[3021]パシフィックネット
[08月23日更新]

パシフィックネットは急反発の動き、収益構造転換して20年5月期大幅増益予想

 パシフィックネット<3021>(東2)は法人向けIT機器LCM(ライフサイクルマネジメント)事業を主力としている。フロー型からストック型へ収益構造を転換し、20年5月期大幅増益予想である。中期的にも収益拡大を期待したい。なお8月7日に自己株式立会外買付取引(ToSTNeT−3)による自己株式取得を発表(8月8日に13万6800株取得)し、これを好感する形で株価は急反発の動きとなった。自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。

■IT機器LCM事業が主力

 法人向けに、PC・タブレット・モバイル等IT機器の調達・導入から、運用・管理、使用後の排出・適正処分まで、IT機器のライフサイクルをワンストップサービスで提供するLCM(ライフサイクルマネジメント)事業を主力としている。

 18年5月期中に店舗撤退を完了し、従来の使用済みIT機器引取回収・リユース販売中心のフロー型から、中長期のIT機器レンタルと関連ITサービスのLCM事業によって、サブスクリプション方式(月額課金収入)中心のストック型へ収益構造を転換した。18年11月にはモバイルノートPC、無制限SIM、Microsoft365、ITサービスをワンパッケージ化した「Marutto365」の提供を開始した。

 17年12月子会社化したケンネットは、音声ガイド用無線レシーバー「イヤホンガイド」を展開している。日本各地の観光スポットや外国人技能実習現場などで採用が拡大している。8月22日には「イヤホンガイド」が「かわさき市民アカデミー」で採用されたと発表している。M&Aアドバイザリ・仲介サービス事業の子会社エムエーピーは、18年7月有料職業紹介事業(人材紹介事業)を開始した。18年12月には、Microsoft社のクラウドサービス分野で高い技術力を有するテクノアライアンスを子会社化した。

 19年5月期セグメント別(連結調整前)売上構成比はLCM事業が53%、リマーケティング事業(使用済みIT機器リユース・リサイクル販売および適正処分)が38%、コミュニケーション・デバイス事業(子会社ケンネット)が8%、その他事業(子会社エムエーピー)が0%、営業利益構成比はLCM事業が49%、リマーケティング事業が46%、コミュニケーション・デバイス事業が8%、その他事業がマイナス4%だった。

 従来はリマーケティング事業のフロー収益が中心だったため、PC入れ替え時期の影響で第1四半期(6〜8月)の収益が低水準となる傾向があったが、今後はLCM事業のストック収益拡大で季節変動が徐々に解消される見込みである。なおコミュニケーション・デバイス事業は観光需要の影響を受けるため、第2四半期と第4四半期(3〜5月)の構成比が高い季節特性がある。

■20年5月期大幅増益予想

 20年5月期の連結業績予想は、売上高が19年5月期比7.7%増の45億円、営業利益が28.7%増の4億円、経常利益が26.6%増の4億円、そして純利益が30.1%増の2億50百万円としている。配当予想は1円増配の年間22円(期末一括)で、予想配当性向は45.5%となる。

 店舗閉鎖に伴う減収要因が一巡し、LCM事業におけるストック収益(サブスクリプションのレンタル・ITサービス)の拡大、Windows7サポート終了に伴うリマーケティング事業における特需、ケンネットの「イヤホンガイド」の需要拡大などが牽引する。フロー型からストック型へ収益構造を転換し、先行投資コストを吸収して大幅増益予想である。

■中期経営計画で21年5月期経常利益5億円目標

 中期経営計画「SHIFT2021」では重点戦略として、LCM事業の飛躍的拡大によるストック収益強化、生産性向上や新技術への取り組み強化、ESGを意識した経営基盤強化などを推進している。また世界的な廃プラ規制問題を背景として、ITAD(IT機器資産の適正処分)をLCM関連サービスと位置付けて強化する。

 目標値には21年5月期の売上高50億円、経常利益5億円、純利益3億30百万円、ROE12%以上を掲げている。なおWindows7サポート終了に伴って、20年5月期は排出台数増加が見込まれるが、21年5月期は反動減が見込まれるため、売上高目標値を55億円から50億円に修正(19年7月16日)した。利益およびROEの目標値に変更はない。中期的にも収益拡大を期待したい。

■株価は急反発の動き

 株価は自己株式取得を好感する形で急反発の動きとなった。自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。8月22日の終値は1004円、今期予想連結PER(会社予想連結EPS48円31銭で算出)は約21倍、今期予想配当利回り(会社予想の年間22円で算出)は約2.2%、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS382円06銭で算出)は約2.6倍、時価総額は約52億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[07月29日更新]

パシフィックネットは収益構造転換して20年5月期も大幅増益予想

 パシフィックネット<3021>(東2)は法人向けIT機器LCM(ライフサイクルマネジメント)事業を主力としている。フロー型からストック型へ収益構造を転換した効果で19年5月期は大幅増益・増配だった。そして20年5月期も大幅増益・増配予想である。中期的にも収益拡大を期待したい。株価は上値を切り下げる形となったが、調整一巡して戻りを試す展開を期待したい。

■IT機器LCM事業が主力

 法人向けに、PC・タブレット・モバイル等IT機器の調達・導入から、運用・管理、使用後の排出・適正処分まで、IT機器のライフサイクルをワンストップサービスで提供するLCM(ライフサイクルマネジメント)事業を主力としている。

 18年5月期中に店舗撤退を完了し、従来の使用済みIT機器引取回収・リユース販売中心のフロー型から、中長期のIT機器レンタルと関連ITサービスのLCM事業によって、サブスクリプション方式(月額課金収入)中心のストック型へ収益構造を転換した。18年11月にはモバイルノートPC、無制限SIM、Microsoft365、ITサービスをワンパッケージ化した「Marutto365」の提供を開始した。

 また17年12月子会社化したケンネットは、音声ガイド用無線レシーバー「イヤホンガイド」を展開している。日本各地の観光スポットや外国人技能実習現場などで採用が拡大している。M&Aアドバイザリ・仲介サービス事業の子会社エムエーピーは、18年7月有料職業紹介事業(人材紹介事業)を開始した。18年12月には、Microsoft社のクラウドサービス分野で高い技術力を有するテクノアライアンスを子会社化した。

 19年5月期セグメント別(連結調整前)売上構成比はLCM事業が53%、リマーケティング事業(使用済みIT機器リユース・リサイクル販売および適正処分)が38%、コミュニケーション・デバイス事業(子会社ケンネット)が8%、その他事業(子会社エムエーピー)が0%、営業利益構成比はLCM事業が49%、リマーケティング事業が46%、コミュニケーション・デバイス事業が8%、その他事業がマイナス4%だった。

 従来はリマーケティング事業のフロー収益が中心だったため、PC入れ替え時期の影響で第1四半期(6〜8月)の収益が低水準となる傾向があったが、今後はLCM事業のストック収益拡大で季節変動が徐々に解消される見込みである。なおコミュニケーション・デバイス事業は観光需要の影響を受けるため、第2四半期と第4四半期(3〜5月)の構成比が高い季節特性がある。

■19年5月期大幅増益・増配、20年5月期も大幅増益・増配予想

 19年5月期の連結業績は、売上高が18年5月期比5.7%減の41億77百万円、営業利益が30.4%増の3億10百万円、経常利益が32.2%増の3億15百万円、純利益が21.1%増の1億92百万円だった。配当は1円増配の年間21円(期末一括)とした。配当性向は56.5%である。

 ストック収益のLCM事業が牽引し、リマーケティング事業の利益率改善、子会社ケンネットも寄与して大幅増益だった。LCM事業は18.2%増収、2.2倍増益だった。ストック収益が順調に拡大した。リマーケティング事業は使用済みIT機器入荷台数減少や店舗撤退の影響で30.6%減収、26.8%減益だが、店舗閉鎖による効率化などで利益率が改善した。コミュニケーション・デバイス事業はケンネットを通期連結(18年5月期は4ヶ月分)して3.6倍増収、3.5倍増益だった。

 20年5月期の連結業績予想は、売上高が19年5月期比7.7%増の45億円、営業利益が28.7%増の4億円、経常利益が26.6%増の4億円、そして純利益が30.1%増の2億50百万円としている。配当予想は1円増配の年間22円(期末一括)で、予想配当性向は45.5%となる。

 店舗閉鎖に伴う減収要因が一巡し、LCM事業におけるストック収益(サブスクリプションのレンタル・ITサービス)の拡大、Windows7サポート終了に伴うリマーケティング事業における特需、ケンネットの「イヤホンガイド」の需要拡大などが牽引する。先行投資コストを吸収して大幅増益予想である。

■中期経営計画で21年5月期経常利益5億円目標

 中期経営計画「SHIFT2021」では重点戦略として、LCM事業の飛躍的拡大によるストック収益強化、生産性向上や新技術への取り組み強化、ESGを意識した経営基盤強化などを推進している。また世界的な廃プラ規制問題を背景として、ITAD(IT機器資産の適正処分)をLCM関連サービスと位置付けて強化する。

 目標値には21年5月期の売上高50億円、経常利益5億円、純利益3億30百万円、ROE12%以上を掲げている。なおWindows7サポート終了に伴って、20年5月期は排出台数増加が見込まれるが、21年5月期は反動減が見込まれるため、売上高目標値を55億円から50億円に修正(19年7月16日)した。利益およびROEの目標値に変更はない。

■株価は戻り試す

 株価は20年5月期大幅増益・増配予想に反応薄で、上値を切り下げる形となったが、調整一巡して戻りを試す展開を期待したい。7月26日の終値は862円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS48円31銭で算出)は約18倍、今期予想配当利回り(会社予想の年間22円で算出)は約2.6%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS382円06銭で算出)は約2.3倍、時価総額は約45億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[06月14日更新]

パシフィックネットは戻り試す、19年5月期大幅増益予想で20年5月期も収益拡大期待

 パシフィックネット<3021>(東2)は、法人向けIT機器LCM(ライフサイクルマネジメント)サービスを強化し、フロー型からストック型への収益構造転換を推進している。19年5月期大幅増益予想である。20年5月期も収益拡大を期待したい。株価は年初来高値圏から反落したが、調整一巡して戻りを試す展開を期待したい。なお7月16日に19年5月期決算発表を予定している。

■IT機器LCMサービスを強化

 法人向けにPC・タブレット・モバイル等のIT機器の調達・導入、キッティング(事前設定)、ネットワーク構築、運用・保守、使用済みIT機器の引取・回収、データ消去・消去証明書発行、リユース・リサイクルを行うLCM(ライフサイクルマネジメント)サービスを強化している。

 店舗部門を縮小し、法人向けLCMサービスの強化によって、使用済みIT機器の引取・回収、データ消去、再生、リユース販売中心の「フロー型」から、新品IT機器の長期レンタル型の調達・導入、キッティング、運用・保守を中心とした「ストック型」への収益構造転換を推進している。

 17年6月M&Aアドバイザリ・仲介サービス事業の子会社エムエーピーを設立、17年12月音声ガイド用無線レシーバー「イヤホンガイド」のケンネットを子会社化、18年7月エムエーピーが有料職業紹介事業(人材紹介事業)を開始、18年9月子会社2Bを吸収合併、18年12月クラウド統合ソリューションのテクノアライアンスを子会社化した。

 セグメント区分は、LCM事業(IT機器のLCMサービス提供)、リマーケティング事業(LCMサービスで回収した使用済み機器をテクニカルセンターで製品化してリユース品として販売)、コミュニケーション・デバイス事業(子会社ケンネットの無線レシーバー製造販売・保守サービス)、その他事業(子会社エムエーピーのM&A仲介・アドバイザリ事業)としている。コミュニケーション・デバイス事業は観光需要の季節変動影響を受けるため、第2四半期と第4四半期の構成比が高い特性がある。

■19年5月期大幅増益予想、20年5月期も収益拡大期待

 19年5月期の連結業績予想(18年12月26日に売上高を下方修正、利益を据え置き)は、売上高が18年5月期比7.5%減の41億円、営業利益が30.3%増の3億10百万円、経常利益が26.0%増の3億円、純利益が26.5%増の2億円としている。配当予想は1円増配の年間21円(期末一括)で、予想配当性向は54.3%となる。

 前年下期に実施した全店舗廃止、使用済みパソコン排出市場の回復遅延に伴う仕入減少でリマーケティング事業が大幅減収となるため全体でも減収だが、ストック収益のLCM事業の拡大、収益管理の強化、構造改革による販管費の抑制、戦略的投資の効果などで大幅増益予想である。

 第3四半期累計は売上高が前年同期比10.0%減の29億66百万円、営業利益が39.3%増の1億82百万円、経常利益が34.7%増の1億79百万円、純利益が12.0%増の1億02百万円だった。LCM事業が牽引し、リマーケティング事業の利益率改善も寄与して大幅増益だった。

 LCM事業は売上高が13.0%増の17億76百万円で営業利益が66.1%増の2億43百万円だった。ITAD・その他(使用済みIT機器引取回収・データ消去)は2.6%増収だが、サブスクリプション(月額使用料モデル)のレンタル・ITサービスが20.2%増収と伸長した。リマーケティング事業は売上高が35.1%減の12億89百万円で営業利益が18.1%減の1億98百万円だった。減益だが利益率が改善した。コミュニケーション・デバイス事業は売上高が2億29百万円で営業利益が23百万円、その他事業は売上高が8百万円で営業利益が17百万円の赤字だった。

 第3四半期累計の進捗率は低水準の形だが、顧客企業の年度末にあたる第4四半期に処分機器の排出が増加する傾向が強く、子会社ケンネット(コミュニケーション・デバイス事業)の収益も第4四半期の構成比が高いため、通期ベースでも好業績が期待される。そして20年5月期も収益拡大を期待したい。

■中期経営計画で21年5月期経常利益5億円目標

 中期経営計画「SHIFT2021」では、基本方針をストック中心へのさらなる収益構造改革、LCMサービス事業の飛躍的拡大、M&Aによる成長のスピードアップ、東証1部へのステップアップとして、目標値に21年5月期売上高55億円、経常利益5億円、純利益3億30百万円、ROE12%以上を掲げている。

■株価は戻り試す

 株価は4月の年初来高値1180円から反落したが、調整一巡して戻りを試す展開を期待したい。6月13日の終値は916円、前期推定連結PER(会社予想連結EPS38円65銭で算出)は約24倍、前期推定配当利回り(会社予想の年間21円で算出)は約2.3%、前々期実績連結PBR(前々期実績連結BPS364円94銭で算出)は約2.5倍、時価総額は約47億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[04月24日更新]

パシフィックネットは上値試す、19年5月期大幅増益予想

 パシフィックネット<3021>(東2)は、法人向けIT機器LCM(ライフサイクルマネジメント)サービスを強化し、フロー型からストック型への収益構造転換を推進している。19年5月期大幅増益予想である。株価は年初来高値圏だ。上値を試す展開を期待したい。

■IT機器LCMサービスを強化

 法人向けにPC・タブレット・モバイル等のIT機器の調達・導入、キッティング(事前設定)、ネットワーク構築、運用・保守、使用済みIT機器の引取・回収、データ消去・消去証明書発行、リユース・リサイクルを行うLCM(ライフサイクルマネジメント)サービスを強化している。

 店舗部門を縮小し、法人向けLCMサービスの強化によって、使用済みIT機器の引取・回収、データ消去、再生、リユース販売中心の「フロー型」から、新品IT機器の長期レンタル型の調達・導入、キッティング、運用・保守を中心とした「ストック型」への収益構造転換を推進している。

 17年6月M&Aアドバイザリ・仲介サービス事業の子会社エムエーピーを設立、17年12月音声ガイド用無線レシーバー「イヤホンガイド」のケンネットを子会社化、18年7月エムエーピーが有料職業紹介事業(人材紹介事業)を開始、18年9月子会社2Bを吸収合併、18年12月クラウド統合ソリューションのテクノアライアンスを子会社化した。

 セグメント区分は、LCM事業(IT機器のLCMサービス提供)、リマーケティング事業(LCMサービスで回収した使用済み機器をテクニカルセンターで製品化してリユース品として販売)、コミュニケーション・デバイス事業(子会社ケンネットの無線レシーバー製造販売・保守サービス)、その他事業(子会社エムエーピーのM&A仲介・アドバイザリ事業)としている。コミュニケーション・デバイス事業は観光需要の季節変動影響を受けるため、第2四半期と第4四半期の構成比が高い特性がある。

■19年5月期大幅増益予想

 19年5月期の連結業績予想(18年12月26日に売上高を下方修正、利益を据え置き)は、売上高が18年5月期比7.5%減の41億円、営業利益が30.3%増の3億10百万円、経常利益が26.0%増の3億円、純利益が26.5%増の2億円としている。配当予想は1円増配の年間21円(期末一括)で、予想配当性向は54.3%となる。

 前下期に実施した全店舗廃止、使用済みパソコン排出市場の回復遅延に伴う仕入減少でリマーケティング事業が大幅減収となるため全体でも減収だが、ストック収益のLCM事業の拡大、収益管理の強化、構造改革による販管費の抑制、戦略的投資の効果などで大幅増益予想である。

 第3四半期累計は売上高が前年同期比10.0%減の29億66百万円、営業利益が39.3%増の1億82百万円、経常利益が34.7%増の1億79百万円、純利益が12.0%増の1億02百万円だった。LCM事業が牽引し、リマーケティング事業の利益率改善も寄与して大幅増益だった。

 LCM事業は売上高が13.0%増の17億76百万円で営業利益が66.1%増の2億43百万円だった。ITAD・その他(使用済みIT機器引取回収・データ消去)は2.6%増収だが、サブスクリプション(月額使用料モデル)のレンタル・ITサービスが20.2%増収と伸長した。リマーケティング事業は売上高が35.1%減の12億89百万円で営業利益が18.1%減の1億98百万円だった。減益だが利益率が改善した。コミュニケーション・デバイス事業は売上高が2億29百万円で営業利益が23百万円、その他事業は売上高が8百万円で営業利益が17百万円の赤字だった。

 第3四半期累計の進捗率は低水準の形だが、顧客企業の年度末にあたる第4四半期に処分機器の排出が増加する傾向が強く、子会社ケンネット(コミュニケーション・デバイス事業)の収益も第4四半期の構成比が高いため、通期ベースでも好業績が期待される。

■中期経営計画で21年5月期経常利益5億円目標

 中期経営計画「SHIFT2021」では、基本方針をストック中心へのさらなる収益構造改革、LCMサービス事業の飛躍的拡大、M&Aによる成長のスピードアップ、東証1部へのステップアップとして、目標値に21年5月期売上高55億円、経常利益5億円、純利益3億30百万円、ROE12%以上を掲げている。

■株価は上値試す

 株価は4月11日に年初来高値となる1180円まで上伸する場面があった。その後は上げ一服の形だが、調整一巡して上値を試す展開を期待したい。4月23日の終値は1010円、今期予想連結PER(会社予想連結EPS38円65銭で算出)は約26倍、今期予想配当利回り(会社予想の年間21円で算出)は約2.1%、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS364円94銭で算出)は約2.8倍、時価総額は約52億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[03月12日更新]

パシフィックネットは戻り高値圏、19年5月期大幅増益予想

 パシフィックネット<3021>(東2)は、法人向けIT機器LCM(ライフサイクルマネジメント)サービスを強化し、フロー型からストック型への収益構造転換を推進している。19年5月期大幅増益予想である。株価は戻り高値圏だ。上値を試す展開を期待したい。なお4月12日に第3四半期決算発表を予定している。

■IT機器LCMサービスを強化

 法人向けにPC・タブレット・モバイル等のIT機器の調達・導入、キッティング(事前設定)、ネットワーク構築、運用・保守、使用済みIT機器の引取・回収、データ消去・消去証明書発行、リユース・リサイクルを行うLCM(ライフサイクルマネジメント)サービスを強化している。

 店舗部門を縮小し、法人向けLCMサービスの強化によって、使用済みIT機器の引取・回収、データ消去、再生、リユース販売中心の「フロー型」から、新品IT機器の長期レンタル型の調達・導入、キッティング、運用・保守を中心とした「ストック型」への収益構造転換を推進している。

 17年6月M&Aアドバイザリ・仲介サービス事業の子会社エムエーピーを設立、17年12月音声ガイド用無線レシーバー「イヤホンガイド」のケンネットを子会社化、18年7月エムエーピーが有料職業紹介事業(人材紹介事業)を開始、18年9月子会社2Bを吸収合併、18年12月クラウド統合ソリューションのテクノアライアンスを子会社化した。

 セグメント区分は、LCM事業(IT機器のLCMサービス提供)、リマーケティング事業(LCMサービスで回収した使用済み機器をテクニカルセンターで製品化してリユース品として販売)、コミュニケーション・デバイス事業(子会社ケンネットの無線レシーバー製造販売・保守サービス)、その他事業(子会社エムエーピーのM&A仲介・アドバイザリ事業)としている。

■19年5月期大幅増益予想

 19年5月期連結業績予想(18年12月26日に売上高を4億円下方修正だが、各利益を据え置き)は、売上高が18年5月期比7.5%減の41億円、営業利益が30.3%増の3億10百万円、経常利益が26.0%増の3億円、そして純利益が26.5%増の2億円としている。配当予想は1円増配の年間21円(期末一括)で、予想配当性向は54.3%となる。

 第2四半期累計は、売上高が前年同期比10.7%減の19億53百万円、営業利益が82.4%増の1億17百万円、経常利益が83.7%増の1億16百万円、純利益が66.3%増の63百万円だった。前下期に実施した全店舗廃止、使用済みパソコン排出市場の回復遅延に伴う仕入減少で減収だが、ストック売上の拡大、案件選別による収益管理の強化、新・東京テクニカルセンターによる付加価値・生産性の向上、一部支店・全店舗廃止による効率化効果などで大幅増益だった。

 LCM事業は売上高が8.7%増の11億50百万円で営業利益が64.8%増の1億54百万円、リマーケティング事業は売上高が32.8%減の8億84百万円で営業利益が4.1%減の1億34百万円だった。コミュニケーション・デバイス事業は売上高が1億62百万円で営業利益が20百万円だった。観光需要の季節変動影響を受けるため、第2四半期と第4四半期の構成比が高い特性がある。その他事業は売上高が2百万円で営業利益が17百万円の赤字だった。

 通期ベースでも、ストック収益のLCM事業が順調に拡大し、収益管理の強化、構造改革による販管費の抑制、戦略的投資の効果などで大幅増益予想としている。好業績を期待したい。

■中期経営計画で21年5月期経常利益5億円目標

 中期経営計画「SHIFT2021」では、基本方針をストック中心へのさらなる収益構造改革、LCMサービス事業の飛躍的拡大、M&Aによる成長のスピードアップ、東証1部へのステップアップとして、目標値に21年5月期売上高55億円、経常利益5億円、純利益3億30百万円、ROE12%以上を掲げている。

■株価は戻り高値圏

 株価は戻り高値圏だ。3月4日には1032円まで上伸した。上値を試す展開を期待したい。3月11日の終値は971円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS38円65銭で算出)は約25倍、今期予想配当利回り(会社予想の年間21円で算出)は約2.2%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS364円94銭で算出)は約2.7倍、時価総額は約50億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[02月15日更新]

パシフィックネットは戻り試す、19年5月期大幅増益予想

 パシフィックネット<3021>(東2)は、法人向けIT機器LCM(ライフサイクルマネジメント)サービスを強化し、フロー型からストック型への収益構造転換を推進している。19年5月期大幅増益予想である。株価は下値を切り上げている。戻りを試す展開を期待したい。

■IT機器LCMサービスを強化

 法人向けにPC・タブレット・モバイル等のIT機器の調達・導入、キッティング(事前設定)、ネットワーク構築、運用・保守、使用済みIT機器の引取・回収、データ消去・消去証明書発行、リユース・リサイクルを行うLCM(ライフサイクルマネジメント)サービスを強化している。

 店舗部門を縮小し、法人向けLCMサービスの強化によって、使用済みIT機器の引取・回収、データ消去、再生、リユース販売中心の「フロー型」から、新品IT機器の長期レンタル型の調達・導入、キッティング、運用・保守を中心とした「ストック型」への収益構造転換を推進している。

 17年6月M&Aアドバイザリ・仲介サービス事業の子会社エムエーピーを設立、17年12月音声ガイド用無線レシーバー「イヤホンガイド」のケンネットを子会社化、18年7月エムエーピーが有料職業紹介事業(人材紹介事業)を開始、18年9月子会社2Bを吸収合併、18年12月クラウド統合ソリューションのテクノアライアンスを子会社化した。

 セグメント区分は、LCM事業(IT機器のLCMサービス提供)、リマーケティング事業(LCMサービスで回収した使用済み機器をテクニカルセンターで製品化してリユース品として販売)、コミュニケーション・デバイス事業(子会社ケンネットの無線レシーバー製造販売・保守サービス)、その他事業(子会社エムエーピーのM&A仲介・アドバイザリ事業)としている。

■19年5月期増収・大幅増益予想

 19年5月期連結業績予想(18年12月26日に売上高を4億円下方修正だが、各利益を据え置き)は、売上高が18年5月期比7.5%減の41億円、営業利益が30.3%増の3億10百万円、経常利益が26.0%増の3億円、そして純利益が26.5%増の2億円としている。配当予想は1円増配の年間21円(期末一括)で、予想配当性向は54.3%となる。

 第2四半期累計は、売上高が前年同期比10.7%減の19億53百万円、営業利益が82.4%増の1億17百万円、経常利益が83.7%増の1億16百万円、純利益が66.3%増の63百万円だった。前下期に実施した全店舗廃止、使用済みパソコン排出市場の回復遅延に伴う仕入減少で減収だが、ストック売上の拡大、案件選別による収益管理の強化、新・東京テクニカルセンターによる付加価値・生産性の向上、一部支店・全店舗廃止による効率化効果などで大幅増益だった。

 LCM事業は売上高が8.7%増の11億50百万円で営業利益が64.8%増の1億54百万円、リマーケティング事業は売上高が32.8%減の8億84百万円で営業利益が4.1%減の1億34百万円だった。コミュニケーション・デバイス事業は売上高が1億62百万円で営業利益が20百万円だった。観光需要の季節変動影響を受けるため、第2四半期と第4四半期の構成比が高い特性がある。その他事業は売上高が2百万円で営業利益が17百万円の赤字だった。

 通期ベースでも、ストック収益のLCM事業が順調に拡大し、収益管理の強化、構造改革による販管費の抑制、戦略的投資の効果などで大幅増益予想としている。好業績を期待したい。

■中期経営計画で21年5月期経常利益5億円目標

 中期経営計画「SHIFT2021」では、基本方針をストック中心へのさらなる収益構造改革、LCMサービス事業の飛躍的拡大、M&Aによる成長のスピードアップ、東証1部へのステップアップとして、目標値に21年5月期売上高55億円、経常利益5億円、純利益3億30百万円、ROE12%以上を掲げている。

■株価は戻り試す

 株価は12月の安値530円から反発して下値を切り上げている。戻りを試す展開を期待したい。2月14日の終値は815円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS38円65銭で算出)は約21倍、今期予想配当利回り(会社予想の年間21円で算出)は約2.6%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS364円94銭で算出)は約2.2倍、時価総額は約42億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[12月19日更新]

パシフィックネットは調整一巡して出直り期待、19年5月期大幅増益予想

 パシフィックネット<3021>(東2)は、法人向けIT機器LCM(ライフサイクルマネジメント)サービスを強化し、フロー型からストック型への収益構造転換を推進している。19年5月期大幅増益予想である。株価は地合い悪も影響して軟調展開だが、調整一巡して出直りを期待したい。なお1月15日に第2四半期決算発表を予定している。

■IT機器LCMサービスを強化

 法人向けにPC・タブレット・モバイル等のIT機器の調達・導入、キッティング(事前設定)、ネットワーク構築、運用・保守、使用済みIT機器の引取・回収、データ消去・消去証明書発行、リユース・リサイクルを行うLCM(ライフサイクルマネジメント)サービスを強化している。

 店舗部門を縮小し、法人向けLCMサービスの強化によって、使用済みIT機器の引取・回収、データ消去、再生、リユース販売中心の「フロー型」から、新品IT機器の長期レンタル型の調達・導入、キッティング、運用・保守を中心とした「ストック型」への収益構造転換を推進している。

 15年10月BtoB専門総合通信サービス事業の子会社2Bを設立、17年6月M&Aアドバイザリ・仲介サービス事業の子会社エムエーピーを設立、17年12月音声ガイド用無線レシーバー「イヤホンガイド」のケンネットを子会社化、18年7月子会社エムエーピーが有料職業紹介事業(人材紹介事業)を開始、18年9月子会社2Bを吸収合併、18年12月クラウド統合ソリューションのテクノアライアンスを子会社化した。

 セグメント区分は、LCM事業(IT機器のLCMサービス提供)、リマーケティング事業(LCMサービスで回収した使用済み機器をテクニカルセンターで製品化してリユース品として販売)、コミュニケーション・デバイス事業(子会社ケンネットの無線レシーバー製造販売・保守サービス)、その他事業(子会社エムエーピーのM&A仲介・アドバイザリ事業)としている。

■19年5月期増収・大幅増益予想

 19年5月期連結業績予想は、売上高が18年5月期比1.5%増の45億円、営業利益が30.3%増の3億10百万円、経常利益が26.0%増の3億円、純利益が26.5%増の2億円としている。配当予想は1円増配の年間21円(期末一括)で、予想配当性向は54.3%となる。

 第1四半期は、売上高が前年同期比15.5%減の9億40百万円だが、営業利益が4.7倍の39百万円、経常利益が5.2倍の39百万円、純利益が10.4倍の23百万円だった。前下期に実施した全店舗廃止、および使用済みパソコンの仕入減少で2桁減収だったが、ストック売上の拡大や、新・東京テクニカルセンターによる付加価値・生産性の向上などで大幅増益だった。

 セグメント別には、LCM事業の売上高が7.5%増の5億73百万円で営業利益が89.5%増の73百万円、リマーケティング事業の売上高が37.4%減の4億28百万円で営業利益が6.5%増の63百万円だった。コミュニケーション・デバイス事業は売上高が70百万円で営業利益が2百万円だった。観光需要の季節変動影響を受けるため、第2四半期と第4四半期の構成比が高い特性がある。その他事業は成約が無く、売上高が0百万円で営業利益が8百万円の赤字だった。

 通期ベースでも、売上高は店舗事業から撤退した影響で全体として小幅増収にとどまるが、利益面ではLCM事業の拡大、連結子会社の増収、収益管理の強化、構造改革による販管費の抑制、戦略的投資の効果などで大幅増益予想としている。なおサービス補完やリソース確保を目的としたM&A費用を見込んでいる。好業績を期待したい。

■中期経営計画で21年5月期経常利益5億円目標

 中期経営計画「SHIFT2021」では、基本方針をストック中心へのさらなる収益構造改革、LCMサービス事業の飛躍的拡大、M&Aによる成長のスピードアップ、東証1部へのステップアップとして、目標値に21年5月期売上高55億円、経常利益5億円、純利益3億30百万円、ROE12%以上を掲げている。

■株価は調整一巡して出直り期待

 株価は急伸した10月の戻り高値1273円から反落し、12月18日には716円まで下押した。地合い悪も影響して軟調展開だが、調整一巡して出直りを期待したい。12月18日の終値は731円、今期予想連結PER(会社予想連結EPS38円65銭で算出)は約19倍、今期予想配当利回り(会社予想の年間21円で算出)は約2.9%、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS364円94銭で算出)は約2.0倍、時価総額は約38億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[11月21日更新]

パシフィックネットは調整一巡感、19年5月期増収・大幅増益予想

 パシフィックネット<3021>(東2)は、法人向けIT機器LCM(ライフサイクルマネジメント)サービスを強化し、フロー型からストック型への収益構造転換を推進している。なおクラウド統合ソリューションのテクノアライアンスを子会社化(株式譲渡18年12月3日予定)する。19年5月期増収・大幅増益予想である。株価は10月の戻り高値圏から急反落したが調整一巡感を強めている。反発を期待したい。

■IT機器LCMサービスを強化

 法人向けにPC・タブレット・モバイル等のIT機器の調達・導入、キッティング(事前設定)、ネットワーク構築、運用・保守、使用済みIT機器の引取・回収、データ消去・消去証明書発行、リユース・リサイクルを行うLCM(ライフサイクルマネジメント)サービスを強化している。

 店舗部門を縮小し、法人向けLCMサービスの強化によって、使用済みIT機器の引取・回収、データ消去、再生、リユース販売中心の「フロー型」から、新品IT機器の長期レンタル型の調達・導入、キッティング、運用・保守を中心とした「ストック型」への収益構造転換を推進している。

 15年10月BtoB専門総合通信サービス事業の子会社2Bを設立、17年6月M&Aアドバイザリ・仲介サービス事業の子会社エムエーピーを設立、17年12月音声ガイド用無線レシーバー「イヤホンガイド」のケンネットを子会社化、18年7月子会社エムエーピーが有料職業紹介事業(人材紹介事業)を開始、18年9月子会社2Bを吸収合併した。

 なおクラウド統合ソリューションを展開するテクノアライアンスを子会社化(株式譲渡18年12月3日予定)する。

 セグメント区分は、LCM事業(IT機器のLCMサービス提供)、リマーケティング事業(LCMサービスで回収した使用済み機器をテクニカルセンターで製品化してリユース品として販売)、コミュニケーション・デバイス事業(子会社ケンネットの無線レシーバー製造販売・保守サービス)、その他事業(子会社エムエーピーのM&A仲介・アドバイザリ事業)としている。

■19年5月期増収・大幅増益予想

 19年5月期連結業績予想は、売上高が18年5月期比1.5%増の45億円、営業利益が30.3%増の3億10百万円、経常利益が26.0%増の3億円、純利益が26.5%増の2億円としている。配当予想は1円増配の年間21円(期末一括)で、予想配当性向は54.3%となる。

 第1四半期は、売上高が前年同期比15.5%減の9億40百万円だが、営業利益が4.7倍の39百万円、経常利益が5.2倍の39百万円、純利益が10.4倍の23百万円だった。前下期に実施した全店舗廃止、および使用済みパソコンの仕入減少で2桁減収だったが、ストック売上の拡大や、新・東京テクニカルセンターによる付加価値・生産性の向上などで大幅増益だった。

 セグメント別には、LCM事業の売上高が7.5%増の5億73百万円で営業利益が89.5%増の73百万円、リマーケティング事業の売上高が37.4%減の4億28百万円で営業利益が6.5%増の63百万円だった。コミュニケーション・デバイス事業は売上高が70百万円で営業利益が2百万円だった。観光需要の季節変動影響を受けるため、第2四半期と第4四半期の構成比が高い特性がある。その他事業は成約が無く、売上高が0百万円で営業利益が8百万円の赤字だった。

 通期ベースでも、売上高は店舗事業から撤退した影響で全体として小幅増収にとどまるが、利益面ではLCM事業の拡大、連結子会社の増収、収益管理の強化、構造改革による販管費の抑制、戦略的投資の効果などで大幅増益予想としている。なおサービス補完やリソース確保を目的としたM&A費用を見込んでいる。好業績を期待したい。

■中期経営計画で21年5月期経常利益5億円目標

 中期経営計画「SHIFT2021」では、基本方針をストック中心へのさらなる収益構造改革、LCMサービス事業の飛躍的拡大、M&Aによる成長のスピードアップ、東証1部へのステップアップとして、目標値に21年5月期売上高55億円、経常利益5億円、純利益3億30百万円、ROE12%以上を掲げている。

■株価は調整一巡感

 株価は10月の戻り高値1273円から急反落したが、800円近辺で下げ渋り、調整一巡感を強めている。反発を期待したい。

 11月20日の終値は800円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS38円65銭で算出)は約21倍、今期予想配当利回り(会社予想の年間21円で算出)は約2.6%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS364円94銭で算出)は約2.2倍、時価総額は約41億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[10月29日更新]

パシフィックネットは調整一巡して反発期待、19年5月期増収・大幅増益予想

 パシフィックネット<3021>(東2)は、法人向けIT機器のLCM(ライフサイクルマネジメント)サービスを強化し、フロー型からストック型への収益構造転換を推進している。19年5月期第1四半期は2桁減収だが大幅増益だった。通期は増収・大幅増益予想である。株価は地合い悪化も影響して戻り高値圏から急反落したが、調整一巡して反発を期待したい。

■IT機器のLCMサービスを強化

 法人向けにPC・タブレット・モバイル等のIT機器の調達・導入、キッティング(事前設定)、ネットワーク構築、運用・保守、使用済みIT機器の引取・回収、データ消去・消去証明書発行、リユース・リサイクルを行うLCM(ライフサイクルマネジメント)サービスを強化している。

 店舗部門を縮小し、法人向けLCMサービスの強化によって、使用済みIT機器の引取・回収、データ消去、再生、リユース販売中心の「フロー型」から、新品IT機器の長期レンタル型の調達・導入、キッティング、運用・保守を中心とした「ストック型」への収益構造転換を推進している。

