[2222]寿スピリッツ
[03月31日更新]

寿スピリッツは上値試す、22年3月期回復期待

 寿スピリッツ<2222>(東1)は「お菓子の総合プロデューサー」として、地域限定オリジナルブランド菓子の製造・販売を展開している。21年3月期は新型コロナウイルスの影響で厳しい状況だが、第3四半期には減収幅が縮小し、コスト削減も寄与して黒字化している。さらに22年3月期の収益回復を期待したい。株価は戻り高値圏だ。自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。

■「お菓子の総合プロデューサー」として地域限定ブランド菓子を展開

 地域限定オリジナルブランド菓子の製造・販売を展開する持株会社である。全国各地のお菓子のオリジナルブランドとショップブランドを創造する「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げている。

 主要子会社(セグメント)は、ショップブランド「東京ミルクチーズ工場」などを展開するシュクレイ、「LeTAO」などを展開するケイシイシイ、「お菓子の壽城」などを展開する寿製菓・但馬寿、「赤い風船」などを展開する九十九島グループ、および「コンディトライ神戸」などを展開する販売子会社(東海3社、中国・九州4社、関西2社)である。なお香港は20年2月に事業を閉鎖し、現地法人を清算手続中である。

 20年3月期セグメント別売上高は、シュクレイが161億99百万円、ケイシイシイが127億円、寿製菓・但馬寿が105億72百万円、販売子会社が61億76百万円、九十九島グループが45億22百万円、その他(健康食品販売、台湾子会社など)が8億12百万円だった。

 また20年3月期の販売チャンネル別売上構成比は、通信販売6.4%(うちルタオ通販5.0%)、店舗販売(直営店舗、催事)43.3%、卸売(駅・空港・高速道路SAなどの小売店、代理店卸、OEM)46.6%、海外3.6%、その他0.1%だった。

 駅・空港・高速道路SAなど、交通機関チャネルでの土産品としての販売比率が高いことも特徴である。またクリスマス・年末年始・バレンタイン・ホワイトデー商戦などで、下期の構成比が高い季節特性もある。

■首都圏WSR化展開などを推進

 重点施策として、ハイブリッド店舗などビジネスモデル・商品・売場・販売のGTS(グレート・トランスフォーメーション・サクセス)化、シュクレイの売上拡大やグループ各社の主力ブランドの催事展開など首都圏でのWSR(ワールド・サプライジング・リゾート)化展開、メインとニュー(既存ブランド・既存店・既存商品の更なる深化、新ブランド・新店舗・新商品による新たな世界観創出)などを推進している。

 なおタデアイ(藍)の健康食材としての可能性に注目した研究を継続的に行っている。20年11月には、島根大学生物資源科学部横田一成教授と共同研究を行っている藍について、潰瘍性大腸炎モデルマウスでの藍フラボノイドの抗炎症作用が確認されたと発表している。また20年1月には、奈良県立医科大学および一般社団法人MBTコンソーシアムの協力のもと、藍由来抽出物が新型コロナウイルスの不活性化に効果があることを確認したと発表している。

■21年3月期は新型コロナ影響だが22年3月期回復期待

 21年3月期の連結業績予想(11月4日公表)は、新型コロナウイルスの影響で売上高が20年3月期比48.8%減の231億40百万円、営業利益が34億円の赤字(20年3月期は64億54百万円の黒字)、経常利益が13億70百万円の赤字(同64億75百万円の黒字)、当期純利益が9億円の赤字(同41億円の黒字)としている。配当予想は10円減配の30円(期末一括)である。

 第3四半期累計は、売上高が前年同期比54.3%減の163億06百万円、営業利益が23億07百万円の赤字(前年同期は61億90百万円の黒字)、経常利益が3億02百万円の赤字(同62億42百万円の黒字)、四半期純利益が1億74百万円の赤字(同39億70百万円の黒字)だった。

 新型コロナウイルスの影響(緊急事態宣言に伴う店舗の臨時休業、外出・移動・帰省の自粛、インバウンド需要の消失)を強く受けて大幅減収・赤字だった。なお営業外収益に助成金収入18億69百万円を計上した。

 ただし四半期別に見ると、第3四半期は売上高が84億01百万円で、営業利益が11億14百万円の黒字、経常利益が16億53百万円の黒字、四半期純利益が11億16百万円の黒字となった。

 前年比は減収減益だが、第1四半期の74.4%減収、第2四半期の55.9%減収に対して、第3四半期は通販の伸長(主にケイシイシイのルタオ通販)や、GoToトラベルキャンペーン効果などで36.8%減収と減収幅が縮小した。さらに人件費抑制や経費見直しなどのコスト削減効果も寄与して各利益が黒字化した。

 当面は厳しい事業環境だが下期黒字化を目指すとしている。さらに22年3月期の収益回復を期待したい。

■株主優待制度は毎年3月末の株主対象

 株主優待制度は、毎年3月末現在の100株以上保有株主を対象に、保有株式数に応じて自社グループ製品や直営店舗利用優待券を贈呈(詳細は会社HP参照)している。

■株価は上値試す

 株価は水準を切り上げて戻り高値圏だ。自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。3月30日の終値は7290円、今期予想配当利回り(会社予想の30円で算出)は約0.4%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS680円11銭で算出)は約11倍、時価総額は約2269億円である。(情報提供:日 本インタビュ新聞社=Media−IR)

[02月22日更新]

寿スピリッツは上値試す、21年3月期は新型コロナ影響だが3Q黒字化

 寿スピリッツ<2222>(東1)は「お菓子の総合プロデューサー」として、地域限定オリジナルブランド菓子の製造・販売を展開している。21年3月期は新型コロナウイルスの影響で厳しい状況だが、売上が緩やかに回復基調である。そして第3四半期は減収幅が縮小し、コスト削減も寄与して黒字化した。さらに22年3月期の収益回復を期待したい。株価は急伸して戻り高値を更新している。自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。

■「お菓子の総合プロデューサー」として地域限定ブランド菓子を展開

 地域限定オリジナルブランド菓子の製造・販売を展開する持株会社である。全国各地のお菓子のオリジナルブランドとショップブランドを創造する「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げている。

 主要子会社(セグメント)は、ショップブランド「東京ミルクチーズ工場」などを展開するシュクレイ、「LeTAO」などを展開するケイシイシイ、「お菓子の壽城」などを展開する寿製菓・但馬寿、「赤い風船」などを展開する九十九島グループ、および「コンディトライ神戸」などを展開する販売子会社(東海3社、中国・九州4社、関西2社)である。なお香港は20年2月に事業を閉鎖し、現地法人を清算手続中である。

 20年3月期セグメント別売上高は、シュクレイが161億99百万円、ケイシイシイが127億円、寿製菓・但馬寿が105億72百万円、販売子会社が61億76百万円、九十九島グループが45億22百万円、その他(健康食品販売、台湾子会社など)が8億12百万円だった。

 また20年3月期の販売チャンネル別売上構成比は、通信販売6.4%(うちルタオ通販5.0%)、店舗販売(直営店舗、催事)43.3%、卸売(駅・空港・高速道路SAなどの小売店、代理店卸、OEM)46.6%、海外3.6%、その他0.1%だった。

 駅・空港・高速道路SAなど、交通機関チャネルでの土産品としての販売比率が高いことも特徴である。またクリスマス・年末年始・バレンタイン・ホワイトデー商戦などで、下期の構成比が高い季節特性もある。

■首都圏WSR化展開などを推進

 重点施策として、ハイブリッド店舗などビジネスモデル・商品・売場・販売のGTS(グレート・トランスフォーメーション・サクセス)化、シュクレイの売上拡大やグループ各社の主力ブランドの催事展開など首都圏でのWSR(ワールド・サプライジング・リゾート)化展開、メインとニュー(既存ブランド・既存店・既存商品の更なる深化、新ブランド・新店舗・新商品による新たな世界観創出)などを推進している。

 なおタデアイ(藍)の健康食材としての可能性に注目した研究を継続的に行っている。20年11月には、島根大学生物資源科学部横田一成教授と共同研究を行っている藍について、潰瘍性大腸炎モデルマウスでの藍フラボノイドの抗炎症作用が確認されたと発表している。また20年1月には、奈良県立医科大学および一般社団法人MBTコンソーシアムの協力のもと、藍由来抽出物が新型コロナウイルスの不活性化に効果があることを確認したと発表している。

■21年3月期は新型コロナ影響だが3Q黒字化

 21年3月期の連結業績予想(11月4日公表)は、新型コロナウイルスの影響で売上高が20年3月期比48.8%減の231億40百万円、営業利益が34億円の赤字(20年3月期は64億54百万円の黒字)、経常利益が13億70百万円の赤字(同64億75百万円の黒字)、当期純利益が9億円の赤字(同41億円の黒字)としている。配当予想は10円減配の30円(期末一括)である。

 第3四半期累計は、売上高が前年同期比54.3%減の163億06百万円、営業利益が23億07百万円の赤字(前年同期は61億90百万円の黒字)、経常利益が3億02百万円の赤字(同62億42百万円の黒字)、四半期純利益が1億74百万円の赤字(同39億70百万円の黒字)だった。

 新型コロナウイルスの影響(緊急事態宣言に伴う店舗の臨時休業、外出・移動・帰省の自粛、インバウンド需要の消失)を強く受けて大幅減収・赤字だった。なお営業外収益に助成金収入18億69百万円を計上した。

 ただし四半期別に見ると、第3四半期は売上高が84億01百万円で、営業利益が11億14百万円の黒字、経常利益が16億53百万円の黒字、四半期純利益が11億16百万円の黒字となった。

 前年比は減収減益だが、第1四半期の74.4%減収、第2四半期の55.9%減収に対して、第3四半期は通販の伸長(主にケイシイシイのルタオ通販)や、GoToトラベルキャンペーン効果などで36.8%減収と減収幅が縮小した。さらに人件費抑制や経費見直しなどのコスト削減効果も寄与して各利益が黒字化した。

 通期予想は据え置いた。GoToトラベルキャンペーン停止や緊急事態宣言再発令など当面は厳しい事業環境だが、下期黒字化を目指すとしている。さらに22年3月期の収益回復を期待したい。

■株主優待制度は毎年3月末の株主対象

 株主優待制度は、毎年3月末現在の100株以上保有株主を対象に、保有株式数に応じて自社グループ製品や直営店舗利用優待券を贈呈(詳細は会社HP参照)している。

■株価は上値試す

 株価は急伸して戻り高値を更新している。自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。2月19日の終値は6590円、今期予想配当利回り(会社予想の30円で算出)は約0.5%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS680円11銭で算出)は約9.7倍、時価総額は約2051億円である。(情報提供:日 本インタビュ新聞社=Media−IR)

[01月27日更新]

寿スピリッツは戻り試す、新型コロナ影響だが売上回復基調

 寿スピリッツ<2222>(東1)は「お菓子の総合プロデューサー」として、地域限定オリジナルブランド菓子の製造・販売を展開している。当面は新型コロナウイルスの影響で厳しい状況だが、売上は緩やかに回復基調である。中期成長を期待したい。株価は着実に下値を切り上げている。戻りを試す展開を期待したい。なお2月1日に21年3月期第3四半期決算発表を予定している。

■「お菓子の総合プロデューサー」として地域限定ブランド菓子を展開

 地域限定オリジナルブランド菓子の製造・販売を展開する持株会社である。全国各地のお菓子のオリジナルブランドとショップブランドを創造する「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げている。

 主要子会社(セグメント)は、ショップブランド「東京ミルクチーズ工場」などを展開するシュクレイ、「LeTAO」などを展開するケイシイシイ、「お菓子の壽城」などを展開する寿製菓・但馬寿、「赤い風船」などを展開する九十九島グループ、および「コンディトライ神戸」などを展開する販売子会社(東海3社、中国・九州4社、関西2社)である。なお香港は20年2月に事業を閉鎖し、現地法人を清算手続中である。

 20年3月期セグメント別売上高は、シュクレイが161億99百万円、ケイシイシイが127億円、寿製菓・但馬寿が105億72百万円、販売子会社が61億76百万円、九十九島グループが45億22百万円、その他(健康食品販売、台湾子会社など)が8億12百万円だった。

 また20年3月期の販売チャンネル別売上構成比は、通信販売6.4%(うちルタオ通販5.0%)、店舗販売(直営店舗、催事)43.3%、卸売(駅・空港・高速道路SAなどの小売店、代理店卸、OEM)46.6%、海外3.6%、その他0.1%だった。

 駅・空港・高速道路SAなど、交通機関チャネルでの土産品としての販売比率が高いことも特徴である。またクリスマス・年末年始・バレンタイン・ホワイトデー商戦などで、下期の構成比が高い季節特性もある。

■首都圏WSR化展開などを推進

 重点施策として、ハイブリッド店舗などビジネスモデル・商品・売場・販売のGTS(グレート・トランスフォーメーション・サクセス)化、シュクレイの売上拡大やグループ各社の主力ブランドの催事展開など首都圏でのWSR(ワールド・サプライジング・リゾート)化展開、メインとニュー(既存ブランド・既存店・既存商品の更なる深化、新ブランド・新店舗・新商品による新たな世界観創出)などを推進している。

 なおタデアイ(藍)の健康食材としての可能性に注目した研究を継続的に行っている。20年11月には、島根大学生物資源科学部横田一成教授と共同研究を行っている藍について、潰瘍性大腸炎モデルマウスでの藍フラボノイドの抗炎症作用が確認されたと発表している。また1月6日には、奈良県立医科大学および一般社団法人MBTコンソーシアムの協力のもと、藍由来抽出物が新型コロナウイルスの不活性化に効果があることを確認したと発表している。

■21年3月期は新型コロナ影響だが中期成長期待

 21年3月期の連結業績予想(11月4日公表)は、新型コロナウイルスの影響で売上高が20年3月期比48.8%減の231億40百万円、営業利益が34億円の赤字(20年3月期は64億54百万円の黒字)、経常利益が13億70百万円の赤字(同64億75百万円の黒字)、純利益が9億円の赤字(同41億円の黒字)としている。配当予想は10円減配の30円(期末一括)である。

 1月12日に発表した第3四半期売上状況(概算)によると、第3四半期累計(4月〜12月)の売上高は前年比54.3%減の163億13百万円だった。ただし四半期別に見ると、第1四半期(4月〜6月)が74.4%減の27億16百万円、第2四半期(7月〜9月)が55.9%減の51億89百万円、第3四半期(10月〜12月)が36.7%減の84億08百万円となる。感染再拡大などで土産需要の低迷が続いているが、通販の拡大も寄与して四半期ごとに減収幅が縮小している。緩やかに回復基調だ。

 新型コロナウイルスの影響を踏まえた重点施策として、コロナ禍での消費者ニーズ変化への迅速な対応(商品対策、売場対策、販売力対策、通信販売対策、郊外店・高速道路SA・百貨店など販売チャネル対策)によるブランド訴求力向上、季節イベント商戦対策の強化、コスト削減による損益およびキャッシュフローの改善を推進している。21年3月期は新型コロナウイルスの影響で厳しい状況だが、中期成長を期待したい。

■株主優待制度は毎年3月末の株主対象

 株主優待制度は、毎年3月末現在の100株以上保有株主を対象に、保有株式数に応じて自社グループ製品や直営店舗利用優待券を贈呈(詳細は会社HP参照)している。

■株価は戻り試す

 株価は着実に下値を切り上げている。戻りを試す展開を期待したい。1月26日の終値は5550円、今期予想配当利回り(会社予想の30円で算出)は約0.5%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS680円11銭で算出)は約8.2倍、時価総額は約1727億円である。(情報提供:日 本インタビュ新聞社=Media−IR)

[12月29日更新]

寿スピリッツは調整一巡、21年3月期は新型コロナ影響だが中期成長期待

 寿スピリッツ<2222>(東1)は「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げ、首都圏エリア強化や商品プレミアム化などの重点施策を推進している。GoToキャンペーンの一時停止もあり、21年3月期は新型コロナウイルスの影響が避けられず厳しい状況だが、中期成長を期待したい。株価は戻り一服の形だが、業績悪化を織り込み済みだろう。調整一巡して出直りを期待したい。

■「お菓子の総合プロデューサー」として地域限定ブランド菓子を展開

 地域限定ブランド菓子の製造・販売を展開する持株会社で、全国各地のお菓子のオリジナルブランドとショップブランドを創造する「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げている。さらにWSR(ワールド サプライジング リゾート)宣言を経営スローガンに掲げ、中期経営目標を売上高経常利益率20%としている。

 主要子会社(セグメント)は、ショップブランド「東京ミルクチーズ工場」などを展開するシュクレイ、「LeTAO」などを展開するケイシイシイ、「お菓子の壽城」などを展開する寿製菓・但馬寿、「赤い風船」などを展開する九十九島グループ、および「コンディトライ神戸」などを展開する販売子会社(東海3社、中国・九州4社、関西2社)である。

 20年3月期の販売チャンネル別売上構成比は、通信販売6.4%(うちルタオ通販5.0%)、店舗販売(直営店舗、催事)43.3%、卸売(駅・空港・高速道路SAなどの小売店、代理店卸、OEM)46.6%、海外3.6%、その他0.1%だった。

 駅・空港・高速道路SAなど、交通機関チャネルでの土産品としての販売比率が高いことも特徴である。またクリスマス・年末年始・バレンタイン・ホワイトデー商戦などで、下期の構成比が高い季節特性もある。

 なお20年3月期のセグメント別売上高は、シュクレイが161億99百万円、ケイシイシイが127億円、寿製菓・但馬寿が105億72百万円、販売子会社が61億76百万円、九十九島グループが45億22百万円、その他(健康食品販売、台湾子会社など)が8億12百万円だった。香港は20年2月に事業を閉鎖し、現地法人を清算手続中である。

 20年11月には、島根大学生物資源科学部横田一成教授と共同研究を行っているタデアイ(藍)について、潰瘍性大腸炎モデルマウスでの藍フラボノイドの抗炎症作用が確認されたと発表している。

■首都圏WSR化展開など重点施策を推進

 重点施策としては、ハイブリッド店舗などビジネスモデル・商品・売場・販売のGTS(グレート・トランスフォーメーション・サクセス)化、免税売場拡大などインバウンド対策の強化、海外における事業モデル構築、首都圏でのWSR化展開(シュクレイの既存店売上拡大、新規出店、および催事・卸売拡大、グループ各社の主力ブランドの催事展開)などを推進している。

 また新たな重点施策としてメインとニューの項目を掲げ、既存ブランド・既存店・既存商品のさらなる深化、新ブランド・新店舗・新商品による新たな世界観創出を目指している。なお12月11日にはシュクレイが新業態「THE MASTER by Butter Butler」を横浜高島屋にオープンした。

 重点施策の20年3月期売上高は、インバウンド(国際線ターミナル売店卸売上)が19年3月期比16.7%増の53億75百万円、海外(現地法人売上+ロイヤルティ含む国内出荷売上)が23.5%増の16億28百万円、シュクレイ(首都圏WSR化)が16.9%増の161億99百万円だった。

■21年3月期は新型コロナ影響だが中期成長期待

 21年3月期連結業績予想(期初時点では未定、11月4日に公表)は、新型コロナウイルスの影響で売上高が20年3月期比48.8%減の231億40百万円、営業利益が34億円の赤字(20年3月期は64億54百万円の黒字)、経常利益が13億70百万円の赤字(同64億75百万円の黒字)、純利益が9億円の赤字(同41億円の黒字)としている。配当予想は10円減配の30円(期末一括)である。

 第2四半期累計は、売上高が前年同期比64.7%減の79億04百万円、営業利益が34億20百万円の赤字(前年同期は35億18百万円の黒字)、経常利益が19億55百万円の赤字(同35億48百万円の黒字)、純利益が12億90百万円の赤字(同22億68百万円の黒字)だった。

 新型コロナウイルスの影響(店舗の臨時休業、外出・移動・帰省の自粛、インバウンド需要の消失)を強く受けて大幅減収・赤字だった。営業外収益には雇用調整助成金など助成金収入14億円を計上した。

 セグメント別売上は、シュクレイが71.1%減収、ケイシイシイが51.7%減収、寿製菓・但馬寿が67.3%減収、販売子会社が77.4%減収、九十九島グループが68.5%減収、その他が44.6%減収だった。ケイシイシイの通信販売が伸長したが、総じて大幅減収だった。

 なお売上高の月別増減率(前年同月比、海外子会社除く)は、4月82.4%減、5月79.0%減、6月61.5%減、7月56.7%減、8月60.8%減、9月48.6%減だった。9月に入ってGoToキャンペーン効果で緩やかな回復傾向となり、減収幅が縮小した。

 また四半期別業績を見ると、第1四半期は売上高が27億16百万円で営業利益が24億09百万円の赤字、第2四半期は売上高が51億89百万円で営業利益が10億12百万円の赤字だった。第1四半期をボトムとして売上が緩やかに回復し、第2四半期は営業赤字が縮小した。

 通期ベースでも赤字が避けられないが、下期はGoToキャンペーンや経費削減などの効果で、小幅ながら黒字予想(売上高が152億35百万円、営業利益が21百万円の黒字、経常利益が5億86百万円の黒字、純利益が3億90百万円の黒字)としている。

 新型コロナウイルスの影響を踏まえた下期の重点施策として、コロナ禍での消費者ニーズ変化への迅速な対応(商品対策、売場対策、販売力対策、通信販売対策、郊外店・高速道路SA・百貨店など販売チャネル対策)によるブランド訴求力向上、季節イベント商戦(クリスマス、年末年始帰省、バレンタイン、ホワイトデー)対策の強化、コスト削減による損益およびキャッシュフローの改善を推進する。

 GoToキャンペーンの一時停止もあり、21年3月期は新型コロナウイルスの影響が避けられず厳しい状況だが、中期成長を期待したい。

■株主優待制度は毎年3月末の株主対象

 株主優待制度は、毎年3月末現在の100株以上保有株主を対象に、保有株式数に応じて自社グループ製品や直営店舗利用優待券を贈呈(詳細は会社HP参照)している。

■株価は調整一巡

 株価は戻り一服の形だが、21年3月期の業績悪化を織り込み済みだろう。調整一巡して出直りを期待したい。12月28日の終値は5180円、今期予想配当利回り(会社予想の30円で算出)は約0.6%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS680円11銭で算出)は約7.6倍、時価総額は約1612億円である。(情報提供:日 本インタビュ新聞社=Media−IR)

[11月25日更新]

寿スピリッツは戻り歩調、21年3月期は新型コロナ影響だが下期回復基調を期待

 寿スピリッツ<2222>(東1)は「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げ、首都圏エリア強化や商品プレミアム化などの重点施策を推進している。21年3月期は新型コロナウイルス影響が避けられず厳しい状況だが、下期はGoToキャンペーンや経費削減などの効果で小幅ながら黒字を見込んでいる。収益回復基調を期待したい。株価は水準を切り上げて戻り歩調だ。出直り本格化を期待したい。なおJPX日経インデックス400構成銘柄に選定された。

■「お菓子の総合プロデューサー」として地域限定ブランド菓子を展開

 地域限定ブランド菓子の製造・販売を展開する持株会社で、全国各地のお菓子のオリジナルブランドとショップブランドを創造する「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げている。さらにWSR(ワールド サプライジング リゾート)宣言を経営スローガンに掲げ、中期経営目標を売上高経常利益率20%としている。

 主要子会社(セグメント)は、ショップブランド「東京ミルクチーズ工場」などを展開するシュクレイ、「LeTAO」などを展開するケイシイシイ、「お菓子の壽城」などを展開する寿製菓・但馬寿、「赤い風船」などを展開する九十九島グループ、および「コンディトライ神戸」などを展開する販売子会社(東海3社、中国・九州4社、関西2社)である。

 20年3月期の販売チャンネル別売上構成比は、通信販売6.4%(うちルタオ通販5.0%)、店舗販売(直営店舗、催事)43.3%、卸売(駅・空港・高速道路SAなどの小売店、代理店卸、OEM)46.6%、海外3.6%、その他0.1%だった。

 駅・空港・高速道路SAなど、交通機関チャネルでの土産品としての販売比率が高いことも特徴である。またクリスマス・年末年始・バレンタイン・ホワイトデー商戦などで、下期の構成比が高い季節特性もある。

 なお20年3月期のセグメント別売上高は、シュクレイが161億99百万円、ケイシイシイが127億円、寿製菓・但馬寿が105億72百万円、販売子会社が61億76百万円、九十九島グループが45億22百万円、その他(健康食品販売、台湾子会社など)が8億12百万円だった。なお香港は20年2月に事業を閉鎖し、現地法人を清算手続中である。

 11月17日には、島根大学生物資源科学部横田一成教授と共同研究を行っているタデアイ(藍)について、潰瘍性大腸炎モデルマウスでの藍フラボノイドの抗炎症作用が確認されたと発表している。

■首都圏WSR化展開など重点施策を推進

 重点施策としては、ハイブリッド店舗などビジネスモデル・商品・売場・販売のGTS(グレート・トランスフォーメーション・サクセス)化、免税売場拡大などインバウンド対策の強化、海外における事業モデル構築、首都圏でのWSR化展開(シュクレイの既存店売上拡大、新規出店、および催事・卸売拡大、グループ各社の主力ブランドの催事展開)などを推進している。

 また新たな重点施策としてメインとニューの項目を掲げ、既存ブランド・既存店・既存商品のさらなる深化、新ブランド・新店舗・新商品で新たな世界観創出することを目指している。

 重点施策の20年3月期売上高は、インバウンド(国際線ターミナル売店卸売上)が19年3月期比16.7%増の53億75百万円、海外(現地法人売上+ロイヤルティ含む国内出荷売上)が23.5%増の16億28百万円、シュクレイ(首都圏WSR化)が16.9%増の161億99百万円だった。

■21年3月期は新型コロナ影響だが下期回復基調を期待

 21年3月期第2四半期累計連結業績は、売上高が前年同期比64.7%減の79億04百万円、営業利益が34億20百万円の赤字(前年同期は35億18百万円の黒字)、経常利益が19億55百万円の赤字(同35億48百万円の黒字)、純利益が12億90百万円の赤字(同22億68百万円の黒字)だった。

 新型コロナウイルスの影響(店舗の臨時休業、外出・移動・帰省の自粛、インバウンド需要の消失)を強く受けて大幅減収・赤字だった。営業外収益には雇用調整助成金など助成金収入14億円を計上した。

 セグメント別売上は、シュクレイが71.1%減収、ケイシイシイが51.7%減収、寿製菓・但馬寿が67.3%減収、販売子会社が77.4%減収、九十九島グループが68.5%減収、その他が44.6%減収だった。ケイシイシイの通信販売が伸長したが、総じて大幅減収だった。

 なお売上高の月別増減率(前年同月比、海外子会社除く)は、4月82.4%減、5月79.0%減、6月61.5%減、7月56.7%減、8月60.8%減、9月48.6%減だった。9月に入ってGoToキャンペーン効果で緩やかな回復傾向となり、減収幅が縮小した。

 また四半期別業績を見ると、第1四半期は売上高が27億16百万円で営業利益が24億09百万円の赤字、第2四半期は売上高が51億89百万円で営業利益が10億12百万円の赤字だった。第1四半期をボトムとして売上が緩やかに回復し、第2四半期は営業赤字が縮小した。

 通期の連結業績予想および配当予想は11月4日に公表して、売上高が20年3月期比48.8%減の231億40百万円、営業利益が34億円の赤字(20年3月期は64億54百万円の黒字)、経常利益が13億70百万円の赤字(同64億75百万円の黒字)、純利益が9億円の赤字(同41億円の黒字)、配当が10円減配の30円(期末一括)としている。

 通期ベースでも赤字が避けられないが、下期はGoToキャンペーンや経費削減などの効果で、小幅ながら黒字予想(売上高が152億35百万円、営業利益が21百万円の黒字、経常利益が5億86百万円の黒字、純利益が3億90百万円の黒字)としている。

 新型コロナウイルスの影響を踏まえた下期の重点施策として、コロナ禍での消費者ニーズ変化への迅速な対応(商品対策、売場対策、販売力対策、通信販売対策、郊外店・高速道路SA・百貨店など販売チャネル対策)によるブランド訴求力向上、季節イベント商戦(クリスマス、年末年始帰省、バレンタイン、ホワイトデー)対策の強化、コスト削減による損益およびキャッシュフローの改善を推進する。

 21年3月期は新型コロナウイルスの影響が避けられず厳しい状況だが、上期をボトムとして、下期からの収益回復基調を期待したい。

■株主優待制度は毎年3月末の株主対象

 株主優待制度は、毎年3月末現在の100株以上保有株主を対象に、保有株式数に応じて自社グループ製品や直営店舗利用優待券を贈呈(詳細は会社HP参照)している。

■株価は戻り歩調

 株価は水準を切り上げて戻り歩調だ。出直り本格化を期待したい。11月24日の終値は5860円、今期予想配当利回り(会社予想の30円で算出)は約0.5%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS680円11銭で算出)は約8.6倍、時価総額は約1824億円である。(情報提供:日 本インタビュ新聞社=Media−IR)

[10月22日更新]

寿スピリッツは先高観、21年3月期は後半「Go To トラベル」効果期待

 寿スピリッツ<2222>(東1)は「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げ、首都圏エリア強化や商品プレミアム化などの重点施策を推進している。21年3月期第2四半期累計の売上高(概算)は前年比64.7%減収だった。新型コロナウイルスの影響で当面は厳しい状況だが、後半は「Go To トラベル」効果で緩やかな回復を期待したい。株価は戻り一服だが、週足チャートで見ると13週移動平均線が26週移動平均線を上抜くゴールデンクロスで先高観を強めている。出直り本格化を期待したい。なお11月4日に第2四半期決算発表を予定している。

■「お菓子の総合プロデューサー」として地域限定ブランド菓子を展開

 地域限定ブランド菓子の製造・販売を展開する持株会社で、全国各地のお菓子のオリジナルブランドとショップブランドを創造する「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げている。さらにWSR(ワールド サプライジング リゾート)宣言を経営スローガンに掲げ、中期経営目標を売上高経常利益率20%としている。

 主要子会社(セグメント)は、ショップブランド「東京ミルクチーズ工場」などを展開するシュクレイ、「LeTAO」などを展開するケイシイシイ、「お菓子の壽城」などを展開する寿製菓・但馬寿、「赤い風船」などを展開する九十九島グループ、および「コンディトライ神戸」などを展開する販売子会社(東海3社、中国・九州4社、関西2社)である。

 20年3月期の販売チャンネル別売上構成比は、通信販売6.4%(うちルタオ通販5.0%)、店舗販売(直営店舗、催事)43.3%、卸売(駅・空港・高速道路SAなどの小売店、代理店卸、OEM)46.6%、海外3.6%、その他0.1%だった。

 駅・空港・高速道路SAなど、交通機関チャネルでの土産品としての販売比率が高いことも特徴である。またクリスマス・年末年始・バレンタイン・ホワイトデー商戦などで、下期の構成比が高い季節特性もある。

■首都圏WSR化展開など重点施策を推進

 重点施策としては、ハイブリッド店舗などビジネスモデル・商品・売場・販売のGTS(グレート・トランスフォーメーション・サクセス)化、免税売場拡大などインバウンド対策の強化、海外における事業モデル構築、首都圏でのWSR化展開(シュクレイの既存店売上拡大、新規出店、および催事・卸売拡大、グループ各社の主力ブランドの催事展開)などを推進している。

 また新たな重点施策としてメインとニューの項目を掲げ、既存ブランド・既存店・既存商品のさらなる深化、新ブランド・新店舗・新商品で新たな世界観創出することを目指している。

 重点施策の20年3月期売上高は、インバウンド(国際線ターミナル売店卸売上)が19年3月期比16.7%増の53億75百万円、海外(現地法人売上+ロイヤルティ含む国内出荷売上)が23.5%増の16億28百万円、シュクレイ(首都圏WSR化)が16.9%増の161億99百万円だった。

■21年3月期は後半「Go To トラベル」効果期待

 21年3月期第2四半期累計の売上高(概算)は前年同期比64.7%減の79億10百万円だった。新型コロナウイルスによる店舗臨時休業、外出・移動・帰省の自粛、インバウンド需要の消失で大幅減収だった。

 セグメント別にはシュクレイが71.1%減収、ケイシイシイが51.7%減収、寿製菓・但馬寿が67.3%減収、販売子会社が77.4%減収、九十九島グループが68.5%減収、その他が44.6%減収だった。ケイシイシイの通信販売が伸長したが、総じて大幅減収だった。

 ただし四半期別に見ると、緊急事態宣言発が発令された第1四半期の74.4%減収に対して、第2四半期は55.8%減収となり、減収幅が縮小した。7月〜8月は新型コロナウイルス感染再拡大に伴う移動・帰省自粛の影響を受けたが、9月に入って「Go To トラベル」の効果で緩やかな回復傾向となった。月別に見ると7月が56.7%減収、8月が60.8%減収、9月が48.6%減収だった。

 通期の連結業績予想および配当予想は未定としている。新型コロナウイルスの影響を踏まえた緊急対策として、感染予防策の徹底、コスト削減、資金流動性の確保、在庫の適正化、収束後を見据えた新ブランド・新商品開発の準備、通信販売の対策強化を推進する。なお8月にはシュクレイとケイシイシイが、JR東京駅に開業した新商業施設に新ブランドを含めた合計7店舗を出店した。新型コロナウイルスの影響で当面は厳しい状況だが、後半は「Go To トラベル」効果で緩やかな回復を期待したい。

■株主優待制度は毎年3月末の株主対象

 株主優待制度は、毎年3月末現在の100株以上保有株主を対象に、保有株式数に応じて自社グループ製品や直営店舗利用優待券を贈呈(詳細は会社HP参照)している。

■株価は先高観

 株価は戻り一服の形となったが、着実に下値を切り上げている。週足チャートで見ると、13週移動平均線が26週移動平均線を上抜くゴールデンクロスを示現して先高観を強めている。自律調整を交えながら出直り本格化を期待したい。10月21日の終値は5270円、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS680円11銭で算出)は約7.7倍、時価総額は約1640億円である。(情報提供:日 本インタビュ新聞社=Media−IR)

[09月11日更新]

寿スピリッツは戻り試す、21年3月期は後半の緩やかな回復期待

 寿スピリッツ<2222>(東1)は「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げ、首都圏エリア強化や商品プレミアム化などの重点施策を推進している。21年3月期は新型コロナウイルスの影響で厳しい状況だが、10月1日からGoToトラベルの対象に東京都が追加される見込みとなった。後半の緩やかな回復を期待したい。株価は7月の年初来安値から反発してV字回復の形となった。自律調整を交えながら戻りを試す展開を期待したい。

■「お菓子の総合プロデューサー」として地域限定ブランド菓子を展開

 地域限定ブランド菓子の製造・販売を展開する持株会社で、全国各地のお菓子のオリジナルブランドとショップブランドを創造する「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げている。さらにWSR(ワールド サプライジング リゾート)宣言を経営スローガンに掲げ、中期経営目標を売上高経常利益率20%としている。

 主要子会社(セグメント)は、ショップブランド「東京ミルクチーズ工場」などを展開するシュクレイ、「LeTAO」などを展開するケイシイシイ、「お菓子の壽城」などを展開する寿製菓・但馬寿、「赤い風船」などを展開する九十九島グループ、および「コンディトライ神戸」などを展開する販売子会社(東海3社、中国・九州4社、関西2社)である。

 20年3月期の販売チャンネル別売上構成比は、通信販売6.4%(うちルタオ通販5.0%)、店舗販売(直営店舗、催事)43.3%、卸売(駅・空港・高速道路SAなどの小売店、代理店卸、OEM)46.6%、海外3.6%、その他0.1%だった。

 駅・空港・高速道路SAなど、交通機関チャネルでの土産品としての販売比率が高いことも特徴である。またクリスマス・年末年始・バレンタイン・ホワイトデー商戦などで、下期の構成比が高い季節特性もある。

■首都圏WSR化展開など重点施策を推進

 重点施策としては、ハイブリッド店舗などビジネスモデル・商品・売場・販売のGTS(グレート・トランスフォーメーション・サクセス)化、免税売場拡大などインバウンド対策の強化、海外における事業モデル構築、首都圏でのWSR化展開(シュクレイの既存店売上拡大、新規出店、および催事・卸売拡大、グループ各社の主力ブランドの催事展開)などを推進している。

 また新たな重点施策としてメインとニューの項目を掲げ、既存ブランド・既存店・既存商品のさらなる深化、新ブランド・新店舗・新商品で新たな世界観創出することを目指している。

 重点施策の20年3月期売上高は、インバウンド(国際線ターミナル売店卸売上)が19年3月期比16.7%増の53億75百万円、海外(現地法人売上+ロイヤルティ含む国内出荷売上)が23.5%増の16億28百万円、シュクレイ(首都圏WSR化)が16.9%増の161億99百万円だった。

■21年3月期は後半の緩やかな回復期待

 21年3月期第1四半期の連結業績は、売上高が前年同期比74.4%減の27億15百万円で、営業利益が24億09百万円の赤字(前年同期は15億54百万円の黒字)、経常利益が17億55百万円の赤字(同15億67百万円の黒字)、純利益が11億63百万円の赤字(同10億22百万円の黒字)だった。

 新型コロナウイルス感染症拡大に伴う緊急事態宣言を受けた外出・移動自粛、店舗臨時休業などの影響で、事業活動の大幅な縮小を余儀なくされた。

 売上面では「LeTAO」を中心とする通信販売が大幅伸長したが、セグメント別にはシュクレイが81.4%減収、ケイシイシイが61.3%減収、寿製菓・但馬寿が78.4%減収、九十九島グループが78.9%減収、販売子会社が87.0%減収、その他が48.8%減収だった。なお雇用調整助成金の申請などにより、助成金収入6億23百万円を営業外収益に計上した。

 通期の連結業績・配当予想は未定としている。第1四半期の月別売上(海外子会社除く)は4月が82.4%減、5月が79.0%減、6月が61.5%減だった。7月以降の状況として、緊急事態宣言解除によって一部に回復の兆候が見られるが、全体として回復ペースは低調としている。

 新型コロナウイルスの影響を踏まえた緊急対策として、感染予防策の徹底、コスト削減、資金流動性の確保、在庫の適正化、収束後を見据えた新ブランド・新商品開発の準備、通信販売の対策強化を推進する方針だ。なお8月にはシュクレイとケイシイシイが、JR東京駅に開業した新商業施設に新ブランドを含めた合計7店舗を出店した。

 21年3月期は新型コロナウイルス影響で厳しい状況だが、10月1日からGoToトラベルの対象に東京都が追加される見込みとなった。後半の緩やかな回復を期待したい。

■株主優待制度は毎年3月末の株主対象

 株主優待制度は、毎年3月末現在の100株以上保有株主を対象に、保有株式数に応じて自社グループ製品や直営店舗利用優待券を贈呈(詳細は会社HP参照)している。

■株価は戻り試す

 株価は急落した7月の年初来安値から反発してV字回復の形となった。自律調整を交えながら戻りを試す展開を期待したい。9月10日の終値は5110円、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS680円11銭で算出)は約7.5倍、時価総額は約1590億円である。(情報提供:日 本インタビュ新聞社=Media−IR)

[08月18日更新]

寿スピリッツは反発の動き、21年3月期は新型コロナ影響だが期後半からの緩やかな回復期待

 寿スピリッツ<2222>(東1)は「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げ、首都圏エリア強化や商品プレミアム化などの重点施策を推進している。21年3月期は新型コロナウイルス影響で厳しい状況だが、期後半から緩やかに回復に向かうことを期待したい。株価は第1四半期の大幅減収・赤字を嫌気して年初来安値を更新したが、売り一巡して反発の動きを強めている。出直りを期待したい。

■「お菓子の総合プロデューサー」として地域限定ブランド菓子を展開

 地域限定ブランド菓子の製造・販売を展開する持株会社で、全国各地のお菓子のオリジナルブランドとショップブランドを創造する「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げている。さらにWSR(ワールド サプライジング リゾート)宣言を経営スローガンに掲げ、中期経営目標を売上高経常利益率20%としている。

 主要子会社(セグメント)は、ショップブランド「東京ミルクチーズ工場」などを展開するシュクレイ、「LeTAO」などを展開するケイシイシイ、「お菓子の壽城」などを展開する寿製菓・但馬寿、「赤い風船」などを展開する九十九島グループ、および「コンディトライ神戸」などを展開する販売子会社(東海3社、中国・九州4社、関西2社)である。

 20年3月期の販売チャンネル別売上構成比は、通信販売6.4%(うちルタオ通販5.0%)、店舗販売(直営店舗、催事)43.3%、卸売(駅・空港・高速道路SAなどの小売店、代理店卸、OEM)46.6%、海外3.6%、その他0.1%だった。

 駅・空港・高速道路SAなど、交通機関チャネルでの土産品としての販売比率が高いことも特徴である。またクリスマス・年末年始・バレンタイン・ホワイトデー商戦などで、下期の構成比が高い季節特性もある。

■首都圏WSR化展開など重点施策を推進

 重点施策としては、ハイブリッド店舗などビジネスモデル・商品・売場・販売のGTS(グレート・トランスフォーメーション・サクセス)化、免税売場拡大などインバウンド対策の強化、海外における事業モデル構築、首都圏でのWSR化展開(シュクレイの既存店売上拡大、新規出店、および催事・卸売拡大、グループ各社の主力ブランドの催事展開)などを推進している。

 また新たな重点施策としてメインとニューの項目を掲げ、既存ブランド・既存店・既存商品のさらなる深化、新ブランド・新店舗・新商品で新たな世界観創出することを目指している。

 重点施策の20年3月期売上高は、インバウンド(国際線ターミナル売店卸売上)が19年3月期比16.7%増の53億75百万円、海外(現地法人売上+ロイヤルティ含む国内出荷売上)が23.5%増の16億28百万円、シュクレイ(首都圏WSR化)が16.9%増の161億99百万円だった。

■21年3月期1Qは新型コロナウイルス影響で大幅減収・赤字

 21年3月期第1四半期の連結業績は、売上高が前年同期比74.4%減の27億15百万円で、営業利益が24億09百万円の赤字(前年同期は15億54百万円の黒字)、経常利益が17億55百万円の赤字(同15億67百万円の黒字)、純利益が11億63百万円の赤字(同10億22百万円の黒字)だった。大幅減収・赤字だった。新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言を受けた外出・移動自粛、店舗臨時休業などの影響で、事業活動の大幅な縮小を余儀なくされた。

 売上面では「LeTAO」を中心とする通信販売が大幅伸長したが、セグメント別にはシュクレイが81.4%減収、ケイシイシイが61.3%減収、寿製菓・但馬寿が78.4%減収、九十九島グループが78.9%減収、販売子会社が87.0%減収、その他が48.8%減収だった。なお雇用調整助成金の申請などにより、助成金収入6億23百万円を営業外収益に計上した。

 通期の連結業績・配当予想は引き続き未定としている。第1四半期の月別売上(海外子会社除く)は4月が82.4%減、5月が79.0%減、6月が61.5%減だった。7月以降の状況として、緊急事態宣言解除によって一部に回復の兆候が見られるが、全体として回復ペースは低調としている。

 新型コロナウイルスの影響を踏まえた緊急対策として、感染予防策の徹底、コスト削減、資金流動性の確保、在庫の適正化、収束後を見据えた新ブランド・新商品開発の準備、通信販売の対策強化を推進する方針だ。なお8月にはシュクレイとケイシイシイが、JR東京駅に開業した新商業施設に新ブランドを含めた合計7店舗を出店した。21年3月期は新型コロナウイルス影響で厳しい状況だが、期後半から緩やかに回復に向かうことを期待したい。

■株主優待制度は毎年3月末の株主対象

 株主優待制度は、毎年3月末現在の100株以上保有株主を対象に、保有株式数に応じて自社グループ製品や直営店舗利用優待券を贈呈(詳細は会社HP参照)している。

■株価は反発の動き

 株価は第1四半期の大幅減収・赤字を嫌気して年初来安値を更新したが、目先的な売りが一巡して反発の動きを強めている。悪材料の織り込み完了して出直りを期待したい。8月17日の終値は4125円、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS680円11銭で算出)は約6.1倍、時価総額は約1284億円である。(情報提供:日 本インタビュ新聞社=Media−IR)

[07月22日更新]

寿スピリッツは悪材料の織り込み完了、2Q以降の緩やかな売上回復を期待

 寿スピリッツ<2222>(東1)は「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げ、首都圏エリア強化や商品プレミアム化などの重点施策を推進している。21年3月期第1四半期は新型コロナウイルスが直撃(売上高概算74.8%減)したが、第2四半期以降の緩やかな売上回復を期待したい。株価は軟調展開で3月の年初来安値に接近しているが、悪材料の織り込みが完了して反発を期待したい。なお7月30日に第1四半期決算発表を予定している。

■「お菓子の総合プロデューサー」として地域限定ブランド菓子を展開

 地域限定ブランド菓子の製造・販売を展開する持株会社で、全国各地のお菓子のオリジナルブランドとショップブランドを創造する「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げている。さらにWSR(ワールド サプライジング リゾート)宣言を経営スローガンに掲げ、中期経営目標を売上高経常利益率20%としている。

 主要子会社(セグメント)はケイシイシイ、寿製菓・但馬寿、シュクレイ、九十九島グループ、販売子会社(東海3社、中国・九州4社、関西2社)である。

 20年3月期の販売チャンネル別売上構成比は、通信販売6.4%(うちルタオ通販5.0%)、店舗販売(直営店舗、催事)43.3%、卸売(駅・空港・高速道路SAなどの小売店、代理店卸、OEM)46.6%、海外3.6%、その他0.1%だった。

 駅・空港・高速道路SAなど、交通機関チャネルでの土産品としての販売比率が高いことも特徴である。またクリスマス・年末年始・バレンタイン・ホワイトデー商戦などで、下期の構成比が高い季節特性もある。

■首都圏WSR化展開など重点施策を推進

 重点施策としては、ハイブリッド店舗などビジネスモデル・商品・売場・販売のGTS(グレート・トランスフォーメーション・サクセス)化、免税売場拡大などインバウンド対策の強化、海外における事業モデル構築、首都圏でのWSR化展開(シュクレイの既存店売上拡大、新規出店、および催事・卸売拡大、グループ各社の主力ブランドの催事展開)などを推進している。

 また新たな重点施策としてメインとニューの項目を掲げ、既存ブランド・既存店・既存商品のさらなる深化、新ブランド・新店舗・新商品で新たな世界観創出することを目指している。

 重点施策の20年3月期売上高は、インバウンド(国際線ターミナル売店卸売上)が19年3月期比16.7%増の53億75百万円、海外(現地法人売上+ロイヤルティ含む国内出荷売上)が23.5%増の16億28百万円、シュクレイ(首都圏WSR化)が16.9%増の161億99百万円だった。

■21年3月期1Qは新型コロナウイルスの影響が直撃

 21年3月期の連結業績・配当予想は未定としている。7月9日に発表した第1四半期の売上高概算は前年同期比74.8%減の26億81百万円だった。海外子会社除く月別売上は4月が82.4%減、5月が79.0%減、6月が61.5%減だった。

 第1四半期は新型コロナウイルスによる外出自粛や臨時休業の影響が直撃したが、第2四半期以降は緩やかに回復に向かうだろう。

■株主優待制度は毎年3月末の株主対象

 株主優待制度は、毎年3月末現在の100株以上保有株主を対象に、保有株式数に応じて自社グループ製品や直営店舗利用優待券を贈呈(詳細は会社HP参照)している。

■株価は悪材料の織り込み完了

 株価は軟調展開で3月の年初来安値に接近しているが、悪材料の織り込みが完了して反発を期待したい。7月21日の終値は4190円、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS680円11銭で算出)は約6.2倍、時価総額は約1304億円である。(情報提供:日 本インタビュ新聞社=Media−IR)

[06月22日更新]

寿スピリッツは調整一巡

 寿スピリッツ<2222>(東1)は「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げ、首都圏エリア強化や商品プレミアム化などの重点施策を推進している。21年3月期連結業績・配当予想は未定としている。第1四半期は新型コロナウイルスの影響が直撃したが、第2四半期以降は営業再開して売上が徐々に回復に向かうだろう。なお6月19日にはシュクレイが、東京ミルクチーズ工場羽田空港第1ターミナル店をリニューアルオープン、新ブランドのオリエンタルショコラbyコートクール羽田空港第1ターミナル店をオープンした。株価は反発力の鈍い形だが下値を切り上げている。調整一巡して出直りを期待したい。

■「お菓子の総合プロデューサー」として地域限定ブランド菓子を展開

 地域限定ブランド菓子の製造・販売を展開する持株会社で、全国各地のお菓子のオリジナルブランドとショップブランドを創造する「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げている。さらにWSR(ワールド サプライジング リゾート)宣言を経営スローガンに掲げ、中期経営目標を売上高経常利益率20%としている。

 主要子会社(セグメント)はケイシイシイ、寿製菓・但馬寿、シュクレイ、九十九島グループ、販売子会社(東海3社、中国・九州4社、関西2社)である。

 20年3月期の販売チャンネル別売上構成比は、通信販売6.4%(うちルタオ通販5.0%)、店舗販売(直営店舗、催事)43.3%、卸売(駅・空港・高速道路SAなどの小売店、代理店卸、OEM)46.6%、海外3.6%、その他0.1%だった。

 駅・空港・高速道路SAなど、交通機関チャネルでの土産品としての販売比率が高いことも特徴である。またクリスマス・年末年始・バレンタイン・ホワイトデー商戦などで、下期の構成比が高い季節特性もある。

■首都圏WSR化展開など重点施策を推進

 重点施策としては、ハイブリッド店舗などビジネスモデル・商品・売場・販売のGTS(グレート・トランスフォーメーション・サクセス)化、免税売場拡大などインバウンド対策の強化、海外における事業モデル構築、首都圏でのWSR化展開(シュクレイの既存店売上拡大、新規出店、および催事・卸売拡大、グループ各社の主力ブランドの催事展開)などを推進している。

 また新たな重点施策としてメインとニューの項目を掲げ、既存ブランド・既存店・既存商品のさらなる深化、新ブランド・新店舗・新商品で新たな世界観創出することを目指している。

 重点施策の20年3月期売上高は、インバウンド(国際線ターミナル売店卸売上)が19年3月期比16.7%増の53億75百万円、海外(現地法人売上+ロイヤルティ含む国内出荷売上)が23.5%増の16億28百万円、シュクレイ(首都圏WSR化)が16.9%増の161億99百万円だった。

■21年3月期予想は新型コロナウイルス影響で未定

 21年3月期の連結業績・配当予想は未定としている。第1四半期は新型コロナウイルスによる外出自粛や臨時休業の影響が直撃したが、第2四半期以降は営業再開して売上が徐々に回復に向かうだろう。感染収束後のフェーズでは、新ブランド・新商品開発、通信販売強化などを推進する方針だ。中期成長基調に変化はないだろう。

■株主優待制度は毎年3月末の株主対象

 株主優待制度は、毎年3月末現在の100株以上保有株主を対象に、保有株式数に応じて自社グループ製品や直営店舗利用優待券を贈呈(詳細は会社HP参照)している。

■株価は調整一巡

 株価は反発力の鈍い形だが徐々に下値を切り上げている。調整一巡して出直りを期待したい。6月19日の終値は4995円、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS680円11銭で算出)は約7.3倍、時価総額は約1555億円である。(情報提供:日 本インタビュ新聞社=Media−IR)

[05月22日更新]

寿スピリッツは戻り試す

 寿スピリッツ<2222>(東1)は「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げ、首都圏エリア強化や商品プレミアム化などの重点施策を推進している。21年3月期連結業績・配当予想は未定とした。当面は新型コロナウイルスの影響が避けられないが、中期成長基調に変化はないだろう。株価は業績悪化懸念を織り込んで反発の動きを強めている。戻りを試す展開を期待したい。

■「お菓子の総合プロデューサー」として地域限定ブランド菓子を展開

 地域限定ブランド菓子の製造・販売を展開する持株会社で、全国各地のお菓子のオリジナルブランドとショップブランドを創造する「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げている。さらにWSR(ワールド サプライジング リゾート)宣言を経営スローガンに掲げ、中期経営目標を売上高経常利益率20%としている。

 主要子会社(セグメント)はケイシイシイ、寿製菓・但馬寿、シュクレイ、九十九島グループ、販売子会社(東海3社、中国・九州4社、関西2社)である。なお香港の事業環境悪化に伴い、香港の連結子会社を清算する。

 20年3月期の販売チャンネル別売上構成比は、通信販売6.4%(うちルタオ通販5.0%)、店舗販売(直営店舗、催事)43.3%、卸売(駅・空港・高速道路SAなどの小売店、代理店卸、OEM)46.6%、海外3.6%、その他0.1%だった。

 駅・空港・高速道路SAなど、交通機関チャネルでの土産品としての販売比率が高いことも特徴である。またクリスマス・年末年始・バレンタイン・ホワイトデー商戦などで、下期の構成比が高い季節特性もある。

■首都圏WSR化展開など重点施策を推進

 重点施策としては、ハイブリッド店舗などビジネスモデル・商品・売場・販売のGTS(グレート・トランスフォーメーション・サクセス)化、免税売場拡大などインバウンド対策の強化、海外における事業モデル構築、首都圏でのWSR化展開(シュクレイの既存店売上拡大、新規出店、および催事・卸売拡大、グループ各社の主力ブランドの催事展開)などを推進している。

 また新たな重点施策としてメインとニューの項目を掲げ、既存ブランド・既存店・既存商品のさらなる深化、新ブランド・新店舗・新商品で新たな世界観創出することを目指している。

 重点施策の20年3月期売上高は、インバウンド(国際線ターミナル売店卸売上)が19年3月期比16.7%増の53億75百万円、海外(現地法人売上+ロイヤルティ含む国内出荷売上)が23.5%増の16億28百万円、シュクレイ(首都圏WSR化)が16.9%増の161億99百万円だった。

■21年3月期予想は新型コロナウイルス影響で未定

 20年3月期の連結業績は、売上高が19年3月期比10.8%増の451億80百万円、営業利益が8.0%増の64億54百万円、経常利益が7.7%増の64億75百万円、純利益が3.2%増の41億円だった。通期ベースでは増収増益だが、第4四半期に新型コロナウイルスの影響を受けて事業活動の縮小を余儀なくされた。配当は19年3月期と同額の40円(期末一括)とした

 21年3月期の連結業績・配当予想は未定としている。緊急事態宣言発令による外出自粛や出店施設の臨時休業で4月〜5月の売上は大幅に落ち込んでいる。事業環境が一変したため、新型コロナウイルス収束までの緊急対策としてコスト削減、在庫適正化、収束後を見据えた新ブランド・新商品開発、通信販売強化などを推進する。さらに感染収束後のフェーズでは、中期成長に向けて重点施策を推進する方針だ。当面は新型コロナウイルスの影響が避けられないが、中期成長基調に変化はないだろう。

■株主優待制度は毎年3月末の株主対象

 株主優待制度は、毎年3月末現在の100株以上保有株主を対象に、保有株式数に応じて自社グループ製品や直営店舗利用優待券を贈呈(詳細は会社HP参照)している。

■株価は反発の動き

 株価は業績悪化懸念を織り込んで反発の動きを強めている。戻りを試す展開を期待したい。5月21日の終値は5000円、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS680円11銭で算出)は約7.4倍、時価総額は約1556億円である。(情報提供:日 本インタビュ新聞社=Media−IR)

[04月20日更新]

寿スピリッツは売り一巡

 寿スピリッツ<2222>(東1)は「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げ、首都圏エリア強化や商品プレミアム化などの重点施策を推進している。新型コロナウイルス感染症拡大の影響で20年3月期第4四半期は2桁減収だった。21年3月期も影響が避けられない。ただし中期成長基調に変化はないだろう。株価は安値圏だが売り一巡感を強めている。業績悪化の織り込み完了して出直りを期待したい。

■「お菓子の総合プロデューサー」として地域限定ブランド菓子を展開

 地域限定ブランド菓子の製造・販売を展開する持株会社で、全国各地のお菓子のオリジナルブランドとショップブランドを創造する「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げている。さらにWSR(ワールド サプライジング リゾート)宣言を経営スローガンに掲げ、中期経営目標を売上高経常利益率20%としている。

 主要子会社(セグメント)はケイシイシイ、寿製菓・但馬寿、シュクレイ、九十九島グループ、販売子会社(東海3社、中国・九州4社、関西2社)である。なお香港の事業環境悪化に伴い、香港の連結子会社を清算する。

 19年3月期の販売チャンネル別売上構成比は、通信販売6.2%(うちルタオ通販4.8%)、店舗販売(直営店舗、催事)44.5%、卸売(駅・空港・高速道路SAなどの小売店、代理店卸、OEM)45.9%、海外3.2%、その他0.1%だった。

 駅・空港・高速道路SAなど、交通機関チャネルでの土産品としての販売比率が高いことも特徴である。またクリスマス・年末年始・バレンタイン・ホワイトデー商戦などで、下期の構成比が高い季節特性もある。

■首都圏WSR化展開など重点施策を推進

 重点施策としては、ハイブリッド店舗などビジネスモデル・商品・売場・販売のGTS(グレート・トランスフォーメーション・サクセス)化、免税売場拡大などインバウンド対策の強化、海外における事業モデル構築、首都圏でのWSR化展開(シュクレイの既存店売上拡大、新規出店、および催事・卸売拡大、グループ各社の主力ブランドの催事展開)などを推進している。

 また新たな重点施策としてメインとニューの項目を掲げ、既存ブランド・既存店・既存商品のさらなる深化、新ブランド・新店舗・新商品で新たな世界観創出することを目指している。

 重点施策の19年3月期売上高は、インバウンド(国際線ターミナル売店卸売上)が18年3月期比32.6%増の46億05百万円、海外(現地法人売上+ロイヤルティ含む国内出荷売上)が14.0%増の13億18百万円、シュクレイ(首都圏WSR化)が20.0%増の138億60百万円だった。

■20年3月期は4Qに新型コロナの影響

 20年3月期の連結業績予想は、売上高が19年3月期比10.9%増の452億円、営業利益が16.6%増の69億70百万円、経常利益が16.4%増の70億円、純利益が14.5%増の45億50百万円としている。配当予想は19年3月期と同額の40円(期末一括)である。

 4月9日発表した第4四半期売上状況(概算)は前年同期比14.8%減の95億06百万円(内訳はシュクレイ15.1%減収、ケイシイシイ12.2%減収、寿製菓・但馬寿21.2%減収、販売子会社23.2%減収、九十九島グループ20.2%減収、その他17.3%増収)だった。通販は順調だが、直営店・催事販売・交通拠点・海外向けチャネルが新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けた。なお通期ベースの全社売上は10.8%増収だった。

 なお20年3月期業績予想については、開示基準に照らして修正の必要はない見込みとしている。また21年3月期業績予想については、20年3月期決算発表時点では「未定」とする予定だが、緊急事態宣言発令を受けて直営店を休業しているため、21年3月期も新型コロナウイルス感染症拡大の影響が避けられない。ただし中期成長基調に変化はないだろう。

■株主優待制度は毎年3月末の株主対象

 株主優待制度は、毎年3月末現在の100株以上保有株主を対象に、保有株式数に応じて自社グループ製品や直営店舗利用優待券を贈呈(詳細は会社HP参照)している。

■株価は売り一巡

 株価は安値圏だが売り一巡感を強めている。業績悪化の織り込み完了して出直りを期待したい。4月17日の終値は4560円、前期推定連結PER(会社予想連結EPS146円21銭で算出)は約31倍、前期推定配当利回り(会社予想40円で算出)は約0.9%、前々期実績連結PBR(前々期実績連結BPS587円87銭で算出)は約7.8倍、時価総額は約1419億円である。(情報提供:日 本インタビュ新聞社=Media−IR)

[03月16日更新]

寿スピリッツは売られ過ぎ感、20年3月期は新型コロナ影響だが中期成長

 寿スピリッツ<2222>(東1)は「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げ、首都圏エリア強化や商品プレミアム化などの重点施策を加速している。20年3月期は新型コロナウイルス感染拡大の影響が避けられないが、中期成長基調に変化はないだろう。株価は1月の上場来高値から半値割れ水準まで急落したが、売られ過ぎ感を強めている。反発を期待したい。

■「お菓子の総合プロデューサー」として地域限定ブランド菓子を展開

 地域限定ブランド菓子の製造・販売を展開する持株会社で、全国各地のお菓子のオリジナルブランドとショップブランドを創造する「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げている。さらにWSR(ワールド サプライジング リゾート)宣言を経営スローガンに掲げ、中期経営目標を売上高経常利益率20%としている。主要子会社(セグメント)はケイシイシイ、寿製菓・但馬寿、シュクレイ、九十九島グループ、販売子会社(東海3社、中国・九州4社、関西2社)である。

 19年3月期の販売チャンネル別売上構成比は、通信販売6.2%(うちルタオ通販4.8%)、店舗販売(直営店舗、催事)44.5%、卸売(駅・空港・高速道路SAなどの小売店、代理店卸、OEM)45.9%、海外3.2%、その他0.1%である。駅・空港・高速道路SAなど、交通機関チャネルでの土産品としての販売比率が高いことも特徴である。またクリスマス・年末年始・バレンタイン・ホワイトデー商戦などで、下期の構成比が高い季節特性もある。

■首都圏WSR化展開など重点施策を推進

 重点施策としては、ハイブリッド店舗などビジネスモデル・商品・売場・販売のGTS(グレート・トランスフォーメーション・サクセス)化、免税売場拡大などインバウンド対策の強化、海外における事業モデル構築、首都圏でのWSR化展開(シュクレイの既存店売上拡大、新規出店、および催事・卸売拡大、グループ各社の主力ブランドの催事展開)などを推進している。

 また新たな重点施策としてメインとニューの項目を掲げ、既存ブランド・既存店・既存商品のさらなる深化、新ブランド・新店舗・新商品で新たな世界観創出することを目指している。なお香港の事業環境悪化に伴い、香港の連結子会社を清算する。

 重点施策の19年3月期売上高は、インバウンド(国際線ターミナル売店卸売上)が18年3月期比32.6%増の46億05百万円、海外(現地法人売上+ロイヤルティ含む国内出荷売上)が14.0%増の13億18百万円、シュクレイ(首都圏WSR化)が20.0%増の138億60百万円だった。

■20年3月期は4Qに新型コロナの影響

 20年3月期の連結業績予想は、売上高が19年3月期比10.9%増の452億円、営業利益が16.6%増の69億70百万円、経常利益が16.4%増の70億円、純利益が14.5%増の45億50百万円としている。配当予想は19年3月期と同額の40円(期末一括)である。

 重点施策の売上計画はインバウンドが23.8%増の57億円、海外が36.6%増の18億円、シュクレイが15.4%増の160億円、またセグメント別の売上計画はシュクレイが15.4%増収、ケイシイシイが8.2%増収、寿製菓・但馬寿が6.0%増収、販売子会社が5.8%増収、九十九島グループが14.4%増収としている。

 第3四半期累計は、売上高が前年同期比20.5%増の356億74百万円、営業利益が43.4%増の61億90百万円、経常利益が43.5%増の62億42百万円、純利益が39.7%増の39億70百万円だった。

 重点施策を着実に遂行して大幅増収増益だった。重点施策の売上はインバウンドが35.5%増の45億28百万円、海外が53.0%増の13億56百万円、シュクレイが30.1%増の127億52百万円だった。セグメント別の売上はシュクレイが30.1%増収、ケイシイシイが13.7%増収、寿製菓・但馬寿が11.6%増収、販売子会社が15.4%増収、九十九島グループが36.5%増収といずれも伸長した。

 第3四半期累計の進捗率は売上高が78.9%、経常利益が89.2%と高水準だった。第4四半期にはバレンタイン・ホワイトデー商戦もあり、通常であれば通期上振れ濃厚の状況だったが、今期は新型コロナウイルス感染拡大の影響が避けられないだろう。ただし中期成長基調に変化はないだろう。21年3月期は影響一巡を期待したい。

■株主優待制度は毎年3月末の株主対象

 株主優待制度は、毎年3月末現在の100株以上保有株主を対象に、保有株式数に応じて自社グループ製品や直営店舗利用優待券を贈呈(詳細は会社HP参照)している。

■株価は売られ過ぎ感

 株価は1月の上場来高値から半値割れ水準まで急落したが、売られ過ぎ感を強めている。反発を期待したい。3月13日の終値は4190円、今期予想連結PER(会社予想連結EPS146円21銭で算出)は約29倍、今期予想配当利回り(会社予想40円で算出)は約1.0%、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS587円87銭で算出)は約7.1倍、時価総額は約1304億円である。(情報提供:日 本インタビュ新聞社=Media−IR)

[02月14日更新]

寿スピリッツは目先的な売り一巡、20年3月期は一時的影響不可避だが成長基調に変化なし

 寿スピリッツ<2222>(東1)は「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げ、首都圏エリア強化や商品プレミアム化などの重点施策を加速している。20年3月期2桁増益予想で第3四半期累計は高進捗率だった。第4四半期にはバレンタイン・ホワイトデー商戦もあり、通常であれば通期上振れ濃厚の状況だが、今期は新型肺炎感染拡大によるインバウンド売上への一時的影響が避けられないだろう。ただし成長基調に変化はなく、21年3月期は影響一巡を期待したい。株価は上場来高値圏から急反落したが、目先的な売り一巡して戻りを試す展開を期待したい。

■「お菓子の総合プロデューサー」として地域限定ブランド菓子を展開

 地域限定ブランド菓子の製造・販売を主力とする持株会社である。全国各地のお菓子のオリジナルブランドとショップブランドを創造する「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げている。さらにWSR(ワールド サプライジング リゾート)宣言を経営スローガンに掲げ、中期経営目標を売上高経常利益率20%としている。主要子会社(セグメント)はケイシイシイ、寿製菓・但馬寿、シュクレイ、九十九島グループ、販売子会社(東海3社、中国・九州4社、関西2社)である。

 19年3月期の販売チャンネル別売上構成比は、通信販売6.2%(うちルタオ通販4.8%)、店舗販売(直営店舗、催事)44.5%、卸売(駅・空港・高速道路SAなどの小売店、代理店卸、OEM)45.9%、海外3.2%、その他0.1%である。駅・空港・高速道路SAなど、交通機関チャネルでの土産品としての販売比率が高いことも特徴である。またクリスマス・年末年始・バレンタイン・ホワイトデー商戦などで、下期の構成比が高い季節特性もある。

■首都圏WSR化展開など重点施策が大幅伸長

 重点施策としては、ハイブリッド店舗などビジネスモデル・免税売場拡大などインバウンド対策の強化、海外における事業モデル構築、首都圏でのWSR化展開(シュクレイの既存店売上拡大、新規出店、および催事・卸売拡大、グループ各社の主力ブランドの催事展開)などを推進している。また新たに、重点施策としてメインとニューの項目を掲げ、既存ブランド・既存店・既存商品の更なる深化、新ブランド・新店舗・新商品で新たな世界観を創出することを目指している。
 なお香港の事業環境悪化に伴い、香港の連結子会社を清算する。

 重点施策の19年3月期売上高は、インバウンド(国際線ターミナル売店卸売上)が18年3月期比32.6%増の46億05百万円、海外(現地法人売上+ロイヤルティ含む国内出荷売上)が14.0%増の13億18百万円、シュクレイ(首都圏WSR化)が20.0%増の138億60百万円だった。いずれも大幅伸長している。

■20年3月期2桁増益予想で3Q累計は高進捗率

 20年3月期の連結業績予想は、売上高が19年3月期比10.9%増の452億円、営業利益が16.6%増の69億70百万円、経常利益が16.4%増の70億円、純利益が14.5%増の45億50百万円としている。配当予想は19年3月期と同額の40円(期末一括)である。

 首都圏およびインバウンド対策の強化、生産性向上などに取り組み、2桁増益予想である。シュクレイは新規出店や認知度向上で好調を持続する。ケイシイシイは前期の北海道胆振東部地震によるマイナス影響が一巡する。寿製菓・但馬寿および九十九島グループは生産移管の影響が第1四半期で一巡する。

