[4275]カーリットホールディングス

[6月15日更新]

カーリットホールディングスは調整一巡感、19年3月期2桁営業増益予想

 カーリットホールディングス<4275>(東1)は、M&Aも積極活用して化学品事業、ボトリング事業、産業用部材事業を展開している。19年3月期2桁営業増益予想である。自動車用緊急保安炎筒や電池受託評価試験などが好調に推移する見込みだ。株価は調整一巡感を強めている。

■化学品、ボトリング、産業用部材を展開

 M&Aを積極活用して規模拡大と事業多様化を推進し、化学品事業(産業用爆薬、自動車用緊急保安炎筒、危険性評価試験、電池受託評価試験、塩素酸ナトリウム、過塩素酸アンモニウム、電気二重層キャパシタ用電解液、イオン導電材料など)、ボトリング事業(飲料のボトリング加工)、産業用部材事業(半導体用シリコンウェーハ、耐火・耐熱金物、ばね・座金など)を展開している。

 18年3月期のセグメント別(その他・消去前)の売上高構成比は化学品45%、ボトリング38%、産業用部材17%、営業利益構成比は化学品57%、ボトリング31%、産業用部材12%だった。

■中期経営計画「礎100」で事業基盤確立を推進

 中期経営計画「礎100」では、18年の創業100周年を迎え、次の100年企業の礎となる事業基盤確立を推進している。目標数値として18年度売上高540億円、営業利益24億円、営業利益率4%、連結配当性向20〜30%、さらに中長期目標として売上高1000億円企業を掲げている。

 基本戦略には、成長基盤強化(新商品・新規事業の創出と育成、M&Aや資本・技術提携)、収益基盤強化(経営資源の有効配分、新商品開発のスピードアップ)、グループ経営基盤強化(グループシナジーの最大化、子会社・事業の再編・統廃合、R&Dの新体制構築、海外展開の強化、CSR経営の推進)を掲げている。

 注力分野の電池受託評価試験分野では、17年11月東レリサーチセンターと業務提携した。顧客の需要動向を見て順次試験設備を導入し、幅広い受託試験体制を構築する。新商品・新規事業の創出と育成に関しては、ロケット燃料の固体推進薬、LiB用原料、茶殻から有用成分を抽出する技術、光学用途シリコン、ゲルマニウム精製事業などの開発・事業化を推進している。

 なお18年5月には、創業100周年記念事業の一つとして、横浜市・たちばなの丘公園において植樹式を開催した。

■19年3月期2桁営業増益予想

 19年3月期連結業績予想は、売上高が18年3月期比4.3%増の540億円、営業利益が18.3%増の24億円、経常利益が14.9%増の25億円、純利益が0.5%減の15億円としている。

 セグメント別(その他・消去前)の計画は、化学品の売上高が6.4%増の240億円で営業利益が27.3%増の13億80百万円、ボトリングの売上高が0.5%減の192億円で営業利益が22.3%減の4億60百万円、産業用部材の売上高が6.9%増の90億円で営業利益が77.5%増の4億10百万円としている。

 ボトリングはコーヒー缶の漸減傾向などでやや低調だが、化学品で自動車用緊急保安炎筒、電池受託評価試験、産業用部材でシリコンウェーハ、耐火・耐熱金物製品などが好調に推移して2桁営業増益予想である。

 配当予想は18年3月期と同額の年間12円(期末一括)としている。18年3月期には創業100周年記念配当2円が含まれているため普通配当ベースでは2円増配となる。予想配当性向は18.9%となる。

■株主優待制度は毎年6月末に実施

 株主優待制度は毎期末(3月31日)時点の株主を対象として実施している。なお19年3月期末から優待内容を変更し、保有株式数および保有期間に応じて6月末の株主総会終了後にUCギフトカードを贈呈する。

■株価は調整一巡感

 株価は5月の戻り高値圏1200円から反落したが、大きく下押すことなく調整一巡感を強めている。

 6月14日の終値1037円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS63円36銭で算出)は約16倍、今期予想配当利回り(会社予想の年間12円で算出)は約1.2%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1085円11銭で算出)は約0.9倍である。時価総額は約249億円である。

 週足チャートで見ると13週移動平均線が下値を支える形だ。反発を期待したい。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[4月10日更新]

カーリットホールディングスは調整一巡感、18年3月期大幅増益予想で19年3月期も収益拡大期待

 カーリットホールディングス<4275>(東1)は化学品事業を主力に、M&Aを積極活用して規模拡大や事業多様化を積極推進し、二次電池試験受託なども強化している。当社はロケット用固体推進薬原料を国内で唯一製造しており、宇宙関連銘柄の一つである。18年3月期大幅増益予想である。そして19年3月期も収益拡大を期待したい。株価は上値を切り下げる形だが調整一巡感を強めている。なお5月15日に18年3月期決算発表を予定している。

■化学品、ボトリング、産業用部材を展開、M&Aで規模拡大と事業多様化

 グループ収益基盤と総合力強化に向けたM&A戦略で、規模拡大と事業多様化を推進している。

 12年1月工業用塗料販売・塗装工事の富士商事を子会社化、12年8月耐火・耐熱金物製造販売の並田機工を子会社化、13年10月一級建築士事務所の総合設計を子会社化、14年2月各種スプリング製造・販売の東洋発條工業を子会社化、15年10月並田機工がアジア技研からスタッド事業を譲り受け、16年2月合成樹脂原材料販売の三協実業を子会社化、17年3月総合設計がエスディーネットワークを子会社化した。

 17年3月期売上高構成比は、化学品事業(産業用爆薬、自動車用緊急保安炎筒、信号炎管、危険性評価試験受託、二次電池試験受託、化成品関連、電子材料・機能性材料など)43%、ボトリング事業37%、産業用部材事業(半導体用シリコンウェーハ、耐火・耐熱金物など)17%、その他3%だった。

■中期経営計画「礎100」で事業基盤確立を推進

 中期経営計画「礎100」では、18年の創業100周年を迎え、次の100年企業の礎となる事業基盤確立を推進する方針としている。

 基本戦略には、成長基盤強化(新商品・新規事業の創出と育成、M&Aや資本・技術提携)、収益基盤強化(経営資源の有効配分、新商品開発のスピードアップ)、グループ経営基盤強化(グループシナジーの最大化、子会社・事業の再編・統廃合、R&Dの新体制構築、海外展開の強化、CSR経営の推進)を掲げている。

 注力分野と位置付ける電池受託評価試験分野では、17年3月危険性評価複合施設を新設し、また17年11月には東レリサーチセンターと業務提携するなど、幅広い受託試験体制を構築した。18年1月には国内唯一となる大型リチウムイオン電池圧壊試験機を導入し、さらに顧客の需要動向を見て順次試験設備を導入する計画だ。

 新商品・新規事業の創出と育成に関しては、ゲルマニウム精製事業、ロケット燃料(固体推進薬・液体推進薬)の製品化、茶殻の有用成分を抽出したスキンケア商品や洗浄・デオドラント商品原料の量産化などを推進している。

 目標数値(事業環境変化、事業拡大計画修正、新規開発品立ち遅れなどで17年5月に下方修正)は18年度売上高540億円、営業利益24億円、営業利益率4%、連結配当性向20〜30%としている。

■18年3月期大幅増益予想、19年3月期も収益拡大期待

 18年3月期の連結業績予想(10月31日に利益を増額修正)は、売上高が17年3月期比6.8%増の510億円、営業利益が40.6%増の19億円、経常利益が38.9%増の20億円、純利益が56.8%増の12億円としている。

 第3四半期累計は売上高が前年同期比6.1%増の379億04百万円、営業利益が48.9%増の12億16百万円、経常利益が49.4%増の14億01百万円、純利益が83.5%増の9億72百万円だった。化学品や産業用部材の損益が改善して大幅増益だった。売上総利益率は15.7%で0.3ポイント上昇、販管費比率は12.5%で0.6ポイント低下した。

 化学品は売上高が8.4%増の164億73百万円で、営業利益が45.9%増の7億52百万円だった。自動車用緊急保安炎筒は新車装着用・車検交換用とも増加した。受託評価分野では、電池試験が上期の受注減の影響で減少したが、危険性評価試験が電池案件で増加し、全体として増収だった。化成品分野は減収、電子材料分野は増収、セラミック材料分野は減収だった。

 ボトリングは売上高が3.5%増の142億48百万円で、営業利益が3.6%増の3億73百万円だった。茶系飲料が増加した。産業用部材は売上高が4.7%増の62億20百万円で、営業利益が22.9%増の1億85百万円だった。ばね・座金製品が増収となり、シリコンウェーハの不採算品目からの撤退も寄与した。

 通期は、化学品で収益性の低い無機工業薬品が減収となる一方で、自動車、電子機器、半導体関連の高収益製品の拡販が進展し、ボトリングと産業用部材の損益改善も寄与して大幅増益予想である。化学品は売上高が9.3%増の225億円で営業利益が22.7%増の9億50百万円、ボトリングは売上高が5.2%増の185億円で営業利益が37.9%増の5億20百万円、産業用部材は売上高が0.3%増の80億円で営業利益が47.5%増の3億20百万円の計画としている。

 通期会社予想に対する第3四半期累計の進捗率は売上高が74.3%、営業利益が64.0%、経常利益が70.1%、純利益が81.0%である。通期ベースでも好業績が期待される。そして19年3月期も収益拡大を期待したい。

 配当予想(2月27日に期末記念増配を発表)は、年間12円(期末一括、普通配当10円+創業100周年記念配当2円)としている。17年12月期との比較で2円増配となる。予想配当性向は23.7%となる。

 また2月27日に株主優待制度の変更も発表した。18年3月末は従来どおりの内容で実施し、19年3月末以降は保有期間によって贈呈金額を変更(詳細は会社HP参照)する。

■株価は調整一巡感

 株価は1月高値1399円から反落して上値を切り下げる形となったが、1000円付近で調整一巡感を強めている。

 4月9日の終値1010円を指標面で見ると、前期推定連結PER(会社予想連結EPS50円69銭で算出)は約20倍、前期推定配当利回り(会社予想の年間12円で算出)は約1.2%、前々期実績連結PBR(前々期実績連結BPS1010円55銭で算出)は約1.0倍である。時価総額は約242億円である。

 週足チャートで見ると26週移動平均線近辺で下げ渋る形だ。反発を期待したい。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[11月27日更新]

カーリットホールディングスは電池関連で急伸、18年3月期は増額して大幅増益予想

 カーリットホールディングス<4275>(東1)は化学品事業を主力に、M&Aを積極活用して規模拡大や事業多様化を積極推進し、2次電池試験受託なども強化している。当社はロケット用固体推進薬原料を国内で唯一製造しており、宇宙関連銘柄の一つである。18年3月期は増額修正して大幅増益予想である。また11月20日には傘下の日本カーリットが東レリサーチセンターとの業務提携を発表した。株価はEV(電気自動車)車載電池関連として急伸している。
 
■化学品、ボトリング、産業用部材を展開、M&Aで規模拡大と事業多様化
 
 グループ収益基盤と総合力強化に向けたM&A戦略で、規模拡大と事業多様化を推進している。
 
 12年1月工業用塗料販売・塗装工事の富士商事を子会社化、12年8月耐火・耐熱金物製造販売の並田機工を子会社化、13年10月一級建築士事務所の総合設計を子会社化、14年2月各種スプリング製造・販売の東洋発條工業を子会社化、15年10月並田機工がアジア技研からスタッド事業を譲り受け、16年2月合成樹脂原材料販売の三協実業を子会社化、17年3月総合設計がエスディーネットワークを子会社化した。
 
 17年3月期売上高構成比は、化学品事業(産業用爆薬、自動車用緊急保安炎筒、信号炎管、危険性評価試験受託、二次電池試験受託、ロケット固体推進薬原料などの化成品関連、電子材料・機能性材料など)43%、ボトリング事業37%、産業用部材事業(半導体用シリコンウェーハ、耐火・耐熱金物・スプリングワッシャーなど)17%、その他3%である。
 
 化学品事業の自動車用緊急保安炎筒は新車装着用・車検交換用を展開し、国内市場シェアは約8〜9割と想定されている。ボトリング事業は伊藤園<2593>向けが主力である。産業用部材事業の半導体用シリコンウェーハは小口径4〜6インチのニッチ市場を主力としている。海外は並田機工がベトナムで耐火・耐熱金物を製造販売する子会社を設立した。
 
■中期経営計画「礎100」で事業基盤確立を推進
 
 中期経営計画「礎100」では、18年の創業100周年を迎え、次の100年企業の礎となる事業基盤確立を推進する方針としている。
 
 基本戦略には、成長基盤強化(新商品・新規事業の創出と育成、M&Aや資本・技術提携)、収益基盤強化(経営資源の有効配分、新商品開発のスピードアップ)、グループ経営基盤強化(グループシナジーの最大化、子会社・事業の再編・統廃合、R&Dの新体制構築、海外展開の強化、CSR経営の推進)を掲げている。
 
 新商品・新規事業の創出と育成に関しては、高エネルギー研究所における高性能でコスト競争力のあるロケット燃料の製品化、ライフサイエンス研究所における茶殻から有用成分を抽出する技術の高付加価値製品化、新材料技術研究所における高透過率シリコン、ゲルマニウムなどのサーモグラフィー用材料の製品化など、重点分野を一段と強化する。
 
 なお11月20日には、傘下の日本カーリットが東レリサーチセンターとの業務提携を発表した。業務提携によって川上から川下まで一連の試験・評価を受託できる体制を確立する。
 
 目標数値(事業環境変化、事業拡大計画修正、新規開発品立ち遅れなどで17年5月に下方修正)は18年度売上高540億円、営業利益24億円、営業利益率4%、連結配当性向20〜30%としている。
 
■18年3月期2Q累計は大幅増益
 
 今期(18年3月期)第2四半期累計(4〜9月)の連結業績は、売上高が前年同期比4.8%増の249億64百万円、営業利益が71.4%増の6億74百万円、経常利益が75.1%増の7億77百万円、そして純利益が2.0倍の5億18百万円だった。化学品や産業用部材の損益が改善して大幅増益だった。全体の売上総利益率は15.5%で0.7ポイント上昇、販管費比率は12.8%で0.3ポイント低下した。
 
 化学品は売上高が5.2%増の108億68百万円で、営業利益が58.9%増の4億25百万円だった。自動車用緊急保安炎筒は新車装着用・車検交換用とも増加した。受託評価分野では電池試験が減少したが、危険性評価試験が伸長し、全体として増収だった。化成品分野は減収、電子材料分野は増収、セラミック材料分野は減収だった。
 
 ボトリングは売上高が2.5%増の92億83百万円で、営業利益が3.3%増の1億24百万円だった。主力の茶系飲料が増加した。産業用部材は売上高が7.2%増の41億75百万円で、営業利益が99.1%増の1億49百万円だった。ばね・座金製品が販路拡大や中国向け製品の市場環境回復などにより寄与した。
 
■18年3月期増額修正して大幅増益予想
 
 今期(18年3月期)連結業績予想は10月31日に利益を増額修正した。売上高は据え置いて前期(17年3月期)比6.8%増の510億円、営業利益は4億円増額して40.6%増の19億円、経常利益は4億50百万円増額して38.9%増の20億円、純利益は3億50百万円増額して56.8%増の12億円とした。
 
 収益性の低い無機工業薬品などが減収となる一方で、自動車、電子機器、半導体関連の高収益製品の拡販、原価低減などで利益が期初計画を上回る見込みだ。なお配当予想は据え置いて、前期と同額の年間10円(期末一括)としている。予想配当性向は19.7%となる。
 
■株価は車載電池関連で人気化
 
 株価はEV(電気自動車)車載電池関連として人気化し、高値更新の展開である。11月21日には東レリサーチセンターとの業務提携も好感して1236円まで急伸した。
 
 11月22日の終値1160円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS50円69銭で算出)は22〜23倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間10円で算出)は0.9%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1010円55銭で算出)は1.1倍近辺である。時価総額は約279億円である。
 
 週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインの形だが、目先的な過熱感を強めている。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[10月26日更新]

カーリットホールディングスは過熱感解消して上値試す、18年3月期増収増益予想で低PBRも見直し

 カーリットホールディングス<4275>(東1)は化学品事業を主力に、M&Aも積極活用して規模拡大や事業多様化を推進している。当社はロケット用固体推進薬原料を国内で唯一製造しており、宇宙関連銘柄の一つである。18年3月期増収増益予想である。株価はEV(電気自動車)車載電池関連として人気化した9月高値から反落したが、過熱感が解消して上値を試す展開が期待される。低PBRも見直し材料だろう。なお10月31日に第2四半期決算発表を予定している。
 
■化学品、ボトリング、産業用部材を展開、M&Aで規模拡大と事業多様化
 
 グループ収益基盤と総合力強化に向けたM&A戦略で、規模拡大と事業多様化を推進している。
 
 12年1月工業用塗料販売・塗装工事の富士商事を子会社化、12年8月耐火・耐熱金物製造販売の並田機工を子会社化、13年10月一級建築士事務所の総合設計を子会社化、14年2月各種スプリング製造・販売の東洋発條工業を子会社化、15年10月並田機工がアジア技研からスタッド事業を譲り受け、16年2月合成樹脂原材料販売の三協実業を子会社化、17年3月総合設計がエスディーネットワークを子会社化した。
 
 17年3月期売上高構成比は、化学品事業(産業用爆薬、自動車用緊急保安炎筒、信号炎管、危険性評価試験受託、二次電池試験受託、ロケット固体推進薬原料などの化成品関連、電子材料・機能性材料など)43%、ボトリング事業37%、産業用部材事業(半導体用シリコンウェーハ、耐火・耐熱金物・スプリングワッシャーなど)17%、その他3%である。
 
 化学品事業の自動車用緊急保安炎筒は新車装着用・車検交換用を展開し、国内市場シェアは約8〜9割と想定されている。ボトリング事業は伊藤園<2593>向けが主力である。産業用部材事業の半導体用シリコンウェーハは小口径4〜6インチのニッチ市場を主力としている。海外は並田機工がベトナムで耐火・耐熱金物を製造販売する子会社を設立した。
 
■中期経営計画「礎100」で事業基盤確立を推進
 
 中期経営計画「礎100」では、18年の創業100周年を迎え、次の100年企業の礎となる事業基盤確立を推進する方針としている。
 
 基本戦略には、成長基盤強化(新商品・新規事業の創出と育成、M&Aや資本・技術提携)、収益基盤強化(経営資源の有効配分、新商品開発のスピードアップ)、グループ経営基盤強化(グループシナジーの最大化、子会社・事業の再編・統廃合、R&Dの新体制構築、海外展開の強化、CSR経営の推進)を掲げている。
 
 新商品・新規事業の創出と育成に関しては、高エネルギー研究所における低コストで高性能な推進薬の製品化、環境エネルギー研究所における次世代蓄電デバイスへの展開、ライフサイエンス研究所における茶殻から有用成分を抽出する技術の高付加価値製品化、新材料技術研究所における光学用途シリコン材料の製品化など、重点分野を一段と強化する。
 
 目標数値(事業環境変化、事業拡大計画修正、新規開発品立ち遅れなどで17年5月に下方修正)は18年度売上高540億円、営業利益24億円、営業利益率4%、連結配当性向20〜30%としている。
 
■18年3月期1Qは大幅増益
 
 今期(18年3月期)第1四半期(4月〜6月)の連結業績は、売上高が前年同期比1.7%増の119億49百万円、営業利益が5.0倍増の2億29百万円、経常利益が3.1倍の3億11百万円、そして純利益が2.0倍の2億07百万円だった。化学品や産業用部材の損益が改善して大幅増益だった。売上総利益は11.8%増加し、売上総利益率は14.8%で1.3ポイント上昇した。販管費は0.2%増加にとどまり、販管費比率は12.9%で0.2ポイント低下した。
 
 セグメント別(連結調整前)に見ると、化学品は売上高が0.6%減の53億37百万円で営業利益が49.5%増の2億63百万円だった。自動車用緊急保安炎筒は新車装着用、車検交換用とも増加した。受託評価分野ではリチウムイオン2次電池向けの試験が増加した。化成品分野はロケット固体推進薬の原料である過塩素酸アンモニウムなどが減少した。電子材料分野では電気二重層キャパシタ用電解液などが増加した。
 
 ボトリングは売上高が2.8%増の42億61百万円で営業利益が1億09百万円の赤字(前年同期は1億18百万円の赤字)だった。例年実施している定期修理のあったものの、主力の茶系飲料の受注が増加した。産業用部材は売上高が2.4%増の20億35百万円で営業利益が2.4倍の1億02百万円だった。耐火・耐熱金物は減収だったが、金属加工品のばね・座金製品が好調だった。
 
■18年3月期増収増益予想
 
 今期(18年3月期)連結業績予想(5月15日公表)は、売上高が前期(17年3月期)比6.8%増の510億円、営業利益が11.0%増の15億円、経常利益が7.7%増の15億50百万円、純利益が11.1%増の8億50百万円としている。ボトリングラインの生産設備増強や電子材料関係の復調もあり増収増益予想である。配当予想は前期と同額の年間10円(期末一括)で予想配当性向は27.8%となる。
 
 セグメント別(連結調整前)計画は、化学品の売上高が9.3%増の225億円で営業利益が3.4%増の8億円、ボトリングの売上高が5.2%増の185億円で営業利益が22.0%増の4億60百万円、産業用部材の売上高が0.2%増の80億円で営業利益が3.2%減の2億10百万円としている。
 