 15年10月BtoB専門総合通信サービス事業の子会社2Bを設立、17年6月M&Aアドバイザリ・仲介サービス事業の子会社エムエーピーを設立、17年12月音声ガイド用無線レシーバー「イヤホンガイド」のケンネットを子会社化、18年7月子会社エムエーピーが有料職業紹介事業(人材紹介事業)を開始、18年9月子会社2Bを吸収合併した。

 また10月18日には、クラウド統合ソリューションを展開するテクノアライアンスを子会社化(株式譲渡18年12月上旬予定)すると発表した。

 なおセグメント区分は、LCM事業(IT機器のLCMサービス提供)、リマーケティング事業(LCMサービスで回収した使用済み機器をテクニカルセンターで製品化してリユース品として販売)、コミュニケーション・デバイス事業(子会社ケンネットの無線レシーバー製造販売・保守サービス)、その他事業(子会社エムエーピーのM&A仲介・アドバイザリ事業)としている。

■19年5月期1Qは2桁減収だが大幅増益、通期は増収・大幅増益予想

 19年5月期連結業績予想は、売上高が18年5月期比1.5%増の45億円、営業利益が30.3%増の3億10百万円、経常利益が26.0%増の3億円、純利益が26.5%増の2億円としている。配当予想は1円増配の年間21円(期末一括)で、予想配当性向は54.3%となる。

 第1四半期は、売上高が前年同期比15.5%減の9億40百万円だが、営業利益が4.7倍の39百万円、経常利益が5.2倍の39百万円、純利益が10.4倍の23百万円だった。前下期に実施した全店舗廃止、および使用済みパソコンの仕入減少で2桁減収だったが、ストック売上の拡大や、新・東京テクニカルセンターによる付加価値・生産性の向上などで大幅増益だった。

 セグメント別には、LCM事業の売上高が7.5%増の5億73百万円で営業利益が89.5%増の73百万円、リマーケティング事業の売上高が37.4%減の4億28百万円で営業利益が6.5%増の63百万円だった。コミュニケーション・デバイス事業は売上高が70百万円で営業利益が2百万円だった。観光需要の季節変動影響を受けるため、第2四半期と第4四半期の構成比が高い特性がある。その他事業は成約が無く、売上高が0百万円で営業利益が8百万円の赤字だった。

 通期ベースでも、売上高は店舗事業から撤退した影響で全体として小幅増収にとどまるが、利益面ではLCM事業の拡大、連結子会社の増収、収益管理の強化、構造改革による販管費の抑制、戦略的投資の効果などで大幅増益予想としている。なおサービス補完やリソース確保を目的としたM&A費用を見込んでいる。好業績を期待したい。

■中期経営計画で21年5月期経常利益5億円目標

 中期経営計画「SHIFT2021」では、基本方針をストック中心へのさらなる収益構造改革、LCMサービス事業の飛躍的拡大、M&Aによる成長のスピードアップ、東証1部へのステップアップとして、目標値に21年5月期売上高55億円、経常利益5億円、純利益3億30百万円、ROE12%以上を掲げている。

■株価は調整一巡して反発期待

 株価は10月19日の戻り高値1273円まで上伸したが、その後は地合い悪化も影響して急反落し、10月26日には840円まで下押す場面があった。ただし売られ過ぎ感を強めている。

 10月26日の終値は868円、今期予想連結PER(会社予想連結EPS38円65銭で算出)は約22倍、今期予想配当利回り(会社予想の年間21円で算出)は約2.4%、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS364円94銭で算出)は約2.4倍、時価総額は約45億円である。調整一巡して反発を期待したい。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[09月13日更新]

パシフィックネットは急伸して戻り高値圏、19年5月期大幅増益予想

 パシフィックネット<3021>(東2)は、法人向けにIT機器の調達・導入、ネットワーク構築、運用・保守、データ消去、引取回収をワンストップで提供するLCM(ライフサイクルマネジメント)サービスを強化し、フロー型からストック型への収益構造転換を推進している。19年5月期大幅増益予想である。株価は急伸して戻り高値圏だ。2020年のWindows7サポート終了による需要増も材料視したようだ。上値を試す展開を期待したい。

■IT機器のLCMサービスを強化

 法人向けにPC・タブレット・モバイル等のIT機器の調達・導入、キッティング(事前設定)、ネットワーク構築、運用・保守、使用済みIT機器の引取・回収、データ消去・消去証明書発行、リユース・リサイクルを行うLCM(ライフサイクルマネジメント)サービスを強化している。

 店舗部門を縮小し、法人向けLCMサービスの強化によって、使用済みIT機器の引取・回収、データ消去、再生、リユース販売中心の「フロー型」から、新品IT機器の長期レンタル型の調達・導入、キッティング、運用・保守を中心とした「ストック型」への収益構造転換を推進している。

 15年10月2B(トゥー ビー)を設立してBtoB専門総合通信サービス事業に進出、17年6月M&Aアドバイザリ・仲介サービス事業を行う子会社エムエーピー(MAP)を設立、17年12月音声ガイド用無線レシーバー「イヤホンガイド」レンタル・販売のケンネットを子会社化、18年7月子会社エムエーピーが有料職業紹介事業(人材紹介事業)を開始した。

 18年8月にはNTTデータ<9613>の一次代理店としてRPAソリューションの導入・運用支援サービスを開始した。また18年9月1日付で子会社の2Bを吸収合併した。ストック中心の収益構造への変革をスピードアップさせる。

■19年5月期大幅増益予想

 19年5月期連結業績予想は、売上高が18年5月期比1.5%増の45億円、営業利益が30.3%増の3億10百万円、経常利益が26.0%増の3億円、純利益が26.5%増の2億円としている。配当予想は1円増配の年間21円(期末一括)としている。予想配当性向は54.3%である。

 売上面では店舗事業から撤退した影響で全体として小幅増収にとどまるが、利益面ではLCM事業の拡大、連結子会社の増収、収益管理の強化、構造改革による販管費の抑制、戦略的投資の効果などで大幅増益予想としている。なおサービス補完やリソース確保を目的としたM&A費用を見込んでいる。好業績を期待したい。

■中期経営計画で21年5月期経常利益5億円目標

 18年7月策定の中期経営計画「SHIFT2021」では、基本方針をストック中心へのさらなる収益構造改革、LCMサービス事業の飛躍的拡大、M&Aによる成長のスピードアップ、東証1部へのステップアップとして、目標値には21年5月期売上高55億円、経常利益5億円、純利益3億30百万円、ROE12%以上を掲げた。

■株価は急伸して戻り高値圏

 株価は急伸して戻り高値圏だ。2020年のWindows7サポート終了による需要増も材料視したようだ。

 9月12日の終値は1148円、今期予想連結PER(会社予想連結EPS38円65銭で算出)は約30倍、今期予想配当利回り(会社予想の年間21円で算出)は約1.8%、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS364円94銭で算出)は約3.1倍、時価総額は約59億円である。

 週足チャートで見ると13週移動平均線が上向きに転じて先高観を強めている。上値を試す展開を期待したい。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[08月16日更新]

パシフィックネットは調整一巡感、19年5月期大幅増益予想

 パシフィックネット<3021>(東2)は、法人向けにIT機器の調達・導入、ネットワーク構築、運用・保守、データ消去、引取回収をワンストップで提供するLCM(ライフサイクルマネジメント)サービスを強化し、フロー型からストック型への収益構造転換を推進している。19年5月期大幅増益予想である。株価は水準を切り下げて安値圏だが調整一巡感を強めている。出直りを期待したい。

■IT機器のLCMサービスを強化

 法人向けにPC・タブレット・モバイル等のIT機器の調達・導入、キッティング(事前設定)、ネットワーク構築、運用・保守、使用済みIT機器の引取・回収、データ消去・消去証明書発行、リユース・リサイクルを行うLCM(ライフサイクルマネジメント)サービスを強化している。

 店舗部門を縮小し、法人向けLCMサービスの強化によって、使用済みIT機器の引取・回収、データ消去、再生、リユース販売中心の「フロー型」から、新品IT機器の長期レンタル型の調達・導入、キッティング、運用・保守を中心とした「ストック型」への収益構造転換を推進している。

 15年10月2B(トゥー ビー)を設立してBtoB専門総合通信サービス事業に進出、17年6月M&Aアドバイザリ・仲介サービス事業を行う子会社エムエーピー(MAP)を設立、17年12月音声ガイド用無線レシーバー「イヤホンガイド」レンタル・販売のケンネットを子会社化、18年7月子会社エムエーピーが有料職業紹介事業(人材紹介事業)を開始した。

 なお18年9月1日付で子会社の2Bを吸収合併し、ストック中心の収益構造への変革をスピードアップさせる。また8月7日には、NTTデータ<9613>の一次代理店としてRPAソリューションの導入・運用支援サービスを、8月20日から開始すると発表した。

■19年5月期大幅増益予想

 19年5月期連結業績予想は、売上高が18年5月期比1.5%増の45億円、営業利益が30.3%増の3億10百万円、経常利益が26.0%増の3億円、純利益が26.5%増の2億円としている。配当予想は1円増配の年間21円(期末一括)としている。予想配当性向は54.3%である。

 売上面では店舗事業から撤退した影響で全体として小幅増収にとどまるが、利益面ではLCM事業の拡大、連結子会社の増収、収益管理の強化、構造改革による販管費の抑制、戦略的投資の効果などで大幅増益予想としている。なおサービス補完やリソース確保を目的としたM&A費用を見込んでいる。好業績を期待したい。

■中期経営計画で21年5月期経常利益5億円目標

 18年7月策定の中期経営計画「SHIFT2021」では、基本方針をストック中心へのさらなる収益構造改革、LCMサービス事業の飛躍的拡大、M&Aによる成長のスピードアップ、東証1部へのステップアップとして、目標値には21年5月期売上高55億円、経常利益5億円、純利益3億30百万円、ROE12%以上を掲げた。

■株価は調整一巡感

 株価は水準を切り下げて安値圏だが、700円台で調整一巡感を強めている。

 8月15日の終値は801円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS38円65銭で算出)は約21倍、今期予想配当利回り(会社予想の年間21円で算出)は約2.6%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS364円94銭で算出)は約2.2倍、時価総額は約41億円である。

 週足チャートで見ると52週移動平均線が下値を支える形だ。調整一巡して出直りを期待したい。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[07月20日更新]

パシフィックネットは調整一巡期待、19年5月期大幅増益予想

 パシフィックネット<3021>(東2)は、法人向けにIT機器の調達・導入、ネットワーク構築、運用・保守、データ消去、引取回収をワンストップで提供するLCM(ライフサイクルマネジメント)サービスを強化し、フロー型からストック型への収益構造転換を推進している。18年5月期は大幅増益だった。そして19年5月期も大幅増益予想である。株価は動意づく場面があったが、決算発表を機に急反落して安値圏に回帰した。調整一巡を期待したい。

■IT機器のLCMサービスを強化

 法人向けにPC・タブレット・モバイル等のIT機器の調達・導入、キッティング(事前設定)、ネットワーク構築、運用・保守、使用済みIT機器の引取・回収、データ消去・消去証明書発行、リユース・リサイクルを行うLCM(ライフサイクルマネジメント)サービスを強化している。

 店舗部門を縮小し、法人向けLCMサービスの強化によって、使用済みIT機器の引取・回収、データ消去、再生、リユース販売中心の「フロー型」から、新品IT機器の長期レンタル型の調達・導入、キッティング、運用・保守を中心とした「ストック型」への収益構造転換を推進している。

 15年10月2B(トゥー ビー)を設立してBtoB専門総合通信サービス事業に進出、17年6月M&Aアドバイザリ・仲介サービス事業を行う子会社エムエーピー(MAP)を設立、17年12月音声ガイド用無線レシーバー「イヤホンガイド」レンタル・販売のケンネットを子会社化、18年7月子会社エムエーピーが有料職業紹介事業(人材紹介事業)を開始した。

 なお18年9月1日付で子会社の2Bを吸収合併し、ストック中心の収益構造への変革をスピードアップさせる。

■18年5月期大幅増益、19年5月期も大幅増益予想

 18年5月期の連結業績は、売上高が17年5月期比4.6%減の44億31百万円、営業利益が2億38百万円(17年5月期は16百万円)、経常利益が2億38百万円(同29百万円)、純利益が1億58百万円(同6百万円の赤字)だった。配当は1円増配の年間20円(期末一括)とした。配当性向は65.2%である。

 支店・店舗統廃合の影響で全体として減収だが、LCMサービスの受注拡大、案件受注の選別による収益管理の強化、新・東京テクニカルセンターによる付加価値・生産性の向上、支店・店舗統廃合によるコスト削減などで大幅増益だった。

 LCM事業は売上高が6.9%増の16億88百万円で営業利益が5.6%増の2億91百万円だった。積極的な営業展開、収益性向上のためのレンタル用資産の入れ替え、広告宣伝の強化、技術系人材の拡充などの施策を推進して増収増益だった。

 リユース事業は売上高が14.3%減の26億25百万円で営業利益が2.8倍の2億69百万円だった。LCM事業による収益重視戦略に転換しているため、使用済みパソコン入荷台数減少や店舗閉鎖で減収だが、新・東京テクニカルセンター設置による生産性向上、支店・店舗統廃合によるコスト削減などで大幅増益だった。

 コミュニケーション・デバイス事業(18年2月から連結開始したケンネットのイヤホンガイド製造・販売・保守サービス)は、売上高が1億円で営業利益が15百万円だった。観光需要が好調だった。その他事業(17年6月設立したエムエーピー)は4件成約し、売上高が28百万円で営業利益が4百万円だった。

 19年5月期連結業績予想は、売上高が18年5月期比1.5%増の45億円、営業利益が30.3%増の3億10百万円、経常利益が26.0%増の3億円、純利益が26.5%増の2億円としている。配当予想は1円増配の年間21円(期末一括)としている。予想配当性向は54.3%である。

 売上面では店舗撤退の影響で全体として小幅増収にとどまるが、利益面ではLCM事業の拡大と連結子会社の増収の効果、さらに構造改革や戦略的投資の効果で大幅増益予想としている。好業績を期待したい。

■新中期経営計画で21年5月期経常利益5億円目標

 18年7月策定の新中期経営計画「SHIFT2021」では、基本方針をストック中心へのさらなる収益構造改革、LCMサービス事業の飛躍的拡大、M&Aによる成長のスピードアップ、東証1部へのステップアップとして、目標値には21年5月期売上高55億円、経常利益5億円、純利益3億30百万円、ROE12%以上を掲げた。

■株価は調整一巡期待

 株価は動意づいて7月13日に968円まで急伸したが、決算発表を機に急反落して安値圏700円台に回帰した。調整一巡を期待したい。

 7月19日の終値は772円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS38円65銭で算出)は約20倍、今期予想配当利回り(会社予想の年間21円で算出)は約2.7%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS364円94銭で算出)は約2.1倍、時価総額は約40億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[6月15日更新]

パシフィックネットは調整一巡期待、18年5月期大幅増益予想

 パシフィックネット<3021>(東2)は、法人向けにIT機器の調達・導入、ネットワーク構築、運用・保守、データ消去、引取回収をワンストップで提供するLCM(ライフサイクルマネジメント)サービスを強化し、フロー型からストック型への収益構造転換を推進している。6月14日には子会社2Bの吸収合併を発表した。18年5月期大幅増益予想である。株価は高値圏から反落して水準を切り下げたが調整一巡を期待したい。なお7月13日に18年5月期決算発表を予定している。

■IT機器のLCMサービスを強化

 法人向けにPC・タブレット・モバイル等のIT機器の調達・導入、キッティング(事前設定)、ネットワーク構築、運用・保守、使用済みIT機器の引取・回収、データ消去・消去証明書発行、リユース・リサイクルを行うLCM(ライフサイクルマネジメント)サービスを強化している。

 LCMサービスの強化によって、使用済みIT機器の引取・回収、データ消去、再生、リユース販売中心の「フロー型」から、新品IT機器の長期レンタル型の調達・導入、キッティング、運用・保守を中心とした「ストック型」への収益構造転換を推進している。

 15年10月2B(トゥー ビー)を設立してBtoB専門総合通信サービス事業に進出、17年6月M&Aアドバイザリ・仲介サービス事業を行う子会社エムエーピー(MAP)を設立した。

 17年11月には取締役会で、店舗部門の縮小と法人向けLCM事業のさらなる強化の方針を決議している。店舗部門は市場動向把握のための一部店舗を残して順次閉店する。17年12月にはガイド用無線レシーバーを中心としたレンタル・販売・保守サービスを展開するケンネットを子会社化した。18年2月には有料職業紹介事業(人材紹介事業)の開始を発表した。

 なお6月14日、通信・セキュリティ・IT機器レンタル・クラウドサービスという総合的なITサービスの受注拡大を加速させるため、子会社の2Bを18年9月1日付で吸収合併すると発表した。吸収合併により、ストック中心の収益構造への変革をスピードアップさせる。

■18年5月期大幅増益予想

 18年5月期連結業績予想は、売上高が17年5月期比3.7%減の44億70百万円、営業利益が2億10百万円(17年5月期は16百万円)、経常利益が2億11百万円(同29百万円)、純利益が1億51百万円(同6百万円の赤字)としている。

 第3四半期累計は、売上高が前年同期比2.8%減の32億94百万円で、営業利益が1億31百万円の黒字(前年同期は26百万円の赤字)、経常利益が1億33百万円の黒字(同13百万円の赤字)、純利益が91百万円の黒字(同34百万円の赤字)だった。

 LCMサービスの受注拡大、選別受注による収益管理強化、新たな東京テクニカルセンターによる付加価値・生産性の向上、支店・店舗統廃合によるコスト削減などの効果で黒字化した。

 LCM事業は売上高が8.0%増の12億56百万円で営業利益が5.0%減の2億20百万円だった。積極的な営業展開で増収だが、東京テクニカルセンター生産能力拡大、収益性向上のためのレンタル用資産入れ替え、イベント出展やWeb広告宣伝強化、技術系人材拡充など投資負担で減益だった。

 リユース事業は売上高が9.0%減の20億26百万円で営業利益が9.8倍の1億67百万円の黒字だった。一部店舗の廃止、LCM事業による収益重視戦略の結果として使用済みIT機器の入荷台数が減少して減収だが、東京テクニカルセンター設置による生産性向上、在庫回転率向上などの効果で損益が改善した。その他事業は売上高が23百万円で営業利益が1百万円だった。

 通期ベースでも収益性重視での受注案件絞り込みや、一部支店・店舗統廃合などで減収だが、東京テクニカルセンター設置による生産性向上、一部支店・店舗統廃合による販売関連経費の圧縮など構造改革の効果で大幅増益予想である。第4四半期から新規連結する子会社ケンネットも寄与する。好業績を期待したい。

 なお配当予想(18年5月22日公表)は1円増配の年間20円(期末一括)としている。配当性向は68.6%となる。

■株価は調整一巡期待

 株価は06年来高値圏1200円台から反落して水準を切り下げている。6月14日には803円まで下押した。ただし売られ過ぎ感も強めている。

 6月14日の終値は809円、前期推定連結PER(会社予想のEPS29円17銭で算出)は約28倍で、前期推定配当利回り(会社予想の年間20円で算出)は約2.5%、前々期実績連結PBR(前々期実績の連結BPS353円49銭で算出)は約2.3倍、時価総額は約42億円である。

 週足チャートで見ると26週移動平均線を割り込んだが、調整一巡を期待したい。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[5月15日更新]

パシフィックネットは調整一巡して出直り期待、18年5月期大幅増益予想

 パシフィックネット<3021>(東2)は、法人向けにIT機器の調達・導入、ネットワーク構築、運用・保守、データ消去、引取回収をワンストップで提供するLCM(ライフサイクルマネジメント)サービスを強化し、フロー型からストック型への収益構造転換を推進している。18年5月期大幅増益予想である。株価は高値圏から急反落したが、調整一巡して出直りを期待したい。

■IT機器のLCMサービスを強化

 法人向けにPC・タブレット・モバイル等のIT機器の調達・導入、キッティング(事前設定)、ネットワーク構築、運用・保守、使用済みIT機器の引取・回収、データ消去・消去証明書発行、リユース・リサイクルを行うLCM(ライフサイクルマネジメント)サービスを強化している。

 使用済みIT機器の引取・回収、データ消去、再生、リユース販売中心の「フロー型」から、新品IT機器の長期レンタル型の調達・導入、キッティング、運用・保守を中心とした「ストック型」への収益構造転換を推進している。

 15年10月2B(トゥー ビー)を設立してBtoB専門総合通信サービス事業に進出、17年6月M&Aアドバイザリ・仲介サービス事業を行う子会社エムエーピー(MAP)を設立した。
 17年11月には取締役会で、店舗部門の縮小と法人向けLCM事業のさらなる強化の方針を決議した。店舗部門は市場動向把握のための一部店舗を残して順次閉店する。17年12月にはガイド用無線レシーバーを中心としたレンタル・販売・保守サービスを展開するケンネットを子会社化した。18年2月には有料職業紹介事業(人材紹介事業)の開始を発表した。

 なお5月7日には2Bが、モバイルセキュリティを標準搭載した新サービス「Bizmo」の提供開始を発表している。

■18年5月期大幅増益予想

 18年5月期連結業績予想は、売上高が17年5月期比3.7%減の44億70百万円、営業利益が2億10百万円(17年5月期は16百万円)、経常利益が2億11百万円(同29百万円)、純利益が1億51百万円(同6百万円の赤字)としている。

 第3四半期累計は、売上高が前年同期比2.8%減の32億94百万円で、営業利益が1億31百万円の黒字(前年同期は26百万円の赤字)、経常利益が1億33百万円の黒字(同13百万円の赤字)、純利益が91百万円の黒字(同34百万円の赤字)だった。

 LCMサービスの受注拡大、選別受注による収益管理強化、新たな東京テクニカルセンターによる付加価値・生産性の向上、支店・店舗統廃合によるコスト削減などの効果で黒字化した。

 LCM事業は売上高が8.0%増の12億56百万円で営業利益が5.0%減の2億20百万円だった。積極的な営業展開で増収だが、東京テクニカルセンター生産能力拡大、収益性向上のためのレンタル用資産入れ替え、イベント出展やWeb広告宣伝強化、技術系人材拡充など投資負担で減益だった。

 リユース事業は売上高が9.0%減の20億26百万円で営業利益が9.8倍の1億67百万円の黒字だった。一部店舗の廃止、LCM事業による収益重視戦略の結果として使用済みIT機器の入荷台数が減少して減収だが、東京テクニカルセンター設置による生産性向上、在庫回転率向上などの効果で損益が改善した。その他事業は売上高が23百万円で営業利益が1百万円だった。

 通期ベースでも収益性重視での受注案件絞り込みや、一部支店・店舗統廃合などで減収だが、東京テクニカルセンター設置による生産性向上、一部支店・店舗統廃合による販売関連経費の圧縮など構造改革の効果で大幅増益予想である。第4四半期から新規連結する子会社ケンネットも寄与する。好業績を期待したい。

■株価は調整一巡感

 株価は06年来高値圏1200円台から急反落したが、直近安値圏900円台で下げ渋り、調整一巡感を強めている。5月14日の終値は959円、今期予想連結PER(会社予想のEPS29円17銭で算出)は約33倍、時価総額は約50億円である。

 週足チャートで見ると13週移動平均線を割り込んだが、調整一巡して出直りを期待したい。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[04月17日更新]

パシフィックネットは高値圏、18年5月期3Q累計黒字化して通期大幅増益予想

 パシフィックネット<3021>(東2)は、法人向けにIT機器の調達・導入、ネットワーク構築、運用・保守、データ消去、引取回収をワンストップで提供するLCM(ライフサイクルマネジメント)サービスを強化し、フロー型からストック型への収益構造転換を推進している。18年5月期第3四半期累計は黒字化した。そして通期も大幅増益予想とした。株価は06年来の高値圏だ。

■IT機器のLCMサービスを強化

 法人向けにPC・タブレット・モバイル等のIT機器の調達・導入、キッティング(事前設定)、ネットワーク構築、運用・保守、使用済みIT機器の引取・回収、データ消去・消去証明書発行、リユース・リサイクルを行うLCM(ライフサイクルマネジメント)サービスを強化している。

 使用済みIT機器の引取・回収、データ消去、再生、リユース販売中心の「フロー型」から、新品IT機器の長期レンタル型の調達・導入、キッティング、運用・保守を中心とした「ストック型」への収益構造転換を推進している。

 15年10月2B(トゥー ビー)を設立してBtoB専門総合通信サービス事業に進出、17年6月M&Aアドバイザリ・仲介サービス事業を行う子会社エムエーピー(MAP)を設立した。

 17年11月には取締役会で、店舗部門の縮小と法人向けLCM事業のさらなる強化の方針を決議した。店舗部門は市場動向把握のための一部店舗を残して順次閉店する。17年12月にはガイド用無線レシーバーを中心としたレンタル・販売・保守サービスを展開するケンネットを子会社化した。18年2月には有料職業紹介事業(人材紹介事業)の開始を発表した。

■18年5月期3Q累計黒字化して通期大幅増益予想

 18年5月期第3四半期累計の連結業績は、売上高が前年同期比2.8%減の32億94百万円で、営業利益が1億31百万円の黒字(前年同期は26百万円の赤字)、経常利益が1億33百万円の黒字(同13百万円の赤字)、純利益が91百万円の黒字(同34百万円の赤字)だった。

 LCMサービスの受注拡大、選別受注による収益管理強化、新たな東京テクニカルセンターによる付加価値・生産性の向上、支店・店舗統廃合によるコスト削減などの効果で黒字化した。

 LCM事業は売上高が8.0%増の12億56百万円で営業利益が5.0%減の2億20百万円だった。積極的な営業展開で増収だが、東京テクニカルセンター生産能力拡大、収益性向上のためのレンタル用資産入れ替え、イベント出展やWeb広告宣伝強化、技術系人材拡充など投資負担で減益だった。

 リユース事業は売上高が9.0%減の20億26百万円で営業利益が9.8倍の1億67百万円の黒字だった。一部店舗の廃止、LCM事業による収益重視戦略の結果として使用済みIT機器の入荷台数が減少して減収だが、東京テクニカルセンター設置による生産性向上、在庫回転率向上などの効果で損益が改善した。その他事業は売上高が23百万円で営業利益が1百万円だった。

 非開示だった通期の連結業績予想を公表し、売上高が17年5月期比3.7%減の44億70百万円、営業利益が2億10百万円(17年5月期は16百万円)、経常利益が2億11百万円(同29百万円)、そして純利益が1億51百万円(同6百万円の赤字)とした。

 収益性重視での受注案件絞り込みや、一部支店・店舗統廃合などで減収だが、東京テクニカルセンター設置による生産性向上、一部支店・店舗統廃合による販売関連経費の圧縮など構造改革の効果で大幅増益予想である。第4四半期から新規連結する子会社ケンネットも寄与する。

■株価は高値圏

 株価は3月13日に06年来高値となる1294円まで急伸した。やや乱高下の形だが、その後も高値圏だ。4月16日の終値は1001円、今期予想連結PER(会社予想の29円17銭で算出)は約34倍、時価総額は約52億円である。週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインとなりそうだ。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[3月26日更新]

パシフィックネットは高値圏で乱高下

 パシフィックネット<3021>(東2)は、法人向けにIT機器の調達・導入、ネットワーク構築、運用・保守、データ消去、引取回収をワンストップで提供するLCM(ライフサイクルマネジメント)サービスを強化し、フロー型からストック型への収益構造転換を推進している。18年5月期第2四半期累計は黒字化した。株価は06年来高値圏まで急伸し、その後も高値圏で乱高下する形だが、目先的な過熱感が解消している。なお4月13日に第3四半期決算発表を予定している。
 
■IT機器のLCMサービスを強化
 
 法人向けにPC・タブレット・モバイル等のIT機器の調達・導入、キッティング(事前設定)、ネットワーク構築、運用・保守、使用済みIT機器の引取・回収、データ消去・消去証明書発行、リユース・リサイクルを行うLCM(ライフサイクルマネジメント)サービスを強化している。
 
 使用済みIT機器の引取・回収、データ消去、再生、リユース販売中心の「フロー型」から、新品IT機器の長期レンタル型の調達・導入、キッティング、運用・保守を中心とした「ストック型」への収益構造転換を推進している。
 
 15年10月2B(トゥー ビー)を設立してBtoB専門総合通信サービス事業に進出、17年6月M&Aアドバイザリ・仲介サービス事業を行う子会社エムエーピー(MAP)を設立した。17年11月には取締役会で店舗部門の縮小と法人向けLCM事業のさらなる強化の方針を決議した。店舗部門は市場動向把握のための一部店舗を残して順次閉店する。17年12月にはガイド用無線レシーバーを中心としたレンタル・販売・保守サービスを展開するケンネットを子会社化した。
 
 18年2月には有料職業紹介事業(人材紹介事業)の開始を発表した。またPCIホールディングス<3918>と提携して革新的サイバーセキュリティ製品「AppGuard」の提供を開始すると発表した。
 
 3月12日には、ガイド用無線機器の製造・販売・レンタルを行っている子会社ケンネットが、ソースネクストの通訳デバイス「POCKETALK(ポケトーク)」のレンタル・販売を開始したと発表している。3月19日には、記憶媒体のデータ消去作業を効率化させるとともに、消去証明書発行を完全自動化する新たな業務システム「Secure Gate Ver1.0」を、4月から運用開始すると発表した。
 
■18年5月期2Q累計黒字化
 
 18年5月期第2四半期累計の連結業績は、売上高が前年同期比2.8%減の21億87百万円、営業利益が64百万円の黒字(前年同期は65百万円の赤字)、経常利益が63百万円の黒字(同56百万円の赤字)、純利益が38百万円の黒字(同53百万円の赤字)だった。
 
 LCMサービスの受注拡大、選別受注などの収益管理強化、新たな東京テクニカルセンターによる付加価値・生産性の向上、支店・店舗統廃合によるコスト削減などの効果で黒字化した。
 
 LCM事業は売上高が10.0%増の8億34百万円で、営業利益が12.1%減の1億28百万円だった。積極的な営業展開で増収だが投資負担で減益だった。リユース事業は売上高が10.1%減の13億41百万円で、営業利益が1億04百万円の黒字(同13百万円の赤字)だった。使用済みパソコン入荷台数が減少して売上は低調だが、収益重視での回収案件の受注、生産性向上、店舗統廃合によるコスト削減、在庫圧縮による回転率向上などの効果で黒字化した。
 
 その他事業は売上高が11百万円で営業利益が7百万円の赤字だった。M&Aアドバイザリ事業で計2組の案件が成約した。
 
■株価は高値圏で乱高下だが目先的な過熱感解消
 
 株価は3月13日に06年来高値圏となる1294円まで急伸した。その後も高値圏で乱高下する形だ。目ただし日足チャートで見ると25日移動平均線が接近して目先的な過熱感が解消している。3月23日の終値は1027円、時価総額は約53億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[3月06日更新]

パシフィックネットは高値圏で乱高下だが目先的な過熱感解消

 パシフィックネット<3021>(東2)は、法人向けにIT機器の調達・導入、ネットワーク構築、運用・保守、データ消去、引取回収をワンストップで提供するLCM(ライフサイクルマネジメント)サービスを強化し、フロー型からストック型への収益構造転換を推進している。18年5月期第2四半期累計は黒字化した。株価は革新的サイバーセキュリティ製品を好感して急伸し、高値圏で乱高下する形だが、目先的な過熱感が解消している。
 
■IT機器のLCMサービスを強化
 
 法人向けにPC・タブレット・モバイル等のIT機器の調達・導入、キッティング(事前設定)、ネットワーク構築、運用・保守、使用済みIT機器の引取・回収、データ消去・消去証明書発行、リユース・リサイクルを行うLCM(ライフサイクルマネジメント)サービスを強化している。
 
 使用済みIT機器の引取・回収、データ消去、再生、リユース販売中心の「フロー型」から、新品IT機器の長期レンタル型の調達・導入、キッティング、運用・保守を中心とした「ストック型」への収益構造転換を推進している。
 
 15年10月2B(トゥー ビー)を設立してBtoB専門総合通信サービス事業に進出、17年6月M&Aアドバイザリ・仲介サービス事業を行う子会社エムエーピー(MAP)を設立した。17年11月には取締役会で店舗部門の縮小と法人向けLCM事業のさらなる強化の方針を決議した。店舗部門は市場動向把握のための一部店舗を残して順次閉店する。17年12月にはガイド用無線レシーバーを中心としたレンタル・販売・保守サービスを展開するケンネットを子会社化した。
 
 18年2月には有料職業紹介事業(人材紹介事業)の開始を発表した。またPCIホールディングス<3918>と提携して革新的サイバーセキュリティ製品「AppGuard」の提供を開始すると発表した。
 
■18年5月期2Q累計黒字化
 
 18年5月期第2四半期累計の連結業績は、売上高が前年同期比2.8%減の21億87百万円、営業利益が64百万円の黒字(前年同期は65百万円の赤字)、経常利益が63百万円の黒字(同56百万円の赤字)、純利益が38百万円の黒字(同53百万円の赤字)だった。
 
 LCMサービスの受注拡大、選別受注などの収益管理強化、新たな東京テクニカルセンターによる付加価値・生産性の向上、支店・店舗統廃合によるコスト削減などの効果で黒字化した。
 
 LCM事業は売上高が10.0%増の8億34百万円で、営業利益が12.1%減の1億28百万円だった。積極的な営業展開で増収だが投資負担で減益だった。リユース事業は売上高が10.1%減の13億41百万円で、営業利益が1億04百万円の黒字(同13百万円の赤字)だった。使用済みパソコン入荷台数が減少して売上は低調だが、収益重視での回収案件の受注、生産性向上、店舗統廃合によるコスト削減、在庫圧縮による回転率向上などの効果で黒字化した。
 
 その他事業は売上高が11百万円で営業利益が7百万円の赤字だった。M&Aアドバイザリ事業で計2組の案件が成約した。
 
■株価は高値圏で乱高下だが目先的な過熱感解消
 
 株価は600円近辺でモミ合う形だったが、革新的サイバーセキュリティ製品の提供開始を好感して2月21日の1152円まで急伸した。その後は高値圏で乱高下する形だが、目先的な過熱感は解消したようだ。3月5日の終値は846円、時価総額は約44億円である。
 
 日足チャートで見ると25日移動平均線が接近して目先的な過熱感が解消した。そして週足チャートで見ると13種移動平均線、26週移動平均線とも上向きに転じて先高感を強めている。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
 [2月01日更新]

パシフィックネットは昨年来高値圏、18年5月期2Q累計黒字化

 パシフィックネット<3021>(東2)は、法人向けにIT機器の調達・導入、ネットワーク構築、運用・保守、データ消去、引取回収をワンストップで提供するLCM(ライフサイクルマネジメント)サービスを強化し、フロー型からストック型への収益構造転換を推進している。18年5月期第2四半期累計は黒字化した。株価はモミ合いから上放れて昨年来高値圏だ。
 
■IT機器のLCMサービスを強化
 
 法人向けにPC・タブレット・モバイル等のIT機器の調達・導入、キッティング(事前設定)、ネットワーク構築、運用・保守、使用済みIT機器の引取・回収、データ消去・消去証明書発行、リユース・リサイクルを行うLCM(ライフサイクルマネジメント)サービスを強化している。
 
 使用済みIT機器の引取・回収、データ消去、再生、リユース販売中心の「フロー型」から、新品IT機器の長期レンタル型の調達・導入、キッティング、運用・保守を中心とした「ストック型」への収益構造転換を推進している。
 
 15年10月2B(トゥー ビー)を設立してBtoB専門総合通信サービス事業に進出した。17年6月M&Aアドバイザリ・仲介サービス事業を行う子会社エムエーピー(MAP)を設立した。17年12月には、ガイド用無線レシーバーを中心としたレンタル・販売・保守サービスを展開するケンネットを子会社化した。
 
 なお17年11月には取締役会において、店舗部門の縮小と法人向けLCM事業のさらなる強化の方針を決議している。店舗部門縮小については、市場動向把握のための一部店舗を残して順次閉店する。
 
■18年5月期2Q累計黒字化
 
 18年5月期第2四半期累計の連結業績は、売上高が前年同期比2.8%減の21億87百万円、営業利益が64百万円の黒字(前年同期は65百万円の赤字)、経常利益が63百万円の黒字(同56百万円の赤字)、純利益が38百万円の黒字(同53百万円の赤字)だった。
 
 LCMサービスの受注拡大、選別受注などの収益管理強化、新たな東京テクニカルセンターによる付加価値・生産性の向上、支店・店舗統廃合によるコスト削減などの効果で黒字化した。
 
 LCM事業は売上高が10.0%増の8億34百万円で、営業利益が12.1%減の1億28百万円だった。積極的な営業展開で増収だが投資負担で減益だった。リユース事業は売上高が10.1%減の13億41百万円で、営業利益が1億04百万円の黒字(同13百万円の赤字)だった。使用済みパソコン入荷台数が減少して売上は低調だが、収益重視での回収案件の受注、生産性向上、店舗統廃合によるコスト削減、在庫圧縮による回転率向上などの効果で黒字化した。
 
