[3920]アイビーシー

[02月14日更新]

アイビーシーは18年9月期1Q黒字化で通期2桁増収増益予想

 アイビーシー<3920>(東1)は、ネットワークシステム性能監視ツールのリーディングカンパニーで、IoT分野への展開も積極推進している。2月13日発表した18年9月期第1四半期の非連結業績は、大幅増収で黒字化した。通期も2桁増収増益予想である。株価は戻り歩調だ。
 
■ネットワークシステム性能監視ツールのリーディングカンパニー
 
 ネットワークシステム性能監視ツール(ソフトウェア)のリーディングカンパニーである。ネットワークシステム性能監視ツールとは、ネットワークシステムを構成する様々なメーカーのネットワーク機器や仮想サーバーの稼働・性能状況を監視し、俯瞰的かつきめ細やかに収集して表示・解析・通知を行うソフトウェアである。ネットワークシステムの障害発生を未然に防ぐことを可能にする。
 
 クラウドコンピューティングなど新たな技術が浸透し、情報通信ネットワークシステムが高度化・複雑化・ブラックボックス化する一方で、システム環境変化による障害予兆の特定が困難になる問題が深刻化している。このためネットワークシステムの安定稼働や品質向上を実現するネットワークシステム性能監視ツールの重要性が一段と増している。
■自社開発の性能監視ツールおよび運用支援サービスを提供
 
 マルチベンダーの機器で構成される複雑なネットワークシステム全体の稼働・性能状況を、精度の高いデータを取得して分析するネットワークシステム性能監視ツールの開発・販売および導入支援サービス、顧客のネットワークシステムに内在する問題点や課題を抽出して最適な改善策を提示する分析・性能評価サービス、ネットワークシステム設計・構築・運用支援のコンサルティングサービスを提供している。
 
 17年9月期の事業別売上高構成比は、ネットワークシステム性能監視ソフトウェアに係る自社開発製品のライセンス(ソフトウェア使用権)販売が72%、自社製品導入支援やネットワークシステム構築に係るコンサルティングなどのサービス提供が15%、その他物販(他社製情報通信機器等の販売)が13%だった。
 
 パートナー企業との連携強化による販売力強化では、伊藤忠テクノソリューションズ、富士通エフサス、日立システムズ、ユニアデックス、NECフィールディングなど、大手システムインテグレーターとの連携を強化している。
 
■マルチベンダー対応製品の自社開発とデータ・ノウハウの蓄積が強み
 
 問題・障害発生後に気付く従来型の手法ではなく、問題・障害の予兆をいち早く検知して問題・障害発生を未然に防ぐ新たな手法で、ネットワークシステム性能監視に必要なマルチベンダー対応ソフトウェアを自社開発し、様々な環境下でのデータおよび統計分析・解析ノウハウを蓄積して、サービスをワンストップで提供していることが強みだ。
 
 継続的に自社開発製品の機能拡張を推進して、対応メーカー数と分析ポイント数は06年9月期末22社・339ポイントから、17年9月期末116社・3541ポイントまで拡張した。ほぼ全ての主要メーカーに対応し、100社を超えるマルチベンダー対応で使い勝手の良い性能監視ソフトウェアは世界でも類がない。
 
■主力は新製品「System Answer G3」へ順次移行
 
 主力製品はネットワーク性能監視ソフトウェア「System Answer」シリーズである。マルチベンダー対応で幅広いメーカー機器の性能情報を可視化できる点が同業他社に対する圧倒的なアドバンテージとなり、業種・業態・規模を問わず幅広く採用されている。累計販売実績は08年12月リリース「System Answer」シリーズと11年7月リリース「System Answer G2」シリーズの合計で、17年9月現在1200システム以上に達している。
 
 同社の製品開発は創業以来、システムが正しく動いているかどうかを監視し、問題が発生した際にどこで発生したのかを検知・把握する「死活監視」「状態監視」のための「保守ツール」から、性能上問題がないかどうかを分析し、障害が発生する前に問題点を検知して適切な対処を施す「性能監視」のための「収集ツール」へと発展してきた。
 
 今後はコンピュータやネットワークシステムを維持・改善するための根拠ある「判断ツール」として活用できる「情報監視」機能を備えた製品が必要とされ、17年7月にコンセプトを「性能監視から情報監視へ」とする新製品「System Answer G3」シリーズを発売した。今後は新製品へ順次移行する。
 
■中期成長戦略は「新製品発売」「成長分野進出」「サービス領域拡大」
 
 中期成長戦略として「新製品発売」「成長分野進出」「サービス領域拡大」を掲げている。性能監視のリーディングカンパニーからITサービスへの事業展開を目指す方針だ。
 
 新製品発売では17年7月発売の新製品「System Answer G3」シリーズの販売が、18年9月期の下期から順次本格化する見込みだ。また今後は継続的にオプション機能の充実も進める方針だ。
 
 成長分野進出では、ブロックチェーンやIoT分野への進出を加速している。16年7月ブロックチェーン・IoT関連ソフトウェアのiBeed社を完全子会社化、16年8月コンセンサス・ベイス社とブロックチェーン分野で業務提携、17年6月パクテラ・コンサルティング・ジャパンとブロックチェーン分野で業務提携、17年7月iBeed社がコンセンサス・ベイス社など複数社と業務・資本提携、17年8月iBeed社が一般社団法人Fintech協会に入会した。
 
 そして17年12月にはIoTデバイス向けセキュリティサービス「kusabi(楔)」の実証実験を開始した。ブロックチェーン技術による電子証明システムと独自のデバイスプロビジョニング技術により、ソフトウェアだけでIoTセキュリティを実現する画期的なサービスである。3つの不要(専用チップが不要、認証局が不要、マルウェア対策が不要)を実現し、新たなIoT時代のセキュリティエコシステムを構築するサービスだ。
 
 サービス領域拡大では、16年11月特化型クラウドインテグレーションサービス「SCI」を開始、アマゾンウェブサービス(AWS)のパートナープログラムに認定、17年4月インターネットサーバ構築・監視・運用・保守のネットフォースへ出資、17年8月「SCI」のサービスメニューの一つとして次世代MSPサービス「SAMS」を開始、17年12月マイクロソフトのAzureに特化したソリューションサービスを開始した。
 
■ソフトウェアのライセンス販売で高収益のストック型ビジネスモデル
 
 収益面では、主力の「System Answer」シリーズのソフトウェアライセンス販売という、高収益のストック型ビジネスモデルが特徴である。顧客の検収時期の影響で、第2四半期(1〜3月)と第4四半期(7〜9月)の構成比が高い季節要因がある。また大手優良企業を中心とした顧客構成で売上債権の貸倒実績が無く、安定的な財務体質を維持していることも特徴だ。
 
 利益配分については、今後の業績の推移や財務状況等を考慮したうえで将来の事業展開のための内部留保等を総合的に勘案しながら配当を検討することを基本方針としているが、現在は成長過程にあるため、事業上獲得した資金については事業拡大のための新規投資等に充当することを優先するとしている。
 
■18年9月期1Q大幅増収で黒字化
 2月13日発表した18年9月期第1四半期の非連結業績は、売上高が前年同期比28.0%増の3億05百万円、営業利益が34百万円(前年同期は58百万円の赤字)、経常利益が35百万円(同76百万円の赤字)、純利益が23百万円(同51百万円の赤字)だった。
 
 新製品「System Answer G3」の新規大型案件が寄与して大幅増収だった。売上高の内訳は、ライセンス販売が92.3%増の2億29百万円、サービス提供が11.5%減の38百万円、その他物販が大型案件の一巡で50.4%減の37百万円だった。
 
 営業利益はライセンス販売の増収や、物販の減収に伴う原価の減少などで黒字化した。売上総利益率は80.0%で15.5ポイント上昇、販管費比率は68.6%で20.2ポイント低下した。営業外では上場関連費用が一巡した。
 
■18年9月期2桁増収増益予想
 
 18年9月期の非連結業績予想(11月14日公表)は、売上高が17年9月期比15.1%増の14億円で、営業利益が15.8%増の2億16百万円、経常利益が27.8%増の2億16百万円、そして純利益が12.8%増の1億29百万円としている。配当予想は未定としている。
 
 事業別売上高の計画はライセンス販売が18.2%増の10億38百万円、サービス提供が13.0%増の2億08百万円、その他物販が横ばいの1億53百万円としている。
 
 17年9月期に一時的に低下したライセンス販売が回復し、新サービスも寄与して2桁増収増益予想である。新製品「System Answer G3」シリーズの販売は下期から順次本格化する見込みだ。
 
 通期予想に対する第1四半期の進捗率は売上高21.8%、営業利益16.1%、経常利益16.2%、純利益17.9%と低水準の形だが、第2四半期と第4四半期の構成比が高い季節要因のためネガティブ要因とはならない。通期ベースでも好業績が期待される。
 
■株価は戻り歩調
 
 株価は戻り歩調だ。1月29日の戻り高値1750円まで上伸した。その後は地合い悪化の影響で一旦反落したが、1400円近辺で下げ渋る形だ。
 
 2月13日の終値1372円を指標面で見ると、今期予想PER(会社予想のEPS23円47銭で算出)は58倍近辺、前期実績PBR(前期実績のBPS271円47銭で算出)は5.1倍近辺である。時価総額は約76億円である。
 
 週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインとなりそうだ。戻りを試すが期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
 
[1月29日更新]

アイビーシーは戻り歩調、18年9月期2桁増収増益予想、IoT分野にも積極展開して中期成長期待

 アイビーシー<3920>(東1)は、ネットワークシステム性能監視ツールのリーディングカンパニーで、IoT分野への事業展開も積極推進している。18年9月期2桁増収増益予想で、中期成長も期待される。株価は底放れて戻り歩調だ。
 
■ネットワークシステム性能監視ツールのリーディングカンパニー
 
 ネットワーク機器・システムの稼働状況や障害発生の予兆などを監視して、情報通信ネットワークシステム全体の性能状態を容易に可視化できるネットワークシステム性能監視ツール(ソフトウェア)のリーディングカンパニーである。
 
 ネットワークシステム性能監視ツールとは、ネットワークシステムを構成する様々なメーカーのネットワーク機器や仮想サーバーの稼働・性能状況を監視し、俯瞰的かつきめ細やかに収集して表示・解析・通知を行うソフトウェアのことである。ネットワークシステムの障害発生を未然に防ぐことを可能にする。
 
 クラウドコンピューティングなど新たな技術が浸透し、情報通信ネットワークシステムが高度化・複雑化・ブラックボックス化する一方で、システム環境変化による障害予兆の特定が困難になる問題が深刻化している。このためネットワークシステムの安定稼働や品質向上を実現するネットワークシステム性能監視ツールの重要性が一段と増している。
 
■自社開発の性能監視ツールおよび運用支援サービスを提供
 
 マルチベンダーの機器で構成される複雑なネットワークシステム全体の稼働・性能状況を、精度の高いデータを取得して分析するネットワークシステム性能監視ツールの開発・販売および導入支援サービス、顧客のネットワークシステムに内在する問題点や課題を抽出して最適な改善策を提示する分析・性能評価サービス、ネットワークシステム設計・構築・運用支援のコンサルティングサービスを提供している。
 
 17年9月期の事業別売上高構成比は、ネットワークシステム性能監視ソフトウェアに係る自社開発製品のライセンス(ソフトウェア使用権)販売が72%、自社製品導入支援やネットワークシステム構築に係るコンサルティングなどのサービス提供が15%、その他物販(他社製情報通信機器等の販売)が13%だった。
 
 パートナー企業との連携強化による販売力強化では、伊藤忠テクノソリューションズ、富士通エフサス、日立システムズ、ユニアデックス、NECフィールディングなど、大手システムインテグレーターとの連携を強化している。
 
■マルチベンダー対応製品の自社開発とデータ・ノウハウの蓄積が強み
 
 問題・障害発生後に気付く従来型の手法ではなく、問題・障害の予兆をいち早く検知して問題・障害発生を未然に防ぐ新たな手法で、ネットワークシステム性能監視に必要なマルチベンダー対応ソフトウェアを自社開発し、様々な環境下でのデータおよび統計分析・解析ノウハウを蓄積して、サービスをワンストップで提供していることが強みだ。
 
 継続的に自社開発製品の機能拡張を推進して、対応メーカー数と分析ポイント数は06年9月期末22社・339ポイントから、17年9月期末116社・3541ポイントまで拡張した。ほぼ全ての主要メーカーに対応し、100社を超えるマルチベンダー対応で使い勝手の良い性能監視ソフトウェアは世界でも類がない。
 
■新製品「System Answer G3」発売
 
 主力製品はネットワーク性能監視ソフトウェア「System Answer」シリーズである。マルチベンダー対応で幅広いメーカー機器の性能情報を可視化できる点が同業他社に対する圧倒的なアドバンテージとなり、業種・業態・規模を問わず幅広く採用されている。累計販売実績は08年12月リリース「System Answer」シリーズと11年7月リリース「System Answer G2」シリーズの合計で、17年9月現在1200システム以上に達している。
 
 同社の製品開発は創業以来、システムが正しく動いているかどうかを監視し、問題が発生した際にどこで発生したのかを検知・把握する「死活監視」「状態監視」のための「保守ツール」から、性能上問題がないかどうかを分析し、障害が発生する前に問題点を検知して適切な対処を施す「性能監視」のための「収集ツール」へと発展してきた。
 
 今後はコンピュータやネットワークシステムを維持・改善するための根拠ある「判断ツール」として活用できる「情報監視」機能を備えた製品が必要とされ、17年7月にコンセプトを「性能監視から情報監視へ」とする新製品「System Answer G3」シリーズを発売した。
 
■中期成長戦略は「新製品発売」「成長分野進出」「サービス領域拡大」
 
 中期成長戦略として「新製品発売」「成長分野進出」「サービス領域拡大」を掲げている。性能監視のリーディングカンパニーからITサービスへの事業展開を目指す方針だ。
 
 新製品発売では17年7月発売の新製品「System Answer G3」シリーズの販売が、18年9月期の下期から順次本格化する見込みだ。また今後は継続的にオプション機能の充実も進める方針だ。
 
 成長分野進出では、ブロックチェーンやIoT分野への進出を加速している。16年7月ブロックチェーン・IoT関連ソフトウェアのiBeed社を完全子会社化、16年8月コンセンサス・ベイス社とブロックチェーン分野で業務提携、17年6月パクテラ・コンサルティング・ジャパンとブロックチェーン分野で業務提携、17年7月iBeed社がコンセンサス・ベイス社など複数社と業務・資本提携、17年8月iBeed社が一般社団法人Fintech協会に入会した。
 
 そして17年12月にはIoTデバイス向けセキュリティサービス「kusabi(楔)」の実証実験を開始した。ブロックチェーン技術による電子証明システムと独自のデバイスプロビジョニング技術により、ソフトウェアだけでIoTセキュリティを実現する画期的なサービスである。3つの不要(専用チップが不要、認証局が不要、マルウェア対策が不要)を実現し、新たなIoT時代のセキュリティエコシステムを構築するサービスだ。
 
 サービス領域拡大では、16年11月特化型クラウドインテグレーションサービス「SCI」を開始、アマゾンウェブサービス(AWS)のパートナープログラムに認定、17年4月インターネットサーバ構築・監視・運用・保守のネットフォースへ出資、17年8月「SCI」のサービスメニューの一つとして次世代MSPサービス「SAMS」を開始、17年12月マイクロソフトのAzureに特化したソリューションサービスを開始した。
 
■ソフトウェアのライセンス販売で高収益のストック型ビジネスモデル
 
 収益面では、主力の「System Answer」シリーズのソフトウェアライセンス販売という、高収益のストック型ビジネスモデルが特徴である。また顧客の検収時期の影響で、第2四半期(1〜3月)と第4四半期(7〜9月)の構成比が高くなりやすいという季節要因がある。大手優良企業を中心とした顧客構成で売上債権の貸倒実績が無く、安定的な財務体質を維持していることも特徴だ。
 
 利益配分については、今後の業績の推移や財務状況等を考慮したうえで将来の事業展開のための内部留保等を総合的に勘案しながら配当を検討することを基本方針としているが、現在は成長過程にあるため、事業上獲得した資金については事業拡大のための新規投資等に充当することを優先するとしている。
 
■18年9月期2桁増収増益予想
 
 18年9月期の非連結業績予想(11月14日公表)は、売上高が17年9月期比15.1%増の14億円で、営業利益が15.8%増の2億16百万円、経常利益が27.8%増の2億16百万円、そして純利益が12.8%増の1億29百万円としている。配当予想は未定としている。
 
 事業別売上高の計画はライセンス販売が18.2%増の10億38百万円、サービス提供が13.0%増の2億08百万円、その他物販が横ばいの1億53百万円としている。
 
 17年9月期に一時的に低下したライセンス販売が回復し、新サービスも寄与して2桁増収増益予想である。新製品「System Answer G3」シリーズの販売は下期から順次本格化する見込みだ。事業環境は良好であり、中期成長シナリオに変化はないだろう。
 
■株価は底放れて戻り歩調
 
 株価は底放れて戻り歩調だ。IoTデバイス向けセキュリティサービス「kusabi(楔)」を材料視した17年12月の1495円から一旦反落したが、1000円近辺から切り返して1月25日に1589円まで上伸した。
 
 1月26日の終値1508円を指標面で見ると、今期予想PER(会社予想のEPS23円47銭で算出)は64倍近辺、前期実績PBR(前期実績のBPS271円47銭で算出)は5.6倍近辺である。時価総額は約83億円である。
 
 週足チャートで見ると26週移動平均線も上向きに転じて先高感を強めている。戻りを試すが期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
 [12月28日更新]

アイビーシーは18年9月期2桁増収増益予想、IoT分野にも積極展開して中期成長期待  
 アイビーシー<3920>(東1)は、ネットワークシステム性能監視ツールのリーディングカンパニーである。18年9月期2桁増収増益予想で、成長戦略に「新製品発売」「成長分野進出」「サービス領域拡大」を掲げている。性能監視のリーディングカンパニーからIoT分野などITサービスへの事業展開を目指す方針だ。中期成長期待が高まる。株価はIoTデバイス向けセキュリティサービス「kusabi(楔)」を材料視した人気が一巡したが、中期成長力を見直す動きが期待される。
 
■ネットワークシステム性能監視ツールのリーディングカンパニー
 
 ネットワーク機器・システムの稼働状況や障害発生の予兆などを監視して、情報通信ネットワークシステム全体の性能状態を容易に可視化できるネットワークシステム性能監視ツール(ソフトウェア)のリーディングカンパニーである。
 
 ネットワークシステム性能監視ツールとは、ネットワークシステムを構成する様々なメーカーのネットワーク機器や仮想サーバーの稼働・性能状況を監視し、俯瞰的かつきめ細やかに収集して表示・解析・通知を行うソフトウェアのことである。ネットワークシステムの障害発生を未然に防ぐことを可能にする。
 
 クラウドコンピューティングなど新たな技術が浸透し、情報通信ネットワークシステムが高度化・複雑化・ブラックボックス化する一方で、システム環境変化による障害予兆の特定が困難になる問題が深刻化している。このためネットワークシステムの安定稼働や品質向上を実現するネットワークシステム性能監視ツールの重要性が一段と増している。
 
■自社開発の性能監視ツールおよび運用支援サービスを提供
 
 マルチベンダーの機器で構成される複雑なネットワークシステム全体の稼働・性能状況を、精度の高いデータを取得して分析するネットワークシステム性能監視ツールの開発・販売および導入支援サービス、顧客のネットワークシステムに内在する問題点や課題を抽出して最適な改善策を提示する分析・性能評価サービス、ネットワークシステム設計・構築・運用支援のコンサルティングサービスを提供している。
 
 17年9月期の事業別売上高構成比は、ネットワークシステム性能監視ソフトウェアに係る自社開発製品のライセンス(ソフトウェア使用権)販売が72%、自社製品導入支援やネットワークシステム構築に係るコンサルティングなどのサービス提供が15%、その他物販(他社製情報通信機器等の販売)が13%だった。
 
 パートナー企業との連携強化による販売力強化では、伊藤忠テクノソリューションズ、富士通エフサス、日立システムズ、ユニアデックス、NECフィールディングなど、大手システムインテグレーターとの連携を強化している。
 
■マルチベンダー対応製品の自社開発とデータ・ノウハウの蓄積が強み
 
 問題・障害発生後に気付く従来型の手法ではなく、問題・障害の予兆をいち早く検知して問題・障害発生を未然に防ぐ新たな手法で、ネットワークシステム性能監視に必要なマルチベンダー対応ソフトウェアを自社開発し、様々な環境下でのデータおよび統計分析・解析ノウハウを蓄積して、サービスをワンストップで提供していることが強みだ。
 
 継続的に自社開発製品の機能拡張を推進して、対応メーカー数と分析ポイント数は06年9月期末22社・339ポイントから、17年9月期末116社・3541ポイントまで拡張した。ほぼ全ての主要メーカーに対応し、100社を超えるマルチベンダー対応で使い勝手の良い性能監視ソフトウェアは世界でも類がない。
 
■新製品「System Answer G3」発売
 
 主力製品はネットワーク性能監視ソフトウェア「System Answer」シリーズである。マルチベンダー対応で幅広いメーカー機器の性能情報を可視化できる点が同業他社に対する圧倒的なアドバンテージとなり、業種・業態・規模を問わず幅広く採用されている。累計販売実績は08年12月リリース「System Answer」シリーズと11年7月リリース「System Answer G2」シリーズの合計で、17年9月現在1200システム以上に達している。
 
 同社の製品開発は創業以来、システムが正しく動いているかどうかを監視し、問題が発生した際にどこで発生したのかを検知・把握する「死活監視」「状態監視」のための「保守ツール」から、性能上問題がないかどうかを分析し、障害が発生する前に問題点を検知して適切な対処を施す「性能監視」のための「収集ツール」へと発展してきた。
 
 今後はコンピュータやネットワークシステムを維持・改善するための根拠ある「判断ツール」として活用できる「情報監視」機能を備えた製品が必要とされ、17年7月に新製品「System Answer G3」シリーズを発売した。コンセプトを「性能監視から情報監視へ」として、監視設定の自動化、監視の見落とし防止、仮想化監視機能の強化、IPMIによるハードウェア監視などの機能を盛り込んだ。情報監視作業の大部分をツールが自動で行う。
 
■中期成長戦略は「新製品発売」「成長分野進出」「サービス領域拡大」
 
 中期成長戦略として「新製品発売」「成長分野進出」「サービス領域拡大」を掲げている。性能監視のリーディングカンパニーからITサービスへの事業展開を目指す方針だ。
 
 新製品発売では17年7月発売の新製品「System Answer G3」シリーズの販売が、18年9月期の下期から順次本格化する見込みだ。また今後は継続的にオプション機能の充実も進める方針だ。
 
 成長分野進出では、ブロックチェーンやIoT分野への進出を加速している。16年7月ブロックチェーン・IoT関連ソフトウェアのiBeed社を完全子会社化、16年8月コンセンサス・ベイス社とブロックチェーン分野で業務提携、17年6月パクテラ・コンサルティング・ジャパンとブロックチェーン分野で業務提携、17年7月iBeed社がコンセンサス・ベイス社など複数社と業務・資本提携、17年8月iBeed社が一般社団法人Fintech協会に入会した。
 
 そして17年12月にはIoTデバイス向けセキュリティサービス「kusabi(楔)」の実証実験を開始した。ブロックチェーン技術による電子証明システムと独自のデバイスプロビジョニング技術により、ソフトウェアだけでIoTセキュリティを実現する画期的なサービスである。3つの不要(専用チップが不要、認証局が不要、マルウェア対策が不要)を実現し、新たなIoT時代のセキュリティエコシステムを構築するサービスだ。
 
 サービス領域拡大では、16年11月特化型クラウドインテグレーションサービス「SCI」を開始、アマゾンウェブサービス(AWS)のパートナープログラムに認定、17年4月インターネットサーバ構築・監視・運用・保守のネットフォースへ出資、17年8月「SCI」のサービスメニューの一つとして次世代MSPサービス「SAMS」を開始、17年12月マイクロソフトのAzureに特化したソリューションサービスを開始した。
 
■ソフトウェアのライセンス販売で高収益のストック型ビジネスモデル
 
 収益面では、主力の「System Answer」シリーズのソフトウェアライセンス販売という、高収益のストック型ビジネスモデルが特徴である。また顧客の検収時期の影響で、第2四半期(1〜3月)と第4四半期(7〜9月)の構成比が高くなりやすいという季節要因がある。大手優良企業を中心とした顧客構成で売上債権の貸倒実績が無く、安定的な財務体質を維持していることも特徴だ。
 
 利益配分については、今後の業績の推移や財務状況等を考慮したうえで将来の事業展開のための内部留保等を総合的に勘案しながら配当を検討することを基本方針としているが、現在は成長過程にあるため、事業上獲得した資金については事業拡大のための新規投資等に充当することを優先するとしている。
 
■18年9月期2桁増収増益予想
 
 18年9月期の非連結業績予想(11月14日公表)は、売上高が17年9月期比15.1%増の14億円で、営業利益が15.8%増の2億16百万円、経常利益が27.8%増の2億16百万円、そして純利益が12.8%増の1億29百万円としている。配当予想は未定としている。
 