 自動車用緊急保安炎筒のガラス破壊機能付への交換促進、受託評価の設備増強と受注増による稼働率向上、ロケット打ち上げ数増加による過塩素酸アンモニウムの順調推移、ペットボトル飲料製造ラインの設備増強、耐火・耐熱金物製品の海外展開、建機・自動車用ばね・座金製品の生産能力増強などの効果を見込んでいる。
 
■株価は車載電池関連で人気化、過熱感解消して上値試す
 
 株価はEV(電気自動車)車載電池関連として人気化した9月高値813円から反落し、過熱感が解消した。
 
 10月23日の終値761円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS35円91銭で算出)は21倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間10円で算出)は1.3%近辺、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS1010円55銭で算出)は0.7倍台である。時価総額は約183億円である。
 
 週足チャートで見ると13週移動平均線が接近して過熱感が解消した。0.7倍台の低PBRも見直して上値を試す展開が期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[09月28日更新]

カーリットホールディングスは車載電池関連で人気化して高値更新、18年3月期増収増益予想         
 カーリットホールディングス<4275>(東1)は化学品事業を主力に、M&Aも積極活用して規模拡大や事業多様化を推進している。当社はロケット用固体推進薬原料を国内で唯一製造しており、宇宙関連銘柄の一つである。18年3月期増収増益予想である。株価はEV(電気自動車)の車載電池関連として人気化し、13年10月の持株会社移行後の高値更新の展開だ。低PBRも見直し材料だろう。
 
■化学品、ボトリング、産業用部材を展開、M&Aで規模拡大と事業多様化
 
 グループ収益基盤と総合力強化に向けたM&A戦略で、規模拡大と事業多様化を推進している。
 
 12年1月工業用塗料販売・塗装工事の富士商事を子会社化、12年8月耐火・耐熱金物製造販売の並田機工を子会社化、13年10月一級建築士事務所の総合設計を子会社化、14年2月各種スプリング製造・販売の東洋発條工業を子会社化、15年10月並田機工がアジア技研からスタッド事業を譲り受け、16年2月合成樹脂原材料販売の三協実業を子会社化、17年3月総合設計がエスディーネットワークを子会社化した。
 
 17年3月期売上高構成比は、化学品事業(産業用爆薬、自動車用緊急保安炎筒、信号炎管、危険性評価試験受託、二次電池試験受託、ロケット固体推進薬原料などの化成品関連、電子材料・機能性材料など)43%、ボトリング事業37%、産業用部材事業(半導体用シリコンウェーハ、研削材、耐火・耐熱金物・スプリングワッシャーなど)17%、その他3%である。
 
 化学品事業の自動車用緊急保安炎筒は新車装着用・車検交換用を展開し、国内市場シェアは約8〜9割と想定されている。ボトリング事業は伊藤園<2593>向けが主力である。産業用部材事業の半導体用シリコンウェーハは小口径4〜6インチのニッチ市場を主力としている。海外は並田機工がベトナムで耐火・耐熱金物を製造販売する子会社を設立した。
 
■中期経営計画「礎100」で事業基盤確立を推進
 
 中期経営計画「礎100」では、18年の創業100周年を迎え、次の100年企業の礎となる事業基盤確立を推進する方針としている。
 
 基本戦略には、成長基盤強化(新商品・新規事業の創出と育成、M&Aや資本・技術提携)、収益基盤強化(経営資源の有効配分、新商品開発のスピードアップ)、グループ経営基盤強化(グループシナジーの最大化、子会社・事業の再編・統廃合、R&Dの新体制構築、海外展開の強化、CSR経営の推進)を掲げている。
 
 新商品・新規事業の創出と育成に関しては、高エネルギー研究所における低コストで高性能な推進薬の製品化、環境エネルギー研究所における次世代蓄電デバイスへの展開、ライフサイエンス研究所における茶殻から有用成分を抽出する技術の高付加価値製品化、新材料技術研究所における光学用途シリコン材料の製品化など、重点分野を一段と強化する。
 
 15年7月にはR&Dセンターとグループ会社のシリコンテクノロジーが、サーモグラフィー用材料分野への参入を発表した。車載、セキュリティ、エネルギーマネジメントなどで使用されるサーモグラフィー用材料分野の非冷却赤外線カメラ市場は拡大が予想されているため、低コストで大量供給が可能なシリコンをベースに高性能結晶材料を開発し、国内外の複数の企業とサンプルテストを実施して良好な結果が得られている。
 
 15年8月には、日本カーリットが同社所有の水力発電所である広桃(こうとう)発電所(群馬県前橋市)の大規模更新工事の実施を決定した。工事完了は17年度。投資額は約23億円の予定である。
 
 17年2月には子会社の東洋発條工業が300tサーボプレス機を導入したとリリースしている。より複雑で難易度の高い加工や大型サイズの部品の製造が可能となる。製品ラインナップの拡充を図り、同社の新たな事業の柱とする計画だ。
 
 なお目標数値については17年5月に修正し、18年度売上高540億円、営業利益24億円、営業利益率4%とした。事業環境の変化などで目標値を引き下げた。
 
■18年3月期1Qは大幅増益
 
 今期(18年3月期)第1四半期(4月〜6月)の連結業績は、売上高が前年同期比1.7%増の119億49百万円、営業利益が5.0倍の2億29百万円、経常利益が3.1倍の3億11百万円、純利益が2.0倍の2億07百万円だった。
 
 化学品や産業用部材の損益が改善して大幅増益だった。売上総利益は11.8%増加し、売上総利益率は14.8%で1.3ポイント上昇した。販管費は0.2%増加にとどまり、販管費比率は12.9%で0.2ポイント低下した。
 
 セグメント別(連結調整前)に見ると、化学品は売上高が0.6%減の53億37百万円で営業利益が49.5%増の2億63百万円だった。自動車用緊急保安炎筒は新車装着用、車検交換用とも増加した。受託評価分野ではリチウムイオン2次電池向け試験が増加した。化成品分野はロケット固体推進薬の原料である過塩素酸アンモニウムなどが減少した。電子材料分野では電気二重層キャパシタ用電解液などが増加した。
 
 ボトリングは売上高が2.8%増の42億61百万円で営業利益が1億09百万円の赤字(前年同期は1億18百万円の赤字)だった。例年実施している定期修理の影響はあったものの、主力の茶系飲料の受注が増加した。
 
 産業用部材は売上高が2.4%増の20億35百万円で営業利益が2.4倍の1億02百万円だった。耐火・耐熱金物は減収だったが、金属加工品のばね・座金製品が好調だった。
 
■18年3月期増収増益予想
 
 今期(18年3月期)連結業績予想(5月15日公表)は売上高が前期(17年3月期)比6.8%増の510億円、営業利益が同11.0%増の15億円、経常利益が同7.7%増の15億50百万円、純利益が同11.1%増の8億50百万円としている。ボトリングラインの生産設備増強や自動車・建設機械向けのばね・座金製品の復調もあり増収増益予想である。配当予想は前期と同額の年間10円(期末一括)で予想配当性向は27.8%となる。
 
 セグメント別(連結調整前)計画は、化学品の売上高が9.3%増の225億円で営業利益が3.4%増の8億円、ボトリングの売上高が5.2%増の185億円で営業利益が22.0%増の4億60百万円、産業用部材の売上高が0.2%増の80億円で営業利益が3.2%減の2億10百万円としている。
 
 自動車用緊急保安炎筒のガラス破壊機能付への交換促進、受託評価の設備増強と受注増による稼働率向上、ロケット打ち上げ数増加による過塩素酸アンモニウムの順調推移、ペットボトル飲料製造ラインの設備増強、耐火・耐熱金物製品の海外展開、建機・自動車用ばね・座金製品の生産能力増強などの効果を見込んでいる。
 
■株価は車載電池関連で人気化して高値更新、低PBRも見直し材料
 
 株価は600円台でモミ合う形だったが、9月中旬にEV(電気自動車)の車載電池関連として人気化し、持株会社移行後の高値更新の展開となった。9月20日には813円まで上伸した。
 
 9月27日の終値768円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS35円91銭で算出)は21〜22倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間10円で算出)は1.3%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1010円55銭で算出)は0.8倍近辺である。時価総額は約185億円である。
 
 週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインの形だ。0.8倍近辺の低PBRも見直し材料だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[07月24日更新]

カーリットホールディングスは2月の年初来高値を更新、18年3月期増収増益予想で低PBRも見直し

 カーリットホールディングス<4275>(東1)は、化学品事業を主力に、M&Aも積極活用して規模拡大や事業多様化を推進している。当社はロケット用固体推進薬原料を国内で唯一製造しており、宇宙関連銘柄の一つである。18年3月期増収増益予想である。積極的な事業展開で中期的に収益拡大が期待される。株価は20日に2月の年初来高値を更新し、638円に。0.6倍近辺の低PBRも見直して上値を試す展開が期待される。

■化学品、ボトリング、産業用部材を展開、M&Aで規模拡大と事業多様化

 グループ収益基盤と総合力強化に向けたM&A戦略で、規模拡大と事業多様化を推進している。

 12年1月工業用塗料販売・塗装工事の富士商事を子会社化、12年8月耐火・耐熱金物製造販売の並田機工を子会社化、13年10月一級建築士事務所の総合設計を子会社化、14年2月各種スプリング製造・販売の東洋発條工業を子会社化、15年10月並田機工がアジア技研からスタッド事業を譲り受け、16年2月合成樹脂原材料販売の三協実業を子会社化、17年3月総合設計がエスディーネットワークを子会社化した。

 17年3月期売上高構成比は、化学品事業(産業用爆薬、自動車用緊急保安炎筒、信号炎管、危険性評価試験受託、二次電池試験受託、ロケット固体推進薬原料などの化成品関連、電子材料・機能性材料など)43%、ボトリング事業37%、産業用部材事業(半導体用シリコンウェーハ、研削材、耐火・耐熱金物・スプリングワッシャーなど)17%、その他3%である。

 化学品事業の自動車用緊急保安炎筒は新車装着用・車検交換用を展開し、国内市場シェアは約8〜9割と想定されている。ボトリング事業は伊藤園<2593>向けが主力である。産業用部材事業の半導体用シリコンウェーハは小口径4〜6インチのニッチ市場を主力としている。海外は並田機工がベトナムで耐火・耐熱金物を製造販売する子会社を設立した。当社グループにとってASEAN地域における初の生産拠点である。

 なお収益面では、第1四半期(4月〜6月)はボトリング事業における定期修理が影響して赤字となりやすい特性がある。また連結配当性向の目標は20〜30%としている。

■中期経営計画「礎100」で事業基盤確立を推進

 中期経営計画「礎100」では、18年の創業100周年を迎え、次の100年の礎となる事業基盤確立を推進する方針としている。

 基本戦略には、成長基盤強化(新商品・新規事業の創出と育成、M&Aや資本・技術提携)、収益基盤強化(経営資源の有効配分、新商品開発のスピードアップ)、グループ経営基盤強化(グループシナジーの最大化、子会社・事業の再編・統廃合、R&Dの新体制構築、海外展開の強化、CSR経営の推進)を掲げている。

 新商品・新規事業の創出と育成に関しては、高エネルギー研究所における低コストで高性能な推進薬の製品化、環境エネルギー研究所における次世代蓄電デバイスへの展開、ライフサイエンス研究所における茶殻から有用成分を抽出する技術の高付加価値製品化、新材料技術研究所における光学用途シリコン材料の製品化など、重点分野を一段と強化する。

 15年7月にはR&Dセンターとグループ会社のシリコンテクノロジーが、サーモグラフィー用材料分野への参入を発表した。車載、セキュリティ、エネルギーマネジメントなどで使用されるサーモグラフィー用材料分野の非冷却赤外線カメラ市場は拡大が予想されているため、低コストで大量供給が可能なシリコンをベースに高性能結晶材料を開発し、国内外の複数の企業とサンプルテストを実施して良好な結果が得られている。

 15年8月には、日本カーリットが同社所有の水力発電所である広桃(こうとう)発電所(群馬県前橋市)の大規模更新工事の実施を決定した。工事完了は17年度。投資額は約23億円の予定である。

 17年2月には子会社の東洋発條工業が300tサーボプレス機を導入したとリリースしている。より複雑で難易度の高い加工や大型サイズの部品の製造が可能となる。製品ラインナップの拡充を図り、同社の新たな事業の柱とする計画だ。

 なお目標数値については17年5月に修正し、18年度売上高540億円、営業利益24億円、営業利益率4%とした。事業環境の変化などで目標値を引き下げた。

■17年3月期増収増益

 前期(17年3月期)の連結業績は売上高が前々期(16年3月期)比3.0%増の477億67百万円、営業利益が同8.1%増の13億51百万円、経常利益が同8.2%増の14億39百万円、純利益が同1.5%増の7億65百万円だった。

 新規連結や産業用部材事業の損益改善も寄与して増収増益だった。売上総利益は同7.1%増加し、売上総利益率は16.0%で同0.6ポイント上昇した。販管費は同6.9%増加し、販管費比率は13.2%で同0.5ポイント上昇した。ROEは3.3%で同0.2ポイント低下、自己資本比率は48.4%で同0.4ポイント上昇した。配当は前々期と同額の年間10円(期末一括)で配当性向は30.9%だった。

 セグメント別(連結調整前)に見ると、化学品は売上高が同4.9%増の205億79百万円で営業利益が同17.1%増の7億74百万円だった。16年2月連結子会社化した合成樹脂原料商社の三協実業も寄与して増収増益だった。自動車用緊急保安炎筒は車検交換用が減少したが、新車装着用が増加し、全体として微増だった。受託評価分野は減収だった。ロケット固体推進薬の原料である過塩素酸アンモニウムは横ばいだった。電子材料分野では機能性高分子コンデンサ向けピロール関連製品などが増収だった。

 ボトリングは売上高が同1.1%減の175億88百万円で営業利益が同9.0%減の3億77百万円だった。ペットボトルラインの設備増強に伴う製造停止期間発生の影響で、主力の茶系飲料が減収となった。

 産業用部材は売上高が同4.5%増の79億80百万円で営業利益が同2.6倍の2億17百万円だった。金属加工品のばね・座金製品が建設機械向けや自動車向けに好調だった。15年10月にアジア技研から譲り受けたスタッド事業の連結も寄与した。

 四半期別の業績推移を見ると、売上高は第1四半期117億50百万円、第2四半期120億81百万円、第3四半期118億90百万円、第4四半期120億46百万円、営業利益は46百万円、3億47百万円、4億23百万円、5億35百万円だった。

■18年3月期増収増益予想

 今期(18年3月期)連結業績予想(5月15日公表)は売上高が前期(17年3月期)比6.8%増の510億円、営業利益が同11.0%増の15億円、経常利益が同7.7%増の15億50百万円、純利益が同11.1%増の8億50百万円としている。ボトリングラインの生産設備増強や自動車・建設機械向けのばね・座金製品の復調もあり増収増益予想である。配当予想は前期と同額の年間10円(期末一括)で予想配当性向は27.8%となる。

 セグメント別(連結調整前)計画は、化学品の売上高が同9.3%増の225億円で営業利益が同3.4%増の8億円、ボトリングの売上高が同5.2%増の185億円で営業利益が同22.0%増の4億60百万円、産業用部材の売上高が同0.2%増の80億円で営業利益が同3.2%減の2億10百万円としている。

 自動車用緊急保安炎筒のガラス破壊機能付への交換促進、受託評価の設備増強と受注増による稼働率向上、ロケット打ち上げ数増加による過塩素酸アンモニウムの順調推移、ペットボトル飲料製造ラインの設備増強、耐火・耐熱金物製品の海外展開、建機・自動車用ばね・座金製品の生産能力増強などの効果を見込んでいる。

■株価は2月の年初来高値を更新、低PBRも見直して上値試す

 株価の動きを見ると、7月20日には2月の年初来高値を更新し、638円まで上伸した。

 7月20日の終値638円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS35円91銭で算出)は17〜18倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間10円で算出)は1.6%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1010円55銭で算出)は0.6倍近辺である。時価総額は約153億円である。

 週足チャートで見ると13週移動平均線が26週移動平均線を上抜いて先高感を強めている。0.6倍近辺の低PBRも見直して上値を試す展開が期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[06月28日更新]

カーリットホールディングスは戻り歩調、18年3月期増収増益予想で低PBRも見直し

 カーリットホールディングス<4275>(東1)は化学品事業を主力に、M&Aも積極活用して規模拡大や事業多様化を推進している。当社はロケット用固体推進薬原料を国内で唯一製造しており、宇宙関連銘柄の一つである。18年3月期増収増益予想である。積極的な事業展開で中期的に収益拡大が期待される。株価は調整一巡して戻り歩調だ。0.6倍近辺の低PBRも見直して2月の年初来高値を試す展開が期待される。

■化学品、ボトリング、産業用部材を展開、M&Aで規模拡大と事業多様化

 グループ収益基盤と総合力強化に向けたM&A戦略で、規模拡大と事業多様化を推進している。

 12年1月工業用塗料販売・塗装工事の富士商事を子会社化、12年8月耐火・耐熱金物製造販売の並田機工を子会社化、13年10月一級建築士事務所の総合設計を子会社化、14年2月各種スプリング製造・販売の東洋発條工業を子会社化、15年10月並田機工がアジア技研からスタッド事業を譲り受け、16年2月合成樹脂原材料販売の三協実業を子会社化、17年3月総合設計がエスディーネットワークを子会社化した。

 17年3月期売上高構成比は、化学品事業(産業用爆薬、自動車用緊急保安炎筒、信号炎管、危険性評価試験受託、二次電池試験受託、ロケット固体推進薬原料などの化成品関連、電子材料・機能性材料など)43%、ボトリング事業37%、産業用部材事業(半導体用シリコンウェーハ、研削材、耐火・耐熱金物・スプリングワッシャーなど)17%、その他3%である。

 化学品事業の自動車用緊急保安炎筒は新車装着用・車検交換用を展開し、国内市場シェアは約8〜9割と想定されている。ボトリング事業は伊藤園<2593>向けが主力である。産業用部材事業の半導体用シリコンウェーハは小口径4〜6インチのニッチ市場を主力としている。

 海外は並田機工がベトナムで耐火・耐熱金物を製造販売する子会社を設立した。当社グループにとってASEAN地域における初の生産拠点である。

■中期経営計画「礎100」で事業基盤確立を推進

 中期経営計画「礎100」では、18年の創業100周年を迎え、次の100年の礎となる事業基盤確立を推進する方針としている。

 基本戦略には、成長基盤強化(新商品・新規事業の創出と育成、M&Aや資本・技術提携)、収益基盤強化(経営資源の有効配分、新商品開発のスピードアップ)、グループ経営基盤強化(グループシナジーの最大化、子会社・事業の再編・統廃合、R&Dの新体制構築、海外展開の強化、CSR経営の推進)を掲げている。

 新商品・新規事業の創出と育成に関しては、H−Uロケット用など高エネルギー化学物質の宇宙産業への展開、環境・エネルギー関連における次世代電池用材料への展開、ライフサイエンス分野のヘルスケア材料におけるバイオリファイナリー製品展開、サーモグラフィー用材料の車載向けへの展開など重点分野を一段と強化する。

 15年7月にはR&Dセンターとグループ会社のシリコンテクノロジーが、サーモグラフィー用材料分野への参入を発表した。車載、セキュリティ、エネルギーマネジメントなどで使用されるサーモグラフィー用材料分野の非冷却赤外線カメラ市場は拡大が予想されているため、低コストで大量供給が可能なシリコンをベースに高性能結晶材料を開発し、国内外の複数の企業とサンプルテストを実施して良好な結果が得られている。

 15年8月には、日本カーリットが同社所有の水力発電所である広桃(こうとう)発電所(群馬県前橋市)の大規模更新工事の実施を決定した。工事完了は17年度。投資額は約23億円の予定である。

 17年2月には子会社の東洋発條工業が300tサーボプレス機を導入したとリリースしている。より複雑で難易度の高い加工や大型サイズの部品の製造が可能となる。製品ラインナップの拡充を図り、同社の新たな事業の柱とする計画だ。

 なお目標数値については5月15日に修正を発表し、18年度売上高540億円、営業利益24億円、営業利益率4%とした。事業環境の変化で目標値を引き下げた。

■17年3月期増収増益

 前期(17年3月期)の連結業績は売上高が前々期(16年3月期)比3.0%増の477億67百万円、営業利益が同8.1%増の13億51百万円、経常利益が同8.2%増の14億39百万円、純利益が同1.5%増の7億65百万円だった。

 新規連結や産業用部材事業の損益改善も寄与して増収増益だった。売上総利益は同7.1%増加し、売上総利益率は16.0%で同0.6ポイント上昇した。販管費は同6.9%増加し、販管費比率は13.2%で同0.5ポイント上昇した。特別損失では固定資産除却損1億32百万円、減損損失1億23百万円を計上した。

 ROEは3.3%で同0.2ポイント低下、自己資本比率は48.4%で同0.4ポイント上昇した。配当は前々期と同額の年間10円(期末一括)とした。配当性向は30.9%である。

 セグメント別(連結調整前)に見ると、化学品は売上高が同4.9%増の205億79百万円で営業利益が同17.1%増の7億74百万円だった。16年2月連結子会社化した合成樹脂原料商社の三協実業も寄与して増収増益だった。自動車用緊急保安炎筒は車検交換用が減少したが、新車装着用が増加し、全体として微増だった。受託評価分野は減収だった。ロケット固体推進薬の原料である過塩素酸アンモニウムは横ばいだった。電子材料分野では機能性高分子コンデンサ向けピロール関連製品などが増収だった。