 その他事業は売上高が11百万円で営業利益が7百万円の赤字だった。M&Aアドバイザリ事業で計2組の案件が成約した。
 
■株価はモミ合い上放れて昨年来高値圏
 
 株価は500円近辺でのモミ合いから上放れの展開となり、1月24日には昨年来高値となる677円まで上伸する場面があった。1月30日の終値は625円、時価総額は約32億円である。
 
 週足チャートで見ると13種移動平均線、26週移動平均線とも上向きに転じて先高感を強めている。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[12月29日更新]

パシフィックネットはLCMサービス強化してストック型へ収益構造転換推進

 パシフィックネット<3021>(東2)は、法人向けにIT機器の調達・導入、ネットワーク構築、運用・保守、データ消去、引取回収をワンストップで提供するLCM(ライフサイクルマネジメント)サービスを強化し、フロー型からストック型への収益構造転換を推進している。株価はモミ合い上放れの動きを強めている。
 
■IT機器のLCMサービスを強化
 
 法人向けにPC・タブレット・モバイル等のIT機器の調達・導入、キッティング(事前設定)、ネットワーク構築、運用・保守、使用済みIT機器の引取・回収、データ消去・消去証明書発行、リユース・リサイクルを行うLCM(ライフサイクルマネジメント)サービスを強化している。
 
 使用済みIT機器の引取・回収、データ消去、再生、リユース販売中心の「フロー型」から、新品IT機器の長期レンタル型の調達・導入、キッティング、運用・保守を中心とした「ストック型」への収益構造転換を推進している。
 
 15年10月2B(トゥー ビー)を設立してBtoB専門総合通信サービス事業に進出した。17年6月M&Aアドバイザリ・仲介サービス事業を行う子会社エムエーピー(MAP)を設立した。17年12月には、ガイド用無線レシーバーを中心としたレンタル・販売・保守サービスを展開するケンネットを子会社化した。
 
 なお17年11月には取締役会において、店舗部門の縮小と法人向けLCM事業のさらなる強化の方針を決議している。店舗部門縮小については、市場動向把握のための一部店舗を残して順次閉店する。
 
■18年5月期1Q黒字化
 
 18年5月期第1四半期連結業績は、売上高が前年同期比3.0%減の11億12百万円、営業利益が8百万円の黒字(前年同期は45百万円の赤字)、経常利益が7百万円の黒字(同41百万円の赤字)、そして純利益が2百万円の黒字(同30百万円の赤字)だった。売上総利益率改善や販管費削減の効果で黒字化した。
 
 LCM事業は売上高が5.8%増の4億05百万円で、営業利益が35.3%減の48百万円だった。積極的な営業展開で増収だが投資負担で減益だった。リユース事業は売上高が8.8%減の6億96百万円で、営業利益が49百万円の黒字(同15百万円の赤字)だった。使用済みパソコン入荷台数が減少して売上は低調だが、店舗統廃合、業務効率化、企業からの使用済みモバイル機器回収強化などで黒字化した。その他事業は売上高が11百万円で、営業利益が3百万円だった。M&Aアドバイザリ事業で計2組の案件が成約した。
 
■株価はモミ合い上放れの動き
 
 株価は500円近辺でのモミ合いから上放れの動きを強めている。12月18日には590円まで上伸する場面があった。12月28日の終値は541円、時価総額は約30億円である。週足チャートで見ると13種移動平均線が26週移動平均線を上抜いて先高感を強めている。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[11月30日更新]

パシフィックネットは店舗部門縮小してLCM事業強化、フロー型からストック型へ収益構造転換

 パシフィックネット<3021>(東2)は、法人向けにIT機器の調達・導入、ネットワーク構築、運用・保守、データ消去、引取回収をワンストップで提供するLCM(ライフサイクルマネジメント)サービスを展開し、フロー型からストック型への収益構造転換を図っている。11月16日には取締役会において、店舗部門の縮小と法人向けLCM事業のさらなる強化の方針を決議した。
 
■IT機器のLCMサービスを展開
 
 法人向けにPC・タブレット・モバイル等のIT機器の調達・導入、キッティング(事前設定)、ネットワーク構築、運用・保守、使用済みIT機器の引取・回収、データ消去・消去証明書発行、リユース・リサイクルを行うLCM(ライフサイクルマネジメント)サービスを展開している。
 
 使用済みIT機器の引取・回収、データ消去、再生、リユース販売中心の「フロー型」から、新品IT機器の長期レンタル型の調達・導入、キッティング、運用・保守を中心とした「ストック型」への収益構造転換を図っている。
 
 15年10月2B(トゥー ビー)を設立してBtoB専門総合通信サービス事業に進出した。17年6月M&Aアドバイザリー・仲介サービス事業を行う子会社エムエーピー(MAP)を設立した。
 
 17年9月には、ガイド用無線レシーバーを中心としたレンタル・販売・保守サービスを展開するケンネットの株式取得(子会社化)に関する基本合意締結(株式譲渡17年12月上旬予定)を発表した。
 
 11月16日には取締役会において、店舗部門の縮小と法人向けLCM事業のさらなる強化の方針を決議した。店舗部門縮小については、11月26日にPCNET秋葉原中央通り店を閉店し、その他6店舗も市場動向把握のための一部店舗を残して順次閉店する。
 
■18年5月期1Q黒字化
 
 今期(18年5月期)第1四半期の連結業績は、売上高が前年同期比3.0%減の11億12百万円、営業利益が8百万円の黒字(前年同期は45百万円の赤字)、経常利益が7百万円の黒字(同41百万円の赤字)、純利益が2百万円の黒字(同30百万円の赤字)だった。売上総利益率改善や販管費削減の効果で黒字化した。
 
 LCM事業は売上高が5.8%増の4億05百万円で、営業利益が35.3%減の48百万円だった。積極的な営業展開で増収だが投資負担で減益だった。リユース事業は売上高が8.8%減の6億96百万円で、営業利益が49百万円の黒字(同15百万円の赤字)だった。使用済みパソコン入荷台数が減少して売上は低調だが、店舗統廃合、業務効率化、企業からの使用済みモバイル機器回収強化などの効果で黒字化した。その他事業は売上高が11百万円で、営業利益が3百万円だった。M&Aアドバイザリー事業で計2組の案件が成約した。
 
■株価はモミ合い上放れの動き
 
 株価は500円近辺でモミ合う形だが、11月29日に543円まで上伸して上放れの動きを強めている。11月29日の終値は543円、時価総額は約28億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
 [10月31日更新]

パシフィックネットはフロー型からストック型へ収益構造転換  
 パシフィックネット<3021>(東2)は、法人向けにIT機器の調達・導入、ネットワーク構築、運用・保守、データ消去、引取回収をワンストップで提供する「LCM(ライフサイクルマネジメント)サービス」を展開し、フロー型からストック型への収益構造転換を図っている。
 
■IT機器のLCMサービスを展開
 
 法人向けにPC・タブレット・モバイル等のIT機器の調達・導入、キッティング(事前設定)、ネットワーク構築、運用・保守、使用済みIT機器の引取・回収、データ消去・消去証明書発行、リユース・リサイクルを行う「LCM(ライフサイクルマネジメント)サービス」を展開している。
 
 使用済みIT機器の引取・回収、データ消去、再生、リユース販売中心の「フロー型」から、新品IT機器の長期レンタル型の調達・導入、キッティング、運用・保守を中心とした「ストック型」への収益構造転換を図っている。
 
 15年10月2B(トゥー ビー)を設立してBtoB専門総合通信サービス事業に進出した。17年6月M&Aアドバイザリ・仲介サービス事業を行う子会社エムエーピー(MAP)を設立した。
 
 17年9月には、ガイド用無線レシーバーを中心としたレンタル・販売・保守サービスを展開するケンネットの株式取得(子会社化)に関する基本合意締結(株式譲渡17年12月上旬予定)を発表した。
 
■18年5月期1Q黒字化
 
 今期(18年5月期)第1四半期(6〜8月)の連結業績は、売上高が前年同期比3.0%減の11億12百万円、営業利益が8百万円の黒字(前年同期は45百万円の赤字)、経常利益が7百万円の黒字(同41百万円の赤字)、純利益が2百万円の黒字(同30百万円の赤字)だった。減収だが、売上総利益率改善や販管費削減の効果で黒字化した。
 
 LCM事業は売上高が5.8%増の4億05百万円で、営業利益(連結調整前)が35.3%減の48百万円だった。積極的な営業展開で増収だったが、投資負担で減益だった。リユース事業は売上高が8.8%減の6億96百万円で、営業利益が49百万円の黒字(同15百万円の赤字)だった。使用済みパソコン入荷台数が減少して売上は低調だったが、店舗統廃合、業務効率化、企業からの使用済みモバイル機器回収強化などの効果で黒字化した。その他事業は売上高が11百万円で営業利益が3百万円だった。M&Aアドバイザリ事業で計2組の案件が成約した。
 
■株価は下値固め完了感
 
 株価は10月10日に動意づいて603円まで急伸する場面があったが、買いが続かず反落し、安値圏500円近辺でモミ合う展開だ。第1四半期黒字化に対しても反応薄だ。ただし下値固め完了感を強めている。
 
 10月30日の終値は514円、時価総額は約27億円である。週足チャートで見ると13週移動平均線を突破し、続いて26週移動平均線突破の動きを強めている。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[09月29日更新]

パシフィックネットはフロー型からストック型へ収益構造転換

 パシフィックネット<3021>(東2)は、法人向けにIT機器の調達・導入、ネットワーク構築、運用・保守、データ消去、引取回収をワンストップで提供する「LCM(ライフサイクルマネジメント)サービス」を展開し、フロー型からストック型への収益構造転換を図っている。
 
■IT機器のLCMサービスを展開
 
 法人向けにPC・タブレット・モバイル等のIT機器の調達・導入、キッティング(事前設定)、ネットワーク構築、運用・保守、使用済みIT機器の引取・回収、データ消去・消去証明書発行、リユース・リサイクルを行う「LCM(ライフサイクルマネジメント)サービス」を展開している。
 
 使用済みIT機器の引取・回収、データ消去、再生、リユース販売中心の「フロー型」から、新品IT機器の長期レンタル型の調達・導入、キッティング、運用・保守を中心とした「ストック型」への収益構造転換を図っている。
 
 15年10月、株会社2B(トゥー ビー)を設立してBtoB専門総合通信事業に進出した。17年6月M&Aアドバイザリ・仲介サービス事業を行う子会社エムエーピー(MAP)を設立した。
 
■株価は安値圏モミ合いだが下値固め完了感
 
 株価は安値圏500円近辺でモミ合う展開だ。ただし9月19日に524円まで上伸する場面があり、下値固め完了感を強めている。9月28日の終値は509円、時価総額は約26億円である。週足チャートで見ると26週移動平均線突破の動きを強めている。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[07月27日更新]

パシフィックネットは下値固め完了感、18年5月期業績予想は非開示だが収益改善期待

 パシフィックネット<3021>(東2)は、中古パソコン・モバイル機器のリユースやデータ消去を展開するセキュリティサービス企業である。18年5月期業績予想は非開示としたが、収益改善が期待される。株価は下値固め完了感を強めている。反発展開が期待される。

■中古情報機器のリユース・データ消去などを展開

 中古パソコン・モバイル機器のリユースやデータ消去を展開するセキュリティサービス提供企業である。パソコン、タブレット端末、スマホなど中古情報機器の引取回収・販売事業を主力として、事業者向けレンタル事業も展開している。

 収益面では中古情報機器の流通量の影響を受けやすい特性がある。配当については継続的な利益還元を基本としたうえで、業績連動型の配当方式を採用し、当期純利益の30%以上を配当性向の目安として決定することを基本方針としている。

■データ消去・処分サービスなどセキュリティ体制に強み

 全国主要都市8ヶ所の引取回収拠点や、ISO27001(ISMS)およびプライバシーマークに準拠した情報漏洩防止のセキュリティ体制に強みを持つ。IT機器データ消去・処分サービスではマイナンバー制度のガイドラインに完全対応し、データ消去証明書発行サービスも行っている。

 15年5月には電子記録メディア破壊機メーカーの日東造機から、オンサイト・オフサイトデータ物理破壊消去サービスの最優秀会社として「Crush Box プラチナサービスリセラー」の第1号に認定された。マイナンバー完全対応データ消去サービスに関しては16年1月都築テクノサービスとパートナーシップ締結、16年1月米国方式のハードディスク破壊サービス(NSA/DoD準拠のV字型破壊)を開始した。

■買取・回収サービスを強化

 14年10月日本初のIT機器処分管理Webサービス「P−Bridge」の無償提供開始、15年10月特許取得した。ソリューション・プラットフォームと位置付けて16年1月には「P−Bridge」と、15年9月公開の情報システム部門向けWEBメディア「ジョーシス」を連携して会員アカウントを共通化した。

■リユースの社会的取り組みを強化

 14年11月Windowsクラスルーム協議会「Windowsクラスルーム包括プログラム」のサービスメニューとして「教育機関のお客様向けECOサービス」を開始した。教育現場におけるICT機器導入時・処分時のコスト削減サービスや、ICT機器処分時の情報漏洩などセキュリティリスクを軽減するサービスを教育機関向けに提供する。

 15年7月特定非営利活動法人.sopa.jpと子どもの学習支援と企業の使用済みパソコンの最活用を行うCSRプログラム「リユースforキッズ」を開始し、環境省の「平成27年度使用済製品等のリユースに関するモデル事業」として採択された。

■周辺領域への事業展開も推進

 中期成長に向けて新たなレンタル市場・リユース市場・周辺事業への展開も推進している。15年10月光通信<9435>と合弁会社2B(トゥー ビー)を設立してBtoB専門MVNO(仮想移動体通信事業者)事業に進出、15年11月ドローンの法人向けレンタル開始、16年3月thisisと協業して法人向けレンタルアートサービス開始、16年8月AED(自動体外式除細動器)レンタル・販売を開始した。

 17年1月には、ドローンによる太陽光発電所のソーラーモジュールIR検査サービス「ドローンアイ」の提供を開始した。開発・販売を行うエナジー・ソリューションズのパートナーとして「ドローンアイ」を全国展開する。17年6月にはM&Aアドバイザリ・仲介サービス事業を行う子会社エムエーピー(MAP)を設立した。

■17年5月期は大幅減益

 前期(17年5月期)連結業績は売上高が前々期(16年5月期)比1.8%増の46億43百万円、営業利益が86.1%減の16百万円、経常利益が78.2%減の29百万円、純利益が6百万円の赤字(前々期は90百万円の黒字)だった。計画を下回り大幅減益だった。

 国内16年4月〜17年3月のビジネス向け新品パソコンの出荷台数は9.8%増加(出典:MM総研)したが、新たな機器が導入されてから使用済み機器が排出されるまでに少なくとも半年以上のタイムラグがあるため、企業等からの使用済み情報機器の排出台数は低調に推移した。中古モバイル機器市場は拡大基調で個人販売は堅調に推移したが、仕入競争が激化し、事業拡大に向けた先行投資、一部店舗の統廃合に伴う移転・閉鎖関連費用なども影響した。

 売上総利益は4.2%減少し、売上総利益率は40.8%で2.5ポイント低下した。販管費は1.0%増加したが、販管費比率は40.4%で0.3ポイント低下した。特別損失では事務所移転費用17百万円を計上した。ROEはマイナス0.3%で5.0ポイント低下、自己資本比率は57.3%で6.1ポイント低下した。配当は前々期と同額の年間19円(期末一括)とした。

 セグメントに見ると、引取回収・販売事業は売上高が2.8%減の37億21百万円で営業利益が4百万円の赤字(前々期は33百万円の黒字)だった。レンタル事業は売上高が25.2%増の9億22百万円で営業利益が75.8%減の20百万円だった。レンタル事業は営業強化などで増収だったが、事業拡大に向けた先行投資などで減益だった。

 四半期別の業績推移を見ると、売上高は第1四半期11億47百万円、第2四半期11億04百万円、第3四半期11億38百万円、第4四半期12億54百万円、営業利益は45百万円の赤字、20百万円の赤字、39百万円の黒字、42百万円の黒字だった。収益は第1四半期および第2四半期で底打ちした可能性がありそうだ。

■18年5月期業績予想は非開示だが収益改善期待

 今期(18年5月期)連結業績予想および配当予想は非開示とした。Windows10入れ替え需要による市況の本格回復、収益構造改革や戦略的投資の効果発現、連結子会社2BやMAPの事業拡大などで増収増益を計画しているが、現時点で合理的な予測は困難なため、合理的に予測することが可能になった時点で速やかに業績予想を開示する予定としている。収益改善を期待したい。

■中期経営計画の目標値見直しだが基本戦略に変更なし

 15年7月策定の中期経営計画「VISION2018」も目標値を未定とした。

 成長に向けた基本戦略に変更はなく、競争優位確立と営業マーケティング強化による顧客拡大、モバイル・IoT・マイナンバーなど技術革新・社会的要請に対応したレンタル市場・リユース市場・周辺事業の創出と展開、レンタル事業拡大とリユース事業との相乗効果の発揮、そして戦略実行力の強化と自律型組織・人財への変革としている。

 事業モデルとサービス分野にも変更はない。機器の導入・運用から使用済み機器の処分・再利用までをトータルにカバーするLCM(ライフサイクルマネジメント)を事業ドメインに設定し、LCMを高い相乗効果のある5つの事業・サービス分野に分け、新たな成長モデルを構築する。

 5つの事業・サービス分野は、ITファイナンス(最新のIT機器導入と運用を中長期レンタル・付帯サービスで支援)、ITセキュリティ(使用済み機器のデータ消去等で情報漏えいを防止)、ITエコロジー(リユースで資源再利用を促進)、IT通信(モバイル化やIoTを通信等で支援)、ITメディア(ITに携わる方々に活きた情報と交流の場を提供)としている。

■株価は下値固め完了感

 株価は安値圏500円近辺でモミ合う展開だ。ただし17年5月期大幅減益に対するネガティブ反応は限定的で、下値固め完了感を強めている。

 7月26日の終値508円を指標面で見ると、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS353円49銭で算出)は1.4倍近辺である。時価総額は約26億円である。

 週足チャートで見ると500円近辺が下値支持線の形だ。下値固め完了して反発展開が期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[06月30日更新]

パシフィックネットは調整一巡して戻り試す、18年5月期の収益改善期待

 パシフィックネット<3021>(東2)は中古パソコン・モバイル機器のリユースやデータ消去を展開するセキュリティサービス企業である。17年5月期連結業績予想は下振れ注意だが、18年5月期は売上総利益率の改善や周辺領域への積極展開などで収益改善が期待される。株価は5月の年初来高値から反落したが、調整一巡して戻りを試す展開が期待される。なお7月14日に17年5月期決算発表を予定している。

■中古情報機器のリユース・データ消去などを展開

 中古パソコン・モバイル機器のリユースやデータ消去を展開するセキュリティサービス提供企業である。パソコン、タブレット端末、スマホなど中古情報機器の引取回収・販売事業を主力として、事業者向けレンタル事業も展開している。

 旗艦店「PC−NETアキバ本店」など全国主要都市に店舗展開し、16年6月には中古モバイル買取・販売専門店としてRmobile(アールモバイル)日本橋店(大阪市)をオープンした。

 16年5月期セグメント別売上構成比は引取回収・販売事業84%、レンタル事業16%、営業利益構成比は引取回収・販売事業28%、レンタル事業72%だった。

 収益面では中古情報機器の流通量の影響を受けやすい特性がある。配当については継続的な利益還元を基本としたうえで、業績連動型の配当方式を採用し、当期純利益の30%以上を配当性向の目安として決定することを基本方針としている。

■データ消去・処分サービスなどセキュリティ体制に強み

 全国主要都市の引取回収拠点や、ISO27001(ISMS)およびプライバシーマークに準拠した情報漏洩防止のセキュリティ体制に強みを持つ。IT機器データ消去・処分サービスではマイナンバー制度のガイドラインに完全対応し、データ消去証明書発行サービスも行っている。

 15年5月には電子記録メディア破壊機メーカーの日東造機から、オンサイト・オフサイトデータ物理破壊消去サービスの最優秀会社として「Crush Box プラチナサービスリセラー」の第1号に認定された。マイナンバー完全対応データ消去サービスに関しては16年1月都築テクノサービスとパートナーシップ締結、16年1月米国方式のハードディスク破壊サービス(NSA/DoD準拠のV字型破壊)を開始した。

■買取・回収サービスを強化

 14年10月日本初のIT機器処分管理Webサービス「P−Bridge」の無償提供開始、15年10月特許取得した。ソリューション・プラットフォームと位置付けて16年1月には「P−Bridge」と、15年9月公開の情報システム部門向けWEBメディア「ジョーシス」を連携して会員アカウントを共通化した。16年5月期末のアカウント発行社数は約1800社に達している。

■リユースの社会的取り組みを強化

 14年11月Windowsクラスルーム協議会「Windowsクラスルーム包括プログラム」のサービスメニューとして「教育機関のお客様向けECOサービス」を開始した。教育現場におけるICT機器導入時・処分時のコスト削減サービスや、ICT機器処分時の情報漏洩などセキュリティリスクを軽減するサービスを教育機関向けに提供する。

 15年7月特定非営利活動法人.sopa.jpと子どもの学習支援と企業の使用済みパソコンの最活用を行うCSRプログラム「リユースforキッズ」を開始し、環境省の「平成27年度使用済製品等のリユースに関するモデル事業」として採択された。

■周辺領域への事業展開も推進

 中期成長に向けて新たなレンタル市場・リユース市場・周辺事業への展開も推進している。15年10月光通信<9435>と合弁会社2B(トゥー ビー)を設立してBtoB専門MVNO(仮想移動体通信事業者)事業に進出、15年11月ドローンの法人向けレンタル開始、16年3月thisisと協業して法人向けレンタルアートサービス開始、16年8月AED(自動体外式除細動器)レンタル・販売を開始した。

 17年1月には、ドローンによる太陽光発電所のソーラーモジュールIR検査サービス「ドローンアイ」の提供を開始した。開発・販売を行うエナジー・ソリューションズのパートナーとして「ドローンアイ」を全国展開する。17年6月にはM&Aアドバイザリ・仲介サービス事業を行う子会社エムエーピー(MAP)を設立した。

■17年5月期第3四半期累計は赤字だが四半期別には底打ちの可能性

 前期(17年5月期)第3四半期累計(6月〜2月)の連結業績は売上高が前年同期比4.9%増の33億89百万円、営業利益が26百万円の赤字(前年同期は63百万円の黒字)、経常利益が13百万円の赤字(同78百万円の黒字)、純利益が34百万円の赤字(同61百万円の黒字)だった。

 国内16年4月〜12月のビジネス向け新品パソコンの出荷台数は増加したが、新たな機器が導入されてから使用済み機器が排出されるまでに半年以上のタイムラグがあるため、企業等からの使用済み情報機器の排出台数は低調に推移した。

 このため仕入競争激化によって仕入価格が上昇し、事業拡大に向けた先行投資、一部店舗の統廃合に伴う移転・閉鎖関連費用なども影響して赤字だった。売上総利益は同5.1%減少し、売上総利益率は40.5%で同4.2ポイント低下した。販管費は同1.2%増加したが、販管費比率は41.2%で同1.6ポイント低下した。特別損失では事務所移転費用16百万円を計上した。

 セグメントに見ると、引取回収・販売事業は売上高が同0.4%増の27億12百万円で営業利益が59百万円の赤字(同4百万円の黒字)だった。中古モバイル機器の販売が堅調で増収を確保したが、使用済みパソコンの入荷台数減少や仕入競争激化による売上総利益率低下で赤字だった。レンタル事業は売上高が同27.8%増の6億77百万円で営業利益が同43.0%減の33百万円だった。営業強化などで増収だったが、事業拡大に向けた先行投資などで営業減益だった。

 四半期別の業績推移を見ると、売上高は第1四半期11億47百万円、第2四半期11億04百万円、第3四半期11億38百万円で、営業利益は45百万円の赤字、20百万円の赤字、39百万円の黒字だった。収益は第1四半期および第2四半期で底打ちした可能性がありそうだ。

■17年5月期は下振れ注意だが18年5月期は収益改善期待

 前期(17年5月期)通期の連結業績予想(7月15日公表)は、売上高が前々期(16年5月期)比10.7%増の50億50百万円、営業利益が同2.6倍の3億12百万円、経常利益が同2.3倍の3億20百万円、そして純利益が同2.4倍の2億14百万円としている。配当予想は前期と同額の年間19円(期末一括)としている。予想配当性向は45.9%となる。

 第3四半期累計の進捗率が低水準だったため通期下振れに注意が必要だが、収益は第1四半期および第2四半期で底打ち感を強めている。そして中古モバイル市場や新たなIT機器(VR・AR、IoT、ドローン等)の市場拡大が進展し、今期(18年5月期)は売上総利益率の改善や周辺領域への積極展開などで収益改善が期待される。

■18年5月期を基準年度として東証1部目指す

 中期経営計画「VISION2018」は16年7月に目標値を見直した。引取回収・販売事業の事業環境悪化に対応し、修正後の目標値は18年5月期売上高60億円、営業利益4億50百万円、営業利益率7.5%、ROE10.0%以上とした。そして18年5月期を基準年度として東証1部への市場変更を目指すとした。

 市場環境の見通しについては、法人向けパソコンは2016年度横ばいで2017年度以降Windows10への移行拡大、法人向けタブレットは2016年度V字回復で2017年度以降も市場拡大、中古携帯・スマホ市場は拡大基調、MVNO市場は個人・法人とも順調拡大としている。

 成長に向けた基本戦略に変化はなく、競争優位確立と営業マーケティング強化による顧客拡大、モバイル・IoT・マイナンバーなど技術革新・社会的要請に対応したレンタル市場・リユース市場・周辺事業の創出と展開、レンタル事業拡大とリユース事業との相乗効果の発揮、そして戦略実行力の強化と自律型組織・人財への変革としている。

 また事業モデルとサービス分野を追加した。機器の導入・運用から使用済み機器の処分・再利用までをトータルにカバーするLCM(ライフサイクルマネジメント)を事業ドメインに設定し、LCMを高い相乗効果のある5つの事業・サービス分野に分け、新たな成長モデルを構築する。

 5つの事業・サービス分野は、ITファイナンス(最新のIT機器導入と運用を中長期レンタル・付帯サービスで支援)、ITセキュリティ(使用済み機器のデータ消去等で情報漏えいを防止)、ITエコロジー(リユースで資源再利用を促進)、IT通信(モバイル化やIoTを通信等で支援)、ITメディア(ITに携わる方々に活きた情報と交流の場を提供)としている。

■株価は調整一巡して戻り試す

 株価の動きを見ると、5月の年初来高値608円から期末配当権利落ちで反落したが、500円近辺の下値支持線に到達して調整一巡感を強めている。

 6月28日の終値503円を指標面で見ると、前期推定連結PER(会社予想の連結EPS41円35銭で算出)は12〜13倍近辺、前期推定配当利回り(会社予想の年間19円で算出)は3.8%近辺、前々期実績連結PBR(前々期実績の連結BPS373円61銭で算出)は1.3倍近辺である。時価総額は約26億円である。

 週足チャートで見ると500円近辺が下値支持線の形だ。調整一巡して戻りを試す展開が期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[11月29日更新]

パシフィックネットは下値固め完了して上放れの動き、中古モバイル好調で17年5月期増益予想

 パシフィックネット<3021>(東2)は中古パソコン・モバイル機器のリユースやデータ消去を展開するセキュリティサービス企業である。17年5月期は中古モバイル機器の好調などで大幅増益予想である。株価は下値固めが完了してモミ合い上放れの動きを強めている。教育IT関連やサイバーセキュリティ関連のテーマ性があり、3%台後半の高配当利回りも見直して戻りを試す展開が期待される。

■中古情報機器のリユース・データ消去などを展開

 中古パソコン・モバイル機器のリユースやデータ消去を展開するセキュリティサービス提供企業である。パソコン、タブレット端末、スマホなど中古情報機器の引取回収・販売事業を主力として、事業者向けレンタル事業も展開している。16年5月期のセグメント別売上構成比は引取回収・販売事業84%、レンタル事業16%、営業利益構成比は引取回収・販売事業28%、レンタル事業72%だった。

 旗艦店「PC−NETアキバ本店」など全国主要都市に店舗展開し、インバウンド需要対応で15年5月期に7店舗を免税店化した。16年6月には中古モバイル買取・販売専門店としてRmobile(アールモバイル)日本橋店(大阪市)をオープンした。また主要仕入先のリース・レンタル会社や一般企業からの引取回収強化、生産性向上、業務プロセス効率化などで収益力を高めている。

 企業や官公庁のセキュリティ意識やコンプライアンス意識の向上を背景として中古情報機器の入荷台数が増加し、データ消去サービスなども奏功して顧客カバー率が一段と広がっている。

■データ消去・処分サービスなどセキュリティ体制に強み

 全国主要都市の引取回収拠点や、ISO27001(ISMS)およびプライバシーマークに準拠した情報漏洩防止のセキュリティ体制に強みを持つ。IT機器データ消去・処分サービスではマイナンバー制度のガイドラインに完全対応し、データ消去証明書発行サービスも行っている。

 15年5月には電子記録メディア破壊機メーカーの日東造機から、オンサイト・オフサイトデータ物理破壊消去サービスの最優秀会社として「Crush Box プラチナサービスリセラー」の第1号に認定された。マイナンバー完全対応データ消去サービスに関しては16年1月都築テクノサービスとパートナーシップ締結、16年1月米国方式のハードディスク破壊サービス(NSA/DoD準拠のV字型破壊)を開始した。

■買取・回収サービスを強化

 14年10月日本初のIT機器処分管理Webサービス「P−Bridge」の無償提供開始、15年10月特許取得した。ソリューション・プラットフォームと位置付けて16年1月には「P−Bridge」と、15年9月公開の情報システム部門向けWEBメディア「ジョーシス」を連携して、双方の会員アカウントを共通化した。16年5月期末のアカウント発行社数は約1800社に達している。10月25日には「P−Bridge」にIT機器レンタル見積依頼〜発注の新機能を追加し、将来的なIT機器管理プラットフォーム化に向けて前進したと発表している。

 15年12月iPhoneおよびiPadの個人向け買取サービスを強化するため、直営店での店頭買取に加えて専用Webページ「R−mobile」を設置して買取受付を開始した。16年7月には「P−Bridge」に新機能「かんたんモード」を実装した。また中古PC&モバイル専門店PCNET8店舗および中古モバイル専門店Rmobile2店舗の店頭に「ポケモンGO」コーナーを設置し、同アプリに最適な中古スマホと充電済みモバイルバッテリーの販売、およびスマホ無料充電サービスを開始した。

■リユースの社会的取り組みを強化

 14年11月Windowsクラスルーム協議会の「Windowsクラスルーム包括プログラム」のサービスメニューとして「教育機関のお客様向けECOサービス」を開始した。教育現場におけるICT機器導入時・処分時のコスト削減サービスや、ICT機器処分時の情報漏洩などセキュリティリスクを軽減するサービスを教育機関向けに提供する。

 15年7月特定非営利活動法人.sopa.jpと、子どもの学習支援と企業の使用済みパソコンの最活用を行うCSRプログラム「リユースforキッズ」を開始し、環境省の「平成27年度使用済製品等のリユースに関するモデル事業」として採択された。

■周辺領域への事業展開も推進

 中期成長に向けて新たなレンタル市場・リユース市場・周辺事業への展開も推進している。15年10月光通信<9435>と合弁会社2B(トゥー ビー、当社出資比率は当社51%)を設立してBtoB専門MVNO(仮想移動体通信事業者)事業に進出し、16年1月法人向け総合通信サービス「Bizmo」第2弾として最新モバイル端末の商品ラインナップを拡充、16年6月サービス内容拡充と専用サイト全面リニューアルを実施した。

 15年11月ドローン(無人航空機)の法人向けレンタルを開始、企業のマイナンバー対策をサポートする「マイナンバー安心パック」を開始、16年3月thisisと協業してレンタルアート(法人向けにインテリアとして展示する絵画をレンタルするサービス)を開始した。16年8月にはAED(自動体外式除細動器)のレンタル・販売を開始した。AEDレンタル・販売、設置、付随する講習・サポート、撤去・処分までワンストップサービスで提供する。

■中古情報機器の流通量の影響を受けやすい収益構造

 四半期別推移を見ると、15年5月期は売上高が第1四半期11億50百万円、第2四半期10億86百万円、第3四半期10億52百万円、第4四半期12億03百万円、営業利益が1億19百万円、32百万円、36百万円、40百万円、16年5月期は売上高が10億70百万円、10億90百万円、10億72百万円、13億31百万円、営業利益が5百万円、25百万円、33百万円、55百万円だった。

 中古情報機器の流通量の影響を受けやすい収益構造である。16年5月期は15年5月期比減益だった。中古スマートフォン・タブレット等の中古モバイル機器の市場は拡大基調だが、15年度の国内ビジネス向け新品パソコン出荷台数が23.8%と2年連続大幅減少(MM総研2015年度国内パソコン出荷概要)し、企業等からの使用済み情報機器排出台数も大幅減少した。

 14年4月「WindowsXP」サポート終了に伴う入れ替え需要の反動減が想定以上に長期化し、新品パソコン価格の高止まりや「Windows10」への切り替えに対する慎重姿勢なども影響した。このため売上高が計画を下回り、価格競争による売上総利益率の低下などで大幅減益だった。

 売上総利益は同5.8%減少し、売上総利益率は43.3%で同3.4ポイント低下した。販管費は同0.7%減少し、販管費比率は40.7%で同1.0ポイント低下した。ROEは4.7%で同5.0ポイント低下、自己資本比率は63.4%で同0.6ポイント上昇した。配当は同3円増配の年間19円(期末一括)で配当性向は108.2%だった。配当については継続的な利益還元を基本としたうえで、業績連動型の配当方式を採用し、当期純利益の30%以上を配当性向の目安として決定することを基本方針としている。

 セグメント別動向を見ると、引取回収・販売事業は売上高が同1.5%減の38億26百万円、営業利益が同83.1%減の33百万円だった。中古モバイル機器は好調だったが、ビジネス系使用済みパソコンの入荷台数が減少した。レンタル事業は売上高が同21.6%増の7億36百万円、営業利益が同2.9倍の84百万円だった。ストック収益拡大に向けた営業強化や2Bとの協業効果で顧客数が拡大した。

■17年5月期第1四半期は赤字だが増収基調

 今期(17年5月期)第1四半期の連結業績は、売上高が前年同期比7.2%増の11億47百万円、営業利益が45百万円の赤字(前年同期は5百万円の黒字)、経常利益が41百万円の赤字(同13百万円の黒字)、純利益が30百万円の赤字(同5百万円の黒字)だった。

 買い取り競争激化による仕入価格上昇や事業拡大に向けた先行投資などが影響して赤字だが、中古モバイル機器の好調で増収基調だ。売上総利益は同10.7%減少し、売上総利益率は37.3%で同7.4ポイント低下した。販管費は同横ばいとなり、販管費比率は41.2%で同3.0ポイント低下した。

 セグメントに見ると、引取回収・販売事業は売上高が同3.6%増の9億27百万円、営業利益が61百万円の赤字(同16百万円の赤字)だった。中古モバイル機器が好調で増収だが、ビジネス系使用済みパソコンの入荷台数減少や買い取り競争激化による仕入価格上昇で赤字が拡大した。レンタル事業は売上高が同25.7%増の2億19百万円、営業利益が同26.2%減の16百万円だった。営業強化などで売上高・売上総利益とも増加したが、さらなる事業拡大に向けた先行投資で営業減益だった。

■17年5月期通期は大幅増益予想で収益改善期待

 今期(17年5月期)連結の業績予想(7月15日公表)は売上高が前期(16年5月期)比10.7%増の50億50百万円、営業利益が同2.6倍の3億12百万円、経常利益が同2.3倍の3億20百万円、純利益が同2.4倍の2億14百万円としている。配当予想は前期と同額の年間19円(期末一括)としている。予想配当性向は45.9%となる。

 ビジネス系パソコン出荷台数は前年並みを想定し、ビジネス系タブレット等中古モバイル市場の拡大、新たなIT機器(VR・AR=仮想現実・拡張現実関連機器、IoT、ドローン等)の市場拡大、引取回収・販売事業におけるシェア拡大・収益性向上などで大幅増益予想である。

■中期経営計画の目標値見直し、18年5月期基準年度として東証1部目指す

 16年7月、中期経営計画「VISION2018」(15年7月策定)の目標値見直しを発表した。引取回収・販売事業の事業環境悪化に対応し、修正後の目標値は18年5月期売上高60億円、営業利益4億50百万円、営業利益率7.5%、ROE10.0%以上とした。そして18年5月期を基準年度として東証1部への市場変更を目指す。

 なお東証マザーズ上場後10年を経過した上場会社の上場選択に基づき、東証2部を選択し、16年10月1日付で東証マザーズから東証2部へ市場変更した。

 市場環境については、法人向けパソコンは2016年度横ばい、2017年度以降「Windows10」への移行拡大、法人向けタブレットは2016年度V字回復、2017年度以降市場拡大、中古携帯・スマホ市場は拡大基調、MVNO市場は個人・法人とも順調拡大の見込みとしている。

