[4348]インフォコム
[07月02日更新]

インフォコムは調整一巡、22年3月期小幅営業・経常増益予想だが保守的

 インフォコム<4348>(東1)は電子コミック配信サービスやITサービスを展開している。7月1日には連結子会社アムタスがLink―U<4446>と共同で、電子コミック配信サービスのサービス向上を目的として、システム開発を行う連結子会社アムリンクを設立すると発表した。22年3月期は本社移転関連コストなどを考慮して小幅営業・経常増益にとどまる予想としているが保守的だろう。収益拡大基調に変化はなく上振れを期待したい。株価は戻り一服の形だが調整一巡して出直りを期待したい。

■ネットビジネス(電子コミック配信サービス)やITサービスを展開

 帝人<3401>グループで、一般消費者向けネットビジネス(子会社アムタスの電子コミック配信サービス「めちゃコミック」)、およびITサービス(医療機関・製薬企業・介護事業者向けパッケージのヘルスケア事業、RPAとAIを活用したWeb−ERPソフトGRANDITなどのサービスビジネス事業、大手企業向けシステムインテグレーションのエンタープライズ事業)を展開している。

 21年3月期のセグメント別売上構成比はネットビジネスが65%、ITサービスが35%、営業利益構成比(連結調整前)はネットビジネスが73%、ITサービスが27%だった。電子コミック配信サービスの拡大でネットビジネスが利益柱に成長した。またITサービスは年度末にあたる第4四半期の構成比が高い特性がある。

 M&A・アライアンスでは、19年5月アムタスが韓国で電子コミック配信サービスを展開するピーナトゥーンを連結子会社化、介護人材紹介事業のスタッフプラスを連結子会社化、19年7月アムタスとパピレス<3641>が海外への取次事業を行う共同出資会社アルド・エージェンシー・グローバル(AAG)を設立、20年9月シンガポールで介護人材マッチングプラットフォームを提供するHomageと資本業務提携、20年11月医療領域の専門家検索サービスを提供する米国H1 Insightsと業務提携した。

 7月1日には連結子会社アムタスがLink―U<4446>と共同で、電子コミック配信サービスのサービス向上を目的として、システム開発を行う連結子会社アムリンクを設立すると発表した。

 なお21年11月15日付で本社を移転する。テレワークを取り入れた柔軟な働き方に対応し、時間や場所に制約されずに効率良く働く考え方ABW(Activity Based Working)を取り入れる。ワークスタイル変革を推進し、働く環境の改善に向けた取り組みを強化する。フロア利用面積約40%縮小によるコスト削減で、移転コストを5年で回収する想定だ。

■電子コミックとヘルスケアを重点事業として持続成長

 中期経営計画(2020年度〜2022年度)では、高い成長性と収益性の両立を目指して、経営目標数値には23年3月期売上高850億円〜1150億円(SI・サービス150億円、ヘルスケア150億円、電子コミック600億円、M&A)、EBITDA(営業利益+償却費)130億円〜160億円、ROE15.0%以上を掲げている。またM&Aでは戦略投資枠300億円を設定している。

 基本方針は、電子コミックとヘルスケアを重点事業とする継続成長、サービス化の推進、共創の積極的推進(M&A、海外展開)としている。サービス化の推進では売上全体に占めるサービス比率を、現状の約6割から8割%超に引き上げる方針だ。

 電子コミックは、市場の年成長率11.9%を想定し、市場を上回る20%以上の成長を目指す。オリジナルコミックの拡充、データ分析・AI活用によるマーケティングの強化、独占先行配信の強化、アプリ版のフルリニューアル、配信システムの完全クラウド化、5G対応、海外展開、M&Aなどを推進する。新型コロナウイルスによる新たな生活スタイルの浸透も追い風となり、若年層を中心に電子で漫画を読む習慣の定着が期待されるため、想定を上振れる可能性が高まっている。

 ヘルスケアは、要介護者の増加に伴って介護IT市場の急速な拡大が見込まれることに加えて、新型コロナウイルスを契機にオンライン診療やオンライン服薬指導の普及も期待されている。介護を注力領域として、健康分野における企業向け健康経営サポートサービス「WELSA」や、製薬会社向け営業支援サービス「DigPro」も強化する。オンライン医療サービスの事業化も検討中としている。

 さらに薬剤情報システムで東南アジア市場に参入する。第一弾としてフィリピンの複数のパートナー企業と提携し、21年4月から事業展開を開始した。20年8月にインドネシアで開始した医用画像管理システム(PACS)とともに、東南アジアのヘルスケアIT市場での事業展開を加速する方針だ。21年5月には医師向けSNS展開のDocquity社(シンガポール)と業務提携した。

■22年3月期は小幅営業・経常増益予想だが保守的

 22年3月期の連結業績予想は、売上高が21年3月期比13.1%増の770億円、営業利益が1.7%増の110億円、経常利益が0.6%増の110億円、親会社株主帰属当期純利益が16.3%増の73億円としている。配当予想は3円増配の40円(第2四半期末13円、期末27円)である。

 ネットビジネスは18.1%増収で13.8%増益、ITサービスは4.0%増収で6.2%増益の計画としている。電子コミック配信サービスはユーザー層の拡大で成長が加速し、ヘルスケアも需要が回復する見込みだ。なお電子コミック配信サービスの海賊版サイトの影響は上期で収束すると想定している。

 ワークスタイル変革の推進に向けて本社を移転するため、本社移転関連コストの発生で営業・経常利益の伸び率は小幅にとどまる見込みとしているが保守的だろう。収益拡大基調に変化はなく上振れを期待したい。

■株主優待制度は毎年9月末の株主対象

 株主還元については、安定的な配当に加えて、業績向上に連動した増配に努め、配当性向30%の維持を目指すとしている。

 株主優待制度は、毎年9月30日現在で1単元(100株)以上保有株主を対象として、保有株数および保有年数に応じて、優待商品と交換できる株主優待ポイントを贈呈(詳細は会社HP参照)する。

■株価は調整一巡

 株価は5月の直近安値圏から急反発した。その後は戻り一服の形だが調整一巡して出直りを期待したい。7月1日の終値は2944円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS133円31銭で算出)は約22倍、今期予想配当利回り(会社予想の40円で算出)は約1.4%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS757円76銭で算出)は約3.9倍、時価総額は約1696億円である。(情報提供:日 本インタビュ新聞社=Media−IR)

[06月09日更新]

インフォコムは基調転換して戻り試す、22年3月期会社予想は保守的

 インフォコム<4348>(東1)は電子コミック配信サービスやITサービスを展開している。22年3月期は本社移転関連コストなどを考慮して小幅営業・経常増益にとどまる予想としている。ただし保守的だろう。収益拡大基調に変化はなく、上振れを期待したい。株価は急反発の動きとなった。基調転換して戻りを試す展開を期待したい。

■ネットビジネス(電子コミック配信サービス)やITサービスを展開

 帝人<3401>グループで、一般消費者向けネットビジネス(子会社アムタスの電子コミック配信サービス「めちゃコミック」)、およびITサービス(医療機関・製薬企業・介護事業者向けパッケージのヘルスケア事業、RPAとAIを活用したWeb−ERPソフトGRANDITなどのサービスビジネス事業、大手企業向けシステムインテグレーションのエンタープライズ事業)を展開している。

 21年3月期のセグメント別売上構成比はネットビジネスが65%、ITサービスが35%、営業利益構成比(連結調整前)はネットビジネスが73%、ITサービスが27%だった。電子コミック配信サービスの拡大でネットビジネスが利益柱に成長した。またITサービスは年度末にあたる第4四半期の構成比が高い特性がある。

 M&A・アライアンスでは、19年5月アムタスが韓国で電子コミック配信サービスを展開するピーナトゥーンを連結子会社化、介護人材紹介事業のスタッフプラスを連結子会社化、19年7月アムタスとパピレス<3641>が海外への取次事業を行う共同出資会社アルド・エージェンシー・グローバル(AAG)を設立、20年9月シンガポールで介護人材マッチングプラットフォームを提供するHomageと資本業務提携、20年11月医療領域の専門家検索サービスを提供する米国H1 Insightsと業務提携した。

 なお本社の移転を予定(移転先:東京都港区、21年11月〜12月予定)している。テレワークを取り入れた柔軟な働き方に対応し、時間や場所に制約されずに効率良く働く考え方ABW(Activity Based Working)を取り入れる。ワークスタイル変革を推進し、働く環境の改善に向けた取り組みを強化する。フロア利用面積約40%縮小によるコスト削減で、移転コストを5年で回収する想定だ。

■電子コミックとヘルスケアを重点事業として持続成長

 中期経営計画(2020年度〜2022年度)では、高い成長性と収益性の両立を目指して、経営目標数値には23年3月期売上高850億円〜1150億円(SI・サービス150億円、ヘルスケア150億円、電子コミック600億円、M&A)、EBITDA(営業利益+償却費)130億円〜160億円、ROE15.0%以上を掲げている。またM&Aでは戦略投資枠300億円を設定している。

 基本方針は、電子コミックとヘルスケアを重点事業とする継続成長、サービス化の推進、共創の積極的推進(M&A、海外展開)としている。サービス化の推進では売上全体に占めるサービス比率を、現状の約6割から8割%超に引き上げる方針だ。

 電子コミックは、市場の年成長率11.9%を想定し、市場を上回る20%以上の成長を目指す。オリジナルコミックの拡充、データ分析・AI活用によるマーケティングの強化、独占先行配信の強化、アプリ版のフルリニューアル、配信システムの完全クラウド化、5G対応、海外展開、M&Aなどを推進する。新型コロナウイルスによる新たな生活スタイルの浸透も追い風となり、若年層を中心に電子で漫画を読む習慣の定着が期待されるため、想定を上振れる可能性が高まっている。

 ヘルスケアは、要介護者の増加に伴って介護IT市場の急速な拡大が見込まれることに加えて、新型コロナウイルスを契機にオンライン診療やオンライン服薬指導の普及も期待されている。介護を注力領域として、新規領域の健康分野における企業向け健康経営サービス「WELSA」や、製薬MR向けオンライン営業支援サービス、海外への展開も強化する。オンライン医療サービスの事業化も検討中としている。

 さらに薬剤情報システムで東南アジア市場に参入する。第一弾としてフィリピンの複数のパートナー企業と提携し、21年4月から事業展開を開始した。20年8月にインドネシアで開始した医用画像管理システム(PACS)とともに、東南アジアのヘルスケアIT市場での事業展開を加速する方針だ。21年5月には医師向けSNS展開のDocquity社(シンガポール)と業務提携した。東南アジア向け薬剤情報システムとの連携などで東南アジアでの事業強化につなげる。

■22年3月期は小幅営業・経常増益予想だが保守的

 22年3月期の連結業績予想は、売上高が21年3月期比13.1%増の770億円、営業利益が1.7%増の110億円、経常利益が0.6%増の110億円、親会社株主帰属当期純利益が16.3%増の73億円としている。配当予想は3円増配の40円(第2四半期末13円、期末27円)である。

 ネットビジネスは18.1%増収で13.8%増益、ITサービスは4.0%増収で6.2%増益の計画としている。電子コミック配信サービスはユーザー層の拡大で成長が加速し、ヘルスケアも需要が回復する見込みだ。なお電子コミック配信サービスの海賊版サイトの影響は上期で収束すると想定している。

 新たなワークスタイル変革の推進を背景として本社移転を予定しているため、全体としては本社移転関連コストの発生で、営業・経常利益の伸び率は小幅にとどまる見込みとしている。ただし保守的だろう。収益拡大基調に変化はなく、上振れを期待したい。

■株主優待制度は毎年9月末の株主対象

 株主還元については、安定的な配当に加えて、業績向上に連動した増配に努め、配当性向30%の維持を目指すとしている。

 株主優待制度は、毎年9月30日現在で1単元(100株)以上保有株主を対象として、保有株数および保有年数に応じて、優待商品と交換できる株主優待ポイントを贈呈(詳細は会社HP参照)する。

■株価は基調転換して戻り試す

 株価は急反発の動きとなり、週足チャートで見ると26週移動平均線を一気に突破した。また13週移動平均線が上向きに転じてきた。基調転換して戻りを試す展開を期待したい。6月8日の終値は3155円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS133円31銭で算出)は約24倍、今期予想配当利回り(会社予想の40円で算出)は約1.3%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS757円76銭で算出)は約4.2倍、時価総額は約1817億円である。
(情報提供:日 本インタビュ新聞社=Media−IR)
http://media-ir.com/news/
[05月18日更新]

インフォコムは調整一巡、22年3月期は小幅営業・経常増益予想だが保守的

 インフォコム<4348>(東1)は電子コミック配信サービスやITサービスを展開している。21年3月期電子コミック配信サービスが牽引して大幅増収増益だった。22年3月期は本社移転関連コストを考慮して小幅営業・経常増益にとどまる予想としている。ただし保守的だろう。収益拡大基調に変化はなく、上振れを期待したい。株価は地合い悪化も影響して上値を切り下げる形だが、調整一巡して出直りを期待したい。

■ネットビジネス(電子コミック配信サービス)やITサービスを展開

 帝人<3401>グループで、一般消費者向けネットビジネス(子会社アムタスの電子コミック配信サービス「めちゃコミック」)、およびITサービス(医療機関・製薬企業・介護事業者向けパッケージのヘルスケア事業、RPAとAIを活用したWeb−ERPソフトGRANDITなどのサービスビジネス事業、大手企業向けシステムインテグレーションのエンタープライズ事業)を展開している。

 21年3月期のセグメント別売上構成比はネットビジネスが65%、ITサービスが35%、営業利益構成比(連結調整前)はネットビジネスが73%、ITサービスが27%だった。電子コミック配信サービスの拡大でネットビジネスが利益柱に成長した。またITサービスは年度末にあたる第4四半期の構成比が高い特性がある。

 M&A・アライアンスでは、19年5月アムタスが韓国で電子コミック配信サービスを展開するピーナトゥーンを連結子会社化、介護人材紹介事業のスタッフプラスを連結子会社化、19年7月アムタスとパピレス<3641>が海外への取次事業を行う共同出資会社アルド・エージェンシー・グローバル(AAG)を設立、20年9月シンガポールで介護人材マッチングプラットフォームを提供するHomageと資本業務提携、20年11月医療領域の専門家検索サービスを提供する米国H1 Insightsと業務提携した。

 なお本社の移転を予定(移転先:東京都港区、21年11月〜12月予定)している。テレワークを取り入れた柔軟な働き方に対応し、時間や場所に制約されずに効率良く働く考え方ABW(Activity Based Working)を取り入れる。ワークスタイル変革を推進し、働く環境の改善に向けた取り組みを強化する。フロア利用面積約40%縮小によるコスト削減で、移転コストを5年で回収する想定だ。

■電子コミックとヘルスケアを重点事業として持続成長

 中期経営計画(2020年度〜2022年度)では、高い成長性と収益性の両立を目指して、経営目標数値には23年3月期売上高850億円〜1150億円(SI・サービス150億円、ヘルスケア150億円、電子コミック600億円、M&A)、EBITDA(営業利益+償却費)130億円〜160億円、ROE15.0%以上を掲げている。またM&Aでは戦略投資枠300億円を設定している。

 基本方針は、電子コミックとヘルスケアを重点事業とする継続成長、サービス化の推進、共創の積極的推進(M&A、海外展開)としている。サービス化の推進では売上全体に占めるサービス比率を、現状の約6割から8割%超に引き上げる方針だ。

 電子コミックは、市場の年成長率11.9%を想定し、市場を上回る20%以上の成長を目指す。オリジナルコミックの拡充、データ分析・AI活用によるマーケティングの強化、独占先行配信の強化、アプリ版のフルリニューアル、配信システムの完全クラウド化、5G対応、海外展開、M&Aなどを推進する。新型コロナウイルスによる新たな生活スタイルの浸透も追い風となり、若年層を中心に電子で漫画を読む習慣の定着が期待されるため、想定を上振れる可能性が高まっている。

 ヘルスケアは、要介護者の増加に伴って介護IT市場の急速な拡大が見込まれることに加えて、新型コロナウイルスを契機にオンライン診療やオンライン服薬指導の普及も期待されている。介護を注力領域として、新規領域の健康分野における企業向け健康経営サービス「WELSA」や、製薬MR向けオンライン営業支援サービス、海外への展開も強化する。オンライン医療サービスの事業化も検討中としている。

 21年3月には、国内医療機関向けに販売している薬剤情報システムで、東南アジア市場に参入すると発表した。第一弾として、フィリピンにおいて複数のパートナー企業と提携し、21年4月から事業展開を開始する。20年8月にインドネシアで開始した医用画像管理システム(PACS)とともに、東南アジアのヘルスケアIT市場での事業展開を加速する方針だ。

■22年3月期は小幅営業・経常増益予想だが保守的

 21年3月期の連結業績は、売上高が20年3月期比16.6%増の680億55百万円、営業利益が31.7%増の108億12百万円、経常利益が32.3%増の109億36百万円、親会社株主帰属当期純利益が13.2%増の62億76百万円だった。配当は6円増配の37円(第2四半期末10円、期末27円)とした。

 電子コミック配信サービスが牽引して大幅増収増益、過去最高だった。なお特別損失に減損損失(韓国における電子コミック事業、国内の介護人材紹介事業に係るのれん減損)10億02百万円を計上した。

 ネットビジネスは33.5%増収で59.7%増益だった。電子コミック配信サービスが34.5%増収と成長した。第4四半期に海賊版サイトの影響を受けたが、データ分析をベースとした各種施策に加えて、外出自粛による巣ごもり消費も追い風となっている。

 ITサービスは5.4%減収で11.0%減益だった。企業向けITサービスは前期並みだったが、ヘルスケア事業が10.0%減収だった。病院向けが前年の改元・消費税増税対応特需の反動や新型コロナウイルスの影響で減少した。

 四半期別に見ると、第1四半期は売上高155億89百万円で営業利益20億91百万円、第2四半期は売上高176億24百万円で営業利益28億29百万円、第3四半期は売上高157億01百万円で営業利益21億90百万円、第4四半期は売上高191億41百万円で営業利益37億02百万円だった。ヘルスケアが期末にかけて回復基調となった。

 22年3月期の連結業績予想は、売上高が21年3月期比13.1%増の770億円、営業利益が1.7%増の110億円、経常利益が0.6%増の110億円、親会社株主帰属当期純利益が16.3%増の73億円としている。配当予想は3円増配の40円(第2四半期末13円、期末27円)である。

 ネットビジネスは18.1%増収で13.8%増益、ITサービスは4.0%増収で6.2%増益の計画としている。電子コミック配信サービスはユーザー層の拡大で成長が加速し、ヘルスケアも需要が回復する見込みだ。なお電子コミック配信サービスの海賊版サイトの影響は上期で収束すると想定している。

 新たなワークスタイル変革の推進を背景として本社移転を予定しているため、全体としては本社移転関連コストの発生で、営業・経常利益の伸び率は小幅にとどまる見込みとしている。ただし保守的だろう。収益拡大基調に変化はなく、上振れを期待したい。

■株主優待制度は毎年9月末の株主対象

 株主還元については、安定的な配当に加えて、業績向上に連動した増配に努め、配当性向30%の維持を目指すとしている。

 株主優待制度は、毎年9月30日現在で1単元(100株)以上保有株主を対象として、保有株数および保有年数に応じて、優待商品と交換できる株主優待ポイントを贈呈(詳細は会社HP参照)する。

■株価は調整一巡

 株価は地合い悪化も影響して上値を切り下げる形だが、調整一巡して出直りを期待したい。5月17日の終値は2740円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS133円31銭で算出)は約21倍、今期予想配当利回り(会社予想の40円で算出)は約1.5%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS757円76銭で算出)は約3.6倍、時価総額は約1578億円である。(情報提供:日 本インタビュ新聞社=Media−IR)
[04月09日更新]

インフォコムは反発の動き、21年3月期大幅増収増益予想で22年3月期も収益拡大基調

 インフォコム<4348>(東1)は電子コミック配信サービスやITサービスを展開している。新たな生活スタイルも背景として電子コミック配信サービスが大幅伸長している。21年3月期は大幅増収増益予想としている。さらに22年3月期も収益拡大基調だろう。4月8日には、介護・福祉に従事するケアワーカーを支援するプロジェクト「#ケアワーカーをケアしよう」に協賛したと発表している。株価は3月の直近安値圏から反発の動きを強めている。調整一巡して出直りを期待したい。なお4月27日に21年3月期決算発表を予定している。

■ネットビジネス(電子コミック配信サービス)やITサービスを展開

 帝人<3401>グループで、一般消費者向けネットビジネス(子会社アムタスの電子コミック配信サービス「めちゃコミック」)、およびITサービス(医療機関・製薬企業・介護事業者向けパッケージのヘルスケア事業、RPAとAIを活用したWeb−ERPソフトGRANDITなどのサービスビジネス事業、大手企業向けシステムインテグレーションのエンタープライズ事業)を展開している。

 20年3月期のセグメント別売上構成比はネットビジネスが57%、ITサービスが43%、営業利益構成比(連結調整前)はネットビジネスが60%、ITサービスが40%だった。

 電子コミック配信サービスの拡大でネットビジネスが利益柱に成長した。なお20年3月末現在の「めちゃコミック」総会員数(有料会員数と無料会員数の合計)は約1170万人だった。またITサービスは年度末にあたる第4四半期の構成比が高い特性がある。

 M&A・アライアンスでは、19年5月アムタスが韓国で電子コミック配信サービスを展開するピーナトゥーンを連結子会社化、介護人材紹介事業のスタッフプラスを連結子会社化、19年7月アムタスとパピレス<3641>が海外への取次事業を行う共同出資会社アルド・エージェンシー・グローバル(AAG)を設立、20年9月シンガポールで介護人材マッチングプラットフォームを提供するHomageと資本業務提携、20年11月医療領域の専門家検索サービスを提供する米国H1 Insightsと業務提携した。

 なお21年2月に本社移転(21年11月〜12月予定)を発表している。時間や場所に制約されずに効率良く働く考え方ABW(Activity Based Workingを取り入れて、働く環境の改善に向けた取り組みを強化する。テレワークを取り入れた柔軟な働き方に対応し、生産性向上やコスト削減効果も見込めるとしている。

■電子コミックとヘルスケアを重点事業として持続成長

 中期経営計画(2020年度〜2022年度)では、高い成長性と収益性の両立を目指して、経営目標数値には23年3月期売上高850億円〜1150億円(SI・サービス150億円、ヘルスケア150億円、電子コミック600億円、M&A)、EBITDA(営業利益+償却費)130億円〜160億円、ROE15.0%以上を掲げている。またM&Aでは戦略投資枠300億円を設定している。

 基本方針は、電子コミックとヘルスケアを重点事業とする継続成長、サービス化の推進、共創の積極的推進(M&A、海外展開)としている。サービス化の推進では売上全体に占めるサービス比率を、現状の約6割から8割%超に引き上げる方針だ。

 電子コミックは、市場の年成長率11.9%を想定し、市場を上回る20%以上の成長を目指す。オリジナルコミックの拡充、データ分析・AI活用によるマーケティングの強化、独占先行配信の強化、アプリ版のフルリニューアル、配信システムの完全クラウド化、5G対応、海外展開、M&Aなどを推進する。新型コロナウイルスによる新たな生活スタイルの浸透も追い風となり、若年層を中心に電子で漫画を読む習慣の定着が期待されるため、想定を上振れる可能性が高まっている。

 ヘルスケアは、要介護者の増加に伴って介護IT市場の急速な拡大が見込まれることに加えて、新型コロナウイルスを契機にオンライン診療やオンライン服薬指導の普及も期待されている。介護を注力領域として、新規領域の健康分野における企業向け健康経営サービス「WELSA」や、製薬MR向けオンライン営業支援サービス、海外への展開も強化する。オンライン医療サービスの事業化も検討中としている。

 21年3月には、国内医療機関向けに販売している薬剤情報システムで、東南アジア市場に参入すると発表した。第一弾として、フィリピンにおいて複数のパートナー企業と提携し、21年4月から事業展開を開始する。20年8月にインドネシアで開始した医用画像管理システム(PACS)とともに、東南アジアのヘルスケアIT市場での事業展開を加速する方針だ。

■21年3月期大幅増収増益予想、22年3月期も収益拡大基調

 21年3月期連結業績予想(7月31日に上方修正、10月28日に2回目の上方修正)は、売上高が20年3月期比20.8%増の705億円、営業利益が27.9%増の105億円、EBITDAが22.4%増の115億円、経常利益が27.0%増の105億円、親会社株主帰属当期純利益が20.9%増の67億円としている。配当予想(1月27日に期末6円上方修正)は20年3月期比6円増配の37円(第2四半期末10円、期末27円)としている。

 通期のセグメント別計画は、ネットビジネスの売上高が39.5%増の460億円(うち電子コミック配信サービスが40%増の457億円)で営業利益が61.6%増の80億円、ITサービスの売上高が3.5%減の245億円(うちヘルスケアが6.3%減の101億円)で営業利益が23.1%減の25億円としている。

 ネットビジネスはデータ分析をベースとした施策(無料連載、独占先行配信、オリジナルコミックなど)で成長が加速する。ITサービスは病院向け案件のリードタイム長期化で第4四半期偏重が例年以上に強まるが、新型コロナウイルスによるマイナス影響は期初時点の想定を下回る見込みとしている。

 第3四半期累計は、売上高が前年同期比18.7%増の489億14百万円、営業利益が22.0%増の71億10百万円、経常利益が23.5%増の72億13百万円、四半期純利益が23.9%増の49億25百万円だった。ITサービスがやや低調だったが、電子コミック配信サービスが牽引して大幅増収増益だった。

 ネットビジネスは37.0%増収で47.9%増益だった。電子コミック配信サービスが38%増の330億円と大幅伸長し、第3四半期末時点で20年3月期通期売上高326億円を上回った。データ分析をベースとした施策が奏功し、外出自粛による巣ごもり消費も追い風となって成長が加速している。利益率の高いオリジナルコミックのヒットも寄与した。

 ITサービスは7.2%減収で31.8%減益だった。企業向けITサービスは計画水準だったが、ヘルスケア事業の病院向けが前年の改元・消費税増税に対応した特需の反動や新型コロナウイルスの影響で減少した。

 四半期別に見ると、第1四半期は売上高155億89百万円で営業利益20億91百万円、第2四半期は売上高176億24百万円で営業利益28億29百万円、第3四半期は売上高157億01百万円で営業利益21億90百万円だった。

 通期も電子コミック配信サービスが牽引して大幅増収増益予想である。第3四半期累計の進捗率は売上高が69.4%、営業利益が67.7%とやや低水準の形だが、ITサービスは年度末にあたる第4四半期の構成比が高い傾向がある。さらに22年3月期も収益拡大基調だろう。

■株主優待制度は毎年9月末の株主対象

 株主還元については、安定的な配当に加えて、業績向上に連動した増配に努め、配当性向30%の維持を目指すとしている。

 株主優待制度は、毎年9月30日現在で1単元(100株)以上保有株主を対象として、保有株数および保有年数に応じて、優待商品と交換できる株主優待ポイントを贈呈(詳細は会社HP参照)する。

■株価は反発の動き

 株価は上値を切り下げて軟調だったが、3月の直近安値圏から反発の動きを強めている。調整一巡して出直りを期待したい。4月8日の終値は2956円、前期推定連結PER(会社予想の連結EPS122円37銭で算出)は約24倍、前期推定配当利回り(会社予想の37円で算出)は約1.3%、前々期実績連結PBR(前々期実績の連結BPS653円82銭で算出)は約4.5倍、時価総額は約1703億円である。(情報提供:日 本インタビュ新聞社=Media−IR)
[03月17日更新]

インフォコムは反発の動き、22年3月期も収益拡大基調

 インフォコム<4348>(東1)は電子コミック配信サービスやITサービスを展開している。新たな生活スタイルも背景として電子コミック配信サービスが大幅伸長している。21年3月期は大幅増収増益予想で3回目の上振れ余地がありそうだ。また3月15日には薬剤情報システムで東南アジア市場に参入すると発表している。東南アジアのヘルスケアIT市場での事業展開を加速する方針だ。22年3月期も収益拡大基調だろう。株価は売り一巡して反発の動きを強めている。出直りを期待したい。

■ネットビジネス(電子コミック配信サービス)やITサービスを展開

 帝人<3401>グループで、一般消費者向けネットビジネス(子会社アムタスの電子コミック配信サービス「めちゃコミック」)、およびITサービス(医療機関・製薬企業・介護事業者向けパッケージのヘルスケア事業、RPAとAIを活用したWeb−ERPソフトGRANDITなどのサービスビジネス事業、大手企業向けシステムインテグレーションのエンタープライズ事業)を展開している。

 20年3月期のセグメント別売上構成比はネットビジネスが57%、ITサービスが43%、営業利益構成比(連結調整前)はネットビジネスが60%、ITサービスが40%だった。

 電子コミック配信サービスの拡大でネットビジネスが利益柱に成長した。なお20年3月末現在の「めちゃコミック」総会員数(有料会員数と無料会員数の合計)は約1170万人だった。またITサービスは年度末にあたる第4四半期の構成比が高い特性がある。

 M&A・アライアンスでは、19年5月アムタスが韓国で電子コミック配信サービスを展開するピーナトゥーンを連結子会社化、介護人材紹介事業のスタッフプラスを連結子会社化、19年7月アムタスとパピレス<3641>が海外への取次事業を行う共同出資会社アルド・エージェンシー・グローバル(AAG)を設立、20年9月シンガポールで介護人材マッチングプラットフォームを提供するHomageと資本業務提携、20年11月医療領域の専門家検索サービスを提供する米国H1 Insightsと業務提携した。

 なお21年2月に本社移転(21年11月〜12月予定)を発表している。時間や場所に制約されずに効率良く働く考え方ABW(Activity Based Workingを取り入れて、働く環境の改善に向けた取り組みを強化する。テレワークを取り入れた柔軟な働き方に対応し、生産性向上やコスト削減効果も見込めるとしている。

■電子コミックとヘルスケアを重点事業として持続成長

 中期経営計画(2020年度〜2022年度)では、高い成長性と収益性の両立を目指して、経営目標数値には23年3月期売上高850億円〜1150億円(SI・サービス150億円、ヘルスケア150億円、電子コミック600億円、M&A)、EBITDA(営業利益+償却費)130億円〜160億円、ROE15.0%以上を掲げている。またM&Aでは戦略投資枠300億円を設定している。

 基本方針は、電子コミックとヘルスケアを重点事業とする継続成長、サービス化の推進、共創の積極的推進(M&A、海外展開)としている。サービス化の推進では売上全体に占めるサービス比率を、現状の約6割から8割%超に引き上げる方針だ。

 電子コミックは、市場の年成長率11.9%を想定し、市場を上回る20%以上の成長を目指す。オリジナルコミックの拡充、データ分析・AI活用によるマーケティングの強化、独占先行配信の強化、アプリ版のフルリニューアル、配信システムの完全クラウド化、5G対応、海外展開、M&Aなどを推進する。新型コロナウイルスによる新たな生活スタイルの浸透も追い風となり、若年層を中心に電子で漫画を読む習慣の定着が期待されるため、想定を上振れる可能性が高まっている。

 ヘルスケアは、要介護者の増加に伴って介護IT市場の急速な拡大が見込まれることに加えて、新型コロナウイルスを契機にオンライン診療やオンライン服薬指導の普及も期待されている。介護を注力領域として、新規領域の健康分野における企業向け健康経営サービス「WELSA」や、製薬MR向けオンライン営業支援サービス、海外への展開も強化する。オンライン医療サービスの事業化も検討中としている。

 3月15日には、国内医療機関向けに販売している薬剤情報システムで、東南アジア市場に参入すると発表した。第一弾として、フィリピンにおいて複数のパートナー企業と提携し、21年4月から事業展開を開始する。20年8月にインドネシアで開始した医用画像管理システム(PACS)とともに、東南アジアのヘルスケアIT市場での事業展開を加速する方針だ。

■21年3月期大幅増収増益予想、3回目の上振れの可能性

 21年3月期連結業績予想(7月31日に上方修正、10月28日に2回目の上方修正)は、売上高が20年3月期比20.8%増の705億円、営業利益が27.9%増の105億円、EBITDAが22.4%増の115億円、経常利益が27.0%増の105億円、当期純利益が20.9%増の67億円としている。配当予想(1月27日に期末6円上方修正)は20年3月期比6円増配の37円(第2四半期末10円、期末27円)としている。

 通期のセグメント別計画は、ネットビジネスの売上高が39.5%増の460億円(うち電子コミック配信サービスが40%増の457億円)で営業利益が61.6%増の80億円、ITサービスの売上高が3.5%減の245億円(うちヘルスケアが6.3%減の101億円)で営業利益が23.1%減の25億円としている。

 ネットビジネスはデータ分析をベースとした施策(無料連載、独占先行配信、オリジナルコミックなど)で成長が加速する。ITサービスは病院向け案件のリードタイム長期化で第4四半期偏重が例年以上に強まるが、新型コロナウイルスによるマイナス影響は期初時点の想定を下回る見込みとしている。

 第3四半期累計は、売上高が前年同期比18.7%増の489億14百万円、営業利益が22.0%増の71億10百万円、経常利益が23.5%増の72億13百万円、四半期純利益が23.9%増の49億25百万円だった。ITサービスがやや低調だったが、電子コミック配信サービスが牽引して大幅増収増益だった。

 ネットビジネスは37.0%増収で47.9%増益だった。電子コミック配信サービスが38%増の330億円と大幅伸長し、第3四半期末時点で20年3月期通期売上高326億円を上回った。データ分析をベースとした施策が奏功し、外出自粛による巣ごもり消費も追い風となって成長が加速している。利益率の高いオリジナルコミックのヒットも寄与した。

 ITサービスは7.2%減収で31.8%減益だった。企業向けITサービスは計画水準だったが、ヘルスケア事業の病院向けが前年の改元・消費税増税に対応した特需の反動や新型コロナウイルスの影響で減少した。

 四半期別に見ると、第1四半期は売上高155億89百万円で営業利益20億91百万円、第2四半期は売上高176億24百万円で営業利益28億29百万円、第3四半期は売上高157億01百万円で営業利益21億90百万円だった。

 通期も電子コミック配信サービスが牽引して大幅増収増益予想である。第3四半期累計の進捗率は売上高が69.4%、営業利益が67.7%とやや低水準の形だが、ITサービスは年度末にあたる第4四半期の構成比が高い傾向があり、通期3回目の上振れ余地がありそうだ。そして22年3月期も収益拡大基調だろう。

■株主優待制度は毎年9月末の株主対象

 株主還元については、安定的な配当に加えて、業績向上に連動した増配に努め、配当性向30%の維持を目指すとしている。

 株主優待制度は、毎年9月30日現在で1単元(100株)以上保有株主を対象として、保有株数および保有年数に応じて、優待商品と交換できる株主優待ポイントを贈呈(詳細は会社HP参照)する。

■株価は反発の動き

 株価はほぼ一本調子に水準を切り下げる形で軟調展開だったが、売り一巡して反発の動きを強めている。出直りを期待したい。3月16日の終値は2855円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS122円37銭で算出)は約23倍、今期予想配当利回り(会社予想の37円で算出)は約1.3%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS653円82銭で算出)は約4.4倍、時価総額は約1644億円である。(情報提供:日 本インタビュ新聞社=Media−IR)
[02月03日更新]

インフォコムは売り一巡、電子コミック配信サービス好調で21年3月期は3回目の上振れ余地

 インフォコム<4348>(東1)は電子コミック配信サービスやITサービスを展開している。新型コロナウイルスに伴う新たな生活スタイルも背景として、電子コミック配信サービスが大幅伸長している。21年3月期大幅増収増益予想である。第3四半期累計は大幅増収増益だった。通期業績予想を据え置いたが、3回目の上振れ余地がありそうだ。中期的にも収益拡大基調を期待したい。株価は上値を切り下げる形だ。第3四半期累計業績にもネガティブ反応だったが、売り一巡して出直りを期待したい。

■ネットビジネス(電子コミック配信サービス)やITサービスを展開

 帝人<3401>グループで、一般消費者向けネットビジネス(子会社アムタスの電子コミック配信サービス「めちゃコミック」)、およびITサービス(医療機関・製薬企業・介護事業者向けパッケージのヘルスケア事業、RPAとAIを活用したWeb−ERPソフトGRANDITなどのサービスビジネス事業、大手企業向けシステムインテグレーションのエンタープライズ事業)を展開している。

 20年3月期のセグメント別売上構成比はネットビジネスが57%、ITサービスが43%、営業利益構成比(連結調整前)はネットビジネスが60%、ITサービスが40%だった。

 電子コミック配信サービスの拡大でネットビジネスが利益柱に成長した。なお20年3月末現在の「めちゃコミック」総会員数(有料会員数と無料会員数の合計)は約1170万人だった。またITサービスは年度末にあたる第4四半期の構成比が高い特性がある。

 M&A・アライアンスでは、19年5月アムタスが韓国で電子コミック配信サービスを展開するピーナトゥーンを連結子会社化、介護人材紹介事業のスタッフプラスを連結子会社化、19年7月アムタスとパピレス<3641>が海外への取次事業を行う共同出資会社アルド・エージェンシー・グローバル(AAG)を設立、20年9月シンガポールで介護人材マッチングプラットフォームを提供するHomageと資本業務提携、20年11月医療領域の専門家検索サービスを提供する米国H1 Insightsと業務提携した。

■電子コミックとヘルスケアを重点事業として持続成長

 中期経営計画(2020年度〜2022年度)では、高い成長性と収益性の両立を目指して、経営目標数値には23年3月期売上高850億円〜1150億円(SI・サービス150億円、ヘルスケア150億円、電子コミック600億円、M&A)、EBITDA(営業利益+償却費)130億円〜160億円、ROE15.0%以上を掲げている。またM&Aでは戦略投資枠300億円を設定している。

 基本方針は、電子コミックとヘルスケアを重点事業とする継続成長、サービス化の推進、共創の積極的推進(M&A、海外展開)としている。サービス化の推進では売上全体に占めるサービス比率を、現状の約6割から8割%超に引き上げる方針だ。

 電子コミックは、市場の年成長率11.9%を想定し、市場を上回る20%以上の成長を目指す。オリジナルコミックの拡充、データ分析・AI活用によるマーケティングの強化、独占先行配信の強化、アプリ版のフルリニューアル、配信システムの完全クラウド化、5G対応、海外展開、M&Aなどを推進する。新型コロナウイルスによる新たな生活スタイルの浸透も追い風となり、若年層を中心に電子で漫画を読む習慣の定着が期待されるため、想定を上振れる可能性が高まっている。

 ヘルスケアは、要介護者の増加に伴って介護IT市場の急速な拡大が見込まれることに加えて、新型コロナウイルスを契機にオンライン診療やオンライン服薬指導の普及も期待されている。介護を注力領域として、新規領域の健康分野における企業向け健康経営サービス「WELSA」や、製薬MR向けオンライン営業支援サービス、海外への展開も強化する。オンライン医療サービスの事業化も検討中としている。

■21年3月期大幅増収増益予想、3回目の上振れの可能性

 21年3月期連結業績予想(7月31日に上方修正、10月28日に2回目の上方修正)は、売上高が20年3月期比20.8%増の705億円、営業利益が27.9%増の105億円、EBITDAが22.4%増の115億円、経常利益が27.0%増の105億円、純利益が20.9%増の67億円としている。配当予想(1月27日に期末6円上方修正)は20年3月期比6円増配の37円(第2四半期末10円、期末27円)としている。

 通期のセグメント別計画は、ネットビジネスの売上高が39.5%増の460億円(うち電子コミック配信サービスが40%増の457億円)で営業利益が61.6%増の80億円、ITサービスの売上高が3.5%減の245億円(うちヘルスケアが6.3%減の101億円)で営業利益が23.1%減の25億円としている。

 ネットビジネスはデータ分析をベースとした施策(無料連載、独占先行配信、オリジナルコミックなど)で成長が加速する。ITサービスは病院向け案件のリードタイム長期化で第4四半期偏重が例年以上に強まるが、新型コロナウイルスによるマイナス影響は期初時点の想定を下回る見込みとしている。

 第3四半期累計は、売上高が前年同期比18.7%増の489億14百万円、営業利益が22.0%増の71億10百万円、経常利益が23.5%増の72億13百万円、純利益が23.9%増の49億25百万円だった。ITサービスがやや低調だったが、電子コミック配信サービスが牽引して大幅増収増益だった。

 ネットビジネスは37.0%増収で47.9%増益だった。電子コミック配信サービスが38%増の330億円と大幅伸長し、第3四半期末時点で20年3月期通期売上高326億円を上回った。データ分析をベースとした施策が奏功し、外出自粛による巣ごもり消費も追い風となって成長が加速している。利益率の高いオリジナルコミックのヒットも寄与した。

 ITサービスは7.2%減収で31.8%減益だった。企業向けITサービスは計画水準だったが、ヘルスケア事業の病院向けが前年の改元・消費税増税に対応した特需の反動や新型コロナウイルスの影響で減少した。

 なお四半期別に見ると、第1四半期は売上高155億89百万円で営業利益20億91百万円、第2四半期は売上高176億24百万円で営業利益28億29百万円、第3四半期は売上高157億01百万円で営業利益21億90百万円だった。

 通期も電子コミック配信サービスが牽引して大幅増収増益予想である。第3四半期累計の進捗率は売上高が69.4%、営業利益が67.7%とやや低水準の形だが、ITサービスは年度末にあたる第4四半期の構成比が高い傾向がある。電子コミック配信サービスが大幅伸長して3回目の上振れ余地がありそうだ。中期的にも収益拡大基調を期待したい。

■株主優待制度は毎年9月末の株主対象

 株主還元については、安定的な配当に加えて、業績向上に連動した増配に努め、配当性向30%の維持を目指すとしている。

 株主優待制度は、毎年9月30日現在で1単元(100株)以上保有株主を対象として、保有株数および保有年数に応じて、優待商品と交換できる株主優待ポイントを贈呈(詳細は会社HP参照)する。

■株価は売り一巡

 株価は上値を切り下げる形だ。第3四半期累計業績にもネガティブ反応だったが、売り一巡して出直りを期待したい。2月2日の終値は3080円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS122円37銭で算出)は約25倍、今期予想配当利回り(会社予想の37円で算出)は約1.2%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS653円82銭で算出)は約4.7倍、時価総額は約1774億円である。(情報提供:日 本インタビュ新聞社=Media−IR)
[01月05日更新]

インフォコムは上値試す、電子コミック配信サービス好調で収益拡大基調

 インフォコム<4348>(東1)は電子コミック配信サービスやITサービスを展開している。新型コロナウイルスに伴う新たな生活スタイルも背景として、電子コミック配信サービスが大幅伸長している。21年3月期大幅増収増益予想である。首都圏1都3県に緊急事態宣言が発出される見込みとなったことも追い風であり、3回目の上方修正の可能性が高いだろう。中期的にも収益拡大基調を期待したい。株価は10月の上場来高値圏から反落したが、調整一巡して反発の動きを強めている。上値を試す展開を期待したい。なお1月27日に第3四半期決算発表を予定している。

■ネットビジネス(電子コミック配信サービス)やITサービスを展開

 帝人<3401>グループで、一般消費者向けネットビジネス(子会社アムタスの電子コミック配信サービス「めちゃコミック」)、およびITサービス(医療機関・製薬企業・介護事業者向けパッケージのヘルスケア事業、RPAとAIを活用したWeb−ERPソフトGRANDITなどのサービスビジネス事業、大手企業向けシステムインテグレーションのエンタープライズ事業)を展開している。

 20年3月期のセグメント別売上構成比はネットビジネスが57%、ITサービスが43%、営業利益構成比(連結調整前)はネットビジネスが60%、ITサービスが40%だった。

 電子コミック配信サービスの拡大でネットビジネスが利益柱に成長した。なお20年3月末現在の「めちゃコミック」総会員数(有料会員数と無料会員数の合計)は約1170万人だった。またITサービスは年度末にあたる第4四半期の構成比が高い特性がある。

 M&A・アライアンスでは、19年5月アムタスが韓国で電子コミック配信サービスを展開するピーナトゥーンを連結子会社化、介護人材紹介事業のスタッフプラスを連結子会社化、19年7月アムタスとパピレス<3641>が海外への取次事業を行う共同出資会社アルド・エージェンシー・グローバル(AAG)を設立した。

 20年9月には、シンガポールで介護人材マッチングプラットフォームを提供するスタートアップ企業Homageに出資して資本業務提携した。20年11月には、医療領域の専門家検索サービスを提供する米国H1 Insightsと業務提携した。世界の医師・研究者など900万人のデータベースで製薬企業の研究開発を支援する。

■電子コミックとヘルスケアを重点事業として持続成長

 中期経営計画(2020年度〜2022年度)では、高い成長性と収益性の両立を目指して、経営目標数値には23年3月期売上高850億円〜1150億円(SI・サービス150億円、ヘルスケア150億円、電子コミック600億円、M&A)、EBITDA(営業利益+償却費)130億円〜160億円、ROE15.0%以上を掲げている。またM&Aでは戦略投資枠300億円を設定している。

 基本方針は、電子コミックとヘルスケアを重点事業とする継続成長、サービス化の推進、共創の積極的推進(M&A、海外展開)としている。サービス化の推進では売上全体に占めるサービス比率を、現状の約6割から8割%超に引き上げる方針だ。

 電子コミックは、市場の年成長率11.9%を想定し、市場を上回る20%以上の成長を目指す。オリジナルコミックの拡充、データ分析・AI活用によるマーケティングの強化、独占先行配信の強化、アプリ版のフルリニューアル、配信システムの完全クラウド化、5G対応、海外展開、M&Aなどを推進する。新型コロナウイルスによる新たな生活スタイルの浸透も追い風となり、若年層を中心に電子で漫画を読む習慣の定着が期待されるため、想定を上振れる可能性が高まっている。

 ヘルスケアは、要介護者の増加に伴って介護IT市場の急速な拡大が見込まれることに加えて、新型コロナウイルスを契機にオンライン診療やオンライン服薬指導の普及も期待されている。介護を注力領域として、新規領域の健康分野における企業向け健康経営サービス「WELSA」や、製薬MR向けオンライン営業支援サービス、海外への展開も強化する。オンライン医療サービスの事業化も検討中としている。

■21年3月期大幅増収増益予想、3回目の上方修正の可能性

 21年3月期連結業績予想(7月31日に上方修正、10月28日に2回目の上方修正)は、売上高が20年3月期比20.8%増の705億円、営業利益が27.9%増の105億円、EBITDAが22.4%増の115億円、経常利益が27.0%増の105億円、純利益が20.9%増の67億円としている。配当予想は20年3月期と同額の31円(第2四半期末10円、期末21円)である。

 第2四半期累計は、売上高が前年同期比20.0%増の332億13百万円、営業利益が27.4%増の49億20百万円、経常利益が27.7%増の49億50百万円、純利益が31.1%増の33億77百万円だった。電子コミック配信サービスが牽引して大幅増収増益だった。

 ネットビジネスは38.6%増収で50.9%増益だった。電子コミック配信サービスが39.8%増と大幅伸長した。データ分析をベースとした施策(無料連載、独占先行配信、オリジナルコミックなど)が奏功し、外出自粛による需要増も追い風となって成長が加速した。利益面では利益率の高いオリジナルコミックのヒットも寄与した。ITサービスは5.6%減収で17.6%減益だった。前年の改元・消費税増税対応の病院向け特需の反動などで減収減益だったが、計画を上回った。

 通期ベースでも、電子コミック配信サービスが各種施策の効果や新型コロナウイルスによる巣ごもり需要で大幅伸長する。またITサービスにおける新型コロナウイルスのマイナス影響が期初時点の想定を下回る見込みだ。

 セグメント別の計画は、ネットビジネスの売上高が39.5%増の460億円(うち電子コミック配信サービスが40.0%増の457億円)で営業利益が61.6%増の80億円、ITサービスの売上高が3.5%減の245億円(うちヘルスケアが6.3%減の101億円)で営業利益が23.1%減の25億円としている。ネットビジネスは成長が加速する。ITサービスは病院向け案件のリードタイム長期化で第4四半期偏重が例年以上に強まる見込みとしている。

 新型コロナウイルスに伴う新たな生活スタイルも背景として、電子コミック配信サービスが大幅伸長している。21年3月期は首都圏1都3県に緊急事態宣言が発出される見込みとなったことも追い風であり、3回目の上方修正の可能性が高いだろう。中期的にも収益拡大基調を期待したい。

■株主優待制度は毎年9月末の株主対象

 株主還元については、安定的な配当に加えて、業績向上に連動した増配に努め、配当性向30%の維持を目指すとしている。

 株主優待制度は、毎年9月30日現在で1単元(100株)以上保有株主を対象として、保有株数および保有年数に応じて、優待商品と交換できる株主優待ポイントを贈呈(詳細は会社HP参照)する。

■株価は上値試す

 株価は10月の上場来高値圏から反落したが、調整一巡して反発の動きを強めている。上値を試す展開を期待したい。1月4日の終値は3555円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS122円37銭で算出)は約29倍、今期予想配当利回り(会社予想の31円で算出)は約0.9%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS653円82銭で算出)は約5.4倍、時価総額は約2048億円である。(情報提供:日 本インタビュ新聞社=Media−IR)
[12月15日更新]

インフォコムは戻り試す、電子コミック好調で21年3月期は3回目の上方修正の可能性

 インフォコム<4348>(東1)は電子コミック配信サービスやITサービスを展開している。21年3月期大幅増収増益予想(10月28日に2回目の上方修正)である。新型コロナウイルスに伴う新たな生活スタイルも追い風となり、電子コミック配信サービスが大幅伸長している。通期3回目の上方修正の可能性が高いだろう。中期的にも収益拡大基調を期待したい。株価は10月の上場来高値圏から反落して水準を切り下げる形だが、調整一巡して戻りを試す展開を期待したい。なお11月30日付でJPX日経インデックス400の構成銘柄に選定されている。

■ネットビジネス(電子コミック配信サービス)やITサービスを展開

 帝人<3401>グループで、一般消費者向けネットビジネス(子会社アムタスの電子コミック配信サービス「めちゃコミック」)、およびITサービス(医療機関・製薬企業・介護事業者向けパッケージのヘルスケア事業、RPAとAIを活用したWeb−ERPソフトGRANDITなどのサービスビジネス事業、大手企業向けシステムインテグレーションのエンタープライズ事業)を展開している。

 20年3月期のセグメント別売上構成比はネットビジネスが57%、ITサービスが43%、営業利益構成比(連結調整前)はネットビジネスが60%、ITサービスが40%だった。

 電子コミック配信サービスの拡大でネットビジネスが利益柱に成長した。なお20年3月末現在の「めちゃコミック」総会員数(有料会員数と無料会員数の合計)は約1170万人だった。またITサービスは年度末にあたる第4四半期の構成比が高い特性がある。

 M&A・アライアンスでは、19年5月アムタスが韓国で電子コミック配信サービスを展開するピーナトゥーンを連結子会社化、介護人材紹介事業のスタッフプラスを連結子会社化、19年7月アムタスとパピレス<3641>が海外への取次事業を行う共同出資会社アルド・エージェンシー・グローバル(AAG)を設立、19年10月ヘルスケア分野に特化したベンチャーキャピタルHealthXCapitalが運営するファンドに出資、19年12月製薬企業向けMR営業支援プラットフォーム「DigiPro」の音声入力機能強化に向けてアドバンスト・メディアと業務提携した。

 20年8月には進化系ERP「GRANDIT」を活用したRPAロボット「GRANDIT RPAオプション」のサブスクリプションサービスを開始、インドネシアのTerakorpと代理店契約を締結して医用画像管理システムのインドネシアでの販売を開始、20年9月にはテモナ<3985>と業務提携してAI不正注文検知サービス「at score」の提供を開始、シンガポールで介護人材マッチングプラットフォームを提供するスタートアップ企業Homageに出資して資本業務提携した。

 20年11月には医療領域の専門家検索サービスを提供する米国H1 Insightsと業務提携した。世界の医師・研究者など900万人のデータベースで製薬企業の研究開発を支援する。

■電子コミックとヘルスケアを重点事業として持続成長

 中期経営計画(2020年度〜2022年度)では、高い成長性と収益性の両立を目指して、経営目標数値には23年3月期売上高850億円〜1150億円(SI・サービス150億円、ヘルスケア150億円、電子コミック600億円、M&A)、EBITDA(営業利益+償却費)130億円〜160億円、ROE15.0%以上を掲げている。またM&Aでは戦略投資枠300億円を設定している。

 基本方針は、電子コミックとヘルスケアを重点事業とする継続成長、サービス化の推進、共創の積極的推進(M&A、海外展開)としている。サービス化の推進では売上全体に占めるサービス比率を、現状の約6割から8割%超に引き上げる方針だ。

 電子コミックは、市場の年成長率11.9%を想定し、市場を上回る20%以上の成長を目指す。オリジナルコミックの拡充、データ分析・AI活用によるマーケティングの強化、独占先行配信の強化、アプリ版のフルリニューアル、配信システムの完全クラウド化、5G対応、海外展開、M&Aなどを推進する。新型コロナウイルスによる新たな生活スタイルの浸透も追い風となり、若年層を中心に電子で漫画を読む習慣の定着が期待されるため、想定を上振れる可能性が高まっている。なお「めちゃコミック」で連載中の人気オリジナル作品「年の差婚」の実写ドラマ化(12月15日放送開始予定)が決定した。

 ヘルスケアは、要介護者の増加に伴って介護IT市場の急速な拡大が見込まれることに加えて、新型コロナウイルスを契機にオンライン診療やオンライン服薬指導の普及も期待されている。介護を注力領域として、新規領域の健康分野における企業向け健康経営サービス「WELSA」や、製薬MR向けオンライン営業支援サービス、海外への展開も強化する。オンライン医療サービスの事業化も検討中としている。

■21年3月期大幅増収増益予想、3回目の上方修正の可能性

 21年3月期連結業績予想(7月31日に上方修正、10月28日に2回目の上方修正)は、売上高が20年3月期比20.8%増の705億円、営業利益が27.9%増の105億円、EBITDAが22.4%増の115億円、経常利益が27.0%増の105億円、純利益が20.9%増の67億円としている。配当予想は20年3月期と同額の31円(第2四半期末10円、期末21円)である。

 第2四半期累計は、売上高が前年同期比20.0%増の332億13百万円、営業利益が27.4%増の49億20百万円、経常利益が27.7%増の49億50百万円、純利益が31.1%増の33億77百万円だった。電子コミック配信サービスが牽引して大幅増収増益だった。

 ネットビジネスは38.6%増収で50.9%増益だった。電子コミック配信サービスが39.8%増と大幅伸長した。データ分析をベースとした施策(無料連載、独占先行配信、オリジナルコミックなど)が奏功し、外出自粛による需要増も追い風となって成長が加速した。利益面では利益率の高いオリジナルコミックのヒットも寄与した。ITサービスは5.6%減収で17.6%減益だった。前年の改元・消費税増税対応の病院向け特需の反動などで減収減益だったが、計画を上回った。

 通期ベースでも、電子コミック配信サービスが各種施策の効果や新型コロナウイルスによる巣ごもり需要で大幅伸長する。またITサービスにおける新型コロナウイルスのマイナス影響が期初時点の想定を下回る見込みだ。

 セグメント別の計画は、ネットビジネスの売上高が39.5%増の460億円(うち電子コミック配信サービスが40.0%増の457億円)で営業利益が61.6%増の80億円、ITサービスの売上高が3.5%減の245億円(うちヘルスケアが6.3%減の101億円)で営業利益が23.1%減の25億円としている。ネットビジネスは成長が加速する。ITサービスは病院向け案件のリードタイム長期化で第4四半期偏重が例年以上に強まる見込みとしている。

 電子コミック配信サービスが大幅伸長して、21年3月期通期予想は3回目の上方修正の可能性が高いだろう。中期的にも収益拡大基調を期待したい。

■株主優待制度は毎年9月末の株主対象

 株主還元については、安定的な配当に加えて、業績向上に連動した増配に努め、配当性向30%の維持を目指すとしている。

 株主優待制度は、毎年9月30日現在で1単元(100株)以上保有株主を対象として、保有株数および保有年数に応じて、優待商品と交換できる株主優待ポイントを贈呈(詳細は会社HP参照)する。

■株価は戻り試す

 株価は10月の上場来高値圏から反落して水準を切り下げる形だが、調整一巡して戻りを試す展開を期待したい。12月14日の終値は3380円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS122円37銭で算出)は約28倍、今期予想配当利回り(会社予想の31円で算出)は約0.9%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS653円82銭で算出)は約5.2倍、時価総額は約1947億円である。(情報提供:日 本インタビュ新聞社=Media−IR)
[11月20日更新]

インフォコムは調整一巡、21年3月期は3回目の上方修正の可能性

 インフォコム<4348>(東1)は電子コミック配信サービスやITサービスを展開している。21年3月期大幅増収増益予想(10月28日に2回目の上方修正)である。新型コロナウイルスに伴う新たな生活スタイルも追い風となり、電子コミック配信サービスが大幅伸長する見込みだ。さらに3回目の上方修正の可能性が高いだろう。中期的にも収益拡大基調を期待したい。株価は10月の上場来高値圏から反落して上値を切り下げる形だが、調整一巡して戻りを試す展開を期待したい。

■ネットビジネス(電子コミック配信サービス)やITサービスを展開

 帝人<3401>グループで、一般消費者向けネットビジネス(子会社アムタスの電子コミック配信サービス「めちゃコミック」)、およびITサービス(医療機関・製薬企業・介護事業者向けパッケージのヘルスケア事業、RPAとAIを活用したWeb−ERPソフトGRANDITなどのサービスビジネス事業、大手企業向けシステムインテグレーションのエンタープライズ事業)を展開している。

 20年3月期のセグメント別売上構成比はネットビジネスが57%、ITサービスが43%、営業利益構成比(連結調整前)はネットビジネスが60%、ITサービスが40%だった。

 電子コミック配信サービスの拡大でネットビジネスが利益柱に成長した。なお20年3月末現在の「めちゃコミック」総会員数(有料会員数と無料会員数の合計)は約1170万人だった。またITサービスは年度末にあたる第4四半期の構成比が高い特性がある。

 M&A・アライアンスでは、19年5月アムタスが韓国で電子コミック配信サービスを展開するピーナトゥーンを連結子会社化、介護人材紹介事業のスタッフプラスを連結子会社化、19年7月アムタスとパピレス<3641>が海外への取次事業を行う共同出資会社アルド・エージェンシー・グローバル(AAG)を設立、19年10月ヘルスケア分野に特化したベンチャーキャピタルHealthXCapitalが運営するファンドに出資、19年12月製薬企業向けMR営業支援プラットフォーム「DigiPro」の音声入力機能強化に向けてアドバンスト・メディアと業務提携した。

 20年8月には進化系ERP「GRANDIT」を活用したRPAロボット「GRANDIT RPAオプション」のサブスクリプションサービスを開始、インドネシアのTerakorpと代理店契約を締結して医用画像管理システムのインドネシアでの販売を開始、20年9月にはテモナ<3985>と業務提携してAI不正注文検知サービス「at score」の提供を開始、シンガポールで介護人材マッチングプラットフォームを提供するスタートアップ企業Homageに出資して資本業務提携した。

 11月17日には医療領域の専門家検索サービスを提供する米国H1 Insightsとの業務提携を発表した。世界の医師・研究者など900万人のデータベースで製薬企業の研究開発を支援する。

■電子コミックとヘルスケアを重点事業として持続成長

 中期経営計画(2020年度〜2022年度)では、高い成長性と収益性の両立を目指して、経営目標数値には23年3月期売上高850億円〜1150億円(SI・サービス150億円、ヘルスケア150億円、電子コミック600億円、M&A)、EBITDA(営業利益+償却費)130億円〜160億円、ROE15.0%以上を掲げている。またM&Aでは戦略投資枠300億円を設定している。

 基本方針は、電子コミックとヘルスケアを重点事業とする継続成長、サービス化の推進、共創の積極的推進(M&A、海外展開)としている。サービス化の推進では売上全体に占めるサービス比率を、現状の約6割から8割%超に引き上げる方針だ。

 電子コミックは、市場の年成長率11.9%を想定し、市場を上回る20%以上の成長を目指す。オリジナルコミックの拡充、データ分析・AI活用によるマーケティングの強化、独占先行配信の強化、アプリ版のフルリニューアル、配信システムの完全クラウド化、5G対応、海外展開、M&Aなどを推進する。新型コロナウイルスによる新たな生活スタイルの浸透も追い風となり、若年層を中心に電子で漫画を読む習慣の定着が期待されるため、想定を上振れる可能性が高まっている。なお「めちゃコミック」で連載中の人気オリジナル作品「年の差婚」の実写ドラマ化(12月15日放送開始予定)が決定した。

 ヘルスケアは、要介護者の増加に伴って介護IT市場の急速な拡大が見込まれることに加えて、新型コロナウイルスを契機にオンライン診療やオンライン服薬指導の普及も期待されている。介護を注力領域として、新規領域の健康分野における企業向け健康経営サービス「WELSA」や、製薬MR向けオンライン営業支援サービス、海外への展開も強化する。オンライン医療サービスの事業化も検討中としている。

■21年3月期大幅増収増益予想、3回目の上方修正の可能性

 21年3月期連結業績予想(7月31日に上方修正、10月28日に2回目の上方修正)は、売上高が20年3月期比20.8%増の705億円、営業利益が27.9%増の105億円、EBITDAが22.4%増の115億円、経常利益が27.0%増の105億円、純利益が20.9%増の67億円としている。配当予想は20年3月期と同額の31円(第2四半期末10円、期末21円)である。

 第2四半期累計は、売上高が前年同期比20.0%増の332億13百万円、営業利益が27.4%増の49億20百万円、経常利益が27.7%増の49億50百万円、純利益が31.1%増の33億77百万円だった。電子コミック配信サービスが牽引して大幅増収増益だった。

 ネットビジネスは38.6%増収で50.9%増益だった。電子コミック配信サービスが39.8%増と大幅伸長した。データ分析をベースとした施策(無料連載、独占先行配信、オリジナルコミックなど)が奏功し、外出自粛による需要増も追い風となって成長が加速した。利益面では利益率の高いオリジナルコミックのヒットも寄与した。ITサービスは5.6%減収で17.6%減益だった。前年の改元・消費税増税対応の病院向け特需の反動などで減収減益だったが、計画を上回った。

 通期ベースでも、電子コミック配信サービスが各種施策の効果や新型コロナウイルスによる巣ごもり需要で大幅伸長する。またITサービスにおける新型コロナウイルスのマイナス影響が期初時点の想定を下回る見込みだ。

 セグメント別の計画は、ネットビジネスの売上高が39.5%増の460億円(うち電子コミック配信サービスが40.0%増の457億円)で営業利益が61.6%増の80億円、ITサービスの売上高が3.5%減の245億円(うちヘルスケアが6.3%減の101億円)で営業利益が23.1%減の25億円としている。ネットビジネスは成長が加速する。ITサービス病院向け案件のリードタイム長期化で第4四半期偏重が例年以上に強まる見込みとしている。

 電子コミック配信サービスが好調であり、21年3月期通期予想は3回目の上方修正の可能性が高いだろう。中期的にも収益拡大基調を期待したい。

■株主優待制度は毎年9月末の株主対象

 株主還元については、安定的な配当に加えて、業績向上に連動した増配に努め、配当性向30%の維持を目指すとしている。

 株主優待制度は、毎年9月30日現在で1単元(100株)以上保有株主を対象として、保有株数および保有年数に応じて、優待商品と交換できる株主優待ポイントを贈呈(詳細は会社HP参照)する。

■株価は調整一巡

 株価は10月の上場来高値圏から反落して上値を切り下げる形だが、調整一巡して戻りを試す展開を期待したい。11月19日の終値は3470円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS122円37銭で算出)は約28倍、今期予想配当利回り(会社予想の31円で算出)は約0.9%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS653円82銭で算出)は約5.3倍、時価総額は約1999億円である。(情報提供:日 本インタビュ新聞社=Media−IR)
[10月08日更新]

インフォコムは上値試す、21年3月期は再上振れの可能性

 インフォコム<4348>(東1)は電子コミック配信サービスやITサービスを展開している。21年3月期大幅増収増益予想である。新型コロナウイルスに伴う新たな生活スタイルも追い風となり、電子コミック配信サービスが牽引する。通期予想は再上振れの可能性が高いだろう。中期的にも収益拡大基調を期待したい。株価は上場来高値圏だ。自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。なお10月28日に第2四半期決算発表を予定している。