 重点施策の売上計画はインバウンドが23.8%増の57億円、海外が36.6%増の18億円、シュクレイが15.4%増の160億円、またセグメント別の売上計画はシュクレイが15.4%増収、ケイシイシイが8.2%増収、寿製菓・但馬寿が6.0%増収、販売子会社が5.8%増収、九十九島グループが14.4%増収としている。

 第3四半期累計は、売上高が前年同期比20.5%増の356億74百万円、営業利益が43.4%増の61億90百万円、経常利益が43.5%増の62億42百万円、純利益が39.7%増の39億70百万円だった。

 重点施策を着実に遂行して大幅増収増益だった。重点施策の売上はインバウンドが35.5%増の45億28百万円、海外が53.0%増の13億56百万円、シュクレイが30.1%増の127億52百万円だった。セグメント別の売上はシュクレイが30.1%増収、ケイシイシイが13.7%増収、寿製菓・但馬寿が11.6%増収、販売子会社が15.4%増収、九十九島グループが36.5%増収といずれも伸長した。

 第3四半期累計の進捗率は売上高が78.9%、経常利益が89.2%と高水準である。第4四半期にはバレンタイン・ホワイトデー商戦もあり、通常であれば通期上振れ濃厚の状況だが、今期は新型肺炎感染拡大によるインバウンド売上への一時的影響が避けられないだろう。ただし成長基調に変化はなく、21年3月期は影響一巡を期待したい。

■株主優待制度は毎年3月末の株主対象

 株主優待制度は、毎年3月末現在の100株以上保有株主を対象に、保有株式数に応じて自社グループ製品や直営店舗利用優待券を贈呈(詳細は会社HP参照)している。

■株価は目先的な売り一巡

 株価は上場来高値圏から急反落したが、目先的な売り一巡して戻りを試す展開を期待したい。2月13日の終値は6880円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS146円21銭で算出)は約47倍、今期予想配当利回り(会社予想の40円で算出)は約0.6%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS587円87銭で算出)は約12倍、時価総額は約2141億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[01月16日更新]

寿スピリッツは上値試す、20年3月期3Q累計売上順調

 寿スピリッツ<2222>(東1)は「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げ、首都圏エリア強化や商品プレミアム化などの重点施策を加速している。20年3月期2桁増益予想である。1月15日発表した第3四半期累計の売上高(概算)は前年同期比20.5%増と順調だった。通期業績予想は上振れの可能性が高いだろう。収益拡大を期待したい。株価は上場来高値を更新する展開だ。自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。なお2月3日に第3四半期決算発表を予定している。

■「お菓子の総合プロデューサー」として地域限定ブランド菓子を展開

 地域限定ブランド菓子の製造・販売を主力とする持株会社である。全国各地のお菓子のオリジナルブランドとショップブランドを創造する「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げている。さらにWSR(ワールド サプライジング リゾート)宣言を経営スローガンに掲げ、中期経営目標を売上高経常利益率20%としている。主要子会社(セグメント)はケイシイシイ、寿製菓・但馬寿、シュクレイ、九十九島グループ、販売子会社(東海3社、中国・九州4社、関西2社)である。

 19年3月期の販売チャンネル別売上構成比は、通信販売6.2%(うちルタオ通販4.8%)、店舗販売(直営店舗、催事)44.5%、卸売(駅・空港・高速道路SAなどの小売店、代理店卸、OEM)45.9%、海外3.2%、その他0.1%である。駅・空港・高速道路SAなど、交通機関チャネルでの土産品としての販売比率が高いことも特徴である。またクリスマス・年末年始・バレンタイン・ホワイトデー商戦などで、下期の構成比が高い季節特性もある。

■首都圏WSR化展開など重点施策が大幅伸長

 重点施策としては、ハイブリッド店舗などビジネスモデル・商品・売場・販売のGTS(グレート・トランスフォーメーション・サクセス)化、免税売場拡大などインバウンド対策の強化、海外における事業モデル構築、首都圏でのWSR化展開(シュクレイの既存店売上拡大、新規出店、および催事・卸売拡大、グループ各社の主力ブランドの催事展開)などを推進している。

 重点施策の19年3月期売上高は、インバウンド(国際線ターミナル売店卸売上)が18年3月期比32.6%増の46億05百万円、海外(台湾・香港現地法人売上+ロイヤルティ含む国内出荷売上)が14.0%増の13億18百万円、シュクレイ(首都圏WSR化)が20.0%増の138億60百万円だった。

 シュクレイは首都圏中心に新規出店、および既存ブランドのリロケーションを加速している。またグループ各社が地方主要地域において、各ブランドでの新規出店を推進している。ケイシイシイは、大阪・東京で新ブランドのハイブリッド型店舗展開を開始した。

■20年3月期2桁増益予想、さらに上振れの可能性

 20年3月期の連結業績予想は、売上高が19年3月期比10.9%増の452億円、営業利益が16.6%増の69億70百万円、経常利益が16.4%増の70億円、純利益が14.5%増の45億50百万円としている。配当予想は19年3月期と同額の40円(期末一括)である。

 首都圏およびインバウンド対策の強化、生産性向上などに取り組み、2桁増益予想である。シュクレイは新規出店や認知度向上で好調を持続する。ケイシイシイは前期の北海道胆振東部地震によるマイナス影響が一巡する。寿製菓・但馬寿および九十九島グループは生産移管の影響が第1四半期で一巡する。その他には連結子会社となったHoney Sucrey Limited(香港)を加える。

 重点施策の売上計画はインバウンドが23.8%増の57億円、海外が36.6%増の18億円、シュクレイが15.4%増の160億円、またセグメント別の売上計画はシュクレイが15.4%増収、ケイシイシイが8.2%増収、寿製菓・但馬寿が6.0%増収、販売子会社が5.8%増収、九十九島グループが14.4%増収、その他が2.3倍増収としている。

 第2四半期累計は、売上高が前年同期比22.0%増の223億87百万円、営業利益が63.6%増の35億18百万円、経常利益が64.5%増の35億48百万円、純利益が70.8%増の22億68百万円だった。首都圏WSR化展開、国際線ターミナル売店での卸販売強化など、重点施策を着実に遂行して計画超の大幅増収増益だった。売上高、利益とも過去最高を更新した。売上総利益率は2.4ポイント上昇した。

 セグメント別の売上はシュクレイが30.8%増収、ケイシイシイが14.6%増収、寿製菓・但馬寿が12.6%増収、販売子会社が17.9%増収、九十九島グループが48.2%増収、その他が4.2倍増収といずれも好調に推移した。重点施策の売上はインバウンドが34.4%増の28億83百万円、海外が80.1%増の8億93百万円、シュクレイが30.8%増の78億30百万円だった。

 1月15日発表した第3四半期累計の売上高(概算)は前年同期比20.5%増の356億76百万円だった。重点施策の遂行が奏功した。セグメント別(内部取引調整前)に見ると、シュクレイが30.1%増収、ケイシイシイが13.7%増収、寿製菓・但馬寿が11.6%増収、販売子会社が15.4%増収、九十九島グループが36.5%増収、その他が3.7倍増収といずれも好調に推移した。

 第3四半期累計の売上高が順調であり、通期業績予想は上振れの可能性が高いだろう。収益拡大を期待したい。

■株主優待制度は毎年3月末の株主対象

 株主優待制度は、毎年3月末現在の100株以上保有株主を対象に、保有株式数に応じて自社グループ製品や直営店舗利用優待券を贈呈(詳細は会社HP参照)している。

■株価は上値試す

 株価は上場来高値を更新する展開だ。自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。1月15日の終値は8740円、今期予想連結PER(会社予想連結EPS146円21銭で算出)は約60倍、今期予想配当利回り(会社予想40円で算出)は約0.5%、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS587円87銭で算出)は約15倍、時価総額は約2720億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[12月30日更新]

寿スピリッツは上値試す、20年3月期2Q累計が計画超で通期も上振れの可能性

 寿スピリッツ<2222>(東1)は「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げ、首都圏エリア強化や商品プレミアム化などの重点施策を加速している。20年3月期2桁増益予想である。第2四半期累計は計画超の大幅増収増益だった。通期予想を据え置いたが上振れの可能性が高いだろう。収益拡大を期待したい。株価は10月の上場来高値から一旦反落したが、自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。

■「お菓子の総合プロデューサー」として地域限定ブランド菓子を展開

 地域限定ブランド菓子の製造・販売を主力とする持株会社である。全国各地のお菓子のオリジナルブランドとショップブランドを創造する「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げている。さらにWSR(ワールド サプライジング リゾート)宣言を経営スローガンに掲げ、中期経営目標を売上高経常利益率20%としている。主要子会社(セグメント)はケイシイシイ、寿製菓・但馬寿、シュクレイ、九十九島グループ、販売子会社(東海3社、中国・九州4社、関西2社)である。

 19年3月期の販売チャンネル別売上構成比は、通信販売6.2%(うちルタオ通販4.8%)、店舗販売(直営店舗、催事)44.5%、卸売(駅・空港・高速道路SAなどの小売店、代理店卸、OEM)45.9%、海外3.2%、その他0.1%である。駅・空港・高速道路SAなど、交通機関チャネルでの土産品としての販売比率が高いことも特徴である。またクリスマス・年末年始・バレンタイン・ホワイトデー商戦などで、下期の構成比が高い季節特性もある。

■首都圏WSR化展開など重点施策が大幅伸長

 重点施策としては、ハイブリッド店舗などビジネスモデル・商品・売場・販売のGTS(グレート・トランスフォーメーション・サクセス)化、免税売場拡大などインバウンド対策の強化、海外における事業モデル構築、首都圏でのWSR化展開(シュクレイの既存店売上拡大、新規出店、および催事・卸売拡大、グループ各社の主力ブランドの催事展開)などを推進している。

 重点施策の19年3月期売上高は、インバウンド(国際線ターミナル売店卸売上)が18年3月期比32.6%増の46億05百万円、海外(台湾・香港現地法人売上+ロイヤルティ含む国内出荷売上)が14.0%増の13億18百万円、シュクレイ(首都圏WSR化)が20.0%増の138億60百万円だった。

 シュクレイは首都圏中心に新規出店、および既存ブランドのリロケーションを加速している。またグループ各社が地方主要地域において、各ブランドでの新規出店を推進している。ケイシイシイは、大阪・東京で新ブランドのハイブリッド型店舗展開を開始した。

■20年3月期2Q累計が計画超で通期も上振れの可能性

 20年3月期の連結業績予想は、売上高が19年3月期比10.9%増の452億円、営業利益が16.6%増の69億70百万円、経常利益が16.4%増の70億円、純利益が14.5%増の45億50百万円としている。配当予想は19年3月期と同額の40円(期末一括)である。

 首都圏およびインバウンド対策の強化、生産性向上などに取り組み、2桁増益予想である。シュクレイは新規出店や認知度向上で好調を持続する。ケイシイシイは前期の北海道胆振東部地震によるマイナス影響が一巡する。寿製菓・但馬寿および九十九島グループは生産移管の影響が第1四半期で一巡する。その他には連結子会社となったHoney Sucrey Limited(香港)を加える。

 重点施策の売上計画はインバウンドが23.8%増の57億円、海外が36.6%増の18億円、シュクレイが15.4%増の160億円、またセグメント別の売上計画はシュクレイが15.4%増収、ケイシイシイが8.2%増収、寿製菓・但馬寿が6.0%増収、販売子会社が5.8%増収、九十九島グループが14.4%増収、その他が2.3倍増収としている。

 第2四半期累計は、売上高が前年同期比22.0%増の223億87百万円、営業利益が63.6%増の35億18百万円、経常利益が64.5%増の35億48百万円、純利益が70.8%増の22億68百万円だった。首都圏WSR化展開、国際線ターミナル売店での卸販売強化など、重点施策を着実に遂行して計画超の大幅増収増益だった。売上高、利益とも過去最高を更新した。売上総利益率は2.4ポイント上昇した。

 セグメント別の売上はシュクレイが30.8%増収、ケイシイシイが14.6%増収、寿製菓・但馬寿が12.6%増収、販売子会社が17.9%増収、九十九島グループが48.2%増収、その他が4.2倍増収といずれも好調に推移した。重点施策の売上はインバウンドが34.4%増の28億83百万円、海外が80.1%増の8億93百万円、シュクレイが30.8%増の78億30百万円だった。

 通期は消費増税による消費マインド悪化懸念や、大型台風被害の影響などを考慮して期初予想据え置いた。ただし第2四半期累計の進捗率は売上高49.5%、営業利益50.5%である。下期の構成比が高い季節特性を考慮すれば高水準であり、通期予想も上振れの可能性が高いだろう。収益拡大を期待したい。

■株主優待制度は毎年3月末の株主対象

 株主優待制度は、毎年3月末現在の100株以上保有株主を対象に、保有株式数に応じて自社グループ製品や直営店舗利用優待券を贈呈(詳細は会社HP参照)している。

■株価は上値試す

 株価は10月の上場来高値から一旦反落したが、自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。11月8日の終値は7270円、今期予想連結PER(会社予想連結EPS146円21銭で算出)は約50倍、今期予想配当利回り(会社予想40円で算出)は約0.6%、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS587円87銭で算出)は約12倍、時価総額は約2263億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[12月09日更新]

寿スピリッツは上値試す、20年3月期2桁増益予想、さらに上振れの可能性

 寿スピリッツ<2222>(東1)は「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げ、首都圏エリア強化や商品プレミアム化などの重点施策を加速している。20年3月期2桁増益予想である。さらに上振れの可能性が高いだろう。収益拡大を期待したい。株価は上場来高値圏だ。自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。

■「お菓子の総合プロデューサー」として地域限定ブランド菓子を展開

 地域限定ブランド菓子の製造・販売を主力とする持株会社である。全国各地のお菓子のオリジナルブランドとショップブランドを創造する「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げている。さらにWSR(ワールド サプライジング リゾート)宣言を経営スローガンに掲げ、中期経営目標を売上高経常利益率20%としている。主要子会社(セグメント)はケイシイシイ、寿製菓・但馬寿、シュクレイ、九十九島グループ、販売子会社(東海3社、中国・九州4社、関西2社)である。

 19年3月期の販売チャンネル別売上構成比は、通信販売6.2%(うちルタオ通販4.8%)、店舗販売(直営店舗、催事)44.5%、卸売(駅・空港・高速道路SAなどの小売店、代理店卸、OEM)45.9%、海外3.2%、その他0.1%である。駅・空港・高速道路SAなど、交通機関チャネルでの土産品としての販売比率が高いことも特徴である。またクリスマス・年末年始・バレンタイン・ホワイトデー商戦などで、下期の構成比が高い季節特性もある。

■首都圏WSR化展開など重点施策が大幅伸長

 重点施策としては、ハイブリッド店舗などビジネスモデル・商品・売場・販売のGTS(グレート・トランスフォーメーション・サクセス)化、免税売場拡大などインバウンド対策の強化、海外における事業モデル構築、首都圏でのWSR化展開(シュクレイの既存店売上拡大、新規出店、および催事・卸売拡大、グループ各社の主力ブランドの催事展開)などを推進している。

 重点施策の19年3月期売上高は、インバウンド(国際線ターミナル売店卸売上)が18年3月期比32.6%増の46億05百万円、海外(台湾・香港現地法人売上+ロイヤルティ含む国内出荷売上)が14.0%増の13億18百万円、シュクレイ(首都圏WSR化)が20.0%増の138億60百万円だった。

 シュクレイは首都圏中心に新規出店、および既存ブランドのリロケーションを加速している。またグループ各社が地方主要地域において、各ブランドでの新規出店を推進している。ケイシイシイは、大阪・東京で新ブランドのハイブリッド型店舗展開を開始した。

■20年3月期2桁増益予想、さらに上振れの可能性

 20年3月期の連結業績予想は、売上高が19年3月期比10.9%増の452億円、営業利益が16.6%増の69億70百万円、経常利益が16.4%増の70億円、純利益が14.5%増の45億50百万円としている。配当予想は19年3月期と同額の40円(期末一括)である。

 首都圏およびインバウンド対策の強化、生産性向上などに取り組み、2桁増益予想である。シュクレイは新規出店や認知度向上で好調を持続する。ケイシイシイは前期の北海道胆振東部地震によるマイナス影響が一巡する。寿製菓・但馬寿および九十九島グループは生産移管の影響が第1四半期で一巡する。その他には連結子会社となったHoney Sucrey Limited(香港)を加える。

 重点施策の売上計画はインバウンドが23.8%増の57億円、海外が36.6%増の18億円、シュクレイが15.4%増の160億円、またセグメント別の売上計画はシュクレイが15.4%増収、ケイシイシイが8.2%増収、寿製菓・但馬寿が6.0%増収、販売子会社が5.8%増収、九十九島グループが14.4%増収、その他が2.3倍増収としている。

 第2四半期累計は、売上高が前年同期比22.0%増の223億87百万円、営業利益が63.6%増の35億18百万円、経常利益が64.5%増の35億48百万円、純利益が70.8%増の22億68百万円だった。首都圏WSR化展開、国際線ターミナル売店での卸販売強化など、重点施策を着実に遂行して計画超の大幅増収増益だった。売上高、利益とも過去最高を更新した。売上総利益率は2.4ポイント上昇した。

 セグメント別の売上はシュクレイが30.8%増収、ケイシイシイが14.6%増収、寿製菓・但馬寿が12.6%増収、販売子会社が17.9%増収、九十九島グループが48.2%増収、その他が4.2倍増収といずれも好調に推移した。重点施策の売上はインバウンドが34.4%増の28億83百万円、海外が80.1%増の8億93百万円、シュクレイが30.8%増の78億30百万円だった。

 通期は消費増税による消費マインド悪化懸念や、大型台風被害の影響などを考慮して期初予想据え置いた。ただし第2四半期累計の進捗率は売上高49.5%、営業利益50.5%である。下期の構成比が高い季節特性を考慮すれば高水準であり、通期予想も上振れの可能性が高いだろう。収益拡大を期待したい。

■株主優待制度は毎年3月末の株主対象

 株主優待制度は、毎年3月末現在の100株以上保有株主を対象に、保有株式数に応じて自社グループ製品や直営店舗利用優待券を贈呈(詳細は会社HP参照)している。

■株価は上値試す

 株価は上場来高値圏だ。自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。12月6日の終値は7570円、今期予想連結PER(会社予想連結EPS146円21銭で算出)は約52倍、今期予想配当利回り(会社予想40円で算出)は約0.5%、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS587円87銭で算出)は約13倍、時価総額は約2356億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[11月11日更新]

寿スピリッツは上値試す、20年3月期2Q累計が計画超で通期も上振れの可能性

 寿スピリッツ<2222>(東1)は「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げ、首都圏エリア強化や商品プレミアム化などの重点施策を加速している。20年3月期2桁増益予想である。第2四半期累計は計画超の大幅増収増益だった。通期予想を据え置いたが上振れの可能性が高いだろう。収益拡大を期待したい。株価は10月の上場来高値から一旦反落したが、自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。

■「お菓子の総合プロデューサー」として地域限定ブランド菓子を展開

 地域限定ブランド菓子の製造・販売を主力とする持株会社である。全国各地のお菓子のオリジナルブランドとショップブランドを創造する「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げている。さらにWSR(ワールド サプライジング リゾート)宣言を経営スローガンに掲げ、中期経営目標を売上高経常利益率20%としている。主要子会社(セグメント)はケイシイシイ、寿製菓・但馬寿、シュクレイ、九十九島グループ、販売子会社(東海3社、中国・九州4社、関西2社)である。

 19年3月期の販売チャンネル別売上構成比は、通信販売6.2%(うちルタオ通販4.8%)、店舗販売(直営店舗、催事)44.5%、卸売(駅・空港・高速道路SAなどの小売店、代理店卸、OEM)45.9%、海外3.2%、その他0.1%である。駅・空港・高速道路SAなど、交通機関チャネルでの土産品としての販売比率が高いことも特徴である。またクリスマス・年末年始・バレンタイン・ホワイトデー商戦などで、下期の構成比が高い季節特性もある。

■首都圏WSR化展開など重点施策が大幅伸長

 重点施策としては、ハイブリッド店舗などビジネスモデル・商品・売場・販売のGTS(グレート・トランスフォーメーション・サクセス)化、免税売場拡大などインバウンド対策の強化、海外における事業モデル構築、首都圏でのWSR化展開(シュクレイの既存店売上拡大、新規出店、および催事・卸売拡大、グループ各社の主力ブランドの催事展開)などを推進している。

 重点施策の19年3月期売上高は、インバウンド(国際線ターミナル売店卸売上)が18年3月期比32.6%増の46億05百万円、海外(台湾・香港現地法人売上+ロイヤルティ含む国内出荷売上)が14.0%増の13億18百万円、シュクレイ(首都圏WSR化)が20.0%増の138億60百万円だった。

 シュクレイは首都圏中心に新規出店、および既存ブランドのリロケーションを加速している。またグループ各社が地方主要地域において、各ブランドでの新規出店を推進している。ケイシイシイは、大阪・東京で新ブランドのハイブリッド型店舗展開を開始した。

■20年3月期2Q累計が計画超で通期も上振れの可能性

 20年3月期の連結業績予想は、売上高が19年3月期比10.9%増の452億円、営業利益が16.6%増の69億70百万円、経常利益が16.4%増の70億円、純利益が14.5%増の45億50百万円としている。配当予想は19年3月期と同額の40円(期末一括)である。

 首都圏およびインバウンド対策の強化、生産性向上などに取り組み、2桁増益予想である。シュクレイは新規出店や認知度向上で好調を持続する。ケイシイシイは前期の北海道胆振東部地震によるマイナス影響が一巡する。寿製菓・但馬寿および九十九島グループは生産移管の影響が第1四半期で一巡する。その他には連結子会社となったHoney Sucrey Limited(香港)を加える。

 重点施策の売上計画はインバウンドが23.8%増の57億円、海外が36.6%増の18億円、シュクレイが15.4%増の160億円、またセグメント別の売上計画はシュクレイが15.4%増収、ケイシイシイが8.2%増収、寿製菓・但馬寿が6.0%増収、販売子会社が5.8%増収、九十九島グループが14.4%増収、その他が2.3倍増収としている。

 第2四半期累計は、売上高が前年同期比22.0%増の223億87百万円、営業利益が63.6%増の35億18百万円、経常利益が64.5%増の35億48百万円、純利益が70.8%増の22億68百万円だった。首都圏WSR化展開、国際線ターミナル売店での卸販売強化など、重点施策を着実に遂行して計画超の大幅増収増益だった。売上高、利益とも過去最高を更新した。売上総利益率は2.4ポイント上昇した。

 セグメント別の売上はシュクレイが30.8%増収、ケイシイシイが14.6%増収、寿製菓・但馬寿が12.6%増収、販売子会社が17.9%増収、九十九島グループが48.2%増収、その他が4.2倍増収といずれも好調に推移した。重点施策の売上はインバウンドが34.4%増の28億83百万円、海外が80.1%増の8億93百万円、シュクレイが30.8%増の78億30百万円だった。

 通期は消費増税による消費マインド悪化懸念や、大型台風被害の影響などを考慮して期初予想据え置いた。ただし第2四半期累計の進捗率は売上高49.5%、営業利益50.5%である。下期の構成比が高い季節特性を考慮すれば高水準であり、通期予想も上振れの可能性が高いだろう。収益拡大を期待したい。

■株主優待制度は毎年3月末の株主対象

 株主優待制度は、毎年3月末現在の100株以上保有株主を対象に、保有株式数に応じて自社グループ製品や直営店舗利用優待券を贈呈(詳細は会社HP参照)している。

■株価は上値試す

 株価は10月の上場来高値から一旦反落したが、自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。11月8日の終値は7270円、今期予想連結PER(会社予想連結EPS146円21銭で算出)は約50倍、今期予想配当利回り(会社予想40円で算出)は約0.6%、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS587円87銭で算出)は約12倍、時価総額は約2263億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[10月11日更新]

寿スピリッツは上値試す、20年3月期2桁増収増益予想、2Q累計は大幅増収

 寿スピリッツ<2222>(東1)は「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げ、首都圏エリア強化や商品プレミアム化などの重点施策を加速している。20年3月期2桁増益予想である。10月10日発表の第2四半期累計売上状況(概算)は前年同期比22.0%増と大幅増収だった。収益拡大基調だろう。株価は上場来高値圏だ。自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。なお11月5日に第2四半期決算発表を予定している。

■「お菓子の総合プロデューサー」として地域限定ブランド菓子を展開

 地域限定ブランド菓子の製造・販売を主力とする持株会社である。全国各地のお菓子のオリジナルブランドとショップブランドを創造する「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げている。さらにWSR(ワールド サプライジング リゾート)宣言を経営スローガンに掲げ、中期経営目標を売上高経常利益率20%としている。主要子会社(セグメント)はケイシイシイ、寿製菓・但馬寿、シュクレイ、九十九島グループ、販売子会社(東海3社、中国・九州4社、関西2社)である。

 19年3月期の販売チャンネル別売上構成比は、通信販売6.2%(うちルタオ通販4.8%)、店舗販売(直営店舗、催事)44.5%、卸売(駅・空港・高速道路SAなどの小売店、代理店卸、OEM)45.9%、海外3.2%、その他0.1%である。

 駅・空港・高速道路SAなど、交通機関チャネルでの土産品としての販売比率が高いことも特徴である。またクリスマス・年末年始・バレンタイン・ホワイトデー商戦などで、下期の構成比が高い季節特性もある。

■首都圏WSR化展開など重点施策が大幅伸長

 重点施策としては、ハイブリッド店舗などビジネスモデル・商品・売場・販売のGTS(グレート・トランスフォーメーション・サクセス)化、免税売場拡大などインバウンド対策の強化、海外における事業モデル構築、首都圏でのWSR化展開(シュクレイの既存店売上拡大、新規出店、および催事・卸売拡大、グループ各社の主力ブランドの催事展開)などを推進している。

 重点施策の19年3月期売上高は、インバウンド(国際線ターミナル売店卸売上)が18年3月期比32.6%増の46億05百万円、海外(台湾・香港現地法人売上+ロイヤルティ含む国内出荷売上)が14.0%増の13億18百万円、シュクレイ(首都圏WSR化)が20.0%増の138億60百万円だった。いずれも大幅伸長している。

 シュクレイは首都圏中心に新規出店、および既存ブランドのリロケーションを加速している。またグループ各社が地方主要地域において、各ブランドでの新規出店を推進している。ケイシイシイは、大阪・東京で新ブランドのハイブリッド型店舗展開を開始した。

■20年3月期2桁増益予想

 20年3月期の連結業績予想は、売上高が19年3月期比10.9%増の452億円、営業利益が16.6%増の69億70百万円、経常利益が16.4%増の70億円、純利益が14.5%増の45億50百万円としている。配当予想は19年3月期と同額の年間40円(期末一括)で、予想配当性向は27.4%となる。

 首都圏およびインバウンド対策の強化、生産性向上などに取り組み、2桁増益予想である。シュクレイは新規出店や認知度向上で好調を持続する。ケイシイシイは前期の北海道胆振東部地震によるマイナス影響が一巡する。寿製菓・但馬寿および九十九島グループは生産移管の影響が第1四半期で一巡する。その他には連結子会社となったHoney Sucrey Limited(香港)を加える。

 重点施策の売上計画はインバウンドが23.8%増の57億円、海外が36.6%増の18億円、シュクレイが15.4%増の160億円、またセグメント別の売上計画はシュクレイが15.4%増収、ケイシイシイが8.2%増収、寿製菓・但馬寿が6.0%増収、販売子会社が5.8%増収、九十九島グループが14.4%増収、その他が2.3倍増収としている。

 第1四半期は売上高が前年同期比23.5%増の106億26百万円、営業利益が87.4%増の15億54百万円、経常利益が87.7%増の15億67百万円、純利益が2.0倍の10億22百万円だった。重点施策を着実に遂行し、GW10連休も追い風となり、大幅増収増益だった。売上総利益率は3.2ポイント上昇した。通期予想に対する進捗率は売上高23.5%、営業利益22.3%である。下期の構成比が高い季節特性を考慮すれば順調である。

 重点施策の売上はインバウンドが32.6%増の15億01百万円、海外が2.1倍の4億58百万円、シュクレイが33.4%増の36億25百万円だった。またセグメント別売上はシュクレイが33.4%増収、ケイシイシイが15.0%増収、寿製菓・但馬寿が12.4%増収、販売子会社が19.2%増収、九十九島グループが52.4%増収、その他が4.2倍増収だった。いずれも好調に推移した。

 10月10日発表の第2四半期累計売上状況(概算)は前年同期比22.0%増と大幅増収だった。シュクレイは30.8%増収、ケイシイシイは14.6%増収、寿製菓・但馬寿は12.6%増収、販売子会社は17.9%増収、九十九島グループは48.2%増収、その他は4.2倍増収だった。新規出店効果、既存店の販売強化、国際線ターミナル売店での卸販売強化など、重点施策の遂行で大幅伸長した。収益拡大基調だろう。

■株主優待制度は毎年3月末の株主対象

 株主優待制度は、毎年3月末現在の100株以上保有株主を対象に、保有株式数に応じて自社グループ製品や直営店舗利用優待券を贈呈(詳細は会社HP参照)している。

■株価は上値試す

 株価は上場来高値圏だ。自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。10月10日の終値は7270円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS146円21銭で算出)は約50倍、今期予想配当利回り(会社予想の年間40円で算出)は約0.6%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS587円87銭で算出)は約12倍、時価総額は約2263億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[09月09日更新]

寿スピリッツは上値試す、20年3月期2桁増益予想

 寿スピリッツ<2222>(東1)は「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げ、首都圏エリア強化や商品プレミアム化などの重点施策を加速している。20年3月期2桁増益予想である。収益拡大基調だろう。株価は8月の上場来高値から一旦反落したが、自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。

■「お菓子の総合プロデューサー」として地域限定ブランド菓子を展開

 地域限定ブランド菓子の製造・販売を主力とする持株会社である。全国各地のお菓子のオリジナルブランドとショップブランドを創造する「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げている。さらにWSR(ワールド サプライジング リゾート)宣言を経営スローガンに掲げ、中期経営目標を売上高経常利益率20%としている。主要子会社(セグメント)はケイシイシイ、寿製菓・但馬寿、シュクレイ、九十九島グループ、販売子会社(東海3社、中国・九州4社、関西2社)である。

 19年3月期の販売チャンネル別売上構成比は、通信販売6.2%(うちルタオ通販4.8%)、店舗販売(直営店舗、催事)44.5%、卸売(駅・空港・高速道路SAなどの小売店、代理店卸、OEM)45.9%、海外3.2%、その他0.1%である。

 駅・空港・高速道路SAなど、交通機関チャネルでの土産品としての販売比率が高いことも特徴である。またクリスマス・年末年始・バレンタイン・ホワイトデー商戦などで、下期の構成比が高い季節特性もある。

■首都圏WSR化展開など重点施策が大幅伸長

 重点施策としては、ハイブリッド店舗などビジネスモデル・商品・売場・販売のGTS(グレート・トランスフォーメーション・サクセス)化、免税売場拡大などインバウンド対策の強化、海外における事業モデル構築、首都圏でのWSR化展開(シュクレイの既存店売上拡大、新規出店、および催事・卸売拡大、グループ各社の主力ブランドの催事展開)などを推進している。

 重点施策の19年3月期売上高は、インバウンド(国際線ターミナル売店卸売上)が18年3月期比32.6%増の46億05百万円、海外(台湾・香港現地法人売上+ロイヤルティ含む国内出荷売上)が14.0%増の13億18百万円、シュクレイ(首都圏WSR化)が20.0%増の138億60百万円だった。いずれも大幅伸長している。

 シュクレイは首都圏中心に新規出店、および既存ブランドのリロケーションを加速している。またグループ各社が地方主要地域において、各ブランドでの新規出店を推進している。ケイシイシイは、大阪・東京で新ブランドのハイブリッド型店舗展開を開始した。

■20年3月期2桁増益予想

 20年3月期の連結業績予想は、売上高が19年3月期比10.9%増の452億円、営業利益が16.6%増の69億70百万円、経常利益が16.4%増の70億円、純利益が14.5%増の45億50百万円としている。配当予想は19年3月期と同額の年間40円(期末一括)で、予想配当性向は27.4%となる。

 首都圏およびインバウンド対策の強化、生産性向上などに取り組み、2桁増益予想である。シュクレイは新規出店や認知度向上で好調を持続する。ケイシイシイは前期の北海道胆振東部地震によるマイナス影響が一巡する。寿製菓・但馬寿および九十九島グループは生産移管の影響が第1四半期で一巡する。その他には連結子会社となったHoney Sucrey Limited(香港)を加える。

 重点施策の売上計画はインバウンドが23.8%増の57億円、海外が36.6%増の18億円、シュクレイが15.4%増の160億円、またセグメント別の売上計画はシュクレイが15.4%増収、ケイシイシイが8.2%増収、寿製菓・但馬寿が6.0%増収、販売子会社が5.8%増収、九十九島グループが14.4%増収、その他が2.3倍増収としている。

 第1四半期は売上高が前年同期比23.5%増の106億26百万円、営業利益が87.4%増の15億54百万円、経常利益が87.7%増の15億67百万円、純利益が2.0倍の10億22百万円だった。重点施策を着実に遂行し、GW10連休も追い風となり、大幅増収増益だった。売上総利益率は3.2ポイント上昇した。

 重点施策の売上はインバウンドが32.6%増の15億01百万円、海外が2.1倍の4億58百万円、シュクレイが33.4%増の36億25百万円だった。またセグメント別売上はシュクレイが33.4%増収、ケイシイシイが15.0%増収、寿製菓・但馬寿が12.4%増収、販売子会社が19.2%増収、九十九島グループが52.4%増収、その他が4.2倍増収だった。いずれも好調に推移した。

 第1四半期の進捗率は売上高23.5%、営業利益22.3%である。下期の構成比が高い季節特性を考慮すれば順調である。収益拡大基調だろう。

■株主優待制度は毎年3月末の株主対象

 株主優待制度は、毎年3月末現在の100株以上保有株主を対象に、保有株式数に応じて自社グループ製品や直営店舗利用優待券を贈呈(詳細は会社HP参照)している。

■株価は上値試す

 株価は8月の上場来高値から一旦反落したが、自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。9月6日の終値は6570円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS146円21銭で算出)は約45倍、今期予想配当利回り(会社予想の年間40円で算出)は約0.6%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS587円87銭で算出)は約11倍、時価総額は約2045億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[08月02日更新]

寿スピリッツは上値試す、20年3月期2桁増益予想で1Q大幅増益と順調

 寿スピリッツ<2222>(東1)は「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げ、首都圏エリア強化や商品プレミアム化などの重点施策を加速している。20年3月期2桁増益予想である。第1四半期は大幅増益と順調だった。通期でも好業績が期待される。株価は18年2月の上場来高値に接近している。自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。

■「お菓子の総合プロデューサー」として地域限定ブランド菓子を展開

 地域限定ブランド菓子の製造・販売を主力とする持株会社である。全国各地のお菓子のオリジナルブランドとショップブランドを創造する「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げている。さらにWSR(ワールド サプライジング リゾート)宣言を経営スローガンに掲げ、中期経営目標を売上高経常利益率20%としている。主要子会社(セグメント)はケイシイシイ、寿製菓・但馬寿、シュクレイ、九十九島グループ、販売子会社(東海3社、中国・九州4社、関西2社)である。

 19年3月期の販売チャンネル別売上構成比は、通信販売6.2%(うちルタオ通販4.8%)、店舗販売(直営店舗、催事)44.5%、卸売(駅・空港・高速道路SAなどの小売店、代理店卸、OEM)45.9%、海外3.2%、その他0.1%である。

 駅・空港・高速道路SAなど、交通機関チャネルでの土産品としての販売比率が高いことも特徴である。またクリスマス・年末年始・バレンタイン・ホワイトデー商戦などで、下期の構成比が高い季節特性もある。

■首都圏WSR化展開など重点施策が大幅伸長

 重点施策としては、ハイブリッド店舗などビジネスモデル・商品・売場・販売のGTS(グレート・トランスフォーメーション・サクセス)化、インバウンド対策の強化、免税売場拡大などインバウンド対策の強化、海外における事業モデル構築、首都圏でのWSR化展開(シュクレイの既存店売上拡大、新規出店、および催事・卸売拡大、グループ各社の主力ブランドの催事展開)などを推進している。

 重点施策の19年3月期売上高は、インバウンド(国際線ターミナル売店卸売上)が18年3月期比32.6%増の46億05百万円、海外(台湾・香港現地法人売上+ロイヤルティ含む国内出荷売上)が14.0%増の13億18百万円、シュクレイ(首都圏WSR化)が20.0%増の138億60百万円だった。いずれも大幅伸長している。

 シュクレイは首都圏中心に新規出店、および既存ブランドのリロケーションを加速している。またグループ各社が地方主要地域において、各ブランドでの新規出店を推進している。ケイシイシイは、大阪・東京で新ブランドのハイブリッド型店舗展開を開始した。

■20年3月期2桁増益予想で1Q大幅増益と順調

 20年3月期の連結業績予想は、売上高が19年3月期比10.9%増の452億円、営業利益が16.6%増の69億70百万円、経常利益が16.4%増の70億円、純利益が14.5%増の45億50百万円としている。配当予想は19年3月期と同額の年間40円(期末一括)で、予想配当性向は27.4%となる。

 首都圏およびインバウンド対策の強化、生産性向上などに取り組み、2桁増益予想である。シュクレイは新規出店や認知度向上で好調を持続する。ケイシイシイは前期の北海道胆振東部地震によるマイナス影響が一巡する。寿製菓・但馬寿および九十九島グループは生産移管の影響が第1四半期で一巡する。その他には連結子会社となったHoney Sucrey Limited(香港)を加える。

 重点施策の売上計画はインバウンドが23.8%増の57億円、海外が36.6%増の18億円、シュクレイが15.4%増の160億円、またセグメント別の売上計画はシュクレイが15.4%増収、ケイシイシイが8.2%増収、寿製菓・但馬寿が6.0%増収、販売子会社が5.8%増収、九十九島グループが14.4%増収、その他が2.3倍増収としている。

 第1四半期は売上高が前年同期比23.5%増の106億26百万円、営業利益が87.4%増の15億54百万円、経常利益が87.7%増の15億67百万円、純利益が2.0倍の10億22百万円だった。重点施策を着実に遂行し、史上初のGW10連休も追い風となり、大幅増収増益だった。売上総利益率は3.2ポイント上昇した。

 重点施策の売上はインバウンドが32.6%増の15億01百万円、海外が2.1倍の4億58百万円、シュクレイが33.4%増の36億25百万円だった。またセグメント別売上はシュクレイが33.4%増収、ケイシイシイが15.0%増収、寿製菓・但馬寿が12.4%増収、販売子会社が19.2%増収、九十九島グループが52.4%増収、その他が4.2倍増収だった。いずれも好調に推移した。

 第1四半期の進捗率は売上高23.5%、営業利益22.3%である。下期の構成比が高い季節特性を考慮すれば順調だろう。通期でも好業績が期待される。そして中期的にも収益拡大基調だろう。

■株主優待制度は毎年3月末の株主対象

 株主優待制度は、毎年3月末現在の100株以上保有株主を対象に、保有株式数に応じて自社グループ製品や直営店舗利用優待券を贈呈(詳細は会社HP参照)している。

■株価は上値試す

 株価は18年2月の上場来高値に接近している。自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。8月1日の終値は6720円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS146円21銭で算出)は約46倍、今期予想配当利回り(会社予想の年間40円で算出)は約0.6%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS587円87銭で算出)は約11倍、時価総額は約2091億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[07月12日更新]

寿スピリッツは年初来高値更新、20年3月期2桁増益予想で1Q大幅増収

 寿スピリッツ<2222>(東1)は「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げ、首都圏エリア強化や商品プレミアム化などの重点施策を加速している。20年3月期2桁増益予想である。7月10日に第1四半期の売上高(概算)を発表し、大幅増収(23.6%増収)と好調だった。これを好感する形で株価は年初来高値を更新した。18年2月の上場来高値を目指す展開を期待したい。なお7月29日に第1四半期決算発表を予定している。

■「お菓子の総合プロデューサー」として地域限定ブランド菓子を展開

 地域限定ブランド菓子の製造・販売を主力とする持株会社である。全国各地のお菓子のオリジナルブランドとショップブランドを創造する「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げている。さらにWSR(ワールド サプライジング リゾート)宣言を経営スローガンに掲げ、中期経営目標を売上高経常利益率20%としている。

 主要子会社(セグメント)はケイシイシイ、寿製菓・但馬寿、シュクレイ、九十九島グループ、販売子会社(東海3社、中国・九州4社、関西2社)である。シュクレイはフランセを17年4月吸収合併して生産直販型会社に移行した。

 19年3月期の販売チャンネル別売上構成比は、通信販売6.2%(うちルタオ通販4.8%)、店舗販売(直営店舗、催事)44.5%、卸売(駅・空港・高速道路SAなどの小売店、代理店卸、OEM)45.9%、海外3.2%、その他0.1%である。

 駅・空港・高速道路SAなど、交通機関チャネルでの土産品としての販売比率が高いことも特徴である。またクリスマス・年末年始・バレンタイン・ホワイトデー商戦などで、下期の構成比が高くなる季節特性もある。

■首都圏WSR化展開など重点施策が大幅伸長

 重点施策として、プレミアム・スイーツブランドの創出と育成(地域・チャンネル特性にマッチした商品開発推進、主力商品リニューアルによるバージョンアップと価格改定、販路開拓やリアル店舗と通販の融合、新業態店の拡大)、インバウンド対策の強化(国内主要国際空港における免税売店等への販売強化、直営店舗での免税対応強化)、首都圏でのWSR化展開(シュクレイの多ブランド展開推進や販路拡大、グループ各社による期間限定店舗展開の推進など)、海外展開、生産性向上による製造採算改善などを推進している。

 重点施策の19年3月期売上高は、国内主要国際空港でのインバウンドが18年3月期比32.6%増の46億05百万円、海外(台湾現地法人売上高+韓国・香港向けロイヤルティ含む国内出荷売上高)が14.0%増の13億18百万円、シュクレイ(首都圏WSR化)が20.0%増の138億60百万円だった。いずれも大幅伸長している。

 シュクレイは首都圏中心に新規出店、および既存ブランドのリロケーションを加速している。またグループ各社が地方主要地域において、各ブランドでの新規出店を推進している。ケイシイシイは、大阪・東京で新ブランドのハイブリッド型店舗展開を開始した。

■20年3月期2桁増益予想で1Q大幅増収

 20年3月期の連結業績予想は、売上高が19年3月期比10.9%増の452億円、営業利益が16.6%増の69億70百万円、経常利益が16.4%増の70億円、純利益が14.5%増の45億50百万円としている。配当予想は19年3月期と同額の年間40円(期末一括)で、予想配当性向は27.4%となる。

 引き続き首都圏およびインバウンド対策の強化、生産性向上などに取り組み、2桁増益予想である。シュクレイは新規出店や認知度向上で好調を持続する。ケイシイシイは前期の北海道胆振東部地震によるマイナス影響が一巡する。寿製菓・但馬寿および九十九島グループは生産移管の影響が第1四半期で一巡する。その他には連結子会社となったHoney Sucrey Limited(香港)を加える。

 重点施策の売上計画はインバウンドが23.8%増の57億円、海外が36.6%増の18億円、シュクレイが15.4%増の160億円、またセグメント別の売上計画はシュクレイが15.4%増収、ケイシイシイが8.2%増収、寿製菓・但馬寿が6.0%増収、販売子会社が5.8%増収、九十九島グループが14.4%増収、その他が2.3倍増収としている。

 第1四半期の売上高(概算)は前年同期比23.6%増の106億28百万円だった。重点施策が奏功し、史上初のGW10連休も追い風となり、大幅増収だった。セグメント別(連結調整前)にはシュクレイが33.4%増の36億25百万円、ケイシイシイが15.0%増の28億78百万円、寿製菓・但馬寿が12.4%増の26億90百万円、販売子会社が19.2%増の16億06百万円、九十九島グループが52.4%増の10億59百万円、その他が4.2倍の2億59百万円だった。

 通期でも好業績が期待される。そして中期的にも収益拡大基調だろう。

■株主優待制度は毎年3月末の株主対象

 株主優待制度は、毎年3月末現在の100株以上保有株主を対象に、保有株式数に応じて自社グループ製品や直営店舗利用優待券を贈呈(詳細は会社HP参照)している。

■株価は年初来高値更新

 株価は第1四半期の大幅増収を好感する形で年初来高値を更新した。18年2月の上場来高値を目指す展開を期待したい。7月11日の終値は6050円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS146円21銭で算出)は約41倍、今期予想配当利回り(会社予想年間40円で算出)は約0.7%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS587円87銭で算出)は約10.3倍、時価総額は約1883億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[06月21日更新]

寿スピリッツは上値試す、20年3月期2桁増益予想

 寿スピリッツ<2222>(東1)は「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げ、首都圏エリア強化や商品プレミアム化などの重点施策を加速している。20年3月期2桁増益予想である。中期的にも収益拡大基調だろう。株価は5月の年初来高値から反落したが、調整一巡して上値を試す展開を期待したい。18年2月の上場来高値も視野に入りそうだ。
 

■「お菓子の総合プロデューサー」として地域限定ブランド菓子を展開

 地域限定ブランド菓子の製造・販売を主力とする持株会社である。全国各地のお菓子のオリジナルブランドとショップブランドを創造する「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げている。さらにWSR(ワールド サプライジング リゾート)宣言を経営スローガンに掲げ、中期経営目標を売上高経常利益率20%としている。

 主要子会社(セグメント)はケイシイシイ、寿製菓・但馬寿、シュクレイ、九十九島グループ、販売子会社(東海3社、中国・九州4社、関西2社)である。シュクレイはフランセを17年4月吸収合併して生産直販型会社に移行した。

 19年3月期の販売チャンネル別売上構成比は、通信販売6.2%(うちルタオ通販4.8%)、店舗販売(直営店舗、催事)44.5%、卸売(駅・空港・高速道路SAなどの小売店、代理店卸、OEM)45.9%、海外3.2%、その他0.1%である。

 駅・空港・高速道路SAなど、交通機関チャネルでの土産品としての販売比率が高いことも特徴である。またクリスマス・年末年始・バレンタイン・ホワイトデー商戦などで、下期の構成比が高くなる季節特性もある。

■首都圏WSR化展開など重点施策が大幅伸長

 重点施策として、プレミアム・スイーツブランドの創出と育成(地域・チャンネル特性にマッチした商品開発推進、主力商品リニューアルによるバージョンアップと価格改定、販路開拓やリアル店舗と通販の融合、新業態店の拡大)、インバウンド対策の強化(国内主要国際空港における免税売店等への販売強化、直営店舗での免税対応強化)、首都圏でのWSR化展開(シュクレイの多ブランド展開推進や販路拡大、グループ各社による期間限定店舗展開の推進など)、海外展開、生産性向上による製造採算改善などを推進している。

 重点施策の19年3月期売上高は、国内主要国際空港でのインバウンドが18年3月期比32.6%増の46億05百万円、海外(台湾現地法人売上高+韓国・香港向けロイヤルティ含む国内出荷売上高)が14.0%増の13億18百万円、シュクレイ(首都圏WSR化)が20.0%増の138億60百万円だった。いずれも大幅伸長している。

 シュクレイは首都圏中心に新規出店、および既存ブランドのリロケーションを加速している。またグループ各社が地方主要地域において、各ブランドでの新規出店を推進している。ケイシイシイは、大阪・東京で新ブランドのハイブリッド型店舗展開を開始した。

■20年3月期2桁増益予想

 20年3月期の連結業績予想は、売上高が19年3月期比10.9%増の452億円、営業利益が16.6%増の69億70百万円、経常利益が16.4%増の70億円、純利益が14.5%増の45億50百万円としている。配当予想は19年3月期と同額の年間40円(期末一括)で、予想配当性向は27.4%となる。

 引き続き首都圏およびインバウンド対策の強化、生産性向上などに取り組み、2桁増益予想である。シュクレイは新規出店や認知度向上で好調を持続する。ケイシイシイは前期の北海道胆振東部地震によるマイナス影響が一巡する。寿製菓・但馬寿および九十九島グループは生産移管の影響が第1四半期で一巡する。その他には連結子会社となったHoney Sucrey Limited(香港)を加える。

 重点施策の売上計画はインバウンドが23.8%増の57億円、海外が36.6%増の18億円、シュクレイが15.4%増の160億円、またセグメント別の売上計画はシュクレイが15.4%増収、ケイシイシイが8.2%増収、寿製菓・但馬寿が6.0%増収、販売子会社が5.8%増収、九十九島グループが14.4%増収、その他が2.3倍増収としている。

 20年3月期も好業績が期待され、中期的にも収益拡大基調だろう。

■株主優待制度は毎年3月末の株主対象

 株主優待制度は、毎年3月末現在の100株以上〜500株未満所有株主に対して2000円相当の自社グループ製品、500株以上〜1000株未満所有株主に対して4000円相当の自社グループ製品、1000株以上所有株主に対して4000円相当のグループ製品+3000円相当の直営店舗利用優待券(代替商品送付可)を贈呈する。

■株価は上値試す

 株価は5月の年初来高値5840円から反落したが、調整一巡して上値を試す展開を期待したい。18年2月の上場来高値6900円も視野に入りそうだ。6月20日の終値は5160円、今期予想連結PER(会社予想連結EPS146円21銭で算出)は約35倍、今期予想配当利回り(会社予想年間40円で算出)は約0.8%、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS587円87銭で算出)は約8.8倍、時価総額は約1606億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[04月16日更新]

寿スピリッツは下値固め完了、19年3月期2桁営業増益予想で20年3月期も収益拡大基調

 寿スピリッツ<2222>(東1)は「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げ、首都圏エリア強化や商品プレミアム化などの重点施策を加速している。19年3月期は2桁営業増益予想である。4月15日発表した通期売上高(概算)は9.1%増収と順調だった。概ね計画水準での着地となったようだ。そして20年3月期も収益拡大基調が期待される。株価は反発力の鈍い展開だが、下値固め完了して出直りを期待したい。なお5月13日に19年3月期決算発表を予定している。

■「お菓子の総合プロデューサー」として地域限定ブランド菓子を展開

 地域限定ブランド菓子の製造・販売を主力とする持株会社である。全国各地のお菓子のオリジナルブランドとショップブランドを創造する「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げている。さらにWSR(ワールド サプライジング リゾート)宣言を経営スローガンに掲げ、中期経営目標を売上高経常利益率20%としている。

 主要子会社(セグメント)はケイシイシイ、寿製菓・但馬寿、シュクレイ、九十九島グループ、販売子会社(東海3社、中国・九州4社、関西2社)である。シュクレイはフランセを17年4月吸収合併して生産直販型会社に移行した。

 18年3月期の販売チャンネル別売上構成比は、通信販売6.8%(うちルタオ通販5.4%)、店舗販売(直営店舗、催事)44.2%、卸売(駅・空港・高速道路SAなどの小売店、代理店卸、OEM)45.8%、海外3.1%、その他0.1%である。

 駅・空港・高速道路SAなど、交通機関チャネルでの土産品としての販売比率が高いことも特徴である。またクリスマス・年末年始・バレンタイン・ホワイトデー商戦などで、下期の構成比が高くなる季節特性もある。

■首都圏WSR化展開など重点施策が大幅伸長

 重点施策として、プレミアム・スイーツブランドの創出と育成(地域・チャンネル特性にマッチした商品開発推進、主力商品リニューアルによるバージョンアップと価格改定、販路開拓やリアル店舗と通販の融合、新業態店の拡大)、インバウンド対策の強化(国内主要国際空港における免税売店等への販売強化、直営店舗での免税対応強化)、首都圏でのWSR化展開(シュクレイの多ブランド展開推進や販路拡大、グループ各社による期間限定店舗展開の推進など)、海外展開、生産性向上による製造採算改善などを推進している。

 重点施策の18年3月期売上高は、国内主要国際空港でのインバウンドが17年3月期比77.2%増の34億72百万円、海外(台湾現地法人売上高+韓国・香港向けロイヤルティ含む国内出荷売上高)が48.6%増の11億56百万円、シュクレイ(首都圏WSR化)が24.5%増の115億47百万円だった。いずれも大幅伸長している。

■19年3月期2桁営業増益予想で20年3月期も収益拡大基調

 19年3月期連結業績予想は、売上高が18年3月期比8.6%増の406億円、営業利益が15.7%増の58億円、経常利益が15.9%増の58億50百万円、純利益が8.1%増の38億20百万円としている。配当予想は18年3月期と同額の年間35円(期末一括)で、予想配当性向は28.5%となる。

 重点施策を着実に遂行し、シュクレイの収益拡大が牽引して2桁営業・経常増益予想である。売上総利益率は0.9ポイント上昇の57.8%、販管費比率は横ばいの43.5%の計画である。過去最高益の連続更新を目指す。

 重点施策売上計画はインバウンドが26.7%増の44億円、海外が12.5%増の13億円、シュクレイが16.0%増の134億円、セグメント別売上計画はケイシイシイが5.6%増収、シュクレイが16.0%増収、寿製菓・但馬寿が横ばい、販売子会社が4.6%増収、九十九島グループが10.0%増収、その他が2.9%減収としている。グループ全体の製造キャパシティ拡大に向けて、寿製菓・但馬寿のグループ向けの一部を他のグループ製造拠点に移管する。

 4月15日発表した通期売上高(概算)は、18年3月期比9.1%増の407億75百万円と順調だった。またセグメント別売上高(連結調整前、概算)は、ケイシイシイが免税エリア向けの好調などで1.3%増の119億95百万円、シュクレイが新規出店などで20.0%増138億60百万円、寿製菓・但馬寿が生産移管に伴うグループ向け売上減少で3.3%減の100億79百万円、販売子会社が5.6%増の58億29百万円、九十九島グループが13.3%増の37億59百万円、その他が5.6%減の3億21百万円だった。

 19年3月期は概ね計画水準での着地となったようだ。そして20年3月期も収益拡大基調が期待される。

■株主優待制度は毎年3月末の株主対象

 株主優待制度は、毎年3月末現在の100株以上〜500株未満所有株主に対して2000円相当の自社グループ製品、500株以上〜1000株未満所有株主に対して4000円相当の自社グループ製品、1000株以上所有株主に対して4000円相当のグループ製品+3000円相当の直営店舗利用優待券(代替商品送付可)を贈呈する。

■株価は下値固め完了

 株価は反発力の鈍い展開だが、下値固め完了して出直りを期待したい。4月15日の終値は4370円、前期推定連結PER(会社予想連結EPS122円75銭で算出)は約36倍、前期推定配当利回り(会社予想年間35円で算出)は約0.8%、前々期実績連結PBR(前々期実績の連結BPS497円16銭で算出)は約8.8倍、時価総額は約1360億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[03月13日更新]

寿スピリッツは下値固め完了して出直り、19年3月期2桁営業・経常増益予想

 寿スピリッツ<2222>(東1)は「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げ、首都圏エリア展開強化や商品プレミアム化などの重点施策を加速している。19年3月期2桁営業・経常増益予想である。3月12日には子会社シュクレイの「GENDY」2号店が東京・銀座にオープンした。株価は下値固め完了して出直る動きだ。戻りを試す展開を期待したい。

■「お菓子の総合プロデューサー」として地域限定ブランド菓子を展開

 地域限定ブランド菓子の製造・販売を主力とする持株会社である。全国各地のお菓子のオリジナルブランドとショップブランドを創造する「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げている。さらにWSR(ワールド サプライジング リゾート)宣言を経営スローガンに掲げ、中期経営目標を売上高経常利益率20%としている。

 主要子会社(セグメント)はケイシイシイ、寿製菓・但馬寿、シュクレイ、九十九島グループ、販売子会社(東海3社、中国・九州4社、関西2社)である。シュクレイはフランセを17年4月吸収合併して生産直販型会社に移行した。

 18年3月期の販売チャンネル別売上構成比は、通信販売6.8%(うちルタオ通販5.4%)、店舗販売(直営店舗、催事)44.2%、卸売(駅・空港・高速道路SAなどの小売店、代理店卸、OEM)45.8%、海外3.1%、その他0.1%である。

 駅・空港・高速道路SAなど、交通機関チャネルでの土産品としての販売比率が高いことも特徴である。またクリスマス・年末年始・バレンタイン・ホワイトデー商戦などで、下期の構成比が高くなる季節特性もある。

■首都圏WSR化展開など重点施策が大幅伸長

 重点施策として、プレミアム・スイーツブランドの創出と育成(地域・チャンネル特性にマッチした商品開発推進、主力商品リニューアルによるバージョンアップと価格改定、販路開拓やリアル店舗と通販の融合、新業態店の拡大)、インバウンド対策の強化(国内主要国際空港における免税売店等への販売強化、直営店舗での免税対応強化)、首都圏でのWSR化展開(シュクレイの多ブランド展開推進や販路拡大、グループ各社による期間限定店舗展開の推進など)、海外展開、生産性向上による製造採算改善などを推進している。

 重点施策の18年3月期売上高は、国内主要国際空港でのインバウンドが17年3月期比77.2%増の34億72百万円、海外(台湾現地法人売上高+韓国・香港向けロイヤルティ含む国内出荷売上高)が48.6%増の11億56百万円、シュクレイ(首都圏WSR化)が24.5%増の115億47百万円だった。いずれも大幅伸長している。

■19年3月期2桁営業・経常増益予想

 19年3月期連結業績予想は、売上高が18年3月期比8.6%増の406億円、営業利益が15.7%増の58億円、経常利益が15.9%増の58億50百万円、純利益が8.1%増の38億20百万円としている。配当予想は18年3月期と同額の年間35円(期末一括)で、予想配当性向は28.5%となる。

 第3四半期累計は売上高が前年同期比7.5%増の296億15百万円、営業利益が15.7%増の43億18百万円、経常利益が15.7%増の43億48百万円、純利益が6.0%増の28億41百万円だった。重点施策を着実に遂行し、シュクレイの好調が牽引して2桁営業・経常増益だった。九十九島グループが収益改善に向けた取り組みの成果で営業黒字化したことも寄与した。重点施策の売上高は、インバウンドが33.6%増の33億41百万円、海外が0.1%減の8億86百万円、シュクレイが17.6%増の98億02百万円だった。

 セグメント別(連結調整前)売上高は、ケイシイシイが1.0%増の83億04百万円、シュクレイが17.6%増の98億02百万円、寿製菓・但馬寿が生産移管に伴うグループ向け売上減少で3.4%減の80億28百万円、販売子会社が3.2%増の43億94百万円、九十九島グループが4.6%増の26億85百万円、その他が33.4%減の1億73百万円だった。ケイシイシイは第2四半期に地震の影響を受けたが、国際線ターミナル向けの好調や新規出店効果で第3四半期には増収基調を回復した。

 通期ベースでも重点施策を着実に遂行し、シュクレイの収益拡大が牽引して2桁営業・経常増益予想である。売上総利益率は0.9ポイント上昇の57.8%、販管費比率は横ばいの43.5%の計画である。過去最高益の連続更新を目指す。

 重点施策売上計画はインバウンドが26.7%増の44億円、海外が12.5%増の13億円、シュクレイが16.0%増の134億円、セグメント別売上計画はケイシイシイが5.6%増収、シュクレイが16.0%増収、寿製菓・但馬寿が横ばい、販売子会社が4.6%増収、九十九島グループが10.0%増収、その他が2.9%減収としている。グループ全体の製造キャパシティ拡大に向けて、寿製菓・但馬寿のグループ向けの一部を他のグループ製造拠点に移管する。

 第3四半期累計の進捗率は売上高72.9%、営業利益74.5%である。下期の構成比が高い特性を考慮すれば概ね順調と言えるだろう。通期ベースで好業績が期待され、中期的にも収益拡大基調だろう。

■株主優待制度は毎年3月末の株主対象

 株主優待制度は、毎年3月末現在の100株以上〜500株未満所有株主に対して2000円相当の自社グループ製品、500株以上〜1000株未満所有株主に対して4000円相当の自社グループ製品、1000株以上所有株主に対して4000円相当のグループ製品+3000円相当の直営店舗利用優待券(代替商品送付可)を贈呈する。

■株価は下値固め完了して出直り

 株価は4000円近辺で下値固め完了して出直る動きだ。戻りを試す展開を期待したい。3月12日の終値は4410円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS122円75銭で算出)は約36倍、今期予想配当利回り(会社予想の年間35円で算出)は約0.8%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS497円16銭で算出)は約8.9倍、時価総額は約1372億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[02月14日更新]

寿スピリッツは下値固め完了感、19年3月期2桁営業・経常増益予想で3Q累計順調

 寿スピリッツ<2222>(東1)は「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げ、首都圏エリア展開強化や商品プレミアム化などの重点施策を加速している。19年3月期2桁営業・経常増益予想である。第3四半期累計は2桁営業・経常増益と順調だった。通期ベースでも好業績が期待される。株価は反発力の鈍い展開だが下値固め完了感を強めている。出直りを期待したい。

■「お菓子の総合プロデューサー」として地域限定ブランド菓子を展開

 地域限定ブランド菓子の製造・販売を主力とする持株会社である。全国各地のお菓子のオリジナルブランドとショップブランドを創造する「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げている。さらにWSR(ワールド サプライジング リゾート)宣言を経営スローガンに掲げ、中期経営目標を売上高経常利益率20%としている。

 主要子会社(セグメント)はケイシイシイ、寿製菓・但馬寿、シュクレイ、九十九島グループ、販売子会社(東海3社、中国・九州4社、関西2社)である。シュクレイはフランセを17年4月吸収合併して生産直販型会社に移行した。

 18年3月期の販売チャンネル別売上構成比は、通信販売6.8%(うちルタオ通販5.4%)、店舗販売(直営店舗、催事)44.2%、卸売(駅・空港・高速道路SAなどの小売店、代理店卸、OEM)45.8%、海外3.1%、その他0.1%である。

 駅・空港・高速道路SAなど、交通機関チャネルでの土産品としての販売比率が高いことも特徴である。またクリスマス・年末年始・バレンタイン・ホワイトデー商戦などで、下期の構成比が高くなる季節特性もある。

■首都圏WSR化展開など重点施策が大幅伸長

 重点施策として、プレミアム・スイーツブランドの創出と育成(地域・チャンネル特性にマッチした商品開発推進、主力商品リニューアルによるバージョンアップと価格改定、販路開拓やリアル店舗と通販の融合、新業態店の拡大)、インバウンド対策の強化(国内主要国際空港における免税売店等への販売強化、直営店舗での免税対応強化)、首都圏でのWSR化展開(シュクレイの多ブランド展開推進や販路拡大、グループ各社による期間限定店舗展開の推進など)、海外展開、生産性向上による製造採算改善などを推進している。

 重点施策の18年3月期売上高は、国内主要国際空港でのインバウンドが17年3月期比77.2%増の34億72百万円、海外(台湾現地法人売上高+韓国・香港向けロイヤルティ含む国内出荷売上高)が48.6%増の11億56百万円、シュクレイ(首都圏WSR化)が24.5%増の115億47百万円だった。いずれも大幅伸長している。

 18年8月にはケイシイシイが中国におけるライセンスパートナーと共同で、中国本土1号店となる小樽洋菓子舗LeTAO(ルタオ)上海新天地店をオープンした。18年12月には九十九島グループが、フレンチトースト専門店「Ivorish」ブランドとして初の海外店舗「Ivorish台中」を出店した。

■19年3月期2桁営業・経常増益予想で3Q累計順調

 19年3月期連結業績予想は、売上高が18年3月期比8.6%増の406億円、営業利益が15.7%増の58億円、経常利益が15.9%増の58億50百万円、純利益が8.1%増の38億20百万円としている。配当予想は18年3月期と同額の年間35円(期末一括)で、予想配当性向は28.5%となる。

 第3四半期累計は売上高が前年同期比7.5%増の296億15百万円、営業利益が15.7%増の43億18百万円、経常利益が15.7%増の43億48百万円、純利益が6.0%増の28億41百万円だった。重点施策を着実に遂行し、シュクレイの好調が牽引して2桁営業・経常増益だった。九十九島グループが収益改善に向けた取り組みの成果で営業黒字化したことも寄与した。重点施策の売上高は、インバウンドが33.6%増の33億41百万円、海外が0.1%減の8億86百万円、シュクレイが17.6%増の98億02百万円だった。

 セグメント別(連結調整前)売上高は、ケイシイシイが1.0%増の83億04百万円、シュクレイが17.6%増の98億02百万円、寿製菓・但馬寿が生産移管に伴うグループ向け売上減少で3.4%減の80億28百万円、販売子会社が3.2%増の43億94百万円、九十九島グループが4.6%増の26億85百万円、その他が33.4%減の1億73百万円だった。ケイシイシイは第2四半期に地震の影響を受けたが、国際線ターミナル向けの好調や新規出店効果で第3四半期には増収基調を回復した。

 通期ベースでも重点施策を着実に遂行し、シュクレイの収益拡大が牽引して2桁営業・経常増益予想である。売上総利益率は0.9ポイント上昇の57.8%、販管費比率は横ばいの43.5%の計画である。過去最高益の連続更新を目指す。

 重点施策売上計画はインバウンドが26.7%増の44億円、海外が12.5%増の13億円、シュクレイが16.0%増の134億円、セグメント別売上計画はケイシイシイが5.6%増収、シュクレイが16.0%増収、寿製菓・但馬寿が横ばい、販売子会社が4.6%増収、九十九島グループが10.0%増収、その他が2.9%減収としている。グループ全体の製造キャパシティ拡大に向けて、寿製菓・但馬寿のグループ向けの一部を他のグループ製造拠点に移管する。

 第3四半期累計の進捗率は売上高72.9%、営業利益74.5%である。下期の構成比が高い特性を考慮すれば概ね順調と言えるだろう。通期ベースで好業績が期待され、中期的にも収益拡大基調だろう。

■株主優待制度は毎年3月末の株主対象

 株主優待制度は、毎年3月末現在の100株以上〜500株未満所有株主に対して2000円相当の自社グループ製品、500株以上〜1000株未満所有株主に対して4000円相当の自社グループ製品、1000株以上所有株主に対して4000円相当のグループ製品+3000円相当の直営店舗利用優待券(代替商品送付可)を贈呈する。

■株価は下値固め完了感

 株価は反発力の鈍い展開だが4000円近辺で下値固め完了感を強めている。出直りを期待したい。2月13日の終値は4220円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS122円75銭で算出)は約34倍、今期予想配当利回り(会社予想の年間35円で算出)は約0.8%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS497円16銭で算出)は約8.5倍、時価総額は約1313億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[01月22日更新]

寿スピリッツは調整一巡感、19年3月期2桁営業・経常増益予想で3Q累計売上順調

 寿スピリッツ<2222>(東1)は「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げ、首都圏エリア展開強化や商品プレミアム化などの重点施策を加速している。19年3月期2桁営業・経常増益予想である。第3四半期累計の売上高(概算)は順調だった。通期ベースで好業績が期待され、中期的にも収益拡大基調だろう。株価は地合い悪の影響を受けた12月安値から反発して調整一巡感を強めている。出直りを期待したい。なお2月4日に第3四半期決算発表を予定している。

■「お菓子の総合プロデューサー」として地域限定ブランド菓子を展開

 地域限定ブランド菓子の製造・販売を主力とする持株会社である。全国各地のお菓子のオリジナルブランドとショップブランドを創造する「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げている。さらにWSR(ワールド サプライジング リゾート)宣言を経営スローガンに掲げ、中期経営目標を売上高経常利益率20%としている。

 主要子会社(セグメント)はケイシイシイ、寿製菓・但馬寿、シュクレイ、九十九島グループ、販売子会社(東海3社、中国・九州4社、関西2社)である。シュクレイはフランセを17年4月吸収合併して生産直販型会社に移行した。

 18年3月期の販売チャンネル別売上構成比は、通信販売6.8%(うちルタオ通販5.4%)、店舗販売(直営店舗、催事)44.2%、卸売(駅・空港・高速道路SAなどの小売店、代理店卸、OEM)45.8%、海外3.1%、その他0.1%である。