 成長に向けた基本戦略に変化はなく、競争優位確立と営業マーケティング強化による顧客拡大、モバイル・IoT・マイナンバーなど技術革新・社会的要請に対応したレンタル市場・リユース市場・周辺事業の創出と展開、レンタル事業拡大とリユース事業との相乗効果の発揮、戦略実行力の強化と自律型組織・人財への変革としている。

 また事業モデルとサービス分野を追加した。機器の導入・運用から使用済み機器の処分・再利用までをトータルにカバーするLCM(ライフサイクルマネジメント)を事業ドメインに設定し、LCMを高い相乗効果のある5つの事業・サービス分野に分け、新たな成長モデルを構築する。

 5つの事業・サービス分野は、ITファイナンス(最新のIT機器導入と運用を中長期レンタル・付帯サービスで支援)、ITセキュリティ(使用済み機器のデータ消去等で情報漏えいを防止)、ITエコロジー(リユースで資源再利用を促進)、IT通信(モバイル化やIoTを通信等で支援)、ITメディア(ITに携わる方々に活きた情報と交流の場を提供)とした。

■株価は下値固め完了してモミ合い上放れの動き

 株価の動き(16年10月1日付で東証マザーズから東証2部へ市場変更)を見ると、安値圏500円近辺でモミ合う展開だが、11月22日には525円まで上伸する場面があった。下値固めが完了してモミ合いから上放れる動きのようだ。

 11月28日の終値504円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS41円35銭で算出)は12〜13倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間19円で算出)は3.8%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS373円61銭で算出)は1.3倍近辺である。時価総額は約26億円である。

 週足チャートで見ると戻りを押さえていた13週移動平均線と26移動平均線を突破する動きを強めている。教育IT関連やサイバーセキュリティ関連のテーマ性があり、3%台後半の高配当利回りも見直して戻りを試す展開が期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[11月02日更新]

パシフィックネットは17年5月期通期は中古モバイル好調で大幅増益予想

 パシフィックネット<3021>(東2)は中古パソコン・モバイル機器のリユースやデータ消去を展開するセキュリティサービス企業である。17年5月期通期は中古モバイル機器の好調などで大幅増益予想である。株価(16年10月1日付で東証マザーズから東証2部へ市場変更)は安値圏モミ合いだが下値固め完了感を強めている。教育IT関連やサイバーセキュリティ関連のテーマ性があり、3%台後半の高配当利回りも見直して反発が期待される。

■中古情報機器のリユース・データ消去などを展開

 中古パソコン・モバイル機器のリユースやデータ消去を展開するセキュリティサービス提供企業である。パソコン、タブレット端末、スマホなど中古情報機器の引取回収・販売事業を主力として、事業者向けレンタル事業も展開している。16年5月期のセグメント別売上構成比は引取回収・販売事業84%、レンタル事業16%、営業利益構成比は引取回収・販売事業28%、レンタル事業72%だった。

 旗艦店「PC−NETアキバ本店」など全国主要都市に店舗展開し、インバウンド需要対応で15年5月期に7店舗を免税店化した。16年6月には中古モバイル買取・販売専門店としてRmobile(アールモバイル)日本橋店(大阪市)をオープンした。また主要仕入先のリース・レンタル会社や一般企業からの引取回収強化、生産性向上、業務プロセス効率化などで収益力を高めている。

 企業や官公庁のセキュリティ意識やコンプライアンス意識の向上を背景として中古情報機器の入荷台数が増加し、データ消去サービスなども奏功して顧客カバー率が一段と広がっている。

■データ消去・処分サービスなどセキュリティ体制に強み

 全国主要都市の引取回収拠点や、ISO27001(ISMS)およびプライバシーマークに準拠した情報漏洩防止のセキュリティ体制に強みを持つ。IT機器データ消去・処分サービスではマイナンバー制度のガイドラインに完全対応し、データ消去証明書発行サービスも行っている。

 15年5月には電子記録メディア破壊機メーカーの日東造機から、オンサイト・オフサイトデータ物理破壊消去サービスの最優秀会社として「Crush Box プラチナサービスリセラー」の第1号に認定された。マイナンバー完全対応データ消去サービスに関しては16年1月都築テクノサービスとパートナーシップ締結、16年1月米国方式のハードディスク破壊サービス(NSA/DoD準拠のV字型破壊)を開始した。

■買取・回収サービスを強化

 14年10月日本初のIT機器処分管理Webサービス「P−Bridge」の無償提供開始、15年10月特許取得した。ソリューション・プラットフォームと位置付けて16年1月には「P−Bridge」と、15年9月公開の情報システム部門向けWEBメディア「ジョーシス」を連携して、双方の会員アカウントを共通化した。16年5月期末のアカウント発行社数は約1800社に達している。10月25日には「P−Bridge」にIT機器レンタル見積依頼〜発注の新機能を追加し、将来的なIT機器管理プラットフォーム化に向けて前進したと発表している。

 15年12月iPhoneおよびiPadの個人向け買取サービスを強化するため、直営店での店頭買取に加えて専用Webページ「R−mobile」を設置して買取受付を開始した。16年7月には「P−Bridge」に新機能「かんたんモード」を実装した。また中古PC&モバイル専門店PCNET8店舗および中古モバイル専門店Rmobile2店舗の店頭に「ポケモンGO」コーナーを設置し、同アプリに最適な中古スマホと充電済みモバイルバッテリーの販売、およびスマホ無料充電サービスを開始した。

■リユースの社会的取り組みを強化

 14年11月Windowsクラスルーム協議会の「Windowsクラスルーム包括プログラム」のサービスメニューとして「教育機関のお客様向けECOサービス」を開始した。教育現場におけるICT機器導入時・処分時のコスト削減サービスや、ICT機器処分時の情報漏洩などセキュリティリスクを軽減するサービスを教育機関向けに提供する。

 15年7月特定非営利活動法人.sopa.jpと、子どもの学習支援と企業の使用済みパソコンの最活用を行うCSRプログラム「リユースforキッズ」を開始し、環境省の「平成27年度使用済製品等のリユースに関するモデル事業」として採択された。

■周辺領域への事業展開も推進

 中期成長に向けて新たなレンタル市場・リユース市場・周辺事業への展開も推進している。15年10月光通信<9435>と合弁会社2B(トゥー ビー、当社出資比率は当社51%)を設立してBtoB専門MVNO(仮想移動体通信事業者)事業に進出し、16年1月法人向け総合通信サービス「Bizmo」第2弾として最新モバイル端末の商品ラインナップを拡充、16年6月サービス内容拡充と専用サイト全面リニューアルを実施した。

 15年11月ドローン(無人航空機)の法人向けレンタルを開始、企業のマイナンバー対策をサポートする「マイナンバー安心パック」を開始、16年3月thisisと協業してレンタルアート(法人向けにインテリアとして展示する絵画をレンタルするサービス)を開始した。16年8月にはAED(自動体外式除細動器)のレンタル・販売を開始した。AEDレンタル・販売、設置、付随する講習・サポート、撤去・処分までワンストップサービスで提供する。

■中古情報機器の流通量の影響を受けやすい収益構造

 四半期別推移を見ると、15年5月期は売上高が第1四半期11億50百万円、第2四半期10億86百万円、第3四半期10億52百万円、第4四半期12億03百万円、営業利益が1億19百万円、32百万円、36百万円、40百万円、16年5月期は売上高が10億70百万円、10億90百万円、10億72百万円、13億31百万円、営業利益が5百万円、25百万円、33百万円、55百万円だった。

 中古情報機器の流通量の影響を受けやすい収益構造である。16年5月期は15年5月期比1.6%増収、47.9%営業減益、44.2%経常減益、50.2%最終減益だった。中古スマートフォン・タブレット等の中古モバイル機器の市場は拡大基調だが、15年度の国内ビジネス向け新品パソコン出荷台数が23.8%と2年連続大幅減少(MM総研2015年度国内パソコン出荷概要)し、企業等からの使用済み情報機器排出台数も大幅減少した。14年4月「WindowsXP」サポート終了に伴う入れ替え需要の反動減が想定以上に長期化し、新品パソコン価格の高止まりや「Windows10」への切り替えに対する慎重姿勢なども影響した。このため売上高が計画を下回り、価格競争による売上総利益率の低下などで大幅減益だった。

 売上総利益は同5.8%減少し、売上総利益率は43.3%で同3.4ポイント低下した。販管費は同0.7%減少し、販管費比率は40.7%で同1.0ポイント低下した。ROEは4.7%で同5.0ポイント低下、自己資本比率は63.4%で同0.6ポイント上昇した。配当は同3円増配の年間19円(期末一括)で配当性向は108.2%だった。配当については継続的な利益還元を基本としたうえで、業績連動型の配当方式を採用し、当期純利益の30%以上を配当性向の目安として決定することを基本方針としている。

 セグメント別動向を見ると、引取回収・販売事業は売上高が同1.5%減の38億26百万円、営業利益が同83.1%減の33百万円だった。中古モバイル機器は好調だったが、ビジネス系使用済みパソコンの入荷台数が減少した。レンタル事業は売上高が同21.6%増の7億36百万円、営業利益が同2.9倍の84百万円だった。ストック収益拡大に向けた営業強化や2Bとの協業効果で顧客数が拡大した。

■17年5月期第1四半期は増収基調

 10月14日発表した今期(17年5月期)第1四半期の連結業績は、売上高が前年同期比7.2%増の11億47百万円、営業利益が45百万円の赤字(前年同期は5百万円の黒字)、経常利益が41百万円の赤字(同13百万円の黒字)、純利益が30百万円の赤字(同5百万円の黒字)だった。

 買い取り競争激化による仕入価格上昇や事業拡大に向けた先行投資などが影響したが、中古モバイル機器の好調で増収基調だ。売上総利益は同10.7%減少し、売上総利益率は37.3%で同7.4ポイント低下した。販管費は同横ばいとなり、販管費比率は41.2%で同3.0ポイント低下した。

 セグメントに見ると、引取回収・販売事業は売上高が同3.6%増の9億27百万円、営業利益が61百万円の赤字(同16百万円の赤字)だった。中古モバイル機器が好調で増収だが、ビジネス系使用済みパソコンの入荷台数減少や買い取り競争激化による仕入価格が上昇した。レンタル事業は売上高が同25.7%増の2億19百万円、営業利益が同26.2%減の16百万円だった。営業強化などで売上高・売上総利益とも増加したが、さらなる事業拡大に向けた先行投資で営業減益だった。

■17年5月期通期は大幅増益予想で収益改善期待

 今期(17年5月期)連結の業績予想は前回予想(7月15日公表)を据え置いて、売上高が前期(16年5月期)比10.7%増の50億50百万円、営業利益が同2.6倍の3億12百万円、経常利益が同2.3倍の3億20百万円、純利益が同2.4倍の2億14百万円としている。配当予想は前期と同額の年間19円(期末一括)としている。予想配当性向は45.9%となる。

 ビジネス系パソコン出荷台数は前年並みを想定し、ビジネス系タブレット等中古モバイル市場の拡大、新たなIT機器(VR・AR=仮想現実・拡張現実関連機器、IoT、ドローン等)の市場拡大、引取回収・販売事業におけるシェア拡大・収益性向上などで大幅増益予想である。

■中期経営計画の目標値見直し、18年5月期基準年度として東証1部目指す

 16年7月、中期経営計画「VISION2018」(15年7月策定)の目標値見直しを発表した。引取回収・販売事業の事業環境悪化に対応し、修正後の目標値は18年5月期売上高60億円、営業利益4億50百万円、営業利益率7.5%、ROE10.0%以上とした。そして18年5月期を基準年度として東証1部への市場変更を目指す。

 なお東証マザーズ上場後10年を経過した上場会社の上場選択に基づき、東証2部を選択し、16年10月1日付で東証マザーズから東証2部へ市場変更した。

 市場環境については、法人向けパソコンは2016年度横ばい、2017年度以降「Windows10」への移行拡大、法人向けタブレットは2016年度V字回復、2017年度以降市場拡大、中古携帯・スマホ市場は拡大基調、MVNO市場は個人・法人とも順調拡大の見込みとしている。

 成長に向けた基本戦略に変化はなく、競争優位確立と営業マーケティング強化による顧客拡大、モバイル・IoT・マイナンバーなど技術革新・社会的要請に対応したレンタル市場・リユース市場・周辺事業の創出と展開、レンタル事業拡大とリユース事業との相乗効果の発揮、戦略実行力の強化と自律型組織・人財への変革としている。

 また事業モデルとサービス分野を追加した。機器の導入・運用から使用済み機器の処分・再利用までをトータルにカバーするLCM(ライフサイクルマネジメント)を事業ドメインに設定し、LCMを高い相乗効果のある5つの事業・サービス分野に分け、新たな成長モデルを構築する。

 5つの事業・サービス分野は、ITファイナンス(最新のIT機器導入と運用を中長期レンタル・付帯サービスで支援)、ITセキュリティ(使用済み機器のデータ消去等で情報漏えいを防止)、ITエコロジー(リユースで資源再利用を促進)、IT通信(モバイル化やIoTを通信等で支援)、ITメディア(ITに携わる方々に活きた情報と交流の場を提供)とした。

■株価は下値固め完了して反発期待

 株価の動き(16年10月1日付で東証マザーズから東証2部へ市場変更)を見ると、安値圏500円近辺でモミ合う展開だ。ただし下値固め完了感を強めている。

 11月1日の終値496円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS41円35銭で算出)は12倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間19円で算出)は3.8%近辺、そして前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS373円61銭で算出)は1.3倍近辺である。時価総額は約26億円である。

 週足チャートで見ると26移動平均線が戻りを押さえる形だが、教育IT関連やサイバーセキュリティ関連のテーマ性があり、3%台後半の高配当利回りも見直して反発が期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[9月08日更新]

パシフィックネットは安値圏モミ合い上放れ期待、17年5月期は中古モバイル好調で大幅増益予想

 パシフィックネット<3021>(東マ)は中古パソコン・モバイル機器のリユースやデータ消去を展開するセキュリティサービス企業である。17年5月期は中古モバイル機器の好調などで大幅増益予想である。株価は安値圏モミ合いだが、3%台後半の配当利回りも見直してモミ合い上放れが期待される。なお10月14日に第1四半期の業績発表を予定している。

■中古情報機器のリユース・データ消去などを展開

 中古パソコン・モバイル機器のリユースやデータ消去を展開するセキュリティサービス提供企業である。パソコン、タブレット端末、スマホなど中古情報機器の引取回収・販売事業を主力として、事業者向けレンタル事業も展開している。16年5月期のセグメント別売上構成比は引取回収・販売事業84%、レンタル事業16%、営業利益構成比は引取回収・販売事業28%、レンタル事業72%だった。

 旗艦店「PC−NETアキバ本店」など全国主要都市に店舗展開し、インバウンド需要対応で15年5月期に7店舗を免税店化した。16年6月には中古モバイル買取・販売専門店としてRmobile(アールモバイル)日本橋店(大阪市)をオープンした。また主要仕入先のリース・レンタル会社や一般企業からの引取回収強化、生産性向上、業務プロセス効率化などで収益力を高めている。

 企業や官公庁のセキュリティ意識やコンプライアンス意識の向上を背景として中古情報機器の入荷台数が増加し、データ消去サービスなども奏功して顧客カバー率が一段と広がっている。

■データ消去・処分サービスなどセキュリティ体制に強み

 全国主要都市の引取回収拠点や、ISO27001(ISMS)およびプライバシーマークに準拠した情報漏洩防止のセキュリティ体制に強みを持つ。IT機器データ消去・処分サービスではマイナンバー制度のガイドラインに完全対応し、データ消去証明書発行サービスも行っている。

 15年5月には電子記録メディア破壊機メーカーの日東造機から、オンサイト・オフサイトデータ物理破壊消去サービスの最優秀会社として「Crush Box プラチナサービスリセラー」の第1号に認定された。マイナンバー完全対応データ消去サービスに関しては16年1月都築テクノサービスとパートナーシップ締結、16年1月米国方式のハードディスク破壊サービス(NSA/DoD準拠のV字型破壊)を開始した。

■買取・回収サービスを強化

 14年10月日本初のIT機器処分管理Webサービス「P−Bridge」の無償提供を開始、15年10月特許を取得した。ソリューション・プラットフォームと位置付けて、16年1月には「P−Bridge」と情報システム部門向けWEBメディア「ジョーシス」(15年9月公開)を連携して双方の会員アカウントを共通化した。16年5月期末のアカウント発行社数は約1800社に達している。

 15年12月iPhoneおよびiPadの個人向け買取サービスを強化するため、直営店での店頭買取に加えて専用Webページ「R−mobile」を設置して買取受付を開始した。16年7月には「P−Bridge」に新機能「かんたんモード」を実装した。また中古PC&モバイル専門店PCNET8店舗および中古モバイル専門店Rmobile2店舗の店頭に「ポケモンGO」コーナーを設置し、同アプリに最適な中古スマホと充電済みモバイルバッテリーの販売、およびスマホ無料充電サービスを開始した。

■リユースの社会的取り組みを強化

 14年11月Windowsクラスルーム協議会の「Windowsクラスルーム包括プログラム」のサービスメニューとして「教育機関のお客様向けECOサービス」を開始した。教育現場におけるICT機器導入時・処分時のコスト削減サービスや、ICT機器処分時の情報漏洩などセキュリティリスクを軽減するサービスを教育機関向けに提供する。

 15年7月特定非営利活動法人.sopa.jpと、子どもの学習支援と企業の使用済みパソコンの最活用を行うCSRプログラム「リユースforキッズ」を開始し、環境省の「平成27年度使用済製品等のリユースに関するモデル事業」として採択された。

■周辺領域への事業展開も推進

 中期成長に向けて新たなレンタル市場・リユース市場・周辺事業への展開も推進している。15年10月光通信<9435>と合弁会社2B(トゥー ビー、当社出資比率は当社51%)を設立してBtoB専門MVNO(仮想移動体通信事業者)事業に進出し、16年1月法人向け総合通信サービス「Bizmo」第2弾として最新モバイル端末の商品ラインナップを拡充、16年6月サービス内容拡充と専用サイト全面リニューアルを実施した。

 15年11月ドローン(無人航空機)の法人向けレンタルを開始、企業のマイナンバー対策をサポートする「マイナンバー安心パック」を開始、16年3月thisisと協業してレンタルアート(法人向けにインテリアとして展示する絵画をレンタルするサービス)を開始した。16年8月にはAED(自動体外式除細動器)のレンタル・販売を開始した。AEDレンタル・販売、設置、付随する講習・サポート、撤去・処分までワンストップサービスで提供する。

■中古情報機器の流通量の影響を受けやすい収益構造

 15年5月期の四半期別推移を見ると、売上高は第1四半期11億50百万円、第2四半期10億86百万円、第3四半期10億52百万円、第4四半期12億03百万円、営業利益は1億19百万円、32百万円、36百万円、40百万円だった。

 中古情報機器の流通量の影響を受けやすい収益構造だ。15年5月期の売上総利益率は46.7%で14年5月期比4.6ポイント低下、販管費比率は41.7%で同2.6ポイント低下、ROEは9.7%で同0.8ポイント低下、自己資本比率は62.8%で同6.1ポイント低下した。配当性向は45.4%だった。配当については継続的な利益還元を基本としたうえで、業績連動型の配当方式を採用し、当期純利益の30%以上を配当性向の目安として決定することを基本方針としている。

■16年5月期はパソコン排出台数減少で大幅減益

 前期(16年5月期)の連結業績は売上高が前々期(15年5月期)比1.6%増の45億63百万円、営業利益が同47.9%減の1億18百万円、経常利益が同44.2%減の1億36百万円、純利益が同50.2%減の90百万円だった。

 中古スマートフォン・タブレット等の中古モバイル機器の市場は拡大基調だが、15年度の国内ビジネス向け新品パソコン出荷台数が23.8%と2年連続で大幅減少(MM総研2015年度国内パソコン出荷概要)し、企業等からの使用済み情報機器排出台数も大幅減少した。14年4月「WindowsXP」サポート終了に伴う入れ替え需要の反動減が想定以上に長期化し、新品パソコン価格の高止まりや「Windows10」への切り替えに対する慎重姿勢なども影響した。このため売上高が計画を下回り、価格競争による売上総利益率の低下などで大幅減益だった。

 売上総利益は同5.8%減少し、売上総利益率は43.3%で同3.4ポイント低下した。販管費は同0.7%減少し、販管費比率は40.7%で同1.0ポイント低下した。特別利益では投資有価証券売却益19百万円が一巡したが、保険解約返戻金14百万円を計上した。ROEは4.7%で同5.0ポイント低下、自己資本比率は63.4%で同0.6ポイント上昇した。配当は同3円増配の年間19円(期末一括)で配当性向は108.2%だった。

 セグメント別動向を見ると、引取回収・販売事業は売上高が同1.5%減の38億26百万円、営業利益が同83.1%減の33百万円だった。中古モバイル機器は好調だったが、ビジネス系使用済みパソコンの入荷台数が減少した。レンタル事業は売上高が同21.6%増の7億36百万円、営業利益が同2.9倍の84百万円だった。ストック収益拡大に向けた営業強化や2Bとの協業効果で顧客数が拡大した。

 四半期別の業績推移を見ると、売上高は第1四半期10億70百万円、第2四半期10億90百万円、第3四半期10億72百万円、第4四半期13億31百万円、営業利益は5百万円、25百万円、33百万円、55百万円だった。

■17年5月期は大幅増益予想で収益改善期待

 今期(17年5月期)連結業績予想(7月15日公表)は売上高が前期(16年5月期)比10.7%増の50億50百万円、営業利益が同2.6倍の3億12百万円、経常利益が同2.3倍の3億20百万円、純利益が同2.4倍の2億14百万円としている。配当予想は前期と同額の年間19円(期末一括)としている。予想配当性向は45.9%となる。

 ビジネス系パソコン出荷台数は前年並みを想定し、ビジネス系タブレット等中古モバイル市場の拡大、新たなIT機器(VR・AR=仮想現実・拡張現実関連機器、IoT、ドローン等)の市場拡大、引取回収・販売事業におけるシェア拡大・収益性向上などで大幅増益予想である。

■中期経営計画の目標値見直し、18年5月期基準年度として東証1部目指す

 16年7月、中期経営計画「VISION2018」(15年7月策定)の目標値見直しを発表した。引取回収・販売事業の事業環境悪化に対応し、修正後の目標値は18年5月期売上高60億円、営業利益4億50百万円、営業利益率7.5%、ROE10.0%以上とした。そして18年5月期を基準年度として東証1部への市場変更を目指す。

 なお市場環境について、法人向けパソコンは2016年度横ばい、2017年度以降「Windows10」への移行拡大、法人向けタブレットは2016年度V字回復、2017年度以降市場拡大、中古携帯・スマホ市場は拡大基調、MVNO市場は個人・法人とも順調拡大の見込みとしている。

 成長に向けた基本戦略に変化はなく、競争優位確立と営業マーケティング強化による顧客拡大、モバイル・IoT・マイナンバーなど技術革新・社会的要請に対応したレンタル市場・リユース市場・周辺事業の創出と展開、レンタル事業拡大とリユース事業との相乗効果の発揮、戦略実行力の強化と自律型組織・人財への変革としている。

 また事業モデルとサービス分野を追加した。機器の導入・運用から使用済み機器の処分・再利用までをトータルにカバーするLCM(ライフサイクルマネジメント)を事業ドメインに設定し、LCMを高い相乗効果のある5つの事業・サービス分野に分け、新たな成長モデルを構築する。

 5つの事業・サービス分野は、ITファイナンス(最新のIT機器導入と運用を中長期レンタル・付帯サービスで支援)、ITセキュリティ(使用済み機器のデータ消去等で情報漏えいを防止)、ITエコロジー(リユースで資源再利用を促進)、IT通信(モバイル化やIoTを通信等で支援)、ITメディア(ITに携わる方々に活きた情報と交流の場を提供)とした。

■株価は安値圏モミ合いから上放れ期待

 株価の動きを見ると、7月25日に「ポケモンGO」関連商品販売開始を材料視して急伸する場面があったが、買いが続かず安値圏500円近辺でモミ合う展開だ。ただし調整一巡感を強めている。

 9月7日の終値507円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS41円35銭で算出)は12〜13倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間19円で算出)は3.8%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS373円61銭で算出)は1.4倍近辺である。時価総額は約26億円である。

 日足チャートで見ると25日移動平均線、週足チャートで見ると13移動平均線を突破してきた。教育IT関連やサイバーセキュリティ関連のテーマ性があり、3%台後半の配当利回りも見直してモミ合い上放れが期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[8月19日更新]

パシフィックネットの17年5月期は中古モバイル好調で大幅増益予想、配当利回り3%台後半

 パシフィックネット<3021>(東マ)は中古パソコン・モバイル機器のリユースやデータ消去を展開するセキュリティサービス企業である。17年5月期は中古モバイル機器の好調などで大幅増益予想である。株価は安値圏だが3%台後半の配当利回りも注目点であり、調整一巡して出直りが期待される。

■中古情報機器のリユース・データ消去などを展開

 中古パソコン・モバイル機器のリユースやデータ消去を展開するセキュリティサービス提供企業である。パソコン、タブレット端末、スマホなど中古情報機器の引取回収・販売事業を主力として、事業者向けレンタル事業も展開している。16年5月期のセグメント別売上構成比は引取回収・販売事業84%、レンタル事業16%、営業利益構成比は引取回収・販売事業28%、レンタル事業72%だった。

 旗艦店「PC−NETアキバ本店」など全国主要都市に店舗展開し、インバウンド需要対応で15年5月期に7店舗を免税店化した。16年6月には中古モバイル買取・販売専門店としてRmobile(アールモバイル)日本橋店(大阪市)をオープンした。また主要仕入先のリース・レンタル会社や一般企業からの引取回収強化、生産性向上、業務プロセス効率化などで収益力を高めている。

 企業や官公庁のセキュリティ意識やコンプライアンス意識の向上を背景として中古情報機器の入荷台数が増加し、データ消去サービスなども奏功して顧客カバー率が一段と広がっている。

■データ消去・処分サービスなどセキュリティ体制に強み

 全国主要都市の引取回収拠点や、ISO27001(ISMS)およびプライバシーマークに準拠した情報漏洩防止のセキュリティ体制に強みを持つ。IT機器データ消去・処分サービスではマイナンバー制度のガイドラインに完全対応し、データ消去証明書発行サービスも行っている。

 15年5月には電子記録メディア破壊機メーカーの日東造機から、オンサイト・オフサイトデータ物理破壊消去サービスの最優秀会社として「Crush Box プラチナサービスリセラー」の第1号に認定された。マイナンバー完全対応データ消去サービスに関しては16年1月都築テクノサービスとパートナーシップ締結、16年1月米国方式のハードディスク破壊サービス(NSA/DoD準拠のV字型破壊)を開始した。

■買取・回収サービスを強化

 14年10月日本初のIT機器処分管理Webサービス「P−Bridge」の無償提供を開始、15年10月特許を取得した。ソリューション・プラットフォームと位置付けて、16年1月には「P−Bridge」と情報システム部門向けWEBメディア「ジョーシス」(15年9月公開)を連携して双方の会員アカウントを共通化した。16年5月期末のアカウント発行社数は約1800社に達している。

 15年12月iPhoneおよびiPadの個人向け買取サービスを強化するため、直営店での店頭買取に加えて専用Webページ「R−mobile」を設置して買取受付を開始した。

 7月26日には、IT機器処分管理Webサービス「P−Bridge」に新機能「かんたんモード」の実装を発表した。

■リユースの社会的取り組みを強化

 14年11月Windowsクラスルーム協議会の「Windowsクラスルーム包括プログラム」のサービスメニューとして「教育機関のお客様向けECOサービス」を開始した。教育現場におけるICT機器導入時・処分時のコスト削減サービスや、ICT機器処分時の情報漏洩などセキュリティリスクを軽減するサービスを教育機関向けに提供する。

 15年7月特定非営利活動法人.sopa.jpと、子どもの学習支援と企業の使用済みパソコンの最活用を行うCSRプログラム「リユースforキッズ」を開始し、環境省の「平成27年度使用済製品等のリユースに関するモデル事業」として採択された。

■周辺領域への事業展開も推進

 中期成長に向けて新たなレンタル市場・リユース市場・周辺事業への展開も推進している。15年10月光通信<9435>と合弁会社2B(トゥー ビー、当社出資比率は当社51%)を設立してBtoB専門MVNO(仮想移動体通信事業者)事業に進出し、16年1月法人向け総合通信サービス「Bizmo」第2弾として最新モバイル端末の商品ラインナップを拡充、16年6月サービス内容拡充と専用サイト全面リニューアルを実施した。

 15年11月ドローン(無人航空機)の法人向けレンタルを開始、企業のマイナンバー対策をサポートする「マイナンバー安心パック」を開始、16年3月thisisと協業してレンタルアート(法人向けにインテリアとして展示する絵画をレンタルするサービス)を開始した。

 7月12日にはAED(自動体外式除細動器)のレンタル・販売を8月1日から開始すると発表した。AEDレンタル・販売、設置、付随する講習・サポート、撤去・処分までワンストップサービスで提供する。

 7月25日には、中古PC&モバイル専門店PCNET8店舗および中古モバイル専門店Rmobile2店舗の店頭に「ポケモンGO」コーナーを設置し、同アプリに最適な中古スマホと充電済みモバイルバッテリーの販売、およびスマホ無料充電サービスの開始を発表した。

■中古情報機器の流通量の影響を受けやすい収益構造

 15年5月期の四半期別推移を見ると、売上高は第1四半期11億50百万円、第2四半期10億86百万円、第3四半期10億52百万円、第4四半期12億03百万円、営業利益は1億19百万円、32百万円、36百万円、40百万円だった。

 中古情報機器の流通量の影響を受けやすい収益構造だ。15年5月期の売上総利益率は46.7%で14年5月期比4.6ポイント低下、販管費比率は41.7%で同2.6ポイント低下、ROEは9.7%で同0.8ポイント低下、自己資本比率は62.8%で同6.1ポイント低下した。配当性向は45.4%だった。配当については継続的な利益還元を基本としたうえで、業績連動型の配当方式を採用し、当期純利益の30%以上を配当性向の目安として決定することを基本方針としている。

■16年5月期はパソコン排出台数減少で大幅減益

 前期(16年5月期)の連結業績(7月13日に減額修正)は、売上高が前々期(15年5月期)比1.6%増の45億63百万円、営業利益が同47.9%減の1億18百万円、経常利益が同44.2%減の1億36百万円、純利益が同50.2%減の90百万円だった。

 中古スマートフォン・タブレット等の中古モバイル機器の市場は拡大基調だが、15年度の国内ビジネス向け新品パソコン出荷台数が23.8%と2年連続で大幅減少(MM総研2015年度国内パソコン出荷概要)し、企業等からの使用済み情報機器排出台数も大幅減少した。14年4月「WindowsXP」サポート終了に伴う入れ替え需要の反動減が想定以上に長期化し、新品パソコン価格の高止まりや「Windows10」への切り替えに対する慎重姿勢なども影響した。このため売上高が計画を下回り、価格競争による売上総利益率の低下などで大幅減益だった。

 売上総利益は同5.8%減少し、売上総利益率は43.3%で同3.4ポイント低下した。販管費は同0.7%減少し、販管費比率は40.7%で同1.0ポイント低下した。特別利益では投資有価証券売却益19百万円が一巡したが、保険解約返戻金14百万円を計上した。ROEは4.7%で同5.0ポイント低下、自己資本比率は63.4%で同0.6ポイント上昇した。配当は同3円増配の年間19円(期末一括)で配当性向は108.2%だった。

 セグメント別動向を見ると、引取回収・販売事業は売上高が同1.5%減の38億26百万円、営業利益が同83.1%減の33百万円だった。中古モバイル機器は好調だったが、ビジネス系使用済みパソコンの入荷台数が減少した。レンタル事業は売上高が同21.6%増の7億36百万円、営業利益が同2.9倍の84百万円だった。ストック収益拡大に向けた営業強化や2Bとの協業効果で顧客数が拡大した。

 四半期別の業績推移を見ると、売上高は第1四半期10億70百万円、第2四半期10億90百万円、第3四半期10億72百万円、第4四半期13億31百万円、営業利益は5百万円、25百万円、33百万円、55百万円だった。

■17年5月期は大幅増益予想で収益改善期待

 今期(17年5月期)連結業績予想(7月15日公表)は売上高が前期(16年5月期)比10.7%増の50億50百万円、営業利益が同2.6倍の3億12百万円、経常利益が同2.3倍の3億20百万円、純利益が同2.4倍の2億14百万円としている。配当予想は前期と同額の年間19円(期末一括)としている。予想配当性向は45.9%となる。

 ビジネス系パソコン出荷台数は前年並みを想定し、ビジネス系タブレット等中古モバイル市場の拡大、新たなIT機器(VR・AR=仮想現実・拡張現実関連機器、IoT、ドローン等)の市場拡大、引取回収・販売事業におけるシェア拡大・収益性向上などで大幅増益予想である。

■中期経営計画の目標値見直し、18年5月期基準年度として東証1部目指す

 7月15日に、15年7月策定の中期経営計画「VISION2018」の目標値見直しを発表した。引取回収・販売事業の事業環境悪化に対応し、修正後の目標値は18年5月期売上高60億円、営業利益4億50百万円、営業利益率7.5%、ROE10.0%以上とした。そして18年5月期を基準年度として東証1部への市場変更を目指す。

 なお市場環境について、法人向けパソコンは2016年度横ばい、2017年度以降「Windows10」への移行拡大、法人向けタブレットは2016年度V字回復、2017年度以降市場拡大、中古携帯・スマホ市場は拡大基調、MVNO市場は個人・法人とも順調拡大の見込みとしている。

 成長に向けた基本戦略に変化はなく、競争優位確立と営業マーケティング強化による顧客拡大、モバイル・IoT・マイナンバーなど技術革新・社会的要請に対応したレンタル市場・リユース市場・周辺事業の創出と展開、レンタル事業拡大とリユース事業との相乗効果の発揮、戦略実行力の強化と自律型組織・人財への変革としている。

 また事業モデルとサービス分野を追加した。機器の導入・運用から使用済み機器の処分・再利用までをトータルにカバーするLCM(ライフサイクルマネジメント)を事業ドメインに設定し、LCMを高い相乗効果のある5つの事業・サービス分野に分け、新たな成長モデルを構築する。

 5つの事業・サービス分野は、ITファイナンス(最新のIT機器導入と運用を中長期レンタル・付帯サービスで支援)、ITセキュリティ(使用済み機器のデータ消去等で情報漏えいを防止)、ITエコロジー(リユースで資源再利用を促進)、IT通信(モバイル化やIoTを通信等で支援)、ITメディア(ITに携わる方々に活きた情報と交流の場を提供)とした。

■株価は安値圏モミ合いだが、調整一巡して出直り期待

 株価の動きを見ると、7月25日に「ポケモンGO」関連商品販売開始を材料視して急伸する場面があったが、買いが続かず安値圏500円近辺でモミ合う展開だ。

 8月18日の終値500円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想連結EPS41円35銭で算出)は12倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間19円で算出)は3.8%近辺、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS373円61銭で算出)は1.3倍近辺である。時価総額は約26億円である。

 週足チャートで見ると13移動平均線が戻りを押さえる形だが、下値は徐々に切り上げている。教育IT関連やサイバーセキュリティ関連のテーマ性があり、3%台後半の配当利回りも注目点だ。調整一巡して出直りが期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[7月22日更新]

パシフィックネットは調整一巡して出直り、17年5月期は中古モバイル好調で大幅増益予想

 パシフィックネット<3021>(東マ)は中古パソコン・モバイル機器のリユースやデータ消去を展開するセキュリティサービス企業である。16年5月期はパソコン排出台数減少の影響で減益だったが、17年5月期は中古モバイル機器の好調などで大幅増益予想である。株価は調整一巡して出直り展開だろう。

■中古情報機器のリユース・データ消去などを展開

 中古パソコン・モバイル機器のリユースやデータ消去を展開するセキュリティサービス提供企業である。パソコン、タブレット端末、スマホなど中古情報機器の引取回収・販売事業を主力として、事業者向けレンタル事業も展開している。主要仕入先のリース・レンタル会社や一般企業からの引取回収強化、生産性向上、業務プロセス効率化などで収益力を高めている。

 旗艦店「PC−NETアキバ本店」など全国主要都市に10店舗展開し、インバウンド需要対応で15年5月期に7店舗を免税店化した。16年6月には中古モバイル買取・販売専門店としてRmobile(アールモバイル)日本橋店(大阪市)をオープンした。

■データ消去・処分サービスなどセキュリティ体制に強み

 全国主要都市の引取回収拠点や、ISO27001(ISMS)およびプライバシーマークに準拠した情報漏洩防止のセキュリティ体制に強みを持つ。IT機器データ消去・処分サービスではマイナンバー制度のガイドラインに完全対応し、データ消去証明書発行サービスも行っている。企業や官公庁のセキュリティ意識やコンプライアンス意識の向上を背景として中古情報機器の入荷台数が増加し、データ消去サービスなども奏功して顧客カバー率が一段と広がっている。