■ネットビジネス(電子コミック配信サービス)やITサービスを展開

 帝人<3401>グループで、一般消費者向けネットビジネス(子会社アムタスの電子コミック配信サービス「めちゃコミック」)、およびITサービス(医療機関・製薬企業・介護事業者向けパッケージのヘルスケア事業、RPAとAIを活用したWeb−ERPソフトGRANDITなどのサービスビジネス事業、大手企業向けシステムインテグレーションのエンタープライズ事業)を展開している。

 20年3月期のセグメント別売上構成比はネットビジネスが57%、ITサービスが43%、営業利益構成比(連結調整前)はネットビジネスが60%、ITサービスが40%だった。

 電子コミック配信サービスの拡大でネットビジネスが利益柱に成長した。なお20年3月末現在の「めちゃコミック」総会員数(有料会員数と無料会員数の合計)は約1170万人だった。またITサービスは年度末にあたる第4四半期の構成比が高い特性がある。

 M&A・アライアンスでは、19年5月アムタスが韓国で電子コミック配信サービスを展開するピーナトゥーンを連結子会社化、介護人材紹介事業のスタッフプラスを連結子会社化、19年7月アムタスとパピレス<3641>が海外への取次事業を行う共同出資会社アルド・エージェンシー・グローバル(AAG)を設立、19年10月ヘルスケア分野に特化したベンチャーキャピタルHealthXCapitalが運営するファンドに出資、19年12月製薬企業向けMR営業支援プラットフォーム「DigiPro」の音声入力機能強化に向けてアドバンスト・メディアと業務提携した。

 20年8月には進化系ERP「GRANDIT」を活用したRPAロボット「GRANDIT RPAオプション」のサブスクリプションサービスを開始、インドネシアのTerakorpと代理店契約を締結して医用画像管理システムのインドネシアでの販売を開始、20年9月にはテモナ<3985>と業務提携してAI不正注文検知サービス「at score」の提供を開始、シンガポールで介護人材マッチングプラットフォームを提供するスタートアップ企業Homageに出資して資本業務提携した。

■電子コミックとヘルスケアを重点事業として持続成長

 中期経営計画(2020年度〜2022年度)では、高い成長性と収益性の両立を目指して、経営目標数値には23年3月期売上高850億円〜1150億円(SI・サービス150億円、ヘルスケア150億円、電子コミック600億円、M&A)、EBITDA(営業利益+償却費)130億円〜160億円、ROE15.0%以上を掲げている。またM&Aでは戦略投資枠300億円を設定している。

 基本方針は、電子コミックとヘルスケアを重点事業とする継続成長、サービス化の推進、共創の積極的推進(M&A、海外展開)としている。サービス化の推進では売上全体に占めるサービス比率を、現状の約6割から8割%超に引き上げる方針だ。

 電子コミックは、市場の年成長率11.9%を想定し、市場を上回る20%以上の成長を目指す。オリジナルコミックの拡充、データ分析・AI活用によるマーケティングの強化、独占先行配信の強化、アプリ版のフルリニューアル、配信システムの完全クラウド化、5G対応、海外展開、M&Aなどを推進する。新型コロナウイルスによる新たな生活スタイルの浸透も追い風となり、若年層を中心に電子で漫画を読む習慣の定着が期待されるため、想定を上振れる可能性が高まっている。

 ヘルスケアは、要介護者の増加に伴って介護IT市場の急速な拡大が見込まれることに加えて、新型コロナウイルスを契機にオンライン診療やオンライン服薬指導の普及も期待されている。介護を注力領域として、新規領域の健康分野における企業向け健康経営サービス「WELSA」や、製薬MR向けオンライン営業支援サービス、海外への展開も強化する。オンライン医療サービスの事業化も検討中としている。

■21年3月期大幅増収増益予想で再上振れの可能性

 21年3月期連結業績予想(7月31日に第2四半期累計予想と通期予想を上方修正)は、売上高が20年3月期比18.2%増の690億円、営業利益が23.0%増の101億円、EBITDAが22.4%増の115億円、経常利益が22.2%増の101億円、純利益が19.1%増の66億円としている。配当予想は20年3月期と同額の31円(第2四半期末10円、期末21円)としている。

 第1四半期は売上高が前年同期比22.9%増の155億89百万円、営業利益が68.6%増の20億91百万円、経常利益が67.6%増の21億26百万円、純利益が67.7%増の14億41百万円だった。電子コミック配信サービスが牽引して大幅増収増益だった。

 ネットビジネスは35.5%増収で80.7%増益だった。電子コミック配信サービスは36.9%増と大幅伸長し、四半期ベースの売上高が初めて100億円を突破した。ITサービスは2.5%増収で6.6%減益だったが、新型コロナウイルスのマイナス影響が想定より小さく概ね堅調だった。

 通期ベースでも、電子コミック配信サービスが各種施策の効果や新型コロナウイルスによる巣ごもり需要で大幅伸長する。またITサービスにおける新型コロナウイルスのマイナス影響が期初時点の想定を下回る見込みだ。通期のセグメント別計画は、ネットビジネスの売上高が36.4%増の450億円(うち電子コミック配信サービスが36.9%増の447億円)で営業利益が59.5%増の79億円、ITサービスの売上高が5.5%減の240億円(うちヘルスケアが2.1%減の105.6億円)で営業利益が32.3%減の22億円としている。ネットビジネスを上方修正し、ITサービスは期初計画を据え置いた。

 新型コロナウイルスに伴う新たな生活スタイルも追い風となり、電子コミック配信サービスが牽引して大幅増収増益予想である。そして通期予想は再上振れの可能性が高いだろう。中期的にも収益拡大基調を期待したい。

■株主優待制度は毎年9月末の株主対象

 株主還元については、安定的な配当に加えて、業績向上に連動した増配に努め、配当性向30%の維持を目指すとしている。

 株主優待制度は、毎年9月30日現在で1単元(100株)以上保有株主を対象として、保有株数および保有年数に応じて、優待商品と交換できる株主優待ポイントを贈呈(詳細は会社HP参照)する。

■株価は上値試す

 株価は好業績を評価して上場来高値圏だ。自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。10月7日の終値は4080円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS120円58銭で算出)は約34倍、今期予想配当利回り(会社予想の31円で算出)は約0.8%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS653円82銭で算出)は約6.2倍、時価総額は約2350億円である。(情報提供:日 本インタビュ新聞社=Media−IR)
[09月17日更新]

インフォコムは高値更新の展開、21年3月期大幅増収増益予想で再上振れの可能性

 インフォコム<4348>(東1)は電子コミック配信サービスやITサービスを主力としている。21年3月期大幅増収増益予想である。新型コロナウイルスに伴う新たな生活スタイルも追い風となり、電子コミック配信サービスが牽引する。再上振れの可能性もありそうだ。中期的にも収益拡大基調を期待したい。株価は上場来高値更新の展開だ。自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。

■ネットビジネス事業とITサービス事業を展開

 帝人<3401>グループで、一般消費者向けネットビジネス(子会社アムタスの電子コミック配信サービス「めちゃコミック」)、およびITサービス(医療機関・製薬企業・介護事業者向けパッケージのヘルスケア事業、RPAとAIを活用したWeb−ERPソフトGRANDITなどのサービスビジネス事業、大手企業向けシステムインテグレーションのエンタープライズ事業)を展開している。

 20年3月期のセグメント別売上構成比はネットビジネスが57%、ITサービスが43%、営業利益構成比(連結調整前)はネットビジネスが60%、ITサービスが40%だった。

 電子コミック配信サービスの拡大でネットビジネスが利益柱に成長した。なお20年3月末現在の「めちゃコミック」総会員数(有料会員数と無料会員数の合計)は約1170万人となった。またITサービス事業は年度末にあたる第4四半期の構成比が高い特性がある。

 M&A・アライアンスでは、19年5月アムタスが韓国で電子コミック配信サービスを展開するピーナトゥーンを連結子会社化、介護人材紹介事業のスタッフプラスを連結子会社化、19年7月アムタスとパピレス<3641>が海外への取次事業を行う共同出資会社アルド・エージェンシー・グローバル(AAG)を設立、19年10月ヘルスケア分野に特化したベンチャーキャピタルHealthXCapitalが運営するファンドに出資、19年12月製薬企業向けMR営業支援プラットフォーム「DigiPro」の音声入力機能強化に向けてアドバンスト・メディアと業務提携した。

 20年8月にはインドネシアのTerakorpと代理店契約を締結して医用画像管理システムのインドネシアでの販売を開始、20年9月にはテモナ<3985>と業務提携してAI不正注文検知サービス「at score」の提供を開始、シンガポールで介護人材マッチングプラットフォームを提供するスタートアップ企業Homageに出資して資本業務提携した。

■電子コミックとヘルスケアを重点事業として持続成長

 中期経営計画(2020年度〜2022年度)では、高い成長性と収益性の両立を目指して、経営目標数値には23年3月期売上高850億円〜1150億円(SI・サービス150億円、ヘルスケア150億円、電子コミック600億円、M&A)、EBITDA(営業利益+償却費)130億円〜160億円、ROE15.0%以上を掲げている。またM&Aでは戦略投資枠300億円を設定している。

 基本方針は、電子コミックとヘルスケアを重点事業とする継続成長、サービス化の推進、共創の積極的推進(M&A、海外展開)としている。サービス化の推進では売上全体に占めるサービス比率を、現状の約6割から8割%超に引き上げる方針だ。

 電子コミックは、市場の年成長率11.9%を想定し、市場を上回る20%以上の成長を目指す。オリジナルコミックの拡充、データ分析・AI活用によるマーケティングの強化、独占先行配信の強化、アプリ版のフルリニューアル、配信システムの完全クラウド化、5G対応、海外展開、M&Aなどを推進する。新型コロナウイルスによる新たな生活スタイルの浸透も追い風となり、若年層を中心に電子で漫画を読む習慣の定着が期待されるため、想定を上振れる可能性が高まっている。

 ヘルスケアは、要介護者の増加に伴って介護IT市場の急速な拡大が見込まれることに加えて、新型コロナウイルスを契機にオンライン診療やオンライン服薬指導の普及も期待されている。介護を注力領域として、新規領域の健康分野における企業向け健康経営サービス「WELSA」や、製薬MR向けオンライン営業支援サービス、海外への展開も強化する。オンライン医療サービスの事業化も検討中としている。

■21年3月期大幅増収増益予想で再上振れの可能性

 21年3月期連結業績予想(7月31日に第2四半期累計予想と通期予想を上方修正)は、売上高が20年3月期比18.2%増の690億円、営業利益が23.0%増の101億円、EBITDAが22.4%増の115億円、経常利益が22.2%増の101億円、純利益が19.1%増の66億円としている。配当予想は20年3月期と同額の31円(第2四半期末10円、期末21円)としている。

 第1四半期は売上高が前年同期比22.9%増の155億89百万円、営業利益が68.6%増の20億91百万円、経常利益が67.6%増の21億26百万円、純利益が67.7%増の14億41百万円だった。電子コミック配信サービスが牽引して大幅増収増益だった。

 ネットビジネスは35.5%増収で80.7%増益だった。電子コミック配信サービスは36.9%増と大幅伸長し、四半期ベースの売上高が初めて100億円を突破した。ITサービスは2.5%増収で6.6%減益だったが、新型コロナウイルスのマイナス影響が想定より小さく概ね堅調だった。

 通期ベースでも、電子コミック配信サービスが各種施策の効果や新型コロナウイルスによる巣ごもり需要で大幅伸長する。またITサービスにおける新型コロナウイルスのマイナス影響が期初時点の想定を下回る見込みだ。通期のセグメント別計画は、ネットビジネスの売上高が36.4%増の450億円(うち電子コミック配信サービスが36.9%増の447億円)で営業利益が59.5%増の79億円、ITサービスの売上高が5.5%減の240億円(うちヘルスケアが2.1%減の105.6億円)で営業利益が32.3%減の22億円としている。ネットビジネスを上方修正し、ITサービスは期初計画を据え置いた。

 新型コロナウイルスに伴う新たな生活スタイルも追い風となり、電子コミック配信サービスが牽引して大幅増収増益予想である。再上振れの可能性もありそうだ。中期的にも収益拡大基調を期待したい。

■株主優待制度は毎年9月末の株主対象

 株主還元については、安定的な配当に加えて、業績向上に連動した増配に努め、配当性向30%の維持を目指すとしている。

 株主優待制度は、毎年9月30日現在で1単元(100株)以上保有株主を対象として、保有株数および保有年数に応じて、優待商品と交換できる株主優待ポイントを贈呈(詳細は会社HP参照)する。

■株価は上場来高値更新の展開

 株価は好業績を評価して上場来高値更新の展開だ。自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。9月16日の終値は3880円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS120円58銭で算出)は約32倍、今期予想配当利回り(会社予想の31円で算出)は約0.8%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS653円82銭で算出)は約5.9倍、時価総額は約2235億円である。(情報提供:日 本インタビュ新聞社=Media−IR)
[08月20日更新]

インフォコムは上値試す、21年3月期は上方修正して大幅増収増益予想

 インフォコム<4348>(東1)はITサービスや電子コミック配信サービスを主力としている。21年3月期は上方修正して大幅増収増益予想である。新型コロナウイルスに伴う新たな生活スタイルも追い風となり、電子コミック配信サービスが牽引する。さらに再上振れの可能性もありそうだ。中期的にも収益拡大基調を期待したい。株価は上方修正を好感して上場来高値を更新している。自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。

■ITサービス事業とネットビジネス事業を展開

 帝人<3401>グループで、ITサービス(医療機関・製薬企業・介護事業者向けヘルスケア事業、一般企業向けSIのエンタープライズ事業、RPAとAIを活用したWeb−ERPソフトGRANDITや緊急連絡・安否確認サービスなどのサービスビジネス事業)と、一般消費者向けのネットビジネス(子会社アムタスの電子コミック配信サービス「めちゃコミック」、女性向け・音楽系デジタルコンテンツ提供)を展開している。

 20年3月期のセグメント別売上構成比はネットビジネスが57%、ITサービスが43%、営業利益構成比(連結調整前)はネットビジネスが60%、ITサービスが40%だった。

 電子コミック配信サービスの拡大でネットビジネスが利益柱に成長した。なお20年3月末現在の「めちゃコミック」総会員数(有料会員数と無料会員数の合計)は約1170万人となった。またITサービス事業は年度末にあたる第4四半期の構成比が高い特性がある。

 19年5月アムタスが韓国で電子コミック配信サービスを展開するピーナトゥーンを子会社化、アムタスとパピレス<3641>が海外への取次事業を行う共同出資会社アルド・エージェンシー・グローバル(AAG)を設立、介護人材紹介事業のスタッフプラスを子会社化、19年10月ヘルスケア分野に特化したベンチャーキャピタルHealthXCapitalが運営するファンドに出資、19年12月製薬企業向けMR営業支援プラットフォーム「DigiPro」の音声入力機能強化に向けてアドバンスト・メディアと業務提携、20年4月GRANDIT事業を子会社GRANDITに承継した。

■電子コミックとヘルスケアを重点事業として持続成長

 中期経営計画(2020年度〜2022年度)では、高い成長性と収益性の両立を目指して、経営目標数値には23年3月期売上高850億円〜1150億円(SI・サービス150億円、ヘルスケア150億円、電子コミック600億円、M&A)、EBITDA(営業利益+償却費)130億円〜160億円、ROE15.0%以上を掲げている。またM&Aでは戦略投資枠300億円を設定している。

 基本方針は、電子コミックとヘルスケアを重点事業とする継続成長、サービス化の推進、共創の積極的推進(M&A、海外展開)としている。サービス化の推進では売上全体に占めるサービス比率を、現状の約6割から8割%超に引き上げる方針だ。

 電子コミックは、市場の年成長率11.9%を想定し、市場を上回る20%以上の成長を目指す。オリジナルコミックの拡充、データ分析・AI活用によるマーケティングの強化、独占先行配信の強化、アプリ版のフルリニューアル、配信システムの完全クラウド化、5G対応、海外展開、M&Aなどを推進する。新型コロナウイルスによる新たな生活スタイルの浸透も追い風となり、若年層を中心に電子で漫画を読む習慣の定着が期待されるため、想定を上振れる可能性が高まっている。

 ヘルスケアは、要介護者の増加に伴って介護IT市場の急速な拡大が見込まれることに加えて、新型コロナウイルスを契機にオンライン診療やオンライン服薬指導の普及も期待されている。介護を注力領域として、新規領域の健康分野における企業向け健康経営サービス「WELSA」や、製薬MR向けオンライン営業支援サービス、海外への展開も強化する。オンライン医療サービスの事業化も検討中としている。

■21年3月期は上方修正して大幅増収増益予想、さらに再上振れの可能性

 21年3月期連結業績予想(7月31日に第2四半期累計予想と通期予想を上方修正)は、売上高が20年3月期比18.2%増の690億円、営業利益が23.0%増の101億円、EBITDAが22.4%増の115億円、経常利益が22.2%増の101億円、純利益が19.1%増の66億円としている。配当予想は据え置いて20年3月期と同額の31円(第2四半期末10円、期末21円)としている。

 電子コミック配信サービスが、各種施策の効果や新型コロナウイルスによる巣ごもり需要で大幅伸長する。一方でITサービスにおける新型コロナウイルスのマイナス影響が、期初時点の想定を下回る見込みだ。

 第1四半期は売上高が前年同期比22.9%増の155億89百万円、営業利益が68.6%増の20億91百万円、経常利益が67.6%増の21億26百万円、純利益が67.7%増の14億41百万円だった。電子コミック配信サービスが牽引して大幅増収増益だった。

 ネットビジネスは35.5%増収で80.7%増益だった。電子コミック配信「めちゃコミック」は36.9%増収となり、四半期ベースの売上高が初めて100億円を突破した。ITサービスは2.5%増収で6.6%減益だったが、新型コロナウイルスのマイナス影響が想定より小さく、概ね堅調に推移した。

 通期のセグメント別計画は、ネットビジネスの売上高が36.4%増の450億円(うち電子コミックが36.9%増の447億円)で営業利益が59.5%増の79億円、ITサービスの売上高が5.5%減の240億円(うちヘルスケアが2.1%減の105.6億円)で営業利益が32.3%減の22億円としている。ネットビジネスを上方修正し、ITサービスは期初計画を据え置いた。新型コロナウイルスに伴う新たな生活スタイルも追い風となり、電子コミック配信サービスが牽引する。さらに再上振れの可能性もありそうだ。中期的にも収益拡大基調を期待したい。

■株主優待制度は毎年9月末の株主対象

 株主還元については、安定的な配当に加えて、業績向上に連動した増配に努め、配当性向30%の維持を目指すとしている。

 また株主優待制度は、毎年9月30日現在で1単元(100株)以上保有株主を対象として、保有株数および保有年数に応じて、優待商品と交換できる株主優待ポイントを贈呈(詳細は会社HP参照)する。

■株価は上値試す

 株価は上方修正を好感して上場来高値を更新している。自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。8月19日の終値は3535円、今期予想連結PER(会社予想連結EPS120円58銭で算出)は約29倍、今期予想配当利回り(会社予想31円で算出)は約0.9%、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS653円82銭で算出)は約5.4倍、時価総額は約2036億円である。(情報提供:日 本インタビュ新聞社=Media−IR)
[07月10日更新]

インフォコムは高値更新

 インフォコム<4348>(東1)はITサービスや電子コミック配信サービスを主力としている。21年3月期増収増益予想である。新型コロナウイルスに伴う新たな生活スタイルの浸透も追い風となり、電子コミック配信サービスが好調に推移している。上振れ余地がありそうだ。そして中期的にも収益拡大を期待したい。株価は上場来高値更新の展開となった。自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。なお7月31日に第1四半期決算発表を予定している。

■ITサービス事業とネットビジネス事業を展開

 帝人<3401>グループで、ITサービス(医療機関・製薬企業・介護事業者向けヘルスケア事業、一般企業向けSIのエンタープライズ事業、RPAとAIを活用したWeb−ERPソフトGRANDITや緊急連絡・安否確認サービスなどのサービスビジネス事業)と、一般消費者向けのネットビジネス(子会社アムタスの電子コミック配信サービス「めちゃコミック」、女性向け・音楽系デジタルコンテンツ提供)を展開している。

 20年3月期のセグメント別売上構成比はITサービスが43%、ネットビジネスが57%、営業利益構成比(連結調整前)はITサービスが40%、ネットビジネスが60%だった。

 電子コミック配信サービスの拡大でネットビジネスが利益柱に成長している。なお20年3月末現在の「めちゃコミック」総会員数(有料会員数と無料会員数の合計)は約1170万人となった。またITサービス事業は年度末にあたる第4四半期の構成比が高い特性がある。

 19年5月アムタスが韓国で電子コミック配信サービスを展開するピーナトゥーンを子会社化、アムタスとパピレス<3641>が海外への取次事業を行う共同出資会社アルド・エージェンシー・グローバル(AAG)を設立、介護人材紹介事業のスタッフプラスを子会社化、19年10月ヘルスケア分野に特化したベンチャーキャピタルHealthXCapitalが運営するファンドに出資、19年12月製薬企業向けMR営業支援プラットフォーム「DigiPro」の音声入力機能強化に向けてアドバンスト・メディアと業務提携、20年4月GRANDIT事業を子会社GRANDITに承継した。

■電子コミックとヘルスケアを重点事業として持続成長

 中期経営計画(2020年度〜2022年度)では、高い成長性と収益性の両立を目指して、経営目標数値には23年3月期売上高850億円〜1150億円「SI・サービス150億円、ヘルスケア150億円、電子コミック600億円、M&A」、EBITDA(営業利益+償却費)130億円〜160億円、ROE15.0%以上を掲げている。M&Aでは戦略投資枠300億円を設定している。

 基本方針は、電子コミックとヘルスケアを重点事業とする持続成長、サービス化の推進、共創の積極的推進(M&A、海外展開)としている。サービス化の推進では売上全体に占めるサービス比率を、現状の約6割から8割%超に引き上げる方針だ。

 電子コミックは、市場の年成長率11.9%を想定し、市場を上回る20%以上の成長を目指す。オリジナルコミックの拡充、マーケティングの強化、独占先行配信の強化、アプリ版のフルリニューアル、配信システムの完全クラウド化、5G対応、海外展開、M&Aなどを推進する。さらに、新型コロナウイルスによる新たな生活スタイルの浸透も追い風となり、若年層を中心に電子で漫画を読む習慣の定着が期待されるため、想定を上振れる可能性が高まっている。

 ヘルスケアは、要介護者の増加に伴って介護IT市場の急速な拡大が見込まれることに加えて、新型コロナウイルスを契機にオンライン診療やオンライン服薬指導の普及も期待されている。介護を注力領域として、新規領域の健康分野における企業向け健康経営サービス「WELSA」や、製薬MR向けオンライン営業支援サービス、海外への展開も強化する。オンライン医療サービスの事業化も検討中としている。

■21年3月期増収増益予想

 21年3月期の連結業績予想は、売上高が20年3月期比14.8%増の670億円、営業利益が6.0%増の87億円、経常利益が5.2%増の87億円、純利益が2.8%増の57億円としている。配当予想は20年3月期と同額の31円(第2四半期末10円、期末21円)としている。

 ITサービスは売上高が5.5%減の240億円(うちヘルスケアが2.1%減の105.6億円)で、営業利益が32.3%減の22億円の計画としている。新型コロナウイルスの影響で上期の営業活動が停滞する。また上期からの期ズレも含めて納品が下期偏重となる。ネットビジネスは売上高が30.4%増の430億円(うち電子コミックが30.8%増の427億円)で、営業利益が31.3%増の65億円としている。電子コミック配信サービスが好調に推移し、下期に予定しているコンテンツ拡充、アプリ版本格展開、広告強化などによるコスト増加を吸収する見込みだ。

 なお電子コミック配信「めちゃコミック」の第1四半期の売上高は、四半期ベースで初めて100億円を突破した。新型コロナウイルスに伴う新たな生活スタイルの浸透も追い風となり、電子コミック配信サービスが好調に推移している。上振れ余地がありそうだ。そして中期的にも収益拡大を期待したい。

■株主優待制度は毎年9月末の株主対象

 株主優待制度は毎年9月30日現在で1単元(100株)以上保有株主を対象として、保有株数および保有年数に応じて、優待商品と交換できる株主優待ポイントを贈呈(詳細は会社HP参照)する。

■株価は高値更新

 株価は上場来高値更新の展開となった。自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。7月9日の終値は3220円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS104円18銭で算出)は約31倍、今期予想配当利回り(会社予想の31円で算出)は約1.0%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS653円82銭で算出)は約4.9倍、時価総額は約1855億円である。(情報提供:日 本インタビュ新聞社=Media−IR)
[06月02日更新]

インフォコムは上値試す

 インフォコム<4348>(東1)はITサービスや電子コミック配信サービスを主力としている。21年3月期増収増益予想である。新型コロナウイルスの影響は、電子コミック配信サービスでは巣ごもり消費が追い風となり、ITサービスでは直接的な影響が限定的だろう。収益拡大を期待したい。株価は戻り高値圏から一旦反落したが、素早く切り返している。自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。

■ITサービス事業とネットビジネス事業を展開

 帝人<3401>グループで、ITサービス(医療機関・製薬企業・介護事業者向けヘルスケア事業、一般企業向けSIのエンタープライズ事業、RPAとAIを活用したWeb−ERPソフトGRANDITや緊急連絡・安否確認サービスなどのサービスビジネス事業)と、一般消費者向けのネットビジネス(子会社アムタスの電子コミック配信サービス「めちゃコミック」、女性向け・音楽系デジタルコンテンツ提供)を展開している。

 20年3月期のセグメント別売上構成比はITサービスが43%、ネットビジネスが57%、営業利益構成比(連結調整前)はITサービスが40%、ネットビジネスが60%だった。

 電子コミック配信サービスの拡大でネットビジネスが利益柱に成長している。なお20年3月末現在の「めちゃコミック」総会員数(有料会員数と無料会員数の合計)は約1170万人となった。またITサービス事業は年度末にあたる第4四半期の構成比が高い特性がある。

 19年5月アムタスが韓国で電子コミック配信サービスを展開するピーナトゥーンを子会社化、アムタスとパピレス<3641>が海外への取次事業を行う共同出資会社アルド・エージェンシー・グローバル(AAG)を設立、介護人材紹介事業のスタッフプラスを子会社化、19年10月ヘルスケア分野に特化したベンチャーキャピタルHealthXCapitalが運営するファンドに出資、19年12月製薬企業向けMR営業支援プラットフォーム「DigiPro」の音声入力機能強化に向けてアドバンスト・メディアと業務提携、20年4月GRANDIT事業を子会社GRANDITに承継した。

■電子コミックとヘルスケアで持続成長

 新中期経営計画(21年3月期〜23年3月期)では、基本方針を電子コミックとヘルスケアを重点事業とする持続成長、サービス化による事業構造改革の推進、共創の積極的推進(M&A、海外展開)として、経営目標数値には、23年3月期売上高850億円〜1150億円、EBITDA(営業利益+償却費)130億円〜160億円、ROE15.0%以上を掲げている。

■21年3月期増収増益予想

 21年3月期の連結業績予想は、売上高が20年3月期比14.8%増の670億円、営業利益が6.0%増の87億円、経常利益が5.2%増の87億円、純利益が2.8%増の57億円としている。配当予想は20年3月期と同額の31円(第2四半期末10円、期末21円)としている。

 ITサービスは売上高が5.5%減の240億円(うちヘルスケアが2.1%減の105.6億円)で、営業利益が32.3%減の22億円の計画としている。新型コロナウイルスの影響で上期の営業活動が停滞する。また上期からの期ズレも含めて納品が下期偏重となる。ネットビジネスは売上高が30.4%増の430億円(うち電子コミックが30.8%増の427億円)で、営業利益が31.3%増の65億円としている。電子コミック配信サービスが好調に推移し、下期に予定しているコンテンツ拡充、アプリ版本格展開、広告強化などによるコスト増加を吸収する見込みだ。

 新型コロナウイルスの影響は、電子コミック配信サービスでは巣ごもり消費が追い風となり、ITサービスでは直接的な影響が限定的だろう。収益拡大を期待したい。

■株主優待制度は毎年9月末の株主対象

 株主優待制度は毎年9月30日現在で1単元(100株)以上保有株主を対象として、保有株数および保有年数に応じて、優待商品と交換できる株主優待ポイントを贈呈(詳細は会社HP参照)する。

■株価は上値試す

 株価は戻り高値圏から一旦反落したが、素早く切り返している。自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。6月1日の終値は2862円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS104円18銭で算出)は約27倍、今期予想配当利回り(会社予想の31円で算出)は約1.1%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS653円82銭で算出)は約4.4倍、時価総額は約1649億円である。(情報提供:日 本インタビュ新聞社=Media−IR)
[05月07日更新]

インフォコムは目先的な売り一巡、21年3月期も増収増益予想

 インフォコム<4348>(東1)はITサービスや電子コミック配信サービスを主力としている。21年3月期も増収増益予想である。新型コロナウイルス感染症の影響は、電子コミック配信サービスでは巣ごもり消費が追い風となり、ITサービスでは直接的な影響が限定的だろう。収益拡大を期待したい。株価は決算発表を機に戻り高値圏から急反落の形となったが、目先的な売り一巡して上値を試す展開を期待したい。

■ITサービス事業とネットビジネス事業を展開

 帝人<3401>グループで、ITサービス(医療機関・製薬企業・介護事業者向けヘルスケア事業、一般企業向けSIのエンタープライズ事業、RPAとAIを活用したWeb−ERPソフトGRANDITや緊急連絡・安否確認サービスなどのサービスビジネス事業)と、一般消費者向けのネットビジネス(子会社アムタスの電子コミック配信サービス「めちゃコミック」、女性向け・音楽系デジタルコンテンツ提供)を展開している。

 20年3月期のセグメント別売上構成比はITサービスが43%、ネットビジネスが57%、営業利益構成比(連結調整前)はITサービスが40%、ネットビジネスが60%だった。

 電子コミック配信サービスの拡大でネットビジネスが利益柱に成長している。なお20年3月末現在の「めちゃコミック」総会員数(有料会員数と無料会員数の合計)は約1170万人となった。またITサービス事業は年度末にあたる第4四半期の構成比が高い特性がある。

 19年5月アムタスが韓国で電子コミック配信サービスを展開するピーナトゥーンを子会社化、アムタスとパピレス<3641>が海外への取次事業を行う共同出資会社アルド・エージェンシー・グローバル(AAG)を設立、介護人材紹介事業のスタッフプラスを子会社化、19年10月ヘルスケア分野に特化したベンチャーキャピタルHealthXCapitalが運営するファンドに出資、19年12月製薬企業向けMR営業支援プラットフォーム「DigiPro」の音声入力機能強化に向けてアドバンスト・メディアと業務提携、20年4月GRANDIT事業を子会社GRANDITに承継した。

■電子コミックとヘルスケアで持続成長

 新中期経営計画(21年3月期〜23年3月期)では、基本方針を電子コミックとヘルスケアを重点事業とする持続成長、サービス化による事業構造改革の推進、共創の積極的推進(M&A、海外展開)として、経営目標数値には、23年3月期売上高850億円〜1150億円、EBITDA(営業利益+償却費)130億円〜160億円、ROE15.0%以上を掲げている。

■21年3月期も増収増益予想

 20年3月期連結業績は、売上高が19年3月期比12.8%増の583億75百万円、営業利益が19.2%増の82億11百万円、経常利益が20.3%増の82億68百万円、純利益が15.9%増の55億43百万円だった。配当は19年3月1日付株式2分割遡及換算後で、9円増配の31円(第2四半期末10円、期末21円)とした。

 ITサービスは病院・企業向けライセンス販売が好調に推移し、4.8%増収(うちヘルスケアが10.0%増収)で30.7%営業増益だった。ネットビジネスは電子コミック配信サービスが牽引して20.0%増収(うち電子コミック配信サービスが22.4%増収)となり、広告強化やインフラ増強などによるコスト増加を吸収して12.7%営業増益だった。

 21年3月期の連結業績予想は、売上高が20年3月期比14.8%増の670億円、営業利益が6.0%増の87億円、経常利益が5.2%増の87億円、純利益が2.8%増の57億円としている。配当予想は20年3月期と同額の31円(第2四半期末10円、期末21円)としている。

 ITサービスは売上高が5.5%減の240億円(うちヘルスケアが2.1%減の105.6億円)で、営業利益が32.3%減の22億円の計画としている。新型コロナウイルスの影響で上期の営業活動が停滞する。また上期からの期ズレも含めて納品が下期偏重となる。ネットビジネスは売上高が30.4%増の430億円(うち電子コミックが30.8%増の427億円)で、営業利益が31.3%増の65億円としている。電子コミック配信サービスが好調に推移し、下期に予定しているコンテンツ拡充、アプリ版本格展開、広告強化などのコスト増加を吸収する見込みだ。

 新型コロナウイルの影響は、電子コミック配信サービスでは巣ごもり消費が追い風となる。ITサービスでは直接的な影響が限定的だろう。収益拡大を期待したい。

■株主優待制度は毎年9月末の株主対象

 株主優待制度は毎年9月30日現在で1単元(100株)以上保有株主を対象として、保有株数および保有年数に応じて、優待商品と交換できる株主優待ポイントを贈呈(詳細は会社HP参照)する。

■株価は目先的な売り一巡

 株価は決算発表を機に戻り高値圏から急反落の形となったが、目先的な売り一巡して上値を試す展開を期待したい。5月1日の終値は2495円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS104円18銭で算出)は約24倍、今期予想配当利回り(会社予想の31円で算出)は約1.2%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS653円82銭で算出)は約3.8倍、時価総額は約1437億円である。(情報提供:日 本インタビュ新聞社=Media−IR)
[04月03日更新]

インフォコムは反発の動き、21年3月期も収益拡大期待

 インフォコム<4348>(東1)はITサービスや電子コミック配信サービスを主力としている。20年3月期2桁増収増益予想である。21年3月期も収益拡大を期待したい。株価は地合い悪化で急落する場面があったが、売り一巡して反発の動きを強めている。出直りを期待したい。なお4月27日に20年3月期決算発表を予定している。

■ITサービス事業とネットビジネス事業を展開

 帝人<3401>グループで、ITサービス(医療機関・製薬企業・介護事業者向けヘルスケア事業、一般企業向けSIのエンタープライズ事業、RPAとAIを活用したWeb−ERPソフトGRANDITや緊急連絡・安否確認サービスなどのサービスビジネス事業)と、一般消費者向けのネットビジネス(子会社アムタスの電子コミック配信サービス「めちゃコミック」、女性向け・音楽系デジタルコンテンツ提供)を展開している。

 19年3月期セグメント別(連結調整前)売上構成比はITサービス47%、ネットビジネス53%、営業利益構成比はITサービス36%、ネットビジネス64%だった。電子コミック配信サービスの拡大でネットビジネスが利益柱に成長した。ITサービス事業は年度末にあたる第4四半期の構成比が高い特性がある。なおGRANDIT事業を20年4月1日付で子会社GRANDITに承継した。

 19年5月アムタスが韓国で電子コミック配信サービスを展開するピーナトゥーンを子会社化、アムタスとパピレス<3641>が海外への取次事業を行う共同出資会社アルド・エージェンシー・グローバル(AAG)を設立、介護人材紹介事業のスタッフプラスを子会社化、19年10月ヘルスケア分野に特化したベンチャーキャピタルHealthXCapitalが運営するファンドに出資、19年12月製薬企業向けMR営業支援プラットフォーム「DigiPro」の音声入力機能強化に向けてアドバンスト・メディアと業務提携した。

■電子コミックとヘルスケアで持続成長

 新中期経営計画(21年3月期〜23年3月期)では、基本方針を電子コミックとヘルスケアを重点事業とする持続成長、サービス化による事業構造改革の推進、共創の積極的推進(M&A、海外展開)として、経営目標数値には、23年3月期売上高850億円〜1150億円、EBITDA(営業利益+償却費)130億円〜160億円、ROE15.0%以上を掲げている。

■20年3月期2桁増収増益予想、21年3月期も収益拡大期待

 20年3月期の連結業績予想(10月30日に売上高、利益とも上方修正)は、売上高が19年3月期比13.1%増の585億円、営業利益が19.0%増の82億円、経常利益が19.3%増の82億円、純利益が15.0%増の55億円としている。配当予想(1月30日に期末2円上方修正)は、19年3月1日付株式2分割遡及換算後で9円増配の31円(第2四半期末10円、期末21円)としている。

 セグメント別計画は、ITサービスの売上高が3.2%増の250億円(うちヘルスケアが8.7%増の106.5億円)で営業利益が16.6%増の29億円、ネットビジネスの売上高が21.9%増の335億円(うち電子コミック配信サービスが24.5%増の332億円)で営業利益が20.7%増の53億円としている。

 第3四半期累計は、売上高が前年同期比16.0%増の412億00百万円、営業利益が53.2%増の58億27百万円、経常利益が51.8%増の58億42百万円、純利益が46.4%増の39億76百万円だった。重点事業(電子コミック、ヘルスケア)が好調に推移した。

 ITサービスは9.4%増収で3.5倍増益だった。病院・企業向けが好調に推移し、利益面では売上構成差も寄与した。ネットビジネスは21.2%増収(うち電子コミックが24.0%増収)で20.6%増益だった。電子コミック配信サービスが好調に推移した。

 20年3月期は重点事業が好調に推移して大幅増収増益予想である。21年3月期も収益拡大を期待したい。

■株主優待制度は毎年9月末の株主対象

 株主優待制度は毎年9月30日現在で1単元(100株)以上保有株主を対象として、保有株数および保有年数に応じて、優待商品と交換できる株主優待ポイントを贈呈(詳細は会社HP参照)する。

■株価は反発の動き

 株価は地合い悪化で急落する場面があったが、売り一巡して反発の動きを強めている。出直りを期待したい。4月2日の終値は2316円、今期予想連結PER(会社予想連結EPS100円53銭で算出)は約23倍、今期予想配当利回り(会社予想31円で算出)は約1.3%、前々期実績連結PBR(前々期実績連結BPS595円05銭で算出)は約3.9倍、時価総額は約1334億円である。(情報提供:日 本インタビュ新聞社=Media−IR)
[03月04日更新]

インフォコムは上値試す、20年3月期2桁増収増益予想

 インフォコム<4348>(東1)はITサービスや電子コミック配信サービスを主力としている。20年3月期2桁増収増益予想である。21年3月期も収益拡大を期待したい。株価は2月の上場来高値圏から反落したが、地合い悪の影響は限定的のようだ。自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。

■ITサービス事業とネットビジネス事業を展開

 帝人<3401>グループで、ITサービス(医療機関・製薬企業・介護事業者向けヘルスケア事業、一般企業向けSIのエンタープライズ事業、RPAとAIを活用したWeb−ERPソフトGRANDITや緊急連絡・安否確認サービスなどのサービスビジネス事業)と、一般消費者向けのネットビジネス(子会社アムタスの電子コミック配信サービス「めちゃコミック」、女性向け・音楽系デジタルコンテンツ提供)を展開している。

 19年3月期セグメント別(連結調整前)売上構成比はITサービス47%、ネットビジネス53%、営業利益構成比はITサービス36%、ネットビジネス64%だった。電子コミック配信サービスの拡大でネットビジネスが利益柱に成長した。ITサービス事業は年度末にあたる第4四半期の構成比が高い特性がある。

 19年5月アムタスが韓国で電子コミック配信サービスを展開するピーナトゥーンを子会社化、アムタスとパピレス<3641>が海外への取次事業を行う共同出資会社アルド・エージェンシー・グローバル(AAG)を設立、介護人材紹介事業のスタッフプラスを子会社化、19年7月「めちゃコミック」スマホ向けアプリ提供開始、19年10月ヘルスケア分野に特化したベンチャーキャピタルHealthXCapitalが運営するファンドに出資、19年12月製薬企業向けMR営業支援プラットフォーム「DigiPro」の音声入力機能強化に向けてアドバンスト・メディアと業務提携した。なおGRANDIT事業を20年4月1日付で子会社GRANDITに承継する。

■電子コミックとヘルスケアで持続成長

 新中期経営計画(21年3月期〜23年3月期)では、基本方針を電子コミックとヘルスケアを重点事業とする持続成長、サービス化による事業構造改革の推進、共創の積極的推進(M&A、海外展開)として、経営目標数値には、23年3月期売上高850億円〜1150億円、EBITDA(営業利益+償却費)130億円〜160億円、ROE15.0%以上を掲げている。

■20年3月期2桁増収増益予想

 20年3月期の連結業績予想(10月30日に売上高、利益とも上方修正)は、売上高が19年3月期比13.1%増の585億円、営業利益が19.0%増の82億円、経常利益が19.3%増の82億円、純利益が15.0%増の55億円としている。配当予想(1月30日に期末2円上方修正)は、19年3月1日付株式2分割遡及換算後で9円増配の31円(第2四半期末10円、期末21円)としている。

 セグメント別計画は、ITサービスの売上高が3.2%増の250億円(うちヘルスケアが8.7%増の106.5億円)で営業利益が16.6%増の29億円、ネットビジネスの売上高が21.9%増の335億円(うち電子コミック配信サービスが24.5%増の332億円)で営業利益が20.7%増の53億円としている。

 第3四半期累計は、売上高が前年同期比16.0%増の412億00百万円、営業利益が53.2%増の58億27百万円、経常利益が51.8%増の58億42百万円、純利益が46.4%増の39億76百万円だった。重点事業(電子コミック、ヘルスケア)が好調に推移した。

 ITサービスは9.4%増収で3.5倍増益だった。病院・企業向けが好調に推移し、利益面では売上構成差も寄与した。ネットビジネスは21.2%増収(うち電子コミックが24.0%増収)で20.6%増益だった。電子コミック配信サービスが好調に推移した。

 20年3月期は重点事業(電子コミック、ヘルスケア)が好調に推移して大幅増収増益予想である。21年3月期も収益拡大を期待したい。

■株主優待制度は毎年9月末の株主対象

 株主優待制度は毎年9月30日現在で1単元(100株)以上保有株主を対象として、保有株数および保有年数に応じて、優待商品と交換できる株主優待ポイントを贈呈(詳細は会社HP参照)する。

■株価は上値試す

 株価は2月の上場来高値圏から反落したが、地合い悪の影響は限定的のようだ。自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。3月3日の終値は2724円、今期予想連結PER(会社予想連結EPS100円53銭で算出)は約27倍、今期予想配当利回り(会社予想31円で算出)は約1.1%、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS595円05銭で算出)は約4.6倍、時価総額は約1569億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[02月03日更新]

インフォコムは上値試す、20年3月期2桁増収増益予想で3Q累計順調

 インフォコム<4348>(東1)はITサービスや電子コミック配信サービスを主力としている。20年3月期2桁増収増益予想で、第3四半期累計は大幅増益と順調だった。なお20年3月期の配当予想を上方修正した。21年3月期も収益拡大を期待したい。株価は高値更新の展開だ。自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。

■ITサービス事業とネットビジネス事業を展開

 帝人<3401>グループで、ITサービス(医療機関・製薬企業・介護事業者向けヘルスケア事業、一般企業向けSIのエンタープライズ事業、RPAとAIを活用したERPソフト「GRANDIT」や緊急連絡・安否確認サービスなどのサービスビジネス事業)と、一般消費者向けネットビジネス(子会社アムタスの電子コミック配信サービス「めちゃコミック」、女性向け・音楽系デジタルコンテンツ提供)を展開している。

 19年3月期セグメント別(連結調整前)売上構成比はITサービス47%、ネットビジネス53%、営業利益構成比はITサービス36%、ネットビジネス64%だった。電子コミック配信サービスの拡大でネットビジネスが利益柱に成長している。ITサービス事業は年度末にあたる第4四半期の構成比が高い特性がある。ヘルスケア事業は病院・介護分野サービスを強化し、東南アジアでヘルスケア領域に特化した新規事業も展開する方針だ。

 19年5月アムタスが韓国で電子コミック配信サービスを展開するピーナトゥーンを子会社化、アムタスとパピレス<3641>が海外への取次事業を行う共同出資会社アルド・エージェンシー・グローバル(AAG)を設立、介護人材紹介事業のスタッフプラスを子会社化、19年7月「めちゃコミック」スマホ向けアプリの提供を開始、19年10月ヘルスケア分野に特化したベンチャーキャピタルHealthXCapitalが運営するファンドに出資、19年12月製薬企業向けMR営業支援プラットフォーム「DigiPro」の音声入力機能強化に向けてアドバンスト・メディアと業務提携した。

■電子コミックとヘルスケアで持続成長

 新中期経営計画(21年3月期〜23年3月期)では、基本方針を電子コミックとヘルスケアを重点事業とする持続成長、サービス化による事業構造改革の推進、共創の積極的推進(M&A、海外展開)として、経営目標数値には、23年3月期売上高850億円〜1150億円、EBITDA(営業利益+償却費)130億円〜160億円、ROE15.0%以上を掲げた。

■20年3月期2桁増収増益予想で3Q累計順調

 20年3月期の連結業績予想(10月30日に売上高、利益とも上方修正)は、売上高が19年3月期比13.1%増の585億円、営業利益が19.0%増の82億円、経常利益が19.3%増の82億円、純利益が15.0%増の55億円としている。配当予想は1月30日に期末2円上方修正し、19年3月1日付株式2分割遡及修正後で9円増配の31円(第2四半期末10円、期末21円)としている。

 セグメント別計画は、ITサービスの売上高が3.2%増の250億円(うちヘルスケアが8.7%増の106.5億円)で営業利益が16.6%増の29億円、ネットビジネスの売上高が21.9%増の335億円(うち電子コミック配信サービスが24.5%増の332億円)で営業利益が20.7%増の53億円としている。

 第3四半期累計は、売上高が前年同期比16.0%増の412億00百万円、営業利益が53.2%増の58億27百万円、経常利益が51.8%増の58億42百万円、純利益が46.4%増の39億76百万円だった。重点事業(電子コミック、ヘルスケア)が好調に推移した。

 ITサービスは9.4%増収で3.5倍増益だった。病院・企業向けが好調に推移し、利益面では売上構成差も寄与した。ネットビジネスは21.2%増収(うち電子コミックが24.0%増収)で20.6%増益だった。電子コミック配信サービスが好調に推移した。

 20年3月期は重点事業(電子コミック、ヘルスケア)が好調に推移して大幅増収増益予想である。21年3月期も収益拡大を期待したい。

■株主優待制度は毎年9月末の株主対象

 株主優待制度は毎年9月30日現在で1単元(100株)以上保有株主を対象として、保有株数および保有年数に応じて、優待商品と交換できる株主優待ポイントを贈呈(詳細は会社HP参照)する。

■株価は上値試す

 株価は19年8月の高値を突破した。上場来高値更新の展開だ。自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。1月31日の終値は3060円、今期予想連結PER(会社予想連結EPS100円53銭で算出)は約30倍、今期予想配当利回り(会社予想31円で算出)は約1.0%、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS595円05銭で算出)は約5.1倍、時価総額は約1763億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[01月06日更新]

インフォコムは高値に接近、20年3月期2桁増収増益予想

 インフォコム<4348>(東1)はITサービスや電子コミック配信サービスを主力としている。20年3月期2桁増収増益予想である。収益拡大を期待したい。株価は19年8月の上場来高値に接近している。自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。

■ITサービス事業とネットビジネス事業を展開

 帝人<3401>グループで、ITサービス(医療機関・製薬企業・介護事業者向けヘルスケア事業、一般企業向けSIのエンタープライズ事業、RPAとAIを活用したERPソフト「GRANDIT」や緊急連絡・安否確認サービスなどのサービスビジネス事業)と、一般消費者向けネットビジネス(子会社アムタスの電子コミック配信サービス「めちゃコミック」、女性向け・音楽系デジタルコンテンツ提供)を展開している。

 19年3月期のセグメント別(連結調整前)売上構成比はITサービス47%、ネットビジネス53%、営業利益構成比はITサービス36%、ネットビジネス64%だった。電子コミック配信サービスの拡大でネットビジネスが利益柱に成長した。なおITサービス事業は年度末にあたる第4四半期の構成比が高い特性がある。

■電子コミックとヘルスケアで成長加速

 中期経営計画(18年3月期〜20年3月期)では、基本方針を成長の追求、および成長を支える経営基盤の継続強化としている。

 成長の追求では電子コミックとヘルスケアを重点事業としてM&Aを積極推進し、AIやIoTを活用したビジネス展開も推進する。成長を支える経営基盤の継続強化では品質管理の継続強化とサービス品質向上、業務プロセス改革による効率化と社会との協業強化、人財育成強化を推進する。

 経営目標数値には、20年3月期売上高600億円〜800億円(SI・サービス160億円、ヘルスケア140億円、電子コミック300億円、およびM&A200億円)、EBITDA(営業利益+償却費)70億円〜100億円、重点事業(電子コミックとヘルスケア)比率70%、ROE10%以上、配当性向30%を掲げ、M&A戦略投資枠200億円を掲げている。

 18年3月電子書籍事業大手パピレス<3641>の株式9.83%を取得、19年5月アムタスが韓国で電子コミック配信サービスを展開するピーナトゥーンを子会社化、アムタスとパピレスが海外への取次事業を行う共同出資会社アルド・エージェンシー・グローバル(AAG)を設立した。

 また19年5月介護人材紹介事業のスタッフプラスを子会社化、19年10月シンガポール拠点でヘルスケア分野に特化したベンチャーキャピタルHealthXCapitalが運営するファンドに出資した。19年12月には製薬企業向けMR営業支援プラットフォーム「DigiPro」の音声入力機能強化に向けて、アドバンスト・メディアと業務提携した。

■20年3月期2桁増収増益予想

 20年3月期の連結業績予想(10月30日に売上高、利益とも上方修正)は、売上高が19年3月期比13.1%増の585億円、営業利益が19.0%増の82億円、経常利益が19.3%増の82億円、純利益が15.0%増の55億円としている。配当予想は19年3月1日付株式2分割遡及修正後で7円増配の29円(第2四半期末10円、期末19円)である。

 第2四半期累計は、売上高が前年同期比19.7%増の276億79百万円、営業利益が48.8%増の38億63百万円、経常利益が48.1%増の38億76百万円、純利益が37.2%増の25億75百万円だった。重点事業(電子コミック、ヘルスケア)が好調に推移して大幅増収増益だった。

 ITサービスは12.9%増収(うちヘルスケアが22.8%増収)で3.3倍増益だった。改元や消費増税対応も寄与して病院・企業向けが好調に推移した。ネットビジネスは25.1%増収(うち電子コミックが27.8%増収)で15.9%増益だった。電子コミック配信サービスが好調に推移し、海外展開やアプリ開発への投資コスト増を吸収した。

 通期は、第3四半期に消費増税対応案件前倒しの反動があるが、重点事業(電子コミック、ヘルスケア)が好調に推移して大幅増収増益予想である。セグメント別計画は、ITサービスの売上高が3.2%増の250億円(うちヘルスケアが8.7%増の106.5億円)で営業利益が16.6%増の29億円、ネットビジネスの売上高が21.9%増の335億円(うち電子コミック配信サービスが24.5%増の332億円)で営業利益が20.7%増の53億円としている。

 重点取り組みとして、電子コミック配信サービスではデータ分析によるデジタル広告最適化を推進している。19年7月には「めちゃコミック」スマホ向けアプリの提供を開始した。ヘルスケア事業では病院向けサービスや介護分野サービスを強化し、東南アジアでヘルスケア領域に特化した新規事業も展開する方針だ。収益拡大を期待したい。

■株主優待制度は毎年9月末の株主対象

 株主優待制度は毎年9月30日現在で1単元(100株)以上保有株主を対象として、保有株数および保有年数に応じて、優待商品と交換できる株主優待ポイントを贈呈(詳細は会社HP参照)する。

■株価は高値に接近

 株価は19年8月の上場来高値に接近している。自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。12月30日の終値は2685円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS100円53銭で算出)は約27倍、今期予想配当利回り(会社予想の29円で算出)は約1.1%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS595円05銭で算出)は約4.5倍、時価総額は約1547億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[12月06日更新]

インフォコムは上値試す、20年3月期2桁増収増益予想

 インフォコム<4348>(東1)はITサービスや電子コミック配信サービスを主力としている。20年3月期2桁増収増益予想である。収益拡大を期待したい。株価は8月の上場来高値から一旦反落したが、11月の直近安値圏から反発している。自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。

■ITサービス事業とネットビジネス事業を展開

 帝人<3401>グループで、ITサービス(医療機関・製薬企業・介護事業者向けヘルスケア事業、一般企業向けSIのエンタープライズ事業、RPAとAIを活用したERPソフト「GRANDIT」や緊急連絡・安否確認サービスなどのサービスビジネス事業)と、一般消費者向けネットビジネス(子会社アムタスの電子コミック配信サービス「めちゃコミック」、女性向け・音楽系デジタルコンテンツ提供)を展開している。

 19年3月期のセグメント別(連結調整前)売上構成比はITサービス47%、ネットビジネス53%、営業利益構成比はITサービス36%、ネットビジネス64%だった。電子コミック配信サービスの拡大でネットビジネスが利益柱に成長した。なおITサービス事業は年度末にあたる第4四半期の構成比が高い特性がある。

■電子コミックとヘルスケアで成長加速

 中期経営計画(18年3月期〜20年3月期)では、基本方針を成長の追求、および成長を支える経営基盤の継続強化としている。

 成長の追求では電子コミックとヘルスケアを重点事業としてM&Aを積極推進し、AIやIoTを活用したビジネス展開も推進する。成長を支える経営基盤の継続強化では品質管理の継続強化とサービス品質向上、業務プロセス改革による効率化と社会との協業強化、人財育成強化を推進する。

 経営目標数値には、20年3月期売上高600億円〜800億円(SI・サービス160億円、ヘルスケア140億円、電子コミック300億円、およびM&A200億円)、EBITDA(営業利益+償却費)70億円〜100億円、重点事業(電子コミックとヘルスケア)比率70%、ROE10%以上、配当性向30%を掲げ、M&A戦略投資枠200億円を掲げている。

 18年3月電子書籍事業大手パピレス<3641>の株式9.83%を取得、19年5月アムタスが韓国で電子コミック配信サービスを展開するピーナトゥーンを子会社化、アムタスとパピレスが海外への取次事業を行う共同出資会社アルド・エージェンシー・グローバル(AAG)を設立した。

 また19年5月介護人材紹介事業のスタッフプラスを子会社化、19年10月シンガポール拠点でヘルスケア分野に特化したベンチャーキャピタルHealthXCapitalが運営するファンドに出資した。12月5日には製薬企業向けMR営業支援プラットフォーム「DigiPro」の音声入力機能強化に向けて、アドバンスト・メディアとの業務提携を発表した。

■20年3月期2桁増収増益予想

 20年3月期の連結業績予想(10月30日に売上高、利益とも上方修正)は、売上高が19年3月期比13.1%増の585億円、営業利益が19.0%増の82億円、経常利益が19.3%増の82億円、純利益が15.0%増の55億円としている。配当予想は19年3月1日付株式2分割遡及修正後で7円増配の29円(第2四半期末10円、期末19円)である。

 第2四半期累計は、売上高が前年同期比19.7%増の276億79百万円、営業利益が48.8%増の38億63百万円、経常利益が48.1%増の38億76百万円、純利益が37.2%増の25億75百万円だった。重点事業(電子コミック、ヘルスケア)が好調に推移して大幅増収増益だった。

 ITサービスは12.9%増収(うちヘルスケアが22.8%増収)で3.3倍増益だった。改元や消費増税対応も寄与して病院・企業向けが好調に推移した。ネットビジネスは25.1%増収(うち電子コミックが27.8%増収)で15.9%増益だった。電子コミック配信サービスが好調に推移し、海外展開やアプリ開発への投資コスト増を吸収した。

 通期は、第3四半期に消費増税対応案件前倒しの反動があるが、重点事業(電子コミック、ヘルスケア)が好調に推移して大幅増収増益予想である。セグメント別計画は、ITサービスの売上高が3.2%増の250億円(うちヘルスケアが8.7%増の106.5億円)で営業利益が16.6%増の29億円、ネットビジネスの売上高が21.9%増の335億円(うち電子コミック配信サービスが24.5%増の332億円)で営業利益が20.7%増の53億円としている。

 重点取り組みとして、電子コミック配信サービスではデータ分析によるデジタル広告最適化を推進している。19年7月には「めちゃコミック」スマホ向けアプリの提供を開始した。ヘルスケア事業では病院向けサービスや介護分野サービスを強化し、東南アジアでヘルスケア領域に特化した新規事業も展開する方針だ。収益拡大を期待したい。

■株主優待制度は毎年9月末の株主対象

 株主優待制度は毎年9月30日現在で1単元(100株)以上保有株主を対象として、保有株数および保有年数に応じて、優待商品と交換できる株主優待ポイントを贈呈(詳細は会社HP参照)する。

■株価は上値試す

 株価(19年3月1日付で株式2分割)は8月の上場来高値から一旦反落したが、11月の直近安値圏から反発している。自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。12月5日の終値は2395円、今期予想連結PER(会社予想連結EPS100円53銭で算出)は約24倍、今期予想配当利回り(会社予想29円で算出)は約1.2%、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS595円05銭で算出)は約4.0倍、時価総額は約1380億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[10月31日更新]

インフォコムは上値試す、20年3月期2Q累計が大幅増収増益で通期予想を上方修正

 インフォコム<4348>(東1)はITサービスや電子コミック配信サービスを主力としている。20年3月期は第2四半期累計が大幅増収増益となり、通期予想を上方修正した。通期も2桁増収増益予想である。収益拡大を期待したい。株価は8月の上場来高値から利益確定売りで反落したが、自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。

■ITサービス事業とネットビジネス事業を展開

 帝人<3401>グループで、ITサービス(医療機関・製薬企業・介護事業者向けヘルスケア事業、一般企業向けSIのエンタープライズ事業、RPAとAIを活用したERPソフト「GRANDIT」や緊急連絡・安否確認サービスなどのサービスビジネス事業)と、一般消費者向けネットビジネス(子会社アムタスの電子コミック配信サービス「めちゃコミック」、女性向け・音楽系デジタルコンテンツ提供)を展開している。

 19年3月期のセグメント別(連結調整前)売上構成比はITサービス47%、ネットビジネス53%、営業利益構成比はITサービス36%、ネットビジネス64%だった。電子コミック配信サービスの拡大でネットビジネスが利益柱に成長した。なおITサービス事業は年度末にあたる第4四半期の構成比が高い特性がある。

■電子コミックとヘルスケアで成長加速

 中期経営計画(18年3月期〜20年3月期)では、基本方針を成長の追求、および成長を支える経営基盤の継続強化としている。

 成長の追求では電子コミックとヘルスケアを重点事業としてM&Aを積極推進し、AIやIoTを活用したビジネス展開も推進する。成長を支える経営基盤の継続強化では品質管理の継続強化とサービス品質向上、業務プロセス改革による効率化と社会との協業強化、人財育成強化を推進する。

 経営目標数値には、20年3月期売上高600億円〜800億円(SI・サービス160億円、ヘルスケア140億円、電子コミック300億円、およびM&A200億円)、EBITDA(営業利益+償却費)70億円〜100億円、重点事業(電子コミックとヘルスケア)比率70%、ROE10%以上、配当性向30%を掲げ、M&A戦略投資枠200億円を掲げている。

 18年3月電子書籍事業大手パピレス<3641>の株式9.83%を取得、18年6月AI与信エンジン搭載の通信販売事業者向け後払い決済与信サービス「at score」を発表した。

 19年5月には、アムタスが韓国で電子コミック配信サービスを展開するピーナトゥーンを子会社化、アムタスとパピレスが海外への取次事業を行う共同出資会社アルド・エージェンシー・グローバル(AAG)を設立した。また介護業界の人材紹介事業を展開するスタッフプラスを子会社化した。

 19年10月には、シンガポール拠点でヘルスケア分野に特化したベンチャーキャピタルHealthXCapitalが運営するファンドに出資した。

■20年3月期2Q累計が大幅増収増益で通期予想を上方修正

 20年3月期の連結業績予想(10月30日に売上高、利益とも上方修正)は、売上高が19年3月期比13.1%増の585億円、営業利益が19.0%増の82億円、経常利益が19.3%増の82億円、純利益が15.0%増の55億円としている。配当予想は19年3月1日付株式2分割遡及修正後で7円増配の年間29円(第2四半期末10円、期末19円)としている。連続増配で予想配当性向は30.5%となる。

 第2四半期累計は、売上高が前年同期比19.7%増の276億79百万円、営業利益が48.8%増の38億63百万円、経常利益が48.1%増の38億76百万円、純利益が37.2%増の25億75百万円だった。重点事業(電子コミック、ヘルスケア)が好調に推移して大幅増収増益だった。

 ITサービスは12.9%増収(うちヘルスケアが22.8%増収)で3.3倍増益だった。改元や消費増税対応も寄与して病院・企業向けが好調に推移した。ネットビジネスは25.1%増収(うち電子コミックが27.8%増収)で15.9%増益だった。電子コミック配信サービスが好調に推移し、海外展開やアプリ開発への投資コスト増を吸収した。

 通期は、第3四半期に消費増税対応案件前倒しの反動があるが、重点事業(電子コミック、ヘルスケア)が好調に推移して大幅増収増益予想である。セグメント別計画は、ITサービスの売上高が3.2%増の250億円(うちヘルスケアが8.7%増の106.5億円)で営業利益が16.6%増の29億円、ネットビジネスの売上高が21.9%増の335億円(うち電子コミック配信サービスが24.5%増の332億円)で営業利益が20.7%増の53億円としている。

 重点取り組みとして、電子コミック配信サービスではデータ分析によるデジタル広告最適化を推進している。また19年7月には「めちゃコミック」スマホ向けアプリの提供を開始した。ヘルスケア事業では病院向けサービスや介護分野サービスを強化し、東南アジアでヘルスケア領域に特化した新規事業も展開する方針だ。収益拡大を期待したい。

■株主優待制度は毎年9月末の株主対象

 株主優待制度は毎年9月30日現在で1単元(100株)以上保有株主を対象として、保有株数および保有年数に応じて、優待商品と交換できる株主優待ポイントを贈呈(詳細は会社HP参照)する。

■株価は上値試す

 株価(19年3月1日付で株式2分割)は8月の上場来高値から利益確定売りで反落したが、自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。10月30日の終値は2364円、今期予想連結PER(会社予想連結EPS100円53銭で算出)は約24倍、今期予想配当利回り(会社予想29円で算出)は約1.2%、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS595円05銭で算出)は約4.0倍、時価総額は約1362億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[10月01日更新]

インフォコムは上値試す、20年3月期2桁営業増益・連続増配予想で上振れ余地

 インフォコム<4348>(東1)はITサービスや電子コミック配信サービスを主力としている。20年3月期2桁営業増益・連続増配予想である。第2四半期累計予想を上方修正しており、通期予想も上振れ余地がありそうだ。収益拡大を期待したい。株価は8月の上場来高値から一旦反落したが素早く切り返している。自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。なお10月30日に第2四半期決算発表を予定している。

■ITサービス事業とネットビジネス事業を展開

 帝人<3401>グループで、ITサービス(医療機関・製薬企業・介護事業者向けヘルスケア事業、一般企業向けSIのエンタープライズ事業、RPAとAIを活用したERPソフト「GRANDIT」や緊急連絡・安否確認サービスなどのサービスビジネス事業)と、一般消費者向けネットビジネス(子会社アムタスの電子コミック配信サービス「めちゃコミック」、女性向け・音楽系デジタルコンテンツ提供)を展開している。

 19年3月期のセグメント別(連結調整前)売上構成比はITサービス47%、ネットビジネス53%、営業利益構成比はITサービス36%、ネットビジネス64%だった。電子コミック配信サービスの拡大でネットビジネスが利益柱に成長した。なおITサービス事業は年度末にあたる第4四半期の構成比が高い特性がある。

■電子コミックとヘルスケアで成長加速

 中期経営計画(18年3月期〜20年3月期)では、基本方針を成長の追求、および成長を支える経営基盤の継続強化としている。

 成長の追求では電子コミックとヘルスケアを重点事業としてM&Aを積極推進し、AIやIoTを活用したビジネス展開も推進する。成長を支える経営基盤の継続強化では品質管理の継続強化とサービス品質向上、業務プロセス改革による効率化と社会との協業強化、人財育成強化を推進する。