 駅・空港・高速道路SAなど、交通機関チャネルでの土産品としての販売比率が高いことも特徴である。またクリスマス・年末年始・バレンタイン・ホワイトデー商戦などで、下期の構成比が高くなる季節特性もある。

■首都圏WSR化展開など重点施策が大幅伸長

 重点施策として、プレミアム・スイーツブランドの創出と育成(地域・チャンネル特性にマッチした商品開発推進、主力商品リニューアルによるバージョンアップと価格改定、販路開拓やリアル店舗と通販の融合、新業態店の拡大)、インバウンド対策の強化(国内主要国際空港における免税売店等への販売強化、直営店舗での免税対応強化)、首都圏でのWSR化展開(シュクレイの多ブランド展開推進や販路拡大、グループ各社による期間限定店舗展開の推進など)、海外展開、生産性向上による製造採算改善などを推進している。

 重点施策の18年3月期売上高は、国内主要国際空港でのインバウンドが17年3月期比77.2%増の34億72百万円、海外(台湾現地法人売上高+韓国・香港向けロイヤルティ含む国内出荷売上高)が48.6%増の11億56百万円、シュクレイ(首都圏WSR化)が24.5%増の115億47百万円だった。いずれも大幅伸長している。

 18年8月にはケイシイシイが中国におけるライセンスパートナーと共同で、中国本土1号店となる小樽洋菓子舗LeTAO(ルタオ)上海新天地店をオープンした。18年12月には九十九島グループが、フレンチトースト専門店「Ivorish」ブランドとして初の海外店舗「Ivorish台中」を出店した。

■19年3月期2桁営業・経常増益予想

 19年3月期連結業績予想は、売上高が18年3月期比8.6%増の406億円、営業利益が15.7%増の58億円、経常利益が15.9%増の58億50百万円、純利益が8.1%増の38億20百万円としている。配当予想は18年3月期と同額の年間35円(期末一括)で、予想配当性向は28.5%となる。

 第2四半期累計は売上高が前年同期比6.6%増の183億57百万円、営業利益が16.3%増の21億51百万円、経常利益が15.4%増の21億57百万円、純利益が8.4%減の13億27百万円だった。重点施策を着実に遂行し、シュクレイの好調が牽引して2桁営業・経常増益だった。売上高、経常利益は過去最高を更新した。純利益は前年同期の税金費用が一時的に低かった反動で減益だった。重点施策の売上高は、インバウンドが39.3%増の21億45百万円、海外が6.1%減の4億96百万円、シュクレイが19.1%増の59億88百万円だった。

 第3四半期累計の売上高(概算)は前年同期比7.6%増の296億29百万円だった。四半期別に見ると第1四半期が8.6%増の86億01百万円、第2四半期が4.8%増の97億47百万円、第3四半期が9.2%増の112億81百万円だった。第2四半期はケイシイシイが地震の影響を受けたことなどで全体として計画をやや下回ったが、第3四半期はシュクレイの好調が牽引し、ケイシイシイも国際線ターミナル向けの好調や新規出店効果で増収基調を回復した。

 セグメント別(第3四半期累計、連結調整前)には、ケイシイシイが1.0%増の83億04百万円、シュクレイが17.6%増の98億02百万円、寿製菓・但馬寿が生産移管に伴うグループ向け売上の減少で3.4%減の80億28百万円、販売子会社が3.2%増の43億94百万円、九十九島グループが4.6%増の26億85百万円、その他が33.9%減の1億71百万円だった。

 通期ベースでも重点施策を着実に遂行し、シュクレイの収益拡大が牽引して2桁営業・経常増益予想である。売上総利益率は0.9ポイント上昇の57.8%、販管費比率は横ばいの43.5%の計画である。過去最高益の連続更新を目指す。

 重点施策売上計画はインバウンドが26.7%増の44億円、海外が12.5%増の13億円、シュクレイが16.0%増の134億円、セグメント別売上計画はケイシイシイが5.6%増収、シュクレイが16.0%増収、寿製菓・但馬寿が横ばい、販売子会社が4.6%増収、九十九島グループが10.0%増収、その他が2.9%減収としている。なおグループ全体の製造キャパシティ拡大に向けて、寿製菓・但馬寿のグループ向け製造売上の一部を他のグループ製造拠点に移管する。通期ベースで好業績が期待され、中期的にも収益拡大基調だろう。

■株主優待制度は毎年3月末の株主対象

 株主優待制度は、毎年3月末現在の100株以上〜500株未満所有株主に対して2000円相当の自社グループ製品、500株以上〜1000株未満所有株主に対して4000円相当の自社グループ製品、1000株以上所有株主に対して4000円相当のグループ製品+3000円相当の直営店舗利用優待券(代替商品送付可)を贈呈する。

■株価は調整一巡感

 株価は地合い悪の影響を受けた12月25日の昨年来安値3810円から反発して調整一巡感を強めている。出直りを期待したい。1月21日の終値は4290円、今期予想連結PER(会社予想連結EPS122円75銭で算出)は約35倍、今期予想配当利回り(会社予想年間35円で算出)は約0.8%、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS497円16銭で算出)は約8.6倍、時価総額は約1335億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[12月07日更新]

寿スピリッツは戻り歩調、19年3月期2桁営業・経常増益予想

 寿スピリッツ<2222>(東1)は「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げ、首都圏エリア展開強化や商品プレミアム化などの重点施策を加速している。19年3月期2桁営業・経常増益予想である。中期的にも収益拡大基調だろう。株価は11月の年初来安値から切り返して戻り歩調だ。出直りを期待したい。

■「お菓子の総合プロデューサー」として地域限定ブランド菓子を展開

 地域限定ブランド菓子の製造・販売を主力とする持株会社である。全国各地のお菓子のオリジナルブランドとショップブランドを創造する「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げている。さらにWSR(ワールド サプライジング リゾート)宣言を経営スローガンに掲げ、中期経営目標を売上高経常利益率20%としている。

 主要子会社(セグメント)はケイシイシイ、寿製菓・但馬寿、シュクレイ、九十九島グループ、販売子会社(東海3社、中国・九州4社、関西2社)である。シュクレイはフランセを17年4月吸収合併して生産直販型会社に移行した。

 18年3月期の販売チャンネル別売上構成比は、通信販売6.8%(うちルタオ通販5.4%)、店舗販売(直営店舗、催事)44.2%、卸売(駅・空港・高速道路SAなどの小売店、代理店卸、OEM)45.8%、海外3.1%、その他0.1%である。なおYahoo!検索大賞2018において、ケイシイシイの「ルタオ チーズケーキ」が2年連続お取り寄せ部門賞を受賞している。

 駅・空港・高速道路SAなど、交通機関チャネルでの土産品としての販売比率が高いことも特徴である。またクリスマス・年末年始・バレンタイン・ホワイトデー商戦などで、下期の構成比が高くなる季節特性もある。

■首都圏WSR化展開など重点施策が大幅伸長

 重点施策として、プレミアム・スイーツブランドの創出と育成(地域・チャンネル特性にマッチした商品開発推進、主力商品リニューアルによるバージョンアップと価格改定、販路開拓やリアル店舗と通販の融合、新業態店の拡大)、インバウンド対策の強化(国内主要国際空港における免税売店等への販売強化、直営店舗での免税対応強化)、首都圏でのWSR化展開(シュクレイの多ブランド展開推進や販路拡大、グループ各社による期間限定店舗展開の推進など)、海外展開、生産性向上による製造採算改善などを推進している。

 重点施策の18年3月期売上高は、国内主要国際空港でのインバウンドが17年3月期比77.2%増の34億72百万円、海外(台湾現地法人売上高+韓国・香港向けロイヤルティ含む国内出荷売上高)が48.6%増の11億56百万円、シュクレイ(首都圏WSR化)が24.5%増の115億47百万円だった。いずれも大幅伸長している。

 なお18年8月にはケイシイシイが中国におけるライセンスパートナーと共同で、中国本土1号店となる小樽洋菓子舗LeTAO(ルタオ)上海新天地店をオープンした。

■19年3月期2桁営業・経常増益予想

 19年3月期連結業績予想は、売上高が18年3月期比8.6%増の406億円、営業利益が15.7%増の58億円、経常利益が15.9%増の58億50百万円、純利益が8.1%増の38億20百万円としている。配当予想は18年3月期と同額の年間35円(期末一括)で、予想配当性向は28.5%となる。

 第2四半期累計は売上高が前年同期比6.6%増の183億57百万円、営業利益が16.3%増の21億51百万円、経常利益が15.4%増の21億57百万円、純利益が8.4%減の13億27百万円だった。ケイシイシイが9月に地震の影響を受けたことなどで全体として計画をやや下回ったが、重点施策を着実に遂行し、シュクレイの好調が牽引して2桁営業・経常増益だった。売上高、経常利益は過去最高を更新した。純利益は前年同期の税金費用が一時的に低かった反動で減益だった。

 売上総利益率は1.2ポイント上昇の56.8%、販管費比率は0.1ポイント上昇の45.0%だった。重点施策の売上高は、インバウンドが39.3%増の21億45百万円、海外が6.1%減の4億96百万円、シュクレイが19.1%増の59億88百万円だった。

 セグメント別(連結調整前)売上高は、ケイシイシイが地震の影響で1.2%減の50億34百万円、シュクレイが新規出店やリロケーションの加速などで19.1%増の59億88百万円、寿製菓・但馬寿が生産移管に伴うグループ向け売上の減少で3.5%減の51億31百万円、販売子会社が2.4%増の28億25百万円、九十九島グループが大手テーマパーク向けOEM取引中止などで5.2%減の15億64百万円、その他が37.9%減の1億09百万円だった。

 通期ベースでも重点施策を着実に遂行し、シュクレイの収益拡大が牽引して2桁営業・経常増益予想である。過去最高益の連続更新を目指す。なおグループ全体の製造キャパシティ拡大に向けて、寿製菓・但馬寿のグループ向け製造売上の一部を他のグループ製造拠点に移管する。

 重点施策売上計画はインバウンドが26.7%増の44億円、海外が12.5%増の13億円、シュクレイが16.0%増の134億円、セグメント別売上計画はケイシイシイが5.6%増収、シュクレイが16.0%増収、寿製菓・但馬寿が横ばい、販売子会社が4.6%増収、九十九島グループが10.0%増収、その他が2.9%減収としている。売上総利益率は0.9ポイント上昇の57.8%、販管費比率は横ばいの43.5%の計画である。

 第2四半期累計の進捗率は売上高が45.2%、営業利益が37.1%、経常利益が36.9%と低水準の形だが、クリスマス・年末年始・バレンタイン・ホワイトデー商戦などで下期の構成比が高い季節特性があるためネガティブ要因とはならない。通期ベースでも好業績が期待される。そして中期的にも収益拡大基調だろう。

■株主優待制度は毎年3月末の株主対象

 株主優待制度は、毎年3月末現在の100株以上〜500株未満所有株主に対して2000円相当の自社グループ製品、500株以上〜1000株未満所有株主に対して4000円相当の自社グループ製品、1000株以上所有株主に対して4000円相当のグループ製品+3000円相当の直営店舗利用優待券(代替商品送付可)を贈呈する。

■株価は戻り歩調

 株価は11月2日の年初来安値3960円から切り返して戻り歩調だ。12月3日には4990円まで上伸した。12月6日の終値は4635円、今期予想連結PER(会社予想連結EPS122円75銭で算出)は約38倍、今期予想配当利回り(会社予想の年間35円で算出)は約0.8%、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS497円16銭で算出)は約9.3倍、時価総額は約1442億円である。出直りを期待したい。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[11月07日更新]

寿スピリッツは調整一巡期待、19年3月期2Q累計順調で通期2桁営業・経常増益予想

 寿スピリッツ<2222>(東1)は「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げ、首都圏エリア展開強化や商品プレミアム化などの重点施策を加速している。19年3月期第2四半期累計は台風・地震災害影響を吸収して2桁営業・経常増益と順調だった。そして通期も2桁営業・経常増益予想である。株価は地合い悪化も影響して年初来安値圏だが、調整一巡して出直りを期待したい。

■「お菓子の総合プロデューサー」として地域限定ブランド菓子を展開

 地域限定ブランド菓子の製造・販売を主力とする持株会社である。全国各地のお菓子のオリジナルブランドとショップブランドを創造する「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げている。さらにWSR(ワールド サプライジング リゾート)宣言を経営スローガンに掲げ、中期経営目標を売上高経常利益率20%としている。

 主要子会社(セグメント)はケイシイシイ、寿製菓・但馬寿、シュクレイ、九十九島グループ、販売子会社(東海3社、中国・九州4社、関西2社)である。シュクレイはフランセを17年4月吸収合併して生産直販型会社に移行した。

 18年3月期の販売チャンネル別売上構成比は、通信販売6.8%(うちルタオ通販5.4%)、店舗販売(直営店舗、催事)44.2%、卸売(駅・空港・高速道路SAなどの小売店、代理店卸、OEM)45.8%、海外3.1%、その他0.1%である。駅・空港・高速道路SAなど交通機関チャネルでの土産品としての販売比率が高いことも特徴である。またクリスマス・年末年始・バレンタイン・ホワイトデー商戦などで下期の構成比が高くなる季節特性がある。

■首都圏WSR化展開など重点施策が大幅伸長

 重点施策として、プレミアム・スイーツブランドの創出と育成(地域・チャンネル特性にマッチした商品開発推進、主力商品リニューアルによるバージョンアップと価格改定、販路開拓やリアル店舗と通販の融合、新業態店の拡大)、インバウンド対策の強化(国内主要国際空港における免税売店等への販売強化、直営店舗での免税対応強化)、首都圏でのWSR化展開(シュクレイの多ブランド展開推進や販路拡大、グループ各社による期間限定店舗展開の推進など)、海外展開、生産性向上による製造採算改善などを推進している。

 重点施策の18年3月期売上高は、国内主要国際空港でのインバウンドが17年3月期比77.2%増の34億72百万円、海外(台湾現地法人売上高+韓国・香港向けロイヤルティ含む国内出荷売上高)が48.6%増の11億56百万円、シュクレイ(首都圏WSR化)が24.5%増の115億47百万円だった。いずれも大幅伸長している。

 なお18年8月にはケイシイシイが中国におけるライセンスパートナーと共同で、中国本土1号店となる小樽洋菓子舗LeTAO(ルタオ)上海新天地店をオープンした。

■19年3月期2Q累計順調で通期も2桁営業・経常増益予想

 19年3月期連結業績予想は、売上高が18年3月期比8.6%増の406億円、営業利益が15.7%増の58億円、経常利益が15.9%増の58億50百万円、純利益が8.1%増の38億20百万円としている。配当予想は18年3月期と同額の年間35円(期末一括)で、予想配当性向は28.5%となる。

 第2四半期累計は売上高が前年同期比6.6%増の183億57百万円、営業利益が16.3%増の21億51百万円、経常利益が15.4%増の21億57百万円、純利益が8.4%減の13億27百万円だった。ケイシイシイが9月に地震の影響を受けたことなどで全体として計画をやや下回ったが、重点施策を着実に遂行し、シュクレイの好調が牽引して2桁営業・経常増益だった。売上高、経常利益は過去最高を更新した。純利益は前年同期の税金費用が一時的に低かった反動で減益だった。

 売上総利益率は1.2ポイント上昇の56.8%、販管費比率は0.1ポイント上昇の45.0%だった。重点施策の売上高は、インバウンドが39.3%増の21億45百万円、海外が6.1%減の4億96百万円、シュクレイが19.1%増の59億88百万円だった。

 セグメント別(連結調整前)売上高は、ケイシイシイが地震の影響で1.2%減の50億34百万円、シュクレイが新規出店やリロケーションの加速などで19.1%増の59億88百万円、寿製菓・但馬寿が生産移管に伴うグループ向け売上の減少で3.5%減の51億31百万円、販売子会社が2.4%増の28億25百万円、九十九島グループが大手テーマパーク向けOEM取引中止などで5.2%減の15億64百万円、その他が37.9%減の1億09百万円だった。

 通期ベースでも重点施策を着実に遂行し、シュクレイの収益拡大が牽引して2桁営業・経常増益予想である。過去最高益の連続更新を目指す。なおグループ全体の製造キャパシティ拡大に向けて、寿製菓・但馬寿のグループ向け製造売上の一部を他のグループ製造拠点に移管する。

 重点施策の売上計画はインバウンドが26.7%増の44億円、海外が12.5%増の13億円、シュクレイが16.0%増の134億円としている。セグメント別の売上計画はケイシイシイが5.6%増収、シュクレイが16.0%増収、寿製菓・但馬寿が横ばい、販売子会社が4.6%増収、九十九島グループが10.0%増収、その他が2.9%減収としている。売上総利益率は0.9ポイント上昇の57.8%、販管費比率は横ばいの43.5%の計画である。

 第2四半期累計の進捗率は売上高が45.2%、営業利益が37.1%、経常利益が36.9%と低水準の形だが、クリスマス・年末年始・バレンタイン・ホワイトデー商戦などで下期の構成比が高い季節特性があるためネガティブ要因とはならない。通期ベースでも好業績が期待される。

■株主優待制度は毎年3月末の株主対象

 株主優待制度は、毎年3月末現在の100株以上〜500株未満所有株主に対して2000円相当の自社グループ製品、500株以上〜1000株未満所有株主に対して4000円相当の自社グループ製品、1000株以上所有株主に対して4000円相当のグループ製品+3000円相当の直営店舗利用優待券(代替商品送付可)を贈呈する。

■株価は調整一巡期待

 株価は11月2日に3960円まで下押す場面があった。地合い悪化も影響して年初来安値圏だ。ただし売られ過ぎ感を強めている。11月6日の終値は4225円、今期予想連結PER(会社予想連結EPS122円75銭で算出)は約34倍、今期予想配当利回り(会社予想の年間35円で算出)は約0.8%、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS497円16銭で算出)は約8.5倍、時価総額は約1315億円である。調整一巡して出直りを期待したい。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[10月12日更新]

寿スピリッツは調整一巡して出直り期待、19年3月期2Q累計6.6%増収と順調

 寿スピリッツ<2222>(東1)は「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げ、首都圏エリア展開強化や商品プレミアム化などの重点施策を加速している。10月11日発表した19年3月期第2四半期累計売上高は6.6%増収と順調だった。通期は増収2桁営業増益予想である。好業績を期待したい。株価は戻りの鈍い展開だが、調整一巡して出直りを期待したい。なお11月1日に第2四半期決算発表を予定している。

■「お菓子の総合プロデューサー」として地域限定ブランド菓子を展開

 地域限定ブランド菓子の製造・販売を主力とする持株会社である。全国各地のお菓子のオリジナルブランドとショップブランドを創造する「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げている。さらにWSR(ワールド サプライジング リゾート)宣言を経営スローガンに掲げ、中期経営目標を売上高経常利益率20%としている。

 主要子会社(セグメント)はケイシイシイ、寿製菓・但馬寿、シュクレイ、九十九島グループ、販売子会社(東海3社、中国・九州4社、関西2社)である。シュクレイはフランセを17年4月吸収合併して生産直販型会社に移行した。

 18年3月期の販売チャンネル別売上構成比は、通信販売6.8%(うちルタオ通販5.4%)、店舗販売(直営店舗、催事)44.2%、卸売(駅・空港・高速道路SAなどの小売店、代理店卸、OEM)45.8%、海外3.1%、その他0.1%である。駅・空港・高速道路SAなど交通機関チャネルでの土産品としての販売比率が高いことも特徴である。またクリスマス・年末年始・バレンタイン・ホワイトデー商戦などで下期の構成比が高くなる季節特性がある。

■首都圏WSR化展開など重点施策が大幅伸長

 重点施策として、プレミアム・スイーツブランドの創出と育成(地域・チャンネル特性にマッチした商品開発推進、主力商品リニューアルによるバージョンアップと価格改定、販路開拓やリアル店舗と通販の融合、新業態店の拡大)、インバウンド対策の強化(国内主要国際空港における免税売店等への販売強化、直営店舗での免税対応強化)、首都圏でのWSR化展開(シュクレイの多ブランド展開推進や販路拡大、グループ各社による期間限定店舗展開の推進など)、海外展開、生産性向上による製造採算改善などを推進している。

 重点施策の18年3月期売上高は、国内主要国際空港でのインバウンドが17年3月期比77.2%増の34億72百万円、海外(台湾現地法人売上高+韓国・香港向けロイヤルティ含む国内出荷売上高)が48.6%増の11億56百万円、シュクレイ(首都圏WSR化)が24.5%増の115億47百万円と大幅伸長している。

 なお18年6月には、栃の実に含まれているポリフェノールの光障害に対する網膜保護作用について、国際学術誌Nutrients 10巻(2018年)に掲載予定とリリースしている。この研究成果を基盤として、新たなアイケア素材の開発を推進する計画だ。

 18年8月にはケイシイシイが中国におけるライセンスパートナーと共同で、中国本土1号店となる小樽洋菓子舗LeTAO(ルタオ)上海新天地店をオープンした。18年9月にはシュクレイが日本初のブラウニー専門店「コートクール」で百貨店初出店となる松屋銀座店をオープンした。10月26日には九十九島グループが那覇にフレンチトースト専門店「Ivorish」6店舗目をオープン予定である。沖縄初出店となる。また「Ivorish」初のフランチャイズ形式による出店となる。

■19年3月期増収2桁営業増益予想

 19年3月期連結業績予想は、売上高が18年3月期比8.6%増の406億円、営業利益が15.7%増の58億円、経常利益が15.9%増の58億50百万円、純利益が8.1%増の38億20百万円としている。配当予想は18年3月期と同額の年間35円(期末一括)で、予想配当性向は28.5%となる。

 10月11日発表した第2四半期累計の売上状況(概算)によると、第2四半期累計は前年同期比6.6%増の183億57百万円(第1四半期が前年同期比8.6%増の86億01百万円、第2四半期が4.0%増の97億56百万円)だった。第2四半期にケイシイシイが台風および地震の影響を受けたが、シュクレイの好調が牽引して全体では6.6%増収と順調だった。

 セグメント別(連結調整前)には、ケイシイシイが第2四半期に台風および地震の影響を受けて1.3%減の50億31百万円、シュクレイが直営店・催事・卸売における好調推移で19.1%増の59億88百万円、寿製菓・但馬寿が生産移管に伴うグループ向け売上の減少で3.5%減の51億31百万円、販売子会社が2.4%増の28億25百万円、九十九島グループが大手テーマパーク向けOEM取引中止などで5.2%減の15億64百万円、その他が36.2%減の1億12百万円だった。

 通期ベースでもシュクレイの収益拡大が牽引して2桁営業増益予想である。重点施策の遂行と現場力の向上などで過去最高益の連続更新を目指すとしている。なおグループ全体の製造キャパシティ拡大に向けて、寿製菓・但馬寿のグループ向け製造売上の一部を他のグループ製造拠点に移管する。

 重点施策の売上計画はインバウンドが26.7%増の44億円、海外が12.5%増の13億円、シュクレイが16.0%増の134億円としている。セグメント別の売上計画はケイシイシイが5.6%増収、シュクレイが16.0%増収、寿製菓・但馬寿が横ばい、販売子会社が4.6%増収、九十九島グループが10.0%増収、その他が2.9%減収としている。売上総利益率は0・9ポイント上昇の57.8%、販管費比率は横ばいの43.5%の計画である。

 第2四半期累計売上高の進捗率は45.2%と低水準の形だが、クリスマス・年末年始・バレンタイン・ホワイトデー商戦などで下期の構成比が高い季節特性があるためネガティブ要因とはならない。通期ベースでも好業績が期待される。

■株主優待制度は毎年3月末の株主対象

 株主優待制度は、毎年3月末現在の100株以上〜500株未満所有株主に対して2000円相当の自社グループ製品、500株以上〜1000株未満所有株主に対して4000円相当の自社グループ製品、1000株以上所有株主に対して4000円相当のグループ製品+3000円相当の直営店舗利用優待券(代替商品送付可)を贈呈する。

■株価は調整一巡して出直り期待

 株価は9月28日の5430円から反落し、10月11日には地合い悪化も影響して4425円まで下押す場面があった。戻りの鈍い展開だ。ただし売られ過ぎ感を強めている。

 10月11日の終値は4595円で、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS122円75銭で算出)は約37倍、今期予想配当利回り(会社予想の年間35円で算出)は約0.8%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS497円16銭で算出)は約9.2倍、時価総額は約1430億円である。調整一巡して出直りを期待したい。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[09月06日更新]

寿スピリッツは売り一巡して出直り期待、19年3月期2桁営業増益予想

 寿スピリッツ<2222>(東1)は「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げ、首都圏エリア展開強化や商品プレミアム化などの重点施策を加速している。19年3月期2桁営業増益予想である。株価は年初来安値圏だが、売り一巡して出直りを期待したい。

■「お菓子の総合プロデューサー」として地域限定ブランド菓子を展開

 地域限定ブランド菓子の製造・販売を主力とする持株会社である。全国各地のお菓子のオリジナルブランドとショップブランドを創造する「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げている。さらにWSR(ワールド サプライジング リゾート)宣言を経営スローガンに掲げ、中期経営目標を売上高経常利益率20%としている。

 主要子会社(セグメント)はケイシイシイ、寿製菓・但馬寿、シュクレイ、九十九島グループ、販売子会社(東海3社、中国・九州4社、関西2社)である。シュクレイはフランセを17年4月吸収合併して生産直販型会社に移行した。

 18年3月期の販売チャンネル別売上構成比は、通信販売6.8%(うちルタオ通販5.4%)、店舗販売(直営店舗、催事)44.2%、卸売(駅・空港・高速道路SAなどの小売店、代理店卸、OEM)45.8%、海外3.1%、その他0.1%である。駅・空港・高速道路SAなど交通機関チャネルでの土産品としての販売比率が高いことも特徴である。またクリスマス・年末年始・バレンタイン・ホワイトデー商戦などで下期の構成比が高くなる季節特性がある。

■首都圏WSR化展開など重点施策が大幅伸長

 重点施策として、プレミアム・スイーツブランドの創出と育成(地域・チャンネル特性にマッチした商品開発推進、主力商品リニューアルによるバージョンアップと価格改定、販路開拓やリアル店舗と通販の融合、新業態店の拡大)、インバウンド対策の強化(国内主要国際空港における免税売店等への販売強化、直営店舗での免税対応強化)、首都圏でのWSR化展開(シュクレイの多ブランド展開推進や販路拡大、グループ各社による期間限定店舗展開の推進など)、海外展開、生産性向上による製造採算改善などを推進している。

 重点施策の18年3月期売上高は、国内主要国際空港でのインバウンドが17年3月期比77.2%増の34億72百万円、海外(台湾現地法人売上高+韓国・香港向けロイヤルティ含む国内出荷売上高)が48.6%増の11億56百万円、シュクレイ(首都圏WSR化)が24.5%増の115億47百万円と大幅伸長している。

 なお18年6月には、栃の実に含まれているポリフェノールの光障害に対する網膜保護作用について、国際学術誌Nutrients 10巻(2018年)に掲載予定とリリースしている。この研究成果を基盤として、新たなアイケア素材の開発を推進する計画だ。

 8月17日にはケイシイシイが中国におけるライセンスパートナーと共同で、中国本土1号店となる小樽洋菓子舗LeTAO(ルタオ)上海新天地店をオープンした。9月1日にはシュクレイが、日本初のブラウニー専門店「コートクール」で百貨店初出店となる松屋銀座店をオープンした。

■19年3月期2桁営業増益予想

 19年3月期連結業績予想は、売上高が18年3月期比8.6%増の406億円、営業利益が15.7%増の58億円、経常利益が15.9%増の58億50百万円、純利益が8.1%増の38億20百万円としている。配当予想は18年3月期と同額の年間35円(期末一括)で、予想配当性向は28.5%となる。

 第1四半期は、売上高が前年同期比8.6%増の86億01百万円で、営業利益が55.1%増の8億29百万円、経常利益が52.4%増の8億35百万円、純利益が7.8%減の5億10百万円だった。

 純利益は前年同期の税負担が一時的に低かった反動で減益だったが、首都圏での展開や主要都市空港でのインバウンド販売などの重点施策が奏功し、ケイシイシイやシュクレイの好調が牽引して大幅営業・経常増益だった。売上総利益率は56.3%で1.8ポイント上昇、販管費比率は46.6%で1.1ポイント低下した。

 重点施策の売上高はインバウンド売上が47.7%増の11億32百万円、海外売上が18.0%減の2億15百万円、首都圏WSR化のシュクレイが21.4%増の27億18百万円だった。

 セグメント別には、ケイシイシイが生産移管に伴うグループ向け売上の減少をインバウンド売上の好調でカバーして2.9%増収、シュクレイが直営店・催事・卸売の好調で21.4%増収、寿製菓・但馬寿が生産移管に伴うグループ向け売上の減少で2.5%減収、販売子会社が売場拡大などで5.0%増収、九十九島グループが大手テーマパーク向けOEM取引中止の影響で9.3%減収だった。

 通期ベースでもシュクレイの収益拡大が牽引して2桁営業増益予想である。重点施策の遂行と現場力の向上などで過去最高益の連続更新を目指すとしている。なおグループ全体の製造キャパシティ拡大に向けて、寿製菓・但馬寿のグループ向け製造売上の一部を他のグループ製造拠点に移管する。

 重点施策の売上計画はインバウンドが26.7%増の44億円、海外が12.5%増の13億円、シュクレイが16.0%増の134億円としている。セグメント別の売上計画はケイシイシイが5.6%増収、シュクレイが16.0%増収、寿製菓・但馬寿が横ばい、販売子会社が4.6%増収、九十九島グループが10.0%増収、その他が2.9%減収としている。売上総利益率は0・9ポイント上昇の57.8%、販管費比率は横ばいの43.5%の計画である。

 通期予想に対する第1四半期の進捗率は低水準の形だが、クリスマス・年末年始・バレンタイン・ホワイトデー商戦などで下期の構成比が高くなる季節特性があるためネガティブ要因とはならない。通期ベースでも好業績が期待される。

■株主優待制度は毎年3月末の株主対象

 株主優待制度は、毎年3月末現在の100株以上〜500株未満所有株主に対して2000円相当の自社グループ製品、500株以上〜1000株未満所有株主に対して4000円相当の自社グループ製品、1000株以上所有株主に対して4000円相当のグループ製品+3000円相当の直営店舗利用優待券(代替商品送付可)を贈呈する。

■株価は売り一巡して出直り期待

 株価は6月の戻り高値6440円から反落し、年初来安値を更新する展開となって8月21日安値4410円まで下押した。その後は売り一巡感を強めている。

 9月5日の終値は4680円、今期予想連結PER(会社予想連結EPS122円75銭で算出)は約38倍、今期予想配当利回り(会社予想の年間35円で算出)は約0.7%、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS497円16銭で算出)は約9.4倍、時価総額は約1456億円である。出直りを期待したい。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[08月08日更新]

寿スピリッツは目先的な売り一巡して出直り期待、19年3月期1Q大幅営業増益で通期も2桁営業増益予想

 寿スピリッツ<2222>(東1)は「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げ、首都圏エリア展開強化や商品プレミアム化などの重点施策を加速している。19年3月期第1四半期は大幅営業増益だった。そして通期も2桁営業増益予想である。株価は第1四半期決算発表後に年初来安値を更新する場面があったが、目先的な売り一巡して出直りが期待される。

■「お菓子の総合プロデューサー」として地域限定ブランド菓子を展開

 地域限定ブランド菓子の製造・販売を主力とする持株会社である。全国各地のお菓子のオリジナルブランドとショップブランドを創造する「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げている。さらにWSR(ワールド サプライジング リゾート)宣言を経営スローガンに掲げ、中期経営目標を売上高経常利益率20%としている。

 主要子会社(セグメント)はケイシイシイ、寿製菓・但馬寿、シュクレイ、九十九島グループ、販売子会社(東海3社、中国・九州4社、関西2社)である。シュクレイはフランセを17年4月吸収合併して生産直販型会社に移行した。

 18年3月期の販売チャンネル別売上構成比は、通信販売6.8%(うちルタオ通販5.4%)、店舗販売(直営店舗、催事)44.2%、卸売(駅・空港・高速道路SAなどの小売店、代理店卸、OEM)45.8%、海外3.1%、その他0.1%である。駅・空港・高速道路SAなど交通機関チャネルでの土産品としての販売比率が高いことも特徴である。またクリスマス・年末年始・バレンタイン・ホワイトデー商戦などで下期の構成比が高くなる季節特性がある。

■首都圏WSR化展開など重点施策が大幅伸長

 重点施策として、プレミアム・スイーツブランドの創出と育成(地域・チャンネル特性にマッチした商品開発推進、主力商品リニューアルによるバージョンアップと価格改定、販路開拓やリアル店舗と通販の融合、新業態店の拡大)、インバウンド対策の強化(国内主要国際空港における免税売店等への販売強化、直営店舗での免税対応強化)、首都圏でのWSR化展開(シュクレイの多ブランド展開推進や販路拡大、グループ各社による期間限定店舗展開の推進など)、海外展開、生産性向上による製造採算改善などを推進している。

 重点施策の18年3月期売上高は、国内主要国際空港でのインバウンドが17年3月期比77.2%増の34億72百万円、海外(台湾現地法人売上高+韓国・香港向けロイヤルティ含む国内出荷売上高)が48.6%増の11億56百万円、シュクレイ(首都圏WSR化)が24.5%増の115億47百万円と大幅伸長している。

 なお18年6月には、栃の実に含まれているポリフェノールの光障害に対する網膜保護作用について、国際学術誌Nutrients 10巻(2018年)に掲載予定とリリースしている。この研究成果を基盤として、新たなアイケア素材の開発を推進する計画だ。

 また8月1日にはシュクレイが、東京駅銘品館東京南口店に「CARAMEL GHOST HOUSE」をオープンした。

■19年3月期1Qは大幅営業増益、通期も2桁営業増益予想

 19年3月期の連結業績予想は売上高が18年3月期比8.6%増の406億円、営業利益が15.7%増の58億円、経常利益が15.9%増の58億50百万円、純利益が8.1%増の38億20百万円としている。配当予想は18年3月期と同額の年間35円(期末一括)で、予想配当性向は28.5%となる。

 第1四半期は、売上高が前年同期比8.6%増の86億01百万円で、営業利益が55.1%増の8億29百万円、経常利益が52.4%増の8億35百万円、純利益が7.8%減の5億10百万円だった。

 純利益は前年同期の税負担が一時的に低かった反動で減益だったが、首都圏での展開や主要都市空港でのインバウンド販売などの重点施策が奏功し、ケイシイシイやシュクレイの好調が牽引して大幅営業・経常増益だった。売上総利益率は56.3%で1.8ポイント上昇、販管費比率は46.6%で1.1ポイント低下した。

 重点施策の売上高はインバウンド売上が47.7%増の11億32百万円、海外売上が18.0%減の2億15百万円、首都圏WSR化のシュクレイが21.4%増の27億18百万円だった。

 セグメント別には、ケイシイシイが生産移管に伴うグループ向け売上の減少をインバウンド売上の好調でカバーして2.9%増収、シュクレイが直営店・催事・卸売の好調で21.4%増収、寿製菓・但馬寿が生産移管に伴うグループ向け売上の減少で2.5%減収、販売子会社が売場拡大などで5.0%増収、九十九島グループが大手テーマパーク向けOEM取引中止の影響で9.3%減収だった。

 通期ベースでもシュクレイの収益拡大が牽引して2桁営業増益予想である。重点施策の遂行と現場力の向上などで過去最高益の連続更新を目指すとしている。なおグループ全体の製造キャパシティ拡大に向けて、寿製菓・但馬寿のグループ向け製造売上の一部を他のグループ製造拠点に移管する。

 重点施策の売上計画はインバウンドが26.7%増の44億円、海外が12.5%増の13億円、シュクレイが16.0%増の134億円としている。セグメント別の売上計画はケイシイシイが5.6%増収、シュクレイが16.0%増収、寿製菓・但馬寿が横ばい、販売子会社が4.6%増収、九十九島グループが10.0%増収、その他が2.9%減収としている。売上総利益率は0・9ポイント上昇の57.8%、販管費比率は横ばいの43.5%の計画である。

 通期予想に対する第1四半期の進捗率は低水準の形だが、クリスマス・年末年始・バレンタイン・ホワイトデー商戦などで下期の構成比が高くなる季節特性があるためネガティブ要因とはならない。通期ベースでも好業績が期待される。

■株主優待は毎年3月末

 株主優待制度は、毎年3月末現在の100株以上〜500株未満所有株主に対して2000円相当の自社グループ製品、500株以上〜1000株未満所有株主に対して4000円相当の自社グループ製品、1000株以上所有株主に対して4000円相当のグループ製品+3000円相当の直営店舗利用優待券(代替商品送付可)を贈呈する。

■株価は目先的な売り一巡して出直り期待

 株価は第1四半期決算発表後の8月6日に年初来安値となる4825円まで調整する場面があったが、その後は反発の動きを強めている。

 8月7日の終値は5140円、今期予想連結PER(会社予想連結EPS122円75銭で算出)は約42倍、今期予想配当利回り(会社予想の年間35円で算出)は約0.7%、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS497円16銭で算出)は約10倍、時価総額は約1600億円である。

 週足チャートで見ると安値圏で陽線を立てた。目先的な売り一巡して出直りが期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[07月13日更新]

寿スピリッツは調整一巡して出直り期待、19年3月期1Qは8.7%増収と順調

 寿スピリッツ<2222>(東1)は「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げ、首都圏エリア展開強化や商品プレミアム化などの重点施策を加速している。7月12日発表した19年3月期第1四半期の売上高は8.7%増収と順調だった。株価は戻り高値圏から反落したが、調整一巡して出直りを期待したい。なお8月1日に第1四半期決算発表を予定している。

■「お菓子の総合プロデューサー」として地域限定ブランド菓子を展開

 地域限定ブランド菓子の製造・販売を主力とする持株会社である。全国各地のお菓子のオリジナルブランドとショップブランドを創造する「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げている。さらに「ワールド サプライジング リゾート(WSR)宣言」を経営スローガンに掲げ、中期経営目標を売上高経常利益率20%としている。

 主要子会社(セグメント)はケイシイシイ、寿製菓・但馬寿、シュクレイ、九十九島グループ、販売子会社(東海3社、中国・九州4社、関西2社)である。シュクレイはフランセを17年4月吸収合併して生産直販型会社に移行した。
 18年3月期の販売チャンネル別売上構成比は、通信販売6.8%(うちルタオ通販5.4%)、店舗販売(直営店舗、催事)44.2%、卸売(駅・空港・高速道路SAなどの小売店、代理店卸、OEM)45.8%、海外3.1%、その他0.1%である。駅・空港・高速道路SAなど交通機関チャネルでの土産品としての販売比率が高いことも特徴である。またクリスマス・年末年始・バレンタイン・ホワイトデー商戦などで下期の構成比が高くなる季節特性がある。

■首都圏WSR化展開など重点施策が大幅伸長

 重点施策として、プレミアム・スイーツブランドの創出と育成(地域・チャンネル特性にマッチした商品開発推進、主力商品リニューアルによるバージョンアップと価格改定、販路開拓やリアル店舗と通販の融合、新業態店の拡大)、インバウンド対策の強化(国内主要国際空港における免税売店等への販売強化、直営店舗での免税対応強化)、首都圏でのWSR化展開(シュクレイの多ブランド展開推進や販路拡大、グループ各社による期間限定店舗展開の推進など)、海外展開、生産性向上による製造採算改善などを推進している。

 重点施策の18年3月期売上高は、国内主要国際空港でのインバウンドが17年3月期比77.2%増の34億72百万円、海外(台湾現地法人売上高+韓国・香港向けロイヤルティ含む国内出荷売上高)が48.6%増の11億56百万円、シュクレイ(首都圏WSR化)が24.5%増の115億47百万円と大幅伸長している。

 なお18年6月には、栃の実に含まれているポリフェノールの光障害に対する網膜保護作用について、国際学術誌Nutrients 10巻(2018年)に掲載予定とリリースしている。この研究成果を基盤として、新たなアイケア素材の開発を推進する計画だ。またケイシイシイが阪急うめだ本店地下1階洋菓子売場にチーズクリームサンド専門店「Fuwa−Trois」をオープンした。

■19年3月期増収増益予想、1Qは8.7%増収と順調

 19年3月期の連結業績予想は売上高が18年3月期比8.6%増の406億円、営業利益が15.7%増の58億円、経常利益が15.9%増の58億50百万円、純利益が8.1%増の38億20百万円としている。配当予想は18年3月期と同額の年間35円(期末一括)で、予想配当性向は28.5%となる。

 シュクレイの収益拡大が牽引して増収増益予想である。重点施策の遂行と現場力の向上などで過去最高益の連続更新を目指すとしている。なおグループ全体の製造キャパシティ拡大に向けて、寿製菓・但馬寿のグループ向け製造売上の一部を他のグループ製造拠点に移管する。

 重点施策の売上計画はインバウンドが26.7%増の44億円、海外が12.5%増の13億円、シュクレイが16.0%増の134億円としている。セグメント別の売上計画はケイシイシイが5.6%増収、シュクレイが16.0%増収、寿製菓・但馬寿が横ばい、販売子会社が4.6%増収、九十九島グループが10.0%増収、その他が2.9%減収としている。売上総利益率は0・9ポイント上昇の57.8%、販管費比率は横ばいの43.5%の計画である。引き続き好業績が期待される。

 7月12日発表した第1四半期の売上高(概算)は前年同期比8.7%増の86億06百万円だった。首都圏での展開や主要都市空港でのインバウンド販売などの重点施策が奏功して順調だった。シュクレイが直営店・催事・卸売の好調で21.4%増の27億18百万円と牽引した。ケイシイシイは生産移管に伴うグループ向け売上の減少をインバウンド販売の好調でカバーして2.9%増の25億02百万円と堅調だった。寿製菓・但馬寿は生産移管に伴うグループ向け売上の減少で2.5%減の23億94百万円だった。

■株主優待は毎年3月末に実施

 株主優待制度は、毎年3月末現在の100株以上〜500株未満所有株主に対して2000円相当の自社グループ製品、500株以上〜1000株未満所有株主に対して4000円相当の自社グループ製品、1000株以上所有株主に対して4000円相当のグループ製品+3000円相当の直営店舗利用優待券(代替商品送付可)を贈呈する。

■株価は調整一巡して出直り期待

 株価は6月の戻り高値6440円から反落し、地合い悪化も影響して7月11日の5140円まで下押した。ただし売られ過ぎ感を強めている。

 7月12日の終値5270円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS122円75銭で算出)は約43倍、今期予想配当利回り(会社予想の年間35円で算出)は約0.7%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS497円16銭で算出)は約11倍である。時価総額は約1640億円である。

 週足チャートで見ると52週移動平均線近辺で下げ渋る形だ。調整一巡して出直りを期待したい。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[6月15日更新]

寿スピリッツは戻り歩調で2月高値に接近、19年3月期も増収増益予想

 寿スピリッツ<2222>(東1)は「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げ、首都圏エリア展開強化や商品プレミアム化などの重点施策を加速している。19年3月期も増収増益予想である。株価は調整一巡して戻り歩調だ。そして2月高値に接近している。上値を試す展開が期待される。

■「お菓子の総合プロデューサー」として地域限定ブランド菓子を展開

 地域限定ブランド菓子の製造・販売を主力とする持株会社である。全国各地のお菓子のオリジナルブランドとショップブランドを創造する「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げている。さらに「ワールド サプライジング リゾート(WSR)宣言」を経営スローガンに掲げ、中期経営目標を売上高経常利益率20%としている。

 主要子会社(セグメント)はケイシイシイ、寿製菓・但馬寿、シュクレイ、九十九島グループ、販売子会社(東海3社、中国・九州4社、関西2社)である。シュクレイはフランセを17年4月吸収合併して生産直販型会社に移行した。

 18年3月期の販売チャンネル別売上構成比は、通信販売6.8%(うちルタオ通販5.4%)、店舗販売(直営店舗、催事)44.2%、卸売(駅・空港・高速道路SAなどの小売店、代理店卸、OEM)45.8%、海外3.1%、その他0.1%である。駅・空港・高速道路SAなど交通機関チャネルでの土産品としての販売比率が高いことも特徴である。またクリスマス・年末年始・バレンタイン・ホワイトデー商戦などで下期の構成比が高くなる季節特性がある。

■首都圏WSR化展開など重点施策が大幅伸長

 重点施策として、プレミアム・スイーツブランドの創出と育成(地域・チャンネル特性にマッチした商品開発推進、主力商品リニューアルによるバージョンアップと価格改定、販路開拓やリアル店舗と通販の融合、新業態店の拡大)、インバウンド対策の強化(国内主要国際空港における免税売店等への販売強化、直営店舗での免税対応強化)、首都圏でのWSR化展開(シュクレイの多ブランド展開推進や販路拡大、グループ各社による期間限定店舗展開の推進など)、海外展開、生産性向上による製造採算改善などを推進している。

 重点施策の18年3月期売上高は、国内主要国際空港でのインバウンドが17年3月期比77.2%増の34億72百万円、海外(台湾現地法人売上高+韓国・香港向けロイヤルティ含む国内出荷売上高)が48.6%増の11億56百万円、シュクレイ(首都圏WSR化)が24.5%増の115億47百万円と大幅伸長している。

 なお6月4日に、栃の実に含まれているポリフェノールの光障害に対する網膜保護作用について、国際学術誌Nutrients 10巻(2018年)に掲載予定とリリースしている。この研究成果を基盤として、新たなアイケア素材の開発を推進する計画だ。

■19年3月期も増収増益予想

 19年3月期の連結業績予想は売上高が18年3月期比8.6%増の406億円、営業利益が15.7%増の58億円、経常利益が15.9%増の58億50百万円、純利益が8.1%増の38億20百万円としている。

 シュクレイの収益拡大が牽引して増収増益予想である。重点施策の遂行と現場力の向上などで過去最高益の連続更新を目指すとしている。なおグループ全体の製造キャパシティ拡大に向けて、寿製菓・但馬寿のグループ向け製造売上の一部を他のグループ製造拠点に移管する。

 重点施策の売上計画はインバウンドが26.7%増の44億円、海外が12.5%増の13億円、シュクレイが16.0%増の134億円としている。セグメント別の売上計画はケイシイシイが5.6%増収、シュクレイが16.0%増収、寿製菓・但馬寿が横ばい、販売子会社が4.6%増収、九十九島グループが10.0%増収、その他が2.9%減収としている。売上総利益率は0・9ポイント上昇の57.8%、販管費比率は横ばいの43.5%の計画である。引き続き好業績が期待される。

 19年3月期の配当予想は、18年3月期と同額の年間35円(期末一括)で、予想配当性向は28.5%となる。

■株主優待は毎年3月末に実施

 株主優待制度は、毎年3月末現在の100株以上〜500株未満所有株主に対して2000円相当の自社グループ製品、500株以上〜1000株未満所有株主に対して4000円相当の自社グループ製品、1000株以上所有株主に対して4000円相当のグループ製品+3000円相当の直営店舗利用優待券(代替商品送付可)を贈呈する。

■株価は戻り歩調で2月高値に接近

 株価は調整一巡して戻り歩調だ。6月14日には6440円まで上伸し、2月高値6900円に接近している。上値を試す展開が期待される。

 6月14日の終値6280円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS122円75銭で算出)は約51倍、今期予想配当利回り(会社予想の年間35円で算出)は約0.6%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS497円16銭で算出)は約13倍である。時価総額は約1954億円である。

 週足チャートで見ると26週移動平均線を突破した。そして13週移動平均線が上向きに転じた。上値を試す展開が期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[5月18日更新]

寿スピリッツは急反発、18年3月期が計画超の増収増益で19年3月期も増収増益予想

 寿スピリッツ<2222>(東1)は「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げ、首都圏エリア展開強化や商品プレミアム化などの重点施策を加速している。18年3月期は計画超の大幅増収増益・増配だった。そして19年3月期も増収増益予想である。これを好感して株価は急反発している。上値を試す展開が期待される。

■「お菓子の総合プロデューサー」として地域限定ブランド菓子を展開

 地域限定ブランド菓子の製造・販売を主力とする持株会社である。全国各地のお菓子のオリジナルブランドとショップブランドを創造する「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げている。さらに「ワールド サプライジング リゾート(WSR)宣言」を経営スローガンに掲げ、中期経営目標を売上高経常利益率20%としている。

 主要子会社(セグメント)はケイシイシイ、寿製菓・但馬寿、シュクレイ、九十九島グループ、販売子会社(東海3社、中国・九州4社、関西2社)である。シュクレイはフランセを17年4月吸収合併して生産直販型会社に移行した。
 18年3月期の販売チャンネル別売上構成比は、通信販売6.8%(うちルタオ通販5.4%)、店舗販売(直営店舗、催事)44.2%、卸売(駅・空港・高速道路SAなどの小売店、代理店卸、OEM)45.8%、海外3.1%、その他0.1%である。駅・空港・高速道路SAなど交通機関チャネルでの土産品としての販売比率が高いことも特徴である。またクリスマス・年末年始・バレンタイン・ホワイトデー商戦などで下期の構成比が高くなる季節特性がある。

■首都圏WSR化展開など重点施策が大幅伸長

 重点施策として、プレミアム・スイーツブランドの創出と育成(地域・チャンネル特性にマッチした商品開発推進、主力商品リニューアルによるバージョンアップと価格改定、販路開拓やリアル店舗と通販の融合、新業態店の拡大)、インバウンド対策の強化(国内主要国際空港における免税売店等への販売強化、直営店舗での免税対応強化)、首都圏でのWSR化展開(シュクレイの多ブランド展開推進や販路拡大、グループ各社による期間限定店舗展開の推進など)、海外展開、生産性向上による製造採算改善などを推進している。

 重点施策の18年3月期売上高は、国内主要国際空港でのインバウンドが17年3月期比77.2%増の34億72百万円、海外(台湾現地法人売上高+韓国・香港向けロイヤルティ含む国内出荷売上高)が48.6%増の11億56百万円、シュクレイ(首都圏WSR化)が24.5%増の115億47百万円と大幅伸長している。

■18年3月期は計画超の大幅増収増益・増配、19年3月期も増収増益予想

 18年3月期連結業績は、売上高が17年3月期比14.9%増の373億85百万円、営業利益が30.3%増の50億12百万円、経常利益が29.5%増の50億49百万円、純利益が37.4%増の35億33百万円だった。

 重点施策(インバウンド対策、海外展開、首都圏WSR化)の大幅伸長、特にシュクレイの収益拡大が牽引して計画超の大幅増収増益だった。売上高は7期連続、経常利益は3期連続で過去最高を更新した。売上総利益率は56.9%で0.9ポイント上昇、販管費比率は43.5%で0.7ポイント低下した。

 セグメント別に見ると、ケイシイシイは新製品の拡販や免税エリアでの好調などで14.1%増収、シュクレイは首都圏新規4店舗出店も寄与して24.5%増収、寿製菓・但馬寿は8.2%増収、販売子会社は7.8%増収だった。九十九島グループは福岡空港改装工事の影響などで1.0%増収にとどまった。その他は22.3%増収だった。シュクレイと寿製菓・但馬寿は売上高が初めて100億円を突破した。

 19年3月期の連結業績予想は売上高が18年3月期比8.6%増の406億円、営業利益が15.7%増の58億円、経常利益が15.9%増の58億50百万円、純利益が8.1%増の38億20百万円としている。

 シュクレイの収益拡大が牽引して増収増益予想である。重点施策の遂行と現場力の向上などで過去最高益の連続更新を目指すとしている。なおグループ全体の製造キャパシティ拡大に向けて、寿製菓・但馬寿のグループ向け製造売上の一部を他のグループ製造拠点に移管する。

 重点施策の売上高はインバウンドが26.7%増の44億円、海外が12.5%増の13億円、シュクレイが16.0%増の134億円、売上総利益率は0・9ポイント上昇の57.8%、販管費比率は横ばいの43.5%の計画である。引き続き好業績が期待される。

 18年3月期の配当は、17年3月期比10円増配の年間35円(期末一括)とした。19年3月期の配当予想は、18年3月期と同額の年間35円(期末一括)で、予想配当性向は28.5%となる。

■株主優待は毎年3月末に実施

 株主優待制度は、毎年3月末現在の100株以上〜500株未満所有株主に対して2000円相当の自社グループ製品、500株以上〜1000株未満所有株主に対して4000円相当の自社グループ製品、1000株以上所有株主に対して4000円相当のグループ製品+3000円相当の直営店舗利用優待券(代替商品送付可)を贈呈する。

■株価は好業績を好感して急反発

 株価は2月高値6900円から反落して調整局面だったが、好業績を好感する形で直近安値圏5000円近辺から急反発している。

 5月17日の終値5810円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS122円75銭で算出)は約47倍、今期予想配当利回り(会社予想の年間35円で算出)は約0.6%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS497円16銭で算出)は約12倍である。時価総額は約1808億円である。

 週足チャートで見ると13週移動平均線を突破した。続いて26週移動平均線突破の動きを強めている。上値を試す展開が期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[4月13日更新]

寿スピリッツは調整一巡、18年3月期売上概算は計画超の14.9%増収、19年3月期も収益拡大基調

 寿スピリッツ<2222>(東1)は「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げ、首都圏エリア展開強化や商品プレミアム化などの重点施策を加速している。4月12日発表した18年3月期売上状況(概算)は計画超の14.9%増収だった。売上高が計画超だったことで利益予想も上振れの可能性が高いだろう。そして19年3月期も収益拡大基調だろう。株価は調整一巡して上値を試す展開が期待される。なお5月14日に18年3月期決算発表を予定している。

■「お菓子の総合プロデューサー」として地域限定ブランド菓子を展開

 地域限定ブランド菓子の製造・販売を主力とする持株会社である。全国各地のお菓子のオリジナルブランドとショップブランドを創造する「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げている。さらに「ワールド サプライジング リゾート(WSR)宣言」を経営スローガンに掲げ、中期経営目標を売上高経常利益率20%としている。

 主要子会社(セグメント)はケイシイシイ、寿製菓・但馬寿、シュクレイ、九十九島グループ、販売子会社(東海3社、中国・九州4社、関西2社)である。シュクレイはフランセを17年4月吸収合併して生産直販型会社に移行した。

 17年3月期の販売チャンネル別売上構成比は、通信販売7.2%(うちルタオ通販5.8%)、店舗販売(直営店舗、催事)43.3%、卸売(駅・空港・高速道路SAなどの小売店、代理店卸、OEM)46.9%、海外2.4%、その他0.1%だった。駅・空港・高速道路SAなど交通機関チャネルでの土産品としての販売比率が高いことも特徴である。またクリスマス・年末年始・バレンタイン・ホワイトデー商戦などで下期の構成比が高くなる季節特性がある。

■首都圏WSR化展開など重点施策が大幅伸長

 重点施策として、プレミアム・スイーツブランドの創出と育成(地域・チャンネル特性にマッチした商品開発推進、主力商品リニューアルによるバージョンアップと価格改定、販路開拓やリアル店舗と通販の融合、新業態店の拡大)、インバウンド対策の強化(国内主要国際空港における免税売店等への販売強化、直営店舗での免税対応強化)、首都圏でのWSR化展開(シュクレイの多ブランド展開推進や販路拡大、グループ各社による期間限定店舗展開の推進など)、海外展開、生産性向上による製造採算改善などを推進している。

 重点施策の17年3月期売上高は、国内主要国際空港でのインバウンドが16年3月期比2.4倍の19億60百万円、海外(台湾現地法人売上高+韓国・香港向けロイヤルティ含む国内出荷売上高)が41.5%増の7億78百万円、シュクレイ(首都圏WSR化)が95.9%増の92億75百万円と大幅伸長した。

■18年3月期売上概算は計画超の14.9%増収

 18年3月期連結業績予想(11月1日に増額修正)は、売上高が17年3月期比12.9%増の367億40百万円、営業利益が21.4%増の46億70百万円、経常利益が20.6%増の47億円、純利益が28.3%増の33億円としている。

 シュクレイの収益拡大が牽引して大幅増収増益予想である。重点施策の売上高計画は、インバウンドが53.1%増の30億円、海外が54.2%増の12億円、シュクレイが22.0%増の113億19百万円としている。

 配当予想(3月12日に期末5円増額修正)は、年間35円(期末一括)としている。17年3月期との比較では10円増配となる。予想配当性向は33.0%となる。

 4月12日発表した売上状況(概算)は14.9%増の373億69百万円で計画超の大幅増収だった。セグメント別に見るとシュクレイが24.5%増収、ケイシイシイが14.0%増収、寿製菓・但馬寿が8.2%増収、販売子会社が7.8%増収と好調だった。九十九島グループは1.0%増収、その他は22.3%増収だった。

 通期会社予想に対する第3四半期累計の進捗率は売上高が75.0%、営業利益が79.9%、経常利益が80.0%、純利益が81.3%と高水準だった。売上高が計画超だったことで利益予想も上振れの可能性が高いだろう。そして19年3月期も収益拡大基調だろう。

■株主優待は毎年3月末に実施

 株主優待制度は、毎年3月末現在の100株以上〜500株未満所有株主に対して2000円相当の自社グループ製品、500株以上〜1000株未満所有株主に対して4000円相当の自社グループ製品、1000株以上所有株主に対して4000円相当のグループ製品+3000円相当の直営店舗利用優待券(代替商品送付可)を贈呈する。

■株価は調整一巡して上値試す

 株価は2月の上場来高値6900円から反落して上値を切り下げたが、3月26日の5160円から切り返して調整一巡感を強めている。

 4月12日の終値5280円を指標面で見ると、前期推定連結PER(会社予想連結EPS106円04銭で算出)は約50倍、前期推定配当利回り(会社予想の年間35円で算出)は約0.7%、前々期実績連結PBR(前々期実績連結BPS409円20銭で算出)は約13倍である。時価総額は約1643億円である。

 週足チャートで見ると26週移動平均線近辺で下げ渋る形だ。調整一巡して上値を試す展開が期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[3月16日更新]

寿スピリッツは調整一巡して上値試す、18年3月期配当を増額修正、業績予想も再増額の可能性

 寿スピリッツ<2222>(東1)は「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げ、首都圏エリア展開強化や商品プレミアム化などの重点施策を加速している。18年3月期大幅増収増益予想である。そして再増額の可能性が高いだろう。なお配当予想は3月12日に増額修正している。株価は2月の上場来高値から反落したが、調整一巡して上値を試す展開が期待される。
 
■「お菓子の総合プロデューサー」として地域限定ブランド菓子を展開
 
 地域限定ブランド菓子の製造・販売を主力とする持株会社である。全国各地のお菓子のオリジナルブランドとショップブランドを創造する「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げている。さらに「ワールド サプライジング リゾート(WSR)宣言」を経営スローガンに掲げ、中期経営目標を売上高経常利益率20%としている。
 
 主要子会社(セグメント)はケイシイシイ、寿製菓・但馬寿、シュクレイ、九十九島グループ、販売子会社(東海3社、中国・九州4社、関西2社)である。シュクレイはフランセを17年4月吸収合併して生産直販型会社に移行した。
 
 17年3月期の販売チャンネル別売上構成比は、通信販売7.2%(うちルタオ通販5.8%)、店舗販売(直営店舗、催事)43.3%、卸売(駅・空港・高速道路SAなどの小売店、代理店卸、OEM)46.9%、海外2.4%、その他0.1%だった。駅・空港・高速道路SAなど交通機関チャネルでの土産品としての販売比率が高いことも特徴である。またクリスマス・年末年始・バレンタイン・ホワイトデー商戦などで下期の構成比が高くなる季節特性がある。
 
■首都圏WSR化展開など重点施策が大幅伸長
 
 重点施策として、プレミアム・スイーツブランドの創出と育成(地域・チャンネル特性にマッチした商品開発推進、主力商品リニューアルによるバージョンアップと価格改定、販路開拓やリアル店舗と通販の融合、新業態店の拡大)、インバウンド対策の強化(国内主要国際空港における免税売店等への販売強化、直営店舗での免税対応強化)、首都圏でのWSR化展開(シュクレイの多ブランド展開推進や販路拡大、グループ各社による期間限定店舗展開の推進など)、海外展開、生産性向上による製造採算改善などを推進している。
 
 重点施策の17年3月期売上高は、国内主要国際空港でのインバウンドが16年3月期比2.4倍の19億60百万円、海外(台湾現地法人売上高+韓国・香港向けロイヤルティ含む国内出荷売上高)が41.5%増の7億78百万円、シュクレイ(首都圏WSR化)が95.9%増の92億75百万円と大幅伸長した。
 
■18年3月期配当を増額修正、業績予想も再増額の可能性
 
 18年3月期連結業績予想(11月1日に増額修正)は、売上高が17年3月期比12.9%増の367億40百万円、営業利益が21.4%増の46億70百万円、経常利益が20.6%増の47億円、純利益が28.3%増の33億円としている。配当予想は3月12日に期末5円増額修正して年間35円(期末一括)とした。17年3月期との比較では10円増配となる。予想配当性向は33.0%となる。
 
 第3四半期累計は、売上高が前年同期比15.8%増の275億46百万円、営業利益が29.4%増の37億30百万円、経常利益が29.4%増の37億60百万円、純利益が49.9%増の26億81百万円だった。
 
 シュクレイの収益性が、ブランド認知度向上による売上拡大と、グループ再編効果により大幅改善した。また国際線ターミナル免税エリアでの販売強化が奏功し、インバウンド売上も大幅伸長した。売上総利益率は56.7%で1.1ポイント上昇、販管費比率は43.1%で0.4ポイント低下した。純利益は繰延税金資産の追加計上も寄与した。
 
 セグメント別に見るとシュクレイが27.1%増収、ケイシイシイが15.7%増収、販売子会社が9.3%増収、寿製菓・但馬寿が8.9%増収と好調だった。九十九島グループは1.8%増収だった。重点施策の売上高はインバウンドが85.4%増の25億01百万円、海外が57.5%増の8億87百万円、そしてシュクレイが27.1%増の83億33百万円だった。
 
 通期ベースでもシュクレイの収益拡大が牽引して大幅増収増益予想である。重点施策の売上高計画は、インバウンドが53.1%増の30億円、海外が54.2%増の12億円、シュクレイが22.0%増の113億19百万円としている。
 
 通期会社予想に対する第3四半期累計の進捗率は売上高が75.0%、営業利益が79.9%、経常利益が80.0%、純利益が81.3%と高水準である。通期会社予想は再増額の可能性が高く、首都圏WSR化展開の積極推進で中期的にも収益拡大基調だろう。
 
■株主優待は毎年3月末に実施
 
 株主優待制度は、毎年3月末現在の100株以上〜500株未満所有株主に対して2000円相当の自社グループ製品、500株以上〜1000株未満所有株主に対して4000円相当の自社グループ製品、1000株以上所有株主に対して4000円相当のグループ製品+3000円相当の直営店舗利用優待券(代替商品送付可)を贈呈する。
 
■株価は調整一巡して上値試す
 
 株価は2月1日の上場来高値6900円から反落し、配当増額修正に対する反応も限定的の形だが、地合い悪化が影響した2月6日の直近安値5360円まで下押すことなく調整一巡感を強めている。
 
 3月15日の終値5700円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想連結EPS106円04銭で算出)は54倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間35円で算出)は0.6%近辺、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS409円20銭で算出)は14倍近辺である。時価総額は約1774億円である。
 
 週足チャートで見ると26週移動平均線がサポートラインとなりそうだ。調整一巡して上値を試す展開が期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[2月26日更新]

寿スピリッツは地合い悪化の影響一巡、18年3月期3Q累計大幅増益で通期予想は再増額の可能性

 寿スピリッツ<2222>(東1)は「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げ、首都圏エリア展開強化や商品プレミアム化などの重点施策を加速している。18年3月期第3四半期累計は大幅増収増益だった。通期も大幅増収増益予想である。そして再増額の可能性が高いだろう。株価は上場来高値圏から反落したが、地合い悪化の影響が一巡して上値を試す展開が期待される。
 
■「お菓子の総合プロデューサー」として地域限定ブランド菓子を展開
 
 地域限定ブランド菓子の製造・販売を主力とする持株会社である。全国各地のお菓子のオリジナルブランドとショップブランドを創造する「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げている。さらに「ワールド サプライジング リゾート(WSR)宣言」を経営スローガンに掲げ、中期経営目標を売上高経常利益率20%としている。
 
 主要子会社(セグメント)はケイシイシイ、寿製菓・但馬寿、シュクレイ、九十九島グループ、販売子会社(東海3社、中国・九州4社、関西2社)である。シュクレイはフランセを17年4月吸収合併して生産直販型会社に移行した。
 
 17年3月期の販売チャンネル別売上構成比は、通信販売7.2%(うちルタオ通販5.8%)、店舗販売(直営店舗、催事)43.3%、卸売(駅・空港・高速道路SAなどの小売店、代理店卸、OEM)46.9%、海外2.4%、その他0.1%だった。駅・空港・高速道路SAなど交通機関チャネルでの土産品としての販売比率が高いことも特徴である。またクリスマス・年末年始・バレンタイン・ホワイトデー商戦などで下期の構成比が高くなる季節特性がある。
 
■首都圏WSR化展開など重点施策が大幅伸長
 
 重点施策として、プレミアム・スイーツブランドの創出と育成(地域・チャンネル特性にマッチした商品開発推進、主力商品リニューアルによるバージョンアップと価格改定、販路開拓やリアル店舗と通販の融合、新業態店の拡大)、インバウンド対策の強化(国内主要国際空港における免税売店等への販売強化、直営店舗での免税対応強化)、首都圏でのWSR化展開(シュクレイの多ブランド展開推進や販路拡大、グループ各社による期間限定店舗展開の推進など)、海外展開、生産性向上による製造採算改善などを推進している。
 
 重点施策の17年3月期売上高は、国内主要国際空港でのインバウンドが16年3月期比2.4倍の19億60百万円、海外(台湾現地法人売上高+韓国・香港向けロイヤルティ含む国内出荷売上高)が41.5%増の7億78百万円、シュクレイ(首都圏WSR化)が95.9%増の92億75百万円と大幅伸長した。
 
■18年3月期3Q累計大幅増益で通期予想は再増額の可能性
 
 今期(18年3月期)の連結業績予想(11月1日に増額修正)は、売上高が前期(17年3月期)比12.9%増の367億40百万円、営業利益が21.4%増の46億70百万円、経常利益が20.6%増の47億円、そして純利益が28.3%増の33億円としている。配当予想は5円増配の年間30円(期末一括)で、予想配当性向は28.3%となる。
 
 シュクレイの収益拡大が牽引して大幅増収増益予想である。重点施策の売上高計画はインバウンドが53.1%増の30億円、海外が54.2%増の12億円、シュクレイが22.0%増の113億19百万円としている。
 
 第3四半期累計は、売上高が前年同期比15.8%増の275億46百万円、営業利益が29.4%増の37億30百万円、経常利益が29.4%増の37億60百万円、純利益が49.9%増の26億81百万円だった。
 
 シュクレイの収益性が、ブランド認知度向上による売上拡大と、グループ再編効果により大幅改善した。また国際線ターミナル免税エリアでの販売強化が奏功し、インバウンド売上も大幅伸長した。売上総利益率は56.7%で1.1ポイント上昇、販管費比率は43.1%で0.4ポイント低下した。純利益は繰延税金資産の追加計上も寄与した。
 
 セグメント別に見ると、シュクレイが27.1%増収、ケイシイシイが15.7%増収、販売子会社が9.3%増収、寿製菓・但馬寿が8.9%増収と好調だった。九十九島グループは1.8%増収だった。また重点施策の売上高は、インバウンドが85.4%増の25億01百万円、海外が57.5%増の8億87百万円、シュクレイが27.1%増の83億33百万円だった。
 
 通期会社予想に対する第3四半期累計の進捗率は売上高が75.0%、営業利益が79.9%、経常利益が80.0%、純利益が81.3%と高水準である。通期会社予想は再増額の可能性が高く、首都圏WSR化展開の積極推進で中期的にも収益拡大基調だろう。
 
■株主優待は毎年3月末に実施
 
 株主優待制度は、毎年3月末現在の100株以上〜500株未満所有株主に対して2000円相当の自社グループ製品、500株以上〜1000株未満所有株主に対して4000円相当の自社グループ製品、1000株以上所有株主に対して4000円相当のグループ製品+3000円相当の直営店舗利用優待券(代替商品送付可)を贈呈する。
 