 15年5月には電子記録メディア破壊機メーカーの日東造機から、オンサイト・オフサイトデータ物理破壊消去サービスの最優秀会社として「Crush Box プラチナサービスリセラー」の第1号に認定された。マイナンバー完全対応データ消去サービスに関しては15年12月LCMサービス業界大手の都築テクノサービスとパートナーシップ締結、16年1月米国方式のハードディスク破壊サービス(NSA/DoD準拠のV字型破壊)を開始した。

■買取・回収サービスを強化

 14年10月日本初のIT機器処分管理Webサービス「P−Bridge」の無償提供を開始、15年10月特許を取得した。ソリューション・プラットフォームと位置付けて、16年1月「P−Bridge」と情報システム部門向けWEBメディア「ジョーシス」を連携して双方の会員アカウントを共通化した。

 15年12月iPhoneおよびiPadの個人向け買取サービスを強化するため、直営店での店頭買取に加えて専用Webページ「R−mobile」を設置して買取受付を開始した。

■リユースの社会的取り組みを強化

 14年11月Windowsクラスルーム協議会の「Windowsクラスルーム包括プログラム」のサービスメニューとして「教育機関のお客様向けECOサービス」を開始した。教育現場におけるICT機器導入時・処分時のコスト削減サービスや、ICT機器処分時の情報漏洩などセキュリティリスクを軽減するサービスを教育機関向けに提供する。

 15年7月特定非営利活動法人.sopa.jpと、子どもの学習支援と企業の使用済みパソコンの最活用を行うCSRプログラム「リユースforキッズ」を開始し、環境省の「平成27年度使用済製品等のリユースに関するモデル事業」として採択された。

■周辺領域への事業展開も推進

 中期成長に向けて新たなレンタル市場・リユース市場・周辺事業への展開も推進している。15年10月光通信<9435>と合弁会社2B(トゥー ビー、当社出資比率は当社51%)を設立してBtoB専門MVNO(仮想移動体通信事業者)事業に進出し、16年1月法人向け総合通信サービス「Bizmo」第2弾として最新モバイル端末の商品ラインナップを拡充、16年6月サービス内容拡充と専用サイト全面リニューアルを実施した。

 15年11月ドローン(無人航空機)の法人向けレンタルを開始、企業のマイナンバー対策をサポートする「マイナンバー安心パック」を開始、16年3月thisisと協業してレンタルアート(法人向けにインテリアとして展示する絵画をレンタルするサービス)を開始した。

 また7月12日にはAED(自動体外式除細動器)のレンタル・販売を8月1日から開始すると発表した。AEDレンタル・販売、設置、付随する講習・サポート、撤去・処分までワンストップサービスで提供する。

■中古情報機器の流通量の影響を受けやすい収益構造

 15年5月期の四半期別推移を見ると、売上高は第1四半期11億50百万円、第2四半期10億86百万円、第3四半期10億52百万円、第4四半期12億03百万円、営業利益は1億19百万円、32百万円、36百万円、40百万円だった。

 中古情報機器の流通量の影響を受けやすい収益構造だ。15年5月期の売上総利益率は46.7%で14年5月期比4.6ポイント低下、販管費比率は41.7%で同2.6ポイント低下、ROEは9.7%で同0.8ポイント低下、自己資本比率は62.8%で同6.1ポイント低下した。配当性向は45.4%だった。配当については継続的な利益還元を基本としたうえで、業績連動型の配当方式を採用し、当期純利益の30%以上を配当性向の目安として決定することを基本方針としている。

■16年5月期はパソコン排出台数減少で大幅減益

 7月15日発表した前期(16年5月期)の連結業績(7月13日に減額修正)は、売上高が前々期(15年5月期)比1.6%増の45億63百万円、営業利益が同47.9%減の1億18百万円、経常利益が同44.2%減の1億36百万円、純利益が同50.2%減の90百万円だった。

 中古スマートフォン・タブレット等の中古モバイル機器の市場は拡大基調だが、14年4月「WindowsXP」サポート終了に伴う入れ替え需要の反動減、新品パソコン価格の高止まり、さらに「Windows10」切り替えに対する慎重姿勢などで、15年度の国内ビジネス向け新品パソコン出荷台数が23.8%と2年連続で大幅減少し、企業等からの使用済み情報機器の排出台数も大幅減少した。このため売上高が計画を下回り、価格競争による売上総利益率の低下などで大幅減益だった。

 売上総利益は同5.8%減少し、売上総利益率は43.3%で同3.4ポイント低下した。販管費は同0.7%減少し、販管費比率は40.7%で同1.0ポイント低下した。特別利益では投資有価証券売却益19百万円が一巡したが、保険解約返戻金14百万円を計上した。ROEは4.7%で同5.0ポイント低下、自己資本比率は63.4%で同0.6ポイント上昇した。配当は同3円増配の年間19円(期末一括)で配当性向は108.2%だった。

 セグメント別動向を見ると、引取回収・販売事業は売上高が同1.5%減の38億26百万円、営業利益が同83.1%減の33百万円だった。中古モバイル機器は好調だったが、ビジネス系使用済みパソコンの入荷台数が減少した。レンタル事業は売上高が同21.6%増の7億36百万円、営業利益が同2.9倍の84百万円だった。営業強化などの施策で顧客数が拡大した。

 四半期別の業績推移を見ると、売上高は第1四半期10億70百万円、第2四半期10億90百万円、第3四半期10億72百万円、第4四半期13億31百万円、営業利益は5百万円、25百万円、33百万円、55百万円だった。

■17年5月期は大幅増益予想で収益改善期待

 今期(17年5月期)連結業績予想(7月15日公表)は売上高が前期(16年5月期)比10.7%増の50億50百万円、営業利益が同2.6倍の3億12百万円、経常利益が同2.3倍の3億20百万円、純利益が同2.4倍の2億14百万円としている。配当予想は前期と同額の年間19円(期末一括)としている。予想配当性向は45.9%となる。

 ビジネス系パソコン出荷台数は前年並みを想定し、ビジネス系タブレット等中古モバイル市場の拡大、新たなIT機器(VR・AR=仮想現実・拡張現実関連機器、IoT、ドローン等)の市場拡大、引取回収・販売事業におけるシェア拡大・収益性向上などで大幅増益予想である。

■中期経営計画の目標値見直し

 7月15日に、15年7月策定の中期経営計画「VISION2018」の目標値見直しを発表した。引取回収・販売事業の事業環境悪化に対応し、修正後の目標値は18年5月期売上高60億円、営業利益4億50百万円、営業利益率7.5%、ROE10.0%以上とした。

 成長に向けた基本戦略に変化はなく、競争優位確立と営業マーケティング強化による顧客拡大、モバイル・IoT・マイナンバーなど技術革新・社会的要請に対応したレンタル市場・リユース市場・周辺事業の創出と展開、レンタル事業拡大とリユース事業との相乗効果の発揮、戦略実行力の強化と自律型組織・人財への変革としている。

 また事業モデルとサービス分野を追加した。機器の導入・運用から使用済み機器の処分・再利用までをトータルにカバーするLCM(ライフサイクルマネジメント)を事業ドメインに設定し、LCMを高い相乗効果のある5つの事業・サービス分野に分け、新たな成長モデルを構築する。

 5つの事業・サービス分野は、ITファイナンス(最新のIT機器導入と運用を中長期レンタル・付帯サービスで支援)、ITセキュリティ(使用済み機器のデータ消去等で情報漏えいを防止)、ITエコロジー(リユースで資源再利用を促進)、IT通信(モバイル化やIoTを通信等で支援)、ITメディア(ITに携わる方々に活きた情報と交流の場を提供)とした。

■株価は調整一巡して出直り

 株価の動きを見ると、地合い悪化の影響で6月24日に年初来安値443円まで下押したが、その後は500円近辺推移して調整一巡感を強めている。また16年5月期大幅減益、17年5月期大幅増益予想、いずれに対しても反応は限定的だった。

 7月21日の終値511円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS41円35銭で算出)は12〜13倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間19円で算出)は3.7%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS373円61銭で算出)は1.4倍近辺である。時価総額は約26億円である。

 日足チャートで見ると25日移動平均線突破の動きを強めている。教育IT関連やサイバーセキュリティ関連のテーマ性もあり、調整一巡して出直り展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[6月23日更新]

パシフィックネットは17年5月期の収益拡大期待、6月25日専門店Rmobileオープン

 パシフィックネット<3021>(東マ)は中古パソコン・モバイル機器のリユースやデータ消去を展開するセキュリティサービス企業である。6月25日大阪市に中古モバイル買取・販売専門のRmobile(アールモバイル)日本橋店をオープンする。17年5月期はマイナンバー対応本格化などで収益拡大が期待される。株価は安値圏だが調整一巡して反発が期待される。なお7月15日に16年5月期決算発表を予定している。

■中古情報機器のリユース・データ消去などを展開

 中古パソコン・モバイル機器のリユースやデータ消去を展開するセキュリティサービス提供企業である。パソコン、タブレット端末、スマホなど中古情報機器の引取回収・販売事業を主力として、レンタル事業も展開している。主要仕入先のリース・レンタル会社や一般企業からの引取回収強化、生産性向上、業務プロセス効率化などで収益力を高めている。

 旗艦店「PC−NETアキバ本店」など全国主要都市に10店舗を展開し、インバウンド需要対応で15年5月期に7店舗を免税店化した。6月25日には中古モバイル買取・販売専門店としてRmobile(アールモバイル)日本橋店(大阪市)をオープンする。

■データ消去・処分サービスなどセキュリティ体制に強み

 全国主要都市の引取回収拠点や、ISO27001(ISMS)およびプライバシーマークに準拠した情報漏洩防止のセキュリティ体制に強みを持っている。IT機器データ消去・処分サービスではマイナンバー制度のガイドラインに完全対応し、データ消去証明書発行サービスも行っている。企業や官公庁のセキュリティ意識やコンプライアンス意識の向上を背景として中古情報機器の入荷台数が増加し、データ消去サービスなども奏功して顧客カバー率が一段と広がっている。

 15年5月には電子記録メディア破壊機メーカーの日東造機から、オンサイト・オフサイトデータ物理破壊消去サービスの最優秀会社として「Crush Box プラチナサービスリセラー」の第1号に認定された。

 マイナンバー完全対応データ消去サービスに関しては、15年12月LCMサービス業界大手の都築テクノサービスとパートナーシップ締結、16年1月米国方式のハードディスク破壊サービス(NSA/DoD準拠のV字型破壊)を開始した。

■買取・回収サービスを強化

 14年10月に日本初のIT機器処分管理Webサービス「P−Bridge」の無償提供を開始し、15年10月には特許を取得した。ソリューション・プラットフォームと位置付けて、16年1月には「P−Bridge」と情報システム部門向けWEBメディア「ジョーシス」を連携して双方の会員アカウントを共通化した。

 15年12月にはiPhoneおよびiPadの個人向け買取サービスを強化するため直営店での店頭買取に加えて、専用Webページ「R−mobile」を設置して買取受付を開始した。

■リユースの社会的取り組みを強化

 14年11月には、Windowsクラスルーム協議会の「Windowsクラスルーム包括プログラム」のサービスメニューとして「教育機関のお客様向けECOサービス」を開始した。教育現場におけるICT機器導入時・処分時のコスト削減サービスや、ICT機器処分時の情報漏洩などセキュリティリスクを軽減するサービスを教育機関向けに提供する。

 15年7月には特定非営利活動法人.sopa.jpと、子どもの学習支援と企業の使用済みパソコンの最活用を行うCSRプログラム「リユースforキッズ」を開始し、環境省の「平成27年度使用済製品等のリユースに関するモデル事業」として採択された。

■周辺領域への事業展開も推進

 中期成長に向けて、モバイル・IoT・マイナンバーなど技術革新・社会的要請に対応した新たなレンタル市場・リユース市場・周辺事業への展開も推進している。

 15年10月には光通信<9435>と合弁会社2B(トゥー ビー)を設立してBtoB専門MVNO(仮想移動体通信事業者)事業に進出した。出資比率は当社51%、光通信49%である。16年1月には法人向け通信サービス「Bizmo」第2弾として最新モバイル端末の商品ラインナップを拡充した。

 15年11月にはドローン(無人航空機)の法人向けレンタルを開始した。ドローンの世界トップシェアメーカーであるDJI社製の最新モデル「ファントム3」を貸し出す。また企業のマイナンバー対策をサポートする「マイナンバー安心パック」を開始した。16年3月にはthisis(東京都)と協業してレンタルアート(法人向けにインテリアとして展示する絵画をレンタルするサービス)を開始した。

■中古情報機器の流通量の影響を受けやすい収益構造

 15年5月期の四半期別推移を見ると、売上高は第1四半期(6月〜8月)11億50百万円、第2四半期(9月〜11月)10億86百万円、第3四半期(12月〜2月)10億52百万円、第4四半期(3月〜5月)12億03百万円、営業利益は第1四半期1億19百万円、第2四半期32百万円、第3四半期36百万円、第4四半期40百万円だった。

 中古情報機器の流通量の影響を受けやすい収益構造だ。15年5月期の売上総利益率は46.7%で14年5月期比4.6ポイント低下、販管費比率は41.7%で同2.6ポイント低下、ROEは9.7%で同0.8ポイント低下、自己資本比率は62.8%で同6.1ポイント低下した。配当性向は45.4%だった。配当については継続的な利益還元を基本としたうえで業績連動型の配当方式を採用し、当期純利益の30%以上を配当性向の目安として決定することを基本方針としている。

■16年5月期第3四半期累計は減収減益

 前期(16年5月期)第3四半期累計(6月〜2月)は前年同期比1.7%減収で、同66.3%営業減益、同61.5%経常減益、同60.9%最終減益だった。

 14年4月「WindowsXP」サポート終了に伴う入れ替え需要の反動減や新品パソコン価格高止まりで国内ビジネス系パソコン出荷台数が減少し、企業等からのビジネス系使用済み情報機器の排出台数が減少した。減収に伴って売上総利益は同8.1%減少し、売上総利益率は44.7%で同3.1ポイント低下した。販管費比率は42.8%で同0.7ポイント上昇した。

 セグメント別動向を見ると、引取回収・販売事業は売上高が同5.3%減の27億02百万円、営業利益が同97.5%減の4百万円だった。中古モバイル機器は好調だったが、使用済みパソコンの入荷減少が影響した。レンタル事業は営業強化策が奏功して売上高が同21.8%増の5億30百万円、営業利益が同3.9倍の58百万円だった。

 四半期別の業績推移を見ると、売上高は第1四半期10億70百万円、第2四半期10億90百万円、第3四半期10億72百万円で、営業利益は第1四半期5百万円、第2四半期25百万円、第3四半期33百万円だった。

■16年5月期通期は増収増益予想、17年5月期の収益拡大期待

 前期(16年5月期)通期の連結業績予想(7月15日公表)は売上高が前々期(15年5月期)比11.3%増の50億円、営業利益が同36.3%増の3億10百万円、経常利益が同29.9%増の3億18百万円、純利益が同16.7%増の2億12百万円としている。配当予想(7月15日公表)は前期比3円増配の年間19円(期末一括)としている。予想配当性向は46.2%となる。

 展示会出展やWebプロモーション強化など顧客拡大策・営業強化策を継続実施し、中古モバイル販売の拡大、データ消去や消去証明書サービスの強化の効果も見込んでいる。通期会社予想に対する第3四半期累計進捗率は売上高64.6%、営業利益20.3%、経常利益24.5%、純利益28.8%と低水準のため下振れに注意が必要だが、今期(17年5月期)はマイナンバー対応本格化やビジネス系パソコン入れ替え需要の反動減一巡などで収益拡大が期待される。

■中期経営計画で18年5月期ROE10%以上目標

 15年7月策定した中期経営計画「VISION2018」では、次の3ヶ年を「持続的成長・高い収益性を可能とする新たな事業モデルへのステップ」と位置付けて、目標値に18年5月期売上高65億円、営業利益6億円、営業利益率9.2%、ROE10.0%以上を掲げた。また東証1部への市場変更も目指すとしている。

 成長に向けた基本戦略は、競争優位確立と営業マーケティング強化による顧客拡大、モバイル・IoT・マイナンバーなど技術革新・社会的要請に対応したレンタル市場・リユース市場・周辺事業の創出と展開、レンタル事業拡大とリユース事業との相乗効果の発揮、戦略実行力の強化と自律型組織・人財への変革としている。

■株価は安値圏だが調整一巡して反発期待

 株価の動きを見ると、5月期末の配当権利落ちや地合い悪化の影響で6月17日に安値圏486円まで調整する場面があった。ただし2月の年初来安値445円まで下押すことなく切り返す動きだ。

 6月22日の終値515円を指標面で見ると、前期推定連結PER(会社予想の連結EPS41円15銭で算出)は12〜13倍近辺、前期推定配当利回り(会社予想の年間19円で算出)は3.7%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS371円92銭で算出)は1.4倍近辺である。時価総額は約27億円である。

 週足チャートで見ると26週移動平均線を割り込んだが、500円近辺が下値支持線の形だ。教育IT関連やサイバーセキュリティ関連のテーマ性もあり、調整一巡して反発が期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[5月20日更新]

パシフィックネットは教育IT関連や5月期末一括で3%台の予想配当利回りに注目

 パシフィックネット<3021>(東マ)は中古パソコン・モバイル機器のリユース・データ消去を主力とするセキュリティサービス企業である。中期成長に向けて周辺領域への展開も強化している。16年5月期は増収増益予想で、教育IT関連やサイバーセキュリティ関連のテーマ性、5月期末一括で3%台の予想配当利回りも注目される。株価は教育IT関連を材料視して動意づく場面があった。上値を試す展開だろう。

■中古情報機器のリユース・データ消去などを展開

 中古パソコン・モバイル機器のリユース・データ消去を展開するセキュリティサービス提供企業である。パソコン、タブレット端末、スマートフォンなど中古情報機器の引取回収・販売事業を主力として、レンタル事業も展開している。主要仕入先のリース・レンタル会社や一般企業からの引取回収強化、生産性向上、業務プロセス効率化などで収益力を高めている。

 13年10月に旗艦店としてオープンした「PC−NETアキバ本店」や、15年7月オープンした「PCNET秋葉原ジャンク通り店」など全国主要都市に10店舗を展開している。なおインバウンド需要に対応して15年5月期に7店舗を免税店化した。

■データ消去・処分サービスなどセキュリティ体制に強み

 全国主要都市の引取回収拠点や、ISO27001(ISMS)およびプライバシーマークに準拠した情報漏洩防止のためのセキュリティ体制に強みを持っている。IT機器のデータ消去・処分サービスでは、マイナンバー制度のガイドラインに完全対応し、データ消去証明書発行サービスも行っている。

 15年5月には電子記録メディア破壊機メーカーの日東造機から、オンサイト・オフサイトデータ物理破壊消去サービスの最優秀会社として「Crush Box プラチナサービスリセラー」の第1号に認定された。

 企業や官公庁のセキュリティ意識やコンプライアンス意識の向上を背景として、中古情報機器の入荷台数が大幅に増加している。そしてデータ消去サービスなども奏功して顧客カバー率が一段と広がり、大手金融機関からの中古情報機器引取回収も本格化している。

 16年12月にはマイナンバーに完全対応したIT機器の回収・データ消去サービスに関して、コンピュータシステムやネットワークシステムのLCMサービス業界大手である都築テクノサービスとパートナーシップを締結した。16年1月にはマイナンバー完全対応のデータ消去サービスに関して、米国方式のハードディスク破壊サービス(NSA/DoD準拠のV字型破壊)を開始した。

■買取・回収サービスを強化

 14年10月には、企業・官公庁・自治体での使用済みIT機器の回収からデータ消去までの一連の作業を大幅に効率化する、日本初のWebサービス「P−Bridge」の無償提供を開始した。IT資産管理ソフト大手エムオーテックス社とデータ連携し、当社の引取回収サービスの提供価値を高める戦略だ。

 なお「P−Bridge」に関して15年10月に特許を取得した。今後は「P−Bridge」をソリューション・プラットフォームと位置付けて新たなサービスも投入する方針だ。そして16年1月には、IT機器処分管理WEBサービス「P−Bridge」と情報システム部門向けWEBメディア「ジョーシス」を連携して、双方の会員アカウントを共通化した。

 15年4月にはイオンリテールとApple製品等の下取りサービスにおいて協業した。イオンリテールが運営するApple製品専門店「NEWCOM(ニューコム)イオンレイクタウン店」(埼玉県越谷市)で、下取りサービスを協業で展開して仕入強化に繋げる。

 15年12月にはiPhoneおよびiPadの個人向け買取サービスを強化するため従来の直営店での店頭買取に加えて、専用Webページ「R−mobile」を設置して買取受付を開始した。

■リユースの社会的取り組みを強化

 14年11月には、Windowsクラスルーム協議会の「Windowsクラスルーム包括プログラム」のサービスメニューとして「教育機関のお客様向けECOサービス」を展開すると発表した。教育現場におけるICT機器導入時・処分時のコスト削減サービスや、ICT機器処分時の情報漏洩などセキュリティリスクを軽減するサービスを教育機関向けに提供する。

 15年7月には特定非営利活動法人.sopa.jp、子どもの学習支援と企業の使用済みパソコンの最活用を行うCSRプログラム「リユースforキッズ」の開始を発表した。なお「リユースforキッズ」の取り組みは環境省の「平成27年度使用済製品等のリユースに関するモデル事業」として採択された。

 なお5月18日〜20日開催(東京ビッグサイト)の「第7回教育ITソリューションEXPO」に出展している。教育現場のICT環境整備、リユースによるエコ化推進など、IT機器導入から運用までワンストップでアシストするサービスを展示する。

■周辺領域への事業展開も推進

 中期成長に向けて、モバイル・IoT・マイナンバーなど技術革新・社会的要請に対応した新たなレンタル市場・リユース市場・周辺事業への展開も推進している。

 15年10月には光通信<9435>と合弁会社2B(トゥー ビー)を設立してBtoB専門のMVNO(仮想移動体通信事業者)事業に進出(営業開始11月)した。出資比率は当社51%、光通信49%である。そして16年1月には法人向け通信サービス「Bizmo」第2弾として、最新モバイル端末の商品ラインナップを拡充した。

 15年11月にはドローン(無人航空機)の法人向けレンタルを開始した。世界のドローンのトップシェアメーカーであるDJI社製の最新モデル「ファントム3」を貸し出す。また企業のマイナンバー制度対策をワンストップでサポートする「マイナンバー安心パック」を開始した。

 16年3月にはthisis(東京都)と協業してレンタルアート(法人向けにインテリアとして展示する絵画をレンタルするサービス)を開始した。月額レンタル料は一律3000円である。若手アーティストの育成支援として、展示場所の確保およびレンタル月額料金の一部を還元するプログラムとなっている。

■中古情報機器の流通量の影響を受けやすい収益構造

 15年5月期の四半期別推移を見ると、売上高は第1四半期(6月〜8月)11億50百万円、第2四半期(9月〜11月)10億86百万円、第3四半期(12月〜2月)10億52百万円、第4四半期(3月〜5月)12億03百万円、営業利益は第1四半期1億19百万円、第2四半期32百万円、第3四半期36百万円、第4四半期40百万円だった。

 中古情報機器の流通量の影響を受けやすい収益構造だ。15年5月期の売上総利益率は46.7%で14年5月期比4.6ポイント低下、販管費比率は41.7%で同2.6ポイント低下、ROEは9.7%で同0.8ポイント低下、自己資本比率は62.8%で同6.1ポイント低下した。配当性向は45.4%だった。

■16年5月期第3四半期累計は減収減益

 今期(16年5月期)第3四半期累計(6月〜2月)の連結業績は、売上高が前年同期比1.7%減の32億32百万円、営業利益が同66.3%減の63百万円、経常利益が同61.5%減の78百万円、純利益が同60.9%減の61百万円だった。

 14年4月の「WindowsXP」サポート終了に伴う入れ替え需要の反動減が想定以上に大きかったことに加えて、円安に伴う新品パソコン価格高止まりなどで国内ビジネス系パソコンの出荷台数が大幅に減少し、企業等からのビジネス系使用済み情報機器の排出台数が大幅に減少したことも影響した。

 減収に伴って売上総利益は同8.1%減少した。売上総利益率は44.7%で同3.1ポイント低下した。販管費比率は42.8%で同0.7ポイント上昇した。特別利益では前期計上の投資有価証券売却益19百万円が一巡したが、今期は保険解約返戻金14百万円を計上した。

 セグメント別動向を見ると、引取回収・販売事業は売上高が同5.3%減の27億02百万円、営業利益が同97.5%減の4百万円だった。中古モバイル機器は好調だったが、使用済みパソコンの入荷減少が影響した。レンタル事業は営業強化策が奏功して売上高が同21.8%増の5億30百万円、営業利益が同3.9倍の58百万円だった。

 四半期別の業績推移を見ると、売上高は第1四半期(6月〜8月)10億70百万円、第2四半期(9月〜11月)10億90百万円、第3四半期(12月〜2月)10億72百万円、営業利益は第1四半期5百万円、第2四半期25百万円、第3四半期33百万円だった。

■16年5月期通期は増収増益予想

 今期(16年5月期)通期の連結業績予想(7月15日公表)は、売上高が前期(15年5月期)比11.3%増の50億円、営業利益が同36.3%増の3億10百万円、経常利益が同29.9%増の3億18百万円、純利益が同16.7%増の2億12百万円としている。

 展示会への出展拡大やWebプロモーションの強化など顧客拡大策・営業強化策を継続実施し、中古モバイル販売の拡大、データ消去や消去証明書サービスなどの強化の効果も見込んでいる。

 配当予想(7月15日公表)は前期比3円増配の年間19円(期末一括)としている。予想配当性向は46.2%となる。配当については継続的な利益還元を基本としたうえで業績連動型の配当方式を採用し、当期純利益の30%以上を配当性向の目安として決定することを基本方針としている。

 通期会社予想に対する第3四半期累計の進捗率は売上高が64.6%、営業利益が20.3%、経常利益が24.5%、純利益が28.8%である。低水準のため下振れに注意が必要だが、第4四半期の挽回に期待したい。

■中期経営計画で18年5月期ROE10%以上目標

 15年7月策定した中期経営計画「VISION2018」では、次の3ヶ年を「持続的成長・高い収益性を可能とする新たな事業モデルへのステップ」と位置付けた。また東証1部への市場変更も目指すとしている。

 成長に向けた基本戦略は、競争優位の確立と営業マーケティング強化による顧客拡大、モバイル・IoT・マイナンバーなど技術革新・社会的要請に対応した新たなレンタル市場・リユース市場・周辺事業の創出と展開、レンタル事業の拡大とリユース事業との相乗効果の発揮、戦略実行力の強化と自律型組織・人財への変革としている。

 そして経営目標値には18年5月期売上高65億円、営業利益6億円、営業利益率9.2%、ROE10.0%以上を掲げている。リユース市場の拡大も背景として中期的に収益拡大が期待される。

■株価は教育IT関連を材料視して動意

 株価の動きを見ると、教育IT関連を材料視して動意づき、5月11日に年初来高値となる763円まで急伸する場面があった。その後は買いが続かず反落したが、4月の直近安値485円まで下押すことなく、下値を切り上げる形だ。

 5月19日の終値585円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS41円15銭で算出)は14〜15倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間19円で算出)は3.3%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS371円92銭で算出)は1.6倍近辺である。時価総額は約30億円である。

 週足チャートで見ると26週移動平均線突破の動きを強めている。そして下値を切り上げる形だ。教育IT関連やサイバーセキュリティ関連のテーマ性、5月期末一括で3%台の予想配当利回りも注目される。上値を試す展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[4月25日更新]

パシフィックネットは調整一巡して出直り、5月期末一括で3%台の予想配当利回りに注目

 パシフィックネット<3021>(東マ)は中古パソコン・モバイル機器のリユース・データ消去を主力とするセキュリティサービス企業である。中期成長に向けて周辺領域への展開も強化している。16年5月期は増収増益予想である。株価は第3四半期累計の減収減益を嫌気する形で安値圏だが、5月期末一括で3%台の予想配当利回りも注目点であり、調整が一巡して出直り展開だろう。マイナンバー関連、サイバーセキュリティ関連、インバウンド需要関連、MVNO関連などテーマ性も多彩である。

■中古情報機器のリユース・データ消去などを展開

 中古パソコン・モバイル機器のリユース・データ消去を展開するセキュリティサービス提供企業である。パソコン、タブレット端末、スマートフォンなど中古情報機器の引取回収・販売事業を主力として、レンタル事業も展開している。主要仕入先のリース・レンタル会社や一般企業からの引取回収強化、生産性向上、業務プロセス効率化などで収益力を高めている。

 13年10月に旗艦店としてオープンした「PC−NETアキバ本店」や、15年7月オープンした「PCNET秋葉原ジャンク通り店」など全国主要都市に10店舗を展開している。なおインバウンド需要に対応して15年5月期に7店舗を免税店化した。

■データ消去・処分サービスなどセキュリティ体制に強み

 全国主要都市の引取回収拠点や、ISO27001(ISMS)およびプライバシーマークに準拠した情報漏洩防止のためのセキュリティ体制に強みを持っている。IT機器のデータ消去・処分サービスでは、マイナンバー制度のガイドラインに完全対応し、データ消去証明書発行サービスも行っている。

 15年5月には電子記録メディア破壊機メーカーの日東造機から、オンサイト・オフサイトデータ物理破壊消去サービスの最優秀会社として「Crush Box プラチナサービスリセラー」の第1号に認定された。

 企業や官公庁のセキュリティ意識やコンプライアンス意識の向上を背景として、中古情報機器の入荷台数が大幅に増加している。そしてデータ消去サービスなども奏功して顧客カバー率が一段と広がり、大手金融機関からの中古情報機器引取回収も本格化している。

 16年12月にはマイナンバーに完全対応したIT機器の回収・データ消去サービスに関して、コンピュータシステムやネットワークシステムのLCMサービス業界大手である都築テクノサービスとパートナーシップを締結した。16年1月にはマイナンバー完全対応のデータ消去サービスに関して、米国方式のハードディスク破壊サービス(NSA/DoD準拠のV字型破壊)を開始した。

■買取・回収サービスを強化

 14年10月には、企業・官公庁・自治体での使用済みIT機器の回収からデータ消去までの一連の作業を大幅に効率化する、日本初のWebサービス「P−Bridge」の無償提供を開始した。IT資産管理ソフト大手エムオーテックス社とデータ連携し、当社の引取回収サービスの提供価値を高める戦略だ。

 なお「P−Bridge」に関して15年10月に特許を取得した。今後は「P−Bridge」をソリューション・プラットフォームと位置付けて新たなサービスも投入する方針だ。そして16年1月には、IT機器処分管理WEBサービス「P−Bridge」と情報システム部門向けWEBメディア「ジョーシス」を連携して、双方の会員アカウントを共通化した。

 15年4月にはイオンリテールとApple製品等の下取りサービスにおいて協業した。イオンリテールが運営するApple製品専門店「NEWCOM(ニューコム)イオンレイクタウン店」(埼玉県越谷市)で、下取りサービスを協業で展開して仕入強化に繋げる。

 15年12月にはiPhoneおよびiPadの個人向け買取サービスを強化するため従来の直営店での店頭買取に加えて、専用Webページ「R−mobile」を設置して買取受付を開始した。

■リユースの社会的取り組みを強化

 14年11月には、Windowsクラスルーム協議会の「Windowsクラスルーム包括プログラム」のサービスメニューとして「教育機関のお客様向けECOサービス」を展開すると発表した。教育現場におけるICT機器導入時・処分時のコスト削減サービスや、ICT機器処分時の情報漏洩などセキュリティリスクを軽減するサービスを教育機関向けに提供する。

 15年7月には特定非営利活動法人.sopa.jp、子どもの学習支援と企業の使用済みパソコンの最活用を行うCSRプログラム「リユースforキッズ」の開始を発表した。なお「リユースforキッズ」の取り組みは環境省の「平成27年度使用済製品等のリユースに関するモデル事業」として採択された。

■周辺領域への事業展開も推進

 中期成長に向けて、モバイル・IoT・マイナンバーなど技術革新・社会的要請に対応した新たなレンタル市場・リユース市場・周辺事業への展開も推進している。

 15年10月には光通信<9435>と合弁会社2B(トゥー ビー)を設立してBtoB専門のMVNO(仮想移動体通信事業者)事業に進出(営業開始11月)した。出資比率は当社51%、光通信49%である。そして16年1月には法人向け通信サービス「Bizmo」第2弾として、最新モバイル端末の商品ラインナップを拡充した。

 15年11月にはドローン(無人航空機)の法人向けレンタルを開始した。世界のドローンのトップシェアメーカーであるDJI社製の最新モデル「ファントム3」を貸し出す。また企業のマイナンバー制度対策をワンストップでサポートする「マイナンバー安心パック」を開始した。

 16年3月にはthisis(東京都)と協業してレンタルアート(法人向けにインテリアとして展示する絵画をレンタルするサービス)を開始した。月額レンタル料は一律3000円である。若手アーティストの育成支援として、展示場所の確保およびレンタル月額料金の一部を還元するプログラムとなっている。

■中古情報機器の流通量の影響を受けやすい収益構造

 15年5月期の四半期別推移を見ると、売上高は第1四半期(6月〜8月)11億50百万円、第2四半期(9月〜11月)10億86百万円、第3四半期(12月〜2月)10億52百万円、第4四半期(3月〜5月)12億03百万円、営業利益は第1四半期1億19百万円、第2四半期32百万円、第3四半期36百万円、第4四半期40百万円だった。

 中古情報機器の流通量の影響を受けやすい収益構造だ。15年5月期の売上総利益率は46.7%で14年5月期比4.6ポイント低下、販管費比率は41.7%で同2.6ポイント低下、ROEは9.7%で同0.8ポイント低下、自己資本比率は62.8%で同6.1ポイント低下した。配当性向は45.4%だった。

■16年5月期第3四半期累計は減収減益

 4月14日発表の今期(16年5月期)第3四半期累計(6月〜2月)連結業績は、売上高が前年同期比1.7%減の32億32百万円、営業利益が同66.3%減の63百万円、経常利益が同61.5%減の78百万円、純利益が同60.9%減の61百万円だった。

 14年4月の「WindowsXP」サポート終了に伴う入れ替え需要の反動減が想定以上に大きかったことに加えて、円安に伴う新品パソコン価格高止まりなどで国内ビジネス系パソコンの出荷台数が大幅に減少し、企業等からのビジネス系使用済み情報機器の排出台数が大幅に減少したことも影響した。

 減収に伴って売上総利益は同8.1%減少した。売上総利益率は44.7%で同3.1ポイント低下した。販管費比率は42.8%で同0.7ポイント上昇した。特別利益では前期計上の投資有価証券売却益19百万円が一巡したが、今期は保険解約返戻金14百万円を計上した。

 セグメント別動向を見ると、引取回収・販売事業は売上高が同5.3%減の27億02百万円、営業利益が同97.5%減の4百万円だった。中古モバイル機器は好調だったが、使用済みパソコンの入荷減少が影響した。レンタル事業は営業強化策が奏功して売上高が同21.8%増の5億30百万円、営業利益が同3.9倍の58百万円だった。

 四半期別の業績推移を見ると、売上高は第1四半期(6月〜8月)10億70百万円、第2四半期(9月〜11月)10億90百万円、第3四半期(12月〜2月)10億72百万円、営業利益は第1四半期5百万円、第2四半期25百万円、第3四半期33百万円だった。

■16年5月期通期は増収増益予想

 今期(16年5月期)通期の連結業績予想は、前回予想(7月15日公表)を据え置いて、売上高が前期(15年5月期)比11.3%増の50億円、営業利益が同36.3%増の3億10百万円、経常利益が同29.9%増の3億18百万円、純利益が同16.7%増の2億12百万円としている。

 展示会への出展拡大やWebプロモーションの強化など顧客拡大策・営業強化策を継続実施し、中古モバイル販売の拡大、データ消去や消去証明書サービスなどの強化の効果も見込んでいる。

 配当予想(7月15日公表)は前期比3円増配の年間19円(期末一括)としている。予想配当性向は46.2%となる。配当については継続的な利益還元を基本としたうえで業績連動型の配当方式を採用し、当期純利益の30%以上を配当性向の目安として決定することを基本方針としている。

 通期会社予想に対する第3四半期累計の進捗率は売上高が64.6%、営業利益が20.3%、経常利益が24.5%、純利益が28.8%である。低水準のため下振れに注意が必要だが、第4四半期の挽回に期待したい。

■中期経営計画で18年5月期ROE10%以上目標

 15年7月策定した中期経営計画「VISION2018」では、次の3ヶ年を「持続的成長・高い収益性を可能とする新たな事業モデルへのステップ」と位置付けた。また東証1部への市場変更も目指すとしている。

 成長に向けた基本戦略は、競争優位の確立と営業マーケティング強化による顧客拡大、モバイル・IoT・マイナンバーなど技術革新・社会的要請に対応した新たなレンタル市場・リユース市場・周辺事業の創出と展開、レンタル事業の拡大とリユース事業との相乗効果の発揮、戦略実行力の強化と自律型組織・人財への変革としている。