 事業別売上高の計画はライセンス販売が18.2%増の10億38百万円、サービス提供が13.0%増の2億08百万円、その他物販が横ばいの1億53百万円としている。
 
 需要が高水準であり、新サービスも寄与して増収基調である。さらに17年9月期に一時的に低下したライセンス販売の売上構成比が上昇し、2桁増益予想である。新製品「System Answer G3」シリーズの販売は下期から順次本格化する見込みだ。事業環境は良好であり、中期成長シナリオに変化はないだろう。
 
■株価は下値固め完了
 
 株価は、IoTデバイス向けセキュリティサービス「kusabi(楔)」を材料視し、安値圏800円台から12月8日の1495円まで急伸した。その後は人気一巡した形だが、下値固め完了感を強めている。
 
 12月27日の終値1075円を指標面で見ると、今期予想PER(会社予想のEPS23円47銭で算出)は46倍近辺、前期実績PBR(前期実績のBPS271円47銭で算出)は4.0倍近辺である。時価総額は約60億円である。
 
 週足チャートで見ると13週移動平均線が26週移動平均線を上抜いて先高感を強めている。中期成長力を見直す動きが期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[11月16日更新]

アイビーシーは17年9月期減益だが、売上高は10期連続で過去最高を更新、18年9月期は新製品も寄与して2桁増収増益予想

 アイビーシー<3920>(東1)はネットワークシステム性能監視ツールのリーディングカンパニーである。情報通信ネットワークが高度化・複雑化する中で性能監視ツールの重要性が増している。11月14日発表した17年9月期非連結業績は、先行投資負担で減益だが、売上高は10期連続で過去最高を更新。そして18年9月期は新製品も寄与して2桁増収増益予想である。株価は下値固め完了感を強めている。中期成長力を見直して反発が期待される。
 
■ネットワークシステム性能監視ツールのリーディングカンパニー
 
 ネットワーク機器・システムの稼働状況や障害発生の予兆などを監視して、情報通信ネットワークシステム全体の性能状態を容易に可視化できるネットワークシステム性能監視ツール(ソフトウェア)のリーディングカンパニーである。
 
 ネットワークシステム性能監視ツールとは、ネットワークシステムを構成する様々なメーカーのネットワーク機器や仮想サーバーの状況を、俯瞰的かつきめ細やかに収集して表示・解析・通知を行うソフトウェアのことである。ネットワークシステム全体の稼働・性能状況を監視し、ネットワークシステムの障害発生を未然に防ぐことを可能にする。
 
 クラウドコンピューティングなど新たな技術が浸透し、情報通信ネットワークシステムが高度化・複雑化・ブラックボックス化する一方で、システム環境変化による障害予兆の特定が困難になる問題が深刻化している。このためネットワークシステムの安定稼働や品質向上を実現するネットワークシステム性能監視ツールの重要性が一段と増している。
 
■自社開発の性能監視ツールおよび運用支援サービスを提供
 
 マルチベンダーの機器で構成される複雑なネットワークシステム全体の稼働・性能状況を、精度の高いデータを取得して分析するネットワークシステム性能監視ツールの開発・販売および導入支援サービス、顧客のネットワークシステムに内在する問題点や課題を抽出して最適な改善策を提示する分析・性能評価サービス、ネットワークシステム設計・構築・運用支援のコンサルティングサービスを提供している。
 
 17年9月期の事業別売上高構成比は、ネットワークシステム性能監視ソフトウェアに係る自社開発製品のライセンス(ソフトウェア使用権)販売が72%、自社製品導入支援やネットワークシステム構築に係るコンサルティングなどのサービス提供が15%、その他物販(他社製情報通信機器等の販売)が13%だった。
 
■マルチベンダー対応製品の自社開発とデータ・ノウハウの蓄積が強み
 
 問題・障害発生後に気付く従来型の手法ではなく、問題・障害の予兆をいち早く検知して問題・障害発生を未然に防ぐ新たな手法で、ネットワークシステム性能監視に必要なマルチベンダー対応ソフトウェアを自社開発し、様々な環境下でのデータおよび統計分析・解析ノウハウを蓄積して、サービスをワンストップで提供していることが強みだ。
 
 継続的に自社開発製品の機能拡張を推進して、対応メーカー数と分析ポイント数は06年9月期末22社・339ポイントから、16年9月期末108社・3390ポイントまで拡張した。ほぼ全ての主要メーカーに対応している。100社を超えるマルチベンダー対応で使い勝手の良い性能監視ソフトウェアは世界でも類がない。
 
■新製品「System Answer G3」発売
 
 主力製品はネットワーク性能監視ソフトウェア「System Answer」シリーズである。マルチベンダー対応で幅広いメーカー機器の性能情報を可視化できる点が同業他社に対する圧倒的なアドバンテージとなり、業種・業態・規模を問わず幅広く採用されている。累計販売実績は08年12月リリース「System Answer」シリーズと11年7月リリース「System Answer G2」シリーズの合計で、17年3月現在1200システム以上に達している。
 
 同社の製品開発は、システムが正しく動いているかどうかを監視し、問題が発生した際にどこで発生したのかを検知・把握する「死活監視」「状態監視」のための「保守ツール」から、性能上問題がないかどうかを分析し、障害が発生する前に問題点を検知して適切な対処を施す「性能監視」のための「収集ツール」へと発展してきた。
 
 今後はコンピュータやネットワークシステムを維持・改善するための根拠ある「判断ツール」として活用できる「情報監視」機能を備えた製品が必要とされている。情報監視とは、コンピュータやネットワークシステム運用時に発生する数々の問題を、的確に判断するための情報や根拠をいち早く把握するための監視手法である。
 
 そして17年7月に新製品「System Answer G3」シリーズを発売した。コンセプトを「性能監視から情報監視へ」として、監視設定の自動化、監視の見落とし防止、仮想化監視機能の強化、IPMIによるハードウェア監視などの機能を盛り込んだ。情報監視作業の大部分をツールが自動で行う。
 
■中期成長に向けてサービス領域拡大、成長分野に進出
 
 中期成長戦略として、M&A・アライアンスも活用したサービス領域の拡大や成長分野への進出、パートナー企業との連携強化による販売力の強化・サービス型販売の促進、情報監視機能を強化した次期製品の開発・市場投入を推進している。
 
 サービス領域の拡大では、17年2月コーソルとデータベース運用管理ソリューションで協業開始、17年4月ネットフォースへ出資、17年8月特化型クラウドインテグレーションサービスSCIのサービスメニューの一つとして次世代MSPサービスSAMSを開始した。
 
 成長分野への進出では、IoT分野およびブロックチェーン分野への事業展開を推進している。16年7月iBeed社を完全子会社化、16年8月コンセンサス・ベイス社とブロックチェーン分野で業務提携、17年6月Pacteraグループの一員であるパクテラ・コンサルティング・ジャパンと業務提携した。また17年7月にはiBeed社を中心にコンセンサス・ベイス社など複数社と業務・資本提携に基本合意、17年8月にはiBeed社が一般社団法人Fintech協会に入会した。
 
 パートナー企業との連携強化による販売力強化では、伊藤忠テクノソリューションズ、富士通エフサス、日立システムズ、ユニアデックス、NECフィールディングなど、大手システムインテグレーターとの連携を強化している。サービス型販売の促進では16年8月スカイアーチネットワークス社と協業開始した。
 
■ソフトウェアのライセンス販売で高収益のストック型ビジネスモデル
 
 収益面では、主力の「System Answer G2」シリーズのソフトウェアライセンス販売という、高収益のストック型ビジネスモデルが特徴である。また顧客の検収時期の影響で、第2四半期(1〜3月)と第4四半期(7〜9月)の構成比が高くなりやすいという季節要因がある。大手優良企業を中心とした顧客構成で売上債権の貸倒実績が無く、安定的な財務体質を維持していることも特徴だ。
 
 利益配分については、今後の業績の推移や財務状況等を考慮したうえで将来の事業展開のための内部留保等を総合的に勘案しながら配当を検討することを基本方針としているが、現在は成長過程にあるため、事業上獲得した資金については事業拡大のための新規投資等に充当することを優先するとしている。
 
■17年9月期は先行投資負担で減益だが増収基調に変化なし
 
 11月14日発表した前期(17年9月期)非連結業績は、売上高が前々期(16年9月期)比6.6%増の12億16百万円、営業利益が36.1%減の1億86百万円、経常利益が49.2%減の1億69百万円、純利益が41.0%減の1億15百万円だった。配当は無配としている。
 
 人材確保に伴う人件費の増加、本社オフィス増床に伴う関連費用の増加、新製品開発に係る動作検証環境整備のためのシステム導入費用の発生など、中期成長に向けた先行投資負担で減益だったが、増収基調に変化はない。
 
 事業別の売上高は、ライセンス販売が4.6%減の8億78百万円、サービス提供が52.1%増の1億84百万円、その他物販が55.1%増の1億53百万円だった。サービス提供はライセンス販売の増加に伴って構築・運用サポートが増加している。その他物販は公共分野および小売業の大型案件が寄与した。
 
■18年9月期は新製品も寄与して2桁増収増益予想
 
 今期(18年9月期)非連結業績予想(11月14日公表)は売上高が前期(17年9月期)比15.1%増の14億円、営業利益が15.8%増の2億16百万円、経常利益が27.8%増の2億16百万円、純利益が12.8%増の1億29百万円としている。配当予想は未定としている。
 
 新製品「System Answer G3」シリーズも本格寄与して2桁増収増益予想である。ネットワークシステム性能・稼働監視ソフトウェア市場は拡大基調であり、マルチベンダー対応に強みを持つ競争優位性が一段と鮮明化することが予想される。事業環境は良好であり、中期成長シナリオに変化はないだろう。
 
■株価は下値固め完了感、中期成長力見直して反発期待
 
 株価は戻りが鈍く安値圏900円台でモミ合う形だが、下押す動きも見られず下値固め完了感を強めている。
 
 11月14日の終値948円を指標面で見ると、今期予想PER(会社予想のEPS23円47銭で算出)は40倍近辺、前期実績PBR(前期実績のBPS271円47銭で算出)は3.5倍近辺である。時価総額は約52億円である。
 
 週足チャートで見ると13週移動平均線が下値を支える形だ。そして26週移動平均線突破の動きを強めている。中期成長力を見直して反発が期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[10月31日更新]

アイビーシーは下値固め完了、18年9月期は新製品も寄与して収益拡大期待  
 アイビーシー<3920>(東1)はネットワークシステム性能監視ツールのリーディングカンパニーである。情報通信ネットワークが高度化・複雑化する中で性能監視ツールの重要性が増している。17年9月期は先行投資負担で減益予想だが、18年9月期は新製品も寄与して収益拡大が期待される。株価は下値固めが完了し、中期成長力を評価して反発が期待される。なお11月14日に17年9月期決算発表を予定している。
 
■ネットワークシステム性能監視ツールのリーディングカンパニー
 
 ネットワーク機器・システムの稼働状況や障害発生の予兆などを監視して、情報通信ネットワークシステム全体の性能状態を容易に可視化できるネットワークシステム性能監視ツール(ソフトウェア)のリーディングカンパニーである。
 
■複雑化するネットワークシステムにおいて性能監視ツールの重要性が増す
 
 ネットワークシステム性能監視ツールとは、ネットワークシステムを構成する様々なメーカーのネットワーク機器や仮想サーバーの状況を、俯瞰的かつきめ細やかに収集して表示・解析・通知を行うソフトウェアのことである。ネットワークシステム全体の稼働・性能状況を監視し、ネットワークシステムの障害発生を未然に防ぎ、ICTインフラの性能維持・改善さらにコスト削減を可能にする。
 
 クラウドコンピューティングなど新たな技術が浸透し、情報通信ネットワークシステムが高度化・複雑化・ブラックボックス化する一方で、システム環境変化による障害予兆の特定が困難になる問題が深刻化し、ネットワークシステム障害を介したサービス停止や通信遅延なども社会問題化している。そしてネットワークシステムの安定稼働や品質向上を実現するネットワークシステム性能監視ツールの重要性が一段と増している。
 
■自社開発の性能監視ツールおよび運用支援サービスを提供
 
 マルチベンダーの機器で構成される複雑なネットワークシステム全体の稼働・性能状況を、精度の高いデータを取得して分析するネットワークシステム性能監視ツールの開発・販売および導入支援サービス、顧客のネットワークシステムに内在する問題点や課題を抽出して最適な改善策を提示する分析・性能評価サービス、ネットワークシステム設計・構築・運用支援のコンサルティングサービスを提供している。
 
 16年9月期の事業別売上高構成比は、ネットワークシステム性能監視ソフトウェアに係る自社開発製品のライセンス(ソフトウェア使用権)販売が82%、自社製品導入支援やネットワークシステム構築に係るコンサルティングなどのサービス提供が12%、その他物販(他社製情報通信機器等の販売)が6%だった。
 
■マルチベンダー対応製品の自社開発とデータ・ノウハウの蓄積が強み
 
 問題・障害発生後に気付く従来型の手法ではなく、問題・障害の予兆をいち早く検知して問題・障害発生を未然に防ぐ新たな手法で、ネットワークシステム性能監視に必要なマルチベンダー対応ソフトウェアを自社開発し、様々な環境下でのデータおよび統計分析・解析ノウハウを蓄積して、サービスをワンストップで提供していることが強みだ。
 
 継続的に自社開発製品の機能拡張を推進して、対応メーカー数と分析ポイント数は06年9月期末22社・339ポイントから、16年9月期末108社・3390ポイントまで拡張した。ほぼ全ての主要メーカーに対応している。100社を超えるマルチベンダー対応で使い勝手の良い性能監視ソフトウェアは世界でも類がない。
 
■新製品「System Answer G3」発売
 
 現在の主力製品はネットワーク性能監視ソフトウェア「System Answer G2」シリーズである。マルチベンダー対応で幅広いメーカー機器の性能情報を可視化できる点が同業他社に対する圧倒的なアドバンテージとなり、業種・業態・規模を問わず幅広く採用されている。
 
 累計販売実績は08年12月リリース「System Answer」シリーズと11年7月リリース「System Answer G2」シリーズの合計で、17年3月現在1200システム以上に達している。
 
 同社の製品開発は、システムが正しく動いているかどうかを監視し、問題が発生した際にどこで発生したのかを検知・把握する「死活監視」「状態監視」のための「保守ツール」から、性能上問題がないかどうかを分析し、障害が発生する前に問題点を検知して適切な対処を施す「性能監視」のための「収集ツール」へと発展してきた。
 
 今後はコンピュータやネットワークシステムを維持・改善するための根拠ある「判断ツール」として活用できる「情報監視」機能を備えた製品が必要とされている。情報監視とは、コンピュータやネットワークシステム運用時に発生する数々の問題を、的確に判断するための情報や根拠をいち早く把握するための監視手法である。
 
 そして17年7月に新製品「System Answer G3」シリーズを発売開始した。コンセプトを「性能監視から情報監視へ」として、監視設定の自動化、監視の見落とし防止、仮想化監視機能の強化、IPMIによるハードウェア監視などの機能を盛り込んだ。情報監視作業の大部分をツールが自動で行う。
 
■中期成長に向けてサービス領域拡大、成長分野に進出
 
 中期成長戦略として、M&A・アライアンスも活用したサービス領域の拡大や成長分野への進出、パートナー企業との連携強化による販売力の強化・サービス型販売の促進、情報監視機能を強化した次期製品の開発・市場投入を推進している。
 
 サービス領域の拡大では、16年3月インフォサイエンス社と連携して「System Answer G2 ログオプション」提供開始、16年4月アットマークテクノ社とIoTを活用した製造ライン統合管理ソリューションで協業、16年5月NRIセキュアテクノロジーズ社とセキュリティソリューションで協業した。
 
 16年9月アプリケーションパフォーマンス管理分野でラック社と協業して「Dynatrace」販売開始、16年11月特化型クラウドインテグレーションサービスSCI提供開始、16年11月リンクと協業、アマゾンウェブサービス(AWS)のパートナープログラムである「AWSパートナーネットワーク(APN)テクノロジーパートナー」に認定された。
 
 17年2月コーソルとデータベース運用管理ソリューションで協業開始、17年4月ネットフォースへ出資、17年8月特化型クラウドインテグレーションサービスSCIのサービスメニューの一つとして次世代MSPサービスSAMSを開始した。
 
 成長分野への進出では、IoT分野およびブロックチェーン分野への事業展開を推進している。16年7月iBeed社を完全子会社化、16年8月コンセンサス・ベイス社とブロックチェーン分野で業務提携、17年6月Pacteraグループの一員であるパクテラ・コンサルティング・ジャパンと業務提携した。また17年7月にはiBeed社を中心にコンセンサス・ベイス社など複数社と業務・資本提携に基本合意、17年8月にはiBeed社が一般社団法人Fintech協会に入会した。
 
 パートナー企業との連携強化による販売力強化では、伊藤忠テクノソリューションズ、富士通エフサス、日立システムズ、ユニアデックス、NECフィールディングなど、大手システムインテグレーターとの連携を強化している。サービス型販売の促進では16年8月スカイアーチネットワークス社と協業開始した。
 
■ソフトウェアのライセンス販売で高収益のストック型ビジネスモデル
 
 収益面では売上総利益率が80%台と高水準で推移している。主力の「System Answer G2」シリーズのソフトウェアライセンス販売という、高収益のストック型ビジネスモデルが特徴である。ライセンス販売における継続利用率は約9割と極めて高い。
 
 また顧客の検収時期の影響で、第2四半期(1〜3月)と第4四半期(7〜9月)の構成比が高くなりやすいという季節要因がある。大手優良企業を中心とした顧客構成で売上債権の貸倒実績が無く、安定的な財務体質を維持していることも特徴だ。
 
 利益配分については、今後の業績の推移や財務状況等を考慮したうえで将来の事業展開のための内部留保等を総合的に勘案しながら配当を検討することを基本方針としているが、現在は成長過程にあるため、事業上獲得した資金については事業拡大のための新規投資等に充当することを優先するとしている。
 
■17年9月期は先行投資負担で減益だが、18年9月期は収益拡大期待
 
 前期(17年9月期)の非連結業績予想(11月14日公表)は、売上高が前々期(16年9月期)比14.4%増の13億05百万円、営業利益が19.1%減の2億36百万円、経常利益が37.0%減の2億10百万円、純利益が35.4%減の1億26百万円としている。
 
 人材確保に伴う人件費の増加、本社オフィス増床に伴う関連費用の増加、新製品開発に係る動作検証環境整備のためのシステム導入費用の発生など、中期成長に向けた先行投資負担で減益予想だが、ライセンス販売を中心として大幅増収基調に変化はない。そして今期(18年9月期)は新製品「System Answer G3」シリーズも寄与して収益拡大が期待される。
 
 ネットワークシステム性能・稼働監視ソフトウェア市場は拡大基調が予想され、マルチベンダー対応に強みを持つ同社の競争優位性が一段と鮮明化することが予想される。事業環境は良好であり、中期成長シナリオに変化はないだろう。
 
■株価は下値固め完了して反発期待
 
 株価は9月の直近安値880円から徐々に水準を切り下げて下値固め完了感を強めている。
 
 10月30日の終値979円を指標面で見ると、前期推定PER(会社予想のEPS23円07銭で算出)は42倍近辺、前々期実績PBR(前々期実績BPS250円06銭で算出)は3.9倍近辺である。時価総額は約54億円である。
 
 週足チャートで見ると13週移動平均線を突破し、続いて26週移動平均線突破の動きを強めている。下値固めが完了し、中期成長力を評価して反発が期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[09月25日更新]

アイビーシーは調整一巡、18年9月期は新製品も寄与して収益拡大期待

 アイビーシー<3920>(東1)はネットワークシステム性能監視ツールのリーディングカンパニーである。情報通信ネットワークが高度化・複雑化する中で性能監視ツールの重要性が増している。17年9月期は先行投資負担で減益予想だが、18年9月期は新製品も寄与して収益拡大が期待される。なおIoT・ブロックチェーン分野の子会社iBeed社が10月5日開催のINSURANCE FORUMに参加し、業務提携しているパクテラ・コンサルティング・ジャパンと共にテーマ講演を行う。株価は調整一巡し、中期成長力を評価して出直りが期待される。
 
■ネットワークシステム性能監視ツールのリーディングカンパニー
 
 ネットワーク機器・システムの稼働状況や障害発生の予兆などを監視して、情報通信ネットワークシステム全体の性能状態を容易に可視化できるネットワークシステム性能監視ツール(ソフトウェア)のリーディングカンパニーである。国内システム性能・稼働監視ソフトウェア業界において、大手システムインテグレーターを除く専業首位クラスである。
 
■複雑化するネットワークシステムにおいて性能監視ツールの重要性が増す
 
 ネットワークシステム性能監視ツールとは、ネットワークシステムを構成する様々なメーカーのネットワーク機器や仮想サーバーの状況を、俯瞰的かつきめ細やかに収集して表示・解析・通知を行うソフトウェアのことである。ネットワークシステム全体の稼働・性能状況を監視し、ネットワークシステムの障害発生を未然に防ぎ、ICTインフラの性能維持・改善さらにコスト削減を可能にする。
 
 現在の情報通信ネットワークはクラウドコンピューティングやリソース仮想化など新たな技術が浸透し、ビッグデータの活用やデータ量の増大、ネットワーク環境やデバイスの多様化などが進展している。また最近ではコンピュータ・ネットワークシステムの特徴を生かしたブロックチェーン(分散台帳技術)が注目されている。
 
 ネットワークシステムが高度化する一方で、システム環境変化による障害予兆の特定が困難になる問題が深刻化している。またネットワークシステム障害を介したサービス停止や通信遅延なども社会問題化している。そして高度化・複雑化かつブラックボックス化するネットワークシステムにおいて、ネットワークシステムの安定稼働や品質向上を実現するネットワークシステム性能監視ツールの重要性が一段と増している状況だ。
 
■自社開発の性能監視ツールおよび運用支援サービスを提供
 
 マルチベンダーの機器で構成される複雑なネットワークシステム全体の稼働・性能状況を、精度の高いデータを取得して分析するネットワークシステム性能監視ツールの開発・販売および導入支援サービス、顧客のネットワークシステムに内在する問題点や課題を抽出して最適な改善策を提示する分析・性能評価サービス、ネットワークシステム設計・構築・運用支援のコンサルティングサービスを提供している。
 
 16年9月期の事業別売上高構成比は、ネットワークシステム性能監視ソフトウェアに係る自社開発製品のライセンス(ソフトウェア使用権)販売が82%、自社製品導入支援やネットワークシステム構築に係るコンサルティングなどのサービス提供が12%、その他物販(他社製情報通信機器等の販売)が6%だった。
 
 自社エンジニアによる手厚い顧客サポート体制も好評のため、ライセンス販売における継続利用率は約9割と極めて高い。大手優良企業を中心とした顧客構成で、売上債権の貸倒実績が無く、安定的な財務体質を維持していることも特徴だ。
 
■マルチベンダー対応製品の自社開発とデータ・ノウハウの蓄積が強み
 
 問題・障害発生後に気付く従来型の手法ではなく、問題・障害の予兆をいち早く検知して問題・障害発生を未然に防ぐ新たな手法で、ネットワークシステム性能監視に必要なマルチベンダー対応ソフトウェアを自社開発し、様々な環境下でのデータおよび統計分析・解析ノウハウを蓄積してサービスをワンストップで提供していることを強みとしている。
 
 様々なネットワーク関連機器を詳細に分析し、潜在的な問題点を洗い出して改善策を提示する。そして高度化・複雑化かつブラックボックス化しているネットワークシステム環境でも、安心安全なサービス提供によってネットワークインフラの品質向上とコスト削減を実現する。
 
 継続的に自社開発製品の機能拡張を推進して、対応メーカー数と分析ポイント数は06年9月期末22社・339ポイントから、16年9月期末108社・3390ポイントまで拡張した。ほぼ全ての主要メーカーに対応している。100社を超えるマルチベンダー対応で使い勝手の良い性能監視ソフトウェアは世界でも類がなく、一朝一夕で同社と同等の製品を作ることは困難であり、マルチベンダー対応の競争優位性を表す数字だ。
 
 さらに近年では、システム要件やビジネスサイクルに応じてパブリッククラウド、プライベートクラウド、オンプレミス環境などを組み合わせて、セキュアかつ柔軟なインフラ環境を構築・運用する「ハイブリッドクラウド」のニーズが高まっている。またOffice365やVDI(仮想デスクトップ)導入後に、システム遅延の原因調査やネットワークインフラの見直し案件も急増している。こうした顧客ニーズに対して運用課題を適切に解決できるノウハウ、およびコンサルティングサービスも強みとしている。
 
■新製品「System Answer G3」発売
 
 現在の主力製品は11年7月リリースしたネットワーク性能監視ソフトウェア「System Answer G2」シリーズである。マルチベンダーのネットワーク機器や仮想サーバーで構成される膨大で複雑なネットワークシステムの性能情報を、1分間隔できめ細かく詳細なデータを収集し、瞬時に性能指標データを作成して可視化できる独自の性能監視専用ソフトウェアである。
 
 マルチベンダー対応で幅広いメーカー機器の性能情報を可視化できる点が同業他社に対する圧倒的なアドバンテージとなり、官公庁・地方自治体、金融業、製造業、物流業、情報通信業、医療・文教分野など、業種・業態・規模を問わず採用され、累計販売実績は08年12月リリース「System Answer」シリーズと11年7月リリース「System Answer G2」シリーズの合計で、17年3月現在1200システム以上に達している。
 