 ボトリングは売上高が同1.1%減の175億88百万円で営業利益が同9.0%減の3億77百万円だった。ペットボトルラインの設備増強に伴う製造停止期間発生の影響で、主力の茶系飲料が減収となった。

 産業用部材は売上高が同4.5%増の79億80百万円で営業利益が同2.6倍の2億17百万円だった。金属加工品のばね・座金製品が建設機械向けや自動車向けに好調だった。15年10月にアジア技研から譲り受けたスタッド事業も寄与した。

 四半期別の業績推移を見ると、売上高は第1四半期117億50百万円、第2四半期120億81百万円、第3四半期118億90百万円、第4四半期120億46百万円、営業利益は46百万円、3億47百万円、4億23百万円、5億35百万円だった。

■18年3月期増収増益予想

 今期(18年3月期)連結業績予想(5月15日公表)は売上高が前期(17年3月期)比6.8%増の510億円、営業利益が同11.0%増の15億円、経常利益が同7.7%増の15億50百万円、純利益が同11.1%増の8億50百万円としている。

 ボトリングラインの増強工事や自動車・建設機械向けのばね・座金製品の復調もあり増収増益予想である。配当予想は前期と同額の年間10円(期末一括)で予想配当性向は27.8%となる。連結配当性向の目標は20〜30%としている。

 セグメント別(連結調整前)計画は、化学品の売上高が同9.3%増の225億円で営業利益が同3.4%増の8億円、ボトリングの売上高が同5.2%増の185億円で営業利益が同22.0%増の4億60百万円、産業用部材の売上高が同0.2%増の80億円で営業利益が同3.2%減の2億10百万円としている。

 自動車用緊急保安炎筒のガラス破壊機能付への交換促進、受託評価の設備増強と受注増による稼働率向上、ロケット打ち上げ数増加による過塩素酸アンモニウムの順調推移、ペットボトル飲料製造ラインの設備増強、耐火・耐熱金物製品の海外展開、建機・自動車用ばね・座金製品の生産能力増強などの効果を見込んでいる。

■株価は調整一巡して戻り歩調、低PBRも見直して2月の年初来高値試す

 株価の動きを見ると、調整一巡して戻り歩調だ。4月の年初来安値528円から切り返して6月26日には595円まで上伸した。

 6月26日の終値594円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS35円91銭で算出)は16〜17倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間10円で算出)は1.7%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1010円55銭で算出)は0.6倍近辺である。時価総額は約143億円である。

 週足チャートで見ると26週移動平均線を回復して下値を切り上げている。調整が一巡し、0.6倍近辺の低PBRも見直して2月の年初来高値626円を試す展開が期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[05月26日更新]

カーリットホールディングスは調整一巡して戻り試す、18年3月期増収増益予想で0.6倍近辺の低PBRも見直し

 カーリットホールディングス<4275>(東1)は化学品事業を主力に、M&Aも積極活用して規模拡大や事業多様化を推進している。当社はロケット用固体推進薬原料を国内で唯一製造しており、宇宙関連銘柄の一つである。18年3月期増収増益予想である。積極的な事業展開で中期的に収益拡大が期待される。株価は調整一巡し、0.6倍近辺の低PBRも見直して戻りを試す展開が期待される。

■化学品、ボトリング、産業用部材を展開、M&Aで規模拡大と事業多様化

 グループ収益基盤と総合力強化に向けたM&A戦略で、規模拡大と事業多様化を推進している。

 12年1月工業用塗料販売・塗装工事の富士商事、12年8月耐火・耐熱金物製造販売の並田機工、13年10月一級建築士事務所の総合設計、14年2月各種スプリング製造・販売の東洋発條工業を子会社化した。15年10月並田機工がアジア技研(北九州市)からスタッド事業を譲り受け、アジア技研(大阪市)を新設して承継した。16年2月合成樹脂原材料販売の三協実業を子会社化した。17年3月には連結子会社の総合設計がエスディーネットワークを子会社化した。

 17年3月期売上高構成比は、化学品事業(産業用爆薬、自動車用緊急保安炎筒、信号炎管、危険性評価試験受託、二次電池試験受託、ロケット固体推進薬原料などの化成品関連、電子材料・機能性材料など)43%、ボトリング事業37%、産業用部材事業(半導体用シリコンウェーハ、研削材、耐火・耐熱金物・スプリングワッシャーなど)17%、その他3%である。

 化学品事業の自動車用緊急保安炎筒は新車装着用・車検交換用を展開し、国内市場シェアは約8〜9割と想定されている。ボトリング事業は伊藤園<2593>向けが主力である。産業用部材事業の半導体用シリコンウェーハは小口径4〜6インチのニッチ市場を主力としている。

 海外は並田機工がベトナムで耐火・耐熱金物を製造販売する子会社を設立した。当社グループにとってASEAN地域における初の生産拠点とである。

■中期経営計画「礎100」で事業基盤確立を推進

 中期経営計画「礎100」では、18年の創業100周年を迎え、次の100年の礎となる事業基盤確立を推進する方針としている。

 基本戦略には、成長基盤強化(新商品・新規事業の創出と育成、M&Aや資本・技術提携)、収益基盤強化(経営資源の有効配分、新商品開発のスピードアップ)、グループ経営基盤強化(グループシナジーの最大化、子会社・事業の再編・統廃合、R&Dの新体制構築、海外展開の強化、CSR経営の推進)を掲げている。

 新商品・新規事業の創出と育成に関しては、H−Uロケット用など高エネルギー化学物質の宇宙産業への展開、環境・エネルギー関連における次世代電池用材料への展開、ライフサイエンス分野のヘルスケア材料におけるバイオリファイナリー製品展開、サーモグラフィー用材料の車載向けへの展開など重点分野を一段と強化する。

 15年7月にはR&Dセンターとグループ会社のシリコンテクノロジーが、サーモグラフィー用材料分野への参入を発表した。車載、セキュリティ、エネルギーマネジメントなどで使用されるサーモグラフィー用材料分野の非冷却赤外線カメラ市場は拡大が予想されているため、低コストで大量供給が可能なシリコンをベースに高性能結晶材料を開発し、国内外の複数の企業とサンプルテストを実施して良好な結果が得られている。

 15年8月には、日本カーリットが同社所有の水力発電所である広桃(こうとう)発電所(群馬県前橋市)の大規模更新工事の実施を決定した。工事完了は17年度。投資額は約23億円の予定である。

 17年2月には子会社の東洋発條工業が300tサーボプレス機を導入したとリリースしている。より複雑で難易度の高い加工や大型サイズの部品の製造が可能となる。製品ラインナップの拡充を図り、同社の新たな事業の柱とする計画だ。

 なお目標数値については5月15日に修正を発表し、18年度売上高540億円、営業利益24億円、営業利益率4%とした。事業環境の変化で目標値を引き下げた。

■17年3月期増収増益

 5月15日発表した前期(17年3月期)の連結業績は、売上高が前々期(16年3月期)比3.0%増の477億67百万円、営業利益が同8.1%増の13億51百万円、経常利益が同8.2%増の14億39百万円、純利益が同1.5%増の7億65百万円だった。

 新規連結や産業用部材事業の損益改善も寄与して増収増益だった。売上総利益は同7.1%増加し、売上総利益率は16.0%で同0.6ポイント上昇した。販管費は同6.9%増加し、販管費比率は13.2%で同0.5ポイント上昇した。特別損失では固定資産除却損1億32百万円、減損損失1億23百万円を計上した。

 ROEは3.3%で同0.2ポイント低下、自己資本比率は48.4%で同0.4ポイント上昇した。配当は前々期と同額の年間10円(期末一括)とした。配当性向は30.9%である。

 セグメント別(連結調整前)に見ると、化学品は売上高が同4.9%増の205億79百万円で営業利益が同17.1%増の7億74百万円だった。16年2月連結子会社化した合成樹脂原料商社の三協実業も寄与して増収増益だった。自動車用緊急保安炎筒は車検交換用が減少したが、新車装着用が増加し、全体として微増だった。受託評価分野は減収だった。ロケット固体推進薬の原料である過塩素酸アンモニウムは横ばいだった。電子材料分野では機能性高分子コンデンサ向けピロール関連製品などが増収だった。

 ボトリングは売上高が同1.1%減の175億88百万円で営業利益が同9.0%減の3億77百万円だった。ペットボトルラインの設備増強に伴う製造停止期間発生の影響で、主力の茶系飲料が減収となった。

 産業用部材は売上高が同4.5%増の79億80百万円で営業利益が同2.6倍の2億17百万円だった。金属加工品のばね・座金製品が建設機械向けや自動車向けに好調だった。15年10月にアジア技研から譲り受けたスタッド事業も寄与した。

 四半期別の業績推移を見ると、売上高は第1四半期117億50百万円、第2四半期120億81百万円、第3四半期118億90百万円、第4四半期120億46百万円、営業利益は46百万円、3億47百万円、4億23百万円、5億35百万円だった。

■18年3月期増収増益予想

 今期(18年3月期)連結業績予想(5月15日公表)は売上高が前期(17年3月期)比6.8%増の510億円、営業利益が同11.0%増の15億円、経常利益が同7.7%増の15億50百万円、純利益が同11.1%増の8億50百万円としている。

 建設機械関連が堅調に推移し、ボトリングの回復やM&A子会社も寄与して増収増益予想である。配当予想は前期と同額の年間10円(期末一括)で、予想配当性向は27.8%となる。連結配当性向の目標は20〜30%としている。

■株価は調整一巡、低PBRも見直して戻り試す

 株価の動きを見ると、地合い悪化が影響した4月13日の年初来安値528円から切り返している。調整が一巡したようだ。

 5月25日の終値569円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS35円91銭で算出)は15〜16倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間10円で算出)は1.8%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1010円55銭で算出)は0.6倍近辺である。時価総額は約137億円である。

 週足チャートで見ると26週移動平均線を回復した。調整一巡し、0.6倍近辺の低PBRも見直して戻りを試す展開が期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[02月07日更新]

カーリットホールディングスは17年3月期第3四半期累計が増収増益、通期減益予想だが増額余地

 カーリットホールディングス<4275>(東1)は、化学品事業を主力に、M&Aも積極活用して規模拡大や事業多角化を推進している。当社はロケット用固体推進薬原料を国内で唯一製造しており、宇宙関連銘柄の一つである。2月2日発表した17年3月期第3四半期累計連結業績は増収増益だった。通期は研究開発費を含む販管費の増加や新興国景気減速、設備投資による償却負担増加などで減益予想だが増額余地がありそうだ。また積極的な事業展開で中期的に収益拡大が期待される。株価は昨年来高値圏で堅調だ。0.6倍近辺の低PBRも見直して上値を試す展開が期待される。

■化学品、ボトリング、産業用部材を展開、M&Aで規模拡大と事業多角化

 日本カーリットが株式移転で設立した持株会社である。グループ収益基盤と総合力強化に向けたM&A戦略で規模拡大と事業多角化を推進している。

 12年1月工業用塗料販売・塗装工事の富士商事、12年8月耐火・耐熱金物製造販売の並田機工、13年10月一級建築士事務所の総合設計、14年2月各種スプリング製造・販売の東洋発條工業を子会社化した。15年10月並田機工がアジア技研(北九州市)からスタッド事業(スタッドおよび溶接機械製造販売等)を譲り受け、アジア技研(大阪市)を新設して承継した。16年2月合成樹脂原材料販売の三協実業を子会社化した。

 16年3月期の売上高構成比は、化学品事業(産業用爆薬、自動車用緊急保安炎筒、信号炎管、危険性評価試験受託、二次電池試験受託、化成品関連、電子材料・機能性材料など)40%、ボトリング事業38%、産業用部材事業(半導体用シリコンウェーハ、研削材、耐火・耐熱金物・スプリングワッシャーなど)19%、その他3%である。

 化学品事業の自動車用緊急保安炎筒は新車装着用・車検交換用を展開し、トップシェアを維持している。ボトリング事業は伊藤園<2593>向けが主力だ。産業用部材事業の半導体用シリコンウェーハは小口径4〜6インチのニッチ市場を主力としている。

 海外は並田機工がベトナムで耐火・耐熱金物を製造販売する子会社を設立した。当社グループにとってASEAN地域における初の生産拠点となる。

■現中期経営計画「礎100」で事業基盤確立を推進

 15年2月策定の中期経営計画「礎100」では、18年の創業100周年を迎え、次の100年企業の礎となる事業基盤確立を推進する。目標数値として18年度の売上高650億円、営業利益35億円、15年度〜18年度4年間合計の設備投資額200億円を掲げた。中長期目標は24年度までに売上高1000億円としている。

 基本戦略としては、成長基盤強化(新商品・新規事業の創出と育成、M&Aや資本・技術提携など)、収益基盤強化(経営資源の有効配分、新商品開発のスピードアップなど)、グループ経営基盤強化(グループシナジーの最大化、子会社・事業の再編・統廃合、R&Dの新体制構築、海外展開の強化、CSR経営の推進など)を掲げている。

 新商品・新規事業の創出と育成に関しては、H−Uロケット用など高エネルギー化学物質の宇宙産業への展開、環境・エネルギー関連における次世代電池用材料への展開、ライフサイエンス分野のヘルスケア材料におけるバイオリファイナリー製品展開、サーモグラフィー用材料の車載向けへの展開など重点分野を一段と強化する。

 15年7月にはR&Dセンターとグループ会社のシリコンテクノロジーが、サーモグラフィー用材料分野への参入を発表した。車載、セキュリティ、エネルギーマネジメントなどで使用されるサーモグラフィー用材料分野の非冷却赤外線カメラ市場は拡大が予想されているため、低コストで大量供給が可能なシリコンをベースに高性能結晶材料を開発し、国内外の複数の企業とサンプルテストを実施して良好な結果が得られている。

 15年8月には日本カーリットが同社所有の水力発電所である広桃(こうとう)発電所(群馬県前橋市)の大規模更新工事の実施を決定した。工事完了は17年度。投資額は約23億円の予定である。

 また2月2日には子会社の東洋発條工業が300tサーボプレス機を導入したとリリースしている。より複雑で難易度の高い加工や大型サイズの部品の製造が可能となる。製品ラインナップの拡充を図り、同社の新たな事業の柱とする計画だ。

■第1四半期はボトリング事業の定期メンテナンスが影響する収益構造

 四半期別業績推移を見ると、15年3月期は売上高が第1四半期106億67百万円、第2四半期115億52百万円、第3四半期110億29百万円、第4四半期128億61百万円、営業利益が54百万円の赤字、2億67百万円、3億82百万円、6億04百万円、16年3月期は売上高が107億20百万円、119億38百万円、114億81百万円、122億39百万円、営業利益が29百万円の赤字、4億66百万円、3億62百万円、4億51百万円だった。第1四半期はボトリング事業における定期メンテナンスが影響する収益構造だ。

 16年3月期は固定資産売却益が一巡して最終減益だが、M&Aによる新規連結も寄与して15年3月期比営業増益・経常増益だった。売上総利益は同4.7%増加し、売上総利益率は15.4%で同0.6ポイント上昇した。販管費は同4.8%増加し、販管費比率は12.7%で同0.5ポイント上昇した。ROEは3.5%で同1.9ポイント低下、自己資本比率は48.0%で同2.2ポイント上昇した。配当性向は30.2%だった。連結配当性向の目標は20〜30%としている。

 セグメント別(連結調整前)の動向を見ると、化学品は売上高が同11.9%増の183億57百万円で営業利益が同73.7%増の6億47百万円、ボトリングは売上高が同6.9%減の177億88百万円で営業利益が同2.7倍の4億14百万円、産業用部材は売上高が同2.7%減の89億07百万円で営業利益が同78.7%減の96百万円だった。

■17年3月期第3四半期累計は増収増益

 2月2日発表した今期(17年3月期)第3四半期累計(4〜12月)連結業績は、売上高が前年同期比4.6%増の357億21百万円、営業利益が同2.1%増の8億16百万円、経常利益が同6.8%増の9億38百万円、純利益が同3.5%増の5億30百万円だった。

 三協実業などの新規連結も寄与して増収となり、産業用部材事業の損益が大幅改善した。売上総利益は同7.5%増加し、売上総利益率は15.4%で同0.4ポイント上昇した。販管費は同8.5%増加し、販管費比率は13.1%で同0.5ポイント上昇した。

 セグメント別(連結調整前)に見ると、化学品は売上高が同8.0%増の151億97百万円で営業利益が同5.5%増の5億15百万円だった。化薬分野の産業用爆薬、化成品分野のパルプ漂白用塩素酸ナトリウム、除草剤、電子材料分野の機能性コンデンサ向けピロール関連製品などが増収となり、16年2月連結子会社化した三協実業も寄与した。自動車用緊急保安炎筒は新車装着用が増加したが、車検交換用が減少し、全体として減収だった。受託評価分野は危険性評価試験、電池試験とも減収だった。固体推進薬の原料である過塩素酸アンモニウムはH−Uロケット打ち上げ回数減少で減収だった。電子材料分野では電気二重層キャパシタ用電解液およびアルミ電解コンデンサ用材料は海外向けが低迷した。

 ボトリングは売上高が同1.7%増の137億65百万円となり、営業利益が同11.7%増の3億60百万円だった。主力の茶系飲料が堅調で、缶珈琲が新製品販売増と販売エリア拡大で増収だった。利益面では定期修理期間短縮も寄与した。産業用部材は売上高が同5.4%増の59億39百万円となり、営業利益が同2.9倍の1億50百万円だった。金属加工品のリテーナ、ばね・座金製品などが増収だった。15年10月にアジア技研から譲り受けたスタッド事業も寄与した。

 四半期別の業績推移を見ると、売上高は第1四半期117億50百万円、第2四半期120億81百万円、第3四半期118億90百万円、営業利益は46百万円、3億47百万円、4億23百万円だった。

■17年3月期通期は減益予想だが増額余地、中期的に収益拡大期待

 今期(17年3月期)通期の連結業績予想は前回予想(5月16日公表)を据え置いて、売上高が前期(16年3月期)比10.0%増の510億円、営業利益が同4.0%減の12億円、経常利益が同2.3%減の13億円、純利益が同13.8%減の6億50百万円としている。配当予想は前期と同額の年間10円(期末一括)で予想配当性向は36.4%となる。

 M&A子会社の通期連結も寄与して増収だが、中期計画で打ち立てている先行投資や中国など新興国の景気減速や為替の影響など不透明な事業環境を考慮して減益予想としている。なお通期予想に対する第3四半期累計の進捗率は売上高が70.0%、営業利益が68.0%、経常利益が72.2%、純利益が81.5%である。産業用部材事業の損益が改善基調であることも考慮すれば、通期予想に増額余地がありそうだ。

 中期的には緊急脱出用ガラス破壊機能付き自動車用緊急保安炎筒「ハイフレヤープラスピック」の拡販、2次電池充放電受託試験の収益向上、グループ全体のコスト削減、そしてM&Aを含む積極的な事業展開で収益拡大が期待される。

■株価は昨年来高値圏で堅調、低PBRも見直して上値試す

 株価の動きを見ると、昨年来高値圏560円近辺で堅調に推移している。そして徐々に下値を切り上げている。

 2月3日の終値562円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS27円47銭で算出)は20〜21倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間10円で算出)は1.8%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS948円40銭で算出)は0.6倍近辺である。時価総額は約135億円である。

 日足チャートで見ると25日移動平均線、週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインの形だ。0.6倍近辺の低PBRも見直して上値を試す展開が期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[01月06日更新]

カーリットホールディングスはM&Aも活用して規模拡大や事業多角化を積極推進、中期収益拡大期待

 カーリットホールディングス<4275>(東1)は、化学品事業を主力に、M&Aも積極活用して規模拡大や事業多角化を推進している。当社はロケット用固体推進薬原料を国内で唯一製造しており、宇宙関連銘柄の一つである。17年3月期は研究開発費を含む販管費の増加や新興国景気減速、設備投資による償却負担増加などで減益予想だが、積極的な事業展開で中期的に収益拡大が期待される。株価は昨年来高値圏で堅調な動きだ。0.6倍近辺の低PBRも見直し材料で上値を試す展開が期待される。

■化学品、ボトリング、産業用部材を展開、M&Aで規模拡大と事業多角化

 日本カーリットが株式移転で設立した持株会社である。グループ収益基盤と総合力強化に向けたM&A戦略で規模拡大と事業多角化を推進している。

 12年1月工業用塗料販売・塗装工事の富士商事、12年8月耐火・耐熱金物製造販売の並田機工、13年10月一級建築士事務所の総合設計、14年2月各種スプリング製造・販売の東洋発條工業を子会社化した。15年10月並田機工がアジア技研(北九州市)からスタッド事業(スタッドおよび溶接機械製造販売等)を譲り受け、アジア技研(大阪市)を新設して承継した。16年2月合成樹脂原材料販売の三協実業を子会社化した。

 16年3月期の売上高構成比は、化学品事業(産業用爆薬、自動車用緊急保安炎筒、信号炎管、危険性評価試験受託、二次電池試験受託、化成品関連、電子材料・機能性材料など)40%、ボトリング事業38%、産業用部材事業(半導体用シリコンウェーハ、研削材、耐火・耐熱金物・スプリングワッシャーなど)19%、その他3%である。

 化学品事業の自動車用緊急保安炎筒は新車装着用・車検交換用を展開し、トップシェアを維持している。ボトリング事業は伊藤園<2593>向けが主力だ。産業用部材事業の半導体用シリコンウェーハは小口径4〜6インチのニッチ市場を主力としている。