 そして経営目標値には18年5月期売上高65億円、営業利益6億円、営業利益率9.2%、ROE10.0%以上を掲げている。リユース市場の拡大も背景として中期的に収益拡大が期待される。

■株価は調整一巡して出直り

 株価の動きを見ると、3月の戻り高値圏600円台から反落し、さらに16年5月期第3四半期累計の減収減益を嫌気する形で水準を切り下げた。ただし2月安値の445円まで下押すことなく、4月18日の直近安値485円から切り返している。調整一巡したようだ。

 4月22日の終値551円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS41円15銭で算出)は13〜14倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間19円で算出)は3.5%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS371円92銭で算出)は1.5倍近辺である。時価総額は約29億円である。

 週足チャートで見ると26週移動平均線が戻りを押さえる形となったが、13週移動平均線近辺の下ヒゲで下げ渋る動きだ。マイナンバー関連、サイバーセキュリティ関連、インバウンド需要関連、MVNO関連などテーマ性は多彩であり、5月期末一括3%台の予想配当利回りも注目点となる。調整が一巡して出直り展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[3月31日更新]

パシフィックネットは調整一巡して出直り、16年5月期増収増益予想

 パシフィックネット<3021>(東マ)は中古パソコン・モバイル機器のリユース・データ消去を主力とするセキュリティサービス企業である。中期成長に向けて周辺領域への展開も強化し、16年5月期通期は増収増益予想である。株価は2月安値圏から切り返している。マイナンバー関連、サイバーセキュリティ関連、インバウンド需要関連、MVNO関連などテーマ性は多彩である。5月期末一括で2%台後半の予想配当利回りも注目点だ。調整が一巡して出直り展開だろう。

■中古情報機器の引取回収・販売などリユース・データ消去事業を展開

 中古パソコン・モバイル機器のリユース・データ消去を展開するセキュリティサービス提供企業である。パソコン、タブレット端末、スマートフォンなど中古情報機器の引取回収・販売事業を主力として、レンタル事業も展開している。

 13年10月に旗艦店としてオープンした「PC−NETアキバ本店」や、15年7月オープンした「PCNET秋葉原ジャンク通り店」など全国主要都市に10店舗を展開している。なおインバウンド需要に対応して15年5月期に7店舗を免税店化した。

 主要仕入先のリース・レンタル会社や一般企業からの引取回収強化、生産性向上、業務プロセス効率化などで収益力を高めている。

■データ消去・処分サービスなどセキュリティ体制に強み

 全国主要都市の引取回収拠点や、ISO27001(ISMS)およびプライバシーマークに準拠した情報漏洩防止のためのセキュリティ体制に強みを持っている。IT機器のデータ消去・処分サービスでは、マイナンバー制度のガイドラインに完全対応し、データ消去証明書発行サービスも行っている。

 15年5月には、電子記録メディア破壊機メーカーの日東造機から、オンサイト・オフサイトデータ物理破壊消去サービスの最優秀会社として「Crush Box プラチナサービスリセラー」の第1号に認定された。

 企業や官公庁のセキュリティ意識やコンプライアンス意識の向上を背景として、中古情報機器の入荷台数が大幅に増加している。そしてデータ消去サービスなども奏功して顧客カバー率が一段と広がり、大手金融機関からの中古情報機器引取回収も本格化している。

 16年1月には、マイナンバーに完全対応したIT機器の回収・データ消去サービスに関して、コンピュータシステムやネットワークシステムのLCMサービス業界大手である都築テクノサービスとのパートナーシップ締結(15年12月から)を発表した。またマイナンバー完全対応のデータ消去サービスに関して、米国方式のハードディスク破壊サービス(NSA/DoD準拠のV字型破壊)を開始すると発表した。

■買取・回収サービスを強化

 14年10月には、企業・官公庁・自治体での使用済みIT機器の回収からデータ消去までの一連の作業を大幅に効率化する、日本初のWebサービス「P−Bridge」の無償提供を開始した。IT資産管理ソフト大手エムオーテックス社とデータ連携し、当社の引取回収サービスの提供価値を高める戦略だ。

 なお「P−Bridge」に関して15年2月に特許出願し、15年10月には特許を取得した。今後は「P−Bridge」をソリューション・プラットフォームと位置付けて新たなサービスも投入する方針だ。そして16年1月には、IT機器処分管理WEBサービス「P−Bridge」と、情報システム部門向けWEBメディア「ジョーシス」を連携して、双方の会員アカウントを共通化した。

 15年4月には、イオンリテールとApple製品等の下取りサービスにおいて協業した。イオンリテールが運営するApple製品専門店「NEWCOM(ニューコム)イオンレイクタウン店」(埼玉県越谷市)で、下取りサービスを協業で展開して仕入強化に繋げる。

 15年12月にはiPhoneおよびiPadの個人向け買取サービスを強化するため、従来の直営店での店頭買取に加えて、専用Webページ「R−mobile」を設置して買取受付を開始した。

■リユースの社会的取り組みを強化

 14年11月には、Windowsクラスルーム協議会の「Windowsクラスルーム包括プログラム」のサービスメニューとして「教育機関のお客様向けECOサービス」を展開すると発表した。教育現場におけるICT機器導入時・処分時のコスト削減サービスや、ICT機器処分時の情報漏洩などセキュリティリスクを軽減するサービスを教育機関向けに提供する。

 15年7月には特定非営利活動法人.sopa.jpと共に、子どもの学習支援と企業の使用済みパソコンの最活用を行うCSRプログラム「リユースforキッズ」の開始を発表した。なお「リユースforキッズ」の取り組みは環境省の「平成27年度使用済製品等のリユースに関するモデル事業」として採択された。

■周辺領域への事業展開も推進

 中期成長に向けて、モバイル・IoT・マイナンバーなど技術革新・社会的要請に対応した、新たなレンタル市場・リユース市場・周辺事業への展開も推進している。

 15年10月には、光通信<9435>と合弁会社2B(トゥー ビー)を設立して、BtoB専門のMVNO(仮想移動体通信事業者)事業に進出(営業開始11月1日)した。出資比率は当社51%、光通信49%である。そして16年1月には法人向け通信サービス「Bizmo」第2弾として、最新モバイル端末の商品ラインナップを拡充した。

 15年10月にはドローン(無人航空機)の法人向けレンタルを11月から開始すると発表した。世界のドローンのトップシェアメーカーであるDJI社製の最新モデル「ファントム3」を貸し出す。また企業のマイナンバー制度対策をワンストップでサポートする「マイナンバー安心パック」を11月から提供開始すると発表した。

 3月16日にはthisis(東京都)と協業して、レンタルアート(法人向けにインテリアとして展示する絵画をレンタルするサービス)を開始すると発表した。月額レンタル料は一律3000円である。若手アーティストの育成支援として、展示場所の確保およびレンタル月額料金の一部を還元するプログラムとなっている。

■中古情報機器の流通量の影響を受けやすい収益構造

 15年5月期の四半期別推移を見ると、売上高は第1四半期(6月〜8月)11億50百万円、第2四半期(9月〜11月)10億86百万円、第3四半期(12月〜2月)10億52百万円、第4四半期(3月〜5月)12億03百万円、営業利益は第1四半期1億19百万円、第2四半期32百万円、第3四半期36百万円、第4四半期40百万円だった。

 中古情報機器の流通量の影響を受けやすい収益構造である。15年5月期の売上総利益率は46.7%で14年5月期比4.6ポイント低下、販管費比率は41.7%で同2.6ポイント低下、ROEは9.7%で同0.8ポイント低下、自己資本比率は62.8%で同6.1ポイント低下した。配当性向は45.4%だった。

■16年5月期第2四半期累計は大幅減益

 今期(16年5月期)第2四半期累計(6月〜11月)の連結業績は、売上高が前年同期比3.4%減の21億60百万円、営業利益が同79.5%減の30百万円、経常利益が同74.2%減の41百万円、純利益が同65.3%減の36百万円だった。

 期初計画(7月15日公表)を下回る大幅減収減益だった。売上高は2億29百万円、営業利益は79百万円、経常利益は73百万円、純利益は40百万円下回った。14年4月の「WindowsXP」サポート終了に伴う入れ替え需要の反動減が想定以上に大きかったことに加えて、円安に伴う新品パソコンの価格高止まりなどで国内ビジネス系パソコンの出荷台数が大幅に減少し、ビジネス系使用済み情報機器の排出台数が大幅に減少したことも影響した。

 大幅減収による売上総利益の減少や、仕入競争激化による売上総利益率の低下などで大幅減益だった。売上総利益率は44.7%で同4.3ポイント低下、販管費比率は43.3%で同1.0ポイント上昇した。特別利益では保険解約返戻金14百万円を計上した。

 セグメント別に見ると、引取回収・販売事業は売上高が同7.7%減の18億07百万円、営業利益が8百万円の赤字(前年同期は1億46百万円の黒字)だった。使用済みIT機器の回収減少が影響した。レンタル事業は営業強化策が奏功して売上高が同27.5%増の3億53百万円、営業利益が同9.1倍の39百万円だった。

 なお四半期別の業績推移を見ると、売上高は第1四半期(6月〜8月)10億70百万円、第2四半期(9月〜11月)10億90百万円、営業利益は第1四半期5百万円、第2四半期25百万円だった。

■16年5月期通期は増収増益予想

 今期(16年5月期)通期の連結業績予想は、前回予想(7月15日公表)を据え置いて、売上高が前期比11.3%増の50億円、営業利益が同36.3%増の3億10百万円、経常利益が同29.9%増の3億18百万円、純利益が同16.7%増の2億12百万円としている。

 第2四半期累計が計画を下回ったが、使用済みIT機器の回収は15年11月から回復基調のようだ。さらに展示会への出展拡大やWebプロモーションの強化など顧客拡大策・営業強化策を継続実施し、中古モバイル販売の拡大、データ消去や消去証明書サービスなどの強化の効果も見込んでいる。

 配当予想(7月15日公表)は同3円増配の年間19円(期末一括)としている。予想配当性向は46.2%となる。配当については継続的な利益還元を基本としたうえで業績連動型の配当方式を採用し、当期純利益の30%以上を配当性向の目安として決定することを基本方針としている。

 通期会社予想に対する第2四半期累計の進捗率は売上高が43.2%、営業利益が9.7%、経常利益が12.9%、純利益が17.0%である。低水準のため通期下振れに注意が必要だが、下期の挽回に期待したい。

■中期経営計画で18年5月期ROE10%以上目標

 15年7月に中期経営計画「VISION2018」を発表し、次の3ヶ年を「持続的成長・高い収益性を可能とする新たな事業モデルへのステップ」と位置付けた。また東証1部への市場変更も目指すとしている。

 成長への基本戦略は、競争優位の確立と営業マーケティング強化による顧客拡大、モバイル・IoT・マイナンバーなど技術革新・社会的要請に対応した新たなレンタル市場・リユース市場・周辺事業の創出と展開、レンタル事業の拡大とリユース事業との相乗効果の発揮、戦略実行力の強化と自律型組織・人財への変革としている。

 そして経営目標値には18年5月期売上高65億円、営業利益6億円、営業利益率9.2%、ROE10.0%以上を掲げている。リユース市場の拡大も背景として収益拡大が期待される。

■株価は調整一巡して出直り

 株価の動きを見ると、2月16日の昨年来安値445円から切り返し、3月22日には704円まで上伸する場面があった。調整一巡したようだ。

 3月30日の終値661円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS41円15銭で算出)は16倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間19円で算出)は2.9%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS371円92銭で算出)は1.8倍近辺である。時価総額は約34億円である。

 日足チャートで見ると25日移動平均線を突破し、25日移動平均線が上向きに転じている。また週足チャートで見ると13週移動平均線に続いて26週移動平均線を突破した。強基調への転換を確認した形だ。マイナンバー関連、サイバーセキュリティ関連、インバウンド需要関連、MVNO関連などテーマ性は多彩である。5月期末一括で2%台後半の予想配当利回りも注目点だ。調整が一巡して出直り展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[3月01日更新]

パシフィックネットの16年5月期通期は増収増益予想

 パシフィックネット<3021>(東マ)は中古パソコン・モバイル機器のリユース・データ消去を主力とするセキュリティサービス企業である。中期成長に向けて周辺領域への展開も強化している。16年5月期通期は増収増益予想だ。株価は地合い悪化も影響して安値圏だが、調整が一巡して出直り展開だろう。マイナンバー関連、サイバーセキュリティ関連、インバウンド需要関連、MVNO関連などテーマ性は多彩であり、3%台の予想配当利回りも評価材料だ。出直り展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)

■中古情報機器の引取回収・販売などリユース・データ消去事業を展開

 中古パソコン・モバイル機器のリユース・データ消去を展開するセキュリティサービス提供企業である。パソコン、タブレット端末、スマートフォンなど中古情報機器の引取回収・販売事業を主力として、レンタル事業も展開している。

 13年10月に旗艦店としてオープンした「PC−NETアキバ本店」や、15年7月オープンした「PCNET秋葉原ジャンク通り店」など全国主要都市に10店舗を展開している。なおインバウンド需要に対応して15年5月期に7店舗を免税店化した。

 主要仕入先のリース・レンタル会社や一般企業からの引取回収強化、生産性向上、業務プロセス効率化などで収益力を高めている。

■データ消去・処分サービスなどセキュリティ体制に強み

 全国主要都市の引取回収拠点や、ISO27001(ISMS)およびプライバシーマークに準拠した情報漏洩防止のためのセキュリティ体制に強みを持っている。IT機器のデータ消去・処分サービスでは、マイナンバー制度のガイドラインに完全対応し、データ消去証明書発行サービスも行っている。

 15年5月には、電子記録メディア破壊機メーカーの日東造機から、オンサイト・オフサイトデータ物理破壊消去サービスの最優秀会社として「Crush Box プラチナサービスリセラー」の第1号に認定された。

 企業や官公庁のセキュリティ意識やコンプライアンス意識の向上を背景として、中古情報機器の入荷台数が大幅に増加している。そしてデータ消去サービスなども奏功して顧客カバー率が一段と広がり、大手金融機関からの中古情報機器引取回収も本格化している。

 16年1月には、マイナンバーに完全対応したIT機器の回収・データ消去サービスに関して、コンピュータシステムやネットワークシステムのLCMサービス業界大手である都築テクノサービスとのパートナーシップ締結(15年12月から)を発表した。またマイナンバー完全対応のデータ消去サービスに関して、米国方式のハードディスク破壊サービス(NSA/DoD準拠のV字型破壊)を開始すると発表した。

■買取・回収サービスを強化

 14年10月には、企業・官公庁・自治体での使用済みIT機器の回収からデータ消去までの一連の作業を大幅に効率化する、日本初のWebサービス「P−Bridge」の無償提供を開始した。IT資産管理ソフト大手エムオーテックス社とデータ連携し、当社の引取回収サービスの提供価値を高める戦略だ。

 なお「P−Bridge」に関して15年2月に特許出願し、15年10月には特許を取得した。今後は「P−Bridge」をソリューション・プラットフォームと位置付けて新たなサービスも投入する方針だ。そして16年1月には、IT機器処分管理WEBサービス「P−Bridge」と、情報システム部門向けWEBメディア「ジョーシス」を連携して、双方の会員アカウントを共通化した。

 15年4月には、イオンリテールとApple製品等の下取りサービスにおいて協業した。イオンリテールが運営するApple製品専門店「NEWCOM(ニューコム)イオンレイクタウン店」(埼玉県越谷市)で、下取りサービスを協業で展開して仕入強化に繋げる。

 15年12月にはiPhoneおよびiPadの個人向け買取サービスを強化するため、従来の直営店での店頭買取に加えて、専用Webページ「R−mobile」を設置して買取受付を開始した。

■リユースの社会的取り組みを強化

 14年11月には、Windowsクラスルーム協議会の「Windowsクラスルーム包括プログラム」のサービスメニューとして「教育機関のお客様向けECOサービス」を展開すると発表した。教育現場におけるICT機器導入時・処分時のコスト削減サービスや、ICT機器処分時の情報漏洩などセキュリティリスクを軽減するサービスを教育機関向けに提供する。

 15年7月には特定非営利活動法人.sopa.jpと共に、子どもの学習支援と企業の使用済みパソコンの最活用を行うCSRプログラム「リユースforキッズ」の開始を発表した。なお「リユースforキッズ」の取り組みは環境省の「平成27年度使用済製品等のリユースに関するモデル事業」として採択された。

■周辺領域への事業展開も推進

 中期成長に向けて、モバイル・IoT・マイナンバーなど技術革新・社会的要請に対応した、新たなレンタル市場・リユース市場・周辺事業への展開も推進している。

 15年10月には、光通信<9435>と合弁会社2B(トゥー ビー)を設立して、BtoB専門のMVNO(仮想移動体通信事業者)事業に進出(営業開始11月1日)した。出資比率は当社51%、光通信49%である。そして16年1月には法人向け通信サービス「Bizmo」第2弾として、最新モバイル端末の商品ラインナップを拡充した。

 15年10月にはドローン(無人航空機)の法人向けレンタルを11月から開始すると発表した。世界のドローンのトップシェアメーカーであるDJI社製の最新モデル「ファントム3」を貸し出す。また企業のマイナンバー制度対策をワンストップでサポートする「マイナンバー安心パック」を11月から提供開始すると発表した。

■中古情報機器の流通量の影響を受けやすい収益構造

 15年5月期の四半期別推移を見ると、売上高は第1四半期(6月〜8月)11億50百万円、第2四半期(9月〜11月)10億86百万円、第3四半期(12月〜2月)10億52百万円、第4四半期(3月〜5月)12億03百万円、営業利益は第1四半期1億19百万円、第2四半期32百万円、第3四半期36百万円、第4四半期40百万円だった。

 中古情報機器の流通量の影響を受けやすい収益構造である。15年5月期の売上総利益率は46.7%で14年5月期比4.6ポイント低下、販管費比率は41.7%で同2.6ポイント低下、ROEは9.7%で同0.8ポイント低下、自己資本比率は62.8%で同6.1ポイント低下した。配当性向は45.4%だった。

■16年5月期第2四半期累計は大幅減益

 今期(16年5月期)第2四半期累計(6月〜11月)の連結業績は、売上高が前年同期比3.4%減の21億60百万円、営業利益が同79.5%減の30百万円、経常利益が同74.2%減の41百万円、純利益が同65.3%減の36百万円だった。

 期初計画(7月15日公表)を下回る大幅減収減益だった。売上高は2億29百万円、営業利益は79百万円、経常利益は73百万円、純利益は40百万円下回った。14年4月の「WindowsXP」サポート終了に伴う入れ替え需要の反動減が想定以上に大きかったことに加えて、円安に伴う新品パソコンの価格高止まりなどで国内ビジネス系パソコンの出荷台数が大幅に減少し、ビジネス系使用済み情報機器の排出台数が大幅に減少したことも影響した。

 大幅減収による売上総利益の減少や、仕入競争激化による売上総利益率の低下などで大幅減益だった。売上総利益率は44.7%で同4.3ポイント低下、販管費比率は43.3%で同1.0ポイント上昇した。特別利益では保険解約返戻金14百万円を計上した。

 セグメント別に見ると、引取回収・販売事業は売上高が同7.7%減の18億07百万円、営業利益が8百万円の赤字(前年同期は1億46百万円の黒字)だった。使用済みIT機器の回収減少が影響した。レンタル事業は営業強化策が奏功して売上高が同27.5%増の3億53百万円、営業利益が同9.1倍の39百万円だった。

 なお四半期別の業績推移を見ると、売上高は第1四半期(6月〜8月)10億70百万円、第2四半期(9月〜11月)10億90百万円、営業利益は第1四半期5百万円、第2四半期25百万円だった。

■16年5月期通期は増収増益予想

 今期(16年5月期)通期の連結業績予想(7月15日公表)は、売上高が前期比11.3%増の50億円、営業利益が同36.3%増の3億10百万円、経常利益が同29.9%増の3億18百万円、そして純利益が同16.7%増の2億12百万円としている。

 第2四半期累計が計画を下回ったが、使用済みIT機器の回収は15年11月から回復基調のようだ。さらに展示会への出展拡大やWebプロモーションの強化など顧客拡大策・営業強化策を継続実施し、中古モバイル販売の拡大、データ消去や消去証明書サービスなどの強化の効果も見込んでいる。

 配当予想(7月15日公表)は同3円増配の年間19円(期末一括)としている。予想配当性向は46.2%となる。配当については、継続的な利益還元を基本としたうえで業績連動型の配当方式を採用し、当期純利益の30%以上を配当性向の目安として決定することを基本方針としている。

 通期会社予想に対する第2四半期累計の進捗率は売上高が43.2%、営業利益が9.7%、経常利益が12.9%、純利益が17.0%である。低水準のため通期下振れに注意が必要だが、下期の挽回に期待したい。

■中期経営計画で18年5月期ROE10%以上目標

 15年7月に中期経営計画「VISION2018」を発表し、次の3ヶ年を「持続的成長・高い収益性を可能とする新たな事業モデルへのステップ」と位置付けた。また東証1部への市場変更も目指すとしている。

 成長への基本戦略は、競争優位の確立と営業マーケティング強化による顧客拡大、モバイル・IoT・マイナンバーなど技術革新・社会的要請に対応した新たなレンタル市場・リユース市場・周辺事業の創出と展開、レンタル事業の拡大とリユース事業との相乗効果の発揮、戦略実行力の強化と自律型組織・人財への変革としている。

 そして経営目標値には18年5月期売上高65億円、営業利益6億円、営業利益率9.2%、ROE10.0%以上を掲げている。リユース市場の拡大も背景として収益拡大が期待される。

■株価は調整一巡して出直り

 株価の動きを見ると、地合い悪化も影響して水準を切り下げ、2月16日には昨年来安値となる445円まで下押す場面があった。その後は500円台に戻し、26日には528円まで上伸する場面があった。調整一巡したようだ。

 2月26日の終値519円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS41円15銭で算出)は12〜13倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間19円で算出)は3.7%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS371円92銭で算出)は1.4倍近辺である。時価総額は約27億円である。

 日足チャートで見ると25日移動平均線を突破した。また週足チャートで見ると安値圏で陽線を立てて調整一巡感を強めている。マイナンバー関連、サイバーセキュリティ関連、インバウンド需要関連、MVNO関連などテーマ性は多彩であり、3%台の予想配当利回りも評価材料だ。出直り展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[01月25日更新]

パシフィックネットの16年5月期第2四半期累計は大幅減益だが、通期は増益予想を据え置き

 パシフィックネット<3021>(東マ)は中古パソコン・モバイル機器のリユース・データ消去を主力とするセキュリティサービス企業で、周辺領域への展開も強化している。16年5月期第2四半期累計(6月〜11月)は大幅減益だったが、通期は増収増益予想だ。株価は急落したが15年7月の昨年来安値を割り込まず、売り一巡感を強めている。マイナンバー関連、サイバーセキュリティ関連、インバウンド需要関連、MVNO関連などテーマ性は多彩であり、3%台の配当利回りも見直して反発のタイミングだろう。

■中古情報機器の引取回収・販売などリユース・データ消去事業を展開

 中古パソコン・モバイル機器のリユース・データ消去を展開するセキュリティサービス提供企業である。パソコン、タブレット端末、スマートフォンなど中古情報機器の引取回収・販売事業を主力として、レンタル事業も展開している。

 13年10月に旗艦店としてオープンした「PC−NETアキバ本店」や、15年7月オープンした「PCNET秋葉原ジャンク通り店」など全国主要都市に10店舗を展開している。なおインバウンド需要に対応して15年5月期に7店舗を免税店化した。

 主要仕入先のリース・レンタル会社や一般企業からの引取回収強化、生産性向上、業務プロセス効率化などで収益力を高めている。

■データ消去・処分サービスなどセキュリティ体制に強み

 全国主要都市の引取回収拠点や、ISO27001(ISMS)およびプライバシーマークに準拠した情報漏洩防止のためのセキュリティ体制に強みを持っている。IT機器のデータ消去・処分サービスでは、マイナンバー制度のガイドラインに完全対応し、データ消去証明書発行サービスも行っている。

 15年5月には、電子記録メディア破壊機メーカーの日東造機から、オンサイト・オフサイトデータ物理破壊消去サービスの最優秀会社として「Crush Box プラチナサービスリセラー」の第1号に認定された。

 企業や官公庁のセキュリティ意識やコンプライアンス意識の向上を背景として、中古情報機器の入荷台数が大幅に増加している。そしてデータ消去サービスなども奏功して顧客カバー率が一段と広がり、大手金融機関からの中古情報機器引取回収も本格化している。

 なお1月19日には、マイナンバー完全対応のデータ消去サービスに関して、米国方式のハードディスク破壊サービス(NSA/DoD準拠のV字型破壊)を開始すると発表した。

■買取・回収サービスを強化

 14年10月には、企業・官公庁・自治体での使用済みIT機器の回収からデータ消去までの一連の作業を大幅に効率化する、日本初のWebサービス「P−Bridge」の無償提供を開始した。IT資産管理ソフト大手エムオーテックス社とデータ連携し、当社の引取回収サービスの提供価値を高める戦略だ。

 なお「P−Bridge」に関して15年2月に特許出願し、15年10月には特許を取得した。今後は「P−Bridge」をソリューション・プラットフォームと位置付けて新たなサービスも投入する方針だ。そして16年1月には、IT機器処分管理WEBサービス「P−Bridge」と、情報システム部門向けWEBメディア「ジョーシス」を連携して、双方の会員アカウントを共通化した。

 15年4月には、イオンリテールとApple製品等の下取りサービスにおいて協業した。イオンリテールが運営するApple製品専門店「NEWCOM(ニューコム)イオンレイクタウン店」(埼玉県越谷市)で、下取りサービスを協業で展開して仕入強化に繋げる。

 15年12月にはiPhoneおよびiPadの個人向け買取サービスを強化するため、従来の直営店での店頭買取に加えて、専用Webページ「R−mobile」を設置して買取受付を開始した。

■リユースの社会的取り組みを強化

 14年11月には、Windowsクラスルーム協議会の「Windowsクラスルーム包括プログラム」のサービスメニューとして「教育機関のお客様向けECOサービス」を展開すると発表した。教育現場におけるICT機器導入時・処分時のコスト削減サービスや、ICT機器処分時の情報漏洩などセキュリティリスクを軽減するサービスを教育機関向けに提供する。

 15年7月には特定非営利活動法人.sopa.jpと共に、子どもの学習支援と企業の使用済みパソコンの最活用を行うCSRプログラム「リユースforキッズ」の開始を発表した。なお「リユースforキッズ」の取り組みは環境省の「平成27年度使用済製品等のリユースに関するモデル事業」として採択された。

■周辺領域への事業展開も推進

 持続的な成長に向けて、モバイル・IoT・マイナンバーなど技術革新・社会的要請に対応した、新たなレンタル市場・リユース市場・周辺事業への展開も推進している。

 15年10月には、光通信<9435>と合弁会社2B(トゥー ビー)を設立して、BtoB専門のMVNO(仮想移動体通信事業者)事業に進出(営業開始11月1日)した。出資比率は当社51%、光通信49%である。そして16年1月には法人向け通信サービス「Bizmo」第2弾として、最新モバイル端末の商品ラインナップを拡充した。

 15年10月にはドローン(無人航空機)の法人向けレンタルを11月から開始すると発表した。世界のドローンのトップシェアメーカーであるDJI社製の最新モデル「ファントム3」を貸し出す。また企業のマイナンバー制度対策をワンストップでサポートする「マイナンバー安心パック」を11月から提供開始すると発表した。

 1月13日には、マイナンバーに完全対応したIT機器の回収・データ消去サービスに関して、コンピュータシステムやネットワークシステムのLCMサービス業界大手である都築テクノサービスとのパートナーシップ締結(15年12月から)を発表した。

■中古情報機器の流通量の影響を受けやすい収益構造

 15年5月期の四半期別推移を見ると、売上高は第1四半期(6月〜8月)11億50百万円、第2四半期(9月〜11月)10億86百万円、第3四半期(12月〜2月)10億52百万円、第4四半期(3月〜5月)12億03百万円、営業利益は第1四半期1億19百万円、第2四半期32百万円、第3四半期36百万円、第4四半期40百万円だった。

 中古情報機器の流通量の影響を受けやすい収益構造である。また15年5月期のROEは9.7%で14年5月期比0.8ポイント低下、自己資本比率は62.8%で同6.1ポイント低下した。配当性向は45.4%だった。

■16年5月期第2四半期累計は大幅減益

 1月14日に発表した今期(16年5月期)第2四半期累計(6月〜11月)の連結業績は、売上高が前年同期比3.4%減の21億60百万円となり、営業利益が同79.5%減の30百万円、経常利益が同74.2%減の41百万円、そして純利益が同65.3%減の36百万円だった。

 期初計画(7月15日公表)を下回る大幅減収減益だった。売上高は2億29百万円、営業利益は79百万円、経常利益は73百万円、純利益は40百万円下回った。14年4月の「WindowsXP」サポート終了に伴う入れ替え需要の反動減が想定以上に大きかったことに加えて、円安に伴う新品パソコンの価格高止まりなどで国内ビジネス系パソコンの出荷台数が大幅に減少し、ビジネス系使用済み情報機器の排出台数が大幅に減少したことも影響した。

 大幅減収による売上総利益の減少や、仕入競争激化による売上総利益率の低下などで大幅減益だった。売上総利益率は44.7%で同4.3ポイント低下、販管費比率は43.3%で同1.0ポイント上昇した。特別利益では保険解約返戻金14百万円を計上した。

 セグメント別に見ると、引取回収・販売事業は売上高が同7.7%減の18億07百万円、営業利益が8百万円の赤字(前年同期は1億46百万円の黒字)、レンタル事業は営業強化策が奏功して売上高が同27.5%増の3億53百万円、営業利益が同9.1倍の39百万円だった。

 四半期別の推移を見ると、売上高は第1四半期(6月〜8月)10億70百万円、第2四半期(9月〜11月)10億90百万円、営業利益は第1四半期5百万円、第2四半期25百万円だった。

■16年5月期通期は増収増益予想を据え置き

 今期(16年5月期)通期の連結業績予想については、前回予想(7月15日公表)を据え置いて、売上高が前期比11.3%増の50億円、営業利益が同36.3%増の3億10百万円、経常利益が同29.9%増の3億18百万円、そして純利益が同16.7%増の2億12百万円としている。

 第2四半期累計が計画を下回ったが、15年11月から12月にかけては前年同月を上回る回収台数を確保しており、使用済み情報機器の排出市場は回復基調としている。さらに顧客拡大策・営業強化策の継続実施、IT機器レンタル強化、新たなサービス展開などの効果を見込んでいる。

 配当予想(7月15日公表)は同3円増配の年間19円(期末一括)としている。予想配当性向は46.2%となる。配当については、継続的な利益還元を基本としたうえで業績連動型の配当方式を採用し、当期純利益の30%以上を配当性向の目安として決定することを基本方針としている。

 通期会社予想に対する第2四半期累計の進捗率は売上高が43.2%、営業利益が9.7%、経常利益が12.9%、純利益が17.0%である。低水準のため通期下振れに注意が必要だが、下期の挽回に期待したい。

■中期経営計画で18年5月期ROE10%以上目標

 15年7月に中期経営計画「VISION2018」を発表し、次の3ヶ年を「持続的成長・高い収益性を可能とする新たな事業モデルへのステップ」と位置付けた。また東証1部への市場変更も目指すとしている。

 成長への基本戦略は、競争優位の確立と営業マーケティング強化による顧客拡大、モバイル・IoT・マイナンバーなど技術革新・社会的要請に対応した新たなレンタル市場・リユース市場・周辺事業の創出と展開、レンタル事業の拡大とリユース事業との相乗効果の発揮、戦略実行力の強化と自律型組織・人財への変革としている。

 そして経営目標値には18年5月期売上高65億円、営業利益6億円、営業利益率9.2%、ROE10.0%以上を掲げている。リユース市場の拡大も背景として収益拡大が期待される。

■株価は売り一巡して反発のタイミング

 株価の動きを見ると地合い悪化も影響して700円近辺でのモミ合いから下放れ、さらに第2四半期累計の大幅減益を嫌気して1月18日には497円まで下押した。ただし15年7月の昨年来安値456円を割り込まず、その後は500円近辺で推移している。失望売りは概ね一巡したようだ。

 1月22日の終値528円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS41円15銭で算出)は12〜13倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間19円で算出)は3.6%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS371円92銭で算出)は1.4倍近辺である。時価総額は約27億円である。

 日足チャートで見ると25日移動平均線に対するマイナス乖離率が15%程度と売られ過ぎ感の強い水準だ。また週足チャートで見ると52週移動平均線を割り込んだが、500円近辺が下値支持線の形だ。マイナンバー関連、サイバーセキュリティ関連、インバウンド需要関連、MVNO関連などテーマ性は多彩であり、3%台の配当利回りも見直して反発のタイミングだろう。

(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[12月16日更新]

パシフィックネットはテーマ性多彩で2%台後半の予想配当利回りも見直し

 パシフィックネット<3021>(東マ)は、中古パソコン・モバイル機器のリユース・データ消去を展開するセキュリティサービス提供企業で、周辺領域への事業展開も推進している。株価は10月急伸後の調整局面だが売り一巡感を強めている。マイナンバー関連、サイバーセキュリティ関連、インバウンド需要関連、MVNO関連などテーマ性は多彩であり、2%台後半の配当利回りも見直して反発が期待される。

■中古情報機器の引取回収・販売などリユース・データ消去事業を展開

 中古パソコン・モバイル機器のリユース・データ消去を展開するセキュリティサービス提供企業である。パソコン、タブレット端末、スマートフォンなど中古情報機器の引取回収・販売事業を主力として、レンタル事業も展開している。

 13年10月に旗艦店としてオープンした「PC−NETアキバ本店」や、15年7月オープンした「PCNET秋葉原ジャンク通り店」など全国主要都市に10店舗を展開している。なおインバウンド需要に対応して15年5月期に7店舗を免税店化した。

 主要仕入先のリース・レンタル会社や一般企業からの引取回収強化、生産性向上、業務プロセス効率化などで収益力を高めている。

■データ消去・処分サービスなどセキュリティ体制に強み

 全国主要都市の引取回収拠点や、ISO27001(ISMS)およびプライバシーマークに準拠した情報漏洩防止のためのセキュリティ体制に強みを持っている。IT機器のデータ消去・処分サービスはマイナンバー制度のガイドラインに完全対応し、データ消去証明書発行サービスも行っている。

 企業や官公庁のセキュリティ意識やコンプライアンス意識の向上を背景として、中古情報機器の入荷台数が大幅に増加している。そしてデータ消去サービスなども奏功して顧客カバー率が一段と広がり、大手金融機関からの中古情報機器引取回収も本格化している。

 14年10月には企業・官公庁・自治体での使用済みIT機器の回収からデータ消去までの一連の作業を大幅に効率化する日本初のWebサービス「P−Bridge」の無償提供を開始した。IT資産管理ソフト大手エムオーテックス社とデータ連携し、当社の引取回収サービスの提供価値を高める戦略だ。

 なお「P−Bridge」に関して15年2月に特許出願し、15年10月には特許を取得した。今後は「P−Bridge」をソリューション・プラットフォームと位置付けて新たなサービスも投入する方針だ。

 15年5月には、電子記録メディア破壊機メーカーの日東造機から、オンサイト・オフサイトデータ物理破壊消去サービスの最優秀会社として「Crush Box プラチナサービスリセラー」の第1号に認定された。

■リユースの社会的取り組みを強化

 14年11月には、Windowsクラスルーム協議会の「Windowsクラスルーム包括プログラム」のサービスメニューとして「教育機関のお客様向けECOサービス」を展開すると発表した。教育現場におけるICT機器導入時・処分時のコスト削減サービスや、ICT機器処分時の情報漏洩などセキュリティリスクを軽減するサービスを教育機関向けに提供する。

 15年4月にはイオンリテールとApple製品等の下取りサービスにおいて協業した。イオンリテールが運営するApple製品専門店「NEWCOM(ニューコム)イオンレイクタウン店」(埼玉県越谷市)における下取りサービスを協業で展開して仕入強化に繋げる。

 15年7月には特定非営利活動法人.sopa.jpと共に、子どもの学習支援と企業の使用済みパソコンの最活用を行うCSRプログラム「リユースforキッズ」の開始を発表した。なお「リユースforキッズ」の取り組みは環境省の「平成27年度使用済製品等のリユースに関するモデル事業」として採択された。

■周辺領域への事業展開も推進

 持続的な成長に向けて、モバイル・IoT・マイナンバーなど技術革新・社会的要請に対応した新たなレンタル市場・リユース市場・周辺事業への展開も推進している。

 15年10月には光通信<9435>と合弁会社2B(トゥー ビー)を設立して、BtoB専門のMVNO(仮想移動体通信事業者)事業に進出(営業開始11月1日)すると発表した。出資比率は当社51%、光通信49%である。