 同社の製品開発は、システムが正しく動いているかどうかを監視し、問題が発生した際にどこで発生したのかを検知・把握する「死活監視」「状態監視」のための「保守ツール」から、性能上問題がないかどうかを分析し、障害が発生する前に問題点を検知して適切な対処を施す「性能監視」のための「収集ツール」へと発展してきた。
 
 今後はコンピュータやネットワークシステムを維持・改善するための根拠ある「判断ツール」として活用できる「情報監視」機能を備えた製品が必要とされている。情報監視とは、コンピュータやネットワークシステム運用時に発生する数々の問題を、的確に判断するための情報や根拠をいち早く把握するための監視手法である。
 
 そして17年7月に新製品「System Answer G3」シリーズを発売開始した。コンセプトを「性能監視から情報監視へ」として、監視設定の自動化、監視の見落とし防止、派生アラートの集約、仮想化監視機能の強化、IPMIによるハードウェア監視、そして動的しきい値(ベースライン)監視の強化などの機能を盛り込んだ。情報監視作業の大部分をツールが自動で行うため、大規模システムへの対応も可能となる。今後さらに、継続的にオプション機能の充実を推進する方針だ。
 
■中期成長に向けてサービス領域拡大
 
 中期成長戦略として、付加価値を高めるためにM&A・アライアンスも活用したサービス領域の拡大や成長分野への進出、パートナー企業との連携強化による販売力の強化・サービス型販売の促進、情報監視機能を強化した次期製品の開発・市場投入を推進している。
 
 サービス領域の拡大では、16年3月統合ログ管理市場で豊富な実績を誇るインフォサイエンス社「Logstorage」と連携して「System Answer G2 ログオプション」提供開始、16年4月アットマークテクノ社とIoTを活用した製造ライン統合管理ソリューションで協業、16年5月NRIセキュアテクノロジーズ社とセキュリティソリューションで協業した。
 
 16年9月アプリケーションパフォーマンス管理分野でラック社と協業して「Dynatrace」販売開始、16年11月特化型クラウドインテグレーションサービスSCI提供開始、16年11月リンクと協業、アマゾンウェブサービス(AWS)のパートナープログラムである「AWSパートナーネットワーク(APN)テクノロジーパートナー」に認定された。
 
 17年2月コーソルとデータベース運用管理ソリューションで協業開始、17年4月ネットフォースへ出資、17年8月特化型クラウドインテグレーションサービスSCIのサービスメニューの一つとして次世代MSPサービスSAMSを開始した。
 
■IoTやブロックチェーンなど成長分野に進出
 
 成長分野への進出では、16年4月IoT分野およびブロックチェーン分野への事業展開を目的としてSkeed社と合弁会社iBeed社設立、16年7月Skeed社との合弁を解消してiBeed社を完全子会社化、16年8月コンセンサス・ベイス社とブロックチェーン分野で業務提携、17年6月Pacteraグループの一員であるパクテラ・コンサルティング・ジャパンと業務提携した。
 
 17年7月にはiBeed社を中心にコンセンサス・ベイス社など複数社と業務・資本提携に基本合意、17年8月にはiBeed社が一般社団法人Fintech協会に入会した。
 
■パートナー企業との連携強化
 
 パートナー企業との連携強化による販売力の強化では、伊藤忠テクノソリューションズ、富士通エフサス、日立システムズ、ユニアデックス、NECフィールディングなど、大手システムインテグレーターとの連携を強化して公共系システムや大手企業への販売促進を継続する。
 
 サービス型販売の促進では、15年10月ITホールディングスグループのTIS社のITインフラ管理・運用支援マネージドサービス「MOTHER」の性能分析サービスに「System Answer G2」が採用された。また16年8月スカイアーチネットワークス社と協業開始した。
 
■ソフトウェアのライセンス販売で高収益のストック型ビジネスモデル
 
 収益面では、主力の「System Answer G2」シリーズの継続利用率や複数年契約の比率が高く、ソフトウェアのライセンス販売が積み上がる高収益のストック型ビジネスモデルを特徴としている。
 
 13年9月期から「System Answer G2」シリーズのライセンス販売にシフトしたことに伴い、販売先の規模が拡大して販売数も大幅に伸長し、売上原価におけるハードウェアの仕入が減少したため、13年9月期以降は売上総利益率が80%台と高水準で推移している。また顧客の検収時期の影響で、四半期別業績は第2四半期(1〜3月)および第4四半期(7〜9月)の構成比が高くなりやすいという季節要因がある。
 
 利益配分については、今後の業績の推移や財務状況等を考慮したうえで将来の事業展開のための内部留保等を総合的に勘案しながら配当を検討することを基本方針としているが、現在は成長過程にあるため、事業上獲得した資金については事業拡大のための新規投資等に充当することを優先するとしている。
 
■17年9月期第3四半期累計は先行投資負担で減益だが増収基調
 
 今期(17年9月期)第3四半期累計(10〜6月)の非連結業績は、売上高が前年同期比12.4%増の7億99百万円、営業利益が87.6%減の18百万円、経常利益が99.8%減の0百万円、純利益が1百万円の赤字(前年同期は88百万円の黒字)だった。
 
 人材確保やシステム投資などの先行投資負担で減益だったが、増収基調に変化はないようだ。売上高の内訳は、ライセンス販売が5.8%減の5億23百万円、サービス提供が34.3%増の1億38百万円、その他物販が2.6倍の1億38百万円だった。
 
 ライセンス販売は減収だが、パートナー企業との連携強化による公共・文教分野の開拓、直接販売を中心とした大型案件獲得に向けた活動、更新・追加案件の積み重ねなどを推進した。サービス提供は、ライセンス販売の受注数増加に伴って構築・運用サポートが拡大している。その他物販は、公共分野および小売業における大型案件受注によって大幅増加した。
 
 売上総利益は同横ばいだったが、物販の売上構成比が上昇したため、売上総利益率は78.2%で9.6ポイント低下した。販管費は26.5%増加し、販管費比率は75.9%で8.5ポイント上昇した。販管費は人件費や本社オフィス関連費用が増加したが、計画に対してはやや下回ったようだ。
 
 四半期別の業績推移を見ると、売上高は第1四半期2億38百万円、第2四半期4億円、第3四半期1億61百万円、営業利益は58百万円の赤字、1億42百万円の黒字、66百万円の赤字だった。
 
■17年9月期は先行投資負担で減益だが、18年9月期は収益拡大期待
 
 今期(17年9月期)通期の非連結業績予想(11月14日公表)は、売上高が前期(16年9月期)比14.4%増の13億05百万円、営業利益が19.1%減の2億36百万円、経常利益が37.0%減の2億10百万円、純利益が35.4%減の1億26百万円としている。
 
 人材確保に伴う人件費の増加、本社オフィス増床に伴う関連費用の増加、新製品開発に係る動作検証環境整備のためのシステム導入費用の発生など、中期成長に向けた先行投資負担で減益予想だが、ライセンス販売を中心として大幅増収基調に変化はない。特化型クラウドインテグレーションサービスSCIの提供開始も寄与する。
 
 通期会社予想に対する第3四半期累計の進捗率は売上高が61.3%、営業利益が7.6%、経常利益が0.1%である。低水準だが、第4四半期の構成比が高い収益特性を考慮すれば達成可能だろう。また来期(18年9月期)は新製品「System Answer G3」シリーズも寄与して収益拡大が期待される。
 
■ネットワークシステム性能・稼働監視ソフトウェア市場は拡大基調
 
 パソコンや携帯電話・スマホ、高性能サーバーや大規模データセンター、さらに家電や自動車まで、あらゆる機器がネットワークで繋がる時代が到来し、ネットワークシステムが正しく稼働するように見守り、障害の発生を未然に防ぐことは企業や官公庁など、あらゆる組織にとって極めて重要な危機管理策の一つとなっている。このためネットワークシステム性能・稼働監視ソフトウェア市場は拡大基調が予想される。
 
 ネットワークシステム全体が一段と高度化・複雑化・ブラックボックス化している状況を考慮すれば、100社を超えるマルチベンダー対応に強みを持つ同社の競争優位性が一段と鮮明化することが予想される。事業環境は良好であり、中期成長シナリオに変化はないだろう。
 
■株価は調整一巡して出直り期待
 
 株価は水準を切り下げて9月6日に880円まで調整する場面があった。ただし4月の年初来安値777円まで下押す動きは見られず調整一巡感を強めている。
 
 9月22日の終値911円を指標面で見ると、今期予想PER(会社予想のEPS23円07銭で算出)は39倍近辺、前期実績PBR(前期実績BPS250円06銭で算出)は3.6倍近辺である。時価総額は約50億円である。
 
 週足チャートで見ると26週移動平均線を割り込んだが、調整一巡し、中期成長力を評価して出直りが期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[08月30日更新]

アイビーシーは17年9月期減益予想だが18年9月期は新製品も寄与して収益拡大期待

 アイビーシー<3920>(東1)はネットワークシステム性能監視ツールのリーディングカンパニーである。情報通信ネットワークが高度化・複雑化する中で性能監視ツールの重要性が増している。17年9月期は先行投資負担で減益予想だが、18年9月期は新製品も寄与して収益拡大が期待される。株価は中期成長力を評価してモミ合い上放れの展開が期待される。
 
■ネットワークシステム性能監視ツールのリーディングカンパニー
 
 ネットワーク機器・システムの稼働状況や障害発生の予兆などを監視して、情報通信ネットワークシステム全体の性能状態を容易に可視化できるネットワークシステム性能監視ツール(ソフトウェア)のリーディングカンパニーである。国内システム性能・稼働監視ソフトウェア業界において、大手システムインテグレーターを除く専業首位クラスである。
 
■複雑化するネットワークシステムにおいて性能監視ツールの重要性が増す
 
 ネットワークシステム性能監視ツールとは、ネットワークシステムを構成する様々なメーカーのネットワーク機器や仮想サーバーの状況を、俯瞰的かつきめ細やかに収集して表示・解析・通知を行うソフトウェアのことである。ネットワークシステム全体の稼働・性能状況を監視し、ネットワークシステムの障害発生を未然に防ぎ、ICTインフラの性能維持・改善さらにコスト削減を可能にする。
 
 現在の情報通信ネットワークはクラウドコンピューティングやリソース仮想化など新たな技術が浸透し、ビッグデータの活用やデータ量の増大、ネットワーク環境やデバイスの多様化などが進展している。また最近ではコンピュータ・ネットワークシステムの特徴を生かしたブロックチェーン(分散台帳技術)が注目されている。
 
 ネットワークシステムが高度化する一方で、システム環境変化による障害予兆の特定が困難になる問題が深刻化している。またネットワークシステム障害を介したサービス停止や通信遅延なども社会問題化している。そして高度化・複雑化かつブラックボックス化するネットワークシステムにおいて、ネットワークシステムの安定稼働や品質向上を実現するネットワークシステム性能監視ツールの重要性が一段と増している状況だ。
 
■自社開発の性能監視ツールおよび運用支援サービスを提供
 
 マルチベンダーの機器で構成される複雑なネットワークシステム全体の稼働・性能状況を、精度の高いデータを取得して分析するネットワークシステム性能監視ツールの開発・販売および導入支援サービス、顧客のネットワークシステムに内在する問題点や課題を抽出して最適な改善策を提示する分析・性能評価サービス、ネットワークシステム設計・構築・運用支援のコンサルティングサービスを提供している。
 
 16年9月期の事業別売上高構成比は、ネットワークシステム性能監視ソフトウェアに係る自社開発製品のライセンス(ソフトウェア使用権)販売が82%、自社製品導入支援やネットワークシステム構築に係るコンサルティングなどのサービス提供が12%、その他物販(他社製情報通信機器等の販売)が6%だった。
 
 自社エンジニアによる手厚い顧客サポート体制も好評のため、ライセンス販売における継続利用率は約9割と極めて高い。大手優良企業を中心とした顧客構成で、売上債権の貸倒実績が無く、安定的な財務体質を維持していることも特徴だ。
 
■マルチベンダー対応製品の自社開発とデータ・ノウハウの蓄積が強み
 
 問題・障害発生後に気付く従来型の手法ではなく、問題・障害の予兆をいち早く検知して問題・障害発生を未然に防ぐ新たな手法で、ネットワークシステム性能監視に必要なマルチベンダー対応ソフトウェアを自社開発し、様々な環境下でのデータおよび統計分析・解析ノウハウを蓄積してサービスをワンストップで提供していることを強みとしている。
 
 様々なネットワーク関連機器を詳細に分析し、潜在的な問題点を洗い出して改善策を提示する。そして高度化・複雑化かつブラックボックス化しているネットワークシステム環境でも、安心安全なサービス提供によってネットワークインフラの品質向上とコスト削減を実現する。
 
 継続的に自社開発製品の機能拡張を推進して、対応メーカー数と分析ポイント数は06年9月期末22社・339ポイントから、16年9月期末108社・3390ポイントまで拡張した。ほぼ全ての主要メーカーに対応している。100社を超えるマルチベンダー対応で使い勝手の良い性能監視ソフトウェアは世界でも類がなく、一朝一夕で同社と同等の製品を作ることは困難であり、マルチベンダー対応の競争優位性を表す数字だ。
 
 さらに近年では、システム要件やビジネスサイクルに応じてパブリッククラウド、プライベートクラウド、オンプレミス環境などを組み合わせて、セキュアかつ柔軟なインフラ環境を構築・運用する「ハイブリッドクラウド」のニーズが高まっている。またOffice365やVDI(仮想デスクトップ)導入後に、システム遅延の原因調査やネットワークインフラの見直し案件も急増している。こうした顧客ニーズに対して運用課題を適切に解決できるノウハウ、およびコンサルティングサービスも強みとしている。
 
■新製品「System Answer G3」発売
 
 主力製品は11年7月リリースしたネットワーク性能監視ソフトウェア「System Answer G2」シリーズである。マルチベンダーのネットワーク機器や仮想サーバーで構成される膨大で複雑なネットワークシステムの性能情報を、1分間隔できめ細かく詳細なデータを収集し、瞬時に性能指標データを作成して可視化できる独自の性能監視専用ソフトウェアである。
 
 マルチベンダー対応で幅広いメーカー機器の性能情報を可視化できる点が同業他社に対する圧倒的なアドバンテージとなり、官公庁・地方自治体、金融業、製造業、物流業、情報通信業、医療・文教分野など、業種・業態・規模を問わず採用され、累計販売実績は08年12月リリース「System Answer」シリーズと11年7月リリース「System Answer G2」シリーズの合計で、17年3月現在1200システム以上に達している。
 
 同社の製品開発は、システムが正しく動いているかどうかを監視し、問題が発生した際にどこで発生したのかを検知・把握する「死活監視」「状態監視」のための「保守ツール」から、性能上問題がないかどうかを分析し、障害が発生する前に問題点を検知して適切な対処を施す「性能監視」のための「収集ツール」へと発展してきた。
 
 今後はコンピュータやネットワークシステムを維持・改善するための根拠ある「判断ツール」として活用できる「情報監視」機能を備えた製品が必要とされている。情報監視とは、コンピュータやネットワークシステム運用時に発生する数々の問題を、的確に判断するための情報や根拠をいち早く把握するための監視手法である。
 
 そして17年7月に、新製品「System Answer G3」シリーズを発売開始した。コンセプトを「性能監視から情報監視へ」として、監視設定の自動化、監視の見落とし防止、派生アラートの集約、仮想化監視機能の強化、IPMIによるハードウェア監視、動的しきい値(ベースライン)監視の強化などの機能を盛り込んだ。情報監視作業の大部分をツールが自動で行うため、大規模システムへの対応も可能となる。今後さらに、継続的にオプション機能の充実を推進する方針だ。
 
■中期成長に向けてサービス領域拡大
 
 中期成長戦略として、付加価値を高めるためにM&A・アライアンスも活用したサービス領域の拡大や成長分野への進出、パートナー企業との連携強化による販売力の強化・サービス型販売の促進、情報監視機能を強化した次期製品の開発・市場投入を推進している。
 
 サービス領域の拡大では、16年3月統合ログ管理市場で豊富な実績を誇るインフォサイエンス社「Logstorage」と連携して「System Answer G2 ログオプション」提供開始、16年4月アットマークテクノ社とIoTを活用した製造ライン統合管理ソリューションで協業、16年5月NRIセキュアテクノロジーズ社とセキュリティソリューションで協業した。
 
 16年9月アプリケーションパフォーマンス管理分野でラック社と協業して「Dynatrace」販売開始、16年11月特化型クラウドインテグレーションサービスSCI提供開始、16年11月リンクと協業、アマゾンウェブサービス(AWS)のパートナープログラムである「AWSパートナーネットワーク(APN)テクノロジーパートナー」に認定された。
 
 また17年2月コーソルとデータベース運用管理ソリューションで協業開始、17年4月ネットフォースへ出資した。
 
 8月4日には、特化型クラウドインテグレーションサービスSCIのサービスメニューの一つとして、次世代MSPサービスSAMSを開始したと発表している。
 
■IoTやブロックチェーンなど成長分野に進出
 
 成長分野への進出では、16年4月IoT分野およびブロックチェーン分野への事業展開を目的としてSkeed社と合弁会社iBeed社設立、16年7月Skeed社との合弁を解消してiBeed社を完全子会社化、16年8月コンセンサス・ベイス社とブロックチェーン分野で業務提携した。
 
 17年6月には、デジタルコンサルティングおよびテクノロジーサービスを提供しているPacteraグループの一員であるパクテラ・コンサルティング・ジャパンと業務提携した。
 
 なお17年7月にはiBeed社を中心に、コンセンサス・ベイス社など複数社と業務・資本提携に基本合意したと発表している。また8月22日にはiBeed社が一般社団法人Fintech協会に入会したと発表している。
 
■パートナー企業との連携強化
 
 パートナー企業との連携強化による販売力の強化では、伊藤忠テクノソリューションズ、富士通エフサス、日立システムズ、ユニアデックス、NECフィールディングなど、大手システムインテグレーターとの連携を強化して公共系システムや大手企業への販売促進を継続する。
 
 サービス型販売の促進では、15年10月ITホールディングスグループのTIS社のITインフラ管理・運用支援マネージドサービス「MOTHER」の性能分析サービスに「System Answer G2」が採用された。また16年8月スカイアーチネットワークス社と協業開始した。
 
■ソフトウェアのライセンス販売で高収益のストック型ビジネスモデル
 
 収益面では、主力の「System Answer G2」シリーズの継続利用率や複数年契約の比率が高く、ソフトウェアのライセンス販売が積み上がる高収益のストック型ビジネスモデルを特徴としている。
 
 13年9月期から「System Answer G2」シリーズのライセンス販売にシフトしたことに伴い、販売先の規模が拡大して販売数も大幅に伸長し、売上原価におけるハードウェアの仕入が減少したため、13年9月期以降は売上総利益率が80%台と高水準で推移している。また顧客の検収時期の影響で、四半期別業績は第2四半期(1〜3月)および第4四半期(7〜9月)の構成比が高くなりやすいという季節要因がある。
 
 利益配分については、今後の業績の推移や財務状況等を考慮したうえで将来の事業展開のための内部留保等を総合的に勘案しながら配当を検討することを基本方針としているが、現在は成長過程にあるため、事業上獲得した資金については事業拡大のための新規投資等に充当することを優先するとしている。
 
■17年9月期第3四半期累計は先行投資負担で減益だが増収基調
 
 今期(17年9月期)第3四半期累計(10〜6月)の非連結業績は、売上高が前年同期比12.4%増の7億99百万円、営業利益が87.6%減の18百万円、経常利益が99.8%減の0百万円、純利益が1百万円の赤字(前年同期は88百万円の黒字)だった。
 
 人材確保やシステム投資などの先行投資負担で減益だったが、増収基調に変化はないようだ。売上高の内訳は、ライセンス販売が5.8%減の5億23百万円、サービス提供が34.3%増の1億38百万円、その他物販が2.6倍の1億38百万円だった。
 
 ライセンス販売は減収だが、パートナー企業との連携強化による公共・文教分野の開拓、直接販売を中心とした大型案件獲得に向けた活動、更新・追加案件の積み重ねなどを推進した。サービス提供は、ライセンス販売の受注数増加に伴って構築・運用サポートが拡大している。その他物販は、公共分野および小売業における大型案件受注によって大幅増加した。
 
 売上総利益は同横ばいだったが、物販の売上構成比が上昇したため、売上総利益率は78.2%で9.6ポイント低下した。販管費は26.5%増加し、販管費比率は75.9%で8.5ポイント上昇した。販管費は人件費や本社オフィス関連費用が増加したが、計画に対してはやや下回ったようだ。
 
 四半期別の業績推移を見ると、売上高は第1四半期2億38百万円、第2四半期4億円、第3四半期1億61百万円、営業利益は58百万円の赤字、1億42百万円の黒字、66百万円の赤字だった。
 
■17年9月期通期も先行投資負担で減益だが、18年9月期の収益拡大期待
 
 今期(17年9月期)通期の非連結業績予想(11月14日公表)は、売上高が前期(16年9月期)比14.4%増の13億05百万円、営業利益が19.1%減の2億36百万円、経常利益が37.0%減の2億10百万円、純利益が35.4%減の1億26百万円としている。
 
 人材確保に伴う人件費の増加、本社オフィス増床に伴う関連費用の増加、新製品開発に係る動作検証環境整備のためのシステム導入費用の発生など、中期成長に向けた先行投資負担で減益予想だが、ライセンス販売を中心として大幅増収基調に変化はない。特化型クラウドインテグレーションサービスSCIの提供開始も寄与する。
 
 通期会社予想に対する第3四半期累計の進捗率は売上高が61.3%、営業利益が7.6%、経常利益が0.1%である。低水準の形だが、第4四半期の構成比が高い収益特性などを考慮すれば達成可能だろう。また来期(18年9月期)は新製品「System Answer G3」シリーズも寄与して収益拡大が期待される。
 
■ネットワークシステム性能・稼働監視ソフトウェア市場は拡大基調
 
 パソコンや携帯電話・スマホ、高性能サーバーや大規模データセンター、さらに家電や自動車まで、あらゆる機器がネットワークで繋がる時代が到来し、ネットワークシステムが正しく稼働するように見守り、障害の発生を未然に防ぐことは企業や官公庁など、あらゆる組織にとって極めて重要な危機管理策の一つとなっている。このためネットワークシステム性能・稼働監視ソフトウェア市場は拡大基調が予想される。
 
 ネットワークシステム全体が一段と高度化・複雑化・ブラックボックス化している状況を考慮すれば、100社を超えるマルチベンダー対応に強みを持つ同社の競争優位性が一段と鮮明化することが予想される。事業環境は良好であり、中期成長シナリオに変化はないだろう。
 
■株価はモミ合い上放れ期待
 
 株価は6月の年初高値1230円から反落して水準を切り下げたが、4月の年初来安値777円まで下押すことなく、8月22日の直近安値914円から切り返しの動きを強めている。
 
 8月29日の終値983円を指標面で見ると、今期予想PER(会社予想のEPS23円07銭で算出)は43倍近辺、前期実績PBR(前期実績BPS250円06銭で算出)は3.9倍近辺である。時価総額は約54億円である。
 
 週足チャートで見ると26週移動平均線を割り込んだが、中期成長力を評価してモミ合い上放れの展開が期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[07月31日更新]

アイビーシーはモミ合い煮詰まり感、17年9月期は先行投資負担で減益だが18年9月期は新製品も寄与して収益拡大期待  
アイビーシー<3920>(東1)はネットワークシステム性能監視ツールのリーディングカンパニーである。情報通信ネットワークが高度化・複雑化する中で性能監視ツールの重要性が増している。7月3日にはシステム情報監視ソフト新製品の発売を開始した。17年9月期第3四半期累計は先行投資負担で減益となり、通期も減益予想だが、18年9月期は新製品も寄与して収益拡大が期待される。株価はモミ合い煮詰まり感を強めている。上放れの展開が期待される。
 
■ネットワークシステム性能監視ツールのリーディングカンパニー
 
ネットワーク機器・システムの稼働状況や障害発生の予兆などを監視して、情報通信ネットワークシステム全体の性能状態を容易に可視化できるネットワークシステム性能監視ツール(ソフトウェア)のリーディングカンパニーである。国内システム性能・稼働監視ソフトウェア業界において、大手システムインテグレーターを除く専業首位クラスである。
 
■複雑化するネットワークシステムにおいて性能監視ツールの重要性が増す
 
ネットワークシステム性能監視ツールとは、ネットワークシステムを構成する様々なメーカーのネットワーク機器や仮想サーバーの状況を、俯瞰的かつきめ細やかに収集して表示・解析・通知を行うソフトウェアのことである。ネットワークシステム全体の稼働・性能状況を監視し、ネットワークシステムの障害発生を未然に防ぎ、ICTインフラの性能維持・改善さらにコスト削減を可能にする。
 
現在の情報通信ネットワークはクラウドコンピューティングやリソース仮想化など新たな技術が浸透し、ビッグデータの活用やデータ量の増大、ネットワーク環境やデバイスの多様化などが進展している。また最近ではコンピュータ・ネットワークシステムの特徴を生かしたブロックチェーン(分散台帳技術)が注目されている。
 