 16年4月には完全子会社の日本カーリット、日本研削砥粒、第一薬品興業の3社を合併(存続会社および新商号は日本カーリット)した。経営資源の集約、経営の一層の合理化、事業展開・業務運営の一体化を図る。合併に伴い、今期より報告セグメントの区分変更を行っている。

 海外は並田機工がベトナムで耐火・耐熱金物を製造販売する子会社を設立した。当社グループにとってASEAN地域における初の生産拠点となる。

■現中期経営計画「礎100」で事業基盤確立を推進

 15年2月策定の中期経営計画「礎100」では、18年の創業100周年を迎え、次の100年企業の礎となる事業基盤確立を推進する。目標数値として18年度の売上高650億円、営業利益35億円、15年度〜18年度4年間合計の設備投資額200億円を掲げた。中長期目標は24年度までに売上高1000億円としている。

 基本戦略としては、成長基盤強化(新商品・新規事業の創出と育成、M&Aや資本・技術提携など)、収益基盤強化(経営資源の有効配分、新商品開発のスピードアップなど)、グループ経営基盤強化(グループシナジーの最大化、子会社・事業の再編・統廃合、R&Dの新体制構築、海外展開の強化、CSR経営の推進など)を掲げている。

 新商品・新規事業の創出と育成に関しては、H−Uロケット用など高エネルギー化学物質の宇宙産業への展開、環境・エネルギー関連における次世代蓄電デバイスへの展開、ライフサイエンス分野のヘルスケア材料におけるバイオリファイナリー関連への展開、遠赤外線カメラ用レンズ材料、無機機能材料の車載向けへの展開など重点分野を一段と強化する。

 15年7月にはR&Dセンターとグループ会社のシリコンテクノロジーが、サーモグラフィー用材料分野への参入を発表した。車載、セキュリティ、エネルギーマネジメントなどで使用されるサーモグラフィー用材料分野の非冷却赤外線カメラ市場は拡大が予想されているため、低コストで大量供給が可能なシリコンをベースに高性能結晶材料を開発し、国内外の複数の企業とサンプルテストを実施して良好な結果が得られている。

 15年8月には日本カーリットが同社所有の水力発電所である広桃(こうとう)発電所(群馬県前橋市)の大規模更新工事の実施を決定した。工事完了は17年度、投資額は約23億円の予定である。

■第1四半期はボトリング事業の定期メンテナンスが影響する収益構造

 四半期別業績推移を見ると、15年3月期は売上高が第1四半期106億67百万円、第2四半期115億52百万円、第3四半期110億29百万円、第4四半期128億61百万円、営業利益が54百万円の赤字、2億67百万円、3億82百万円、6億04百万円、16年3月期は売上高が107億20百万円、119億38百万円、114億81百万円、122億39百万円、営業利益が29百万円の赤字、4億66百万円、3億62百万円、4億51百万円だった。第1四半期はボトリング事業における定期メンテナンスが影響する収益構造だ。

 16年3月期は固定資産売却益が一巡して最終減益だが、M&Aによる新規連結も寄与して15年3月期比営業増益・経常増益だった。売上総利益は同4.7%増加し、売上総利益率は15.4%で同0.6ポイント上昇した。販管費は同4.8%増加し、販管費比率は12.7%で同0.5ポイント上昇した。ROEは3.5%で同1.9ポイント低下、自己資本比率は48.0%で同2.2ポイント上昇した。配当性向は30.2%だった。連結配当性向の目標は20〜30%としている。

 セグメント別(連結調整前)の動向を見ると、化学品は売上高が同11.9%増の183億57百万円で営業利益が同73.7%増の6億47百万円、ボトリングは売上高が同6.9%減の177億88百万円で営業利益が同2.7倍の4億14百万円、産業用部材は売上高が同2.7%減の89億07百万円で営業利益が同78.7%減の96百万円だった。

■17年3月期第2四半期累計は販管費増加で減益だが売上総利益率上昇

 今期(17年3月期)第2四半期累計(4〜9月)の連結業績は、売上高が前年同期比5.2%増の238億31百万円、営業利益が同10.1%減の3億93百万円、経常利益が同7.4%減の4億43百万円、純利益が同4.3%減の2億54百万円だった。

 三協実業などの新規連結も寄与して増収となり、産業用部材事業の損益が大幅改善したが、研究開発費を含む販管費の増加などで減益だった。売上総利益は同7.6%増加し、売上総利益率は14.8%で同0.3ポイント上昇した。販管費は同10.3%増加し、販管費比率は13.1%で同0.6ポイント上昇した。

 セグメント別(連結調整前)に見ると、化学品は売上高が同8.6%増の103億28百万円で営業利益が同0.5%減の2億67百万円だった。化薬分野の産業用爆薬、化成品分野のパルプ漂白用塩素酸ナトリウム、除草剤、電子材料分野の機能性コンデンサ向けピロール関連製品、セラミック材料分野の研削材などが増収となり、16年2月連結子会社化した三協実業も寄与した。自動車用緊急保安炎筒は新車装着用が増加したが、車検交換用が減少し、全体として減収だった。受託評価分野は危険性評価試験、電池試験とも減収だった。固体推進薬の原料である過塩素酸アンモニウムはH−Uロケット打ち上げ回数減少で減収だった。電気二重層キャパシタ用電解液およびアルミ電解コンデンサ用材料は海外向けが低迷した。

 ボトリングは売上高が同1.4%増の90億57百万円で営業利益が同10.8%増の1億20百万円だった。主力の茶系飲料が堅調で、缶珈琲、委託品の炭酸飲料も好調だった。産業用部材は売上高が同6.3%増の38億95百万円で営業利益が同4.0倍の75百万円だった。金属加工品のリテーナ、ばね・座金製品などが増収だった。15年10月アジア技研から譲り受けたスタッド事業も寄与した。

 四半期別の業績推移を見ると、売上高は第1四半期117億50百万円、第2四半期120億81百万円、営業利益は46百万円、3億47百万円だった。

■17年3月期通期は減益予想だが中期的に収益拡大期待

 今期(17年3月期)通期の連結業績予想(5月16日公表)については、売上高が前期(16年3月期)比10.0%増の510億円、営業利益が同4.0%減の12億円、経常利益が同2.3%減の13億円、純利益が同13.8%減の6億50百万円としている。配当予想は前期と同額の年間10円(期末一括)で予想配当性向は36.4%となる。

 M&A子会社の通期連結も寄与して増収だが、中期計画で打ち立てている先行投資や中国など新興国の景気減速や為替の影響など不透明な事業環境を考慮して減益予想としている。なお通期予想に対する第2四半期累計の進捗率は売上高が46.7%、営業利益が32.8%、経常利益が34.1%、純利益が39.1%である。やや低水準の形だが、第1四半期はボトリング事業における定期修理が影響して低水準となることや、産業用部材事業の損益が改善基調であることも考慮すれば、通期予想は達成可能だろう。

 中期的には緊急脱出用ガラス破壊機能付き自動車用緊急保安炎筒「ハイフレヤープラスピック」の拡販、2次電池充放電受託試験の収益化、グループ全体のコスト削減、そしてM&Aを含む積極的な事業展開で収益拡大が期待される。

■株価は昨年来高値圏で堅調、低PBRも見直し材料で上値試す

 株価の動きを見ると、16年12月の昨年来高値575円から一旦反落したが、その後も昨年来高値圏540円〜560円近辺で堅調な動きだ。

 1月5日の終値560円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS27円47銭で算出)は20〜21倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間10円で算出)は1.8%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS948円40銭で算出)は0.6倍近辺である。時価総額は約135億円である。

 週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインとなって上昇トレンドの形だ。0.6倍近辺の低PBRも見直し材料で上値を試す展開が期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[12月21日更新]

カーリットホールディングスは事業多角化で中期収益拡大期待、低PBRも見直して上値試す

 カーリットホールディングス<4275>(東1)は、化学品事業を主力に、M&Aも積極活用して規模拡大や事業多角化を推進している。当社はロケット用固体推進薬原料を国内で唯一製造しており、宇宙関連銘柄の一つである。17年3月期は研究開発費を含む販管費の増加や新興国景気減速、為替影響などで減益予想だが、積極的な事業展開で中期的に収益拡大が期待される。株価は戻り歩調で年初来高値を更新した。0.6倍近辺の低PBRも見直して上値を試す展開だろう。

■化学品、ボトリング、産業用部材を展開、M&Aで事業多角化

 日本カーリットが株式移転で設立した持株会社である。グループ収益基盤と総合力強化に向けたM&A戦略で規模拡大と事業多角化を推進している。

 12年1月工業用塗料販売・塗装工事の富士商事、12年8月耐火・耐熱金物製造販売の並田機工、13年10月一級建築士事務所の総合設計、14年2月各種スプリング製造・販売の東洋発條工業を子会社化した。15年10月並田機工がアジア技研(北九州市)からスタッド事業(スタッドおよび溶接機械製造販売等)を譲り受け、アジア技研(大阪市)を新設して承継した。16年2月合成樹脂原材料販売の三協実業を子会社化した。

 16年3月期の売上高構成比は、化学品事業(産業用爆薬、自動車用緊急保安炎筒、信号炎管、危険性評価試験受託、二次電池試験受託、化成品関連、電子材料・機能性材料など)40%、ボトリング事業38%、産業用部材事業(半導体用シリコンウェーハ、研削材、耐火・耐熱金物・スプリングワッシャーなど)19%、その他3%である。

 化学品事業の自動車用緊急保安炎筒は新車装着用・車検交換用を展開し、国内市場シェアは約8〜9割と想定されている。ボトリング事業は伊藤園<2593>向けが主力だ。産業用部材事業の半導体用シリコンウェーハは小口径4〜6インチのニッチ市場を主力としている。

 16年4月には完全子会社の日本カーリット、日本研削砥粒、第一薬品興業の3社を合併(存続会社および新商号は日本カーリット)した。経営資源の集約、経営の一層の合理化、事業展開・業務運営の一体化を図る。合併に伴い、今期より報告セグメントの区分変更を行っている。

 海外は、並田機工がベトナムで耐火・耐熱金物を製造販売する子会社を設立した。当社グループにとってASEAN地域における初の生産拠点となる。

■現中期経営計画「礎100」で事業基盤確立を推進

 15年2月策定の中期経営計画「礎100」では、18年の創業100周年を迎え、次の100年企業の礎となる事業基盤確立を推進する。目標数値として18年度の売上高650億円、営業利益35億円、15年度〜18年度4年間合計の設備投資額200億円を掲げた。中長期目標は24年度までに売上高1000億円としている。

 基本戦略としては、成長基盤強化(新商品・新規事業の創出と育成、M&Aや資本・技術提携など)、収益基盤強化(経営資源の有効配分、新商品開発のスピードアップなど)、グループ経営基盤強化(グループシナジーの最大化、子会社・事業の再編・統廃合、R&Dの新体制構築、海外展開の強化、CSR経営の推進など)を掲げている。

 新商品・新規事業の創出と育成に関しては、H−Uロケット用など高エネルギー化学物質の宇宙産業への展開、環境・エネルギー関連における次世代蓄電デバイスへの展開、ライフサイエンス分野のヘルスケア材料におけるバイオリファイナリー関連への展開、遠赤外線カメラ用レンズ材料、無機機能材料の車載向けへの展開など重点分野を一段と強化する。

 15年7月にはR&Dセンターとグループ会社のシリコンテクノロジーが、サーモグラフィー用材料分野への参入を発表した。車載、セキュリティ、エネルギーマネジメントなどで使用されるサーモグラフィー用材料分野の非冷却赤外線カメラ市場は拡大が予想されているため、低コストで大量供給が可能なシリコンをベースに高性能結晶材料を開発し、国内外の複数の企業とサンプルテストを実施して良好な結果が得られている。

 15年8月には日本カーリットが同社所有の水力発電所である広桃(こうとう)発電所(群馬県前橋市)の大規模更新工事の実施を決定した。工事完了は17年度、投資額は約23億円の予定である。

■第1四半期はボトリング事業の定期メンテナンスが影響する収益構造

 四半期別業績推移を見ると、15年3月期は売上高が第1四半期106億67百万円、第2四半期115億52百万円、第3四半期110億29百万円、第4四半期128億61百万円、営業利益が54百万円の赤字、2億67百万円、3億82百万円、6億04百万円、16年3月期は売上高が107億20百万円、119億38百万円、114億81百万円、122億39百万円、営業利益が29百万円の赤字、4億66百万円、3億62百万円、4億51百万円だった。第1四半期はボトリング事業における定期メンテナンスが影響する収益構造だ。

 16年3月期は固定資産売却益が一巡して最終減益だが、M&Aによる新規連結も寄与して15年3月期比営業増益・経常増益だった。売上総利益は同4.7%増加し、売上総利益率は15.4%で同0.6ポイント上昇した。販管費は同4.8%増加し、販管費比率は12.7%で同0.5ポイント上昇した。ROEは3.5%で同1.9ポイント低下、自己資本比率は48.0%で同2.2ポイント上昇した。配当性向は30.2%だった。連結配当性向の目標は20〜30%としている。

 セグメント別(連結調整前)の動向を見ると、化学品は売上高が同11.9%増の183億57百万円で営業利益が同73.7%増の6億47百万円、ボトリングは売上高が同6.9%減の177億88百万円で営業利益が同2.7倍の4億14百万円、産業用部材は売上高が同2.7%減の89億07百万円で営業利益が同78.7%減の96百万円だった。

■17年3月期第2四半期累計は販管費増加で減益だが売上総利益率上昇

 今期(17年3月期)第2四半期累計(4〜9月)の連結業績は、売上高が前年同期比5.2%増の238億31百万円、営業利益が同10.1%減の3億93百万円、経常利益が同7.4%減の4億43百万円、純利益が同4.3%減の2億54百万円だった。

 三協実業などの新規連結も寄与して増収となり、産業用部材事業の損益が大幅改善したが、研究開発費を含む販管費の増加などで減益だった。売上総利益は同7.6%増加し、売上総利益率は14.8%で同0.3ポイント上昇した。販管費は同10.3%増加し、販管費比率は13.1%で同0.6ポイント上昇した。

 セグメント別(連結調整前)に見ると、化学品は売上高が同8.6%増の103億28百万円で営業利益が同0.5%減の2億67百万円だった。化薬分野の産業用爆薬、化成品分野のパルプ漂白用塩素酸ナトリウム、除草剤、電子材料分野の機能性コンデンサ向けピロール関連製品、セラミック材料分野の研削材などが増収となり、16年2月連結子会社化した三協実業も寄与した。自動車用緊急保安炎筒は新車装着用が増加したが、車検交換用が減少し、全体として減収だった。受託評価分野は危険性評価試験、電池試験とも減収だった。固体推進薬の原料である過塩素酸アンモニウムはH−Uロケット打ち上げ回数減少で減収だった。電気二重層キャパシタ用電解液およびアルミ電解コンデンサ用材料は海外向けが低迷した。

 ボトリングは売上高が同1.4%増の90億57百万円で営業利益が同10.8%増の1億20百万円だった。主力の茶系飲料が堅調で、缶珈琲、委託品の炭酸飲料も好調だった。産業用部材は売上高が同6.3%増の38億95百万円で営業利益が同4.0倍の75百万円だった。金属加工品のリテーナ、ばね・座金製品などが増収だった。15年10月アジア技研から譲り受けたスタッド事業も寄与した。

 四半期別の業績推移を見ると、売上高は第1四半期117億50百万円、第2四半期120億81百万円、営業利益は46百万円、3億47百万円だった。

■17年3月期通期は減益予想だが中期的に収益拡大期待

 今期(17年3月期)通期の連結業績予想(5月16日公表)については、売上高が前期(16年3月期)比10.0%増の510億円、営業利益が同4.0%減の12億円、経常利益が同2.3%減の13億円、純利益が同13.8%減の6億50百万円としている。配当予想は前期と同額の年間10円(期末一括)で予想配当性向は36.4%となる。

 M&A子会社の通期連結も寄与して増収だが、中期計画で打ち立てている先行投資や中国など新興国の景気減速や為替の影響など不透明な事業環境を考慮して減益予想としている。なお通期予想に対する第2四半期累計の進捗率は売上高が46.7%、営業利益が32.8%、経常利益が34.1%、純利益が39.1%である。やや低水準の形だが、第1四半期はボトリング事業における定期修理が影響して低水準となることや、産業用部材事業の損益が改善基調であることも考慮すれば、通期予想は達成可能だろう。

 中期的には緊急脱時ガラス破壊機能付き自動車用緊急保安炎筒「ハイフレヤープラスピック」の拡販、2次電池充放電受託試験の収益化、グループ全社のコスト削減、そしてM&Aを含む積極的な事業展開で収益拡大が期待される。

■株価は年初来高値更新、低PBRも見直して上値試す

 株価の動きを見ると基調転換して戻り歩調の展開だ。そして12月2日に575円まで上伸し、1月高値554円を突破して年初来高値を更新した。17年3月期減益予想は織り込み済みのようだ。

 12月20日の終値559円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS27円47銭で算出)は20倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間10円で算出)は1.8%近辺、そして前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS948円40銭で算出)は0.6倍近辺である。なお時価総額は約135億円である。

 週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインとなり、26週移動平均線も上向きに転じている。上昇トレンドだ。0.6倍近辺の低PBRも見直して上値を試す展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[12月07日更新]

カーリットホールディングスは下値切り上げて戻り試す、低PBR見直して中期収益拡大も期待

 カーリットホールディングス<4275>(東1)は、化学品事業を主力に、M&Aも積極活用して規模拡大や事業多様化を推進している。当社はロケット用固体推進薬原料を国内で唯一製造しており、宇宙関連銘柄の一つである。17年3月期第2四半期累計は販管費増加で減益だったが、売上総利益率は上昇した。通期は中期経営計画で掲げている先行投資の影響により減益予想だが、積極的な事業展開で中期的に収益拡大が期待される。株価は下値を切り上げている。12月2日に年初来高値を更新(575円)。17年3月期減益予想を織り込み、0.6倍近辺の低PBRも見直して戻りを試す展開だろう。

■化学品、ボトリング、産業用部材を展開、M&Aで事業多様化

 日本カーリットが株式移転で設立した持株会社である。グループ収益基盤と総合力強化に向けたM&A戦略で規模拡大と事業多角化を推進している。

 12年1月工業用塗料販売・塗装工事の富士商事、12年8月耐火・耐熱金物製造販売の並田機工、13年10月一級建築士事務所の総合設計、14年2月各種スプリング製造・販売の東洋発條工業を子会社化した。15年10月並田機工がアジア技研(北九州市)からスタッド事業(スタッドおよび溶接機械製造販売等)を譲り受け、アジア技研(大阪市)を新設して承継した。16年2月合成樹脂原材料販売の三協実業を子会社化した。

 16年3月期の売上高構成比は、化学品事業(産業用爆薬、自動車用緊急保安炎筒、信号炎管、危険性評価試験受託、二次電池試験受託、化成品関連、電子材料・機能性材料など)40%、ボトリング事業38%、産業用部材事業(半導体用シリコンウェーハ、研削材、耐火・耐熱金物・スプリングワッシャーなど)19%、その他3%である。

 化学品事業の自動車用緊急保安炎筒は新車装着用・車検交換用を展開し、国内市場シェアは約8〜9割と想定されている。ボトリング事業は伊藤園<2593>向けが主力だ。産業用部材事業の半導体用シリコンウェーハは小口径4〜6インチのニッチ市場を主力としている。

 16年4月には完全子会社の日本カーリット、日本研削砥粒、第一薬品興業の3社を合併(存続会社および新商号は日本カーリット)した。経営資源の集約、経営の一層の合理化、事業展開・業務運営の一体化を図る。合併に伴い、今期より報告セグメントの区分変更を行っている。

 海外は15年12月、並田機工がベトナムで耐火・耐熱金物を製造販売する子会社を設立(16年春設立、16年11月操業開始)すると発表した。当社グループにとってASEAN地域における初の生産拠点となる。

■現中期経営計画「礎100」で事業基盤確立を推進

 15年2月策定の中期経営計画「礎100」では、18年の創業100周年を迎え、次の100年企業の礎となる事業基盤確立を推進する。目標数値として18年度の売上高650億円、営業利益35億円、15年度〜18年度4年間合計の設備投資額200億円を掲げた。中長期目標は24年度までに売上高1000億円企業としている。

 基本戦略としては、成長基盤強化(新商品・新規事業の創出と育成、M&Aや資本・技術提携など)、収益基盤強化(経営資源の有効配分、新商品開発のスピードアップなど)、グループ経営基盤強化(グループシナジーの最大化、子会社・事業の再編・統廃合、R&Dの新体制構築、海外展開の強化、CSR経営の推進など)を掲げている。

 新商品・新規事業の創出と育成に関しては、H−Uロケット用など高エネルギー化学物質の宇宙産業への展開、環境・エネルギー関連における次世代蓄電デバイスへの展開、ライフサイエンス分野のヘルスケア材料におけるバイオリファイナリー関連への展開、遠赤外線カメラ用レンズ材料、無機機能材料の車載向けへの展開など重点分野を一段と強化する。

 15年7月にはR&Dセンターとグループ会社のシリコンテクノロジーが、サーモグラフィー用材料分野への参入を発表した。車載、セキュリティ、エネルギーマネジメントなどで使用されるサーモグラフィー用材料分野の非冷却赤外線カメラ市場は拡大が予想されているため、低コストで大量供給が可能なシリコンをベースに高性能結晶材料を開発し、国内外の複数の企業とサンプルテストを実施して良好な結果が得られている。

 15年8月には日本カーリットが同社所有の水力発電所である広桃(こうとう)発電所(群馬県前橋市)の大規模更新工事の実施を決定した。工事完了は17年度、投資額は約23億円の予定である。