 15年10月にはドローン(無人航空機)の法人向けレンタルを11月から開始すると発表した。世界のドローンのトップシェアメーカーであるDJI社製の最新モデル「ファントム3」を貸し出す。また企業のマイナンバー制度対策をワンストップでサポートする「マイナンバー安心パック」を11月から提供開始すると発表した。

■中古情報機器の流通量の影響を受けやすい収益構造

 なお15年5月期の四半期別推移を見ると、売上高は第1四半期(6月〜8月)11億50百万円、第2四半期(9月〜11月)10億86百万円、第3四半期(12月〜2月)10億52百万円、第4四半期(3月〜5月)12億03百万円、営業利益は第1四半期1億19百万円、第2四半期32百万円、第3四半期36百万円、第4四半期40百万円だった。

 中古情報機器の流通量の影響を受けやすい収益構造である。また15年5月期の配当性向は45.4%だった。ROEは14年5月期比0.8ポイント低下して9.7%、自己資本比率は同6.1ポイント低下して62.8%となった。

■16年5月期第1四半期は大幅減益、通期は増益予想

 今期(16年5月期)の連結業績予想(7月15日公表)は売上高が前期比11.3%増の50億円、営業利益が同36.3%増の3億10百万円、経常利益が同29.9%増の3億18百万円、純利益が同16.7%増の2億12百万円としている。

 中古パソコンは「WindowsXP」サポート終了に伴う入れ替え需要反動減の状況が続くが、官公庁・企業におけるセキュリティ意識の高まりを背景に、データ消去サービスなど顧客対応強化策を推進する。また中古モバイル機器市場が拡大基調であることや、レンタル事業の受注残高が増加基調であることも寄与して増収増益予想としている。マイナンバー関連やインバウンド関連の需要も期待される。

 なお配当予想(7月15日公表)は同3円増配の年間19円(期末一括)としている。予想配当性向は46.2%となる。配当については、継続的な利益還元を基本としたうえで業績連動型の配当方式を採用し、当期純利益の30%以上を配当性向の目安として決定することを基本方針としている。

 第1四半期(6月〜8月)は、売上高が前年同期比6.9%減の10億70百万円、営業利益が同95.2%減の5百万円、経常利益が同89.3%減の13百万円、純利益が同93.0%減の5百万円だった。

 中古モバイル機器は調達、卸販売、個人向け販売が好調に推移したが、14年4月の「WindowsXP」サポート終了に伴う入れ替え需要の反動減、円安によるパソコン価格の高止まり、新OS「Windows10」リリースを見据えた買い控えの発生などの影響で、企業等からの中古パソコンの排出台数が急激に落ち込んだようだ。また持続的成長が可能な事業構造への転換を図るための諸施策と先行投資を積極的に推進したため、各利益とも大幅減益となった。

 セグメント別に見ると、主力の引取回収・販売事業は中古パソコン入荷減の影響で売上高が同12.3%減の8億95百万円、営業利益が16百万円の赤字(前年同期は1億19百万円の黒字)、レンタル事業は営業強化が奏功して売上高が同35.5%増の1億74百万円、営業利益が22百万円(同0百万円の赤字)だった。なおレンタル事業の第1四半期末時点の受注残高は同2.0倍の10億66百万円となった。

 通期会社予想に対する第1四半期の進捗率は売上高が21.4%、営業利益が1.6%、経常利益が4.1%、純利益が2.4%と低水準だ。しかし期初時点で下期偏重の計画であり、下期の挽回が期待される。

■中期経営計画で18年5月期ROE10%以上目標

 15年7月に中期経営計画「VISION2018」を発表した。次の3ヶ年を「持続的成長・高い収益性を可能とする新たな事業モデルへのステップ」と位置付けた。また東証1部への市場変更も目指すとしている。

 成長への基本戦略は、競争優位の確立と営業マーケティング強化による顧客拡大、モバイル・IoT・マイナンバーなど技術革新・社会的要請に対応した新たなレンタル市場・リユース市場・周辺事業の創出と展開、レンタル事業の拡大とリユース事業との相乗効果の発揮、戦略実行力の強化と自律型組織・人財への変革としている。

 そして経営目標値には18年5月期売上高65億円、営業利益6億円、営業利益率9.2%、ROE10.0%以上を掲げている。リユース市場の拡大も背景として収益拡大が期待される。

■株価は調整一巡して切り返す動き

 株価の動きを見ると、MVNO事業への進出発表を好感して急伸し、第1四半期の大幅減益を嫌気して急反落した後の調整局面が続いている。ただし11月以降は概ね700円近辺で推移して売り一巡感を強めている。

 12月15日の終値679円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS41円15銭で算出)は16〜17倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間19円で算出)は2.8%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS371円92銭で算出)は1.8倍近辺である。時価総額は約35億円である。

 週足チャートで見ると26週移動平均線がサポートラインとなって徐々に下値を切り上げている。第1四半期の大幅減益を嫌気した売りはほぼ一巡したようだ。マイナンバー関連、サイバーセキュリティ関連、インバウンド需要関連、MVNO関連などテーマ性は多彩であり、2%台後半の配当利回りも見直して反発が期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[11月26日更新]

パシフィックネットは調整一巡して出直り態勢、テーマ性多彩

 パシフィックネット<3021>(東マ)は、中古パソコン・モバイル機器のリユース・データ消去を展開するセキュリティサービス提供企業で、周辺領域への事業展開も推進している。株価は調整が一巡して出直り態勢のようだ。2%台後半の配当利回り、マイナンバー関連、サイバーセキュリティ関連、インバウンド需要関連、MVNO関連などテーマ性は多彩である。

■中古情報機器の引取回収・販売などリユース・データ消去事業を展開

 中古パソコン・モバイル機器のリユース・データ消去を展開するセキュリティサービス提供企業である。パソコン、タブレット端末、スマートフォンなど中古情報機器の引取回収・販売事業を主力として、レンタル事業も展開している。

 13年10月に旗艦店としてオープンした「PC−NETアキバ本店」や、15年7月オープンした「PCNET秋葉原ジャンク通り店」など全国主要都市に10店舗を展開している。なおインバウンド需要に対応して15年5月期に7店舗を免税店化した。

 主要仕入先のリース・レンタル会社や一般企業からの引取回収強化、生産性向上、業務プロセス効率化などで収益力を高めている。

■データ消去・処分サービスなどセキュリティ体制に強み

 全国主要都市の引取回収拠点や、ISO27001(ISMS)およびプライバシーマークに準拠した情報漏洩防止のためのセキュリティ体制に強みを持っている。IT機器のデータ消去・処分サービスはマイナンバー制度のガイドラインに完全対応し、データ消去証明書発行サービスも行っている。

 企業や官公庁のセキュリティ意識やコンプライアンス意識の向上を背景として、中古情報機器の入荷台数が大幅に増加している。そしてデータ消去サービスなども奏功して顧客カバー率が一段と広がり、大手金融機関からの中古情報機器引取回収も本格化している。

 14年10月には企業・官公庁・自治体での使用済みIT機器の回収からデータ消去までの一連の作業を大幅に効率化する日本初のWebサービス「P−Bridge」の無償提供を開始した。IT資産管理ソフト大手エムオーテックス社とデータ連携し、当社の引取回収サービスの提供価値を高める戦略だ。

 なお「P−Bridge」に関して15年2月に特許出願し、15年10月には特許を取得した。今後は「P−Bridge」をソリューション・プラットフォームと位置付けて新たなサービスも投入する方針だ。

 15年5月には、電子記録メディア破壊機メーカーの日東造機から、オンサイト・オフサイトデータ物理破壊消去サービスの最優秀会社として「Crush Box プラチナサービスリセラー」の第1号に認定された。

■リユースの社会的取り組みを強化

 14年11月には、Windowsクラスルーム協議会の「Windowsクラスルーム包括プログラム」のサービスメニューとして「教育機関のお客様向けECOサービス」を展開すると発表した。教育現場におけるICT機器導入時・処分時のコスト削減サービスや、ICT機器処分時の情報漏洩などセキュリティリスクを軽減するサービスを教育機関向けに提供する。

 15年4月にはイオンリテールとApple製品等の下取りサービスにおいて協業した。イオンリテールが運営するApple製品専門店「NEWCOM(ニューコム)イオンレイクタウン店」(埼玉県越谷市)における下取りサービスを協業で展開して仕入強化に繋げる。

 15年7月には特定非営利活動法人.sopa.jpと共に、子どもの学習支援と企業の使用済みパソコンの最活用を行うCSRプログラム「リユースforキッズ」の開始を発表した。なお「リユースforキッズ」の取り組みは環境省の「平成27年度使用済製品等のリユースに関するモデル事業」として採択された。

■周辺領域への事業展開も推進

 持続的な成長に向けて、モバイル・IoT・マイナンバーなど技術革新・社会的要請に対応した新たなレンタル市場・リユース市場・周辺事業への展開も推進している。

 15年10月には光通信<9435>と合弁会社2B(トゥー ビー)を設立して、BtoB専門のMVNO(仮想移動体通信事業者)事業に進出(営業開始11月1日)すると発表した。出資比率は当社51%、光通信49%である。

 15年10月にはドローン(無人航空機)の法人向けレンタルを11月から開始すると発表した。世界のドローンのトップシェアメーカーであるDJI社製の最新モデル「ファントム3」を貸し出す。また企業のマイナンバー制度対策をワンストップでサポートする「マイナンバー安心パック」を11月から提供開始すると発表した。

■中古情報機器の流通量の影響を受けやすい収益構造

 なお15年5月期の四半期別推移を見ると、売上高は第1四半期(6月〜8月)11億50百万円、第2四半期(9月〜11月)10億86百万円、第3四半期(12月〜2月)10億52百万円、第4四半期(3月〜5月)12億03百万円、営業利益は第1四半期1億19百万円、第2四半期32百万円、第3四半期36百万円、第4四半期40百万円だった。

 中古情報機器の流通量の影響を受けやすい収益構造である。また15年5月期の配当性向は45.4%だった。ROEは14年5月期比0.8ポイント低下して9.7%、自己資本比率は同6.1ポイント低下して62.8%となった。

■16年5月期第1四半期は大幅減益、通期は増益予想

 今期(16年5月期)の連結業績予想(7月15日公表)は売上高が前期比11.3%増の50億円、営業利益が同36.3%増の3億10百万円、経常利益が同29.9%増の3億18百万円、純利益が同16.7%増の2億12百万円としている。

 中古パソコンは「WindowsXP」サポート終了に伴う入れ替え需要反動減の状況が続くが、官公庁・企業におけるセキュリティ意識の高まりを背景に、データ消去サービスなど顧客対応強化策を推進する。また中古モバイル機器市場が拡大基調であることや、レンタル事業の受注残高が増加基調であることも寄与して増収増益予想としている。マイナンバー関連やインバウンド関連の需要も期待される。

 なお配当予想(7月15日公表)は同3円増配の年間19円(期末一括)としている。予想配当性向は46.2%となる。配当については、継続的な利益還元を基本としたうえで業績連動型の配当方式を採用し、当期純利益の30%以上を配当性向の目安として決定することを基本方針としている。

 第1四半期(6月〜8月)は、売上高が前年同期比6.9%減の10億70百万円、営業利益が同95.2%減の5百万円、経常利益が同89.3%減の13百万円、純利益が同93.0%減の5百万円だった。

 中古モバイル機器は調達、卸販売、個人向け販売が好調に推移したが、14年4月の「WindowsXP」サポート終了に伴う入れ替え需要の反動減、円安によるパソコン価格の高止まり、新OS「Windows10」リリースを見据えた買い控えの発生などの影響で、企業等からの中古パソコンの排出台数が急激に落ち込んだ。また持続的成長が可能な事業構造への転換を図るための諸施策と先行投資を積極的に推進したため、各利益とも大幅減益となった。

 セグメント別に見ると、主力の引取回収・販売事業は中古パソコン入荷減の影響で売上高が同12.3%減の8億95百万円、営業利益が16百万円の赤字(前年同期は1億19百万円の黒字)、レンタル事業は営業強化が奏功して売上高が同35.5%増の1億74百万円、営業利益が22百万円(同0百万円の赤字)だった。なおレンタル事業の第1四半期末時点の受注残高は同2.0倍の10億66百万円となった。

 通期会社予想に対する第1四半期の進捗率は売上高が21.4%、営業利益が1.6%、経常利益が4.1%、純利益が2.4%と低水準だ。しかし期初時点で下期偏重の計画であり、第2四半期累計(6月〜11月)の計画は前年同期比26.7%営業減益、同28.9%経常減益、同27.2%最終減益としている。第1四半期の進捗率は低水準だったが下期の挽回が期待される。

■中期経営計画で18年5月期ROE10%以上目標

 15年7月に中期経営計画「VISION2018」を発表した。次の3ヶ年を「持続的成長・高い収益性を可能とする新たな事業モデルへのステップ」と位置付けた。また東証1部への市場変更も目指すとしている。

 成長への基本戦略は、競争優位の確立と営業マーケティング強化による顧客拡大、モバイル・IoT・マイナンバーなど技術革新・社会的要請に対応した新たなレンタル市場・リユース市場・周辺事業の創出と展開、レンタル事業の拡大とリユース事業との相乗効果の発揮、戦略実行力の強化と自律型組織・人財への変革としている。

 そして経営目標値には18年5月期売上高65億円、営業利益6億円、営業利益率9.2%、ROE10.0%以上を掲げている。リユース市場の拡大も背景として収益拡大が期待される。

■株価は調整一巡して切り返す動き

 株価の動きを見ると、MVNO事業への進出発表を好感した10月9日の年初来高値1249円から利益確定売りで反落し、さらに第1四半期の大幅減益を嫌気して11月6日には648円まで調整した。ただしその後は700円近辺で推移して調整一巡感を強めている。

 11月25日の終値742円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS41円15銭で算出)は18倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間19円で算出)は2.6%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS371円92銭で算出)は2.0倍近辺である。なお時価総額は約38億円である。

 日足チャートで見ると25日移動平均線を突破した。また週足チャートで見ると26週移動平均線がサポートラインとなって切り返す動きだ。2%台後半の配当利回り、マイナンバー関連、サイバーセキュリティ関連、インバウンド需要関連、MVNO関連などテーマ性は多彩であり反発のタイミングだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[10月30日更新]

パシフィックネットは第1四半期大幅減益を嫌気した売り一巡、評価材料多彩

 パシフィックネット<3021>(東マ)は、中古パソコン・モバイル機器のリユース・データ消去を展開するセキュリティサービス提供企業で、周辺領域への事業展開も推進している。株価は第1四半期(6月〜8月)の大幅減益を嫌気して急落したが売られ過ぎ感も強めている。2%台後半の配当利回り、マイナンバー関連、サイバーセキュリティ関連、インバウンド需要関連、MVNO関連など評価材料は多彩だ。反発のタイミングだろう。

■中古情報機器の引取回収・販売などリユース・データ消去事業を展開

 中古パソコン・モバイル機器のリユース・データ消去を展開するセキュリティサービス提供企業である。パソコン、タブレット端末、スマートフォンなど中古情報機器の引取回収・販売事業を主力として、レンタル事業も展開している。

 13年10月に旗艦店としてオープンした「PC−NETアキバ本店」や、15年7月オープンした「PCNET秋葉原ジャンク通り店」など全国主要都市に10店舗を展開している。なおインバウンド需要に対応して15年5月期に7店舗を免税店化した。

 主要仕入先のリース・レンタル会社や一般企業からの引取回収強化、生産性向上、業務プロセス効率化などで収益力を高めている。

■データ消去・処分サービスなどセキュリティ体制に強み

 全国主要都市の引取回収拠点や、ISO27001(ISMS)およびプライバシーマークに準拠した情報漏洩防止のためのセキュリティ体制に強みを持っている。IT機器のデータ消去・処分サービスはマイナンバー制度のガイドラインに完全対応し、データ消去証明書発行サービスも行っている。

 企業や官公庁のセキュリティ意識やコンプライアンス意識の向上を背景として、中古情報機器の入荷台数が大幅に増加している。そしてデータ消去サービスなども奏功して顧客カバー率が一段と広がり、大手金融機関からの中古情報機器引取回収も本格化している。

 14年10月には企業・官公庁・自治体での使用済みIT機器の回収からデータ消去までの一連の作業を大幅に効率化する日本初のWebサービス「P−Bridge」の無償提供を開始した。IT資産管理ソフト大手エムオーテックス社とデータ連携し、当社の引取回収サービスの提供価値を高める戦略だ。

 なお「P−Bridge」に関して15年2月に特許出願し、10月21日には特許を取得したと発表した。今後は「P−Bridge」をソリューション・プラットフォームと位置付けて新たなサービスも投入する方針だ。

 15年5月には、電子記録メディア破壊機メーカーの日東造機から、オンサイト・オフサイトデータ物理破壊消去サービスの最優秀会社として「Crush Box プラチナサービスリセラー」の第1号に認定された。

■リユースの社会的取り組みを強化

 14年11月には、Windowsクラスルーム協議会の「Windowsクラスルーム包括プログラム」のサービスメニューとして「教育機関のお客様向けECOサービス」を展開すると発表した。教育現場におけるICT機器導入時・処分時のコスト削減サービスや、ICT機器処分時の情報漏洩などセキュリティリスクを軽減するサービスを教育機関向けに提供する。

 15年4月にはイオンリテールとApple製品等の下取りサービスにおいて協業した。イオンリテールが運営するApple製品専門店「NEWCOM(ニューコム)イオンレイクタウン店」(埼玉県越谷市)における下取りサービスを協業で展開して仕入強化に繋げる。

 15年7月には特定非営利活動法人.sopa.jpと共に、子どもの学習支援と企業の使用済みパソコンの最活用を行うCSRプログラム「リユースforキッズ」の開始を発表した。なお「リユースforキッズ」の取り組みは環境省の「平成27年度使用済製品等のリユースに関するモデル事業」として採択された。

■周辺領域への事業展開も推進

 持続的な成長に向けて、モバイル・IoT・マイナンバーなど技術革新・社会的要請に対応した新たなレンタル市場・リユース市場・周辺事業への展開も推進している。

 15年5月に開催された「第6回教育ITソリューションEXPO」では、サービス面で補完関係にある指紋認証ソリューションのディー・ディー・エス<3782>と、マイナンバー制度に対応した情報漏洩対策を共同で特別展示する新たな取り組みも行った。

 10月6日には、光通信<9435>と合弁会社2B(トゥー ビー)を設立して、BtoB専門のMVNO(仮想移動体通信事業者)事業に進出(設立15年10月23日、営業開始11月1日予定)すると発表した。出資比率は当社51%、光通信49%である。

 10月13日には、ドローン(無人航空機)の法人向けレンタルを11月2日から開始すると発表した。世界のドローンのトップシェアメーカーであるDJI社製の最新モデル「ファントム3」を貸し出す。

 また10月14日には、企業のマイナンバー制度対策をワンストップでサポートする「マイナンバー安心パック」を11月から提供開始すると発表した。

 なお10月27日には、光通信との合弁会社2Bが11月1日の事業開始にあたって、WindowsOS搭載のタブレットおよびモバイル機器の取り扱い開始を正式決定したと発表している。法人向け通信サービスBizmo(ビズモ)の第一弾として、WindowsOSを最新スマートデバイスと2BオリジナルSIMとセットで提供する。

■中古情報機器の流通量の影響を受けやすい収益構造

 なお15年5月期の四半期別推移を見ると、売上高は第1四半期(6月〜8月)11億50百万円、第2四半期(9月〜11月)10億86百万円、第3四半期(12月〜2月)10億52百万円、第4四半期(3月〜5月)12億03百万円、営業利益は第1四半期1億19百万円、第2四半期32百万円、第3四半期36百万円、第4四半期40百万円だった。

 中古情報機器の流通量の影響を受けやすい収益構造である。また15年5月期の配当性向は45.4%だった。ROEは14年5月期比0.8ポイント低下して9.7%、自己資本比率は同6.1ポイント低下して62.8%となった。

■16年5月期第1四半期は大幅減益、通期増益予想は据え置き

 10月15日に発表した今期(16年5月期)第1四半期(6月〜8月)の連結業績は、売上高が前年同期比6.9%減の10億70百万円、営業利益が同95.2%減の5百万円、経常利益が同89.3%減の13百万円、純利益が同93.0%減の5百万円だった。

 中古モバイル機器は調達、卸販売、個人向け販売が好調に推移したが、14年4月の「WindowsXP」サポート終了に伴う入れ替え需要の反動減、円安によるパソコン価格の高止まり、新OS「Windows10」リリースを見据えた買い控えの発生などの影響で、企業等からの中古パソコンの排出台数が急激に落ち込んだ。また持続的成長が可能な事業構造への転換を図るための諸施策と先行投資を積極的に推進したため、各利益とも大幅減益となった。

 セグメント別に見ると、主力の引取回収・販売事業は中古パソコン入荷減の影響で売上高が同12.3%減の8億95百万円、営業利益が16百万円の赤字(前年同期は1億19百万円の黒字)、レンタル事業は営業強化が奏功して売上高が同35.5%増の1億74百万円、営業利益が22百万円(同0百万円の赤字)だった。なおレンタル事業の第1四半期末時点の受注残高は同2.0倍の10億66百万円となった。

 通期の連結業績予想は前回予想(7月15日公表)を据え置いて売上高が前期比11.3%増の50億円、営業利益が同36.3%増の3億10百万円、経常利益が同29.9%増の3億18百万円、純利益が同16.7%増の2億12百万円としている。

 中古パソコンは「WindowsXP」サポート終了に伴う入れ替え需要反動減の状況が続くが、官公庁・企業におけるセキュリティ意識の高まりを背景に、データ消去サービスなど顧客対応強化策を推進する。また中古モバイル機器市場が拡大基調であることや、レンタル事業の受注残高が増加基調であることも寄与して増収増益予想としている。マイナンバー関連やインバウンド関連の需要も期待される。

 なお配当予想(7月15日公表)は同3円増配の年間19円(期末一括)としている。予想配当性向は46.2%となる。配当については、継続的な利益還元を基本としたうえで業績連動型の配当方式を採用し、当期純利益の30%以上を配当性向の目安として決定することを基本方針としている。

 通期会社予想に対する第1四半期の進捗率は売上高が21.4%、営業利益が1.6%、経常利益が4.1%、純利益が2.4%と低水準だ。しかし期初時点で下期偏重の計画であり、第2四半期累計(6月〜11月)の計画は前年同期比26.7%営業減益、同28.9%経常減益、同27.2%最終減益としている。第1四半期の進捗率は低水準だったが、下期の挽回が期待される。

■中期経営計画で18年5月期ROE10%以上目標

 15年7月に中期経営計画「VISION2018」を発表した。次の3ヶ年を「持続的成長・高い収益性を可能とする新たな事業モデルへのステップ」と位置付けた。また東証1部への市場変更も目指すとしている。

 成長への基本戦略は、競争優位の確立と営業マーケティング強化による顧客拡大、モバイル・IoT・マイナンバーなど技術革新・社会的要請に対応した新たなレンタル市場・リユース市場・周辺事業の創出と展開、レンタル事業の拡大とリユース事業との相乗効果の発揮、戦略実行力の強化と自律型組織・人財への変革としている。

 そして経営目標値には18年5月期売上高65億円、営業利益6億円、営業利益率9.2%、ROE10.0%以上を掲げている。リユース市場の拡大も背景として収益拡大基調が期待される。

■株価は急落したが売られ過ぎ感

 株価の動きを見ると、MVNO事業への進出発表を好感した10月9日の年初来高値1249円から利益確定売りで反落し、さらに第1四半期の大幅減益を嫌気して10月29日には668円まで調整した。

 10月29日の終値679円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS41円15銭で算出)は16〜17倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間19円で算出)は2.8%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS371円92銭で算出)は1.8倍近辺である。時価総額は約35億円である。

 日足チャートで見ると25日移動平均線に対するマイナス乖離率が15%程度に拡大して売られ過ぎ感も強めている。また週足チャートで見ると13週移動平均線を割り込んだが、26週移動平均線がサポートラインとなりそうだ。2%台後半の配当利回り、マイナンバー関連、サイバーセキュリティ関連、インバウンド需要関連、MVNO関連など評価材料は多彩だ。反発のタイミングだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[07月31日更新]

パシフィックネットはモミ合い煮詰まり感、16年5月期増収増益基調や高配当利回りを評価

 パシフィックネット<3021>(東マ)は中古パソコン・モバイル機器のリユース・データ消去を展開するセキュリティサービス提供企業である。株価は550円〜600円近辺でモミ合う展開だが煮詰まり感を強めている。16年5月期の増収増益基調や3%台の高配当利回りを評価してモミ合い上放れの展開だろう。マイナンバー制度関連、サイバーセキュリティ関連、インバウンド需要関連のテーマ性も注目点だ。

■中古情報機器の引取回収・販売などリユース・データ消去事業を展開

 中古パソコン・モバイル機器のリユース・データ消去を展開するセキュリティサービス提供企業である。パソコン、タブレット端末、スマートフォンなど中古情報機器の引取回収・販売事業を主力として、レンタル事業も展開している。

 13年10月に旗艦店としてオープンした「PC−NETアキバ本店」など全国主要都市に9店舗を展開し、主要仕入先のリース・レンタル会社や一般企業からの引取回収強化、生産性向上、業務プロセス効率化などで収益力を高めている。

 なおインバウンド需要に対応して、15年5月期に9店舗中7店舗を免税店化した。また7月11日に10店舗目となる「PCNET秋葉原ジャンク通り店」をオープンした。

 全国主要都市8箇所の引取回収拠点や、ISO27001(ISMS)およびプライバシーマークに準拠した情報漏洩防止のためのセキュリティ体制に強みを持っている。IT機器のデータ消去・処分サービスはマイナンバー制度のガイドラインに完全対応し、データ消去証明書発行サービスも行っている。

 企業や官公庁のセキュリティ意識やコンプライアンス意識の向上に伴って中古情報機器の入荷台数が大幅に増加している。データ消去サービスなども奏功して顧客カバー率が一段と広がり、大手金融機関からの中古情報機器引取回収も本格化している。

 14年10月には企業・官公庁・自治体での使用済みIT機器の回収からデータ消去までの一連の作業を大幅に効率化する日本初のWebサービス「P−Bridge」の無償提供を開始した。IT資産管理ソフト大手エムオーテックス社とデータ連携し、当社の引取回収サービスの提供価値を高める戦略だ。

 15年2月には「P−Bridge」に関して特許出願した。今後は「P−Bridge」をソリューション・プラットフォームと位置付けて新たなサービスも投入する方針だ。

 15年5月には、電子記録メディア破壊機メーカーの日東造機から、オンサイト・オフサイトデータ物理破壊消去サービスの最優秀会社として「Crush Box プラチナサービスリセラー」の第1号に認定された。

■リユースの社会的取り組みを強化

 14年11月には、Windowsクラスルーム協議会の「Windowsクラスルーム包括プログラム」のサービスメニューとして「教育機関のお客様向けECOサービス」を展開すると発表した。教育現場におけるICT機器導入時・処分時のコスト削減サービスや、ICT機器処分時の情報漏洩などセキュリティリスクを軽減するサービスを教育機関向けに提供する。

 15年4月にはイオンリテールとApple製品等の下取りサービスにおいて協業した。イオンリテールが運営するApple製品専門店「NEWCOM(ニューコム)イオンレイクタウン店」(埼玉県越谷市)における下取りサービスを協業で展開して仕入強化に繋げる。

 15年5月に開催された「第6回教育ITソリューションEXPO」では、サービス面で補完関係にある指紋認証ソリューションのディー・ディー・エス<3782>と、マイナンバー制度に対応した情報漏洩対策を共同で特別展示する新たな取り組みも行った。

 7月27日には特定非営利活動法人.sopa.jpと共に、子どもの学習支援と企業の使用済みパソコンの最活用を行うCSRプログラム「リユースforキッズ」の開始を発表した。なお「リユースforキッズ」の取り組みは環境省の「平成27年度使用済製品等のリユースに関するモデル事業」として採択された。

■15年5月期は減益だったが、16年5月期は大幅増益予想

 7月15日に発表した前期(15年5月期)の連結業績は売上高が前々期比10.7%増の44億91百万円、営業利益が同20.3%減の2億27百万円、経常利益が同20.2%減の2億45百万円、純利益が同0.6%減の1億82百万円だった。

 配当予想は前期と同額の年間16円(期末一括)で配当性向は45.4%となる。またROEは14年5月期比0.8ポイント低下して9.7%、自己資本比率は同6.1ポイント低下して62.8%となった。

 セグメント別に見ると、引取回収・販売事業は売上高が同8.3%増の38億85百万円、営業利益が同29.5%減の1億98百万円、レンタル事業は売上高が同28.7%増の6億05百万円、営業利益が同7.0倍の28百万円だった。

 パソコンはWindowsXPサポート終了に伴う入れ替え需要一巡で減少したが、中古スマートフォン・タブレットなど中古モバイル市場が拡大した。営業やプロモーションの強化、免税店の拡大などの積極施策が奏功し、引取回収・販売事業において中古モバイル機器の入荷台数が増加して業者向け卸販売が好調に推移した。レンタル事業における大手企業向けノートPC4000台超の大型案件なども寄与して計画を上回る2桁増収だった。

 利益面では人件費の増加、大型案件受注に伴うレンタル資産の先行償却や一時経費の増加、IT化推進に向けたシステム投資に伴う償却費の増加などで計画を下回り減益だった。純利益は投資有価証券売却益の計上および法人税等の減少で小幅減益だった。

 15年5月期の四半期別推移を見ると、売上高は第1四半期(6月〜8月)11億50百万円、第2四半期(9月〜11月)10億86百万円、第3四半期(12月〜2月)10億52百万円、第4四半期(3月〜5月)12億03百万円、営業利益は第1四半期1億19百万円、第2四半期32百万円、第3四半期36百万円、第4四半期40百万円だった。

 今期(16年5月期)の連結業績予想(7月15日公表)は売上高が前期比11.3%増の50億円、営業利益が同36.3%増の3億10百万円、経常利益が同29.9%増の3億18百万円、純利益が同16.7%増の2億12百万円としている。

 配当予想は同3円増配の年間19円(期末一括)としている。予想配当性向は46.2%となる。配当については、継続的な利益還元を基本としたうえで業績連動型の配当方式を採用し、当期純利益の30%以上を配当性向の目安として決定することを基本方針としている。

 パソコンはWindowsXPサポート終了に伴う入れ替え需要反動減の状況が続くが、中古スマートフォン・タブレットなど中古モバイル市場は拡大基調であり、顧客数の拡大、中古モバイル機器の取扱台数増加、関連サービス投入が寄与する。

 官公庁・企業におけるセキュリティ意識の高まりに、顧客対応強化策も奏功して中古モバイル機器の引取回収・販売、レンタル、さらにデータ消去サービスなどが順調に推移して増収増益基調だろう。マイナンバー制度関連やインバウンド関連の需要も期待される。

■中期経営計画で18年5月期営業利益6億円目標

 7月15日に中期経営計画「VISION2018」を発表した。次の3ヶ年を「持続的成長・高い収益性を可能とする新たな事業モデルへのステップ」と位置付けた。また東証1部への市場変更も目指すとしている。

 成長への基本戦略は、競争優位の確立と営業マーケティング強化による顧客拡大、モバイル・IoT・マイナンバーなど技術革新・社会的要請に対応した新たなレンタル市場・リユース市場・周辺事業の創出と展開、レンタル事業の拡大とリユース事業との相乗効果の発揮、戦略実行力の強化と自律型組織・人財への変革としている。

 そして経営目標値には18年5月期売上高65億円、営業利益6億円、営業利益率9.2%、ROE10.0%以上を掲げている。リユース市場の拡大も背景として収益拡大基調が期待される。

■株価はモミ合い煮詰まり感、16年5月期増収増益基調を評価して上放れ

 株価の動きを見ると、概ね550円〜600円近辺でのモミ合い展開だ。全般地合い悪化の影響を受けて7月9日に年初来安値456円まで調整する場面があったが、素早くモミ合いレンジに切り返している。15年5月期減益および16年5月期増益予想に対する反応は限定的のようだ。

 7月30日の終値561円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS41円15銭で算出)は13〜14倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間19円で算出)は3.4%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS371円92銭で算出)は1.5倍近辺である。

 週足チャートで見ると13週移動平均線と26週移動平均線を挟んでモミ合う展開だ。ただし下値は限定的でありモミ合い煮詰まり感を強めている。16年5月期の増収増益基調や3%台の高配当利回りを評価してモミ合い上放れの展開だろう。マイナンバー制度関連、サイバーセキュリティ関連、インバウンド需要関連のテーマ性も注目点だ。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[6月12日更新]

パシフィックネットは16年5月期の収益拡大期待、マイナンバー制度関連やセキュリティ関連としても注目

 パシフィックネット[3021](東マ)は中古パソコン・モバイル機器のリユース・データ消去事業を展開するセキュリティサービス提供企業である。株価は年初来高値圏550円〜600円近辺でモミ合う展開だ。16年5月期の収益拡大期待でモミ合い上放れて4月高値620円を目指す展開だろう。マイナンバー制度関連やセキュリティ関連としても注目したい。

 パソコン、タブレット端末、スマートフォンなど中古情報機器の引取回収・販売事業を主力として、レンタル事業も展開している。13年10月に旗艦店としてオープンした「PC−NETアキバ本店」など全国主要都市に9店舗を展開し、主要仕入先のリース・レンタル会社や一般企業からの引取回収強化、生産性向上や業務プロセス効率化などで収益力を高めている。

 全国主要都市8箇所の引取回収拠点や、ISO27001(ISMS)およびプライバシーマークに準拠した情報漏洩防止のためのセキュリティ体制に強みを持っている。IT機器のデータ消去・処分サービスはマイナンバー制度のガイドラインに完全対応し、データ消去証明書発行サービスも行っている。

 6月10日には、電子記録メディア破壊機メーカーの日東造機から15年5月に、オンサイト・オフサイトデータ物理破壊消去サービスの最優秀会社として「Crush Box プラチナサービスリセラー」の第1号に認定されたと発表した。

 企業や官公庁のセキュリティ意識やコンプライアンス意識の向上に伴って中古情報機器の入荷台数が大幅に増加している。データ消去サービスなども奏功して顧客カバー率が一段と広がり、大手金融機関からの中古情報機器引取回収も本格化している。

 新サービスとして14年8月、レカム<3323>およびリステック(東京都)との3社協業で中小企業向けサーバー機器レンタルサービスを開始し、法人向け格安スマートフォンのサービスも開始した。

 14年10月には企業・官公庁・自治体での使用済みIT機器の回収からデータ消去までの一連の作業を大幅に効率化する日本初のWebサービス「P−Bridge」の無償提供を開始した。IT資産管理ソフト大手エムオーテックス社とデータ連携し、当社の引取回収サービスの提供価値を高める戦略だ。15年2月には「P−Bridge」に関して特許出願した。今後は「P−Bridge」をソリューション・プラットフォームと位置付けて新たなサービスも投入する方針だ。

 14年11月には、Windowsクラスルーム協議会の「Windowsクラスルーム包括プログラム」のサービスメニューとして「教育機関のお客様向けECOサービス」を展開すると発表した。教育現場におけるICT機器導入時・処分時のコスト削減サービスや、ICT機器処分時の情報漏洩などセキュリティリスクを軽減するサービスを教育機関向けに提供する。

 15年4月にはイオンリテールとApple製品等の下取りサービスにおいて協業した。イオンリテールが運営するApple製品専門店「NEWCOM(ニューコム)イオンレイクタウン店」(埼玉県越谷市)における下取りサービスを協業で展開して仕入強化に繋げる。

 15年5月に開催された「第6回教育ITソリューションEXPO」では、サービス面で補完関係にある指紋認証ソリューションのディー・ディー・エス<3782>と、マイナンバー制度に対応した情報漏洩対策を共同で特別展示する新たな取り組みも行った。

 前期(15年5月期)の連結業績予想(7月15日公表)は売上高が前々期比4.8%増の42億53百万円、営業利益が同5.4%増の3億円、経常利益が同1.2%増の3億11百万円、そして純利益が同6.3%減の1億71百万円としている。配当予想は前期と同額の年間16円(期末一括)で、予想配当性向は48.2%となる。

 第3四半期累計(6月〜2月)は前年同期比17.2%増収、同12.6%営業減益、同11.4%経常減益、同14.8%最終増益だった。引取回収・販売事業における中古スマートフォン・タブレットなど中古モバイル機器の入荷台数増加と業者向け卸販売の好調、レンタル事業における大手企業向けノートPC4000台超の大型案件などで大幅増収だった。営業利益と経常利益はレンタル資産償却および一時経費の先行で減益、純利益は投資有価証券売却益の計上および法人税等の減少で増益だった。

 なお四半期別推移を見ると、売上高は第1四半期(6月〜8月)11億50百万円、第2四半期(9月〜11月)10億86百万円、第3四半期(12月〜2月)10億52百万円、営業利益は第1四半期1億19百万円、第2四半期32百万円、第3四半期36百万円だった。

 通期見通しに対する第3四半期累計の進捗率は売上高77.3%、営業利益62.3%、経常利益65.0%、純利益91.8%だった。営業利益と経常利益の進捗率がやや低水準だが、増収基調であり、生産性向上や業務プロセス効率化も寄与して第4四半期(3月〜5月)の挽回が期待される。