ネットワークシステムが高度化する一方で、システム環境変化による障害予兆の特定が困難になる問題が深刻化している。またネットワークシステム障害を介したサービス停止や通信遅延なども社会問題化している。そして高度化・複雑化かつブラックボックス化するネットワークシステムにおいて、ネットワークシステムの安定稼働や品質向上を実現するネットワークシステム性能監視ツールの重要性が一段と増している状況だ。
 
■自社開発の性能監視ツールおよび運用支援サービスを提供
 
マルチベンダーの機器で構成される複雑なネットワークシステム全体の稼働・性能状況を、精度の高いデータを取得して分析するネットワークシステム性能監視ツールの開発・販売および導入支援サービス、顧客のネットワークシステムに内在する問題点や課題を抽出して最適な改善策を提示する分析・性能評価サービス、ネットワークシステム設計・構築・運用支援のコンサルティングサービスを提供している。
 
16年9月期の事業別売上高構成比は、ネットワークシステム性能監視ソフトウェアに係る自社開発製品のライセンス(ソフトウェア使用権)販売が82%、自社製品導入支援やネットワークシステム構築に係るコンサルティングなどのサービス提供が12%、その他物販(他社製情報通信機器等の販売)が6%だった。
 
自社エンジニアによる手厚い顧客サポート体制も好評のため、ライセンス販売における継続利用率は約9割と極めて高い。大手優良企業を中心とした顧客構成で、売上債権の貸倒実績が無く、安定的な財務体質を維持していることも特徴だ。
 
■マルチベンダー対応製品の自社開発とデータ・ノウハウの蓄積が強み
 
問題・障害発生後に気付く従来型の手法ではなく、問題・障害の予兆をいち早く検知して問題・障害発生を未然に防ぐ新たな手法で、ネットワークシステム性能監視に必要なマルチベンダー対応ソフトウェアを自社開発し、様々な環境下でのデータおよび統計分析・解析ノウハウを蓄積してサービスをワンストップで提供していることを強みとしている。
 
様々なネットワーク関連機器を詳細に分析し、潜在的な問題点を洗い出して改善策を提示する。そして高度化・複雑化かつブラックボックス化しているネットワークシステム環境でも、安心安全なサービス提供によってネットワークインフラの品質向上とコスト削減を実現する。
 
継続的に自社開発製品の機能拡張を推進して、対応メーカー数と分析ポイント数は06年9月期末22社・339ポイントから、16年9月期末108社・3390ポイントまで拡張した。ほぼ全ての主要メーカーに対応している。100社を超えるマルチベンダー対応で使い勝手の良い性能監視ソフトウェアは世界でも類がなく、一朝一夕で同社と同等の製品を作ることは困難であり、マルチベンダー対応の競争優位性を表す数字だ。
 
さらに近年では、システム要件やビジネスサイクルに応じてパブリッククラウド、プライベートクラウド、オンプレミス環境などを組み合わせて、セキュアかつ柔軟なインフラ環境を構築・運用する「ハイブリッドクラウド」のニーズが高まっている。またOffice365やVDI(仮想デスクトップ)導入後に、システム遅延の原因調査やネットワークインフラの見直し案件も急増している。こうした顧客ニーズに対して運用課題を適切に解決できるノウハウ、およびコンサルティングサービスも強みとしている。
 
■新製品「System Answer G3」発売開始
 
主力製品は11年7月リリースしたネットワーク性能監視ソフトウェア「System Answer G2」シリーズである。マルチベンダーのネットワーク機器や仮想サーバーで構成される膨大で複雑なネットワークシステムの性能情報を、1分間隔できめ細かく詳細なデータを収集し、瞬時に性能指標データを作成して可視化できる独自の性能監視専用ソフトウェアである。
 
マルチベンダー対応で幅広いメーカー機器の性能情報を可視化できる点が同業他社に対する圧倒的なアドバンテージとなり、官公庁・地方自治体、金融業、製造業、物流業、情報通信業、医療・文教分野など、業種・業態・規模を問わず採用され、累計販売実績は08年12月リリース「System Answer」シリーズと11年7月リリース「System Answer G2」シリーズの合計で、17年3月現在1200システム以上に達している。
 
同社の製品開発は、システムが正しく動いているかどうかを監視し、問題が発生した際にどこで発生したのかを検知・把握する「死活監視」「状態監視」のための「保守ツール」から、性能上問題がないかどうかを分析し、障害が発生する前に問題点を検知して適切な対処を施す「性能監視」のための「収集ツール」へと発展してきた。
 
今後はコンピュータやネットワークシステムを維持・改善するための根拠ある「判断ツール」として活用できる「情報監視」機能を備えた製品が必要とされている。情報監視とは、コンピュータやネットワークシステム運用時に発生する数々の問題を、的確に判断するための情報や根拠をいち早く把握するための監視手法である。
 
そして17年4月に新製品「System Answer G3」シリーズを発表し、7月3日発売開始した。コンセプトを「性能監視から情報監視へ」として、監視設定の自動化、監視の見落とし防止、派生アラートの集約、仮想化監視機能の強化、IPMIによるハードウェア監視、動的しきい値(ベースライン)監視の強化などの機能を盛り込んだ。情報監視作業の大部分をツールが自動で行うため、大規模システムへの対応も可能となる。今後さらに、継続的にオプション機能の充実を推進する方針だ。
 
■中期成長に向けてサービス領域拡大
 
中期成長戦略として、付加価値を高めるためにM&A・アライアンスも活用したサービス領域の拡大や成長分野への進出、パートナー企業との連携強化による販売力の強化・サービス型販売の促進、情報監視機能を強化した次期製品の開発・市場投入を推進している。
 
サービス領域の拡大では、16年3月統合ログ管理市場で豊富な実績を誇るインフォサイエンス社「Logstorage」と連携して「System Answer G2 ログオプション」提供開始、16年4月ネットワーク品質の可視化による効果的なITシステム投資計画を支援する「System Answer G2 Quality Analyzer オプション」提供開始、16年4月アットマークテクノ社とIoTを活用した製造ライン統合管理ソリューションで協業、16年5月NRIセキュアテクノロジーズ社とセキュリティソリューションで協業した。
 
16年9月アプリケーションパフォーマンス管理(APM)分野でラック社と協業して「Dynatrace」販売開始、16年11月特化型クラウドインテグレーションサービス(SCI)提供開始、16年11月リンクと協業、アマゾンウェブサービス(AWS)のパートナープログラムである「AWSパートナーネットワーク(APN)テクノロジーパートナー」に認定された。
 
17年2月にはコーソルとデータベース運用管理ソリューションで協業開始、17年4月にはネットフォースへ出資した。
 
■IoTやブロックチェーンなど成長分野に進出
 
成長分野への進出では、16年4月IoT分野およびブロックチェーン分野への事業展開を目的としてSkeed社と合弁会社iBeed社設立、16年7月Skeed社との合弁を解消してiBeed社を完全子会社化、16年8月コンセンサス・ベイス社とブロックチェーン分野で業務提携した。
 
17年6月には、デジタルコンサルティングおよびテクノロジーサービスを提供しているPacteraグループの一員であるパクテラ・コンサルティング・ジャパンと業務提携した。パクテラ社からiBeed社への出資も視野に入れて、ブロックチェーン関連事業を推進する。
 
■パートナー企業との連携強化
 
パートナー企業との連携強化による販売力の強化では、伊藤忠テクノソリューションズ、富士通エフサス、日立システムズ、ユニアデックス、NECフィールディングなど、大手システムインテグレーターとの連携を強化して公共系システムや大手企業への販売促進を継続する。
 
サービス型販売の促進では、15年10月ITホールディングスグループのTIS社のITインフラ管理・運用支援マネージドサービス「MOTHER」の性能分析サービスに「System Answer G2」が採用された。また16年8月スカイアーチネットワークス社と協業開始した。
 
■ソフトウェアのライセンス販売で高収益のストック型ビジネスモデル
 
収益面では、主力の「System Answer G2」シリーズの継続利用率や複数年契約の比率が高く、ソフトウェアのライセンス販売が積み上がる高収益のストック型ビジネスモデルを特徴としている。
 
13年9月期から「System Answer G2」シリーズのライセンス販売にシフトしたことに伴い、販売先の規模が拡大して販売数も大幅に伸長し、売上原価におけるハードウェアの仕入が減少したため、13年9月期以降は売上総利益率が80%台と高水準で推移している。また顧客の検収時期の影響で、四半期別業績は第2四半期(1〜3月)および第4四半期(7〜9月)の構成比が高くなりやすいという季節要因がある。
 
利益配分については、今後の業績の推移や財務状況等を考慮したうえで将来の事業展開のための内部留保等を総合的に勘案しながら配当を検討することを基本方針としているが、現在は成長過程にあるため、事業上獲得した資金については事業拡大のための新規投資等に充当することを優先するとしている。
 
■17年9月期第3四半期累計は先行投資負担で減益だが増収基調
 
7月28日発表の今期(17年9月期)第3四半期累計(10月〜6月)非連結業績は、売上高が前年同期比12.4%増の7億99百万円、営業利益が87.6%減の18百万円、経常利益が99.8%減の0百万円、純利益が1百万円の赤字(前年同期は88百万円の黒字)だった。
 
人材確保やシステム投資などの先行投資負担で減益だが、2桁増収だった。増収基調に変化はないようだ。売上高の内訳は、ライセンス販売が5.8%減の5億23百万円、サービス提供が34.3%増の1億38百万円、その他物販が2.6倍の1億38百万円だった。
 
ライセンス販売は減収だが、パートナー企業との連携強化による公共・文教分野の開拓、直接販売を中心とした大型案件獲得に向けた活動、更新・追加案件の積み重ねなどを推進した。サービス提供は、ライセンス販売の受注数増加に伴って構築・運用サポートが拡大し、他社製品販売およびネットワーク構築に関する技術支援、ランサムウェア対策コンサルティングなども増加している。その他物販は、公共分野および小売業における大型案件受注によって大幅増加した。
 
売上総利益は同横ばいだったが、物販の売上構成比が上昇したため、売上総利益率は78.2%で9.6ポイント低下した。販管費は26.5%増加し、販管費比率は75.9%で8.5ポイント上昇した。販管費は人件費や本社オフィス関連費用が増加したが、計画に対してはやや下回ったようだ。
 
四半期別の業績推移を見ると、売上高は第1四半期2億38百万円、第2四半期4億円、第3四半期1億61百万円、営業利益は58百万円の赤字、1億42百万円の黒字、66百万円の赤字だった。
 
■17年9月期通期も先行投資負担で減益だが、18年9月期の収益拡大期待
 
今期(17年9月期)通期の非連結業績予想(11月14日公表)は、売上高が前期(16年9月期)比14.4%増の13億05百万円、営業利益が19.1%減の2億36百万円、経常利益が37.0%減の2億10百万円、純利益が35.4%減の1億26百万円としている。
 
人材確保に伴う人件費の増加、本社オフィス増床に伴う関連費用の増加、新製品開発に係る動作検証環境整備のためのシステム導入費用の発生など、中期成長に向けた先行投資負担で減益予想だが、大幅増収基調に変化はない。クラウドサービスやビッグデータ市場の持続的な成長、さらにIoT関連市場の拡大も予想され、ライセンス販売を中心として順調に推移する。サービス提供では特化型クラウドインテグレーションサービス(SCI)の提供開始も寄与する。
 
通期会社予想に対する第3四半期累計の進捗率は売上高が61.3%、営業利益が7.6%、経常利益が0.1%である。低水準の形だが、第4四半期の構成比が高い収益特性などを考慮すれば達成可能だろう。また来期(18年9月期)は新製品「System Answer G3」シリーズも寄与して収益拡大が期待される。
 
■ネットワークシステム性能・稼働監視ソフトウェア市場は拡大基調
 
パソコンや携帯電話・スマホ、高性能サーバーや大規模データセンター、さらに家電や自動車まで、あらゆる機器がネットワークで繋がる時代が到来し、ネットワークシステムが正しく稼働するように見守り、障害の発生を未然に防ぐことは企業や官公庁など、あらゆる組織にとって極めて重要な危機管理策の一つとなっている。
 
このためネットワークシステム性能・稼働監視ソフトウェア市場は拡大基調が予想される。通信事業者やデータセンター事業者の大規模なシステム更新案件、官公庁や地方自治体案件の増加に加えて、仮想環境に対応して稼働監視システムを見直す企業が増加している。
 
ネットワークシステム全体が一段と高度化・複雑化・ブラックボックス化している状況を考慮すれば、100社を超えるマルチベンダー対応に強みを持つ同社の競争優位性が一段と鮮明化することが予想される。事業環境は良好であり、中期成長シナリオに変化はないだろう。
 
■株価はモミ合い煮詰まり感
 
株価は上値が重く1100円近辺でモミ合う形だが、下値固めは完了している。そして煮詰まり感を強めている。
 
7月28日の終値1053円を指標面で見ると、今期予想PER(会社予想EPS23円07銭で算出)は46倍近辺、前期実績PBR(前期実績BPS250円06銭で算出)は4.2倍近辺である。時価総額は約58億円である。
 
週足チャートで見ると26週移動平均線が下値を支える形だ。中期成長力を評価してモミ合い上放れの展開が期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR
[05月25日更新]

アイビーシーは下値固め完了して基調転換、17年9月期先行投資負担だが中期成長シナリオに変化なし

 アイビーシー<3920>(東1)はネットワークシステム性能監視ツールのリーディングカンパニーである。情報通信ネットワークが高度化・複雑化する中で性能監視ツールの重要性が増している。4月25日には次期製品「System Answer G3」出荷開始を発表した。17年9月期は先行投資負担で減益予想だが、第2四半期累計が計画超となり、通期予想にも上振れ余地がありそうだ。中期成長シナリオにも変化はないだろう。株価は下値固め完了して基調転換の動きを強めている。

■ネットワークシステム性能監視ツールのリーディングカンパニー

 ネットワーク機器・システムの稼働状況や障害発生の予兆などを監視して、情報通信ネットワークシステム全体の性能状態を容易に可視化できるネットワークシステム性能監視ツール(ソフトウェア)のリーディングカンパニーである。国内システム性能・稼働監視ソフトウェア業界において、大手システムインテグレーターを除く専業首位クラスである。

■複雑化するネットワークシステムにおいて性能監視ツールの重要性が増す

 ネットワークシステム性能監視ツールとは、ネットワークシステムを構成する様々なメーカーのネットワーク機器や仮想サーバーの状況を、俯瞰的かつきめ細やかに収集して表示・解析・通知を行うソフトウェアのことである。ネットワークシステム全体の稼働・性能状況を監視し、ネットワークシステムの障害発生を未然に防ぎ、ICTインフラの性能維持・改善さらにコスト削減を可能にする。

 現在の情報通信ネットワークはクラウドコンピューティングやリソース仮想化など新たな技術が浸透し、ビッグデータの活用やデータ量の増大、ネットワーク環境やデバイスの多様化などが進展している。また最近ではコンピュータ・ネットワークシステムの特徴を生かしたブロックチェーン(分散台帳技術)が注目されている。

 ネットワークシステムが高度化する一方で、システム環境変化による障害予兆の特定が困難になる問題が深刻化している。またネットワークシステム障害を介したサービス停止や通信遅延なども社会問題化している。そして高度化・複雑化かつブラックボックス化するネットワークシステムにおいて、ネットワークシステムの安定稼働や品質向上を実現するネットワークシステム性能監視ツールの重要性が一段と増している状況だ。

■自社開発の性能監視ツールおよび運用支援サービスを提供

 マルチベンダーの機器で構成される複雑なネットワークシステム全体の稼働・性能状況を、精度の高いデータを取得して分析するネットワークシステム性能監視ツールの開発・販売および導入支援サービス、顧客のネットワークシステムに内在する問題点や課題を抽出して最適な改善策を提示する分析・性能評価サービス、ネットワークシステム設計・構築・運用支援のコンサルティングサービスを提供している。

 16年9月期の事業別売上高構成比は、ネットワークシステム性能監視ソフトウェアに係る自社開発製品のライセンス(ソフトウェア使用権)販売が82%、自社製品導入支援やネットワークシステム構築に係るコンサルティングなどのサービス提供が12%、その他物販(他社製情報通信機器等の販売)が6%である。

■マルチベンダー対応製品の自社開発とデータ・ノウハウの蓄積が強み

 問題・障害発生後に気付く従来型の手法ではなく、問題・障害の予兆をいち早く検知して問題・障害発生を未然に防ぐ新たな手法で、ネットワークシステム性能監視に必要なマルチベンダー対応ソフトウェアを自社開発し、様々な環境下でのデータおよび統計分析・解析ノウハウを蓄積してサービスをワンストップで提供していることを特徴・強みとしている。

 様々なネットワーク関連機器を詳細に分析し、潜在的な問題点を洗い出して改善策を提示する。そして高度化・複雑化かつブラックボックス化しているネットワークシステム環境でも、安心安全なサービス提供によってネットワークインフラの品質向上とコスト削減を実現する。

 継続的に自社開発製品の機能拡張を推進して、対応メーカー数と分析ポイント数は06年9月期末22社・339ポイントから、16年9月期末108社・3390ポイントまで拡張した。ほぼ全ての主要メーカーに対応している。一朝一夕で同社と同等の製品を作ることは困難であり、マルチベンダー対応の競争優位性を表す数字だ。

■主力製品は「System Answer G2」シリーズ

 主力製品は11年7月リリースしたネットワーク性能監視ソフトウェア「System Answer G2」シリーズである。マルチベンダーのネットワーク機器や仮想サーバーで構成される膨大で複雑なネットワークシステムの性能情報を、1分間隔できめ細かく詳細なデータを収集し、瞬時に性能指標データを作成して可視化できる独自の性能監視専用ソフトウェアである。

 マルチベンダー対応で幅広いメーカー機器の性能情報を可視化できる点が同業他社に対する圧倒的なアドバンテージとなり、官公庁・地方自治体、金融業、製造業、物流業、情報通信業、医療・文教分野など、業種・業態・規模を問わず採用され、累計販売実績は08年12月リリース「System Answer」シリーズと11年7月リリース「System Answer G2」シリーズの合計で、17年3月現在1200システム以上に達している。

 また同社製品のように100社を超えるマルチベンダー対応で使い勝手の良い性能監視ソフトウェアは世界でも類がなく、自社エンジニアによる手厚い顧客サポート体制も好評のため、ライセンス販売における継続利用率は約9割と極めて高い。大手優良企業を中心とした顧客構成で、売上債権の貸倒実績が無く、安定的な財務体質を維持していることも特徴だ。

■中期成長に向けてサービス領域拡大

 中期成長戦略として、付加価値を高めるためにM&A・アライアンスも活用したサービス領域の拡大や成長分野への進出、パートナー企業との連携強化による販売力の強化・サービス型販売の促進、情報監視機能を強化した次期製品の開発・市場投入を推進している。

 サービス領域の拡大では、16年3月統合ログ管理市場で豊富な実績を誇るインフォサイエンス社「Logstorage」と連携して「System Answer G2 ログオプション」提供開始、16年4月ネットワーク品質の可視化による効果的なITシステム投資計画を支援する「System Answer G2 Quality Analyzer オプション」提供開始、16年4月アットマークテクノ社とIoTを活用した製造ライン統合管理ソリューションで協業、16年5月NRIセキュアテクノロジーズ社とセキュリティソリューションで協業した。

 さらに16年9月アプリケーションパフォーマンス管理(APM)分野でラック社と協業して「Dynatrace」販売開始、16年11月特化型クラウドインテグレーションサービス(SCI)提供開始、16年11月リンクと協業、アマゾンウェブサービス(AWS)のパートナープログラムである「AWSパートナーネットワーク(APN)テクノロジーパートナー」に認定された。

 17年2月にはコーソルとデータベース運用管理ソリューションで協業開始、17年4月にはネットフォースへ出資した。

■IoTやブロックチェーンなど成長分野にも進出

 成長分野への進出では、16年4月IoT分野およびブロックチェーン分野への事業展開を目的としてSkeed社と合弁会社iBeed社設立、16年7月Skeed社との合弁を解消してiBeed社を完全子会社化、16年8月コンセンサス・ベイス社とブロックチェーン分野で業務提携した。

■パートナー企業との連携強化

 パートナー企業との連携強化による販売力の強化では、伊藤忠テクノソリューションズ、富士通エフサス、日立システムズ、ユニアデックス、NECフィールディングなど、大手システムインテグレーターとの連携を強化して公共系システムや大手企業への販売促進を継続する。

 サービス型販売の促進では、15年10月ITホールディングスグループのTIS社のITインフラ管理・運用支援マネージドサービス「MOTHER」の性能分析サービスに「System Answer G2」が採用された。また16年8月スカイアーチネットワークス社と協業開始した。

■次期製品「System Answer G3」を17年4月出荷開始

 同社の製品開発は従来、システムが正しく動いているかどうかを監視し、問題が発生した際にどこで発生したのかを検知・把握する「死活監視」「状態監視」のための「保守ツール」から、性能上問題がないかどうかを分析し、障害が発生する前に問題点を検知して適切な対処を施す「性能監視」のための「収集ツール」へと発展してきた。

 今後はコンピュータやネットワークシステムを維持・改善するための根拠ある「判断ツール」として活用できる「情報監視」機能を備えた製品が必要とされ、次期製品の開発を進めてきた。情報監視とは、コンピュータやネットワークシステム運用時に発生する数々の問題を、的確に判断するための情報や根拠をいち早く把握するための監視手法である。

 そして4月25日、次期製品「System Answer G3」シリーズのプレスリリース版の出荷開始を発表した。コンセプトを「性能監視から情報監視へ」として、監視設定の自動化、監視の見落とし防止、派生アラートの集約、仮想化監視機能の強化、IPMIによるハードウェア監視、動的しきい値(ベースライン)監視の強化などの機能を盛り込んだ。

 なお製品版の出荷は17年6月の予定である。6月7日〜9日に幕張メッセで開催される「Interop Tokyo 2017」でお披露目する。

■ソフトウェアのライセンス販売で高収益のストック型ビジネスモデル

 収益面では、主力の「System Answer G2」シリーズの継続利用率や複数年契約の比率が高く、ソフトウェアのライセンス販売が積み上がる高収益のストック型ビジネスモデルを特徴としている。

 13年9月期から「System Answer G2」シリーズのライセンス販売にシフトしたことに伴い、販売先の規模が拡大して販売数も大幅に伸長し、売上原価におけるハードウェアの仕入が減少したため、13年9月期以降は売上総利益率が80%台と高水準で推移している。また顧客の検収時期の影響で、四半期別業績は第2四半期(1〜3月)および第4四半期(7〜9月)の構成比が高くなりやすいという季節要因がある。

 利益配分については、今後の業績の推移や財務状況等を考慮したうえで将来の事業展開のための内部留保等を総合的に勘案しながら配当を検討することを基本方針としているが、現在は成長過程にあるため、事業上獲得した資金については事業拡大のための新規投資等に充当することを優先するとしている。

■17年9月期第2四半期累計は先行投資負担で減益だが計画超

 今期(17年9月期)第2四半期累計(10月〜3月)非連結業績は、売上高が前年同期比31.1%増の6億38百万円、営業利益が同29.0%減の84百万円、経常利益が同43.8%減の66百万円、純利益が同38.9%減の42百万円だった。

 人材確保やシステム投資などの先行投資負担で減益だったが、新規大型案件の受注や更新案件の積み重ねなどで大幅増収基調に変化はなく、期初計画に対しても売上高は79百万円、営業利益は32百万円、経常利益は40百万円、純利益は26百万円、それぞれ上回った。

 売上総利益は同14.5%増加し、売上総利益率は88.3%で同11.1ポイント上昇した。販管費は同31.1%増加したが、販管費比率は63.9%で同0.1ポイント低下した。人件費やオフィス関連費用が増加したが、大幅増収効果で販管費比率は低下した。なお販管費は期初計画をやや下回る水準だった。

 売上高の内訳は、ライセンス販売が同6.2%増の4億06百万円、サービス提供が同63.9%増の1億04百万円、その他物販が同4.2倍の1億26百万円だった。主力のライセンス販売は、公共・文教分野の開拓、新規大型案件の複数受注、中小規模案件や更新案件の積み重ねなどで順調に推移した。サービス提供はライセンス販売の受注増加に伴って構築や運用サポートなどが順調に拡大している。その他物販は大型案件受注に伴って増加した。

 四半期別の業績推移を見ると、売上高は第1四半期2億38百万円、第2四半期4億円、営業利益は58百万円の赤字、1億42百万円の黒字だった。

■17年9月期通期も先行投資負担だが大幅増収基調

 今期(17年9月期)通期の非連結業績予想(11月14日公表)は、売上高が前期(16年9月期)比14.4%増の13億05百万円、営業利益が同19.1%減の2億36百万円、経常利益が同37.0%減の2億10百万円、そして純利益が同35.4%減の1億26百万円としている。

 人材確保に伴う人件費の増加、本社オフィス増床に伴う関連費用の増加、新製品開発に係る動作検証環境整備のためのシステム導入費用の発生など、中期成長に向けた先行投資負担で減益予想だが、大幅増収基調に変化はない。クラウドサービスやビッグデータ市場の持続的な成長、さらにIoT関連市場の拡大も予想され、主力の「System Answer G2」シリーズのライセンス販売が好調に推移する。サービス提供では特化型クラウドインテグレーションサービス(SCI)の提供開始も寄与する。