 経営目標数値には、20年3月期売上高600億円〜800億円(SI・サービス160億円、ヘルスケア140億円、電子コミック300億円、およびM&A200億円)、EBITDA(営業利益+償却費)70億円〜100億円、重点事業(電子コミックとヘルスケア)比率70%、ROE10%以上、配当性向30%を掲げ、M&A戦略投資枠200億円を掲げている。

 18年3月電子書籍事業大手パピレス<3641>の株式9.83%取得、18年6月AI与信エンジン搭載の通信販売事業者向け後払い決済与信サービス「at score」を発表、19年5月アムタスが韓国で電子コミック配信サービスを展開するピーナトゥーンを子会社化、アムタスとパピレスが海外への取次事業を行う共同出資会社アルド・エージェンシー・グローバル(AAG)を設立した。

■20年3月期2桁営業増益・連続増配予想、さらに上振れ余地

 20年3月期の連結業績予想は、売上高が19年3月期比10.2%増の570億円、営業利益が13.2%増の78億円、経常利益が13.5%増の78億円、純利益が8.7%増の52億円としている。配当予想は19年3月1日付株式2分割遡及修正後で7円増配の年間29円(第2四半期末10円、期末19円)としている。連続増配で予想配当性向は30.5%となる。

 ネットビジネスの電子コミック配信サービスの好調が牽引し、ITサービスにおいてもヘルスケア事業が順調に推移する見込みだ。セグメント別計画は、ITサービスの売上高が3.2%増の250億円で営業利益が8.6%増の27億円、ネットビジネスの売上高が16.4%増の320億円(電子コミック配信サービスが19.5%増の318.7億円)で営業利益が16.1%増の51億円としている。

 電子コミック配信サービスはTV−CMを含めてプロモーションを強化し、韓国のピーナトゥーンを子会社化して海外市場開拓を本格化する。ヘルスケア事業は病院向けサービスや介護分野サービスを強化する。

 第1四半期は、売上高が前年同期比21.2%増の126億87百万円、営業利益が83.1%増の12億40百万円、経常利益が76.1%増の12億68百万円、純利益が79.4%増の8億59百万円だった。

 ITサービスは8.9%増収で営業黒字化した。売上面は病院向けITサービス中心に好調だった。利益面では売上構成差も寄与した。ネットビジネスは30.4%増収で11,7%増益だった。電子コミック配信サービスが好調に推移し、広告強化・海外展開・データ分析の投資コスト増を吸収した。

 重点事業が好調に推移しているため第2四半期累計予想を上方修正した。通期予想は据え置いたが、上振れ余地がありそうだ。収益拡大を期待したい。

■株主優待制度は毎年9月末の株主対象

 株主優待制度は毎年9月30日現在で1単元(100株)以上保有株主を対象として、保有株数および保有年数に応じて、優待商品と交換できる株主優待ポイントを贈呈(詳細は会社HP参照)する。

■株価は上値試す

 株価(19年3月1日付で株式2分割)は8月の上場来高値から一旦反落したが素早く切り返している。自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。9月30日の終値は2522円、今期予想連結PER(会社予想連結EPS95円07銭で算出)は約27倍、今期予想配当利回り(会社予想年間29円で算出)は約1.1%、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS595円05銭で算出)は約4.2倍、時価総額は約1453億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[09月06日更新]

インフォコムは上値試す、20年3月期2桁営業増益・連続増配予想、さらに上振れ余地

 インフォコム<4348>(東1)はITサービスや電子コミック配信サービスを主力としている。20年3月期2桁営業増益・連続増配予想である。第2四半期累計予想を上方修正しており、通期予想も上振れ余地がありそうだ。株価は8月の上場来高値から一旦反落したが、自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。

■ITサービス事業とネットビジネス事業を展開

 帝人<3401>グループで、ITサービス(医療機関・製薬企業・介護事業者向けヘルスケア事業、一般企業向けSIのエンタープライズ事業、RPAとAIを活用したERPソフト「GRANDIT」や緊急連絡・安否確認サービスなどのサービスビジネス事業)と、一般消費者向けネットビジネス(子会社アムタスの電子コミック配信サービス「めちゃコミック」、女性向け・音楽系デジタルコンテンツ提供)を展開している。

 19年3月期のセグメント別(連結調整前)売上構成比はITサービス47%、ネットビジネス53%、営業利益構成比はITサービス36%、ネットビジネス64%だった。電子コミック配信サービスの拡大でネットビジネスが利益柱に成長した。なおITサービス事業は年度末にあたる第4四半期の構成比が高い特性がある。

■電子コミックとヘルスケアで成長加速

 中期経営計画(18年3月期〜20年3月期)では、基本方針を成長の追求、および成長を支える経営基盤の継続強化としている。

 成長の追求では電子コミックとヘルスケアを重点事業としてM&Aを積極推進し、AIやIoTを活用したビジネス展開も推進する。成長を支える経営基盤の継続強化では品質管理の継続強化とサービス品質向上、業務プロセス改革による効率化と社会との協業強化、人財育成強化を推進する。

 経営目標数値には、20年3月期売上高600億円〜800億円(SI・サービス160億円、ヘルスケア140億円、電子コミック300億円、およびM&A200億円)、EBITDA(営業利益+償却費)70億円〜100億円、重点事業(電子コミックとヘルスケア)比率70%、ROE10%以上、配当性向30%を掲げ、M&A戦略投資枠200億円を掲げている。

 18年3月電子書籍事業大手パピレス<3641>の株式9.83%取得、18年6月AI与信エンジン搭載の通信販売事業者向け後払い決済与信サービス「at score」を発表、19年5月アムタスが韓国で電子コミック配信サービスを展開するピーナトゥーンを子会社化、アムタスとパピレスが海外への取次事業を行う共同出資会社アルド・エージェンシー・グローバル(AAG)を設立した。

■20年3月期2桁営業増益・連続増配予想、さらに上振れ余地

 20年3月期の連結業績予想は、売上高が19年3月期比10.2%増の570億円、営業利益が13.2%増の78億円、経常利益が13.5%増の78億円、純利益が8.7%増の52億円としている。配当予想は19年3月1日付株式2分割遡及修正後で7円増配の年間29円(第2四半期末10円、期末19円)としている。連続増配で予想配当性向は30.5%となる。

 ネットビジネスの電子コミック配信サービスの好調が牽引し、ITサービスにおいてもヘルスケア事業が順調に推移する見込みだ。セグメント別計画は、ITサービスの売上高が3.2%増の250億円で営業利益が8.6%増の27億円、ネットビジネスの売上高が16.4%増の320億円(電子コミック配信サービスが19.5%増の318.7億円)で営業利益が16.1%増の51億円としている。

 電子コミック配信サービスはTV−CMを含めてプロモーションを強化し、韓国のピーナトゥーンを子会社化して海外市場開拓を本格化する。ヘルスケア事業は病院向けサービスや介護分野サービスを強化する。収益拡大を期待したい。

 第1四半期は、売上高が前年同期比21.2%増の126億87百万円、営業利益が83.1%増の12億40百万円、経常利益が76.1%増の12億68百万円、純利益が79.4%増の8億59百万円だった。

 ITサービスは8.9%増収で営業黒字化した。売上面は病院向けITサービス中心に好調だった。利益面では売上構成差も寄与した。ネットビジネスは30.4%増収で11,7%増益だった。電子コミック配信サービスが好調に推移し、広告強化・海外展開・データ分析の投資コスト増を吸収した。

 重点事業が好調に推移しているため第2四半期累計予想を上方修正した。通期予想は据え置いたが、上振れ余地がありそうだ。

■株主優待制度は毎年9月末の株主対象

 株主優待制度は毎年9月30日現在で1単元(100株)以上保有株主を対象として、保有株数および保有年数に応じて、優待商品と交換できる株主優待ポイントを贈呈(詳細は会社HP参照)する。

■株価は上値試す

 株価(19年3月1日付で株式2分割)は8月の上場来高値から一旦反落したが、自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。9月5日の終値は2572円、今期予想連結PER(会社予想連結EPS95円07銭で算出)は約27倍、今期予想配当利回り(会社予想の年間29円で算出)は約1.1%、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS595円05銭で算出)は約4.3倍、時価総額は約1481億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[08月02日更新]

インフォコムは高値更新、20年3月期2桁営業増益・連続増配予想で1Q大幅増益と順調

 インフォコム<4348>(東1)はITサービスや電子コミック配信サービスを主力としている。20年3月期2桁営業増益・連続増配予想である。第1四半期は大幅増収増益と順調だった。そして第2四半期累計予想を上方修正した。通期予想は据え置いたが、上振れ余地がありそうだ。株価は上場来高値を更新した。自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。

■ITサービス事業とネットビジネス事業を展開

 帝人<3401>グループで、ITサービス(医療機関・製薬企業・介護事業者向けヘルスケア事業、一般企業向けSIのエンタープライズ事業、RPAとAIを活用したERPソフト「GRANDIT」や緊急連絡・安否確認サービスなどのサービスビジネス事業)と、一般消費者向けネットビジネス(子会社アムタスの電子コミック配信サービス「めちゃコミック」、女性向け・音楽系デジタルコンテンツ提供)を展開している。

 19年3月期のセグメント別(連結調整前)売上構成比はITサービス47%、ネットビジネス53%、営業利益構成比はITサービス36%、ネットビジネス64%だった。電子コミック配信サービスの拡大でネットビジネスが利益柱に成長した。なおITサービス事業は年度末にあたる第4四半期の構成比が高い特性がある。

■電子コミックとヘルスケアで成長加速

 中期経営計画(18年3月期〜20年3月期)では、基本方針を成長の追求、および成長を支える経営基盤の継続強化としている。

 成長の追求では電子コミックとヘルスケアを重点事業としてM&Aを積極推進し、AIやIoTを活用したビジネス展開も推進する。成長を支える経営基盤の継続強化では品質管理の継続強化とサービス品質向上、業務プロセス改革による効率化と社会との協業強化、人財育成強化を推進する。

 経営目標数値には、20年3月期売上高600億円〜800億円(SI・サービス160億円、ヘルスケア140億円、電子コミック300億円、およびM&A200億円)、EBITDA(営業利益+償却費)70億円〜100億円、重点事業(電子コミックとヘルスケア)比率70%、ROE10%以上、配当性向30%を掲げ、M&A戦略投資枠200億円を掲げている。

 18年3月電子書籍事業大手パピレス<3641>の株式9.83%取得、18年6月AI与信エンジン搭載の通信販売事業者向け後払い決済与信サービス「at score」を発表、19年5月アムタスが韓国で電子コミック配信サービスを展開するピーナトゥーンを子会社化、アムタスとパピレスが海外への取次事業を行う共同出資会社アルド・エージェンシー・グローバル(AAG)を設立した。

■20年3月期2桁営業増益・連続増配予想で1Q大幅増益と順調

 20年3月期の連結業績予想は、売上高が19年3月期比10.2%増の570億円、営業利益が13.2%増の78億円、経常利益が13.5%増の78億円、純利益が8.7%増の52億円としている。配当予想は19年3月1日付株式2分割遡及修正後で7円増配の年間29円(第2四半期末10円、期末19円)としている。連続増配で予想配当性向は30.5%となる。

 ネットビジネスの電子コミック配信サービスの好調が牽引し、ITサービスにおいてもヘルスケア事業が順調に推移する見込みだ。セグメント別計画は、ITサービスの売上高が3.2%増の250億円で営業利益が8.6%増の27億円、ネットビジネスの売上高が16.4%増の320億円(電子コミック配信サービスが19.5%増の318.7億円)で営業利益が16.1%増の51億円としている。

 電子コミック配信サービスはTV−CMを含めてプロモーションを強化し、韓国のピーナトゥーンを子会社化して海外市場開拓を本格化する。ヘルスケア事業は病院向けサービスや介護分野サービスを強化する。収益拡大を期待したい。

 第1四半期は、売上高が前年同期比21.2%増の126億87百万円、営業利益が83.1%増の12億40百万円、経常利益が76.1%増の12億68百万円、純利益が79.4%増の8億59百万円だった。

 ITサービスは8.9%増収で営業黒字化した。売上面は病院向けITサービス中心に好調だった。利益面では売上構成差も寄与した。ネットビジネスは30.4%増収で11,7%増益だった。電子コミック配信サービスが好調に推移し、広告強化・海外展開・データ分析の投資コスト増を吸収した。

 重点事業が好調に推移しているため第2四半期累計予想を上方修正した。通期予想は据え置いたが、上振れ余地がありそうだ。

■株主優待制度は毎年9月末の株主対象

 株主優待制度は毎年9月30日現在で1単元(100株)以上保有株主を対象として実施している。

■株価は高値更新

 株価(19年3月1日付で株式2分割)は上場来高値を更新した。自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。8月1日の終値は2768円、今期予想連結PER(会社予想連結EPS95円07銭で算出)は約29倍、今期予想配当利回り(会社予想の年間29円で算出)は約1.0%、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS595円05銭で算出)は約4.7倍、時価総額は約1594億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[07月02日更新]

インフォコムは上値試す、20年3月期2桁営業増益・連続増配予想

 インフォコム<4348>(東1)は、ITサービスや電子コミック配信サービスを主力として、IoT領域などへの事業拡大も推進している。20年3月期2桁営業増益・増配予想である。株価は水準を切り上げて18年12月の上場来高値に接近している。自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。なお7月30日に第1四半期決算発表を予定している。

■ITサービス事業とネットビジネス事業を展開

 帝人<3401>グループで、ITサービス(医療機関・製薬企業・介護事業者向けヘルスケア事業、一般企業向けSIのエンタープライズ事業、RPAとAIを活用したERPソフト「GRANDIT」や緊急連絡・安全確認サービスなどのサービスビジネス事業)と、一般消費者向けネットビジネス(子会社アムタスの電子コミック配信サービス「めちゃコミック」、女性向け・音楽系デジタルコンテンツ提供)を展開している。

 19年3月期のセグメント別(連結調整前)売上構成比はITサービス47%、ネットビジネス53%、営業利益構成比はITサービス36%、ネットビジネス64%である。電子コミック配信サービスの拡大でネットビジネスが利益柱に成長した。なお収益面ではITサービス事業は年度末にあたる第4四半期の構成比が高い特性がある。

■電子コミックとヘルスケアで成長加速

 中期経営計画(18年3月期〜20年3月期)では、基本方針を成長の追求、および成長を支える経営基盤の継続強化としている。

 成長の追求では電子コミックとヘルスケアを重点事業としてM&Aを積極推進し、AIやIoTを活用したビジネス展開も推進する。成長を支える経営基盤の継続強化では品質管理の継続強化とサービス品質向上、業務プロセス改革による効率化と社会との協業強化、人財育成強化を推進する。

 経営目標数値には、20年3月期売上高600億円〜800億円(SI・サービス160億円、ヘルスケア140億円、電子コミック300億円、およびM&A200億円)、EBITDA(営業利益+償却費)70億円〜100億円、重点事業(電子コミックとヘルスケア)比率70%、ROE10%以上、配当性向30%を掲げ、M&A戦略投資枠200億円を掲げている。

 18年3月には電子書籍事業大手パピレス<3641>の株式9.83%を取得、18年6月にはAI与信エンジン搭載の通信販売事業者向け後払い決済与信サービス「at score」を発表した。18年7月にはヘルスケア分野においてSOMPOホールディングス<8630>と「シニアポータル構想」の共同推進で合意した。サービス第一弾としてSOMPOケアの介護施設利用者向け「買い物代行サービス」の実証実験を開始する。

 19年5月にはアムタスが、韓国で電子コミック配信サービスを展開するピーナトゥーンを子会社化した。海外市場開拓を本格化する。

■20年3月期2桁営業増益・連続増配予想

 20年3月期の連結業績予想は、売上高が19年3月期比10.2%増の570億円、営業利益が13.2%増の78億円、経常利益が13.5%増の78億円、純利益が8.7%増の52億円としている。配当予想は19年3月1日付株式2分割遡及修正後で7円増配の年間29円(第2四半期末10円、期末19円)としている。連続増配で予想配当性向は30.5%となる。

 ネットビジネスの電子コミック配信サービスの好調が牽引し、ITサービスにおいてもヘルスケア事業が順調に推移する見込みだ。セグメント別計画は、ITサービスの売上高が3.2%増の250億円で営業利益が8.6%増の27億円、ネットビジネスの売上高が16.4%増の320億円(電子コミック配信サービスが19.5%増の318.7億円)で営業利益が16.1%増の51億円としている。

 電子コミック配信サービスはTV−CMを含めてプロモーションを強化し、韓国のピーナトゥーンを子会社化して海外市場開拓を本格化する。ヘルスケア事業は病院向けサービスや介護分野サービスを強化する。収益拡大を期待したい。

■株主優待制度は毎年9月末の株主対象

 株主優待制度は毎年9月30日現在で1単元(100株)以上保有株主を対象として実施している。

■株価は上値試す

 株価(18年11月28日付でJASDAQから東証1部に市場変更、19年3月1日付で株式2分割)は、水準を切り上げて18年12月の上場来高値2535円に接近している。自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。7月1日の終値は2485円、今期予想連結PER(会社予想連結EPS95円07銭で算出)は約26倍、今期予想配当利回り(会社予想年間29円で算出)は約1.2%、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS595円05銭で算出)は約4.2倍、時価総額は約1431億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[06月17日更新]

インフォコムは18年12月の上場来高値に接近、20年3月期も2桁営業増益・連続増配予想

 インフォコム<4348>(東1)は、ITサービスや電子コミック配信サービスを主力として、IoT領域などへの事業拡大も推進している。20年3月期も2桁営業増益・増配予想である。株価は18年12月の上場来高値に接近している。自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。

■ITサービス事業とネットビジネス事業を展開

 帝人<3401>グループで、ITサービス(医療機関・製薬企業・介護事業者向けヘルスケア事業、一般企業向けSIのエンタープライズ事業、RPAとAIを活用したERPソフト「GRANDIT」や緊急連絡・安全確認サービスなどのサービスビジネス事業)、および一般消費者向けネットビジネス(子会社アムタスの電子コミック配信サービス「めちゃコミック」、女性向け・音楽系デジタルコンテンツ提供)を展開している。

 19年3月期のセグメント別(連結調整前)売上構成比はITサービス47%、ネットビジネス53%、営業利益構成比はITサービス36%、ネットビジネス64%である。電子コミック配信サービスの拡大でネットビジネスが利益柱に成長した。なお収益面ではITサービス事業は年度末にあたる第4四半期の構成比が高い特性がある。

■電子コミックとヘルスケアで成長加速

 中期経営計画(18年3月期〜20年3月期)では、基本方針を成長の追求、および成長を支える経営基盤の継続強化としている。

 成長の追求では電子コミックとヘルスケアを重点事業としてM&Aを積極推進し、AIやIoTを活用したビジネス展開も推進する。成長を支える経営基盤の継続強化では品質管理の継続強化とサービス品質向上、業務プロセス改革による効率化と社会との協業強化、人財育成強化を推進する。

 経営目標数値には、20年3月期売上高600億円〜800億円(SI・サービス160億円、ヘルスケア140億円、電子コミック300億円、およびM&A200億円)、EBITDA(営業利益+償却費)70億円〜100億円、重点事業(電子コミックとヘルスケア)比率70%、ROE10%以上、配当性向30%を掲げ、M&A戦略投資枠200億円を掲げている。

 18年3月には電子書籍事業大手パピレス<3641>の株式を取得(議決権割合9.83%)した。18年6月にはAI与信エンジン搭載の通信販売事業者向け後払い決済与信サービス「at score」を発表した。18年7月にはヘルスケア分野において、SOMPOホールディングス<8630>と「シニアポータル構想」の共同推進で合意した。サービス第一弾としてSOMPOケアの介護施設利用者向け「買い物代行サービス」の実証実験を開始する。

 19年5月にはアムタスが、韓国で電子コミック配信サービスを展開するピーナトゥーンを子会社化した。海外市場開拓を本格化する。

■20年3月期も2桁営業増益・連続増配予想

 20年3月期の連結業績予想は、売上高が19年3月期比10.2%増の570億円、営業利益が13.2%増の78億円、経常利益が13.5%増の78億円、純利益が8.7%増の52億円としている。配当予想は19年3月1日付株式2分割遡及修正後で7円増配の年間29円(第2四半期末10円、期末19円)としている。連続増配で予想配当性向は30.5%となる。

 ネットビジネスの電子コミック配信サービスの好調が牽引し、ITサービスにおいてもヘルスケア事業が順調に推移する見込みだ。セグメント別計画は、ITサービスの売上高が3.2%増の250億円で営業利益が8.6%増の27億円、ネットビジネスの売上高が16.4%増の320億円(電子コミック配信サービスが19.5%増の318.7億円)で営業利益が16.1%増の51億円としている。

 電子コミック配信サービスはTV−CMを含めてプロモーションを強化し、韓国のピーナトゥーンを子会社化して海外市場開拓を本格化する。ヘルスケア事業は病院向けサービスや介護分野サービスを強化する。収益拡大を期待したい。

■株主優待制度は毎年9月末の株主対象

 株主優待制度は毎年9月30日現在で1単元(100株)以上保有株主を対象として実施している。

■株価は18年12月の上場来高値に接近

 株価(18年11月28日付でJASDAQから東証1部に市場変更、19年3月1日付で株式2分割)は、18年12月の上場来高値2535円に接近している。自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。6月14日の終値は2417円、今期予想連結PER(会社予想連結EPS95円07銭で算出)は約25倍、今期予想配当利回り(会社予想年間29円で算出)は約1.2%、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS595円05銭で算出)は約4.1倍、時価総額は約1392億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[05月13日更新]

インフォコムは上場来高値目指す、20年3月期も増収増益・増配予想

 インフォコム<4348>(東1)は、ITサービスや電子コミック配信サービスを主力として、IoT領域などへの事業拡大も推進している。19年3月期は増収増益・増配だった。20年3月期も増収増益・増配予想である。株価は急反発して戻り高値圏だ。18年12月の上場来高値を目指す展開を期待したい。

■ITサービス事業とネットビジネス事業を展開

 帝人<3401>グループで、ITサービス(医療機関・製薬企業・介護事業者向けヘルスケア事業、一般企業向けSIのエンタープライズ事業、RPAとAIを活用したERPソフト「GRANDIT」や緊急連絡・安全確認サービスなどのサービスビジネス事業)、および一般消費者向けネットビジネス(子会社アムタスの電子コミック配信サービス「めちゃコミック」、女性向け・音楽系デジタルコンテンツ提供)を展開している。

 19年3月期のセグメント別(連結調整前)売上構成比はITサービス47%、ネットビジネス53%、営業利益構成比はITサービス36%、ネットビジネス64%である。電子コミック配信サービスの拡大でネットビジネスが利益柱に成長した。なお収益面ではITサービス事業は年度末にあたる第4四半期の構成比が高い特性がある。

■電子コミックとヘルスケアで成長加速

 中期経営計画(18年3月期〜20年3月期)では、基本方針を成長の追求、および成長を支える経営基盤の継続強化としている。

 成長の追求では電子コミックとヘルスケアを重点事業としてM&Aを積極推進し、AIやIoTを活用したビジネス展開も推進する。成長を支える経営基盤の継続強化では品質管理の継続強化とサービス品質向上、業務プロセス改革による効率化と社会との協業強化、人財育成強化を推進する。

 経営目標数値には、20年3月期売上高600億円〜800億円(SI・サービス160億円、ヘルスケア140億円、電子コミック300億円、およびM&A200億円)、EBITDA(営業利益+償却費)70億円〜100億円、重点事業(電子コミックとヘルスケア)比率70%、ROE10%以上、配当性向30%を掲げ、M&A戦略投資枠200億円を掲げている。

 18年3月には電子書籍事業大手パピレス<3641>の株式を取得(議決権割合9.83%)した。18年6月にはAI与信エンジン搭載の通信販売事業者向け後払い決済与信サービス「at score」を発表した。18年7月にはヘルスケア分野において、SOMPOホールディングス<8630>と「シニアポータル構想」の共同推進で合意した。サービス第一弾としてSOMPOケアの介護施設利用者向け「買い物代行サービス」の実証実験を開始する。

 19年4月にはアムタスが、韓国で電子コミック配信サービスを展開するピーナトゥーンを子会社化(効力発生日5月14日予定)すると発表した。海外市場開拓を本格化する。

■19年3月期増収増益・増配、20年3月期も増収増益・増配予想

 19年3月期の連結業績は、売上高が18年3月期比13.0%増の517億28百万円、営業利益が18.2%増の68億89百万円、経常利益が14.9%増の68億75百万円、純利益が3.1%増の47億83百万円だった。電子コミック配信サービスが牽引し、計画値(18年10月29日に上方修正、19年1月31日に売上高を上方修正)を上回る水準で着地した。なお特別利益で18年3月期に計上した固定資産売却益が剥落した。配当は19年3月1日付株式2分割遡及修正後で3円増配の年間22円(第2四半期末5円、期末17円=普通配当15円+東証1部上場記念配当2円)とした。連続増配で配当性向は25.2%となる。

 ITサービスは1.0%減収だが1.1%営業増益だった。製薬企業向けが減収となり、不採算案件もマイナス要因だったが、病院向けの好調でカバーした。ネットビジネスは29.2%増収で30.7%営業増益だった。電子コミック配信サービスの好調(売上高は31.8%増の266.7億円)が牽引した。データ分析の高度化や独占先行配信の効果が発現した。

 20年3月期の連結業績予想は、売上高が19年3月期比10.2%増の570億円、営業利益が13.2%増の78億円、経常利益が13.5%増の78億円、純利益が8.7%増の52億円としている。配当予想は19年3月1日付株式2分割遡及修正後で7円増配の年間29円(第2四半期末10円、期末19円)としている。連続増配で予想配当性向は30.5%となる。

 ネットビジネスの電子コミック配信サービスの好調が牽引し、ITサービスにおいてもヘルスケア事業が順調に推移する見込みだ。セグメント別計画は、ITサービスの売上高が3.2%増の250億円で営業利益が8.6%増の27億円、ネットビジネスの売上高が16.4%増の320億円(電子コミック配信サービスが19.5%増の318.7億円)で営業利益が16.1%増の51億円としている。

 電子コミック配信サービスはTV−CMを含めてプロモーションを強化し、韓国のピーナトゥーンを子会社化して海外市場開拓を本格化する。ヘルスケア事業は病院向けサービスや介護分野サービスを強化する。収益拡大を期待したい。

■株主優待制度は毎年9月末の株主対象

 株主優待制度は毎年9月30日現在で1単元(100株)以上保有株主を対象として実施している。

■株価は上場来高値目指す

 株価(18年11月28日付でJASDAQから東証1部に市場変更、19年3月1日付で株式2分割)は、急反発して戻り高値圏だ。5月9日には2233円まで上伸した。18年12月の上場来高値2535円を目指す展開を期待したい。5月10日の終値は2177円、今期予想連結PER(会社予想連結EPS95円07銭で算出)は約23倍、今期予想配当利回り(会社予想年間29円で算出)は約1.3%、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS595円05銭で算出)は約3.7倍、時価総額は約1254億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[04月03日更新]

インフォコムは反発の動き、19年3月期2桁営業増益予想で20年3月期も収益拡大期待

 インフォコム<4348>(東1)は、ITサービスや電子コミック配信サービスを主力として、IoT領域などへの事業拡大も推進している。19年3月期2桁営業増益予想である。20年3月期も収益拡大を期待したい。株価は3月の直近安値から反発の動きを強めている。調整一巡して出直りを期待したい。なお4月25日に19年3月期決算発表を予定している。

■ITサービス事業とネットビジネス事業を展開

 帝人<3401>グループで、ITサービス(医療機関・製薬企業・介護事業者向けヘルスケア事業、一般企業向けSIのエンタープライズ事業、RPAとAIを活用したERPソフト「GRANDIT」や緊急連絡・安全確認サービスなどのサービスビジネス事業)、および一般消費者向けネットビジネス(子会社アムタスの電子コミック配信サービス「めちゃコミック」、eコマース、女性向けや音楽系デジタルコンテンツの提供)を展開している。

 18年3月期のセグメント別売上高構成比はITサービス54%、ネットビジネス46%、営業利益構成比(連結調整前)はITサービス42%、ネットビジネス58%である。収益面ではITサービス事業は年度末にあたる第4四半期の構成比が高い特性がある。

■電子コミックとヘルスケアで成長加速

 中期経営計画(18年3月期〜20年3月期)では、基本方針を成長の追求、および成長を支える経営基盤の継続強化としている。

 成長の追求では電子コミックとヘルスケアを重点事業としてM&Aを積極推進し、AIやIoTを活用したビジネス展開も推進する。成長を支える経営基盤の継続強化では品質管理の継続強化とサービス品質向上、業務プロセス改革による効率化と社会との協業強化、人財育成強化を推進する。

 経営目標数値には、20年3月期売上高600億円〜800億円(SI・サービス160億円、ヘルスケア140億円、電子コミック300億円、およびM&A200億円)、EBITDA(営業利益+償却費)70億円〜100億円、重点事業(電子コミックとヘルスケア)比率70%、ROE10%以上、配当性向30%を掲げ、M&A戦略投資枠200億円を掲げている。

 18年3月には電子書籍事業大手パピレス<3641>の株式を取得(議決権割合9.83%)した。18年6月にはAI与信エンジン搭載の通信販売事業者向け後払い決済与信サービス「at score」を発表した。18年7月にはヘルスケア分野において、SOMPOホールディングス<8630>と「シニアポータル構想」の共同推進で合意した。サービス第一弾としてSOMPOケアの介護施設利用者向け「買い物代行サービス」の実証実験を開始する。

■19年3月期2桁営業増益予想で20年3月期も収益拡大期待

 19年3月期の連結業績予想(18年10月29日に上方修正、19年1月31日に売上高を上方修正)は、売上高が18年3月期比12.5%増の515億円、営業利益が14.9%増の67億円、経常利益が12.0%増の67億円、純利益が固定資産売却益の反動で0.9%減の46億円としている。電子コミック配信サービスが好調に推移して2桁営業増益予想である。

 配当予想は第2四半期末10円、19年3月1日付株式2分割後の期末17円(普通配当15円+東証1部上場記念配当2円)としている。株式2分割換算後で比較すると19年3月期は年間22円(第2四半期末5円、期末17円)となり、18年3月期の年間19円(第2四半期末5円、期末14円)に比べて3円増配となる。予想配当性向は26.2%となる。

 第3四半期累計は売上高が前年同期比13.0%増の355億09百万円、営業利益が11.8%増の38億04百万円、経常利益が4.0%増の38億49百万円、純利益が19.0%減の27億15百万円だった。電子コミック配信サービスの好調が牽引して2桁営業増益だった。経常利益は前年同期の営業外に計上したパートナーシップ利益の反動で小幅増益、純利益は前年同期の特別利益に計上した固定資産(データセンター)売却益の反動で減益だった。

 ITサービスは0.5%増収で33.8%営業減益だった。ヘルスケア分野は病院向け製品を中心に順調だったが、企業向けITサービスにおける大型SI案件の採算悪化などで減益だった。ネットビジネスは25.2%増収で26.0%営業増益だった。電子コミック配信サービスの好調(28.2%増の150億円)が牽引した。データ分析の高度化で広告効果が増大した。

 通期は、ITサービスが製薬企業向け大型SI案件の期ズレ影響で伸び悩むが、電子コミック配信サービスの好調が牽引する。セグメント別の計画は、ITサービスの売上高が2.0%減の240億円で営業利益が6.5%減の23億円、ネットビジネスの売上高が29.2%増の275億円で営業利益が30.9%増の44億円としている。好業績が期待される。そして20年3月期も収益拡大を期待したい。

■株主優待制度は毎年9月末の株主対象

 株主優待制度は毎年9月30日現在で1単元(100株)以上保有株主を対象として実施している。なお18年度から優待内容を一部変更(詳細は会社HP参照)している。

■株価は反発の動き

 株価(18年11月28日付でJASDAQから東証1部に市場変更、19年3月1日付で株式2分割)は、3月14日の直近安値1680円から反発の動きを強めている。調整一巡して出直りを期待したい。4月2日の終値は1839円、前期推定連結PER(会社予想連結EPS84円10銭で算出)は約22倍、前期推定配当利回り(会社予想の年間22円で算出)は約1.2%、前々期実績連結PBR(前々期実績連結BPS516円07銭で算出)は約3.6倍、時価総額は約1059億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[03月14日更新]

インフォコムは出直り期待、19年3月期2桁営業増益・増配予想

 インフォコム<4348>(東1)は、ITサービスや電子コミック配信サービスを主力として、IoT領域などへの事業拡大も推進している。19年3月期は2桁営業増益・増配予想である。株価はモミ合いから下放れの形となったが、目先的な売り一巡して出直りを期待したい。

■ITサービス事業とネットビジネス事業を展開

 帝人<3401>グループで、ITサービス(医療機関・製薬企業・介護事業者向けヘルスケア事業、一般企業向けSIのエンタープライズ事業、RPAとAIを活用したERPソフト「GRANDIT」や緊急連絡・安全確認サービスなどのサービスビジネス事業)、および一般消費者向けネットビジネス(子会社アムタスの電子コミック配信サービス「めちゃコミック」、eコマース、女性向けや音楽系デジタルコンテンツの提供)を展開している。

 18年3月期のセグメント別売上高構成比はITサービス54%、ネットビジネス46%、営業利益構成比(連結調整前)はITサービス42%、ネットビジネス58%である。収益面ではITサービス事業は年度末にあたる第4四半期の構成比が高い特性がある。なお19年4月1日付で100%子会社インフォミュートスを吸収合併予定である。

■電子コミックとヘルスケアで成長加速

 17年2月策定の新中期経営計画(18年3月期〜20年3月期)では、基本方針を成長の追求、および成長を支える経営基盤の継続強化としている。

 成長の追求では電子コミックとヘルスケアを重点事業としてM&Aを積極推進し、AIやIoTを活用したビジネス展開も推進する。成長を支える経営基盤の継続強化では品質管理の継続強化とサービス品質向上、業務プロセス改革による効率化と社会との協業強化、人財育成強化を推進する。

 経営目標数値には、20年3月期売上高600億円〜800億円(SI・サービス160億円、ヘルスケア140億円、電子コミック300億円、およびM&A200億円)、EBITDA(営業利益+償却費)70億円〜100億円、重点事業(電子コミックとヘルスケア)比率70%、ROE10%以上、配当性向30%を掲げ、M&A戦略投資枠200億円を掲げている。

 18年3月には電子書籍事業大手パピレス<3641>の株式を取得(議決権割合9.83%)した。18年6月にはAI与信エンジン搭載の通信販売事業者向け後払い決済与信サービス「at score」を発表した。18年7月にはヘルスケア分野において、SOMPOホールディングス<8630>と「シニアポータル構想」の共同推進で合意した。サービス第一弾としてSOMPOケアの介護施設利用者向け「買い物代行サービス」の実証実験を開始する。

■19年3月期2桁営業増益・増配予想

 19年3月期の連結業績予想(18年10月29日に上方修正、19年1月31日に売上高を上方修正)は、売上高が18年3月期比12.5%増の515億円、営業利益が14.9%増の67億円、経常利益が12.0%増の67億円、純利益が固定資産売却益の反動で0.9%減の46億円としている。電子コミック配信サービスが好調に推移して2桁営業増益予想である。

 配当予想は第2四半期末10円、19年3月1日付株式2分割後の期末17円(普通配当15円+東証1部上場記念配当2円)としている。株式2分割換算後で比較すると19年3月期は年間22円(第2四半期末5円、期末17円)となり、18年3月期の年間19円(第2四半期末5円、期末14円)に比べて3円増配となる。予想配当性向は26.2%となる。

 第3四半期累計は売上高が前年同期比13.0%増の355億09百万円、営業利益が11.8%増の38億04百万円、経常利益が4.0%増の38億49百万円、純利益が19.0%減の27億15百万円だった。電子コミック配信サービスの好調が牽引して2桁営業増益だった。経常利益は前年同期の営業外に計上したパートナーシップ利益の反動で小幅増益、純利益は前年同期の特別利益に計上した固定資産(データセンター)売却益の反動で減益だった。

 ITサービスは0.5%増収で33.8%営業減益だった。ヘルスケア分野は病院向け製品を中心に順調だったが、企業向けITサービスにおける大型SI案件の採算悪化などで減益だった。ネットビジネスは25.2%増収で26.0%営業増益だった。電子コミック配信サービスの好調(28.2%増の150億円)が牽引した。データ分析の高度化で広告効果が増大した。

 通期は、ITサービスが製薬企業向け大型SI案件の期ズレ影響で伸び悩むが、電子コミック配信サービスの好調が牽引する。セグメント別の計画は、ITサービスの売上高が2.0%減の240億円で営業利益が6.5%減の23億円、ネットビジネスの売上高が29.2%増の275億円で営業利益が30.9%増の44億円としている。好業績が期待される。

■株主優待制度は毎年9月末の株主対象

 株主優待制度は毎年9月30日現在で1単元(100株)以上保有株主を対象として実施している。なお18年度から優待内容を一部変更(詳細は会社HP参照)している。

■株価は目先的な売り一巡して出直り期待

 株価(18年11月28日付でJASDAQから東証1部に市場変更、19年3月1日付で株式2分割)は、2000円近辺でのモミ合いから下放れの形となったが、目先的な売り一巡して出直りを期待したい。3月13日の終値は1748円、今期予想連結PER(会社予想連結EPS84円10銭で算出)は約21倍、今期予想配当利回り(会社予想の年間22円で算出)は約1.3%、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS516円07銭で算出)は約3.4倍、時価総額は約1007億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[02月08日更新]

インフォコムは上値試す、19年3月期3Q累計順調で通期売上高と期末配当を増額、3月1日付で株式2分割

 インフォコム<4348>(東1)はITサービスや電子コミック配信サービスを主力として、IoT領域などへの事業拡大も推進している。19年3月期第3四半期累計は電子コミック配信サービスの好調で2桁営業増益と順調だった。そして通期売上高と期末配当を増額修正した。また効力発生日3月1日(基準日2月28日)で株式2分割する。株価は12月の上場来高値から反落したが、調整一巡して上値を試す展開が期待される。

■ITサービス事業とネットビジネス事業を展開

 帝人<3401>グループで、ITサービス(医療機関・製薬企業・介護事業者向けヘルスケア事業、一般企業向けSIのエンタープライズ事業、RPAとAIを活用したERPソフト「GRANDIT」や緊急連絡・安全確認サービスなどのサービスビジネス事業)、および一般消費者向けネットビジネス(子会社アムタスの電子コミック配信サービス「めちゃコミック」、eコマース、女性向けや音楽系デジタルコンテンツの提供)を展開している。

 18年3月期のセグメント別売上高構成比はITサービス54%、ネットビジネス46%、営業利益構成比(連結調整前)はITサービス42%、ネットビジネス58%である。収益面ではITサービス事業は年度末にあたる第4四半期の構成比が高い特性がある。なお19年4月1日付で100%子会社インフォミュートスを吸収合併予定である。

■新中期経営計画で成長加速

 17年2月策定の新中期経営計画(18年3月期〜20年3月期)では、基本方針を成長の追求、および成長を支える経営基盤の継続強化としている。

 成長の追求では電子コミックとヘルスケアを重点事業としてM&Aを積極推進し、AIやIoTを活用したビジネス展開も推進する。成長を支える経営基盤の継続強化では品質管理の継続強化とサービス品質向上、業務プロセス改革による効率化と社会との協業強化、人財育成強化を推進する。

 経営目標数値には、20年3月期売上高600億円〜800億円(SI・サービス160億円、ヘルスケア140億円、電子コミック300億円、およびM&A200億円)、EBITDA(営業利益+償却費)70億円〜100億円、重点事業(電子コミックとヘルスケア)比率70%、ROE10%以上、配当性向30%を掲げ、M&A戦略投資枠200億円を掲げている。

 18年3月には電子書籍事業大手パピレス<3641>の株式を取得(議決権割合9.83%)した。18年6月にはAI与信エンジン搭載の通信販売事業者向け後払い決済与信サービス「at score」を発表した。18年7月にはヘルスケア分野において、SOMPOホールディングス<8630>と「シニアポータル構想」の共同推進で合意した。サービス第一弾としてSOMPOケアの介護施設利用者向け「買い物代行サービス」の実証実験を開始する。

■19年3月期3Q累計2桁営業増益と順調、通期売上高と期末配当を増額

 19年3月期の連結業績予想(18年10月29日に上方修正、19年1月31日に売上高を上方修正)は、売上高が18年3月期比12.5%増の515億円、営業利益が14.9%増の67億円、経常利益が12.0%増の67億円、純利益が固定資産売却益の反動で0.9%減の46億円としている。電子コミック配信サービスが好調なため売上高を増額した。そして2桁営業・経常増益予想である。

 配当は3月1日付株式2分割換算後で、期末予想を従来の15円から東証1部上場記念配当2円増額して17円とした。株式2分割換算後で比較すると年間22円(第2四半期末5円、期末17円)で、18年3月期(第2四半期末5円、期末14円の年間19円)比3円増配となる。予想配当性向は26.2%となる。なお株式2分割換算前で比較すると年間44円(第2四半期末10円、期末34円)で、18年3月期(第2四半期末10円、期末28円の年間38円)比6円増配となる。

 第3四半期累計は売上高が前年同期比13.0%増の355億09百万円、営業利益が11.8%増の38億04百万円、経常利益が4.0%増の38億49百万円、純利益が19.0%減の27億15百万円だった。電子コミック配信サービスの好調が牽引して2桁増収・営業増益だった。経常利益は前年同期の営業外に計上したパートナーシップ利益の反動で小幅増益、純利益は前年同期の特別利益に計上した固定資産(データセンター)売却益の反動で減益だった。

 ITサービスは0.5%増収で33.8%営業減益だった。ヘルスケア分野は病院向け製品を中心に順調だったが、企業向けITサービスにおける大型SI案件の採算悪化などで減益だった。ネットビジネスは25.2%増収で26.0%営業増益だった。電子コミック配信サービスの好調(28.2%増の150億円)が牽引した。データ分析の高度化で広告効果が増大した。

 通期は、ITサービスが製薬企業向け大型SI案件の期ズレ影響で伸び悩むが、電子コミック配信サービスの好調が牽引する。セグメント別の計画はITサービスを下方修正、ネットビジネスを上方修正し、ITサービスは売上高が2.0%減の240億円で営業利益が6.5%減の23億円、ネットビジネスは売上高が29.2%増の275億円で営業利益が30.9%増の44億円としている。好業績が期待される。

■株主優待制度は毎年9月末の株主対象

 株主優待制度は毎年9月30日現在で1単元(100株)以上保有株主を対象として実施している。なお18年度から優待内容を一部変更(詳細は会社HP参照)している。

■株価は調整一巡して上値試す、19年3月1日付で株式2分割

 株価(18年11月28日付でJASDAQから東証1部に市場変更、19年3月1日付株式2分割前)は、12月4日の上場来高値5070円から反落し、さらに地合い悪の影響を受ける場面があったが、12月25日の直近安値3495円から切り返している。調整一巡して上値を試す展開が期待される。

 2月7日の終値は3900円、今期予想連結PER(会社予想連結EPS168円20銭で算出)は約23倍、今期予想配当利回り(会社予想の年間44円で算出)は約1.1%、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS1032円15銭で算出)は約3.8倍、時価総額は約1123億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[01月04日更新]

インフォコムは上値試す、19年3月期2桁営業増益・増配予想

 インフォコム<4348>(東1)はITサービスや電子コミック配信サービスを主力として、IoT領域などへの事業拡大も推進している。19年3月期は電子コミック配信サービスの好調が牽引して2桁営業増益・増配予想である。株価は12月4日の上場来高値から反落し、さらに地合い悪の影響を受ける場面があったが、調整一巡して上値を試す展開が期待される。なお1月31日に第3四半期決算発表を予定している。

■ITサービス事業とネットビジネス事業を展開

 帝人<3401>グループで、ITサービス(医療機関・製薬企業・介護事業者向けヘルスケア事業、一般企業向けSIのエンタープライズ事業、RPAとAIを活用したERPソフト「GRANDIT」や緊急連絡・安全確認サービスなどのサービスビジネス事業)、および一般消費者向けネットビジネス(子会社アムタスの電子コミック配信サービス「めちゃコミック」、eコマース、女性向けや音楽系デジタルコンテンツの提供)を展開している。

 18年3月期のセグメント別売上高構成比はITサービス54%、ネットビジネス46%、営業利益構成比(連結調整前)はITサービス42%、ネットビジネス58%である。収益面では、ITサービス事業は年度末にあたる第4四半期の構成比が高い特性がある。

■新中期経営計画で成長加速

 17年2月策定の新中期経営計画(18年3月期〜20年3月期)では、基本方針を成長の追求、および成長を支える経営基盤の継続強化としている。

 成長の追求では電子コミックとヘルスケアを重点事業としてM&Aを積極推進し、AIやIoTを活用したビジネス展開も推進する。成長を支える経営基盤の継続強化では品質管理の継続強化とサービス品質向上、業務プロセス改革による効率化と社会との協業強化、人財育成強化を推進する。

 経営目標数値には、20年3月期売上高600億円〜800億円(SI・サービス160億円、ヘルスケア140億円、電子コミック300億円、およびM&A200億円)、EBITDA(営業利益+償却費)70億円〜100億円、重点事業(電子コミックとヘルスケア)比率70%、ROE10%以上、配当性向30%を掲げ、M&A戦略投資枠200億円を掲げている。

 18年3月には電子書籍事業大手パピレス<3641>の株式を取得(議決権割合9.83%)した。18年6月にはAI与信エンジン搭載の通信販売事業者向け後払い決済与信サービス「at score」を発表した。18年7月にはヘルスケア分野において、SOMPOホールディングス<8630>と「シニアポータル構想」の共同推進で合意した。サービス第一弾としてSOMPOケアの介護施設利用者向け「買い物代行サービス」の実証実験を開始する。

■19年3月期2桁営業増益・増配予想

 19年3月期の連結業績予想(10月29日に上方修正)は、売上高が18年3月期比11.4%増の510億円で、営業利益が14.9%増の67億円、経常利益が12.0%増の67億円、純利益が0.9%減の46億円としている。純利益は固定資産売却益の反動で微減益だが、電子コミック配信サービスが好調に推移して2桁営業・経常増益予想である。配当予想は2円増配の年間40円(第2四半期末10円、期末30円)で、予想配当性向は23.8%となる。

 第2四半期累計は、売上高が前年同期比9.1%増の231億28百万円、営業利益が9.8%増の25億96百万円、経常利益が0.7%減の26億16百万円、純利益が27.1%減の18億77百万円だった。経常利益は前年同期の営業外に計上したパートナーシップ利益の反動、純利益は前年同期の特別利益に計上した固定資産売却益の反動で減益だが、電子コミック配信サービスの好調が牽引し、ほぼ計画水準の増収・営業増益だった。

 ITサービスは2.4%減収、36.0%営業減益だった。ヘルスケア分野は順調だったが、企業向けITサービスが減収となり、AIやヘルスケア分野の先行投資負担も影響した。ネットビジネスは20.5%増収、26.5%営業増益だった。電子コミック配信サービス(23.2%増の124億円)が牽引した。

 通期ベースでは、ITサービスが製薬企業向け大型SI案件の期ズレの影響で伸び悩むが、電子コミック配信サービスの好調が牽引する。セグメント別計画は、ITサービスの売上高が2.1%増の250億円で営業利益が1.7%増の25億円、ネットビジネスの売上高が22.2%増の260億円で営業利益が25.0%増の42億円としている。電子コミック配信サービスの売上高計画は25.5%増の254億円としている。

 第2四半期累計の進捗率は売上高45.3%、営業利益38.7%と低水準の形だが、ITサービスは年度末にあたる第4四半期の構成比が高い特性があるためネガティブ要因とはならない。また電子コミック配信サービス「めちゃコミック」の月間売上高は過去最高更新基調である。通期ベースで好業績が期待される。

■株主優待制度は毎年9月末の株主対象

 株主優待制度は毎年9月30日現在で1単元(100株)以上保有株主を対象として実施している。なお18年度から優待内容を一部変更(詳細は会社HP参照)している。

■株価は調整一巡して上値試す

 株価は12月4日の上場来高値5070円から反落し、さらに地合い悪の影響を受ける場面があったが、12月25日の直近安値3495円から切り返している。調整一巡して上値を試す展開が期待される。12月28日の終値は4000円、今期予想連結PER(会社予想連結EPS168円20銭で算出)は約24倍、今期予想配当利回り(会社予想年間40円で算出)は約1.0%、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS1032円15銭で算出)は約3.9倍、時価総額は約1152億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[12月06日更新]

インフォコムは高値更新の展開、19年3月期2桁営業増益・増配予想

 インフォコム<4348>(東1)はITサービスや電子コミック配信サービスを主力として、IoT領域の事業も推進している。19年3月期2桁営業増益・増配予想である。株価は東証1部への市場変更(18年11月28日付)も好感して上場来高値更新の展開だ。自律調整を交えながら上値を試す展開が期待される。

■ITサービス事業とネットビジネス事業を展開

 帝人<3401>グループで、ITサービス(医療機関・製薬企業・介護事業者向けヘルスケア事業、一般企業向けSIのエンタープライズ事業、RPAとAIを活用したERPソフト「GRANDIT」や緊急連絡・安全確認サービスなどのサービスビジネス事業)、および一般消費者向けネットビジネス(子会社アムタスの電子コミック配信サービス「めちゃコミック」、eコマース、女性向けや音楽系デジタルコンテンツの提供)を展開している。

 18年3月期のセグメント別売上高構成比はITサービス54%、ネットビジネス46%、営業利益構成比(連結調整前)はITサービス42%、ネットビジネス58%である。収益面では、ITサービス事業は年度末にあたる第4四半期の構成比が高い特性がある。

■新中期経営計画で成長加速

 17年2月策定の新中期経営計画(18年3月期〜20年3月期)では、基本方針を成長の追求、および成長を支える経営基盤の継続強化としている。

 成長の追求では電子コミックとヘルスケアを重点事業としてM&Aを積極推進し、AIやIoTを活用したビジネス展開も推進する。成長を支える経営基盤の継続強化では品質管理の継続強化とサービス品質向上、業務プロセス改革による効率化と社会との協業強化、人財育成強化を推進する。

 経営目標数値には、20年3月期売上高600億円〜800億円(SI・サービス160億円、ヘルスケア140億円、電子コミック300億円、およびM&A200億円)、EBITDA(営業利益+償却費)70億円〜100億円、重点事業(電子コミックとヘルスケア)比率70%、ROE10%以上、配当性向30%を掲げ、M&A戦略投資枠200億円を掲げている。

 18年3月には電子書籍事業大手パピレス<3641>の株式を取得(議決権割合9.83%)した。18年6月にはAI与信エンジン搭載の通信販売事業者向け後払い決済与信サービス「at score」を発表した。18年7月にはヘルスケア分野において、SOMPOホールディングス<8630>と「シニアポータル構想」の共同推進で合意した。サービス第一弾としてSOMPOケアの介護施設利用者向け「買い物代行サービス」の実証実験を開始する。

■19年3月期2桁営業増益・増配予想

 19年3月期の連結業績予想(10月29日に上方修正)は、売上高が18年3月期比11.4%増の510億円で、営業利益が14.9%増の67億円、経常利益が12.0%増の67億円、純利益が0.9%減の46億円としている。

 純利益は固定資産売却益の反動で微減益だが、電子コミック配信サービスが好調に推移して2桁増収、2桁営業・経常増益予想である。配当予想は2円増配の年間40円(第2四半期末10円、期末30円)で、予想配当性向は23.8%となる。

 第2四半期累計は、売上高が前年同期比9.1%増の231億28百万円、営業利益が9.8%増の25億96百万円、経常利益が0.7%減の26億16百万円、純利益が27.1%減の18億77百万円だった。経常利益は前年同期の営業外に計上したパートナーシップ利益の反動、純利益は前年同期の特別利益に計上した固定資産売却益の反動で減益だが、電子コミック配信サービスの好調が牽引し、ほぼ計画水準の増収・営業増益だった。

 ITサービスは2.4%減収、36.0%営業減益だった。ヘルスケア分野は順調だったが、企業向けITサービスが減収となり、AIやヘルスケア分野の先行投資負担も影響した。ネットビジネスは20.5%増収、26.5%営業増益だった。電子コミック配信サービス(23.2%増の124億円)が牽引した。

 通期ベースでは、ITサービスが製薬企業向け大型SI案件の期ズレの影響で伸び悩むが、電子コミック配信サービスの好調が牽引する。セグメント別計画は、ITサービスの売上高が2.1%増の250億円で営業利益が1.7%増の25億円、ネットビジネスの売上高が22.2%増の260億円で営業利益が25.0%増の42億円としている。電子コミック配信サービスの売上高計画は25.5%増の254億円としている。

 第2四半期累計の進捗率は売上高45.3%、営業利益38.7%と低水準の形だが、ITサービスは年度末にあたる第4四半期の構成比が高い特性があるためネガティブ要因とはならない。また電子コミック配信サービス「めちゃコミック」の月間売上高は過去最高更新基調である。通期ベースで好業績が期待される。

■株主優待制度は毎年9月末の株主対象

 株主優待制度は毎年9月30日現在で1単元(100株)以上保有株主を対象として実施している。なお18年度から優待内容を一部変更(詳細は会社HP参照)している。

■株価は上場来高値更新の展開

 株価は東証1部への市場変更も好感して上場来高値更新の展開だ。12月4日には5070円まで上伸した。12月5日の終値は4705円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS168円20銭で算出)は約28倍、今期予想配当利回り(会社予想年間40円で算出)は約0.9%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1032円15銭で算出)は約4.6倍、時価総額は約1355億円である。

 週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインだ。自律調整を交えながら上値を試す展開が期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[11月07日更新]

インフォコムは高値更新の展開、19年3月期上方修正して2桁増収営業増益予想

 インフォコム<4348>(JQ)は、ITサービスや電子コミック配信サービスを主力として、IoT領域の事業創出も積極推進している。19年3月期第2四半期累計はほぼ計画水準の営業増益で着地した。通期は上方修正して2桁増収営業増益予想、そして増配予想である。なお8月21日には東証本則市場(東証1部)への市場変更を申請している。株価は上場来高値更新の展開だ。自律調整を交えながら上値を試す展開が期待される。

■ITサービス事業とネットビジネス事業を展開

 帝人<3401>グループで、ITサービス(医療機関・製薬企業・介護事業者向けヘルスケア事業、一般企業向けSIのエンタープライズ事業、RPAとAIを活用したERPソフト「GRANDIT」や緊急連絡・安全確認サービスなどのサービスビジネス事業)、および一般消費者向けネットビジネス(子会社アムタスの電子コミック配信サービス「めちゃコミック」、eコマース、女性向けや音楽系デジタルコンテンツの提供)を展開している。

 18年3月期のセグメント別売上高構成比はITサービス54%、ネットビジネス46%、営業利益構成比(連結調整前)はITサービス42%、ネットビジネス58%である。収益面では、ITサービス事業は年度末にあたる第4四半期の構成比が高い特性がある。

■新中期経営計画で成長加速

 17年2月策定の新中期経営計画(18年3月期〜20年3月期)では、基本方針を成長の追求、および成長を支える経営基盤の継続強化としている。

 成長の追求では電子コミックとヘルスケアを重点事業としてM&Aを積極推進し、AIやIoTを活用したビジネス展開も推進する。成長を支える経営基盤の継続強化では品質管理の継続強化とサービス品質向上、業務プロセス改革による効率化と社会との協業強化、人財育成強化を推進する。

 経営目標数値には、20年3月期売上高600億円〜800億円(SI・サービス160億円、ヘルスケア140億円、電子コミック300億円、およびM&A200億円)、EBITDA(営業利益+償却費)70億円〜100億円、重点事業(電子コミックとヘルスケア)比率70%、ROE10%以上、配当性向30%を掲げ、M&A戦略投資枠200億円を掲げている。

 18年3月には電子書籍事業大手パピレス<3641>の株式を取得(議決権割合9.83%)した。18年6月にはAI与信エンジン搭載の通信販売事業者向け後払い決済与信サービス「at score」を発表した。18年7月にはヘルスケア分野において、SOMPOホールディングス<8630>と「シニアポータル構想」の共同推進で合意した。サービス第一弾としてSOMPOケアの介護施設利用者向け「買い物代行サービス」の実証実験を開始する。

■19年3月期2桁増収営業増益・増配予想

 19年3月期の連結業績予想は、10月29日に売上高、利益とも上方修正して、売上高が18年3月期比11.4%増の510億円、営業利益が14.9%増の67億円、経常利益が12.0%増の67億円、純利益が0.9%減の46億円としている。純利益は固定資産売却益の反動で微減益だが、電子コミック配信サービスが好調に推移して期初計画を上回る見込みだ。配当予想は2円増配の年間40円(第2四半期末10円、期末30円)で、予想配当性向は23.8%となる。

 第2四半期累計は、売上高が前年同期比9.1%増の231億28百万円、営業利益が9.8%増の25億96百万円、経常利益が0.7%減の26億16百万円、純利益が27.1%減の18億77百万円だった。経常利益は営業外で前年同期に計上したパートナーシップ利益の反動、純利益は特別利益で前年同期に計上した固定資産売却益の反動で減益だが、電子コミック配信サービスの好調が牽引し、ほぼ計画水準の増収・営業増益と順調だった。

 ITサービスは2.4%減収、36.0%営業減益だった。ヘルスケア分野は順調だったが、企業向けITサービスが減収となり、AIやヘルスケア分野の先行投資負担も影響した。ネットビジネスは20.5%増収、26.5%営業増益だった。電子コミック配信サービス(23.2%増の124億円)が牽引した。

 通期ベースでは、ITサービスが製薬企業向け大型SI案件の期ズレの影響で伸び悩むが、電子コミック配信サービスの好調が牽引して2桁増収営業増益予想である。セグメント別計画は、ITサービスの売上高が2.1%増の250億円で営業利益が1.7%増の25億円、ネットビジネスの売上高が22.2%増の260億円で営業利益が25.0%増の42億円としている。電子コミック配信サービスの売上高計画は25.5%増の254億円としている。

 第2四半期累計の進捗率は売上高45.3%、営業利益38.7%と低水準の形だが、ITサービスは年度末にあたる第4四半期の構成比が高い特性があるためネガティブ要因とはならない。また電子コミック配信サービス「めちゃコミック」の月間売上高は過去最高更新基調である。通期ベースで好業績が期待される。

■株主優待制度は毎年9月末の株主対象

 株主優待制度は毎年9月30日現在で1単元(100株)以上保有株主を対象として実施している。連結子会社ドゥマンが運営する食品通信販売サイト「オーガニックサイバーストア」で利用可能なポイント(1ポイントを1円として利用)を保有株数と保有年数に応じて贈呈する。

■株価は上場来高値更新の展開

 株価は上場来高値更新の展開で11月2日に4490円まで上伸した。11月6日の終値は4335円、今期予想連結PER(会社予想連結EPS168円20銭で算出)は約26倍、今期予想配当利回り(会社予想年間40円で算出)は約0.9%、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS1032円15銭で算出)は約4.2倍、時価総額は約1248億円である。

 週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインの形だ。自律調整を交えながら上値を試す展開が期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[10月02日更新]

インフォコムは高値更新の展開、19年3月期営業増益・増配予想

 インフォコム<4348>(JQ)は、ITサービスや電子コミック配信サービスを主力として、IoT領域の事業創出も積極推進している。19年3月期営業増益・増配予想である。8月21日には東京証券取引所本則市場(市場第一部)への市場変更申請を行っている。株価は上場来高値更新の展開だ。自律調整を交えながら上値を試す展開が期待される。なお10月29日に第2四半期決算発表を予定している。

■ITサービス事業とネットビジネス事業を展開

 帝人<3401>グループで、ITサービス(医療機関・製薬企業・介護事業者向けヘルスケア事業、一般企業向けSIのエンタープライズ事業、ERPソフト「GRANDIT」や緊急連絡・安全確認サービスなどのサービスビジネス事業)、および一般消費者向けネットビジネス(子会社アムタスの電子コミック配信サービス、eコマース、女性向けや音楽系デジタルコンテンツの提供)を展開している。

 18年3月期のセグメント別売上高構成比はITサービス54%、ネットビジネス46%、営業利益構成比(連結調整前)はITサービス42%、ネットビジネス58%である。収益面では、ITサービス事業は年度末にあたる第4四半期の構成比が高い特性がある。
■新中期経営計画で成長加速

 17年2月策定の新中期経営計画(18年3月期〜20年3月期)では、基本方針を成長の追求、および成長を支える経営基盤の継続強化としている。

 成長の追求では電子コミックとヘルスケアを重点事業としてM&Aを積極推進し、AIやIoTを活用したビジネス展開も推進する。成長を支える経営基盤の継続強化では品質管理の継続強化とサービス品質向上、業務プロセス改革による効率化と社会との協業強化、人財育成強化を推進する。

 経営目標数値には、20年3月期売上高600億円〜800億円(SI・サービス160億円、ヘルスケア140億円、電子コミック300億円、およびM&A200億円)、EBITDA(営業利益+償却費)70億円〜100億円、重点事業(電子コミックとヘルスケア)比率70%、ROE10%以上、配当性向30%を掲げ、M&A戦略投資枠200億円を掲げている。

 18年3月には電子書籍事業大手パピレス<3641>の株式を取得(議決権割合9.83%)した。18年6月にはAI与信エンジン搭載の通信販売事業者向け後払い決済与信サービス「at score」を発表した。18年7月にはヘルスケア分野において、SOMPOホールディングス<8630>と「シニアポータル構想」の共同推進で合意した。サービス第一弾としてSOMPOケアの介護施設利用者向け「買い物代行サービス」の実証実験を開始する。

■19年3月期営業増益・増配予想

 19年3月期連結業績予想は、売上高が18年3月期比9.2%増の500億円、営業利益が11.5%増の65億円、経常利益が9.5%増の65億50百万円、純利益が3.0%減の45億円としている。配当予想は2円増配の年間40円(第2四半期末10円、期末30円)で、予想配当性向は24.3%となる。

 第1四半期は、売上高が前年同期比5.2%増の104億64百万円で、営業利益が3.9%増の6億77百万円、経常利益が6.3%増の7億20百万円、純利益が11.4%増の4億79百万円だった。電子コミック配信サービスの好調が牽引して増収増益と順調だった。

 ITサービスはSI案件の剥落で5.1%減収となり、先行投資負担も影響して営業損失が拡大した。ネットビジネスは電子コミック配信サービス(17.9%増収)が牽引して14.4%増収、20.7%営業増益だった。

 通期ベースでは、純利益が固定資産売却益の一巡で微減益予想だが、ヘルスケア分野や電子コミック配信サービスが牽引して増収・営業増益予想である。ITサービスは売上高が6.2%増の260億円で営業利益が9.8%増の27億円、ネットビジネスは売上高が12.8%増の240億円で営業利益が13.1%増の38億円としている。

 通期予想に対する第1四半期の進捗率は低水準の形だが、ITサービス事業は年度末にあたる第4四半期の構成比が高い特性があるためネガティブ要因とはならない。電子コミック配信サービス「めちゃコミック」の月間売上高は18年7月に20億円を突破して過去最高を更新している。通期ベースで好業績が期待される。

■株主優待制度は毎年9月末の株主対象

 株主優待制度は毎年9月30日現在で1単元(100株)以上保有株主を対象として実施している。連結子会社ドゥマンが運営する食品通信販売サイト「オーガニックサイバーストア」で利用可能なポイント(1ポイントを1円として利用)を保有株数と保有年数に応じて贈呈する。

■株価は上場来高値更新の展開

 株価は上場来高値更新の展開で10月1日には3870円まで上伸した。10月1日の終値は3815円、今期予想連結PER(会社予想連結EPS164円56銭で算出)は約23倍、今期予想配当利回り(会社予想年間40円で算出)は約1.0%、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS1032円15銭で算出)は約3.7倍、時価総額は約1099億円である。

 週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインの形だ。自律調整を交えながら上値を試す展開が期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[09月03日更新]