■第1四半期はボトリング事業の定期メンテナンスが影響する収益構造

 四半期別業績推移を見ると、15年3月期は売上高が第1四半期106億67百万円、第2四半期115億52百万円、第3四半期110億29百万円、第4四半期128億61百万円、営業利益が54百万円の赤字、2億67百万円、3億82百万円、6億04百万円、16年3月期は売上高が107億20百万円、119億38百万円、114億81百万円、122億39百万円、営業利益が29百万円の赤字、4億66百万円、3億62百万円、4億51百万円だった。第1四半期はボトリング事業における定期メンテナンスが影響する収益構造だ。

 16年3月期は固定資産売却益が一巡して最終減益だが、M&Aによる新規連結も寄与して15年3月期比営業増益・経常増益だった。売上総利益は同4.7%増加し、売上総利益率は15.4%で同0.6ポイント上昇した。販管費は同4.8%増加し、販管費比率は12.7%で同0.5ポイント上昇した。ROEは3.5%で同1.9ポイント低下、自己資本比率は48.0%で同2.2ポイント上昇した。配当性向は30.2%だった。連結配当性向の目標は20〜30%としている。

 セグメント別(連結調整前)の動向を見ると、化学品は売上高が同11.9%増の183億57百万円で営業利益が同73.7%増の6億47百万円、ボトリングは売上高が同6.9%減の177億88百万円で営業利益が同2.7倍の4億14百万円、産業用部材は売上高が同2.7%減の89億07百万円で営業利益が同78.7%減の96百万円だった。

■17年3月期第2四半期累計は販管費増加で減益だが売上総利益率上昇

 今期(17年3月期)第2四半期累計(4〜9月)の連結業績は、売上高が前年同期比5.2%増の238億31百万円、営業利益が同10.1%減の3億93百万円、経常利益が同7.4%減の4億43百万円、純利益が同4.3%減の2億54百万円だった。

 三協実業などの新規連結も寄与して増収となり、産業用部材事業の損益が大幅改善したが、研究開発費を含む販管費の増加などで減益だった。売上総利益は同7.6%増加し、売上総利益率は14.8%で同0.3ポイント上昇した。販管費は同10.3%増加し、販管費比率は13.1%で同0.6ポイント上昇した。

 セグメント別(連結調整前)に見ると、化学品は売上高が同8.6%増の103億28百万円で営業利益が同0.5%減の2億67百万円だった。化薬分野の産業用爆薬、化成品分野のパルプ漂白用塩素酸ナトリウム、除草剤、電子材料分野の機能性コンデンサ向けピロール関連製品、セラミック材料分野の研削材などが増収となり、16年2月連結子会社化した三協実業も寄与した。自動車用緊急保安炎筒は新車装着用が増加したが、車検交換用が減少し、全体として減収だった。受託評価分野は危険性評価試験、電池試験とも減収だった。固体推進薬の原料である過塩素酸アンモニウムはH−Uロケット打ち上げ回数減少で減収だった。電気二重層キャパシタ用電解液およびアルミ電解コンデンサ用材料は海外向けが低迷した。

 ボトリングは売上高が同1.4%増の90億57百万円で営業利益が同10.8%増の1億20百万円だった。主力の茶系飲料が堅調で、缶珈琲、委託品の炭酸飲料も好調だった。産業用部材は売上高が同6.3%増の38億95百万円で営業利益が同4.0倍の75百万円だった。金属加工品のリテーナ、ばね・座金製品などが増収だった。15年10月にアジア技研から譲り受けたスタッド事業も寄与した。

 四半期別の業績推移を見ると、売上高は第1四半期117億50百万円、第2四半期120億81百万円、営業利益は46百万円、3億47百万円だった。

■17年3月期通期は減益予想だが中期的に収益拡大期待

 今期(17年3月期)通期の連結業績予想(5月16日公表)については、売上高が前期(16年3月期)比10.0%増の510億円、営業利益が同4.0%減の12億円、経常利益が同2.3%減の13億円、純利益が同13.8%減の6億50百万円としている。配当予想は前期と同額の年間10円(期末一括)で予想配当性向は36.4%となる。

 M&A子会社の通期連結も寄与して増収だが、中期計画で打ち立てている先行投資や中国など新興国の景気減速や為替の円高影響など不透明な事業環境を考慮して減益予想としている。なお通期予想に対する第2四半期累計の進捗率は売上高が46.7%、営業利益が32.8%、経常利益が34.1%、純利益が39.1%である。やや低水準の形だが、第1四半期はボトリング事業における定期修理が影響して低水準となることや、産業用部材事業の損益が改善基調であることも考慮すれば、通期予想は達成可能だろう。

 中期的には緊急脱出時ガラス破壊機能付き自動車用緊急保安炎筒「ハイフレヤープラスピック」の拡販、二次電池充放電受託試験の収益化、コスト削減、そしてM&Aを含む積極的な事業展開で収益拡大が期待される。

■株価は下値切り上げ、17年3月期減益予想織り込んで低PBR見直し

 株価の動きを見ると下値を切り上げて戻り歩調だ。12月2日に年初来高値を更新(575円)した。17年3月期減益予想は織り込み済みのようだ。

 12月6日の終値542円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS27円47銭で算出)は19〜20倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間10円で算出)は1.9%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS948円40銭で算出)は0.6倍近辺である。なお時価総額は約130億円である。

 週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインの上昇トレンドの形となった。基調転換を確認した形だ。17年3月期減益予想を織り込み、0.6倍近辺の低PBRも見直して戻りを試す展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[7月05日更新]

カーリットホールディングスの17年3月期は減益予想だが積極的な事業展開で中期的に収益拡大期待

 カーリットホールディングス<4275>(東1)は化学品事業を主力に、M&Aも活用して規模の拡大や事業の多様化を推進している。当社はロケット用固体推進薬原料を唯一製造しており、宇宙関連銘柄の一つである。17年3月期は中期経営計画で掲げている先行投資の影響により減益予想だが、積極的な事業展開で中期的に収益拡大が期待される。株価は地合い悪化の影響で急落したが売られ過ぎ感を強めている。0.5倍近辺の低PBRも注目され、市場が落ち着けば出直り展開だろう。

■化学品、ボトリング、産業用部材を展開、M&Aで事業多様化

 日本カーリットが株式移転で設立した純粋持株会社である。化学品事業(産業用爆薬、自動車用緊急保安炎筒、信号炎管、危険性評価試験受託、二次電池試験受託、化成品関連、電子材料・機能性材料など)、ボトリング事業、産業用部材事業(半導体用シリコンウェーハ、研削材、耐火・耐熱金物・スプリングワッシャーなど)を展開し、16年3月期売上高構成比は化学品39.6%、ボトリング38.4%、産業用部材19.2%、その他2.8%だった。

 化学品事業の自動車用緊急保安炎筒は新車装着用・車検交換用を展開し、国内市場シェアは約8〜9割と想定されている。ボトリング事業は伊藤園<2593>向けが主力だ。産業用部材事業の半導体用シリコンウェーハは小口径4〜6インチのニッチ市場を主力としている。海外は中国・上海、シンガポールに展開している。

 前中期経営計画「飛躍500」で「事業領域の拡大、市場の拡大、シェアの拡大という3つの拡大戦略により売上高500億円の化学会社への成長」を基本方針として、グループ収益基盤と総合力強化に向けたM&A戦略で事業の多角化を推進した。12年1月工業用塗料販売・塗装工事の富士商事、12年8月耐火・耐熱金物製造販売の並田機工、13年10月一級建築士事務所の総合設計、14年2月各種スプリング製造・販売の東洋発條工業を子会社化した。

■現中期経営計画「礎100」で事業基盤確立を推進

 15年2月策定の現中期経営計画「礎100」では、18年の創業100周年を迎え、次の100年企業の礎となる事業基盤確立を推進する。目標数値として18年度の売上高650億円、営業利益35億円、15年度〜18年度4年間合計の設備投資額200億円を掲げた。中長期目標は24年度までに売上高1000億円企業としている。なお、配当性向は20〜30%を目標としている。

 基本戦略としては、成長基盤強化(新商品・新規事業の創出と育成、M&Aや資本・技術提携など)、収益基盤強化(経営資源の有効配分、新商品開発のスピードアップなど)、グループ経営基盤強化(グループシナジーの最大化、子会社・事業の再編・統廃合、R&Dの新体制構築、海外展開の強化、CSR経営の推進など)を掲げている。

 新商品・新規事業の創出と育成に関しては、H−Uロケット用など高エネルギー化学物質の宇宙産業への展開、環境・エネルギー関連における次世代蓄電デバイスへの展開、ライフサイエンスのヘルスケア材料における医薬・農薬関連への展開、無機機能材料の車載向けへの展開など、重点分野を一段と強化する方針だ。

 15年7月にはR&Dセンターとグループ会社のシリコンテクノロジーが、サーモグラフィー用材料分野への参入を目指すと発表した。車載、セキュリティ、エネルギーマネジメントなどで使用されるサーモグラフィー用材料分野の非冷却赤外線カメラ市場は拡大が予想されている。このため低コストで大量供給が可能なシリコンをベースに高性能結晶材料を開発し、タムロン<7740>など国内外の複数の企業とサンプルテストを実施して良好な結果が得られている。16年度上期の上市を目指すとしている。

 15年8月には日本カーリットが同社所有の水力発電所である広桃(こうとう)発電所(群馬県前橋市)の大規模更新工事の実施を決定した。工事完了は17年度、投資額は約23億円の予定である。

 16年4月には完全子会社の日本カーリット、日本研削砥粒、第一薬品興業の3社が合併(存続会社および新商号は日本カーリット)した。経営資源の集約、経営の一層の合理化、事業展開・業務運営の一体化を図る。

■M&A戦略を加速

 15年10月には連結子会社の並田機工が、アジア技研(北九州市)から溶接関連のスタッド事業(スタッドおよび溶接機械製造販売等)を譲り受け、アジア技研(大阪市)を新設して承継した。

 15年12月には並田機工が、ベトナムで耐火・耐熱金物を製造販売する子会社の設立(16年春設立、16年10月操業開始予定)を計画し、ASEAN地域市場に参入することを計画していると発表した。当社グループにとってASEAN地域における初の生産拠点となる。

 16年2月には合成樹脂原材料の販売を手掛ける三協実業(東京都)の全株式を取得して子会社化した。新たに合成樹脂製品分野で事業展開を図る。

■第1四半期はボトリング事業の定期メンテナンスが影響する収益構造

 15年3月期の四半期別業績推移を見ると、売上高は第1四半期106億67百万円、第2四半期115億52百万円、第3四半期110億29百万円、第4四半期128億61百万円、営業利益は第1四半期54百万円の赤字、第2四半期2億67百万円、第3四半期3億82百万円、第4四半期6億04百万円だった。

 第1四半期はボトリング事業における定期修理が影響する収益構造だ。15年3月期の売上総利益率は14.8%で14年3月期比0.7ポイント低下、販管費比率は12.2%で同0.7ポイント上昇した。ROEは5.4%で同1.5ポイント低下、自己資本比率は45.8%で同2.1ポイント上昇した。配当性向は19.3%だった。連結配当性向の目標は20〜30%としている。

■16年3月期は増収・営業増益

 前期(16年3月期)連結業績は、前々期(15年3月期)比0.6%増収、同4.2%営業増益、同1.0%経常増益、同29.1%最終減益だった。純利益は固定資産売却益が一巡して減益だったが、M&Aによる新規連結も寄与して増収・営業増益・経常増益だった。

 売上総利益は同4.7%増加し、売上総利益率は15.4%で同0.6ポイント上昇した。販管費は同4.8%増加し、販管費比率は12.7%で同0.5ポイント上昇した。特別利益では前々期計上した固定資産売却益2億75百万円が一巡した。特別損失では前々期計上した環境対策引当金繰入額1億26百万円が一巡した。ROEは3.5%で同1.9ポイント低下、自己資本比率は48.0%で同2.2ポイント上昇した。配当は前々期と同額の年間10円(期末一括)で配当性向は30.2%だった。

 セグメント別(連結調整前)の動向を見ると、化学品は売上高が同11.9%増の183億57百万円で営業利益が同73.7%増の6億47百万円だった。自動車用緊急保安炎筒は新車販売台数の低調に伴う新車装着用減少を車検交換用増加がカバーし、危険性評価試験、電池試験、H−Uロケット固体推進薬の原料である過塩素酸アンモニウムなどが大幅増収だった。

 ボトリングは売上高が同6.9%減の177億88百万円で営業利益が同2.7倍の4億14百万円だった。一部取引先の会計処理変更の影響で減収だが、コスト削減効果などで営業損益が大幅改善した。産業用部材は売上高が同2.7%減の89億07百万円で営業利益が同78.7%減の96百万円だった。シリコンウェーハ、ばね・座金製品などが中国の景気減速などの影響を受けた。

 四半期別業績推移を見ると、売上高は第1四半期107億20百万円、第2四半期119億38百万円、第3四半期114億81百万円、第4四半期122億39百万円、営業利益は第1四半期29百万円の赤字、第2四半期4億66百万円、第3四半期3億62百万円、第4四半期4億51百万円だった。

■17年3月期は減益予想だが、保守的な印象で上振れ余地

 今期(17年3月期)の連結業績予想(5月16日公表)については、売上高が前期(16年3月期)比10.0%増の510億円、営業利益が同4.0%減の12億円、経常利益が同2.3%減の13億円、純利益が同13.8%減の6億50百万円としている。配当予想は前期と同額の年間10円(期末一括)で、予想配当性向は36.4%となる。

 M&A子会社の通期連結も寄与して増収だが、中期経営計画で打ち立てている先行投資や中国など新興国の景気減速や為替の影響など不透明な事業環境を考慮して減益予想としている。ただし保守的な印象も強い。緊急脱出時ガラス破砕機能付自動車用緊急保安炎筒「ハイフレヤープラスピック」の拡販、二次電池充放電受託試験の収益化、コスト削減効果などで上振れ余地があるだろう。そしてM&Aを含む積極的な事業展開で中期的に収益拡大が期待される。

■株価は地合い悪化で急落したが売られ過ぎ感

 株価の動きを見ると、460円〜500円近辺でモミ合う展開だったが、地合い悪化の影響で6月24日に年初来安値となる430円まで急落した。

 7月4日の終値463円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS27円47銭で算出)は16〜17倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間10円で算出)は2.2%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS948円40銭で算出)は0.5倍近辺である。時価総額は約111億円である。

 週足チャートで見ると13週移動平均線が戻りを押さえる形だが、日足チャートで見ると25日移動平均線に対するマイナス乖離率が拡大して売られ過ぎ感を強めている。0.5倍近辺の低PBRも注目され、市場が落ち着けば出直り展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[2月24日更新]

カーリットホールディングスはM&Aを積極活用して事業拡大、低PBRも見直し

 カーリットホールディングス<4275>(東1)は自動車用緊急保安炎筒を主力に、ボトリング、産業用部材などに事業展開している。1月には合成樹脂原材料の販売を手掛ける三協実業の株式取得を発表した。また16年3月期第3四半期累計は大幅営業増益だった。通期は固定資産売却益一巡で最終減益だが、化学品事業の好調などで増収営業増益予想だ。M&Aを積極活用した事業拡大戦略で中期成長も期待される。株価は地合い悪化の影響で安値圏だが、0.5倍近辺の低PBRも見直して反発展開だろう。

■化学品、ボトリング、産業用部材を展開、M&Aで事業多様化

 日本カーリットが株式移転で設立した純粋持株会社である。化学品事業(産業用爆薬、自動車用緊急保安炎筒、信号炎管、危険性評価試験受託、二次電池試験受託、化成品関連、電子材料・機能性材料など)、ボトリング事業、産業用部材事業(半導体用シリコンウェーハ、研削材、耐火・耐熱金物、スプリングワッシャーなど)を展開している。

 化学品事業の自動車用緊急保安炎筒は新車装着用・車検交換用を展開し、国内市場シェアは約8〜9割と想定されている。ボトリング事業は伊藤園<2593>向けが主力だ。産業用部材事業の半導体用シリコンウェーハは小口径4〜6インチの市場を主力としている。海外は中国、シンガポールに展開している。15年12月には並田機工のベトナム生産拠点設立計画を発表した。

 前中期経営計画「飛躍500」では「事業領域の拡大、市場の拡大、シェアの拡大という3つの拡大戦略により売上高500億円の化学会社への成長」を基本方針として、グループ収益基盤と総合力強化に向けたM&A戦略で事業の多角化を推進した。12年1月に工業用塗料販売・塗装工事の富士商事、12年8月に耐火・耐熱金物製造販売の並田機工、13年10月に一級建築士事務所の総合設計、14年2月に各種スプリング製造・販売の東洋発條工業を子会社化した。

■新中期経営計画「礎100」で事業基盤確立を推進

 15年2月発表の新中期経営計画「礎100」では、18年の創業100周年を迎え、次の100年企業の礎となる事業基盤確立を推進する。目標数値として18年度の売上高650億円、営業利益35億円、15年度〜18年度4年間合計の設備投資額200億円を掲げた。中長期目標は24年度までに売上高1000億円企業としている。なお、配当性向は20%〜30%を目標としている。

 基本戦略としては、成長基盤強化(新商品・新規事業の創出と育成、M&Aや資本・技術提携など)、収益基盤強化(経営資源の有効配分など)、グループ経営基盤強化(グループシナジーの最大化、子会社・事業の再編・統廃合、R&Dの新体制構築、海外展開の強化、CSR経営の推進など)を掲げている。

 新商品・新規事業の創出と育成に関しては、H−Uロケット用など高エネルギー化学物質の宇宙産業への展開、環境・エネルギー関連の次世代蓄電デバイスへの展開、ライフサイエンスのヘルスケア材料・農薬関連への展開、遠赤外線カメラ用レンズ材料、無機機能材料など、重点分野を一段と強化する方針だ。

 15年7月にはR&Dセンターとグループ会社のシリコンテクノロジーが、サーモグラフィー用材料分野への参入を目指すと発表した。車載やセキュリティ用途、エネルギーマネジメントなどで使用されるサーモグラフィー用材料分野の非冷却赤外線カメラ市場は、世界規模で2200億円(12年時点)に成長して今後も拡大が予想されている。このため低コストで大量供給が可能なシリコンをベースに高性能結晶材料を開発し、タムロン<7740>など国内外の複数の企業とサンプルテストを実施して良好な結果が得られている。16年度上期の上市を目指すとしている。

 15年8月には日本カーリットが、同社所有の水力発電所である広桃(こうとう)発電所(群馬県前橋市)の大規模更新工事の実施を決定した。工事完了は17年度、投資額は約23億円の予定である。

 15年9月には、連結子会社の並田機工がアジア技研(北九州市)から溶接関連のスタッド事業(スタッドおよび溶接機械製造販売等)を譲り受けると発表した。スタッド関連を事業領域に加えて産業用部材事業の基盤強化および拡大を目指す。なお事業譲受は15年10月で、並田機工の100%子会社としてアジア技研(大阪市)を新設(15年9月)して承継した。

 15年12月には、並田機工がベトナムで耐火・耐熱金物を製造販売する100%出資子会社の設立(16年春設立、16年10月操業開始予定、売上計画5年後5億円)を計画し、ASEAN地域市場に参入することを計画していると発表した。当社グループにとってASEAN地域における初の生産拠点となる。

 15年12月には、完全子会社である日本カーリット、日本研削砥粒、および第一薬品興業の3社の合併(存続会社および新商号は日本カーリット、合併期日16年4月1日予定)を発表した。3社の経営を統合して経営資源の集約、経営の一層の合理化、事業展開・業務運営の一体化を図る。

 1月25日には、合成樹脂原材料の販売を手掛ける三協実業(東京都)の全株式を取得(取得価額3億48百万円、株式譲受16年2月2日)して子会社化すると発表した。新たに合成樹脂製品分野で事業展開を図る。

■第1四半期はボトリング事業の定期メンテナンスが影響する収益構造

 15年3月期の四半期別推移を見ると、売上高は第1四半期(4月〜6月)106億67百万円、第2四半期(7月〜9月)115億52百万円、第3四半期(10月〜12月)110億29百万円、第4四半期(1月〜3月)128億61百万円、営業利益は第1四半期54百万円の赤字、第2四半期2億67百万円、第3四半期3億82百万円、第4四半期6億04百万円だった。

 第1四半期はボトリング事業における定期メンテナンスが影響する収益構造だ。15年3月期の売上総利益率は14.8%で14年3月期比0.7ポイント低下、販管費比率は12.2%で同0.7ポイント上昇、ROEは5.4%で同1.5ポイント低下、自己資本比率は45.8%で同2.1ポイント上昇した。配当性向は19.3%だった。

■16年3月期第3四半期累計は大幅営業増益

 2月2日発表した今期(16年3月期)第3四半期累計(4月〜12月)連結業績は、売上高が前年同期比2.7%増の341億39百万円、営業利益が同34.4%増の7億99百万円、経常利益が同27.1%増の8億78百万円、そして純利益が同0.9%減の5億12百万円だった。

 産業用部材が低調だったが、化学品の好調やボトリングの営業損益改善が牽引して増収、大幅営業増益、大幅経常増益だった。売上総利益率は15.0%で同0.6ポイント上昇、販管費比率は12.6%で同0.1ポイント上昇した。なお特別利益で前期計上した固定資産売却益2億75百万円が一巡したため純利益は減益だった。