■株価は地合い悪化の影響一巡
 
 株価は2月1日の上場来高値6900円から反落したが、2月6日の5360円から切り返している。地合い悪化の影響が一巡したようだ。
 
 2月23日の終値6030円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想連結EPS106円04銭で算出)は57倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間30円で算出)は0.5%近辺、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS409円20銭で算出)は15倍近辺である。時価総額は約1877億円である。
 
 週足チャートで見ると13週移動平均線近辺から切り返してサポートラインを確認した形だ。地合い悪化の影響が一巡して上値を試す展開が期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[01月17日更新]

寿スピリッツは上場来高値圏、18年3月期大幅増収増益予想で再増額の可能性

 寿スピリッツ<2222>(東1)は「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げ、首都圏エリア展開強化や商品プレミアム化などの重点施策を加速している。18年3月期は大幅増収増益予想である。1月15日発表した売上状況(概算)によると第3四半期累計は前年比16.1%増収と好調だった。通期予想は再増額の可能性が高いだろう。株価は上場来高値圏だ。好業績を評価する流れに変化はなく、目先的な過熱感を冷ますための自律調整を交えながら上値を試す展開が期待される。なお2月1日に第3四半期決算発表を予定している。
 
■「お菓子の総合プロデューサー」として地域限定ブランド菓子を展開
 
 地域限定ブランド菓子の製造・販売を主力とする持株会社である。全国各地のお菓子のオリジナルブランドとショップブランドを創造する「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げている。さらに「ワールド サプライジング リゾート(WSR)宣言」を経営スローガンに掲げ、中期経営目標を売上高経常利益率20%としている。
 
 主要子会社(セグメント)はケイシイシイ、寿製菓・但馬寿、シュクレイ、九十九島グループ、販売子会社(東海3社、中国・九州4社、関西2社)である。シュクレイはフランセを17年4月吸収合併して生産直販型会社に移行した。
 
 17年3月期の販売チャンネル別売上構成比は、通信販売7.2%(うちルタオ通販5.8%)、店舗販売(直営店舗、催事)43.3%、卸売(駅・空港・高速道路SAなどの小売店、代理店卸、OEM)46.9%、海外2.4%、その他0.1%だった。駅・空港・高速道路SAなど交通機関チャネルでの土産品としての販売比率が高いことも特徴である。またクリスマス・年末年始・バレンタイン・ホワイトデー商戦などで下期の構成比が高くなる季節特性がある。
 
■首都圏WSR化展開など重点施策が大幅伸長
 
 重点施策として、プレミアム・スイーツブランドの創出と育成(地域・チャンネル特性にマッチした商品開発推進、主力商品リニューアルによるバージョンアップと価格改定、販路開拓やリアル店舗と通販の融合、新業態店の拡大)、インバウンド対策の強化(国内主要国際空港における免税売店等への販売強化、直営店舗での免税対応強化)、首都圏でのWSR化展開(シュクレイの多ブランド展開推進や販路拡大、グループ各社による期間限定店舗展開の推進など)、海外展開、生産性向上による製造採算改善などを推進している。
 
 重点施策の17年3月期売上高は、国内主要国際空港でのインバウンドが16年3月期比2.4倍の19億60百万円、海外(台湾現地法人売上高+韓国・香港向けロイヤルティ含む国内出荷売上高)が41.5%増の7億78百万円、シュクレイ(首都圏WSR化)が95.9%増の92億75百万円と大幅伸長した。
 
 17年9月にはシュクレイがスイーツブランド「CARAMEL GHOST HOUSE」を新ブランドとしてスタートすると発表した。17年12月にはシュクレイの「東京ミルク工場」の新業態店「東京ミルク工場 Cow Cow Kitchen」が東武スカイツリーライン北千住駅構内にオープンした。またケイシイシイの「ルタオ」ブランドのチーズケーキ「ドゥーブルフロマージュ」が、Yahoo!検索大賞2017において「おとり寄せ部門賞」を受賞した。
 
■18年3月期大幅増収増益予想で再増額の可能性
 
 今期(18年3月期)の連結業績予想(11月1日に増額修正)は、売上高が前期(17年3月期)比12.9%増の367億40百万円、営業利益が21.4%増の46億70百万円、経常利益が20.6%増の47億円、そして純利益が28.3%増の33億円としている。配当予想は5円増配の年間30円(期末一括)で、予想配当性向は28.3%となる。
 
 引き続きシュクレイの収益拡大が牽引する。また重点施策の売上高計画は、インバウンドが53.1%増の30億円、海外が54.2%増の12億円、そしてシュクレイが22.0%増の113億19百万円としている。
 
 第2四半期累計は、売上高が前年同期比16.3%増の172億19百万円、営業利益が27.3%増の18億49百万円、経常利益が27.1%増の18億69百万円、純利益が68.1%増の14億50百万円だった。
 
 重点施策の取り組みが奏功し、グループ再編でメーカー機能が加わったシュクレイの収益拡大が牽引して、計画超の大幅増収増益だった。売上総利益率は55.6%で0.8ポイント上昇、販管費比率は44.9%で0.1ポイント低下した。純利益は繰延税金資産の追加計上も寄与した。
 
 セグメント別に見ると、シュクレイが28.3%増収、ケイシイシイが19.5%増収、販売子会社が10.1%増収、寿製菓・但馬寿が7.5%増収と好調だった。九十九島グループは2.3%増収だった。また重点施策の売上高は、インバウンドが88.4%増の15億40百万円、海外が91.8%増の5億28百万円、シュクレイが28.3%増の50億29百万円と大幅伸長した。
 
 通期会社予想に対する第2四半期累計の進捗率は売上高が46.9%、営業利益が39.6%、経常利益が39.8%、純利益が43.9%である。下期の構成比が高い季節特性を考慮すれば高水準である。
 
 また1月15日発表した売上状況(概算)によると、第3四半期累計の売上高は前年同期比16.1%増の276億09百万円だった。シュクレイが27.1%増収、ケイシイシイが15.8%増収と大幅伸長した。また他のセグメントも、販売子会社が9.3%増収、寿製菓・但馬寿が8.9%増収と好調だった。九十九島グループは1.8%増収だった。
 
 通期会社予想は再増額の可能性が高く、首都圏WSR化展開の積極推進で中期的にも収益拡大基調だろう。
 
■株主優待は毎年3月末に実施
 
 株主優待制度は、毎年3月末現在の100株以上〜500株未満所有株主に対して2000円相当の自社グループ製品、500株以上〜1000株未満所有株主に対して4000円相当の自社グループ製品、1000株以上所有株主に対して4000円相当のグループ製品+3000円相当の直営店舗利用優待券(代替商品送付可)を贈呈する。
 
■株価は上場来高値圏、好業績を評価する流れに変化なし
 
 株価は上場来高値圏だ。1月10日には6560円まで上伸した。第3四半期累計売上状況に対する反応は限定的だが、好業績を評価する流れに変化はないだろう。
 
 1月16日の終値6350円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想連結EPS106円04銭で算出)は60倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間30円で算出)は0.5%近辺、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS409円20銭で算出)は16倍近辺である。時価総額は約1976億円である。
 
 週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインだ。目先的な過熱感を冷ますための自律調整を交えながら上値を試す展開が期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
 
[12月22日更新]

寿スピリッツは上場来高値更新の展開、18年3月期増額して大幅増収増益予想、さらに再増額の可能性

 寿スピリッツ<2222>(東1)は「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げ、首都圏エリア展開強化や商品プレミアム化などの重点施策を加速している。18年3月期は増額修正して大幅増収増益予想だ。さらに再増額の可能性が高いだろう。株価は上場来高値更新の展開だ。目先的な過熱感を冷ますための自律調整を交えながら上値を試す展開が期待される。
 
■「お菓子の総合プロデューサー」として地域限定ブランド菓子を展開
 
 地域限定ブランド菓子の製造・販売を主力とする持株会社である。全国各地のお菓子のオリジナルブランドとショップブランドを創造する「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げている。さらに「ワールド サプライジング リゾート(WSR)宣言」を経営スローガンに掲げ、中期経営目標を売上高経常利益率20%としている。
 
 主要子会社(セグメント)はケイシイシイ、寿製菓・但馬寿、シュクレイ、九十九島グループ、販売子会社(東海3社、中国・九州4社、関西2社)である。シュクレイはフランセを17年4月吸収合併して生産直販型会社に移行した。
 
 17年3月期の販売チャンネル別売上構成比は、通信販売7.2%(うちルタオ通販5.8%)、店舗販売(直営店舗、催事)43.3%、卸売(駅・空港・高速道路SAなどの小売店、代理店卸、OEM)46.9%、海外2.4%、その他0.1%だった。駅・空港・高速道路SAなど交通機関チャネルでの土産品としての販売比率が高いことも特徴である。またクリスマス・年末年始・バレンタイン・ホワイトデー商戦などで下期の構成比が高くなる季節特性がある。
 
■首都圏WSR化展開など重点施策が大幅伸長
 
 重点施策として、プレミアム・スイーツブランドの創出と育成(地域・チャンネル特性にマッチした商品開発推進、主力商品リニューアルによるバージョンアップと価格改定、販路開拓やリアル店舗と通販の融合、新業態店の拡大)、インバウンド対策の強化(国内主要国際空港における免税売店等への販売強化、直営店舗での免税対応強化)、首都圏でのWSR化展開(シュクレイの多ブランド展開推進や販路拡大、グループ各社による期間限定店舗展開の推進など)、海外展開、生産性向上による製造採算改善などを推進している。
 
 重点施策の17年3月期売上高は、国内主要国際空港でのインバウンドが16年3月期比2.4倍の19億60百万円、海外(台湾現地法人売上高+韓国・香港向けロイヤルティ含む国内出荷売上高)が41.5%増の7億78百万円、シュクレイ(首都圏WSR化)が95.9%増の92億75百万円と大幅伸長した。
 
 17年9月にはシュクレイがスイーツブランド「CARAMEL GHOST HOUSE」を新ブランドとしてスタートすると発表した。17年12月にはシュクレイの「東京ミルク工場」の新業態店「東京ミルク工場 Cow Cow Kitchen」が東武スカイツリーライン北千住駅構内にオープンした。またケイシイシイの「ルタオ」ブランドのチーズケーキ「ドゥーブルフロマージュ」が、Yahoo!検索大賞2017において「おとり寄せ部門賞」を受賞した。
 
■18年3月期は増額して大幅増収増益予想、さらに再増額の可能性
 
 今期(18年3月期)の連結業績予想(11月1日に増額修正)は、売上高が前期(17年3月期)比12.9%増の367億40百万円、営業利益が21.4%増の46億70百万円、経常利益が20.6%増の47億円、そして純利益が28.3%増の33億円としている。配当予想は5円増配の年間30円(期末一括)で、予想配当性向は28.3%となる。
 
 引き続きシュクレイの収益拡大が牽引する。また重点施策の売上高計画は、インバウンドが53.1%増の30億円、海外が54.2%増の12億円、そしてシュクレイが22.0%増の113億19百万円としている。
 
 第2四半期累計は、売上高が前年同期比16.3%増の172億19百万円、営業利益が27.3%増の18億49百万円、経常利益が27.1%増の18億69百万円、純利益が68.1%増の14億50百万円だった。
 
 重点施策の取り組みが奏功し、特にグループ再編でメーカー機能が加わったシュクレイの収益拡大が牽引して、計画超の大幅増収増益だった。売上高は6期連続、経常利益は3期連続で過去最高を更新した。売上総利益率は55.6%で0.8ポイント上昇、販管費比率は44.9%で0.1ポイント低下した。純利益は繰延税金資産の追加計上も寄与した。
 
 セグメント別に見ると、シュクレイが28.3%増収、ケイシイシイが19.5%増収、販売子会社が10.1%増収、寿製菓・但馬寿が7.5%増収と好調だった。九十九島グループは2.3%増収だった。また重点施策の売上高は、インバウンドが88.4%増の15億40百万円、海外が91.8%増の5億28百万円、シュクレイが28.3%増の50億29百万円と大幅伸長した。
 
 通期会社予想に対する第2四半期累計の進捗率は売上高が46.9%、営業利益が39.6%、経常利益が39.8%、純利益が43.9%である。下期の構成比が高い季節特性を考慮すれば高水準である。
 
 第2四半期累計が計画超だったのに対して、先行き不透明感が強いとして下期予想を据え置いたが、保守的な印象が強い。通期予想は再増額の可能性が高いだろう。首都圏WSR化展開の積極推進で、中期的にも収益拡大基調だろう。
 
■株主優待は毎年3月末に実施
 
 株主優待制度は、毎年3月末現在の100株以上〜500株未満所有株主に対して2000円相当の自社グループ製品、500株以上〜1000株未満所有株主に対して4000円相当の自社グループ製品、1000株以上所有株主に対して4000円相当のグループ製品+3000円相当の直営店舗利用優待券(代替商品送付可)を贈呈する。
 
■株価は上場来高値更新の展開
 
 株価は上場来高値更新の展開で、12月18日には6350円まで上伸した。好業績を評価する流れに変化はないようだ。
 
 12月21日の終値6180円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS106円04銭で算出)は58倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間30円で算出)は0.5%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS409円20銭で算出)は15倍近辺である。時価総額は約1923億円である。
 
 週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインの形だ。目先的な過熱感を冷ますための自律調整を交えながら上値を試す展開が期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[11月22日更新]

寿スピリッツは上場来高値更新の展開、18年3月期予想を増額修正、さらに再増額の可能性

 寿スピリッツ<2222>(東1)は「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げ、首都圏エリア展開強化や商品プレミアム化などの重点施策を加速している。18年3月期第2四半期累計が計画超の大幅増収増益となり、通期予想を増額修正した。下期予想は据え置いた形であり、通期予想は再増額の可能性が高いだろう。株価は上場来高値更新の展開だ。好業績を評価して上値を試す展開が期待される。
 
■「お菓子の総合プロデューサー」として地域限定ブランド菓子を展開
 
 地域限定ブランド菓子の製造・販売を主力とする持株会社である。全国各地のお菓子のオリジナルブランドとショップブランドを創造する「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げている。さらに「ワールド サプライジング リゾート(WSR)宣言」を経営スローガンに掲げ、中期経営目標を売上高経常利益率20%としている。
 
 主要子会社(セグメント)はケイシイシイ、寿製菓・但馬寿、シュクレイ、九十九島グループ、販売子会社(東海3社、中国・九州4社、関西2社)である。シュクレイはフランセを17年4月吸収合併して生産直販型会社に移行した。
 
 17年3月期の販売チャンネル別売上構成比は、通信販売7.2%(うちルタオ通販5.8%)、店舗販売(直営店舗、催事)43.3%、卸売(駅・空港・高速道路SAなどの小売店、代理店卸、OEM)46.9%、海外2.4%、その他0.1%だった。駅・空港・高速道路SAなど交通機関チャネルでの土産品としての販売比率が高いことも特徴である。またクリスマス・年末年始・バレンタイン・ホワイトデー商戦などで下期の構成比が高くなる季節特性がある。
 
■首都圏WSR化展開など重点施策が大幅伸長
 
 重点施策として、プレミアム・スイーツブランドの創出と育成(地域・チャンネル特性にマッチした商品開発推進、主力商品リニューアルによるバージョンアップと価格改定、販路開拓やリアル店舗と通販の融合、新業態店の拡大)、インバウンド対策の強化(国内主要国際空港における免税売店等への販売強化、直営店舗での免税対応強化)、首都圏でのWSR化展開(シュクレイの多ブランド展開推進や販路拡大、グループ各社による期間限定店舗展開の推進など)、海外展開、生産性向上による製造採算改善などを推進している。
 
 重点施策の17年3月期売上高は、国内主要国際空港でのインバウンドが16年3月期比2.4倍の19億60百万円、海外(台湾現地法人売上高+韓国・香港向けロイヤルティ含む国内出荷売上高)が41.5%増の7億78百万円、シュクレイ(首都圏WSR化)が95.9%増の92億75百万円と大幅伸長した。
 
 17年9月にはシュクレイがスイーツブランド「CARAMEL GHOST HOUSE」を新ブランドとしてスタートすると発表した。
 
■18年3月期2Q累計は計画超の大幅増収増益
 
 11月1日発表した今期(18年3月期)第2四半期累計(4〜9月)の連結業績(10月12日に売上状況を公表)は、売上高が前年同期比16.3%増の172億19百万円、営業利益が27.3%増の18億49百万円、経常利益が27.1%増の18億69百万円、純利益が68.1%増の14億50百万円だった。
 
 重点施策の取り組みが奏功し、特にグループ再編でメーカー機能が加わったシュクレイの収益拡大が牽引して、計画超の大幅増収増益だった。売上高は6期連続、経常利益は3期連続で過去最高を更新した。売上総利益率は55.6%で0.8ポイント上昇、販管費比率は44.9%で0.1ポイント低下した。純利益は繰延税金資産の追加計上も寄与した。
 
 セグメント別に見ると、シュクレイが28.3%増収、ケイシイシイが19.5%増収、販売子会社が10.1%増収、寿製菓・但馬寿が7.5%増収と好調だった。九十九島グループは2.3%増収だった。また重点施策の売上高は、インバウンドが88.4%増の15億40百万円、海外が91.8%増の5億28百万円、シュクレイが28.3%増の50億29百万円と大幅伸長した。
 
■18年3月期予想を増額修正、さらに再増額の可能性
 
 今期(18年3月期)の連結業績予想は11月1日に増額修正した。売上高は7億40百万円増額して前期(17年3月期)比12.9%増の367億40百万円、営業利益は2億20百万円増額して21.4%増の46億70百万円、経常利益は2億円増額して20.6%増の47億円、純利益は1億50百万円増額して28.3%増の33億円とした。配当予想は据え置いて5円増配の年間30円(期末一括)としている。
 
 引き続きシュクレイの収益拡大が牽引する。また重点施策の売上高計画は、インバウンドが53.1%増の30億円、海外が54.2%増の12億円、そしてシュクレイが22.0%増の113億19百万円としている。
 
 修正後の通期予想に対する第2四半期累計の進捗率は売上高が46.9%、営業利益が39.6%、経常利益が39.8%、純利益が43.9%となる。下期の構成比が高い季節特性を考慮すれば高水準である。また先行き不透明感が強いとして下期予想を据え置いた形だが、通期予想は再増額の可能性が高いだろう。首都圏WSR化展開の積極推進で収益拡大基調だ。
 
■株主優待は毎年3月末に実施
 
 株主優待制度は、毎年3月末現在の100株以上〜500株未満所有株主に対して2000円相当の自社グループ製品、500株以上〜1000株未満所有株主に対して4000円相当の自社グループ製品、1000株以上所有株主に対して4000円相当のグループ製品+3000円相当の直営店舗利用優待券(代替商品送付可)を贈呈する。
 
■株価は上場来高値更新の展開、好業績評価して上値試す
 
 株価は11月21日に5340円まで上伸した。上場来高値更新の展開だ。
 
 11月21日の終値5220円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS106円04銭で算出)は49倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間30円で算出)は0.6%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS409円20銭で算出)は13倍近辺である。時価総額は約1625億円である。
 
 週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインの形だ。好業績を評価して上値を試す展開が期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[10月13日更新]

寿スピリッツは上場来高値更新の展開、18年3月期2Q累計が計画超の増収(概算)で通期予想は可能額の可能性
 
 寿スピリッツ<2222>(東1)は「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げ、首都圏エリア展開強化や商品プレミアム化などの重点施策を加速している。10月12日発表した18年3月期第2四半期累計の売上状況(概算)は計画超の増収だった。通期予想は増額の可能性が高いだろう。株価は上場来高値更新の展開だ。好業績を評価して上値を試す展開が期待される。なお11月1日に第2四半期決算発表を予定している。
 
■「お菓子の総合プロデューサー」として地域限定ブランド菓子を展開
 
 地域限定ブランド菓子の製造・販売を主力とする持株会社である。全国各地のお菓子のオリジナルブランドとショップブランドを創造する「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げている。さらに「ワールド サプライジング リゾート(WSR)宣言」を経営スローガンに掲げ、中期経営目標を売上高経常利益率20%としている。
 
 主要子会社(セグメント)はケイシイシイ、寿製菓・但馬寿、シュクレイ、九十九島グループ、販売子会社(東海3社、中国・九州4社、関西2社)である。シュクレイはフランセを17年4月吸収合併して生産直販型会社に移行した。
 
 17年3月期の販売チャンネル別売上構成比は、通信販売7.2%(うちルタオ通販5.8%)、店舗販売(直営店舗、催事)43.3%、卸売(駅・空港・高速道路SAなどの小売店、代理店卸、OEM)46.9%、海外2.4%、その他0.1%だった。駅・空港・高速道路SAなど交通機関チャネルでの土産品としての販売比率が高いことも特徴である。またクリスマス・年末年始・バレンタイン・ホワイトデー商戦などで下期の構成比が高くなる季節特性がある。
 
■首都圏WSR化展開など重点施策が大幅伸長
 
 重点施策として、プレミアム・スイーツブランドの創出と育成(地域・チャンネル特性にマッチした商品開発推進、主力商品リニューアルによるバージョンアップと価格改定、販路開拓やリアル店舗と通販の融合、新業態店の拡大)、インバウンド対策の強化(国内主要国際空港における免税売店等への販売強化、直営店舗での免税対応強化)、首都圏でのWSR化展開(シュクレイの多ブランド展開推進や販路拡大、グループ各社による期間限定店舗展開の推進など)、海外展開、生産性向上による製造採算改善などを推進している。
 
 重点施策の17年3月期売上高は、国内主要国際空港でのインバウンドが16年3月期比2.4倍の19億60百万円、海外(台湾現地法人売上高+韓国・香港向けロイヤルティ含む国内出荷売上高)が41.5%増の7億78百万円、シュクレイ(首都圏WSR化)が95.9%増の92億75百万円と大幅伸長した。18年3月期目標値はインバウンド25億円、海外12億円、シュクレイ107億70百万円を掲げている。
 
 17年9月にはシュクレイが「キャラメルオバケが作る絶品キャラメルスイーツ」をコンセプトにしたスイーツブランド「CARAMEL GHOST HOUSE」を新ブランドとしてスタートすると発表した。また九十九島グループが「Ivorish東京ソラマチ」を10月20日オープン予定である。
 
■18年3月期2桁増収増益・連続増配予想、さらに増額の可能性
 
 今期(18年3月期)の連結業績予想(5月15日公表)は、売上高が前期(17年3月期)比10.6%増の360億円、営業利益が15.7%増の44億50百万円、経常利益が15.4%増の45億円、純利益が22.4%増の31億50百万円としている。配当予想は5円増配の年間30円(期末一括)としている。重点施策を中心とした取り組みを強化して2桁増収増益・連続増配予想である。
 
 第1四半期(4〜6月)連結業績は、売上高が前年同期比17.8%増収、営業利益が43.6%増益、経常利益が43.1%増益、純利益が3.0倍増益だった。売上高、経常利益とも四半期ベースで過去最高を更新した。国際線ターミナルでの販売強化などのインバウンド対策や、首都圏WSR化展開などの重点施策の取り組みが奏功し、生産効率改善なども寄与した。特にシュクレイの収益拡大が牽引した。重点施策はインバウンドが2.0倍の7億66百万円、海外が79.3%増の2億62百万円、シュクレイが28.0%増の22億39百万円だった。
 
 そして10月12日発表した第2四半期累計(4〜9月)の売上状況(概算、連結調整後)は、前年同期比16.4%増の172億32百万円となった。期初計画の第2四半期累計の売上高164億80百万円を上回った。セグメント別(連結調整前)に見ると、シュクレイが28.3%増収、ケイシイシイが19.5%増収、販売子会社が10.1%増収、寿製菓・但馬寿が7.5%増収と好調だった。九十九島グループは2.3%増収だった。
 
 通期予想に対する第2四半期累計の売上高(概算)の進捗率は47.9%となる。下期の構成比が高い季節特性を考慮すれば高水準であり、通期予想は増額の可能性が高いだろう。首都圏WSR化展開の積極推進で収益拡大基調だ。
 
■株主優待は毎年3月末に実施
 
 株主優待制度は、毎年3月末現在の100株以上〜500株未満所有株主に対して2000円相当の自社グループ製品、500株以上〜1000株未満所有株主に対して4000円相当の自社グループ製品、1000株以上所有株主に対して4000円相当のグループ製品+3000円相当の直営店舗利用優待券(代替商品送付可)を贈呈する。
 
■株価は上場来高値更新の展開、好業績評価して上値試す
 
 株価は8月高値4250円を突破して10月12日には4400円まで上伸した。上場来高値更新の展開だ。
 
 10月12日の終値4380円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想連結EPS101円22銭で算出)は43〜44倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間30円で算出)は0.7%近辺、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS409円20銭で算出)は10.7倍近辺である。時価総額は約1363億円である。
 
 週足チャートで見ると26週移動平均線近辺から切り返して13週移動平均線を回復した。自律調整が一巡して強基調に回帰した形だ。好業績を評価して上値を試す展開が期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[09月21日更新]

寿スピリッツは自律調整一巡して上値試す、18年3月期2桁増収増益・増配予想  
 寿スピリッツ<2222>(東1)は「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げ、首都圏エリア展開強化や商品プレミアム化などの重点施策を加速している。18年3月期2桁増収増益・増配予想である。株価は上場来高値圏から一旦反落したが、自律調整が一巡し、好業績を評価して上値を試す展開が期待される。
 
■「お菓子の総合プロデューサー」として地域限定ブランド菓子を展開
 
 地域限定ブランド菓子の製造・販売を主力とする持株会社である。全国各地のお菓子のオリジナルブランドとショップブランドを創造する「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げている。さらに「ワールド サプライジング リゾート(WSR)宣言」を経営スローガンに掲げ、中期経営目標を売上高経常利益率20%としている。
 
 17年3月期の販売チャンネル別売上構成比は、通信販売7.2%(うちルタオ通販5.8%)、店舗販売(直営店舗、催事)43.3%、卸売(駅・空港・高速道路SAなどの小売店、代理店卸、OEM)46.9%、海外2.4%、その他0.1%である。駅・空港・高速道路SAなど交通機関チャネルでの土産品としての販売比率が高いことも特徴である。またクリスマス・年末年始・バレンタイン・ホワイトデー商戦などで下期の構成比が高くなる季節特性がある。
 
■首都圏WSR化展開など重点施策が大幅伸長
 
 重点施策として、プレミアム・スイーツブランドの創出と育成(地域・チャンネル特性にマッチした商品開発推進、主力商品リニューアルによるバージョンアップと価格改定、販路開拓やリアル店舗と通販の融合、新業態店の拡大)、インバウンド対策の強化(国内主要国際空港における免税売店等への販売強化、直営店舗での免税対応強化)、首都圏でのWSR化展開(シュクレイの多ブランド展開推進や販路拡大、グループ各社による期間限定店舗展開の推進など)、海外展開、生産性向上による製造採算改善などを推進している。
 
 重点施策の17年3月期売上高は、国内主要国際空港でのインバウンドが16年3月期比2.4倍の19億60百万円、海外(台湾現地法人売上高+韓国・香港向けロイヤルティ含む国内出荷売上高)が41.5%増の7億78百万円、シュクレイ(首都圏WSR化)が95.9%増の92億75百万円と大幅伸長した。18年3月期目標値はインバウンド25億円、海外12億円、シュクレイ107億70百万円を掲げている。
 
■18年3月期2桁増収増益・連続増配予想
 
 今期(18年3月期)の連結業績予想(5月15日公表)は、売上高が前期(17年3月期)比10.6%増の360億円、営業利益が15.7%増の44億50百万円、経常利益が15.4%増の45億円、純利益が22.4%増の31億50百万円としている。配当予想は5円増配の年間30円(期末一括)としている。重点施策を中心とした取り組みを強化して2桁増収増益・連続増配予想である。
 
 第1四半期(4〜6月)連結業績は、売上高が前年同期比17.8%増収、営業利益が43.6%増益、経常利益が43.1%増益、純利益が3.0倍増益だった。売上高、経常利益とも四半期ベースで過去最高を更新した。国際線ターミナルでの販売強化などのインバウンド対策や、首都圏WSR化展開などの重点施策の取り組みが奏功し、生産効率改善なども寄与した。特にシュクレイの収益拡大が牽引した。重点施策はインバウンドが2.0倍の7億66百万円、海外が79.3%増の2億62百万円、シュクレイが28.0%増の22億39百万円だった。
 
 通期予想に対する第1四半期の進捗率は売上高22.0%、営業利益12.0%、経常利益12.2%、純利益17.6%と低水準の形だが、下期の構成比が高い季節特性があるためネガティブ要因とはならない。首都圏WSR化展開の積極推進などで好業績が期待される。
 
■株主優待は毎年3月末に実施
 
 株主優待制度は、毎年3月末現在の100株以上〜500株未満所有株主に対して2000円相当の自社グループ製品、500株以上〜1000株未満所有株主に対して4000円相当の自社グループ製品、1000株以上所有株主に対して4000円相当のグループ製品+3000円相当の直営店舗利用優待券(代替商品送付可)を贈呈する。
 
■株価は自律調整一巡して上値試す
 
 株価は8月1日の上場来高値4250円から反落し、3600円近辺でモミ合う形だったが、9月20日は3900円まで上伸した。
 
 9月20日の終値3870円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想連結EPS101円22銭で算出)は38倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間30円で算出)は0.8%近辺、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS409円20銭で算出)は9.5倍近辺である。時価総額は約1204億円である。
 
 週足チャートで見ると26週移動平均線が接近して水準を切り上げた。サポートラインを確認した形だ。自律調整が一巡し、好業績を評価して上値を試す展開が期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[08月29日更新]

寿スピリッツは好業績評価して上値試す、18年3月期1Q大幅増収増益で通期も2桁増収増益・増配予想

 寿スピリッツ<2222>(東1)は「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げ、首都圏エリア展開強化や商品プレミアム化などの重点施策を加速している。18年3月期第1四半期は大幅増収増益だった。通期も2桁増収増益・増配予想である。株価は上場来高値圏から一旦反落したが、好業績を評価して上値を試す展開が期待される。
 
■「お菓子の総合プロデューサー」として地域限定ブランド菓子を展開
 
 地域限定ブランド菓子の製造・販売を主力とする持株会社である。全国各地のお菓子のオリジナルブランドとショップブランドを創造する「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げている。さらに「ワールド サプライジング リゾート(WSR)宣言」を経営スローガンに掲げ、中期経営目標を売上高経常利益率20%としている。
 
 主要子会社は、山陰地区中心に「お菓子の壽城」「ラングドシャ」ブランドなどを展開する寿製菓、北海道中心に「ルタオ」ブランドを展開するケイシイシイ、首都圏中心に「東京ミルクチーズ工場」「ザ・メープルマニア」など洋菓子を展開するシュクレイ、九州中心に「赤い風船」ブランドを展開する九十九島グループ、関西中心に「遊月亭」ブランドを展開する但馬寿、販売子会社(東海3社、中国・九州4社、関西2社)である。なおシュクレイは、16年2月子会社化した洋菓子のフランセを17年4月吸収合併して生産直販型会社に移行した。グループ製造拠点から供給されていた主力商品を順次自社工場生産に切り替えている。
 
 17年3月期の販売チャンネル別売上構成比は、通信販売7.2%(うちルタオ通販5.8%)、店舗販売(直営店舗、催事)43.3%、卸売(駅・空港・高速道路SAなどの小売店、代理店卸、OEM)46.9%、海外2.4%、その他0.1%である。駅・空港・高速道路SAなど交通機関チャネルでの土産品としての販売比率が高いことも特徴である。
 
 収益特性としてクリスマス・年末年始商戦などで下期の構成比が高くなる季節要因がある。特にフランセの主力商品「ミルフィユ」は年末・バレンタイン・ホワイトデーなどに売上が集中するイベント型商品である。利益配分については内部留保、業績水準ならびに配当性向等を総合的に勘案して利益還元に努めることを基本方針としている。
 
 17年7月には、シュクレイのスイーツブランド「ButterButler」がJR東日本発足30周年記念イベント「みんなが贈りたい、JR東日本おみやげグランプリ」で得票数1位を獲得し、総合グランプリを受賞した。
 
 また17年7月には、寿製菓が島根大学生物資源科学部の横田一成教授と共同研究している藍の抗炎症作用について、藍のポリフェノール成分が炎症を抑える効果を有することを発見し、生化学誌で発表した。
 
■首都圏WSR化展開など重点施策が大幅伸長
 
 重点施策として、プレミアム・スイーツブランドの創出と育成(地域・チャンネル特性にマッチした商品開発推進、主力商品リニューアルによるバージョンアップと価格改定、販路開拓やリアル店舗と通販の融合、新業態店の拡大)、インバウンド対策の強化(国内主要国際空港における免税売店等への販売強化、直営店舗での免税対応強化)、首都圏でのWSR化展開(シュクレイの多ブランド展開推進や販路拡大、グループ各社による期間限定店舗展開の推進など)、海外展開、生産性向上による製造採算改善などを推進している。
 
 海外展開については、台湾は直接進出、韓国はフランチャイズ方式で進出する。またシュクレイが香港・ハンドメイド社と共同出資で香港に合弁会社ハニーシュクレイを設立し、香港で「東京ミルク工場」を店舗展開している。
 
 重点施策の17年3月期売上高は、国内主要国際空港でのインバウンドが16年3月期比2.4倍の19億60百万円、海外(台湾現地法人売上高+韓国・香港向けロイヤルティ含む国内出荷売上高)が41.5%増の7億78百万円、シュクレイ(首都圏WSR化)が95.9%増の92億75百万円と大幅伸長した。18年3月期目標値はインバウンド25億円、海外12億円、シュクレイ107億70百万円を掲げている。
 
■18年3月期1Q大幅増収増益
 
 今期(18年3月期)第1四半期(4月〜6月)連結業績は、売上高が前年同期比17.8%増の79億19百万円、営業利益が43.6%増の5億35百万円、経常利益が43.1%増の5億47百万円、純利益が3.0倍の5億53百万円だった。
 
 売上高、経常利益とも四半期ベースで過去最高を更新した。国際線ターミナルでの販売強化などのインバウンド対策や、首都圏WSR化展開などの重点施策の取り組みが奏功し、生産効率改善なども寄与した。特にシュクレイの収益拡大が牽引した。重点施策はインバウンドが2.0倍の7億66百万円、海外が79.3%増の2億62百万円、シュクレイが28.0%増の22億39百万円だった。
 
 売上総利益は18.3%増加し、売上総利益率は54.5%で0.2ポイント上昇した。販管費は15.4%増加したが、販管費比率は47.7%で1.0ポイント低下した。純利益は固定資産売却益75百万円の計上、および繰延税金資産追加計上による税金費用の減少も寄与した。
 
 セグメント別(連結調整前)動向を見ると、ケイシイシイは売上高が21.3%増の24億30百万円だが売上構成変化で営業利益が9.8%減の1億40百万円、寿製菓・但馬寿は売上高が13.1%増の24億56百万円で営業利益が4.3%増の1億82百万円、シュクレイ(17年4月フランセを統合、前年同期も訴求修正)は売上高が28.0%増の22億38百万円で営業利益が1億03百万円(前年同期は28百万円の赤字)、販売子会社は売上高が11.6%増の12億83百万円で営業利益が58.7%増の85百万円、九十九島グループは売上高が2.6%増の7億66百万円で営業利益が77百万円の赤字(同41百万円の赤字)、その他(健康食品事業や台湾の菓子事業など)は売上高が52.4%増の93百万円で営業利益が11百万円の赤字(同12百万円の赤字)だった。
 
■18年3月期2桁増収増益・連続増配予想
 
 今期(18年3月期)の連結業績予想(5月15日公表)は、売上高が前期(17年3月期)比10.6%増の360億円、営業利益が15.7%増の44億50百万円、経常利益が15.4%増の45億円、純利益が22.4%増の31億50百万円としている。配当予想は5円増配の年間30円(期末一括)としている。予想配当性向は29.6%となる。
 
 引き続き重点施策を中心とした取り組みを強化して2桁増収増益・連続増配予想である。売上総利益率は56.4%で0.4ポイント上昇、販管費比率は44.0%で0.2ポイント低下の計画である。
 
 セグメント別計画(連結調整前)は、ケイシイシイの売上高が109億円で営業利益が15億70百万円、寿製菓・但馬寿の売上高が100億20百万円で営業利益が10億80百万円、シュクレイの売上高が107億70百万円で営業利益が8億円、販売子会社の売上高が53億70百万円で営業利益が4億23百万円、九十九島グループの売上高が34億30百万円で営業利益が90百万円の赤字、その他の売上高が3億50百万円で営業利益が25百万円の赤字としている。
 
 通期予想に対する第1四半期の進捗率は売上高22.0%、営業利益12.0%、経常利益12.2%、純利益17.6%と低水準の形だが、クリスマス・年末年始・バレンタイン・ホワイトデーなどで下期の構成比が高くなる季節要因があるためネガティブ要因とはならない。首都圏WSR化展開の積極推進などで好業績が期待され、中期成長シナリオにも変化はないだろう。
 
■株主優待は毎年3月末に実施
 
 株主優待制度は、毎年3月末現在の100株以上〜500株未満所有株主に対して2000円相当の自社グループ製品、500株以上〜1000株未満所有株主に対して4000円相当の自社グループ製品、1000株以上所有株主に対して4000円相当のグループ製品+3000円相当の直営店舗利用優待券(代替商品送付可)を贈呈する。
 
■株価は自律調整一巡、好業績評価して上値試す
 
 株価は8月1日の上場来高値4250円から利益確定売りで一旦反落したが、大きく下押すことなく3600円近辺で推移している。自律調整の範囲だろう。
 
 8月25日の終値3610円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS101円22銭で算出)は35〜36倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間30円で算出)は0.7%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS409円20銭で算出)は8.8倍近辺である。時価総額は約1123億円である。
 
 週足チャートで見ると26週移動平均線が接近してサポートラインとなりそうだ。自律調整が一巡し、好業績を評価して上値を試す展開が期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[07月18日更新]

寿スピリッツは自律調整一巡して6月の上場来高値試す、18年3月期2桁増収増益・増配予想で増額の可能性

 寿スピリッツ<2222>(東1)は「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げ、首都圏エリア展開強化や商品プレミアム化などの重点施策を加速している。18年3月期も2桁増収増益・増配予想で、第1四半期の売上状況は前年同期比17.9%増収だった。通期予想に増額の可能性がありそうだ。株価は自律調整一巡して6月の上場来高値を試す展開が期待される。なお8月1日に第1四半期決算発表を予定している。

■「お菓子の総合プロデューサー」として地域限定ブランド菓子を展開

 地域限定ブランド菓子の製造・販売を主力とする持株会社である。全国各地のお菓子のオリジナルブランドとショップブランドを創造する「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げている。

 重点施策として、プレミアム・スイーツブランドの創出と育成(地域・チャンネル特性にマッチした商品開発推進、主力商品リニューアルによるバージョンアップと価格改定、販路開拓やリアル店舗と通販の融合、新業態店の拡大)、インバウンド対策の強化(国内主要国際空港における免税売店等への販売強化、直営店舗での免税対応強化)、首都圏でのWSR化展開(シュクレイのブランド力向上、フレンチトースト専門店「Ivorish(アイボリッシュ)」など新ブランド確立)、海外展開、生産性向上による製造採算改善などを推進している。

 収益特性として、クリスマス・年末年始商戦などで下期の構成比が高くなる季節要因がある。また駅・空港・高速道路SAなど交通機関チャネルでの土産品としての販売比率が高いことも特徴である。

■18年3月期2桁増収増益・連続増配予想、さらに増額の可能性

 今期(18年3月期)の連結業績予想(5月15日公表)は、売上高が前期(17年3月期)比10.6%増の360億円、営業利益が同15.7%増の44億50百万円、経常利益が同15.4%増の45億円、純利益が同22.4%増の31億50百万円としている。配当予想は同5円増配の年間30円(期末一括)で、予想配当性向は29.6%となる。

 7月13日発表した第1四半期(4月〜6月)の売上状況(概算)は、前年同期比17.9%増収と好調だった。ケイシイシイが21.4%増収、シュクレイ(17年4月1日付でフランセを吸収合併)が28.0%増収と好調で全体を牽引した。通期予想に増額の可能性がありそうだ。

■株価は自律調整一巡、好業績評価して6月の上場来高値試す

 株価の動きを見ると、6月15日の上場来高値4035円から利益確定売りで反落して上げ一服の形だったが、3500円近辺から切り返しの動きを強めている。

 7月14日の終値3780円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS101円22銭で算出)は37〜38倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間30円で算出)は0.8%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS409円20銭で算出)は9.2倍近辺である。時価総額は約1176億円である。

 週足チャートで見ると13週移動平均線近辺から切り返してサポートラインを確認した形だ。自律調整が一巡し、好業績を評価して上値を試す展開が期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[06月23日更新]

寿スピリッツは好業績を評価して上場来高値更新の展開、18年3月期も2桁増収増益・増配予想

 寿スピリッツ<2222>(東1)は「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げ、首都圏エリア展開強化や商品プレミアム化などの重点施策を加速している。18年3月期も2桁増収増益・増配予想である。株価は上場来高値更新の展開である。好業績を評価して上値を試す展開が期待される。

■「お菓子の総合プロデューサー」として地域限定ブランド菓子を展開

 地域限定ブランド菓子の製造・販売を主力とする持株会社である。全国各地のお菓子のオリジナルブランドとショップブランドを創造する「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げている。さらに「ワールド サプライジング リゾート(WSR)宣言」を経営スローガンに掲げ、中期経営目標を売上高経常利益率20%としている。

 主要子会社は、山陰地区中心に「お菓子の壽城」「ラングドシャ」ブランドなどを展開する寿製菓、北海道中心に「ルタオ」ブランドを展開するケイシイシイ、首都圏中心に「東京ミルクチーズ工場」「ザ・メープルマニア」など洋菓子を展開するシュクレイ、九州中心に「赤い風船」ブランドを展開する九十九島グループ、関西中心に「遊月亭」ブランドを展開する但馬寿、販売子会社(東海3社、中国・九州4社、関西2社)、および洋菓子のフランセ(16年2月子会社化)である。
 収益特性として、クリスマス・年末年始商戦などで下期の構成比が高くなる季節要因がある。特にフランセは主力商品「ミルフィユ」が年末・バレンタイン・ホワイトデーなど下期に売上が集中するイベント型商品のため、上期が営業赤字、下期が営業黒字、通期で営業黒字となる特性が強い。

 17年3月期の販売チャンネル別売上構成比は、通信販売7.2%(うちルタオ通販5.8%)、店舗販売(直営店舗、催事)43.3%、卸売(駅・空港・高速道路SAなどの小売店、代理店卸、OEM)46.9%、海外2.4%、その他0.1%である。駅・空港・高速道路SAなど交通機関チャネルでの土産品としての販売比率が高いことも特徴である。

■首都圏WSR化展開など重点施策が大幅伸長

 重点施策として、プレミアム・スイーツブランドの創出と育成(地域・チャンネル特性にマッチした商品開発推進、主力商品リニューアルによるバージョンアップと価格改定、販路開拓やリアル店舗と通販の融合、新業態店の拡大)、インバウンド対策の強化(国内主要国際空港における免税売店等への販売強化、直営店舗での免税対応強化)、首都圏でのWSR化展開(シュクレイのブランド力向上、フレンチトースト専門店「Ivorish(アイボリッシュ)」など新ブランド確立)、海外展開、生産性向上による製造採算改善などを推進している。

 海外展開については、台湾は直接進出、韓国はフランチャイズ方式で進出する。またシュクレイが香港・ハンドメイド社と共同出資で香港に合弁会社ハニーシュクレイを設立し、香港で「東京ミルク工場」を店舗展開している。

 重点施策の売上目標値としては18年3月期に、国内主要国際空港でのインバウンド25億円、海外(台湾現地法人売上高+韓国・香港向けロイヤルティ含む国内出荷売上高)15億円、首都圏(シュクレイ、アイボリッシュ、グラッシェル)60億円の合計100億円を掲げている。そして17年3月期にはインバウンドが16年3月期比2.4倍の19億60百万円、海外が同41.5%増の7億78百万円、首都圏が同33.5%増の51億39百万円と大幅伸長した。

■17年3月期2桁増収増益で5期連続最高純益更新

 前期(17年3月期)連結業績は売上高が前々期(16年3月期)比22.3%増の325億36百万円、営業利益が同17.4%増の38億47百万円、経常利益が同17.2%増の38億98百万円、純利益が同11.6%増の25億72百万円だった。

 計画超の2桁増収増益で5期連続最高純益更新となった。インバウンド対策や首都圏WSR化展開などの重点施策の取り組みが奏功し、生産効率改善なども寄与した。特にシュクレイの収益拡大が牽引した。売上面では重点施策合計で26億67百万円増収要因、フランセ連結が28億57百万円増収要因となり、フランセ除くベースでは同11.9%増収だった。

 売上総利益は同23.9%増加し、売上総利益率は56.0%で同0.8ポイント上昇した。販管費は同25.8%増加し、販管費比率は44.2%で同1.3ポイント上昇した。販管費増加29億42百万円のうちフランセの影響額は14億92百万円だった。

 特別利益で負ののれん発生益1億79百万円が一巡したが、特別損失では減損損失2億09百万円が一巡した。ROEは21.9%で同1.4ポイント低下、自己資本比率は65.3%で同5.2ポイント上昇した。配当は年間25円(期末一括)で、16年4月1日付株式3分割を考慮して前々期の年間60円を20円に換算すると実質的に5円増配だった。配当性向は30.2%である。

 セグメント別(連結調整前)に見ると、ケイシイシイは売上高が同14.1%増の103億75百万円で営業利益が同12.1%増の14億45百万円、寿製菓・但馬寿は売上高が同8.7%増の96億34百万円で営業利益が同58.7%増の10億65百万円、販売子会社は売上高が同5.2%増の51億19百万円で営業利益が同14.3%増の3億76百万円、シュクレイは売上高が同44.1%増の55億01百万円で営業利益が同70.4%増の7億42百万円、九十九島グループは熊本地震が影響して売上高が同7.5%減の32億87百万円で営業利益が1億30百万円の赤字(前々期は85百万円の黒字)、フランセは売上高が37億74百万円で営業利益が1億31百万円の赤字、その他(台湾の菓子事業含む)は売上高が同22.5%増の2億77百万円で営業利益が75百万円の赤字(同44百万円の赤字)だった。

 四半期別の業績推移を見ると、売上高は第1四半期67億24百万円、第2四半期80億77百万円、第3四半期89億84百万円、第4四半期87億52百万円、営業利益は3億73百万円、10億80百万円、14億30百万円、9億65百万円だった。

■18年3月期2桁増収増益・連続増配予想

 今期(18年3月期)の連結業績予想(5月15日公表)は、売上高が前期(17年3月期)比10.6%増の360億円、営業利益が同15.7%増の44億50百万円、経常利益が同15.4%増の45億円、純利益が同22.4%増の31億50百万円としている。配当予想は同5円増配の年間30円(期末一括)で、予想配当性向は29.6%となる。利益配分については内部留保、業績水準ならびに配当性向等を総合的に勘案して利益還元に努めることを基本方針としている。

 引き続き重点施策を中心とした取り組みを強化して2桁増収増益・連続増配予想である。売上総利益率は56.4%で同0.4ポイント上昇、販管費比率は44.0%で同0.2ポイント低下の計画である。なおシュクレイはフランセを吸収合併して生産直販型会社に移行する。横浜工場にラインを新設し、グループ製造拠点から製品供給されていた主力商品を、4月から順次自社工場生産に切り替える。

 セグメント別計画(連結調整前)は、ケイシイシイの売上高が109億円で営業利益が15億70百万円、寿製菓・但馬寿の売上高が100億20百万円で営業利益が10億80百万円、販売子会社の売上高が53億70百万円で営業利益が4億23百万円、シュクレイの売上高が107億70百万円で営業利益が8億円、九十九島グループの売上高が34億30百万円で営業利益が90百万円の赤字、その他(台湾における菓子事業含む)の売上高が3億50百万円で営業利益が25百万円の赤字としている。

 首都圏WSR化展開の積極推進などで好業績が期待され、中期成長シナリオにも変化はないだろう。

■株主優待は毎年3月末に実施

 株主優待制度は、毎年3月末現在の100株以上〜500株未満所有株主に対して2000円相当の自社グループ製品、500株以上〜1000株未満所有株主に対して4000円相当の自社グループ製品、1000株以上所有株主に対して4000円相当のグループ製品+3000円相当の直営店舗利用優待券(代替商品送付可)を贈呈する。

■株価は上場来高値更新の展開、好業績評価して上値試す

 株価の動きを見ると、上場来高値更新の展開で6月15日には4035円まで上伸した。

 6月21日の終値3970円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS101円22銭で算出)は39〜40倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間30円で算出)は0.8%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS409円20銭で算出)は9.7倍近辺である。時価総額は約1236億円である。

 週足チャートで見るとモミ合いから上放れて上げ足を速めた形だ。13週移動平均線がサポートラインとなり、好業績を評価して上値を試す展開が期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[05月23日更新]

寿スピリッツは上場来高値圏、18年3月期も2桁増収増益・増配予想

 寿スピリッツ<2222>(東1)は「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げ、首都圏エリア展開強化や商品プレミアム化などの重点施策を加速している。18年3月期も2桁増収増益・増配予想である。株価は上場来高値圏だ。好業績を評価して上値を試す展開が期待される。

■「お菓子の総合プロデューサー」として地域限定ブランド菓子を展開

 地域限定ブランド菓子の製造・販売を主力とする持株会社である。全国各地のお菓子のオリジナルブランドとショップブランドを創造する「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げている。さらに「ワールド サプライジング リゾート(WSR)宣言」を経営スローガンに掲げ、中期経営目標を売上高経常利益率20%としている。

 主要子会社は、山陰地区中心に「お菓子の壽城」「ラングドシャ」ブランドなどを展開する寿製菓、北海道中心に「ルタオ」ブランドを展開するケイシイシイ、首都圏中心に「東京ミルクチーズ工場」「ザ・メープルマニア」など洋菓子を展開するシュクレイ、九州中心に「赤い風船」ブランドを展開する九十九島グループ、関西中心に「遊月亭」ブランドを展開する但馬寿、そして販売子会社(東海地区3社、中国・九州地区4社、関西地区2社)である。16年2月には洋菓子製造・販売のフランセを子会社化した。
 なお収益特性として、クリスマス・年末年始商戦などで下期の構成比が高くなる季節要因がある。特にフランセは主力商品「ミルフィユ」が年末・バレンタイン・ホワイトデーなど下期に売上が集中するイベント型商品のため、上期が営業赤字、下期が営業黒字、通期で営業黒字となる特性が強い。

 17年3月期の販売チャンネル別売上構成比は、通信販売7.2%(うちルタオ通販5.8%)、店舗販売(直営店舗、催事)43.3%、卸売(駅・空港・高速道路SAなどの小売店、代理店卸、OEM)46.9%、海外2.4%、その他0.1%である。駅・空港・高速道路SAなど交通機関チャネルでの土産品としての販売比率が高いことも特徴である。

■首都圏WSR化展開など重点施策が大幅伸長

 重点施策として、プレミアム・スイーツブランドの創出と育成(地域・チャンネル特性にマッチした商品開発推進、主力商品リニューアルによるバージョンアップと価格改定、販路開拓やリアル店舗と通販の融合、新業態店の拡大)、インバウンド対策の強化(国内主要国際空港における免税売店等への販売強化、直営店舗での免税対応強化)、首都圏でのWSR化展開(シュクレイのブランド力向上、フレンチトースト専門店「Ivorish(アイボリッシュ)」など新ブランド確立)、海外展開、生産性向上による製造採算改善などを推進している。

 海外展開については、台湾は直接進出、韓国はフランチャイズ方式で進出する。またシュクレイが香港・ハンドメイド社と共同出資で香港に合弁会社ハニーシュクレイを設立し、15年12月から香港で「東京ミルク工場」の店舗展開を開始した。

 重点施策の売上目標値としては18年3月期に、国内主要国際空港でのインバウンド25億円、海外(台湾現地法人売上高+韓国・香港向けロイヤルティ含む国内出荷売上高)15億円、首都圏(シュクレイ、アイボリッシュ、グラッシェル)60億円の合計100億円を掲げている。そして17年3月期にはインバウンドが16年3月期比2.4倍の19億60百万円、海外が同41.5%増の7億78百万円、首都圏が同33.5%増の51億39百万円と大幅伸長している。

■17年3月期2桁増収増益で5期連続最高純益更新

 5月15日発表した前期(17年3月期)の連結業績は、売上高が前々期(16年3月期)比22.3%増の325億36百万円、営業利益が同17.4%増の38億47百万円、経常利益が同17.2%増の38億98百万円、純利益が同11.6%増の25億72百万円だった。

 計画を上回る2桁増収増益で5期連続最高純益更新となった。なおフランセ連結を除くベースでは同11.9%増収だった。インバウンド対策や首都圏WSR化展開などの重点施策の取り組みが奏功し、生産効率改善なども寄与した。特にシュクレイの収益拡大が牽引した。売上面では重点施策合計で26億67百万円増収要因、フランセ連結が28億57百万円増収要因となった。

 売上総利益は同23.9%増加し、売上総利益率は56.0%で同0.8ポイント上昇した。販管費は同25.8%増加し、販管費比率は44.2%で同1.3ポイント上昇した。販管費増加29億42百万円のうちフランセの影響額は14億92百万円だった。

 特別利益では前々期計上の負ののれん発生益1億79百万円が一巡したが、特別損失では前々期計上の減損損失2億09百万円が一巡した。またROEは21.9%で同1.4ポイント低下、自己資本比率は65.3%で同5.2ポイント上昇した。配当は年間25円(期末一括)で、16年4月1日付株式3分割を考慮して前々期の年間60円を20円に換算すると実質的に5円増配となる。配当性向は30.2%だった。

 セグメント別(連結調整前)に見ると、ケイシイシイは売上高が同14.1%増の103億75百万円で営業利益が同12.1%増の14億45百万円、寿製菓・但馬寿は売上高が同8.7%増の96億34百万円で営業利益が同58.7%増の10億65百万円、販売子会社は売上高が同5.2%増の51億19百万円で営業利益が同14.3%増の3億76百万円、シュクレイは売上高が同44.1%増の55億01百万円で営業利益が同70.4%増の7億42百万円、九十九島グループは熊本地震が影響して売上高が同7.5%減の32億87百万円で営業利益が1億30百万円の赤字(前々期は85百万円の黒字)、フランセは売上高が37億74百万円で営業利益が1億31百万円の赤字、その他(台湾の菓子事業含む)は売上高が同22.5%増の2億77百万円で営業利益が75百万円の赤字(同44百万円の赤字)だった。

 四半期別の業績推移を見ると、売上高は第1四半期67億24百万円、第2四半期80億77百万円、第3四半期89億84百万円、第4四半期87億52百万円、営業利益は3億73百万円、10億80百万円、14億30百万円、9億65百万円だった。

■18年3月期2桁増収増益・連続増配予想

 今期(18年3月期)の連結業績予想(5月15日公表)は、売上高が前期(17年3月期)比10.6%増の360億円、営業利益が同15.7%増の44億50百万円、経常利益が同15.4%増の45億円、純利益が同22.4%増の31億50百万円としている。配当予想は同5円増配の年間30円(期末一括)で、予想配当性向は29.6%となる。利益配分については内部留保、業績水準ならびに配当性向等を総合的に勘案して利益還元に努めることを基本方針としている。

 引き続き重点施策を中心とした取り組みを強化して2桁増収増益・連続増配予想である。売上総利益率は56.4%で同0.4ポイント上昇、販管費比率は44.0%で同0.2ポイント低下の計画である。なおシュクレイはフランセを吸収合併して生産直販型会社に移行する。横浜工場にラインを新設し、グループ製造拠点から製品供給されていた主力商品を、4月から順次自社工場生産に切り替える。

 セグメント別計画(連結調整前)は、ケイシイシイの売上高が109億円で営業利益が15億70百万円、寿製菓・但馬寿の売上高が100億20百万円で営業利益が10億80百万円、販売子会社の売上高が53億70百万円で営業利益が4億23百万円、シュクレイの売上高が107億70百万円で営業利益が8億円、九十九島グループの売上高が34億30百万円で営業利益が90百万円の赤字、その他(台湾における菓子事業含む)の売上高が3億50百万円で営業利益が25百万円の赤字としている。

 首都圏WSR化展開の積極推進などで好業績が期待され、中期成長シナリオにも変化はないだろう。

■株主優待は毎年3月末に実施

 株主優待制度は、毎年3月末現在の100株以上〜500株未満所有株主に対して2000円相当の自社グループ製品、500株以上〜1000株未満所有株主に対して4000円相当の自社グループ製品、1000株以上所有株主に対して4000円相当のグループ製品+3000円相当の直営店舗利用優待券(代替商品送付可)を贈呈する。

■株価は上場来高値圏

 株価の動きを見ると、2500円〜3000円近辺でのモミ合いから上放れて上場来高値圏だ。5月22日には3625円まで上伸して16年7月高値に面合わせの形となった。

 5月22日の終値3585円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS101円22銭で算出)は35〜36倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間30円で算出)は0.8%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS409円20銭で算出)は8.8倍近辺である。時価総額は約1116億円である。

 週足チャートで見るとモミ合いから上放れ、13週移動平均線と26週移動平均線がいずれも上向きに転じて先高感を強めている。好業績を評価して上値を試す展開が期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[04月17日更新]

寿スピリッツは17年3月期通期(概算)22.5%増収、18年3月期も収益拡大基調

 寿スピリッツ<2222>(東1)は「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げ、首都圏エリア展開強化や商品プレミアム化などの重点施策を加速している。4月14日17年3月期第4四半期の売上概況を発表し、通期売上高(概算)は16年3月期比22.5%増となった。17年3月期増収増益・連続増配予想で、18年3月期も収益拡大基調が予想される。株価は戻り高値圏でモミ合う展開だが、調整が一巡し、好業績を再評価して16年7月の上場来高値を目指す展開が期待される。なお5月15日に17年3月期決算発表を予定している。

■「お菓子の総合プロデューサー」として地域限定ブランド菓子を展開

 地域限定ブランド菓子の製造・販売を主力とする持株会社である。全国各地のお菓子のオリジナルブランドとショップブランドを創造する「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げ、製造卸から製造小売に事業モデルを転換して高収益化を推進している。さらに「ワールド サプライジング リゾート(WSR)宣言」を経営スローガンに掲げ、中期経営目標を売上高経常利益率20%としている。

 主要子会社は、山陰地区中心に「お菓子の壽城」「ラングドシャ」ブランドなどを展開する寿製菓、北海道中心に「ルタオ」ブランドを展開するケイシイシイ、首都圏中心に「東京ミルクチーズ工場」「ザ・メープルマニア」など洋菓子を展開するシュクレイ、九州中心に「赤い風船」ブランドを展開する九十九島グループ、関西中心に「遊月亭」ブランドを展開する但馬寿、そして販売子会社(東海地区3社、中国・九州地区4社、関西地区2社)である。

 16年1月但馬寿の菓子製造部門の全部および販売部門のうちグループ向け卸営業に関する事業を寿製菓に承継した。また16年2月明治ホールディングス<2269>グループで「ミルフィユ」など洋菓子製造・販売を行うフランセを子会社化し、16年10月には主要ブランド「横濱フランセ」のブランドリニューアルを行うと発表した。

 なお16年3月期の地域別売上構成比は首都圏23.1%、北海道22.8%、九州・沖縄16.3%、近畿13.8%、中国・四国12.3%、中部8.4%、東北1.4%、海外2.1%、また販売チャンネル別売上構成比は卸売(駅・空港・高速道路SAなどの小売店、代理店卸、OEM)48.4%、店舗販売(直営店舗、催事)40.7%、通信販売8.6%(うちルタオ通販7.1%)、海外2.1%、その他0.1%だった。駅・空港・高速道路SAなど交通機関チャネルでの土産品としての販売比率が高いことも特徴である。

■重点施策を着実に遂行

 重点施策として、プレミアム・スイーツブランドの創出と育成(地域・チャンネル特性にマッチした商品開発推進、主力商品リニューアルによるバージョンアップと価格改定、販路開拓やリアル店舗と通販の融合、新業態店の拡大)、インバウンド対策の強化(国内主要国際空港における免税売店等への販売強化、直営店舗での免税対応強化)、首都圏でのWSR化展開(シュクレイのブランド力向上、フレンチトースト専門店「Ivorish(アイボリッシュ)」など新ブランド確立)、海外展開、生産性向上による製造採算改善などを推進している。

 健康食品事業については、藍染めで知られる「タデ藍」を使用した機能性食品の企画販売を行う新会社の純藍を14年9月設立し、野菜不足を補うアンチエイジング飲料「藍の青汁」を15年1月販売開始した。なお16年6月には藍のポリフェノール(フラボノイド)の物質特許、製法特許およびコレステロール合成に関わるHMG−CoA還元酵素阻害剤としての用途特許を取得したと発表している。

 海外展開については、台湾は直接進出、韓国はフランチャイズ方式で進出する。またシュクレイが香港・ハンドメイド社と共同出資で香港に合弁会社ハニーシュクレイを設立し、15年12月から香港で「東京ミルク工場」の店舗展開を開始した。

 当面の重点施策の数値目標として、18年3月期に国内主要国際空港でのインバウンド売上高25億円(16年3月期実績8億10百万円)、海外売上高(台湾現地法人売上高+韓国・香港向けロイヤルティ含む国内出荷売上高)15億円(同5億50百万円)、首都圏主要売上高(シュクレイ、アイボリッシュ、グラッシェル)60億円(同38億50百万円)の合計100億円(同52億10百万円)を掲げている。

■クリスマス・年末年始・バレンタイン需要などで下期の構成が高い収益構造

 四半期別推移を見ると、15年3月期は売上高が第1四半期50億01百万円、第2四半期58億89百万円、第3四半期62億75百万円、第4四半期58億02百万円、営業利益が2億02百万円、5億10百万円、8億66百万円、4億55百万円、16年3月期は売上高が55億42百万円、65億68百万円、69億68百万円、75億34百万円、営業利益が3億49百万円、9億31百万円、11億48百万円、8億48百万円だった。

 16年3月期第4四半期売上高はフランセの新規連結も寄与したが、クリスマス・年末年始・バレンタイン・ホワイトデー需要などで下期の構成比が高い収益構造である。またフランセは、主力商品「ミルフィユ」が年末・バレンタイン・ホワイトデーなど下期に売上が集中するイベント型商品のため、業績は上期が営業赤字、下期が営業黒字、通期で営業黒字となる季節要因がある。

 16年3月期はシュクレイを中心とする首都圏エリア展開強化、空港でのインバウンド・アウトバウンド対応強化、商品プレミアム化など重点施策遂行の成果に加えて、生産効率改善、価格改定、経費効率的使用なども寄与して大幅増収増益だった。首都圏主要売上高(シュクレイ、アイボリッシュ、グラッシェル)は38億50百万円で15年3月期比7億92百万円増加した。特にシュクレイがブランド知名度向上効果で躍進した。国内主要国際空港における売上高は8億10百万円で同5億76百万円増加した。

 売上総利益は同20.4%増加し、売上総利益率は55.2%で同2.0ポイント上昇した。販管費は同12.2%増加したが、販管費比率は42.9%で同1.4ポイント低下した。特別利益では負ののれん発生益を計上した。ROEは23.3%で同8.0ポイント上昇、自己資本比率は60.1%で同1.0ポイント低下した。配当は同20円増配の年間60円(期末一括)で配当性向は27.0%だった。利益配分については内部留保、業績水準ならびに配当性向等を総合的に勘案して利益還元に努めることを基本方針としている。

 セグメント別(連結調整前)に見ると、ケイシイシイは売上高が同9.2%増の90億95百万円で営業利益が同34.8%増の12億90百万円、寿製菓・但馬寿(16年1月の組織再編に伴ってセグメントを統合)は売上高が同8.9%増の88億67百万円で営業利益が同19.8%増の6億71百万円、販売子会社は売上高が同9.8%増の48億68百万円で営業利益が同46.7%増の3億30百万円、シュクレイは売上高が同36.6%増の38億18百万円で営業利益が同2.9倍の4億36百万円、九十九島グループは売上高が同4.2%増の35億54百万円で営業利益が同42.9%減の85百万円、フランセ(新規連結2ヶ月分)は売上高が9億17百万円で営業利益が1億29百万円、その他(新規連結の台湾における菓子事業含む)は売上高が同8.6倍の2億27百万円で営業利益が45百万円の赤字(前々期は64百万円の赤字)だった。

■17年3月期第3四半期累計は増収増益

 前期(17年3月期)第3四半期累計(4〜12月)の連結業績は、売上高が前年同期比24.7%増の237億84百万円で、営業利益が同18.7%増の28億82百万円、経常利益が同18.0%増の29億06百万円、純利益が同6.1%増の17億89百万円だった。

 インバウンド対策強化や首都圏展開推進など重点施策を着実に遂行して増収増益だった。売上総利益は同26.4%増加し、売上総利益率は55.6%で同0.8ポイント上昇した。生産効率改善や価格改定などが寄与した。販管費は同28.7%増加し、販管費比率は43.5%で同1.4ポイント上昇した。販管費増加23億07百万円のうちフランセの影響額は13億93百万円だった。

 重点施策3項目売上高は、インバウンド(国内主要国際空港売上)が13億49百万円で同163.3%増加、海外(台湾、韓国、香港、その他)が5億64百万円で同72.6%増加、首都圏(シュクレイ、アイボリッシュ、グラッシェル)が37億46百万円で同31.9%増加した。特にシュクレイの収益拡大が牽引した。

 セグメント別(連結調整前)動向を見るとケイシイシイは売上高が同11.7%増の71億02百万円で営業利益が同14.1%増の8億86百万円、寿製菓・但馬寿は売上高が同8.4%増の76億28百万円で営業利益が同43.5%増の10億34百万円、販売子会社は売上高が同3.6%増の38億97百万円で営業利益が同13.0%増の3億19百万円、シュクレイは売上高が同43.0%増の39億46百万円で営業利益が同71.1%増の5億55百万円、九十九島グループは熊本地震が影響して売上高が同6.7%減の25億20百万円で営業利益が12百万円の赤字(前年同期は1億21百万円の黒字)、フランセは売上高が26億09百万円で営業利益が1億91百万円の赤字、その他(台湾の菓子事業含む)は売上高が同15.1%増の1億93百万円で営業利益が59百万円の赤字(同37百万円の赤字)だった。

 四半期別の業績推移を見ると、売上高は第1四半期67億24百万円、第2四半期80億77百万円、第3四半期89億84百万円で、営業利益は3億73百万円、10億80百万円、14億30百万円だった。

■17年3月期通期も増収増益・連続増配予想、18年3月期も収益拡大基調

 前期(17年3月期)通期の連結業績予想は(5月12日公表)は売上高が前々期(16年3月期)比17.9%増の313億70百万円、営業利益が同12.3%増の36億80百万円、経常利益が同11.3%増の37億円、純利益が同4.5%増の24億10百万円としている。配当予想は年間25円(期末一括)である。16年4月1日付株式3分割を考慮して分割前に遡及修正すると年間75円で、16年3月期の年間60円に対して実質的に15円増配となる。推定配当性向は32.3%となる。

 シュクレイを中心とする首都圏エリア展開強化、空港でのインバウンド・アウトバウンド対応強化、商品プレミアム化など重点施策の着実な遂行の成果、フランセの通期連結などで増収増益予想である。売上総利益率は55.5%で同0.3ポイント上昇、販管費比率は43.8%で同0.9ポイント上昇を想定している。

 フランセの影響を除くベースでは売上高が同6.1%増の272億70百万円、そして経常利益が同8.8%増の34億77百万円としている。フランセの収益構造は事業・商品特性による季節変動要因で下期の構成比が高い。そして経営の抜本的見直し(工場改善、リブランディング、経営管理システムの変更など)では下期からの収益改善を見込んでいる。