インフォコムは高値更新の展開、19年3月期営業増益・増配予想

 インフォコム<4348>(JQ)は、ITサービスや電子コミック配信サービスを主力として、IoT領域の事業創出も積極推進している。19年3月期営業増益・増配予想である。8月21日に東証1部への市場変更申請を行った。また8月31日からJPX日経中小型株指数の構成銘柄に選定された。株価は上場来高値更新の展開だ。自律調整を交えながら上値を試す展開が期待される。

■ITサービス事業とネットビジネス事業を展開

 帝人<3401>グループで、ITサービス(医療機関・製薬企業・介護事業者向けヘルスケア事業、一般企業向けSIのエンタープライズ事業、ERPソフト「GRANDIT」や緊急連絡・安全確認サービスなどのサービスビジネス事業)、および一般消費者向けネットビジネス(子会社アムタスの電子コミック配信サービス、eコマース、女性向けや音楽系デジタルコンテンツの提供)を展開している。

 18年3月期のセグメント別売上高構成比はITサービス54%、ネットビジネス46%、営業利益構成比(連結調整前)はITサービス42%、ネットビジネス58%である。収益面では、ITサービス事業は年度末にあたる第4四半期の構成比が高い特性がある。

■新中期経営計画で成長加速

 17年2月策定の新中期経営計画(18年3月期〜20年3月期)では、基本方針を成長の追求、および成長を支える経営基盤の継続強化としている。

 成長の追求では電子コミックとヘルスケアを重点事業としてM&Aを積極推進し、AIやIoTを活用したビジネス展開も推進する。成長を支える経営基盤の継続強化では品質管理の継続強化とサービス品質向上、業務プロセス改革による効率化と社会との協業強化、人財育成強化を推進する。

 経営目標数値には、20年3月期売上高600億円〜800億円(SI・サービス160億円、ヘルスケア140億円、電子コミック300億円、およびM&A200億円)、EBITDA(営業利益+償却費)70億円〜100億円、重点事業(電子コミックとヘルスケア)比率70%、ROE10%以上、配当性向30%を掲げ、M&A戦略投資枠200億円を掲げている。

 18年3月には電子書籍事業大手パピレス<3641>の株式を取得(議決権割合9.83%)した。18年6月にはAI与信エンジン搭載の通信販売事業者向け後払い決済与信サービス「at score」を発表した。18年7月にはヘルスケア分野において、SOMPOホールディングス<8630>と「シニアポータル構想」の共同推進で合意した。サービス第一弾としてSOMPOケアの介護施設利用者向け「買い物代行サービス」の実証実験を開始する。

■19年3月期営業増益・増配予想

 19年3月期連結業績予想は、売上高が18年3月期比9.2%増の500億円、営業利益が11.5%増の65億円、経常利益が9.5%増の65億50百万円、純利益が3.0%減の45億円としている。配当予想は2円増配の年間40円(第2四半期末10円、期末30円)で、予想配当性向は24.3%となる。

 第1四半期は、売上高が前年同期比5.2%増の104億64百万円で、営業利益が3.9%増の6億77百万円、経常利益が6.3%増の7億20百万円、純利益が11.4%増の4億79百万円だった。電子コミック配信サービスの好調が牽引して増収増益と順調だった。

 ITサービスはSI案件の剥落で5.1%減収となり、先行投資負担も影響して営業損失が拡大した。ネットビジネスは電子コミック配信サービス(17.9%増収)が牽引して14.4%増収、20.7%営業増益だった。

 通期ベースでは、純利益が固定資産売却益の一巡で微減益予想だが、ヘルスケア分野や電子コミック配信サービスが牽引して増収・営業増益予想である。ITサービスは売上高が6.2%増の260億円で営業利益が9.8%増の27億円、ネットビジネスは売上高が12.8%増の240億円で営業利益が13.1%増の38億円としている。

 通期予想に対する第1四半期の進捗率は低水準の形だが、ITサービス事業は年度末にあたる第4四半期の構成比が高い特性があるためネガティブ要因とはならない。電子コミック配信サービス「めちゃコミック」の月間売上高は18年7月に20億円を突破して過去最高を更新している。通期ベースで好業績が期待される。

■株主優待制度は毎年9月末の株主対象

 株主優待制度は毎年9月30日現在で1単元(100株)以上保有株主を対象として実施している。連結子会社ドゥマンが運営する食品通信販売サイト「オーガニックサイバーストア」で利用可能なポイント(1ポイントを1円として利用)を保有株数と保有年数に応じて贈呈する。

■株価は上場来高値更新の展開

 株価は上場来高値更新の展開で8月30日には3590円まで上伸した。8月31日の終値は3525円、今期予想連結PER(会社予想連結EPS164円56銭で算出)は約21倍、今期予想配当利回り(会社予想年間40円で算出)は約1.1%、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS1032円15銭で算出)は約3.4倍、時価総額は約1015億円である。

 週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインだ。自律調整を交えながら上値を試す展開が期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[08月03日更新]

インフォコムは高値更新の展開、19年3月期1Q順調で通期営業増益・増配予想

 インフォコム<4348>(JQ)は、ITサービスや電子コミック配信サービスを主力として、IoT領域の事業創出も積極推進している。19年3月期第1四半期は増収増益と順調だった。通期も営業増益・増配予想である。なお一層の企業価値向上を実現するため、7月30日に東証1部への市場変更申請を決議した。株価は上場来高値更新の展開だ。自律調整を交えながら上値を試す展開が期待される。

■ITサービス事業とネットビジネス事業を展開

 帝人<3401>グループで、ITサービス(医療機関・製薬企業・介護事業者向けヘルスケア事業、一般企業向けSIのエンタープライズ事業、ERPソフト「GRANDIT」や緊急連絡・安全確認サービスなどのサービスビジネス事業)、および一般消費者向けネットビジネス(子会社アムタスの電子コミック配信サービス、eコマース、女性向けや音楽系デジタルコンテンツの提供)を展開している。

 18年3月期のセグメント別売上高構成比はITサービス54%、ネットビジネス46%、営業利益構成比(連結調整前)はITサービス42%、ネットビジネス58%である。収益面では、ITサービス事業は年度末にあたる第4四半期の構成比が高い特性がある。

■新中期経営計画で成長加速

 17年2月策定の新中期経営計画(18年3月期〜20年3月期)では、基本方針を成長の追求と、成長を支える経営基盤の継続強化としている。

 成長の追求では電子コミックとヘルスケアを重点事業としてM&Aを積極推進し、AIやIoTを活用したビジネス展開も推進する。成長を支える経営基盤の継続強化では品質管理の継続強化とサービス品質向上、業務プロセス改革による効率化と社会との協業強化、人財育成強化を推進する。

 経営目標数値には、20年3月期売上高600億円〜800億円(SI・サービス160億円、ヘルスケア140億円、電子コミック300億円、およびM&A200億円)、EBITDA(営業利益+償却費)70億円〜100億円、重点事業(電子コミックとヘルスケア)比率70%、ROE10%以上、配当性向30%を掲げ、M&A戦略投資枠200億円を掲げている。なお一層の企業価値向上を実現するため、7月30日に東証1部への市場変更申請を決議した。

 電子コミック事業は最新IT技術による機能強化や導線強化による会員数拡大を推進する。ヘルスケア事業は地域包括・介護領域の強化を推進する。

 18年3月には、電子書籍事業大手パピレス<3641>の株式を取得(議決権割合9.83%)した。18年6月には、AI与信エンジン搭載の通信販売事業者向け後払い決済与信サービス「at score」をリリースした。

 7月31日にはヘルスケア分野において、SOMPOホールディングス<8630>と「シニアポータル構想」を共同で推進することで合意したと発表している。サービス第一弾として、SOMPOケアの介護施設利用者向け「買い物代行サービス」の実証実験を開始する。

 なお18年5月に締結したメディカル・ビー・コネクト(MBC)社からメンタルヘルス対策事業を譲り受ける契約について、7月30日に解消を発表した。19年3月期連結業績への影響は無い。

■19年3月期1Q増収増益と順調、通期営業増益・増配予想

 19年3月期連結業績予想は、売上高が18年3月期比9.2%増の500億円、営業利益が11.5%増の65億円、経常利益が9.5%増の65億50百万円、純利益が3.0%減の45億円としている。配当予想は2円増配の年間40円(第2四半期末10円、期末30円)で、予想配当性向は24.3%となる。

 第1四半期は、売上高が前年同期比5.2%増の104億64百万円で、営業利益が3.9%増の6億77百万円、経常利益が6.3%増の7億20百万円、純利益が11.4%増の4億79百万円だった。電子コミック配信サービスの好調が牽引して増収増益と順調だった。

 ITサービスはSI案件の剥落で5.1%減収となり、先行投資負担も影響して営業損失が拡大した。ネットビジネスは電子コミック配信サービス(17.9%増収)が牽引して14.4%増収、20.7%営業増益だった。

 通期ベースでは、純利益が固定資産売却益の一巡で微減益予想だが、ヘルスケア分野や電子コミック配信サービスが牽引して増収・営業増益予想である。ITサービスは売上高が6.2%増の260億円で営業利益が9.8%増の27億円、ネットビジネスは売上高が12.8%増の240億円で営業利益が13.1%増の38億円としている。

 通期予想に対する第1四半期の進捗率は低水準の形だが、ITサービス事業は年度末にあたる第4四半期の構成比が高い特性があるためネガティブ要因とはならない。電子コミック配信サービス「めちゃコミック」の月間売上高は18年7月に20億円を突破して過去最高を更新している。通期ベースでも好業績が期待される。

■株主優待制度は毎年9月末に実施

 株主優待制度は毎年9月30日現在で1単元(100株)以上保有株主を対象として実施している。連結子会社ドゥマンが運営する食品通信販売サイト「オーガニックサイバーストア」で利用可能なポイント(1ポイントを1円として利用)を保有株数と保有年数に応じて贈呈する。

■株価は上場来高値更新の展開

 株価は上場来高値更新の展開だ。7月31日に乱高下する場面があったが、8月2日には3380円まで上伸した。

 8月2日の終値は3265円、今期予想連結PER(会社予想連結EPS164円56銭で算出)は約20倍、今期予想配当利回り(会社予想の年間40円で算出)は約1.2%、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS1032円15銭で算出)は約3.2倍、時価総額は約940億円である。

 週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインだ。自律調整を交えながら上値を試す展開が期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[7月2日更新]

インフォコムは高値更新の展開、19年3月期営業増益・増配予想

 インフォコム<4348>(JQ)は、ITサービスや電子コミック配信サービスを主力として、IoT領域の事業創出も積極推進している。19年3月期営業増益・増配予想である。株価は上場来高値更新の展開だ。自律調整を交えながら上値を試す展開が期待される。

■ITサービス事業とネットビジネス事業を展開

 帝人<3401>グループで、ITサービス(医療機関・製薬企業・介護事業者向けヘルスケア事業、一般企業向けSIのエンタープライズ事業、ERPソフト「GRANDIT」や緊急連絡・安全確認サービスなどのサービスビジネス事業)、および一般消費者向けネットビジネス(子会社アムタスの電子コミック配信サービス、eコマース、女性向けや音楽系デジタルコンテンツの提供)を展開している。

 18年3月期のセグメント別売上高構成比はITサービス54%、ネットビジネス46%、営業利益構成比(連結調整前)はITサービス42%、ネットビジネス58%である。収益面では、ITサービス事業は年度末にあたる第4四半期の構成比が高い特性がある。

■新中期経営計画で成長加速

 17年2月策定の新中期経営計画(18年3月期〜20年3月期)では、基本方針を成長の追求と、成長を支える経営基盤の継続強化としている。

 成長の追求では電子コミックとヘルスケアを重点事業としてM&Aを積極推進し、AIやIoTを活用したビジネス展開も推進する。成長を支える経営基盤の継続強化では品質管理の継続強化とサービス品質向上、業務プロセス改革による効率化と社会との協業強化、人財育成強化を推進する。

 経営目標数値には、20年3月期売上高600億円〜800億円(SI・サービス160億円、ヘルスケア140億円、電子コミック300億円、およびM&A200億円)、EBITDA(営業利益+償却費)70億円〜100億円、重点事業(電子コミックとヘルスケア)比率70%、ROE10%以上、配当性向30%を掲げ、M&A戦略投資枠200億円を掲げている。

 電子コミック事業は最新IT技術による機能強化や導線強化による会員数拡大を推進する。ヘルスケア事業は地域包括・介護領域の強化を推進する。

 18年3月には電子書籍事業大手パピレス<3641>の株式を取得(議決権割合9.83%)した。18年5月には、企業の従業員向けストレスチェックのアウトソーシングサービスを行うメディカル・ビー・コネクト(MBC)社のメンタルヘルス対策事業を当社事業に統合する契約を締結した。企業向け総合健康支援サービスに本格参入する。また18年6月には、AI与信エンジン搭載の通信販売事業者向け後払い決済与信サービス「at score」をリリースした。

■19年3月期営業増益・増配予想

 19年3月期の連結業績予想は売上高が18年3月期比9.2%増の500億円、営業利益が11.5%増の65億円、経常利益が9.5%増の65億50百万円、純利益が3.0%減の45億円としている。純利益は固定資産売却益の一巡で微減益予想だが、ヘルスケア事業や電子コミック配信サービスが順調に推移して増収・営業増益予想である。

 セグメント別の計画は、ITサービスの売上高が6.2%増の260億円で営業利益が9.8%増の27億円、ネットビジネスの売上高が12.8%増の240億円で営業利益が13.1%増の38億円としている。

 なお19年3月期の配当予想は18年3月期比2円増配の年間40円(第2四半期末10円、期末30円)としている。予想配当性向は24.3%となる。

■株主優待制度は毎年9月末に実施

 株主優待制度は毎年9月30日現在で1単元(100株)以上保有株主を対象として実施している。連結子会社ドゥマンが運営する食品通信販売サイト「オーガニックサイバーストア」で利用可能なポイント(1ポイントを1円として利用)を保有株数と保有年数に応じて贈呈する。

■株価は上場来高値更新の展開

 株価は17年10月の2935円を突破して上場来高値更新の展開だ。6月29日には3060円まで上伸した。

 6月29日の終値3040円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS164円56銭で算出)は約18倍、今期予想配当利回り(会社予想の年間40円で算出)は約1.3%、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS1032円15銭で算出)は約2.9倍である。時価総額は約876億円である。

 週足チャートで見ると、13週移動平均線が26週移動平均線と52週移動平均線を一気に上抜いて先高観を強めている。自律調整を交えながら上値を試す展開が期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[06月07日更新]

インフォコムは自律調整一巡、19年3月期営業増益・増配予想   
 インフォコム<4348>(JQ)は、ITサービスや電子コミック配信サービスを主力として、IoT領域の事業創出も積極推進している。19年3月期営業増益・増配予想である。株価は5月の年初来高値から一旦反落したが、自律調整一巡して上値を試す展開が期待される。
 
■ITサービス事業とネットビジネス事業を展開
 
 帝人<3401>グループで、ITサービス(医療機関・製薬企業・介護事業者向けヘルスケア事業、一般企業向けSIのエンタープライズ事業、ERPソフト「GRANDIT」や緊急連絡・安全確認サービスなどのサービスビジネス事業)、および一般消費者向けネットビジネス(子会社アムタスの電子コミック配信サービス、eコマース、女性向けや音楽系デジタルコンテンツの提供)を展開している。
 
 18年3月期のセグメント別売上高構成比はITサービス54%、ネットビジネス46%、営業利益構成比(連結調整前)はITサービス42%、ネットビジネス58%である。収益面では、ITサービス事業は年度末にあたる第4四半期の構成比が高い特性がある。
 
■新中期経営計画で成長加速
 
 17年2月策定の新中期経営計画(18年3月期〜20年3月期)では、基本方針を成長の追求と、成長を支える経営基盤の継続強化としている。
 
 成長の追求では電子コミックとヘルスケアを重点事業としてM&Aを積極推進し、AIやIoTを活用したビジネス展開も推進する。成長を支える経営基盤の継続強化では品質管理の継続強化とサービス品質向上、業務プロセス改革による効率化と社会との協業強化、人財育成強化を推進する。
 
 経営目標数値には、20年3月期売上高600億円〜800億円(SI・サービス160億円、ヘルスケア140億円、電子コミック300億円、およびM&A200億円)、EBITDA(営業利益+償却費)70億円〜100億円、重点事業(電子コミックとヘルスケア)比率70%、ROE10%以上、配当性向30%を掲げ、M&A戦略投資枠200億円を掲げている。
 
 電子コミック事業は最新IT技術による機能強化や、導線強化による会員数拡大を推進する。ヘルスケア事業は地域包括・介護領域の強化を推進する。18年3月には電子書籍事業大手パピレス<3641>の株式を取得(議決権割合9.83%)すると発表した。
 
 18年5月には、企業の従業員向けストレスチェックのアウトソーシングサービスを行うメディカル・ビー・コネクト(MBC)社と、同社のメンタルヘルス対策事業を当社事業に統合する契約を締結した。企業向け総合健康支援サービスに本格参入する。
 
 6月4日には、AI与信エンジン搭載の通信販売事業者向け後払い決済与信サービス「at score(アットスコア)」を6月末リリースすると発表した。
 
■19年3月期営業増益・増配予想
 
 19年3月期の連結業績予想は売上高が18年3月期比9.2%増の500億円、営業利益が11.5%増の65億円、経常利益が9.5%増の65億50百万円、純利益が3.0%減の45億円としている。純利益は固定資産売却益の一巡で微減益予想だが、ヘルスケア事業や電子コミック配信サービスが順調に推移して増収・営業増益予想である。
 
 セグメント別の計画は、ITサービスの売上高が6.2%増の260億円で営業利益が9.8%増の27億円、ネットビジネスの売上高が12.8%増の240億円で営業利益が13.1%増の38億円としている。
 
 なお19年3月期の配当予想は18年3月期比2円増配の年間40円(第2四半期末10円、期末30円)としている。予想配当性向は24.3%となる。
 
■株主優待制度は毎年9月末に実施
 
 株主優待制度は毎年9月30日現在で1単元(100株)以上保有株主を対象として実施している。連結子会社ドゥマンが運営する食品通信販売サイト「オーガニックサイバーストア」で利用可能なポイント(1ポイントを1円として利用)を保有株数と保有年数に応じて贈呈する。
 
■株価は自律調整一巡
 
 株価は5月8日の年初来高値2797円から一旦反落したが、大きく下押す動きは見られない。自律調整の範囲だろう。
 
 6月6日の終値2567円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS164円56銭で算出)は約16倍、今期予想配当利回り(会社予想の年間40円で算出)は約1.6%、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS1032円15銭で算出)は約2.5倍である。時価総額は約739億円である。
 
 週足チャートで見ると13週移動平均線が26週移動平均線を上抜くゴールデンクロスが接近している。自律調整一巡して上値を試す展開が期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[5月01日更新]

インフォコムは戻り歩調、18年3月期大幅増益で19年3月期も増収営業増益・増配予想

 インフォコム<4348>(JQ)は、ITサービスや電子コミック配信サービスを主力として、IoT領域の事業創出も積極推進している。18年3月期は大幅増益だった。そして19年3月期も増収営業増益・増配予想である。株価は好業績を評価して戻り歩調だ。

■ITサービス事業とネットビジネス事業を展開

 帝人<3401>グループで、ITサービス(医療機関・製薬企業・介護事業者向けヘルスケア事業、一般企業向けSIのエンタープライズ事業、ERPソフト「GRANDIT」や緊急連絡・安全確認サービスなどのサービスビジネス事業)、および一般消費者向けネットビジネス(子会社アムタスの電子コミック配信サービス、eコマース、女性向けや音楽系デジタルコンテンツの提供)を展開している。

 17年3月期のセグメント別売上高構成比はITサービス54%、ネットビジネス46%、営業利益構成比(連結調整前)はITサービス42%、ネットビジネス58%だった。収益面では、ITサービス事業は年度末にあたる第4四半期の構成比が高い特性がある。

■新中期経営計画で成長加速

 17年2月策定の新中期経営計画(18年3月期〜20年3月期)では、基本方針を成長の追求と、成長を支える経営基盤の継続強化としている。

 成長の追求では電子コミックとヘルスケアを重点事業としてM&Aを積極推進し、AIやIoTを活用したビジネス展開も推進する。成長を支える経営基盤の継続強化では品質管理の継続強化とサービス品質向上、業務プロセス改革による効率化と社会との協業強化、人財育成強化を推進する。

 経営目標数値には、20年3月期売上高600億円〜800億円(SI・サービス160億円、ヘルスケア140億円、電子コミック300億円、およびM&A200億円)、EBITDA(営業利益+償却費)70億円〜100億円、重点事業(電子コミックとヘルスケア)比率70%、ROE10%以上、配当性向30%を掲げ、M&A戦略投資枠200億円を掲げている。

 電子コミック事業は最新IT技術による機能強化や、導線強化による会員数拡大を推進する。ヘルスケア事業は地域包括・介護領域の強化を推進する。18年3月には電子書籍事業大手パピレス<3641>の株式を取得(議決権割合9.83%)すると発表した。

■18年3月期大幅増益、19年3月期も増収営業増益・増配予想

 18年3月期の連結業績は、売上高が17年3月期比9.6%増の457億74百万円、営業利益が22.0%増の58億29百万円、経常利益が23.2%増の59億82百万円、純利益が42.3%増の46億40百万円だった。

 重点分野であるヘルスケア事業の回復、電子コミック配信サービスの伸長などで売上高が過去最高を更新し、増収効果で大幅増益だった。売上総利益率は47.2%で0.2ポイント上昇、販管費比率は34.5%で1.0ポイント低下した。特別利益では固定資産売却益11億38百万円を計上した。

 ITサービスは売上高が9.3%増の244億91百万円、営業利益が23.6%増の24億59百万円だった。ヘルスケア事業が製薬企業向け大型SI案件や病院向け製品を中心に順調だった。ネットビジネスは売上高が10.0%増の212億83百万円、営業利益が20.0%増の33億60百万円だった。電子コミック配信サービスが第2四半期から海賊版サイトの影響を受けたが、独占先行配信などの施策で売上高が過去最高を更新し、業務効率化も寄与した。

 19年3月期の連結業績予想は売上高が18年3月期比9.2%増の500億円、営業利益が11.5%増の65億円、経常利益が9.5%増の65億50百万円、純利益が3.0%減の45億円としている。純利益は固定資産売却益の一巡で微減益予想だが、ヘルスケア事業や電子コミック配信サービスが順調に推移して増収・営業増益予想である。

 セグメント別の計画は、ITサービスの売上高が6.2%増の260億円で営業利益が9.8%増の27億円、ネットビジネスの売上高が12.8%増の240億円で営業利益が13.1%増の38億円としている。

 なお18年3月期の配当は17年3月期比13円増配の年間38円(第2四半期末10円、期末28円=普通配当26円+創業35周年記念配当2円)とした。19年3月期の配当予想は18年3月期比2円増配の年間40円(第2四半期末10円、期末30円)としている。予想配当性向は24.3%となる。

■株主優待制度は毎年9月末に実施

 株主優待制度は毎年9月30日現在で1単元(100株)以上保有株主を対象として実施している。連結子会社ドゥマンが運営する食品通信販売サイト「オーガニックサイバーストア」で利用可能なポイント(1ポイントを1円として利用)を保有株数と保有年数に応じて贈呈する。

■株価は戻り歩調

 株価は3月の直近安値圏1900円台から切り返して戻り歩調だ。4月27日には好業績を評価して2640円まで急伸する場面があった。

 4月27日の終値2531円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS164円56銭で算出)は約15倍、今期予想配当利回り(会社予想の年間40円で算出)は約1.6%、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS1032円15銭で算出)は約2.5倍である。時価総額は約729億円である。

 週足チャートで見ると13週移動平均線に続いて26週移動平均線を突破した。上値を試す展開が期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[4月02日更新]

インフォコムは下値固め完了、18年3月期大幅増収増益予想で19年3月期も収益拡大期待

 インフォコム<4348>(JQ)はITサービスや電子コミック配信サービスを主力としてIoT領域の事業創出も積極推進している。18年3月期大幅増収増益予想である。そして19年3月期も収益拡大が期待される。株価は下値固め完了して出直りの動きを強めている。
 
■ITサービス事業とネットビジネス事業を展開
 
 帝人<3401>グループで、ITサービス(医療機関・製薬企業・介護事業者向けヘルスケア事業、一般企業向けSIのエンタープライズ事業、ERPソフト「GRANDIT」や緊急連絡・安全確認サービスなどのサービスビジネス事業)、および一般消費者向けネットビジネス(子会社アムタスの電子コミック配信サービス、eコマース、女性向けや音楽系デジタルコンテンツの提供)を展開している。
 
 17年3月期のセグメント別売上高構成比はITサービス54%、ネットビジネス46%、営業利益構成比(連結調整前)はITサービス42%、ネットビジネス58%だった。収益面では、ITサービス事業は年度末にあたる第4四半期の構成比が高い特性がある。
 
■新中期経営計画で成長加速
 
 17年2月策定の新中期経営計画(18年3月期〜20年3月期)では、基本方針を「成長の追求」と「成長を支える経営基盤の継続強化」としている。
 
 成長の追求では電子コミックとヘルスケアを重点事業としてM&Aを積極推進し、AIやIoTを活用したビジネス展開も推進する。成長を支える経営基盤の継続強化では品質管理の継続強化とサービス品質向上、業務プロセス改革による効率化と社会との協業強化、人財育成強化を推進する。
 
 経営目標数値には、20年3月期売上高600億円〜800億円(SI・サービス160億円、ヘルスケア140億円、電子コミック300億円、およびM&A200億円)、EBITDA(営業利益+償却費)70億円〜100億円、重点事業(電子コミックとヘルスケア)比率70%、ROE10%以上、配当性向30%を掲げ、M&A戦略投資枠200億円を掲げている。
 
 電子コミック事業は最新IT技術による機能強化や、導線強化による会員数拡大を推進する。ヘルスケア事業は地域包括・介護領域の強化を推進する。
 
 なお3月28日には電子書籍事業大手パピレス<3641>の株式を取得(議決権割合9.83%)すると発表した。
 
■18年3月期大幅増収増益・増配予想
 
 18年3月期連結業績予想(10月26日に利益を増額修正)は、売上高が17年3月期比10.1%増の460億円、営業利益が17.2%増の56億円、経常利益が19.5%増の58億円、純利益が38.0%増の45億円としている。配当予想(10月26日に増額修正)は13円増配の年間38円(第2四半期末10円、期末28円)としている。予想配当性向は23.1%となる。
 
 第3四半期累計は売上高が前年同期比8.1%増の314億18百万円、営業利益が33.6%増の34億02百万円、経常利益が42.1%増の37億02百万円、純利益が98.8%増の33億51百万円だった。
 
 ITサービスのヘルスケア事業、ネットビジネスの電子コミック配信サービスが好調に推移して大幅増益だった。売上総利益率は47.3%で1.2ポイント上昇、販管費比率は36.4%で0.9ポイント低下した。特別利益では固定資産売却益11億38百万円を計上した。
 
 ITサービスは売上高が6.8%増の155億02百万円で営業利益が2.0倍の8億06百万円だった。ヘルスケア事業を中心に企業向けITサービスが好調に推移し、データセンター関連ビジネス撤退による減収分をカバーした。ネットビジネスは売上高が10.4%増の159億16百万円で営業利益が20.5%増の25億89百万円だった。電子コミック配信サービスが好調に推移した。
 
 通期ベースの計画は、ITサービスではヘルスケア事業が好調に推移して、売上高が4.9%増の235億円、そして新規ビジネスへの先行投資負担を吸収して営業利益が5.5%増の21億円としている。ネットビジネスでは電子コミック配信サービスが伸長して売上高が16.3%増の225億円、そして営業利益が25.0%増の35億円(期初計画比3億円増額)としている。電子コミック配信サービスの売上高目標は210億円としている。
 
 通期会社予想に対する第3四半期累計の進捗率は売上高が68.3%、営業利益が60.8%、経常利益が63.8%、純利益が74.5%である。やや低水準の形だが、ITサービスは第4四半期の構成比が高い特性があるためネガティブ要因とはならない。通期ベースでも好業績が期待される。そして19年3月期も収益拡大が期待される。
 
■株主優待制度は毎年9月末に実施
 
 株主優待制度は毎年9月30日現在で1単元(100株)以上保有株主を対象として、連結子会社ドゥマンが運営する食品通信販売サイト「オーガニックサイバーストア」で利用可能なポイント(1ポイントを1円として利用)を保有株数と保有年数に応じて贈呈する。
 
■株価は下値固め完了して出直りの動き
 
 株価は戻り高値圏2600円近辺から反落して水準を切り下げたが、2000円近辺で下値固めが完了して出直りの動きを強めている。
 
 3月30日の終値2210円を指標面で見ると、前期推定連結PER(会社予想の連結EPS164円56銭で算出)は13〜14倍近辺、前期推定配当利回り(会社予想の年間38円で算出)は1.7%近辺、前々期実績連結PBR(前々期実績連結BPS861円50銭で算出)は2.6倍近辺である。時価総額は約636億円である。
 
 週足チャートで見ると2000円近辺が下値支持線の形となった。出直りが期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[3月08日更新]

インフォコムは売られすぎ感、18年3月期大幅増収増益・増配予想

 インフォコム<4348>(JQ)はITサービスや電子コミック配信サービスを主力としてIoT領域の事業創出も積極推進している。18年3月期大幅増収増益予想、そして大幅増配予想である。株価は水準を切り下げたが売られすぎ感を強めている。好業績を見直して反発が期待される。
 
■ITサービス事業とネットビジネス事業を展開
 
 帝人<3401>グループで、ITサービス(医療機関・製薬企業・介護事業者向けヘルスケア事業、一般企業向けSIのエンタープライズ事業、ERPソフト「GRANDIT」や緊急連絡・安全確認サービスなどのサービスビジネス事業)、および一般消費者向けネットビジネス(子会社アムタスの電子コミック配信サービス、eコマース、女性向けや音楽系デジタルコンテンツの提供)を展開している。
 
 17年3月期のセグメント別売上高構成比はITサービス54%、ネットビジネス46%、営業利益構成比(連結調整前)はITサービス42%、ネットビジネス58%だった。収益面では、ITサービス事業は年度末にあたる第4四半期の構成比が高い特性がある。
 
■新中期経営計画で成長加速
 
 17年2月策定の新中期経営計画(18年3月期〜20年3月期)では、基本方針を「成長の追求」と「成長を支える経営基盤の継続強化」としている。
 
 成長の追求では電子コミックとヘルスケアを重点事業としてM&Aを積極推進し、AIやIoTを活用したビジネス展開も推進する。成長を支える経営基盤の継続強化では品質管理の継続強化とサービス品質向上、業務プロセス改革による効率化と社会との協業強化、人財育成強化を推進する。
 
 経営目標数値には、20年3月期売上高600億円〜800億円(SI・サービス160億円、ヘルスケア140億円、電子コミック300億円、およびM&A200億円)、EBITDA(営業利益+償却費)70億円〜100億円、重点事業(電子コミックとヘルスケア)比率70%、ROE10%以上、配当性向30%を掲げ、M&A戦略投資枠200億円を掲げている。
 
 電子コミック事業は最新IT技術による機能強化や、導線強化による会員数拡大を推進する。ヘルスケア事業は地域包括・介護領域の強化を推進する。
 
■18年3月期大幅増収増益・増配予想
 
 18年3月期連結業績予想(10月26日に利益を増額修正)は、売上高が17年3月期比10.1%増の460億円、営業利益が17.2%増の56億円、経常利益が19.5%増の58億円、純利益が38.0%増の45億円としている。配当予想(10月26日に増額修正)は13円増配の年間38円(第2四半期末10円、期末28円)としている。予想配当性向は23.1%となる。
 
 第3四半期累計は売上高が前年同期比8.1%増の314億18百万円、営業利益が33.6%増の34億02百万円、経常利益が42.1%増の37億02百万円、純利益が98.8%増の33億51百万円だった。
 
 ITサービスのヘルスケア事業、ネットビジネスの電子コミック配信サービスが好調に推移して大幅増益だった。売上総利益率は47.3%で1.2ポイント上昇、販管費比率は36.4%で0.9ポイント低下した。特別利益では固定資産売却益11億38百万円を計上した。
 
 ITサービスは売上高が6.8%増の155億02百万円で営業利益が2.0倍の8億06百万円だった。ヘルスケア事業を中心に企業向けITサービスが好調に推移し、データセンター関連ビジネス撤退による減収分をカバーした。ネットビジネスは売上高が10.4%増の159億16百万円で営業利益が20.5%増の25億89百万円だった。電子コミック配信サービスが好調に推移した。
 
 通期ベースの計画は、ITサービスではヘルスケア事業が好調に推移して、売上高が4.9%増の235億円、そして新規ビジネスへの先行投資負担を吸収して営業利益が5.5%増の21億円としている。ネットビジネスでは電子コミック配信サービスが伸長して売上高が16.3%増の225億円、そして営業利益が25.0%増の35億円(期初計画比3億円増額)としている。電子コミック配信サービスの売上高目標は210億円としている。
 
 通期会社予想に対する第3四半期累計の進捗率は売上高が68.3%、営業利益が60.8%、経常利益が63.8%、純利益が74.5%である。やや低水準の形だが、ITサービスは第4四半期の構成比が高い特性があるためネガティブ要因とはならない。通期ベースでも好業績が期待される。
 
■株主優待制度は毎年9月末に実施
 
 株主優待制度は毎年9月30日現在で1単元(100株)以上保有株主を対象として、連結子会社ドゥマンが運営する食品通信販売サイト「オーガニックサイバーストア」で利用可能なポイント(1ポイントを1円として利用)を保有株数と保有年数に応じて贈呈する。
 
■株価は売られすぎ感
 
 株価は戻り高値圏2600円近辺から反落し、地合い悪化も影響して水準を切り下げた。3月5日には1992円まで調整した。ただし売られすぎ感を強めている。
 
 3月7日の終値2051円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS164円56銭で算出)は12〜13倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間38円で算出)は1.9%近辺、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS861円50銭で算出)は2.4倍近辺である。時価総額は約591億円である。
 
 日足チャートで見ると25日移動平均線に対するマイナス乖離率が拡大して売られすぎ感を強めている。好業績を見直して反発が期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[2月13日更新]

インフォコムは売られすぎ感、18年3月期3Q累計大幅増益で通期も大幅増収増益・増配予想

 インフォコム<4348>(JQ)はITサービスや電子コミック配信サービスを主力としてIoT領域の事業創出も積極推進している。18年3月期第3四半期累計は大幅増益だった。通期も大幅増収増益予想、そして大幅増配予想である。株価は戻り高値圏から急反落したが売られすぎ感を強めている。目先的な売りが一巡し、好業績を評価して戻りを試す展開が期待される。
 
■ITサービス事業とネットビジネス事業を展開
 
 帝人<3401>グループで、ITサービス(医療機関・製薬企業・介護事業者向けヘルスケア事業、一般企業向けSIのエンタープライズ事業、ERPソフト「GRANDIT」や緊急連絡・安全確認サービスなどのサービスビジネス事業)、および一般消費者向けネットビジネス(子会社アムタスの電子コミック配信サービス、eコマース、女性向けや音楽系デジタルコンテンツの提供)を展開している。
 
 17年3月期のセグメント別売上高構成比はITサービス54%、ネットビジネス46%、営業利益構成比(連結調整前)はITサービス42%、ネットビジネス58%だった。収益面では、ITサービス事業は年度末にあたる第4四半期の構成比が高い特性がある。
 
■新中期経営計画で成長加速
 
 17年2月策定の新中期経営計画(18年3月期〜20年3月期)では、基本方針を「成長の追求」と「成長を支える経営基盤の継続強化」としている。
 
 成長の追求では電子コミックとヘルスケアを重点事業としてM&Aを積極推進し、AIやIoTを活用したビジネス展開も推進する。成長を支える経営基盤の継続強化では品質管理の継続強化とサービス品質向上、業務プロセス改革による効率化と社会との協業強化、人財育成強化を推進する。
 
 経営目標数値には、20年3月期売上高600億円〜800億円(SI・サービス160億円、ヘルスケア140億円、電子コミック300億円、およびM&A200億円)、EBITDA(営業利益+償却費)70億円〜100億円、重点事業(電子コミックとヘルスケア)比率70%、ROE10%以上、配当性向30%を掲げ、M&A戦略投資枠200億円を掲げている。
 
 電子コミック事業は最新IT技術による機能強化や、導線強化による会員数拡大を推進する。ヘルスケア事業は地域包括・介護領域の強化を推進する。
 
■18年3月期3Q累計は大幅増益
 
 1月30日発表した今期(18年3月期)第3四半期累計の連結業績は、売上高が前年同期比8.1%増の314億18百万円、営業利益が33.6%増の34億02百万円、経常利益が42.1%増の37億02百万円、純利益が98.8%増の33億51百万円だった。
 
 ITサービスのヘルスケア事業、ネットビジネスの電子コミック配信サービスが好調に推移して大幅増益だった。売上総利益率は47.3%で1.2ポイント上昇、販管費比率は36.4%で0.9ポイント低下した。特別利益では固定資産売却益11億38百万円を計上した。
 
 ITサービスは売上高が6.8%増の155億02百万円で営業利益が2.0倍の8億06百万円だった。ヘルスケア事業を中心に企業向けITサービスが好調に推移し、データセンター関連ビジネス撤退による減収分をカバーした。ネットビジネスは売上高が10.4%増の159億16百万円で営業利益が20.5%増の25億89百万円だった。電子コミック配信サービスが好調に推移した。
 
■18年3月期大幅増収増益・増配予想
 
 今期(18年3月期)の連結業績予想(10月26日に利益を増額修正)は、売上高が前期(17年3月期)比10.1%増の460億円、営業利益が17.2%増の56億円、経常利益が19.5%増の58億円、純利益が38.0%増の45億円としている。配当予想(10月26日に増額修正)は13円増配の年間38円(第2四半期末10円、期末28円)としている。予想配当性向は23.1%となる。
 
 ITサービスはヘルスケア事業が好調に推移して、売上高が4.9%増の235億円、新規ビジネスへの先行投資負担を吸収して営業利益が5.5%増の21億円としている。ネットビジネスは電子コミック配信サービスが伸長して売上高が16.3%増の225億円、営業利益が25.0%増の35億円(期初計画比3億円増額)としている。電子コミック配信サービスの売上高目標は210億円としている。
 
 通期会社予想に対する第3四半期累計の進捗率は売上高が68.3%、営業利益が60.8%、経常利益が63.8%、純利益が74.5%である。やや低水準の形だが、ITサービスは第4四半期の構成比が高い特性があるためネガティブ要因とはならない。通期ベースでも好業績が期待される。
 
■株主優待制度は毎年9月末に実施
 
 株主優待制度は毎年9月30日現在で1単元(100株)以上保有株主を対象として、連結子会社ドゥマンが運営する食品通信販売サイト「オーガニックサイバーストア」で利用可能なポイント(1ポイントを1円として利用)を保有株数と保有年数に応じて贈呈する。
 
■株価は売られすぎ感
 
 株価は戻り高値圏の2600円近辺から急反落し、地合い悪化も影響して2月6日の直近安値2090円まで調整した。ただし売られすぎ感を強めている。
 
 2月9日の終値2212円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS164円56銭で算出)は13〜14倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間38円で算出)は1.7%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS861円50銭で算出)は2.6倍近辺である。時価総額は約637億円である。
 
 日足チャートで見ると25日移動平均線に対するマイナス乖離率が10%を超えて売られすぎ感を強めている。目先的な売りが一巡し、好業績を評価して戻りを試す展開が期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[01月04日更新]

インフォコムは調整一巡して戻り歩調、18年3月期大幅増収増益・増配予想

 インフォコム<4348>(JQ)はITサービスや電子コミック配信サービスを主力としてIoT領域の事業創出も積極推進している。18年3月期大幅増収増益、そして大幅増配予想である。株価は調整一巡して戻り歩調だ。好業績を評価して17年10月の上場来高値を試す展開が期待される。
 
■ITサービス事業とネットビジネス事業を展開
 
 帝人<3401>グループで、ITサービス(医療機関・製薬企業・介護事業者向けヘルスケア事業、一般企業向けSIのエンタープライズ事業、ERPソフト「GRANDIT」や緊急連絡・安全確認サービスなどのサービスビジネス事業)、および一般消費者向けネットビジネス(子会社アムタスの電子コミック配信サービス、eコマース、女性向けや音楽系デジタルコンテンツの提供)を展開している。
 
 17年3月期のセグメント別売上高構成比はITサービス54%、ネットビジネス46%、営業利益構成比(連結調整前)はITサービス42%、ネットビジネス58%だった。収益面では、ITサービス事業は年度末にあたる第4四半期(1月〜3月)の構成比が高い特性がある。
 
■新中期経営計画で成長加速
 
 17年2月策定の新中期経営計画(18年3月期〜20年3月期)では、基本方針を「成長の追求」と「成長を支える経営基盤の継続強化」としている。
 
 成長の追求では電子コミックとヘルスケアを重点事業としてM&Aを積極推進し、AIやIoTを活用したビジネス展開も推進する。成長を支える経営基盤の継続強化では品質管理の継続強化とサービス品質向上、業務プロセス改革による効率化と社会との協業強化、人財育成強化を推進する。
 
 経営目標数値には、20年3月期売上高600億円〜800億円(SI・サービス160億円、ヘルスケア140億円、電子コミック300億円、およびM&A200億円)、EBITDA(営業利益+償却費)70億円〜100億円、重点事業(電子コミックとヘルスケア)比率70%、ROE10%以上、配当性向30%を掲げ、M&A戦略投資枠200億円を掲げている。
 
 電子コミック事業は最新IT技術による機能強化や、導線強化による会員数拡大を推進する。ヘルスケア事業は地域包括・介護領域の強化を推進する。
 
■18年3月期大幅増収増益・増配予想
 
 今期(18年3月期)の連結業績予想(10月26日に利益を増額修正)は、売上高が前期(17年3月期)比10.1%増の460億円、営業利益が17.2%増の56億円、経常利益が19.5%増の58億円、純利益が38.0%増の45億円としている。配当予想(10月26日に増額修正)は13円増配の年間38円(第2四半期末10円、期末28円)としている。予想配当性向は23.1%となる。
 
 ITサービスはヘルスケア事業が好調に推移して、売上高が4.9%増の235億円、新規ビジネスへの先行投資負担を吸収して営業利益が5.5%増の21億円としている。ネットビジネスは電子コミック配信サービスが伸長して売上高が16.3%増の225億円、営業利益が25.0%増の35億円(期初計画比3億円増額)としている。電子コミック配信サービスの売上高目標は210億円としている。
 
 第2四半期累計は売上高が前年同期比9.7%増の212億03百万円、営業利益が46.9%増の23億65百万円、経常利益が62.3%増の26億34百万円、純利益が2.5倍の25億74百万円だった。
 
 ITサービスのヘルシケア事業、ネットビジネスの電子コミック配信サービスが好調に推移し、計画超の大幅増益だった。売上総利益率は47.5%で0.9ポイント上昇、販管費比率は36.3%で2.0ポイント低下した。経常利益と純利益はデータセンター売却が最小限の費用で完了したことも寄与した。特別利益では固定資産売却益11億38百万円を計上した。
 
 ITサービスは売上高が7.3%増の105億53百万円で営業利益が73.0%増の6億30百万円だった。ヘルスケア事業が好調に推移し、データセンター関連ビジネスの減収をカバーした。ネットビジネスは売上高が12.1%増の106億49百万円で営業利益が38.9%増の17億29百万円だった。電子コミック配信サービスが好調に推移した。
 
 通期会社予想に対する第2四半期累計の進捗率は、売上高が46.1%、営業利益が42.2%、経常利益が45.4%、純利益が57.2%である。ITサービスは第4四半期の構成比が高い特性があり、通期ベースでも好業績が期待される。
 
■株主優待制度は毎年9月末に実施
 
 株主優待制度は毎年9月30日現在で1単元(100株)以上保有株主を対象として、連結子会社ドゥマンが運営する食品通信販売サイト「オーガニックサイバーストア」で利用可能なポイント(1ポイントを1円として利用)を保有株数と保有年数に応じて贈呈する。
 
■株価は調整一巡して戻り歩調
 
 株価は直近安値圏の2500円近辺から切り返して戻り歩調だ。12月29日には2762円まで上伸した。調整一巡したようだ。
 
 12月29日の終値2742円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想連結EPS164円56銭で算出)は16〜17倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間38円で算出)は1.4%近辺、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS861円50銭で算出)は3.2倍近辺である。時価総額は約790億円である。
 
 週足チャートで見ると26週移動平均線近辺から切り返し、13週移動平均線を回復して先高感を強めている。好業績を評価して17年10月の上場来高値2935円を試す展開が期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[12月11日更新]

インフォコムは調整一巡感、18年3月期は大幅増収増益・増配予想
 
 インフォコム<4348>(JQ)はITサービスや電子コミック配信サービスを主力としてIoT領域の事業創出も積極推進している。18年3月期は増額修正して大幅増収増益、そして大幅増配予想である。株価は上場来高値圏から反落したが調整一巡感を強めている。好業績を評価して上値を試す展開が期待される。
 
■ITサービス事業とネットビジネス事業を展開
 
 帝人<3401>グループで、ITサービス(医療機関・製薬企業・介護事業者向けヘルスケア事業、一般企業向けSIのエンタープライズ事業、ERPソフト「GRANDIT」や緊急連絡・安全確認サービスなどのサービスビジネス事業)、および一般消費者向けネットビジネス(子会社アムタスの電子コミック配信サービス、eコマース、女性向けや音楽系デジタルコンテンツの提供)を展開している。
 
 17年3月期のセグメント別売上高構成比はITサービス54%、ネットビジネス46%、営業利益構成比(連結調整前)はITサービス42%、ネットビジネス58%だった。収益面では、ITサービス事業は年度末にあたる第4四半期(1月〜3月)の構成比が高い特性がある。
 
■新中期経営計画で成長加速
 
 17年2月策定の新中期経営計画(18年3月期〜20年3月期)では、基本方針を「成長の追求」と「成長を支える経営基盤の継続強化」としている。
 
 成長の追求では電子コミックとヘルスケアを重点事業としてM&Aを積極推進し、AIやIoTを活用したビジネス展開も推進する。成長を支える経営基盤の継続強化では品質管理の継続強化とサービス品質向上、業務プロセス改革による効率化と社会との協業強化、人財育成強化を推進する。
 
 経営目標数値には、20年3月期売上高600億円〜800億円(SI・サービス160億円、ヘルスケア140億円、電子コミック300億円、およびM&A200億円)、EBITDA(営業利益+償却費)70億円〜100億円、重点事業(電子コミックとヘルスケア)比率70%、ROE10%以上、配当性向30%を掲げ、M&A戦略投資枠200億円を掲げている。
 
 電子コミック事業は最新IT技術による機能強化や、導線強化による会員数拡大を推進する。ヘルスケア事業は地域包括・介護領域の強化を推進する。
 
■18年3月期は増額修正して大幅増収増益・増配予想
 
 今期(18年3月期)の連結業績予想(10月26日に利益を増額修正)は、売上高が前期(17年3月期)比10.1%増の460億円、営業利益が17.2%増の56億円、経常利益が19.5%増の58億円、純利益が38.0%増の45億円としている。配当予想(10月26日に増額修正)は13円増配の年間38円(第2四半期末10円、期末28円)としている。予想配当性向は23.1%となる。
 
 ITサービスはヘルスケア事業が好調に推移して、売上高が4.9%増の235億円、新規ビジネスへの先行投資負担を吸収して営業利益が5.5%増の21億円としている。ネットビジネスは電子コミック配信サービスが伸長して売上高が16.3%増の225億円、営業利益が25.0%増の35億円(期初計画比3億円増額)としている。電子コミック配信サービスの売上高目標は210億円としている。
 
 第2四半期累計は売上高が前年同期比9.7%増の212億03百万円、営業利益が46.9%増の23億65百万円、経常利益が62.3%増の26億34百万円、純利益が2.5倍の25億74百万円だった。
 
 ITサービスのヘルシケア事業、ネットビジネスの電子コミック配信サービスが好調に推移し、計画超の大幅増益だった。売上総利益率は47.5%で0.9ポイント上昇、販管費比率は36.3%で2.0ポイント低下した。経常利益と純利益はデータセンター売却が最小限の費用で完了したことも寄与した。特別利益では固定資産売却益11億38百万円を計上した。
 
 ITサービスは売上高が7.3%増の105億53百万円で、営業利益(連結調整前)が73.0%増の6億30百万円だった。ヘルスケア事業が好調に推移し、データセンター関連ビジネスの減収をカバーした。ネットビジネスは売上高が12.1%増の106億49百万円で、営業利益が38.9%増の17億29百万円だった。電子コミック配信サービスが好調に推移した。
 
 通期会社予想に対する第2四半期累計の進捗率は、売上高が46.1%、営業利益が42.2%、経常利益が45.4%、純利益が57.2%である。ITサービスは第4四半期の構成比が高い特性があり、通期ベースでも好業績が期待される。
 
■株主優待制度は毎年9月末に実施
 
 株主優待制度は毎年9月30日現在で1単元(100株)以上保有株主を対象として、連結子会社ドゥマンが運営する食品通信販売サイト「オーガニックサイバーストア」で利用可能なポイント(1ポイントを1円として利用)を保有株数と保有年数に応じて贈呈する。
 
■株価は調整一巡感
 
 株価は10月の上場来高値2935円から利益確定売りで反落したが、大きく下押すことなく、2500円〜2700円近辺で推移して調整一巡感を強めている。
 
 12月7日の終値2561円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想連結EPS164円56銭で算出)は15〜16倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間38円で算出)は1.5%近辺、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS861円50銭で算出)は3.0倍近辺である。時価総額は約738億円である。
 
 週足チャートで見ると26週移動平均線近辺で下げ渋る形だ。好業績を評価して上値を試す展開が期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[11月08日更新]

インフォコムは高値圏で堅調、18年3月期2Q累計が計画超で通期利益・配当予想を増額修正 
 インフォコム<4348>(JQ)はITサービスや電子コミック配信サービスを主力としてIoT領域の事業創出も積極推進している。18年3月期第2四半期累計が計画超の大幅増益となり、通期の利益・配当予想を増額修正した。株価は上場来高値圏で堅調だ。好業績を評価して上値を試す展開が期待される。
 
■ITサービス事業とネットビジネス事業を展開
 
 帝人<3401>グループで、ITサービス(医療機関・製薬企業・介護事業者向けヘルスケア事業、一般企業向けSIのエンタープライズ事業、ERPソフト「GRANDIT」や緊急連絡・安全確認サービスなどのサービスビジネス事業)、および一般消費者向けネットビジネス(子会社アムタスの電子コミック配信サービス、eコマース、女性向けや音楽系デジタルコンテンツの提供)を展開している。
 
 17年3月期のセグメント別売上高構成比はITサービス54%、ネットビジネス46%、営業利益構成比(連結調整前)はITサービス42%、ネットビジネス58%だった。収益面では、ITサービス事業は年度末にあたる第4四半期(1月〜3月)の構成比が高い特性がある。
 
■新中期経営計画で成長加速
 
 17年2月策定の新中期経営計画(18年3月期〜20年3月期)では、基本方針を「成長の追求」と「成長を支える経営基盤の継続強化」としている。
 
 成長の追求では電子コミックとヘルスケアを重点事業としてM&Aを積極推進し、AIやIoTを活用したビジネス展開も推進する。成長を支える経営基盤の継続強化では品質管理の継続強化とサービス品質向上、業務プロセス改革による効率化と社会との協業強化、人財育成強化を推進する。
 
 経営目標数値には、20年3月期売上高600億円〜800億円(SI・サービス160億円、ヘルスケア140億円、電子コミック300億円、およびM&A200億円)、EBITDA(営業利益+償却費)70億円〜100億円、重点事業(電子コミックとヘルスケア)比率70%、ROE10%以上、配当性向30%を掲げ、M&A戦略投資枠200億円を掲げている。
 
 電子コミック事業は最新IT技術による機能強化や、導線強化による会員数拡大を推進する。ヘルスケア事業は地域包括・介護領域の強化を推進する。
 
■18年3月期2Q累計は計画超の大幅増益
 
 10月26日発表した今期(18年3月期)第2四半期累計(4〜9月)の連結業績(10月19日に増額修正)は、売上高が前年同期比9.7%増の212億03百万円、営業利益が46.9%増の23億65百万円、経常利益が62.3%増の26億34百万円、純利益が2.5倍の25億74百万円だった。
 
 ITサービスのヘルシケア事業、ネットビジネスの電子コミック配信サービスが好調に推移し、増収効果や効率化で計画超の大幅増益だった。売上総利益は11.7%増加し、売上総利益率は47.5%で0.9ポイント上昇した。販管費は4.0%増加したが、販管費比率は36.3%で2.0ポイント低下した。経常利益と純利益はデータセンター売却が最小限の費用で完了したことも寄与した。特別利益では固定資産売却益11億38百万円を計上した。
 
 ITサービスは売上高が7.3%増の105億53百万円で、営業利益(連結調整前)が73.0%増の6億30百万円だった。ヘルスケア事業が好調に推移し、データセンター関連ビジネスの減収をカバーした。ネットビジネスは売上高が12.1%増の106億49百万円で、営業利益が38.9%増の17億29百万円だった。電子コミック配信サービスが好調に推移した。
 
■18年3月期利益・配当予想を増額修正
 
 今期(18年3月期)の利益予想および配当予想を10月26日に増額修正した。連結業績予想は、売上高を据え置いて前期(17年3月期)比10.1%増の460億円、営業利益を3億円増額して%増の56億円、経常利益を5億円増額して%増の58億円、純利益を5億円増額して%増の45億円とした。配当予想は期末3円増額して年間38円(第2四半期末10円、期末28円)とした。前期比では13円増配となる。予想配当性向は23.1%となる。
 
 ITサービスはヘルスケア事業が好調に推移して、売上高が4.9%増の235億円、新規ビジネスへの先行投資負担を吸収して営業利益が5.5%増の21億円としている。ネットビジネスは電子コミック配信サービスが伸長して売上高が16.3%増の225億円、営業利益が25.0%増の35億円(期初計画比3億円増額)としている。電子コミック配信サービスの売上高目標は210億円としている。
 
 修正後の通期予想に対する第2四半期累計の進捗率は、売上高が46.1%、営業利益が42.2%、経常利益が45.4%、純利益が57.2%である。ITサービスは第4四半期の構成比が高い特性があり、通期ベースでも好業績が期待される。
 
■株主優待制度は毎年9月末に実施
 
 株主優待制度は毎年9月30日現在で1単元(100株)以上保有株主を対象として、連結子会社ドゥマンが運営する食品通信販売サイト「オーガニックサイバーストア」で利用可能なポイント(1ポイントを1円として利用)を保有株数と保有年数に応じて贈呈する。
 
■株価は高値圏で堅調、好業績評価して上値試す
 
 株価は上場来高値圏で堅調に推移している。10月31日には2935円まで上伸した。好業績を評価する流れに変化はないようだ。
 
 11月7日の終値2778円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想連結EPS164円56銭で算出)は16〜17倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間38円で算出)は1.4%近辺、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS861円50銭で算出)は3.2倍近辺である。時価総額は約800億円である。
 
 週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインの形だ。好業績を評価して上値を試す展開が期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[10月10日更新]

インフォコムは上場来高値圏で堅調、18年3月期増収増益・連続増配予想  インフォコム<4348>(JQ)はITサービスや電子コミック配信サービスを主力としてIoT領域の事業創出も積極推進している。18年3月期増収増益・連続増配予想である。株価は上場来高値圏で堅調だ。好業績を評価して上値を試す展開が期待される。なお10月26日に第2四半期決算発表を予定している。
 
■ITサービス事業とネットビジネス事業を展開
 
 帝人<3401>グループで、ITサービス(医療機関・製薬企業・介護事業者向けヘルスケア事業、一般企業向けSIのエンタープライズ事業、ERPソフト「GRANDIT」や緊急連絡・安全確認サービスなどのサービスビジネス事業)、および一般消費者向けネットビジネス(子会社アムタスの電子コミック配信サービス、eコマース、女性向けや音楽系デジタルコンテンツの提供)を展開している。
 
 17年3月期のセグメント別売上高構成比はITサービス54%、ネットビジネス46%、営業利益構成比(連結調整前)はITサービス42%、ネットビジネス58%だった。収益面では、ITサービス事業は年度末にあたる第4四半期(1月〜3月)の構成比が高い特性がある。
 
■新中期経営計画で成長加速
 
 17年2月策定の新中期経営計画(18年3月期〜20年3月期)では、基本方針を「成長の追求」と「成長を支える経営基盤の継続強化」としている。
 
 成長の追求では電子コミックとヘルスケアを重点事業としてM&Aを積極推進し、AIやIoTを活用したビジネス展開も推進する。成長を支える経営基盤の継続強化では品質管理の継続強化とサービス品質向上、業務プロセス改革による効率化と社会との協業強化、人財育成強化を推進する。
 
 経営目標数値には20年3月期売上高600億円〜800億円、EBITDA(営業利益+償却費)70億円〜100億円、重点事業(電子コミックとヘルスケア)比率70%、ROE10%以上、配当性向30%を掲げ、M&A戦略投資枠200億円を掲げている。
 
 電子コミック事業では最新IT技術による機能強化や、導線強化による会員数拡大を推進する。ヘルスケア事業では地域包括・介護領域への注力で売上高140億円規模への拡大を目指す。
 
■18年3月期増収増益・連続増配予想
 
 今期(18年3月期)の連結業績予想(4月27日公表)は売上高が前期(17年3月期)比10.1%増の460億円、営業利益が11.0%増の53億円、経常利益が9.2%増の53億円、純利益が22.7%増の40億円としている。
 
 EBITDAは11.3%増の65億円としている。純利益にはデータセンター売却による特別利益計上(約9億円)を見込んでいる。配当予想は同10円増配の年間35円(第2四半期末10円、期末25円)で予想配当性向は23.9%となる。
 
 ITサービスの計画は、ヘルスケア事業が回復して売上高が4.9%増の235億円、新規ビジネスへの先行投資負担を吸収して営業利益が5.5%増の21億円としている。ネットビジネスは電子コミック配信サービスが伸長して売上高が16.3%増の225億円、営業利益が14.3%増の32億円としている。電子コミック配信サービスの売上高目標は210億円としている。
 
 第1四半期(4〜6月)は売上高が前年同期比11.7%増収、営業利益が4.0倍増益、経常利益が4.1倍増益、純利益が7.8倍増益だった。ITサービス、ネットビジネスとも好調に推移し、増収効果で大幅増益だった。電子コミック配信サービス売上高は16.9%増の48.6億円で過去最高となった。特別損失では子会社株式売却損が一巡した。
 
 通期会社予想に対する第1四半期の進捗率は低水準の形だが、ITサービスは第4四半期の構成比が高い特性があるため通期ベースでも好業績が期待される。
 
■株主優待制度は毎年9月末に実施
 
 株主優待制度は毎年9月30日現在で1単元(100株)以上保有株主を対象として、連結子会社ドゥマンが運営する食品通信販売サイト「オーガニックサイバーストア」で利用可能なポイント(1ポイントを1円として利用)を保有株数と保有年数に応じて贈呈する。
 
■株価は好業績評価して上値試す
 
 株価は10月3日に上場来高値2872円まで上伸した。その後も高値圏で堅調に推移している。
 
 10月6日の終値2780円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想連結EPS146円29銭で算出)は19倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間35円で算出)は1.3%近辺、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS861円50銭で算出)は3.2倍近辺である。時価総額は約801億円である。
 
 週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインの形だ。好業績を評価して上値を試す展開が期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[09月13日更新]

インフォコムは好業績評価して上値試す、18年3月期増収増益・連続増配予想       
  インフォコム<4348>(JQ)はITサービスや電子コミック配信サービスを主力としてIoT領域の事業創出も積極推進している。18年3月期増収増益・連続増配予想である。株価は上場来高値圏だ。好業績を評価して上値を試す展開が期待される。
 
■ITサービス事業とネットビジネス事業を展開
 
 帝人<3401>グループで、ITサービス(医療機関・製薬企業・介護事業者向けヘルスケア事業、一般企業向けSIのエンタープライズ事業、ERPソフト「GRANDIT」や緊急連絡・安全確認サービスなどのサービスビジネス事業)、および一般消費者向けネットビジネス(子会社アムタスの電子コミック配信サービス、eコマース、女性向けや音楽系デジタルコンテンツの提供)を展開している。
 
 17年3月期のセグメント別売上高構成比はITサービス54%、ネットビジネス46%、営業利益構成比(連結調整前)はITサービス42%、ネットビジネス58%だった。収益面では、ITサービス事業は年度末にあたる第4四半期(1月〜3月)の構成比が高い特性がある。
 
■新中期経営計画で成長加速
 
 17年2月策定の新中期経営計画(18年3月期〜20年3月期)では、基本方針を「成長の追求」と「成長を支える経営基盤の継続強化」としている。
 
 成長の追求では電子コミックとヘルスケアを重点事業としてM&Aを積極推進し、AIやIoTを活用したビジネス展開も推進する。成長を支える経営基盤の継続強化では品質管理の継続強化とサービス品質向上、業務プロセス改革による効率化と社会との協業強化、人財育成強化を推進する。
 
 経営目標数値には20年3月期売上高600億円〜800億円、EBITDA(営業利益+償却費)70億円〜100億円、重点事業(電子コミックとヘルスケア)比率70%、ROE10%以上、配当性向30%を掲げ、M&A戦略投資枠200億円を設定した。
 
 電子コミック事業では最新IT技術による機能強化や、導線強化による会員数拡大を推進する。ヘルスケア事業では地域包括・介護領域への注力で売上高140億円規模への拡大を目指す。
 
■18年3月期増収増益・連続増配予想
 
 今期(18年3月期)の連結業績予想(4月27日公表)は売上高が前期(17年3月期)比10.1%増の460億円、営業利益が11.0%増の53億円、経常利益が9.2%増の53億円、純利益が22.7%増の40億円としている。
 
 EBITDAは11.3%増の65億円としている。純利益にはデータセンター売却による特別利益計上(約9億円)を見込んでいる。配当予想は同10円増配の年間35円(第2四半期末10円、期末25円)で予想配当性向は23.9%となる。
 
 ITサービスの計画は、ヘルスケア事業が回復して売上高が4.9%増の235億円、新規ビジネスへの先行投資負担を吸収して営業利益が5.5%増の21億円としている。ネットビジネスは電子コミック配信サービスが伸長して売上高が16.3%増の225億円、営業利益が14.3%増の32億円としている。電子コミック配信サービスの売上高目標は210億円としている。
 
 第1四半期(4〜6月)は売上高が前年同期比11.7%増収、営業利益が4.0倍増益、経常利益が4.1倍増益、純利益が7.8倍増益だった。ITサービス、ネットビジネスとも好調に推移し、増収効果で大幅増益だった。電子コミック配信サービス売上高は16.9%増の48.6億円で過去最高となった。特別損失では子会社株式売却損が一巡した。
 
 通期会社予想に対する第1四半期の進捗率は低水準の形だが、ITサービスは第4四半期の構成比が高い特性があるためネガティブ要因とはならない。通期ベースでも好業績が期待される。
 
■株主優待制度は毎年9月末に実施
 
 株主優待制度は毎年9月30日現在で1単元(100株)以上保有株主を対象として、連結子会社ドゥマンが運営する食品通信販売サイト「オーガニックサイバーストア」で利用可能なポイント(1ポイントを1円として利用)を保有株数と保有年数に応じて贈呈する。
 
■株価は好業績評価して上値試す
 
 株価は9月1日に上場来高値2864円まで上伸した。その後は地合い悪化の影響を受ける場面があったが、自律調整の範囲だろう。
 
 9月12日の終値2614円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想連結EPS146円29銭で算出)は17〜18倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間35円で算出)は1.3%近辺、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS861円50銭で算出)は3.0倍近辺である。時価総額は約753億円である。
 
 週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインとなって上昇トレンドである。好業績を評価して上値を試す展開が期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)

[08月14日更新]

インフォコムは上場来高値圏、18年3月期1Q大幅増益で通期も増収増益・連続増配予想

インフォコム<4348>(JQ)はITサービスや電子書籍配信サービスを主力としてIoT領域の事業創出も積極推進している。18年3月期第1四半期は大幅増益だった。通期も増収増益・連続増配予想である。株価は上場来高値圏だ。好業績を評価して上値を試す展開が期待される。
 