 通期会社予想に対する第2四半期累計の進捗率は売上高が48.9%、営業利益が35.6%、経常利益が31.6%、純利益が33.6%である。やや低水準の形だが、第2四半期累計が計画超だったことや、ストック型で第4四半期の構成比が高い収益特性などを考慮すれば、通期予想にも上振れ余地がありそうだ。

■ネットワークシステム性能・稼働監視ソフトウェア市場は拡大基調

 パソコンや携帯電話・スマホ、高性能サーバーや大規模データセンター、さらに家電や自動車まで、あらゆる機器がネットワークで繋がる時代が到来し、ネットワークシステムが正しく稼働するように見守り、障害の発生を未然に防ぐことは企業や官公庁など、あらゆる組織にとって極めて重要な危機管理策の一つとなっている。

 このためネットワークシステム性能・稼働監視ソフトウェア市場は拡大基調が予想される。通信事業者やデータセンター事業者の大規模なシステム更新案件、官公庁や地方自治体案件の増加に加えて、仮想環境に対応して稼働監視システムを見直す企業が増加している。

 ネットワークシステム全体が一段と高度化・複雑化・ブラックボックス化している状況を考慮すれば、100社を超えるマルチベンダー対応に強みを持つ同社の競争優位性が一段と鮮明化することが予想される。事業環境は良好であり、中期成長シナリオに変化はないだろう。

■株価は下値固め完了して基調転換の動き

 株価の動きを見ると、4月13日の直近安値777円から切り返し、5月23日には1188円まで上伸した。下値固めが完了して戻り歩調だ。

 5月24日の終値1108円を指標面で見ると、今期予想PER(会社予想のEPS23円07銭で算出)は48倍近辺、前期実績PBR(前期実績のBPS250円06銭で算出)は4.4倍近辺である。時価総額は約61億円である。

 週足チャートで見ると13週移動平均線に続いて26週移動平均線も突破した。基調転換を確認する動きだ。中期成長力を評価して出直り展開が期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[04月20日更新]

アイビーシーは17年9月期先行投資負担だが中期成長力を評価

 アイビーシー<3920>(東1)はネットワークシステム性能監視ツールのリーディングカンパニーである。情報通信ネットワークが高度化・複雑化する中で性能監視ツールの重要性が増している。17年9月期は先行投資負担だが大幅増収基調である。中期成長シナリオにも変化はない。4月12日には従業員持株会設立を発表している。株価は水準を切り下げたが、売られ過ぎ感を強めて急反発している。中期成長力を評価して出直り展開が期待される。なお4月28日に第2四半期累計の業績発表を予定している。

■ネットワークシステム性能監視ツールのリーディングカンパニー

 ネットワーク機器・システムの稼働状況や障害発生の予兆などを監視して、情報通信ネットワークシステム全体の性能状態を容易に可視化できるネットワークシステム性能監視ツール(ソフトウェア)のリーディングカンパニーである。国内システム性能・稼働監視ソフトウェア業界において、大手システムインテグレーターを除く専業首位クラスである。

■複雑化するネットワークシステムにおいて性能監視ツールの重要性が増す

 ネットワークシステム性能監視ツールとは、ネットワークシステムを構成する様々なメーカーのネットワーク機器や仮想サーバーの状況を、俯瞰的かつきめ細やかに収集して表示・解析・通知を行うソフトウェアのことである。ネットワークシステム全体の稼働・性能状況を監視し、ネットワークシステムの障害発生を未然に防ぎ、ICTインフラの性能維持・改善さらにコスト削減を可能にする。

 現在の情報通信ネットワークは、クラウドコンピューティングやリソース仮想化など新たな技術が浸透し、ビッグデータの活用やデータ量の増大、ネットワーク環境やデバイスの多様化などが進展している。また最近ではコンピュータ・ネットワークシステムの特徴を生かしたブロックチェーン(分散台帳技術)が注目されている。

 しかしネットワークシステムが高度化する一方で、システム環境変化による障害予兆の特定が困難になる問題が深刻化している。またネットワークシステム障害を介したサービス停止や通信遅延なども社会問題化している。そして高度化・複雑化かつブラックボックス化するネットワークシステムにおいて、ネットワークシステムの安定稼働や品質向上を実現するネットワークシステム性能監視ツールの重要性が一段と増している状況だ。

■自社開発の性能監視ツールおよび運用支援サービスをワンストップで提供

 同社は、マルチベンダーの機器で構成される複雑なネットワークシステム全体の稼働・性能状況を、精度の高いデータを取得して分析するネットワークシステム性能監視ツールの開発・販売および導入支援サービス、顧客のネットワークシステムに内在する問題点や課題を抽出して最適な改善策を提示する分析・性能評価サービス、およびネットワークシステム設計・構築・運用支援のコンサルティングサービスを提供している。

 問題・障害発生後に気付く従来型の手法ではなく、問題・障害の予兆をいち早く検知して問題・障害発生を未然に防ぐ新たな手法で、製品の自社開発から現状評価・性能監視・運用支援に関するサービスをワンストップで提供している。

 事業別売上区分は、ネットワークシステム性能監視ソフトウェアに係る自社開発製品のライセンス(ソフトウェア使用権)販売、自社製品導入支援やネットワークシステム構築に係るコンサルティングなどのサービス提供、その他物販(他社製情報通信機器等の販売)としている。16年9月期の事業別売上高構成比は、ライセンス販売82%、サービス提供12%、その他物販6%だった。自社開発製品ライセンス販売が収益柱である。

■マルチベンダー対応製品の自社開発とデータ・ノウハウの蓄積が強み

 ネットワークシステム性能監視に必要なマルチベンダー対応ソフトウェアを自社開発し、様々な環境下でのデータおよび統計分析・解析ノウハウを蓄積していることを特徴・強みとしている。様々なネットワーク関連機器を詳細に分析し、潜在的な問題点を洗い出して改善策を提示する。そして高度化・複雑化かつブラックボックス化しているネットワークシステム環境でも、安心安全なサービス提供によってネットワークインフラの品質向上とコスト削減を実現する。

 継続的に自社開発製品の機能拡張を推進し、対応メーカー数と分析ポイント数は06年9月期末22社・339ポイントから、16年9月期末108社・3390ポイントまで拡張した。ほぼ全ての主要メーカーに対応している。一朝一夕で同社と同等の製品を作ることは困難であり、マルチベンダー対応の競争優位性を表す数字だ。

■主力製品は「System Answer G2」シリーズ

 主力製品は11年7月リリースしたネットワーク性能監視ソフトウェア「System Answer G2」シリーズである。マルチベンダーのネットワーク機器や仮想サーバーで構成される膨大で複雑なネットワークシステムの性能情報を、1分間隔できめ細かく詳細なデータを収集し、瞬時に性能指標データを作成して可視化できる独自の性能監視専用ソフトウェアである。

 専門知識がなくてもネットワーク全体の状況を俯瞰できる使いやすさ、およびマルチベンダー対応を特徴として、システムの安定稼働促進、品質向上、コスト削減に効果を発揮する。大規模ユーザー向けや中規模ユーザー向けなど規模(顧客の監視対象数)に応じた製品ラインナップで、様々なネットワークシステム環境に対応したオプションも提供している。

 マルチベンダー対応で幅広いメーカー機器の性能情報を可視化できる点が同業他社に対する圧倒的なアドバンテージとなり、官公庁・地方自治体、金融業、製造業、物流業、情報通信業、医療・文教分野など、業種・業態・規模を問わず、累計販売実績は08年12月リリース「System Answer」シリーズと11年7月リリース「System Answer G2」シリーズの合計で、16年9月期末現在1000システム以上に達している。

 また同社製品のように100社を超えるマルチベンダー対応で使い勝手の良い性能監視ソフトウェアは世界でも類がなく、自社エンジニアによる手厚い顧客サポート体制も好評のため、ライセンス販売における継続利用率は約9割と極めて高い。

■中期成長に向けてサービス領域拡大

 中期成長戦略として、付加価値を高めるためにM&A・アライアンスも活用したサービス領域の拡大や成長分野への進出、パートナー企業との連携強化による販売力の強化・サービス型販売の促進、情報監視機能を強化した次期製品の開発・市場投入を推進している。

 サービス領域の拡大では、16年3月統合ログ管理市場で豊富な実績を誇るインフォサイエンス社「Logstorage」と連携して「System Answer G2 ログオプション」提供開始、16年4月ネットワーク品質の可視化による効果的なITシステム投資計画を支援する「System Answer G2 Quality Analyzer オプション」提供開始、16年4月アットマークテクノ社とIoTを活用した製造ライン統合管理ソリューションで協業、16年5月NRIセキュアテクノロジーズ社とセキュリティソリューションで協業した。

 16年9月、アプリケーションパフォーマンス管理(APM)分野でラック社と協業して「Dynatrace」の販売を開始し、アプリケーションパフォーマンス管理市場に本格参入した。

 16年11月特化型クラウドインテグレーションサービス(SCI)の提供開始を発表した。特定のベンダーに依存せず、数多く存在するクラウド基盤、インテグレーター、アダプターの中から最適なマルチクラウド環境を選択して提供する。そして17年2月サービスメニューを発表した。

 16年11月リンクとの協業を発表した。リンクからクラウドサービス「ベアメタル型アプリプラットフォーム」のOEM提供を受け、特化型クラウドインテグレーションサービス(SCI)のクラウド基盤の一つとして「SCIクラウド」を販売する。またアマゾンウェブサービス(AWS)のパートナープログラムである「AWSパートナーネットワーク(APN)テクノロジーパートナー」に認定されたと発表した。

 17年2月には、データベース設計・構築・運用・保守サービスを展開するコーソル(東京都)と、データベース運用管理ソリューションにおいて協業開始すると発表した。

 17年4月には、インターネットサーバおよびネットワーク構築・運用・保守サービスを展開しているネットフォースへ出資した。クラウドシステムインテグレーションおよびシステム運用関連での協業関係を強化する。

■IoTやブロックチェーンなど成長分野にも進出

 成長分野への進出では、16年4月IoT分野およびブロックチェーン分野への事業展開を目的としてSkeed社と合弁会社iBeed社を設立、16年7月Skeed社との合弁を解消してiBeed社を完全子会社化した。また16年8月コンセンサス・ベイス社とブロックチェーン分野で業務提携した。資本提携も視野に入れている。

■パートナー企業との連携強化

 パートナー企業との連携強化による販売力の強化では、主要パートナー企業である伊藤忠テクノソリューションズ、富士通エフサス、日立システムズ、ユニアデックス、NECフィールディングなど、大手システムインテグレーターとの連携を強化して公共系システムや大手企業への販売促進を継続する。

 サービス型販売の促進では、同社製品を組み込んだトータルソリューションをパートナー企業と一体となって提供する。15年10月ITホールディングスグループのTIS社のITインフラ管理・運用支援マネージドサービス「MOTHER」の性能分析サービスに「System Answer G2」が採用された。また16年8月スカイアーチネットワークス社と協業開始した。スカイアーチネットワークス社のマネージドサービスに「System Answer G2」を活用したレポーティングサービスを提供する。

■後継製品は17年4月中旬に販売開始予定

 同社の製品開発は従来、システムが正しく動いているかどうかを監視し、問題が発生した際にどこで発生したのかを検知・把握する「死活監視」「状態監視」のための「保守ツール」から、性能上問題がないかどうかを分析し、障害が発生する前に問題点を検知して適切な対処を施す「性能監視」のための「収集ツール」へと発展してきた。そして今後は、コンピュータやネットワークシステムを維持・改善するための根拠ある「判断ツール」として活用できる「情報監視」機能を備えた製品が必要とされている。

 情報監視とは、コンピュータやネットワークシステム運用時に発生する数々の問題を、的確に判断するための情報や根拠をいち早く把握するための監視手法である。そして機器の履歴管理、高負荷時の影響度把握、監視の見落とし防止、派生アラートの集約、監視の自動化、仮想化監視機能の強化、API機能(自動レポーティング機能、外部プログラム連携機能)など「情報監視」機能を取り入れた付加価値の高い次期製品の開発が順調に進捗しているようだ。

 16年12月には「System Answer」シリーズの後継製品に関するロードマップを発表した。コンセプトを「性能監視から情報監視へ」として、監視設定の自動化、監視の見落とし防止、派生アラートの集約、仮想化監視機能の強化、IPMIによるハードウェア監視、動的しきい値(ベースライン)監視の強化などの機能を盛り込んだ。16年12月β版、17年1月某データセンターにおいてβ版の実証テスト開始、17年4月上旬詳細情報の公開、17年4月中旬販売開始予定としている。

■ソフトウェアのライセンス販売で高収益のストック型ビジネスモデル

 収益面では、主力の「System Answer G2」シリーズの継続利用率や複数年契約の比率が高く、ソフトウェアのライセンス販売が積み上がる高収益のストック型ビジネスモデルを特徴としている。

 13年9月期から「System Answer G2」シリーズのライセンス販売にシフトしたことに伴い、販売先の規模が拡大して販売数も大幅に伸長した。また売上原価におけるハードウェアの仕入が減少したため。13年9月期以降は売上総利益率が80%台と高水準で推移し、売上高営業利益率も13年9月期16.5%、14年9月期26.8%、15年9月期32.7%、16年9月期25.6%と高水準である。

 また顧客の検収時期の影響で、四半期別業績は第2四半期(1〜3月)および第4四半期(7〜9月)の構成比が高くなりやすいという季節変動要因がある。四半期別の業績推移を見ると、16年9月期の売上高は第1四半期1億71百万円、第2四半期3億15百万円、第3四半期2億25百万円、第4四半期4億30百万円、営業利益は11百万円の赤字、1億29百万円、27百万円、1億47百万円だった。

 16年9月期非連結業績は、売上高が15年9月期比16.8%増の11億41百万円、営業利益が同8.5%減の2億92百万円、経常利益が同10.5%増の3億33百万円、純利益が同6.8%増の1億95百万円だった。先行投資負担で営業減益だが、営業外収益の改善で経常利益と純利益は増益だった。

 売上高の内訳はライセンス販売が同15.0%増の9億21百万円、サービス提供が同1.4%増の1億21百万円、その他物販が同75.8%増の98百万円だった。

 売上総利益は同10.6%増加し、売上総利益率は84.7%で同4.8ポイント低下した。OEM製品の販売開始の影響で低下したが80%台の高水準を維持している。販管費は同21.7%増加し、販管費比率は59.1%で同2.3ポイント上昇した。従業員数は同10人増加の57人となった。ROEは15.4%で同8.5ポイント低下、自己資本比率は81.9%で同3.1ポイント上昇した。

 配当は無配とした。利益配分については今後の業績の推移や財務状況等を考慮したうえで将来の事業展開のための内部留保等を総合的に勘案しながら配当を検討することを基本方針としているが、現在は成長過程にあるため、事業上獲得した資金については事業拡大のための新規投資等に充当することを優先するとしている。

■17年9月期第1四半期は先行投資負担だが大幅増収

 今期(17年9月期)第1四半期(10〜12月)の非連結業績は、売上高が前年同期比39.6%増の2億38百万円、営業利益が58百万円の赤字(前年同期は11百万円の赤字)、経常利益が76百万円の赤字(同11百万円の赤字)、純利益が51百万円の赤字(同7百万円の赤字)だった。

 先行投資負担で赤字が拡大したが、大幅増収基調に変化はなく概ね計画水準としている。売上総利益は同0.1%減少し、売上総利益率は64.5%で同25.7ポイント低下した。その他物販の売上が一時的に増加した影響で低下した。販管費は同28.4%増加したが、販管費比率は88.8%で同7.8ポイント低下した。営業外費用では上場関連費用18百万円を計上した。

 売上高の内訳はライセンス販売が同16.2%減の1億19百万円、サービス提供が同2.1倍の43百万円、その他物販が同9.2倍の76百万円だった。ライセンス販売では公共系システムの新規大型案件を受注したが、一方で顧客都合による受注先送りが複数発生した。サービス提供はライセンス販売における案件規模拡大に伴って構築作業や運用サポートなどが順調に拡大している。その他物販は公共系大型案件受注に伴って一時的に増加した。

■17年9月期通期も先行投資負担だが大幅増収基調

 今期(17年9月期)通期の非連結業績予想(11月14日公表)は、売上高が前期(16年9月期)比14.4%増の13億05百万円、営業利益が同19.1%減の2億36百万円、経常利益が同37.0%減の2億10百万円、そして純利益が同35.4%減の1億26百万円としている。中期成長に向けた先行投資負担で減益予想だが、大幅増収基調に変化はない。

 売上高の計画は、ライセンス販売が同13.4%増の10億44百万円、サービス提供が同30.7%増の1億58百万円、その他物販が同3.6%増の1億02百万円としている。

 クラウドサービスやビッグデータ市場の持続的な成長、さらにIoT関連市場の拡大も予想され、主力のネットワーク性能監視ソフトウェア「System Answer G2」シリーズのライセンス販売が好調に推移する。またサービス提供については、特化型クラウドインテグレーションサービス(SCI)の提供開始が寄与する。

 売上総利益は16年9月期並みを想定している。販管費では中期成長に向けて、本社オフィス増床前倒し実施に伴う関連費用、新製品開発に係る動作検証環境整備のためのシステム導入費用などが発生する見込みだ。人員は10人程度の増加を想定している。配当予想は未定としている。

 第1四半期の進捗率は低水準の形だが、顧客の検収時期の影響で第2四半期および第4四半期の構成比が高くなりやすいという季節要因があり、ネガティブ要因とはならない。

■ネットワークシステム性能・稼働監視ソフトウェア市場は拡大基調

 パソコンや携帯電話・スマホ、高性能サーバーや大規模データセンター、さらに家電や自動車まで、あらゆる機器がネットワークで繋がる時代が到来し、ネットワークシステムが正しく稼働するように見守り、障害の発生を未然に防ぐことは企業や官公庁など、あらゆる組織にとって極めて重要な危機管理策の一つとなっている。

 このためネットワークシステム性能・稼働監視ソフトウェア市場は拡大基調が予想される。通信事業者やデータセンター事業者の大規模なシステム更新案件、官公庁や地方自治体案件の増加に加えて、仮想環境に対応して稼働監視システムを見直す企業が増加している。中期的に事業環境は良好だろう。

 そしてネットワークシステム全体が一段と高度化・複雑化・ブラックボックス化している状況を考慮すれば、100社を超えるマルチベンダー対応に強みを持つ同社の競争優位性が一段と鮮明化することが予想され、中期成長期待が高まる。

■株価は中期成長力評価して出直り期待

 なお4月12日に従業員持株会設立を発表している。17年5月から継続的に購入する。

 株価の動きを見ると、安値圏1000円近辺でのモミ合い展開から下放れ、地合い悪化も影響して水準を切り下げたが、売られ過ぎ感を強めて4月13日安値777円から17日881円まで急反発した。

 4月19日の終値863円を指標面で見ると、今期予想PER(会社予想のEPS23円07銭で算出)は37倍近辺、前期実績PBR(前期実績のBPS250円06銭で算出)は3.5倍近辺である。時価総額は約47億円である。

 週足チャートで見ると13週移動平均線が戻りを押さえる形だが、中期成長力を評価して出直り展開が期待される。従業員持株会による買い需要も後押し要因だ。
[03月23日更新]

アイビーシーは下値固め完了して出直り期待、中期成長力を評価

 アイビーシー<3920>(東1)はネットワークシステム性能監視ツールのリーディングカンパニーである。情報通信ネットワークが高度化・複雑化する中で性能監視ツールの重要性が増している。17年9月期は先行投資負担だが大幅増収基調に変化はなく、中期成長シナリオにも変化はない。株価は安値圏モミ合いだが下値固め完了感を強めている。中期成長力を評価して出直り展開が期待される。

■ネットワークシステム性能監視ツールのリーディングカンパニー

 ネットワーク機器・システムの稼働状況や障害発生の予兆などを監視して、情報通信ネットワークシステム全体の性能状態を容易に可視化できるネットワークシステム性能監視ツール(ソフトウェア)のリーディングカンパニーである。国内システム性能・稼働監視ソフトウェア業界において、大手システムインテグレーターを除く専業首位クラスである。

■複雑化するネットワークシステムにおいて性能監視ツールの重要性が増す

 ネットワークシステム性能監視ツールとは、ネットワークシステムを構成する様々なメーカーのネットワーク機器や仮想サーバーの状況を、俯瞰的かつきめ細やかに収集して表示・解析・通知を行うソフトウェアのことである。ネットワークシステム全体の稼働・性能状況を監視し、ネットワークシステムの障害発生を未然に防ぎ、ICTインフラの性能維持・改善さらにコスト削減を可能にする。

 現在の情報通信ネットワークは、クラウドコンピューティングやリソース仮想化など新たな技術が浸透し、ビッグデータの活用やデータ量の増大、ネットワーク環境やデバイスの多様化などが進展している。また最近ではコンピュータ・ネットワークシステムの特徴を生かしたブロックチェーン(分散台帳技術)が注目されている。

 しかしネットワークシステムが高度化する一方で、システム環境変化による障害予兆の特定が困難になる問題が深刻化している。またネットワークシステム障害を介したサービス停止や通信遅延なども社会問題化している。そして高度化・複雑化かつブラックボックス化するネットワークシステムにおいて、ネットワークシステムの安定稼働や品質向上を実現するネットワークシステム性能監視ツールの重要性が一段と増している状況だ。

■自社開発の性能監視ツールおよび運用支援サービスをワンストップで提供

 同社は、マルチベンダーの機器で構成される複雑なネットワークシステム全体の稼働・性能状況を、精度の高いデータを取得して分析するネットワークシステム性能監視ツールの開発・販売および導入支援サービス、顧客のネットワークシステムに内在する問題点や課題を抽出して最適な改善策を提示する分析・性能評価サービス、およびネットワークシステム設計・構築・運用支援のコンサルティングサービスを提供している。

 問題・障害発生後に気付く従来型の手法ではなく、問題・障害の予兆をいち早く検知して問題・障害発生を未然に防ぐ新たな手法で、製品の自社開発から現状評価・性能監視・運用支援に関するサービスをワンストップで提供している。

 事業別売上区分は、ネットワークシステム性能監視ソフトウェアに係る自社開発製品のライセンス(ソフトウェア使用権)販売、自社製品導入支援やネットワークシステム構築に係るコンサルティングなどのサービス提供、その他物販(他社製情報通信機器等の販売)としている。16年9月期の事業別売上高構成比は、ライセンス販売82%、サービス提供12%、その他物販6%だった。自社開発製品ライセンス販売が収益柱である。

■マルチベンダー対応製品の自社開発とデータ・ノウハウの蓄積が強み

 ネットワークシステム性能監視に必要なマルチベンダー対応ソフトウェアを自社開発し、様々な環境下でのデータおよび統計分析・解析ノウハウを蓄積していることを特徴・強みとしている。様々なネットワーク関連機器を詳細に分析し、潜在的な問題点を洗い出して改善策を提示する。そして高度化・複雑化かつブラックボックス化しているネットワークシステム環境でも、安心安全なサービス提供によってネットワークインフラの品質向上とコスト削減を実現する。

 継続的に自社開発製品の機能拡張を推進し、対応メーカー数と分析ポイント数は06年9月期末22社・339ポイントから、16年9月期末108社・3390ポイントまで拡張した。ほぼ全ての主要メーカーに対応している。一朝一夕で同社と同等の製品を作ることは困難であり、マルチベンダー対応の競争優位性を表す数字だ。

■主力製品は「System Answer G2」シリーズ

 主力製品は11年7月リリースしたネットワーク性能監視ソフトウェア「System Answer G2」シリーズで、15年9月期ライセンス販売の約9割を占めている。マルチベンダーのネットワーク機器や仮想サーバーで構成される膨大で複雑なネットワークシステムの性能情報を、1分間隔できめ細かく詳細なデータを収集し、瞬時に性能指標データを作成して可視化できる独自の性能監視専用ソフトウェアである。

 専門知識がなくてもネットワーク全体の状況を俯瞰できる使いやすさ、およびマルチベンダー対応を特徴として、システムの安定稼働促進、品質向上、コスト削減に効果を発揮する。大規模ユーザー向けや中規模ユーザー向けなど規模(顧客の監視対象数)に応じた製品ラインナップで、様々なネットワークシステム環境に対応したオプションも提供している。

 マルチベンダー対応で幅広いメーカー機器の性能情報を可視化できる点が同業他社に対する圧倒的なアドバンテージとなり、官公庁・地方自治体、金融業、製造業、物流業、情報通信業、医療・文教分野など、業種・業態・規模を問わず、累計販売実績は08年12月リリース「System Answer」シリーズと11年7月リリース「System Answer G2」シリーズの合計で、16年9月期末現在1000システム以上に達している。

 また同社製品のように100社を超えるマルチベンダー対応で使い勝手の良い性能監視ソフトウェアは世界でも類がなく、自社エンジニアによる手厚い顧客サポート体制も好評のため、ライセンス販売における継続利用率は約9割と極めて高い。