 セグメント別(連結調整前)に見ると、化学品は売上高が同11.0%増の131億26百万円、営業利益が同67.9%増の4億60百万円だった。自動車用緊急保安炎筒は新車装着用の減少を車検交換用の増加がカバーした。受託評価分野では危険性評価試験や電池試験が大幅増収、化成品分野ではH−Uロケット固体推進薬の原料である過塩素酸アンモニウムが大幅増収、電子材料分野では電気二重層キャパシタ用電解液やアルミ電解コンデンサ向け材料などが増収だった。

 ボトリングは売上高が同3.5%減の135億34百万円だったが、営業利益が同9.4倍の3億22百万円と大幅増益だった。一部取引先の会計処理変更の影響で減収だったが、自社工場生産品(緑茶)の好調、缶製品における新商品上市などで委託数量が増加し、コスト削減効果も寄与して営業損益が大幅に改善した。

 産業用部材は売上高が同4.1%減の65億93百万円、営業利益が同78.8%減の79百万円だった。シリコンウェーハやばね・座金製品などが中国の景気減速の影響を受け、円安による原価上昇も影響した。

 なお四半期別業績推移を見ると、売上高は第1四半期(4月〜6月)107億20百万円、第2四半期(7月〜9月)119億38百万円、第3四半期(10月〜12月)114億81百万円、営業利益は第1四半期29百万円の赤字、第2四半期4億66百万円、第3四半期3億62百万円だった。

■16年3月期営業増益予想

 今期(16年3月期)通期連結業績予想は前回予想(5月15日公表)を据え置いて、売上高が前期比1.9%増の470億円、営業利益が同8.4%増の13億円、経常利益が同6.3%増の14億円、純利益が同24.8%減の8億円としている。

 純利益は固定資産売却益一巡で減益だが、化学品やボトリングの好調で増収、営業増益、経常増益予想だ。配当予想は前期と同額の年間10円(期末一括)で予想配当性向は30.1%となる。なお連結配当性向の目標は20〜30%としている。

 セグメント別(連結調整前)の計画を見ると、化学品事業は売上高が同3.6%増の170億円で、営業利益が同34.1%増の5億円、ボトリング事業は売上高が同11.1%減の170億円で、営業利益が同93.7%増の3億円、産業部材事業は売上高が同9.3%増の100億円で、営業利益が同11.5%減の4億円としている。

 ボトリング事業が取引先の会計処理変更によって見かけ上の減収となるが、化学品事業における緊急脱出用ガラス破壊器具付き自動車用緊急保安炎筒「ハイフレヤープラスピック」の拡販、二次電池充放電受託試験の本格稼働に伴う収益化、ロケット打ち上げ本数増加による過塩素酸アンモニウムの増収、電気二重層キャパシタ用電解液などの好調、ボトリング事業における天候不順の影響一巡及び、自社工場生産品の受注増加、稼働率上昇、コスト削減などによる営業損益改善、産業用部材事業の金属加工分野における新規事業展開や海外展開などが牽引する。

 通期会社予想に対する第3四半期累計の進捗率は、売上高が72.6%、営業利益が61.5%、経常利益が62.7%、純利益が64.0%である。やや低水準の形だが、第1四半期がボトリング事業における定期メンテナンスが影響する収益構造であり、現時点での低進捗率はネガティブ要因とはならない。

 営業損益は改善基調であり、16年3月期通期ベースでも増収、営業増益が予想される。そして中期的にも、積極的なM&A戦略の効果、新商品・新規事業の育成、経営資源の有効配分、グループシナジーの最大化などで収益拡大が期待される。

■株式給付信託(BBT)導入で自己株式処分

 なお15年10月に、取締役に対する新たな報酬制度として導入する株式給付信託(BBT)の詳細決定と、本制度導入に伴う自己株式処分を発表した。

 15年9月30日現在で保有する自己株式39万1846株のうち30万株を第三者割当によって処分する。割当先は資産管理サービス信託銀行株式会社(信託E口)で、これによる調達資金(約1億54百万円)は全額をBBT運用資金に充当する。

 そして15年11月に第三者割当による自己株式処分の完了を発表した。処分後の自己株式数は9万1846株となった。

■株価は安値圏だが調整一巡感、低PBRを見直し

 株価の動きを見ると、地合い悪化の影響で戻り高値圏から反落し、2月12日には458円まで調整した。ただし15年8月の450円、9月の455円を割り込むことなく、その後は480円近辺で推移して調整一巡感を強めている。

 2月23日の終値483円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS33円81銭で算出)は14〜15倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間10円で算出)は2.1%近辺、実績連結PBR(第2四半期累計実績の連結BPS952円46銭で算出)は0.5倍近辺である。時価総額は約116億円である。

 週足チャートで見ると450円近辺が下値支持線の形だ。16年3月期増収、営業増益予想であり、M&Aを積極活用した事業拡大戦略で中期成長も期待される。さらに0.5倍近辺の低PBRも見直して下値支持線から反発展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[12月22日更新]

カーリットホールディングスは16年3月期増収営業増益予想、0.5倍近辺の低PBRを見直し

 カーリットホールディングス<4275>は自動車用緊急保安炎筒を主力に、ボトリング、産業用部材などに事業展開している。16年3月期は純利益が固定資産売却益一巡で減益だが、化学品事業の好調などで増収営業増益予想だ。M&Aも活用した積極的な事業拡大戦略の成果も期待される。株価は自律調整局面だが、0.5倍近辺の低PBRを見直して反発のタイミングだろう。

■化学品、ボトリング、産業用部材を展開、M&Aで事業多様化

 日本カーリットが株式移転で設立した純粋持株会社である。化学品事業(産業用爆薬、自動車用緊急保安炎筒、信号炎管、危険性評価試験受託、二次電池試験受託、化成品関連、電子材料・機能性材料など)、ボトリング事業、産業用部材事業(半導体用シリコンウェーハ、研削材、耐火・耐熱金物、スプリングワッシャーなど)を展開している。

 化学品事業の自動車用緊急保安炎筒は新車装着用・車検交換用を展開し、国内市場シェアは約8〜9割と想定されている。ボトリング事業は伊藤園 <2593> 向けが主力だ。産業用部材事業の半導体用シリコンウェーハは小口径4〜6インチの市場を主力としている。海外は中国・上海、シンガポールに展開している。

 前中期経営計画「飛躍500」では「事業領域の拡大、市場の拡大、シェアの拡大という3つの拡大戦略により売上高500億円の化学会社への成長」を基本方針として、グループ収益基盤と総合力強化に向けたM&A戦略で事業の多様化を推進した。12年1月に工業用塗料販売・塗装工事の富士商事、12年8月に耐火・耐熱金物製造販売の並田機工、13年10月に一級建築士事務所の総合設計、14年2月に各種スプリング製造・販売の東洋発條工業を子会社化した。

■新中期経営計画「礎100」で事業基盤確立を推進

 15年2月発表の新中期経営計画「礎100」では、18年の創業100周年を迎え、次の100年企業の礎となる事業基盤確立を推進する。目標数値として18年度の売上高650億円、営業利益35億円、15年度〜18年度4年間合計の設備投資額200億円を掲げた。中長期目標は24年度までに売上高1000億円企業としている。なお、配当性向は20〜30%を目標としている。

 基本戦略としては、成長基盤強化(新商品・新規事業の創出と育成、M&Aや資本・技術提携など)、収益基盤強化(経営資源の有効配分など)、グループ経営基盤強化(グループシナジーの最大化、子会社・事業の再編・統廃合、R&Dの新体制構築、海外展開の強化、CSR経営の推進など)を掲げている。

 新商品・新規事業の創出と育成に関しては、H−Uロケット用など高エネルギー化学物質の宇宙産業への展開、環境・エネルギー関連の次世代蓄電デバイスへの展開、ライフサイエンスのヘルスケア材料・農薬関連への展開、遠赤外線カメラ用レンズ材料、無機機能材料の車載向けへの展開など、重点分野を一段と強化する方針だ。

 15年7月にはR&Dセンターとグループ会社のシリコンテクノロジーが、サーモグラフィー用材料分野への参入を目指すと発表した。車載やセキュリティ用途、エネルギーマネジメントなどで使用されるサーモグラフィー用材料分野の非冷却赤外線カメラ市場は、世界規模で2200億円(12年時点)に成長して今後も拡大が予想されている。このため低コストで大量供給が可能なシリコンをベースに高性能結晶材料を開発し、タムロン <7740> など国内外の複数の企業とサンプルテストを実施して良好な結果が得られている。16年度上期の上市を目指すとしている。

 15年8月には日本カーリットが、同社所有の水力発電所である広桃(こうとう)発電所(群馬県前橋市)の大規模更新工事の実施を決定した。工事完了は17年度上期、投資額は約23億円の予定である。当社グループはCSR活動の主要方針の一つに「環境保全」を掲げ、自前の水力発電所の活用によってCO2発生量を年間7500トン以上削減している。

 15年9月には、連結子会社の並田機工がアジア技研(北九州市)から溶接関連のスタッド事業(スタッドおよび溶接機械製造販売等)を譲り受けると発表した。スタッド関連を事業領域に加えて産業用部材事業の基盤強化および拡大を目指す。なお事業譲受は15年10月1日付で、並田機工の100%子会社としてアジア技研(大阪市)を新設(15年9月16日付)して承継する。

 12月8日には並田機工がベトナムにおいて耐火・耐熱金物を製造販売する100%出資子会社の設立(16年春設立、16年10月操業開始予定、売上計画5年後5億円)を計画し、ASEAN地域市場に参入することを計画していると発表した。当社グループにとってASEAN地域における初の生産拠点となる。

■第1四半期はボトリング事業の定期修理が影響する収益構造

 なお15年3月期の四半期別推移を見ると、売上高は第1四半期(4月〜6月)106億67百万円、第2四半期(7月〜9月)115億52百万円、第3四半期(10月〜12月)110億29百万円、第4四半期(1月〜3月)128億61百万円で、営業利益は第1四半期54百万円の赤字、第2四半期2億67百万円、第3四半期3億82百万円、第4四半期6億04百万円だった。

 第1四半期はボトリング事業における定期修理が影響する収益構造だ。また15年3月期のROEは14年3月期比1.5ポイント低下して5.4%、自己資本比率は同2.1ポイント上昇して45.8%、配当性向は19.3%だった。

■16年3月期第2四半期累計は大幅営業増益

 今期(16年3月期)第2四半期累計(4月〜9月)の連結業績は、売上高が前年同期比2.0%増の226億58百万円、営業利益が同104.6%増の4億37百万円、経常利益が同88.1%増の4億79百万円、そして純利益が同6.1%減の2億66百万円だった。

 産業部材は事業環境の悪化などが影響して減収減益だったが、化学品の好調やボトリングの営業損益改善が牽引した。売上総利益率は同0.8ポイント上昇して14.5%、販管費比率は同0.2ポイント低下して12.5%だった。純利益については前期に計上した固定資産売却益が一巡して減益だった。

 セグメント別(連結調整前)に見ると、化学品は売上高が同10.6%増の88億76百万円、営業利益が同286.3%増の2億48百万円だった。自動車用緊急保安炎筒は新車装着用の減少を車検交換用の増加がカバーした。受託評価分野では危険性評価試験や電池試験が増収、化成品分野ではH−Uロケット固体推進薬の原料である過塩素酸アンモニウムが大幅増収、電子材料分野では電気二重層キャパシタ用電解液などが増収だった。

 ボトリングは、売上高が同4.3%減の89億36百万円、営業利益が1億08百万円(前年同期は83百万円の赤字)だった。取引先の会計処理変更の影響で減収だったが、天候不順の影響一巡、自社工場生産品(緑茶)の好調、缶製品の新商品などで委託数量が増加し、コスト削減効果も寄与して営業損益が大幅に改善した。

 産業用部材は、売上高が同3.8%減の43億10百万円で、営業利益が同83.1%減の39百万円だった。事業環境の悪化や円安による原価上昇が影響した。

 なお四半期別の推移を見ると、売上高は第1四半期(4月〜6月)107億20百万円、第2四半期(7月〜9月)119億38百万円、営業利益は第1四半期29百万円の赤字、第2四半期4億66百万円だった。

■16年3月期営業増益予想

 今期(16年3月期)通期の連結業績予想(5月15日公表)は売上高が前期比1.9%増の470億円、営業利益が同8.4%増の13億円、経常利益が同6.3%増の14億円、純利益が同24.8%減の8億円としている。

 純利益は固定資産売却益一巡で減益見込みだが、化学品やボトリングの好調で増収、営業増益、経常増益見込みだ。配当予想は前期と同額の年間10円(期末一括)で予想配当性向は30.1%となる。なお連結配当性向の目標は20〜30%としている。

 セグメント別(連結調整前)の計画は、化学品事業の売上高が同3.6%増の170億円、営業利益が同34.1%増の5億円、ボトリング事業の売上高が同11.1%減の170億円、営業利益が同93.7%増の3億円、産業部材事業の売上高が同9.3%増の100億円、営業利益が同11.5%減の4億円としている。

 取引先の会計処理変更によりボトリング事業が見かけ上の減収となるが、化学品事業における緊急脱出用ガラス破壊器具付き自動車用緊急保安炎筒「ハイフレヤープラスピック」の拡販、二次電池充放電受託試験の本格稼働に伴う収益化、ロケット打ち上げ本数増加による過塩素酸アンモニウムの増収、電気二重層キャパシタ用電解液などの好調、ボトリング事業における天候不順の影響一巡及び自社工場生産品の受注増加、稼働率上昇、コスト削減などによる営業損益改善、産業用部材事業の金属加工分野における新規事業展開や海外展開などが牽引する。

 通期会社予想に対する第2四半期累計の進捗率は売上高が48.2%、営業利益が33.7%、経常利益が34.2%、純利益が33.3%である。やや低水準の形だが、第1四半期がボトリング事業における定期修理が影響する収益構造であり、現時点での低進捗率はネガティブ要因とはならない。

 営業損益改善基調であり、16年3月期通期ベースでも増収営業増益が予想される。そして中期的にも、積極的なM&A戦略の効果、新商品・新規事業の育成、経営資源の有効配分、グループシナジーの最大化などで収益拡大が期待される。

■株式給付信託(BBT)導入で自己株式処分

 なお10月30日に、取締役に対する新たな報酬制度として導入する株式給付信託(BBT)の詳細決定と、本制度導入に伴う自己株式処分を発表した。

 15年9月30日現在で保有する自己株式39万1846株のうち30万株を第三者割当によって処分する。割当先は資産管理サービス信託銀行株式会社(信託E口)で、これによる調達資金(約1億54百万円)は全額をBBT運用資金に充当する。

 そして11月17日に第三者割当による自己株式処分の完了を発表した。なお処分後の自己株式数は9万1846株となった。

■株価は自律調整局面だが0.5倍近辺の低PBRを見直し

 株価の動きを見ると、全般地合い悪化が影響して10月下旬〜12月上旬の戻り高値圏540円〜550円近辺からやや水準を切り下げたが、8月下旬〜9月上旬の年初来安値圏450円近辺まで下押す動きは見られない。自律調整の範囲だろう。

 12月18日の終値516円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS33円81銭で算出)は15〜16倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間10円で算出)は1.9%近辺、実績連結PBR(第2四半期累計実績の連結BPS952円46銭で算出)は0.5倍近辺である。時価総額は約124億円である。

 週足チャートで見ると26週移動平均線が戻りを押さえる形となったが、大きく下押す動きは見られない。16年3月期増収営業増益予想であり、M&Aも活用した積極的な事業拡大戦略の成果も期待される。0.5倍近辺の低PBRを見直して反発のタイミングだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[11月10日更新]

カーリットHDは調整一巡して戻り歩調、第2四半期累計は大幅営業増益

 カーリットホールディングス<4275>(東1)は自動車用緊急保安炎筒を主力に化学品、ボトリング、産業用部材などに事業展開している。16年3月期第2四半期累計(4月〜9月)は大幅営業増益だった。そして通期ベースでも好業績が予想される。株価は調整が一巡して戻り歩調の展開だ。M&Aも活用した積極的な事業拡大戦略や0.6倍近辺の低PBRを評価する動きを強めそうだ。

■化学品、ボトリング、産業用部材を展開、M&Aで事業多様化

 日本カーリットが株式移転で設立した純粋持株会社である。化学品事業(産業用爆薬、自動車用緊急保安炎筒、信号炎管、危険性評価試験受託、2次電池試験受託、化成品関連、電子材料・機能性材料など)、ボトリング事業、産業用部材事業(半導体用シリコンウェーハ、研削材、耐火・耐熱金物、スプリングワッシャーなど)を展開している。

 自動車用緊急保安炎筒は新車装着用・車検交換用を展開し、国内市場シェアは約8〜9割と想定されている。ボトリング事業は伊藤園<2593>向けが主力だ。半導体用シリコンウェーハは小口径4〜6インチの市場を主力としている。海外は中国・上海、シンガポールに展開している。

 前中期経営計画「飛躍500」では「事業領域の拡大、市場の拡大、シェアの拡大という3つの拡大戦略により売上高500億円の化学会社への成長」を基本方針として、グループ収益基盤と総合力強化に向けたM&A戦略で事業の多様化を推進した。12年1月に工業用塗料販売・塗装工事の富士商事、12年8月に耐火・耐熱金物製造販売の並田機工、13年10月に一級建築士事務所の総合設計、14年2月に各種スプリング製造・販売の東洋発條工業を子会社化した。

■新中期経営計画「礎100」で事業基盤確立を推進

 15年2月発表の新中期経営計画「礎100」では、18年の創業100周年を迎え、次の100年企業の礎となる事業基盤確立を推進する。目標数値として18年度の売上高650億円、営業利益35億円、15年度〜18年度4年間合計の設備投資額200億円を掲げた。中長期目標は24年度までに売上高1000億円企業としている。なお、配当性向は20〜30%を目標としている。

 基本戦略としては、成長基盤強化(新商品・新規事業の創出と育成、M&Aや資本・技術提携など)、収益基盤強化(経営資源の有効配分など)、グループ経営基盤強化(グループシナジーの最大化、子会社・事業の再編・統廃合、R&Dの新体制構築、海外展開の強化、CSR経営の推進など)を掲げている。

 新商品・新規事業の創出と育成に関しては、H−Uロケット用など高エネルギー化学物質の宇宙産業への展開、環境・エネルギー関連の次世代蓄電デバイスへの展開、ライフサイエンスのヘルスケア材料・農薬関連への展開、無機機能材料の車載向けへの展開など、重点分野を一段と強化する方針だ。

 15年7月には、R&Dセンターとグループ会社のシリコンテクノロジーが新たにサーモグラフィー用材料分野への参入を目指すと発表した。車載やセキュリティ用途、エネルギーマネジメント等で使用されるサーモグラフィー用材料分野の非冷却赤外線カメラ市場は、世界規模で2200億円(12年時点)に成長し、今後も拡大が予想されている。

 一方で、遠赤外線カメラやセンサーのレンズや窓材に使用される材料は、原料資源の絶対量が少なく、コスト高といった点で普及への障害となっている。このため当社は、低コストで大量供給が可能なシリコンをベースに高性能結晶材料を開発し、タムロン<7740>など国内外の複数の企業とサンプルテストを実施して良好な結果が得られている。16年度上期の上市を目指すとしている。

 15年8月には日本カーリットが、同社所有の水力発電所である広桃(こうとう)発電所(群馬県前橋市)の大規模更新工事の実施を決定した。工事完了は17年度上期、投資額は約23億円の予定である。当社グループはCSR活動の主要方針の一つに「環境保全」を掲げ、自前の水力発電所の活用によってCO2発生量を年間7500トン以上削減している。

 15年9月には、連結子会社の並田機工がアジア技研(北九州市)から溶接関連のスタッド事業(スタッドおよび溶接機械製造販売等)を譲り受けると発表した。スタッド関連を事業領域に加えて産業用部材事業の基盤強化および拡大を目指す。なお事業譲受は15年10月1日付で、並田機工の100%子会社としてアジア技研(大阪市)を新設(15年9月16日付)して承継する。

■第1四半期はボトリング事業の定期修理が影響する収益構造

 なお15年3月期の四半期別推移を見ると、売上高は第1四半期(4月〜6月)106億67百万円、第2四半期(7月〜9月)115億52百万円、第3四半期(10月〜12月)110億29百万円、第4四半期(1月〜3月)128億61百万円で、営業利益は第1四半期54百万円の赤字、第2四半期2億67百万円、第3四半期3億82百万円、第4四半期6億04百万円だった。

 第1四半期はボトリング事業における定期修理が影響する収益構造だ。また15年3月期のROEは14年3月期比1.5ポイント低下して5.4%、自己資本比率は同2.1ポイント上昇して45.8%、配当性向は19.3%だった。

■16年3月期第2四半期累計は大幅営業増益、通期も営業増益予想

 10月30日発表の今期(16年3月期)第2四半期累計(4月〜9月)の連結業績は、売上高が前年同期比2.0%増の226億58百万円で、営業利益が同104.6%増の4億37百万円、経常利益が同88.1%増の4億79百万円、純利益が同6.1%減の2億66百万円だった。

 産業用部材は事業環境の悪化などが影響して減収減益だったが、化学品の好調やボトリングの営業損益改善が牽引した。売上総利益率は同0.8ポイント上昇して14.5%、販管費比率は同0.1ポイント低下して12.5%だった。純利益については前期に計上した固定資産売却益が一巡して減益だった。