 セグメント別(連結調整前)の計画は、ケイシイシイの売上高が同6.7%増の97億円で営業利益が同10.9%増の14億30百万円、寿製菓・但馬寿の売上高が同6.7%増の94億60百万円で営業利益が同7.5%増の7億22百万円、販売子会社の売上高が同5.6%増の51億40百万円で営業利益が同19.8%増の3億95百万円、シュクレイの売上高が同14.7%増の43億80百万円で営業利益が同10.1%増の4億80百万円、九十九島グループの売上高が同1.0%増の35億90百万円で営業利益が同27.1%減の62百万円、フランセ(12ヶ月)の売上高が41億円で営業利益が1億12百万円、その他(台湾における菓子事業含む)の売上高が同36.6%増の3億10百万円で営業利益が64百万円の赤字(前期は45百万円の赤字)としている。

 なお4月14日発表した売上状況(概算)によると、第4四半期の売上高は前年同期比17.0%増の88億13百万円、通期売上高は16年3月期比22.5%増の325億98百万円となった。通期ベースでもシュクレイが同44.1%増収と大幅伸長した。フランセ除くベースでは同12.2%増となった。

 首都圏を中心とする新業態店の知名度・ブランド力向上、新商品の開発・投入の加速、販促・接客強化による消費者への訴求力向上、商品のプレミアム化、製造採算改善、海外展開など積極的な施策の効果で、今期(18年3月期)も収益拡大基調が予想される。そして中期成長シナリオに変化はないだろう。

■株主優待は毎年3月末に実施

 株主優待制度については毎年3月末現在の株主に対して実施している。100株以上〜500株未満所有株主に対して2000円相当の自社グループ製品、500株以上〜1000株未満所有株主に対して4000円相当の自社グループ製品、さらに1000株以上所有株主に対して4000円相当のグループ製品+3000円相当の直営店舗利用優待券(代替商品送付可)を贈呈する。

■株価は調整一巡して16年7月の上場来高値目指す

 株価の動きを見ると、戻り高値圏2500円〜3000円近辺でモミ合う展開だが、徐々に下値を切り上げながら煮詰まり感を強めてきた。

 4月14日の終値2778円を指標面で見ると、前期推定連結PER(会社予想の連結EPS77円44銭で算出)は35〜36倍近辺、前期推定配当利回り(会社予想の年間25円で算出)は0.9%近辺、前々期実績連結PBR(前々期実績の連結BPS346円14銭で算出)は8.0倍近辺である。時価総額は約865億円である。

 週足チャートで見ると上向きに転じた26週移動平均線がサポートラインとなって徐々に下値を切り上げている。調整が一巡し、好業績を再評価して16年7月の上場来高値3625円を目指す展開が期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[03月22日更新]

寿スピリッツは17年3月期増収増益予想で成長シナリオに変化なし、好業績再評価してモミ合い上放れ期待

 寿スピリッツ<2222>(東1)は「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げ、首都圏エリア展開強化や商品プレミアム化などの重点施策を加速している。3月13日にはシュクレイがJR東京駅構内に新しいスイーツブランドをオープンした。17年3月期増収増益・連続増配予想で、増額余地がありそうだ。そして中期成長シナリオにも変化はない。株価は戻り一服となってモミ合う形だが、調整が一巡し、好業績を再評価して上放れの展開が期待される。

■「お菓子の総合プロデューサー」として地域限定ブランド菓子を展開

 地域限定ブランド菓子の製造・販売を主力とする持株会社である。全国各地のお菓子のオリジナルブランドとショップブランドを創造する「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げ、製造卸から製造小売に事業モデルを転換して高収益化を推進している。さらに「ワールド サプライジング リゾート(WSR)宣言」を経営スローガンに掲げ、中期経営目標を売上高経常利益率20%としている。

 主要子会社は、山陰地区中心に「お菓子の壽城」「ラングドシャ」ブランドなどを展開する寿製菓、北海道中心に「ルタオ」ブランドを展開するケイシイシイ、首都圏中心に「東京ミルクチーズ工場」「ザ・メープルマニア」など洋菓子を展開するシュクレイ、九州中心に「赤い風船」ブランドを展開する九十九島グループ、関西中心に「遊月亭」ブランドを展開する但馬寿、そして販売子会社(東海地区3社、中国・九州地区4社、関西地区2社)である。

 16年1月但馬寿の菓子製造部門の全部および販売部門のうちグループ向け卸営業に関する事業を寿製菓に承継した。また16年2月明治ホールディングス<2269>グループで「ミルフィユ」など洋菓子製造・販売を行うフランセを子会社化し、16年10月には主要ブランド「横濱フランセ」のブランドリニューアルを行うと発表した。

 なお16年3月期の地域別売上構成比は首都圏23.1%、北海道22.8%、九州・沖縄16.3%、近畿13.8%、中国・四国12.3%、中部8.4%、東北1.4%、海外2.1%、また販売チャンネル別売上構成比は卸売(駅・空港・高速道路SAなどの小売店、代理店卸、OEM)48.4%、店舗販売(直営店舗、催事)40.7%、通信販売8.6%(うちルタオ通販7.1%)、海外2.1%、その他0.1%だった。駅・空港・高速道路SAなど交通機関チャネルでの土産品としての販売比率が高いことも特徴である。

■重点施策を着実に遂行

 重点施策として、プレミアム・スイーツブランドの創出と育成(地域・チャンネル特性にマッチした商品開発推進、主力商品リニューアルによるバージョンアップと価格改定、販路開拓やリアル店舗と通販の融合、新業態店の拡大)、インバウンド対策の強化(国内主要国際空港における免税売店等への販売強化、直営店舗での免税対応強化)、首都圏でのWSR化展開(シュクレイのブランド力向上、フレンチトースト専門店「Ivorish(アイボリッシュ)」など新ブランド確立)、海外展開、生産性向上による製造採算改善などを推進している。

 3月13日にはシュクレイが、JR東京駅構内「銘品館東京南口店内」に新しいスイーツブランド「Qudgeman Monaci(クッジマンモナシ)」をオープンした。逆さから読むとシナモンマジック(シナモンの魔法)である。

 健康食品事業については、藍染めで知られる「タデ藍」を使用した機能性食品の企画販売を行う新会社の純藍を14年9月設立し、野菜不足を補うアンチエイジング飲料「藍の青汁」を15年1月販売開始した。なお16年6月には藍のポリフェノール(フラボノイド)の物質特許、製法特許およびコレステロール合成に関わるHMG−CoA還元酵素阻害剤としての用途特許を取得したと発表している。

 海外展開については、台湾は直接進出、韓国はフランチャイズ方式で進出する。またシュクレイが香港・ハンドメイド社と共同出資で香港に合弁会社ハニーシュクレイを設立し、15年12月から香港で「東京ミルク工場」の店舗展開を開始した。

 当面の重点施策の数値目標として、18年3月期に国内主要国際空港でのインバウンド売上高25億円(16年3月期実績8億10百万円)、海外売上高(台湾現地法人売上高+韓国・香港向けロイヤルティ含む国内出荷売上高)15億円(同5億50百万円)、首都圏主要売上高(シュクレイ、アイボリッシュ、グラッシェル)60億円(同38億50百万円)の合計100億円(同52億10百万円)を掲げている。

■クリスマス・年末年始・バレンタイン需要などで下期の構成が高い収益構造

 四半期別推移を見ると、15年3月期は売上高が第1四半期50億01百万円、第2四半期58億89百万円、第3四半期62億75百万円、第4四半期58億02百万円、営業利益が2億02百万円、5億10百万円、8億66百万円、4億55百万円、16年3月期は売上高が55億42百万円、65億68百万円、69億68百万円、75億34百万円、営業利益が3億49百万円、9億31百万円、11億48百万円、8億48百万円だった。

 16年3月期第4四半期売上高はフランセの新規連結も寄与したが、クリスマス・年末年始・バレンタイン・ホワイトデー需要などで下期の構成比が高い収益構造である。またフランセは、主力商品「ミルフィユ」が年末・バレンタイン・ホワイトデーなど下期に売上が集中するイベント型商品のため、業績は上期が営業赤字、下期が営業黒字、通期で営業黒字となる季節要因がある。

 16年3月期はシュクレイを中心とする首都圏エリア展開強化、空港でのインバウンド・アウトバウンド対応強化、商品プレミアム化など重点施策遂行の成果に加えて、生産効率改善、価格改定、経費効率的使用なども寄与して大幅増収増益だった。首都圏主要売上高(シュクレイ、アイボリッシュ、グラッシェル)は38億50百万円で15年3月期比7億92百万円増加した。特にシュクレイがブランド知名度向上効果で躍進した。国内主要国際空港における売上高は8億10百万円で同5億76百万円増加した。

 売上総利益は同20.4%増加し、売上総利益率は55.2%で同2.0ポイント上昇した。販管費は同12.2%増加したが、販管費比率は42.9%で同1.4ポイント低下した。特別利益では負ののれん発生益を計上した。ROEは23.3%で同8.0ポイント上昇、自己資本比率は60.1%で同1.0ポイント低下した。配当は同20円増配の年間60円(期末一括)で配当性向は27.0%だった。利益配分については内部留保、業績水準ならびに配当性向等を総合的に勘案して利益還元に努めることを基本方針としている。

 セグメント別(連結調整前)に見ると、ケイシイシイは売上高が同9.2%増の90億95百万円で営業利益が同34.8%増の12億90百万円、寿製菓・但馬寿(16年1月の組織再編に伴ってセグメントを統合)は売上高が同8.9%増の88億67百万円で営業利益が同19.8%増の6億71百万円、販売子会社は売上高が同9.8%増の48億68百万円で営業利益が同46.7%増の3億30百万円、シュクレイは売上高が同36.6%増の38億18百万円で営業利益が同2.9倍の4億36百万円、九十九島グループは売上高が同4.2%増の35億54百万円で営業利益が同42.9%減の85百万円、フランセ(新規連結2ヶ月分)は売上高が9億17百万円で営業利益が1億29百万円、その他(新規連結の台湾における菓子事業含む)は売上高が同8.6倍の2億27百万円で営業利益が45百万円の赤字(前々期は64百万円の赤字)だった。

■17年3月期第3四半期累計は増収増益

 今期(17年3月期)第3四半期累計(4〜12月)の連結業績は、売上高が前年同期比24.7%増の237億84百万円で、営業利益が同18.7%増の28億82百万円、経常利益が同18.0%増の29億06百万円、純利益が同6.1%増の17億89百万円だった。

 インバウンド対策強化や首都圏展開推進など重点施策を着実に遂行して増収増益だった。売上総利益は同26.4%増加し、売上総利益率は55.6%で同0.8ポイント上昇した。生産効率改善や価格改定などが寄与した。販管費は同28.7%増加し、販管費比率は43.5%で同1.4ポイント上昇した。販管費増加23億07百万円のうちフランセの影響額は13億93百万円だった。

 重点施策3項目売上高は、インバウンド(国内主要国際空港売上)が13億49百万円で同163.3%増加、海外(台湾、韓国、香港、その他)が5億64百万円で同72.6%増加、首都圏(シュクレイ、アイボリッシュ、グラッシェル)が37億46百万円で同31.9%増加した。特にシュクレイの収益拡大が牽引した。

 セグメント別(連結調整前)動向を見るとケイシイシイは売上高が同11.7%増の71億02百万円で営業利益が同14.1%増の8億86百万円、寿製菓・但馬寿は売上高が同8.4%増の76億28百万円で営業利益が同43.5%増の10億34百万円、販売子会社は売上高が同3.6%増の38億97百万円で営業利益が同13.0%増の3億19百万円、シュクレイは売上高が同43.0%増の39億46百万円で営業利益が同71.1%増の5億55百万円、九十九島グループは熊本地震が影響して売上高が同6.7%減の25億20百万円で営業利益が12百万円の赤字(前年同期は1億21百万円の黒字)、フランセは売上高が26億09百万円で営業利益が1億91百万円の赤字、その他(台湾の菓子事業含む)は売上高が同15.1%増の1億93百万円で営業利益が59百万円の赤字(同37百万円の赤字)だった。

 四半期別の業績推移を見ると、売上高は第1四半期67億24百万円、第2四半期80億77百万円、第3四半期89億84百万円で、営業利益は3億73百万円、10億80百万円、14億30百万円だった。

■17年3月期通期も増収増益・連続増配予想で増額余地

 今期(16年3月期)通期の連結業績予想は(5月12日公表)は、売上高が前期(16年3月期)比17.9%増の313億70百万円、営業利益が同12.3%増の36億80百万円、経常利益が同11.3%増の37億円、純利益が同4.5%増の24億10百万円としている。配当予想は年間25円(期末一括)である。16年4月1日付株式3分割を考慮して分割前に遡及修正すると年間75円で、前期の年間60円に対して実質的に15円増配となる。予想配当性向は32.3%となる。

 シュクレイを中心とする首都圏エリア展開強化、空港でのインバウンド・アウトバウンド対応強化、商品プレミアム化など重点施策の着実な遂行の成果、フランセの通期連結などで増収増益予想である。売上総利益率は55.5%で同0.3ポイント上昇、販管費比率は43.8%で同0.9ポイント上昇を想定している。

 なおフランセの影響を除くベースでは売上高が同6.1%増の272億70百万円、経常利益が同8.8%増の34億77百万円としている。フランセの収益構造は事業・商品特性による季節変動要因で下期の構成比が高い。そして経営の抜本的見直し(工場改善、リブランディング、経営管理システムの変更など)では下期からの収益改善を見込んでいる。

 セグメント別(連結調整前)の計画は、ケイシイシイの売上高が同6.7%増の97億円で営業利益が同10.9%増の14億30百万円、寿製菓・但馬寿の売上高が同6.7%増の94億60百万円で営業利益が同7.5%増の7億22百万円、販売子会社の売上高が同5.6%増の51億40百万円で営業利益が同19.8%増の3億95百万円、シュクレイの売上高が同14.7%増の43億80百万円で営業利益が同10.1%増の4億80百万円、九十九島グループの売上高が同1.0%増の35億90百万円で営業利益が同27.1%減の62百万円、フランセ(12ヶ月)の売上高が41億円で営業利益が1億12百万円、その他(台湾における菓子事業含む)の売上高が同36.6%増の3億10百万円で営業利益が64百万円の赤字(前期は45百万円の赤字)としている。

 通期会社予想に対する第3四半期累計の進捗率は売上高が75.8%、営業利益が78.3%、経常利益が78.3%、純利益が78.6%と高水準である。第4四半期(1〜3月)のバレンタイン・ホワイトデー需要を考慮すれば、通期予想に増額余地がありそうだ。

 首都圏を中心とする新業態店の知名度・ブランド力向上、新商品の開発・投入の加速、販促・接客強化による消費者への訴求力向上、商品のプレミアム化、製造採算改善、海外展開など積極的な施策の効果で、中期成長シナリオに変化はないだろう。

■株主優待は毎年3月末に実施

 株主優待制度については毎年3月末現在の株主に対して実施している。100株以上〜500株未満所有株主に対して2000円相当の自社グループ製品、500株以上〜1000株未満所有株主に対して4000円相当の自社グループ製品、さらに1000株以上所有株主に対して4000円相当のグループ製品+3000円相当の直営店舗利用優待券(代替商品送付可)を贈呈する。

■株価は調整一巡してモミ合い上放れ期待

 株価の動きを見ると、戻り一服となって2600円〜2700円近辺でモミ合う形だ。しかし徐々に下値を切り上げながら、モミ合い上放れの動きを強めている。3月21日には2771円まで上伸した。

 3月21日の終値2763円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS77円44銭で算出)は35〜36倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間25円で算出)は0.9%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS346円14銭で算出)は8.0倍近辺である。なお時価総額は約860億円である。

 週足チャートで見ると上向きに転じた26週移動平均線がサポートラインとなって徐々に下値を切り上げている。調整が一巡し、好業績を再評価してモミ合い上放れの展開が期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[02月20日更新]

寿スピリッツは17年3月期増収増益予想で増額余地、重点施策加速して中期成長シナリオに変化なし

 寿スピリッツ<2222>(東1)は「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げ、首都圏エリア展開強化や商品プレミアム化などの重点施策を加速している。17年3月期第3四半期累計連結業績が増収増益で、通期も増収増益・連続増配予想である。そして通期予想に増額余地がありそうだ。中期成長シナリオにも変化はない。株価は第3四半期累計連結業績に対してややネガティブ反応となったが、目先的な売り一巡して上値を試す展開が期待される。

■「お菓子の総合プロデューサー」として地域限定ブランド菓子を展開

 地域限定ブランド菓子の製造・販売を主力とする持株会社である。全国各地のお菓子のオリジナルブランドとショップブランドを創造する「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げ、製造卸から製造小売に事業モデルを転換して高収益化を推進している。さらに「ワールド サプライジング リゾート(WSR)宣言」を経営スローガンに掲げ、中期経営目標を売上高経常利益率20%としている。

 主要子会社は、山陰地区中心に「お菓子の壽城」「ラングドシャ」ブランドなどを展開する寿製菓、北海道中心に「ルタオ」ブランドを展開するケイシイシイ、首都圏中心に「東京ミルクチーズ工場」「ザ・メープルマニア」など洋菓子を展開するシュクレイ、九州中心に「赤い風船」ブランドを展開する九十九島グループ、関西中心に「遊月亭」ブランドを展開する但馬寿、そして販売子会社(東海地区3社、中国・九州地区4社、関西地区2社)である。

 16年1月但馬寿の菓子製造部門の全部および販売部門のうちグループ向け卸営業に関する事業を寿製菓に承継した。また16年2月明治ホールディングス<2269>グループで「ミルフィユ」など洋菓子製造・販売を行うフランセを子会社化し、16年10月には主要ブランド「横濱フランセ」のブランドリニューアルを行うと発表した。

 なお16年3月期の地域別売上構成比は首都圏23.1%、北海道22.8%、九州・沖縄16.3%、近畿13.8%、中国・四国12.3%、中部8.4%、東北1.4%、海外2.1%、また販売チャンネル別売上構成比は卸売(駅・空港・高速道路SAなどの小売店、代理店卸、OEM)48.4%、店舗販売(直営店舗、催事)40.7%、通信販売8.6%(うちルタオ通販7.1%)、海外2.1%、その他0.1%だった。駅・空港・高速道路SAなど交通機関チャネルでの土産品としての販売比率が高いことも特徴である。

■重点施策を着実に遂行

 重点施策として、プレミアム・スイーツブランドの創出と育成(地域・チャンネル特性にマッチした商品開発推進、主力商品リニューアルによるバージョンアップと価格改定、販路開拓やリアル店舗と通販の融合、新業態店の拡大)、インバウンド対策の強化(国内主要国際空港における免税売店等への販売強化、直営店舗での免税対応強化)、首都圏でのWSR化展開(シュクレイのブランド力向上、フレンチトースト専門店「Ivorish(アイボリッシュ)」など新ブランド確立)、海外展開、生産性向上による製造採算改善などを推進している。

 健康食品事業については、藍染めで知られる「タデ藍」を使用した機能性食品の企画販売を行う新会社の純藍を14年9月設立し、野菜不足を補うアンチエイジング飲料「藍の青汁」を15年1月販売開始した。なお16年6月には藍のポリフェノール(フラボノイド)の物質特許、製法特許およびコレステロール合成に関わるHMG−CoA還元酵素阻害剤としての用途特許を取得したと発表している。

 海外展開については、台湾は直接進出、韓国はフランチャイズ方式で進出する。またシュクレイが香港・ハンドメイド社と共同出資で香港に合弁会社ハニーシュクレイを設立し、15年12月から香港で「東京ミルク工場」の店舗展開を開始した。

 当面の重点施策の数値目標として、18年3月期に国内主要国際空港でのインバウンド売上高25億円(16年3月期実績8億10百万円)、海外売上高(台湾現地法人売上高+韓国・香港向けロイヤルティ含む国内出荷売上高)15億円(同5億50百万円)、首都圏主要売上高(シュクレイ、アイボリッシュ、グラッシェル)60億円(同38億50百万円)の合計100億円(同52億10百万円)を掲げている。

■クリスマス・年末年始・バレンタイン需要などで下期の構成が高い収益構造

 四半期別推移を見ると、15年3月期は売上高が第1四半期50億01百万円、第2四半期58億89百万円、第3四半期62億75百万円、第4四半期58億02百万円、営業利益が2億02百万円、5億10百万円、8億66百万円、4億55百万円、16年3月期は売上高が55億42百万円、65億68百万円、69億68百万円、75億34百万円、営業利益が3億49百万円、9億31百万円、11億48百万円、8億48百万円だった。

 16年3月期第4四半期売上高はフランセの新規連結も寄与したが、クリスマス・年末年始・バレンタイン・ホワイトデー需要などで下期の構成比が高い収益構造である。またフランセは、主力商品「ミルフィユ」が年末・バレンタイン・ホワイトデーなど下期に売上が集中するイベント型商品のため、業績は上期が営業赤字、下期が営業黒字、通期で営業黒字となる季節要因がある。

 16年3月期はシュクレイを中心とする首都圏エリア展開強化、空港でのインバウンド・アウトバウンド対応強化、商品プレミアム化など重点施策遂行の成果に加えて、生産効率改善、価格改定、経費効率的使用なども寄与して大幅増収増益だった。首都圏主要売上高(シュクレイ、アイボリッシュ、グラッシェル)は38億50百万円で15年3月期比7億92百万円増加した。特にシュクレイがブランド知名度向上効果で躍進した。国内主要国際空港における売上高は8億10百万円で同5億76百万円増加した。

 売上総利益は同20.4%増加し、売上総利益率は55.2%で同2.0ポイント上昇した。販管費は同12.2%増加したが、販管費比率は42.9%で同1.4ポイント低下した。特別利益では負ののれん発生益を計上した。ROEは23.3%で同8.0ポイント上昇、自己資本比率は60.1%で同1.0ポイント低下した。配当は同20円増配の年間60円(期末一括)で配当性向は27.0%だった。利益配分については内部留保、業績水準ならびに配当性向等を総合的に勘案して利益還元に努めることを基本方針としている。

 セグメント別(連結調整前)に見ると、ケイシイシイは売上高が同9.2%増の90億95百万円で営業利益が同34.8%増の12億90百万円、寿製菓・但馬寿(16年1月の組織再編に伴ってセグメントを統合)は売上高が同8.9%増の88億67百万円で営業利益が同19.8%増の6億71百万円、販売子会社は売上高が同9.8%増の48億68百万円で営業利益が同46.7%増の3億30百万円、シュクレイは売上高が同36.6%増の38億18百万円で営業利益が同2.9倍の4億36百万円、九十九島グループは売上高が同4.2%増の35億54百万円で営業利益が同42.9%減の85百万円、フランセ(新規連結2ヶ月分)は売上高が9億17百万円で営業利益が1億29百万円、その他(新規連結の台湾における菓子事業含む)は売上高が同8.6倍の2億27百万円で営業利益が45百万円の赤字(前々期は64百万円の赤字)だった。

■17年3月期第3四半期累計は増収増益

 2月2日発表した今期(17年3月期)第3四半期累計(4〜12月)の連結業績は、売上高が前年同期比24.7%増の237億84百万円となり、営業利益が同18.7%増の28億82百万円、経常利益が同18.0%増の29億06百万円、純利益が同6.1%増の17億89百万円だった。

 インバウンド対策強化や首都圏展開推進など重点施策を着実に遂行して増収増益だった。売上総利益は同26.4%増加し、売上総利益率は55.6%で同0.8ポイント上昇した。生産効率改善や価格改定などが寄与した。販管費は同28.7%増加し、販管費比率は43.5%で同1.4ポイント上昇した。販管費増加23億07百万円のうちフランセの影響額は13億93百万円だった。

 重点施策3項目売上高は、インバウンド(国内主要国際空港売上)が13億49百万円で同163.3%増加、海外(台湾、韓国、香港、その他)が5億64百万円で同72.6%増加、首都圏(シュクレイ、アイボリッシュ、グラッシェル)が37億46百万円で同31.9%増加した。特にシュクレイの収益拡大が牽引した。

 セグメント別(連結調整前)動向を見るとケイシイシイは売上高が同11.7%増の71億02百万円で営業利益が同14.1%増の8億86百万円、寿製菓・但馬寿は売上高が同8.4%増の76億28百万円で営業利益が同43.5%増の10億34百万円、販売子会社は売上高が同3.6%増の38億97百万円で営業利益が同13.0%増の3億19百万円、シュクレイは売上高が同43.0%増の39億46百万円で営業利益が同71.1%増の5億55百万円、九十九島グループは熊本地震が影響して売上高が同6.7%減の25億20百万円で営業利益が12百万円の赤字(前年同期は1億21百万円の黒字)、フランセは売上高が26億09百万円で営業利益が1億91百万円の赤字、その他(台湾の菓子事業含む)は売上高が同15.1%増の1億93百万円で営業利益が59百万円の赤字(同37百万円の赤字)だった。

 四半期別の業績推移を見ると、売上高は第1四半期67億24百万円、第2四半期80億77百万円、第3四半期89億84百万円で、営業利益は3億73百万円、10億80百万円、14億30百万円だった。

■17年3月期通期も増収増益・連続増配予想で増額余地

 今期(16年3月期)通期の連結業績予想は前回予想(5月12日公表)を据え置いて、売上高が前期(16年3月期)比17.9%増の313億70百万円、営業利益が同12.3%増の36億80百万円、経常利益が同11.3%増の37億円、純利益が同4.5%増の24億10百万円としている。配当予想は年間25円(期末一括)である。16年4月1日付株式3分割を考慮して分割前に遡及修正すると年間75円で、前期の年間60円に対して実質的に15円増配となる。また予想配当性向は32.3%となる。

 シュクレイを中心とする首都圏エリア展開強化、空港でのインバウンド・アウトバウンド対応強化、商品プレミアム化など重点施策の着実な遂行の成果、フランセの通期連結などで増収増益予想である。売上総利益率は55.5%で同0.3ポイント上昇、販管費比率は43.8%で同0.9ポイント上昇を想定している。

 なおフランセの影響を除くベースでは売上高が同6.1%増の272億70百万円、経常利益が同8.8%増の34億77百万円としている。フランセの収益構造は事業・商品特性による季節変動要因で下期の構成比が高い。そして経営の抜本的見直し(工場改善、リブランディング、経営管理システムの変更など)では下期からの収益改善を見込んでいる。

 セグメント別(連結調整前)の計画は、ケイシイシイの売上高が同6.7%増の97億円で営業利益が同10.9%増の14億30百万円、寿製菓・但馬寿の売上高が同6.7%増の94億60百万円で営業利益が同7.5%増の7億22百万円、販売子会社の売上高が同5.6%増の51億40百万円で営業利益が同19.8%増の3億95百万円、シュクレイの売上高が同14.7%増の43億80百万円で営業利益が同10.1%増の4億80百万円、九十九島グループの売上高が同1.0%増の35億90百万円で営業利益が同27.1%減の62百万円、フランセ(12ヶ月)の売上高が41億円で営業利益が1億12百万円、その他(台湾における菓子事業含む)の売上高が同36.6%増の3億10百万円で営業利益が64百万円の赤字(前期は45百万円の赤字)としている。

 通期会社予想に対する第3四半期累計の進捗率は売上高が75.8%、営業利益が78.3%、経常利益が78.3%、純利益が78.6%と高水準である。第4四半期(1〜3月)のバレンタイン・ホワイトデー需要を考慮すれば、通期予想に増額余地がありそうだ。

 首都圏を中心とする新業態店の知名度・ブランド力向上、新商品の開発・投入の加速、販促・接客強化による消費者への訴求力向上、商品のプレミアム化、製造採算改善、海外展開など積極的な施策の効果で、中期成長シナリオに変化はないだろう。

■株主優待は毎年3月末に実施

 株主優待制度については毎年3月末現在の株主に対して実施している。100株以上〜500株未満所有株主に対して2000円相当の自社グループ製品、500株以上〜1000株未満所有株主に対して4000円相当の自社グループ製品、さらに1000株以上所有株主に対して4000円相当のグループ製品+3000円相当の直営店舗利用優待券(代替商品送付可)を贈呈する。

■株価は目先的な売り一巡して上値試す

 株価の動き(16年4月1日付で株式3分割)を見ると、第3四半期累計連結業績に対してややネガティブ反応となり、モミ合う展開だ。ただし目先的な売り一巡感を強めている。

 2月16日の終値2610円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS77円44銭で算出)は33〜34倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間25円で算出)は1.0%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS346円14銭で算出)は7.5倍近辺である。なお時価総額は約812億円である。

 週足チャートで見ると52週移動平均線がサポートラインの形だ。目先的な売り一巡して上値を試す展開が期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[01月04日更新]

寿スピリッツは首都圏エリア強化など重点施策加速して中期成長シナリオに変化なし

 寿スピリッツ<2222>(東1)は「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げ、首都圏エリア展開強化や商品プレミアム化などの重点施策を加速している。17年3月期2桁営業増益・連続増配予想であり、中期成長シナリオにも変化はない。株価は調整一巡して11月の戻り高値に接近している。上値を試す展開だろう。

■「お菓子の総合プロデューサー」として地域限定ブランド菓子を展開

 地域限定ブランド菓子の製造・販売を主力とする持株会社である。全国各地のお菓子のオリジナルブランドとショップブランドを創造する「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げ、製造卸から製造小売に事業モデルを転換して高収益化を推進している。さらに「ワールド サプライジング リゾート(WSR)宣言」を経営スローガンに掲げ、中期経営目標を売上高経常利益率20%としている。

 主要子会社は、山陰地区中心に「お菓子の壽城」「ラングドシャ」ブランドなどを展開する寿製菓、北海道中心に「ルタオ」ブランドを展開するケイシイシイ、首都圏中心に「東京ミルクチーズ工場」「ザ・メープルマニア」など洋菓子を展開するシュクレイ、九州中心に「赤い風船」ブランドを展開する九十九島グループ、関西中心に「遊月亭」ブランドを展開する但馬寿、そして販売子会社(東海地区3社、中国・九州地区4社、関西地区2社)である。

 16年1月但馬寿の菓子製造部門の全部および販売部門のうちグループ向け卸営業に関する事業を寿製菓に承継した。また16年2月明治ホールディングス<2269>グループで「ミルフィユ」など洋菓子製造・販売を行うフランセを子会社化し、16年10月には主要ブランド「横濱フランセ」のブランドリニューアルを行うと発表した。

 なお16年3月期の地域別売上構成比は首都圏23.1%、北海道22.8%、九州・沖縄16.3%、近畿13.8%、中国・四国12.3%、中部8.4%、東北1.4%、海外2.1%、また販売チャンネル別売上構成比は卸売(駅・空港・高速道路SAなどの小売店、代理店卸、OEM)48.4%、店舗販売(直営店舗、催事)40.7%、通信販売8.6%(うちルタオ通販7.1%)、海外2.1%、その他0.1%だった。駅・空港・高速道路SAなど交通機関チャネルでの土産品としての販売比率が高いことも特徴である。

■重点施策を着実に遂行

 重点施策として、プレミアム・スイーツブランドの創出と育成(地域・チャンネル特性にマッチした商品開発推進、主力商品リニューアルによるバージョンアップと価格改定、販路開拓やリアル店舗と通販の融合、新業態店の拡大)、インバウンド対策の強化(国内主要国際空港における免税売店等への販売強化、直営店舗での免税対応強化)、首都圏でのWSR化展開(シュクレイのブランド力向上、フレンチトースト専門店「Ivorish(アイボリッシュ)」など新ブランド確立)、海外展開、生産性向上による製造採算改善などを推進している。

 健康食品事業については、藍染めで知られる「タデ藍」を使用した機能性食品の企画販売を行う新会社の純藍を14年9月設立し、野菜不足を補うアンチエイジング飲料「藍の青汁」を15年1月販売開始した。なお16年6月には藍のポリフェノール(フラボノイド)の物質特許、製法特許およびコレステロール合成に関わるHMG−CoA還元酵素阻害剤としての用途特許を取得したと発表している。

 海外展開については、台湾は直接進出、韓国はフランチャイズ方式で進出する。またシュクレイが香港・ハンドメイド社と共同出資で香港に合弁会社ハニーシュクレイを設立し、15年12月から香港で「東京ミルク工場」の店舗展開を開始した。

 当面の重点施策の数値目標として、18年3月期に国内主要国際空港でのインバウンド売上高25億円(16年3月期実績8億10百万円)、海外売上高(台湾現地法人売上高+韓国・香港向けロイヤルティ含む国内出荷売上高)15億円(同5億50百万円)、首都圏主要売上高(シュクレイ、アイボリッシュ、グラッシェル)60億円(同38億50百万円)の合計100億円(同52億10百万円)を掲げている。

■クリスマス・年末年始・バレンタイン需要などで下期の構成が高い収益構造

 四半期別推移を見ると、15年3月期は売上高が第1四半期50億01百万円、第2四半期58億89百万円、第3四半期62億75百万円、第4四半期58億02百万円、営業利益が2億02百万円、5億10百万円、8億66百万円、4億55百万円、16年3月期は売上高が55億42百万円、65億68百万円、69億68百万円、75億34百万円、営業利益が3億49百万円、9億31百万円、11億48百万円、8億48百万円だった。

 16年3月期第4四半期売上高はフランセの新規連結も寄与したが、クリスマス・年末年始・バレンタイン・ホワイトデー需要などで下期の構成比が高い収益構造である。またフランセは、主力商品「ミルフィユ」が年末・バレンタイン・ホワイトデーなど下期に売上が集中するイベント型商品のため、業績は上期が営業赤字、下期が営業黒字、通期で営業黒字となる季節要因がある。

 16年3月期はシュクレイを中心とする首都圏エリア展開強化、空港でのインバウンド・アウトバウンド対応強化、商品プレミアム化など重点施策遂行の成果に加えて、生産効率改善、価格改定、経費効率的使用なども寄与して大幅増収増益だった。首都圏主要売上高(シュクレイ、アイボリッシュ、グラッシェル)は38億50百万円で15年3月期比7億92百万円増加した。特にシュクレイがブランド知名度向上効果で躍進した。国内主要国際空港における売上高は8億10百万円で同5億76百万円増加した。

 売上総利益は同20.4%増加し、売上総利益率は55.2%で同2.0ポイント上昇した。販管費は同12.2%増加したが、販管費比率は42.9%で同1.4ポイント低下した。特別利益では負ののれん発生益を計上した。ROEは23.3%で同8.0ポイント上昇、自己資本比率は60.1%で同1.0ポイント低下した。配当は同20円増配の年間60円(期末一括)で配当性向は27.0%だった。利益配分については内部留保、業績水準ならびに配当性向等を総合的に勘案して利益還元に努めることを基本方針としている。

 セグメント別(連結調整前)に見ると、ケイシイシイは売上高が同9.2%増の90億95百万円で営業利益が同34.8%増の12億90百万円、寿製菓・但馬寿(16年1月の組織再編に伴ってセグメントを統合)は売上高が同8.9%増の88億67百万円で営業利益が同19.8%増の6億71百万円、販売子会社は売上高が同9.8%増の48億68百万円で営業利益が同46.7%増の3億30百万円、シュクレイは売上高が同36.6%増の38億18百万円で営業利益が同2.9倍の4億36百万円、九十九島グループは売上高が同4.2%増の35億54百万円で営業利益が同42.9%減の85百万円、フランセ(新規連結2ヶ月分)は売上高が9億17百万円で営業利益が1億29百万円、その他(新規連結の台湾における菓子事業含む)は売上高が同8.6倍の2億27百万円で営業利益が45百万円の赤字(前々期は64百万円の赤字)だった。

■17年3月期第2四半期累計は2桁増収・営業増益・経常増益

 今期(17年3月期)第2四半期累計(4〜9月)の連結業績は、売上高が前年同期比22.2%増の148億01百万円、営業利益が同13.4%増の14億52百万円、経常利益が同12.7%増の14億71百万円、純利益が同10.7%減の8億62百万円だった。フランセを除く売上高は同9.9%増の133億11百万円だった。

 税負担の増加で最終減益だが、インバウンド対策強化や首都圏展開推進など重点施策を着実に遂行し、フランセの季節要因によるマイナス影響を吸収して2桁営業増益・経常増益だった。売上総利益は同24.1%増加し、売上総利益率は54.8%で同0.8ポイント上昇した。生産効率の改善や価格改定などが寄与した。販管費は同26.7%増加し、販管費比率は45.0%で同1.6ポイント上昇した。

 重点施策3項目合計売上高は34億37百万円で同11億37百万円増加した。インバウンド売上(国内主要国際空港売上)は8億17百万円で同5億32百万円増加、海外売上(台湾、韓国、香港、その他)は2億75百万円で同91百万円増加した。首都圏主要売上(シュクレイ、アイボリッシュ、グラッシェル)は23億44百万円で同5億14百万円増加した。特にシュクレイが首都圏での多ブランド展開を加速した。

 セグメント別(連結調整前)では、ケイシイシイは売上高が同9.3%増の42億63百万円で営業利益が同20.2%増の4億23百万円、寿製菓・但馬寿は売上高が同7.8%増の49億48百万円で営業利益が同54.9%増の6億34百万円、販売子会社は売上高が同1.5%増の25億04百万円で営業利益が同3.3%増の1億80百万円、シュクレイは売上高が同36.5%増の24億30百万円で営業利益が同65.8%増の3億07百万円、九十九島グループは売上高が同4.9%減の16億11百万円で営業利益が19百万円の赤字(前年同期は49百万円の黒字)、フランセは売上高が14億90百万円で営業利益が2億29百万円の赤字、その他(台湾の菓子事業含む)は売上高が同10.8%増の1億12百万円で営業利益が38百万円の赤字(同28百万円の赤字)だった。

 九十九島グループは4月に発生した熊本地震が影響して減収減益だったが、ケイシイシイは商品充実化や販促強化、寿製菓・但馬寿は新商品開発や製造稼働率向上、シュクレイは新ブランド・新販売チャネル展開強化が寄与した。

 四半期別の業績推移を見ると、売上高は第1四半期67億24百万円、第2四半期80億77百万円、営業利益は3億72百万円、10億80百万円だった。

■17年3月期通期は2桁営業増益・連続増配予想

 今期(16年3月期)通期の連結業績予想(5月12日公表)は、売上高が前期(16年3月期)比17.9%増の313億70百万円、営業利益が同12.3%増の36億80百万円、経常利益が同11.3%増の37億円、純利益が同4.5%増の24億10百万円としている。配当予想は年間25円(期末一括)である。16年4月1日付株式3分割を考慮して分割前に遡及修正すると年間75円で、前期の年間60円に対して実質的に15円増配となる。また予想配当性向は32.3%となる。

 シュクレイを中心とする首都圏エリア展開強化、空港でのインバウンド・アウトバウンド対応強化、商品プレミアム化など重点施策の着実な遂行の成果、フランセの通期連結などで2桁営業増益予想である。売上総利益率は55.5%で同0.3ポイント上昇、販管費比率は43.8%で同0.9ポイント上昇を想定している。なおフランセの影響を除くベースでは売上高が同6.1%増の272億70百万円、経常利益が同8.8%増の34億77百万円としている。フランセの収益構造は事業・商品特性による季節変動要因で下期の構成比が高い。そして経営の抜本的見直し(工場改善、リブランディング、経営管理システムの変更など)では下期からの収益改善を見込んでいる。

 セグメント別(連結調整前)の計画は、ケイシイシイの売上高が同6.7%増の97億円で営業利益が同10.9%増の14億30百万円、寿製菓・但馬寿の売上高が同6.7%増の94億60百万円で営業利益が同7.5%増の7億22百万円、販売子会社の売上高が同5.6%増の51億40百万円で営業利益が同19.8%増の3億95百万円、シュクレイの売上高が同14.7%増の43億80百万円で営業利益が同10.1%増の4億80百万円、九十九島グループの売上高が同1.0%増の35億90百万円で営業利益が同27.1%減の62百万円、フランセ(12ヶ月)の売上高が41億円で営業利益が1億12百万円、その他(台湾における菓子事業含む)の売上高が同36.6%増の3億10百万円で営業利益が64百万円の赤字(前期は45百万円の赤字)としている。

 通期会社予想に対する第2四半期累計の進捗率は売上高が47.2%、営業利益が39.5%、経常利益が39.8%、純利益が35.8%と低水準の形だが、クリスマス・年末年始・バレンタイン・ホワイトデー需要などで下期の構成比が高い収益構造のためネガティブ要因とはならない。首都圏を中心とする新業態店の知名度・ブランド力向上、新商品の開発・投入の加速、販促・接客強化による消費者への訴求力向上、商品のプレミアム化、製造採算改善、海外展開など積極的な施策の効果で、中期成長シナリオに変化はないだろう。

■株主優待は毎年3月末に実施

 株主優待制度については毎年3月末現在の株主に対して実施している。100株以上〜500株未満所有株主に対して2000円相当の自社グループ製品、500株以上〜1000株未満所有株主に対して4000円相当の自社グループ製品、さらに1000株以上所有株主に対して4000円相当のグループ製品+3000円相当の直営店舗利用優待券(代替商品送付可)を贈呈する。

■株価は調整一巡して戻り高値に接近、上値試す

 株価の動き(16年4月1日付で株式3分割)を見ると、12月7日の直近安値2399円から切り返して11月の戻り高値2998円に接近している。12月28日には2820円まで上伸した。調整が一巡したようだ。

 12月30日の終値2795円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS77円44銭で算出)は36倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間25円で算出)は0.9%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS346円14銭で算出)は8.1倍近辺である。時価総額は約870億円である。

 週足チャートで見ると52週移動平均線近辺から切り返してサポートラインを確認した形だ。そして26週移動平均線を回復した。調整一巡して上値を試す展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[12月13日更新]

寿スピリッツは調整一巡して戻り試す、17年3月期2桁営業増益予想

 寿スピリッツ<2222>(東1)は「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げ、首都圏エリア展開強化や商品プレミアム化などの重点施策を加速している。17年3月期2桁営業増益・連続増配予想である。そして中期成長シナリオに変化はない。株価は調整一巡して戻りを試す展開だろう。

■「お菓子の総合プロデューサー」として地域限定ブランド菓子を展開

 地域限定ブランド菓子の製造・販売を主力とする持株会社である。全国各地のお菓子のオリジナルブランドとショップブランドを創造する「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げ、製造卸から製造小売に事業モデルを転換して高収益化を推進している。さらに「ワールド サプライジング リゾート(WSR)宣言」を経営スローガンに掲げ、中期経営目標を売上高経常利益率20%としている。

 主要子会社は、山陰地区中心に「お菓子の壽城」「ラングドシャ」ブランドなどを展開する寿製菓、北海道中心に「ルタオ」ブランドを展開するケイシイシイ、首都圏中心に「東京ミルクチーズ工場」「ザ・メープルマニア」など洋菓子を展開するシュクレイ、九州中心に「赤い風船」ブランドを展開する九十九島グループ、関西中心に「遊月亭」ブランドを展開する但馬寿、そして販売子会社(東海地区3社、中国・九州地区4社、関西地区2社)である。

 16年1月但馬寿の菓子製造部門の全部および販売部門のうちグループ向け卸営業に関する事業を寿製菓に承継した。また明治ホールディングス<2269>グループで「ミルフィユ」など洋菓子製造・販売を行うフランセを子会社化(16年2月から新規連結)し、10月17日には主要ブランド「横濱フランセ」のブランドリニューアルを行うと発表している。

 なお16年3月期の地域別売上構成比は首都圏23.1%、北海道22.8%、九州・沖縄16.3%、近畿13.8%、中国・四国12.3%、中部8.4%、東北1.4%、海外2.1%、また販売チャンネル別売上構成比は卸売(駅・空港・高速道路SAなどの小売店、代理店卸、OEM)48.4%、店舗販売(直営店舗、催事)40.7%、通信販売8.6%(うちルタオ通販7.1%)、海外2.1%、その他0.1%だった。駅・空港・高速道路SAなど交通機関チャネルでの土産品としての販売比率が高いことも特徴である。

■重点施策を着実に遂行

 重点施策として、プレミアム・スイーツブランドの創出と育成(地域・チャンネル特性にマッチした商品開発推進、主力商品リニューアルによるバージョンアップと価格改定、販路開拓やリアル店舗と通販の融合、新業態店の拡大)、インバウンド対策の強化(国内主要国際空港における免税売店等への販売強化、直営店舗での免税対応強化)、首都圏でのWSR化展開(シュクレイのブランド力向上、フレンチトースト専門店「Ivorish(アイボリッシュ)」など新ブランド確立)、海外展開、生産性向上による製造採算改善などを推進している。

 健康食品事業については、藍染めで知られる「タデ藍」を使用した機能性食品の企画販売を行う新会社の純藍を14年9月設立し、野菜不足を補うアンチエイジング飲料「藍の青汁」を15年1月販売開始した。なお16年6月には藍のポリフェノール(フラボノイド)の物質特許、製法特許およびコレステロール合成に関わるHMG−CoA還元酵素阻害剤としての用途特許を取得したと発表している。

 海外展開については、台湾は直接進出、韓国はフランチャイズ方式で進出する。またシュクレイが香港・ハンドメイド社と共同出資で香港に合弁会社ハニーシュクレイを設立し、15年12月から香港で「東京ミルク工場」の店舗展開を開始した。

 当面の重点施策の数値目標として、18年3月期に国内主要国際空港でのインバウンド売上高25億円(16年3月期実績8億10百万円)、海外売上高(台湾現地法人売上高+韓国・香港向けロイヤルティ含む国内出荷売上高)15億円(同5億50百万円)、首都圏主要売上高(シュクレイ、アイボリッシュ、グラッシェル)60億円(同38億50百万円)の合計100億円(同52億10百万円)を掲げている。

■クリスマス・年末年始・バレンタイン需要などで下期の構成が高い収益構造

 四半期別推移を見ると、15年3月期は売上高が第1四半期50億01百万円、第2四半期58億89百万円、第3四半期62億75百万円、第4四半期58億02百万円、営業利益が2億02百万円、5億10百万円、8億66百万円、4億55百万円、16年3月期は売上高が55億42百万円、65億68百万円、69億68百万円、75億34百万円、営業利益が3億49百万円、9億31百万円、11億48百万円、8億48百万円だった。16年3月期第4四半期売上高はフランセの新規連結も寄与したが、クリスマス・年末年始・バレンタイン・ホワイトデー需要などで下期の構成比が高い収益構造である。

 16年3月期はシュクレイを中心とする首都圏エリア展開強化、空港でのインバウンド・アウトバウンド対応強化、商品プレミアム化など重点施策遂行の成果に加えて、生産効率改善、価格改定、経費効率的使用なども寄与して大幅増収増益だった。首都圏主要売上高(シュクレイ、アイボリッシュ、グラッシェル)は38億50百万円で15年3月期比7億92百万円増加した。特にシュクレイがブランド知名度向上効果で躍進した。国内主要国際空港における売上高は8億10百万円で同5億76百万円増加した。

 売上総利益は同20.4%増加し、売上総利益率は55.2%で同2.0ポイント上昇した。販管費は同12.2%増加したが、販管費比率は42.9%で同1.4ポイント低下した。特別利益では負ののれん発生益を計上した。ROEは23.3%で同8.0ポイント上昇、自己資本比率は60.1%で同1.0ポイント低下した。配当は同20円増配の年間60円(期末一括)で配当性向は27.0%だった。利益配分については内部留保、業績水準ならびに配当性向等を総合的に勘案して利益還元に努めることを基本方針としている。

 セグメント別(連結調整前)に見ると、ケイシイシイは売上高が同9.2%増の90億95百万円で営業利益が同34.8%増の12億90百万円、寿製菓・但馬寿(16年1月の組織再編に伴ってセグメントを統合)は売上高が同8.9%増の88億67百万円で営業利益が同19.8%増の6億71百万円、販売子会社は売上高が同9.8%増の48億68百万円で営業利益が同46.7%増の3億30百万円、シュクレイは売上高が同36.6%増の38億18百万円で営業利益が同2.9倍の4億36百万円、九十九島グループは売上高が同4.2%増の35億54百万円で営業利益が同42.9%減の85百万円、フランセ(新規連結2ヶ月分)は売上高が9億17百万円で営業利益が1億29百万円、その他(新規連結の台湾における菓子事業含む)は売上高が同8.6倍の2億27百万円で営業利益が45百万円の赤字(前々期は64百万円の赤字)だった。

■17年3月期第2四半期累計は2桁増収・営業増益・経常増益

 今期(17年3月期)第2四半期累計(4〜9月)連結業績は売上高が前年同期比22.2%増の148億01百万円、営業利益が同13.4%増の14億52百万円、経常利益が同12.7%増の14億71百万円、純利益が同10.7%減の8億62百万円だった。なおフランセを除く売上高は同9.9%増の133億11百万円だった。

 税負担の増加で最終減益だが、インバウンド対策強化や首都圏展開推進など重点施策を着実に遂行し、フランセの季節要因によるマイナス影響を吸収して2桁営業増益・経常増益だった。売上総利益は同24.1%増加し、売上総利益率は54.8%で同0.8ポイント上昇した。生産効率の改善や価格改定などが寄与した。販管費は同26.7%増加し、販管費比率は45.0%で同1.6ポイント上昇した。

 インバウンド売上(国内主要国際空港売上)高は8億17百万円で同5億32百万円増加した。海外売上(台湾、韓国、香港、その他)は2億75百万円で同91百万円増加した。首都圏主要売上高(シュクレイ、アイボリッシュ、グラッシェル)は23億44百万円で同5億14百万円増加した。特にシュクレイが首都圏でのたブランド展開を加速した。重点施策3項目合計売上高は34億37百万円で同11億37百万円だった。

 セグメント別(連結調整前)では、ケイシイシイは売上高が同9.3%増の42億63百万円で営業利益が同20.2%増の4億23百万円、寿製菓・但馬寿は売上高が同7.8%増の49億48百万円で営業利益が同54.9%増の6億34百万円、販売子会社は売上高が同1.5%増の25億04百万円で営業利益が同3.3%増の1億80百万円、シュクレイは売上高が同36.5%増の24億30百万円で営業利益が同65.8%増の3億07百万円、九十九島グループは売上高が同4.9%減の16億11百万円で営業利益が19百万円の赤字(前年同期は49百万円の黒字)、フランセは売上高が14億90百万円で営業利益が2億29百万円の赤字、その他(台湾の菓子事業含む)は売上高が同10.8%増の1億12百万円で営業利益が38百万円の赤字(同28百万円の赤字)だった。

 九十九島グループは4月に発生した熊本地震が影響して減収減益だったが、ケイシイシイは商品充実化や販促強化、寿製菓・但馬寿は新商品開発や製造稼働率向上、シュクレイは新ブランド・新販売チャネル展開強化が寄与した。なおフランセの主力商品「ミルフィユ」は年末・バレンタイン・ホワイトデーなど、下期に売上が集中するイベント型の商品のため、業績は上期が営業赤字、下期が営業黒字、通期で営業黒字となる季節要因がある。このためフランセの連結によって、利益面では上期がマイナス影響、下期がプラス影響、通期でプラス影響となる。

 四半期別の業績推移を見ると、売上高は第1四半期67億24百万円、第2四半期80億77百万円、営業利益は3億72百万円、10億80百万円だった。

■17年3月期通期は2桁営業増益・連続増配予想

 今期(16年3月期)通期の連結業績予想(5月12日公表)は、売上高が前期(16年3月期)比17.9%増の313億70百万円、営業利益が同12.3%増の36億80百万円、経常利益が同11.3%増の37億円、純利益が同4.5%増の24億10百万円としている。配当予想は年間25円(期末一括)である。16年4月1日付株式3分割を考慮して分割前に遡及修正すると年間75円で、前期の年間60円に対して実質的に15円増配となる。また予想配当性向は32.3%となる。

 シュクレイを中心とする首都圏エリア展開強化、空港でのインバウンド・アウトバウンド対応強化、商品プレミアム化など重点施策の着実な遂行の成果、フランセの通期連結などで2桁営業増益予想である。売上総利益率は55.5%で同0.3ポイント上昇、販管費比率は43.8%で同0.9ポイント上昇を想定している。なおフランセの影響を除くベースでは売上高が同6.1%増の272億70百万円、経常利益が同8.8%増の34億77百万円としている。フランセの収益構造は事業・商品特性による季節変動要因で下期の構成比が高い。そして経営の抜本的見直し(工場改善、リブランディング、経営管理システムの変更など)では下期からの収益改善を見込んでいる。

 セグメント別(連結調整前)の計画は、ケイシイシイの売上高が同6.7%増の97億円で営業利益が同10.9%増の14億30百万円、寿製菓・但馬寿の売上高が同6.7%増の94億60百万円で営業利益が同7.5%増の7億22百万円、販売子会社の売上高が同5.6%増の51億40百万円で営業利益が同19.8%増の3億95百万円、シュクレイの売上高が同14.7%増の43億80百万円で営業利益が同10.1%増の4億80百万円、九十九島グループの売上高が同1.0%増の35億90百万円で営業利益が同27.1%減の62百万円、フランセ(12ヶ月)の売上高が41億円で営業利益が1億12百万円、その他(台湾における菓子事業含む)の売上高が同36.6%増の3億10百万円で営業利益が64百万円の赤字(前期は45百万円の赤字)としている。

 通期会社予想に対する第2四半期累計の進捗率は売上高が47.2%、営業利益が39.5%、経常利益が39.8%、純利益が35.8%と低水準の形だが、クリスマス・年末年始・バレンタイン・ホワイトデー需要などで下期の構成比が高い収益構造のためネガティブ要因とはならない。首都圏を中心とする新業態店の知名度・ブランド力向上、新商品の開発・投入の加速、販促・接客強化による消費者への訴求力向上、商品のプレミアム化、製造採算改善、海外展開など積極的な施策の効果で、中期成長シナリオに変化はないだろう。

■株主優待は毎年3月末に実施

 株主優待制度については毎年3月末現在の株主に対して実施している。100株以上〜500株未満所有株主に対して2000円相当の自社グループ製品、500株以上〜1000株未満所有株主に対して4000円相当の自社グループ製品、さらに1000株以上所有株主に対して4000円相当のグループ製品+3000円相当の直営店舗利用優待券(代替商品送付可)を贈呈する。

■株価は調整一巡して戻り試す

 株価の動き(16年4月1日付で株式3分割)を見ると、11月8日の戻り高値2998円から反落したが、12月7日の直近安値2399円から切り返している。調整が一巡したようだ。

 12月12日の終値2647円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想連結EPS77円44銭で算出)は34〜35倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間25円で算出)は0.9%近辺、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS346円14銭で算出)は7.6倍近辺である。時価総額は約824億円である。

 週足チャートで見ると52週移動平均線近辺から切り返し、26週移動平均線回復の動きを強めている。調整一巡して戻りを試す展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[11月09日更新]

寿スピリッツは戻り歩調で7月高値目指す、17年3月期第2四半期累計2桁営業増益

 寿スピリッツ<2222>(東1)は「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げ、首都圏エリア展開強化や商品プレミアム化などの重点施策を加速している。11月1日発表した17年3月期第2四半期累計連結業績は2桁増収・営業増益だった。通期も2桁営業増益・連続増配予想で中期成長シナリオに変化はない。株価は戻り歩調で7月の上場来高値を目指す展開だろう。

■「お菓子の総合プロデューサー」として地域限定ブランド菓子を展開

 地域限定ブランド菓子の製造・販売を主力とする持株会社である。全国各地のお菓子のオリジナルブランドとショップブランドを創造する「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げ、製造卸から製造小売に事業モデルを転換して高収益化を推進している。さらに「ワールド サプライジング リゾート(WSR)宣言」を経営スローガンに掲げ、中期経営目標を売上高経常利益率20%としている。

 主要子会社は、山陰地区中心に「お菓子の壽城」「ラングドシャ」ブランドなどを展開する寿製菓、北海道中心に「ルタオ」ブランドを展開するケイシイシイ、首都圏中心に「東京ミルクチーズ工場」「ザ・メープルマニア」など洋菓子を展開するシュクレイ、九州中心に「赤い風船」ブランドを展開する九十九島グループ、関西中心に「遊月亭」ブランドを展開する但馬寿、そして販売子会社(東海地区3社、中国・九州地区4社、関西地区2社)である。

 16年1月但馬寿の菓子製造部門の全部および販売部門のうちグループ向け卸営業に関する事業を寿製菓に承継した。また明治ホールディングス<2269>グループで「ミルフィユ」など洋菓子製造・販売を行うフランセを子会社化(16年2月から新規連結)し、10月17日には主要ブランド「横濱フランセ」のブランドリニューアルを行うと発表している。

 なお16年3月期の地域別売上構成比は首都圏23.1%、北海道22.8%、九州・沖縄16.3%、近畿13.8%、中国・四国12.3%、中部8.4%、東北1.4%、海外2.1%、また販売チャンネル別売上構成比は卸売(駅・空港・高速道路SAなどの小売店、代理店卸、OEM)48.4%、店舗販売(直営店舗、催事)40.7%、通信販売8.6%(うちルタオ通販7.1%)、海外2.1%、その他0.1%だった。駅・空港・高速道路SAなど交通機関チャネルでの土産品としての販売比率が高いことも特徴である。

■重点施策を着実に遂行

 重点施策として、プレミアム・スイーツブランドの創出と育成(地域・チャンネル特性にマッチした商品開発推進、主力商品リニューアルによるバージョンアップと価格改定、販路開拓やリアル店舗と通販の融合、新業態店の拡大)、インバウンド対策の強化(国内主要国際空港における免税売店等への販売強化、直営店舗での免税対応強化)、首都圏でのWSR化展開(シュクレイのブランド力向上、フレンチトースト専門店「Ivorish(アイボリッシュ)」など新ブランド確立)、海外展開、生産性向上による製造採算改善などを推進している。

 健康食品事業については、藍染めで知られる「タデ藍」を使用した機能性食品の企画販売を行う新会社の純藍を14年9月設立し、野菜不足を補うアンチエイジング飲料「藍の青汁」を15年1月販売開始した。なお16年6月には藍のポリフェノール(フラボノイド)の物質特許、製法特許およびコレステロール合成に関わるHMG−CoA還元酵素阻害剤としての用途特許を取得したと発表している。

 海外展開については、台湾は直接進出、韓国はフランチャイズ方式で進出する。またシュクレイが香港・ハンドメイド社と共同出資で香港に合弁会社ハニーシュクレイを設立し、15年12月から香港で「東京ミルク工場」の店舗展開を開始した。

 当面の重点施策の数値目標として、18年3月期に国内主要国際空港でのインバウンド売上高25億円(16年3月期実績8億10百万円)、海外売上高(台湾現地法人売上高+韓国・香港向けロイヤルティ含む国内出荷売上高)15億円(同5億50百万円)、首都圏主要売上高(シュクレイ、アイボリッシュ、グラッシェル)60億円(同38億50百万円)の合計100億円(同52億10百万円)を掲げている。

■クリスマス・年末年始・バレンタイン需要などで下期の構成が高い収益構造

 四半期別推移を見ると、15年3月期は売上高が第1四半期50億01百万円、第2四半期58億89百万円、第3四半期62億75百万円、第4四半期58億02百万円、営業利益が2億02百万円、5億10百万円、8億66百万円、4億55百万円、16年3月期は売上高が55億42百万円、65億68百万円、69億68百万円、75億34百万円、営業利益が3億49百万円、9億31百万円、11億48百万円、8億48百万円だった。16年3月期第4四半期売上高はフランセの新規連結も寄与したが、クリスマス・年末年始・バレンタイン・ホワイトデー需要などで下期の構成比が高い収益構造である。

 16年3月期はシュクレイを中心とする首都圏エリア展開強化、空港でのインバウンド・アウトバウンド対応強化、商品プレミアム化など重点施策遂行の成果に加えて、生産効率改善、価格改定、経費効率的使用なども寄与して大幅増収増益だった。首都圏主要売上高(シュクレイ、アイボリッシュ、グラッシェル)は38億50百万円で15年3月期比7億92百万円増加した。特にシュクレイがブランド知名度向上効果で躍進した。国内主要国際空港における売上高は8億10百万円で同5億76百万円増加した。

 売上総利益は同20.4%増加し、売上総利益率は55.2%で同2.0ポイント上昇した。販管費は同12.2%増加したが、販管費比率は42.9%で同1.4ポイント低下した。特別利益では負ののれん発生益を計上した。ROEは23.3%で同8.0ポイント上昇、自己資本比率は60.1%で同1.0ポイント低下した。配当は同20円増配の年間60円(期末一括)で配当性向は27.0%だった。利益配分については内部留保、業績水準ならびに配当性向等を総合的に勘案して利益還元に努めることを基本方針としている。

 セグメント別(連結調整前)に見ると、ケイシイシイは売上高が同9.2%増の90億95百万円で営業利益が同34.8%増の12億90百万円、寿製菓・但馬寿(16年1月の組織再編に伴ってセグメントを統合)は売上高が同8.9%増の88億67百万円で営業利益が同19.8%増の6億71百万円、販売子会社は売上高が同9.8%増の48億68百万円で営業利益が同46.7%増の3億30百万円、シュクレイは売上高が同36.6%増の38億18百万円で営業利益が同2.9倍の4億36百万円、九十九島グループは売上高が同4.2%増の35億54百万円で営業利益が同42.9%減の85百万円、フランセ(新規連結2ヶ月分)は売上高が9億17百万円で営業利益が1億29百万円、その他(新規連結の台湾における菓子事業含む)は売上高が同8.6倍の2億27百万円で営業利益が45百万円の赤字(前々期は64百万円の赤字)だった。

■17年3月期第2四半期累計は2桁増収・営業増益・経常増益

 11月1日発表した今期(17年3月期)第2四半期累計(4〜9月)連結業績は売上高が前年同期比22.2%増の148億01百万円、営業利益が同13.4%増の14億52百万円、経常利益が同12.7%増の14億71百万円、純利益が同10.7%減の8億62百万円だった。なおフランセを除く売上高は同9.9%増の133億11百万円だった。

 税負担の増加で最終減益だが、インバウンド対策強化や首都圏展開推進など重点施策を着実に遂行し、フランセの季節要因によるマイナス影響を吸収して2桁営業増益・経常増益だった。売上総利益は同24.1%増加し、売上総利益率は54.8%で同0.8ポイント上昇した。生産効率の改善や価格改定などが寄与した。販管費は同26.7%増加し、販管費比率は45.0%で同1.6ポイント上昇した。

 インバウンド売上(国内主要国際空港売上)高は8億17百万円で同5億32百万円増加した。海外売上(台湾、韓国、香港、その他)は2億75百万円で同91百万円増加した。首都圏主要売上高(シュクレイ、アイボリッシュ、グラッシェル)は23億44百万円で同5億14百万円増加した。特にシュクレイが首都圏でのたブランド展開を加速した。重点施策3項目合計売上高は34億37百万円で同11億37百万円だった。

 セグメント別(連結調整前)では、ケイシイシイは売上高が同9.3%増の42億63百万円で営業利益が同20.2%増の4億23百万円、寿製菓・但馬寿は売上高が同7.8%増の49億48百万円で営業利益が同54.9%増の6億34百万円、販売子会社は売上高が同1.5%増の25億04百万円で営業利益が同3.3%増の1億80百万円、シュクレイは売上高が同36.5%増の24億30百万円で営業利益が同65.8%増の3億07百万円、九十九島グループは売上高が同4.9%減の16億11百万円で営業利益が19百万円の赤字(前年同期は49百万円の黒字)、フランセは売上高が14億90百万円で営業利益が2億29百万円の赤字、その他(台湾の菓子事業含む)は売上高が同10.8%増の1億12百万円で営業利益が38百万円の赤字(同28百万円の赤字)だった。

 九十九島グループは4月に発生した熊本地震が影響して減収減益だったが、ケイシイシイは商品充実化や販促強化、寿製菓・但馬寿は新商品開発や製造稼働率向上、シュクレイは新ブランド・新販売チャネル展開強化が寄与した。なおフランセの主力商品「ミルフィユ」は年末・バレンタイン・ホワイトデーなど、下期に売上が集中するイベント型の商品のため、業績は上期が営業赤字、下期が営業黒字、通期で営業黒字となる季節要因がある。このためフランセの連結によって、利益面では上期がマイナス影響、下期がプラス影響、通期でプラス影響となる。

 四半期別の業績推移を見ると、売上高は第1四半期67億24百万円、第2四半期80億77百万円、営業利益は3億72百万円、10億80百万円だった。

■17年3月期通期は2桁営業増益・連続増配予想

 今期(16年3月期)通期の連結業績予想は前回予想(5月12日公表)を据え置いて、売上高が前期(16年3月期)比17.9%増の313億70百万円、営業利益が同12.3%増の36億80百万円、経常利益が同11.3%増の37億円、純利益が同4.5%増の24億10百万円としている。配当予想は年間25円(期末一括)である。16年4月1日付株式3分割を考慮して分割前に遡及修正すると年間75円で、前期の年間60円に対して実質的に15円増配となる。また予想配当性向は32.3%となる。

 シュクレイを中心とする首都圏エリア展開強化、空港でのインバウンド・アウトバウンド対応強化、商品プレミアム化など重点施策の着実な遂行の成果、フランセの通期連結などで2桁営業増益予想である。売上総利益率は55.5%で同0.3ポイント上昇、販管費比率は43.8%で同0.9ポイント上昇を想定している。なおフランセの影響を除くベースでは売上高が同6.1%増の272億70百万円、経常利益が同8.8%増の34億77百万円としている。フランセの収益構造は事業・商品特性による季節変動要因で下期の構成比が高い。そして経営の抜本的見直し(工場改善、リブランディング、経営管理システムの変更など)では下期からの収益改善を見込んでいる。

 セグメント別(連結調整前)の計画は、ケイシイシイの売上高が同6.7%増の97億円で営業利益が同10.9%増の14億30百万円、寿製菓・但馬寿の売上高が同6.7%増の94億60百万円で営業利益が同7.5%増の7億22百万円、販売子会社の売上高が同5.6%増の51億40百万円で営業利益が同19.8%増の3億95百万円、シュクレイの売上高が同14.7%増の43億80百万円で営業利益が同10.1%増の4億80百万円、九十九島グループの売上高が同1.0%増の35億90百万円で営業利益が同27.1%減の62百万円、フランセ(12ヶ月)の売上高が41億円で営業利益が1億12百万円、その他(台湾における菓子事業含む)の売上高が同36.6%増の3億10百万円で営業利益が64百万円の赤字(前期は45百万円の赤字)としている。

 通期会社予想に対する第2四半期累計の進捗率は売上高が47.2%、営業利益が39.5%、経常利益が39.8%、純利益が35.8%と低水準の形だが、クリスマス・年末年始・バレンタイン・ホワイトデー需要などで下期の構成比が高い収益構造のためネガティブ要因とはならない。首都圏を中心とする新業態店の知名度・ブランド力向上、新商品の開発・投入の加速、販促・接客強化による消費者への訴求力向上、商品のプレミアム化、製造採算改善、海外展開など積極的な施策の効果で、中期成長シナリオに変化はないだろう。

■株主優待は毎年3月末に実施

 株主優待制度については毎年3月末現在の株主に対して実施している。100株以上〜500株未満所有株主に対して2000円相当の自社グループ製品、500株以上〜1000株未満所有株主に対して4000円相当の自社グループ製品、さらに1000株以上所有株主に対して4000円相当のグループ製品+3000円相当の直営店舗利用優待券(代替商品送付可)を贈呈する。

■株価は戻り歩調で7月高値目指す

 株価の動き(16年4月1日付で株式3分割)を見ると、8月下旬〜9月上旬の直近安値圏2000円台から切り返して戻り歩調だ。そして第2四半期累計連結業績を好感する形で11月7日には2944円まで上伸した。

 11月7日の終値2934円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想連結EPS77円44銭で算出)は37〜38倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間25円で算出)は0.9%近辺、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS346円14銭で算出)は8.5倍近辺である。時価総額は約913億円である。

 週足チャートで見ると上向きに転じた13週移動平均線がサポートラインの形となった。そして26週移動平均線を突破して基調転換を確認した形だ。中期成長シナリオに変化はなく、7月の上場来高値3625円を目指す展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[10月12日更新]