■中期成長に向けてサービス領域拡大

 中期成長戦略として、付加価値を高めるためにM&A・アライアンスも活用したサービス領域の拡大や成長分野への進出、パートナー企業との連携強化による販売力の強化・サービス型販売の促進、情報監視機能を強化した次期製品の開発・市場投入を推進している。

 サービス領域の拡大では、16年3月統合ログ管理市場で豊富な実績を誇るインフォサイエンス社「Logstorage」と連携して「System Answer G2 ログオプション」提供開始、16年4月ネットワーク品質の可視化による効果的なITシステム投資計画を支援する「System Answer G2 Quality Analyzer オプション」提供開始、16年4月アットマークテクノ社とIoTを活用した製造ライン統合管理ソリューションで協業、16年5月NRIセキュアテクノロジーズ社とセキュリティソリューションで協業した。

 16年9月、アプリケーションパフォーマンス管理(APM)分野でラック社と協業して「Dynatrace」の販売を開始した。アプリケーションパフォーマンス管理市場に本格参入する。

 16年11月「System Answer」シリーズと日本IBMがエンタープライズ向けに提供するIBMクラウドを組み合わせて、企業のハイブリッドクラウドへの展開を支援するためエンタープライズ領域のビジネス拡大に向けた技術検証を実施した。

 16年11月特化型クラウドインテグレーションサービス(SCI)の提供開始を発表した。特定のベンダーに依存せず、数多く存在するクラウド基盤、インテグレーター、アダプターの中から最適なマルチクラウド環境を選択して提供する。そして2月1日には特化型クラウドインテグレーションサービス(SCI)のサービスメニューを発表した。

 16年11月リンクとの協業を発表した。リンクからクラウドサービス「ベアメタル型アプリプラットフォーム」のOEM提供を受け、特化型クラウドインテグレーションサービス(SCI)のクラウド基盤の一つとして「SCIクラウド」を販売する。またアマゾンウェブサービス(AWS)のパートナープログラムである「AWSパートナーネットワーク(APN)テクノロジーパートナー」に認定されたと発表した。

 17年2月には、データベース設計・構築・運用・保守サービスを展開するコーソル(東京都)と、データベース運用管理ソリューションにおいて協業開始すると発表した。

 3月13日には、インターネットサーバおよびネットワーク構築・運用・保守サービスを展開しているネットフォース(東京都)への出資(4月3日予定)を発表した。クラウドシステムインテグレーションおよびシステム運用関連での協業関係を強化する。

■IoTやブロックチェーンなど成長分野にも進出

 成長分野への進出では、16年4月IoT分野およびブロックチェーン分野への事業展開を目的としてSkeed社と合弁会社iBeed社を設立、16年7月Skeed社との合弁を解消してiBeed社を完全子会社化した。また16年8月コンセンサス・ベイス社とブロックチェーン分野で業務提携した。資本提携も視野に入れている。

■パートナー企業との連携強化

 パートナー企業との連携強化による販売力の強化では、主要パートナー企業である伊藤忠テクノソリューションズ、富士通エフサス、日立システムズ、ユニアデックス、NECフィールディングなど、大手システムインテグレーターとの連携を強化して公共系システムや大手企業への販売促進を継続する。

 サービス型販売の促進では、同社製品を組み込んだトータルソリューションをパートナー企業と一体となって提供する。15年10月ITホールディングスグループのTIS社のITインフラ管理・運用支援マネージドサービス「MOTHER」の性能分析サービスに「System Answer G2」が採用された。また16年8月スカイアーチネットワークス社と協業開始した。スカイアーチネットワークス社のマネージドサービスに「System Answer G2」を活用したレポーティングサービスを提供する。

■後継製品は17年4月中旬に販売開始予定

 同社の製品開発は従来、システムが正しく動いているかどうかを監視し、問題が発生した際にどこで発生したのかを検知・把握する「死活監視」「状態監視」のための「保守ツール」から、性能上問題がないかどうかを分析し、障害が発生する前に問題点を検知して適切な対処を施す「性能監視」のための「収集ツール」へと発展してきた。そして今後は、コンピュータやネットワークシステムを維持・改善するための根拠ある「判断ツール」として活用できる「情報監視」機能を備えた製品が必要とされている。

 情報監視とは、コンピュータやネットワークシステム運用時に発生する数々の問題を、的確に判断するための情報や根拠をいち早く把握するための監視手法である。そして機器の履歴管理、高負荷時の影響度把握、監視の見落とし防止、派生アラートの集約、監視の自動化、仮想化監視機能の強化、API機能(自動レポーティング機能、外部プログラム連携機能)など「情報監視」機能を取り入れた付加価値の高い次期製品の開発が順調に進捗しているようだ。

 16年12月には「System Answer」シリーズの後継製品に関するロードマップを発表した。コンセプトを「性能監視から情報監視へ」として、監視設定の自動化、監視の見落とし防止、派生アラートの集約、仮想化監視機能の強化、IPMIによるハードウェア監視、動的しきい値(ベースライン)監視の強化などの機能を盛り込んだ。16年12月β版、17年1月某データセンターにおいてβ版の実証テスト開始、17年4月上旬詳細情報の公開、17年4月中旬販売開始予定としている。

■ソフトウェアのライセンス販売で高収益のストック型ビジネスモデル

 収益面では、主力の「System Answer G2」シリーズの継続利用率や複数年契約の比率が高く、ソフトウェアのライセンス販売が積み上がる高収益のストック型ビジネスモデルを特徴としている。

 13年9月期から「System Answer G2」シリーズのライセンス販売にシフトしたことに伴い、販売先の規模が拡大して販売数も大幅に伸長した。また売上原価におけるハードウェアの仕入が減少したため。13年9月期以降は売上総利益率が80%台と高水準で推移し、売上高営業利益率も13年9月期16.5%、14年9月期26.8%、15年9月期32.7%、16年9月期25.6%と高水準である。

 また顧客の検収時期の影響で、四半期別業績は第2四半期(1〜3月)および第4四半期(7〜9月)の構成比が高くなりやすいという季節変動要因がある。

 16年9月期非連結業績は、売上高が15年9月期比16.8%増の11億41百万円、営業利益が同8.5%減の2億92百万円、経常利益が同10.5%増の3億33百万円、純利益が同6.8%増の1億95百万円だった。先行投資負担で営業減益だが、営業外収益の改善で経常利益と純利益は増益だった。

 売上高の内訳はライセンス販売が同15.0%増の9億21百万円、サービス提供が同1.4%増の1億21百万円、その他物販が同75.8%増の98百万円だった。

 売上総利益は同10.6%増加し、売上総利益率は84.7%で同4.8ポイント低下した。OEM製品の販売開始の影響で低下したが80%台の高水準を維持している。販管費は同21.7%増加し、販管費比率は59.1%で同2.3ポイント上昇した。従業員数は同10人増加の57人となった。ROEは15.4%で同8.5ポイント低下、自己資本比率は81.9%で同3.1ポイント上昇した。

 配当は無配とした。利益配分については今後の業績の推移や財務状況等を考慮したうえで将来の事業展開のための内部留保等を総合的に勘案しながら配当を検討することを基本方針としているが、現在は成長過程にあるため、事業上獲得した資金については事業拡大のための新規投資等に充当することを優先するとしている。

 四半期別業績推移を見ると、売上高は第1四半期1億71百万円、第2四半期3億15百万円、第3四半期2億25百万円、第4四半期4億30百万円、営業利益は11百万円の赤字、1億29百万円、27百万円、1億47百万円だった。

■17年9月期第1四半期は先行投資負担で赤字だが大幅増収基調に変化なし

 今期(17年9月期)第1四半期(10〜12月)の非連結業績は、売上高が前年同期比39.6%増の2億38百万円、営業利益が58百万円の赤字(前年同期は11百万円の赤字)、経常利益が76百万円の赤字(同11百万円の赤字)、純利益が51百万円の赤字(同7百万円の赤字)だった。

 先行投資負担で赤字が拡大したが、大幅増収基調に変化はなく概ね計画水準としている。売上総利益は同0.1%減少し、売上総利益率は64.5%で同25.7ポイント低下した。その他物販の売上が一時的に増加した影響で低下した。販管費は同28.4%増加したが、販管費比率は88.8%で同7.8ポイント低下した。営業外費用では上場関連費用18百万円を計上した。

 売上高の内訳はライセンス販売が同16.2%減の1億19百万円、サービス提供が同2.1倍の43百万円、その他物販が同9.2倍の76百万円だった。ライセンス販売では公共系システムの新規大型案件を受注したが、一方で顧客都合による受注先送りが複数発生した。サービス提供はライセンス販売における案件規模拡大に伴って構築作業や運用サポートなどが順調に拡大している。その他物販は公共系大型案件受注に伴って一時的に増加した。

■17年9月期は先行投資負担で減益予想だが大幅増収基調に変化なし

 今期(17年9月期)通期の非連結業績予想(11月14日公表)は、売上高が前期(16年9月期)比14.4%増の13億05百万円、営業利益が同19.1%減の2億36百万円、経常利益が同37.0%減の2億10百万円、そして純利益が同35.4%減の1億26百万円としている。中期成長に向けた先行投資負担で減益予想だが、大幅増収基調に変化はない。

 売上高の計画は、ライセンス販売が同13.4%増の10億44百万円、サービス提供が同30.7%増の1億58百万円、その他物販が同3.6%増の1億02百万円としている。

 クラウドサービスやビッグデータ市場の持続的な成長、さらにIoT関連市場の拡大も予想され、主力のネットワーク性能監視ソフトウェア「System Answer G2」シリーズのライセンス販売が好調に推移する。またサービス提供については、特化型クラウドインテグレーションサービス(SCI)の提供開始が寄与する。

 売上総利益は16年9月期並みを想定している。販管費では中期成長に向けて、本社オフィス増床前倒し実施に伴う関連費用、新製品開発に係る動作検証環境整備のためのシステム導入費用などが発生する見込みだ。人員は10人程度の増加を想定している。配当予想は未定としている。

 第1四半期の進捗率は低水準の形だが、顧客の検収時期の影響で第2四半期および第4四半期の構成比が高くなりやすいという季節要因があり、ネガティブ要因とはならない。

■ネットワークシステム性能・稼働監視ソフトウェア市場は拡大基調

 パソコンや携帯電話・スマホ、高性能サーバーや大規模データセンター、さらに家電や自動車まで、あらゆる機器がネットワークで繋がる時代が到来し、ネットワークシステムが正しく稼働するように見守り、障害の発生を未然に防ぐことは企業や官公庁など、あらゆる組織にとって極めて重要な危機管理策の一つとなっている。

 このためネットワークシステム性能・稼働監視ソフトウェア市場は拡大基調が予想される。通信事業者やデータセンター事業者の大規模なシステム更新案件、官公庁や地方自治体案件の増加に加えて、仮想環境に対応して稼働監視システムを見直す企業が増加している。中期的に事業環境は良好だろう。

 そしてネットワークシステム全体が一段と高度化・複雑化・ブラックボックス化している状況を考慮すれば、100社を超えるマルチベンダー対応に強みを持つ同社の競争優位性が一段と鮮明化することが予想され、中期成長期待が高まる。

■株価は下値固め完了して出直り期待

 株価の動きを見ると、安値圏1000円近辺でモミ合う展開だが、下値固め完了感を強めている。

 3月22日の終値1000円を指標面で見ると、今期予想PER(会社予想のEPS23円07銭で算出)は43倍近辺、前期実績PBR(前期実績のBPS250円06銭で算出)は4.0倍近辺である。時価総額は約55億円である。

 週足チャートで見ると13週移動平均線が戻りを押さえているが、1000円近辺が下値支持線の形だ。下値固めが完了し、中期成長力を評価して出直り展開が期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[02月07日更新]

アイビーシーの17年9月期第1四半期は先行投資負担で赤字だが大幅増収基調に変化なし

 アイビーシー<3920>(東1)はネットワークシステム性能監視ツールのリーディングカンパニーである。2月3日発表した17年9月期第1四半期の非連結業績は先行投資負担で赤字だが、大幅増収基調に変化はなく概ね計画水準としている。また第1四半期の進捗率は低水準の形だが、第2・第4四半期の構成比が高いという季節要因があるためネガティブ要因とはならない。情報通信ネットワークが高度化・複雑化する中で性能監視ツールの重要性が増し、中期成長シナリオにも変化はない。2月15日〜17日「クラウドコンピューティングEXPO」に出展する。

■ネットワークシステム性能監視ツールのリーディングカンパニー

 ネットワーク機器・システムの稼働状況や障害発生の予兆などを監視して、情報通信ネットワークシステム全体の性能状態を容易に可視化できるネットワークシステム性能監視ツール(ソフトウェア)のリーディングカンパニーである。国内システム性能・稼働監視ソフトウェア業界において、大手システムインテグレーターを除く専業首位クラスである。

■複雑化するネットワークシステムにおいて性能監視ツールの重要性が増す

 ネットワークシステム性能監視ツールとは、ネットワークシステムを構成する様々なメーカーのネットワーク機器や仮想サーバーの状況を、俯瞰的かつきめ細やかに収集して表示・解析・通知を行うソフトウェアのことである。ネットワークシステム全体の稼働・性能状況を監視し、ネットワークシステムの障害発生を未然に防ぎ、ICTインフラの性能維持・改善さらにコスト削減を可能にする。

 現在の情報通信ネットワークは、クラウドコンピューティングやリソース仮想化など新たな技術が浸透し、ビッグデータの活用やデータ量の増大、ネットワーク環境やデバイスの多様化などが進展している。また最近ではコンピュータ・ネットワークシステムの特徴を生かしたブロックチェーン(分散台帳技術)が注目されている。

 しかしネットワークシステムが高度化する一方で、システム環境変化による障害予兆の特定が困難になる問題が深刻化している。またネットワークシステム障害を介したサービス停止や通信遅延なども社会問題化している。そして高度化・複雑化かつブラックボックス化するネットワークシステムにおいて、ネットワークシステムの安定稼働や品質向上を実現するネットワークシステム性能監視ツールの重要性が一段と増している状況だ。

■自社開発の性能監視ツールおよび運用支援サービスをワンストップで提供

 同社は、マルチベンダーの機器で構成される複雑なネットワークシステム全体の稼働・性能状況を、精度の高いデータを取得して分析するネットワークシステム性能監視ツールの開発・販売および導入支援サービス、顧客のネットワークシステムに内在する問題点や課題を抽出して最適な改善策を提示する分析・性能評価サービス、およびネットワークシステム設計・構築・運用支援のコンサルティングサービスを提供している。

 問題・障害発生後に気付く従来型の手法ではなく、問題・障害の予兆をいち早く検知して問題・障害発生を未然に防ぐ新たな手法で、製品の自社開発から現状評価・性能監視・運用支援に関するサービスをワンストップで提供している。

 事業別売上区分は、ネットワークシステム性能監視ソフトウェアに係る自社開発製品のライセンス(ソフトウェア使用権)販売、自社製品導入支援やネットワークシステム構築に係るコンサルティングなどのサービス提供、その他物販(他社製情報通信機器等の販売)としている。16年9月期の事業別売上高構成比は、ライセンス販売82%、サービス提供12%、その他物販6%だった。自社開発製品ライセンス販売が収益柱である。

■マルチベンダー対応製品の自社開発とデータ・ノウハウの蓄積が強み

 ネットワークシステム性能監視に必要なマルチベンダー対応ソフトウェアを自社開発し、様々な環境下でのデータおよび統計分析・解析ノウハウを蓄積していることを特徴・強みとしている。様々なネットワーク関連機器を詳細に分析し、潜在的な問題点を洗い出して改善策を提示する。そして高度化・複雑化かつブラックボックス化しているネットワークシステム環境でも、安心安全なサービス提供によってネットワークインフラの品質向上とコスト削減を実現する。

 継続的に自社開発製品の機能拡張を推進し、対応メーカー数と分析ポイント数は06年9月期末22社・339ポイントから、16年9月期末108社・3390ポイントまで拡張した。ほぼ全ての主要メーカーに対応している。一朝一夕で同社と同等の製品を作ることは困難であり、マルチベンダー対応の競争優位性を表す数字だ。

■主力製品は「System Answer G2」シリーズ

 主力製品は11年7月リリースしたネットワーク性能監視ソフトウェア「System Answer G2」シリーズで、15年9月期ライセンス販売の約9割を占めている。マルチベンダーのネットワーク機器や仮想サーバーで構成される膨大で複雑なネットワークシステムの性能情報を、1分間隔できめ細かく詳細なデータを収集し、瞬時に性能指標データを作成して可視化できる独自の性能監視専用ソフトウェアである。

 専門知識がなくてもネットワーク全体の状況を俯瞰できる使いやすさ、およびマルチベンダー対応を特徴として、システムの安定稼働促進、品質向上、コスト削減に効果を発揮する。大規模ユーザー向けや中規模ユーザー向けなど規模(顧客の監視対象数)に応じた製品ラインナップで、様々なネットワークシステム環境に対応したオプションも提供している。

 マルチベンダー対応で幅広いメーカー機器の性能情報を可視化できる点が同業他社に対する圧倒的なアドバンテージとなり、官公庁・地方自治体、金融業、製造業、物流業、情報通信業、医療・文教分野など、業種・業態・規模を問わず、累計販売実績は08年12月リリース「System Answer」シリーズと11年7月リリース「System Answer G2」シリーズの合計で、16年9月期末現在1000システム以上に達している。

 また同社製品のように100社を超えるマルチベンダー対応で使い勝手の良い性能監視ソフトウェアは世界でも類がなく、自社エンジニアによる手厚い顧客サポート体制も好評のため、ライセンス販売における継続利用率は約9割と極めて高い。

■中期成長に向けてサービス領域拡大

 中期成長戦略として、付加価値を高めるためにM&A・アライアンスも活用したサービス領域の拡大や成長分野への進出、パートナー企業との連携強化による販売力の強化・サービス型販売の促進、情報監視機能を強化した次期製品の開発・市場投入を推進している。

 サービス領域の拡大では、16年3月統合ログ管理市場で豊富な実績を誇るインフォサイエンス社「Logstorage」と連携して「System Answer G2 ログオプション」提供開始、16年4月ネットワーク品質の可視化による効果的なITシステム投資計画を支援する「System Answer G2 Quality Analyzer オプション」提供開始、16年4月アットマークテクノ社とIoTを活用した製造ライン統合管理ソリューションで協業、16年5月NRIセキュアテクノロジーズ社とセキュリティソリューションで協業した。

 16年9月、アプリケーションパフォーマンス管理(APM)分野でラック社と協業して「Dynatrace」の販売を開始した。アプリケーションパフォーマンス管理市場に本格参入する。

 16年11月「System Answer」シリーズと日本IBMがエンタープライズ向けに提供するIBMクラウドを組み合わせて、企業のハイブリッドクラウドへの展開を支援するためエンタープライズ領域のビジネス拡大に向けた技術検証を実施した。

 16年11月特化型クラウドインテグレーションサービス(SCI)の提供開始を発表した。特定のベンダーに依存せず、数多く存在するクラウド基盤、インテグレーター、アダプターの中から最適なマルチクラウド環境を選択して提供する。そして2月1日には特化型クラウドインテグレーションサービス(SCI)のサービスメニューを発表した。

 16年11月リンクとの協業を発表した。リンクからクラウドサービス「ベアメタル型アプリプラットフォーム」のOEM提供を受け、特化型クラウドインテグレーションサービス(SCI)のクラウド基盤の一つとして「SCIクラウド」を販売する。またアマゾンウェブサービス(AWS)のパートナープログラムである「AWSパートナーネットワーク(APN)テクノロジーパートナー」に認定されたと発表した。

■IoTやブロックチェーンなど成長分野にも進出

 成長分野への進出では、16年4月IoT分野およびブロックチェーン分野への事業展開を目的としてSkeed社と合弁会社iBeed社を設立、16年7月Skeed社との合弁を解消してiBeed社を完全子会社化した。また16年8月コンセンサス・ベイス社とブロックチェーン分野で業務提携した。資本提携も視野に入れている。

■パートナー企業との連携強化

 パートナー企業との連携強化による販売力の強化では、主要パートナー企業である伊藤忠テクノソリューションズ、富士通エフサス、日立システムズ、ユニアデックス、NECフィールディングなど、大手システムインテグレーターとの連携を強化して公共系システムや大手企業への販売促進を継続する。

 サービス型販売の促進では、同社製品を組み込んだトータルソリューションをパートナー企業と一体となって提供する。15年10月ITホールディングスグループのTIS社のITインフラ管理・運用支援マネージドサービス「MOTHER」の性能分析サービスに「System Answer G2」が採用された。また16年8月スカイアーチネットワークス社と協業開始した。スカイアーチネットワークス社のマネージドサービスに「System Answer G2」を活用したレポーティングサービスを提供する。

■後継製品は17年4月中旬に販売開始予定

 同社の製品開発は従来、システムが正しく動いているかどうかを監視し、問題が発生した際にどこで発生したのかを検知・把握する「死活監視」「状態監視」のための「保守ツール」から、性能上問題がないかどうかを分析し、障害が発生する前に問題点を検知して適切な対処を施す「性能監視」のための「収集ツール」へと発展してきた。そして今後は、コンピュータやネットワークシステムを維持・改善するための根拠ある「判断ツール」として活用できる「情報監視」機能を備えた製品が必要とされている。

 情報監視とは、コンピュータやネットワークシステム運用時に発生する数々の問題を、的確に判断するための情報や根拠をいち早く把握するための監視手法である。そして機器の履歴管理、高負荷時の影響度把握、監視の見落とし防止、派生アラートの集約、監視の自動化、仮想化監視機能の強化、API機能(自動レポーティング機能、外部プログラム連携機能)など「情報監視」機能を取り入れた付加価値の高い次期製品の開発が順調に進捗しているようだ。

 16年12月には「System Answer」シリーズの後継製品に関するロードマップを発表した。コンセプトを「性能監視から情報監視へ」として、監視設定の自動化、監視の見落とし防止、派生アラートの集約、仮想化監視機能の強化、IPMIによるハードウェア監視、動的しきい値(ベースライン)監視の強化などの機能を盛り込んだ。16年12月β版、17年1月某データセンターにおいてβ版の実証テスト開始、17年4月上旬詳細情報の公開、17年4月中旬販売開始予定としている。

■ソフトウェアのライセンス販売で高収益のストック型ビジネスモデル

 収益面では、主力の「System Answer G2」シリーズの継続利用率や複数年契約の比率が高く、ソフトウェアのライセンス販売が積み上がる高収益のストック型ビジネスモデルを特徴としている。

 13年9月期から「System Answer G2」シリーズのライセンス販売にシフトしたことに伴い、販売先の規模が拡大して販売数も大幅に伸長した。また売上原価におけるハードウェアの仕入が減少したため。13年9月期以降は売上総利益率が80%台と高水準で推移し、売上高営業利益率も13年9月期16.5%、14年9月期26.8%、15年9月期32.7%、16年9月期25.6%と高水準である。

 また顧客の検収時期の影響で、四半期別業績は第2四半期(1〜3月)および第4四半期(7〜9月)の構成比が高くなりやすいという季節変動要因がある。

 16年9月期非連結業績は、売上高が15年9月期比16.8%増の11億41百万円、営業利益が同8.5%減の2億92百万円、経常利益が同10.5%増の3億33百万円、純利益が同6.8%増の1億95百万円だった。先行投資負担で営業減益だが、営業外収益の改善で経常利益と純利益は増益だった。

 売上高の内訳はライセンス販売が同15.0%増の9億21百万円、サービス提供が同1.4%増の1億21百万円、その他物販が同75.8%増の98百万円だった。

 売上総利益は同10.6%増加し、売上総利益率は84.7%で同4.8ポイント低下した。OEM製品の販売開始の影響で低下したが80%台の高水準を維持している。販管費は同21.7%増加し、販管費比率は59.1%で同2.3ポイント上昇した。従業員数は同10人増加の57人となった。ROEは15.4%で同8.5ポイント低下、自己資本比率は81.9%で同3.1ポイント上昇した。

 配当は無配とした。利益配分については今後の業績の推移や財務状況等を考慮したうえで将来の事業展開のための内部留保等を総合的に勘案しながら配当を検討することを基本方針としているが、現在は成長過程にあるため、事業上獲得した資金については事業拡大のための新規投資等に充当することを優先するとしている。

 四半期別業績推移を見ると、売上高は第1四半期1億71百万円、第2四半期3億15百万円、第3四半期2億25百万円、第4四半期4億30百万円、営業利益は11百万円の赤字、1億29百万円、27百万円、1億47百万円だった。

■17年9月期第1四半期は先行投資負担で赤字だが大幅増収基調に変化なし

 2月3日発表した今期(17年9月期)第1四半期(10〜12月)の非連結業績は、売上高が前年同期比39.6%増の2億38百万円、営業利益が58百万円の赤字(前年同期は11百万円の赤字)、経常利益が76百万円の赤字(同11百万円の赤字)、純利益が51百万円の赤字(同7百万円の赤字)だった。

 先行投資負担で赤字が拡大したが、大幅増収基調に変化はなく概ね計画水準としている。売上総利益は同0.1%減少し、売上総利益率は64.5%で同25.7ポイント低下した。その他物販の売上が一時的に増加した影響で低下した。販管費は同28.4%増加したが、販管費比率は88.8%で同7.8ポイント低下した。営業外費用では上場関連費用18百万円を計上した。