■ITサービス事業とネットビジネス事業を展開
 
帝人<3401>グループで、ITサービス(一般企業向けSIのエンタープライズ事業、ERPソフト「GRANDIT」や緊急連絡・安全確認サービスなどのサービスビジネス事業、医療機関・製薬企業向けヘルスケア事業、)、および一般消費者向けネットビジネス(子会社アムタスの電子書籍配信サービス、eコマース、女性向けや音楽系デジタルコンテンツの提供)を展開している。
 
17年3月期のセグメント別売上高構成比はITサービス54%、ネットビジネス46%、営業利益構成比(連結調整前)はITサービス42%、ネットビジネス58%だった。収益面では、ITサービス事業は年度末にあたる第4四半期(1月〜3月)の構成比が高い特性がある。
 
中期成長に向けて戦略的M&A・アライアンスも積極推進している。また新規事業の発掘を目的として米国シリコンバレーにインフォコムファンドを設立し、投資実績は30社超となっている。
 
■GRANDITはクラウド対応、ヘルスケアは地域包括ケア対応を強化
 
ITサービスのサービスビジネス事業では、GRANDIT導入企業数が900社を超えている。また緊急連絡・安全確認サービス「エマージェンシーコール」の導入企業数が1000社を超えている。15年9月には企業・団体向けMVNO(仮想移動体サービス事業者)サービスを開始した。
 
GRANDITはコンソーシアム方式により、業界を代表するSI企業のノウハウを集大成した完全Web−ERPソフトである。開発・販売を推進するGRANDITコンソーシアムはプライムパートナー14社、ビジネスパートナーを加えると58社で構成され、中期成長に向けてクラウド対応も強化している。
 
16年12月クラウド型ID管理サービス「OneLogin」の積極的な販売を目的としてTISインテックグループのTISと販売代理店契約を締結した。17年4月には働き方改革第1弾としてGRANDITユーザー向けにスマホで簡単入力できる経費精算クラウドサービス「G−tan経費精算」を開始した。
 
ヘルスケア事業では帝人との連携も強化しながら、厚生労働省「地域包括ケア」に対応した医療ITからヘルスケアサービスへの展開を強化している。15年11月ソラスト<6197>とヘルスケア事業分野において業務・資本提携、リゾートソリューション<5261>とメンタルヘルスケア事業で協業開始、17年2月介護業務の負担軽減や効率化を実現するIoTシステムの実用化を進めるZ−Worksと資本業務提携した。
 
17年5月にはドローンを活用した血液検体搬送の共同事業に参画すると発表している。総務省の戦略的情報通信研究開発推進事業(SCOPE)の地域ICT振興型研究開発枠に採択された。
 
7月19日には東京大学大学院医学系研究科精神保健学分野の川上憲人教授との産学共同研究を進め、個人向けセルフケアに有効なテイラードストレスマネジメントサービスの基盤となるシステムの開発を発表した。同システムを搭載した日本初のテイラードストレスマネジメントサービスを17年9月から提供開始する。
 
■ネットビジネスは主力の電子書籍配信「めちゃコミック」が伸長
 
ネットビジネスの電子書籍配信サービスでは、06年11月開始のスマートフォン・フィーチャーフォン向け電子書籍配信サービス「めちゃコミック」が国内トップクラスの地位を強固にし、月間サイト来訪ユニークユーザー数は約800万人に達している。13年11月開始のマルチデバイス対応電子書籍配信サービス「ekubostore(エクボストア)」も拡大基調である。
 
電子書籍配信サービス分野はコンテンツ拡充と海外展開による事業拡大を推進している。15年9月には、中国およびアジア地域でのアニメ・マンガ版権の保護や産業の良質な発展の促進を目的として、アムタス、少年画報社、業務提携先の中国・ユーラボ社、および中国通信事業者のアニメ・マンガ関連部門、中国政府機関などと共同でアジア版権保護連盟を設立している。中国政府機関も参画することで版権侵害行為の取り締まりから法的手続きまで行うことができ、出版・版権元および運用企業の利益と権利を守ることが可能になる。
 
■IoT領域の事業創出を積極推進
 
IoT領域の事業創出も積極推進している。15年12月米EverySense社(14年7月IoTおよびM2M領域における共同開発を目的として当社、光電製作所、コーデンテクノインフォの3社共同で設立)が世界初のIoTデータ交換取引所を日本に開設した。また米Afero社と事業提携した。
 
16年4月一般社団法人インターネット協会のIoT推進委員会IoT実証実験ワーキンググループが推進するIoTソリューションの有効性実証実験に参画し、当社を含む7社でオフィス内環境モニタリング実証実験をスタートした。16年7月米EverySense社がIoTを通じて取得した測定データを提供する「情報仲介システム」の中核的な仕組みに関する日本国内の特許を取得した。16年10月農作物を栽培する土壌環境の状態表示を行うアプリケーション「SOIL MANAGER(ソイル マネジャー)」を開発した。
 
■新中期経営計画で成長加速
 
17年2月には新中期経営計画(18年3月期〜20年3月期)を策定し、基本方針を「成長の追求」と「成長を支える経営基盤の継続強化」としている。
 
成長の追求では電子コミックとヘルスケアを重点事業としてM&Aを積極推進し、AIやIoTを活用したビジネス展開も推進する。成長を支える経営基盤の継続強化では品質管理の継続強化とサービス品質向上、業務プロセス改革による効率化と社会との協業強化、人財育成強化を推進する。
 
経営目標数値には20年3月期売上高600億円〜800億円、EBITDA(営業利益+償却費)70億円〜100億円、重点事業(電子コミックとヘルスケア)比率70%、ROE10%以上、配当性向30%を掲げた。M&A戦略投資枠200億円を設定した。
 
電子コミック事業では最新IT技術による機能強化や、導線強化による会員数拡大を推進する。ヘルスケア事業では地域包括・介護領域への注力で売上高140億円規模への拡大を目指す。
 
■18年3月期1Qは大幅増益
 
今期(18年3月期)第1四半期(4月〜6月)の連結業績は売上高が前年同期比11.7%増の99億49百万円、営業利益が4.0倍の6億51百万円、経常利益が4.1倍の6億77百万円、純利益が7.8倍の4億30百万円だった。
 
ITサービス、ネットビジネスとも好調に推移した。増収効果で大幅増益だった。売上総利益は16.1%増加し、売上総利益率は45.8%で1.7ポイント上昇した。販管費は3.8%増加したが、販管費比率は39.3%で3.0ポイント低下した。特別損失では子会社株式売却損2億73百万円が一巡した。
 
ITサービスは売上高が8.7%増の47億07百万円で営業利益(連結調整前)が1億43百万円の赤字(前年同期は3億36百万円の赤字)だった。データセンター関連ビジネス撤退などの影響を吸収して2桁増収となり営業赤字が縮小した。ネットビジネスは売上高が14.6%増の52億42百万円で営業利益が59.0%増の7億93百万円だった。電子書籍配信サービスの売上高は16.9%増の48.6億円で過去最高となった。
 
■18年3月期通期も増収増益・連続増配予想
 
今期(18年3月期)の連結業績予想(4月27日公表)は売上高が前期(17年3月期)比10.1%増の460億円、営業利益が11.0%増の53億円、経常利益が9.2%増の53億円、純利益が22.7%増の40億円としている。
 
EBITDAは11.3%増の65億円としている。純利益にはデータセンター売却による特別利益計上(約9億円)を見込んでいる。配当予想は同10円増配の年間35円(第2四半期末10円、期末25円)で予想配当性向は23.9%となる。
 
ITサービスはヘルスケア事業が回復して売上高が4.9%増の235億円、新規ビジネスへの先行投資負担を吸収して営業利益が5.5%増の21億円としている。ネットビジネスは電子書籍配信サービスが伸長して売上高が16.3%増の225億円、営業利益が14.3%増の32億円としている。電子書籍配信サービスの売上高目標は210億円としている。

通期会社予想に対する第1四半期の進捗率は低水準の形だが、ITサービスは第4四半期の構成比が高い特性があるためネガティブ要因とはならない。通期ベースでも好業績が期待される。
 
なお新横浜DC(17年9月29日物件引渡・譲渡代金決済予定)によるサービス提供終了によって、運用コスト低減、固定資産である建物・設備劣化に対する改修・新規投資の抑制など、データセンターのコモデティ化による売上減少回避なども含めて、10年間で約40億円の費用削減効果が得られる見込みとしている。
 
■株主優待制度は毎年9月末に実施
 
株主優待制度は毎年9月30日現在で1単元(100株)以上保有株主を対象として、連結子会社ドゥマンが運営する食品通信販売サイト「オーガニックサイバーストア」で利用可能なポイント(1ポイントを1円として利用)を保有株数と保有年数に応じて贈呈する。
 
■株価は上場来高値圏、好業績評価して上値試す
 
株価は8月1日に上場来高値2754円まで上伸した。その後も上場来高値圏で堅調に推移している。
 
8月10日の終値2548円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想連結EPS146円29銭で算出)は17〜18倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間35円で算出)は1.4%近辺、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS861円50銭で算出)は3.0倍近辺である。時価総額は約734億円である。
 
週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインの形だ。好業績を評価して上値を試す展開が期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
 

[07月07日更新]

インフォコムは上場来高値圏で堅調、18年3月期増収増益・連続増配予想

 インフォコム<4348>(JQ)は、ITサービスや電子書籍配信サービスを主力として、IoT領域の事業創出も積極推進している。18年3月期も増収増益・連続増配予想である。株価は上場来高値圏で堅調だ。好業績を評価して上値を試す展開が期待される。なお7月28日に第1四半期決算発表を予定している。

■ITサービス事業とネットビジネス事業を展開

 帝人<3401>グループで、ITサービス(一般企業向けSIのエンタープライズ事業、ERPソフト「GRANDIT」や緊急連絡・安全確認サービスなどのサービスビジネス事業、医療機関・製薬企業向けヘルスケア事業、)、および一般消費者向けネットビジネス(子会社アムタスの電子書籍配信サービス、eコマース、各種デジタルコンテンツの提供)を展開している。

 スマートフォン・フィーチャーフォン向けの電子書籍配信サービス「めちゃコミック」は国内トップクラスの地位を強固にしている。また中期成長に向けてIoT領域の事業創出も積極推進している。
 新中期経営計画(18年3月期〜20年3月期)では目標数値に20年3月期売上高600億円〜800億円、EBITDA(営業利益+償却費)70億円〜100億円、重点事業(電子コミックとヘルスケア)比率70%、ROE10%以上、配当性向30%を掲げている。またM&A戦略投資枠200億円を設定した。

■18年3月期も増収増益・連続増配予想

 今期(18年3月期)の連結業績予想(4月27日公表)は売上高が前期(17年3月期)比10.1%増の460億円、営業利益が同11.0%増の53億円、経常利益が同9.2%増の53億円、純利益が同22.7%増の40億円としている。

 EBITDAは同11.3%増の65億円としている。純利益にはデータセンター売却による特別利益計上(約9億円)を見込んでいる。配当予想は同10円増配の年間35円(第2四半期末10円、期末25円)で予想配当性向は23.9%となる。

 新横浜DCによるサービス提供終了によって、運用コスト低減や、固定資産である建物・設備劣化に対する改修・新規投資の抑制など、データセンターのコモデティ化による売上減少回避なども含めて、10年間で約40億円の費用削減効果が得られる見込みとしている。中期的にも収益拡大基調が期待される。

■株価は上場来高値圏で堅調、好業績評価して上値試す

 株価の動きを見ると6月26日に上場来高値2305円まで上伸した。その後も高値圏で堅調に推している。

 7月6日の終値2109円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS146円29銭で算出)は14〜15倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間35円で算出)は1.7%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS861円50銭で算出)は2.4倍近辺である。時価総額は約607億円である。

 週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインの形だ。好業績を評価して上値を試す展開が期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)

[06月16日更新]

インフォコムは上場来高値更新の展開、18年3月期増収増益・連続増配予想を評価

 インフォコム<4348>(JQ)はITサービスや電子書籍配信サービスを主力としてIoT領域の事業創出も積極推進している。18年3月期も増収増益・連続増配予想である。株価は03年高値を突破して上場来高値更新の展開だ。好業績を評価して上値を試す展開が期待される。

■ITサービス事業とネットビジネス事業を展開

 帝人<3401>グループで、ITサービス(一般企業向けSIのエンタープライズ事業、ERPソフト「GRANDIT」や緊急連絡・安全確認サービスなどのサービスビジネス事業、医療機関・製薬企業向けヘルスケア事業、)、および一般消費者向けネットビジネス(子会社アムタスの電子書籍配信サービス、eコマース、各種デジタルコンテンツの提供)を展開している。

 17年3月期のセグメント別売上高構成比はITサービス54%、ネットビジネス46%、営業利益構成比(連結調整前)はITサービス42%、ネットビジネス58%である。収益面では、ITサービス事業は年度末にあたる第4四半期(1月〜3月)の構成比が高い特性がある。
 中期成長に向けて戦略的M&A・アライアンスも積極推進している。また新規事業の発掘を目的として米国シリコンバレーにインフォコムファンドを設立し、投資実績は30社超となっている。

■GRANDITはクラウド対応、ヘルスケアは地域包括ケア対応を強化

 ITサービスのサービスビジネス事業では、GRANDIT導入企業数が900社を超えている。また緊急連絡・安全確認サービス「エマージェンシーコール」の導入企業数が1000社を超えている。15年9月には企業・団体向けMVNO(仮想移動体サービス事業者)サービスを開始した。

 GRANDITはコンソーシアム方式により、業界を代表するSI企業のノウハウを集大成した完全Web−ERPソフトである。開発・販売を推進するGRANDITコンソーシアムはプライムパートナー14社、ビジネスパートナーを加えると58社で構成され、中期成長に向けてクラウド対応も強化している。

 16年12月クラウド型ID管理サービス「OneLogin」の積極的な販売を目的としてTISインテックグループのTISと販売代理店契約を締結した。17年4月には働き方改革第1弾としてGRANDITユーザー向けにスマホで簡単入力できる経費精算クラウドサービス「G−tan経費精算」を開始した。17年5月にはGRANDIT事業の発展に貢献したパートナー企業を表彰する「GRANDIT AWARD 2016」を発表した。

 ヘルスケア事業では帝人との連携も強化しながら、厚生労働省「地域包括ケア」に対応した医療ITからヘルスケアサービスへの展開を強化している。15年11月ソラスト<6197>とヘルスケア事業分野において業務・資本提携、リゾートソリューション<5261>とメンタルヘルスケア事業で協業開始、17年2月介護業務の負担軽減や効率化を実現するIoTシステムの実用化を進めるZ−Worksと資本業務提携した。

 17年5月にはドローンを活用した血液検体搬送の共同事業に参画すると発表している。総務省の戦略的情報通信研究開発推進事業(SCOPE)の地域ICT振興型研究開発枠に採択された。

 6月14日には藤田保健衛生大学、日本福祉大学、愛知県半田市と共同で、災害時の避難者の状況や避難所の状況等の情報を収集して災害対策本部に伝達する「災害救急医療・福祉情報システム」の開発に取り組むと発表した。

■ネットビジネスは主力の電子書籍配信「めちゃコミック」が伸長

 ネットビジネスの電子書籍配信サービスでは、06年11月開始のスマートフォン・フィーチャーフォン向け電子書籍配信サービス「めちゃコミック」が国内トップクラスの地位を強固にし、月間サイト来訪ユニークユーザー数は約800万人(16年5月)に達している。13年11月開始のマルチデバイス対応電子書籍配信サービス「ekubostore(エクボストア)」も拡大基調である。

 電子書籍配信サービス分野はコンテンツ拡充と海外展開による事業拡大を推進している。14年10月シフトワンと共同で次世代電子コミック「モーションコミック」を開始、15年2月アムタスが中国でコミック関連事業を展開している厦門優莱柏網絡科技有限公司(ユーラボ社)と業務提携した。

 15年9月には、中国およびアジア地域でのアニメ・マンガ版権の保護や産業の良質な発展の促進を目的として、アムタス、少年画報社、業務提携先の中国・ユーラボ社、および中国通信事業者のアニメ・マンガ関連部門、中国政府機関などと共同でアジア版権保護連盟を設立した。中国政府機関も参画することで版権侵害行為の取り締まりから法的手続きまで行うことができ、出版・版権元および運用企業の利益と権利を守ることが可能になる。

 ソーシャルゲームについては15年4月自社タイトル開発・配信を終了し、国内外の人気ミニゲームの流通に特化している。

■IoT領域の事業創出を積極推進

 IoT領域の事業創出も積極推進している。15年12月米EverySense社(14年7月IoTおよびM2M領域における共同開発を目的として当社、光電製作所、コーデンテクノインフォの3社共同で設立)が世界初のIoTデータ交換取引所を日本に開設した。また米Afero社と事業提携した。

 16年4月一般社団法人インターネット協会のIoT推進委員会IoT実証実験ワーキンググループが推進するIoTソリューションの有効性実証実験に参画し、当社を含む7社でオフィス内環境モニタリング実証実験をスタートした。16年7月米EverySense社がIoTを通じて取得した測定データを提供する「情報仲介システム」の中核的な仕組みに関する日本国内の特許を取得した。16年10月農作物を栽培する土壌環境の状態表示を行うアプリケーション「SOIL MANAGER(ソイル マネジャー)」を開発した。

■新たな中期経営計画を策定して成長加速

 17年2月には新中期経営計画(18年3月期〜20年3月期)を発表し、基本方針を「成長の追求」と「成長を支える経営基盤の継続強化」とした。

 成長の追求では電子コミックとヘルスケアを重点事業としてM&Aを積極推進し、AIやIoTを活用したビジネス展開も推進する。成長を支える経営基盤の継続強化では品質管理の継続強化とサービス品質向上、業務プロセス改革による効率化と社会との協業強化、人財育成強化を推進する。

 経営目標数値には20年3月期売上高600億円〜800億円、EBITDA(営業利益+償却費)70億円〜100億円、重点事業(電子コミックとヘルスケア)比率70%、ROE10%以上、配当性向30%を掲げた。M&A戦略投資枠200億円を設定した。

 電子コミック事業では最新IT技術による機能強化や、導線強化による会員数拡大を推進する。ヘルスケア事業では地域包括・介護領域への注力で売上高140億円規模への拡大を目指す。

■17年3月期は増収増益・連続増配

 前期(17年3月期)の連結業績は売上高が前々期(16年3月期)比3.6%増の417億68百万円、営業利益が同7.9%増の47億76百万円、経常利益が同6.5%増の48億54百万円、純利益が同4.5倍の32億61百万円だった。

 電子書籍配信サービスの好調が牽引して売上高、利益とも過去最高だった。売上総利益は同7.2%増加し、売上総利益率は47.0%で同1.6ポイント上昇した。販管費は同7.0%増加し、販管費比率は35.5%で同1.1ポイント上昇した。

 純利益は自社保有データセンターによるサービス提供終了に伴う事業再編損25億45百万円が一巡し、事業再編損失引当金戻入益3億49百万円計上も寄与した。ROEは14.6%で同11.1ポイント上昇、自己資本比率は72.2%で同5.7ポイント上昇した。配当は同3円増配の年間25円(第2四半期末10円、期末15円)で、配当性向は21.0%だった。

 セグメント別に見ると、ITサービスは売上高が同5.6%減の224億16百万円で営業利益(連結調整前)が同19.5%減の19億90百万円だった。企業向けは好調だったが、ヘルスケア事業が診療報酬改定等による医療機関でのIT投資抑制の影響を受けた。

 ネットビジネスは、売上高が同16.7%増の193億52百万円で営業利益が同43.2%増の28億円だった。電子書籍配信サービスは「めちゃコミック」の有料会員数が100万人を突破するなど好調に推移し、電子書籍配信サービスの売上高は同19.4%増の180億円に拡大した。利益面では継続的なコスト削減策やEコマースの構造改革も寄与した。

 四半期別の業績推移を見ると、売上高は第1四半期89億06百万円、第2四半期104億30百万円、第3四半期97億36百万円、第4四半期126億96百万円で、営業利益は1億61百万円、14億49百万円、9億36百万円、22億30百万円だった。

■18年3月期も増収増益・連続増配予想

 今期(18年3月期)の連結業績予想(4月27日公表)は売上高が前期(17年3月期)比10.1%増の460億円、営業利益が同11.0%増の53億円、経常利益が同9.2%増の53億円、純利益が同22.7%増の40億円としている。

 EBITDAは同11.3%増の65億円としている。純利益にはデータセンター売却による特別利益計上(約9億円)を見込んでいる。配当予想は同10円増配の年間35円(第2四半期末10円、期末25円)で予想配当性向は23.9%となる。

 セグメント別の計画を見ると、ITサービスはヘルスケア事業が回復して売上高が同4.9%増の235億円、新規ビジネスへの先行投資負担を吸収して営業利益が同5.5%増の21億円としている。ネットビジネスは電子書籍配信サービスが伸長して売上高が同16.3%増の225億円、営業利益が同14.3%増の32億円としている。電子書籍配信サービスの売上高目標は210億円としている。

 なお新横浜DC(17年6月までに稼働停止、17年9月29日物件引渡・譲渡代金決済予定)によるサービス提供終了によって、運用コスト低減や、固定資産である建物・設備劣化に対する改修・新規投資の抑制など、データセンターのコモデティ化による売上減少回避なども含めて、10年間で約40億円の費用削減効果が得られる見込みとしている。中期的にも収益拡大基調が期待される。

■株主優待制度は毎年9月末に実施

 株主優待制度は毎年9月30日現在で1単元(100株)以上保有株主を対象として、連結子会社ドゥマンが運営する食品通信販売サイト「オーガニックサイバーストア」で利用可能なポイント(1ポイントを1円として利用)を保有株数と保有年数に応じて贈呈する。

■株価は上場来高値更新の展開

 株価の動きを見ると6月6日に2255円まで上伸し、03年10月高値2247円を突破して上場来高値更新の展開となった。好業績を評価する動きだろう。

 6月15日の終値2166円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想連結EPS146円29銭で算出)は14〜15倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間35円で算出)は1.6%近辺、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS861円50銭で算出)は2.5倍近辺である。時価総額は約624億円である。

 週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインの形だ。好業績を評価して上値を試す展開が期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)

[05月09日更新]

インフォコムは03年の上場来高値に接近、18年3月期も増収増益・連続増配予想

 インフォコム<4348>(JQ)はITサービスや電子書籍配信サービスを主力として、IoT領域の事業創出も積極推進している。17年3月期連結業績が増収増益で過去最高となり、18年3月期も増収増益・連続増配予想である。新中期経営計画では電子コミックとヘルスケアを重点事業として成長を加速する。株価は3月高値を突破して03年の上場来高値に接近している。好業績を評価して上値を試す展開が期待される。

■ITサービス事業とネットビジネス事業を展開

 帝人<3401>グループで、ITサービス(一般企業向けSIのエンタープライズ事業、ERPソフト「GRANDIT」や緊急連絡・安全確認サービスなどのサービスビジネス事業、医療機関・製薬企業向けヘルスケア事業、)、および一般消費者向けネットビジネス(子会社アムタスの電子書籍配信サービス、eコマース、各種デジタルコンテンツの提供)を展開している。

 17年3月期のセグメント別売上高構成比はITサービス54%、ネットビジネス46%で、営業利益構成比(連結調整前)はITサービス42%、ネットビジネス58%だった。

 14年9月には新規事業の発掘を目的として米国シリコンバレーに連結子会社のコーポレートファンド(総額20億円規模、通称インフォコムファンド)を設立し、16年9月末時点で投資実績は30社超となっている。

 また中期成長に向けて、グループ再編や戦略的M&A・アライアンスを積極推進している。14年3月にはEC事業運営効率化に向けて、アムタスグループ内で食品EC事業を展開するドゥマンを連結子会社化した。

■GRANDITはクラウド対応、ヘルスケアは地域包括ケア対応を強化

 ITサービスのサービスビジネス事業では、完全Web−ERPソフト「GRANDIT」の導入企業数が900社超、緊急連絡・安全確認サービス「エマージェンシーコール」の導入企業数が1000社超の規模に達している。また15年9月には企業・団体向けMVNO(仮想移動体サービス事業者)サービスを開始した。

 なお「GRANDIT」はコンソーシアム方式により、業界を代表するSI企業のノウハウを集大成した完全Web−ERPソフトである。開発・販売を推進するGRANDITコンソーシアム(03年10月設立)は、16年4月時点でプライムパートナー14社、ビジネスパートナーを加えると57社で構成され、16年5月にはパシフィックシステムがビジネスパートナーとして加盟した。16年6月にはグループ経営管理機能を強化した「GRANDIT」新バージョンを投入した。

 さらに中期成長に向けて、完全Web−ERPソフト「GRANDIT」のクラウド対応を強化している。16年12月には、クラウド型ID管理サービス「OneLogin(ワンログイン)」の積極的な販売を目的として、TISインテックグループのTISと販売代理店契約を締結した。クラウド型ID管理サービス「OneLogin」は4500以上のクラウドサービス・アプリケーションに対応して、全世界200ヶ国・2000社・150万人以上のユーザーに利用されている。

 17年4月には働き方改革第1弾として「GRANDIT」ユーザー向けに、スマホで簡単入力できる経費精算クラウドサービス「G−tan経費精算」の提供開始を発表した。

 ヘルスケア事業では帝人との連携も強化しながら、厚生労働省「地域包括ケア」に対応した医療ITからヘルスケアサービスへの展開を強化している。

 15年3月ヘルスケア事業の一環としてアスリート支援サービス「ATHLETE STORIES(アスリートストーリーズ)」を開始、15年8月トレーナー向けアプリも提供開始した。15年11月にはソラスト<6197、旧日本医療事務センター>とヘルスケア事業分野において業務・資本提携、リゾートソリューション<5261>とのメンタルヘルスケア事業で協業開始した。

 16年7月には災害・救急自動車映像伝送システム「V−FAST」が、北海道千歳市消防本部の救急医療システムとして、また京都府災害拠点病院の指定を受けている洛和会音羽病院の救急医療システムとして採用されたと発表している。

 17年2月には、介護業務の負担軽減や効率化を実現するIoTシステムの実用化を進めるZ−Works(ジーワークス、東京都)との資本業務提携を発表した。介護業務の効率化を実現するシステムの開発に着手し、Z−Worksの非接触型センサを活用した介護業界向け見守りサービスを提供する。

■ネットビジネスは主力の電子書籍配信「めちゃコミック」が伸長

 ネットビジネスの電子書籍配信サービスでは、06年11月開始のスマートフォン・フィーチャーフォン向け電子書籍配信サービス「めちゃコミック」が国内トップクラスの地位を強固にし、月間サイト来訪ユニークユーザー数は約800万人(16年5月)に達している。13年11月開始のマルチデバイス対応電子書籍配信サービス「ekubostore(エクボストア)」も拡大基調である。そして「めちゃコミック」など電子書籍配信サービスの17年3月期売上高が16年10月24日時点で100億円を突破した。16年3月期を上回るスピードで伸長している。

 電子書籍配信サービスの分野ではコンテンツ拡充と海外展開による事業拡大を推進している。14年10月シフトワンと共同で次世代電子コミック「モーションコミック」を開始した。15年2月アムタスが、中国でコミック関連事業を展開している厦門優莱柏網絡科技有限公司(ユーラボ社)と業務提携した。

 15年9月中国およびアジア地域でのアニメ・マンガ版権の保護や産業の良質な発展の促進を目的として、アムタス、少年画報社(東京都)、業務提携先の中国・ユーラボ社、および中国通信事業者のアニメ・マンガ関連部門、中国政府機関などと共同で、アジア版権保護連盟を設立した。

 中国政府機関も参画することで版権侵害行為の取り締まりから法的手続きまで行うことができ、出版・版権元および運用企業の利益と権利を守ることが可能になる。中国アニメ・マンガ市場における版権保護と市場育成を進め、将来的には加盟企業・団体を増やすとともに、対象地域を拡大する予定としている。

 ソーシャルゲームについては15年4月に自社タイトルの開発・配信を終了し、国内外の人気ミニゲームの流通に特化している。

■IoT領域の事業創出を積極推進

 IoT領域の事業創出も積極推進している。15年12月米EverySense社(14年7月IoTおよびM2M領域における共同開発を目的として当社、光電製作所、コーデンテクノインフォの3社共同で設立)が世界初のIoTデータ交換取引所を日本に開設した。また米Afero社と事業提携した。16年3月IoTで漁業支援を行う共同研究開発プロジェクトのスタートを発表した。

 16年4月には、一般社団法人インターネット協会のIoT推進委員会IoT実証実験ワーキンググループが推進するIoTソリューションの有効性実証実験に参画し、当社を含む7社でオフィス内環境モニタリング実証実験をスタートした。

 16年7月には米EverySense社が、IoTを通じて取得した測定データを提供する「情報仲介システム」の中核的な仕組みに関する日本国内の特許を取得したと発表している。16年10月には農作物を栽培する土壌環境の状態表示を行うアプリケーション「SOIL MANAGER(ソイル マネジャー)」の開発を発表した。

■新たな中期経営計画を策定、M&Aも積極推進

 17年2月には新中期経営計画(18年3月期〜20年3月期)を発表し、基本方針を「成長の追求」と「成長を支える経営基盤の継続強化」とした。

 主要施策として、成長の追求では電子コミックとヘルスケアを重点事業として、M&Aを積極推進し、AIやIoTを活用したビジネス展開も推進する。成長を支える経営基盤の継続強化では、品質管理の継続強化とサービス品質向上、業務プロセス改革による効率化と社会との協業強化、人財育成強化を推進する。

 そして経営目標数値には、20年3月期の売上高600億円〜800億円、EBITDA(営業利益+償却費)70億円〜100億円、重点事業(電子コミックとヘルスケア)比率70%、ROE10%以上、配当性向30%を掲げた。M&Aに関しては戦略投資枠200億円を設定した。

 電子コミック事業では最新IT技術による機能強化や、導線強化による会員数拡大を推進する。なお4月20日には、電子書籍配信サービス「めちゃコミック」サイトでAIを活用して業務効率化および売上増加に効果が発現したと発表している。

 ヘルスケア事業では、地域包括・介護領域への注力で売上高140億円規模への拡大を目指す。AIやIoTを活用した新規ヘルスケアサービスも推進する。

■ITサービス事業は第4四半期の構成比が高い収益構造

 四半期別推移を見ると、15年3月期は売上高が第1四半期81億99百万円、第2四半期104億98百万円、第3四半期94億11百万円、第4四半期122億01百万円、営業利益が2億26百万円の赤字、8億16百万円、3億99百万円、26億17百万円となり、16年3月期は売上高が86億88百万円、100億47百万円、90億39百万円、125億42百万円、営業利益が1億54百万円、10億49百万円、8億78百万円、23億46百万円だった。

 ITサービス事業は年度末の第4四半期の構成比が高い収益構造である。16年3月期は営業利益と経常利益が最高を更新した。売上高は米国子会社譲渡、ゲーム子会社清算、eコマース子会社アパレル系事業譲渡などで15年3月期比横ばいだったが、GRANDIT事業の堅調推移、売上構成変化による収益性改善、ヘルスケア事業の業績回復、電子書籍配信サービス事業の好調、ソーシャルゲーム事業の自社開発終了などの効果が寄与した。

 売上総利益は同1.5%増加し、売上総利益率は45.4%で同0.7ポイント上昇した。販管費は同3.9%減少し、販管費比率は34.4%で同1.4ポイント低下した。特別損失では事業構造改革の一環として新横浜データセンター(DC)によるサービス提供を終了(17年6月末目途)することに伴って、事業再編損25億45百万円を計上した。ROEは3.5%で同7.4ポイント低下、自己資本比率は66.5%で同6.5ポイント低下した。配当は同3円50銭増配の年間22円(期末一括)で配当性向は82.6%だった。

 セグメント別に見ると、ITサービスは売上高が同4.9%減の237億37百万円、営業利益が同3.0%増の24億71百万円だった。ネットビジネスは売上高が同8.1%増の165億79百万円、営業利益が同62.0%増の19億56百万円だった。なお電子書籍配信サービスの売上高は150億円を突破した。

■17年3月期は増収増益・連続増配

 4月27日発表した前期(17年3月期)連結業績は、売上高が前々期(16年3月期)比3.6%増の417億68百万円、営業利益が同7.9%増の47億76百万円、経常利益が同6.5%増の48億54百万円、純利益が同4.5倍の32億61百万円だった。

 ITサービスが減収減益となって売上高、営業利益、経常利益は計画をやや下回ったが、電子書籍配信サービスの好調が牽引して増収増益だった。純利益は前々期の特別損失に計上した自社保有データセンターによるサービス提供終了に伴う事業再編損25億45百万円が一巡し、特別利益で事業再編損失引当金戻入益3億49百万円を計上して大幅増益だった。売上高、利益とも過去最高だった。

 売上総利益は同7.2%増加し、売上総利益率は47.0%で同1.6ポイント上昇した。販管費は同7.0%増加し、販管費比率は35.5%で同1.1ポイント上昇した。またROEは14.6%で同11.1ポイント上昇した。自己資本比率は72.2%で同5.7ポイント上昇した。配当は同3円増配の年間25円(第2四半期末10円、期末15円)とした。配当性向は21.0%である。

 セグメント別に見ると、ITサービスは売上高が同5.6%減の224億16百万円で営業利益(連結調整前)が同19.5%減の19億90百万円だった。企業向けは好調だったが、ヘルスケア事業が診療報酬改定等による医療機関でのIT投資抑制の影響を受けた。

 ネットビジネスは売上高が同16.7%増の193億52百万円で営業利益が同43.2%増の28億円だった。電子書籍配信サービスは「めちゃコミック」の有料会員数が100万人を突破するなど好調に推移し、電子書籍配信サービスの売上高は同19.4%増の180億円に拡大した。利益面では継続的なコスト削減策やEコマースの構造改革も寄与した。

 四半期別の業績推移を見ると、売上高は第1四半期89億06百万円、第2四半期104億30百万円、第3四半期97億36百万円、第4四半期126億96百万円、営業利益は1億61百万円、14億49百万円、9億36百万円、22億30百万円だった。

■18年3月期も増収増益・連続増配予想

 今期(18年3月期)連結業績予想(4月27日公表)は売上高が前期(17年3月期)比10.1%増の460億円、営業利益が同11.0%増の53億円、経常利益が同9.2%増の53億円、純利益が同22.7%増の40億円としている。EBITDAは同11.3%増の65億円としている。純利益にはデータセンター売却による特別利益(約9億円)を見込んでいる。配当予想は同10円増配の年間35円(第2四半期末10円、期末25円)で、予想配当性向は23.9%となる。

 セグメント別の計画を見ると、ITサービスはヘルスケア事業が回復して売上高が同4.9%増の235億円、新規ビジネスへの先行投資負担を吸収して営業利益が同5.5%増の21億円としている。ネットビジネスは電子書籍配信サービスが伸長して売上高が同16.3%増の225億円、営業利益が同14.3%増の32億円としている。電子書籍配信サービスの売上高目標は210億円としている。

 なお新横浜DC(17年6月までに稼働停止、17年9月29日物件引渡・譲渡代金決済予定)によるサービス提供終了によって、運用コスト低減や、固定資産である建物・設備劣化に対する改修・新規投資の抑制など、データセンターのコモデティ化による売上減少回避なども含めて、10年間で約40億円の費用削減効果が得られる見込みとしている。中期的にも収益拡大基調が期待される。

■株主優待制度は毎年9月末に実施

 株主優待制度については毎年9月30日現在で1単元(100株)以上保有株主を対象として、連結子会社ドゥマンが運営する食品通信販売サイト「オーガニックサイバーストア」で利用可能なポイント(1ポイントを1円として利用)を保有株数と保有年数に応じて贈呈する。たとえば保有株数1000株以上で保有年数3年以上の場合は6000ポイントを贈呈する。

■株価は03年の上場来高値に接近

 株価の動きを見ると、18年3月期増収増益・連続増配を好感する形で3月高値1986円を突破し、4月28日には2087円まで上伸した。そして03年10月の上場来高値2247円に接近している。

 5月8日の終値2053円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想連結EPS146円29銭で算出)は14倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間35円で算出)は1.7%近辺、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS861円50銭で算出)は2.4倍近辺である。時価総額は約591億円である。

 週足チャートで見ると26週移動平均線から切り返して一気に高値を更新した。サポートラインを確認した形だ。03年10月の上場来高値は射程圏であり、目先的な過熱感を冷ますための自律調整を交えながら、好業績を評価して上値を試す展開が期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)

[04月13日更新]

インフォコムは自律調整一巡して上値試す、18年3月期も収益拡大基調

 インフォコム<4348>(JQ)はITサービスや電子書籍配信サービスを主力としてIoT領域の事業創出も積極推進している。需要が高水準であり、17年3月期2桁営業増益・連続増配予想である。そして18年3月期も収益拡大基調が期待される。なお4月19日〜21日開催の「ヘルスケアIT2017」に出展する。株価は03年以来となる3月高値から一旦反落したが、自律調整が一巡し、好業績を評価して上値を試す展開が期待される。4月27日に17年3月期決算発表を予定している。

■ITサービス事業とネットビジネス事業を展開

 帝人<3401>グループで、企業向けITサービス(医療機関・製薬企業向けヘルスケア事業、一般企業向けSIのエンタープライズ事業、ERPソフト「GRANDIT」や緊急連絡・安全確認サービスなどのサービスビジネス事業)、および一般消費者向けネットビジネス(子会社アムタスの電子書籍配信サービス、eコマース、各種デジタルコンテンツの提供)を展開している。

 16年3月期のセグメント別売上高構成比はITサービス59%、ネットビジネス41%で、営業利益構成比(連結調整前)はITサービス56%、ネットビジネス44%だった。

 14年9月新規事業の発掘を目的として米国シリコンバレーに連結子会社のコーポレートファンド(総額20億円規模、通称インフォコムファンド)を設立し、16年9月末時点で投資実績は30社超となっている。

 中期成長に向けてグループ再編や戦略的M&A・アライアンスを積極推進している。14年3月EC事業運営効率化に向けて、アムタスグループ内で食品EC事業を展開するドゥマンを連結子会社化した。

■新たな中期経営計画を策定、M&Aも積極推進

 5ヵ年中期経営計画が17年3月に完了するため2月7日、17年4月から20年3月にかけて推進する新たな中期経営計画を発表した。

 現5ヵ年中期経営計画では、経営目標数値に17年3月期売上高550億円、営業利益50億円を掲げ、完全Web−ERPソフト「GRANDIT」のサービスビジネス事業、医療機関・製薬企業向けヘルスケア事業、電子書籍配信サービスなどのネットビジネス事業を重点3分野として、競争力強化と業容拡大に取り組んだ。

 新たな3ヶ年中期経営計画では、基本方針を「成長の追求」と「成長を支える経営基盤の継続的強化」とした。主要施策としては、成長の追求では電子コミックとヘルスケアを重点事業として、M&Aを積極推進し、AIやIoTを活用したビジネス展開も推進する。成長を支える経営基盤の継続的強化では、品質管理の継続強化とサービス品質向上、業務プロセス改革による効率化と社会との協業強化、人財育成強化を推進する。

 そして経営目標数値には20年3月期売上高600億円〜800億円、EBITDA(営業利益+償却費)70億円〜100億円、ROE10%以上を掲げた。なお本計画の詳細は17年4月下旬に公表するとしている。

■GRANDITはクラウド対応、ヘルスケアは地域包括ケア対応を強化

 ITサービスでは、完全Web−ERPソフト「GRANDIT」(コンソーシアム方式により、業界を代表するSI企業のノウハウを集大成したWeb−ERP)が導入企業数900社超、緊急連絡・安全確認サービス「エマージェンシーコール」が導入企業数1000社超の規模に達している。15年9月には企業・団体向けに特化したMVNO(仮想移動体サービス事業者)サービスを開始した。

 サービスビジネス事業では中期成長に向けて完全Web−ERPソフト「GRANDIT」のクラウド対応を強化している。なお「GRANDIT」の開発・販売を推進するGRANDITコンソーシアム(03年10月設立)は、16年4月時点でプライムパートナー14社、ビジネスパートナーを加えると57社で構成され、16年5月にはパシフィックシステムがビジネスパートナーとして加盟した。16年6月にはグループ経営管理機能を強化した「GRANDIT」新バージョンを投入した。

 16年12月には、クラウド型ID管理サービス「OneLogin(ワンログイン)」の積極的な販売を目的として、TISインテックグループのTISと販売代理店契約を締結した。クラウド型ID管理サービス「OneLogin」は4500以上のクラウドサービス・アプリケーションに対応して、全世界200ヶ国・2000社・150万人以上のユーザーに利用されている。

 4月3日には働き方改革第1弾として「GRANDIT」ユーザー向けに、スマホで簡単入力できる経費精算クラウドサービス「G−tan経費精算」の提供開始を発表した。

 ヘルスケア事業では帝人との連携も強化しながら、厚生労働省「地域包括ケア」に対応した医療ITからヘルスケアサービスへの展開を強化している。

 15年3月ヘルスケア事業の一環としてアスリート支援サービス「ATHLETE STORIES(アスリートストーリーズ)」を開始、15年8月トレーナー向けアプリも提供開始した。15年11月医療事務受託の国内大手で介護サービス事業も展開しているソラスト社(旧日本医療事務センター)とヘルスケア事業分野において業務・資本提携、リゾートソリューション<5261>とのメンタルヘルスケア事業で協業開始した。

 16年7月には災害・救急自動車映像伝送システム「V−FAST」が、北海道千歳市消防本部の救急医療システムとして、また京都府災害拠点病院の指定を受けている洛和会音羽病院の救急医療システムとして採用されたと発表している。

 17年2月には、介護業務の負担軽減や効率化を実現するIoTシステムの実用化を進めるZ−Works(ジーワークス、東京都)との資本業務提携を発表した。介護業務の効率化を実現するシステムの開発に着手し、Z−Worksの非接触型センサを活用した介護業界向け見守りサービスを17年4月に提供開始する。

■ネットビジネスは主力の電子書籍配信「めちゃコミック」が伸長

 ネットビジネスの電子書籍配信サービスでは、06年11月開始のスマートフォン・フィーチャーフォン向け電子書籍配信サービス「めちゃコミック」が国内トップクラスの地位を強固にし、月間サイト来訪ユニークユーザー数は約800万人(16年5月)に達している。13年11月開始のマルチデバイス対応電子書籍配信サービス「ekubostore(エクボストア)」も拡大基調である。そして「めちゃコミック」など電子書籍配信サービスの17年3月期売上高が16年10月24日時点で100億円を突破した。16年3月期を上回るスピードで伸長している。

 電子書籍配信サービスの分野ではコンテンツ拡充と海外展開による事業拡大を推進している。14年10月シフトワンと共同で次世代電子コミック「モーションコミック」を開始した。15年2月アムタスが、中国でコミック関連事業を展開している厦門優莱柏網絡科技有限公司(ユーラボ社)と業務提携した。

 15年9月中国およびアジア地域でのアニメ・マンガ版権の保護や産業の良質な発展の促進を目的として、アムタス、少年画報社(東京都)、業務提携先の中国・ユーラボ社、および中国通信事業者のアニメ・マンガ関連部門、中国政府機関などと共同で、アジア版権保護連盟を設立した。

 中国政府機関も参画することで版権侵害行為の取り締まりから法的手続きまで行うことができ、出版・版権元および運用企業の利益と権利を守ることが可能になる。中国アニメ・マンガ市場における版権保護と市場育成を進め、将来的には加盟企業・団体を増やすとともに、対象地域を拡大する予定としている。

 ソーシャルゲームについては15年4月に自社タイトルの開発・配信を終了し、国内外の人気ミニゲームの流通に特化している。

■IoT領域の事業創出を積極推進

 IoT領域の事業創出も積極推進する。15年12月米EverySense社(14年7月IoTおよびM2M領域における共同開発を目的として当社、光電製作所、コーデンテクノインフォの3社共同で設立)が世界初のIoTデータ交換取引所を日本に開設した。また米Afero社と事業提携した。16年3月IoTで漁業支援を行う共同研究開発プロジェクトのスタートを発表した。

 16年4月には、一般社団法人インターネット協会のIoT推進委員会IoT実証実験ワーキンググループが推進するIoTソリューションの有効性実証実験に参画し、当社を含む7社でオフィス内環境モニタリング実証実験をスタートした。

 16年7月には米EverySense社が、IoTを通じて取得した測定データを提供する「情報仲介システム」の中核的な仕組みに関する日本国内の特許を取得したと発表している。16年10月には農作物を栽培する土壌環境の状態表示を行うアプリケーション「SOIL MANAGER(ソイル マネジャー)」の開発を発表した。

■ITサービス事業は第4四半期の構成比が高い収益構造

 四半期別推移を見ると、15年3月期は売上高が第1四半期81億99百万円、第2四半期104億98百万円、第3四半期94億11百万円、第4四半期122億01百万円、営業利益は2億26百万円の赤字、8億16百万円、3億99百万円、26億17百万円だった。16年3月期は売上高が86億88百万円、100億47百万円、90億39百万円、125億42百万円、営業利益が1億54百万円、10億49百万円、8億78百万円、23億46百万円だった。

 ITサービス事業は年度末の第4四半期の構成比が高い収益構造である。16年3月期は営業利益と経常利益が上場来最高を更新した。売上高は米国子会社譲渡、ゲーム子会社清算、eコマース子会社アパレル系事業譲渡などで15年3月期比横ばいだったが、GRANDIT事業の堅調推移、売上構成変化による収益性改善、ヘルスケア事業の業績回復、電子書籍配信サービス事業の好調、ソーシャルゲーム事業の自社開発終了などの効果が寄与した。

 売上総利益は同1.5%増加し、売上総利益率は45.4%で同0.7ポイント上昇した。販管費は同3.9%減少し、販管費比率は34.4%で同1.4ポイント低下した。特別損失では事業構造改革の一環として新横浜データセンター(DC)によるサービス提供を終了(17年6月末目途)することに伴って、事業再編損25億45百万円を計上した。ROEは3.5%で同7.4ポイント低下、自己資本比率は66.5%で同6.5ポイント低下した。配当は同3円50銭増配の年間22円(期末一括)で配当性向は82.6%だった。

 セグメント別に見ると、ITサービスは売上高が同4.9%減の237億37百万円、営業利益が同3.0%増の24億71百万円だった。ネットビジネスは売上高が同8.1%増の165億79百万円、営業利益が同62.0%増の19億56百万円だった。なお電子書籍配信サービスの売上高は150億円を突破した。

■17年3月期第3四半期累計は大幅増益

 前期(17年3月期)第3四半期累計(4〜12月)の連結業績は、売上高が前年同期比4.7%増の290億72百万円、営業利益が同22.4%増の25億46百万円、経常利益が同22.1%増の26億06百万円、純利益が16億85百万円(前年同期は特別損失にデータデンター関連の事業構造改革費用を計上して6億73百万円の赤字)だった。電子書籍配信サービスの好調が牽引して大幅増益だった。

 売上総利益は同8.9%増加し、売上総利益率は46.1%で同1.8ポイント上昇した。販管費は同6.1%増加し、販管費比率は37.3%で同0.5ポイント上昇した。特別損失では前期計上した事業再編損25億45百万円および減損損失2億28百万円が一巡した。

 セグメント別に見ると、ITサービスは売上高が同4.8%減の146億52百万円で営業利益(連結調整前)が同45.3%減の3億97百万円だった。売上面ではヘルスケア事業が診療報酬改定等による医療機関でのIT投資抑制の影響を受け、利益面では新たな事業領域である地域包括ケアおよびIoT関連への先行投資負担が影響した。ネットビジネスは売上高が同16.5%増の144億19百万円で営業利益が同58.7%増の21億48百万円だった。電子書籍配信サービス「めちゃコミック」の有料会員数が100万人を突破するなど大幅伸長し、広告宣伝費などの増加を吸収した。

 四半期別の業績推移を見ると、売上高は第1四半期89億06百万円、第2四半期104億30百万円、第3四半期97億36百万円、営業利益は1億61百万円、14億49百万円、9億36百万円だった。

■17年3月期通期は2桁営業増益・増配予想、18年3月期も収益拡大基調

 前期(17年3月期)通期の連結業績予想(4月28日公表)は売上高が前々期(16年3月期)比11.6%増の450億円、営業利益が同12.9%増の50億円、経常利益が同9.7%増の50億円、純利益が同4.1倍の30億円としている。配当予想は中間配当を実施し、同3円増配の年間25円(第2四半期末10円、期末15円)としている。推定配当性向は22.8%となる。

 セグメント別計画については営業利益の構成を見直し、ITサービスの売上高が同5.4%増の250億円で営業利益が同10.9%減の22億円、ネットビジネスの売上高が同20.7%増の200億円で営業利益が同43.6%増の28億円とした。ネットビジネスでは電子書籍配信サービスが一段と拡大する見込みだ。

 通期会社予想に対する第3四半期累計の進捗率は売上高が64.6%、営業利益が50.9%、経常利益が52.1%、純利益が56.2%と低水準の形だが、ITサービスの第4四半期の構成比が高い収益構造のためネガティブ要因とはならない。通期ベースでも好業績が期待される。そして今期(18年3月期)も収益拡大基調が期待される。

 また新横浜DCによるサービス提供終了によって、運用コスト低減や、固定資産である建物・設備劣化に対する改修・新規投資の抑制など、データセンターのコモデティ化による売上減少回避なども含めて、10年間で約40億円の費用削減効果が得られる見込みとしている。

 なお16年9月に固定資産の譲渡および特別利益の計上を発表している。新横浜DCは17年6月までに稼働停止し、17年9月29日物件引渡・譲渡代金決済予定とした。当該固定資産の譲渡に伴い、18年3月期に特別利益約9億円を計上する。

■株主優待制度は毎年9月末に実施

 株主優待制度については毎年9月30日現在で1単元(100株)以上保有株主を対象として、連結子会社ドゥマンが運営する食品通信販売サイト「オーガニックサイバーストア」で利用可能なポイント(1ポイントを1円として利用)を保有株数と保有年数に応じて贈呈する。たとえば保有株数1000株以上で保有年数3年以上の場合は6000ポイントを贈呈する。

■株価は自律調整一巡して上値試す、03年高値も視野

 株価の動きを見ると、16年11月1746円を突破して3月31日の1986円まで上伸した。03年来の高値水準だ。その後は利益確定売りで一旦反落したが自律調整の範囲だろう。

 4月12日の終値1686円を指標面で見ると、前期推定連結PER(会社予想の連結EPS109円73銭で算出)は15〜16倍近辺、前期推定配当利回り(会社予想の年間25円で算出)は1.5%近辺、前々期実績連結PBR(前々期実績の連結BPS769円42銭で算出)は2.2倍近辺である。時価総額は約486億円である。

 週足チャートで見ると26週移動平均線近辺で下げ渋り、サポートラインを確認した形だ。自律調整が一巡し、好業績を評価して上値を試す展開が期待される。03年10月高値2247円も視野に入りそうだ。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)

[03月22日更新]

インフォコムは戻り高値突破して16年高値試す、17年3月期2桁営業増益・連続増配予想

 インフォコム<4348>(JQ)はITサービスや電子書籍配信サービスを主力としてIoT領域の事業創出も積極推進している。17年3月期2桁営業増益・連続増配予想で、17年4月〜20年3月に推進する新たな中期経営計画も発表している。株価は戻り高値を突破して16年5月高値を試す展開が期待される。

■ITサービス事業とネットビジネス事業を展開

 帝人<3401>グループで、企業向けITサービス(医療機関・製薬企業向けヘルスケア事業、一般企業向けSIのエンタープライズ事業、ERPソフト「GRANDIT」や緊急連絡・安全確認サービスなどのサービスビジネス事業)、および一般消費者向けネットビジネス(子会社アムタスの電子書籍配信サービス、eコマース、各種デジタルコンテンツの提供)を展開している。

 16年3月期のセグメント別売上高構成比はITサービス59%、ネットビジネス41%で、営業利益構成比(連結調整前)はITサービス56%、ネットビジネス44%だった。

 14年9月新規事業の発掘を目的として米国シリコンバレーに連結子会社のコーポレートファンド(総額20億円規模、通称インフォコムファンド)を設立し、16年9月末時点で投資実績は30社超となっている。

 中期成長に向けてグループ再編や戦略的M&A・アライアンスを積極推進している。14年3月EC事業運営効率化に向けて、アムタスグループ内で食品EC事業を展開するドゥマンを連結子会社化した。

■新たな中期経営計画を策定、M&Aも積極推進

 5ヵ年中期経営計画が17年3月に完了するため2月7日、17年4月から20年3月にかけて推進する新たな中期経営計画を発表した。

 現5ヵ年中期経営計画では、経営目標数値に17年3月期売上高550億円、営業利益50億円を掲げ、完全Web−ERPソフト「GRANDIT」のサービスビジネス事業、医療機関・製薬企業向けヘルスケア事業、電子書籍配信サービスなどのネットビジネス事業を重点3分野として、競争力強化と業容拡大に取り組んだ。

 新たな3ヶ年中期経営計画では、基本方針を「成長の追求」と「成長を支える経営基盤の継続的強化」とした。主要施策としては、成長の追求では電子コミックとヘルスケアを重点事業として、M&Aを積極推進し、AIやIoTを活用したビジネス展開も推進する。成長を支える経営基盤の継続的強化では、品質管理の継続強化とサービス品質向上、業務プロセス改革による効率化と社会との協業強化、人財育成強化を推進する。

 そして経営目標数値には20年3月期売上高600億円〜800億円、EBITDA(営業利益+償却費)70億円〜100億円、ROE10%以上を掲げた。なお本計画の詳細は17年4月下旬に公表するとしている。

■GRANDITはクラウド対応、ヘルスケアは地域包括ケア対応を強化

 ITサービスでは、完全Web−ERPソフト「GRANDIT」(コンソーシアム方式により、業界を代表するSI企業のノウハウを集大成したWeb−ERP)が導入企業数900社超、緊急連絡・安全確認サービス「エマージェンシーコール」が導入企業数1000社超の規模に達している。15年9月には企業・団体向けに特化したMVNO(仮想移動体サービス事業者)サービスを開始した。

 サービスビジネス事業では中期成長に向けて完全Web−ERPソフト「GRANDIT」のクラウド対応を強化している。なお「GRANDIT」の開発・販売を推進するGRANDITコンソーシアム(03年10月設立)は、16年4月時点でプライムパートナー14社、ビジネスパートナーを加えると57社で構成され、16年5月にはパシフィックシステムがビジネスパートナーとして加盟した。16年6月にはグループ経営管理機能を強化した「GRANDIT」新バージョンを投入した。

 16年12月には、クラウド型ID管理サービス「OneLogin(ワンログイン)」の積極的な販売を目的として、TISインテックグループのTISと販売代理店契約を締結した。クラウド型ID管理サービス「OneLogin」は4500以上のクラウドサービス・アプリケーションに対応して、全世界200ヶ国・2000社・150万人以上のユーザーに利用されている。

 ヘルスケア事業では帝人との連携も強化しながら、厚生労働省「地域包括ケア」に対応した医療ITからヘルスケアサービスへの展開を強化している。

 15年3月ヘルスケア事業の一環としてアスリート支援サービス「ATHLETE STORIES(アスリートストーリーズ)」を開始、15年8月トレーナー向けアプリも提供開始した。15年11月医療事務受託の国内大手で介護サービス事業も展開しているソラスト社(旧日本医療事務センター)とヘルスケア事業分野において業務・資本提携、リゾートソリューション<5261>とのメンタルヘルスケア事業で協業開始した。

 16年7月には災害・救急自動車映像伝送システム「V−FAST」が、北海道千歳市消防本部の救急医療システムとして、また京都府災害拠点病院の指定を受けている洛和会音羽病院の救急医療システムとして採用されたと発表している。

 17年2月には、介護業務の負担軽減や効率化を実現するIoTシステムの実用化を進めるZ−Works(ジーワークス、東京都)との資本業務提携を発表した。介護業務の効率化を実現するシステムの開発に着手し、Z−Worksの非接触型センサを活用した介護業界向け見守りサービスを17年4月に提供開始する。

■ネットビジネスは主力の電子書籍配信「めちゃコミック」が伸長

 ネットビジネスの電子書籍配信サービスでは、06年11月開始のスマートフォン・フィーチャーフォン向け電子書籍配信サービス「めちゃコミック」が国内トップクラスの地位を強固にし、月間サイト来訪ユニークユーザー数は約800万人(16年5月)に達している。13年11月開始のマルチデバイス対応電子書籍配信サービス「ekubostore(エクボストア)」も拡大基調である。そして「めちゃコミック」など電子書籍配信サービスの17年3月期売上高が16年10月24日時点で100億円を突破した。16年3月期を上回るスピードで伸長している。

 電子書籍配信サービスの分野ではコンテンツ拡充と海外展開による事業拡大を推進している。14年10月シフトワンと共同で次世代電子コミック「モーションコミック」を開始した。15年2月アムタスが、中国でコミック関連事業を展開している厦門優莱柏網絡科技有限公司(ユーラボ社)と業務提携した。

 15年9月中国およびアジア地域でのアニメ・マンガ版権の保護や産業の良質な発展の促進を目的として、アムタス、少年画報社(東京都)、業務提携先の中国・ユーラボ社、および中国通信事業者のアニメ・マンガ関連部門、中国政府機関などと共同で、アジア版権保護連盟を設立した。

 中国政府機関も参画することで版権侵害行為の取り締まりから法的手続きまで行うことができ、出版・版権元および運用企業の利益と権利を守ることが可能になる。中国アニメ・マンガ市場における版権保護と市場育成を進め、将来的には加盟企業・団体を増やすとともに、対象地域を拡大する予定としている。

 ソーシャルゲームについては15年4月に自社タイトルの開発・配信を終了し、国内外の人気ミニゲームの流通に特化している。

■IoT領域の事業創出を積極推進

 IoT領域の事業創出も積極推進する。15年12月米EverySense社(14年7月IoTおよびM2M領域における共同開発を目的として当社、光電製作所、コーデンテクノインフォの3社共同で設立)が世界初のIoTデータ交換取引所を日本に開設した。また米Afero社と事業提携した。16年3月IoTで漁業支援を行う共同研究開発プロジェクトのスタートを発表した。

 16年4月には、一般社団法人インターネット協会のIoT推進委員会IoT実証実験ワーキンググループが推進するIoTソリューションの有効性実証実験に参画し、当社を含む7社でオフィス内環境モニタリング実証実験をスタートした。

 16年7月には米EverySense社が、IoTを通じて取得した測定データを提供する「情報仲介システム」の中核的な仕組みに関する日本国内の特許を取得したと発表している。16年10月には農作物を栽培する土壌環境の状態表示を行うアプリケーション「SOIL MANAGER(ソイル マネジャー)」の開発を発表した。

■ITサービス事業は第4四半期の構成比が高い収益構造

 四半期別推移を見ると、15年3月期は売上高が第1四半期81億99百万円、第2四半期104億98百万円、第3四半期94億11百万円、第4四半期122億01百万円、営業利益は2億26百万円の赤字、8億16百万円、3億99百万円、26億17百万円だった。16年3月期は売上高が86億88百万円、100億47百万円、90億39百万円、125億42百万円、営業利益が1億54百万円、10億49百万円、8億78百万円、23億46百万円だった。

 ITサービス事業は年度末の第4四半期の構成比が高い収益構造である。16年3月期は営業利益と経常利益が上場来最高を更新した。売上高は米国子会社譲渡、ゲーム子会社清算、eコマース子会社アパレル系事業譲渡などで15年3月期比横ばいだったが、GRANDIT事業の堅調推移、売上構成変化による収益性改善、ヘルスケア事業の業績回復、電子書籍配信サービス事業の好調、ソーシャルゲーム事業の自社開発終了などの効果が寄与した。

 売上総利益は同1.5%増加し、売上総利益率は45.4%で同0.7ポイント上昇した。販管費は同3.9%減少し、販管費比率は34.4%で同1.4ポイント低下した。特別損失では事業構造改革の一環として新横浜データセンター(DC)によるサービス提供を終了(17年6月末目途)することに伴って、事業再編損25億45百万円を計上した。ROEは3.5%で同7.4ポイント低下、自己資本比率は66.5%で同6.5ポイント低下した。配当は同3円50銭増配の年間22円(期末一括)で配当性向は82.6%だった。

 セグメント別に見ると、ITサービスは売上高が同4.9%減の237億37百万円、営業利益が同3.0%増の24億71百万円だった。ネットビジネスは売上高が同8.1%増の165億79百万円、営業利益が同62.0%増の19億56百万円だった。なお電子書籍配信サービスの売上高は150億円を突破した。

■17年3月期第3四半期累計は大幅増益

 今期(17年3月期)第3四半期累計(4〜12月)の連結業績は、売上高が前年同期比4.7%増の290億72百万円、営業利益が同22.4%増の25億46百万円、経常利益が同22.1%増の26億06百万円、純利益が16億85百万円(前年同期は特別損失にデータデンター関連の事業構造改革費用を計上して6億73百万円の赤字)だった。電子書籍配信サービスの好調が牽引して大幅増益だった。

 売上総利益は同8.9%増加し、売上総利益率は46.1%で同1.8ポイント上昇した。販管費は同6.1%増加し、販管費比率は37.3%で同0.5ポイント上昇した。特別損失では前期計上した事業再編損25億45百万円および減損損失2億28百万円が一巡した。

 セグメント別に見ると、ITサービスは売上高が同4.8%減の146億52百万円で営業利益(連結調整前)が同45.3%減の3億97百万円だった。売上面ではヘルスケア事業が診療報酬改定等による医療機関でのIT投資抑制の影響を受け、利益面では新たな事業領域である地域包括ケアおよびIoT関連への先行投資負担が影響した。ネットビジネスは売上高が同16.5%増の144億19百万円で営業利益が同58.7%増の21億48百万円だった。電子書籍配信サービス「めちゃコミック」の有料会員数が100万人を突破するなど大幅伸長し、広告宣伝費などの増加を吸収した。

 四半期別の業績推移を見ると、売上高は第1四半期89億06百万円、第2四半期104億30百万円、第3四半期97億36百万円、営業利益は1億61百万円、14億49百万円、9億36百万円だった。

■17年3月期通期は2桁営業増益・大幅最終増益・増配予想

 今期(17年3月期)通期の連結業績予想(4月28日公表)は、売上高が前期(16年3月期)比11.6%増の450億円、営業利益が同12.9%増の50億円、経常利益が同9.7%増の50億円、純利益が同4.1倍の30億円としている。配当予想は中間配当を実施し、同3円増配の年間25円(第2四半期末10円、期末15円)としている。予想配当性向は22.8%となる。

 セグメント別計画については営業利益の構成を見直し、ITサービスの売上高が同5.4%増の250億円で営業利益が同10.9%減の22億円、ネットビジネスの売上高が同20.7%増の200億円で営業利益が同43.6%増の28億円とした。ネットビジネスでは電子書籍配信サービスが一段と拡大する見込みだ。

 通期会社予想に対する第3四半期累計の進捗率は売上高が64.6%、営業利益が50.9%、経常利益が52.1%、純利益が56.2%と低水準の形だが、ITサービスの第4四半期の構成比が高い収益構造のためネガティブ要因とはならない。通期ベースでも好業績が期待される。

 また新横浜DCによるサービス提供終了によって、運用コスト低減や、固定資産である建物・設備劣化に対する改修・新規投資の抑制など、データセンターのコモデティ化による売上減少回避なども含めて、10年間で約40億円の費用削減効果が得られる見込みとしている。

 なお16年9月に固定資産の譲渡および特別利益の計上を発表している。新横浜DCは17年6月までに稼働停止し、17年9月29日物件引渡・譲渡代金決済予定とした。当該固定資産の譲渡に伴い、18年3月期に特別利益約9億円を計上する。

■株主優待制度は毎年9月末に実施

 株主優待制度については毎年9月30日現在で1単元(100株)以上保有株主を対象として、連結子会社ドゥマンが運営する食品通信販売サイト「オーガニックサイバーストア」で利用可能なポイント(1ポイントを1円として利用)を保有株数と保有年数に応じて贈呈する。たとえば保有株数1000株以上で保有年数3年以上の場合は6000ポイントを贈呈する。

