当たらなかったが、目先は海外のヘッジファンド系資金が介入しているようだ。

■チャート
チャート出典:ストックウェザー株式会社
 
アンジェス(4563)東証マザーズ
■株式データ
株価 455円(09月14日終値) 
単元株数 100株
時価総額 約398億円
 
■会社概要
阪大教授創業の医療ベンチャー。遺伝子医薬品等を開発。難病治療薬販売も。
大阪大学発の創薬系バイオベンチャーで、遺伝子医薬品(DNAプラスミド製剤、核酸医薬)や治療ワクチン等を研究開発。開発プロジェクトのリスク低減のため製薬会社(田辺三菱、塩野義、メディキット)と提携し、開発協力金受領で財務リスクを回避しながら開発を推進。ただ、研究開発段階から抜けられず赤字計上が続く。
 
■業績動向
8月27日に業績修正を発表。18年12月期の連結最終損益を従来予想の25億円の赤字→31億円の赤字(前期は37.6億円の赤字)に下方修正し、赤字幅が拡大する見通しとなった。
 
会社側が発表した下方修正後の通期計画に基づく試算では7-12月期(下期)の連結最終損益も従来予想の13.5億円の赤字→19.5億円の赤字(前年同期は14.6億円の赤字)に下方修正し、赤字幅が拡大する計算になる。
 
■ポイント
保有する非臨床試験データを海外の製薬企業に譲渡する見込みになったと発表している。これに伴い、18年12月期営業損益を従来予想の25.00億円の赤字から31.00億円の赤字に引き下げた。売上高は前回発表の3.65億円を上回る6.00億円になる見通しだが、提携先への契約一時金等の支払いや遺伝子治療薬の国内承認申請にかかる費用が重しとなる。赤字幅が拡大するが、悪材料出尽くしと見た向きが買いを入れているようだ。
 
同社が承認申請中の『コラテジェン』が年内にも承認され、第1号になる見込みだと報じられており、これを好材料視した買いが入っている。同薬は、国内に1万〜2万人の患者がいるとされる重症虚血肢の治療薬で、今年1月22日に、厚生労働省に対して再生医療等製品の製造販売承認を申請しており、順調に進めば12月までに承認される可能性がある。

■チャート
チャート出典:ストックウェザー株式会社
 
やまねメディカル(2144)東証JASDAQ
■株式データ
株価621円(09月14日終値) 
単元株数 100株
時価総額 約70億円
 
■会社概要
通所介護施設を首都圏に展開。独自サービスに強み。サービス付き高齢者住宅も。
首都圏地盤の介護事業者。サービス付き高齢者向け住宅「なごやかレジデンス」を拠点に、併設する通所介護「デイサービスセンターなごやか」「なごやかデイサービス」、訪問介護「なごやかナースステーション」・訪問看護「なごやかヘルパーステーション」・居宅介護支援「なごやかケアプラン」等の総合ケアセンターを運営。
 
■業績動向
8月6日に決算を発表。19年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常損益は6700万円の黒字(前年同期は8200万円の赤字)に浮上し、4-9月期(上期)計画の1億6500万円に対する進捗率は40.6%となった。
 
直近3ヵ月の実績である4-6月期(1Q)の売上営業損益率は前年同期の-4.1%→5.2%に急改善した。
 
■ポイント
首都圏を中心に通所介護サービスを展開、高齢者向け住宅の入居率が高まるなか、業績は回復歩調にある。ケアサービスなどの利用者数の増加が着実に進んだ結果、利益が押し上げられた。今後は、先行投資が収益に寄与する局面に入ると見込んでいる。
 
株価面では時価総額が70億円強と小型で急騰習性があり、個人投資家の短期資金を中心に注目度が高い。
 
 ■チャート
チャート出典:ストックウェザー株式会社

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