寿スピリッツは17年3月期第2四半期累計の売上高(概算)は前年同期比22.3%増収

 寿スピリッツ<2222>(東1)は「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げ、首都圏エリア展開強化や商品プレミアム化などの重点施策を加速している。10月11日発表した17年3月期第2四半期累計の売上高(概算)は前年同期比22.3%増収と好調だった。通期2桁営業増益・連続増配予想で中期成長シナリオに変化はない。株価は調整一巡して戻り歩調だ。7月の上場来高値を目指す展開だろう。なお11月1日に第2四半期累計業績発表を予定している。

■「お菓子の総合プロデューサー」として地域限定ブランド菓子を展開

 地域限定ブランド菓子の製造・販売を主力とする持株会社である。全国各地のお菓子のオリジナルブランドとショップブランドを創造する「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げ、製造卸から製造小売に事業モデルを転換して高収益化を推進している。さらに「ワールド サプライジング リゾート(WSR)宣言」を経営スローガンに掲げ、中期経営目標を売上高経常利益率20%としている。

 主要子会社は、山陰地区中心に「お菓子の壽城」「ラングドシャ」ブランドなどを展開する寿製菓、北海道中心に「ルタオ」ブランドを展開するケイシイシイ、首都圏中心に「東京ミルクチーズ工場」「ザ・メープルマニア」など洋菓子を展開するシュクレイ、九州中心に「赤い風船」ブランドを展開する九十九島グループ、関西中心に「遊月亭」ブランドを展開する但馬寿、そして販売子会社(東海地区3社、中国・九州地区4社、関西地区2社)である。

 16年1月但馬寿の菓子製造部門の全部および販売部門のうちグループ向け卸営業に関する事業を寿製菓に承継した。また明治ホールディングス<2269>グループで「ミルフィユ」など洋菓子製造・販売を行うフランセを子会社化(16年2月から新規連結)した。

 なお16年3月期の地域別売上構成比は首都圏23.1%、北海道22.8%、九州・沖縄16.3%、近畿13.8%、中国・四国12.3%、中部8.4%、東北1.4%、海外2.1%、また販売チャンネル別売上構成比は卸売(駅・空港・高速道路SAなどの小売店、代理店卸、OEM)48.4%、店舗販売(直営店舗、催事)40.7%、通信販売8.6%(うちルタオ通販7.1%)、海外2.1%、その他0.1%だった。駅・空港・高速道路SAなど交通機関チャネルでの土産品としての販売比率が高いことも特徴である。

■重点施策を着実に遂行

 重点施策として、プレミアム・スイーツブランドの創出と育成(地域・チャンネル特性にマッチした商品開発推進、主力商品リニューアルによるバージョンアップと価格改定、販路開拓やリアル店舗と通販の融合、新業態店の拡大)、インバウンド対策の強化(国内主要国際空港における免税売店等への販売強化、直営店舗での免税対応強化)、首都圏でのWSR化展開(シュクレイのブランド力向上、フレンチトースト専門店「Ivorish(アイボリッシュ)」など新ブランド確立)、海外展開、生産性向上による製造採算改善などを推進している。

 健康食品事業については、藍染めで知られる「タデ藍」を使用した機能性食品の企画販売を行う新会社の純藍を14年9月設立し、野菜不足を補うアンチエイジング飲料「藍の青汁」を15年1月販売開始した。なお16年6月には藍のポリフェノール(フラボノイド)の物質特許、製法特許およびコレステロール合成に関わるHMG−CoA還元酵素阻害剤としての用途特許を取得したと発表している。

 海外展開については、台湾は直接進出、韓国はフランチャイズ方式で進出する。またシュクレイが香港・ハンドメイド社と共同出資で香港に合弁会社ハニーシュクレイを設立し、15年12月から香港で「東京ミルク工場」の店舗展開を開始した。

 当面の重点施策の数値目標として、18年3月期に国内主要国際空港でのインバウンド売上高25億円(16年3月期実績8億10百万円)、海外売上高(台湾現地法人売上高+韓国・香港向けロイヤルティ含む国内出荷売上高)15億円(同5億50百万円)、首都圏主要売上高(シュクレイ、アイボリッシュ、グラッシェル)60億円(同38億50百万円)の合計100億円(同52億10百万円)を掲げている。

■クリスマス・年末年始需要などで第3四半期の構成が高い収益構造

 四半期別推移を見ると、15年3月期は売上高が第1四半期50億01百万円、第2四半期58億89百万円、第3四半期62億75百万円、第4四半期58億02百万円、営業利益が2億02百万円、5億10百万円、8億66百万円、4億55百万円、16年3月期は売上高が55億42百万円、65億68百万円、69億68百万円、75億34百万円、営業利益が3億49百万円、9億31百万円、11億48百万円、8億48百万円だった。16年3月期第4四半期売上高はフランセの新規連結も寄与したが、クリスマス・年末年始需要などで第3四半期の構成比が高い収益構造である。

 16年3月期はシュクレイを中心とする首都圏エリア展開強化、空港でのインバウンド・アウトバウンド対応強化、商品プレミアム化など重点施策遂行の成果に加えて、生産効率改善、価格改定、経費効率的使用なども寄与して大幅増収増益だった。首都圏主要売上高(シュクレイ、アイボリッシュ、グラッシェル)は38億50百万円で15年3月期比7億92百万円増加した。特にシュクレイがブランド知名度向上効果で躍進した。国内主要国際空港における売上高は8億10百万円で同5億76百万円増加した。

 売上総利益は同20.4%増加し、売上総利益率は55.2%で同2.0ポイント上昇した。販管費は同12.2%増加したが、販管費比率は42.9%で同1.4ポイント低下した。特別利益では負ののれん発生益を計上した。ROEは23.3%で同8.0ポイント上昇、自己資本比率は60.1%で同1.0ポイント低下した。配当は同20円増配の年間60円(期末一括)で配当性向は27.0%だった。利益配分については内部留保、業績水準ならびに配当性向等を総合的に勘案して利益還元に努めることを基本方針としている。

 セグメント別(連結調整前)に見ると、ケイシイシイは売上高が同9.2%増の90億95百万円で営業利益が同34.8%増の12億90百万円、寿製菓・但馬寿(16年1月の組織再編に伴ってセグメントを統合)は売上高が同8.9%増の88億67百万円で営業利益が同19.8%増の6億71百万円、販売子会社は売上高が同9.8%増の48億68百万円で営業利益が同46.7%増の3億30百万円、シュクレイは売上高が同36.6%増の38億18百万円で営業利益が同2.9倍の4億36百万円、九十九島グループは売上高が同4.2%増の35億54百万円で営業利益が同42.9%減の85百万円、フランセ(新規連結2ヶ月分)は売上高が9億17百万円で営業利益が1億29百万円、その他(新規連結の台湾における菓子事業含む)は売上高が同8.6倍の2億27百万円で営業利益が45百万円の赤字(前々期は64百万円の赤字)だった。

■17年3月期第1四半期は増収営業増益

 今期(17年3月期)第1四半期(4〜6月)の連結業績は売上高が前年同期比21.3%増の67億24百万円、営業利益が同6.6%増の3億72百万円、経常利益が同4.1%増の3億82百万円、純利益が同16.2%減の1億86百万円だった。法人税等の増加で最終減益だったが、インバウンド対策や首都圏展開の推進など重点施策を着実に遂行し、フランセの季節要因によるマイナス影響を吸収して営業・経常増益だった。売上総利益は同23.8%増加し、売上総利益率は54.3%で同1.1ポイント上昇した。販管費は同26.1%増加し、販管費比率は48.7%で同1.8ポイント上昇した。

 首都圏主要売上高(シュクレイ、アイボリッシュ、グラッシェル)は9億94百万円で同2億07百万円増加した。特にシュクレイが首都圏でのWSR化展開を加速した。インバウンド売上(国内主要国際空港売上)高は3億76百万円で同2億62百万円増加した。海外売上(台湾、韓国、香港、その他)は1億46百万円で同63百万円増加した。

 セグメント別(連結調整前)に見ると、ケイシイシイは売上高が同6.5%増の20億04百万円で営業利益が同75.4%増の1億55百万円、寿製菓・但馬寿は売上高が同7.3%増の21億72百万円で営業利益が同41.4%増の1億75百万円、販売子会社は売上高が同2.3%増の11億50百万円で営業利益が同6.5%増の53百万円、シュクレイは売上高が同38.3%増の10億44百万円で営業利益が同67.4%増の95百万円、九十九島グループは売上高が同5.8%減の7億46百万円で営業利益が41百万円の赤字(前年同期は2百万円の黒字)、フランセは売上高が7億04百万円で営業利益が1億23百万円の赤字、その他(台湾の菓子事業含む)は売上高が同26.3%増の61百万円で営業利益が12百万円の赤字(同12百万円の赤字)だった。

 なおフランセ連結の影響を除くと、売上高は同8.6%増の60億19百万円、経常利益は同38.3%増の5億08百万円だった。フランセの主力商品「ミルフィユ」は年末・バレンタイン・ホワイトデーなど、下期に売上が集中するイベント型の商品で、業績は上期が営業赤字、下期が営業黒字、通期で営業黒字となる季節要因がある。このためフランセの連結によって、利益面では上期がマイナス影響、下期がプラス影響、通期でプラス影響となる。

■17年3月期第2四半期累計の売上高(概算)は前年同期比22.3%増収

 10月11日発表した17年3月期第2四半期累計(4〜9月)売上高(概算)は前年同期比22.3%増の148億12百万円だった。フランセ連結の影響を除くと同10.0%増収だった。

 セグメント別(連結調整前)には、ケイシイシイが同9.4%増の42億66百万円、寿製菓・但馬寿が同7.8%増の49億48百万円、販売子会社が同1.5%増の25億05百万円、シュクレイが同36.5%増の24億31百万円、九十九島グループが同4.9%減の16億12百万円、フランセが14億90百万円、その他(台湾の菓子事業含む)が同10.8%増の1億13百万円だった。九十九島グループが熊本地震発生による観光客減少の影響を受けたが、首都圏エリアのシュクレイが店舗・催事の好調で大幅増収だった。

■17年3月期通期は2桁営業増益・連続増配予想

 今期(16年3月期)通期の連結業績予想(5月12日公表)は、売上高が前期(16年3月期)比17.9%増の313億70百万円、営業利益が同12.3%増の36億80百万円、経常利益が同11.3%増の37億円、純利益が同4.5%増の24億10百万円としている。配当予想は年間25円(期末一括)である。16年4月1日付株式3分割を考慮して分割前に遡及修正すると年間75円で、前期の年間60円に対して実質的に15円増配となる。また予想配当性向は32.3%となる。

 シュクレイを中心とする首都圏エリア展開強化、空港でのインバウンド・アウトバウンド対応強化、商品プレミアム化など重点施策の着実な遂行の成果、フランセの通期連結などで2桁営業増益予想である。売上総利益率は55.5%で同0.3ポイント上昇、販管費比率は43.8%で同0.9ポイント上昇を想定している。なおフランセの影響を除くベースでは売上高が同6.1%増の272億70百万円、経常利益が同8.8%増の34億77百万円としている。フランセの収益構造は事業・商品特性による季節変動要因で下期の構成比が高い。そして経営の抜本的見直し(工場改善、リブランディング、経営管理システムの変更など)では下期からの収益改善を見込んでいる。

 セグメント別(連結調整前)の計画は、ケイシイシイの売上高が同6.7%増の97億円で営業利益が同10.9%増の14億30百万円、寿製菓・但馬寿の売上高が同6.7%増の94億60百万円で営業利益が同7.5%増の7億22百万円、販売子会社の売上高が同5.6%増の51億40百万円で営業利益が同19.8%増の3億95百万円、シュクレイの売上高が同14.7%増の43億80百万円で営業利益が同10.1%増の4億80百万円、九十九島グループの売上高が同1.0%増の35億90百万円で営業利益が同27.1%減の62百万円、フランセ(12ヶ月)の売上高が41億円で営業利益が1億12百万円、その他(台湾における菓子事業含む)の売上高が同36.6%増の3億10百万円で営業利益が64百万円の赤字(前期は45百万円の赤字)としている。

 通期会社予想に対する第1四半期の進捗率は、売上高が21.4%、営業利益が10.1%、経常利益が10.3%、純利益が7.7%と低水準の形だが、年末商戦などで第3四半期の構成比が高い収益構造であり、フランセの収益も下期偏重の季節要因があることを考慮すればネガティブ要因とはならない。首都圏を中心とする新業態店の知名度・ブランド力向上、新商品の開発・投入の加速、販促・接客強化による消費者への訴求力向上、商品のプレミアム化、製造採算改善、海外展開など積極的な施策の効果で、中期成長シナリオに変化はないだろう。

■株主優待は毎年3月末に実施

 株主優待制度については毎年3月末現在の株主に対して実施している。100株以上〜500株未満所有株主に対して2000円相当の自社グループ製品、500株以上〜1000株未満所有株主に対して4000円相当の自社グループ製品、さらに1000株以上所有株主に対して4000円相当のグループ製品+3000円相当の直営店舗利用優待券(代替商品送付可)を贈呈する。

■株価は調整一巡して戻り歩調

 株価の動き(16年4月1日付で株式3分割)を見ると、第1四半期業績発表をきっかけとして上場来高値圏から急反落したが、直近安値圏2000円台から切り返して戻り歩調だ。調整が一巡したようだ。

 10月11日の終値2422円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想連結EPS77円44銭で算出)は31〜32倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間25円で算出)は1.0%近辺、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS346円14銭で算出)は7.0倍近辺である。時価総額は約754億円である。

 日足チャートで見ると25日移動平均線が上向きに転じてサポートラインの形となった。また週足チャートで見ると52週移動平均線近辺から切り返している。中期成長シナリオに変化はなく、7月の上場来高値3625円を目指す展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[9月15日更新]

寿スピリッツは調整一巡して切り返し、17年3月期2桁営業増益・連続増配予想で中期成長シナリオに変化なし

 寿スピリッツ<2222>(東1)は「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げ、首都圏エリア展開強化や商品プレミアム化などの重点施策を加速している。17年3月期2桁営業増益・連続増配予想で中期成長シナリオに変化はない。株価は上場来高値圏から急反落したが、調整一巡して切り返しの動きを強めている。7月の上場来高値を目指す展開だろう。

■「お菓子の総合プロデューサー」として地域限定ブランド菓子を展開

 地域限定ブランド菓子の製造・販売を主力とする持株会社である。全国各地のお菓子のオリジナルブランドとショップブランドを創造する「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げ、製造卸から製造小売に事業モデルを転換して高収益化を推進している。さらに「ワールド サプライジング リゾート(WSR)宣言」を経営スローガンに掲げ、中期経営目標を売上高経常利益率20%としている。

 主要子会社は、山陰地区中心に「お菓子の壽城」「ラングドシャ」ブランドなどを展開する寿製菓、北海道中心に「ルタオ」ブランドを展開するケイシイシイ、首都圏中心に「東京ミルクチーズ工場」「ザ・メープルマニア」など洋菓子を展開するシュクレイ、九州中心に「赤い風船」ブランドを展開する九十九島グループ、関西中心に「遊月亭」ブランドを展開する但馬寿、そして販売子会社(東海地区3社、中国・九州地区4社、関西地区2社)である。

 16年1月但馬寿の菓子製造部門の全部および販売部門のうちグループ向け卸営業に関する事業を寿製菓に承継した。また明治ホールディングス<2269>グループで「ミルフィユ」など洋菓子製造・販売を行うフランセを子会社化(16年2月から新規連結)した。

 なお16年3月期の地域別売上構成比は首都圏23.1%、北海道22.8%、九州・沖縄16.3%、近畿13.8%、中国・四国12.3%、中部8.4%、東北1.4%、海外2.1%、また販売チャンネル別売上構成比は卸売(駅・空港・高速道路SAなどの小売店、代理店卸、OEM)48.4%、店舗販売(直営店舗、催事)40.7%、通信販売8.6%(うちルタオ通販7.1%)、海外2.1%、その他0.1%だった。駅・空港・高速道路SAなど交通機関チャネルでの土産品としての販売比率が高いことも特徴である。

■重点施策を着実に遂行

 重点施策として、プレミアム・スイーツブランドの創出と育成(地域・チャンネル特性にマッチした商品開発推進、主力商品リニューアルによるバージョンアップと価格改定、販路開拓やリアル店舗と通販の融合、新業態店の拡大)、インバウンド対策の強化(国内主要国際空港における免税売店等への販売強化、直営店舗での免税対応強化)、首都圏でのWSR化展開(シュクレイのブランド力向上、フレンチトースト専門店「Ivorish(アイボリッシュ)」など新ブランド確立)、海外展開、生産性向上による製造採算改善などを推進している。

 健康食品事業については、藍染めで知られる「タデ藍」を使用した機能性食品の企画販売を行う新会社の純藍を14年9月設立し、野菜不足を補うアンチエイジング飲料「藍の青汁」を15年1月販売開始した。なお16年6月には藍のポリフェノール(フラボノイド)の物質特許、製法特許およびコレステロール合成に関わるHMG−CoA還元酵素阻害剤としての用途特許を取得したと発表している。

 海外展開については、台湾は直接進出、韓国はフランチャイズ方式で進出する。またシュクレイが香港・ハンドメイド社と共同出資で香港に合弁会社ハニーシュクレイを設立し、15年12月から香港で「東京ミルク工場」の店舗展開を開始した。

 当面の重点施策の数値目標として、18年3月期に国内主要国際空港でのインバウンド売上高25億円(16年3月期実績8億10百万円)、海外売上高(台湾現地法人売上高+韓国・香港向けロイヤルティ含む国内出荷売上高)15億円(同5億50百万円)、首都圏主要売上高(シュクレイ、アイボリッシュ、グラッシェル)60億円(同38億50百万円)の合計100億円(同52億10百万円)を掲げている。

■クリスマス・年末年始需要などで第3四半期の構成が高い収益構造

 四半期別推移を見ると、15年3月期は売上高が第1四半期50億01百万円、第2四半期58億89百万円、第3四半期62億75百万円、第4四半期58億02百万円、営業利益が2億02百万円、5億10百万円、8億66百万円、4億55百万円、16年3月期は売上高が55億42百万円、65億68百万円、69億68百万円、75億34百万円、営業利益が3億49百万円、9億31百万円、11億48百万円、8億48百万円だった。16年3月期第4四半期売上高はフランセの新規連結も寄与したが、クリスマス・年末年始需要などで第3四半期の構成比が高い収益構造である。

 16年3月期はシュクレイを中心とする首都圏エリア展開強化、空港でのインバウンド・アウトバウンド対応強化、商品プレミアム化など重点施策遂行の成果に加えて、生産効率改善、価格改定、経費効率的使用なども寄与して大幅増収増益だった。首都圏主要売上高(シュクレイ、アイボリッシュ、グラッシェル)は38億50百万円で15年3月期比7億92百万円増加した。特にシュクレイがブランド知名度向上効果で躍進した。国内主要国際空港における売上高は8億10百万円で同5億76百万円増加した。

 売上総利益は同20.4%増加し、売上総利益率は55.2%で同2.0ポイント上昇した。販管費は同12.2%増加したが、販管費比率は42.9%で同1.4ポイント低下した。特別利益では負ののれん発生益を計上した。ROEは23.3%で同8.0ポイント上昇、自己資本比率は60.1%で同1.0ポイント低下した。配当は同20円増配の年間60円(期末一括)で配当性向は27.0%だった。利益配分については内部留保、業績水準ならびに配当性向等を総合的に勘案して利益還元に努めることを基本方針としている。

 セグメント別(連結調整前)に見ると、ケイシイシイは売上高が同9.2%増の90億95百万円で営業利益が同34.8%増の12億90百万円、寿製菓・但馬寿(16年1月の組織再編に伴ってセグメントを統合)は売上高が同8.9%増の88億67百万円で営業利益が同19.8%増の6億71百万円、販売子会社は売上高が同9.8%増の48億68百万円で営業利益が同46.7%増の3億30百万円、シュクレイは売上高が同36.6%増の38億18百万円で営業利益が同2.9倍の4億36百万円、九十九島グループは売上高が同4.2%増の35億54百万円で営業利益が同42.9%減の85百万円、フランセ(新規連結2ヶ月分)は売上高が9億17百万円で営業利益が1億29百万円、その他(新規連結の台湾における菓子事業含む)は売上高が同8.6倍の2億27百万円で営業利益が45百万円の赤字(前々期は64百万円の赤字)だった。

■17年3月期第1四半期は増収営業増益

 今期(17年3月期)第1四半期(4〜6月)の連結業績は売上高が前年同期比21.3%増の67億24百万円、営業利益が同6.6%増の3億72百万円、経常利益が同4.1%増の3億82百万円、純利益が同16.2%減の1億86百万円だった。法人税等の増加で最終減益だったが、インバウンド対策や首都圏展開の推進など重点施策を着実に遂行し、フランセの季節要因によるマイナス影響を吸収して営業・経常増益だった。売上総利益は同23.8%増加し、売上総利益率は54.3%で同1.1ポイント上昇した。販管費は同26.1%増加し、販管費比率は48.7%で同1.8ポイント上昇した。

 首都圏主要売上高(シュクレイ、アイボリッシュ、グラッシェル)は9億94百万円で同2億07百万円増加した。特にシュクレイが首都圏でのWSR化展開を加速した。インバウンド売上(国内主要国際空港売上)高は3億76百万円で同2億62百万円増加した。海外売上(台湾、韓国、香港、その他)は1億46百万円で同63百万円増加した。

 セグメント別(連結調整前)に見ると、ケイシイシイは売上高が同6.5%増の20億04百万円で営業利益が同75.4%増の1億55百万円、寿製菓・但馬寿は売上高が同7.3%増の21億72百万円で営業利益が同41.4%増の1億75百万円、販売子会社は売上高が同2.3%増の11億50百万円で営業利益が同6.5%増の53百万円、シュクレイは売上高が同38.3%増の10億44百万円で営業利益が同67.4%増の95百万円、九十九島グループは売上高が同5.8%減の7億46百万円で営業利益が41百万円の赤字(前年同期は2百万円の黒字)、フランセは売上高が7億04百万円で営業利益が1億23百万円の赤字、その他(台湾の菓子事業含む)は売上高が同26.3%増の61百万円で営業利益が12百万円の赤字(同12百万円の赤字)だった。

 なおフランセ連結の影響を除くと、売上高は同8.6%増の60億19百万円、経常利益は同38.3%増の5億08百万円だった。フランセの主力商品「ミルフィユ」は年末・バレンタイン・ホワイトデーなど、下期に売上が集中するイベント型の商品で、業績は上期が営業赤字、下期が営業黒字、通期で営業黒字となる季節要因がある。このためフランセの連結によって、利益面では上期がマイナス影響、下期がプラス影響、通期でプラス影響となる。

■17年3月期通期は2桁営業増益・連続増配予想

 今期(16年3月期)通期の連結業績予想(5月12日公表)は、売上高が前期(16年3月期)比17.9%増の313億70百万円、営業利益が同12.3%増の36億80百万円、経常利益が同11.3%増の37億円、純利益が同4.5%増の24億10百万円としている。配当予想は年間25円(期末一括)である。16年4月1日付株式3分割を考慮して分割前に遡及修正すると年間75円で、前期の年間60円に対して実質的に15円増配となる。また予想配当性向は32.3%となる。

 シュクレイを中心とする首都圏エリア展開強化、空港でのインバウンド・アウトバウンド対応強化、商品プレミアム化など重点施策の着実な遂行の成果、フランセの通期連結などで2桁営業増益予想である。売上総利益率は55.5%で同0.3ポイント上昇、販管費比率は43.8%で同0.9ポイント上昇を想定している。なおフランセの影響を除くベースでは売上高が同6.1%増の272億70百万円、経常利益が同8.8%増の34億77百万円としている。フランセの収益構造は事業・商品特性による季節変動要因で下期の構成比が高い。そして経営の抜本的見直し(工場改善、リブランディング、経営管理システムの変更など)では下期からの収益改善を見込んでいる。

 セグメント別(連結調整前)の計画は、ケイシイシイの売上高が同6.7%増の97億円で営業利益が同10.9%増の14億30百万円、寿製菓・但馬寿の売上高が同6.7%増の94億60百万円で営業利益が同7.5%増の7億22百万円、販売子会社の売上高が同5.6%増の51億40百万円で営業利益が同19.8%増の3億95百万円、シュクレイの売上高が同14.7%増の43億80百万円で営業利益が同10.1%増の4億80百万円、九十九島グループの売上高が同1.0%増の35億90百万円で営業利益が同27.1%減の62百万円、フランセ(12ヶ月)の売上高が41億円で営業利益が1億12百万円、その他(台湾における菓子事業含む)の売上高が同36.6%増の3億10百万円で営業利益が64百万円の赤字(前期は45百万円の赤字)としている。

 通期会社予想に対する第1四半期の進捗率は、売上高が21.4%、営業利益が10.1%、経常利益が10.3%、純利益が7.7%と低水準の形だが、年末商戦などで第3四半期の構成比が高い収益構造であり、フランセの収益も下期偏重の季節要因があることを考慮すればネガティブ要因とはならない。首都圏を中心とする新業態店の知名度・ブランド力向上、新商品の開発・投入の加速、販促・接客強化による消費者への訴求力向上、商品のプレミアム化、製造採算改善、海外展開など積極的な施策の効果で、中期成長シナリオに変化はないだろう。

■株主優待は毎年3月末に実施

 株主優待制度については毎年3月末現在の株主に対して実施している。100株以上〜500株未満所有株主に対して2000円相当の自社グループ製品、500株以上〜1000株未満所有株主に対して4000円相当の自社グループ製品、さらに1000株以上所有株主に対して4000円相当のグループ製品+3000円相当の直営店舗利用優待券(代替商品送付可)を贈呈する。

■株価は調整一巡して切り返し

 株価の動き(16年4月1日付で株式3分割)を見ると、第1四半期業績発表をきっかけとして上場来高値圏から急反落したが、直近安値圏2000円台から切り返しの動きを強めている。

 9月13日の終値2329円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想連結EPS77円44銭で算出)は30倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間25円で算出)は1.1%近辺、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS346円14銭で算出)は6.7倍近辺である。時価総額は約725億円である。

 日足チャートで見ると25日移動平均線突破の動きを強めている。週足チャートで見ると52週移動平均線近辺から切り返してサポートラインを確認した形だ。中期成長シナリオに変化はなく、調整一巡して7月の上場来高値3625円を目指す展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[8月23日更新]

寿スピリッツは急反落したが売られ過ぎ感、17年3月期2桁営業増益・連続増配予想

 寿スピリッツ<2222>(東1)は「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げ、首都圏エリア展開強化や商品プレミアム化などの重点施策を加速している。17年3月期2桁営業増益・連続増配予想である。通期予想に対する第1四半期進捗率は低水準の形だが、年末商戦などで第3四半期の構成比が高い収益構造であり、子会社化したフランセの収益も下期偏重の季節要因があることを考慮すればネガティブ要因とはならない。株価は上場来高値圏から急反落したが売られ過ぎ感を強めている。中期成長シナリオに変化はなく、売り一巡して反発展開だろう。

■「お菓子の総合プロデューサー」として地域限定ブランド菓子を展開

 地域限定ブランド菓子の製造・販売を主力とする持株会社である。全国各地のお菓子のオリジナルブランドとショップブランドを創造する「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げ、製造卸から製造小売に事業モデルを転換して高収益化を推進している。さらに「ワールド サプライジング リゾート(WSR)宣言」を経営スローガンに掲げ、中期経営目標を売上高経常利益率20%としている。

 主要子会社は、山陰地区中心に「お菓子の壽城」「ラングドシャ」ブランドなどを展開する寿製菓、北海道中心に「ルタオ」ブランドを展開するケイシイシイ、首都圏中心に「東京ミルクチーズ工場」「ザ・メープルマニア」など洋菓子を展開するシュクレイ、九州中心に「赤い風船」ブランドを展開する九十九島グループ、関西中心に「遊月亭」ブランドを展開する但馬寿、そして販売子会社(東海地区3社、中国・九州地区4社、関西地区2社)である。

 16年1月但馬寿の菓子製造部門の全部および販売部門のうちグループ向け卸営業に関する事業を寿製菓に承継した。また明治ホールディングス<2269>グループのフランセの全株式を譲り受けて子会社化(16年2月から新規連結)した。フランセは「ミルフィユ」を主力として洋菓子類の製造・販売を行い、地盤の神奈川県および関東を中心に全国で店舗展開している。

 なお16年3月期の地域別売上構成比は首都圏23.1%、北海道22.8%、九州・沖縄16.3%、近畿13.8%、中国・四国12.3%、中部8.4%、東北1.4%、海外2.1%、また販売チャンネル別売上構成比は卸売(駅・空港・高速道路SAなどの小売店、代理店卸、OEM)48.4%、店舗販売(直営店舗、催事)40.7%、通信販売8.6%(うちルタオ通販7.1%)、海外2.1%、その他0.1%だった。駅・空港・高速道路SAなど交通機関チャネルでの土産品としての販売比率が高いことも特徴である。

■重点施策を着実に遂行

 重点施策として、プレミアム・スイーツブランドの創出と育成(地域・チャンネル特性にマッチした商品開発推進、主力商品リニューアルによるバージョンアップと価格改定、販路開拓やリアル店舗と通販の融合、新業態店の拡大)、インバウンド対策の強化(国内主要国際空港における免税売店等への販売強化、直営店舗での免税対応強化)、首都圏でのWSR化展開(シュクレイのブランド力向上、フレンチトースト専門店「Ivorish(アイボリッシュ)」など新ブランド確立)、海外展開、生産性向上による製造採算改善などを推進している。

 健康食品事業については、藍染めで知られる「タデ藍」を使用した機能性食品の企画販売を行う新会社の純藍を14年9月設立し、第一弾製品として50〜70代女性をメインターゲットに、野菜不足を補うアンチエイジング飲料「藍の青汁」を15年1月販売開始した。なお16年6月には藍のポリフェノール(フラボノイド)の物質特許、製法特許およびコレステロール合成に関わるHMG−CoA還元酵素阻害剤としての用途特許を取得したと発表している。

 海外展開については、台湾は直接進出、韓国はフランチャイズ方式で進出する。またシュクレイが香港・ハンドメイド社と共同出資で香港に合弁会社ハニーシュクレイを設立し、15年12月から香港で「東京ミルク工場」の店舗展開を開始した。

 当面の重点施策の数値目標として、18年3月期に国内主要国際空港でのインバウンド売上高25億円(16年3月期実績8億10百万円)、海外売上高(台湾現地法人売上高+韓国・香港向けロイヤルティ含む国内出荷売上高)15億円(同5億50百万円)、首都圏主要売上高(シュクレイ、アイボリッシュ、グラッシェル)60億円(同38億50百万円)の合計100億円(同52億10百万円)を掲げている。

■クリスマス・年末年始需要などで第3四半期の構成が高い収益構造

 四半期別推移を見ると、15年3月期は売上高が第1四半期50億01百万円、第2四半期58億89百万円、第3四半期62億75百万円、第4四半期58億02百万円、営業利益が2億02百万円、5億10百万円、8億66百万円、4億55百万円、16年3月期は売上高が55億42百万円、65億68百万円、69億68百万円、75億34百万円、営業利益が3億49百万円、9億31百万円、11億48百万円、8億48百万円だった。16年3月期第4四半期売上高はフランセの新規連結も寄与したが、クリスマス・年末年始需要などで第3四半期の構成比が高い収益構造である。

 16年3月期はシュクレイを中心とする首都圏エリア展開強化、空港でのインバウンド・アウトバウンド対応強化、商品プレミアム化など重点施策遂行の成果に加えて、生産効率改善、価格改定、経費効率的使用なども寄与して大幅増収増益だった。首都圏主要売上高(シュクレイ、アイボリッシュ、グラッシェル)は38億50百万円で15年3月期比7億92百万円増加した。特にシュクレイがブランド知名度向上効果で躍進した。国内主要国際空港における売上高は8億10百万円で同5億76百万円増加した。

 売上総利益は同20.4%増加し、売上総利益率は55.2%で同2.0ポイント上昇した。販管費は同12.2%増加したが、販管費比率は42.9%で同1.4ポイント低下した。特別利益では負ののれん発生益を計上した。ROEは23.3%で同8.0ポイント上昇、自己資本比率は60.1%で同1.0ポイント低下した。配当は同20円増配の年間60円(期末一括)で配当性向は27.0%だった。利益配分については内部留保、業績水準ならびに配当性向等を総合的に勘案して利益還元に努めることを基本方針としている。

 セグメント別(連結調整前)に見ると、ケイシイシイは売上高が同9.2%増の90億95百万円で営業利益が同34.8%増の12億90百万円、寿製菓・但馬寿(16年1月の組織再編に伴ってセグメントを統合)は売上高が同8.9%増の88億67百万円で営業利益が同19.8%増の6億71百万円、販売子会社は売上高が同9.8%増の48億68百万円で営業利益が同46.7%増の3億30百万円、シュクレイは売上高が同36.6%増の38億18百万円で営業利益が同2.9倍の4億36百万円、九十九島グループは売上高が同4.2%増の35億54百万円で営業利益が同42.9%減の85百万円、フランセ(新規連結2ヶ月分)は売上高が9億17百万円で営業利益が1億29百万円、その他(新規連結の台湾における菓子事業含む)は売上高が同8.6倍の2億27百万円で営業利益が45百万円の赤字(前々期は64百万円の赤字)だった。

■17年3月期第1四半期は増収営業増益

 8月1日発表した今期(17年3月期)第1四半期(4〜6月)の連結業績は売上高が前年同期比21.3%増の67億24百万円、営業利益が同6.6%増の3億72百万円、経常利益が同4.1%増の3億82百万円、純利益が同16.2%減の1億86百万円だった。法人税等の増加で最終減益だったが、インバウンド対策や首都圏展開の推進など重点施策を着実に遂行し、フランセの季節要因によるマイナス影響を吸収して営業・経常増益だった。売上総利益は同23.8%増加し、売上総利益率は54.3%で同1.1ポイント上昇した。販管費は同26.1%増加し、販管費比率は48.7%で同1.8ポイント上昇した。

 首都圏主要売上高(シュクレイ、アイボリッシュ、グラッシェル)は9億94百万円で同2億07百万円増加した。特にシュクレイが首都圏でのWSR化展開を加速した。インバウンド売上(国内主要国際空港売上)高は3億76百万円で同2億62百万円増加した。海外売上(台湾、韓国、香港、その他)は1億46百万円で同63百万円増加した。

 セグメント別(連結調整前)に見ると、ケイシイシイは売上高が同6.5%増の20億04百万円で営業利益が同75.4%増の1億55百万円、寿製菓・但馬寿は売上高が同7.3%増の21億72百万円で営業利益が同41.4%増の1億75百万円、販売子会社は売上高が同2.3%増の11億50百万円で営業利益が同6.5%増の53百万円、シュクレイは売上高が同38.3%増の10億44百万円で営業利益が同67.4%増の95百万円、九十九島グループは売上高が同5.8%減の7億46百万円で営業利益が41百万円の赤字(前年同期は2百万円の黒字)、フランセは売上高が7億04百万円で営業利益が1億23百万円の赤字、その他(台湾の菓子事業含む)は売上高が同26.3%増の61百万円で営業利益が12百万円の赤字(同12百万円の赤字)だった。

 なおフランセ連結の影響を除くと、売上高は同8.6%増の60億19百万円、経常利益は同38.3%増の5億08百万円だった。フランセの主力商品「ミルフィユ」は年末・バレンタイン・ホワイトデーなど、下期に売上が集中するイベント型の商品で、業績は上期が営業赤字、下期が営業黒字、通期で営業黒字となる季節要因がある。このためフランセの連結によって、利益面では上期がマイナス影響、下期がプラス影響、通期でプラス影響となる。

■17年3月期通期は2桁営業増益・連続増配予想

 今期(16年3月期)の連結業績予想は前回予想(5月12日公表)を据え置いて売上高が前期(16年3月期)比17.9%増の313億70百万円、営業利益が同12.3%増の36億80百万円、経常利益が同11.3%増の37億円、純利益が同4.5%増の24億10百万円としている。配当予想は年間25円(期末一括)としている。16年4月1日付の株式3分割を考慮して分割前に遡及修正すると年間75円で、前期の年間60円に対して実質的に15円増配となる。また予想配当性向は32.3%となる。

 シュクレイを中心とする首都圏エリア展開強化、空港でのインバウンド・アウトバウンド対応強化、商品プレミアム化など重点施策の着実な遂行の成果、フランセの通期連結などで2桁営業増益予想である。売上総利益率は55.5%で同0.3ポイント上昇、販管費比率は43.8%で同0.9ポイント上昇を想定している。なおフランセの影響を除くベースでは売上高が同6.1%増の272億70百万円、経常利益が同8.8%増の34億77百万円としている。フランセの収益構造は事業・商品特性による季節変動要因で下期の構成比が高い。そして経営の抜本的見直し(工場改善、リブランディング、経営管理システムの変更など)では下期からの収益改善を見込んでいる。

 セグメント別(連結調整前)の計画は、ケイシイシイの売上高が同6.7%増の97億円で営業利益が同10.9%増の14億30百万円、寿製菓・但馬寿の売上高が同6.7%増の94億60百万円で営業利益が同7.5%増の7億22百万円、販売子会社の売上高が同5.6%増の51億40百万円で営業利益が同19.8%増の3億95百万円、シュクレイの売上高が同14.7%増の43億80百万円で営業利益が同10.1%増の4億80百万円、九十九島グループの売上高が同1.0%増の35億90百万円で営業利益が同27.1%減の62百万円、フランセ(12ヶ月)の売上高が41億円で営業利益が1億12百万円、その他(台湾における菓子事業含む)の売上高が同36.6%増の3億10百万円で営業利益が64百万円の赤字(前期は45百万円の赤字)としている。

 通期会社予想に対する第1四半期の進捗率は、売上高が21.4%、営業利益が10.1%、経常利益が10.3%、純利益が7.7%と低水準の形だが、年末商戦などで第3四半期の構成比が高い収益構造であり、フランセの収益も下期偏重の季節要因があることを考慮すればネガティブ要因とはならない。首都圏を中心とする新業態店の知名度・ブランド力向上、新商品の開発・投入の加速、販促・接客強化による消費者への訴求力向上、商品のプレミアム化、製造採算改善、海外展開など積極的な施策の効果で、中期成長シナリオに変化はないだろう。

■株主優待は毎年3月末に実施

 株主優待制度については毎年3月末現在の株主に対して実施している。100株以上〜500株未満所有株主に対して2000円相当の自社グループ製品、500株以上〜1000株未満所有株主に対して4000円相当の自社グループ製品、さらに1000株以上所有株主に対して4000円相当のグループ製品+3000円相当の直営店舗利用優待券(代替商品送付可)を贈呈する。

■株価は自律調整一巡して上値試す

 株価の動き(16年4月1日付で株式3分割)を見ると、7月4日に上場来高値3625円まで上伸した後はモミ合い展開だったが、8月1日の第1四半期業績発表をきっかけに急反落し、8月19日には2174円まで下押す場面があった。リバランスの影響を受けた可能性もありそうだが、売られ過ぎ感を強めている。

 8月19日の終値2246円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想連結EPS77円44銭で算出)は29倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間25円で算出)は1.1%近辺、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS346円14銭で算出)は6.5倍近辺である。時価総額は約699億円である。

 週足チャートで見ると26週移動平均線を割り込んだが、日足チャートで見ると25日移動平均線に対するマイナス乖離率が20%程度まで拡大して売られ過ぎ感を強めている。中期成長シナリオに変化はなく、売り一巡して反発展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[7月15日更新]

寿スピリッツは上場来高値圏で堅調、17年3月期増収増益・連続増配予想

 寿スピリッツ<2222>(東1)は「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げ、首都圏エリア展開強化や商品プレミアム化などの重点施策を加速している。17年3月期増収増益・連続増配予想である。株価は上場来高値圏で堅調だ。自律調整一巡して上値を試す展開だろう。

■「お菓子の総合プロデューサー」として地域限定ブランド菓子を展開

 地域限定ブランド菓子の製造・販売を主力とする持株会社である。全国各地のお菓子のオリジナルブランドとショップブランドを創造する「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げ、製造卸から製造小売に事業モデルを転換して高収益化を推進している。さらに「ワールド サプライジング リゾート(WSR)宣言」を経営スローガンに掲げ、中期経営目標を売上高経常利益率20%としている。

 主要子会社は、山陰地区中心に「お菓子の壽城」「ラングドシャ」ブランドなどを展開する寿製菓、北海道中心に「ルタオ」ブランドを展開するケイシイシイ、首都圏中心に「東京ミルクチーズ工場」「ザ・メープルマニア」など洋菓子を展開するシュクレイ、九州中心に「赤い風船」ブランドを展開する九十九島グループ、関西中心に「遊月亭」ブランドを展開する但馬寿、そして販売子会社(東海地区3社、中国・九州地区4社、関西地区2社)である。

 16年1月但馬寿の菓子製造部門の全部および販売部門のうちグループ向け卸営業に関する事業を寿製菓に承継した。また明治ホールディングス<2269>グループのフランセの全株式を譲り受けて子会社化(16年2月から新規連結)した。フランセはミルフィユをはじめとする洋菓子類の製造・販売を行い、地盤の神奈川県および関東を中心に全国で店舗展開している。

 なお16年3月期の地域別売上構成比は首都圏23.1%、北海道22.8%、九州・沖縄16.3%、近畿13.8%、中国・四国12.3%、中部8.4%、東北1.4%、海外2.1%、また販売チャンネル別売上構成比は卸売(駅・空港・高速道路SAなどの小売店、代理店卸、OEM)48.4%、店舗販売(直営店舗、催事)40.7%、通信販売8.6%(うちルタオ通販7.1%)、海外2.1%、その他0.1%だった。駅・空港・高速道路SAなど交通機関チャネルでの土産品としての販売比率が高いことも特徴である。

■重点施策を着実に遂行

 重点施策として、プレミアム・スイーツブランドの創出と育成(地域・チャンネル特性にマッチした商品開発推進、主力商品リニューアルによるバージョンアップと価格改定、販路開拓やリアル店舗と通販の融合、新業態店の拡大)、インバウンド対策の強化(国内主要国際空港における免税売店等への販売強化、直営店舗での免税対応強化)、首都圏でのWSR化展開(シュクレイのブランド力向上、フレンチトースト専門店「Ivorish(アイボリッシュ)」など新ブランド確立)、海外展開、生産性向上による製造採算改善などを推進している。

 健康食品事業については、藍染めで知られる「タデ藍」を使用した機能性食品の企画販売を行う新会社の純藍を14年9月設立し、第一弾製品として50〜70代女性をメインターゲットに、野菜不足を補うアンチエイジング飲料「藍の青汁」を15年1月販売開始した。なお6月29日に藍のポリフェノール(フラボノイド)の物質特許、製法特許およびコレステロール合成に関わるHMG−CoA還元酵素阻害剤としての用途特許を取得したと発表している。

 海外展開については、台湾は直接進出、韓国はフランチャイズ方式で進出する。またシュクレイが香港・ハンドメイド社と共同出資で香港に合弁会社ハニーシュクレイを設立し、15年12月から香港で「東京ミルク工場」の店舗展開を開始した。

 当面の重点施策の数値目標として、18年3月期に国内主要国際空港でのインバウンド売上高25億円(16年3月期実績8億10百万円)、海外売上高(台湾現地法人売上高+韓国・香港向けロイヤルティ含む国内出荷売上高)15億円(同5億50百万円)、首都圏主要売上高(シュクレイ、アイボリッシュ、グラッシェル)60億円(同38億50百万円)の合計100億円(同52億10百万円)を掲げている。

■クリスマス・年末年始需要などで第3四半期の構成が高い収益構造

 四半期別推移を見ると、15年3月期は売上高が第1四半期50億01百万円、第2四半期58億89百万円、第3四半期62億75百万円、第4四半期58億02百万円、営業利益が2億02百万円、5億10百万円、8億66百万円、4億55百万円、16年3月期は売上高が55億42百万円、65億68百万円、69億68百万円、75億34百万円、営業利益が3億49百万円、9億31百万円、11億48百万円、8億48百万円だった。16年3月期第4四半期売上高はフランセの新規連結も寄与したが、クリスマス・年末年始需要などで第3四半期の構成比が高い収益構造である。

 16年3月期はシュクレイを中心とする首都圏エリア展開強化、空港でのインバウンド・アウトバウンド対応強化、商品プレミアム化など重点施策遂行の成果に加えて、生産効率改善、価格改定、経費効率的使用なども寄与して計画超の大幅増収増益だった。首都圏主要売上高(シュクレイ、アイボリッシュ、グラッシェル)は38億50百万円で15年3月期比7億92百万円増加した。特にシュクレイがブランド知名度向上効果で躍進した。国内主要国際空港における売上高は8億10百万円で同5億76百万円増加した。

 売上総利益は同20.4%増加し、売上総利益率は55.2%で同2.0ポイント上昇した。販管費は同12.2%増加したが、販管費比率は42.9%で同1.4ポイント低下した。営業外費用では香港の合弁会社を持分法適用に含めたことに伴って持分法投資損失を計上し、特別利益では負ののれん発生益を計上した。またROEは23.3%で同8.0ポイント上昇、自己資本比率は60.1%で同1.0ポイント低下した。配当は同20円増配の年間60円(期末一括)で配当性向は27.0%だった。利益配分については内部留保、業績水準ならびに配当性向等を総合的に勘案して利益還元に努めることを基本方針としている。

 セグメント別(連結調整前)に見ると、ケイシイシイは売上高が同9.2%増の90億95百万円で営業利益が同34.8%増の12億90百万円、寿製菓・但馬寿(16年1月の組織再編に伴ってセグメントを統合)は売上高が同8.9%増の88億67百万円で営業利益が同19.8%増の6億71百万円、販売子会社は売上高が同9.8%増の48億68百万円で営業利益が同46.7%増の3億30百万円、シュクレイは売上高が同36.6%増の38億18百万円で営業利益が同2.9倍の4億36百万円、九十九島グループは売上高が同4.2%増の35億54百万円で営業利益が同42.9%減の85百万円、フランセ(新規連結2ヶ月分)は売上高が9億17百万円で営業利益が1億29百万円、その他(新規連結の台湾における菓子事業含む)は売上高が同8.6倍の2億27百万円で営業利益が45百万円の赤字(前々期は64百万円の赤字)だった。

■17年3月期も増収増益・増配予想

 今期(16年3月期)の連結業績予想(5月12日公表)については、売上高が前期(16年3月期)比17.9%増の313億70百万円、営業利益が同12.3%増の36億80百万円、経常利益が同11.3%増の37億円、純利益が同4.5%増の24億10百万円としている。配当予想は年間25円(期末一括)としている。16年4月1日付株式3分割を考慮して分割前に遡及修正すると年間75円で、前期の年間60円に対して実質的に15円増配となる。予想配当性向は32.3%となる。

 シュクレイを中心とする首都圏エリア展開強化、空港でのインバウンド・アウトバウンド対応強化、商品プレミアム化など重点施策の着実な遂行の成果、フランセの通期連結などで増収増益予想である。売上総利益率は55.5%で同0.3ポイント上昇、販管費比率は43.8%で同0.9ポイント上昇を想定している。なおフランセの影響を除くベースでは売上高が同6.1%増の272億70百万円、経常利益が同8.8%増の34億77百万円としている。またフランセの収益構造は事業・商品特性による季節変動要因で下期の構成比が高く、経営の抜本的見直しで下期からの収益改善を見込んでいる。

 セグメント別(連結調整前)の計画は、ケイシイシイの売上高が同6.7%増の97億円で営業利益が同10.9%増の14億30百万円、寿製菓・但馬寿の売上高が同6.7%増の94億60百万円で営業利益が同7.5%増の7億22百万円、販売子会社の売上高が同5.6%増の51億40百万円で営業利益が同19.8%増の3億95百万円、シュクレイの売上高が同14.7%増の43億80百万円で営業利益が同10.1%増の4億80百万円、九十九島グループの売上高が同1.0%増の35億90百万円で営業利益が同27.1%減の62百万円、フランセ(12ヶ月)の売上高が41億円で営業利益が1億12百万円、その他(台湾における菓子事業含む)の売上高が同36.6%増の3億10百万円で営業利益が64百万円の赤字(前期は45百万円の赤字)としている。

 首都圏を中心とする新業態店の知名度・ブランド力向上、新商品の開発・投入の加速、販促・接客強化による消費者への訴求力向上、商品のプレミアム化、製造採算改善、海外展開など積極的な施策の効果で、中期的に収益拡大基調だろう。

■株主優待は毎年3月末に実施

 株主優待制度については毎年3月末現在の株主に対して実施している。100株以上〜500株未満所有株主に対して2000円相当の自社グループ製品、500株以上〜1000株未満所有株主に対して4000円相当の自社グループ製品、さらに1000株以上所有株主に対して4000円相当のグループ製品+3000円相当の直営店舗利用優待券(代替商品送付可)を贈呈する。

■株価は自律調整一巡して上値試す

 株価の動き(16年4月1日付で株式3分割)を見ると、7月4日に上場来高値3625円まで上伸した。その後は利益確定売りで上げ一服の形だが、上場来高値更新の流れに変化はないだろう。

 7月13日の終値3270円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想連結EPS77円44銭で算出)は42倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間25円で算出)は0.8%近辺、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS346円14銭で算出)は9.4倍近辺である。時価総額は約1018億円である。

 週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインとなって上昇トレンドである。自律調整一巡して上値を試す展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[6月29日更新]

寿スピリッツは上場来高値更新の流れに変化なし、17年3月期増収増益・増配予想

 寿スピリッツ<2222>(東1)は「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げて地域限定ブランド菓子の製造・販売を展開している。首都圏エリア展開強化や商品プレミアム化などの重点施策を加速して17年3月期増収増益・増配予想である。株価は地合い悪化の影響を受ける場面があったが、中期成長力を評価して上場来高値更新の流れに変化はないだろう。

■「お菓子の総合プロデューサー」として地域限定ブランド菓子を展開

 地域事業会社を傘下に置いて、地域限定ブランド菓子の製造・販売を主力としている。全国各地のお菓子のオリジナルブランドとショップブランドを創造する「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げ、製造卸から製造小売に事業モデルを転換して高収益化を推進し、さらに「ワールド サプライジング リゾート(WSR)宣言」を経営スローガンに掲げ、中期経営目標を売上高経常利益率20%としている。

 主要子会社は、山陰地区中心に「お菓子の壽城」「ラングドシャ」ブランドなどを展開する寿製菓、北海道中心に「ルタオ」ブランドを展開するケイシイシイ、首都圏中心に「東京ミルクチーズ工場」「ザ・メープルマニア」など洋菓子を展開するシュクレイ、九州中心に「赤い風船」ブランドを展開する九十九島グループ、関西中心に「遊月亭」ブランドを展開する但馬寿、そして販売子会社(東海地区3社、中国・九州地区4社、関西地区2社)である。

 16年1月には但馬寿の菓子製造部門の全部および販売部門のうちグループ向け卸営業に関する事業を寿製菓に承継し、明治ホールディングス<2269>グループのフランセの全株式を譲り受けて子会社化(16年2月から新規連結)した。フランセはミルフィユをはじめとする洋菓子類の製造・販売を行い、地盤の神奈川県および関東を中心に全国で店舗展開している。

 なお16年3月期の地域別売上構成比は首都圏23.1%、北海道22.8%、九州・沖縄16.3%、近畿13.8%、中国・四国12.3%、中部8.4%、東北1.4%、海外2.1%だった。また販売チャンネル別売上構成比は、卸売(駅・空港・高速道路SAなどの小売店、代理店卸、OEMなど)48.4%、店舗販売(直営店舗、催事など)40.7%、通信販売8.6%(うちルタオ通販7.1%)、海外2.1%、その他0.1%だった。駅・空港・高速道路SAなど交通機関チャネルでの土産品としての販売比率が高いことも特徴である。

■重点施策を着実に遂行

 重点施策として、プレミアム・スイーツブランドの創出と育成(地域・チャンネル特性にマッチした商品開発推進、主力商品のリニューアルによるバージョンアップと価格改定、販路開拓やリアル店舗と通販の融合、新業態店事業の拡大)、インバウンド対策の強化(国内主要国際空港における免税売店等への販売強化、直営店舗での免税対応強化)、首都圏でのWSR化展開の推進(シュクレイのブランド力向上、フレンチトースト専門店「Ivorish(アイボリッシュ)」など新ブランドの確立)、海外展開、生産性向上による製造採算改善などを推進している。

 15年7月ケイシイシイが、東京・表参道で人気のアントルメグラッセ・生グラス専門店GLACIEL(グラッシェル)をリニューアルオープンした。15年10月九十九島グループが、ららぽーと海老名(神奈川県)に人気のフレンチトースト専門店「Ivorish海老名」をオープンした。福岡、東京・渋谷に続く3店舗目で大型ショッピングモールへの初出店である。15年12月九十九島グループが、JR博多駅の商業施設「マイング」リニューアルに伴って「赤い風船マイング店」を増床リニューアルオープンした。

 16年4月にはシュクレイが東京・JR新宿駅南口「NEWoMan(ニュウマン)」に、バターが主役のスイーツブランド「Butter Butler(バターバトラー)」をオープンした。また東京・南青山に新ブランド「GENDY(ジェンディー)」をオープンした。

 健康食品事業については、藍染めで知られる「タデ藍」を使用した機能性食品の企画販売を行う新会社の純藍を14年9月設立した。第一弾製品として「藍の青汁」を開発し、50代〜70代女性をメインターゲットに、野菜不足を補うアンチエイジング飲料として15年1月販売開始している。

 海外展開については、台湾は直接進出、韓国はフランチャイズ方式で進出する。またシュクレイが香港・ハンドメイド社と共同出資で香港に合弁会社ハニーシュクレイを設立し、15年12月から香港で「東京ミルク工場」の店舗展開を開始した。

 当面の重点施策の数値目標として、18年3月期に国内主要国際空港でのインバウンド売上高25億円(16年3月期実績8億10百万円)、海外売上高(台湾現地法人売上高+韓国・香港向けロイヤルティ含む国内出荷売上高)15億円(同5億50百万円)、首都圏主要売上高(シュクレイ、アイボリッシュ、グラッシェル)60億円(同38億50百万円)の合計100億円(同52億10百万円)を掲げている。

■クリスマス・年末年始需要などで第3四半期の構成が高い収益構造

 15年3月期の四半期別業績推移を見ると、売上高は第1四半期50億01百万円、第2四半期58億89百万円、第3四半期62億75百万円、第4四半期58億02百万円、営業利益は第1四半期2億02百万円、第2四半期5億10百万円、第3四半期8億66百万円、第4四半期4億55百万円だった。

 クリスマス・年末年始需要などで第3四半期の構成比が高い収益構造だ。15年3月期の売上総利益率は53.2%で14年3月期比0.1ポイント低下、販管費比率は44.3%で1.2ポイント上昇、ROEは15.3%で同1.6ポイント低下、自己資本比率は61.1%で同5.8ポイント上昇した。配当性向は31.8%だった。利益配分については内部留保、業績水準ならびに配当性向等を総合的に勘案して利益還元に努めることを基本方針としている。

■16年3月期は大幅増益・増配

 前期(16年3月期)の連結業績は前々期(15年3月期)比15.9%増収、同61.1%営業増益、同60.7%経常増益、同76.7%最終増益だった。売上高、利益とも計画を上回る大幅増収増益で過去最高を更新した。

 シュクレイを中心とする首都圏エリア展開強化、空港でのインバウンド・アウトバウンド対応強化、商品プレミアム化など重点施策遂行が成果に結びついた。首都圏主要売上高(シュクレイ、アイボリッシュ、グラッシェル)は38億50百万円で同7億92百万円増加した。特にシュクレイがブランド知名度向上効果で躍進した。国内主要国際空港における売上高は8億10百万円で同5億76百万円増加した。

 利益面では生産効率改善、価格改定、経費効率的使用なども寄与した。売上総利益は同20.4%増加し、売上総利益率は55.2%で同2.0ポイント上昇した。販管費は同12.2%増加したが、販管費比率は42.9%で同1.4ポイント低下した。営業外では香港の合弁会社を持分法適用に含めたことに伴って持分法投資損失6百万円を計上した。特別利益では負ののれん発生益1億79百万円を計上し、特別損失では減損損失が増加(前々期11百万円、前期2億09百万円)した。ROEは23.3%で同8.0ポイント上昇、自己資本比率は60.1%で同1.0ポイント低下した。配当は同20円増配の年間60円(期末一括)で配当性向は27.0%だった。

 セグメント別(連結調整前)に見ると、ケイシイシイは売上高が同9.2%増の90億95百万円で営業利益が同34.8%増の12億90百万円、寿製菓・但馬寿(16年1月の組織再編に伴ってセグメントを統合)は売上高が同8.9%増の88億67百万円で営業利益が同19.8%増の6億71百万円、販売子会社は売上高が同9.8%増の48億68百万円で営業利益が同46.7%増の3億30百万円、シュクレイは売上高が同36.6%増の38億18百万円で営業利益が同2.9倍の4億36百万円、九十九島グループは売上高が同4.2%増の35億54百万円で営業利益が同42.9%減の85百万円、フランセ(新規連結2ヶ月分)は売上高が9億17百万円で営業利益が1億29百万円、その他(新規連結の台湾における菓子事業含む)は売上高が同8.6倍の2億27百万円で営業利益が45百万円の赤字(前々期は64百万円の赤字)だった。

 四半期別の業績推移を見ると、売上高は第1四半期55億42百万円、第2四半期65億68百万円、第3四半期69億68百万円、第4四半期75億34百万円、営業利益は第1四半期3億49百万円、第2四半期9億31百万円、第3四半期11億48百万円、第4四半期8億48百万円だった。第4四半期はフランセの新規連結も寄与した。

■17年3月期も増収増益・増配予想

 今期(16年3月期)の連結業績予想(5月12日公表)については、売上高が前期(16年3月期)比17.9%増の313億70百万円、営業利益が同12.3%増の36億80百万円、経常利益が同11.3%増の37億円、純利益が同4.5%増の24億10百万円としている。配当予想は年間25円(期末一括)としている。16年4月1日付株式3分割を考慮して分割前に遡及修正すると年間75円で、前期の年間60円に対して実質的に15円増配となる。予想配当性向は32.3%となる。

 シュクレイを中心とする首都圏エリア展開強化、空港でのインバウンド・アウトバウンド対応強化、商品プレミアム化など重点施策の着実な遂行の成果、フランセの通期連結などで増収増益予想である。売上総利益率は55.5%で同0.3ポイント上昇、販管費比率は43.8%で同0.9ポイント上昇を想定している。なおフランセの影響を除くベースでは売上高が同6.1%増の272億70百万円、経常利益が同8.8%増の34億77百万円としている。またフランセの収益構造は事業・商品特性による季節変動要因で下期の構成比が高く、経営の抜本的見直しで下期からの収益改善を見込んでいる。

 セグメント別(連結調整前)の計画は、ケイシイシイの売上高が同6.7%増の97億円で営業利益が同10.9%増の14億30百万円、寿製菓・但馬寿の売上高が同6.7%増の94億60百万円で営業利益が同7.5%増の7億22百万円、販売子会社の売上高が同5.6%増の51億40百万円で営業利益が同19.8%増の3億95百万円、シュクレイの売上高が同14.7%増の43億80百万円で営業利益が同10.1%増の4億80百万円、九十九島グループの売上高が同1.0%増の35億90百万円で営業利益が同27.1%減の62百万円、フランセ(12ヶ月)の売上高が41億円で営業利益が1億12百万円、その他(台湾における菓子事業含む)の売上高が同36.6%増の3億10百万円で営業利益が64百万円の赤字(前期は45百万円の赤字)としている。

 首都圏を中心とする新業態店の知名度・ブランド力向上、新商品の開発・投入の加速、販促・接客強化による消費者への訴求力向上、商品のプレミアム化、製造採算改善、海外展開など積極的な施策の効果が期待され、訪日外国人旅行客のインバウンド消費増加やアベノミクス「地方創生」戦略も追い風となる。中期的に収益拡大基調だろう。

■株主優待は毎年3月末に実施

 株主優待制度については毎年3月末現在の株主に対して実施している。100株以上〜500株未満所有株主に対して2000円相当の自社グループ製品、500株以上〜1000株未満所有株主に対して4000円相当の自社グループ製品、さらに1000株以上所有株主に対して4000円相当のグループ製品+3000円相当の直営店舗利用優待券(代替商品送付可)を贈呈する。

■株価は上場来高値更新の流れに変化なし

 株価の動き(16年4月1日付で株式3分割)を見ると、6月22日に上場来高値となる3365円まで上伸した。24日には地合い悪化の影響を受ける場面があったが、27日は素早く切り返した。

 6月27日の終値3120円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想連結EPS77円44銭で算出)は40倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間25円で算出)は0.8%近辺、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS346円14銭で算出)は9.0倍近辺である。時価総額は約971億円である。

 週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインとなって上昇トレンドである。中期成長力を評価して上場来高値更新の流れに変化はなく、自律調整を交えながら上値を追う展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[5月26日更新]

寿スピリッツは上場来高値更新の展開、17年3月期も増収増益・増配予想

 寿スピリッツ<2222>(東1)は「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げて地域限定ブランド菓子の製造・販売を展開し、首都圏エリアでの展開強化や商品のプレミアム化などの重点施策を加速している。16年3月期は大幅増収増益・増配だった。17年3月期も増収増益・増配予想である。株価は上場来高値更新の展開である。好業績や中期成長力を評価する流れに変化はなく、目先的な過熱感を冷ますための自律調整を交えながら上値を追う展開だろう。

■地域限定ブランド菓子を製造・販売

 地域事業会社を傘下に置いて、地域限定ブランド菓子の製造・販売を主力としている。

 主要子会社は、山陰地区中心に「お菓子の壽城」「ラングドシャ」ブランドなどを展開する寿製菓、北海道中心に「ルタオ」ブランドを展開するケイシイシイ、首都圏中心に「東京ミルクチーズ工場」「ザ・メープルマニア」など洋菓子を展開するシュクレイ、九州中心に「赤い風船」ブランドを展開する九十九島グループ、関西中心に「遊月亭」ブランドを展開する但馬寿、そして販売子会社(東海地区3社、中国・九州地区4社、関西地区2社)である。

 16年1月には、但馬寿の菓子製造部門の全部および販売部門のうちグループ向け卸営業に関する事業を、会社分割によって寿製菓に承継した。経営資源を集約して経営効率の向上を図る。

 また16年1月には、明治ホールディングス<2269>グループのフランセの全株式を譲り受けて子会社化(16年2月から新規連結)した。フランセはミルフィユをはじめとする洋菓子類の製造・販売を行い、地盤の神奈川県および関東を中心に全国で店舗展開している。重点施策として掲げる関東圏での展開強化および強固な経営基盤構築に寄与するとしている。

 なお16年3月期の地域別売上構成比は首都圏23.1%、北海道22.8%、九州・沖縄16.3%、近畿13.8%、中国・四国12.3%、中部8.4%、東北1.4%、海外2.1%だった。また販売チャンネル別売上構成比は、卸売(駅・空港・高速道路SAなどの小売店、代理店卸、OEMなど)48.4%、店舗販売(直営店舗、催事など)40.7%、通信販売8.6%(うちルタオ通販7.1%)、海外2.1%、その他0.1%だった。駅・空港・高速道路SAなど交通機関チャネルでの土産品としての販売比率が高いことも特徴である。

■監査等委員会設置会社に移行

 5月12日に監査等委員会設置会社に移行すると発表した。6月28日開催予定の第64期定時株主総会において承認されることを前提とする。取締役会の監視機能を一層強化し、コーポレートガバナンス体制のさらなる充実を図る。

■企業ビジョンは「お菓子の総合プロデューサー」

 全国各地のお菓子のオリジナルブランドとショップブランドを創造する「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げ、製造卸から製造小売に事業モデルを転換して高収益化を推進している。

 さらに「ワールド サプライジング リゾート(WSR)宣言」を経営スローガンとして掲げて、中期経営目標の指標を売上高経常利益率20%としている。

■重点施策を着実に遂行

 重点施策として、プレミアム・スイーツブランドの創出と育成(地域・チャンネル特性にマッチした商品開発推進、主力商品のリニューアルによるバージョンアップと価格改定、販路開拓やリアル店舗と通販の融合、新業態店事業の拡大)、インバウンド対策の強化(国内主要国際空港における免税売店等への販売強化、直営店舗での免税対応強化)、首都圏でのWSR化展開の推進(シュクレイのブランド力向上、フレンチトースト専門店「Ivorish(アイボリッシュ)」など新ブランドの確立)、海外展開、生産性向上による製造採算改善などを推進している。

 15年7月にはケイシイシイが、東京・表参道で人気のアントルメグラッセ・生グラス専門店GLACIEL(グラッシェル)をリニューアルオープンした。15年10月には九十九島グループが、ららぽーと海老名(神奈川県)に人気のフレンチトースト専門店「Ivorish海老名」をオープンした。福岡、東京・渋谷に続く3店舗目で、大型ショッピングモールへの初出店となる。

 15年12月には九十九島グループが、JR博多駅の商業施設「マイング」リニューアルに伴って「赤い風船マイング店」を増床リニューアルオープンした。土産菓子を提供するとともに、新しい試みとして赤い風船が手掛ける新たなチーズケーキ専門ブランドを展開する。

 16年4月にはシュクレイが東京・JR新宿駅南口「NEWoMan(ニュウマン)」に、バターが主役のスイーツブランド「Butter Butler(バターバトラー)」をオープンした。また東京・南青山に新ブランド「GENDY(ジェンディー)」をオープンした。紳士の一級品をコンセプトに、吟味した素材とレシピで1本ずつハンドメイドするプレミアムキャラメルバーを提供する。

 海外展開については、台湾は直接進出、韓国はフランチャイズ方式で進出する方針だ。またシュクレイが、香港・ハンドメイド社と共同出資で香港に合弁会社ハニーシュクレイを設立し、15年12月から香港で「東京ミルク工場」の店舗展開を開始した。

 当面の重点施策の数値目標として、18年3月期に国内主要国際空港でのインバウンド売上高25億円(16年3月期実績8億10百万円)、海外売上高(台湾現地法人売上高+韓国・香港向けロイヤルティ含む国内出荷売上高)15億円(同5億50百万円)、首都圏主要売上高(シュクレイ、アイボリッシュ、グラッシェル)60億円(同38億50百万円)の合計100億円(同52億10百万円)を掲げている。

 なお健康食品事業については再構築に向けて、藍染めで知られる「タデ藍」を使用した機能性食品の企画販売を行う新会社の純藍を14年9月設立した。第一弾製品として「藍の青汁」を開発し、50代〜70代女性をメインターゲットに、野菜不足を補うアンチエイジング飲料として15年1月販売開始した。通販基幹業務システムサービス事業のジュテックスについては事業中止に伴って14年12月解散した。

■クリスマス・年末年始需要などで第3四半期の構成が高い収益構造

 15年3月期の四半期別業績推移を見ると、売上高は第1四半期(4月〜6月)50億01百万円、第2四半期(7月〜9月)58億89百万円、第3四半期(10月〜12月)62億75百万円、第4四半期(1月〜3月)58億02百万円、営業利益は第1四半期2億02百万円、第2四半期5億10百万円、第3四半期8億66百万円、第4四半期4億55百万円だった。

 クリスマス・年末年始需要などで第3四半期の構成比が高い収益構造だ。15年3月期の売上総利益率は53.2%で14年3月期比0.1ポイント低下、販管費比率は44.3%で1.2ポイント上昇、ROEは15.3%で同1.6ポイント低下、自己資本比率は61.1%で同5.8ポイント上昇した。配当性向は31.8%だった。なお利益配分については、内部留保、業績水準ならびに配当性向等を総合的に勘案して利益還元に努めることを基本方針としている。

■16年3月期は大幅増益・増配

 5月12日発表した前期(16年3月期)の連結業績は、売上高が前々期(15年3月期)比15.9%増の266億12百万円、営業利益が同61.1%増の32億76百万円、経常利益が同60.7%増の33億25百万円、純利益が同76.7%増の23億05百万円だった。売上、利益とも計画を上回る大幅増収増益で過去最高を更新した。