■株価は戻り高値突破して16年5月高値試す

 株価の動きを見ると、3月上旬に動意づく形となり、3月9日に1750円まで上伸して16年11月の戻り高値1746円を突破した。好業績を再評価する動きのようだ。

 3月21日の終値1715円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS109円73銭で算出)は15〜16倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間25円で算出)は1.5%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS769円42銭で算出)は2.2倍近辺である。時価総額は約494億円である。

 週足チャートで見ると26週移動平均線近辺から切り返して13週移動平均線を回復した。サポートラインを確認した形だ。また1700円近辺のフシを突破する動きであり、上げ足を速めて16年5月高値を試す展開が期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)

[02月13更新]

インフォコムは17年3月期第3四半期累計大幅増益、新たな中期経営計画を策定

 インフォコム<4348>(JQ)は、ITサービスや電子書籍配信サービスを主力として、IoT領域の事業創出も積極推進している。17年3月期第3四半期累計連結業績は電子書籍配信サービスの好調が牽引して大幅増益だった。通期も2桁営業増益・連続増配予想である。2月7日には新たな中期経営計画を発表した。株価はやや戻りの鈍い展開だが、好業績を見直す動きが期待される。

■ITサービス事業とネットビジネス事業を展開

 帝人<3401>グループで、企業向けITサービス(医療機関・製薬企業向けヘルスケア事業、一般企業向けSIのエンタープライズ事業、ERPソフト「GRANDIT」や緊急連絡・安全確認サービスなどのサービスビジネス事業)、および一般消費者向けネットビジネス(子会社アムタスの電子書籍配信サービス、eコマース、各種デジタルコンテンツの提供)を展開している。

 16年3月期のセグメント別売上高構成比はITサービス59%、ネットビジネス41%で、営業利益構成比(連結調整前)はITサービス56%、ネットビジネス44%だった。

 14年9月新規事業の発掘を目的として米国シリコンバレーに連結子会社のコーポレートファンド(総額20億円規模、通称インフォコムファンド)を設立し、16年9月末時点で投資実績は30社超となっている。

 中期成長に向けてグループ再編や戦略的M&A・アライアンスを積極推進している。14年3月EC事業運営効率化に向けて、アムタスグループ内で食品EC事業を展開するドゥマンを連結子会社化した。

■新たな中期経営計画を策定、M&Aも積極推進

 12年4月から進めてきた5ヵ年の中期経営計画が17年3月に完了するため、2月7日には17年4月から20年3月にかけて推進する新たな中期経営計画を発表した。

 現5ヵ年中期経営計画では、経営目標数値に17年3月期売上高550億円、営業利益50億円を掲げ、完全Web−ERPソフト「GRANDIT」のサービスビジネス事業、医療機関・製薬企業向けヘルスケア事業、電子書籍配信サービスなどのネットビジネス事業を重点3分野として、競争力強化と業容拡大に取り組んだ。

 新たな3ヶ年中期経営計画では、基本方針を「成長の追求」と「成長を支える経営基盤の継続的強化」とした。主要施策としては、成長の追求では電子コミックとヘルスケアを重点事業として、M&Aを積極推進し、AIやIoTを活用したビジネス展開も推進する。成長を支える経営基盤の継続的強化では、品質管理の継続強化とサービス品質向上、業務プロセス改革による効率化と社会との協業強化、人財育成強化を推進する。

 そして経営目標数値には20年3月期売上高600億円〜800億円、EBITDA(営業利益+償却費)70億円〜100億円、ROE10%以上を掲げた。なお本計画の詳細は17年4月下旬に公表するとしている。

■GRANDITはクラウド対応、ヘルスケアは地域包括ケア対応を強化

 ITサービスでは、完全Web−ERPソフト「GRANDIT」(コンソーシアム方式により、業界を代表するSI企業のノウハウを集大成したWeb−ERP)が導入企業数900社超、緊急連絡・安全確認サービス「エマージェンシーコール」が導入企業数1000社超の規模に達している。15年9月には企業・団体向けに特化したMVNO(仮想移動体サービス事業者)サービスを開始した。

 サービスビジネス事業では中期成長に向けて完全Web−ERPソフト「GRANDIT」のクラウド対応を強化している。なお「GRANDIT」の開発・販売を推進するGRANDITコンソーシアム(03年10月設立)は、16年4月時点でプライムパートナー14社、ビジネスパートナーを加えると57社で構成され、16年5月にはパシフィックシステムがビジネスパートナーとして加盟した。16年6月にはグループ経営管理機能を強化した「GRANDIT」新バージョンを投入した。

 16年12月には、クラウド型ID管理サービス「OneLogin(ワンログイン)」の積極的な販売を目的として、TISインテックグループのTISと販売代理店契約を締結した。クラウド型ID管理サービス「OneLogin」は4500以上のクラウドサービス・アプリケーションに対応して、全世界200ヶ国・2000社・150万人以上のユーザーに利用されている。

 ヘルスケア事業では帝人との連携も強化しながら、厚生労働省「地域包括ケア」に対応した医療ITからヘルスケアサービスへの展開を強化している。

 15年3月ヘルスケア事業の一環としてアスリート支援サービス「ATHLETE STORIES(アスリートストーリーズ)」を開始、15年8月トレーナー向けアプリも提供開始した。15年11月医療事務受託の国内大手で介護サービス事業も展開しているソラスト社(旧日本医療事務センター)とヘルスケア事業分野において業務・資本提携、リゾートソリューション<5261>とのメンタルヘルスケア事業で協業開始した。

 16年7月には災害・救急自動車映像伝送システム「V−FAST」が、北海道千歳市消防本部の救急医療システムとして、また京都府災害拠点病院の指定を受けている洛和会音羽病院の救急医療システムとして採用されたと発表している。

■ネットビジネスは主力の電子書籍配信「めちゃコミック」が伸長

 ネットビジネスの電子書籍配信サービスでは、06年11月開始のスマートフォン・フィーチャーフォン向け電子書籍配信サービス「めちゃコミック」が国内トップクラスの地位を強固にし、月間サイト来訪ユニークユーザー数は約800万人(16年5月)に達している。13年11月開始のマルチデバイス対応電子書籍配信サービス「ekubostore(エクボストア)」も拡大基調である。そして「めちゃコミック」など電子書籍配信サービスの17年3月期売上高が16年10月24日時点で100億円を突破した。16年3月期を上回るスピードで伸長している。

 電子書籍配信サービスの分野ではコンテンツ拡充と海外展開による事業拡大を推進している。14年10月シフトワンと共同で次世代電子コミック「モーションコミック」を開始した。15年2月アムタスが、中国でコミック関連事業を展開している厦門優莱柏網絡科技有限公司(ユーラボ社)と業務提携した。

 15年9月中国およびアジア地域でのアニメ・マンガ版権の保護や産業の良質な発展の促進を目的として、アムタス、少年画報社(東京都)、業務提携先の中国・ユーラボ社、および中国通信事業者のアニメ・マンガ関連部門、中国政府機関などと共同で、アジア版権保護連盟を設立した。

 中国政府機関も参画することで版権侵害行為の取り締まりから法的手続きまで行うことができ、出版・版権元および運用企業の利益と権利を守ることが可能になる。中国アニメ・マンガ市場における版権保護と市場育成を進め、将来的には加盟企業・団体を増やすとともに、対象地域を拡大する予定としている。

 ソーシャルゲームについては15年4月に自社タイトルの開発・配信を終了し、国内外の人気ミニゲームの流通に特化している。

■IoT領域の事業創出を積極推進

 IoT領域の事業創出も積極推進する。15年12月米EverySense社(14年7月IoTおよびM2M領域における共同開発を目的として当社、光電製作所、コーデンテクノインフォの3社共同で設立)が世界初のIoTデータ交換取引所を日本に開設した。また米Afero社と事業提携した。16年3月IoTで漁業支援を行う共同研究開発プロジェクトのスタートを発表した。

 16年4月には、一般社団法人インターネット協会のIoT推進委員会IoT実証実験ワーキンググループが推進するIoTソリューションの有効性実証実験に参画し、当社を含む7社でオフィス内環境モニタリング実証実験をスタートした。

 16年7月には米EverySense社が、IoTを通じて取得した測定データを提供する「情報仲介システム」の中核的な仕組みに関する日本国内の特許を取得したと発表している。16年10月には農作物を栽培する土壌環境の状態表示を行うアプリケーション「SOIL MANAGER(ソイル マネジャー)」の開発を発表した。

■ITサービス事業は第4四半期の構成比が高い収益構造

 四半期別推移を見ると、15年3月期は売上高が第1四半期81億99百万円、第2四半期104億98百万円、第3四半期94億11百万円、第4四半期122億01百万円、営業利益は2億26百万円の赤字、8億16百万円、3億99百万円、26億17百万円だった。16年3月期は売上高が86億88百万円、100億47百万円、90億39百万円、125億42百万円、営業利益が1億54百万円、10億49百万円、8億78百万円、23億46百万円だった。

 ITサービス事業は年度末の第4四半期の構成比が高い収益構造である。16年3月期は営業利益と経常利益が上場来最高を更新した。売上高は米国子会社譲渡、ゲーム子会社清算、eコマース子会社アパレル系事業譲渡などで15年3月期比横ばいだったが、GRANDIT事業の堅調推移、売上構成変化による収益性改善、ヘルスケア事業の業績回復、電子書籍配信サービス事業の好調、ソーシャルゲーム事業の自社開発終了などの効果が寄与した。

 売上総利益は同1.5%増加し、売上総利益率は45.4%で同0.7ポイント上昇した。販管費は同3.9%減少し、販管費比率は34.4%で同1.4ポイント低下した。特別損失では事業構造改革の一環として新横浜データセンター(DC)によるサービス提供を終了(17年6月末目途)することに伴って、事業再編損25億45百万円を計上した。ROEは3.5%で同7.4ポイント低下、自己資本比率は66.5%で同6.5ポイント低下した。配当は同3円50銭増配の年間22円(期末一括)で配当性向は82.6%だった。

 セグメント別に見ると、ITサービスは売上高が同4.9%減の237億37百万円、営業利益が同3.0%増の24億71百万円だった。ネットビジネスは売上高が同8.1%増の165億79百万円、営業利益が同62.0%増の19億56百万円だった。なお電子書籍配信サービスの売上高は150億円を突破した。

■17年3月期第3四半期累計は大幅増益

 今期(17年3月期)第3四半期累計(4〜12月)の連結業績は、売上高が前年同期比4.7%増の290億72百万円、営業利益が同22.4%増の25億46百万円、経常利益が同22.1%増の26億06百万円、純利益が16億85百万円(前年同期は特別損失にデータデンター関連の事業構造改革費用を計上して6億73百万円の赤字)だった。電子書籍配信サービスの好調が牽引して大幅増益だった。

 売上総利益は同8.9%増加し、売上総利益率は46.1%で同1.8ポイント上昇した。販管費は同6.1%増加し、販管費比率は37.3%で同0.5ポイント上昇した。特別損失では前期計上した事業再編損25億45百万円および減損損失2億28百万円が一巡した。

 セグメント別に見ると、ITサービスは売上高が同4.8%減の146億52百万円で営業利益(連結調整前)が同45.3%減の3億97百万円だった。売上面ではヘルスケア事業が診療報酬改定等による医療機関でのIT投資抑制の影響を受け、利益面では新たな事業領域である地域包括ケアおよびIoT関連への先行投資負担が影響した。ネットビジネスは売上高が同16.5%増の144億19百万円で営業利益が同58.7%増の21億48百万円だった。電子書籍配信サービス「めちゃコミック」の有料会員数が100万人を突破するなど大幅伸長し、広告宣伝費などの増加を吸収した。

 四半期別の業績推移を見ると、売上高は第1四半期89億06百万円、第2四半期104億30百万円、第3四半期97億36百万円、営業利益は1億61百万円、14億49百万円、9億36百万円だった。

■17年3月期通期は2桁営業増益・大幅最終増益・増配予想

 今期(17年3月期)通期の連結業績予想は前回予想(4月28日公表)を据え置いて、売上高が前期(16年3月期)比11.6%増の450億円、営業利益が同12.9%増の50億円、経常利益が同9.7%増の50億円、純利益が同4.1倍の30億円としている。配当予想は中間配当を実施し、同3円増配の年間25円(第2四半期末10円、期末15円)としている。予想配当性向は22.8%となる。

 セグメント別計画については営業利益の構成を見直し、ITサービスの売上高が同5.4%増の250億円で営業利益が同10.9%減の22億円、ネットビジネスの売上高が同20.7%増の200億円で営業利益が同43.6%増の28億円とした。ネットビジネスでは電子書籍配信サービスが一段と拡大する見込みだ。

 通期会社予想に対する第3四半期累計の進捗率は売上高が64.6%、営業利益が50.9%、経常利益が52.1%、純利益が56.2%と低水準の形だが、ITサービスの第4四半期の構成比が高い収益構造のためネガティブ要因とはならない。通期ベースでも好業績が期待される。

 また新横浜DCによるサービス提供終了によって、運用コスト低減や、固定資産である建物・設備劣化に対する改修・新規投資の抑制など、データセンターのコモデティ化による売上減少回避なども含めて、10年間で約40億円の費用削減効果が得られる見込みとしている。

 なお16年9月に固定資産の譲渡および特別利益の計上を発表している。新横浜DCは17年6月までに稼働停止し、17年9月29日物件引渡・譲渡代金決済予定とした。当該固定資産の譲渡に伴い、18年3月期に特別利益約9億円を計上する。

■株主優待制度は毎年9月末に実施

 株主優待制度については毎年9月30日現在で1単元(100株)以上保有株主を対象として、連結子会社ドゥマンが運営する食品通信販売サイト「オーガニックサイバーストア」で利用可能なポイント(1ポイントを1円として利用)を保有株数と保有年数に応じて贈呈する。たとえば保有株数1000株以上で保有年数3年以上の場合は6000ポイントを贈呈する。

■株価は好業績を見直す動き期待

 株価の動きを見ると、1月の戻り高値圏1700円近辺から反落し、1500円台まで調整している。第3四半期累計の大幅増益に対してもネガティブ反応となり、やや戻りの鈍い展開だ。

 2月10日の終値1538円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS109円73銭で算出)は14倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間25円で算出)は1.6%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS769円42銭で算出)は2.0倍近辺である。時価総額は約443億円である。

 週足チャートで見ると26週移動平均線が下値を支える形だ。好業績を見直す動きが期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)

[01月18日更新]

インフォコムは戻り歩調に変化なく上値試す、電子書籍配信サービス好調

 インフォコム<4348>(JQ)は、ITサービスや電子書籍配信サービスを主力として、IoT領域の事業創出も積極推進している。電子書籍配信サービスの好調が牽引して17年3月期2桁営業増益・連続増配予想である。株価は戻り歩調に変化はなく、上値を試す展開が期待される。なお1月31日に第3四半期累計業績発表を予定している。

■ITサービス事業とネットビジネス事業を展開

 帝人<3401>グループで、企業向けITサービス(医療機関・製薬企業向けヘルスケア事業、一般企業向けSIのエンタープライズ事業、ERPソフト「GRANDIT」や緊急連絡・安全確認サービスなどのサービスビジネス事業)、および一般消費者向けネットビジネス(子会社アムタスの電子書籍配信サービス、eコマース、各種デジタルコンテンツの提供)を展開している。

 16年3月期のセグメント別売上高構成比はITサービス59%、ネットビジネス41%で、営業利益構成比(連結調整前)はITサービス56%、ネットビジネス44%だった。

 14年9月新規事業の発掘を目的として米国シリコンバレーに連結子会社のコーポレートファンド(総額20億円規模、通称インフォコムファンド)を設立し、16年9月末時点で投資実績は30社超となっている。

 また中期成長に向けてグループ再編や戦略的M&A・アライアンスを積極推進している。14年3月EC事業運営効率化に向けて、アムタスグループ内で食品EC事業を展開するドゥマンを連結子会社化した。

■中期経営計画でGRANDIT、ヘルスケア、電子書籍配信を重点3事業

 中期経営計画では、完全Web−ERPソフト「GRANDIT」のサービスビジネス事業、医療機関・製薬企業向けヘルスケア事業、電子書籍配信サービスなどのネットビジネス事業を重点3分野と位置付け、経営目標数値には17年3月期売上高550億円、営業利益50億円、21年3月期売上高1000億円、営業利益100億円を掲げている。

■GRANDITはクラウド対応、ヘルスケアは地域包括ケア対応を強化

 ITサービスでは、完全Web−ERPソフト「GRANDIT」(コンソーシアム方式により、業界を代表するSI企業のノウハウを集大成したWeb−ERP)が導入企業数900社超、緊急連絡・安全確認サービス「エマージェンシーコール」が導入企業数1000社超の規模に達している。15年9月には企業・団体向けに特化したMVNO(仮想移動体サービス事業者)サービスを開始した。

 サービスビジネス事業では中期成長に向けて完全Web−ERPソフト「GRANDIT」のクラウド対応を強化している。なお「GRANDIT」の開発・販売を推進するGRANDITコンソーシアム(03年10月設立)は、16年4月時点でプライムパートナー14社、ビジネスパートナーを加えると57社で構成され、16年5月にはパシフィックシステムがビジネスパートナーとして加盟した。16年6月にはグループ経営管理機能を強化した「GRANDIT」新バージョンを投入した。

 16年12月には、クラウド型ID管理サービス「OneLogin(ワンログイン)」の積極的な販売を目的として、TISインテックグループのTISと販売代理店契約を締結した。クラウド型ID管理サービス「OneLogin」は4500以上のクラウドサービス・アプリケーションに対応して、全世界200ヶ国・2000社・150万人以上のユーザーに利用されている。

 ヘルスケア事業では帝人との連携も強化しながら、厚生労働省「地域包括ケア」に対応した医療ITからヘルスケアサービスへの展開を強化している。

 15年3月ヘルスケア事業の一環としてアスリート支援サービス「ATHLETE STORIES(アスリートストーリーズ)」を開始、15年8月トレーナー向けアプリも提供開始した。15年11月医療事務受託の国内大手で介護サービス事業も展開しているソラスト社(旧日本医療事務センター)とヘルスケア事業分野において業務・資本提携、リゾートソリューション<5261>とのメンタルヘルスケア事業で協業開始した。

 16年7月には災害・救急自動車映像伝送システム「V−FAST」が、北海道千歳市消防本部の救急医療システムとして、また京都府災害拠点病院の指定を受けている洛和会音羽病院の救急医療システムとして採用されたと発表している。

■ネットビジネスは主力の電子書籍配信「めちゃコミック」が伸長

 ネットビジネスの電子書籍配信サービスでは、06年11月開始のスマートフォン・フィーチャーフォン向け電子書籍配信サービス「めちゃコミック」が国内トップクラスの地位を強固にし、月間サイト来訪ユニークユーザー数は約800万人(16年5月)に達している。13年11月開始のマルチデバイス対応電子書籍配信サービス「ekubostore(エクボストア)」も拡大基調である。そして「めちゃコミック」など電子書籍配信サービスの17年3月期売上高が16年10月24日時点で100億円を突破した。16年3月期を上回るスピードで伸長している。

 電子書籍配信サービスの分野ではコンテンツ拡充と海外展開による事業拡大を推進している。14年10月シフトワンと共同で次世代電子コミック「モーションコミック」を開始した。15年2月アムタスが、中国でコミック関連事業を展開している厦門優莱柏網絡科技有限公司(ユーラボ社)と業務提携した。

 15年9月中国およびアジア地域でのアニメ・マンガ版権の保護や産業の良質な発展の促進を目的として、アムタス、少年画報社(東京都)、業務提携先の中国・ユーラボ社、および中国通信事業者のアニメ・マンガ関連部門、中国政府機関などと共同で、アジア版権保護連盟を設立した。

 中国政府機関も参画することで版権侵害行為の取り締まりから法的手続きまで行うことができ、出版・版権元および運用企業の利益と権利を守ることが可能になる。中国アニメ・マンガ市場における版権保護と市場育成を進め、将来的には加盟企業・団体を増やすとともに、対象地域を拡大する予定としている。

 ソーシャルゲームについては15年4月に自社タイトルの開発・配信を終了し、国内外の人気ミニゲームの流通に特化している。

■IoT領域の事業創出を積極推進

 IoT領域の事業創出も積極推進する。15年12月米EverySense社(14年7月IoTおよびM2M領域における共同開発を目的として当社、光電製作所、コーデンテクノインフォの3社共同で設立)が世界初のIoTデータ交換取引所を日本に開設した。また米Afero社と事業提携した。16年3月IoTで漁業支援を行う共同研究開発プロジェクトのスタートを発表した。

 16年4月には、一般社団法人インターネット協会のIoT推進委員会IoT実証実験ワーキンググループが推進するIoTソリューションの有効性実証実験に参画し、当社を含む7社でオフィス内環境モニタリング実証実験をスタートした。

 16年7月には米EverySense社が、IoTを通じて取得した測定データを提供する「情報仲介システム」の中核的な仕組みに関する日本国内の特許を取得したと発表している。16年10月には農作物を栽培する土壌環境の状態表示を行うアプリケーション「SOIL MANAGER(ソイル マネジャー)」の開発を発表した。

■ITサービス事業は第4四半期の構成比が高い収益構造

 四半期別推移を見ると、15年3月期は売上高が第1四半期81億99百万円、第2四半期104億98百万円、第3四半期94億11百万円、第4四半期122億01百万円、営業利益は2億26百万円の赤字、8億16百万円、3億99百万円、26億17百万円だった。16年3月期は売上高が86億88百万円、100億47百万円、90億39百万円、125億42百万円、営業利益が1億54百万円、10億49百万円、8億78百万円、23億46百万円だった。

 ITサービス事業は年度末の第4四半期の構成比が高い収益構造である。16年3月期は営業利益と経常利益が上場来最高を更新した。売上高は米国子会社譲渡、ゲーム子会社清算、eコマース子会社アパレル系事業譲渡などで15年3月期比横ばいだったが、GRANDIT事業の堅調推移、売上構成変化による収益性改善、ヘルスケア事業の業績回復、電子書籍配信サービス事業の好調、ソーシャルゲーム事業の自社開発終了などの効果が寄与した。

 売上総利益は同1.5%増加し、売上総利益率は45.4%で同0.7ポイント上昇した。販管費は同3.9%減少し、販管費比率は34.4%で同1.4ポイント低下した。特別損失では事業構造改革の一環として新横浜データセンター(DC)によるサービス提供を終了(17年6月末目途)することに伴って、事業再編損25億45百万円を計上した。ROEは3.5%で同7.4ポイント低下、自己資本比率は66.5%で同6.5ポイント低下した。配当は同3円50銭増配の年間22円(期末一括)で配当性向は82.6%だった。

 セグメント別に見ると、ITサービスは売上高が同4.9%減の237億37百万円、営業利益が同3.0%増の24億71百万円だった。ネットビジネスは売上高が同8.1%増の165億79百万円、営業利益が同62.0%増の19億56百万円だった。なお電子書籍配信サービスの売上高は150億円を突破した。

■17年3月期第2四半期累計は計画超の大幅増益

 今期(17年3月期)第2四半期累計(4〜9月)の連結業績は売上高が前年同期比3.2%増の193億36百万円、営業利益が同33.8%増の16億10百万円、経常利益が同30.0%増の16億23百万円、純利益が10億47百万円(前年同期はデータセンター関連の事業構造改革費用等27.1億円を特別損失に計上して11億円の赤字)だった。

 期初計画に対して、ITサービスの下期偏重が強まったため売上高は6億64百万円下回ったが、電子書籍配信サービスの大幅伸長が牽引して営業利益は3億60百万円、経常利益は3億73百万円、純利益は3億47百万円それぞれ上回る計画超の大幅増益だった。純利益は特別損失一巡も寄与して黒字化した。

 売上総利益は同7.6%増加し、売上総利益率は46.6%で同1.9ポイント上昇した。販管費は同3.2%増加し、販管費比率は38.3%で同横ばいだった。特別損失では前期計上した事業再編損25億44百万円および減損損失2億04百万円が一巡した。

 セグメント別に見ると、ITサービスは売上高が同6.3%減の98億34百万円で営業利益が同35.2%減の3億64百万円だった。ヘルスケア事業が診療報酬改定等による医療機関でのIT投資抑制の影響を受け、企業向けSI案件の下期偏重が強まったことも影響した。利益面では地域包括ケアおよびIoT関連への先行投資負担が影響した。ネットビジネスは売上高が同15.3%増の95億02百万円で営業利益が同94.6%増の12億45百万円だった。電子書籍配信サービス「めちゃコミック」の有料会員数が100万人を突破するなど大幅伸長し、継続的なコスト削減策やEコマースの構造改革効果も寄与した。

 四半期別の業績推移を見ると、売上高は第1四半期89億06百万円、第2四半期104億30百万円、営業利益は1億61百万円、14億49百万円だった。

■17年3月期通期は2桁営業増益・大幅最終増益・増配予想

 今期(17年3月期)通期の連結業績予想(4月28日公表)は、売上高が前期(16年3月期)比11.6%増の450億円で、営業利益が同12.9%増の50億円、経常利益が同9.7%増の50億円、純利益が同4.1倍の30億円としている。配当予想は中間配当を実施し、同3円増配の年間25円(第2四半期末10円、期末15円)としている。予想配当性向は22.8%となる。

 セグメント別計画は営業利益を組み替えて、ITサービスの売上高が同5.4%増の250億円で営業利益が同6.9%減の23億円、ネットビジネスの売上高が同20.7%増の200億円で営業利益が同38.5%増の27億円とした。ITサービスではヘルスケア事業の下期が前期並み、企業向けSI・パッケージ販売が伸長見込みだが、売上構成差で利益計画を減額した。ネットビジネスでは電子書籍配信サービスが一段と拡大し、利益計画を増額した。電子書籍配信サービス売上高は180億円を見込んでいる。

 通期会社予想に対する第2四半期累計の進捗率は売上高が43.0%、営業利益が32.2%、経常利益が32.5%、純利益が34.9%と低水準の形だが、ITサービスの第4四半期の構成比が高い収益構造のためネガティブ要因とはならない。通期ベースでも好業績が期待される。

 また新横浜DCによるサービス提供終了によって、運用コスト低減や、固定資産である建物・設備劣化に対する改修・新規投資の抑制など、データセンターのコモデティ化による売上減少回避なども含めて、10年間で約40億円の費用削減効果が得られる見込みとしている。

 なお16年9月に固定資産の譲渡および特別利益の計上を発表している。新横浜DCは17年6月までに稼働停止し、17年9月29日物件引渡・譲渡代金決済予定とした。当該固定資産の譲渡に伴い、18年3月期に特別利益約9億円を計上する。

 Web−ERPソフト「GRANDIT」のサービスビジネス事業、医療機関・製薬企業向けヘルスケア事業、ネットビジネス事業の重点3分野の成長が加速し、IoT領域の事業創出も寄与して収益拡大基調に変化はないだろう。

■株主優待制度は毎年9月末に実施

 株主優待制度については毎年9月30日現在で1単元(100株)以上保有株主を対象として、連結子会社ドゥマンが運営する食品通信販売サイト「オーガニックサイバーストア」で利用可能なポイント(1ポイントを1円として利用)を保有株数と保有年数に応じて贈呈する。たとえば保有株数1000株以上で保有年数3年以上の場合は6000ポイントを贈呈する。

■株価は戻り歩調に変化なく上値試す

 株価の動きを見ると、12月の直近安値圏1500円近辺から切り返した。戻り歩調に変化はないようだ。上値を試す展開が期待される。

 1月17日の終値1643円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS109円73銭で算出)は15倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間25円で算出)は1.5%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS769円42銭で算出)は2.1倍近辺である。時価総額は約473億円である。

 週足チャートで見ると26週移動平均線近辺から切り返して13週移動平均線を回復した。上値を試す展開が期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)

[11月11日更新]

インフォコムは戻り歩調で5月高値に接近、電子書籍配信サービス好調で17年3月期第2四半期累計が計画超の大幅増益

 インフォコム<4348>(JQ)は、ITサービスや電子書籍配信サービスを主力として、IoT領域の事業創出も積極推進している。電子書籍配信サービスの好調が牽引して17年3月期第2四半期累計は計画超の大幅増益だった。通期も営業増益・連続増配予想である。株価は戻り歩調で5月の年初来高値に接近している。好業績を評価して上値を試す展開だろう。

■ITサービス事業とネットビジネス事業を展開

 帝人<3401>グループで、企業向けITサービス(医療機関・製薬企業向けヘルスケア事業、一般企業向けSIのエンタープライズ事業、ERPソフト「GRANDIT」や緊急連絡・安全確認サービスなどのサービスビジネス事業)、および一般消費者向けネットビジネス(子会社アムタスの電子書籍配信サービス、eコマース、各種デジタルコンテンツの提供)を展開している。16年3月期のセグメント別売上高構成比はITサービス59%、ネットビジネス41%、営業利益構成比(連結調整前)はITサービス56%、ネットビジネス44%だった。

 14年9月新規事業の発掘を目的として米国シリコンバレーに連結子会社のコーポレートファンド(総額20億円規模、通称インフォコムファンド)を設立し、16年9月末時点で投資実績は30社超となっている。

また中期成長に向けてグループ再編や戦略的M&A・アライアンスを積極推進している。13年9月医薬品業界CRM事業強化に向けてミュートスと合弁会社インフォミュートスを設立、14年3月EC事業運営効率化に向けて、アムタスグループ内で食品EC事業を展開するドゥマンを連結子会社化、連結子会社イー・ビー・エスのアパレルEC事業をドゥマンに統合した。

■中期経営計画でGRANDIT、ヘルスケア、電子書籍配信を重点3事業

中期経営計画では、完全Web−ERPソフト「GRANDIT」のサービスビジネス事業、医療機関・製薬企業向けヘルスケア事業、電子書籍配信サービスなどのネットビジネス事業を重点3分野と位置付け、経営目標数値には17年3月期売上高550億円、営業利益50億円、21年3月期売上高1000億円、営業利益100億円を掲げている。

■GRANDITはクラウド対応、ヘルスケアは地域包括ケア対応を強化

ITサービスでは、完全Web−ERPソフト「GRANDIT」(コンソーシアム方式により、業界を代表するSI企業のノウハウを集大成したWeb−ERP)の導入企業数850社超、3800サイト超で、緊急連絡・安全確認サービス「エマージェンシーコール」は導入企業数800社超、登録従業員数200万人超の規模に達している。15年9月には企業・団体向けに特化したMVNO(仮想移動体サービス事業者)サービスを開始した。

サービスビジネス事業では中期成長に向けて完全Web−ERPソフト「GRANDIT」のクラウド対応を強化している。なお「GRANDIT」の開発・販売を推進するGRANDITコンソーシアム(03年10月設立)は、16年4月時点でプライムパートナー14社、ビジネスパートナーを加えると57社で構成され、16年5月にはパシフィックシステムがビジネスパートナーとして加盟した。16年6月にはグループ経営管理機能を強化した「GRANDIT」新バージョンを投入した。

ヘルスケア事業では帝人との連携も強化しながら、厚生労働省「地域包括ケア」に対応した医療ITからヘルスケアサービスへの展開を強化している。

15年3月ヘルスケア事業の一環としてアスリート支援サービス「ATHLETE STORIES(アスリートストーリーズ)」を開始、15年8月トレーナー向けアプリも提供開始した。15年11月医療事務受託の国内大手で介護サービス事業も展開しているソラスト社(旧日本医療事務センター)とヘルスケア事業分野において業務・資本提携、リゾートソリューション<5261>とのメンタルヘルスケア事業で協業開始した。

16年7月には災害・救急自動車映像伝送システム「V−FAST」が、北海道千歳市消防本部の救急医療システムとして、また京都府災害拠点病院の指定を受けている洛和会音羽病院の救急医療システムとして採用されたと発表している。

■ネットビジネスは主力の電子書籍配信「めちゃコミック」が伸長

ネットビジネスの電子書籍配信サービスでは、06年11月開始のスマートフォン・フィーチャーフォン向け電子書籍配信サービス「めちゃコミック」が国内トップクラスの地位を強固にし、月間サイト来訪ユニークユーザー数は約800万人(16年5月)に達している。13年11月開始のマルチデバイス対応電子書籍配信サービス「ekubostore(エクボストア)」も拡大基調である。そして「めちゃコミック」など電子書籍配信サービスの17年3月期売上高が16年10月24日時点で100億円を突破した。16年3月期を上回るスピードで伸長している。

電子書籍配信サービスの分野ではコンテンツ拡充と海外展開による事業拡大を推進している。14年10月シフトワンと共同で次世代電子コミック「モーションコミック」を開始した。15年2月アムタスが、中国でコミック関連事業を展開している厦門優莱柏網絡科技有限公司(ユーラボ社)、および恋愛・乙女系アプリ配信を展開しているKOYONPLETE(コヨンプリート社)(東京都)と業務提携した。コヨンプリート社に関しては第三者割当増資も引き受けた。

15年9月中国およびアジア地域でのアニメ・マンガ版権の保護や産業の良質な発展の促進を目的として、アムタス、少年画報社(東京都)、業務提携先の中国・ユーラボ社、および中国通信事業者のアニメ・マンガ関連部門、中国政府機関などと共同で、アジア版権保護連盟を設立した。

中国政府機関も参画することで版権侵害行為の取り締まりから法的手続きまで行うことができ、出版・版権元および運用企業の利益と権利を守ることが可能になる。中国アニメ・マンガ市場における版権保護と市場育成を進め、将来的には加盟企業・団体を増やすとともに、対象地域を拡大する予定としている。

ソーシャルゲームについては15年4月に自社タイトルの開発・配信を終了し、国内外の人気ミニゲームの流通に特化している。

■IoT領域の事業創出を積極推進

IoT領域の事業創出も積極推進する。15年12月米EverySense社(14年7月IoTおよびM2M領域における共同開発を目的として当社、光電製作所、コーデンテクノインフォの3社共同で設立)が世界初のIoTデータ交換取引所を日本に開設した。また米Afero社と事業提携した。16年3月IoTで漁業支援を行う共同研究開発プロジェクトのスタートを発表した。

16年4月には、一般社団法人インターネット協会のIoT推進委員会IoT実証実験ワーキンググループが推進するIoTソリューションの有効性実証実験に参画し、当社を含む7社でオフィス内環境モニタリング実証実験をスタートした。

16年7月には米EverySense社が、IoTを通じて取得した測定データを提供する「情報仲介システム」の中核的な仕組みに関する日本国内の特許を取得したと発表している。16年10月には農作物を栽培する土壌環境の状態表示を行うアプリケーション「SOIL MANAGER(ソイル マネジャー)」の開発を発表した。

■ITサービス事業は第4四半期の構成比が高い収益構造

四半期別推移を見ると、15年3月期は売上高が第1四半期81億99百万円、第2四半期104億98百万円、第3四半期94億11百万円、第4四半期122億01百万円、営業利益は2億26百万円の赤字、8億16百万円、3億99百万円、26億17百万円だった。16年3月期は売上高が86億88百万円、100億47百万円、90億39百万円、125億42百万円、営業利益が1億54百万円、10億49百万円、8億78百万円、23億46百万円だった。

ITサービス事業は年度末の第4四半期の構成比が高い収益構造である。16年3月期は営業利益と経常利益が上場来最高を更新した。売上高は米国子会社譲渡、ゲーム子会社清算、eコマース子会社アパレル系事業譲渡などで15年3月期比横ばいだったが、GRANDIT事業の堅調推移、売上構成変化による収益性改善、ヘルスケア事業の業績回復、電子書籍配信サービス事業の好調、ソーシャルゲーム事業の自社開発終了などの効果が寄与した。

売上総利益は同1.5%増加し、売上総利益率は45.4%で同0.7ポイント上昇した。販管費は同3.9%減少し、販管費比率は34.4%で同1.4ポイント低下した。特別損失では事業構造改革の一環として新横浜データセンター(DC)によるサービス提供を終了(17年6月末目途)することに伴って、事業再編損25億45百万円を計上した。ROEは3.5%で同7.4ポイント低下、自己資本比率は66.5%で同6.5ポイント低下した。配当は同3円50銭増配の年間22円(期末一括)で配当性向は82.6%だった。

セグメント別に見ると、ITサービスは売上高が同4.9%減の237億37百万円、営業利益が同3.0%増の24億71百万円だった。ネットビジネスは売上高が同8.1%増の165億79百万円、営業利益が同62.0%増の19億56百万円だった。なお電子書籍配信サービスの売上高は150億円を突破した。

■17年3月期第2四半期累計は計画超の大幅増益

10月31日発表した今期(17年3月期)第2四半期累計(4〜9月)の連結業績(10月27日に売上高を減額、利益を増額)は、売上高が前年同期比3.2%増の193億36百万円、営業利益が同33.8%増の16億10百万円、経常利益が同30.0%増の16億23百万円、純利益が10億47百万円(前年同期はデータセンター関連の事業構造改革費用等27.1億円を特別損失に計上して11億円の赤字)だった。

期初計画(4月28日公表)に対して、ITサービスの下期偏重が強まったため売上高は6億64百万円下回ったが、電子書籍配信サービスの大幅伸長が牽引して営業利益は3億60百万円、経常利益は3億73百万円、純利益は3億47百万円それぞれ上回る計画超の大幅増益だった。純利益は特別損失一巡も寄与して黒字化した。

売上総利益は同7.6%増加し、売上総利益率は46.6%で同1.9ポイント上昇した。販管費は同3.2%増加し、販管費比率は38.3%で同横ばいだった。特別損失では前期計上した事業再編損25億44百万円および減損損失2億04百万円が一巡した。

セグメント別に見ると、ITサービスは売上高が同6.3%減の98億34百万円で営業利益が同35.2%減の3億64百万円だった。ヘルスケア事業が診療報酬改定等による医療機関でのIT投資抑制の影響を受け、企業向けSI案件の下期偏重が強まったことも影響した。利益面では地域包括ケアおよびIoT関連への先行投資負担が影響した。ネットビジネスは売上高が同15.3%増の95億02百万円で営業利益が同94.6%増の12億45百万円だった。電子書籍配信サービス「めちゃコミック」の有料会員数が100万人を突破するなど大幅伸長し、継続的なコスト削減策やEコマースの構造改革効果も寄与した。

四半期別の業績推移を見ると、売上高は第1四半期89億06百万円、第2四半期104億30百万円、営業利益は1億61百万円、14億49百万円だった。

■17年3月期通期は2桁営業増益・大幅最終増益・増配予想

今期(17年3月期)通期の連結業績予想は前回予想(4月28日公表)を据え置いて、売上高が前期(16年3月期)比11.6%増の450億円、営業利益が同12.9%増の50億円、経常利益が同9.7%増の50億円、純利益が同4.1倍の30億円としている。配当予想は中間配当を実施し、同3円増配の年間25円(第2四半期末10円、期末15円)としている。予想配当性向は22.8%となる。

セグメント別計画は営業利益を組み替えて、ITサービスの売上高が同5.4%増の250億円で営業利益が同6.9%減の23億円、ネットビジネスの売上高が同20.7%増の200億円で営業利益が同38.5%増の27億円とした。ITサービスではヘルスケア事業の下期が前期並み、企業向けSI・パッケージ販売が伸長見込みだが、売上構成差で利益計画を減額した。ネットビジネスでは電子書籍配信サービスが一段と拡大し、利益計画を増額した。電子書籍配信サービス売上高は180億円を見込んでいる。

通期予想に対する第2四半期累計の進捗率は、売上高が43.0%、営業利益が32.2%、経常利益が32.5%、純利益が34.9%と低水準の形だが、ITサービスの第4四半期の構成比が高い収益構造のためネガティブ要因とはならない。通期ベースでも好業績が期待される。

また新横浜DCによるサービス提供終了によって、運用コスト低減や、固定資産である建物・設備劣化に対する改修・新規投資の抑制など、データセンターのコモデティ化による売上減少回避なども含めて、10年間で約40億円の費用削減効果が得られる見込みとしている。

なお9月29日に固定資産の譲渡および特別利益の計上を発表している。新横浜DCは17年6月までに稼働停止し、17年9月29日物件引渡・譲渡代金決済予定とした。当該固定資産の譲渡に伴い、18年3月期に特別利益約9億円を計上する。

Web−ERPソフト「GRANDIT」のサービスビジネス事業、医療機関・製薬企業向けヘルスケア事業、ネットビジネス事業の重点3分野の成長が加速し、IoT領域の事業創出も寄与して収益拡大基調に変化はないだろう。

■株主優待制度は毎年9月末に実施

株主優待制度については毎年9月30日現在で1単元(100株)以上保有株主を対象として、連結子会社ドゥマンが運営する食品通信販売サイト「オーガニックサイバーストア」で利用可能なポイント(1ポイントを1円として利用)を保有株数と保有年数に応じて贈呈する。たとえば保有株数1000株以上で保有年数3年以上の場合は6000ポイントを贈呈する。

■株価は戻り歩調で5月の年初来高値に接近

株価の動きを見ると戻り歩調の展開だ。第2四半期累計の計画超の大幅増益を好感して11月2日には1710円まで上伸し、5月の年初来高値1897円に接近してきた。

11月10日の終値1652円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS109円73銭で算出)は15倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間25円で算出)は1.5%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS769円42銭で算出)は2.1倍近辺である。時価総額は約476億円である。

日足チャートで見ると25日移動平均線がサポートラインの形となった。また週足チャートで見ると26週移動平均線を突破した。さらに13週移動平均線が26週移動平均線を上抜くゴールデンクロスが接近している。好業績を評価して上値を試す展開だろう。

[10月17日更新]

インフォコムは電子書籍配信サービス好調で17年3月期営業増益予想、IoT領域も推進

 インフォコム<4348>(JQ)はITサービスや電子書籍配信サービスを主力としている。IoT領域の事業創出も積極推進し、10月6日には農作物を栽培する土壌環境の状態表示を行うアプリケーション開発を発表した。17年3月期は電子書籍配信サービスの好調が牽引して営業増益、連続増配予想である。株価は8月の年初来安値から切り返して戻り歩調だ。上値を試す展開が期待される。なお10月31日に第2四半期累計業績発表を予定している。

■ITサービス事業とネットビジネス事業を展開

 帝人<3401>グループで、企業向けITサービス(医療機関・製薬企業向けヘルスケア事業、一般企業向けSIのエンタープライズ事業、ERPソフト「GRANDIT」や緊急連絡・安全確認サービスなどのサービスビジネス事業)、および一般消費者向けネットビジネス(子会社アムタスの電子書籍配信サービス、eコマース、各種デジタルコンテンツの提供)を展開している。16年3月期のセグメント別売上高構成比はITサービス59%、ネットビジネス41%、営業利益構成比(連結調整前)はITサービス56%、ネットビジネス44%だった。

 14年9月新規事業の発掘を目的として米国シリコンバレーに連結子会社のコーポレートファンド(総額20億円規模、通称インフォコムファンド)を設立し、16年3月期末時点で投資実績は20社超となっている。

 また中期成長に向けてグループ再編や戦略的M&A・アライアンスを積極推進している。13年9月医薬品業界CRM事業強化に向けてミュートスと合弁会社インフォミュートスを設立、14年3月EC事業運営効率化に向けて、アムタスグループ内で食品EC事業を展開するドゥマンを連結子会社化、連結子会社イー・ビー・エスのアパレルEC事業をドゥマンに統合した。

■中期経営計画でGRANDIT、ヘルスケア、電子書籍配信を重点3事業

 中期経営計画では、完全Web−ERPソフト「GRANDIT」のサービスビジネス事業、医療機関・製薬企業向けヘルスケア事業、電子書籍配信サービスなどのネットビジネス事業を重点3分野と位置付け、経営目標数値には17年3月期売上高550億円、営業利益50億円、21年3月期売上高1000億円、営業利益100億円を掲げている。

■GRANDITはクラウド対応、ヘルスケアは地域包括ケア対応を強化

 ITサービスでは、完全Web−ERPソフト「GRANDIT」(コンソーシアム方式により、業界を代表するSI企業のノウハウを集大成したWeb−ERP)の導入企業数850社超、3800サイト超で、緊急連絡・安全確認サービス「エマージェンシーコール」は導入企業数800社超、登録従業員数200万人超の規模に達している。15年9月には企業・団体向けに特化したMVNO(仮想移動体サービス事業者)サービスを開始した。

 サービスビジネス事業では中期成長に向けて完全Web−ERPソフト「GRANDIT」のクラウド対応を強化している。なお「GRANDIT」の開発・販売を推進するGRANDITコンソーシアム(03年10月設立)は、16年4月時点でプライムパートナー14社、ビジネスパートナーを加えると57社で構成され、16年5月にはパシフィックシステムがビジネスパートナーとして加盟した。16年6月にはグループ経営管理機能を強化した「GRANDIT」新バージョンを投入した。

 ヘルスケア事業では帝人との連携も強化しながら、厚生労働省「地域包括ケア」に対応した医療ITからヘルスケアサービスへの展開を強化している。

 15年3月ヘルスケア事業の一環としてアスリート支援サービス「ATHLETE STORIES(アスリートストーリーズ)」を開始、15年8月トレーナー向けアプリも提供開始した。15年11月医療事務受託の国内大手で介護サービス事業も展開しているソラスト社(旧日本医療事務センター)とヘルスケア事業分野において業務・資本提携、リゾートソリューション<5261>とのメンタルヘルスケア事業で協業開始した。

 16年7月には災害・救急自動車映像伝送システム「V−FAST」が、北海道千歳市消防本部の救急医療システムとして、また京都府災害拠点病院の指定を受けている洛和会音羽病院の救急医療システムとして採用されたと発表している。

■ネットビジネスは主力の電子書籍配信「めちゃコミック」が伸長

 ネットビジネスの電子書籍配信サービスでは、06年11月開始のスマートフォン・フィーチャーフォン向け電子書籍配信サービス「めちゃコミック」が国内トップクラスの地位を強固にしている。16年5月の月間サイト来訪ユニークユーザー数は約800万人に達し、16年4〜6月期の売上高は40億円を突破して過去最高となった。13年11月開始のマルチデバイス対応電子書籍配信サービス「ekubostore(エクボストア)」も拡大基調である。

 電子書籍配信サービスの分野では、コンテンツ拡充と海外展開による事業拡大を推進する。14年10月シフトワンと共同で次世代電子コミック「モーションコミック」を開始した。15年2月アムタスが、中国でコミック関連事業を展開している厦門優莱柏網絡科技有限公司(ユーラボ社)、および恋愛・乙女系アプリ配信を展開しているKOYONPLETE(コヨンプリート社)(東京都)と業務提携した。コヨンプリート社に関しては第三者割当増資も引き受けた。

 15年9月中国およびアジア地域でのアニメ・マンガ版権の保護や産業の良質な発展の促進を目的として、アムタス、少年画報社(東京都)、業務提携先の中国・ユーラボ社、および中国通信事業者のアニメ・マンガ関連部門、中国政府機関などと共同で、アジア版権保護連盟を設立した。

 中国政府機関も参画することで版権侵害行為の取り締まりから法的手続きまで行うことができ、出版・版権元および運用企業の利益と権利を守ることが可能になる。中国アニメ・マンガ市場における版権保護と市場育成を進め、将来的には加盟企業・団体を増やすとともに、対象地域を拡大する予定としている。

 ソーシャルゲームについては15年4月に自社タイトルの開発・配信を終了し、国内外の人気ミニゲームの流通に特化している。

■IoT領域の事業創出を積極推進

 IoT領域の事業創出も積極推進する。15年12月米EverySense社(14年7月IoTおよびM2M領域における共同開発を目的として当社、光電製作所、コーデンテクノインフォの3社共同で設立)が世界初のIoTデータ交換取引所を日本に開設した。また米Afero社と事業提携した。16年3月IoTで漁業支援を行う共同研究開発プロジェクトのスタートを発表した。

 16年4月には、一般社団法人インターネット協会のIoT推進委員会IoT実証実験ワーキンググループが推進するIoTソリューションの有効性実証実験に参画し、当社を含む7社でオフィス内環境モニタリング実証実験をスタートした。

 16年7月には米EverySense社が、IoTを通じて取得した測定データを提供する「情報仲介システム」の中核的な仕組みに関する日本国内の特許を取得したと発表している。

 10月6日には、農作物を栽培する土壌環境の状態表示を行うアプリケーション「SOIL MANAGER(ソイル マネジャー)」の開発を発表し、10月12日〜14日開催「第3回国際次世代農業EXPO」に、イノテックと共同で参考出展した。

■ITサービス事業は第4四半期の構成比が高い収益構造

 四半期別推移を見ると、15年3月期は売上高が第1四半期81億99百万円、第2四半期104億98百万円、第3四半期94億11百万円、第4四半期122億01百万円、営業利益は2億26百万円の赤字、8億16百万円、3億99百万円、26億17百万円だった。16年3月期は売上高が86億88百万円、100億47百万円、90億39百万円、125億42百万円、営業利益が1億54百万円、10億49百万円、8億78百万円、23億46百万円だった。

 ITサービス事業は年度末の第4四半期の構成比が高い収益構造である。16年3月期は営業利益と経常利益が上場来最高を更新した。売上高は米国子会社譲渡、ゲーム子会社清算、eコマース子会社アパレル系事業譲渡などで15年3月期比横ばいだったが、GRANDIT事業の堅調推移、売上構成変化による収益性改善、ヘルスケア事業の業績回復、電子書籍配信サービス事業の好調、ソーシャルゲーム事業の自社開発終了などの効果が寄与した。

 売上総利益は同1.5%増加し、売上総利益率は45.4%で同0.7ポイント上昇した。販管費は同3.9%減少し、販管費比率は34.4%で同1.4ポイント低下した。特別損失では事業構造改革の一環として新横浜データセンター(DC)によるサービス提供を終了(17年6月末目途)することに伴って、事業再編損25億45百万円を計上した。ROEは3.5%で同7.4ポイント低下、自己資本比率は66.5%で同6.5ポイント低下した。配当は同3円50銭増配の年間22円(期末一括)で配当性向は82.6%だった。

 セグメント別に見ると、ITサービスは売上高が同4.9%減の237億37百万円、営業利益が同3.0%増の24億71百万円だった。ネットビジネスは売上高が同8.1%増の165億79百万円、営業利益が同62.0%増の19億56百万円だった。なお電子書籍配信サービスの売上高は150億円を突破した。

■17年3月期第1四半期は営業増益

 今期(17年3月期)第1四半期(4〜6月)の連結業績は売上高が前年同期比2.5%増の89億06百万円、営業利益が同5.1%増の1億61百万円、経常利益が同3.7%減の1億66百万円、純利益が同35.8%減の55百万円だった。ITサービスの下期偏重が強まったため全体として小幅な伸びにとどまり、為替差損や特別損失の計上で最終減益だったが、電子書籍配信サービスの大幅伸長が牽引して増収営業増益だった。

 売上総利益は同4.6%増加し、売上総利益率は44.1%で同0.9ポイント上昇した。販管費は同4.5%増加し、販管費比率は42.3%で同0.8ポイント上昇した。営業外では為替差損益が悪化(前期は差益5百万円、今期は差損17百万円)した。また特別損失で子会社株式売却損2億73百万円を計上したため最終減益だった。

 セグメント別に見ると、ITサービスは売上高が同5.5%減の43億31百万円、営業利益が3億36百万円の赤字(前年同期は1億80百万円の赤字)だった。ヘルスケアおよび企業向けパッケージ製品の下期偏重が強まり、地域包括ケアおよびIoT関連への先行投資負担も影響した。ネットビジネスは売上高が同11.5%増の45億74百万円、営業利益が同49.2%増の4億98百万円だった。電子書籍配信サービスの売上高は41.6億円で同16.6%増加した。

■17年3月期通期は2桁営業増益・大幅最終増益・増配予想

 今期(17年3月期)通期の連結業績予想(4月28日公表)は、売上高が前期(16年3月期)比11.6%増の450億円で、営業利益が同12.9%増の50億円、経常利益が同9.7%増の50億円、純利益が同4.1倍の30億円としている。配当予想は中間配当を実施し、同3円増配の年間25円(第2四半期末10円、期末15円)としている。予想配当性向は22.8%となる。

 セグメント別には、ITサービスの売上高が同5.4%増の250億円で営業利益が同5.3%増の26億円、ネットビジネスの売上高が同20.7%増の200億円で営業利益が同23.1%増の24億円の計画としている。ITサービスではヘルスケアおよび企業向けSI・パッケージ販売が好調に推移し、新事業に係る先行投資などを吸収する。ネットビジネスでは電子書籍配信サービスが一段と拡大する。電子書籍配信サービスの売上高は180億円を目指す。

 通期会社予想に対する第1四半期の進捗率は、売上高が19.8%、営業利益が3.2%、経常利益が3.3%、純利益が1.8%と低水準の形だが、ITサービスの第4四半期の構成比が高い収益構造のためネガティブ要因とはならない。

 また新横浜DCによるサービス提供終了によって、運用コスト低減や、固定資産である建物・設備劣化に対する改修・新規投資の抑制など、データセンターのコモデティ化による売上減少回避なども含めて、10年間で約40億円の費用削減効果が得られる見込みとしている。

 なお9月29日に固定資産の譲渡および特別利益の計上を発表した。新横浜DCは17年6月までに稼働停止し、17年9月29日物件引渡・譲渡代金決済予定とした。当該固定資産の譲渡に伴い、18年3月期に特別利益約9億円を計上する。

 Web−ERPソフト「GRANDIT」のサービスビジネス事業、医療機関・製薬企業向けヘルスケア事業、ネットビジネス事業の重点3分野の成長が加速し、IoT領域の事業創出も寄与して収益拡大基調に変化はないだろう。

■株主優待制度は毎年9月末に実施

 株主優待制度については毎年9月30日現在で1単元(100株)以上保有株主を対象として、連結子会社ドゥマンが運営する食品通信販売サイト「オーガニックサイバーストア」で利用可能なポイント(1ポイントを1円として利用)を保有株数と保有年数に応じて贈呈する。たとえば保有株数1000株以上で保有年数3年以上の場合は6000ポイントを贈呈する。

■株価は8月安値から切り返して戻り歩調

 株価の動きを見ると、8月の年初来安値1204円から切り返して戻り歩調だ。10月6日と7日には1549円まで上伸した。

 10月14日の終値1466円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS109円73銭で算出)は13〜14倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間25円で算出)は1.7%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS769円42銭で算出)は1.9倍近辺である。時価総額は約422億円である。

 週足チャートで見ると13週移動平均線に続いて26週移動平均線突破の動きを強めている。上値を試す展開が期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)

[9月15日更新]

インフォコムは調整一巡して戻り歩調、17年3月期営業増益予想で9月末に株主優待

 インフォコム<4348>(JQ)はITサービスや電子書籍配信サービスを主力としてIoT領域の事業創出も積極推進している。17年3月期は電子書籍配信サービスの好調が牽引して営業増益、連続増配予想である。株価は8月の年初来安値から切り返しの動きを強めている。収益拡大基調に変化はなく、9月末の株主優待も注目点となる。調整が一巡して戻り歩調だろう。

■ITサービス事業とネットビジネス事業を展開

 帝人<3401>グループで、企業向けITサービス(医療機関・製薬企業向けヘルスケア事業、一般企業向けSIのエンタープライズ事業、ERPソフト「GRANDIT」や緊急連絡・安全確認サービスなどのサービスビジネス事業)、および一般消費者向けネットビジネス(子会社アムタスの電子書籍配信サービス、eコマース、各種デジタルコンテンツの提供)を展開している。

 14年9月新規事業の発掘を目的として米国シリコンバレーに連結子会社のコーポレートファンド(総額20億円規模、通称インフォコムファンド)を設立し、16年3月期末時点で投資実績は20社超となっている。

 また中期成長に向けてグループ再編や戦略的M&A・アライアンスを積極推進している。13年9月医薬品業界CRM事業強化に向けてミュートスと合弁会社インフォミュートスを設立、14年3月EC事業運営効率化に向けて、アムタスグループ内で食品EC事業を展開するドゥマンを連結子会社化、連結子会社イー・ビー・エスのアパレルEC事業をドゥマンに統合した。

 なお16年3月期のセグメント別売上高構成比はITサービス59%、ネットビジネス41%、営業利益構成比(連結調整前)はITサービス56%、ネットビジネス44%だった。

■中期経営計画でGRANDIT、ヘルスケア、電子書籍配信を重点3事業

 中期経営計画では、完全Web−ERPソフト「GRANDIT」のサービスビジネス事業、医療機関・製薬企業向けヘルスケア事業、電子書籍配信サービスなどのネットビジネス事業を重点3分野と位置付け、経営目標数値には17年3月期売上高550億円、営業利益50億円、21年3月期売上高1000億円、営業利益100億円を掲げている。

■GRANDITはクラウド対応、ヘルスケアは地域包括ケア対応を強化

 ITサービスでは、完全Web−ERPソフト「GRANDIT」(コンソーシアム方式により、業界を代表するSI企業のノウハウを集大成したWeb−ERP)の導入企業数850社超、3800サイト超で、緊急連絡・安全確認サービス「エマージェンシーコール」は導入企業数800社超、登録従業員数200万人超の規模に達している。15年9月には企業・団体向けに特化したMVNO(仮想移動体サービス事業者)サービスを開始した。

 サービスビジネス事業では中期成長に向けて完全Web−ERPソフト「GRANDIT」のクラウド対応を強化している。なお「GRANDIT」の開発・販売を推進するGRANDITコンソーシアム(03年10月設立)は、16年4月時点でプライムパートナー14社、ビジネスパートナーを加えると57社で構成され、16年5月にはパシフィックシステムがビジネスパートナーとして加盟した。16年6月にはグループ経営管理機能を強化した「GRANDIT」新バージョンを投入した。

 ヘルスケア事業では帝人との連携も強化しながら、厚生労働省「地域包括ケア」に対応した医療ITからヘルスケアサービスへの展開を強化している。

 15年3月ヘルスケア事業の一環としてアスリート支援サービス「ATHLETE STORIES(アスリートストーリーズ)」を開始、15年8月トレーナー向けアプリも提供開始した。15年11月医療事務受託の国内大手で介護サービス事業も展開しているソラスト社(旧日本医療事務センター)とヘルスケア事業分野において業務・資本提携、リゾートソリューション<5261>とのメンタルヘルスケア事業で協業開始した。

 16年7月には災害・救急自動車映像伝送システム「V−FAST」が、北海道千歳市消防本部の救急医療システムとして、また京都府災害拠点病院の指定を受けている洛和会音羽病院の救急医療システムとして採用されたと発表している。

■ネットビジネスは主力の電子書籍配信「めちゃコミック」が伸長

 ネットビジネスの電子書籍配信サービスでは、06年11月開始のスマートフォン・フィーチャーフォン向け電子書籍配信サービス「めちゃコミック」が国内トップクラスの地位を強固にしている。16年5月の月間サイト来訪ユニークユーザー数は約800万人に達し、16年4〜6月期の売上高は40億円を突破して過去最高となった。13年11月開始のマルチデバイス対応電子書籍配信サービス「ekubostore(エクボストア)」も拡大基調である。

 電子書籍配信サービスの分野では、コンテンツ拡充と海外展開による事業拡大を推進する。14年10月シフトワンと共同で次世代電子コミック「モーションコミック」を開始した。15年2月アムタスが、中国でコミック関連事業を展開している厦門優莱柏網絡科技有限公司(ユーラボ社)、および恋愛・乙女系アプリ配信を展開しているKOYONPLETE(コヨンプリート社)(東京都)と業務提携した。コヨンプリート社に関しては第三者割当増資も引き受けた。

 15年9月中国およびアジア地域でのアニメ・マンガ版権の保護や産業の良質な発展の促進を目的として、アムタス、少年画報社(東京都)、業務提携先の中国・ユーラボ社、および中国通信事業者のアニメ・マンガ関連部門、中国政府機関などと共同で、アジア版権保護連盟を設立した。

 中国政府機関も参画することで版権侵害行為の取り締まりから法的手続きまで行うことができ、出版・版権元および運用企業の利益と権利を守ることが可能になる。中国アニメ・マンガ市場における版権保護と市場育成を進め、将来的には加盟企業・団体を増やすとともに、対象地域を拡大する予定としている。

 ソーシャルゲームについては15年4月に自社タイトルの開発・配信を終了し、国内外の人気ミニゲームの流通に特化している。

 16年7月には食品通信販売サイト「オーガニックサイバーストア」を運営するドゥマンが、法人向け手土産ECサイト「カシクル」のサービス開始を発表した。

■IoT領域の事業創出を積極推進

 IoT領域の事業創出も積極推進する。15年12月米EverySense社(14年7月IoTおよびM2M領域における共同開発を目的として当社、光電製作所、コーデンテクノインフォの3社共同で設立)が世界初のIoTデータ交換取引所を日本に開設した。また米Afero社と事業提携した。16年3月IoTで漁業支援を行う共同研究開発プロジェクトのスタートを発表した。

 16年4月には、一般社団法人インターネット協会のIoT推進委員会IoT実証実験ワーキンググループが推進するIoTソリューションの有効性実証実験に参画し、当社を含む7社でオフィス内環境モニタリング実証実験をスタートした。

 16年7月には米EverySense社が、IoTを通じて取得した測定データを提供する「情報仲介システム」の中核的な仕組みに関する日本国内の特許を取得したと発表している。

■ITサービス事業は第4四半期の構成比が高い収益構造

 四半期別推移を見ると、15年3月期は売上高が第1四半期81億99百万円、第2四半期104億98百万円、第3四半期94億11百万円、第4四半期122億01百万円、営業利益は2億26百万円の赤字、8億16百万円、3億99百万円、26億17百万円だった。16年3月期は売上高が86億88百万円、100億47百万円、90億39百万円、125億42百万円、営業利益が1億54百万円、10億49百万円、8億78百万円、23億46百万円だった。

 ITサービス事業は年度末の第4四半期の構成比が高い収益構造である。16年3月期は営業利益と経常利益が上場来最高を更新した。売上高は米国子会社譲渡、ゲーム子会社清算、eコマース子会社アパレル系事業譲渡などで15年3月期比横ばいだったが、GRANDIT事業の堅調推移、売上構成変化による収益性改善、ヘルスケア事業の業績回復、電子書籍配信サービス事業の好調、ソーシャルゲーム事業の自社開発終了などの効果が寄与した。

 売上総利益は同1.5%増加し、売上総利益率は45.4%で同0.7ポイント上昇した。販管費は同3.9%減少し、販管費比率は34.4%で同1.4ポイント低下した。特別損失では事業構造改革の一環として新横浜データセンター(DC)によるサービス提供を終了(17年6月末目途)することに伴って、事業再編損25億45百万円を計上した。ROEは3.5%で同7.4ポイント低下、自己資本比率は66.5%で同6.5ポイント低下した。配当は同3円50銭増配の年間22円(期末一括)で配当性向は82.6%だった。

 セグメント別に見ると、ITサービスは売上高が同4.9%減の237億37百万円、営業利益が同3.0%増の24億71百万円だった。ネットビジネスは売上高が同8.1%増の165億79百万円、営業利益が同62.0%増の19億56百万円だった。なお電子書籍配信サービスの売上高は150億円を突破した。

■17年3月期第1四半期は営業増益

 今期(17年3月期)第1四半期(4〜6月)の連結業績は売上高が前年同期比2.5%増の89億06百万円、営業利益が同5.1%増の1億61百万円、経常利益が同3.7%減の1億66百万円、純利益が同35.8%減の55百万円だった。ITサービスの下期偏重が強まったため全体として小幅な伸びにとどまり、為替差損や特別損失の計上で最終減益だったが、電子書籍配信サービスの大幅伸長が牽引して増収営業増益だった。

 売上総利益は同4.6%増加し、売上総利益率は44.1%で同0.9ポイント上昇した。販管費は同4.5%増加し、販管費比率は42.3%で同0.8ポイント上昇した。営業外では為替差損益が悪化(前期は差益5百万円、今期は差損17百万円)した。また特別損失で子会社株式売却損2億73百万円を計上したため最終減益だった。

 セグメント別に見ると、ITサービスは売上高が同5.5%減の43億31百万円、営業利益が3億36百万円の赤字(前年同期は1億80百万円の赤字)だった。ヘルスケアおよび企業向けパッケージ製品の下期偏重が強まり、地域包括ケアおよびIoT関連への先行投資負担も影響した。ネットビジネスは売上高が同11.5%増の45億74百万円、営業利益が同49.2%増の4億98百万円だった。電子書籍配信サービスの売上高は41.6億円で同16.6%増加した。