 セグメント別(連結調整前)に見ると、化学品は売上高が同10.6%増の88億76百万円、営業利益が同287.5%増の2億48百万円だった。自動車用緊急保安炎筒は新車装着用の減少を車検交換用の増加がカバーした。受託評価分野では危険性評価試験や電池試験が増収、化成品分野ではH−Uロケット固体推進薬の原料である過塩素酸アンモニウムが大幅増収、電子材料分野では電気二重層キャパシタ用電解液などが増収だった。

 ボトリングは、売上高が同4.3%減の89億36百万円、営業利益が1億08百万円(前年同期は83百万円の赤字)だった。取引先の会計処理変更の影響で減収だったが、天候不順の影響一巡、緑茶の好調、缶製品の新商品などで委託数量が増加し、コスト削減効果も寄与して営業損益が大幅に改善した。

 産業用部材は、売上高が同3.8%減の43億10百万円で、営業利益が同83.2%減の39百万円だった。事業環境の悪化や円安による原価上昇が影響した。

 なお四半期別の推移を見ると、売上高は第1四半期(4月〜6月)107億20百万円、第2四半期(7月〜9月)119億38百万円、営業利益は第1四半期29百万円の赤字、第2四半期4億66百万円だった。

 通期の連結業績予想は前回予想(5月15日公表)を据え置いて売上高が前期比1.9%増の470億円、営業利益が同8.4%増の13億円、経常利益が同6.3%増の14億円、純利益が同24.8%減の8億円としている。純利益は固定資産売却益一巡で減益見込みだが、化学品やボトリングの好調で増収、営業増益、経常増益見込みだ。配当予想は前期と同額の年間10円(期末一括)で予想配当性向は30.1%となる。

 セグメント別(連結調整前)の計画は、化学品事業の売上高が同3.6%増の170億円、営業利益が同34.1%増の5億円、ボトリング事業の売上高が同11.1%減の170億円、営業利益が同93.7%増の3億円、産業用部材事業の売上高が同9.3%増の100億円、営業利益が同11.5%減の4億円としている。

 取引先の会計処理変更によりボトリング事業が見かけ上の減収となるが、化学品事業の緊急脱出用ガラス破壊器具付き自動車用緊急保安炎筒「ハイフレヤープラスピック」の拡販、2次電池充放電受託試験の本格稼働に伴う収益化、ボトリング事業での天候不順の影響一巡とコスト削減による営業損益改善、産業用部材事業の金属加工分野での拡販などが牽引する。

 通期会社予想に対する第2四半期累計の進捗率は売上高が48.2%、営業利益が33.6%、経常利益が34.2%、純利益が33.3%である。やや低水準の形だが、第1四半期がボトリング事業における定期修理が影響して赤字となりやすい収益構造であり、現時点での低進捗率はネガティブ要因とはならない。

 営業損益改善基調であり、16年3月期通期ベースでも増収営業増益が予想される。そして中期的にも、積極的なM&A戦略の効果、新商品・新規事業の育成、経営資源の有効配分、グループシナジーの最大化などで収益拡大が期待される。

■株価は調整一巡して戻り歩調、0.6倍近辺の低PBRも評価材料

 なお10月30日に、取締役に対する新たな報酬制度として導入する株式給付信託(BBT)の詳細決定と、本制度導入に伴う自己株式処分を発表した。15年9月30日現在保有する自己株式39万1846株のうち30万株を第三者割当によって処分する。割当先は資産管理サービス信託銀行株式会社(信託E口)で、これによる調達資金(約1億54百万円)は全額をBBT運用資金に充当する。

 株価の動きを見ると、8月下旬〜9月上旬の年初来安値圏450円近辺から切り返し、10月末以降は540円台まで上伸している。調整が一巡して戻り歩調の展開だ。

 11月9日の終値546円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS33円81銭で算出)は16倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間10円で算出)は1.8%近辺、実績連結PBR(第2四半期累計実績の連結BPS952円46銭で算出)は0.6倍近辺である。なお時価総額は約130億円である。

 日足チャートで見ると上向きに転じた25日移動平均線がサポートラインとなった。また週足チャートで見ると13週移動平均線を突破した。調整が一巡して強基調に転換したようだ。16年3月期増収営業増益予想であり、M&Aも活用した積極的な事業拡大戦略や0.6倍近辺の低PBRを評価する動きを強めそうだ。

(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[09月28日更新]

カーリットホールディングスは売り一巡して下値固め完了、0.6倍近辺の低PBRも見直し

 カーリットホールディングス[4275](東1)は自動車用緊急保安炎筒を主力として化学品、ボトリング、産業用部材などに事業展開している。株価は悪地合いの影響で14年5月以来の安値水準まで調整したが、悪地合いの売りが一巡して下値固め完了感を強めている。0.6倍近辺の低PBRも見直して切り返しのタイミングだろう。

■化学品、ボトリング、産業用部材を展開、M&Aで事業多様化

 日本カーリットが株式移転で設立した純粋持株会社である。化学品事業(産業用爆薬、自動車用緊急保安炎筒、信号炎管、化成品関連、電子材料・機能性材料、危険性評価試験受託、2次電池充放電試験受託など)、ボトリング事業、産業用部材事業(半導体用シリコンウェーハ、研削材、耐火・耐熱金物、スプリングワッシャーなど)を展開している。

 自動車用緊急保安炎筒は新車装着用・車検交換用を展開し、国内市場シェアは約8〜9割と想定されている。ボトリング事業は伊藤園<2593>向けが主力だ。半導体用シリコンウェーハは小口径4〜6インチの市場を主力としている。海外は中国・上海、シンガポールに展開している。

 前中期経営計画「飛躍500」では「事業領域の拡大、市場の拡大、シェアの拡大という3つの拡大戦略により売上高500億円の化学会社への成長」を基本方針として、グループ収益基盤と総合力強化に向けたM&A戦略で事業の多角化を推進した。12年1月に工業用塗料販売・塗装工事の富士商事、12年8月に耐火・耐熱金物製造販売の並田機工、13年10月に一級建築士事務所の総合設計、14年2月に各種スプリング製造・販売の東洋発條工業を子会社化した。

■新中期経営計画「礎100」で事業基盤確立を推進

 15年2月発表の新中期経営計画「礎100」では、18年の創業100周年を迎え、次の100年企業の礎となる事業基盤確立を推進する。目標数値として18年度の売上高650億円、営業利益35億円、15年度〜18年度4年間合計の設備投資額200億円を掲げた。中長期目標は24年度までに売上高1000億円企業としている。なお、配当性向は20〜30%を目標としている。

 基本戦略としては、成長基盤強化(新商品・新規事業の創出と育成、M&Aや資本・技術提携など)、収益基盤強化(経営資源の有効配分など)、グループ経営基盤強化(グループシナジーの最大化、子会社・事業の再編・統廃合、R&Dの新体制構築、海外展開の強化、CSR経営の推進など)を掲げている。

 新商品・新規事業の創出と育成に関しては、H−Uロケット用など高エネルギー化学物質の宇宙産業への展開、環境・エネルギー関連の次世代蓄電デバイスへの展開、ライフサイエンスのヘルスケア材料・農薬関連への展開、無機機能材料の車載向けへの展開など、重点分野を一段と強化する方針だ。

 15年7月には、R&Dセンターとグループ会社のシリコンテクノロジーが新たにサーモグラフィー用材料分野への参入を目指すと発表した。車載やセキュリティ用途、エネルギーマネジメント等で使用されるサーモグラフィー用材料分野の非冷却赤外線カメラ市場は、世界規模で2200億円(12年時点)に成長し、今後も拡大が予想されている。

 一方で、遠赤外線カメラやセンサーのレンズや窓材に使用される材料は、原料資源の絶対量が少なく、コスト高といった点で普及への障害となっている。このため当社は、低コストで大量供給が可能なシリコンをベースに高性能結晶材料を開発し、タムロン<7740>など国内外の複数の企業とサンプルテストを実施して良好な結果が得られている。16年度上期の上市を目指すとしている。

 15年8月には日本カーリットが、同社所有の水力発電所である広桃(こうとう)発電所(群馬県前橋市)の大規模更新工事の実施を決定した。工事完了は17年度上期、投資額は約23億円の予定である。当社グループはCSR活動の主要方針の一つに「環境保全」を掲げ、自前の水力発電所の活用によってCO2発生量を年間7500トン以上削減している。

■16年3月期営業増益予想

 なお15年3月期の四半期別推移を見ると、売上高は第1四半期(4月〜6月)106億67百万円、第2四半期(7月〜9月)115億52百万円、第3四半期(10月〜12月)110億29百万円、第4四半期(1月〜3月)128億61百万円で、営業利益は第1四半期54百万円の赤字、第2四半期2億67百万円、第3四半期3億82百万円、第4四半期6億04百万円だった。第1四半期はボトリング事業における定期修理も影響する。

 また15年3月期の配当性向は19.3%だった。ROEは14年3月期比1.5ポイント低下して5.4%、自己資本比率は同2.1ポイント上昇して45.8%となった。

 今期(16年3月期)の連結業績予想(5月15日公表)は、売上高が前期比1.9%増の470億円、営業利益が同8.4%増の13億円、経常利益が同6.3%増の14億円、純利益が同24.8%減の8億円としている。純利益は固定資産売却益一巡で減益見込みだが、増収、営業増益、経常増益見込みだ。配当予想は前期と同額の年間10円(期末一括)で予想配当性向は25.7%となる。

 セグメント別(連結調整前)の計画は、化学品事業の売上高が同3.6%増の170億円、営業利益が同34.1%増の5億円、ボトリング事業の売上高が同11.1%減の170億円、営業利益が同93.7%増の3億円、産業用部材事業の売上高が同9.3%増の100億円、営業利益が同11.5%減の4億円としている。

 取引先の会計処理変更によりボトリング事業が見かけ上の減収となるが、化学品事業の緊急脱出用ガラス破壊器具付き自動車用緊急保安炎筒「ハイフレヤープラスピック」の拡販、2次電池充放電受託試験の本格稼働に伴う収益化、ボトリング事業での天候不順の影響一巡とコスト削減による収益改善、産業用部材事業の金属加工分野での拡販などが牽引する。

 第1四半期(4月〜6月)は売上高が前年同期比0.5%増の107億20百万円、営業利益が29百万円の赤字(前年同期は54百万円の赤字)、経常利益が17百万円の黒字(同12百万円の赤字)、純利益が26百万円の赤字(同71百万円の赤字)だった。化学品事業の好調で営業赤字が縮小した。

 セグメント別(連結消去前)に見ると、化学品事業は売上高が同14.1%増の42億75百万円、営業利益が同160.8%増の1億36百万円だった。自動車用緊急保安炎筒は新車装着用の減少を車検交換用の増加がカバーした。受託評価分野では危険性評価試験や電池試験、化成品分野ではH−Uロケット固体推進薬の原料である過塩素酸アンモニウムが大幅増収だった。

 ボトリング事業は売上高が同10.7%減の40億48百万円、営業利益が1億47百万円の赤字(同2億10百万円の赤字)だった。缶製品が減収で定期修理も影響したが、コスト削減で赤字が縮小した。産業用部材事業は売上高がシリコンウェーハの減収などで同2.3%減の20億89百万円、営業利益が売上構成変化などで同94.7%減の7百万円だった。

 通期会社予想に対する進捗率はボトリング事業の定期修理が影響し、低水準だが、第1四半期は営業赤字が縮小した。そして通期ベースでは増収営業増益が期待される。中期的にも積極的なM&A戦略の効果、新商品・新規事業の育成、経営資源の有効配分、グループシナジーの最大化などで収益拡大が期待される。

■株価は調整一巡、0.6倍近辺の低PBRに見直し余地

 株価の動きを見ると、悪地合いの影響で550円近辺でのモミ合いから下放れ、8月25日の450円、そして9月7日と8日の455円まで調整した。その後は500円近辺で推移して下値固め完了感を強めている。

 9月24日の終値491円を指標面(予想EPSと実績連結BPSは、7月の公募増資および第三者割当増資後の発行済株式総数2405万株で算出)で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS33円26銭で算出)は14〜15倍近辺で、今期予想配当利回り(会社予想の年間10円で算出)は2.0%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS857円54銭で算出)は0.6倍近辺である。

 週足チャートで見ると14年5月以来の安値水準まで調整したが、450円近辺で長い陽線を立てて下値固め完了感を強めている。また日足チャートで見ると25日移動平均線突破の動きを強めている。悪地合いの売りが一巡したようだ。0.6倍近辺の低PBRも見直して切り返しのタイミングだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[7月30日更新]

カーリットホールディングスは公募増資によって急落したが売られ過ぎ感、低PBRを見直し

 カーリットホールディングス[4275](東1)は自動車用緊急保安炎筒を主力として化学品、ボトリング、産業部材などに事業展開している。株価は公募増資による希薄化を懸念して急落し、600円台でのモミ合いから下放れの展開となった。ただし売られ過ぎ感も強めている。16年3月期営業増益予想や0.6倍近辺の低PBRを見直して反発展開が期待される。

■化学品事業、ボトリング事業、産業用部材事業を展開、M&Aで事業多様化

 同社は日本カーリットの株式移転により設立された純粋持株会社である。化学品事業(産業用爆薬、自動車用緊急保安炎筒、信号炎管、化成品関連、電子材料・機能性材料、危険性評価試験受託、2次電池試験受託など)、ボトリング事業、産業用部材事業(半導体用シリコンウェーハ、研削材、耐火・耐熱金物、スプリングワッシャーなど)を展開している。

 自動車用緊急保安炎筒は新車装着用・車検交換用を展開し、国内市場シェアは約8〜9割と想定されている。ボトリング事業は伊藤園[2593]向けが主力である。半導体用シリコンウェーハは小口径4〜6インチのニッチ市場を主力としている。海外は中国・上海、シンガポールに展開している。

 前中期経営計画「飛躍500」では「事業領域の拡大、市場の拡大、シェアの拡大という3つの拡大戦略により売上高500億円の化学会社への成長」を基本方針として、グループ収益基盤と総合力強化に向けたM&A戦略で事業の多角化を推進した。12年1月に工業用塗料販売・塗装工事の富士商事、12年8月に耐火・耐熱金物等製造販売の並田機工、13年10月に一級建築士事務所の総合設計、14年2月に各種スプリング製造・販売の東洋発條工業を子会社化した。

■新中期経営計画「礎100」で事業基盤確立を推進

 15年2月発表の新中期経営計画「礎100」では、18年の創業100周年を迎え、次の100年企業の礎となる事業基盤確立を推進する。目標数値として18年度の売上高650億円、営業利益35億円、15年度〜18年度4年間合計の設備投資額200億円を掲げた。中長期目標は24年度までに売上高1000億円企業としている。なお、配当性向は20〜30%を目標としている。

 基本戦略としては、成長基盤強化(新商品・新規事業の創出と育成、M&Aや資本・技術提携など)、収益基盤強化(経営資源の有効配分、既存事業での領域拡大など)、グループ経営基盤強化(グループシナジーの最大化、子会社・事業の再編・統廃合、R&Dの新体制構築、海外展開の強化、CSR経営の推進など)を掲げている。

 新商品・新規事業の創出と育成に関しては、ロケット用など高エネルギー化学物質の宇宙産業への展開、環境・エネルギー関連の次世代蓄電デバイスへの展開、ライフサイエンス関連の医薬・農薬関連への展開、無機機能材料の車載向けへの展開など、重点分野を一段と強化する方針だ。

 7月6日には、R&Dセンターとグループ会社のシリコンテクノロジーが新たにサーモグラフィー用材料分野への参入を目指すと発表した。車載やセキュリティ用途、エネルギーマネジメント等で使用されるサーモグラフィー用材料分野の非冷却赤外線カメラ市場は、世界規模で2200億円(12年時点)に成長し、今後も拡大が予想されている。

 一方で、遠赤外線カメラやセンサーのレンズや窓材に使用される材料は、原料資源の絶対量が少なく、コスト高といった点で普及への障害となっている。このため当社は、低コストで大量供給が可能なシリコンをベースに高性能結晶材料を開発し、タムロン[7740]など国内外の複数の企業とサンプルテストを実施して良好な結果が得られている。16年度上期の上市を目指すとしている。

■16年3月期は営業増益予想

 なお15年3月期の四半期別推移を見ると、売上高は第1四半期(4月〜6月)106億67百万円、第2四半期(7月〜9月)115億52百万円、第3四半期(10月〜12月)110億29百万円、第4四半期(1月〜3月)128億61百万円で、営業利益は第1四半期54百万円の赤字、第2四半期2億67百万円、第3四半期3億82百万円、第4四半期6億04百万円だった。

 また15年3月期の配当性向は19.3%だった。ROEは14年3月期比1.5ポイント低下して5.4%、自己資本比率は同2.1ポイント上昇して45.8%となった。

 今期(16年3月期)の連結業績予想(5月15日公表)は、売上高が前期比1.9%増の470億円、営業利益が同8.4%増の13億円、経常利益が同6.3%増の14億円、純利益が同24.8%減の8億円としている。純利益は固定資産売却益一巡で減益見込みだ。配当予想は前期と同額の年間10円(期末一括)で予想配当性向は25.7%となる。

 主要セグメント別(全社費用等調整前)の計画は、化学品事業の売上高が同3.6%増の170億円、営業利益が同34.1%増の5億円、ボトリング事業の売上高が同11.1%減の170億円、営業利益が同93.7%増の3億円、そして産業部材事業の売上高が同9.3%増の100億円、営業利益が同11.5%減の4億円としている。

 取引先の会計処理変更によりボトリング事業が見かけ上の減収となるが、化学品事業の緊急脱出用ガラス破壊具付き自動車用緊急保安炎筒「ハイフレヤープラスピック」の拡販、2次電池充放電受託試験の本格稼働に伴う収益化、ボトリング事業での天候不順の影響一巡とコスト削減による収益改善、産業用部材事業の金属加工分野での拡販などで増収、営業増益、経常増益見込みだ。

 中期的にも積極的なM&A戦略の効果、新商品・新規事業の育成、経営資源の有効配分、グループシナジーの最大化などで収益拡大基調が期待される。

■設備投資資金として公募増資を実施、株価は急落したが売られ過ぎ感

 7月6日に公募増資とオーバーアロットメントによる売出しを発表した。新株式発行は公募増資300万株(払込期日7月22日)、オーバーアロットメントに伴う第三者割当増資45万株(割当先みずほ証券、払込期日8月6日)の合計最大345万株で、7月14日に発行価格547円が決定した。調達資金(手取概算額合計上限17億69百万円)は日本カーリットの設備投資に充当する。

 株価の動きを見ると、公募増資による希薄化を懸念して急落し、600円台でのモミ合いから下放れの展開となった。

 7月29日の終値534円を指標面(予想EPSと実績BPSは公募増資および第三者割当増資後の発行済株式総数2405万株で算出)で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS33円26銭で算出)は16〜17倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間10円で算出)は1.9%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS857円54銭で算出)は0.6倍近辺である。

 週足チャートで見ると大陰線を引いて水準を切り下げたが、日足チャートで見ると25日移動平均線に対するマイナス乖離率が拡大して売られ過ぎ感も強めている。16年3月期営業増益予想や0.6倍近辺の低PBRを見直して反発展開が期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[7月01日更新]

カーリットホールディングスは調整一巡感、0.6倍近辺の低PBRも評価して出直り

 カーリットホールディングス[4275](東1)は自動車用緊急保安炎筒を主力として化学品、ボトリング、産業用部材などに事業展開している。株価は下値固めが完了して調整一巡感を強めている。16年3月期営業増益予想で、0.6倍近辺の低PBRも評価材料だ。出直り展開だろう。

 同社は日本カーリットの株式移転により設立された純粋持株会社である。化学品事業(産業用爆薬、自動車用緊急保安炎筒、信号炎管、化成品関連、電子材料・機能性材料、危険性評価試験受託、2次電池試験受託など)、ボトリング事業、産業用部材事業(半導体用シリコンウェーハ、研削材、耐火・耐熱金物、スプリングワッシャーなど)を展開している。

 自動車用緊急保安炎筒は新車装着用・車検交換用を展開し、国内市場シェアは約8〜9割と想定されている。ボトリング事業は伊藤園<2593>向けが主力である。半導体用シリコンウェーハは小口径4〜6インチのニッチ市場を主力としている。海外は中国・上海、シンガポールに展開している。

 前中期経営計画「飛躍500」では「事業領域の拡大、市場の拡大、シェアの拡大という3つの拡大戦略により売上高500億円の化学会社への成長」を基本方針として、グループ収益基盤と総合力強化に向けたM&A戦略で事業の多角化を推進した。12年1月に工業用塗料販売・塗装工事の富士商事、12年8月に耐火・耐熱金物等製造販売の並田機工、13年10月に一級建築士事務所の総合設計、14年2月に各種スプリング製造・販売の東洋発條工業を子会社化した。

 15年2月発表の新中期経営計画「礎100」では、18年の創業100周年を迎え、次の100年企業の礎となる事業基盤確立を推進する。目標数値として18年度の売上高650億円、営業利益35億円、15年度〜18年度4年間合計の設備投資額200億円を掲げた。中長期目標は24年度までに売上高1000億円企業としている。なお、配当性向は20〜30%を目標としている。

 基本戦略としては、成長基盤強化(新商品・新規事業の創出と育成、M&Aや資本・技術提携など)、収益基盤強化(経営資源の有効配分、既存事業での領域拡大など)、グループ経営基盤強化(グループシナジーの最大化、子会社・事業の再編・統廃合、R&Dの新体制構築、海外展開の強化、CSR経営の推進など)を掲げている。