 売上高の内訳はライセンス販売が同16.2%減の1億19百万円、サービス提供が同2.1倍の43百万円、その他物販が同9.2倍の76百万円だった。ライセンス販売では公共系システムの新規大型案件を受注したが、一方で顧客都合による受注先送りが複数発生した。サービス提供はライセンス販売における案件規模拡大に伴って構築作業や運用サポートなどが順調に拡大している。その他物販は公共系大型案件受注に伴って一時的に増加した。

■17年9月期は先行投資負担で減益予想だが大幅増収基調に変化なし

 今期(17年9月期)通期の非連結業績予想は前回予想(11月14日公表)を据え置いて、売上高が前期(16年9月期)比14.4%増の13億05百万円、営業利益が同19.1%減の2億36百万円、経常利益が同37.0%減の2億10百万円、純利益が同35.4%減の1億26百万円としている。中期成長に向けた先行投資負担で減益予想だが、大幅増収基調に変化はない。

 売上高の計画は、ライセンス販売が同13.4%増の10億44百万円、サービス提供が同30.7%増の1億58百万円、その他物販が同3.6%増の1億02百万円としている。

 クラウドサービスやビッグデータ市場の持続的な成長、さらにIoT関連市場の拡大も予想され、主力のネットワーク性能監視ソフトウェア「System Answer G2」シリーズのライセンス販売が好調に推移する。またサービス提供については、特化型クラウドインテグレーションサービス(SCI)の提供開始が寄与する。

 売上総利益は16年9月期並みを想定している。販管費では中期成長に向けて、本社オフィス増床前倒し実施に伴う関連費用、新製品開発に係る動作検証環境整備のためのシステム導入費用などが発生する見込みだ。人員は10人程度の増加を想定している。配当予想は未定としている。

 第1四半期の進捗率は低水準の形だが、顧客の検収時期の影響で第2四半期および第4四半期の構成比が高くなりやすいという季節要因があり、ネガティブ要因とはならない。

■ネットワークシステム性能・稼働監視ソフトウェア市場は拡大基調

 パソコンや携帯電話・スマホ、高性能サーバーや大規模データセンター、さらに家電や自動車まで、あらゆる機器がネットワークで繋がる時代が到来し、ネットワークシステムが正しく稼働するように見守り、障害の発生を未然に防ぐことは企業や官公庁など、あらゆる組織にとって極めて重要な危機管理策の一つとなっている。

 このためネットワークシステム性能・稼働監視ソフトウェア市場は拡大基調が予想される。通信事業者やデータセンター事業者の大規模なシステム更新案件、官公庁や地方自治体案件の増加に加えて、仮想環境に対応して稼働監視システムを見直す企業が増加している。中期的に事業環境は良好だろう。

 そしてネットワークシステム全体が一段と高度化・複雑化・ブラックボックス化している状況を考慮すれば、100社を超えるマルチベンダー対応に強みを持つ同社の競争優位性が一段と鮮明化することが予想され、中期成長期待が高まる。

■株価は調整一巡して反発期待

 株価の動きを見ると、安値圏1000円近辺でモミ合う展開だ。ただし調整一巡感も強めてきた。

 2月3日の終値1015円を指標面で見ると、今期予想PER(会社予想のEPS23円07銭で算出)は44倍近辺、前期実績PBR(前期実績のBPS250円06銭で算出)は4.1倍近辺である。時価総額は約55億円である。

 週足チャートで見ると26週移動平均線を割り込んだが、1000円近辺が下値支持線の形だ。調整一巡して反発が期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[01月26日更新]

アイビーシーは調整一巡して反発期待、ネットワークシステム性能監視ツールのリーディングカンパニー

 アイビーシー<3920>(東1)はネットワークシステム性能監視ツールのリーディングカンパニーである。17年9月期は先行投資負担で減益予想だが、17年4月中旬に「System Answer」シリーズ後継製品の販売開始を予定している。情報通信ネットワークが高度化・複雑化する中で性能監視ツールの重要性が増しており、中期成長シナリオに変化はない。なお2月15日〜17日「クラウドコンピューティングEXPO」に出展する。株価は調整一巡して反発が期待される。

■ネットワークシステム性能監視ツールのリーディングカンパニー

 ネットワーク機器・システムの稼働状況や障害発生の予兆などを監視して、情報通信ネットワークシステム全体の性能状態を容易に可視化できるネットワークシステム性能監視ツール(ソフトウェア)のリーディングカンパニーである。国内システム性能・稼働監視ソフトウェア業界において、大手システムインテグレーターを除く専業首位クラスである。

■複雑化するネットワークシステムにおいて性能監視ツールの重要性が増す

 ネットワークシステム性能監視ツールとは、ネットワークシステムを構成する様々なメーカーのネットワーク機器や仮想サーバーの状況を、俯瞰的かつきめ細やかに収集して表示・解析・通知を行うソフトウェアのことである。ネットワークシステム全体の稼働・性能状況を監視し、ネットワークシステムの障害発生を未然に防ぎ、ICTインフラの性能維持・改善さらにコスト削減を可能にする。

 現在の情報通信ネットワークは、クラウドコンピューティングやリソース仮想化など新たな技術が浸透し、ビッグデータの活用やデータ量の増大、ネットワーク環境やデバイスの多様化などが進展している。また最近ではコンピュータ・ネットワークシステムの特徴を生かしたブロックチェーン(分散台帳技術)が注目されている。

 しかしネットワークシステムが高度化する一方で、システム環境変化による障害予兆の特定が困難になる問題が深刻化している。またネットワークシステム障害を介したサービス停止や通信遅延なども社会問題化している。そして高度化・複雑化かつブラックボックス化するネットワークシステムにおいて、ネットワークシステムの安定稼働や品質向上を実現するネットワークシステム性能監視ツールの重要性が一段と増している状況だ。

■自社開発の性能監視ツールおよび運用支援サービスをワンストップで提供

 同社は、マルチベンダーの機器で構成される複雑なネットワークシステム全体の稼働・性能状況を、精度の高いデータを取得して分析するネットワークシステム性能監視ツールの開発・販売および導入支援サービス、顧客のネットワークシステムに内在する問題点や課題を抽出して最適な改善策を提示する分析・性能評価サービス、およびネットワークシステム設計・構築・運用支援のコンサルティングサービスを提供している。

 問題・障害発生後に気付く従来型の手法ではなく、問題・障害の予兆をいち早く検知して問題・障害発生を未然に防ぐ新たな手法で、製品の自社開発から現状評価・性能監視・運用支援に関するサービスをワンストップで提供している。

 事業別売上区分は、ネットワークシステム性能監視ソフトウェアに係る自社開発製品のライセンス(ソフトウェア使用権)販売、自社製品導入支援やネットワークシステム構築に係るコンサルティングなどのサービス提供、その他物販(他社製情報通信機器等の販売)としている。16年9月期の事業別売上高構成比は、ライセンス販売82%、サービス提供12%、その他物販6%だった。自社開発製品ライセンス販売が収益柱である。

■マルチベンダー対応製品の自社開発とデータ・ノウハウの蓄積が強み

 ネットワークシステム性能監視に必要なマルチベンダー対応ソフトウェアを自社開発し、様々な環境下でのデータおよび統計分析・解析ノウハウを蓄積していることを特徴・強みとしている。様々なネットワーク関連機器を詳細に分析し、潜在的な問題点を洗い出して改善策を提示する。そして高度化・複雑化かつブラックボックス化しているネットワークシステム環境でも、安心安全なサービス提供によってネットワークインフラの品質向上とコスト削減を実現する。

 継続的に自社開発製品の機能拡張を推進し、対応メーカー数と分析ポイント数は06年9月期末22社・339ポイントから、16年9月期末108社・3390ポイントまで拡張した。ほぼ全ての主要メーカーに対応している。一朝一夕で同社と同等の製品を作ることは困難であり、マルチベンダー対応の競争優位性を表す数字だ。

■現在の主力製品は「System Answer G2」シリーズ

 現在の主力製品は11年7月リリースしたネットワーク性能監視ソフトウェア「System Answer G2」シリーズで、15年9月期ライセンス販売の約9割を占めている。マルチベンダーのネットワーク機器や仮想サーバーで構成される膨大で複雑なネットワークシステムの性能情報を、1分間隔できめ細かく詳細なデータを収集し、瞬時に性能指標データを作成して可視化できる独自の性能監視専用ソフトウェアである。

 専門知識がなくてもネットワーク全体の状況を俯瞰できる使いやすさ、およびマルチベンダー対応を特徴として、システムの安定稼働促進、品質向上、コスト削減に効果を発揮する。大規模ユーザー向けや中規模ユーザー向けなど規模(顧客の監視対象数)に応じた製品ラインナップで、様々なネットワークシステム環境に対応したオプションも提供している。

 マルチベンダー対応で幅広いメーカー機器の性能情報を可視化できる点が同業他社に対する圧倒的なアドバンテージとなり、官公庁・地方自治体、金融業、製造業、物流業、情報通信業、医療・文教分野など、業種・業態・規模を問わず、累計販売実績は08年12月リリース「System Answer」シリーズと11年7月リリース「System Answer G2」シリーズの合計で、16年9月期末現在1000システム以上に達している。

 また同社製品のように100社を超えるマルチベンダー対応で使い勝手の良い性能監視ソフトウェアは世界でも類がなく、自社エンジニアによる手厚い顧客サポート体制も好評のため、ライセンス販売における継続利用率は約9割と極めて高い。

■中期成長に向けてサービス領域拡大、IoTやブロックチェーンなど成長分野にも進出

 中期成長戦略として、付加価値を高めるためにM&A・アライアンスも活用したサービス領域の拡大や成長分野への進出、パートナー企業との連携強化による販売力の強化・サービス型販売の促進、情報監視機能を強化した次期製品の開発・市場投入を推進している。

 サービス領域の拡大では、16年3月統合ログ管理市場で豊富な実績を誇るインフォサイエンス社「Logstorage」と連携して「System Answer G2 ログオプション」提供開始、16年4月ネットワーク品質の可視化による効果的なITシステム投資計画を支援する「System Answer G2 Quality Analyzer オプション」提供開始、16年4月アットマークテクノ社とIoTを活用した製造ライン統合管理ソリューションで協業、16年5月NRIセキュアテクノロジーズ社とセキュリティソリューションで協業した。

 16年9月には、アプリケーションパフォーマンス管理(APM)分野で「Dynatrace」国内総販売元であるラック社と協業して「Dynatrace」の販売を開始した。アプリケーションパフォーマンス管理市場に本格参入する。

 16年11月「System Answer」シリーズと日本IBMがエンタープライズ向けに提供するIBMクラウドを組み合わせて、企業のハイブリッドクラウドへの展開を支援するためエンタープライズ領域のビジネス拡大に向けた技術検証を実施した。

 16年11月特化型クラウドインテグレーションサービス(SCI)の提供開始を発表した。特定のベンダーに依存せず、数多く存在するクラウド基盤、インテグレーター、アダプターの中から最適なマルチクラウド環境を選択して提供する。

 16年11月リンクとの協業を発表した。リンクからクラウドサービス「ベアメタル型アプリプラットフォーム」のOEM提供を受け、特化型クラウドインテグレーションサービス(SCI)のクラウド基盤の一つとして「SCIクラウド」を販売する。

 また16年11月、アマゾンウェブサービス(AWS)のパートナープログラムである「AWSパートナーネットワーク(APN)テクノロジーパートナー」に認定されたと発表した。

 成長分野への進出では、16年4月IoT分野およびブロックチェーン分野への事業展開を目的としてSkeed社と合弁会社iBeed社を設立、16年7月Skeed社との合弁を解消してiBeed社を完全子会社化した。また16年8月コンセンサス・ベイス社とブロックチェーン分野で業務提携した。資本提携も視野に入れている。

 パートナー企業との連携強化による販売力の強化では、主要パートナー企業である伊藤忠テクノソリューションズ、富士通エフサス、日立システムズ、ユニアデックス、NECフィールディングなど、大手システムインテグレーターとの連携を強化して公共系システムや大手企業への販売促進を継続する。

 サービス型販売の促進では、同社製品を組み込んだトータルソリューションをパートナー企業と一体となって提供する。15年10月ITホールディングスグループのTIS社のITインフラ管理・運用支援マネージドサービス「MOTHER」の性能分析サービスに「System Answer G2」が採用された。また16年8月スカイアーチネットワークス社と協業開始した。スカイアーチネットワークス社のマネージドサービスに「System Answer G2」を活用したレポーティングサービスを提供する。

■後継製品は17年4月中旬に販売開始予定

 同社の製品開発は従来、システムが正しく動いているかどうかを監視し、問題が発生した際にどこで発生したのかを検知・把握する「死活監視」「状態監視」のための「保守ツール」から、性能上問題がないかどうかを分析し、障害が発生する前に問題点を検知して適切な対処を施す「性能監視」のための「収集ツール」へと発展してきた。そして今後は、コンピュータやネットワークシステムを維持・改善するための根拠ある「判断ツール」として活用できる「情報監視」機能を備えた製品が必要とされている。

 情報監視とは、コンピュータやネットワークシステム運用時に発生する数々の問題を、的確に判断するための情報や根拠をいち早く把握するための監視手法である。そして機器の履歴管理、高負荷時の影響度把握、監視の見落とし防止、派生アラートの集約、監視の自動化、仮想化監視機能の強化、API機能(自動レポーティング機能、外部プログラム連携機能)など「情報監視」機能を取り入れた付加価値の高い次期製品の開発が順調に進捗しているようだ。

 16年12月には「System Answer」シリーズの後継製品に関するロードマップを発表した。コンセプトを「性能監視から情報監視へ」として、監視設定の自動化、監視の見落とし防止、派生アラートの集約、仮想化監視機能の強化、IPMIによるハードウェア監視、動的しきい値(ベースライン)監視の強化などの機能を盛り込んだ。16年12月β版、17年1月某データセンターにおいてβ版の実証テスト開始、17年4月上旬詳細情報の公開、17年4月中旬販売開始予定としている。

■ソフトウェアのライセンス販売で高収益のストック型ビジネスモデル

 収益面では、主力の「System Answer G2」シリーズの継続利用率や複数年契約の比率が高く、ソフトウェアのライセンス販売が積み上がる高収益のストック型ビジネスモデルを特徴としている。

 13年9月期から「System Answer G2」シリーズのライセンス販売にシフトしたことに伴い、販売先の規模が拡大して販売数も大幅に伸長した。また売上原価におけるハードウェアの仕入が減少したため。13年9月期以降は売上総利益率が80%台と高水準で推移し、売上高営業利益率も13年9月期16.5%、14年9月期26.8%、15年9月期32.7%と高水準である。

 また顧客の検収時期の影響で、四半期別業績は第2四半期(1〜3月)および第4四半期(7〜9月)の構成比が高くなりやすいという季節変動要因がある。

■16年9月期は先行投資負担で営業減益だが、2桁増収で最終増益

 前期(16年9月期)の非連結業績は、売上高が前々期比16.8%増の11億41百万円、営業利益が同8.5%減の2億92百万円、経常利益が同10.5%増の3億33百万円、純利益が同6.8%増の1億95百万円だった。人材採用などの先行投資負担で営業減益だが、売上高が計画を上回り、営業外収益の改善で経常利益と純利益は増益だった。

 売上高の内訳はライセンス販売が同15.0%増の9億21百万円、サービス提供が同1.4%増の1億21百万円、その他物販が同75.8%増の98百万円だった。主力のライセンス販売が好調に推移した。また顧客企業との継続的な関係構築の結果、情報機器等の物販が大幅に増加した。

 売上総利益は同10.6%増加し、売上総利益率は84.7%で同4.8ポイント低下した。OEM製品の販売開始の影響で低下したが80%台の高水準を維持している。販管費は同21.7%増加し、販管費比率は59.1%で同2.3ポイント上昇した。人件費などが増加した。従業員数は同10人増加の57人となった。

 営業外収益では保険解約返戻金46百万円を計上し、営業外費用では株式公開関連費用が一巡した。特別損失では関係会社株式評価損16百万円を計上した。ROEは15.4%で同8.5ポイント低下、自己資本比率は81.9%で同3.1ポイント上昇した。

 配当は無配とした。利益配分については今後の業績の推移や財務状況等を考慮したうえで将来の事業展開のための内部留保等を総合的に勘案しながら配当を検討することを基本方針としているが、現在は成長過程にあるため、事業上獲得した資金については事業拡大のための新規投資等に充当することを優先するとしている。

 なお四半期別業績推移を見ると、売上高は第1四半期1億71百万円、第2四半期3億15百万円、第3四半期2億25百万円、第4四半期4億30百万円、営業利益は11百万円の赤字、1億29百万円、27百万円、1億47百万円だった。

■17年9月期は先行投資負担で減益予想だが、2桁増収基調に変化なし

 今期(17年9月期)の非連結業績予想(11月14日公表)は、売上高が前期(16年9月期)比14.4%増の13億05百万円だが、営業利益が同19.1%減の2億36百万円、経常利益が同37.0%減の2億10百万円、そして純利益が同35.4%減の1億26百万円としている。中期成長に向けた先行投資負担で減益予想だが、2桁増収基調に変化はないようだ。

 売上高の計画は、ライセンス販売が同13.4%増の10億44百万円、サービス提供が同30.7%増の1億58百万円、その他物販が同3.6%増の1億02百万円としている。クラウドサービスやビッグデータ市場の持続的な成長、さらにIoT関連市場の拡大も予想され、主力のネットワーク性能監視ソフトウェア「System Answer G2」シリーズのライセンス販売が好調に推移する。またサービス提供については、特化型クラウドインテグレーションサービス(SCI)の提供開始が寄与する。

 売上総利益については16年9月期並みを想定しているが、販管費については中期成長に向けた本社オフィス増床前倒し実施に伴う関連費用、新製品開発に係る動作検証環境整備のためのシステム導入費用などが発生する見込みだ。人員は10人程度の増加を想定している。また営業外費用では東証1部への市場変更に伴う上場関連費用の発生を見込んでいる。配当予想は未定としている。

■ネットワークシステム性能・稼働監視ソフトウェア市場は拡大基調

 パソコンや携帯電話・スマホ、高性能サーバーや大規模データセンター、さらに家電や自動車まで、あらゆる機器がネットワークで繋がる時代が到来し、ネットワークシステムが正しく稼働するように見守り、障害の発生を未然に防ぐことは企業や官公庁など、あらゆる組織にとって極めて重要な危機管理策の一つとなっている。

 このためネットワークシステム性能・稼働監視ソフトウェア市場は拡大基調が予想される。通信事業者やデータセンター事業者の大規模なシステム更新案件、官公庁や地方自治体案件の増加に加えて、仮想環境に対応して稼働監視システムを見直す企業が増加している。中期的に事業環境は良好だろう。

 そしてネットワークシステム全体が一段と高度化・複雑化・ブラックボックス化している状況を考慮すれば、100社を超えるマルチベンダー対応に強みを持つ同社の競争優位性が一段と鮮明化することが予想され、中期成長期待が高まる。

■株価は調整一巡して反発期待

 株価の動きを見ると、水準を切り下げて安値圏1000円台でモミ合う展開だ。1月18日には988円まで調整する場面があった。ただし素早く切り返して調整一巡感を強めている。

 1月25日の終値1047円を指標面で見ると、今期予想PER(会社予想のEPS23円07銭で算出)は45倍近辺、前期実績PBR(前期実績のBPS250円06銭で算出)は4.2倍近辺である。時価総額は約57億円である。

 週足チャートで見ると26週移動平均線を割り込んだが、1000円近辺が下値支持線の形だ。そして日足チャートで見ると25日移動平均線突破の動きを強めている。調整一巡して反発が期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[11月28日更新]

アイビーシーは本日東証1部に市場変更、ネットワークシステム性能監視ツールのリーディングカンパニー

 アイビーシー<3920>(東1)はネットワークシステム性能監視ツールのリーディングカンパニーである。本日市場変更で東証1部に上場した。17年9月期は先行投資負担で減益予想だが、情報通信ネットワークが高度化・複雑化する中で性能監視ツールの重要性が増しており、中期成長シナリオに変化はないだろう。株価は減益予想を嫌気する場面があったが、切り返しの動きを強めている。IoT関連やブロックチェーン関連のテーマ性もあり、中期成長力を評価して戻りを試す展開だろう。

■ネットワークシステム性能監視ツールのリーディングカンパニー

 ネットワーク機器・システムの稼働状況や障害発生の予兆などを監視して、情報通信ネットワークシステム全体の性能状態を容易に可視化できるネットワークシステム性能監視ツール(ソフトウェア)のリーディングカンパニーである。国内システム性能・稼働監視ソフトウェア業界において、大手システムインテグレーターを除く専業首位クラスである。

■複雑化するネットワークシステムにおいて性能監視ツールの重要性が増す

 ネットワークシステム性能監視ツールとは、ネットワークシステムを構成する様々なメーカーのネットワーク機器や仮想サーバーの状況を、俯瞰的かつきめ細やかに収集して表示・解析・通知を行うソフトウェアのことである。ネットワークシステム全体の稼働・性能状況を監視し、ネットワークシステムの障害発生を未然に防ぎ、ICTインフラの性能維持・改善さらにコスト削減を可能にする。

 現在の情報通信ネットワークは、クラウドコンピューティングやリソース仮想化など新たな技術が浸透し、ビッグデータの活用やデータ量の増大、ネットワーク環境やデバイスの多様化などが進展している。また最近ではコンピュータ・ネットワークシステムの特徴を生かしたブロックチェーン(分散台帳技術)が注目されている。

 しかしネットワークシステムが高度化する一方で、システム環境変化による障害予兆の特定が困難になる問題が深刻化している。またネットワークシステム障害を介したサービス停止や通信遅延なども社会問題化している。そして高度化・複雑化かつブラックボックス化するネットワークシステムにおいて、ネットワークシステムの安定稼働や品質向上を実現するネットワークシステム性能監視ツールの重要性が一段と増している状況だ。

■自社開発の性能監視ツールおよび運用支援サービスをワンストップで提供

 同社は、マルチベンダーの機器で構成される複雑なネットワークシステム全体の稼働・性能状況を、精度の高いデータを取得して分析するネットワークシステム性能監視ツールの開発・販売および導入支援サービス、顧客のネットワークシステムに内在する問題点や課題を抽出して最適な改善策を提示する分析・性能評価サービス、およびネットワークシステム設計・構築・運用支援のコンサルティングサービスを提供している。

 問題・障害発生後に気付く従来型の手法ではなく、問題・障害の予兆をいち早く検知して問題・障害発生を未然に防ぐ新たな手法で、製品の自社開発から現状評価・性能監視・運用支援に関するサービスをワンストップで提供している。

 事業別売上区分は、ネットワークシステム性能監視ソフトウェアに係る自社開発製品のライセンス(ソフトウェア使用権)販売、自社製品導入支援やネットワークシステム構築に係るコンサルティングなどのサービス提供、その他物販(他社製情報通信機器等の販売)としている。16年9月期の事業別売上高構成比は、ライセンス販売82%、サービス提供12%、その他物販6%だった。自社開発製品ライセンス販売が収益柱である。

■マルチベンダー対応製品の自社開発とデータ・ノウハウの蓄積が強み

 ネットワークシステム性能監視に必要なマルチベンダー対応ソフトウェアを自社開発し、様々な環境下でのデータおよび統計分析・解析ノウハウを蓄積していることを特徴・強みとしている。様々なネットワーク関連機器を詳細に分析し、潜在的な問題点を洗い出して改善策を提示する。そして高度化・複雑化かつブラックボックス化しているネットワークシステム環境でも、安心安全なサービス提供によってネットワークインフラの品質向上とコスト削減を実現する。

 継続的に自社開発製品の機能拡張を推進し、対応メーカー数と分析ポイント数は06年9月期末22社・339ポイントから、16年9月期末108社・3390ポイントまで拡張した。ほぼ全ての主要メーカーに対応している。一朝一夕で同社と同等の製品を作ることは困難であり、マルチベンダー対応の競争優位性を表す数字だ。

■現在の主力製品は「System Answer G2」シリーズ

 現在の主力製品は11年7月リリースしたネットワーク性能監視ソフトウェア「System Answer G2」シリーズで、15年9月期ライセンス販売の約9割を占めている。マルチベンダーのネットワーク機器や仮想サーバーで構成される膨大で複雑なネットワークシステムの性能情報を、1分間隔できめ細かく詳細なデータを収集し、瞬時に性能指標データを作成して可視化できる独自の性能監視専用ソフトウェアである。

 専門知識がなくてもネットワーク全体の状況を俯瞰できる使いやすさ、およびマルチベンダー対応を特徴として、システムの安定稼働促進、品質向上、コスト削減に効果を発揮する。大規模ユーザー向けや中規模ユーザー向けなど規模(顧客の監視対象数)に応じた製品ラインナップで、様々なネットワークシステム環境に対応したオプションも提供している。

 マルチベンダー対応で幅広いメーカー機器の性能情報を可視化できる点が同業他社に対する圧倒的なアドバンテージとなり、官公庁・地方自治体、金融業、製造業、物流業、情報通信業、医療・文教分野など、業種・業態・規模を問わず、累計販売実績は08年12月リリース「System Answer」シリーズと11年7月リリース「System Answer G2」シリーズの合計で、16年9月期末現在1000システム以上に達している。