■17年3月期通期は2桁営業増益・大幅最終増益・増配予想

 今期(17年3月期)通期の連結業績予想(4月28日公表)は、売上高が前期(16年3月期)比11.6%増の450億円で、営業利益が同12.9%増の50億円、経常利益が同9.7%増の50億円、純利益が同4.1倍の30億円としている。配当予想は中間配当を実施し、同3円増配の年間25円(第2四半期末10円、期末15円)としている。予想配当性向は22.8%となる。

 セグメント別には、ITサービスの売上高が同5.4%増の250億円で営業利益が同5.3%増の26億円、ネットビジネスの売上高が同20.7%増の200億円で営業利益が同23.1%増の24億円の計画としている。ITサービスではヘルスケアおよび企業向けSI・パッケージ販売が好調に推移し、新事業に係る先行投資などを吸収する。ネットビジネスでは電子書籍配信サービスが一段と拡大する。電子書籍配信サービスの売上高は180億円を目指す。

 なお通期会社予想に対する第1四半期の進捗率は売上高が19.8%、営業利益が3.2%、経常利益が3.3%、純利益が1.8%と低水準の形だが、ITサービスの第4四半期の構成比が高い収益構造のためネガティブ要因とはならない。

 また新横浜DCによるサービス提供終了によって、運用コスト低減や、固定資産である建物・設備劣化に対する改修・新規投資の抑制など、データセンターのコモデティ化による売上減少回避なども含めて、10年間で約40億円の費用削減効果が得られる見込みとしている。

 Web−ERPソフト「GRANDIT」のサービスビジネス事業、医療機関・製薬企業向けヘルスケア事業、ネットビジネス事業の重点3分野の成長が加速し、IoT領域の事業創出も寄与して収益拡大基調に変化はないだろう。

■株主優待制度は毎年9月末に実施

 株主優待制度については毎年9月30日現在で1単元(100株)以上保有株主を対象として、連結子会社ドゥマンが運営する食品通信販売サイト「オーガニックサイバーストア」で利用可能なポイント(1ポイントを1円として利用)を保有株数と保有年数に応じて贈呈する。たとえば保有株数1000株以上で保有年数3年以上の場合は6000ポイントを贈呈する。

■株価は調整一巡して戻り歩調

 株価の動きを見ると、8月の年初来安値1204円から切り返しの動きを強めている。9月7日には1479円、14日には1478円まで上伸した。調整が一巡したようだ。

 9月14日の終値1469円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS109円73銭で算出)は13〜14倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間25円で算出)は1.7%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS769円42銭で算出)は1.9倍近辺である。時価総額は約423億円である。

 週足チャートで見ると13週移動平均線を一気に突破した。収益拡大基調に変化はなく、9月末の株主優待も注目点となる。調整が一巡して戻り歩調だろう。26週移動平均線を突破すれば上げ足を速めそうだ。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)

[8月26日更新]

インフォコムは売られ過ぎ感強く反発期待、17年3月期営業増益予想で収益拡大基調に変化なし

 インフォコム<4348>(JQ)はITサービスや電子書籍配信サービスを主力としてIoT領域の事業創出も積極推進している。17年3月期第1四半期は為替差損や特別損失の計上で最終減益だったが、電子書籍配信サービスの大幅伸長が牽引して増収営業増益だった。通期も電子書籍配信サービスが牽引して営業増益、連続増配予想である。株価は第1四半期業績を嫌気する形で急落したが、売られ過ぎ感が強い。収益拡大基調に変化はなく反発のタイミングだろう。

■ITサービス事業とネットビジネス事業を展開

 帝人<3401>グループで、企業向けITサービス(医療機関・製薬企業向けヘルスケア事業、一般企業向けSIのエンタープライズ事業、ERPソフト「GRANDIT」や緊急連絡・安全確認サービスなどのサービスビジネス事業)、および一般消費者向けネットビジネス(子会社アムタスの電子書籍配信サービス、eコマース、各種デジタルコンテンツの提供)を展開している。

 14年9月新規事業の発掘を目的として米国シリコンバレーに連結子会社のコーポレートファンド(総額20億円規模、通称インフォコムファンド)を設立し、16年3月期末時点で投資実績は20社超となっている。

 また中期成長に向けてグループ再編や戦略的M&A・アライアンスを積極推進している。13年9月医薬品業界CRM事業強化に向けてミュートスと合弁会社インフォミュートスを設立、14年3月EC事業運営効率化に向けて、アムタスグループ内で食品EC事業を展開するドゥマンを連結子会社化、連結子会社イー・ビー・エスのアパレルEC事業をドゥマンに統合した。

 なお16年3月期のセグメント別売上高構成比はITサービス59%、ネットビジネス41%、営業利益構成比(連結調整前)はITサービス56%、ネットビジネス44%だった。

■中期経営計画でGRANDIT、ヘルスケア、電子書籍配信を重点3事業

 中期経営計画では、完全Web−ERPソフト「GRANDIT」のサービスビジネス事業、医療機関・製薬企業向けヘルスケア事業、電子書籍配信サービスなどのネットビジネス事業を重点3分野と位置付け、経営目標数値には17年3月期売上高550億円、営業利益50億円、21年3月期売上高1000億円、営業利益100億円を掲げている。

■GRANDITはクラウド対応、ヘルスケアは地域包括ケア対応を強化

 ITサービスでは、完全Web−ERPソフト「GRANDIT」(コンソーシアム方式により、業界を代表するSI企業のノウハウを集大成したWeb−ERP)の導入企業数850社超、3800サイト超で、緊急連絡・安全確認サービス「エマージェンシーコール」は導入企業数800社超、登録従業員数200万人超の規模に達している。15年9月には企業・団体向けに特化したMVNO(仮想移動体サービス事業者)サービスを開始した。

 サービスビジネス事業では中期成長に向けて完全Web−ERPソフト「GRANDIT」のクラウド対応を強化している。なお「GRANDIT」の開発・販売を推進するGRANDITコンソーシアム(03年10月設立)は、16年4月時点でプライムパートナー14社、ビジネスパートナーを加えると57社で構成され、16年5月にはパシフィックシステムがビジネスパートナーとして加盟した。16年6月にはグループ経営管理機能を強化した「GRANDIT」新バージョンを投入した。

 ヘルスケア事業では帝人との連携も強化しながら、厚生労働省「地域包括ケア」に対応した医療ITからヘルスケアサービスへの展開を強化している。

 15年3月ヘルスケア事業の一環としてアスリート支援サービス「ATHLETE STORIES(アスリートストーリーズ)」を開始、15年8月トレーナー向けアプリも提供開始した。15年11月医療事務受託の国内大手で介護サービス事業も展開しているソラスト社(旧日本医療事務センター)とヘルスケア事業分野において業務・資本提携、リゾートソリューション<5261>とのメンタルヘルスケア事業で協業開始した。

 16年7月には災害・救急自動車映像伝送システム「V−FAST」が、北海道千歳市消防本部の救急医療システムとして、また京都府災害拠点病院の指定を受けている洛和会音羽病院の救急医療システムとして採用されたと発表している。

■ネットビジネスは主力の電子書籍配信「めちゃコミック」が伸長

 ネットビジネスの電子書籍配信サービスでは、06年11月開始のスマートフォン・フィーチャーフォン向け電子書籍配信サービス「めちゃコミック」が国内トップクラスの地位を強固にしている。16年5月の月間サイト来訪ユニークユーザー数は約800万人に達し、16年4〜6月期の売上高は40億円を突破して過去最高となった。13年11月開始のマルチデバイス対応電子書籍配信サービス「ekubostore(エクボストア)」も拡大基調である。

 電子書籍配信サービスの分野では、コンテンツ拡充と海外展開による事業拡大を推進する。14年10月シフトワンと共同で次世代電子コミック「モーションコミック」を開始した。15年2月アムタスが、中国でコミック関連事業を展開している厦門優莱柏網絡科技有限公司(ユーラボ社)、および恋愛・乙女系アプリ配信を展開しているKOYONPLETE(コヨンプリート社)(東京都)と業務提携した。コヨンプリート社に関しては第三者割当増資も引き受けた。

 15年9月中国およびアジア地域でのアニメ・マンガ版権の保護や産業の良質な発展の促進を目的として、アムタス、少年画報社(東京都)、業務提携先の中国・ユーラボ社、および中国通信事業者のアニメ・マンガ関連部門、中国政府機関などと共同で、アジア版権保護連盟を設立した。

 中国政府機関も参画することで版権侵害行為の取り締まりから法的手続きまで行うことができ、出版・版権元および運用企業の利益と権利を守ることが可能になる。中国アニメ・マンガ市場における版権保護と市場育成を進め、将来的には加盟企業・団体を増やすとともに、対象地域を拡大する予定としている。

 ソーシャルゲームについては15年4月に自社タイトルの開発・配信を終了し、国内外の人気ミニゲームの流通に特化している。

 16年7月には食品通信販売サイト「オーガニックサイバーストア」を運営するドゥマンが、法人向け手土産ECサイト「カシクル」のサービス開始を発表した。

■IoT領域の事業創出を積極推進

 IoT領域の事業創出も積極推進する。15年12月米EverySense社(14年7月IoTおよびM2M領域における共同開発を目的として当社、光電製作所、コーデンテクノインフォの3社共同で設立)が世界初のIoTデータ交換取引所を日本に開設した。また米Afero社と事業提携した。16年3月IoTで漁業支援を行う共同研究開発プロジェクトのスタートを発表した。

 16年4月には、一般社団法人インターネット協会のIoT推進委員会IoT実証実験ワーキンググループが推進するIoTソリューションの有効性実証実験に参画し、当社を含む7社でオフィス内環境モニタリング実証実験をスタートした。

 16年7月には米EverySense社が、IoTを通じて取得した測定データを提供する「情報仲介システム」の中核的な仕組みに関する日本国内の特許を取得したと発表している。

■ITサービス事業は第4四半期の構成比が高い収益構造

 四半期別推移を見ると、15年3月期は売上高が第1四半期81億99百万円、第2四半期104億98百万円、第3四半期94億11百万円、第4四半期122億01百万円、営業利益は2億26百万円の赤字、8億16百万円、3億99百万円、26億17百万円だった。16年3月期は売上高が86億88百万円、100億47百万円、90億39百万円、125億42百万円、営業利益が1億54百万円、10億49百万円、8億78百万円、23億46百万円だった。

 ITサービス事業は年度末の第4四半期の構成比が高い収益構造である。16年3月期は営業利益と経常利益が上場来最高を更新した。売上高は米国子会社譲渡、ゲーム子会社清算、eコマース子会社アパレル系事業譲渡などで15年3月期比横ばいだったが、GRANDIT事業の堅調推移、売上構成変化による収益性改善、ヘルスケア事業の業績回復、電子書籍配信サービス事業の好調、ソーシャルゲーム事業の自社開発終了などの効果が寄与した。

 売上総利益は同1.5%増加し、売上総利益率は45.4%で同0.7ポイント上昇した。販管費は同3.9%減少し、販管費比率は34.4%で同1.4ポイント低下した。特別損失では事業構造改革の一環として新横浜データセンター(DC)によるサービス提供を終了(17年6月末目途)することに伴って、事業再編損25億45百万円を計上した。ROEは3.5%で同7.4ポイント低下、自己資本比率は66.5%で同6.5ポイント低下した。配当は同3円50銭増配の年間22円(期末一括)で配当性向は82.6%だった。

 セグメント別に見ると、ITサービスは売上高が同4.9%減の237億37百万円、営業利益が同3.0%増の24億71百万円だった。ネットビジネスは売上高が同8.1%増の165億79百万円、営業利益が同62.0%増の19億56百万円だった。なお電子書籍配信サービスの売上高は150億円を突破した。

■17年3月期第1四半期は営業増益

 今期(17年3月期)第1四半期(4〜6月)の連結業績は売上高が前年同期比2.5%増の89億06百万円、営業利益が同5.1%増の1億61百万円、経常利益が同3.7%減の1億66百万円、純利益が同35.8%減の55百万円だった。ITサービスの下期偏重が強まったため全体として小幅な伸びにとどまり、為替差損や特別損失の計上で最終減益だったが、電子書籍配信サービスの大幅伸長が牽引して増収営業増益だった。

 売上総利益は同4.6%増加し、売上総利益率は44.1%で同0.9ポイント上昇した。販管費は同4.5%増加し、販管費比率は42.3%で同0.8ポイント上昇した。営業外では為替差損益が悪化(前期は差益5百万円、今期は差損17百万円)した。また特別損失で子会社株式売却損2億73百万円を計上したため最終減益だった。

 セグメント別に見ると、ITサービスは売上高が同5.5%減の43億31百万円、営業利益が3億36百万円の赤字(前年同期は1億80百万円の赤字)だった。ヘルスケアおよび企業向けパッケージ製品の下期偏重が強まり、地域包括ケアおよびIoT関連への先行投資負担も影響した。ネットビジネスは売上高が同11.5%増の45億74百万円、営業利益が同49.2%増の4億98百万円だった。電子書籍配信サービスの売上高は41.6億円で同16.6%増加した。

■17年3月期通期は2桁営業増益・大幅最終増益・増配予想

 今期(17年3月期)通期の連結業績予想(4月28日公表)は、売上高が前期(16年3月期)比11.6%増の450億円で、営業利益が同12.9%増の50億円、経常利益が同9.7%増の50億円、純利益が同4.1倍の30億円としている。配当予想は中間配当を実施し、同3円増配の年間25円(第2四半期末10円、期末15円)としている。予想配当性向は22.8%となる。

 セグメント別には、ITサービスの売上高が同5.4%増の250億円で営業利益が同5.3%増の26億円、ネットビジネスの売上高が同20.7%増の200億円で営業利益が同23.1%増の24億円の計画としている。ITサービスではヘルスケアおよび企業向けSI・パッケージ販売が好調に推移し、新事業に係る先行投資などを吸収する。ネットビジネスでは電子書籍配信サービスが一段と拡大する。電子書籍配信サービスの売上高は180億円を目指す。

 なお通期会社予想に対する第1四半期の進捗率は売上高が19.8%、営業利益が3.2%、経常利益が3.3%、純利益が1.8%と低水準の形だが、ITサービスの第4四半期の構成比が高い収益構造のためネガティブ要因とはならない。

 また新横浜DCによるサービス提供終了によって、運用コスト低減や、固定資産である建物・設備劣化に対する改修・新規投資の抑制など、データセンターのコモデティ化による売上減少回避なども含めて、10年間で約40億円の費用削減効果が得られる見込みとしている。

 Web−ERPソフト「GRANDIT」のサービスビジネス事業、医療機関・製薬企業向けヘルスケア事業、ネットビジネス事業の重点3分野の成長が加速し、IoT領域の事業創出も寄与して収益拡大基調に変化はないだろう。

■株主優待制度は毎年9月末に実施

 株主優待制度については毎年9月30日現在で1単元(100株)以上保有株主を対象として、連結子会社ドゥマンが運営する食品通信販売サイト「オーガニックサイバーストア」で利用可能なポイント(1ポイントを1円として利用)を保有株数と保有年数に応じて贈呈する。たとえば保有株数1000株以上で保有年数3年以上の場合は6000ポイントを贈呈する。

■株価は売られ過ぎ感強く反発期待

 株価の動きを見ると、第1四半期業績を嫌気する形で急落した。そして8月19日には年初来安値となる1204円まで調整した。ただし売られ過ぎ感が強い。

 8月25日の終値1220円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS109円73銭で算出)は11〜12倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間25円で算出)は2.1%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS769円42銭で算出)は1.6倍近辺である。時価総額は約351億円である。

 週足チャートで見ると一気に52週移動平均線を割り込んだが、日足チャートで見ると25日移動平均線に対するマイナス乖離率が10%程度に拡大して売られ過ぎ感を強めている。収益拡大基調に変化はなく反発のタイミングだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)

[7月29日更新]

インフォコムは17年3月期第1四半期営業増益で通期も営業増益予想

 インフォコム<4348>(JQS)はITサービスや電子書籍配信サービスを主力としてIoT領域の事業創出も積極推進している。17年3月期第1四半期は特別損失計上で最終減益だが、電子書籍配信サービスが牽引して営業増益だった。第4四半期の構成比が高い収益構造であり、通期も営業増益で連続増配予想である。株価は第1四半期業績を受けて急落した。低進捗率や最終減益が嫌気された可能性があるが、過剰反応で急落場面は絶好の投資機会となりそうだ。

■ITサービス事業とネットビジネス事業を展開

 帝人<3401>グループで、企業向けITサービス(医療機関・製薬企業向けヘルスケア事業、一般企業向けSIのエンタープライズ事業、ERPソフト「GRANDIT」や緊急連絡・安全確認サービスなどのサービスビジネス事業)、および一般消費者向けネットビジネス(子会社アムタスの電子書籍配信サービス、eコマース、各種デジタルコンテンツの提供)を展開している。

 14年9月新規事業の発掘を目的として米国シリコンバレーに連結子会社のコーポレートファンド(総額20億円規模、通称インフォコムファンド)を設立し、16年3月期末時点で投資実績は20社超となっている。

また中期成長に向けてグループ再編や戦略的M&A・アライアンスを積極推進している。13年9月医薬品業界CRM事業強化に向けてミュートスと合弁会社インフォミュートスを設立、14年3月EC事業運営効率化に向けて、アムタスグループ内で食品EC事業を展開するドゥマンを連結子会社化、連結子会社イー・ビー・エスのアパレルEC事業をドゥマンに統合した。

なお16年3月期のセグメント別売上高構成比はITサービス59%、ネットビジネス41%、営業利益構成比(連結調整前)はITサービス56%、ネットビジネス44%だった。

■中期経営計画でGRANDIT、ヘルスケア、電子書籍配信を重点3事業

中期経営計画では、完全Web−ERPソフト「GRANDIT」のサービスビジネス事業、医療機関・製薬企業向けヘルスケア事業、電子書籍配信サービスなどのネットビジネス事業を重点3分野と位置付け、経営目標数値には17年3月期売上高550億円、営業利益50億円、21年3月期売上高1000億円、営業利益100億円を掲げている。

■GRANDITはクラウド対応、ヘルスケアは地域包括ケア対応を強化

ITサービスでは、完全Web−ERPソフト「GRANDIT」(コンソーシアム方式により、業界を代表するSI企業のノウハウを集大成したWeb−ERP)の導入企業数850社超、3800サイト超で、緊急連絡・安全確認サービス「エマージェンシーコール」は導入企業数800社超、登録従業員数200万人超の規模に達している。15年9月には企業・団体向けに特化したMVNO(仮想移動体サービス事業者)サービスを開始した。

サービスビジネス事業では中期成長に向けて完全Web−ERPソフト「GRANDIT」のクラウド対応を強化している。なお「GRANDIT」の開発・販売を推進するGRANDITコンソーシアム(03年10月設立)は、16年4月時点でプライムパートナー14社、ビジネスパートナーを加えると57社で構成され、16年5月にはパシフィックシステムがビジネスパートナーとして加盟した。16年6月にはグループ経営管理機能を強化した「GRANDIT」新バージョンを投入した。

ヘルスケア事業では帝人との連携も強化しながら、厚生労働省「地域包括ケア」に対応した医療ITからヘルスケアサービスへの展開を強化している。

15年3月ヘルスケア事業の一環としてアスリート支援サービス「ATHLETE STORIES(アスリートストーリーズ)」を開始、15年8月トレーナー向けアプリも提供開始した。15年11月医療事務受託の国内大手で介護サービス事業も展開しているソラスト社(旧日本医療事務センター)とヘルスケア事業分野において業務・資本提携、リゾートソリューション<5261>とのメンタルヘルスケア事業で協業開始した。

7月7日には災害・救急自動車映像伝送システム「V−FAST」が、北海道千歳市消防本部の救急医療システムとして、また京都府災害拠点病院の指定を受けている洛和会音羽病院の救急医療システムとして採用されたと発表している。

■ネットビジネスは主力の電子書籍配信「めちゃコミック」が伸長

ネットビジネスの電子書籍配信サービスでは、06年11月開始のスマートフォン・フィーチャーフォン向け電子書籍配信サービス「めちゃコミック」が国内トップクラスの地位を強固にしている。16年5月の月間サイト来訪ユニークユーザー数は約800万人に達し、16年4〜6月期の売上高は40億円を突破して過去最高となった。13年11月開始のマルチデバイス対応電子書籍配信サービス「ekubostore(エクボストア)」も拡大基調である。

電子書籍配信サービスの分野では、コンテンツ拡充と海外展開による事業拡大を推進する。14年10月シフトワンと共同で次世代電子コミック「モーションコミック」を開始した。15年2月アムタスが、中国でコミック関連事業を展開している厦門優莱柏網絡科技有限公司(ユーラボ社)、および恋愛・乙女系アプリ配信を展開しているKOYONPLETE(コヨンプリート社)(東京都)と業務提携した。コヨンプリート社に関しては第三者割当増資も引き受けた。

15年9月中国およびアジア地域でのアニメ・マンガ版権の保護や産業の良質な発展の促進を目的として、アムタス、少年画報社(東京都)、業務提携先の中国・ユーラボ社、および中国通信事業者のアニメ・マンガ関連部門、中国政府機関などと共同で、アジア版権保護連盟を設立した。

中国政府機関も参画することで版権侵害行為の取り締まりから法的手続きまで行うことができ、出版・版権元および運用企業の利益と権利を守ることが可能になる。中国アニメ・マンガ市場における版権保護と市場育成を進め、将来的には加盟企業・団体を増やすとともに、対象地域を拡大する予定としている。

ソーシャルゲームについては15年4月に自社タイトルの開発・配信を終了し、国内外の人気ミニゲームの流通に特化している。

7月5日には食品通信販売サイト「オーガニックサイバーストア」を運営するドゥマンが、法人向け手土産ECサイト「カシクル」のサービス開始を発表した。

■IoT領域の事業創出を積極推進

IoT領域の事業創出も積極推進する。15年12月米EverySense社(14年7月IoTおよびM2M領域における共同開発を目的として当社、光電製作所、コーデンテクノインフォの3社共同で設立)が世界初のIoTデータ交換取引所を日本に開設した。また米Afero社と事業提携した。16年3月IoTで漁業支援を行う共同研究開発プロジェクトのスタートを発表した。

16年4月には、一般社団法人インターネット協会のIoT推進委員会IoT実証実験ワーキンググループが推進するIoTソリューションの有効性実証実験に参画し、当社を含む7社でオフィス内環境モニタリング実証実験をスタートした。

7月11日には米EverySense社が、IoTを通じて取得した測定データを提供する「情報仲介システム」の中核的な仕組みに関する日本国内の特許を取得したと発表している。

■ITサービス事業は第4四半期の構成比が高い収益構造

四半期別推移を見ると、15年3月期は売上高が第1四半期81億99百万円、第2四半期104億98百万円、第3四半期94億11百万円、第4四半期122億01百万円、営業利益は2億26百万円の赤字、8億16百万円、3億99百万円、26億17百万円だった。16年3月期は売上高が86億88百万円、100億47百万円、90億39百万円、125億42百万円、営業利益が1億54百万円、10億49百万円、8億78百万円、23億46百万円だった。

ITサービス事業は年度末の第4四半期の構成比が高い収益構造である。16年3月期は営業利益と経常利益が上場来最高を更新した。売上高は米国子会社譲渡、ゲーム子会社清算、eコマース子会社アパレル系事業譲渡などで15年3月期比横ばいだったが、GRANDIT事業の堅調推移、売上構成変化による収益性改善、ヘルスケア事業の業績回復、電子書籍配信サービス事業の好調、ソーシャルゲーム事業の自社開発終了などの効果が寄与した。

売上総利益は同1.5%増加し、売上総利益率は45.4%で同0.7ポイント上昇した。販管費は同3.9%減少し、販管費比率は34.4%で同1.4ポイント低下した。特別損失では事業構造改革の一環として新横浜データセンター(DC)によるサービス提供を終了(17年6月末目途)することに伴って、事業再編損25億45百万円を計上した。ROEは3.5%で同7.4ポイント低下、自己資本比率は66.5%で同6.5ポイント低下した。配当は同3円50銭増配の年間22円(期末一括)で配当性向は82.6%だった。

セグメント別に見ると、ITサービスは売上高が同4.9%減の237億37百万円、営業利益が同3.0%増の24億71百万円だった。ネットビジネスは売上高が同8.1%増の165億79百万円、営業利益が同62.0%増の19億56百万円だった。なお電子書籍配信サービスの売上高は150億円を突破した。

■17年3月期第1四半期は営業増益

7月26日発表した今期(17年3月期)第1四半期(4〜6月)の連結業績は売上高が前年同期比2.5%増の89億06百万円、営業利益が同5.1%増の1億61百万円、経常利益が同3.7%減の1億66百万円、純利益が同35.8%減の55百万円だった。ITサービスの下期偏重が強まったため全体として小幅な伸びにとどまったが、電子書籍配信サービスの大幅伸長が牽引して増収営業増益だった。

売上総利益は同4.6%増加し、売上総利益率は44.1%で同0.9ポイント上昇した。販管費は同4.5%増加し、販管費比率は42.3%で同0.8ポイント上昇した。営業外では為替差損益が悪化(前期は差益5百万円、今期は差損17百万円)した。また特別損失で子会社株式売却損2億73百万円を計上したため最終減益だった。

セグメント別に見ると、ITサービスは売上高が同5.5%減の43億31百万円、営業利益が3億36百万円の赤字(前年同期は1億80百万円の赤字)だった。ヘルスケアおよび企業向けパッケージ製品の下期偏重が強まり、地域包括ケアおよびIoT関連への先行投資負担も影響した。ネットビジネスは売上高が同11.5%増の45億74百万円、営業利益が同49.2%増の4億98百万円だった。電子書籍配信サービスの売上高は41.6億円で同16.6%増加した。

■17年3月期2桁営業増益・大幅最終増益・増配予想

今期(17年3月期)通期の連結業績予想は前回予想(4月28日公表)を据え置いて、売上高が前期(16年3月期)比11.6%増の450億円、営業利益が同12.9%増の50億円、経常利益が同9.7%増の50億円、純利益が同4.1倍の30億円としている。配当予想は中間配当を実施し、同3円増配の年間25円(第2四半期末10円、期末15円)としている。予想配当性向は22.8%となる。

セグメント別には、ITサービスの売上高が同5.4%増の250億円で営業利益が同5.3%増の26億円、ネットビジネスの売上高が同20.7%増の200億円で営業利益が同23.1%増の24億円の計画としている。ITサービスではヘルスケアおよび企業向けSI・パッケージ販売が好調に推移し、新事業に係る先行投資などを吸収する。ネットビジネスでは電子書籍配信サービスが一段と拡大する。電子書籍配信サービスの売上高は180億円を目指す。

なお通期会社予想に対する第1四半期の進捗率は売上高が19.8%、営業利益が3.2%、経常利益が3.3%、純利益が1.8%と低水準の形だが、ITサービスの第4四半期の構成比が高い収益構造のためネガティブ要因とはならない。

また新横浜DCによるサービス提供終了によって、運用コスト低減や、固定資産である建物・設備劣化に対する改修・新規投資の抑制など、データセンターのコモデティ化による売上減少回避なども含めて、10年間で約40億円の費用削減効果が得られる見込みとしている。

Web−ERPソフト「GRANDIT」のサービスビジネス事業、医療機関・製薬企業向けヘルスケア事業、ネットビジネス事業の重点3分野の成長が加速し、IoT領域の事業創出も寄与して収益拡大基調が期待される。

■株主優待制度は毎年9月末に実施

株主優待制度については毎年9月30日現在で1単元(100株)以上保有株主を対象として、連結子会社ドゥマンが運営する食品通信販売サイト「オーガニックサイバーストア」で利用可能なポイント(1ポイントを1円として利用)を保有株数と保有年数に応じて贈呈する。たとえば保有株数1000株以上で保有年数3年以上の場合は6000ポイントを贈呈する。

■株価は急落したが過剰反応

株価の動きを見ると、第1四半期業績を受けて急落し、7月28日には1350円まで調整した。低進捗率や最終減益が嫌気された可能性があるが過剰反応だろう。

7月28日の終値1360円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS109円73銭で算出)は12〜13倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間25円で算出)は1.8%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS769円42銭で算出)は1.8倍近辺である。なお時価総額は約392億円である。

週足チャートで見ると26週移動平均線が戻りを押さえる形だが、52週移動平均線がサポートラインとなりそうだ。急落場面は絶好の投資機会となりそうだ。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)

[7月12日更新]

インフォコムは調整一巡して上値試す、17年3月期営業増益・連続増配予想

 インフォコム<4348>(JQS)は、ITサービスや電子書籍配信サービスを主力としてIoT領域の事業創出も積極推進し、17年3月期営業増益・連続増配予想である。株価は5月の年初来高値から反落したが、調整一巡して上値を試す展開だろう。なお7月26日に第1四半期の業績発表を予定している。

■ITサービス事業とネットビジネス事業を展開

 帝人<3401>グループで、企業向けITサービス(医療機関・製薬企業向けヘルスケア事業、一般企業向けSIのエンタープライズ事業、ERPソフト「GRANDIT」や緊急連絡・安全確認サービスなどのサービスビジネス事業)、および一般消費者向けネットビジネス(子会社アムタスの電子書籍配信サービス、eコマース、各種デジタルコンテンツの提供)を展開している。

 14年9月には新規事業の発掘を目的として米国シリコンバレーに連結子会社のコーポレートファンド(総額20億円規模、通称インフォコムファンド)を設立し、16年3月期末時点で投資実績は20社超となっている。

 また中期成長に向けてグループ再編や戦略的M&A・アライアンスを積極推進している。13年9月医薬品業界CRM事業強化に向けてミュートスと合弁会社インフォミュートスを設立した。14年3月EC事業運営効率化に向けて、アムタスグループ内で食品EC事業を展開するドゥマンを連結子会社化、連結子会社イー・ビー・エスのアパレルEC事業をドゥマンに統合した。

 なお16年3月期のセグメント別売上高構成比はITサービス59%、ネットビジネス41%、営業利益構成比(連結調整前)はITサービス56%、ネットビジネス44%だった。

■ITサービスは完全Web−ERPソフト「GRANDIT」などが主力

 ITサービスのサービスビジネス事業では、完全Web−ERPソフト「GRANDIT」の導入企業数850社超、3800サイト超で、緊急連絡・安全確認サービス「エマージェンシーコール」は導入企業数800社超、登録従業員数200万人超の規模に達している。15年9月には企業・団体向けに特化したMVNO(仮想移動体サービス事業者)サービスを開始した。

 6月23日には採用事例として、独立行政法人国立公文書館に納入したシステムによる「国立公文書館デジタルアーカイブ」が16年4月1日に正式公開されたと発表している。本サービスは官公庁、研究機関、大学、図書館などに多くの納入実績を持つ当社のデジタルアーカイブシステムパッケージソフト「InfoLib」シリーズによって構築した。

■ネットビジネスは電子書籍配信「めちゃコミック」が主力

 ネットビジネスの電子書籍配信サービスでは、06年11月開始のスマートフォン・フィーチャーフォン向け電子書籍配信サービス「めちゃコミック」が国内トップクラスの地位を強固にしている。16年5月の月間サイト来訪ユニークユーザー数は約800万人に達し、月間売上高は14億円を突破して過去最高となった。累計売上高は700億円を突破した。また13年11月開始のマルチデバイス対応電子書籍配信サービス「ekubostore(エクボストア)」も拡大基調である。

 ソーシャルゲームについては15年4月に自社タイトルの開発・配信を終了し、国内外の人気ミニゲームの流通に特化している。

 7月5日には食品通信販売サイト「オーガニックサイバーストア」を運営するドゥマンが法人向け手土産ECサイト「カシクル」のサービスを開始すると発表した。

■中期経営計画でヘルスケア、GRANDIT、電子書籍配信を重点3事業

 中期経営計画では、医療機関・製薬企業向けヘルスケア事業、完全Web−ERPソフト「GRANDIT」のサービスビジネス事業、電子書籍配信サービスなどのネットビジネス事業を重点3分野と位置付け、経営目標数値には17年3月期売上高550億円、営業利益50億円、21年3月期売上高1000億円、営業利益100億円を掲げている。

■ヘルスケア事業は新規分野も積極開拓

 ヘルスケア事業では帝人との連携も強化しながら、厚生労働省「地域包括ケア」に対応した医療ITからヘルスケアサービスへの展開を強化している。

 15年3月ヘルスケア事業の一環としてアスリート支援サービス「ATHLETE STORIES(アスリートストーリーズ)」を開始、15年8月トレーナー向けアプリも提供開始した。15年11月医療事務受託の国内大手で介護サービス事業も展開しているソラスト社(旧日本医療事務センター)と、ヘルスケア事業分野において業務・資本提携(ソラスト社の株式3%取得)した。またリゾートソリューション<5261>とのメンタルヘルスケア事業における協業を開始した。15年12月実施のストレスチェック義務化に合わせてグローバル展開企業のメンタルヘルスケアをサポートする。

 7月7日には災害・救急自動車映像伝送システム「V−FAST」が、北海道千歳市消防本部の救急医療システムとして、また京都府災害拠点病院の指定を受けている洛和会音羽病院の救急医療システムとして採用されたと発表している。

■GRANDIT事業はクラウド対応を強化

 完全Web−ERPソフト「GRANDIT」(コンソーシアム方式により、業界を代表するSI企業のノウハウを集大成したWeb−ERP)のサービスビジネス事業ではクラウド対応を強化している。

 なお「GRANDIT」の開発・販売を推進するGRANDITコンソーシアム(03年10月設立)は、16年4月時点でプライムパートナー14社、ビジネスパートナーを加えると57社で構成され、16年5月にはパシフィックシステムがビジネスパートナーとして加盟した。

 16年6月にはグループ経営管理機能を強化した「GRANDIT」新バージョンを投入した。

■電子書籍配信はコンテンツ拡充と海外展開による事業拡大を推進

 電子書籍配信サービスの分野では、コンテンツ拡充と海外展開による事業拡大を推進する。14年10月シフトワンと共同で次世代電子コミック「モーションコミック」を開始した。15年2月にはアムタスが、中国でコミック関連事業を展開している厦門優莱柏網絡科技有限公司(ユーラボ社)、および恋愛・乙女系アプリ配信を展開しているKOYONPLETE(コヨンプリート社)(東京都)と業務提携した。コヨンプリート社に関しては第三者割当増資も引き受けた。

 15年9月には中国およびアジア地域でのアニメ・マンガ版権の保護や産業の良質な発展の促進を目的として、アムタス、少年画報社(東京都)、業務提携先の中国・ユーラボ社、および中国通信事業者のアニメ・マンガ関連部門、中国政府機関などと共同で、アジア版権保護連盟を設立したと発表した。

 中国政府機関も参画することで、版権侵害行為の取り締まりから法的手続きまで行うことができ、出版・版権元および運用企業の利益と権利を守ることが可能になる。中国アニメ・マンガ市場における版権保護と市場育成を進め、将来的には加盟企業・団体を増やすとともに、対象地域を拡大する予定としている。

■IoT領域の事業創出を積極推進

 IoT領域の事業創出も積極推進する。15年12月米EverySense社(14年7月IoTおよびM2M領域における共同開発を目的として当社、光電製作所、コーデンテクノインフォの3社共同で設立)が、世界初のIoTデータ交換取引所を日本に開設した。また米Afero社と事業提携した。16年3月IoTで漁業支援を行う共同研究開発プロジェクトのスタートを発表した。米EverySense社、光電製作所、およびブロードバンドタワーと共同で、魚群探知機で収集した漁場データ分析と情報共有基盤構築を推進する。

 16年4月には一般社団法人インターネット協会のIoT推進委員会IoT実証実験ワーキンググループが推進するIoTソリューションの有効性実証実験に参画し、当社を含む7社でオフィス内環境モニタリング実証実験をスタートすると発表した。

■ITサービス事業は第4四半期の構成比が高い収益構造

 四半期別推移を見ると、15年3月期は売上高が第1四半期81億99百万円、第2四半期104億98百万円、第3四半期94億11百万円、第4四半期122億01百万円、営業利益は2億26百万円の赤字、8億16百万円、3億99百万円、26億17百万円だった。16年3月期は売上高が86億88百万円、100億47百万円、90億39百万円、125億42百万円、営業利益が1億54百万円、10億49百万円、8億78百万円、23億46百万円だった。

 ITサービス事業は年度末の第4四半期の構成比が高い収益構造である。16年3月期の売上総利益は同1.5%増加し、売上総利益率は45.4%で同0.7ポイント上昇した。販管費は同3.9%減少し、販管費比率は34.4%で同1.4ポイント低下した。ROEは3.5%で同7.4ポイント低下、自己資本比率は66.5%で同6.5ポイント低下した。配当は同3円50銭増配の年間22円(期末一括)で配当性向は82.6%だった。

■16年3月期特別損失計上で最終減益だが、大幅営業・経常増益

 前期(16年3月期)連結業績は売上高が前々期(15年3月期)比横ばい、営業利益が同22.8%増益、経常利益が同23.5%増益、純利益が同66.5%減益だった。営業利益と経常利益は上場来最高を更新した。

 売上高は米国子会社譲渡、ゲーム子会社清算、eコマース子会社アパレル系事業譲渡などで横ばいにとどまり、特別損失計上で最終減益だったが、GRANDIT事業の堅調推移、売上構成変化による収益性改善、ヘルスケア事業の業績回復、電子書籍配信サービス事業の好調、ソーシャルゲーム事業の自社開発終了などの効果で営業利益と経常利益は大幅増益だった。特別損失では、事業構造改革の一環として新横浜データセンター(DC)によるサービス提供を終了(17年6月末目途)することに伴って、事業再編損25億45百万円を計上した。

 セグメント別に見ると、ITサービスは売上高が同4.9%減の237億37百万円、営業利益が同3.0%増の24億71百万円だった。ネットビジネスは売上高が同8.1%増の165億79百万円、営業利益が同62.0%増の19億56百万円だった。なお電子書籍配信サービスの売上高は150億円を突破した。

■17年3月期2桁営業増益・大幅最終増益・増配予想

 今期(17年3月期)連結業績予想(4月28日公表)は、売上高が前期(16年3月期)比11.6%増の450億円、営業利益が同12.9%増の50億円、経常利益が同9.7%増の50億円、純利益が同4.1倍の30億円としている。配当予想は同3円増配の年間25円(第2四半期末10円、期末15円)としている。中間配当を実施する。予想配当性向は22.8%となる。

 セグメント別には、ITサービスの売上高が同5.4%増の250億円で営業利益が同5.3%増の26億円、ネットビジネスの売上高が同20.7%増の200億円で営業利益が同23.1%増の24億円の計画としている。

 ITサービスでは、ヘルスケアおよび企業向けSI・パッケージ販売が好調に推移し、新事業に係る先行投資などを吸収する。ネットビジネスでは電子書籍配信サービスが一段と拡大する。電子書籍配信サービスの売上高は180億円を目指す。

 なお新横浜DCによるサービス提供終了によって、運用コスト低減や、固定資産である建物・設備劣化に対する改修・新規投資の抑制など、データセンターのコモデティ化による売上減少回避なども含めて、10年間で約40億円の費用削減効果が得られる見込みとしている。

 中期的にも医療機関・製薬企業向けヘルスケア事業、Web−ERPソフト「GRANDIT」のサービスビジネス事業、ネットビジネス事業の重点3分野の成長が加速し、eコマース分野の構造改革効果も寄与して収益拡大基調が期待される。

■株主優待制度は毎年9月末に実施

 株主優待制度については毎年9月30日現在で1単元(100株)以上保有株主を対象として、連結子会社ドゥマンが運営する食品通信販売サイト「オーガニックサイバーストア」で利用可能なポイント(1ポイントを1円として利用)を保有株数と保有年数に応じて贈呈する。たとえば保有株数1000株以上で保有年数3年以上の場合は6000ポイントを贈呈する。

■株価は5月の年初来高値から反落したが、調整一巡して上値試す

 株価の動きを見ると、5月の年初来高値1897円から反落し、地合い悪化も影響して6月24日に1356円まで調整する場面があったが、その後は切り返しの動きを強めている。

 7月7日の終値1483円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS109円73銭で算出)は13〜14倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間25円で算出)は1.7%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS769円42銭で算出)は1.9倍近辺である。なお時価総額は約427億円である。

 週足チャートで見ると52週移動平均線から切り返してサポートラインを確認した形だ。調整一巡して上値を試す展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)

[5月20日更新]

インフォコムは03年の上場来高値視野、17年3月期営業増益・大幅最終増益・増配予想

 インフォコム<4348>(JQS)はITサービスや電子書籍配信サービスを主力として、IoT領域における事業創出も積極推進している。16年3月期は一過性要因の特別損失計上で最終減益だが、2桁営業増益だった。17年3月期は2桁営業増益・大幅最終増益・増配予想である。株価は年初来高値圏で推移している。そして03年の上場来高値が視野に入ってきた。

■ITサービス事業とネットビジネス事業を展開

 帝人<3401>グループで、企業向けにITソリューションを提供するITサービス事業(医療機関・製薬企業向けヘルスケア事業、一般企業向けSIのエンタープライズ事業、ERPソフト「GRANDIT」や緊急連絡・安全確認サービスなどのサービスビジネス事業)、および一般消費者向けに電子書籍配信サービス、eコマース、各種デジタルコンテンツを提供するネットビジネス事業(子会社アムタス)を展開している。

 14年9月には新規事業の発掘を目的として、米国シリコンバレーに連結子会社のコーポレートファンド(総額20億円規模、通称インフォコムファンド)を設立した。16年3月期末時点で投資実績は20社超となっている。また15年2月に米SYSCOMの株式を譲渡した。

■ITサービスは完全Web−ERPソフト「GRANDIT」などが主力

 サービスビジネス事業では、完全Web−ERPソフト「GRANDIT」の導入企業数850社超、3800サイト超で、緊急連絡・安全確認サービス「エマージェンシーコール」は導入企業数800社超、登録従業員数200万人超の規模に達している。

 15年9月にはサービスビジネス事業分野で、企業・団体向けに特化したMVNO(仮想移動体サービス事業者)サービスを開始した。格安SIMカードによるデータ通信・SMSサービスで、コストメリットをフルに活用できるサービスラインナップを取り揃えた。そして今後、スマートデバイスのレンタルサービスおよび中古スマートデバイスの買取・販売事業を開始する予定だ。

 また16年1月にはサービスビジネス事業分野で、内閣府が推進する「地区防災計画」の「2015年度地区防災計画モデル地区(全国22地区)」に選定されたトキアス管理組合(東京都荒川区・620戸)に、危機管理総合ソリューションを構築・納入した。災害発生などの緊急時に住民間の迅速・的確な情報伝達・交換を行うために、利用者を住民などに限定した情報共有基盤である。

■ネットビジネスは電子書籍配信「めちゃコミック」などが主力

 ネットビジネス事業の電子書籍配信サービスでは、06年11月開始のスマートフォン・フィーチャーフォン向け電子書籍配信サービス「めちゃコミック」が、月間利用者数600万人を記録するなど国内トップクラスの地位を強固にしている。13年11月開始のマルチデバイス対応電子書籍配信サービス「ekubostore(エクボストア)」も拡大基調だ。

 ソーシャルゲームについては15年4月に「ソーシャルゲームサービスの自社開発・提供を終了」する方針を発表した。12年8月にイストピカを連結子会社化してスマートフォン向けソーシャルアプリゲームの開発・提供に取り組んできたが、市場環境の変化が激しく今後の収益化を見通すことが困難と判断した。自社タイトル開発・配信を終了して国内外の人気ミニゲームの流通に特化し、経営資源を電子書籍サービスに集中している。

■アライアンスも積極活用

 中期成長に向けて戦略的M&A・アライアンスを積極活用している。そしてグループ会社統合・再編も進めている。

 13年9月には医薬品業界CRM事業強化に向けて、ミュートスと合弁会社インフォミュートスを設立した。14年3月にはEC事業の運営効率化に向けて、アムタスグループ内で食品EC事業を展開する持分法適用関連会社のドゥマンを連結子会社化し、連結子会社イー・ビー・エスのアパレルEC事業をドゥマンに統合した。

 5月10日には、クラウド型ID管理サービス「OneLogin(ワンログイン)」の積極的な販売を目的として、サーバーワークスとの販売代理店契約締結を発表した。

■中期経営計画でヘルスケア、GRANDIT、電子書籍配信を重点3事業

 中期経営計画では、医療機関・製薬企業向けヘルスケア事業、完全Web−ERPソフト「GRANDIT」のサービスビジネス事業、電子書籍配信サービスなどのネットビジネス事業を重点3分野と位置付け、経営目標数値には17年3月期売上高550億円、営業利益50億円、21年3月期売上高1000億円、営業利益100億円を掲げている。

■ヘルスケア事業は新規分野も積極開拓

 ヘルスケア事業では帝人との連携も強化しながら厚生労働省の「地域包括ケア」に対応した医療ITからヘルスケアサービスへの展開を強化している。そしてインフォコムファンドによる投資も積極化している。IoTクラウド基盤企業やセンサー開発企業への資本投資を促進して、米EverySense(エブリセンス)社に25%出資した。

 15年3月にはヘルスケア事業の一環としてアスリート支援サービス「ATHLETE STORIES(アスリートストーリーズ)」を開始した。トップアスリートを目指す人の健康管理、コミュニティ機能、活動資金援助、就職支援といった引退後のセカンドキャリアに至るまでをサポートする無料サービス(アスリートプラットフォームアプリ)だ。使用するアスリートには費用が発生せず、当社は広告事業、職業紹介事業およびビッグデータのアスリート向け製品開発に活用する市場調査事業として展開する。15年8月にはトレーナー向けアプリも提供開始した。

 15年7月には新規事業創出プログラム「デジタルヘルスコネクト」におけるアクセラレータープログラムの参加者募集を発表した。プログラム参加者に対して医師が抱える現場の課題(ニーズが明確なテーマ)を提供し、この解決策を挑戦者と一緒に考え具体化し、現場での試行を重ねて製品化を目指す。

 15年11月には、医療事務受託の国内大手で介護サービス事業も展開しているソラスト社(旧日本医療事務センター)と、ヘルスケア事業分野における事業発展を目的として業務・資本提携した。ITを活用した医療・介護現場の効率化などを含む新たなソリューションの創出を目指し、ソラスト社の株式3%を取得する。

 またリゾートソリューション<5261>とのメンタルヘルスケア事業における協業を開始した。当社の「メンタルヘルス管理クラウドサービス」を同社が展開する福利厚生サービスにおける重点メニューとして導入し、15年12月実施のストレスチェック義務化に合わせて、グローバル展開企業のメンタルヘルスケアをサポートする。

■GRANDIT事業はクラウド対応を強化

 完全Web−ERPソフト「GRANDIT」(コンソーシアム方式により、業界を代表するSI企業のノウハウを集大成したWeb−ERP)のサービスビジネス事業では、クラウド対応やマイナンバー制度関連対応を強化している。技術者の育成を促進するととともに、提携パッケージソフトウェアと提携開発販売パートナーを拡充する。

 なお「GRANDIT」の開発・販売を推進するGRANDITコンソーシアム(03年10月設立)は、16年4月時点でプライムパートナー14社、ビジネスパートナーを加えると57社で構成されている。そして5月17日にはパシフィックシステムがビジネスパートナーとして加盟したと発表している。

■電子書籍配信はコンテンツ拡充と海外展開による事業拡大を推進

 電子書籍配信サービスの分野では、コンテンツ拡充と海外展開による事業拡大を推進している。

 14年10月シフトワンと共同で次世代電子コミック「モーションコミック」の提供を開始した。15年2月にはアムタスが、中国でコミック関連事業を展開している厦門優莱柏網絡科技有限公司(ユーラボ社)、および恋愛・乙女系アプリ配信を展開しているKOYONPLETE(コヨンプリート社)(東京都)と業務提携した。コヨンプリート社に関しては第三者割当増資も引き受けた。

 15年4月には「めちゃコミック」で「週刊少年ジャンプ」や「マーガレット」など集英社コミックの提供を開始し、15年5月にはグリー<3632>のSNS「GREE」にてスマートフォン向け「めちゃコミック for GREE」を開始した。15年6月には「めちゃコミック」にて秋田書店のコミックの提供を開始し、さらに業務提携先の中国・ユーラボ社が同社の100%子会社を通じて中国全土でスマートフォン向け電子書籍配信アプリ「新漫画」の提供を開始した。

 15年9月には中国およびアジア地域でのアニメ・マンガ版権の保護や産業の良質な発展の促進を目的として、アムタス、少年画報社(東京都)、業務提携先の中国・ユーラボ社、および中国通信事業者のアニメ・マンガ関連部門、中国政府機関などと共同で、アジア版権保護連盟を設立したと発表した。

 中国政府機関も参画することで、版権侵害行為の取り締まりから法的手続きまで行うことができ、出版・版権元および運用企業の利益と権利を守ることが可能になる。中国アニメ・マンガ市場における版権保護と市場育成を進め、将来的には加盟企業・団体を増やすとともに、対象地域を拡大する予定としている。

■IoT領域における事業創出を積極推進

 成長が期待されるIoT領域における事業創出も積極推進する。長期的な成長戦略としてIoT領域における事業展開・サービス開発を推進するため、15年12月に社長直轄組織のIoT推進部を設置し、16年1月から本格的な活動を開始した。

 15年12月には、米EverySense社(エブリセンス社、14年7月にIoTおよびM2M領域における共同開発を目的として当社、光電製作所、コーデンテクノインフォの3社共同で設立)が、世界初のIoTデータ交換取引所を日本に開設している。また米Afero社と事業提携した。米Afero社はIoT向けにセキュリティの確保とネットワークへの接続性に優れた先進的なクラウドサービス基盤を開発・提供している。

 16年3月にはIoTで漁業支援を行う共同研究開発プロジェクトのスタートを発表した。米エブリセンス社、光電製作所、およびブロードバンドタワーと共同で、魚群探知機で収集した漁場データ分析と情報共有基盤構築を推進する。

 4月25日には、一般社団法人インターネット協会のIoT推進委員会IoT実証実験ワーキンググループが推進するIoTソリューションの有効性実証実験に参画し、当社を含む7社でオフィス内環境モニタリング実証実験をスタートすると発表した。

■ITサービス事業は第4四半期の構成比が高い収益構造

 15年3月期の四半期別推移を見ると、売上高は第1四半期(4月〜6月)81億99百万円、第2四半期(7月〜9月)104億98百万円、第3四半期(10月〜12月)94億11百万円、第4四半期(1月〜3月)122億01百万円、営業利益は第1四半期2億26百万円の赤字、第2四半期8億16百万円、第3四半期3億99百万円、第4四半期26億17百万円だった。

 ITサービス事業は年度末の第4四半期の構成比が高い収益構造である。15年3月期の売上総利益率は44.7%で14年3月期比0.6ポイント上昇、販管費比率は35.8%で同1.1ポイント上昇、ROEは10.9%で同0.2ポイント低下、自己資本比率は73.0%で同4.3ポイント上昇した。配当性向は23.3%だった。

■16年3月期特別損失計上で最終減益だが、大幅営業・経常増益

 前期(16年3月期)の連結業績は、売上高が前々期(15年3月期)比横ばいの403億16百万円、営業利益が同22.8%増の44億27百万円、経常利益が同23.5%増の45億58百万円、純利益が同66.5%減の7億28百万円だった。

 売上高は米国子会社譲渡、ゲーム子会社清算、eコマース子会社アパレル系事業譲渡などで横ばいにとどまり、特別損失計上で最終減益だったが、ヘルスケア事業の業績回復、電子書籍配信サービス事業の好調、ソーシャルゲーム事業の自社開発終了などの効果で営業利益と経常利益は大幅増益だった。営業利益と経常利益は上場来最高を更新した。

 売上総利益は同1.5%増加し、売上総利益率は45.4%で同0.7ポイント上昇した。販管費は同3.9%減少し、販管費比率は34.4%で同1.4ポイント低下した。特別利益では前々期計上の子会社株式売却益1億75百万円が一巡した。特別損失では、中長期視点での事業構造改革の一環として新横浜データセンター(DC)によるサービス提供を終了(17年6月末目途)することに伴って、事業再編損25億45百万円を計上した。

 なおROEは3.5%で同7.4ポイント低下、自己資本比率は66.5%で同6.5ポイント低下した。配当は同3円50銭増配の年間22円(期末一括)としている。配当性向は82.6%となる。

 セグメント別動向を見ると、ITサービス事業は売上高が同4.9%減の237億37百万円、営業利益が同3.0%増の24億71百万円だった。前々期第4四半期に実施した連結子会社譲渡の影響で減収だったが、ヘルスケア事業で病院向けシステムの販売が好調に推移し、GRANDIT事業の堅調推移、売上構成変化による収益性改善なども寄与して営業増益だった。

 ネットビジネス事業は売上高が同8.1%増の165億79百万円、営業利益が同62.0%増の19億56百万円だった。電子書籍配信サービスが積極的な広告戦略やコンテンツ拡充などの効果で好調に推移し、ソーシャルゲーム事業の自社開発終了も寄与して大幅増益だった。なお電子書籍配信サービスの売上高は150億円を突破した。

 四半期別業績推移を見ると、売上高は第1四半期(4月〜6月)86億88百万円、第2四半期(7月〜9月)100億47百万円、第3四半期(10月〜12月)90億39百万円、第4四半期(1月〜3月)125億42百万円、営業利益は第1四半期1億54百万円、第2四半期10億49百万円、第3四半期8億78百万円、第4四半期23億46百万円だった。

■17年3月期2桁営業増益・大幅最終増益・増配予想

 今期(17年3月期)連結業績予想(4月28日公表)は、売上高が前期(16年3月期)比11.6%増の450億円、営業利益が同12.9%増の50億円、経常利益が同9.7%増の50億円、純利益が同4.1倍の30億円としている。配当予想は同3円増配の年間25円(第2四半期末10円、期末15円)としている。中間配当を実施する。予想配当性向は22.8%となる。

 セグメント別には、ITサービス事業の売上高が同5.4%増の250億円で営業利益が同5.3%増の26億円、ネットビジネス事業の売上高が同20.7%増の200億円で営業利益が同23.1%増の24億円の計画としている。

 ITサービス事業では、ヘルスケアおよび企業向けSI・パッケージ販売が好調に推移し、新事業に係る先行投資などを吸収する。ネットビジネス事業では、電子書籍配信サービスが一段と拡大する。電子書籍配信サービスの売上高は180億円を目指すとしている。

 なお新横浜DCによるサービス提供終了によって、運用コスト低減や、固定資産である建物・設備劣化に対する改修・新規投資の抑制など、データセンターのコモデティ化による売上減少回避なども含めて、10年間で約40億円の費用削減効果が得られる見込みとしている。

 中期的にも医療機関・製薬企業向けヘルスケア事業、Web−ERPソフト「GRANDIT」のサービスビジネス事業、ネットビジネス事業の重点3分野の成長が加速し、eコマース分野の構造改革効果も寄与して収益拡大基調が期待される。

■株主優待制度は毎年9月末に実施

 株主優待制度については毎年9月30日現在で1単元(100株)以上保有株主を対象として、連結子会社ドゥマンが運営する食品通信販売サイト「オーガニックサイバーストア」で利用可能なポイント(1ポイントを1円として利用)を保有株数と保有年数に応じて贈呈する。たとえば保有株数1000株以上で保有年数3年以上の場合は6000ポイントを贈呈する。

■株価は年初来高値圏、03年の上場来高値も視野

 株価の動きを見ると、自律調整を交えながら水準を切り上げる展開で、5月6日の年初来高値1897円まで上伸した。その後は利益確定売りが一旦優勢になったが年初来高値圏で推移している。そして03年の上場来高値2247円(株式分割修正後)が視野に入ってきた。

 5月19日の終値1691円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS109円73銭で算出)は15〜16倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間25円で算出)は1.5%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS769円42銭で算出)は2.2倍近辺である。時価総額は約487億円である。

 週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインとなって上昇トレンドを維持している。自律調整を交えながら上値追いの展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)

[4月11日更新]

インフォコムは2月高値突破して上値追い、17年3月期増収増益基調期待

 インフォコム<4348>(JQS)はITサービスや電子書籍配信サービスを主力として、IoT領域における事業創出も推進している。16年3月期は一過性要因の特別損失計上で最終減益だが、17年3月期は増収増益基調が期待される。株価は2月高値を突破した。日柄調整が完了して上値追いの展開だろう。なお4月28日に16年3月期決算発表を予定している。

■ITサービス事業とネットビジネス事業を展開

 帝人<3401>グループで、企業向けにITソリューションを提供するITサービス事業(医療機関・製薬企業向けヘルスケア事業、一般企業向けSIのエンタープライズ事業、ERPソフト「GRANDIT」や緊急連絡・安全確認サービスなどのサービスビジネス事業)と、一般消費者向けに電子書籍配信サービス、eコマース、各種デジタルコンテンツを提供するネットビジネス事業(子会社アムタス)を展開している。

 14年9月には新規事業の発掘を目的として、米国シリコンバレーに連結子会社のコーポレートファンド(20億円規模、通称インフォコムファンド)を設立した。また15年2月に米SYSCOMの株式を譲渡した。

■ITサービスは完全Web−ERPソフト「GRANDIT」などが主力

 サービスビジネス事業では、完全Web−ERPソフト「GRANDIT」の導入企業数850社超、3800サイト超で、緊急連絡・安全確認サービス「エマージェンシーコール」は導入企業数800社超、登録従業員数200万人超の規模に達している。

 15年9月にはサービスビジネス事業分野で、企業・団体向けに特化したMVNO(仮想移動体サービス事業者)サービスを開始すると発表した。格安SIMカードによるデータ通信・SMSサービスで、コストメリットをフルに活用できるサービスラインナップを取り揃えた。そして今後、スマートデバイスのレンタルサービスおよび中古スマートデバイスの買取・販売事業を開始する予定だ。

 16年1月にはサービスビジネス事業分野で、内閣府が推進する「地区防災計画」の「2015年度地区防災計画モデル地区(全国22地区)」に選定されたトキアス管理組合(東京都荒川区・620戸)に、危機管理総合ソリューションを構築・納入した。災害発生などの緊急時に住民間の迅速・的確な情報伝達・交換を行うために、利用者を住民などに限定した情報共有基盤である。

■ネットビジネスは電子書籍配信「めちゃコミック」などが主力

 ネットビジネス事業の電子書籍配信サービスでは、06年11月開始のスマートフォン・フィーチャーフォン向け電子書籍配信サービス「めちゃコミック」が、月間利用者数600万人を記録するなど国内トップクラスの地位を強固にしている。13年11月開始のマルチデバイス対応電子書籍配信サービス「ekubostore(エクボストア)」も拡大基調だ。

 ソーシャルゲームについては15年4月に「ソーシャルゲームサービスの自社開発・提供を終了」する方針を発表した。12年8月にイストピカを連結子会社化してスマートフォン向けソーシャルアプリゲームの開発・提供に取り組んできたが、市場環境の変化が激しく今後の収益化を見通すことが困難と判断した。自社タイトル開発・配信を終了して国内外の人気ミニゲームの流通に特化し、経営資源を電子書籍サービスに集中する。

■アライアンスも積極活用

 中期成長に向けて戦略的M&A・アライアンスを積極活用し、グループ会社統合・再編も進めている。

 13年9月には医薬品業界CRM事業強化に向けて、ミュートスと合弁会社インフォミュートスを設立した。14年3月にはEC事業の運営効率化に向けて、アムタスグループ内で食品EC事業を展開する持分法適用関連会社のドゥマンを連結子会社化し、連結子会社イー・ビー・エスのアパレルEC事業をドゥマンに統合した。

■中期経営計画でヘルスケア、GRANDIT、電子書籍配信を重点3事業

 中期経営計画では、医療機関・製薬企業向けヘルスケア事業、完全Web−ERPソフト「GRANDIT」のサービスビジネス事業、電子書籍配信サービスなどのネットビジネス事業を重点3分野として、目標数値に17年3月期売上高550億円、営業利益50億円、21年3月期売上高1000億円、営業利益100億円を掲げている。

■ヘルスケア事業は新規分野も積極開拓

 ヘルスケア事業では帝人との連携も強化しながら、厚生労働省の「地域包括ケア」に対応した医療ITからヘルスケアサービスへの展開を強化している。そしてインフォコムファンドによる投資も積極化している。IoTクラウド基盤企業やセンサー開発企業への資本投資を促進して、米EverySense(エブリセンス)社に25%出資した。

 15年3月にはヘルスケア事業の一環としてアスリート支援サービス「ATHLETE STORIES(アスリートストーリーズ)」を開始した。トップアスリートを目指す人の健康管理、コミュニティ機能、活動資金援助、就職支援といった引退後のセカンドキャリアに至るまでをサポートする無料サービス(アスリートプラットフォームアプリ)だ。使用するアスリートには費用が発生せず、当社は広告事業、職業紹介事業およびビッグデータのアスリート向け製品開発に活用する市場調査事業として展開する。15年8月にはトレーナー向けアプリも提供開始した。

 15年7月には新規事業創出プログラム「デジタルヘルスコネクト」におけるアクセラレータープログラムの参加者募集を発表した。プログラム参加者に対して医師が抱える現場の課題(ニーズが明確なテーマ)を提供し、この解決策を挑戦者と一緒に考え具体化し、現場での試行を重ねて製品化を目指す。

 15年11月には、医療事務受託の国内大手で介護サービス事業も展開しているソラスト社(旧日本医療事務センター)と、ヘルスケア事業分野における事業発展を目的として業務・資本提携した。ITを活用した医療・介護現場の効率化などを含む新たなソリューションの創出を目指し、ソラスト社の株式3%を取得する。

 またリゾートソリューション<5261>とのメンタルヘルスケア事業における協業を開始した。当社の「メンタルヘルス管理クラウドサービス」を同社が展開する福利厚生サービスにおける重点メニューとして導入し、15年12月実施のストレスチェック義務化に合わせて、グローバル展開企業のメンタルヘルスケアをサポートする。

■GRANDIT事業はクラウド対応強化

 完全Web−ERPソフト「GRANDIT」のサービスビジネス事業では、クラウド対応やマイナンバー制度関連対応を強化している。技術者の育成を促進するととともに、提携パッケージソフトウェアと提携開発販売パートナーを拡充する。

 なおインフラ関連のゼネラルパートナーは3社で、提携パッケージソフトウェアのアライアンスパートナーは20社、提携開発販売のビジネスパートナーは43社に達している。

■電子書籍配信はコンテンツ拡充と海外展開による事業拡大を推進

 電子書籍配信サービスの分野では、コンテンツ拡充と海外展開による事業拡大を推進している。

 14年10月にはシフトワンと共同で次世代電子コミック「モーションコミック」の提供を開始した。15年2月にはアムタスが、中国でコミック関連事業を展開している厦門優莱柏網絡科技有限公司(ユーラボ社)、および恋愛・乙女系アプリ配信を展開しているKOYONPLETE(コヨンプリート社)(東京都)と業務提携した。コヨンプリート社に関しては第三者割当増資も引き受ける。

 15年4月には「めちゃコミック」にて「週刊少年ジャンプ」や「マーガレット」など集英社コミックの提供を開始し、15年5月にはグリー<3632>のSNS「GREE」にてスマートフォン向け「めちゃコミック for GREE」を開始した。15年6月には「めちゃコミック」にて秋田書店のコミックの提供を開始し、さらに業務提携先の中国・ユーラボ社が同社の100%子会社を通じて中国全土でスマートフォン向け電子書籍配信アプリ「新漫画」の提供を開始した。

 15年9月には、中国およびアジア地域でのアニメ・マンガ版権の保護や産業の良質な発展の促進を目的として、アムタス、少年画報社(東京都)、業務提携先の中国・ユーラボ社、および中国通信事業者のアニメ・マンガ関連部門、中国政府機関などと共同で、アジア版権保護連盟を設立したと発表した。

 中国政府機関も参画することで、版権侵害行為の取り締まりから法的手続きまで行うことができ、出版・版権元および運用企業の利益と権利を守ることが可能になる。中国アニメ・マンガ市場における版権保護と市場育成を進め、将来的には加盟企業・団体を増やすとともに、対象地域を拡大する予定としている。

■IoT領域における事業創出も推進

 成長が期待されるIoT領域における事業創出も推進する。長期的な成長戦略としてIoT領域における事業展開・サービス開発を推進するため、15年12月に社長直轄組織のIoT推進部を設置し、16年1月から本格的な活動を開始した。