 新商品・新規事業の創出と育成に関しては、ロケット用など高エネルギー化学物質の宇宙産業への展開、環境・エネルギー関連の次世代蓄電デバイスへの展開、ライフサイエンス関連の医薬・農薬関連への展開、無機機能材料の車載向けへの展開など重点分野を一段と強化する方針だ。

 なお15年3月期の四半期別推移を見ると、売上高は第1四半期(4月〜6月)106億67百万円、第2四半期(7月〜9月)115億52百万円、第3四半期(10月〜12月)110億29百万円、第4四半期(1月〜3月)128億61百万円で、営業利益は第1四半期54百万円の赤字、第2四半期2億67百万円、第3四半期3億82百万円、第4四半期6億04百万円だった。

 15年3月期の配当性向は19.3%、ROEは14年3月期比1.5ポイント低下して5.4%、自己資本比率は同2.1ポイント上昇して45.8%となった。

 今期(16年3月期)の連結業績予想(5月15日公表)は、売上高が前期比1.9%増の470億円、営業利益が同8.4%増の13億円、経常利益が同6.3%増の14億円、純利益が同24.8%減の8億円としている。純利益は固定資産売却益一巡で減益見込みだ。配当予想は前期と同額の年間10円(期末一括)で、予想配当性向は25.7%となる。

 セグメント別(その他・全社費用等調整前)の計画は、化学品の売上高が同3.6%増の170億円、営業利益が同34.1%増の5億円、ボトリングの売上高が同11.1%減の170億円、営業利益が同93.7%増の3億円、産業部材の売上高が同9.3%増の100億円、営業利益が同11.5%減の4億円としている。

 取引先の会計処理変更によりボトリングが見かけ上の減収となるが、化学品での緊急脱出用ガラス破壊具付き自動車用緊急保安炎筒「ハイフレヤープラスピック」の拡販、2次電池充放電受託試験の本格稼働に伴う収益化、ボトリング事業での天候不順の影響一巡とコスト削減による収益改善、産業用部材の金属加工分野での拡販などで増収、営業増益、経常増益の見込みだ。

 中期的にも積極的なM&A戦略の効果、新商品・新規事業の育成、経営資源の有効配分、グループシナジーの最大化などで収益拡大基調が期待される。

 なお5月15日に発表した、同社の取締役に対する新たな株式報酬制度「株式給付信託(BBT)」の導入は、6月26日開催の第2回定時株主総会で決定された。

 株価の動きを見ると、1月高値722円から反落して水準を切り下げたが、620円近辺で下値固め完了感を強めている。調整がほぼ一巡したようだ。

 6月26日の終値631円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS38円97銭で算出)は16〜17倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間10円で算出)は1.6%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1020円60銭で算出)は0.6倍近辺である。

 週足チャートで見ると26週移動平均線を割り込み、13週移動平均線が戻りを押さえる形だが、52週移動平均線がサポートラインとなって下値固め完了感を強めている。16年3月期営業増益予想で、0.6倍近辺の低PBRも評価材料だ。出直り展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[2月24日更新]

カーリットホールディングスは26日に新中期経営計画を発表予定、16年3月期の収益改善期待で1月高値を試す

 自動車用緊急保安炎筒などを展開するカーリットホールディングス[4275](東1)の株価は1月高値から反落しましたが、第3四半期累計(4月〜12月)の減益に対するネガティブ反応は限定的で、自律調整一巡感を強めています。低PBRも評価材料であり、来期(16年3月期)の収益改善期待で1月高値を試す展開が想定されます。なお2月26日に「新中期経営計画発表会」を予定しています。

 日本カーリットが株式移転で設立した純粋持株会社が13年10月東証1部市場に上場しました。日本カーリットなど傘下の事業会社で、化学品事業(産業用爆薬、自動車用緊急保安炎筒、信号炎管、化成品関連、電子材料・機能性材料、危険性評価試験受託、2次電池試験受託など)、ボトリング事業、産業用部材事業(半導体用シリコンウェーハ、研削材、耐火・耐熱金物、スプリングワッシャー)を展開しています。

 自動車用緊急保安炎筒は新車装着用・車検交換用を展開し、国内市場シェアは約8〜9割と想定されています。ボトリング事業は伊藤園<2593>向けが主力です。半導体用シリコンウェーハは小口径4〜6インチのニッチ市場を主力としています。海外は中国・上海、シンガポールに展開しています。

 前中期経営計画「飛躍500」では「事業領域の拡大、市場の拡大、シェアの拡大という、3つの拡大戦略により売上高500億円の化学会社への成長」を基本方針として、グループ収益基盤と総合力強化に向けたM&A戦略で事業の多様化を推進しました。

 12年1月に工業用塗料販売・塗装工事の富士商事、12年8月に耐火・耐熱金物製造販売の並田機工、13年10月に一級建築士事務所の総合設計を子会社化しました。さらに14年2月には東洋発條工業を子会社化しました。自動車・建設機械向けを中心とした各種スプリング分野に展開し、耐火・耐熱金物の並田機工などと合わせた産業用部材事業を新たな収益柱とする方針です。

 2月3日に発表した今期(15年3月期)第3四半期累計(4月〜12月)の連結業績は売上高が前年同期比14.7%増の332億48百万円、営業利益が同35.5%減の5億95百万円、経常利益が同31.3%減の6億91百万円、純利益が同4.3%減の5億16百万円となりました。

 新規連結子会社ののれん償却を含む販管費の増加、新規事業の受託試験設備の償却負担、ボトリング事業での設備メンテナンスなどが影響して減益となりましたが、産業用部材事業での新規顧客の獲得や、東洋発條工業の新規連結も寄与して大幅増収となりました。

 セグメント別の売上動向を見ると、化学品事業は同8.6%増収となりました。化薬分野で自動車用緊急保安炎筒が国内新車販売低迷の影響などで減収となりましたが、化成品分野ではHU−Aロケット用過塩素酸アンモニウム、電子材料分野では電池材料向け過塩素酸リチウムなどが増収となりました。

 ボトリング事業は同1.7%減収となりました。消費増税や天候不順の影響で国内飲料市場全体が低迷して受託生産量が減少しました。産業用部材事業は同94.1%増収となりました。並田機工の耐火・耐熱金物が都市ごみ焼却施設の補修工事向けや東日本大震災のがれき仮設焼却場向けに増加し、東洋発條工業の連結も寄与しました。

 通期の連結業績見通しは前回予想(5月15日公表)を据え置いて売上高が前期比18.0%増の470億円、営業利益が同0.3%増の16億円、経常利益が同1.4%増の17億円、純利益が同28.1%減の9億円、配当予想が前期と同額の年間10円(期末一括)としています。M&A効果も寄与して増収見込みです。

 四半期別の推移を見ると、売上高は第1四半期(4月〜6月)106億67百万円、第2四半期(7月〜9月)115億52百万円、第3四半期(10月〜12月)110億29百万円です。そして営業利益は第1四半期54百万円の赤字に対して、第2四半期2億67百万円、第3四半期3億82百万円となりました。営業損益は改善基調を鮮明にしています。

 来期(16年3月期)は消費増税の影響なども概ね一巡し、緊急脱出用ガラス破壊器具付き自動車用緊急保安炎筒「ハイフレヤープラスピック」の拡販、2次電池充放電受託試験の本格稼働に伴う収益化、工業薬品のシェア拡大、光機能性材料の車載用・建材用熱線遮蔽フィルムの拡販、ボトリング事業での新商品受注、並田機工のごみ焼却場向け需要増加、東洋発條工業の寄与などで収益改善が期待されます。

 なお創業100周年の18年度を最終年度とする「新中期経営計画」を2月26日に発表予定としています。次なる100年の礎となる事業基盤を確立するため「基盤商品・事業の拡充」「グループ体制の信頼性向上、安全の徹底」「事業領域を超える戦略的な事業開発と市場開拓」「ガバナンスの強化」を重点施策と位置付ける方針です。M&A戦略も奏功して中期的に収益拡大基調が期待されます。

 14年12月24日発表した自己株式取得(取得株式総数の上限40万株、取得価額総額の上限2億60百万円、取得期間15年1月7日〜4月30日)については、2月4日時点で累計取得株式総数38万2500株、取得価額総額2億5995万8700円に達したため終了しました。

 株価の動きを見ると、1月高値722円から利益確定売りで反落しましたが自律調整の範囲と考えられます。取引時間中に第3四半期累計業績を発表した2月3日は前日比24円安となりましたが、翌4日には前日比24円高と切り返し、その後も高値圏650円〜700円近辺で推移しています。第3四半期累計の減益に対するネガティブ反応は限定的で、今期利益下振れの可能性はほぼ織り込み済みのようです。

 2月23日の終値649円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS43円71銭で算出)は15倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間10円で算出)は1.5%近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS922円98銭で算出)は0.7倍近辺です。

 日足チャートで見ると25日移動平均線を一旦割り込みましたが、週足チャートで見るとサポートラインの13週移動平均線が接近して再動意のタイミングのようです。0.7倍近辺の低PBRも評価材料であり、来期の収益改善期待で1月高値を試す展開が想定されます。
(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[01月19日更新]
カーリットホールディングスは強基調で14年6月高値に接近、自己株式取得や低PBRを評価して上値試す 自動車用緊急保安炎筒などを展開するカーリットホールディングス<4275>(東1)の株価は、戻り高値を突破して14年6月高値685円に接近している。強基調の形であり、自己株式取得や0.7倍近辺の低PBRを評価して上値を試す展開だろう。

日本カーリットが純粋持株会社を設立して13年10月東証1部市場に上場した。化学品事業(産業用爆薬、自動車用緊急保安炎筒、化成品関連、電子材料・機能性材料、信号炎管、危険性評価試験受託、2次電池試験受託など)、ボトリング事業、産業用部材事業(半導体用シリコンウェーハ、研削材、耐火・耐熱金物、スプリングワッシャー)を展開している。

自動車用緊急保安炎筒は新車装着用・車検交換用を展開し、国内市場シェアは約8〜9割と想定されている。ボトリング事業は伊藤園<2593>向けが主力だ。半導体用シリコンウェーハは小口径4〜6インチのニッチ市場を主力としている。海外は中国・上海、シンガポールに展開している。

前中期経営計画「飛躍500」では「事業領域の拡大、市場の拡大、シェアの拡大という、3つの拡大戦略により売上高500億円の化学会社への成長」を基本方針として、グループ収益基盤と総合力強化に向けたM&A戦略を積極展開して事業を多様化してきた。

12年1月に工業用塗料販売・塗装工事の富士商事、12年8月に耐火・耐熱金物製造販売の並田機工、13年10月に一級建築士事務所の総合設計を子会社化した。そして14年2月には東洋発條工業を子会社化した。自動車・建設機械向けを中心とした各種スプリング分野に展開し、耐火・耐熱金物の並田機工などと合わせた産業用部材事業を新たな収益柱とする方針だ。

そして次なる100年企業への礎作りとして、18年度を最終年度とする新中期経営計画を15年2月に発表予定としている。M&A戦略も奏功して中期的に収益拡大基調だろう。

今期(15年3月期)の連結業績見通し(5月15日公表)は売上高が前期比18.0%増の470億円、営業利益が同0.3%増の16億円、経常利益が同1.4%増の17億円、純利益が同28.1%減の9億円、配当予想が前期と同額の年間10円(期末一括)としている。M&A効果も寄与して増収見込みだ。

第2四半期累計(4月〜9月)は、持株会社移行前の日本カーリットの前年同期との比較で、新規連結子会社ののれん償却、新規事業の受託試験設備の償却負担、ボトリング事業での設備メンテナンスなどが影響して減益だったが、産業用部材事業での新規顧客の獲得や東洋発條工業の新規連結も寄与して増収だった。

通期見通しに対する第2四半期累計の進捗率は低水準だが、通期ベースでは緊急脱出用ガラス破壊器具付き自動車用緊急保安炎筒「ハイフレヤープラスピック」の拡販、新規事業の2次電池充放電受託試験の本格稼働、工業薬品のシェア拡大、光機能性材料の車載用・建材用熱線遮蔽フィルムの拡販、ボトリング事業での生産性向上、並田機工のごみ焼却場向け需要増加、新規連結の東洋発條工業の寄与などで挽回が期待される。

なお12月24日に自己株式取得を発表した。取得株式総数の上限40万株(自己株式除く発行済株式総数に対する割合1.94%)、取得価額総額の上限2億60百万円、取得期間15年1月7日〜4月30日としている。

株価の動きを見ると戻り高値を突破して上伸している。12月17日の直近安値565円から切り返し、12月29日に638円を付けて12月8日の戻り高値630円を突破した。そして1月15日には652円まで上伸して14年6月高値685円に接近している。

1月16日の終値645円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS43円71銭で算出)は14〜15倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間10円で算出)は1.6%近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS922円98銭で算出)は0.7倍近辺である。

週足チャートで見ると、26週移動平均線近辺から切り返して戻り高値を突破した。サポートラインを確認して強基調の形だ。自己株式取得や0.7倍近辺の低PBRを評価して14年6月高値685円を試す展開だろう。

(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[12月24日更新]
カーリットホールディングスは12月8日の戻り高値から一旦反落したが切り返しの動き、低PBRも評価して上値試す

 自動車用緊急保安炎筒などを展開するカーリットホールディングス<4275>(東1)の株価は、12月8日の戻り高値630円から利益確定売りなどで一旦反落したが、足元では切り返しの動きを強めている。0.6倍近辺の低PBRも評価材料として上値を試す展開だろう。6月の高値685円も視野に入りそうだ。

 日本カーリットが純粋持株会社を設立して13年10月東証1部市場に上場した。化学品事業(産業用爆薬、自動車用緊急保安炎筒、信号炎管、危険性評価試験受託、2次電池試験受託、化成品関連、電子材料・機能性材料など)、ボトリング事業、産業用部材事業(半導体用シリコンウェーハ、研削材、耐火・耐熱金物、スプリングワッシャー)を展開している。

 自動車用緊急保安炎筒は新車装着用・車検交換用を展開し、国内市場シェアは約8割と想定されている。ボトリング事業は伊藤園 <2593> 向けが主力だ。半導体用シリコンウェーハは小口径4〜6インチのニッチ市場を主力としている。海外は中国・上海、シンガポールに展開している。

 前中期経営計画「飛躍500」では「事業領域の拡大、市場の拡大、シェアの拡大という、3つの拡大戦略により売上高500億円の化学会社への成長」を基本方針として、グループ収益基盤と総合力強化に向けたM&A戦略を積極展開して事業を多様化してきた。

 12年1月に工業用塗料販売・塗装工事の富士商事、12年8月に耐火・耐熱金物製造販売の並田機工、13年10月に一級建築士事務所の総合設計を子会社化した。そして14年2月には東洋発條工業を子会社化した。自動車・建設機械向けを中心とした各種スプリング分野に展開し、耐火・耐熱金物の並田機工などと合わせた産業用部材事業を新たな収益柱とする方針だ。

 今期(15年3月期)の連結業績見通しは前回予想(5月15日公表)を据え置いて売上高が前期比18.0%増の470億円、営業利益が同0.3%増の16億円、経常利益が同1.4%増の17億円、純利益が同28.1%減の9億円、配当予想が前期と同額の年間10円(期末一括)としている。M&A効果も寄与して大幅増収見込みだ。

 第2四半期累計(4月〜9月)は、売上高が222億19百万円、営業利益が2億13百万円、経常利益が2億54百万円、純利益が2億83百万円だった。前年同期は持株会社移行前のため、日本カーリットの前年同期との比較で見ると16.0%増収、63.7%営業減益、60.3%経常減益、25.7%最終減益だった。

 新規連結子会社ののれん償却、新規事業の受託試験設備の償却負担、ボトリング事業での設備メンテナンスなどが影響して減益だったが、産業用部材事業での需要拡大、新製品上市や東洋発條工業の新規連結も寄与して増収だった。なお営業利益と経常利益は期初計画を下回ったが、売上高は期初計画を上回り、純利益は保土ヶ谷工場跡地譲渡による固定資産売却益2億74百万円が寄与して期初計画を上回った。

 通期見通しに対する第2四半期累計の進捗率は、ボトリング事業のメンテナンス費用の発生等あり低水準だが、通期ベースでは緊急脱出用ガラス破壊器具付き自動車用緊急保安炎筒「ハイフレヤープラスピック」の拡販、新規事業の2次電池充放電受託試験の本格稼働、工業薬品のシェア拡大、光機能性材料の車載用・建材用熱線遮蔽フィルムの拡販、ボトリング事業での新商品受注、並田機工のごみ焼却場向け需要増加などで挽回が期待される。

 なお次なる100年企業への礎作りとして、18年度を最終年度とする新中期経営計画を15年2月に発表予定としている。M&A戦略も奏功して中期的に収益拡大基調だろう。

 株価の動き(12月9日付で貸借銘柄)を見ると、10月17日の直近安値518円から切り返し、12月8日の戻り高値630円まで上伸した。その後は利益確定売りなどで一旦反落したが、12月17日の565円から切り返しの動きを強めている。

 12月22日の終値587円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS43円71銭で算出)は13〜14倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間10円で算出)は1.7%近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS922円98銭で算出)は0.6倍近辺である。

 週足チャートで見ると、26週移動平均線近辺で下ヒゲを付けて反発の動きを強めている。下値を切り上げる形でありサポートラインを確認したようだ。0.6倍近辺の低PBRも評価材料として上値を試す展開だろう。6月の高値685円も視野に入りそうだ。
(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[11月28日更新]
カーリットホールディングスは調整一巡して上昇トレンドに回帰、6月高値を目指す

 自動車用緊急保安炎筒などを展開するカーリットホールディングス[4275](東1)の株価は、10月17日の直近安値518円から切り返しの展開となり、11月26日には604円まで上伸して9月の戻り高値603円を上抜けた。調整が一巡して上昇トレンドに回帰した形であり、低PBRも支援材料として6月高値685円を目指す展開だろう。

 純粋持株会社として、日本カーリットから株式移転により設立され、13年10月東証1部市場に上場。化学品事業(産業用爆薬、自動車用緊急保安炎筒、信号炎管、危険性評価試験受託、電池試験受託、化成品関連、電子材料・機能性材料など)、ボトリング事業、産業用部材事業(半導体用シリコンウェーハ、研削材、耐火・耐熱金物、各種スプリングなど)を展開している。

 自動車用緊急保安炎筒は新車装着用・車検交換用を展開し、国内市場シェアは約8割と想定されている。ボトリング事業は伊藤園<2593>向けが主力だ。半導体用シリコンウェーハは小口径4〜6インチのニッチ市場を主力としている。そして海外は中国・上海、シンガポールに展開している。

 前中期経営計画「飛躍500」では「事業領域の拡大、市場の拡大、シェアの拡大という、3つの拡大戦略により売上高500億円の化学会社への成長」を基本方針として、グループ収益基盤と総合力強化に向けたM&A戦略を積極展開して事業を多様化してきた。

 13年10月に一級建築士事務所の総合設計を子会社化し、上下水道・排水処理施設設計分野に進出した。14年2月には東洋発條工業を子会社化した。自動車・建設機械向けを中心とした各種スプリング分野に展開し、耐火・耐熱金物の並田機工などと合わせた産業用部材事業を新たな収益柱とする方針だ。

 今期(15年3月期)の連結業績見通しは前回予想(5月15日公表)を据え置いて売上高が前期比18.0%増の470億円、営業利益が同0.3%増の16億円、経常利益が同1.4%増の17億円、純利益が同28.1%減の9億円、配当予想が前期と同額の年間10円(期末一括)としている。M&A効果も寄与して大幅増収見込みだ。

 第2四半期累計(4月〜9月)の連結業績は、日本カーリットの前年同期との比較で売上高が16.0%増の222億19百万円、営業利益が63.7%減の2億13百万円、経常利益が60.3%減の2億54百万円、そして純利益が25.7%減の2億83百万円だった。

 売上面では、自動車用緊急保安炎筒は新車装着用が新車の消費増税前駆け込み需要の反動影響、車検交換用が車検台数の落ち込みの影響で減収となり、ボトリング事業は飲料市場が天候不順の影響で低迷したため減収だったが、新規事業の2次電池充放電受託試験を本格開始し、産業用部材事業での新規顧客獲得や東洋発條工業の新規連結も寄与して増収だった。利益面では新規連結子会社取得によるのれん償却や販管費の増加で減益だった。

 なお期初計画との比較でみると、営業利益と経常利益は期初計画をやや下回ったが、売上高は期初計画を上回り、純利益は保土ヶ谷工場跡地譲渡による固定資産売却益が寄与して計画を上回った。

 通期見通しに対する第2四半期累計の進捗率は低水準だが、通期ベースでは緊急脱出用ガラス破壊器具付き自動車用緊急保安炎筒「ハイフレヤープラスピック」の拡販、2次電池充放電受託試験の本格稼働、工業薬品のシェア拡大、光機能性材料の車載用・建材用熱線遮蔽フィルムの販売開始、ホット飲料の増産体制構築、並田機工のごみ焼却場向け新商品投入、新規連結の東洋発條工業の寄与などで挽回が期待される。M&A戦略も奏功して中期的に収益拡大基調だろう。

 株価の動きを見ると、10月17日の直近安値518円から切り返しの展開となり、11月26日には604円まで上伸して9月の戻り高値603円を上抜けた。調整が一巡して戻り歩調の展開だ。

 11月27日の終値595円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS43円71銭で算出)は13〜14倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間10円で算出)は1.7%近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS922円98銭で算出)は0.6倍近辺である。週足チャートで見ると26週移動平均線近辺から反発し、13週移動平均線がサポートする上昇トレンドに回帰した形だ。低PBRも支援材料として6月高値685円を目指す展開だろう。

(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)

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