 シュクレイを中心とする首都圏エリアでの展開強化、空港でのインバウンド・アウトバウンド対応の強化、商品のプレミアム化など重点施策の遂行が着実に成果に結びついた。首都圏主要売上高(シュクレイ、アイボリッシュ、グラッシェル)は38億50百万円で同7億92百万円増加した。特にシュクレイがブランド知名度向上効果で躍進した。国内主要国際空港における売上高は8億10百万円で同5億76百万円増加した。またフランセの新規連結2ヶ月分も寄与した。海外売上高は5億50百万円となった。利益面では生産効率の改善、価格改定、経費の効率的使用なども寄与した。

 売上総利益は同20.4%増加し、売上総利益率は55.2%で同2.0ポイント上昇した。販管費は同12.2%増加したが、販管費比率は42.9%で同1.4ポイント低下した。営業外費用では香港の合弁会社を持分法適用の範囲に含めたことに伴い持分法投資損失6百万円を計上した。また特別利益では負ののれん発生益1億79百万円を計上し、特別損失では減損損失が増加(前々期11百万円計上、前期2億09百万円計上)した。配当は同20円増配の年間60円(期末一括)とした。配当性向は27.0%である。またROEは23.3%で同8.0ポイント上昇、自己資本比率は60.1%で同1.0ポイント低下した。

 セグメント別(連結調整前)に見ると、ケイシイシイは売上高が同9.2%増の90億95百万円で営業利益が同34.8%増の12億90百万円、寿製菓・但馬寿(16年1月の組織再編に伴ってセグメントを統合)は売上高が同8.9%増の88億67百万円で営業利益が同19.8%増の6億71百万円、販売子会社は売上高が同9.8%増の48億68百万円で営業利益が同46.7%増の3億30百万円、シュクレイは売上高が同36.6%増の38億18百万円で営業利益が同2.9倍の4億36百万円、九十九島グループは売上高が同4.2%増の35億54百万円で営業利益が同42.9%減の85百万円、フランセ(新規連結2ヶ月分)は売上高が9億17百万円で営業利益が1億29百万円、その他(新規連結の台湾における菓子事業含む)は売上高が同8.6倍の2億27百万円で営業利益が45百万円の赤字(前々期は64百万円の赤字)だった。

 四半期別の業績推移を見ると、売上高は第1四半期(4月〜6月)55億42百万円、第2四半期(7月〜9月)65億68百万円、第3四半期(10月〜12月)69億68百万円、第4四半期(1月〜3月)75億34百万円、営業利益は第1四半期3億49百万円、第2四半期9億31百万円、第3四半期11億48百万円、第4四半期8億48百万円だった。第4四半期はフランセの新規連結も寄与した。

■17年3月期も増収増益・増配予想

 今期(16年3月期)の連結業績予想(5月12日公表)については、売上高が前期(16年3月期)比17.9%増の313億70百万円、営業利益が同12.3%増の36億80百万円、経常利益が同11.3%増の37億円、純利益が同4.5%増の24億10百万円としている。配当予想は年間25円(期末一括)としている。16年4月1日付株式3分割を考慮して分割前に遡及修正すると年間75円で、前期の年間60円に対して実質的に15円増配となる。予想配当性向は32.3%となる。

 シュクレイを中心とする首都圏エリアでの展開強化、空港でのインバウンド・アウトバウンド対応の強化、商品のプレミアム化など重点施策の着実な遂行の成果、さらにフランセの通期連結も寄与して増収増益予想である。売上総利益率は55.5%で同0.3ポイント上昇、販管費比率は43.8%で同0.9ポイント上昇を想定している。なおフランセの影響を除くベースでは売上高が同6.1%増の272億70百万円、経常利益が同8.8%増の34億77百万円としている。またフランセの収益構造は事業・商品特性による季節変動要因で下期の構成比が高く、経営の抜本的見直しで下期からの収益改善を見込んでいる。

 セグメント別(連結調整前)の計画は、ケイシイシイの売上高が同6.7%増の97億円で営業利益が同10.9%増の14億30百万円、寿製菓・但馬寿の売上高が同6.7%増の94億60百万円で営業利益が同7.5%増の7億22百万円、販売子会社の売上高が同5.6%増の51億40百万円で営業利益が同19.8%増の3億95百万円、シュクレイの売上高が同14.7%増の43億80百万円で営業利益が同10.1%増の4億80百万円、九十九島グループの売上高が同1.0%増の35億90百万円で営業利益が同27.1%減の62百万円、フランセ(12ヶ月)の売上高が41億円で営業利益が1億12百万円、その他(台湾における菓子事業含む)の売上高が同36.6%増の3億10百万円で営業利益が64百万円の赤字(前期は45百万円の赤字)としている。

■ブランド力向上などで中期的に収益拡大基調

 中期的な経営目標指標としては売上高経常利益率20%以上を掲げている。

 首都圏を中心とする新業態店の知名度・ブランド力向上、新商品の開発・投入の加速、販促・接客強化による消費者への訴求力向上、商品のプレミアム化、製造採算改善、海外展開など積極的な施策の効果が期待され、訪日外国人旅行客のインバウンド消費増加やアベノミクス「地方創生」戦略も追い風となって収益拡大基調だろう。

■株主優待は毎年3月末に実施

 株主優待制度については毎年3月末現在の株主に対して実施している。100株以上〜500株未満所有株主に対して2000円相当の自社グループ製品、500株以上〜1000株未満所有株主に対して4000円相当の自社グループ製品、さらに1000株以上所有株主に対して4000円相当のグループ製品+3000円相当の直営店舗利用優待券(代替商品送付可)を贈呈する。

■株価は上場来高値更新の展開

 株価の動き(16年4月1日付で株式3分割)を見ると、3月の高値2576円(株式3分割遡及修正後)を突破して上場来高値更新の展開である。5月20日には2777円まで上伸した。好業績や中期成長力を評価する流れに変化はないようだ。

 5月25日の終値2641円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS77円44銭で算出)は34〜35倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間25円で算出)は1.0%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS346円14銭で算出)は7.6倍近辺である。なお時価総額は約822億円である。

 週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインとなって上昇トレンドである。好業績や中期成長力を評価する流れに変化はなく、目先的な過熱感を冷ますための自律調整を交えながら上値を追う展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[4月18日更新]

寿スピリッツは16年3月期16.1%増収(概算)で計画超、17年3月期も増収増益期待

 寿スピリッツ<2222>(東1)は「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げて地域限定ブランド菓子の製造・販売を展開し、首都圏エリアでのブランド展開や商品のプレミアム化などの施策を加速している。4月15日発表した16年3月期売上概況(概算)は15年3月期比16.1%増収で計画以上に好調に推移した。利益予想も再増額が濃厚だろう。さらに17年3月期も増収増益基調が期待される。株価は3月の上場来高値から利益確定売りで一旦反落したが、自律調整が一巡して上値を試す展開だろう。なお5月12日に16年3月期決算発表を予定している。

■地域限定ブランド菓子を製造・販売

 地域事業会社を傘下に置いて、地域限定ブランド菓子の製造・販売を主力としている。

 15年3月期の販売チャンネル別売上構成比は、卸売(駅・空港・高速道路SAなどの小売店、代理店卸、OEMなど)46.7%、店舗販売(直営店舗、催事など)42.6%、通信販売10.6%(うちルタオ通販が9.0%)、その他0.1%だった。駅・空港・高速道路SAなど交通機関チャネルでの土産品としての販売比率が高いことも特徴であり、国内旅行客の増加や訪日外国人旅行客のインバウンド消費も追い風となる。

 主要子会社は、山陰地区中心に「お菓子の壽城」「ラングドシャ」ブランドなどを展開する寿製菓、北海道中心に「ルタオ」ブランドを展開するケイシイシイ、首都圏中心に「東京ミルクチーズ工場」「ザ・メープルマニア」など洋菓子を展開するシュクレイ、九州中心に「赤い風船」ブランドを展開する九十九島グループ、関西中心に「遊月亭」ブランドを展開する但馬寿、そして販売子会社(東海地区3社、中国・九州地区4社、関西地区2社)である。

 16年1月には、但馬寿の菓子製造部門の全部および販売部門のうちグループ向け卸営業に関する事業を、会社分割によって寿製菓に承継した。経営資源を集約して経営効率の向上を図る。

 また16年1月には、明治ホールディングス<2269>グループのフランセの全株式を譲り受けて子会社化(15年12月公表)した。フランセはミルフィユをはじめとする洋菓子類の製造・販売を行い、地盤の神奈川県および関東を中心に全国で店舗展開している。重点施策として掲げる関東圏での展開強化および強固な経営基盤構築に寄与するとしている。

■企業ビジョンは「お菓子の総合プロデューサー」

 全国各地のお菓子のオリジナルブランドとショップブランドを創造する「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げ、製造卸から製造小売に事業モデルを転換して高収益化を推進している。

 さらに「ワールド サプライジング リゾート(WSR)宣言」を経営スローガンとして掲げて、中期経営目標の指標を売上高経常利益率20%としている。

 重点施策として、プレミアム・スイーツブランドの創出と育成(地域・チャンネル特性にマッチした商品開発推進、主力商品のリニューアルによるバージョンアップと価格改定、販路開拓やリアル店舗と通販の融合、新業態店事業の拡大)、インバウンド対策の強化(国内主要国際空港における免税売店等への販売強化、直営店舗での免税対応強化)、首都圏でのWSR化展開の推進(シュクレイのブランド力向上、フレンチトースト専門店「Ivorish(アイボリッシュ)」など新ブランドの確立)、海外展開、生産性向上による製造採算改善などを推進している。

 15年7月にはケイシイシイが東京・表参道で人気のアントルメグラッセ・生グラス専門店GLACIEL(グラッシェル)をリニューアルオープンした。15年10月には九十九島グループが、ららぽーと海老名(神奈川県)に人気のフレンチトースト専門店「Ivorish海老名」をオープンした。福岡、東京・渋谷に続く3店舗目で、大型ショッピングモールへの初出店となる。

 15年12月には九十九島グループが、JR博多駅の商業施設「マイング」リニューアルに伴って「赤い風船マイング店」を増床リニューアルオープンした。土産菓子を提供するとともに、新しい試みとして赤い風船が手掛ける新たなチーズケーキ専門ブランドを展開する。

 4月15日にはシュクレイが、東京・JR新宿駅南口「NEWoMan(ニュウマン)」に、バターが主役のスイーツブランド「Butter Butler(バターバトラー)」をオープンした。

 海外展開については、台湾は直接進出、韓国はフランチャイズ方式で進出する方針だ。またシュクレイが、香港・ハンドメイド社と共同出資で香港に合弁会社ハニーシュクレイを設立し、15年12月から香港で「東京ミルク工場」の店舗展開を開始した。

 当面の重点施策の数値目標としては、18年3月期に国内主要国際空港でのインバウンド売上25億円(16年3月期予想6億円)、海外売上15億円(同4億60百万円)、首都圏主要売上(シュクレイ、アイボリッシュ、グラッシェル)60億円(同36億40百万円)の合計100億円(同47億円)を掲げている。

 なお健康食品事業については再構築に向けて、藍染めで知られる「タデ藍」を使用した機能性食品の企画販売を行う新会社の純藍を14年9月設立した。第一弾製品として「藍の青汁」を開発し、50代〜70代女性をメインターゲットに、野菜不足を補うアンチエイジング飲料として15年1月販売開始した。通販基幹業務システムサービス事業のジュテックスについては事業中止に伴って14年12月解散した。

■クリスマス・年末年始需要などで第3四半期の構成が高い収益構造

 15年3月期業績の四半期別の推移を見ると、売上高は第1四半期(4月〜6月)50億01百万円、第2四半期(7月〜9月)58億89百万円、第3四半期(10月〜12月)62億75百万円、第4四半期(1月〜3月)58億02百万円、営業利益は第1四半期2億02百万円、第2四半期5億10百万円、第3四半期8億66百万円、第4四半期4億55百万円だった。

 クリスマス・年末年始需要などで第3四半期の構成比が高い収益構造だ。15年3月期の売上総利益率は53.2%で14年3月期比0.1ポイント低下、販管費比率は44.3%で1.2ポイント上昇、ROEは15.3%で同1.6ポイント低下、自己資本比率は61.1%で同5.8ポイント上昇した。配当性向は31.8%だった。

■16年3月期第3四半期累計は大幅増益

 前期(16年3月期)第3四半期累計(4月〜12月)の連結業績は、売上高が前年同期比11.1%増の190億78百万円で、営業利益が同53.9%増の24億28百万円、経常利益が同54.1%増の24億63百万円、純利益が同79.0%増の16億86百万円だった。売上、利益とも第3四半期累計として過去最高を更新した。

 シュクレイを中心とする首都圏エリアでの販売強化、駅・空港でのインバウンド対応強化、商品のプレミアム化など積極的な事業展開で大幅増収増益だった。利益面では製造採算の改善や経費の効率的使用なども寄与した。売上総利益率は54.8%で同2.1ポイント上昇、販管費比率は42.1%で同1.4ポイント低下した。

 セグメント別の売上高(連結調整前)はケイシイシイが同7.7%増の63億58百万円、寿製菓が同9.8%増の65億67百万円、販売子会社が同10.6%増の37億62百万円、九十九島グループが同4.4%増の27億03百万円、但馬寿が同0.1%減の8億09百万円、シュクレイが同33.6%増の27億60百万円、その他が同8.4倍の1億68百万円だった。積極的なイベント・販売展開や「ザ・メープルマニア」などのブランド知名度向上効果で特にシュクレイが躍進した。その他は台湾の子会社を新規連結した。

 四半期別の推移を見ると、売上高は第1四半期(4月〜6月)55億42百万円、第2四半期(7月〜9月)65億68百万円、第3四半期(10月〜12月)69億68百万円、営業利益は第1四半期3億49百万円、第2四半期9億31百万円、第3四半期11億48百万円だった。

■16年3月期売上状況(概算)は15年3月期比16.1%増収

 前期(16年3月期)通期の連結業績予想(10月26日に増額)については、売上高が前々期(15年3月期)比6.9%増の245億60百万円で、営業利益が同31.5%増の26億75百万円、経常利益が同30.5%増の27億円、純利益が同43.3%増の18億70百万円としている。

 出雲大社・伊勢神宮の遷宮特需反動影響の一巡に加えて、シュクレイを中心とする首都圏エリアでの販売強化、駅・空港でのインバウンド対応強化、商品のプレミアム化など重点施策の積極展開、さらに製造採算の改善や経費の効率的使用も寄与して最高益更新予想だ。売上総利益率は54.4%で同1.2ポイント上昇、販管費比率は43.5%で同0.8ポイント低下を想定している。

 セグメント別売上高(連結調整前)の計画は、ケイシイシイが同3.7%増の86億39百万円、寿製菓が同6.3%増の79億56百万円、販売子会社が同6.2%増の47億08百万円、九十九島グループが同5.4%増の35億94百万円、但馬寿が同0.7%増の10億05百万円、シュクレイが同22.8%増の34億31百万円、その他が同9.4倍の2億46百万円としている。

 4月15日発表した16年3月期売上状況(概算)は15年3月期比16.1%増の266億55百万円だった。全セグメントが好調に推移し、特にシュクレイの売上高が急拡大した。16年1月に子会社化したフランセの2ヶ月分も寄与した。

 セグメント別売上高(連結調整前)は、ケイシイシイが同9.4%増の91億12百万円、寿製菓(但馬寿含む)が同8.9%増の88億67百万円、販売子会社が同9.8%増の48億68百万円、九十九島グループが同4.2%増の35億54百万円、シュクレイが同36.6%増の38億18百万円、フランセが9億17百万円、その他が同8.6倍の2億26百万円だった。

 売上高が計画を上回ったことで、通期利益予想も再増額が濃厚だろう。さらに今期(17年3月期)も増収増益基調が期待される。

 なお前期(16年3月期)の配当予想(2月15日に増額修正)は年間60円(期末一括)としている。前々期(15年3月期)の年間40円(期末一括)との比較で20円増配である。予想配当性向は33.3%となる。

■ブランド力向上などで中期的に収益拡大基調

 中期的な経営目標指標としては売上高経常利益率20%以上を掲げている。

 首都圏を中心とする新業態店の知名度・ブランド力向上、新商品の開発・投入の加速、販促・接客強化による消費者への訴求力向上、商品のプレミアム化、製造採算改善、海外展開など積極的な施策の効果が期待され、訪日外国人旅行客のインバウンド消費増加や、アベノミクス「地方創生」戦略も追い風となって収益拡大基調だろう。

■株主優待は毎年3月末に実施

 株主優待制度については毎年3月末現在の株主に対して実施している。100株以上〜500株未満所有株主に対して2000円相当の自社グループ製品、500株以上〜1000株未満所有株主に対して4000円相当の自社グループ製品、1000株以上所有株主に対して4000円相当のグループ製品+3000円相当の直営店舗利用優待券(代替商品送付可)を贈呈する。

■株価は自律調整一巡して上値試す

 株価の動き(16年4月1日付で株式3分割)を見ると、3月31日の上場来高値(株式分割遡及修正後)2576円から利益確定売りで一旦反落したが、4月13日の直近安値2190円から切り返している。好業績や中期成長力を評価する流れに変化はなく自律調整が一巡したようだ。

 4月15日の終値2352円を指標面(1株当たり数値は株式3分割遡及修正後)で見ると、前期推定連結PER(会社予想の連結EPS60円09銭で算出)は39倍近辺、前期推定配当利回り(会社予想の年間20円で算出)は0.9%近辺、前々期実績連結PBR(前々期実績の連結BPS288円53銭で算出)は8.2倍近辺である。なお時価総額は約732億円である。

 週足チャートで見るとサポートラインの13週移動平均線が接近して目先的な過熱感が解消した。好業績や中期成長力を評価する流れに変化はなく、自律調整が一巡して上値を試す展開だろう。

(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[3月25日更新]

寿スピリッツは16年3月期大幅増益・増配予想、3月31日を基準日として株式3分割

 寿スピリッツ<2222>(東1)は「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げて地域限定ブランド菓子の製造・販売を展開し、首都圏エリアでのブランド展開や商品のプレミアム化などの施策を加速している。16年3月期業績は大幅増益予想で再増額が濃厚だろう。配当は2月に増額修正して大幅増配予想である。また3月31日を基準日として株式3分割を実施する。インバウンド消費関連、地方創生関連のテーマ性や3月期末の株主優待も注目点となる。株価は急伸して上場来高値圏だ。目先的にはやや過熱感もあるが、好業績や中期成長力を評価する流れに変化はなく、自律調整を交えながら上値追いの展開だろう。

■地域限定ブランド菓子を製造・販売

 地域事業会社を傘下に置いて、地域限定ブランド菓子の製造・販売を主力としている。駅・空港・高速道路SAなど交通機関チャネルでの土産品としての販売比率が高いことも特徴であり、国内旅行客の増加や訪日外国人旅行客のインバウンド消費も追い風となる。

 主要子会社は、山陰地区中心に「お菓子の壽城」「ラングドシャ」ブランドなどを展開する寿製菓、北海道中心に「ルタオ」ブランドを展開するケイシイシイ、首都圏中心に「東京ミルクチーズ工場」「ザ・メープルマニア」など洋菓子を展開するシュクレイ、九州中心に「赤い風船」ブランドを展開する九十九島グループ、関西中心に「遊月亭」ブランドを展開する但馬寿、そして販売子会社(東海地区3社、中国・九州地区4社、関西地区2社)である。

 15年3月期の販売チャンネル別売上構成比は、卸売(駅・空港・高速道路SAなどの小売店、代理店卸、OEMなど)46.7%、店舗販売(直営店舗、催事など)42.6%、通信販売10.6%(うちルタオ通販が9.0%)、その他0.1%だった。

 16年1月には、但馬寿の菓子製造部門の全部および販売部門のうちグループ向け卸営業に関する事業を、会社分割によって寿製菓に承継した。経営資源を集約して経営効率の向上を図る。

 また16年1月には、明治ホールディングス<2269>グループのフランセの全株式を譲り受けて子会社化(15年12月公表)した。フランセはミルフィユをはじめとする洋菓子類の製造・販売を行い、地盤の神奈川県および関東を中心に全国で店舗展開している。重点施策として掲げる関東圏での展開強化および強固な経営基盤構築に寄与するとしている。

■企業ビジョンは「お菓子の総合プロデューサー」

 全国各地のお菓子のオリジナルブランドとショップブランドを創造する「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げ、製造卸から製造小売に事業モデルを転換して高収益化を推進している。

 さらに「ワールド サプライジング リゾート(WSR)宣言」を経営スローガンとして掲げて、中期経営目標の指標を売上高経常利益率20%としている。

 重点施策として、プレミアム・スイーツブランドの創出と育成(地域・チャンネル特性にマッチした商品開発推進、主力商品のリニューアルによるバージョンアップと価格改定、販路開拓やリアル店舗と通販の融合、新業態店事業の拡大)、インバウンド対策の強化(国内主要国際空港における免税売店等への販売強化、直営店舗での免税対応強化)、首都圏でのWSR化展開の推進(シュクレイのブランド力向上、フレンチトースト専門店「Ivorish(アイボリッシュ)」など新ブランドの確立)、海外展開、生産性向上による製造採算改善などを推進している。

 15年7月にはケイシイシイが東京・表参道で人気のアントルメグラッセ・生グラス専門店GLACIEL(グラッシェル)をリニューアルオープンした。15年10月には九十九島グループが、ららぽーと海老名(神奈川県)に人気のフレンチトースト専門店「Ivorish海老名」をオープンした。福岡、東京・渋谷に続く3店舗目で、大型ショッピングモールへの初出店となる。

 15年12月には九十九島グループが、JR博多駅の商業施設「マイング」リニューアルに伴って「赤い風船マイング店」を増床リニューアルオープンした。土産菓子を提供するとともに、新しい試みとして赤い風船が手掛ける新たなチーズケーキ専門ブランドを展開する。

 海外展開については、台湾は直接進出、韓国はフランチャイズ方式で進出する方針だ。またシュクレイが、香港・ハンドメイド社と共同出資で香港に合弁会社ハニーシュクレイを設立し、15年12月から香港で「東京ミルク工場」の店舗展開を開始した。

 当面の重点施策の数値目標としては、18年3月期に国内主要国際空港でのインバウンド売上25億円(16年3月期予想6億円)、海外売上15億円(同4億60百万円)、首都圏主要売上(シュクレイ、アイボリッシュ、グラッシェル)60億円(同36億40百万円)の合計100億円(同47億円)を掲げている。

 なお健康食品事業については再構築に向けて、藍染めで知られる「タデ藍」を使用した機能性食品の企画販売を行う新会社の純藍を14年9月設立した。第一弾製品として「藍の青汁」を開発し、50代〜70代女性をメインターゲットに、野菜不足を補うアンチエイジング飲料として15年1月販売開始した。通販基幹業務システムサービス事業のジュテックスについては事業中止に伴って14年12月解散した。

■クリスマス・年末年始需要などで第3四半期の構成が高い収益構造

 15年3月期業績の四半期別の推移を見ると、売上高は第1四半期(4月〜6月)50億01百万円、第2四半期(7月〜9月)58億89百万円、第3四半期(10月〜12月)62億75百万円、第4四半期(1月〜3月)58億02百万円、営業利益は第1四半期2億02百万円、第2四半期5億10百万円、第3四半期8億66百万円、第4四半期4億55百万円だった。

 クリスマス・年末年始需要などで第3四半期の構成比が高い収益構造だ。15年3月期の売上総利益率は53.2%で14年3月期比0.1ポイント低下、販管費比率は44.3%で1.2ポイント上昇、ROEは15.3%で同1.6ポイント低下、自己資本比率は61.1%で同5.8ポイント上昇した。配当性向は31.8%だった。

■16年3月期第3四半期累計は大幅増益

 今期(16年3月期)第3四半期累計(4月〜12月)の連結業績は、売上高が前年同期比11.1%増の190億78百万円で、営業利益が同53.9%増の24億28百万円、経常利益が同54.1%増の24億63百万円、純利益が同79.0%増の16億86百万円だった。売上、利益とも第3四半期累計として過去最高を更新した。

 シュクレイを中心とする首都圏エリアでの販売強化、駅・空港でのインバウンド対応強化、商品のプレミアム化など積極的な事業展開で大幅増収増益だった。利益面では製造採算の改善や経費の効率的使用なども寄与した。売上総利益率は54.8%で同2.1ポイント上昇、販管費比率は42.1%で同1.4ポイント低下した。

 セグメント別の売上高(連結調整前)はケイシイシイが同7.7%増の63億58百万円、寿製菓が同9.8%増の65億67百万円、販売子会社が同10.6%増の37億62百万円、九十九島グループが同4.4%増の27億03百万円、但馬寿が同0.1%減の8億09百万円、シュクレイが同33.6%増の27億60百万円、その他が同8.4倍の1億68百万円だった。積極的なイベント・販売展開や「ザ・メープルマニア」などのブランド知名度向上効果で特にシュクレイが躍進した。その他は台湾の子会社を新規連結した。

 四半期別の推移を見ると、売上高は第1四半期(4月〜6月)55億42百万円、第2四半期(7月〜9月)65億68百万円、第3四半期(10月〜12月)69億68百万円、営業利益は第1四半期3億49百万円、第2四半期9億31百万円、第3四半期11億48百万円だった。

■16年3月期通期は大幅増益予想で再増額が濃厚、配当は2月に増額修正

 今期(16年3月期)通期の連結業績予想(10月26日に増額修正)については、売上高が前期(15年3月期)比6.9%増の245億60百万円で、営業利益が同31.5%増の26億75百万円、経常利益が同30.5%増の27億円、純利益が同43.3%増の18億70百万円としている。

 出雲大社・伊勢神宮の遷宮特需反動影響の一巡に加えて、シュクレイを中心とする首都圏エリアでの販売強化、駅・空港でのインバウンド対応強化、商品のプレミアム化など重点施策の積極展開、さらに製造採算の改善や経費の効率的使用も寄与して最高益更新予想だ。売上総利益率は54.4%で同1.2ポイント上昇、販管費比率は43.5%で同0.8ポイント低下を想定している。

 セグメント別売上高(連結調整前)の計画は、ケイシイシイが同3.7%増の86億39百万円、寿製菓が同6.3%増の79億56百万円、販売子会社が同6.2%増の47億08百万円、九十九島グループが同5.4%増の35億94百万円、但馬寿が同0.7%増の10億05百万円、シュクレイが同22.8%増の34億31百万円、その他が同9.4倍の2億46百万円としている。

 通期会社予想に対する第3四半期累計の進捗率は、売上高が77.7%、営業利益が90.8%、経常利益が91.2%、純利益が90.2%である。クリスマス・年末年始需要などで第3四半期の構成比が高い収益構造であることを考慮しても高水準である。通期業績予想は再増額が濃厚だろう。

 なお配当予想については2月15日に増額修正を発表した。前回予想(5月13日公表)の年間40円(期末一括)に対して、期末20円増額して年間60円(期末一括)とした。前期の年間40円(期末一括)との比較でも20円増配となる。予想配当性向は33.3%となる。

■ブランド力向上などで中期的に収益拡大基調

 中期的な経営目標指標としては売上高経常利益率20%以上を掲げている。

 首都圏を中心とする新業態店の知名度・ブランド力向上、新商品の開発・投入の加速、販促・接客強化による消費者への訴求力向上、商品のプレミアム化、製造採算改善、海外展開など積極的な施策の効果が期待され、訪日外国人旅行客のインバウンド消費増加や、アベノミクス「地方創生」戦略も追い風となって収益拡大基調だろう。

■3月末を基準日として株式3分割、株主優待は毎年3月末

 2月15日に株式分割を発表した。16年3月31日を基準日(効力発生日16年4月1日)として1株を3株に分割する。投資単位当たりの金額を引き下げることにより、投資家が投資しやすい環境を整え、当社株式の流動性の向上と投資家層のさらなる拡大を目的としている。

 株主優待制度は毎年3月末現在の株主に対して実施している。2月15日発表の株式3分割に伴って内容の一部を変更した。

 変更後は、100株以上〜500株未満所有株主に対して2000円相当の自社グループ製品、500株以上〜1000株未満所有株主に対して4000円相当の自社グループ製品を贈呈する。1000株以上所有株主に対しては4000円相当のグループ製品+3000円相当の直営店舗利用優待券(代替商品送付可)を贈呈する。

■株価は上場来高値更新の展開

 株価の動きを見ると、16年3月期配当予想の増額修正や3月31日を基準日とする株式3分割も好感して上場来高値更新の展開だ。3月17日には7470円まで上伸した。目先的にはやや過熱感もあるが、好業績や中期成長力を評価する流れに変化はないだろう。

 3月22日の終値7050円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS180円27銭で算出)は39〜40倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間60円で算出)は0.9%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS865円60銭で算出)は8.1倍近辺である。なお時価総額は約731億円である。

 週足チャートで見ると13週移動平均線と26週移動平均線がサポートラインとなって上昇トレンドだ。日足チャートで見ると25日移動平均線に対するプラス乖離率が拡大して目先的にはやや過熱感もあるが、好業績や中期成長力を評価する流れに変化はなく、自律調整を交えながら上値追いの展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[02月02日更新]

寿スピリッツの16年3月期第3四半期累計は大幅増益で高進捗率、通期再増額が濃厚

 寿スピリッツ<2222>(東1)は「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げて地域限定ブランド菓子の製造・販売を展開し、首都圏エリアでのブランド展開も強化している。2月1日発表の16年3月期第3四半期累計連結業績は大幅増益で、通期予想に対する進捗率も高水準だった。過去最高更新の通期業績予想は再増額が濃厚だろう。インバウンド消費関連、地方創生関連も注目点となる。株価は好業績を評価して高値を更新している。上値追いの展開だろう。

■地域限定ブランド菓子を製造・販売

 地域事業会社を傘下に置いて、地域限定ブランド菓子の製造・販売を主力としている。駅・空港・高速道路SAなど交通機関チャネルでの土産品としての販売比率が高いことも特徴であり、国内旅行客の増加や訪日外国人旅行客のインバウンド消費も追い風となる。

 主要子会社は、山陰地区中心に「お菓子の壽城」「ラングドシャ」ブランドなどを展開する寿製菓、北海道中心に「ルタオ」ブランドを展開するケイシイシイ、首都圏中心に「東京ミルクチーズ工場」「ザ・メープルマニア」など洋菓子を展開するシュクレイ、九州中心に「赤い風船」ブランドを展開する九十九島グループ、関西中心に「遊月亭」ブランドを展開する但馬寿、そして販売子会社(東海地区3社、中国・九州地区4社、関西地区2社)である。

 15年3月期の販売チャンネル別売上構成比は、卸売(駅・空港・高速道路SAなどの小売店、代理店卸、OEMなど)46.7%、店舗販売(直営店舗、催事など)42.6%、通信販売10.6%(うちルタオ通販が9.0%)、その他0.1%だった。

 16年1月には、但馬寿の菓子製造部門の全部および販売部門のうちグループ向け卸営業に関する事業を、会社分割によって寿製菓に承継した(15年11月公表)。経営資源を集約して経営効率の向上を図る。

 また16年1月には、明治ホールディングス<2269>グループのフランセの全株式を譲り受けて子会社化(15年12月公表)した。フランセはミルフィユをはじめとする洋菓子類の製造・販売を行い、地盤の神奈川県および関東を中心に全国で店舗展開している。重点施策として掲げる関東圏での展開強化および強固な経営基盤構築に寄与するとしている。

■企業ビジョンは「お菓子の総合プロデューサー」

 全国各地のお菓子のオリジナルブランドとショップブランドを創造する「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げ、製造卸から製造小売に事業モデルを転換して高収益化を推進している。

 さらに「ワールド サプライジング リゾート(WSR)宣言」を経営スローガンとして掲げて、中期経営目標の指標を売上高経常利益率20%としている。

 重点施策として、プレミアム・スイーツブランドの創出と育成(地域・チャンネル特性にマッチした商品開発推進、主力商品のリニューアルによるバージョンアップと価格改定、販路開拓やリアル店舗と通販の融合、新業態店事業の拡大)、インバウンド対策の強化(国内主要国際空港における免税売店等への販売強化、直営店舗での免税対応強化)、首都圏でのWSR化展開の推進(シュクレイのブランド力向上、フレンチトースト専門店「Ivorish(アイボリッシュ)」など新ブランドの確立)、海外展開、生産性向上による製造採算改善などを推進している。

 15年7月にはケイシイシイが東京・表参道で人気のアントルメグラッセ・生グラス専門店GLACIEL(グラッシェル)をリニューアルオープンした。15年10月には九十九島グループが、ららぽーと海老名(神奈川県)に人気のフレンチトースト専門店「Ivorish海老名」をオープンした。福岡、東京・渋谷に続く3店舗目で、大型ショッピングモールへの初出店となる。

 15年12月には九十九島グループが、JR博多駅の商業施設「マイング」リニューアルに伴って「赤い風船マイング店」を増床リニューアルオープンした。土産菓子を提供するとともに、新しい試みとして赤い風船が手掛ける新たなチーズケーキ専門ブランドを展開する。

 海外展開については、台湾は直接進出、韓国はフランチャイズ方式で進出する方針だ。またシュクレイが香港・ハンドメイド社との共同出資で香港に合弁会社ハニーシュクレイを設立し、15年12月から香港で「東京ミルク工場」を展開している。

 なお当面の重点施策の数値目標としては、18年3月期に国内主要国際空港でのインバウンド売上25億円(16年3月期予想6億円)、海外売上15億円(同4億60百万円)、首都圏主要売上(シュクレイ、アイボリッシュ、グラッシェル)60億円(同36億40百万円)の合計100億円(同47億円)を掲げている。

 健康食品事業については再構築に向けて、藍染めで知られる「タデ藍」を使用した機能性食品の企画販売を行う新会社の純藍を14年9月設立した。第一弾製品として「藍の青汁」を開発し、50代〜70代女性をメインターゲットに、野菜不足を補うアンチエイジング飲料として15年1月販売開始した。一方で通販基幹業務システムサービス事業のジュテックスについては事業中止に伴って14年12月解散した。

■クリスマス・年末年始需要などで第3四半期の構成が高い収益構造

 15年3月期業績の四半期別の推移を見ると、売上高は第1四半期(4月〜6月)50億01百万円、第2四半期(7月〜9月)58億89百万円、第3四半期(10月〜12月)62億75百万円、第4四半期(1月〜3月)58億02百万円、営業利益は第1四半期2億02百万円、第2四半期5億10百万円、第3四半期8億66百万円、第4四半期4億55百万円だった。

 クリスマス・年末年始需要などで第3四半期の構成比が高い収益構造だ。15年3月期の売上総利益率は53.2%で14年3月期比0.1ポイント低下、販管費比率は44.3%で1.2ポイント上昇、ROEは15.3%で同1.6ポイント低下、自己資本比率は61.1%で同5.8ポイント上昇した。配当性向は31.8%だった。

■16年3月期第3四半期累計は大幅増益

 今期(16年3月期)第3四半期累計(4月〜12月)の連結業績は、売上高が前年同期比11.1%増の190億78百万円で、営業利益が同53.9%増の24億28百万円、経常利益が同54.1%増の24億63百万円、純利益が同79.0%増の16億86百万円だった。売上、利益とも第3四半期累計として過去最高を更新した。

 シュクレイを中心とする首都圏エリアでの販売強化、駅・空港でのインバウンド対応強化、商品のプレミアム化など積極的な事業展開で大幅増収増益だった。利益面では製造採算の改善や経費の効率的使用なども寄与した。売上総利益率は54.8%で同2.1ポイント上昇、販管費比率は42.1%で同1.4ポイント低下した。

 セグメント別の売上高(連結調整前)はケイシイシイが同7.7%増の63億58百万円、寿製菓が同9.8%増の65億67百万円、販売子会社が同10.6%増の37億62百万円、九十九島グループが同4.4%増の27億03百万円、但馬寿が同0.1%減の8億09百万円、シュクレイが同33.6%増の27億60百万円、その他が同8.4倍の1億68百万円だった。積極的なイベント・販売展開や「ザ・メープルマニア」などのブランド知名度向上効果で特にシュクレイが躍進した。その他は台湾の子会社を新規連結した。

 四半期別の推移を見ると、売上高は第1四半期(4月〜6月)55億42百万円、第2四半期(7月〜9月)65億68百万円、第3四半期(10月〜12月)69億68百万円、営業利益は第1四半期3億49百万円、第2四半期9億31百万円、第3四半期11億48百万円だった。

■16年3月期通期は大幅増益予想で再増額が濃厚

 今期(16年3月期)通期の連結業績予想については、前回予想(10月26日に増額修正)を据え置いて、売上高が前期比6.9%増の245億60百万円、営業利益が同31.5%増の26億75百万円、経常利益が同30.5%増の27億円、純利益が同43.3%増の18億70百万円としている。配当予想(5月13日公表)は前期と同額の年間40円(期末一括)で予想配当性向は22.2%となる。

 出雲大社・伊勢神宮の遷宮特需反動影響の一巡に加えて、シュクレイを中心とする首都圏エリアでの販売強化、駅・空港でのインバウンド対応強化、商品のプレミアム化など重点施策の積極展開、さらに製造採算の改善や経費の効率的使用も寄与して最高益更新予想だ。売上総利益率は54.4%で同1.2ポイント上昇、販管費比率は43.5%で同0.8ポイント低下を想定している。

 セグメント別売上高(連結調整前)の計画は、ケイシイシイが同3.7%増の86億39百万円、寿製菓が同6.3%増の79億56百万円、販売子会社が同6.2%増の47億08百万円、九十九島グループが同5.4%増の35億94百万円、但馬寿が同0.7%増の10億05百万円、シュクレイが同22.8%増の34億31百万円、その他が同9.4倍の2億46百万円としている。

 通期会社予想に対する第3四半期累計の進捗率は、売上高が77.7%、営業利益が90.8%、経常利益が91.2%、純利益が90.2%である。クリスマス・年末年始需要などで第3四半期の構成比が高い収益構造であることを考慮しても高水準である。通期業績予想は再増額が濃厚だろう。

 中期的にも、首都圏を中心とする新業態店の知名度・ブランド力向上、新商品の開発・投入の加速、販促・接客強化による消費者への訴求力向上、製造採算改善などの効果が期待される。訪日外国人旅行客のインバウンド消費増加や、アベノミクス重点戦略の「地方創生」も追い風となって収益拡大基調だろう。

■毎年3月末に株主優待

 株主優待制度は毎年3月末現在の株主に対して実施している。100株以上所有の全ての株主に対して2000円相当の自社グループ製品、200株以上所有の全ての株主に対して4000円相当の自社グループ製品を贈呈し、さらに1000株以上所有株主に対して3000円分のグループ直営店舗優待券(優待券の代わりに指定商品への交換も可)を贈呈する。

■株価は高値更新の展開

 株価の動きを見ると、地合い悪化の影響で1月21日に4240円まで調整する場面があったが、素早く切り返して高値更新の展開となった。2月1日には5770円まで上伸した。好業績や中期成長力を評価する流れに変化はないだろう。

 2月1日の終値5670円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS180円27銭で算出)は31〜32倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間40円で算出)は0.7%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS865円60銭で算出)は6.6倍近辺である。なお時価総額は約588億円である。

 週足チャートで見ると26週移動平均線近辺から切り返して高値を更新した。サポートラインを確認して上昇トレンドを維持している。過去最高更新予想の16年3月期連結業績予想は再増額が濃厚であり、インバウンド消費関連、地方創生関連も注目点となる。上値追いの展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[12月18日更新]

寿スピリッツは上場来高値圏で堅調、16年3月期業績予想は再増額の可能性

 寿スピリッツ<2222>(東1)は「お菓子の総合プロデューサー」を掲げて地域限定ブランド菓子の製造・販売を展開し、首都圏でのブランド展開も強化している。12月15日にはフランセの買収を発表した。過去最高更新予想の16年3月期業績予想は再増額の可能性が高く、インバウンド消費関連、地方創生関連も注目点となる。株価は上場来高値圏で堅調に推移している。自律調整を交えながら上値追いの展開だろう。

■地域限定ブランド菓子を製造・販売

 地域事業会社を傘下に置き、地域限定ブランド菓子の製造・販売を主力としている。駅・空港・高速道路SAなど交通機関チャネルでの土産品としての販売比率が高いことも特徴であり、国内旅行客の増加や訪日外国人旅行客のインバウンド消費も追い風となる。

 主要子会社は、山陰地区中心に「お菓子の壽城」「ラングドシャ」ブランドなどを展開する寿製菓、北海道中心に「ルタオ」ブランドを展開するケイシイシイ、首都圏中心に「東京ミルクチーズ工場」「ザ・メープルマニア」など洋菓子を展開するシュクレイ、九州中心に「赤い風船」ブランドを展開する九十九島グループ、関西中心に「遊月亭」ブランドを展開する但馬寿、そして販売子会社(東海地区3社、中国・九州地区4社、関西地区2社)である。

 15年3月期の販売チャンネル売上構成比は、卸売(駅・空港・高速道路SAなどの小売店、代理店卸、OEMなど)が46.7%、店舗販売(直営店舗、催事など)が42.6%、通信販売が10.6%(うちルタオ通販が9.0%)、その他が0.1%だった。

 15年11月には、但馬寿の菓子製造部門の全部および販売部門のうちグループ向け卸営業に関する事業を、会社分割によって寿製菓に承継(16年1月1日予定)させると発表した。経営資源の集約による経営効率の向上を図る。

 また12月15日には、明治ホールディングス<2269>の事業子会社である明治と、明治の100%子会社であるロンドが所有するフランセの全株式を譲り受け(16年1月22日予定)て子会社化すると発表した。フランセはミルフィユをはじめとする洋菓子類の製造・販売を行い、地盤の神奈川県および関東を中心に全国で店舗展開している。重点施策として掲げる関東圏での展開強化および強固な経営基盤構築に寄与するとしている。

■企業ビジョンは「お菓子の総合プロデューサー」

 全国各地のお菓子のオリジナルブランドとショップブランドを創造する「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げ、製造卸から製造小売に事業モデルを転換して高収益化を推進している。

 さらに「ワールド サプライジング リゾート(WSR)宣言」を経営スローガンとして掲げて、中期経営目標の指標を売上高経常利益率20%としている。

 重点施策として、プレミアム・スイーツブランドの創出と育成(地域・チャンネル特性にマッチした商品開発推進、主力商品のリニューアルによるバージョンアップと価格改定、販路開拓やリアル店舗と通販の融合、新業態店事業の拡大)、インバウンド対策の強化(国内主要国際空港における免税売店等への販売強化、直営店舗での免税対応強化)、首都圏でのWSR化展開の推進(シュクレイのブランド力向上、フレンチトースト専門店「Ivorish(アイボリッシュ)」など新ブランドの確立)、海外展開、生産性向上による製造採算改善などを推進している。

 15年7月にはケイシイシイが東京・表参道で人気のアントルメグラッセ・生グラス専門店GLACIEL(グラッシェル)をリニューアルオープンした。15年10月には九十九島グループが、ららぽーと海老名(神奈川県)に人気のフレンチトースト専門店「Ivorish海老名」をオープンした。福岡、東京・渋谷に続く3店舗目で、大型ショッピングモールへの初出店となる。

 15年12月には九十九島グループが、JR博多駅の商業施設「マイング」リニューアルに伴って「赤い風船マイング店」を増床リニューアルオープンした。土産菓子を提供するとともに、新しい試みとして赤い風船が手掛ける新たなチーズケーキ専門ブランドを展開する。

 海外展開については、台湾は直接進出、韓国はフランチャイズ方式で進出する方針だ。またシュクレイが香港・ハンドメイド社との共同出資で香港に合弁会社ハニーシュクレイを設立した。そして15年12月から香港で「東京ミルク工場」を展開する。

 なお当面の重点施策の数値目標としては、18年3月期に、国内主要国際空港でのインバウンド売上25億円(16年3月期予想6億円)、海外売上15億円(同4億60百万円)、首都圏主要売上(シュクレイ、アイボリッシュ、グラッシェル)60億円(同36億40百万円)の合計100億円(同47億円)を掲げている。

 健康食品事業については再構築に向けて、藍染めで知られる「タデ藍」を使用した機能性食品の企画販売を行う新会社の純藍を14年9月設立した。第一弾製品として「藍の青汁」を開発し、50代〜70代女性をメインターゲットに、野菜不足を補うアンチエイジング飲料として15年1月販売開始した。一方で通販基幹業務システムサービス事業のジュテックスについては、事業中止に伴って14年12月解散した。

■クリスマス・年末・年始需要などで第3四半期の構成が高い収益構造

 15年3月期の四半期別推移を見ると、売上高は第1四半期(4月〜6月)50億01百万円、第2四半期(7月〜9月)58億89百万円、第3四半期(10月〜12月)62億75百万円、第4四半期(1月〜3月)58億02百万円、営業利益は第1四半期2億02百万円、第2四半期5億10百万円、第3四半期8億66百万円、第4四半期4億55百万円だった。

 クリスマス・年末・年始需要などで第3四半期の構成比が高い収益構造だ。15年3月期のROEは14年3月期比1.6ポイント低下して15.3%、自己資本比率は同5.8ポイント上昇して61.1%、配当性向は31.8%だった。

■16年3月期第2四半期累計は計画超の増収増益

 今期(16年3月期)第2四半期累計(4月〜9月)の連結業績は、売上高が前年同期比11.2%増の121億10百万円、営業利益が同79.8%増の12億80百万円、経常利益が同81.0%増の13億05百万円、純利益が同2.3倍の9億66百万円だった。

 前回予想(5月13日公表)に対して売上高は8億61百万円、営業利益は5億30百万円、経常利益は5億56百万円、純利益は4億86百万円超過達成した。売上、利益とも第2四半期として過去最高だった。

 消費増税の影響一巡、インバウンド消費、9月のシルバーウィークなどの効果に加えて、首都圏エリアでの展開強化や主力商品の販売強化、駅・空港でのインバウンド対応強化など、積極的な事業展開で大幅増収増益だった。利益面では製造採算の改善や経費の効率的使用なども寄与した。なお売上総利益率は54.0%で同2.4ポイント上昇、販管費比率は43.4%で同1.7ポイント低下した。
 
 セグメント別売上高(連結調整前)を見ると、ケイシイシイは同5.7%増の38億99百万円、寿製菓は同11.3%増の42億86百万円、販売子会社は同11.3%増の24億69百万円、九十九島グループは同7.6%増の16億94百万円、但馬寿は同1.0%増の5億35百万円、シュクレイは同38.3%増の17億81百万円、その他は同6.6倍の1億02百万円だった。積極的なイベント・販売展開や「ザ・メープルマニア」などのブランド知名度向上効果で特にシュクレイが躍進した。その他は台湾の子会社を新規連結した。

 なお四半期別推移を見ると、売上高は第1四半期(4月〜6月)55億42百万円、第2四半期(7月〜9月)65億68百万円、営業利益は第1四半期3億49百万円、第2四半期9億31百万円だった。

■16年3月期通期業績予想は再増額の可能性

 今期(16年3月期)通期の連結業績予想(10月26日に増額修正)は、売上高が前期比6.9%増の245億60百万円、営業利益が同31.5%増の26億75百万円、経常利益が同30.5%増の27億円、そして純利益が同43.3%増の18億70百万円としている。配当予想(5月13日公表)は前期と同額の年間40円(期末一括)で予想配当性向は22.2%となる。

 出雲大社・伊勢神宮の遷宮特需反動影響の一巡、消費増税の影響一巡に加えて、首都圏エリアでのブランド展開強化、主力商品の拡販、インバウンド需要への対応強化など重点施策の積極展開の効果で、首都圏で洋菓子を展開するシュクレイなどが好調に推移する。製造採算の改善や経費の効率的使用も寄与して最高益更新予想だ。売上総利益率は同1.2ポイント上昇の54.4%、販管費比率は同0.8ポイント低下の43.5%を想定している。

 セグメント別売上高(連結調整前)は、ケイシイシイが3.7%増の86億39百万円、寿製菓が6.3%増の79億56百万円、販売子会社が6.2%増の47億08百万円、九十九島グループが5.4%増の35億94百万円、但馬寿が0.7%増の10億05百万円、シュクレイが22.8%増の34億31百万円、その他が9.4倍の2億46百万円の計画としている。

 事業環境は先行き不透明なため、下期(10月〜3月)の期初計画を据え置いて、第2四半期累計の超過達成分を上乗せした形だ。

 通期会社予想に対する第2四半期累計の進捗率は売上高が49.3%、営業利益が47.9%、経常利益が48.3%、純利益が51.7%である。クリスマス・年末・年始需要などで第3四半期の構成比が高い収益構造であることを考慮すれば高水準である。また通期会社予想の増額は第2四半期累計の超過達成分を上乗せしたもので、下期の会社計画は保守的な印象が強い。通期業績予想は再増額の可能性が高いだろう。

 中期的には首都圏を中心とする新業態店の知名度・ブランド力向上、新商品の開発・投入の推進、販促・接客強化による消費者への訴求力向上、製造採算改善などの効果が期待される。訪日外国人旅行客のインバウンド消費増加や、アベノミクス重点戦略の「地方創生」も追い風となって収益拡大基調だろう。

■毎年3月末に株主優待

 株主優待制度については、毎年3月末現在で100株以上所有の全ての株主に対して2000円相当の自社グループ製品、200株以上所有の全ての株主に対して4000円相当の自社グループ製品を贈呈し、さらに1000株以上所有株主に対して3000円分のグループ直営店舗優待券(優待券の代わりに指定商品への交換も可)を贈呈している。

■株価は上場来高値圏で堅調

 株価の動きを見ると、11月27日の上場来高値5110円まで上伸し、その後も上場来高値圏で堅調に推移している。そして12月17日は5070円まで上伸して上場来高値を窺う動きとなった。好業績を評価する流れに変化はないだろう。

 12月17日の終値5060円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS180円27銭で算出)は28倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間40円で算出)は0.8%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS865円60銭で算出)は5.8倍近辺である。時価総額は約525億円である。

 週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインとなって強基調の形だ。過去最高更新予想の16年3月期業績予想は再増額の可能性が高く、インバウンド消費関連、地方創生関連も注目点となる。自律調整を交えながら上値追いの展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[11月27日更新]

寿スピリッツは上場来高値更新の展開、16年3月期業績予想は再増額の可能性

 寿スピリッツ<2222>(東1)は「お菓子の総合プロデューサー」を掲げて地域限定ブランド菓子の製造・販売を展開し、首都圏でのブランド展開も強化している。16年3月期第2四半期累計は大幅増益だった。そして過去最高更新予想の通期業績は再増額の可能性が高い。インバウンド消費関連、地方創生関連も注目点となる。株価は上場来高値更新の展開だ。目先的な過熱感を冷ましながら上値追いだろう。

■地域限定ブランド菓子を製造・販売

 地域事業会社を傘下に置き、地域限定ブランド菓子の製造・販売を主力としている。駅・空港・高速道路SAなど交通機関チャネルでの土産品としての販売比率が高いことも特徴であり、国内旅行客の増加や訪日外国人旅行客のインバウンド消費も追い風となる。

 主要子会社は、山陰地区中心に「お菓子の壽城」「ラングドシャ」ブランドなどを展開する寿製菓、北海道中心に「ルタオ」ブランドを展開するケイシイシイ、首都圏中心に「東京ミルクチーズ工場」「ザ・メープルマニア」など洋菓子を展開するシュクレイ、九州中心に「赤い風船」ブランドを展開する九十九島グループ、関西中心に「遊月亭」ブランドを展開する但馬寿、そして販売子会社(東海地区3社、中国・九州地区4社、関西地区2社)である。

 15年3月期の販売チャンネル売上構成比は、卸売(駅・空港・高速道路SAなどの小売店、代理店卸、OEMなど)が46.7%、店舗販売(直営店舗、催事など)が42.6%、通信販売が10.6%(うちルタオ通販が9.0%)、その他が0.1%だった。

 なお11月4日に、但馬寿の菓子製造部門の全部および販売部門のうちグループ向け卸営業に関する事業を、会社分割によって寿製菓に承継(16年1月1日予定)させると発表した。経営資源の集約による経営効率の向上を図る。

■企業ビジョンは「お菓子の総合プロデューサー」

 全国各地のお菓子のオリジナルブランドとショップブランドを創造する「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げ、製造卸から製造小売に事業モデルを転換して高収益化を推進している。

 さらに「ワールド サプライジング リゾート(WSR)宣言」を経営スローガンとして掲げて、中期経営目標の指標を売上高経常利益率20%としている。

 重点施策として、プレミアム・スイーツブランドの創出と育成(地域・チャンネル特性にマッチした商品開発推進、主力商品のリニューアルによるバージョンアップと価格改定、販路開拓やリアル店舗と通販の融合、新業態店事業の拡大)、インバウンド対策の強化(国内主要国際空港における免税売店等への販売強化、直営店舗での免税対応強化)、首都圏でのWSR化展開の推進(シュクレイのブランド力向上、フレンチトースト専門店「Ivorish(アイボリッシュ)」など新ブランドの確立)、海外展開、生産性向上による製造採算改善などを推進している。

 15年7月にはケイシイシイが東京・表参道で人気のアントルメグラッセ・生グラス専門店GLACIEL(グラッシェル)をリニューアルオープンした。15年10月には九十九島グループが、ららぽーと海老名(神奈川県)に人気のフレンチトースト専門店「Ivorish海老名」をオープンした。福岡、東京・渋谷に続く3店舗目で、大型ショッピングモールへの初出店となる。

 海外展開については、台湾は直接進出、韓国はフランチャイズ方式で進出する方針だ。またシュクレイが香港・ハンドメイド社との共同出資で香港に合弁会社ハニーシュクレイを設立した。そして15年12月から香港で「東京ミルク工場」を展開する。

 なお当面の重点施策の数値目標としては、18年3月期に、国内主要国際空港でのインバウンド売上25億円(16年3月期予想6億円)、海外売上15億円(同4億60百万円)、首都圏主要売上(シュクレイ、アイボリッシュ、グラッシェル)60億円(同36億40百万円)の合計100億円(同47億円)を掲げている。

 健康食品事業については再構築に向けて、藍染めで知られる「タデ藍」を使用した機能性食品の企画販売を行う新会社の純藍を14年9月設立した。第一弾製品として「藍の青汁」を開発し、50代〜70代女性をメインターゲットに、野菜不足を補うアンチエイジング飲料として15年1月販売開始した。一方で通販基幹業務システムサービス事業のジュテックスについては、事業中止に伴って14年12月解散した。

■クリスマス・年末・年始需要などで第3四半期の構成が高い収益構造

 15年3月期の四半期別推移を見ると、売上高は第1四半期(4月〜6月)50億01百万円、第2四半期(7月〜9月)58億89百万円、第3四半期(10月〜12月)62億75百万円、第4四半期(1月〜3月)58億02百万円、営業利益は第1四半期2億02百万円、第2四半期5億10百万円、第3四半期8億66百万円、第4四半期4億55百万円だった。

 クリスマス・年末・年始需要などで第3四半期の構成比が高い収益構造だ。15年3月期のROEは14年3月期比1.6ポイント低下して15.3%、自己資本比率は同5.8ポイント上昇して61.1%、配当性向は31.8%だった。

■16年3月期業績の会社予想を大幅増額修正、通期は再増額の可能性

 10月26日に今期(16年3月期)第2四半期累計(4月〜9月)および通期の連結業績予想の増額修正を発表した。首都圏エリアでの展開強化や主力商品の拡販など、積極的な事業施策の遂行で売上高が期初計画を上回り、製造採算の改善や経費の効率的使用なども寄与して、各利益とも期初計画を大幅に上回った。なお純利益については税務上の繰越欠損金にかかる繰延税金資産の追加計上によって税金費用が減少したことも寄与する。

 そして11月4日に発表した第2四半期累計の連結業績は、売上高が前年同期比11.2%増の121億10百万円で、営業利益が同79.8%増の12億80百万円、経常利益が同81.0%増の13億05百万円、そして純利益が同2.3倍の9億66百万円だった。

 前回予想(5月13日公表)に対して売上高は8億61百万円、営業利益は5億30百万円、経常利益は5億56百万円、純利益は4億86百万円超過達成した。売上、利益とも第2四半期として過去最高だった。

 消費増税の影響一巡、インバウンド消費、9月のシルバーウィークなどの効果に加えて、首都圏エリアでの展開強化や主力商品の販売強化、駅・空港でのインバウンド対応強化など、積極的な事業展開で大幅増収増益だった。利益面では製造採算の改善や経費の効率的使用なども寄与した。なお売上総利益率は54.0%で同2.4ポイント上昇、販管費比率は43.4%で同1.7ポイント低下した。

 セグメント別売上高(連結調整前)を見ると、ケイシイシイは同5.7%増の38億99百万円、寿製菓は同11.3%増の42億86百万円、販売子会社は同11.3%増の24億69百万円、九十九島グループは同7.6%増の16億94百万円、但馬寿は同1.0%増の5億35百万円、シュクレイは同38.3%増の17億81百万円、その他は同6.6倍の1億02百万円だった。積極的なイベント・販売展開や「ザ・メープルマニア」などのブランド知名度向上効果で特にシュクレイが躍進した。その他は台湾の子会社を新規連結した。

 なお四半期別推移を見ると、売上高は第1四半期(4月〜6月)55億42百万円、第2四半期(7月〜9月)65億68百万円、営業利益は第1四半期3億49百万円、第2四半期9億31百万円だった。

 通期の連結業績予想(10月26日に増額修正)は売上高が前期比6.9%増の245億60百万円、営業利益が同31.5%増の26億75百万円、経常利益が同30.5%増の27億円、純利益が同43.3%増の18億70百万円とした。配当予想については前回予想(5月13日公表)を据え置いて前期と同額の年間40円(期末一括)としている。予想配当性向は22.2%となる。

 出雲大社・伊勢神宮の遷宮特需反動影響の一巡、消費増税の影響一巡に加えて、首都圏でのブランド展開強化策やインバウンド需要への対応強化など、重点施策の積極展開の効果で、首都圏中心に洋菓子を展開するシュクレイなどが好調に推移する。最高益更新予想だ。売上総利益率は同1.2ポイント上昇の54.4%、販管費比率は同0.8ポイント低下の43.5%を想定している。

 セグメント別売上高(連結調整前)は、ケイシイシイが3.7%増の86億39百万円、寿製菓が6.3%増の79億56百万円、販売子会社が6.2%増の47億08百万円、九十九島グループが5.4%増の35億94百万円、但馬寿が0.7%増の10億05百万円、シュクレイが22.8%増の34億31百万円、その他が9.4倍の2億46百万円の計画としている。

 なお前回予想(5月13日公表)に対して売上高は8億60百万円、営業利益は5億25百万円、経常利益は5億50百万円、純利益は4億80百万円増額した。事業環境は先行き不透明なため、下期(10月〜3月)の期初計画を据え置いて、第2四半期累計の超過達成分を上乗せした形だ。

 通期会社予想に対する第2四半期累計の進捗率は売上高が49.3%、営業利益が47.9%、経常利益が48.3%、純利益が51.7%である。クリスマス・年末・年始需要などで第3四半期の構成比が高い収益構造であることを考慮すれば高水準である。下期の会社計画は保守的な印象が強く、通期業績予想は再増額の可能性が高いだろう。

 中期的には首都圏を中心とする新業態店の知名度・ブランド力向上、新商品の開発・投入の推進、販促・接客強化による消費者への訴求力向上、製造採算改善などの効果が期待される。訪日外国人旅行客のインバウンド消費増加や、アベノミクス重点戦略の「地方創生」も追い風となって収益拡大基調だろう。

■株価は上場来高値更新の展開

 株主優待制度については、毎年3月末現在で100株以上所有の全ての株主に対して2000円相当の自社グループ製品、200株以上所有の全ての株主に対して4000円相当の自社グループ製品を贈呈し、さらに1000株以上所有株主に対して3000円分のグループ直営店舗優待券(優待券の代わりに指定商品への交換も可)を贈呈している。

 株価の動きを見ると、8月高値4335円後の自律調整が一巡して上場来高値更新の展開だ。11月25日には4960円まで上伸した。好業績を評価する動きが続いている。

 11月26日の終値4930円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS180円27銭で算出)は27〜28倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間40円で算出)は0.8%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS865円60銭で算出)は5.7倍近辺である。時価総額は約511億円である。

 日足チャートで見ると25日移動平均線、週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインとなって強基調の形だ。16年3月期業績予想は再増額の可能性が高く、インバウンド消費関連、地方創生関連も注目点となる。目先的な過熱感を冷ましながら上値追いの展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[10月27日更新]

寿スピリッツは16年3月期業績予想を大幅増額修正、8月の上場来高値を試す

 寿スピリッツ<2222>(東1)は「お菓子の総合プロデューサー」を掲げて地域限定ブランド菓子の製造・販売を展開し、首都圏でのブランド展開も強化している。10月26日に16年3月期第2四半期累計および通期業績予想の増額修正を発表した。通期業績予想は再増額の可能性が高く株価は8月の上場来高値を試す展開だろう。インバウンド消費関連、地方創生関連、16年伊勢志摩サミット関連も注目点だ。なお11月4日に第2四半期累計の業績発表を予定している。

■地域限定ブランド菓子を製造・販売

 地域事業会社を傘下に置き、地域限定ブランド菓子の製造・販売を主力としている。駅・空港・高速道路SAなど交通機関チャネルでの土産品としての販売比率が高いことも特徴であり、国内旅行客の増加や訪日外国人旅行客のインバウンド消費も追い風となる。

 主要子会社は、山陰地区中心に「お菓子の壽城」「ラングドシャ」ブランドなどを展開する寿製菓、北海道中心に「ルタオ」ブランドを展開するケイシイシイ、首都圏中心に「東京ミルクチーズ工場」「ザ・メープルマニア」など洋菓子を展開するシュクレイ、九州中心に「赤い風船」ブランドを展開する九十九島グループ、関西中心に「遊月亭」ブランドを展開する但馬寿、そして販売子会社(東海地区3社、中国・九州地区4社、関西地区2社)である。

■企業ビジョンは「お菓子の総合プロデューサー」

 全国各地のお菓子のオリジナルブランドとショップブランドを創造する「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げ、製造卸から製造小売に事業モデルを転換して高収益化を推進している。

 さらに「ワールド サプライジング リゾート(WSR)宣言」を経営スローガンとして掲げて、中期経営目標の指標を売上高経常利益率20%としている。

 重点施策として、プレミアム・スイーツブランドの創出と育成(地域・チャンネル特性にマッチした商品開発推進、主力商品のリニューアルによるバージョンアップと価格改定、販路開拓やリアル店舗と通販の融合、新業態店事業の拡大)、インバウンド対策の強化(国内主要国際空港における免税売店等への販売強化、直営店舗での免税対応強化)、首都圏でのWSR化展開の推進(シュクレイのブランド力向上、フレンチトースト専門店「Ivorish(アイボリッシュ)」など新ブランドの確立)、海外展開、生産性向上による製造採算改善などを推進している。

 健康食品事業については再構築に向けて、藍染めで知られる「タデ藍」を使用した機能性食品の企画販売を行う新会社の純藍を14年9月設立した。第一弾製品として「藍の青汁」を開発し、50代〜70代女性をメインターゲットに、野菜不足を補うアンチエイジング飲料として15年1月販売開始した。一方で通販基幹業務システムサービス事業のジュテックスについては、事業中止に伴って14年12月解散した。

 なお15年6月には寿製菓がJR鳥取駅構内の鳥取シャミネに「KAnoZA」「うさぎ座」「お菓子の壽城」を併設した店舗をリニューアルオープンし、15年7月にはケイシイシイが東京・表参道で人気のアントルメグラッセ・生グラス専門店GLACIEL(グラッシェル)をリニューアルオープンした。

 また10月22日には九十九島グループが、ららぽーと海老名(神奈川県)に、人気のフレンチトースト専門店「Ivorish海老名」を10月29日にオープンすると発表した。福岡、東京・渋谷に続く3店舗目で、大型ショッピングモールへの初出店となる。

■クリスマス・年末年始需要などで第3四半期の構成が高い収益構造

 15年3月期の四半期別推移を見ると、売上高は第1四半期(4月〜6月)50億01百万円、第2四半期(7月〜9月)58億89百万円、第3四半期(10月〜12月)62億75百万円、第4四半期(1月〜3月)58億02百万円、営業利益は第1四半期2億02百万円、第2四半期5億10百万円、第3四半期8億66百万円、第4四半期4億55百万円だった。クリスマス・年末年始需要などで第3四半期の構成比が高い収益構造だ。

 また15年3月期の配当性向は31.8%だった。ROEは14年3月期比1.6ポイント低下して15.3%、自己資本比率は同5.8ポイント上昇して61.1%となった。

■16年3月期業績の会社予想を大幅増額修正、通期は再増額の可能性

 10月26日に今期(16年3月期)第2四半期累計(4月〜9月)および通期の連結業績予想の増額修正を発表した。首都圏エリアでの展開強化や主力商品の拡販など積極的な事業施策の遂行で売上高が期初計画を上回り、製造採算の改善や経費の効率的使用なども寄与して各利益とも期初計画を大幅に上回ったようだ。なお純利益については、繰越欠損金にかかる繰延税金資産の追加計上(1億41百万円)によって税金費用が減少したことも寄与する。

 第2四半期累計は前回予想(5月13日公表)に対して、売上高が8億60百万円増額して前年同期比11.2%増の121億10百万円となり、営業利益が5億25百万円増額して同79.1%増の12億75百万円、経常利益が5億50百万円増額して同80.3%増の13億円、純利益が4億80百万円増額して同2.3倍の9億60百万円とした。

 通期の連結業績予想は前回予想(5月13日公表)に対して、売上高が8億60百万円増額して前期比6.9%増の245億60百万円、営業利益が5億25百万円増額して同31.6%増の26億75百万円、経常利益が5億50百万円増額して同30.5%増の27億円、純利益が4億80百万円増額して同43.4%増の18億70百万円とした。

 通期の連結業績予想については、下期(10月〜3月)の期初計画を据え置いて、第2四半期累計の超過達成分を上乗せした形だ。なお配当予想については前回予想(5月13日公表)を据え置いて前期と同額の年間40円(期末一括)としている。予想配当性向は22.2%となる。

 出雲大社・伊勢神宮の遷宮特需反動影響の一巡、天候不順の影響一巡に加えて、首都圏でのブランド展開強化策やインバウンド需要への対応強化など、重点施策の積極展開の効果で、首都圏中心に洋菓子を展開するシュクレイなどが好調に推移する。売上面では台湾の子会社を新規連結することも寄与する。最高益更新予想だ。

 なお第1四半期(4月〜6月)は前年同期比10.8%増収、同73.4%営業増益、同78.6%経常増益、同99.9%最終増益だった。首都圏での販売強化などの重点施策が奏功して、売上高と経常利益は第1四半期として過去最高となった。売上総利益率は53.2%で同1.5ポイント上昇、販管費比率は46.9%で同0.7ポイント低下した。

 また修正後の通期会社予想に対する第2四半期累計の進捗率を見ると、売上高49.3%、営業利益47.7%、経常利益48.2%、純利益51.3%である。クリスマス・年末年始需要などで第3四半期の構成比が高い収益構造であることを考慮すれば高水準であり、通期業績予想は再増額の可能性が高いだろう。

 中期的には首都圏を中心とする新業態店の知名度・ブランド力向上、新商品の開発・投入の推進、販促・接客強化による消費者への訴求力向上、製造採算改善などの効果が期待される。訪日外国人旅行客のインバウンド消費増加や、アベノミクス重点戦略の「地方創生」も追い風となって収益拡大基調だろう。

■株価は強基調、8月の上場来高値試す

 株主優待制度については、毎年3月末現在で100株以上所有の全ての株主に対して2000円相当の自社グループ製品、200株以上所有の全ての株主に対して4000円相当の自社グループ製品を贈呈し、さらに1000株以上所有株主に対して3000円分のグループ直営店舗優待券(優待券の代わりに指定商品への交換も可)を贈呈している。