 また今期(16年5月期)は、官公庁・企業におけるセキュリティ意識の高まりに、顧客対応強化策も奏功して中古情報機器の引取回収・販売、さらにデータ消去サービスが順調に増加して収益拡大基調だろう。マイナンバー制度関連の需要も期待される。

 株価の動きを見ると、第3四半期累計の営業減益を嫌気する形で4月の年初来高値620円から反落したが、下押す動きは見られず年初来高値圏550円〜600円近辺でモミ合う展開だ。

 6月11日の終値575円を指標面で見ると、前期推定連結PER(会社予想の連結EPS33円23銭で算出)は17〜18倍近辺、前期推定配当利回り(会社予想の年間16円で算出)は2.8%近辺、そして前々期実績連結PBR(前々期実績の連結BPS352円83銭で算出)は1.6倍近辺である。

 週足チャートで見ると26週移動平均線が下値を支えてモミ合い煮詰まり感を強めている。サポートラインを確認した形であり、16年5月期の収益拡大期待でモミ合い上放れて4月高値620円を目指す展開だろう。マイナンバー制度関連やセキュリティ関連としても注目したい。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[5月14日更新]

パシフィックネットは5月期末一括で2%台後半の配当利回りに注目

 パシフィックネット[3021](東マ)は中古パソコン・モバイル機器などのリユース事業を展開している。株価は第3四半期累計(6月〜2月)の営業減益で4月の年初来高値620円から反落したが、大きく下押す動きは見られず560円近辺から切り返しの動きを強めている。5月期末一括で2%台後半の配当利回りに注目して4月高値を試す展開だろう。

 パソコン、タブレット端末、スマートフォンなど中古情報機器の引取回収・販売事業を主力として、レンタル事業も展開している。13年10月に旗艦店としてオープンした「PC−NETアキバ本店」など全国主要都市に9店舗を展開し、主要仕入先のリース・レンタル会社や一般企業からの引取回収強化、生産性向上や業務プロセス効率化などで収益力を高めている。

 全国主要都市8箇所の引取回収拠点や、ISO27001(ISMS)およびプライバシーマークに準拠した情報漏洩防止のためのセキュリティ体制に強みを持ち、企業や官公庁のセキュリティ意識やコンプライアンス意識の向上に伴って中古情報機器の入荷台数が大幅に増加している。データ消去サービスなども奏功して顧客カバー率が一段と広がり、大手金融機関からの中古情報機器引取回収も本格化している。

 新サービスとして14年8月、レカム<3323>およびリステック(東京都)との3社協業で中小企業向けサーバー機器レンタルサービスを開始し、法人向け格安スマートフォンのサービスも開始した。

 14年10月には企業・官公庁・自治体での使用済みIT機器の回収からデータ消去までの一連の作業を大幅に効率化する日本初のWebサービス「P−Bridge」の無償提供を開始した。IT資産管理ソフト大手エムオーテックス社とデータ連携し、当社の引取回収サービスの提供価値を高める戦略だ。15年2月には「P−Bridge」に関して特許出願した。今後は「P−Bridge」をソリューション・プラットフォームと位置付けて新たなサービスも投入する方針だ。

 14年11月には、Windowsクラスルーム協議会の「Windowsクラスルーム包括プログラム」のサービスメニューとして「教育機関のお客様向けECOサービス」を展開すると発表した。教育現場におけるICT機器導入時・処分時のコスト削減サービスや、ICT機器処分時の情報漏洩などセキュリティリスクを軽減するサービスを教育機関向けに提供する。

 4月10日にはイオンリテールとApple製品等の下取りサービスにおいて協業すると発表した。イオンリテールが運営するApple製品専門店「NEWCOM(ニューコム)イオンレイクタウン店」(埼玉県越谷市、4月17日オープン)における下取りサービスを協業で展開して仕入強化に繋げる。

 5月11日には、マイナンバー制度対応ソリューションとして「IT資産のデータ消去・処分サービス」を「第12回情報セキュリティEXPO【春】」で展示することを発表した。今後、マイナンバー関連銘柄の注目銘柄として浮上するものと思われる。

 今期(15年5月期)の連結業績見通し(7月15日公表)は、売上高が前期比4.8%増の42億53百万円、営業利益が同5.4%増の3億円、経常利益が同1.2%増の3億11百万円、純利益が同6.3%減の1億71百万円、配当予想が前期と同額の年間16円(期末一括)としている。

 第3四半期累計(6月〜2月)の連結業績は売上高が前年同期比17.2%増の32億88百万円、営業利益が同12.6%減の1億87百万円、経常利益が同11.4%減の2億02百万円、純利益が同14.8%増の1億57百万円だった。利益面では売上総利益率の低下で営業減益だったが、中古モバイル機器の需要増加で増収だった。

 セグメント別に見ると引取回収・販売事業は売上高が同16.1%増の28億52百万円、営業利益が同12.0%減の1億71百万円だった。中古パソコンは「ウインドウズXP」機入れ替え一巡で需要が鈍化しているが、中古スマートフォン・タブレットなど中古モバイル機器への需要が増加している。マーケティング強化や顧客基盤拡大への取り組みも奏功して中古情報機器等の入荷台数が増加し、業者向け卸販売が好調に推移した。エンドユーザー向け販売は中古モバイル機器が好調だった。

 レンタル事業は、売上高が同25.2%増の4億35百万円、営業利益が同18.4%減の15百万円だった。大手企業向けノートPC4000台超の大型案件(契約金額4億円)や、14年12月の衆院選向けノートPC1200台超の短期レンタル案件なども寄与して大幅増収だった。利益面では大型案件の実行に伴ってレンタル資産償却および一時経費が先行したため減益だった。

 四半期別の推移を見ると、売上高は第1四半期(6月〜8月)11億50百万円、第2四半期(9月〜11月)10億86百万円、第3四半期(12月〜2月)10億52百万円、営業利益は第1四半期1億19百万円、第2四半期32百万円、第3四半期36百万円である。

 通期見通しに対する第2四半期累計の進捗率は売上高77.3%、営業利益62.3%、経常利益65.0%、純利益91.8%だった。営業利益と経常利益の進捗率がやや低水準だが、顧客対応強化の効果で中古情報機器の引取回収・販売が順調に増加し、保守・サポートなど付帯サービス関連も拡大する。生産性向上や業務プロセス効率化も寄与して第4四半期(3月〜5月)の挽回が期待される。

 株価の動きを見ると、第3四半期累計の営業減益で4月10日の年初来高値620円から反落したが、大きく下押す動きは見られず560円近辺から切り返しの動きを強めている。5月11日には597円まで戻す場面があった。

 5月13日の終値575円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS33円23銭で算出)は17〜18倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間16円で算出)は2.8%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS352円83銭で算出)は1.6倍近辺である。

 日足チャートで見ると一旦割り込んだ25日移動平均線を回復する動きだ。また週足チャートで見ると13週移動平均線近辺から切り返す動きだ。サポートラインを確認した形だろう。5月期末一括で2%台後半の配当利回りに注目して4月高値を試す展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[4月06日更新]

パシフィックネットは下値切り上げて戻り歩調、15年5月期好業績見通しを評価

  中古パソコン・モバイル機器などのリユース事業を展開するパシフィックネット <3021> (東マ)の株価は下値を切り上げて戻り歩調だ。15年5月期好業績見通しや5月期末一括で2%台後半の配当利回りを評価して続伸展開だろう。

  パソコン、タブレット端末、スマートフォンなど中古情報機器の引取回収・販売事業を主力として、レンタル事業も展開している。13年10月に旗艦店としてオープンした「PC−NETアキバ本店」など全国主要都市に9店舗を展開し、主要仕入先のリース・レンタル会社や一般企業からの引取回収強化、生産性向上や業務プロセス効率化などで収益力を高めている。

  全国主要都市8箇所の引取回収拠点や、ISO27001(ISMS)およびプライバシーマークに準拠した情報漏洩防止のためのセキュリティ体制に強みを持ち、企業や官公庁のセキュリティ意識やコンプライアンス意識の向上に伴って中古情報機器の入荷台数が大幅に増加している。データ消去サービスなども奏功して顧客カバー率が一段と広がり、大手金融機関からの中古情報機器引取回収も本格化している。

  新サービスとして14年8月、レカム <3323> およびリステック(東京都中央区)との3社協業で中小企業向けサーバー機器レンタルサービスを開始し、法人向け格安スマートフォンのサービスも開始した。

  14年10月には企業・官公庁・自治体での使用済みIT機器の回収からデータ消去までの一連の作業を大幅に効率化する日本初のWebサービス「P−Bridge」の無償提供を開始した。IT資産管理ソフト大手エムオーテックス社とデータ連携し、当社の引取回収サービスの提供価値を高める戦略だ。そして2月17日には「P−Bridge」に関して特許出願したと発表している。今後は「P−Bridge」をソリューション・プラットフォームと位置付けて新たなサービスも投入する方針だ。

  14年11月には、Windowsクラスルーム協議会の「Windowsクラスルーム包括プログラム」のサービスメニューとして「教育機関のお客様向けECOサービス」を展開すると発表している。教育現場におけるICT機器導入時・処分時のコスト削減サービスや、ICT機器処分時の情報漏洩などセキュリティリスクを軽減するサービスを教育機関向けに提供する。

  今期(15年5月期)の連結業績見通し(7月15日公表)は、売上高が前期比4.8%増の42億53百万円、営業利益が同5.4%増の3億円、経常利益が同1.2%増の3億11百万円、純利益が同6.3%減の1億71百万円、配当予想が前期と同額の年間16円(期末一括)としている。

  第2四半期累計(6月〜11月)は前年同期比23.1%増収、19.7%営業増益、16.9%経常増益、29.1%最終増益で期初計画を上回る増収増益だった。米マイクロソフトのOS「ウインドウズXP」サポート終了に伴う入れ替え需要一巡や、消費増税の反動といったマイナス影響が想定よりも限定的だった一方で、中古スマートフォンや中古タブレット端末といった中古モバイル機器の引取回収、業者向け卸販売が大幅に増加したようだ。

  四半期別の推移を見ると、売上高は第1四半期(6月〜8月)11億50百万円、第2四半期(9月〜11月)10億86百万円で、営業利益は第1四半期1億19百万円、第2四半期32百万円である。また通期見通しに対する第2四半期累計の進捗率は売上高が52.6%、営業利益が50.3%、経常利益が51.8%、純利益が61.4%と概ね順調な水準である。

  通期見通しについては市場動向や戦略投資などの状況を踏まえて精査中として前回予想を据え置いているが、顧客対応強化の効果で中古情報機器の引取回収・販売が順調に増加し、保守・サポートなど付帯サービス関連も拡大する。生産性向上や業務プロセス効率化も寄与して通期見通し増額の可能性があるだろう。

  株価の動きを見ると、1月16日の直近安値474円から切り返して4月2日の573円まで上伸した。下値を切り上げて戻り歩調の展開だ。好業績見通しを評価する流れだろう。

  4月3日の終値572円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS33円23銭で算出)は17〜18倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間16円で算出)は2.8%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS352円83銭で算出)は1.6倍近辺である。

  日足チャートで見ると25日移動平均線がサポートラインとなった。また週足チャートで見ると26週移動平均線に続いて52週移動平均線を突破した。そして13週移動平均線が上向きに転じた。強基調への転換を確認した形だろう。15年5月期好業績見通しや5月期末一括で2%台後半の配当利回りを評価して続伸展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[3月20更新]

パシフィックネットは下値固め完了して戻り歩調、5月期末一括で2%台後半の配当利回りも評価

 中古パソコン・モバイル機器などのリユース事業を展開するパシフィックネット[3021](東マ)の株価は、500円近辺での下値固めが完了して戻り歩調の展開だ。足元では550円台まで戻して強基調に転換したようだ。今期(15年5月期)業績見通し増額の可能性や、5月期末一括で2%台後半の配当利回りを評価して出直り展開だろう。

 パソコン、タブレット端末、スマートフォンなど中古情報機器の引取回収・販売事業を主力として、レンタル事業も展開している。13年10月に旗艦店としてオープンした「PC−NETアキバ本店」など全国主要都市に9店舗を展開し、主要仕入先のリース・レンタル会社や一般企業からの引取回収を強化するとともに、生産性向上や業務プロセス効率化などで収益力を高めている。

 全国主要都市8箇所の引取回収拠点や、ISO27001(ISMS)およびプライバシーマークに準拠した情報漏洩防止のためのセキュリティ体制に強みを持ち、企業や官公庁のセキュリティ意識やコンプライアンス意識の向上に伴って中古情報機器の入荷台数が大幅に増加している。データ消去サービスなども奏功して顧客カバー率が一段と広がり、大手金融機関からの中古情報機器引取回収も本格化している。

 直近の話題としては、18日に、「リユーススマホ安心4パック」を3月21日より、パシフィックネットが運営する「PCNETアキバ本店(東京 秋葉原)」での店頭販売を開始することを発表している。今後、順次全国のPCNET 7店舗ならびにアールモバイル秋葉原店でも販売する。「リユーススマホ安心4パック」では、格安のリユーススマホもしくは新古品スマホに1年間の長期保証を付与、さらに昨今指摘されるスマートフォンを狙った脅威、ユーザーの情報搾取を目的としたAndroid向け不正アプリの急増や、フィッシング詐欺等のWebの脅威に対応する為、ウイルス対策ソフト(トレンドマイクロ社ウイルスバスター モバイル2年版)も添付している。加えて、スマホを手軽に使用できるようMVNOの格安SIMカード(OCNモバイルONEデータSIMパッケージ)をセットにした「格安・安心・安全」なパッケージとなっており、価格面でも14,800円(税込)からと廉価な価格設定となっている。

 14年8月には、レカム<3323>およびリステック(東京都中央区)との3社協業で中小企業向けサーバー機器レンタルサービスを開始し、法人向け格安スマートフォンのサービスも開始した。

 14年10月には企業・官公庁・自治体での使用済みIT機器の回収からデータ消去までの一連の作業を大幅に効率化する日本初のWebサービス「P−Bridge」の無償提供を開始した。IT資産管理ソフト大手エムオーテックス社とデータ連携し、当社の引取回収サービスの提供価値を高める戦略だ。なお2月17日には「P−Bridge」に関して特許出願したと発表している。ソリューション・プラットフォームと位置付けて新たなサービスも投入する方針だ。

 14年11月には、Windowsクラスルーム協議会の「Windowsクラスルーム包括プログラム」のサービスメニューとして「教育機関のお客様向けECOサービス」を展開すると発表した。教育現場におけるICT機器導入時・処分時のコスト削減サービスや、ICT機器処分時の情報漏洩などセキュリティリスクを軽減するサービスを教育機関向けに提供する。

 今期(15年5月期)の連結業績見通し(7月15日公表)は、売上高が前期比4.8%増の42億53百万円、営業利益が同5.4%増の3億円、経常利益が同1.2%増の3億11百万円、純利益が同6.3%減の1億71百万円、配当予想が前期と同額の年間16円(期末一括)としている。

 第2四半期累計(6月〜11月)は前年同期比23.1%増収、19.7%営業増益、16.9%経常増益、29.1%最終増益で期初計画を上回る増収増益だった。米マイクロソフトのOS「ウインドウズXP」サポート終了に伴う入れ替え需要一巡や、消費増税の反動といったマイナス影響が想定よりも限定的だった一方で、中古スマートフォンや中古タブレット端末といった中古モバイル機器の引取回収、業者向け卸販売が大幅に増加している。

 四半期別の推移を見ると、売上高は第1四半期(6月〜8月)11億50百万円、第2四半期(9月〜11月)10億86百万円で、営業利益は第1四半期1億19百万円、第2四半期32百万円である。

 通期見通しに対する進捗率は売上高52.6%、営業利益50.3%、経常利益51.8%、純利益61.4%と概ね順調な水準だ。通期見通しについては市場動向や戦略投資などの状況を踏まえて精査中として前回予想を据え置いたが、顧客対応強化の効果で中古情報機器の引取回収・販売が順調に増加し、保守・サポートなど付帯サービス関連も拡大する。生産性向上や業務プロセス効率化も寄与して通期見通し増額の可能性があるだろう。

 株価の動きを見ると、1月16日に直近安値474円を付けたが、500円近辺での下値固めが完了して戻り歩調の展開だ。足元では550円台まで戻している。今期営業増益見通しを再評価する動きだろう。

 3月19日の終値553円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS33円23銭で算出)は16〜17倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間16円で算出)は2.9%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS352円83銭で算出)は1.6倍近辺である。

 日足チャートで見ると25日移動平均線がサポートラインの形となり、週足チャートで見ると26週移動平均線を突破した。強基調に転換した可能性がありそうだ。今期業績見通し増額の可能性や、5月期末一括で2%台後半の配当利回りを評価して出直り展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[2月13日更新]

パシフィックネットは下値固め完了感、今期増額の可能性を評価して出直り

 中古パソコン・モバイル機器などのリユース事業を展開するパシフィックネット[3021](東マ)の株価は、1月16日に直近安値474円まで調整したが、目先的な売り一巡後は500円近辺で推移して下値固め完了感を強めている。今期(15年5月期)業績増額の可能性や、5月期末一括で3%台の高配当利回りを評価して出直り展開だろう。

 パソコン、タブレット端末、スマートフォンなど中古情報機器の引取回収・販売事業を主力として、レンタル事業も展開している。13年10月に旗艦店としてオープンした「PC−NETアキバ本店」など全国主要都市に9店舗を展開し、主要仕入先のリース・レンタル会社や一般企業からの引取回収を強化するとともに、生産性向上や業務プロセス効率化などで収益力を高めている。

 全国主要都市8箇所に引取回収拠点を配し、ISO27001(ISMS)およびプライバシーマークに準拠した情報漏洩防止のためのセキュリティ体制に強みを持ち、企業や官公庁のセキュリティ意識やコンプライアンス意識の向上に伴って中古情報機器の入荷台数が大幅に増加している。データ消去サービスなども奏功して顧客カバー率が一段と広がり、大手金融機関からの中古情報機器引取回収もスタートした。

 新サービスとして14年8月、レカム<3323>およびリステック(東京都中央区)との3社協業で中小企業向けサーバー機器レンタルサービスを開始し、法人向け格安スマートフォンのサービスも開始した。

 14年10月には企業・官公庁・自治体での使用済みIT機器の回収からデータ消去までの一連の作業を大幅に効率化する日本初のWebサービス「P−Bridge」の無償提供を開始した。IT資産管理ソフト大手エムオーテックス社とデータ連携し、当社の引取回収サービスの提供価値を高める。中期的にはソリューション・プラットフォームと位置付けて、リサーチ結果の提供やユーザー間の情報交換など、さまざまなサービスを新たに投入する方針だ。

 また14年11月には、Windowsクラスルーム協議会の「Windowsクラスルーム包括プログラム」のサービスメニューとして「教育機関のお客様向けECOサービス」を展開すると発表した。教育現場におけるICT機器導入時・処分時のコスト削減サービスや、ICT機器処分時の情報漏洩などセキュリティリスクを軽減するサービスを教育機関向けに提供する。

 今期(15年5月期)の連結業績見通し(7月15日公表)は、売上高が前期比4.8%増の42億53百万円、営業利益が同5.4%増の3億円、経常利益が同1.2%増の3億11百万円、純利益が同6.3%減の1億71百万円、配当予想が前期と同額の年間16円(期末一括)としている。

 第2四半期累計(6月〜11月)は前年同期比23.1%増収、19.7%営業増益、16.9%経常増益、29.1%最終増益で期初計画を上回り、通期見通しに対する進捗率も売上高が52.6%、営業利益が50.3%、経常利益が51.8%、純利益が61.4%と概ね順調な水準だった。

 米マイクロソフトのOS「ウインドウズXP」サポート終了に伴う入れ替え需要一巡や、消費増税の反動といったマイナス影響が想定よりも限定的な一方で、中古スマートフォンや中古タブレット端末といった中古モバイル機器の引取回収、業者向け卸販売が大幅に増加している。

 通期見通しについては、市場動向や戦略投資などの状況を踏まえて精査中として前回予想を据え置いているが、顧客対応強化の効果で中古情報機器の引取回収・販売が順調に増加し、保守・サポートなど付帯サービス関連も拡大するだろう。生産性向上や業務プロセス効率化も寄与して通期見通し増額の可能性があるだろう。

 株価の動きを見ると、1月14日の第2四半期累計業績発表後に急反落し、1月16日には直近安値となる474円まで調整した。しかし目先的な売り一巡後は500円近辺で推移して下値固め完了感を強めている。

 2月12日の終値512円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS33円23銭で算出)は15〜16倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間16円で算出)は3.1%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS352円83銭で算出)は1.5倍近辺である。

 週足チャートで見ると26週移動平均線が戻りを押さえる形だが、一方では500円近辺が下値支持線の形だ。また日足チャートで見ると25日移動平均線突破の動きを強めている。今期業績見通し増額の可能性や5月期末一括で3%台の高配当利回りを評価して出直り展開だろう。
(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[1月26日更新]

パシフィックネットは第2四半期業績の過去最高と今期も好業績を見込み反発へ

■23日の株価は502円と底値圏

 中古PC・携帯電話の引取回収・販売事業のパシフィックネット[3021](東マ)の23日の株価は502円と底値圏で推移しているが、第2四半期業績は過去最高と今期も好業績が見込めることから、株価の反発が予想される。

 14日、場中発表の今期15年5月期第2四半期連結業績は、売上高22億36百万円(前年同期比23.1%増)、営業利益1億51百万円(同19.7%増)、経常利益1億61百万円(同16.9%増)、純利益1億05百万円(同29.1%増)の好業績であった。

 しかし、株価については、13日の引け値563円から55円安の508円と大幅下落となった。要因としては、第2四半期が好業績であったのに、通期業績予想の上方修正が控えられたことが挙げられる。

 22日開催された決算説明会で、同社代表取締役社長上田満弘氏は、「第2四半期の業績は、上場以来の過去最高の業績でした。しかし、大体私どもの業績は下期型です。2月、3月、4月、5月に売上のピークを迎える傾向にありますので、上期にこの様な数字を達成出来たことを喜んでいます。」と語っている。

 過去3年間の第2四半期売上高の通期売上高に対する進捗率を調べてみると、12年48.7%、13年47.5%、14年44.7%と少しずつ進捗率が低くなっている。ほぼ下期型といえる。ところが、今期の予想では、52.6%となることから、今期の通期売上高は控えめな数字といえる。

 同社の事業は、引取回収・販売事業、レンタル事業に2事業に分けられる。事業別の売上高、営業利益は、引取回収・販売事業19億59百万円(同23.4%増)、1億46百万円(同29.2%増)、レンタル事業2億77百万円(同21.5%増)、04百万円(前年同期12百万円)であった。

 引取回収・販売事業は好調であったが、レンタル事業が20%超の増収でありながら減収。レンタル事業の減益については、顧客基盤拡大のための先行投資によるもので、通期では増益が見込まれる。また、昨年12月の選挙のレンタルニーズは旺盛であったことから、第3四半期の業績に追い風であったものと予想される。

 15年5月期通期業績予想は、売上高42億53百万円(前期比4.8%増)、営業利益3億円(同5.4%増)、経常利益3億11百万円(同1.2%増)、純利益1億71百万円(同6.3%減)を見込んでいるが、上方修正も期待できる

 株価を週足チャートで見ると26週移動平均線が戻りを押さえる形だが、一方では500円近辺が下値支持線の形となっている。好業績に加え、3%台の配当利回りも支援材料であり、出直りの展開だろう。
(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[1月15日更新]

パシフィックネットは第2四半期累計の業績発表で急落したが、目先的な売り一巡後は通期増額の可能性を評価して出直り

 中古パソコン・モバイル機器などのリユース事業を展開するパシフィックネット[3021](東マ)は1月14日、今期(15年5月期)第2四半期累計(6月〜11月)の業績を発表し、株価は急反落した。第2四半期累計は増収増益だったが、通期見通しの据え置きが嫌気されたようだ。ただし業績面での不安は小さいだけに下値は限定的だろう。3%台の配当利回りも支援材料であり、目先的な売り一巡後は今期業績見通し増額の可能性を評価して出直り展開だろう。

 パソコン、タブレット端末、スマートフォンなど中古情報機器の引取回収・販売事業を主力として、レンタル事業も展開している。13年10月に旗艦店としてオープンした「PC−NETアキバ本店」など全国主要都市に9店舗を展開し、主要仕入先のリース・レンタル会社や一般企業からの引取回収を強化するとともに、生産性向上や業務プロセス効率化などで収益力を高めている。

 ISO27001(ISMS)およびプライバシーマークに準拠した情報漏洩防止のためのセキュリティ体制に強みを持ち、企業や官公庁のセキュリティ意識やコンプライアンス意識の向上に伴って中古情報機器の入荷台数が大幅に増加している。データ消去サービスなども奏功して顧客カバー率が一段と広がり、大手金融機関からの中古情報機器引取回収もスタートした。

 新サービスとして14年8月、レカム<3323>およびリステック(東京都中央区)との3社協業で、中小企業向けサーバー機器レンタルサービスを開始し、法人向け格安スマートフォンのサービスも開始した。

 14年10月には企業・官公庁・自治体での使用済みIT機器の回収からデータ消去までの一連の作業を大幅に効率化する日本初のWebサービス「P−Bridge」の無償提供を開始した。IT資産管理ソフト大手エムオーテックス社とデータ連携し、当社の引取回収サービスの提供価値を高める。中期的にはソリューション・プラットフォームと位置付けて、リサーチ結果の提供やユーザー間の情報交換など、さまざまなサービスを新たに投入する方針だ。

 また14年11月には、Windowsクラスルーム協議会の「Windowsクラスルーム包括プログラム」のサービスメニューとして「教育機関のお客様向けECOサービス」を展開すると発表した。教育現場におけるICT機器導入時・処分時のコスト削減サービスや、ICT機器処分時の情報漏洩などセキュリティリスクを軽減するサービスを教育機関向けに提供する。

 1月14日発表の今期(15年5月期)第2四半期累計(6月〜11月)の連結業績(12月11日に増額修正)は、売上高が前年同期比23.1%増の22億36百万円、営業利益が同19.7%増の1億51百万円、経常利益が同16.9%増の1億61百万円、純利益が同29.1%増の1億05百万円だった。

 米マイクロソフトのOS「ウインドウズXP」サポート終了に伴う入れ替え需要一巡や、消費増税の反動といったマイナス影響が想定よりも限定的だった一方で、中古スマートフォンや中古タブレット端末といった中古モバイル機器の引取回収・販売が大幅に増加した。

 通期の連結業績見通しについては前回予想(7月15日公表)を据え置いて売上高が前期比4.8%増の42億53百万円、営業利益が同5.4%増の3億円、経常利益が同1.2%増の3億11百万円、純利益が同6.3%減の1億71百万円、配当予想が前期と同額の年間16円(期末一括)としている。

 通期見通しに対する第2四半期累計の進捗率は売上高が52.6%、営業利益が50.3%、経常利益が51.8%、純利益が61.4%と概ね順調な水準である。通期見通しについては、市場動向や戦略投資などの状況を踏まえて精査中として前回予想を据え置いたが、顧客対応強化の効果で中古情報機器の引取回収・販売が順調に増加し、保守・サポートなど付帯サービス関連も拡大している。生産性向上や業務プロセス効率化も寄与して通期見通しに増額の可能性があるだろう。

 株価の動きを見ると、12月中旬の直近安値496円から切り返しの展開となり、1月7日に585円まで上伸する場面があった。その後も概ね500円台半ばで推移していたが、1月14日の第2四半期累計業績発表後に急反落して503円まで調整した。通期業績見通しの据え置きが嫌気されて目先的な売りが膨らんだようだ。

 1月14日の終値508円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS33円23銭で算出)は15〜16倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間16円で算出)は3.1%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS352円83銭で算出)は1.4倍近辺である。

 週足チャートで見ると26週移動平均線が戻りを押さえる形だが、一方では500円近辺が下値支持線の形だ。1月14日は目先的な売りで急落したが、業績面での不安は小さいだけに下値は限定的だろう。3%台の配当利回りも支援材料であり、目先的な売り一巡後は今期業績見通し増額の可能性を評価して出直り展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[01月09日更新]

パシフィックネットは下値固め完了、今期増額余地も評価して出直り展開 中古パソコン・モバイル機器などのリユース事業を展開するパシフィックネット<3021>(東マ)の株価は、12月の直近安値505円から切り返しの動きを強めている。1月7日には585円まで上伸する場面があった。下値固めが完了した形であり、今期(15年5月期)業績見通しの増額余地も評価して出直り展開だろう。2%台後半の配当利回りも支援材料だ。

パソコン、タブレット端末、スマートフォンなど中古情報機器の引取回収・販売事業を主力として、レンタル事業も展開している。13年10月に旗艦店としてオープンした「PC−NETアキバ本店」など全国主要都市に9店舗を展開し、主要仕入先のリース・レンタル会社や一般企業からの引取回収を強化するとともに、生産性向上や業務プロセス効率化などで収益力を高めている。

ISO27001(ISMS)およびプライバシーマークに準拠した情報漏洩防止のためのセキュリティ体制に強みを持ち、企業や官公庁のセキュリティ意識やコンプライアンス意識の向上に伴って中古情報機器の入荷台数が大幅に増加している。データ消去サービスなどで顧客カバー率が一段と広がり、大手金融機関からの中古情報機器引取回収もスタートした。

また新サービスとして14年8月に、レカム<3323>およびリステック(東京都中央区)との3社協業で中小企業向けサーバー機器レンタルサービスを開始し、法人向け格安スマートフォンのサービスも開始した。

14年10月には企業・官公庁・自治体での使用済みIT機器の回収からデータ消去までの一連の作業を大幅に効率化する日本初のWebサービス「P−Bridge」の無償提供を開始した。IT資産管理ソフト大手エムオーテックス社とデータ連携し、当社の引取回収サービスの提供価値を高める。中期的にはソリューション・プラットフォームと位置付けて、リサーチ結果の提供やユーザー間の情報交換など、さまざまなサービスを新たに投入する方針だ。

14年11月には、Windowsクラスルーム協議会の「Windowsクラスルーム包括プログラム」のサービスメニューとして「教育機関のお客様向けECOサービス」を展開すると発表した。教育現場におけるICT機器導入時・処分時のコスト削減サービスや、ICT機器処分時の情報漏洩などセキュリティリスクを軽減するサービスを教育機関向けに提供する。

今期(15年5月期)の連結業績見通しについては、12月11日に第2四半期累計(6月〜11月)見通しの増額修正を発表したが、通期見通しについては不透明要因が多いとして前回予想(7月15日公表)を据え置き、売上高が前期比4.8%増の42億53百万円、営業利益が同5.4%増の3億円、経常利益が同1.2%増の3億11百万円、純利益が同6.3%減の1億71百万円、配当予想が前期と同額の年間16円(期末一括)としている。

通期見通しを据え置いたが、米マイクロソフトのOS「ウインドウズXP」サポート終了に伴う入れ替え需要一巡や、消費増税の反動といったマイナス影響が想定よりも限定的であり、スマートフォンやタブレットなど中古モバイル市場が拡大傾向を強めている。収益基盤強化に向けた顧客対応強化の効果でリース会社や一般企業などからの中古情報機器の引取回収が順調に増加し、保守・サポートなど付帯サービス関連も拡大しているようだ。通期見通しにも増額余地があるだろう。

株価の動きを見ると、第2四半期累計業績の増額修正を好感した660円から急反落したが、12月25日と26日の直近安値505円から切り返しの動きを強めている。1月7日には585円まで上伸する場面があった。500円近辺で下値固めが完了したようだ。

1月8日の終値558円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS33円23銭で算出)は16〜17倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間16円で算出)は2.9%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS352円83銭で算出)は1.6倍近辺である。

日足チャートで見ると25日移動平均線、週足チャートで見ると26週移動平均線突破の動きを強めている。500円近辺に支持線を形成して下値固めが完了した形であり、今期業績見通しの増額余地も評価して出直り展開だろう。2%台後半の配当利回りも支援材料だ。

(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[12月12日更新]

パシフィックネットは12月11日に第2四半期累計業績を増額修正、通期上ブレ余地も評価してモミ合い上放れ

 中古パソコン・モバイル機器などのリユース事業を展開するパシフィックネット[3021](東マ)は12月11日、第2四半期累計(6月〜11月)業績見通しの増額修正を発表した。株価は概ね600円近辺でモミ合う展開だったが、12月11日には第2四半期累計の増額修正を好感して一時、前日比74円(12.63%)高の660円まで急伸する場面があった。通期見通しの上ブレ余地も評価してモミ合い上放れの展開だろう。

 パソコン、タブレット端末、スマートフォンなど中古情報機器の引取回収・販売事業を主力として、レンタル事業も展開している。13年10月に旗艦店としてオープンした「PC−NETアキバ本店」など全国主要都市に9店舗を展開し、主要仕入先のリース・レンタル会社や一般企業からの引取回収を強化するとともに、生産性向上や業務プロセス効率化などで収益力を高めている。

 ISO27001(ISMS)およびプライバシーマークに準拠した情報漏洩防止のためのセキュリティ体制に強みを持ち、企業や官公庁のセキュリティ意識やコンプライアンス意識の向上に伴って中古情報機器の入荷台数が大幅に増加している。データ消去サービスなどで顧客カバー率が一段と広がり、大手金融機関からの中古情報機器引取回収もスタートしたようだ。

 新サービスとして14年8月に、レカム <3323> およびリステック(東京都中央区)との3社協業での中小企業向けサーバー機器レンタルサービスを開始し、法人向け格安スマートフォンのサービスも開始した。

 14年10月には企業・官公庁・自治体での使用済みIT機器の回収からデータ消去までの一連の作業を大幅に効率化する日本初のWebサービス「P−Bridge」の無償提供を開始した。IT資産管理ソフト大手エムオーテックス社とデータ連携し、当社の引取回収サービスの提供価値を高める。中期的にはソリューション・プラットフォームと位置付けて、リサーチ結果の提供やユーザー間の情報交換など、さまざまなサービスを新たに投入する方針だ。

 また11月には、Windowsクラスルーム協議会の「Windowsクラスルーム包括プログラム」のサービスメニューとして「教育機関のお客様向けECOサービス」を展開すると発表した。教育現場におけるICT機器導入時・処分時のコスト削減サービスや、ICT機器処分時の情報漏洩などセキュリティリスクを軽減するサービスを教育機関向けに提供する。

 12月11日、今期(15年5月期)第2四半期累計(6月〜11月)の連結業績見通しについて増額修正を発表した。前回予想(7月15日公表)に対して、売上高は2億05百万円増額して前年同期比23.1%増の22億36百万円、営業利益は48百万円増額して同15.9%増の1億46百万円、経常利益は51百万円増額して同11.6%増の1億54百万円、純利益は7百万円増額して同8.7%増の88百万円とした。減益見通しから一転して増益見通しとなった。

 米マイクロソフトのOS「ウインドウズXP」サポート終了に伴う入れ替え需要の一巡や、4月の消費増税の反動といったマイナス影響が想定よりも限定的だった。一方では、スマートフォンやタブレットなど中古モバイル市場が拡大傾向を強め、収益基盤強化に向けた顧客拡大や生産性向上などの諸施策も奏功したようだ。なお純利益については、税金費用の軽減が第3四半期(12月〜2月)以降に変更となったため小幅増額にとどまった。

 通期の連結業績見通しは前回予想(7月15日公表)を据え置いて売上高が前期比4.8%増の42億53百万円、営業利益が同5.4%増の3億円、経常利益が同1.2%増の3億11百万円、純利益が同6.3%減の1億71百万円、配当予想が前期と同額の年間16円(期末一括)としている。

 不透明要因が多いとして通期見通しを据え置いたが、通期見通しに対する修正後の第2四半期累計の進捗率は売上高が52.6%、営業利益が48.7%、経常利益が49.5%、純利益が51.5%と順調な水準である。顧客対応強化の効果でリース会社・一般企業などからの中古情報機器の引取回収が順調に増加し、保守・サポートなど付帯サービス関連も拡大する。格安スマホやSIMフリーの流れも追い風となって中古モバイル市場が拡大基調であり、通期見通しにも上ブレ余地があるだろう。

 株価の動き(14年3月1日付で株式2分割)を見ると、10月の直近安値493円から切り返し、11月以降は概ね600円を挟むレンジで推移している。12月11日には取引時間中に発表した第2四半期累計業績見通しの増額修正を好感して一時、前日比74円(12.63%)高の660円まで急伸する場面があった。

 12月11日の終値595円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS33円23銭で算出)は18倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間16円で算出)は2.7%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS352円83銭で算出)は1.7倍近辺である。

 日足チャートで見ると12月11日の急伸は買いが続かず長い上ヒゲを付けたが、週足チャートで見ると10月の直近安値から反発後は26週移動平均線がサポートラインの形だ。下値を確認して強基調に転換した形であり、第2四半期累計の増額修正、および通期見通しの上ブレ余地も評価してモミ合い上放れの展開だろう。
(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)

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