 また同社製品のように100社を超えるマルチベンダー対応で使い勝手の良い性能監視ソフトウェアは世界でも類がなく、自社エンジニアによる手厚い顧客サポート体制も好評のため、ライセンス販売における継続利用率は約9割と極めて高い。

■中期成長に向けてサービス領域拡大、IoTやブロックチェーンなど成長分野にも進出

 中期成長戦略として、付加価値を高めるためにM&A・アライアンスも活用したサービス領域の拡大や成長分野への進出、パートナー企業との連携強化による販売力の強化・サービス型販売の促進、情報監視機能を強化した次期製品の開発・市場投入を推進している。

 サービス領域の拡大では、16年3月統合ログ管理市場で豊富な実績を誇るインフォサイエンス社「Logstorage」と連携して「System Answer G2 ログオプション」提供開始、16年4月ネットワーク品質の可視化による効果的なITシステム投資計画を支援する「System Answer G2 Quality Analyzer オプション」提供開始、16年4月アットマークテクノ社とIoTを活用した製造ライン統合管理ソリューションで協業、16年5月NRIセキュアテクノロジーズ社とセキュリティソリューションで協業した。

 また16年9月、アプリケーションパフォーマンス管理(APM)分野で「Dynatrace」国内総販売元であるラック社と協業して「Dynatrace」の販売を開始した。協業によって「Dynatrace」で収集した情報を「System Answer」シリーズに連携させ、インフラからアプリケーションまでシステム全体像を詳細に把握可能とする統合監視ソリューションを実現する。アプリケーションパフォーマンス管理市場に本格参入する。

 11月8日には特化型クラウドインテグレーションサービス(SCI)の提供開始を発表した。特定のベンダーに依存せず、数多く存在するクラウド基盤、インテグレーター、アダプターの中から最適なマルチクラウド環境を選択して提供する。

 11月15日にはリンクとの協業を発表した。リンクからクラウドサービス「ベアメタル型アプリプラットフォーム」のOEM提供を受け、特化型クラウドインテグレーションサービス(SCI)のクラウド基盤の一つとして「SCIクラウド」を販売する。

 11月17日には、アマゾンウェブサービス(AWS)のパートナープログラムである「AWSパートナーネットワーク(APN)テクノロジーパートナー」に認定されたと発表した。AWSへの移行・管理を迅速かつ的確に行える体制を整え、AWS環境管理だけでなく、特化型クラウドインテグレーションサービス(SCI)によるシステム導入・維持・管理に係るコスト削減のためのアドバイス・運用設計までを一元的に提供する。

 成長分野への進出では、16年4月IoT分野およびブロックチェーン分野への事業展開を目的としてSkeed社と合弁会社iBeed社を設立、16年7月Skeed社との合弁を解消してiBeed社を完全子会社化した。また16年8月コンセンサス・ベイス社とブロックチェーン分野で業務提携した。資本提携も視野に入れている。

 パートナー企業との連携強化による販売力の強化では、主要パートナー企業である伊藤忠テクノソリューションズ、富士通エフサス、日立システムズ、ユニアデックス、NECフィールディングなど、大手システムインテグレーターとの連携を強化して公共系システムや大手企業への販売促進を継続する。

 サービス型販売の促進では、同社製品を組み込んだトータルソリューションをパートナー企業と一体となって提供する。15年10月ITホールディングスグループのTIS社のITインフラ管理・運用支援マネージドサービス「MOTHER」の性能分析サービスに「System Answer G2」が採用された。また16年8月スカイアーチネットワークス社と協業開始した。スカイアーチネットワークス社のマネージドサービスに「System Answer G2」を活用したレポーティングサービスを提供する。

■次期製品を鋭意開発中

 次期製品の開発・市場投入については、実際の運用環境での十分な試験を行ったうえで、そう遠くない時期に「情報監視」機能を備えた次期製品をリリースする予定だ。

 同社の製品開発は従来、システムが正しく動いているかどうかを監視し、問題が発生した際にどこで発生したのかを検知・把握する「死活監視」「状態監視」のための「保守ツール」から、性能上問題がないかどうかを分析し、障害が発生する前に問題点を検知して適切な対処を施す「性能監視」のための「収集ツール」へと発展してきた。そして今後は、コンピュータやネットワークシステムを維持・改善するための根拠ある「判断ツール」として活用できる「情報監視」機能を備えた製品が必要とされている。

 情報監視とは、コンピュータやネットワークシステム運用時に発生する数々の問題を、的確に判断するための情報や根拠をいち早く把握するための監視手法である。そして機器の履歴管理、高負荷時の影響度把握、監視の見落とし防止、派生アラートの集約、監視の自動化、仮想化監視機能の強化、API機能(自動レポーティング機能、外部プログラム連携機能)など「情報監視」機能を取り入れた付加価値の高い次期製品の開発が順調に進捗しているようだ。

■ソフトウェアのライセンス販売で高収益のストック型ビジネスモデル

 収益面では、主力の「System Answer G2」シリーズの継続利用率や複数年契約の比率が高く、ソフトウェアのライセンス販売が積み上がる高収益のストック型ビジネスモデルを特徴としている。

 13年9月期から「System Answer G2」シリーズのライセンス販売にシフトしたことに伴い、販売先の規模が拡大して販売数も大幅に伸長した。また売上原価におけるハードウェアの仕入が減少したため。13年9月期以降は売上総利益率が80%台と高水準で推移し、売上高営業利益率も13年9月期16.5%、14年9月期26.8%、15年9月期32.7%と高水準である。

 また顧客の検収時期の影響で、四半期別業績は第2四半期(1〜3月)および第4四半期(7〜9月)の構成比が高くなりやすいという季節変動要因がある。

■16年9月期は先行投資負担で営業減益だが、2桁増収で最終増益

 11月14日発表の前期(16年9月期)非連結業績は、売上高が前々期(15年9月期)比16.8%増の11億41百万円、営業利益が同8.5%減の2億92百万円、経常利益が同10.5%増の3億33百万円、純利益が同6.8%増の1億95百万円だった。人材採用などの先行投資負担で営業減益だが、売上高が計画を上回り、営業外収益の改善で経常利益と純利益は増益だった。

 売上高の内訳はライセンス販売が同15.0%増の9億21百万円、サービス提供が同1.4%増の1億21百万円、その他物販が同75.8%増の98百万円だった。主力のライセンス販売が好調に推移した。また顧客企業との継続的な関係構築の結果、情報機器等の物販が大幅に増加した。

 売上総利益は同10.6%増加し、売上総利益率は84.7%で同4.8ポイント低下した。OEM製品の販売開始の影響で低下したが80%台の高水準を維持している。販管費は同21.7%増加し、販管費比率は59.1%で同2.3ポイント上昇した。中期成長に向けた人員増加で人件費が増加し、主力製品のPR強化や上場に伴う開示・IR・SR関連費用などで広告宣伝費が増加した。従業員数は同10人増加の57人となった。

 営業外収益では保険解約返戻金46百万円を計上し、営業外費用では株式公開関連費用が一巡した。特別損失では関係会社株式評価損16百万円を計上した。ROEは15.4%で同8.5ポイント低下、自己資本比率は81.9%で同3.1ポイント上昇した。

 配当は無配とした。利益配分については今後の業績の推移や財務状況等を考慮したうえで将来の事業展開のための内部留保等を総合的に勘案しながら配当を検討することを基本方針としているが、現在は成長過程にあるため、事業上獲得した資金については事業拡大のための新規投資等に充当することを優先するとしている。

 なお四半期別業績推移を見ると、売上高は第1四半期1億71百万円、第2四半期3億15百万円、第3四半期2億25百万円、第4四半期4億30百万円、営業利益は11百万円の赤字、1億29百万円、27百万円、1億47百万円だった。

■17年9月期は先行投資負担で減益予想だが、2桁増収基調に変化なし

 今期(17年9月期)の非連結業績予想(11月14日公表)は、売上高が前期(16年9月期)比14.4%増の13億05百万円だが、営業利益が同19.1%減の2億36百万円、経常利益が同37.0%減の2億10百万円、そして純利益が同35.4%減の1億26百万円としている。中期成長に向けた先行投資負担で減益予想だが、2桁増収基調に変化はないようだ。

 売上高の計画は、ライセンス販売が同13.4%増の10億44百万円、サービス提供が同30.7%増の1億58百万円、その他物販が同3.6%増の1億02百万円としている。クラウドサービスやビッグデータ市場の持続的な成長、さらにIoT関連市場の拡大も予想され、主力のネットワーク性能監視ソフトウェア「System Answer G2」シリーズのライセンス販売が好調に推移する。またサービス提供については、特化型クラウドインテグレーションサービス(SCI)の提供開始が寄与する。

 売上総利益については16年9月期並みを想定しているが、販管費については中期成長に向けた本社オフィス増床前倒し実施に伴う関連費用、新製品開発に係る動作検証環境整備のためのシステム導入費用などが発生する見込みだ。人員は10人程度の増加を想定している。また営業外費用では東証1部への市場変更に伴う上場関連費用の発生を見込んでいる。配当予想は未定としている。

■ネットワークシステム性能・稼働監視ソフトウェア市場は拡大基調

 パソコンや携帯電話・スマホ、高性能サーバーや大規模データセンター、さらに家電や自動車まで、あらゆる機器がネットワークで繋がる時代が到来し、ネットワークシステムが正しく稼働するように見守り、障害の発生を未然に防ぐことは企業や官公庁など、あらゆる組織にとって極めて重要な危機管理策の一つとなっている。

 このためネットワークシステム性能・稼働監視ソフトウェア市場は拡大基調が予想される。通信事業者やデータセンター事業者の大規模なシステム更新案件、官公庁や地方自治体案件の増加に加えて、仮想環境に対応して稼働監視システムを見直す企業が増加している。中期的に事業環境は良好だろう。

 そしてネットワークシステム全体が一段と高度化・複雑化・ブラックボックス化している状況を考慮すれば、100社を超えるマルチベンダー対応に強みを持つ同社の競争優位性が一段と鮮明化することが予想され、中期成長期待が高まる。

■株価は中期成長力を評価して戻り試す

 株価の動きを見ると、10月の戻り高値圏1400円台から反落し、17年9月期減益予想も嫌気して11月15日に1045円まで下押す場面があったが、素早く切り返しの動きを強めている。11月22日には1328円まで上伸する場面があった。

 11月25日の終値1238円を指標面で見ると、今期予想PER(会社予想EPS23円07銭で算出)は53倍近辺、前期実績PBR(前期実績BPS250円06銭で算出)は4.9倍近辺である。時価総額は約67億円である。

 週足チャートで見ると一旦割り込んだ26週移動平均線を回復した。IoT関連やブロックチェーン関連のテーマ性もあり、中期成長力を評価して戻りを試す展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[10月31日更新]

アイビーシーはネットワークシステム性能監視ツールのリーディングカンパニー

 アイビーシー<3920>(東マ)はネットワークシステム性能監視ツールのリーディングカンパニーである。情報通信ネットワークが高度化・複雑化する中で性能監視ツールの重要性が増している。需要拡大を背景として16年9月期増収増益予想であり、17年9月期も収益拡大基調が期待される。株価は調整が一巡して戻り歩調だ。IoT関連やブロックチェーン関連のテーマ性もあり、中期成長力を評価して上値を試す展開だろう。なお11月14日に16年9月期決算発表を予定している。

■ネットワークシステム性能監視ツールのリーディングカンパニー

 ネットワーク機器・システムの稼働状況や障害発生の予兆などを監視して、情報通信ネットワークシステム全体の性能状態を容易に可視化できるネットワークシステム性能監視ツール(ソフトウェア)のリーディングカンパニーである。国内システム性能・稼働監視ソフトウェア業界において、大手システムインテグレーターを除く専業首位クラスである。

■複雑化するネットワークシステムにおいて性能監視ツールの重要性が増す

 ネットワークシステム性能監視ツールとは、ネットワークシステムを構成する様々なメーカーのネットワーク機器や仮想サーバーの状況を、俯瞰的かつきめ細やかに収集して表示・解析・通知を行うソフトウェアのことである。ネットワークシステム全体の稼働・性能状況を監視し、ネットワークシステムの障害発生を未然に防ぎ、ICTインフラの性能維持・改善さらにコスト削減を可能にする。

 現在の情報通信ネットワークは、クラウドコンピューティングやリソース仮想化など新たな技術が浸透し、ビッグデータの活用やデータ量の増大、ネットワーク環境やデバイスの多様化などが進展している。また最近ではコンピュータ・ネットワークシステムの特徴を生かしたブロックチェーン(分散台帳技術)が注目されている。

 しかしネットワークシステムが高度化する一方で、システム環境変化による障害予兆の特定が困難になる問題が深刻化している。またネットワークシステム障害を介したサービス停止や通信遅延なども社会問題化している。そして高度化・複雑化かつブラックボックス化するネットワークシステムにおいて、ネットワークシステムの安定稼働や品質向上を実現するネットワークシステム性能監視ツールの重要性が一段と増している状況だ。

■自社開発の性能監視ツールおよび運用支援サービスをワンストップで提供

 同社は、マルチベンダーの機器で構成される複雑なネットワークシステム全体の稼働・性能状況を、精度の高いデータを取得して分析するネットワークシステム性能監視ツールの開発・販売および導入支援サービス、顧客のネットワークシステムに内在する問題点や課題を抽出して最適な改善策を提示する分析・性能評価サービス、およびネットワークシステム設計・構築・運用支援のコンサルティングサービスを提供している。

 問題・障害発生後に気付く従来型の手法ではなく、問題・障害の予兆をいち早く検知して問題・障害発生を未然に防ぐ新たな手法で、製品の自社開発から現状評価・性能監視・運用支援に関するサービスをワンストップで提供している。

 事業別売上区分は、ネットワークシステム性能監視ソフトウェアに係る自社開発製品のライセンス(ソフトウェア使用権)販売、自社製品導入支援やネットワークシステム構築に係るコンサルティングなどのサービス提供、その他物販(他社製情報通信機器等の販売)としている。15年9月期の事業別売上高構成比は、ライセンス販売82%、サービス提供12%、その他物販6%だった。自社開発製品ライセンス販売が収益柱である。

■マルチベンダー対応製品の自社開発とデータ・ノウハウの蓄積が強み

 ネットワークシステム性能監視に必要なマルチベンダー対応ソフトウェアを自社開発し、様々な環境下でのデータおよび統計分析・解析ノウハウを蓄積していることを特徴・強みとしている。様々なネットワーク関連機器を詳細に分析し、潜在的な問題点を洗い出して改善策を提示する。そして高度化・複雑化かつブラックボックス化しているネットワークシステム環境でも、安心安全なサービス提供によってネットワークインフラの品質向上とコスト削減を実現する。

 継続的に自社開発製品の機能拡張を推進し、対応メーカー数と分析ポイント数は06年9月期末22社・339ポイントから、16年9月期第2四半期末107社・3321ポイントまで拡張した。ほぼ全ての主要メーカーに対応している。一朝一夕で同社と同等の製品を作ることは困難であり、マルチベンダー対応の競争優位性を表す数字だ。

■現在の主力製品は「System Answer G2」シリーズ

 現在の主力製品は11年7月リリースしたネットワーク性能監視ソフトウェア「System Answer G2」シリーズで、15年9月期ライセンス販売の約9割を占めている。マルチベンダーのネットワーク機器や仮想サーバーで構成される膨大で複雑なネットワークシステムの性能情報を、1分間隔できめ細かく詳細なデータを収集し、瞬時に性能指標データを作成して可視化できる独自の性能監視専用ソフトウェアである。

 専門知識がなくてもネットワーク全体の状況を俯瞰できる使いやすさ、およびマルチベンダー対応を特徴として、システムの安定稼働促進、品質向上、コスト削減に効果を発揮する。大規模ユーザー向けや中規模ユーザー向けなど規模(顧客の監視対象数)に応じた製品ラインナップで、様々なネットワークシステム環境に対応したオプションも提供している。

 マルチベンダー対応で幅広いメーカー機器の性能情報を可視化できる点が同業他社に対する圧倒的なアドバンテージとなり、官公庁・地方自治体、金融業、製造業、物流業、情報通信業、医療・文教分野など、業種・業態・規模を問わず、累計販売実績は08年12月リリース「System Answer」シリーズと11年7月リリース「System Answer G2」シリーズの合計で、15年9月期末現在922システムに達している。

 また同社製品のように100社を超えるマルチベンダー対応で使い勝手の良い性能監視ソフトウェアは世界でも類がなく、自社エンジニアによる手厚い顧客サポート体制も好評のため、ライセンス販売における継続利用率は約9割と極めて高い。また15年9月期ライセンス販売における構成比は新規が約6割、更新・切り替えが約4割となっている。

■次期製品を鋭意開発中、IoTやブロックチェーンなど成長分野にも進出

 中期成長戦略として、付加価値を高めるためにM&A・アライアンスも活用したサービス領域の拡大や成長分野への進出、パートナー企業との連携強化による販売力の強化・サービス型販売の促進、情報監視機能を強化した次期製品の開発・市場投入を推進している。

 サービス領域の拡大では、16年3月統合ログ管理市場で豊富な実績を誇るインフォサイエンス社「Logstorage」と連携して「System Answer G2 ログオプション」提供開始、16年4月ネットワーク品質の可視化による効果的なITシステム投資計画を支援する「System Answer G2 Quality Analyzer オプション」提供開始、16年4月アットマークテクノ社とIoTを活用した製造ライン統合管理ソリューションで協業、16年5月NRIセキュアテクノロジーズ社とセキュリティソリューションで協業した。

 また16年9月、アプリケーションパフォーマンス管理(APM)分野で「Dynatrace」国内総販売元であるラック社と協業して「Dynatrace」の販売を開始した。協業によって「Dynatrace」で収集した情報を「System Answer」シリーズに連携させ、インフラからアプリケーションまでシステム全体像を詳細に把握可能とする統合監視ソリューションを実現する。アプリケーションパフォーマンス管理市場に本格参入する。

 成長分野への進出では、16年4月IoT分野およびブロックチェーン分野への事業展開を目的としてSkeed社と合弁会社iBeed社を設立、16年7月Skeed社との合弁を解消してiBeed社を完全子会社化した。また16年8月コンセンサス・ベイス社とブロックチェーン分野で業務提携した。資本提携も視野に入れている。

 パートナー企業との連携強化による販売力の強化では、主要パートナー企業である伊藤忠テクノソリューションズ、富士通エフサス、日立システムズ、ユニアデックス、NECフィールディングなど、大手システムインテグレーターとの連携を強化して公共系システムや大手企業への販売促進を継続する。

 サービス型販売の促進では、同社製品を組み込んだトータルソリューションをパートナー企業と一体となって提供する。15年10月ITホールディングスグループのTIS社のITインフラ管理・運用支援マネージドサービス「MOTHER」の性能分析サービスに「System Answer G2」が採用された。また16年8月スカイアーチネットワークス社と協業開始した。スカイアーチネットワークス社のマネージドサービスに「System Answer G2」を活用したレポーティングサービスを提供する。

 次期製品の開発・市場投入については、実際の運用環境での十分な試験を行ったうえで、そう遠くない時期に「情報監視」機能を備えた次期製品をリリースする予定だ。

 同社の製品開発は従来、システムが正しく動いているかどうかを監視し、問題が発生した際にどこで発生したのかを検知・把握する「死活監視」「状態監視」のための「保守ツール」から、性能上問題がないかどうかを分析し、障害が発生する前に問題点を検知して適切な対処を施す「性能監視」のための「収集ツール」へと発展してきた。そして今後は、コンピュータやネットワークシステムを維持・改善するための根拠ある「判断ツール」として活用できる「情報監視」機能を備えた製品が必要とされている。

 情報監視とは、コンピュータやネットワークシステム運用時に発生する数々の問題を、的確に判断するための情報や根拠をいち早く把握するための監視手法である。そして機器の履歴管理、高負荷時の影響度把握、監視の見落とし防止、派生アラートの集約、監視の自動化、仮想化監視機能の強化、API機能(自動レポーティング機能、外部プログラム連携機能)など「情報監視」機能を取り入れた付加価値の高い次期製品の開発が順調に進捗しているようだ。

■ソフトウェアのライセンス販売で高収益のストック型ビジネスモデル

 収益面では、主力の「System Answer G2」シリーズの継続利用率や複数年契約の比率が高く、ソフトウェアのライセンス販売が積み上がる高収益のストック型ビジネスモデルを特徴としている。

 13年9月期から「System Answer G2」シリーズのライセンス販売にシフトしたことに伴い、販売先の規模が拡大して販売数も大幅に伸長した。また売上原価におけるハードウェアの仕入が減少したため。13年9月期以降は売上総利益率が80%台と高水準で推移し、売上高営業利益率も13年9月期16.5%、14年9月期26.8%、15年9月期32.7%と高水準かつ上昇基調である。

 また顧客の検収時期の影響で、四半期別業績は第2四半期(1〜3月)および第4四半期(7〜9月)の構成比が高くなりやすいという季節変動要因がある。

■16年9月期増収増益予想、17年9月期も収益拡大基調期待

 前期(16年9月期)第3四半期累計(10〜6月)の非連結業績は、売上高が前年同期比9.4%増の7億11百万円、営業利益が同31.3%減の1億45百万円、経常利益が同30.4%減の1億44百万円、純利益が同30.8%減の88百万円だった。人材採用などの先行投資負担で減益だが、計画に対しては売上高が概ね計画どおりに進捗し、販管費が増加したものの計画をやや下回る水準だったため、利益も概ね計画水準としている。

 売上高の内訳はライセンス販売が同3.7%増の5億55百万円、サービス提供が同19.8%増の1億02百万円、その他物販が同86.0%増の53百万円だった。売上総利益は同6.4%増加し、売上総利益率は87.8%で同2.5ポイント低下した。販管費は同27.5%増加し、販管費比率は67.4%で同9.6ポイント上昇した。人員増加に伴って人件費が増加し、主力製品のPR強化や上場に伴う開示・IR費用などで広告宣伝費が増加した。従業員数は同10人増加の55人となった。

 なお四半期別業績推移を見ると、売上高は第1四半期1億71百万円、第2四半期3億15百万円、第3四半期2億25百万円、営業利益は11百万円の赤字、1億29百万円、27百万円だった。

 前期(16年9月期)通期の非連結業績予想(11月13日公表)については、売上高が前々期(15年9月期)比16.2%増の11億35百万円、営業利益が同12.5%増の3億59百万円、経常利益が同11.0%増の3億34百万円、純利益が同9.9%増の2億円としている。

 売上高の内訳は、ライセンス販売が同20.5%増の9億65百万円、サービス提供が同0.1%減の1億19百万円、その他物販が同11.1%減の50百万円の計画としている。クラウドサービスやビッグデータ市場の持続的な成長、さらにIoT関連市場の拡大も予想され、主力のネットワーク性能監視ソフトウェア「System Answer G2」シリーズのライセンス販売が好調に推移する。人件費などの増加を増収効果で吸収して増益予想である。

 配当予想は未定としている。利益配分に関しては、事業の成長や資本効率の改善等による中長期的な株式価値の向上とともに、今後の業績の推移や財務状況等を考慮したうえで、将来の事業展開のための内部留保等を総合的に勘案しながら配当を検討していく方針としている。

 通期会社予想に対する第3四半期累計の進捗率は売上高が62.7%、営業利益が40.4%、経常利益が43.2%、純利益が43.9%と低水準の形だが、受注が好調に推移していることや、第4四半期の構成比が高い収益構造であることを考慮すれば、通期会社予想は達成可能だろう。そして今期(17年9月期)も収益拡大基調が期待される。

■ネットワークシステム性能・稼働監視ソフトウェア市場は拡大基調

 パソコンや携帯電話・スマホ、高性能サーバーや大規模データセンター、さらに家電や自動車まで、あらゆる機器がネットワークで繋がる時代が到来し、ネットワークシステムが正しく稼働するように見守り、障害の発生を未然に防ぐことは企業や官公庁など、あらゆる組織にとって極めて重要な危機管理策の一つとなっている。

 このためネットワークシステム性能・稼働監視ソフトウェア市場は拡大基調が予想される。通信事業者やデータセンター事業者の大規模なシステム更新案件、官公庁や地方自治体案件の増加に加えて、仮想環境に対応して稼働監視システムを見直す企業が増加している。中期的に事業環境は良好だろう。

 そしてネットワークシステム全体が一段と高度化・複雑化・ブラックボックス化している状況を考慮すれば、100社を超えるマルチベンダー対応に強みを持つ同社の競争優位性が一段と鮮明化することが予想され、中期成長期待が高まる。

■株価は調整一巡して戻り歩調、中期成長力を評価して上値試す

 株価の動きを見ると、6月〜8月の直近安値圏900円台での調整が一巡し、戻り歩調の展開となった。10月24日には1455円まで上伸した。

 10月26日の終値1398円を指標面で見ると、前期推定PER(会社予想のEPS37円19銭で算出)は37〜38倍近辺、前々期実績PBR(前々期実績のBPS865円64銭で算出)は1.6倍近辺である。なお時価総額は約75億円である。

 週足チャートで見ると26週移動平均線を突破して水準を切り上げている。また13週移動平均線が26週移動平均線を上抜くゴールデンクロスが接近して先高感を強めている。IoT関連やブロックチェーン関連のテーマ性もあり、中期成長力を評価して上値を試す展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
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