 株価の動きを見ると、8月25日の直近安値3120円から反発して強基調の展開だ。そして10月7日には4110円まで上伸して8月5日の上場来高値4335円に接近する場面があった。その後も高値圏3800円〜4000円近辺で堅調に推移している。

 10月26日の終値3940円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS180円27銭で算出)は21〜22倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間40円で算出)は1.0%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS865円60銭で算出)は4.6倍近辺である。なお時価総額は約409億円である。

 日足チャートで見ると25日移動平均線、また週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインとなって強基調の展開だ。16年3月期第2四半期累計および通期業績予想の増額修正を好感して8月の上場来高値4335円を試す展開だろう。通期業績予想は再増額の可能性が高く、インバウンド消費関連、地方創生関連、16年伊勢志摩サミット関連も注目点だ。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[10月14日更新]

寿スピリッツは8月高値に接近、第2四半期累計の概算売上高は11.3%増収

 寿スピリッツ[2222](東1)は「お菓子の総合プロデューサー」を掲げて地域限定ブランド菓子の製造・販売を展開し、首都圏でのブランド展開も強化している。13日発表した第2四半期累計(4月〜9月)概算売上高は前年同期比11.3%増収だった。株価は強基調に回帰して8月の上場来高値に接近している。16年3月期増収増益基調であり、インバウンド消費関連、地方創生関連、16年伊勢志摩サミット関連も注目点だ。8月高値を試す展開だろう。なお11月4日に第2四半期累計の業績発表を予定している。

■地域限定ブランド菓子を製造・販売

 地域事業会社を傘下に置き、地域限定ブランド菓子の製造・販売を主力としている。駅・空港・高速道路SAなど交通機関チャネルでの土産品としての販売比率が高いことも特徴であり、国内旅行客の増加や訪日外国人旅行客のインバウンド消費も追い風となる。

 主要子会社は、山陰地区中心に「お菓子の壽城」「ラングドシャ」ブランドなどを展開する寿製菓、北海道中心に「ルタオ」ブランドを展開するケイシイシイ、首都圏中心に「東京ミルクチーズ工場」「ザ・メープルマニア」など洋菓子を展開するシュクレイ、九州中心に「赤い風船」ブランドを展開する九十九島グループ、関西中心に「遊月亭」ブランドを展開する但馬寿、そして販売子会社(東海地区3社、中国・九州地区4社、関西地区2社)である。

■企業ビジョンは「お菓子の総合プロデューサー」

 全国各地のお菓子のオリジナルブランドとショップブランドを創造する「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げ、製造卸から製造小売に事業モデルを転換して高収益化を推進している。

 さらに「ワールド サプライジング リゾート(WSR)宣言」を経営スローガンとして掲げて、中期経営目標の指標を売上高経常利益率20%としている。

 重点施策として、プレミアム・スイーツブランドの創出と育成(地域・チャンネル特性にマッチした商品開発推進、主力商品のリニューアルによるバージョンアップと価格改定、販路開拓やリアル店舗と通販の融合、新業態店事業の拡大)、インバウンド対策の強化(国内主要国際空港における免税売店等への販売強化、直営店舗での免税対応強化)、首都圏でのWSR化展開の推進(シュクレイのブランド力向上、フレンチトースト専門店「Ivorish(アイボリッシュ)」など新ブランドの確立)、海外展開、生産性向上による製造採算改善などを推進している。

 健康食品事業については再構築に向けて、藍染めで知られる「タデ藍」を使用した機能性食品の企画販売を行う新会社の純藍を14年9月設立した。第一弾製品として「藍の青汁」を開発し、50代〜70代女性をメインターゲットに、野菜不足を補うアンチエイジング飲料として15年1月販売開始した。一方で通販基幹業務システムサービス事業のジュテックスについては、事業中止に伴って14年12月解散した。

 なお15年6月には寿製菓がJR鳥取駅構内の鳥取シャミネに「KAnoZA」「うさぎ座」「お菓子の壽城」を併設した店舗をリニューアルオープンし、15年7月にはケイシイシイが東京・表参道で人気のアントルメグラッセ・生グラス専門店GLACIEL(グラッシェル)をリニューアルオープンした。

■クリスマス・年末年始需要などで第3四半期の構成が高い収益構造

 15年3月期の四半期別推移を見ると、売上高は第1四半期(4月〜6月)50億01百万円、第2四半期(7月〜9月)58億89百万円、第3四半期(10月〜12月)62億75百万円、第4四半期(1月〜3月)58億02百万円、営業利益は第1四半期2億02百万円、第2四半期5億10百万円、第3四半期8億66百万円、第4四半期4億55百万円だった。クリスマス・年末年始需要などで第3四半期の構成比が高い収益構造だ。

 また15年3月期の配当性向は31.8%だった。ROEは14年3月期比1.6ポイント低下して15.3%、自己資本比率は同5.8ポイント上昇して61.1%となった。

■16年3月期増収増益基調

 今期(16年3月期)の連結業績予想(5月13日公表)は売上高が前期比3.2%増の237億円、営業利益が同5.7%増の21億50百万円、経常利益が同3.9%増の21億50百万円、純利益が同6.5%増の13億90百万円としている。売上高は5期連続、純利益は4期連続で過去最高を更新する見込みだ。配当予想は前期と同額の年間40円(期末一括)で予想配当性向は29.9%となる。

 出雲大社・伊勢神宮の遷宮特需反動影響の一巡、天候不順の影響一巡に加えて、首都圏でのブランド展開強化策の成果、インバウンド需要への対応強化など、重点施策の積極展開の効果で増収増益見込みだ。首都圏中心に洋菓子を展開するシュクレイが好調に推移する。売上面では台湾の子会社を新規連結することも寄与する。

 セグメント別売上高(内部取引調整前)の計画はケイシイシイが2.0%増の85億円、寿製菓が1.0%増の75億60百万円、販売子会社が1.5%増の45億円、九十九島グループが2.7%増の35億円、但馬寿が0.2%増の10億円、シュクレイが10.9%増の31億円、その他(台湾北壽心股分有限公司を連結化)が9.6倍の2億50百万円としている。

 第1四半期(4月〜6月)は前年同期比10.8%増収、同73.4%営業増益、同78.6%経常増益、同99.9%最終増益だった。首都圏での販売強化などの重点施策が奏功して、売上高と経常利益は第1四半期として過去最高となった。売上総利益率は53.2%で同1.5ポイント上昇、販管費比率は46.9%で同0.7ポイント低下した。

 セグメント別(内部取引調整前)に見ると、シュクレイがイベントなど店頭販促強化の効果で同41.8%増の大幅増収となり、販売子会社が同9.2%増収、寿製菓が同8.0%増収、九十九島グループが同7.8%増収、ケイシイシイが同6.5%増収と好調に推移した。但馬寿は同4.0%減収だった。

 通期会社予想に対する第1四半期の進捗率は、売上高が23.4%、営業利益が16.2%、経常利益が17.1%、純利益が16.0%である。やや低水準の形だが、クリスマス・年末年始需要などで第3四半期の構成比が高い収益構造であり、概ね順調な水準と言えるだろう。

■第2四半期累計概算売上高は11.3%増収

 なお10月13日に第2四半期累計(4月〜9月)の売上状況(概算)を発表した。売上高は前年同期比11.3%増の121億17百万円だった。各セグメントとも概ね好調に推移したようだ。特に首都圏での販売強化の効果でシュクレイが大幅増収だった。

 セグメント別(内部取引調整前)に見ると、ケイシイシイが5.7%増収、寿製菓が11.3%増収、販売子会社が11.3%増収、九十九島グループが7.6%増収、但馬寿が1.0%増収、シュクレイが38.3%増収、その他が6.8倍増収だった。

 中期的には首都圏を中心とする新業態店の知名度・ブランド力向上、新商品の開発・投入の推進、販促・接客強化による消費者への訴求力向上、製造採算改善などの効果が期待される。訪日外国人旅行客のインバウンド消費増加や、アベノミクス重点戦略の「地方創生」も追い風となって収益拡大基調だろう。

■株価は強基調に回帰して8月高値に接近

 株主優待制度については、毎年3月末現在で100株以上所有の全ての株主に対して2000円相当の自社グループ製品、200株以上所有の全ての株主に対して4000円相当の自社グループ製品を贈呈し、さらに1000株以上所有株主に対して3000円分のグループ直営店舗優待券(優待券の代わりに指定商品への交換も可)を贈呈している。

 株価の動きを見ると、悪地合いが影響した8月25日の直近安値3120円から切り返して強基調に回帰した。そして10月7日には4110円まで上伸して8月5日の上場来高値4335円に接近している。

 10月13日の終値3900円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS134円00銭で算出)は29〜30倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間40円で算出)は1.0%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS865円60銭で算出)は4.5倍近辺である。なお時価総額は約405億円である。

 日足チャートで見ると一旦割り込んだ25日移動平均線を回復した。そして25日移動平均線が上向きに転じた。また週足チャートで見ると13週移動平均線を回復して水準を切り上げている。13週移動平均線がサポートラインの強基調に回帰したようだ。

 首都圏でのブランド展開強化策なども奏功して16年3月期増収増益基調であり、インバウンド消費関連、地方創生関連、16年伊勢志摩サミット関連も注目点だ。8月5日の上場来高値を試す展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[09月24日更新]

寿スピリッツは悪地合いの影響限定的、中期成長力を評価して8月高値目指す

 寿スピリッツ[2222](東1)は「お菓子の総合プロデューサー」を掲げて地域限定ブランド菓子の製造・販売を展開している。首都圏でのブランド展開強化策も奏功して16年3月期増収増益基調であり、インバウンド消費関連、地方創生関連、そして16年伊勢志摩サミット関連も注目点だ。悪地合いの影響は限定的であり、中期成長力を評価して8月の上場来高値を目指す展開だろう。

■地域限定ブランド菓子を製造・販売

 地域事業会社を傘下に置き、地域限定ブランド菓子の製造・販売を主力としている。駅・空港・高速道路SAなど交通機関チャネルでの土産品としての販売比率が高いことも特徴であり、国内旅行客の増加や訪日外国人旅行客のインバウンド消費も追い風となる。

 主要子会社は、山陰地区中心に「お菓子の壽城」「ラングドシャ」ブランドなどを展開する寿製菓、北海道中心に「ルタオ」ブランドを展開するケイシイシイ、首都圏中心に「東京ミルクチーズ工場」「ザ・メープルマニア」など洋菓子を展開するシュクレイ、九州中心に「赤い風船」ブランドを展開する九十九島グループ、関西中心に「遊月亭」ブランドを展開する但馬寿、そして販売子会社(東海地区3社、中国・九州地区4社、関西地区2社)である。

■企業ビジョンは「お菓子の総合プロデューサー」

 全国各地のお菓子のオリジナルブランドとショップブランドを創造する「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げ、製造卸から製造小売に事業モデルを転換して高収益化を推進している。

 さらに「ワールド サプライジング リゾート(WSR)宣言」を経営スローガンとして掲げて、中期経営目標の指標を売上高経常利益率20%としている。

 重点施策として、プレミアム・スイーツブランドの創出と育成(地域・チャンネル特性にマッチした商品開発推進、主力商品のリニューアルによるバージョンアップと価格改定、販路開拓やリアル店舗と通販の融合、新業態店事業の拡大)、インバウンド対策の強化(国内主要国際空港における免税売店等への販売強化、直営店舗での免税対応強化)、首都圏でのWSR化展開の推進(シュクレイのブランド力向上、フレンチトースト専門店「Ivorish(アイボリッシュ)」など新ブランドの確立)、海外展開、生産性向上による製造採算改善などを推進している。

 健康食品事業については再構築に向けて、藍染めで知られる「タデ藍」を使用した機能性食品の企画販売を行う新会社の純藍を14年9月設立した。第一弾製品として「藍の青汁」を開発し、50代〜70代女性をメインターゲットに、野菜不足を補うアンチエイジング飲料として15年1月販売開始した。一方で通販基幹業務システムサービス事業のジュテックスについては、事業中止に伴って14年12月解散した。

 なお15年6月には寿製菓がJR鳥取駅構内の鳥取シャミネに「KAnoZA」「うさぎ座」「お菓子の壽城」を併設した店舗をリニューアルオープンし、15年7月にはケイシイシイが東京・表参道で人気のアントルメグラッセ・生グラス専門店GLACIEL(グラッシェル)をリニューアルオープンした。

■16年3月期増収増益基調

 15年3月期の四半期別推移を見ると、売上高は第1四半期(4月〜6月)50億01百万円、第2四半期(7月〜9月)58億89百万円、第3四半期(10月〜12月)62億75百万円、第4四半期(1月〜3月)58億02百万円、営業利益は第1四半期2億02百万円、第2四半期5億10百万円、第3四半期8億66百万円、第4四半期4億55百万円だった。クリスマス・年末年始需要などで第3四半期の構成比が高い収益構造だ。

 また15年3月期の配当性向は31.8%だった。ROEは14年3月期比1.6ポイント低下して15.3%、自己資本比率は同5.8ポイント上昇して61.1%となった。

 今期(16年3月期)の連結業績予想(5月13日公表)は売上高が前期比3.2%増の237億円、営業利益が同5.7%増の21億50百万円、経常利益が同3.9%増の21億50百万円、純利益が同6.5%増の13億90百万円としている。売上高は5期連続、純利益は4期連続で過去最高を更新する見込みだ。配当予想は前期と同額の年間40円(期末一括)で予想配当性向は29.9%となる。

 出雲大社・伊勢神宮の遷宮特需反動影響の一巡、天候不順の影響一巡に加えて、首都圏でのブランド展開強化策の成果、インバウンド需要への対応強化など、重点施策の積極展開の効果で増収増益見込みだ。首都圏中心に洋菓子を展開するシュクレイが好調に推移する。売上面では台湾の子会社を新規連結することも寄与する。

 セグメント別売上高(内部取引調整前)の計画はケイシイシイが2.0%増の85億円、寿製菓が1.0%増の75億60百万円、販売子会社が1.5%増の45億円、九十九島グループが2.7%増の35億円、但馬寿が0.2%増の10億円、シュクレイが10.9%増の31億円、その他(台湾北壽心股分有限公司を連結化)が9.6倍の2億50百万円としている。

 第1四半期(4月〜6月)は前年同期比10.8%増収、同73.4%営業増益、同78.6%経常増益、同99.9%最終増益だった。首都圏での販売強化などの重点施策が奏功して、売上高と経常利益は第1四半期として過去最高となった。売上総利益率は53.2%で同1.5ポイント上昇、販管費比率は46.9%で同0.7ポイント低下した。

 セグメント別(内部取引調整前)に見ると、シュクレイがイベントなど店頭販促強化の効果で同41.8%増の大幅増収となり、販売子会社が同9.2%増収、寿製菓が同8.0%増収、九十九島グループが同7.8%増収、ケイシイシイが同6.5%増収と好調に推移した。但馬寿は同4.0%減収だった。

 通期会社予想に対する第1四半期の進捗率は、売上高が23.4%、営業利益が16.2%、経常利益が17.1%、純利益が16.0%である。低水準の形だが、クリスマス・年末年始需要などで第3四半期の構成比が高い収益構造であり、概ね順調な水準と言えるだろう。

 中期的には首都圏を中心とする新業態店の知名度・ブランド力向上、新商品の開発・投入の推進、販促・接客強化による消費者への訴求力向上、製造採算改善などの効果が期待される。訪日外国人旅行客のインバウンド消費増加や、アベノミクス重点戦略の「地方創生」も追い風となって収益拡大基調だろう。

■株価は悪地合いの影響限定的、8月高値目指す

 株主優待制度については、毎年3月末現在で100株以上所有の全ての株主に対して2000円相当の自社グループ製品、200株以上所有の全ての株主に対して4000円相当の自社グループ製品を贈呈し、さらに1000株以上所有株主に対して3000円分のグループ直営店舗優待券(優待券の代わりに指定商品への交換も可)を贈呈している。

 株価の動きを見ると、8月5日の上場来高値4335円から利益確定売りや悪地合いの影響で8月25日に3120円まで急落する場面があった。しかし素早く切り返し、その後は3600円〜3800円近辺で推移している。悪地合いに伴う目先的な売りは一巡しているようだ。

 9月18日の終値3715円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS134円00銭で算出)は27〜28倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間40円で算出)は1.1%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS865円60銭で算出)は4.3倍近辺である。なお時価総額は約385億円である。

 日足チャートで見ると一旦割り込んだ25日移動平均線を回復する動きだ。また週足チャートで見るとサポートラインの13週移動平均線近辺で推移している。悪地合いの影響は限定的のようだ。

 首都圏でのブランド展開強化策なども奏功して16年3月期増収増益基調であり、インバウンド消費関連、地方創生関連、そして16年伊勢志摩サミット関連も注目点だ。悪地合いの影響は限定的であり、中期成長力を評価して8月の上場来高値を目指す展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[8月28日更新]

寿スピリッツは地合い悪の売り一巡、中期成長力を評価する流れに変化なし

 寿スピリッツ[2222](東1)は「お菓子の総合プロデューサー」を掲げて地域限定ブランド菓子の製造・販売を展開している。第1四半期(4月〜6月)は大幅増収増益だった。株価は地合い悪化の影響で急落する場面があったが素早く切り返している。目先的な売りは一巡したようだ。16年3月期増収増益基調であり、インバウンド消費関連、地方創生関連、伊勢志摩サミット関連も注目点だ。中期成長力を評価する流れに変化はなく上値を試す展開だろう。

■地域限定ブランド菓子を製造・販売

 地域事業会社を傘下に置き、地域限定ブランド菓子の製造・販売を主力としている。駅・空港・高速道路SAなど交通機関チャネルでの販売比率が高いことも特徴だ。

 主要子会社は、山陰地区中心に「お菓子の壽城」「ラングドシャ」ブランドなどを展開する寿製菓、北海道中心に「ルタオ」ブランドを展開するケイシイシイ、首都圏中心に「東京ミルクチーズ工場」「ザ・メープルマニア」など洋菓子を展開するシュクレイ、九州中心に「赤い風船」ブランドを展開する九十九島グループ、関西中心に「遊月亭」ブランドを展開する但馬寿、そして販売子会社(東海地区3社、中国・九州地区4社、関西地区2社)である。

■企業ビジョンは「お菓子の総合プロデューサー」

 全国各地のお菓子のオリジナルブランドとショップブランドを創造する「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げ、製造卸から製造小売に事業モデルを転換して高収益化を推進している。

 さらに「ワールド サプライジング リゾート(WSR)宣言」を経営スローガンとして掲げて、中期経営目標の指標を売上高経常利益率20%としている。

 重点施策として、プレミアム・スイーツブランドの創出と育成(地域・チャンネル特性にマッチした商品開発推進、主力商品のリニューアルによるバージョンアップと価格改定、販路開拓やリアル店舗と通販の融合、新業態店事業の拡大)、インバウンド対策の強化(国内主要国際空港における免税売店等への販売強化、直営店舗での免税対応強化)、首都圏でのWSR化展開の推進(シュクレイのブランド力向上、フレンチトースト専門店「Ivorish(アイボリッシュ)」など新ブランドの確立)、海外展開、生産性向上による製造採算改善などを推進する方針だ。

 健康食品事業については再構築に向けて、藍染めで知られる「タデ藍」を使用した機能性食品の企画販売を行う新会社の純藍を14年9月設立した。第一弾製品として「藍の青汁」を開発し、50代〜70代女性をメインターゲットに、野菜不足を補うアンチエイジング飲料として15年1月販売開始した。一方で通販基幹業務システムサービス事業のジュテックスについては、事業中止に伴って14年12月解散した。

 15年6月には寿製菓がJR鳥取駅構内の鳥取シャミネに「KAnoZA」「うさぎ座」「お菓子の壽城」を併設した店舗をリニューアルオープンした。また15年7月にはケイシイシイが東京・表参道で人気のアントルメグラッセ・生グラス専門店GLACIEL(グラッシェル)をリニューアルオープンした。

■16年3月期第1四半期は過去最高、通期も増収増益基調

 15年3月期の四半期別推移を見ると、売上高は第1四半期(4月〜6月)50億01百万円、第2四半期(7月〜9月)58億89百万円、第3四半期(10月〜12月)62億75百万円、第4四半期(1月〜3月)58億02百万円、営業利益は第1四半期2億02百万円、第2四半期5億10百万円、第3四半期8億66百万円、第4四半期4億55百万円だった。クリスマス・年末年始需要などで第3四半期の構成比が高い収益構造だ。

 また15年3月期の配当性向は31.8%だった。ROEは14年3月期比1.6ポイント低下して15.3%、自己資本比率は同5.8ポイント上昇して61.1%となった。

 8月3日に発表した今期(16年3月期)第1四半期(4月〜6月)の連結業績は、売上高が前年同期比10.8%増の55億42百万円で、営業利益が同73.4%増の3億49百万円、経常利益が同78.6%増の3億67百万円、純利益が同99.9%増の2億22百万円だった。

 首都圏での販売強化などの重点施策が奏功して、売上高と経常利益は第1四半期として過去最高となった。売上総利益率は53.2%で同1.5ポイント上昇、販管費比率は46.9%で同0.7ポイント低下した。

 セグメント別(内部取引調整前)に見ると、シュクレイがイベントなど店頭販促強化の効果で同41.8%増の大幅増収となり、販売子会社が同9.2%増収、寿製菓が同8.0%増収、九十九島グループが同7.8%増収、ケイシイシイが同6.5%増収と好調に推移した。但馬寿は同4.0%減収だった。

 通期の連結業績予想は前回予想(5月13日公表)を据え置いて売上高が前期比3.2%増の237億円、営業利益が同5.7%増の21億50百万円、経常利益が同3.9%増の21億50百万円、純利益が同6.5%増の13億90百万円としている。売上高は5期連続、純利益は4期連続で過去最高を更新する見込みだ。配当予想は前期と同額の年間40円(期末一括)で予想配当性向は29.9%となる。

 出雲大社・伊勢神宮の遷宮特需反動影響の一巡、天候不順の影響一巡に加えて、首都圏でのブランド展開強化策の成果、インバウンド需要への対応強化など、重点施策の積極展開の効果で増収増益見込みだ。首都圏中心に洋菓子を展開するシュクレイが好調に推移する。売上面では台湾の子会社を新規連結することも寄与する。

 セグメント別売上高(内部取引調整前)の計画はケイシイシイが2.0%増の85億円、寿製菓が1.0%増の75億60百万円、販売子会社が1.5%増の45億円、九十九島グループが2.7%増の35億円、但馬寿が0.2%増の10億円、シュクレイが10.9%増の31億円、その他(台湾北壽心股分有限公司を連結化)が9.6倍の2億50百万円としている。

 通期会社予想に対する第1四半期の進捗率は、売上高が23.4%、営業利益が16.2%、経常利益が17.1%、純利益が16.0%である。低水準の形だが、クリスマス・年末年始需要などで第3四半期の構成比が高い収益構造であり、概ね順調な水準と言えるだろう。

 中期的には首都圏を中心とする新業態店の知名度・ブランド力向上、新商品の開発・投入の推進、販促・接客強化による消費者への訴求力向上、製造採算改善などの効果が期待される。訪日外国人旅行客のインバウンド消費増加や、アベノミクス重点戦略の「地方創生」も追い風となって収益拡大基調だろう。

■株価は地合い悪の売り一巡、中期成長力を評価する流れに変化なし

 株主優待制度については、毎年3月末現在で100株以上所有の全ての株主に対して2000円相当の自社グループ製品、200株以上所有の全ての株主に対して4000円相当の自社グループ製品を贈呈し、さらに1000株以上所有株主に対して3000円分のグループ直営店舗優待券(優待券の代わりに指定商品への交換も可)を贈呈している。

 株価の動きを見ると、好業績を評価して8月5日の上場来高値4335円まで上伸した。その後は地合い悪化の影響で25日に3120円まで急落する場面があったが、27日には3815円まで切り返している。地合い悪化に伴う目先的な売りが一巡したようだ。

 8月27日の終値3725円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS134円00銭で算出)は27〜28倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間40円で算出)は1.1%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS865円60銭で算出)は4.3倍近辺である。

 週足チャートで見ると26週移動平均線近辺から切り返してサポートラインの13週移動平均線を回復した。16年3月期増収増益予想であり、インバウンド消費関連、地方創生関連、伊勢志摩サミット関連も注目点だ。中期成長力を評価する流れに変化はなく上値を試す展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[07月28日更新]

寿スピリッツは上場来高値圏で堅調、インバウンド消費関連も注目点で上値追い

 寿スピリッツ<2222>(東1)は「お菓子の総合プロデューサー」を掲げて地域限定ブランド菓子の製造・販売を展開している。株価は7月2日の上場来高値4070円から一旦反落したが、素早く切り返して上場来高値圏で堅調に推移している。16年3月期増収増益予想に加えて、インバウンド消費関連、地方創生関連、伊勢志摩サミット関連も注目点であり、上値追いの展開だろう。なお8月3日に第1四半期(4月〜6月)の業績発表を予定している。

■地域限定ブランド菓子を製造・販売

 地域事業会社を傘下に置き、地域限定ブランド菓子の製造・販売を主力としている。駅・空港・高速道路SAなど交通機関チャネルでの販売比率が高いことも特徴だ。

 主要子会社は、山陰地区中心に「お菓子の壽城」「ラングドシャ」ブランドなどを展開する寿製菓、北海道中心に「ルタオ」ブランドを展開するケイシイシイ、首都圏中心に「東京ミルクチーズ工場」「ザ・メープルマニア」など洋菓子を展開するシュクレイ、九州中心に「赤い風船」ブランドを展開する九十九島グループ、関西中心に「遊月亭」ブランドを展開する但馬寿、そして販売子会社(東海地区3社、中国・九州地区4社、関西地区2社)である。

■企業ビジョンは「お菓子の総合プロデューサー」

 全国各地のお菓子のオリジナルブランドとショップブランドを創造する「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げ、製造卸から製造小売に事業モデルを転換して高収益化を推進している。

 さらに「ワールド サプライジング リゾート(WSR)宣言」を経営スローガンとして掲げて、中期経営目標の指標を売上高経常利益率20%としている。

 重点施策として、プレミアム・スイーツブランドの創出と育成(地域・チャンネル特性にマッチした商品開発推進、主力商品のリニューアルによるバージョンアップと価格改定、販路開拓やリアル店舗と通販の融合、新業態店事業の拡大)、インバウンド対策の強化(国内主要国際空港における免税売店等への販売強化、直営店舗での免税対応強化)、首都圏でのWSR化展開の推進(シュクレイのブランド力向上、フレンチトースト専門店「Ivorish(アイボリッシュ)」など新ブランドの確立)、海外展開、生産性向上による製造採算改善などを推進する方針だ。

 健康食品事業については再構築に向けて、藍染めで知られる「タデ藍」を使用した機能性食品の企画販売を行う新会社の純藍を14年9月設立した。第一弾製品として「藍の青汁」を開発し、50代〜70代女性をメインターゲットに、野菜不足を補うアンチエイジング飲料として15年1月販売開始した。一方で通販基幹業務システムサービス事業のジュテックスについては、事業中止に伴って14年12月解散した。

 15年6月には寿製菓がJR鳥取駅構内の鳥取シャミネに「KAnoZA」「うさぎ座」「お菓子の壽城」を併設した店舗をリニューアルオープンした。また15年7月にはケイシイシイが東京・表参道で人気のアントルメグラッセ・生グラス専門店GLACIEL(グラッシェル)をリニューアルオープンした。

■16年3月期は増収増益予想

 15年3月期の四半期別推移を見ると、売上高は第1四半期(4月〜6月)50億01百万円、第2四半期(7月〜9月)58億89百万円、第3四半期(10月〜12月)62億75百万円、第4四半期(1月〜3月)58億02百万円、営業利益は第1四半期2億02百万円、第2四半期5億10百万円、第3四半期8億66百万円、第4四半期4億55百万円だった。クリスマス・年末年始需要などで第3四半期の構成比が高い収益構造だ。

 また15年3月期の配当性向は31.8%だった。ROEは14年3月期比1.6ポイント低下して15.3%、自己資本比率は同5.8ポイント上昇して61.1%となった。

 今期(16年3月期)の連結業績予想(5月13日公表)は売上高が前期比3.2%増の237億円、営業利益が同5.7%増の21億50百万円、経常利益が同3.9%増の21億50百万円、純利益が同6.5%増の13億90百万円としている。売上高は5期連続、純利益は4期連続で過去最高を更新する見込みだ。配当予想は前期と同額の年間40円(期末一括)で予想配当性向は29.9%となる。

 出雲大社・伊勢神宮の遷宮特需反動影響の一巡、天候不順の影響一巡に加えて、首都圏でのブランド展開強化策の成果、インバウンド需要への対応強化など、事業施策の積極展開の効果で増収増益見込みだ。首都圏中心に洋菓子を展開するシュクレイが好調に推移する。売上面では台湾の子会社を新規連結することも寄与する。

 セグメント別売上高(内部取引調整前)の計画はケイシイシイが2.0%増の85億円、寿製菓が1.0%増の75億60百万円、販売子会社が1.5%増の45億円、九十九島グループが2.7%増の35億円、但馬寿が0.2%増の10億円、シュクレイが10.9%増の31億円、その他(台湾北壽心股分有限公司を連結化)が9.6倍の2億50百万円としている。

 7月14日に発表した第1四半期(4月〜6月)の売上状況(概算)によると、売上高は前年同期比11.0%増の55億51百万円となった。セグメント別(内部取引調整前)に見ると、シュクレイが同41.8%増収、販売子会社が同9.2%増収、寿製菓が同8.0%増収、九十九島グループが同7.8%増収、ケイシイシイが同6.5%増収と好調に推移した。但馬寿は同4.0%減収だった。首都圏での販売強化など重点施策の効果で好調に推移しており、通期業績の会社予想に上振れ余地がありそうだ。

 中期的には首都圏を中心とする新業態店の知名度・ブランド力向上、新商品の開発・投入の推進、販促・接客強化による消費者への訴求力向上、製造採算改善などの効果が期待される。訪日外国人旅行客のインバウンド消費増加や、アベノミクス重点戦略の「地方創生」も追い風となって収益拡大基調だろう。

■株価は上場来高値圏で堅調、過熱感解消して上値追い

 株主優待制度については、毎年3月末現在で100株以上所有の全ての株主に対して2000円相当の自社グループ製品、200株以上所有の全ての株主に対して4000円相当の自社グループ製品を贈呈し、さらに1000株以上所有株主に対して3000円分のグループ直営店舗優待券(優待券の代わりに指定商品への交換も可)を贈呈している。

 株価の動きを見ると、7月2日の上場来高値4070円から利益確定売りや全般地合い悪化の影響で一旦反落し、7月9日には3335円まで調整する場面があったが、素早く切り返して上場来高値圏で堅調に推移している。中期成長力を評価する流れに変化はないだろう。

 7月27日の終値3805円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS134円00銭で算出)は28〜29倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間40円で算出)は1.1%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS865円60銭で算出)は4.4倍近辺である。

 日足チャートで見ると25日移動平均線が接近して目先的な過熱感が解消した。また週足チャートで見ると2500円〜2800円近辺でのモミ合いから上放れた形であり、13週移動平均線がサポートして上昇トレンドだ。16年3月期増収増益予想と上振れ余地に加えて、インバウンド消費関連、地方創生関連、伊勢志摩サミット関連も注目点だ。上値追いの展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[06月26日更新]

寿スピリッツは上場来高値更新の展開、インバウンド関連も好感
 寿スピリッツ<2222>(東1)は「お菓子の総合プロデューサー」を掲げて地域限定ブランド菓子の製造・販売を展開している。株価は6月上旬に動意付いて25日には上場来高値となる3515円まで急伸した。16年3月期増収増益予想、インバウンド消費関連、伊勢志摩サミット関連などを好感したようだ。目先的な過熱感を強めているが上昇トレンドに変化はなく、過熱感を冷ますための自律調整を交えながら上値を追う展開だろう。

 地域事業会社を傘下に置き、地域限定ブランド菓子の製造・販売を主力としている。駅・空港・高速道路SAなど交通機関チャネルでの販売比率が高いことも特徴だ。

 主要子会社は、山陰地区中心に「お菓子の壽城」「ラングドシャ」ブランドなどを展開する寿製菓、北海道中心に「ルタオ」ブランドを展開するケイシイシイ、首都圏中心に「東京ミルクチーズ工場」「ザ・メープルマニア」など洋菓子を展開するシュクレイ、九州中心に「赤い風船」ブランドを展開する九十九島グループ、関西中心に「遊月亭」ブランドを展開する但馬寿、そして販売子会社(東海地区3社、中国・九州地区4社、関西地区2社)である。

 全国各地のお菓子のオリジナルブランドとショップブランドを創造する「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げ、製造卸から製造小売に事業モデルを転換して高収益化を推進している。

さらに「ワールド サプライジング リゾート(WSR)宣言」を経営スローガンとして掲げて、中期経営目標の指標を売上高経常利益率20%としている。

 重点施策として、プレミアム・スイーツブランドの創出と育成(地域・チャンネル特性にマッチした商品開発推進、主力商品のリニューアルによるバージョンアップと価格改定、販路開拓やリアル店舗と通販の融合、新業態店事業の拡大)、インバウンド対策の強化(国内主要国際空港における免税売店等への販売強化、直営店舗での免税対応強化)、首都圏でのWSR化展開の推進(シュクレイのブランド力向上、フレンチトースト専門店「Ivorish(アイボリッシュ)」など新ブランドの確立)、海外展開、生産性向上による製造採算改善などを推進する方針だ。

 健康食品事業については再構築に向けて、藍染めで知られる「タデ藍」を使用した機能性食品の企画販売を行う新会社の純藍を14年9月設立した。第一弾製品として「藍の青汁」を開発し、50代〜70代女性をメインターゲットに、野菜不足を補うアンチエイジング飲料として15年1月販売開始した。一方で通販基幹業務システムサービス事業のジュテックスについては、事業中止に伴って14年12月解散した。

 なお6月22日には、寿製菓がJR鳥取駅構内の鳥取シャミネに「KAnoZA」「うさぎ座」「お菓子の壽城」を併設した店舗をリニューアルオープンしたと発表している。

 15年3月期の四半期別推移を見ると、売上高は第1四半期(4月〜6月)50億01百万円、第2四半期(7月〜9月)58億89百万円、第3四半期(10月〜12月)62億75百万円、第4四半期(1月〜3月)58億02百万円、営業利益は第1四半期2億02百万円、第2四半期5億10百万円、第3四半期8億66百万円、第4四半期4億55百万円だった。クリスマス・年末年始需要などで第3四半期の構成比が高い収益構造だ。

 15年3月期の配当性向は31.8%、ROEは14年3月期比1.6ポイント低下して15.3%、自己資本比率は同5.8ポイント上昇して61.1%となった。

 今期(16年3月期)の連結業績予想(5月13日公表)は売上高が前期比3.2%増の237億円、営業利益が同5.7%増の21億50百万円、経常利益が同3.9%増の21億50百万円、純利益が同6.5%増の13億90百万円としている。売上高は5期連続、純利益は4期連続で過去最高を更新する見込みだ。配当予想は前期と同額の年間40円(期末一括)で、予想配当性向は29.9%となる。

 出雲大社・伊勢神宮の遷宮特需反動影響の一巡、天候不順の影響一巡に加えて、首都圏でのブランド展開強化策の成果、インバウンド需要への対応強化など、事業施策の積極展開の効果で増収増益見込みだ。首都圏中心に洋菓子を展開するシュクレイが好調に推移する。売上面では台湾の子会社を新規連結することも寄与する。

 セグメント別売上高(内部取引調整前)の計画はケイシイシイが2.0%増の85億円、寿製菓が1.0%増の75億60百万円、販売子会社が1.5%増の45億円、九十九島グループが2.7%増の35億円、但馬寿が0.2%増の10億円、シュクレイが10.9%増の31億円、その他(台湾北壽心股分有限公司を連結化)が9.6倍の2億50百万円としている。

 中期的には首都圏を中心とする新業態店の知名度・ブランド力向上、新商品の開発・投入の推進、販促・接客強化による消費者への訴求力向上、製造採算改善などの効果が期待され、訪日外国人旅行客のインバウンド消費増加や、アベノミクス重点戦略の「地方創生」も追い風となって収益拡大基調だろう。

 株主優待制度については、毎年3月末現在で100株以上所有の全ての株主に対して2000円相当の自社グループ製品、200株以上所有の全ての株主に対して4000円相当の自社グループ製品を贈呈し、さらに1000株以上所有株主に対して3000円分のグループ直営店舗優待券(優待券の代わりに指定商品への交換も可)を贈呈している。

 株価の動きを見ると、6月上旬に動意付いて4月高値2793円を一気に突破した。さらに6月25日の上場来高値となる3515円まで急伸した。16年3月期増収増益予想に加えて、インバウンド消費関連、さらに伊勢志摩サミット関連などを好感したようだ。

 6月25日の終値3510円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS134円00銭で算出)は26〜27倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間40円で算出)は1.1%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS865円60銭で算出)は4.1倍近辺である。

 日足チャートで見ると25日移動平均線に対するプラス乖離率が20%を超えて目先的な過熱感を強めているが、2700円近辺のフシを突破して上げ足を速めた形であり、上昇トレンドに変化はないだろう。過熱感を冷ますための自律調整を交えながら上値を追う展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[5月25日更新]

寿スピリッツは利益確定売り一巡、16年3月期増収増益予想を評価

 寿スピリッツ[2222](東1)は地域限定ブランド菓子の製造・販売を主力としている。株価は4月の年初来高値2793円から反落し、15年3月期の営業減益も嫌気する形となったが、2400円台で下げ渋り目先的な利益確定売り一巡感を強めている。16年3月期の増収増益予想を評価して反発展開だろう。

 地域事業会社を傘下に置き、地域限定ブランド菓子の製造・販売を主力としている。駅・空港・高速道路SAなど交通機関チャネルでの販売比率が高いことも特徴だ。

 主要子会社は、山陰地区中心に「お菓子の壽城」「ラングドシャ」ブランドなどを展開する寿製菓、北海道中心に「ルタオ」ブランドを展開するケイシイシイ、首都圏中心に「東京ミルクチーズ工場」「ザ・メープルマニア」など洋菓子を展開するシュクレイ、九州中心に「赤い風船」ブランドを展開する九十九島グループ、関西中心に「遊月亭」ブランドを展開する但馬寿、そして販売子会社(東海地区3社、中国・九州地区4社、関西地区2社)である。

 全国各地のお菓子のオリジナルブランドとショップブランドを創造する「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げ、製造卸から製造小売に事業モデルを転換して高収益化を推進している。

 さらに「ワールド サプライジング リゾート宣言」を経営スローガンとして掲げ、ローカル・プレミアムブランドの創出と育成(地域・チャンネル特性にマッチした商品開発推進、販路開拓やリアル店舗と通販の融合、新業態店事業の拡大)、インバウンド対策の強化(国内主要国際空港における販売強化)、海外展開、生産性向上による製造採算改善を推進する方針だ。中期経営目標の指標は売上高経常利益率20%としている。

 なお健康食品事業の再構築に向けて、藍染めで知られる「タデ藍」を使用した機能性食品の企画販売を行う新会社の純藍を14年9月設立した。そして第一弾製品として「藍の青汁」を開発し、50代〜70代女性をメインターゲットに野菜不足を補うアンチエイジング飲料として15年1月販売開始した。一方で通販基幹業務システムサービス事業のジュテックスについては、事業中止に伴って14年12月解散した。

 5月13日に発表した前期(15年3月期)の連結業績は売上高が前々期比0.1%増の229億66百万円、営業利益が同13.2%減の20億33百万円、経常利益が同12.4%減の20億69百万円、純利益が同2.1%増の13億04百万円だった。

 配当予想は記念配当を普通配当に変えて前々期と同額の年間40円(期末一括)とした。配当性向は31.8%となる。なおROEは同1.6ポイント低下して15.3%、自己資本比率は同5.8ポイント上昇して61.1%となった。

 消費マインド低迷の長期化、夏場の天候不順、出雲大社・伊勢神宮の遷宮効果の反動減、健康食品事業の見直しなどで売上高が伸び悩み、人件費増加なども影響して営業減益だった。ただし売上高、各利益とも2月2日の減額修正値を上回った。そして微増ながら売上高は4期連続、純利益は税金費用減少も寄与して3期連続で過去最高を更新した。

 セグメント別売上高(内部取引調整前)は、ケイシイシイが同0.8%増の83億31百万円、寿製菓が同5.0%減の74億82百万円、販売子会社が同4.0%減の44億34百万円、九十九島グループが同9.8%増の34億09百万円、但馬寿が同11.2%減の9億98百万円、シュクレイが同19.7%増の27億95百万円、その他が同86.7%減の26百万円だった。

 首都圏中心に洋菓子を展開するシュクレイや、東京に人気のフレンチトースト専門店「Ivorish(アイボリッシュ)」を出店した九十九島グループが好調だった。首都圏でのブランド展開強化策が着実に成果に結びついている。

 四半期別推移を見ると、売上高は第1四半期(4月〜6月)50億01百万円、第2四半期(7月〜9月)58億89百万円、第3四半期(10月〜12月)62億75百万円、第4四半期(1月〜3月)58億02百万円、営業利益は第1四半期2億02百万円、第2四半期5億10百万円、第3四半期8億66百万円、第4四半期4億55百万円だった。

 今期(16年3月期)の連結業績予想(5月13日公表)は売上高が前期比3.2%増の237億円、営業利益が同5.7%増の21億50百万円、経常利益が同3.9%増の21億50百万円、純利益が同6.5%増の13億90百万円、配当予想が前期と同額の年間40円(期末一括)としている。

 出雲大社・伊勢神宮の遷宮特需反動影響の一巡、天候不順の影響一巡に加えて、首都圏でのブランド展開強化策の成果、インバウンド需要への対応強化などで増収増益見込みだ。

 セグメント別売上高(内部取引調整前)の計画はケイシイシイが同2.0%増の85億円、寿製菓が同1.0%増の75億60百万円、販売子会社が同1.5%増の45億円、九十九島グループが同2.7%増の35億円、但馬寿が同0.2%増の10億円、シュクレイが同10.9%増の31億円、その他(台湾北壽心股分有限公司を連結化)が同9.6倍の2億50百万円としている。

 中期的には首都圏を中心とする新業態店の知名度・ブランド力向上、新商品の開発・投入の推進、販促・接客強化による消費者への訴求力向上、製造採算改善などの効果が期待され、訪日外国人旅行客のインバウンド消費増加や、アベノミクス重点戦略の「地方創生」も追い風となって収益拡大基調だろう。

 株主優待制度については、毎年3月末現在で100株以上所有の全ての株主に対して2000円相当の自社グループ製品、200株以上所有の全ての株主に対して4000円相当の自社グループ製品を贈呈し、さらに1000株以上所有株主に対して3000円分のグループ直営店舗優待券(優待券の代わりに指定商品への交換も可)を贈呈している。

 株価の動きを見ると、4月の年初来高値2793円から反落し、15年3月期の営業減益も嫌気する形となったが、2400円台で下げ渋り目先的な利益確定売り一巡感を強めている。

 5月22日の終値2477円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS134円00銭で算出)は18〜19倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間40円で算出)は1.6%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS865円60銭で算出)は2.9倍近辺である。

 日足チャートで見ると25日移動平均線を割り込んだが、週足チャートで見ると26週移動平均線近辺で下げ渋りの動きを強めている。目先的な利益確定売りが一巡し、16年3月期の増収増益予想を評価して反発展開だろう。
(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[4月09日更新]

寿スピリッツは2月高値に接近、16年3月期の収益回復期待で上値試す

 菓子製造・販売の寿スピリッツ[2222](東1)の株価は、3月期末の配当権利落ちで2600円近辺のモミ合いから一旦下放れたが、素早く切り返して2月高値2752円に接近している。利益確定売りが一巡し、16年3月期の収益回復期待で上値を試す展開だろう。

 山陰地区中心に「因幡の白うさぎ」ブランドなどを展開する寿製菓、北海道中心に「ルタオ」ブランドを展開するケイシイシイ、首都圏中心に洋菓子を展開するシュクレイ、九州中心に「赤い風船」ブランドを展開する九十九島グループ、関西中心に「遊月亭」ブランドを展開する但馬寿、そして販売子会社(東海地区3社、中国・九州地区4社、関西地区2社)などの地域事業会社を傘下に置き、地域限定ブランド菓子の製造・販売を主力としている。駅・空港・高速道路SAなど交通機関チャネルでの販売比率が高いことも特徴だ。

 全国各地のお菓子のオリジナルブランドとショップブランドを創造する「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げ、製造卸から製造小売に事業モデルを転換して高収益化を推進している。さらに「ニューコンセプトメーカー」として、ローカル・プレミアムブランドの創出と育成を目指し、地域やチャンネル特性にマッチした商品開発、販路拡大やリアル店舗と通販の融合、独自の販売スタイル構築、新ビジネス開発、海外展開を推進する方針だ。中期経営目標の指標は売上高経常利益率20%としている。

 健康食品事業の再構築に向けて、藍染めで知られる「タデ藍」を使用した機能性食品の企画販売を行う新会社の純藍を14年9月設立した。そして第一弾製品として「藍の青汁」を開発し、50代〜70代女性をメインターゲットに野菜不足を補うアンチエイジング飲料として15年1月販売開始した。一方で通販基幹業務システムサービス事業のジュテックスについては、事業中止に伴って14年12月解散した。

 なお3月9日には、寿製菓と島根大学生物資源科学部横田一成教授との共同研究成果として、タデ藍の新規フラボノイドを発見し、薬学分野学術誌に掲載予定と発表している。

 前期(15年3月期)の連結業績見通し(2月2日に減額修正)は売上高が前々期比0.6%減の228億円、営業利益が同17.2%減の19億40百万円、経常利益が同17.0%減の19億60百万円、純利益が同10.0%減の11億50百万円、配当予想(5月13日公表)が記念配当を普通配当に変えて前々期と同額の年間40円(期末一括)としている。

 第3四半期累計(4月〜12月)は前年同期比0.2%増収、同15.2%営業減益、同14.8%経常減益、同8.0%最終減益だった。出雲・伊勢の遷宮特需の一巡、消費マインド低迷の長期化、夏場の天候不順などが影響して売上高が微増にとどまり、人件費増加なども影響して減益だった。

 ただし首都圏中心に洋菓子を展開するシュクレイは大幅増収増益だった。首都圏でのブランド展開強化策が着実に成果に結びついているようだ。そして通期見通しに対する第3四半期累計の進捗率は売上高が75.3%、営業利益が81.3%、経常利益が81.5%、純利益が81.9%と高水準だった。

 四半期別推移を見ると、売上高は第1四半期(4月〜6月)50億01百万円、第2四半期(7月〜9月)58億89百万円、第3四半期(10月〜12月)62億75百万円で、営業利益は第1四半期2億02百万円、第2四半期5億10百万円、第3四半期8億66百万円である。収益は第1四半期をボトムとして改善基調だ。

 そして来期(16年3月期)は、出雲・伊勢遷宮特需の反動影響の一巡、天候不順の影響一巡、首都圏でのブランド展開強化策の成果などで収益回復が期待される。

 中期的には首都圏を中心とする新業態店の知名度・ブランド力向上、新商品の開発・投入の推進、販促・接客強化による消費者への訴求力向上、製造採算改善などの効果が期待され、訪日外国人旅行客のインバウンド消費増加や、アベノミクス重点戦略の「地方創生」も追い風となって収益拡大基調だろう。

 株主優待制度については、毎年3月末現在で100株以上所有の全ての株主に対して2000円相当の自社グループ製品、200株以上所有の全ての株主に対して4000円相当の自社グループ製品を贈呈し、さらに1000株以上所有株主に対して3000円分のグループ直営店舗優待券(優待券の代わりに指定商品への交換も可)を贈呈している。

 株価の動きを見ると、利益確定売りや3月期末の配当権利落ちで2600円近辺のモミ合いから一旦下放れたが、4月1日の2440円から切り返す動きとなった。そして4月8日は2695円まで上伸して2月高値2752円に接近した。

 4月8日の終値2663円を指標面で見ると、前期推定連結PER(会社予想の連結EPS110円86銭で算出)は24倍近辺、前期推定配当利回り(会社予想の年間40円で算出)は1.5%近辺、前々期実績PBR(前々期実績の連結BPS775円95銭で算出)は3.4倍近辺である。

 週足チャートで見ると13週移動平均線近辺から切り返してサポートラインを確認した形だ。目先的な利益確定売りが一巡し、16年3月期の収益回復期待で上値を試す展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[3月16日更新]

寿スピリッツはモミ合い煮詰まり感、3月期末の株主優待制度も注目

 菓子製造・販売の寿スピリッツ[2222](東1)の株価は、戻り高値圏でのモミ合い展開に煮詰まり感を強めている。3月期末に向けて株主優待権利取りも注目され、来期(16年3月期)の収益回復期待で2月高値2752円を試す展開だろう。

 山陰地区中心に「因幡の白うさぎ」ブランドなどを展開する寿製菓、北海道中心に「ルタオ」ブランドを展開するケイシイシイ、首都圏中心に洋菓子を展開するシュクレイ、九州中心に「赤い風船」ブランドを展開する九十九島グループ、関西中心に「遊月亭」ブランドを展開する但馬寿、そして販売子会社(東海地区3社、中国・九州地区4社、関西地区2社)などの地域事業会社を傘下に置き、地域限定ブランド菓子の製造・販売を主力としている。駅・空港・高速道路SAなど交通機関チャネルでの販売比率が高いことも特徴だ。

 全国各地のお菓子のオリジナルブランドとショップブランドを創造する「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げ、製造卸から製造小売に事業モデルを転換して高収益化を推進している。さらに「ニューコンセプトメーカー」として、ローカル・プレミアムブランドの創出と育成を目指し、地域やチャンネル特性にマッチした商品開発、販路拡大やリアル店舗と通販の融合、独自の販売スタイル構築、新ビジネス開発、海外展開を推進する方針だ。中期経営目標の指標は売上高経常利益率20%としている。

 なお健康食品事業の再構築に向けて、藍染めで知られる「タデ藍」を使用した機能性食品の企画販売を行う新会社の純藍を14年9月設立した。そして第一弾製品として「藍の青汁」を開発し、50代〜70代女性をメインターゲットに野菜不足を補うアンチエイジング飲料として15年1月販売開始した。一方で通販基幹業務システムサービス事業のジュテックスについては、事業中止に伴って14年12月解散した。

 3月9日には、寿製菓と島根大学生物資源科学部横田一成教授との共同研究成果として、タデ藍の新規フラボノイドを発見し、薬学分野学術誌に掲載予定と発表している。

 今期(15年3月期)の連結業績見通し(2月2日に減額修正)は売上高が前期比0.6%減の228億円、営業利益が同17.2%減の19億40百万円、経常利益が同17.0%減の19億60百万円、純利益が同10.0%減の11億50百万円で、配当予想(5月13日公表)は記念配当を普通配当に変えて前期と同額の年間40円(期末一括)としている。

 第3四半期累計(4月〜12月)は前年同期比0.2%増収、同15.2%営業減益、同14.8%経常減益、同8.0%最終減益だった。出雲・伊勢の遷宮特需の一巡、消費マインド低迷の長期化、夏場の天候不順などが影響して売上高が微増にとどまり、人件費の増加なども影響して減益だった。ただし首都圏でのブランド展開強化策は着実に成果に結びついているようだ。シュクレイは大幅増収増益だった。

 なお四半期別推移を見ると、売上高は第1四半期(4月〜6月)50億01百万円、第2四半期(7月〜9月)58億89百万円、第3四半期(10月〜12月)62億75百万円で、営業利益は第1四半期2億02百万円、第2四半期5億10百万円、第3四半期8億66百万円である。通期見通しを減額修正したが収益は改善基調だ。

 通期見通しに対する第3四半期累計の進捗率は売上高が75.3%、営業利益が81.3%、経常利益が81.5%、純利益が81.9%と高水準であり、さらに来期(16年3月期)は天候不順などの影響が一巡して収益回復が期待される。

 中期的には首都圏を中心とする新業態店の知名度・ブランド力向上、新商品の開発・投入の推進、販促・接客強化による消費者への訴求力向上、製造採算改善などの効果が期待され、訪日外国人旅行客の増加に伴うインバウンド消費や、アベノミクス重点戦略の「地方創生」も追い風となって収益拡大基調だろう。

 株主優待制度については、毎年3月末現在で100株以上所有の全ての株主に対して2000円相当の自社グループ製品、200株以上所有の全ての株主に対して4000円相当の自社グループ製品を贈呈し、さらに1000株以上所有株主に対して3000円分のグループ直営店舗優待券(優待券の代わりに指定商品への交換も可)を贈呈している。

 株価の動きを見ると、今期業績見通し減額修正を嫌気した2月3日の直近安値2390円から切り返し、2月中旬以降は戻り高値圏2600円近辺の小幅レンジでモミ合う展開だ。ただし煮詰まり感を強めている。

 3月13日の終値2602円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS110円86銭で算出)は23〜24倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間40円で算出)は1.5%近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS775円95銭で算出)は3.4倍近辺である。

 週足チャートで見ると13週移動平均線が接近して動意のタイミングのようだ。3月期末に向けて株主優待権利取りの動きも注目され、来期の収益回復期待で2月高値2752円を試す展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[2月9日更新]

寿スピリッツは15年3月期減額修正による目先的な売り一巡

 菓子製造・販売の寿スピリッツ[2222](東1)は2月2日に第3四半期累計(4月〜12月)業績と、今期(15年3月期)見通し減額修正を発表した。株価は14年5月高値2671円を突破して2月2日に2752円まで上伸した。3日は2390円まで急落する場面があったが、4日以降は終値で2500円台まで戻している。減額修正による目先的な売りが一巡し、来期(16年3月期)の収益回復期待を強める動きとなりそうだ。

 山陰地区中心に「因幡の白うさぎ」ブランドなどを展開する寿製菓、北海道中心に「ルタオ」ブランドを展開するケイシイシイ、首都圏中心に洋菓子を展開するシュクレイ、九州中心に「赤い風船」ブランドを展開する九十九島グループ、関西中心に「遊月亭」ブランドを展開する但馬寿、そして販売子会社(東海地区3社、中国・九州地区4社、関西地区2社)などの地域事業会社を傘下に置き、地域限定ブランド菓子の製造・販売を主力としている。駅・空港・高速道路SAなど交通機関チャネルでの販売比率が高いことも特徴だ。

 全国各地のお菓子のオリジナルブランドとショップブランドを創造する「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げ、製造卸から製造小売に事業モデルを転換して高収益化を推進している。さらに「ニューコンセプトメーカー」として、ローカル・プレミアムブランドの創出と育成を目指し、地域やチャンネル特性にマッチした商品開発、販路拡大やリアル店舗と通販の融合、独自の販売スタイル構築、新ビジネス開発、海外展開を推進する方針だ。中期経営目標の指標は売上高経常利益率20%としている。

 なお健康食品事業の再構築に向けて、藍染めで知られる「タデ藍」を使用した機能性食品の企画販売を行う新会社の純藍を14年9月設立した。そして第一弾製品として「藍の青汁」を開発し、50代から70代の女性をメインターゲットに野菜不足を補うアンチエイジング飲料として、15年1月から販売を開始した。一方で、通販基幹業務システムサービス事業のジュテックスについては、事業中止に伴って14年12月に解散した。

 2月2日に発表した今期(15年3月期)第3四半期累計(4月〜12月)の連結業績は、売上高が前年同期比0.2%増の171億64百万円、営業利益が同15.2%減の15億78百万円、経常利益が同14.8%減の15億98百万円、純利益が同8.0%減の9億42百万円だった。

 首都圏でのブランド展開強化策でシュクレイが増収増益と好調だったが、全体としては出雲・伊勢の遷宮特需の一巡、消費マインド低迷の長期化、夏場の天候不順などが影響して売上高が微増にとどまり、人件費の増加なども影響して減益だった。

 通期の連結業績見通しについては、2月2日に減額修正を発表した。前回予想(5月13日公表)に対して、売上高を7億円減額して前期比0.6%減の228億円、営業利益を5億60百万円減額して同17.2%減の19億40百万円、経常利益を5億40百万円減額して同17.0%減の19億60百万円、純利益を3億20百万円減額して同10.0%減の11億50百万円とした。

 増益見通しから一転して減益見通しとなったが、配当予想については前回予想(5月13日公表)を据え置き、記念配当を普通配当に変えて前期と同額の年間40円(期末一括)としている。

 なお四半期別推移を見ると、売上高は第1四半期(4月〜6月)50億01百万円、第2四半期(7月〜9月)58億89百万円、第3四半期(10月〜12月)62億75百万円、営業利益は第1四半期2億02百万円、第2四半期5億10百万円、第3四半期8億66百万円と、いずれも改善基調だ。来期(16年3月期)は一時的なマイナス要因が一巡して収益回復が期待される。

 中期的には首都圏を中心とする新業態店の知名度・ブランド力向上、新商品の開発・投入の推進、販促・接客強化による消費者への訴求力向上、製造採算改善などの効果が期待される。また訪日外国人旅行客の増加に伴うインバウンド消費や、アベノミクス重点戦略の「地方創生」も追い風となって収益拡大基調だろう。

 株主優待制度については、毎年3月末現在で100株以上所有の全ての株主に対して2000円相当の自社グループ製品、200株以上所有の全ての株主に対して4000円相当の自社グループ製品を贈呈し、さらに1000株以上所有株主に対して3000円分のグループ直営店舗優待券(優待券の代わりに指定商品への交換も可)を贈呈している。

 株価の動きを見ると、2200円近辺でのモミ合いから上放れ、1月29日に2676円を付けて14年5月高値2671円を突破した。さらに2月2日には2752円まで上伸した。今期業績の減額修正発表で、3日は前日比362円(13.16%)安の2390円まで急落する場面があったが、終値では2467円まで戻した。さらに4日以降は終値で2500円台まで戻している。目先的な売りが一巡したようだ。

 2月6日の終値2509円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS110円86銭で算出)は22〜23倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間40円で算出)は1.6%近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS775円95銭で算出)は3.2倍近辺である。

 日足チャートで見ると25日移動平均線近辺、週足チャートで見ると13週移動平均線近辺で下げ止まり感を強め、過熱感が解消する形となった。目先的な売りが一巡し、来期の収益回復期待を強める動きとなりそうだ。3月期末に向けて株主優待権利取りの動きも注目される。
(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[01月09日更新]

寿スピリッツは調整一巡して強基調に転換、収益拡大基調を評価して14年5月高値目指す 菓子製造・販売の寿スピリッツ<2222>(東1)の株価は、12月下旬に2200円近辺のモミ合いから上放れ、14年8月以来の2400円台に接近している。調整が一巡して強基調に転換した形だ。収益拡大基調を評価して14年5月高値2671円を目指す展開だろう。

山陰地区中心に「因幡の白うさぎ」ブランドなどを展開する寿製菓、北海道中心に「ルタオ」ブランドを展開するケイシイシイ、首都圏中心に洋菓子を展開するシュクレイ、九州中心に「赤い風船」ブランドを展開する九十九島グループ、関西中心に「遊月亭」ブランドを展開する但馬寿、そして販売子会社(東海地区3社、中国・九州地区4社、関西地区2社)などの地域事業会社を傘下に置き、地域限定ブランド菓子の製造・販売を主力としている。駅・空港・高速道路など交通機関チャネルでの販売比率が高いことも特徴だ。

全国各地のお菓子のオリジナルブランドとショップブランドを創造する「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げ、製造卸から製造小売に事業モデルを転換して高収益化を推進している。さらに「ニューコンセプトメーカー」として、ローカル・プレミアムブランドの創出と育成を目指し、地域やチャンネル特性にマッチした商品開発、販路拡大やリアル店舗と通販の融合、独自の販売スタイル構築、新ビジネス開発、海外展開を推進する方針だ。中期経営目標の指標は売上高経常利益率20%としている。

今期(15年3月期)の連結業績見通し(5月13日公表)は、売上高が前期比2.4%増の235億円、営業利益が同6.7%増の25億円、経常利益が同5.8%増の25億円、純利益が同15.0%増の14億70百万円、配当予想が記念配当を普通配当に変えて前期と同額の年間40円(期末一括)としている。

主要セグメントの売上高の計画は、ケイシイシイが東京・表参道に出店した新業態アントルメグラッセ専門店「グラッシェル」の認知度向上や通販強化などで同2.8%増収、寿製菓が新商品開発・投入などで同1.5%増収、販売子会社が同2.6%増収、九十九島グループが新業態フレンチトースト専門店「アイボリッシュ」の認知度向上などで同11.5%増収、但馬寿が新商品開発・投入などで同11.2%増収、シュクレイが新商品開発・投入や催事展開の強化などで同13.5%増収としている。

健康食品「栃(とち)」と「藍(あい)」を販売するジャパルシーは事業モデル再構築のため新規会員募集を14年4月で停止し、通販基幹業務システムサービスは事業中止に向けて既存会員の他社サービスへの移行を進めている。

第2四半期累計(4月〜9月)は、出雲・伊勢の遷宮特需の反動減、消費増税や夏場の天候不順の影響などで前年同期比0.6%増収にとどまり、人件費増加も影響して同19.7%営業減益、同19.7%経常減益、同16.2%最終減益だった。

通期見通しに対する第2四半期累計の進捗率は、売上高が46.3%、営業利益が28.5%、経常利益が28.8%、純利益が28.0%と低水準である。ただしクリスマス・年末年始商戦などで第3四半期(10月〜12月)の構成比が高い収益構造であり、特にネガティブ要因とはならない。

四半期別売上高を見ると、第1四半期(4月〜6月)が前年同期比3.6%減の50億01百万円だったのに対して、第2四半期(7月〜9月)はケイシイシイ、九十九島グループ、シュクレイの好調が牽引して同4.5%増の58億89百万円と増収に転じている。通期ベースでは人件費や原材料価格の上昇などを吸収して増収増益が期待される。

中期的にも、首都圏を中心とする新業態店の知名度・ブランド力向上、新商品の開発・投入の推進、販促・接客強化による消費者への訴求力向上、製造採算改善などの効果が期待される。

また訪日外国人旅行客が増加基調であり、地方の観光地への旅行需要も高水準に推移している。アベノミクス重点戦略の「地方創生」も追い風となって収益拡大基調だろう。

株主優待制度については、毎年3月末現在で100株以上所有の全ての株主に対して2000円相当の自社グループ製品、200株以上所有の全ての株主に対して4000円相当の自社グループ製品を贈呈し、さらに1000株以上所有株主に対して3000円分のグループ直営店舗優待券(優待券の代わりに指定商品への交換も可)を贈呈している。

株価の動きを見ると、10月の直近安値2038円から反発して11月以降は概ね2200円近辺でモミ合う展開だったが、12月下旬にモミ合いから上放れの形となり、14年8月以来の2400円台に接近している。

1月8日の終値2377円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS141円71銭で算出)は16〜17倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間40円で算出)は1.7%近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS775円95銭で算出)は3.1倍近辺である。

週足チャートで見ると、戻りを押さえていた26週移動平均線を突破して上伸した。調整が一巡して強基調に転換した形だ。収益拡大基調を評価して14年5月の高値2671円を目指す展開だろう。

(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
12月16日更新]

寿スピリッツは調整一巡してモミ合い上放れ、首都圏の新業態や洋菓子が好調

 菓子製造・販売の寿スピリッツ[2222](東1)の株価は、10月の直近安値2038円から切り返し、11月以降は概ね2200円近辺でモミ合う展開だ。やや反発力が鈍い形だが、12月15日には全般地合い悪化の状況でも前日比22円高と3営業日続伸した。調整が一巡してモミ合い上放れの展開だろう。

 山陰地区中心に「因幡の白うさぎ」ブランドなどを展開する寿製菓、北海道中心に「ルタオ」ブランドを展開するケイシイシイ、首都圏中心に洋菓子を多ブランド展開するシュクレイ、九州中心に「赤い風船」ブランドを展開する九十九島グループ、関西中心に「遊月亭」ブランドを展開する但馬寿、そして販売子会社(東海地区3社、中国・九州地区4社、関西地区2社)などの地域事業会社を傘下に置き、地域限定ブランド菓子の製造・販売を主力としている。駅・空港・高速道路など交通機関チャネルでの販売比率が高いことも特徴だ。

 製造卸から製造小売に事業モデルを転換して高収益化を推進するとともに、全国各地のお菓子のオリジナルブランドとショップブランドを創造する「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げている。さらに「ニューコンセプトメーカー」として、ローカル・プレミアムブランドの創出と育成を目指し、地域やチャンネル特性にマッチした商品開発、販路拡大やリアル店舗と通販の融合、独自の販売スタイル構築、新ビジネス開発、海外展開を推進する方針で、中期経営目標の指標は売上高経常利益率20%としている。

 今期(15年3月期)の連結業績見通しは、前回予想(5月13日公表)を据え置いて売上高が前期比2.4%増の235億円、営業利益が同6.7%増の25億円、経常利益が同5.8%増の25億円、純利益が同15.0%増の14億70百万円、配当予想が記念配当を普通配当に変えて前期と同額の年間40円(期末一括)としている。

 主要セグメント別の売上高の計画は、ケイシイシイが東京・表参道に出店した新業態アントルメグラッセ専門店「グラッシェル」の認知度向上や通販強化などで同2.8%増収、寿製菓が新商品開発・投入などで同1.5%増収、販売子会社が同2.6%増収、九十九島グループが新業態フレンチトースト専門店「アイボリッシュ」の認知度向上などで同11.5%増収、但馬寿が新商品開発・投入などで同11.2%増収、シュクレイがブランド認知度向上に向けた新商品開発・投入や催事展開の強化などで同13.5%増収としている。

 なお健康食品「栃(とち)」と「藍(あい)」を販売するジャパルシーは事業モデル再構築のため新規会員募集を14年4月で停止し、通販基幹業務システムサービスは事業中止に向けて既存会員の他社サービス等への移行を進めている。

 第2四半期累計(4月〜9月)は、出雲・伊勢の遷宮特需の反動減、消費増税や夏場の天候不順の影響などで前年同期比0.6%増収にとどまり、利益面では人件費の増加などが影響して同19.7%営業減益、同19.7%経常減益、同16.2%最終減益で期初計画を下回った。また通期見通しに対する進捗率は売上高が46.3%、営業利益が28.5%、経常利益が28.8%、純利益が28.0%と低水準である。

 ただし四半期別売上高を見ると第1四半期(4月〜6月)が同3.6%減の50億01百万円だったのに対して、第2四半期(7月〜9月)は同4.5%増の58億89百万円と改善傾向を強めている。第2四半期は首都圏での展開強化などでケイシイシイ、九十九島グループ、シュクレイが好調だった。

 クリスマス・年末年始商戦などで第3四半期(10月〜12月)の売上構成比が高い季節要因の収益構造に加えて、首都圏を中心とする新業態店の知名度・ブランド力向上、新商品の開発・投入推進、販促・接客強化による消費者への訴求力向上、製造採算改善などの効果も期待される。人件費や原材料価格の上昇などを吸収して通期ベースでは挽回が期待されるだろう。

 訪日外国人旅行客が増加基調であり、地方の観光地への旅行需要も高水準に推移している。中期的にはアベノミクス重点戦略の「地方創生」も追い風だろう。

 株主優待制度については、毎年3月末現在で100株以上所有の全ての株主に対して2000円相当の自社グループ製品、200株以上所有の全ての株主に対して4000円相当の自社グループ製品を贈呈し、さらに1000株以上所有株主に対して3000円分のグループ直営店舗優待券(優待券の代わりに指定商品への交換も可)を贈呈している。

 株価の動きを見ると、10月の直近安値2038円から切り返し、11月以降は概ね2200円近辺でモミ合う展開だ。やや反発力が鈍い形だが、12月15日には全般地合い悪化の状況でも前日比22円高と3営業日続伸した。

 12月15日の終値2189円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS141円71銭で算出)は15〜16倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間40円で算出)は1.8%近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS775円95銭で算出)は2.8倍近辺である。

 週足チャートで見ると26週移動平均線が戻りを押さえる形だが、52週移動平均線がサポートラインとなって下値を切り上げている。調整が一巡してモミ合い上放れの展開だろう。
(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)

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