 15年12月には、米EverySense社(エブリセンス社、14年7月にIoTおよびM2M領域における共同開発を目的として当社、光電製作所、コーデンテクノインフォの3社共同で設立)が、世界初のIoTデータ交換取引所を日本に開設している。

 また15年12月には米Afero社と事業提携した。米Afero社はIoT向けにセキュリティの確保とネットワークへの接続性に優れた先進的なクラウドサービス基盤を開発・提供している。

 16年3月にはIoTで漁業支援を行う共同研究開発プロジェクトのスタートを発表した。米エブリセンス社、光電製作所、およびブロードバンドタワーと共同で、魚群探知機で収集した漁場データ分析と情報共有基盤構築を推進する。

■ITサービス事業は第4四半期の構成比が高い収益構造

 15年3月期の四半期別推移を見ると、売上高は第1四半期(4月〜6月)81億99百万円、第2四半期(7月〜9月)104億98百万円、第3四半期(10月〜12月)94億11百万円、第4四半期(1月〜3月)122億01百万円、営業利益は第1四半期2億26百万円の赤字、第2四半期8億16百万円、第3四半期3億99百万円、第4四半期26億17百万円だった。

 ITサービス事業は年度末の第4四半期の構成比が高い収益構造である。また15年3月期の売上総利益率は44.7%で14年3月期比0.6ポイント上昇、販管費比率は35.8%で同1.1ポイント上昇、ROEは10.9%で同0.2ポイント低下、自己資本比率は73.0%で同4.3ポイント上昇した。配当性向は23.3%だった。

■16年3月期第3四半期累計は大幅営業増益

 前期(16年3月期)第3四半期累計(4月〜12月)の連結業績は、売上高が前年同期比1.2%減の277億74百万円、営業利益が同2.1倍の20億81百万円、経常利益が同2.1倍の21億34百万円、純利益が6億73百万円の赤字(前年同期は3億76百万円の黒字)だった。

 ヘルスケア事業の業績回復、電子書籍配信サービス事業の好調、ソーシャルゲーム事業の自社開発終了などで、営業利益と経常利益は大幅増益だった。売上総利益率は44.3%で同1.8ポイント上昇、販管費比率は36.8%で同2.2ポイント低下した。なお中長期視点での事業構造改革の一環として、新横浜データセンター(DC)によるサービス提供を終了(17年6月末目途)することに伴って、事業再編損25億45百万円を特別損失に計上したため純利益は赤字だった。

 セグメント別に見ると、ITサービス事業は売上高が同9.0%減の153億95百万円、営業利益が同2.8倍の7億27百万円だった。連結子会社譲渡の影響で減収だったが、ヘルスケア事業の業績回復、GRANDIT事業の堅調推移、売上構成の変化などで営業損益が大幅に改善した。

 ネットビジネス事業は売上高が同10.7%増の123億79百万円、営業利益が同85.2%増の13億53百万円だった。電子書籍配信サービスが積極的な広告戦略やコンテンツ拡充などの効果で好調に推移し、ソーシャルゲーム事業の自社開発終了も寄与して大幅増益だった。なお電子書籍配信サービスの売上高は同22.6%増の111億80百万円だった。

 四半期別の業績推移を見ると、売上高は第1四半期(4月〜6月)86億88百万円、第2四半期(7月〜9月)100億47百万円、第3四半期(10月〜12月)90億39百万円、営業利益は第1四半期1億54百万円、第2四半期10億49百万円、第3四半期8億78百万円だった。

■16年3月期は特別損失計上、17年3月期増収増益基調期待

 前期(16年3月期)通期の連結業績予想(9月29日に営業利益と経常利益を増額、純利益を減額修正)は、売上高が前々期(15年3月期)比6.7%増の430億円、営業利益が同22.0%増の44億円、経常利益が同19.2%増の44億円としている。純利益は特別損失計上で同60.9%減の8億50百万円としている。配当予想(9月29日に増額修正)は同3円50銭増配の年間22円(期末一括)で予想配当性向は70.8%となる。

 通期会社予想に対する第3四半期累計の進捗率は売上高が64.6%、営業利益が47.3%、経常利益が48.5%である。やや低水準の形だが、ITサービス事業は第4四半期の構成比が高い収益構造であり、ヘルスケア事業の業績回復や電子書籍配信サービスの好調なども考慮すれば、通期ベースでも営業損益の大幅改善が期待される。

 なお新横浜DCによるサービス提供終了によって、運用コスト低減や、固定資産である建物・設備劣化に対する改修・新規投資の抑制など、データセンターのコモデティ化による売上減少回避なども含めて、10年間で約40億円の費用削減効果が得られる見込みとしている。

 中期的にも、医療機関・製薬企業向けヘルスケア事業、Web−ERPソフト「GRANDIT」のサービスビジネス事業、ネットビジネス事業の重点3分野の成長が加速し、eコマース分野の構造改革効果も寄与して収益拡大基調が期待される。

■株主優待制度は毎年9月末に実施

 株主優待制度については毎年9月30日現在で1単元(100株)以上保有株主を対象として、連結子会社ドゥマンが運営する食品通信販売サイト「オーガニックサイバーストア」で利用可能なポイント(1ポイントを1円として利用)を保有株数と保有年数に応じて贈呈する。たとえば保有株数1000株以上で保有年数3年以上の場合は6000ポイントを贈呈する。

■株価は2月高値を突破して上値追い

 株価の動きを見ると、4月7日に1820円まで上伸して2月高値1770円を突破した。高値圏での日柄調整が完了したようだ。

 4月8日の終値1760円を指標面で見ると、前期推定連結PER(会社予想の連結EPS31円09銭で算出)は57倍近辺、前期推定配当利回り(会社予想の年間22円で算出)は1.3%近辺、そして前々期実績連結PBR(前々期実績の連結BPS762円15銭で算出)は2.3倍近辺である。なお時価総額は約507億円である。

 日足チャートで見ると25日移動平均線、週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインとなって上昇トレンドを維持している。16年3月期は一過性要因の特別損失計上で最終減益予想だが、17年3月期増収増益基調が期待される。高値圏での日柄調整が完了して上値追いの展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)

[3月25日更新]

インフォコムは昨年来高値圏で堅調、電子書籍配信好調でIoT領域の事業創出も推進

 インフォコム<4348>(JQS)は、ITサービスや電子書籍配信サービスを主力としている。IoT領域における事業創出も推進し、IoTで漁業支援を行う共同研究開発をスタートした。16年3月期は一過性要因の特別損失計上で最終減益だが、営業増益・経常増益・増配予想である。株価は昨年来高値圏で堅調な動きだ。2月高値後の自律調整が一巡して上値を試す展開だろう。

■ITサービス事業とネットビジネス事業を展開

 帝人<3401>グループで、企業向けにITソリューションを提供するITサービス事業(医療機関・製薬企業向けヘルスケア事業、一般企業向けSIのエンタープライズ事業、ERPソフト「GRANDIT」や緊急連絡・安全確認サービスなどのサービスビジネス事業)と、一般消費者向けに電子書籍配信サービス、eコマース、各種デジタルコンテンツを提供するネットビジネス事業(子会社アムタス)を展開している。

 14年9月には新規事業の発掘を目的として、米国シリコンバレーに連結子会社のコーポレートファンド(20億円規模、通称インフォコムファンド)を設立した。また15年2月に米SYSCOMの株式を譲渡した。

■ITサービスは完全Web−ERPソフト「GRANDIT」などが主力

 サービスビジネス事業では、完全Web−ERPソフト「GRANDIT」の導入企業数850社超、3800サイト超で、緊急連絡・安全確認サービス「エマージェンシーコール」は導入企業数800社超、登録従業員数200万人超の規模に達している。

 15年9月にはサービスビジネス事業分野で、企業・団体向けに特化したMVNO(仮想移動体サービス事業者)サービスを開始すると発表した。格安SIMカードによるデータ通信・SMSサービスで、コストメリットをフルに活用できるサービスラインナップを取り揃えた。そして今後、スマートデバイスのレンタルサービスおよび中古スマートデバイスの買取・販売事業を開始する予定だ。

 16年1月にはサービスビジネス事業分野で、内閣府が推進する「地区防災計画」において「2015年度地区防災計画モデル地区(全国22地区)」に選定されたトキアス管理組合(東京都荒川区・620戸)に危機管理総合ソリューションを構築・納入したと発表している。災害発生などの緊急時に住民間の迅速・的確な情報伝達・交換を行うために、利用者を住民などに限定した情報共有基盤である。

■ネットビジネスは電子書籍配信「めちゃコミック」などが主力

 ネットビジネス事業の電子書籍配信サービスでは、06年11月開始のスマートフォン・フィーチャーフォン向け電子書籍配信サービス「めちゃコミック」が、月間利用者数600万人を記録するなど国内トップクラスの地位を強固にしている。13年11月開始のマルチデバイス対応電子書籍配信サービス「ekubostore(エクボストア)」も拡大基調だ。

 なお15年12月には、電子書籍配信サービス「めちゃコミック」のテレビCMが、CM総合研究所表彰「BRAND OF THE YEAR 2015 消費者を動かしたCM展開」を2年連続で受賞したと発表している。

 ソーシャルゲームについては15年4月に「ソーシャルゲームサービスの自社開発・提供を終了」する方針を発表した。12年8月にイストピカを連結子会社化してスマートフォン向けソーシャルアプリゲームの開発・提供に取り組んできたが、市場環境の変化が激しく今後の収益化を見通すことが困難と判断した。自社タイトル開発・配信を終了して国内外の人気ミニゲームの流通に特化し、経営資源を電子書籍サービスに集中する。

■アライアンスも積極活用

 中期成長に向けて戦略的M&A・アライアンスを積極活用し、グループ会社統合・再編も進めている。

 13年9月には医薬品業界CRM事業強化に向けて、ミュートスと合弁会社インフォミュートスを設立した。14年3月にはEC事業の運営効率化に向けて、アムタスグループ内で食品EC事業を展開する持分法適用関連会社のドゥマンを連結子会社化し、連結子会社イー・ビー・エスのアパレルEC事業をドゥマンに統合した。

■中期経営計画でヘルスケア、GRANDIT、電子書籍配信を重点3事業

 中期経営計画では、医療機関・製薬企業向けヘルスケア事業、完全Web−ERPソフト「GRANDIT」のサービスビジネス事業、電子書籍配信サービスなどのネットビジネス事業を重点3分野として、目標数値に17年3月期売上高550億円、営業利益50億円、21年3月期売上高1000億円、営業利益100億円を掲げている。

■ヘルスケア事業は新規分野も積極開拓

 ヘルスケア事業の分野では帝人との連携も強化しながら、厚生労働省の「地域包括ケア」に対応した医療ITからヘルスケアサービスへの展開を強化している。そしてインフォコムファンドによる投資も積極化している。IoTクラウド基盤企業やセンサー開発企業への資本投資を促進して、米EverySense(エブリセンス)社に25%出資した。

 15年3月にはヘルスケア事業の一環としてアスリート支援サービス「ATHLETE STORIES(アスリートストーリーズ)」を開始した。トップアスリートを目指す人の健康管理、コミュニティ機能、活動資金援助、就職支援といった引退後のセカンドキャリアに至るまでをサポートする無料サービス(アスリートプラットフォームアプリ)だ。使用するアスリートには費用が発生せず、当社は広告事業、職業紹介事業およびビッグデータのアスリート向け製品開発に活用する市場調査事業として展開する。15年8月にはトレーナー向けアプリも提供開始した。

 15年7月には新規事業創出プログラム「デジタルヘルスコネクト」におけるアクセラレータープログラムの参加者募集を発表した。プログラム参加者に対して医師が抱える現場の課題(ニーズが明確なテーマ)を提供し、この解決策を挑戦者と一緒に考え具体化し、現場での試行を重ねて製品化を目指す。

 15年11月には、医療事務受託の国内大手で介護サービス事業も展開しているソラスト社(旧日本医療事務センター)と、ヘルスケア事業分野における事業発展を目的として業務・資本提携した。ITを活用した医療・介護現場の効率化などを含む新たなソリューションの創出を目指し、ソラスト社の株式3%を取得する。

 またリゾートソリューション<5261>とのメンタルヘルスケア事業における協業を開始した。当社の「メンタルヘルス管理クラウドサービス」を同社が展開する福利厚生サービスにおける重点メニューとして導入し、15年12月実施のストレスチェック義務化に合わせて、グローバル展開企業のメンタルヘルスケアをサポートする。

 さらに医療機関業務システムの製品ラインナップとして、がん患者指導管理支援システム「OP Meister」を新たに開発した。がん患者への投薬指導に関する院内・薬局業務をサポートするシステムである。

■GRANDIT事業はクラウド対応強化

 完全Web−ERPソフト「GRANDIT」のサービスビジネス事業ではクラウド対応やマイナンバー制度関連対応を強化している。このため技術者の育成を促進するととともに、提携パッケージソフトウェアと提携開発販売パートナーを拡充する。

 なおインフラ関連のゼネラルパートナーは3社で、提携パッケージソフトウェアのアライアンスパートナーは20社、提携開発販売のビジネスパートナーは43社に達している。

■電子書籍配信はコンテンツ拡充と海外展開による事業拡大を推進

 電子書籍配信サービスの分野では、コンテンツ拡充と海外展開による事業拡大を推進している。

 14年10月にはシフトワンと共同で次世代電子コミック「モーションコミック」の提供を開始した。15年2月にはアムタスが、中国でコミック関連事業を展開している厦門優莱柏網絡科技有限公司(ユーラボ社)、および恋愛・乙女系アプリ配信を展開しているKOYONPLETE(コヨンプリート社)(東京都)と業務提携した。コヨンプリート社に関しては第三者割当増資も引き受ける。

 15年4月には「めちゃコミック」にて「週刊少年ジャンプ」や「マーガレット」など集英社コミックの提供を開始し、15年5月にはグリー<3632>のSNS「GREE」にてスマートフォン向け「めちゃコミック for GREE」を開始した。15年6月には「めちゃコミック」にて秋田書店のコミックの提供を開始し、さらに業務提携先の中国・ユーラボ社が同社の100%子会社を通じて中国全土でスマートフォン向け電子書籍配信アプリ「新漫画」の提供を開始した。

 15年9月には、中国およびアジア地域でのアニメ・マンガ版権の保護や産業の良質な発展の促進を目的として、アムタス、少年画報社(東京都)、業務提携先の中国・ユーラボ社、および中国通信事業者のアニメ・マンガ関連部門、中国政府機関などと共同で、アジア版権保護連盟を設立したと発表した。

 中国政府機関も参画することで、版権侵害行為の取り締まりから法的手続きまで行うことができ、出版・版権元および運用企業の利益と権利を守ることが可能になる。中国アニメ・マンガ市場における版権保護と市場育成を進め、将来的には加盟企業・団体を増やすとともに、対象地域を拡大する予定としている。

■IoT領域における事業創出も推進

 成長が期待されるIoT領域における事業創出も推進する。長期的な成長戦略としてIoT領域における事業展開・サービス開発を推進するため、15年12月に社長直轄組織のIoT推進部を設置し、16年1月から本格的な活動を開始した。

 15年12月には、米EverySense社(エブリセンス社、14年7月にIoTおよびM2M領域における共同開発を目的として当社、光電製作所、コーデンテクノインフォの3社共同で設立)が、世界初のIoTデータ交換取引所を日本に開設している。

 また15年12月には米Afero社と事業提携した。米Afero社はIoT向けにセキュリティの確保とネットワークへの接続性に優れた先進的なクラウドサービス基盤を開発・提供している。

 3月17日にはIoTで漁業支援を行う共同研究開発プロジェクトのスタートを発表した。米エブリセンス社、光電製作所、およびブロードバンドタワーと共同で、魚群探知機で収集した漁場データ分析と情報共有基盤構築を推進する。

■ITサービス事業は第4四半期の構成比が高い収益構造

 15年3月期の四半期別推移を見ると、売上高は第1四半期(4月〜6月)81億99百万円、第2四半期(7月〜9月)104億98百万円、第3四半期(10月〜12月)94億11百万円、第4四半期(1月〜3月)122億01百万円、営業利益は第1四半期2億26百万円の赤字、第2四半期8億16百万円、第3四半期3億99百万円、第4四半期26億17百万円だった。

 ITサービス事業は年度末の第4四半期の構成比が高い収益構造である。また15年3月期の売上総利益率は44.7%で14年3月期比0.6ポイント上昇、販管費比率は35.8%で同1.1ポイント上昇、ROEは10.9%で同0.2ポイント低下、自己資本比率は73.0%で同4.3ポイント上昇した。配当性向は23.3%だった。

■16年3月期第3四半期累計は大幅営業増益

 今期(16年3月期)第3四半期累計(4月〜12月)の連結業績は、売上高が前年同期比1.2%減の277億74百万円、営業利益が同2.1倍の20億81百万円、経常利益が同2.1倍の21億34百万円、純利益が6億73百万円の赤字(前年同期は3億76百万円の黒字)だった。

 ヘルスケア事業の業績回復、電子書籍配信サービス事業の好調、ソーシャルゲーム事業の自社開発終了などで、営業利益と経常利益は大幅増益だった。売上総利益率は44.3%で同1.8ポイント上昇、販管費比率は36.8%で同2.2ポイント低下した。なお中長期視点での事業構造改革の一環として、新横浜データセンター(DC)によるサービス提供を終了(17年6月末目途)することに伴って、事業再編損25億45百万円を特別損失に計上したため純利益は赤字だった。

 セグメント別に見ると、ITサービス事業は売上高が同9.0%減の153億95百万円、営業利益が同2.8倍の7億27百万円だった。連結子会社譲渡の影響で減収だったが、ヘルスケア事業の業績回復、GRANDIT事業の堅調推移、売上構成の変化などで営業損益が大幅に改善した。

 ネットビジネス事業は売上高が同10.7%増の123億79百万円、営業利益が同85.2%増の13億53百万円だった。電子書籍配信サービスが積極的な広告戦略やコンテンツ拡充などの効果で好調に推移し、ソーシャルゲーム事業の自社開発終了も寄与して大幅増益だった。なお電子書籍配信サービスの売上高は同22.6%増の111億80百万円だった。

 四半期別の業績推移を見ると、売上高は第1四半期(4月〜6月)86億88百万円、第2四半期(7月〜9月)100億47百万円、第3四半期(10月〜12月)90億39百万円、営業利益は第1四半期1億54百万円、第2四半期10億49百万円、第3四半期8億78百万円だった。

■16年3月期は特別損失計上で最終減益だが、大幅営業増益・増配予想

 今期(16年3月期)通期の連結業績予想(9月29日に営業利益と経常利益を増額修正、純利益を減額修正)は、売上高が前期比6.7%増の430億円、営業利益が同22.0%増の44億円、経常利益が同19.2%増の44億円としている。純利益は特別損失計上で同60.9%減の8億50百万円としている。配当予想(9月29日に増額修正)は同3円50銭増配の年間22円(期末一括)で予想配当性向は70.8%となる。

 通期会社予想に対する第3四半期累計の進捗率は売上高が64.6%、営業利益が47.3%、経常利益が48.5%である。やや低水準の形だが、ITサービス事業は第4四半期の構成比が高い収益構造であり、ヘルスケア事業の業績回復や電子書籍配信サービスの好調なども考慮すれば、通期ベースでも営業損益の大幅改善が期待される。

 なお新横浜DCによるサービス提供終了によって、運用コスト低減や、固定資産である建物・設備劣化に対する改修・新規投資の抑制など、データセンターのコモデティ化による売上減少回避なども含めて、10年間で約40億円の費用削減効果が得られる見込みとしている。

 中期的にも、医療機関・製薬企業向けヘルスケア事業、Web−ERPソフト「GRANDIT」のサービスビジネス事業、ネットビジネス事業の重点3分野の成長が加速し、eコマース分野の構造改革効果も寄与して収益拡大基調が期待される。

■株主優待制度は毎年9月末に実施

 なお15年5月に厚生労働省東京労働局から、子育てサポートに積極的に取り組む企業として認定マーク「くるみん」を取得した。出産・育児の他にも、配偶者の看護や両親の介護などによって、一時的に就業が困難になるような事態を想定し、社員の活躍機会をできるだけ損なわず、より柔軟な働き方ができるように制度の導入・改善に取り組んでいる。

 株主優待制度については毎年9月30日現在で1単元(100株)以上保有株主を対象として、連結子会社ドゥマンが運営する食品通信販売サイト「オーガニックサイバーストア」で利用可能なポイント(1ポイントを1円として利用)を保有株数と保有年数に応じて贈呈する。たとえば保有株数1000株以上で保有年数3年以上の場合は6000ポイントを贈呈する。

 また自己株式取得については、必要に応じて機動的に実施予定としている。

■株価は調整一巡して上値試す

 株価の動きを見ると、2月29日の昨年来高値1770円まで上昇した後、利益確定売りなどで上げ一服の形だが、高値圏1600円近辺で堅調に推移している。そして自律調整一巡感を強めている。

 3月24日の終値1638円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS31円09銭で算出)は53倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間22円で算出)は1.4%近辺、そして前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS762円15銭で算出)は2.1倍近辺である。時価総額は約472億円である。

 日足チャートで見ると25日移動平均線、週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインとなって上昇トレンドの形だ。16年3月期は一過性要因の特別損失計上で最終減益予想だが、営業増益・経常増益・増配予想である。自律調整が一巡して上値を試す展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)

[2月23日更新]

インフォコムの16年3月期は大幅営業増益・増配予想、調整一巡して上値試す

 インフォコム<4348>(JQS)は、ITサービスや電子書籍配信サービスを主力として、IoT領域における事業創出も推進している。16年3月期は一過性要因の特別損失計上で最終減益予想だが、営業増益・経常増益・増配予想である。株価は12月の昨年来高値から地合い悪化の影響で一旦反落したが、大きく下押すことなく調整一巡感を強めている。上値を試す展開だろう。

■ITサービス事業とネットビジネス事業を展開

 帝人<3401>グループで、企業向けにITソリューションを提供するITサービス事業(医療機関・製薬企業向けヘルスケア事業、一般企業向けSIのエンタープライズ事業、ERPソフト「GRANDIT」や緊急連絡・安全確認サービスなどのサービスビジネス事業)と、一般消費者向けに電子書籍配信サービス、eコマース、各種デジタルコンテンツを提供するネットビジネス事業(子会社アムタス)を展開している。

 サービスビジネス事業では、完全Web−ERPソフト「GRANDIT」の導入企業数850社超、3800サイト超で、緊急連絡・安全確認サービス「エマージェンシーコール」は導入企業数800社超、登録従業員数200万人超の規模に達している。

 15年9月にはサービスビジネス事業分野で、企業・団体向けに特化したMVNO(仮想移動体サービス事業者)サービスを開始すると発表した。格安SIMカードによるデータ通信・SMSサービスで、コストメリットをフルに活用できるサービスラインナップを取り揃えた。そして今後、スマートデバイスのレンタルサービスおよび中古スマートデバイスの買取・販売事業を開始する予定だ。

 16年1月にはサービスビジネス事業分野で、内閣府が推進する「地区防災計画」において「2015年度地区防災計画モデル地区(全国22地区)」に選定されたトキアス管理組合(東京都荒川区・620戸)に危機管理総合ソリューションを構築・納入したと発表している。災害発生などの緊急時に住民間の迅速・的確な情報伝達・交換を行うために、利用者を住民などに限定した情報共有基盤である。

 ネットビジネス事業の電子書籍配信サービスでは、06年11月開始のスマートフォン・フィーチャーフォン向け電子書籍配信サービス「めちゃコミック」が、月間利用者数600万人を記録するなど国内トップクラスの地位を強固にしている。13年11月開始のマルチデバイス対応電子書籍配信サービス「ekubostore(エクボストア)」も拡大基調だ。

 なお15年12月には、電子書籍配信サービス「めちゃコミック」のテレビCMが、CM総合研究所表彰「BRAND OF THE YEAR 2015 消費者を動かしたCM展開」を2年連続で受賞したと発表している。

 ソーシャルゲームについては15年4月に「ソーシャルゲームサービスの自社開発・提供を終了」する方針を発表した。12年8月にイストピカを連結子会社化してスマートフォン向けソーシャルアプリゲームの開発・提供に取り組んできたが、市場環境の変化が激しく今後の収益化を見通すことが困難と判断した。自社タイトル開発・配信を終了して国内外の人気ミニゲームの流通に特化し、経営資源を電子書籍サービスに集中する。

■アライアンスも積極活用

 中期成長に向けて戦略的M&A・アライアンスを積極活用し、グループ会社統合・再編も進めている。

 13年9月には医薬品業界CRM事業強化に向けて、ミュートスと合弁会社インフォミュートスを設立した。14年3月にはEC事業の運営効率化に向けて、アムタスグループ内で食品EC事業を展開する持分法適用関連会社のドゥマンを連結子会社化し、連結子会社イー・ビー・エスのアパレルEC事業をドゥマンに統合した。

 14年9月には新規事業の発掘を目的として、米国シリコンバレーに連結子会社のコーポレートファンド(20億円規模、通称インフォコムファンド)を設立した。また15年2月に米SYSCOMの株式を譲渡した。

 15年12月には、長期的な成長戦略としてIoT領域における事業展開・サービス開発を推進するため、社長直轄組織のIoT推進部を設置するとともに、米Afero社と事業提携すると発表した。米Afero社はIoT向けにセキュリティの確保とネットワークへの接続性に優れた先進的なクラウドサービス基盤を開発・提供している。

 なおIoT領域に関する取り組みとしては、14年7月に共同出資で設立した米EverySense社が、15年12月に世界初のIoTデータ交換取引所を日本に開設している。

■中期経営計画でヘルスケア、GRANDIT、電子書籍配信を重点3事業

 中期経営計画では、医療機関・製薬企業向けヘルスケア事業、完全Web−ERPソフト「GRANDIT」のサービスビジネス事業、電子書籍配信サービスなどのネットビジネス事業を重点3分野として、目標数値に17年3月期売上高550億円、営業利益50億円、21年3月期売上高1000億円、営業利益100億円を掲げている。

■ヘルスケア事業は新規分野も積極開拓

 ヘルスケア事業の分野では帝人との連携も強化しながら、厚生労働省の「地域包括ケア」に対応した医療ITからヘルスケアサービスへの展開を強化している。そしてインフォコムファンドによる投資も積極化している。IoTクラウド基盤企業やセンサー開発企業への資本投資を促進して、米EverySense(エブリセンス)社に25%出資した。

 15年3月にはヘルスケア事業の一環としてアスリート支援サービス「ATHLETE STORIES(アスリートストーリーズ)」を開始した。トップアスリートを目指す人の健康管理、コミュニティ機能、活動資金援助、就職支援といった引退後のセカンドキャリアに至るまでをサポートする無料サービス(アスリートプラットフォームアプリ)だ。使用するアスリートには費用が発生せず、当社は広告事業、職業紹介事業およびビッグデータのアスリート向け製品開発に活用する市場調査事業として展開する。15年8月にはトレーナー向けアプリも提供開始した。

 15年7月には新規事業創出プログラム「デジタルヘルスコネクト」におけるアクセラレータープログラムの参加者募集を発表した。プログラム参加者に対して医師が抱える現場の課題(ニーズが明確なテーマ)を提供し、この解決策を挑戦者と一緒に考え具体化し、現場での試行を重ねて製品化を目指す。

 15年11月には、医療事務受託の国内大手で介護サービス事業も展開しているソラスト社(旧日本医療事務センター)と、ヘルスケア事業分野における事業発展を目的として業務・資本提携した。ITを活用した医療・介護現場の効率化などを含む新たなソリューションの創出を目指し、ソラスト社の株式3%を取得する。

 またリゾートソリューション<5261>とのメンタルヘルスケア事業における協業を開始した。当社の「メンタルヘルス管理クラウドサービス」を同社が展開する福利厚生サービスにおける重点メニューとして導入し、15年12月実施のストレスチェック義務化に合わせて、グローバル展開企業のメンタルヘルスケアをサポートする。

 さらに医療機関業務システムの製品ラインナップとして、がん患者指導管理支援システム「OP Meister」を新たに開発した。がん患者への投薬指導に関する院内・薬局業務をサポートするシステムである。

■GRANDIT事業はクラウド対応強化

 完全Web−ERPソフト「GRANDIT」のサービスビジネス事業ではクラウド対応やマイナンバー制度関連対応を強化している。このため技術者の育成を促進するととともに、提携パッケージソフトウェアと提携開発販売パートナーを拡充する。

 なおインフラ関連のゼネラルパートナーは3社で、提携パッケージソフトウェアのアライアンスパートナーは20社、提携開発販売のビジネスパートナーは43社に達している。

■電子書籍配信はコンテンツ拡充と海外展開による事業拡大を推進

 電子書籍配信サービスの分野では、コンテンツ拡充と海外展開による事業拡大を推進している。

 14年10月にはシフトワンと共同で次世代電子コミック「モーションコミック」の提供を開始した。15年2月にはアムタスが、中国でコミック関連事業を展開している厦門優莱柏網絡科技有限公司(ユーラボ社)、および恋愛・乙女系アプリ配信を展開しているKOYONPLETE(コヨンプリート社)(東京都)と業務提携した。コヨンプリート社に関しては第三者割当増資も引き受ける。

 15年4月には「めちゃコミック」にて「週刊少年ジャンプ」や「マーガレット」など集英社コミックの提供を開始し、15年5月にはグリー<3632>のSNS「GREE」にてスマートフォン向け「めちゃコミック for GREE」を開始した。15年6月には「めちゃコミック」にて秋田書店のコミックの提供を開始し、さらに業務提携先の中国・ユーラボ社が同社の100%子会社を通じて中国全土でスマートフォン向け電子書籍配信アプリ「新漫画」の提供を開始した。

 15年9月には、中国およびアジア地域でのアニメ・マンガ版権の保護や産業の良質な発展の促進を目的として、アムタス、少年画報社(東京都)、業務提携先の中国・ユーラボ社、および中国通信事業者のアニメ・マンガ関連部門、中国政府機関などと共同で、アジア版権保護連盟を設立したと発表した。

 中国政府機関も参画することで、版権侵害行為の取り締まりから法的手続きまで行うことができ、出版・版権元および運用企業の利益と権利を守ることが可能になる。中国アニメ・マンガ市場における版権保護と市場育成を進め、将来的には加盟企業・団体を増やすとともに、対象地域を拡大する予定としている。

■ITサービス事業は第4四半期の構成比が高い収益構造

 15年3月期の四半期別推移を見ると、売上高は第1四半期(4月〜6月)81億99百万円、第2四半期(7月〜9月)104億98百万円、第3四半期(10月〜12月)94億11百万円、第4四半期(1月〜3月)122億01百万円、営業利益は第1四半期2億26百万円の赤字、第2四半期8億16百万円、第3四半期3億99百万円、第4四半期26億17百万円だった。

 ITサービス事業は第4四半期の構成比が高い収益構造である。15年3月期のROEは10.9%で14年3月期比0.2ポイント低下、自己資本比率は73.0%で同4.3ポイント上昇した。配当性向は23.3%だった。

■16年3月期第3四半期累計は大幅営業増益

 1月28日発表の今期(16年3月期)第3四半期累計(4月〜12月)連結業績は、売上高が前年同期比1.2%減の277億74百万円、営業利益が同2.1倍の20億81百万円、経常利益が同2.1倍の21億34百万円、純利益が6億73百万円の赤字(前年同期は3億76百万円の黒字)だった。

 ヘルスケア事業の業績回復、電子書籍配信サービス事業の好調、ソーシャルゲーム事業の自社開発終了などで、営業利益と経常利益は大幅増益だった。売上総利益率は44.3%で同1.8ポイント上昇、販管費比率は36.8%で同2.2ポイント低下した。なお中長期視点での事業構造改革の一環として、新横浜データセンター(DC)によるサービス提供を終了(17年6月末目途)することに伴って、事業再編損25億45百万円を特別損失に計上したため純利益は赤字だった。

 セグメント別に見ると、ITサービス事業は売上高が同9.0%減の153億95百万円、営業利益が同2.8倍の7億27百万円だった。連結子会社譲渡の影響で減収だったが、ヘルスケア事業の業績回復、GRANDIT事業の堅調推移、売上構成の変化などで営業損益が大幅に改善した。

 ネットビジネス事業は売上高が同10.7%増の123億79百万円、営業利益が同85.2%増の13億53百万円だった。電子書籍配信サービスが積極的な広告戦略やコンテンツ拡充などの効果で好調に推移し、ソーシャルゲーム事業の自社開発終了も寄与して大幅増益だった。なお電子書籍配信サービスの売上高は同22.6%増の111億80百万円だった。

 四半期別の業績推移を見ると、売上高は第1四半期(4月〜6月)86億88百万円、第2四半期(7月〜9月)100億47百万円、第3四半期(10月〜12月)90億39百万円、営業利益は第1四半期1億54百万円、第2四半期10億49百万円、第3四半期8億78百万円だった。

■16年3月期は特別損失計上で最終減益だが、大幅営業増益・増配予想

 今期(16年3月期)通期の連結業績予想は前回予想(9月29日に営業利益と経常利益を増額、純利益を減額)を据え置いて、売上高が前期比6.7%増の430億円、営業利益が同22.0%増の44億円、経常利益が同19.2%増の44億円、純利益が同60.9%減の8億50百万円としている。配当予想(9月29日に増額修正)は同3円50銭増配の年間22円(期末一括)で予想配当性向は70.8%となる。

 通期会社予想に対する第3四半期累計の進捗率は売上高が64.6%、営業利益が47.3%、経常利益が48.5%である。やや低水準の形だが、ITサービス事業は第4四半期の構成比が高い収益構造であり、ヘルスケア事業の業績回復や電子書籍配信サービスの好調なども考慮すれば、通期ベースでも営業損益の大幅改善が期待される。

 なお新横浜DCによるサービス提供終了によって、運用コスト低減や、固定資産である建物・設備劣化に対する改修・新規投資の抑制など、データセンターのコモデティ化による売上減少回避なども含めて、10年間で約40億円の費用削減効果が得られる見込みとしている。

 中期的にも、医療機関・製薬企業向けヘルスケア事業、Web−ERPソフト「GRANDIT」のサービスビジネス事業、ネットビジネス事業の重点3分野の成長が加速し、eコマース分野の構造改革効果も寄与して収益拡大基調が期待される。

■株主優待制度は毎年9月末に実施

 なお15年5月に厚生労働省東京労働局から、子育てサポートに積極的に取り組む企業として認定マーク「くるみん」を取得した。出産・育児の他にも、配偶者の看護や両親の介護などによって、一時的に就業が困難になるような事態を想定し、社員の活躍機会をできるだけ損なわず、より柔軟な働き方ができるように制度の導入・改善に取り組んでいる。

 株主優待制度については毎年9月30日現在で1単元(100株)以上保有株主を対象として、連結子会社ドゥマンが運営する食品通信販売サイト「オーガニックサイバーストア」で利用可能なポイント(1ポイントを1円として利用)を保有株数と保有年数に応じて贈呈する。たとえば保有株数1000株以上で保有年数3年以上の場合は6000ポイントを贈呈する。

 また自己株式取得については、必要に応じて機動的に実施予定としている。

■株価は調整一巡して上値試す

 株価の動きを見ると、12月24日の昨年来高値1535円から、利益確定売りや地合い悪化の影響で一旦反落したが、2月12日の直近安値1312円から切り返して調整一巡感を強めている。

 2月19日の終値1430円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS31円09銭で算出)は46倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間22円で算出)は1.5%近辺、そして前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS762円15銭で算出)は1.9倍近辺である。時価総額は約412億円である。

 週足チャートで見ると13週移動平均線近辺から切り返す動きだ。サポートラインを確認した形だ。16年3月期は一過性要因の特別損失計上で最終減益予想だが、営業増益・経常増益・増配予想である。調整が一巡して上値を試す展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)

[12月15日更新]

インフォコムは年初来高値に接近、16年3月期営業増益・増配予想

 インフォコム<4348>(JQS)はITサービスや電子書籍配信サービスを主力としている。株価は水準を切り上げて6月の年初来高値1390円に接近している。16年3月期は特別損失発生で最終減益予想だが一過性要因であり、営業・経常増益予想および増配予想を評価して上値を試す展開だろう。

■ITサービス事業とネットビジネス事業を展開

 帝人<3401>グループで、企業向けにITソリューションを提供するITサービス事業(医療機関・製薬企業向けヘルスケア事業、一般企業向けSIのエンタープライズ事業、ERPソフト「GRANDIT」や緊急連絡・安全確認サービスなどのサービスビジネス事業)と、一般消費者向けに電子書籍配信サービス、eコマース、各種デジタルコンテンツを提供するネットビジネス事業(子会社アムタス)を展開している。

 サービスビジネス事業では、完全Web−ERPソフト「GRANDIT」の導入企業数850社超、3800サイト超で、緊急連絡・安全確認サービス「エマージェンシーコール」は導入企業数800社超、登録従業員数200万人超の規模に達している。

 15年9月にはサービスビジネス事業分野で、企業・団体向けに特化したMVNO(仮想移動体サービス事業者)サービスを開始すると発表した。格安SIMカードによるデータ通信・SMSサービスで、コストメリットをフルに活用できるサービスラインナップを取り揃えた。そして今後、スマートデバイスのレンタルサービスおよび中古スマートデバイスの買取・販売事業を開始する予定だ。

 ネットビジネス事業の電子書籍配信サービスでは、06年11月開始スマートフォン・フィーチャーフォン向け電子書籍配信サービス「めちゃコミック」が、月間利用者数600万人を記録するなど国内トップクラスの地位を強固にしている。13年11月開始マルチデバイス対応電子書籍配信サービス「ekubostore(エクボストア)」も拡大基調だ。

 なお12月14日には、電子書籍配信サービス「めちゃコミック」のテレビCMが、CM総合研究所表彰「BRAND OF THE YEAR 2015 消費者を動かしたCM展開」を2年連続で受賞したと発表している。

 ソーシャルゲームについては15年4月に「ソーシャルゲームサービスの自社開発・提供を終了」する方針を発表した。12年8月にイストピカを連結子会社化してスマートフォン向けソーシャルアプリゲームの開発・提供に取り組んできたが、市場環境の変化が激しく今後の収益化を見通すことが困難と判断した。自社タイトル開発・配信を終了して国内外の人気ミニゲームの流通に特化し、経営資源を電子書籍サービスに集中する。

■アライアンスも積極活用

 中期成長に向けて戦略的M&A・アライアンスを積極活用し、グループ会社統合・再編も進めている。

 13年9月には医薬品業界CRM事業強化に向けて、ミュートスと合弁会社インフォミュートスを設立した。14年3月にはEC事業の運営効率化に向けて、アムタスグループ内で食品EC事業を展開する持分法適用関連会社のドゥマンを連結子会社化し、連結子会社イー・ビー・エスのアパレルEC事業をドゥマンに統合した。

 14年9月には新規事業の発掘を目的として、米国シリコンバレーに連結子会社のコーポレートファンド(20億円規模、通称インフォコムファンド)を設立した。また15年2月に米SYSCOMの株式を譲渡した。

■中期経営計画でヘルスケア、GRANDIT、電子書籍配信を重点3事業

 中期経営計画では、医療機関・製薬企業向けヘルスケア事業、完全Web−ERPソフト「GRANDIT」のサービスビジネス事業、電子書籍配信サービスなどのネットビジネス事業を重点3分野として、目標数値に17年3月期売上高550億円、営業利益50億円、21年3月期売上高1000億円、営業利益100億円を掲げている。

■ヘルスケア事業は新規分野も積極開拓

 ヘルスケア事業の分野では帝人との連携も強化しながら、厚生労働省が進める「地域包括ケア」に対応して、医療ITからヘルスケアサービスへの展開を強化している。そしてインフォコムファンドによる投資も積極化している。IoTクラウド基盤企業やセンサー開発企業への資本投資を促進して、米EverySense(エブリセンス)社に25%出資した。

 15年3月にはヘルスケア事業の一環としてアスリート支援サービス「ATHLETE STORIES(アスリートストーリーズ)」を開始した。トップアスリートを目指す人の健康管理、コミュニティ機能、活動資金援助、就職支援といった引退後のセカンドキャリアに至るまでをサポートする無料サービス(アスリートプラットフォームアプリ)だ。使用するアスリートには費用が発生せず、当社は広告事業、職業紹介事業およびビッグデータのアスリート向け製品開発に活用する市場調査事業として展開する。15年8月にはトレーナー向けアプリも提供開始した。

 15年7月には新規事業創出プログラム「デジタルヘルスコネクト」におけるアクセラレータープログラムの参加者募集を発表した。プログラム参加者に対して医師が抱える現場の課題(ニーズが明確なテーマ)を提供し、この解決策を挑戦者と一緒に考え具体化し、現場での試行を重ねて製品化を目指す。

 15年11月には、医療事務受託の国内大手で介護サービス事業も展開しているソラスト社(旧日本医療事務センター)と、ヘルスケア事業分野における事業発展を目的として業務・資本提携した。ITを活用した医療・介護現場の効率化などを含む新たなソリューションの創出を目指し、ソラスト社の株式3%を取得する。

 またリゾートソリューション<5261>とのメンタルヘルスケア事業における協業を開始した。当社の「メンタルヘルス管理クラウドサービス」を同社が展開する福利厚生サービスにおける重点メニューとして導入し、15年12月実施のストレスチェック義務化に合わせて、グローバル展開企業のメンタルヘルスケアをサポートする。

 さらに医療機関業務システムの製品ラインナップとして、がん患者指導管理支援システム「OP Meister」を新たに開発した。がん患者への投薬指導に関する院内・薬局業務をサポートするシステムである。

■GRANDIT事業はクラウド対応強化

 完全Web−ERPソフト「GRANDIT」のサービスビジネス事業では、クラウド対応やマイナンバー制度関連対応を強化している。このため技術者の育成を促進するととともに、提携パッケージソフトウェアと提携開発販売パートナーを拡充する。

 なおインフラ関連のゼネラルパートナーは3社で、提携パッケージソフトウェアのアライアンスパートナーは20社、提携開発販売のビジネスパートナーは43社に達している。

■電子書籍配信はコンテンツ拡充と海外展開による事業拡大を推進

 電子書籍配信サービスの分野では、コンテンツ拡充と海外展開による事業拡大を推進している。

 14年10月にはシフトワンと共同で次世代電子コミック「モーションコミック」の提供を開始した。15年2月にはアムタスが、中国でコミック関連事業を展開している厦門優莱柏網絡科技有限公司(ユーラボ社)、および恋愛・乙女系アプリ配信を展開しているKOYONPLETE(コヨンプリート社)(東京都)と業務提携した。コヨンプリート社に関しては第三者割当増資も引き受ける。

 15年4月には「めちゃコミック」にて「週刊少年ジャンプ」や「マーガレット」など集英社コミックの提供を開始し、15年5月にはグリー<3632>のSNS「GREE」にてスマートフォン向け「めちゃコミック for GREE」を開始した。15年6月には「めちゃコミック」にて秋田書店のコミックの提供を開始し、さらに業務提携先の中国・ユーラボ社が同社の100%子会社を通じて中国全土でスマートフォン向け電子書籍配信アプリ「新漫画」の提供を開始した。

 15年9月には、中国およびアジア地域でのアニメ・マンガ版権の保護や産業の良質な発展の促進を目的として、アムタス、少年画報社(東京都)、業務提携先の中国・ユーラボ社、および中国通信事業者のアニメ・マンガ関連部門、中国政府機関などと共同で、アジア版権保護連盟を設立したと発表した。

 中国政府機関も参画することで、版権侵害行為の取り締まりから法的手続きまで行うことができ、出版・版権元および運用企業の利益と権利を守ることが可能になる。中国アニメ・マンガ市場における版権保護と市場育成を進め、将来的には加盟企業・団体を増やすとともに、対象地域を拡大する予定としている。

■ITサービス事業は第4四半期の構成比が高い収益構造

 15年3月期の四半期別推移を見ると、売上高は第1四半期(4月〜6月)81億99百万円、第2四半期(7月〜9月)104億98百万円、第3四半期(10月〜12月)94億11百万円、第4四半期(1月〜3月)122億01百万円で、営業利益は第1四半期2億26百万円の赤字、第2四半期8億16百万円、第3四半期3億99百万円、そして第4四半期26億17百万円だった。

 ITサービス事業は第4四半期の構成比が高い収益構造である。また15年3月期の配当性向は23.3%だった。ROEは14年3月期比0.2ポイント低下して10.9%、自己資本比率は同4.3ポイント上昇して73.0%となった。

■16年3月期第2四半期累計は計画超の大幅営業増益

 今期(16年3月期)第2四半期累計(4月〜9月)の連結業績は、売上高が前年同期比0.2%増の187億35百万円、営業利益が同2.0倍の12億03百万円、経常利益が同2.0倍の12億48百万円、純利益が11億円の赤字(前年同期は2億45百万円の黒字)だった。

 中長期視点での事業構造改革の一環として、新横浜データセンター(DC)によるサービス提供を17年6月末までに終了することに伴って、事業構造改革費用27億16百万円を特別損失に計上(9月29日公表)したため、純利益は赤字だった。ただしヘルスケア事業の業績回復や電子書籍サービスの好調で、営業利益と経常利益は期初計画を上回る大幅増益だった。売上総利益率は44.7%で同2.2ポイント上昇、販管費比率は38.3%で同1.1ポイント低下した。

 セグメント別に見ると、ITサービス事業は売上高が同6.5%減の104億92百万円、営業利益が同2.1倍の5億62百万円だった。連結子会社譲渡の影響で減収だったが、ヘルスケア事業の業績回復、GRANDIT事業の堅調推移、プロダクトミックス改善などで営業損益が大幅に改善した。

 ネットビジネス事業は売上高が同10.3%増の82億42百万円、営業利益が同97.9%増の6億40百万円だった。電子書籍配信サービスが積極的な広告戦略やコンテンツ拡充などの効果で好調に推移し、ソーシャルゲーム事業の自社開発終了も寄与して大幅増益だった。

 なお四半期別推移を見ると、売上高は第1四半期(4月〜6月)86億88百万円、第2四半期(7月〜9月)100億47百万円、営業利益は第1四半期1億54百万円、第2四半期10億49百万円だった。第2四半期は営業損益が大幅に改善した。

■16年3月期は特別損失計上で最終減益だが、営業増益・増配予想

 今期(16年3月期)通期の連結業績予想(9月29日に営業利益と経常利益を増額、純利益を減額)は、売上高が前期比6.7%増の430億円、営業利益が同22.0%増の44億円、経常利益が同19.2%増の44億円、純利益が同60.9%減の8億50百万円としている。配当予想(9月29日に増額修正)は同3円50銭増配の年間22円(期末一括)としている。予想配当性向は70.8%となる。

 通期会社予想に対する第2四半期累計の進捗率は売上高が43.6%、営業利益が27.3%、経常利益が28.4%である。やや低水準の形だが、ITサービス事業は第4四半期の構成比が高い収益構造であり、ヘルスケア事業の業績回復や電子書籍配信サービスの好調なども考慮すれば、通期ベースでも営業損益の大幅改善が期待される。

 なお新横浜DCによるサービス提供終了によって、運用コスト低減や、固定資産である建物・設備劣化に対する改修・新規投資の抑制など、データセンターのコモデティ化による売上減少回避なども含めて、10年間で約40億円の費用削減効果が得られる見込みとしている。

 中期的にも、医療機関・製薬企業向けヘルスケア事業、Web−ERPソフト「GRANDIT」のサービスビジネス事業、そしてネットビジネス事業の重点3分野の成長が加速し、eコマース分野の構造改革効果も寄与して収益拡大基調が期待される。

■自己株式取得は必要に応じて機動的に実施方針

 なお15年5月に厚生労働省東京労働局から、子育てサポートに積極的に取り組む企業として認定マーク「くるみん」を取得した。出産・育児の他にも、配偶者の看護や両親の介護などによって、一時的に就業が困難になるような事態を想定し、社員の活躍機会をできるだけ損なわず、より柔軟な働き方ができるように制度の導入・改善に取り組んでいる。

 株主優待制度については毎年9月30日現在で1単元(100株)以上保有株主を対象として、連結子会社ドゥマンが運営する食品通信販売サイト「オーガニックサイバーストア」で利用可能なポイント(1ポイントを1円として利用)を保有株数と保有年数に応じて贈呈する。たとえば保有株数1000株以上で保有年数3年以上の場合は6000ポイントを贈呈する。

 自己株式取得については、必要に応じて機動的に実施予定としている。

■株価は6月の年初来高値に接近

 株価の動きを見ると、第2四半期累計の大幅営業増益も好感して水準を切り上げ、6月の年初来高値1390円に接近している。12月9日には1355円まで上伸した。

 12月14日の終値1341円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS31円09銭で算出)は43倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間22円で算出)は1.6%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS762円15銭で算出)は1.8倍近辺である。時価総額は約386億円である。

 日足チャートで見ると25日移動平均線がサポートラインの形だ。また週足チャートで見ると26週移動平均線を突破して上伸した。さらに13週移動平均線が26週移動平均線を上抜くゴールデンクロスが接近して先高感を強めている。16年3月期は特別損失発生で最終減益予想だが一過性要因であり、営業・経常増益予想および増配予想を評価して上値を試す展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)

[11月24日更新]

インフォコムは戻り歩調で年初来高値目指す、16年3月期営業増益・増配予想

 インフォコム<4348>(JQS)はITサービスや電子書籍配信サービスを主力としている。株価は9月の直近安値から切り返して戻り歩調だ。16年3月期は特別損失発生で最終減益予想だが一過性要因であり、営業・経常増益予想および増配予想を評価して6月の年初来高値1390円を目指す展開だろう。

■ITサービス事業とネットビジネス事業を展開

 帝人<3401>グループで、企業向けにITソリューションを提供するITサービス事業(医療機関・製薬企業向けヘルスケア事業、一般企業向けSIのエンタープライズ事業、ERPソフト「GRANDIT」や緊急連絡・安全確認サービスなどのサービスビジネス事業)と、一般消費者向けに電子書籍配信サービス、eコマース、各種デジタルコンテンツを提供するネットビジネス事業(子会社アムタス)を展開している。

 サービスビジネス事業では、完全Web−ERPソフト「GRANDIT」の導入企業数850社超、3800サイト超で、緊急連絡・安全確認サービス「エマージェンシーコール」は導入企業数800社超、登録従業員数200万人超の規模に達している。

 15年9月にはサービスビジネス事業分野で、企業・団体向けに特化したMVNO(仮想移動体サービス事業者)サービスを開始すると発表した。格安SIMカードによるデータ通信・SMSサービスで、コストメリットをフルに活用できるサービスラインナップを取り揃えた。そして今後、スマートデバイスのレンタルサービスおよび中古スマートデバイスの買取・販売事業を開始する予定だ。

 ネットビジネス事業の電子書籍配信サービスでは、06年11月開始スマートフォン・フィーチャーフォン向け電子書籍配信サービス「めちゃコミック」が、各携帯キャリアのスマートフォン公式キャリアサービス電子書籍カテゴリーで1位を独占し、月間利用者数500万人を記録するなど国内トップクラスの地位を強固にしている。また13年11月開始マルチデバイス対応電子書籍配信サービス「ekubostore(エクボストア)」も拡大基調だ。

 なおソーシャルゲームについては15年4月に「ソーシャルゲームサービスの自社開発・提供を終了」する方針を発表した。12年8月にイストピカを連結子会社化してスマートフォン向けソーシャルアプリゲームの開発・提供に取り組んできたが、市場環境の変化が激しく今後の収益化を見通すことが困難と判断した。自社タイトル開発・配信を終了して国内外の人気ミニゲームの流通に特化し、経営資源を電子書籍サービスに集中する。

■アライアンスも積極活用

 中期成長に向けて戦略的M&A・アライアンスを積極活用し、グループ会社統合・再編も進めている。

 13年9月には医薬品業界CRM事業強化に向けて、ミュートスと合弁会社インフォミュートスを設立した。14年3月にはEC事業の運営効率化に向けて、アムタスグループ内で食品EC事業を展開する持分法適用関連会社のドゥマンを連結子会社化し、連結子会社イー・ビー・エスのアパレルEC事業をドゥマンに統合した。

 14年9月には新規事業の発掘を目的として、米国シリコンバレーに連結子会社のコーポレートファンド(20億円規模、通称インフォコムファンド)を設立した。また15年2月に米SYSCOMの株式を譲渡した。

■ヘルスケア、GRANDIT、電子書籍配信が重点3事業

 中期経営計画では、医療機関・製薬企業向けヘルスケア事業、完全Web−ERPソフト「GRANDIT」のサービスビジネス事業、電子書籍配信サービスなどのネットビジネス事業を重点3分野として、目標数値に17年3月期売上高550億円、営業利益50億円、21年3月期売上高1000億円、営業利益100億円を掲げている。

■ヘルスケアは新規分野も積極開拓

 ヘルスケア事業の分野では帝人との連携も強化しながら、厚生労働省が進める「地域包括ケア」に対応して、医療ITからヘルスケアサービスへの展開を強化している。そしてインフォコムファンドによる投資も積極化している。IoTクラウド基盤企業やセンサー開発企業への資本投資を促進して、米EverySense(エブリセンス)社に25%出資した。

 15年3月にはヘルスケア事業の一環としてアスリート支援サービス「ATHLETE STORIES(アスリートストーリーズ)」を開始した。トップアスリートを目指す人の健康管理、コミュニティ機能、活動資金援助、就職支援といった引退後のセカンドキャリアに至るまでをサポートする無料サービス(アスリートプラットフォームアプリ)だ。使用するアスリートには費用が発生せず、当社は広告事業、職業紹介事業およびビッグデータのアスリート向け製品開発に活用する市場調査事業として展開する。15年8月にはトレーナー向けアプリも提供開始した。

 15年7月には新規事業創出プログラム「デジタルヘルスコネクト」におけるアクセラレータープログラムの参加者募集を発表した。プログラム参加者に対して医師が抱える現場の課題(ニーズが明確なテーマ)を提供し、この解決策を挑戦者と一緒に考え具体化し、現場での試行を重ねて製品化を目指す。

 11月16日には、医療事務受託の国内大手で介護サービス事業も展開しているソラスト社(旧日本医療事務センター)と、ヘルスケア事業分野における事業発展を目的として業務・資本提携すると発表した。ITを活用した医療・介護現場の効率化などを含む新たなソリューションの創出を目指し、ソラスト社の株式3%を取得する。

 11月17日にはリゾートソリューション<5261>とのメンタルヘルスケア事業における協業開始を発表した。当社の「メンタルヘルス管理クラウドサービス」を同社が展開する福利厚生サービスにおける重点メニューとして導入し、15年12月実施のストレスチェック義務化に合わせて、グローバル展開企業のメンタルヘルスケアをサポートする。

 11月18日には医療機関業務システムの製品ラインナップとして、がん患者指導管理支援システム「OP Meister」を新たに開発して、提供開始したと発表している。がん患者への投薬指導に関する院内・薬局業務をサポートするシステムである。

■GRANDIT事業はクラウド対応強化

 完全Web−ERPソフト「GRANDIT」のサービスビジネス事業では、クラウド対応やマイナンバー制度関連対応を強化している。このため技術者の育成を促進するととともに、提携パッケージソフトウェアと提携開発販売パートナーを拡充する。

 なおインフラ関連のゼネラルパートナーは3社で、提携パッケージソフトウェアのアライアンスパートナーは20社、提携開発販売のビジネスパートナーは43社に達している。

■電子書籍配信はコンテンツ拡充と海外展開による事業拡大を推進

 電子書籍配信サービスの分野では、コンテンツ拡充と海外展開による事業拡大を推進している。

 14年10月にはシフトワンと共同で次世代電子コミック「モーションコミック」の提供を開始した。15年2月にはアムタスが、中国でコミック関連事業を展開している厦門優莱柏網絡科技有限公司(ユーラボ社)、および恋愛・乙女系アプリ配信を展開しているKOYONPLETE(コヨンプリート社)(東京都)と業務提携した。コヨンプリート社に関しては第三者割当増資も引き受ける。

 15年4月には「めちゃコミック」にて「週刊少年ジャンプ」や「マーガレット」など集英社コミックの提供を開始し、15年5月にはグリー<3632>のSNS「GREE」にてスマートフォン向け「めちゃコミック for GREE」を開始した。15年6月には「めちゃコミック」にて秋田書店のコミックの提供を開始し、さらに業務提携先の中国・ユーラボ社が同社の100%子会社を通じて中国全土でスマートフォン向け電子書籍配信アプリ「新漫画」の提供を開始した。

 15年9月には、中国およびアジア地域でのアニメ・マンガ版権の保護や産業の良質な発展の促進を目的として、アムタス、少年画報社(東京都)、業務提携先の中国・ユーラボ社、および中国通信事業者のアニメ・マンガ関連部門、中国政府機関などと共同で、アジア版権保護連盟を設立したと発表した。

 中国政府機関も参画することで、版権侵害行為の取り締まりから法的手続きまで行うことができ、出版・版権元および運用企業の利益と権利を守ることが可能になる。中国アニメ・マンガ市場における版権保護と市場育成を進め、将来的には加盟企業・団体を増やすとともに、対象地域を拡大する予定としている。

■ITサービス事業は第4四半期の構成比が高い収益構造

 15年3月期の四半期別推移を見ると、売上高は第1四半期(4月〜6月)81億99百万円、第2四半期(7月〜9月)104億98百万円、第3四半期(10月〜12月)94億11百万円、第4四半期(1月〜3月)122億01百万円で、営業利益は第1四半期2億26百万円の赤字、第2四半期8億16百万円、第3四半期3億99百万円、そして第4四半期26億17百万円だった。

 ITサービス事業は第4四半期の構成比が高い収益構造である。また15年3月期の配当性向は23.3%だった。ROEは14年3月期比0.2ポイント低下して10.9%、自己資本比率は同4.3ポイント上昇して73.0%となった。

■16年3月期は特別損失計上で最終減益だが、営業損益は大幅改善予想

 今期(16年3月期)第2四半期累計(4月〜9月)の連結業績は、売上高が前年同期比0.2%増の187億35百万円、営業利益が同2.0倍の12億03百万円、経常利益が同2.0倍の12億48百万円、純利益が11億円の赤字(前年同期は2億45百万円の黒字)だった。

 中長期視点での事業構造改革の一環として、新横浜データセンター(DC)によるサービス提供を17年6月末までに終了することに伴って、事業構造改革費用27億16百万円を特別損失に計上(9月29日公表)したため、純利益は赤字だった。ただしヘルスケア事業の業績回復や電子書籍サービスの好調で、営業利益と経常利益は期初計画を上回る大幅増益だった。売上総利益率は44.7%で同2.2ポイント上昇、販管費比率は38.3%で同1.1ポイント低下した。

 セグメント別に見ると、ITサービス事業は売上高が同6.5%減の104億92百万円、営業利益が同2.1倍の5億62百万円だった。連結子会社譲渡の影響で減収だったが、ヘルスケア事業の業績回復、GRANDIT事業の堅調推移、プロダクトミックス改善などで営業損益が大幅に改善した。

 ネットビジネス事業は売上高が同10.3%増の82億42百万円、営業利益が同97.9%増の6億40百万円だった。電子書籍配信サービスが積極的な広告戦略やコンテンツ拡充などの効果で好調に推移し、ソーシャルゲーム事業の自社開発終了も寄与して大幅増益だった。

 なお四半期別推移を見ると、売上高は第1四半期(4月〜6月)86億88百万円、第2四半期(7月〜9月)100億47百万円、営業利益は第1四半期1億54百万円、第2四半期10億49百万円だった。第2四半期は営業損益が大幅に改善した。

 通期の連結業績予想は前回予想(9月29日に営業利益と経常利益を増額、純利益を減額)を据え置いて、売上高が前期比6.7%増の430億円、営業利益が同22.0%増の44億円、経常利益が同19.2%増の44億円、純利益が同60.9%減の8億50百万円としている。配当予想(9月29日に増額修正)は同3円50銭増配の年間22円(期末一括)としている。予想配当性向は70.8%となる。

 通期会社予想に対する第2四半期累計の進捗率は売上高が43.6%、営業利益が27.3%、経常利益が28.4%である。やや低水準の形だが、ITサービス事業は第4四半期の構成比が高い収益構造であり、ヘルスケア事業の業績回復や電子書籍配信サービスの好調なども考慮すれば、通期ベースでも営業損益の大幅改善が期待される。

 なお新横浜DCによるサービス提供終了によって、運用コスト低減や、固定資産である建物・設備劣化に対する改修・新規投資の抑制など、データセンターのコモデティ化による売上減少回避なども含めて、10年間で約40億円の費用削減効果が得られる見込みとしている。

 中期的にも、医療機関・製薬企業向けヘルスケア事業、Web−ERPソフト「GRANDIT」のサービスビジネス事業、そしてネットビジネス事業の重点3分野の成長が加速し、eコマース分野の構造改革効果も寄与して収益拡大基調が期待される。

■自己株式取得は必要に応じて機動的に実施方針

 なお15年5月に厚生労働省東京労働局から、子育てサポートに積極的に取り組む企業として認定マーク「くるみん」を取得した。出産・育児の他にも、配偶者の看護や両親の介護などによって、一時的に就業が困難になるような事態を想定し、社員の活躍機会をできるだけ損なわず、より柔軟な働き方ができるように制度の導入・改善に取り組んでいる。

 株主優待制度については毎年9月30日現在で1単元(100株)以上保有株主を対象として、連結子会社ドゥマンが運営する食品通信販売サイト「オーガニックサイバーストア」で利用可能なポイント(1ポイントを1円として利用)を保有株数と保有年数に応じて贈呈する。たとえば保有株数1000株以上で保有年数3年以上の場合は6000ポイントを贈呈する。

 自己株式取得については、必要に応じて機動的に実施予定としている。

■株価は調整一巡して戻り歩調

 株価の動きを見ると、9月の直近安値962円から切り返した。第2四半期累計の大幅営業増益も好感して11月9日には1235円まで上伸した。調整が一巡して戻り歩調の展開だ。

 11月20日の終値1163円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS31円09銭で算出)は37〜38倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間22円で算出)は1.9%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS762円15銭で算出)は1.5倍近辺である。時価総額は約335億円である。

 日足チャートで見ると25日移動平均線がサポートラインの形となった。また週足チャートで見ると13週移動平均線に続いて26週移動平均線突破の動きを強めている。強基調へ転換したようだ。16年3月期は特別損失発生で最終減益予想だが一過性要因であり、営業・経常増益予想および増配予想を評価して6月の年初来高値1390円を目指す展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)

[09月30日更新]

インフォコムは16年3月期営業利益と経常利益を増額、純利益を減額、配当を増額

 インフォコム[4348](JQS)はITサービスや電子書籍配信サービスを主力としている。29日に特別損失の発生、16年3月期業績予想の修正(営業利益と経常利益を増額、純利益を減額)、配当予想の修正(増額)を発表した。株価は悪地合いの影響で8月の直近安値に接近したが、16年3月期配当予想の増額を好感して反発展開が期待される。

■ITサービス事業とネットビジネス事業を展開

 帝人<3401>グループで、企業向けにITソリューションを提供するITサービス(ヘルスケア、エンタープライズ、サービスビジネス)事業と、一般消費者向けに電子書籍配信サービス、eコマース、各種デジタルコンテンツなどを提供するネットビジネス事業(子会社アムタス)を展開している。

 06年11月開始のスマートフォン・フィーチャーフォン向け電子書籍配信サービス「めちゃコミック」は、各携帯キャリアのスマートフォン公式キャリアサービス電子書籍カテゴリーで1位を独占し、月間利用者数が500万人を記録するなど国内トップクラスの地位を強固にしている。また13年11月開始のマルチデバイス対応電子書籍配信サービス「ekubostore(エクボストア)」も拡大基調だ。

 9月15日にはサービスビジネス事業分野で、企業・団体向けに特化したMVNO(仮想移動体サービス事業者)サービスを開始すると発表した。格安SIMカードによるデータ通信・SMSサービスで、コストメリットをフルに活用できるサービスラインナップを取り揃えた。そして今後、スマートデバイスのレンタルサービスおよび中古スマートデバイスの買取・販売事業を開始する予定だ。

■中期成長に向けてアライアンス積極活用、ソーシャルゲームは自社開発終了

 中期成長に向けて戦略的M&A・アライアンスを積極活用し、グループ会社統合・再編も進めている。

 13年9月には医薬品業界CRM事業強化に向けて、ミュートスと合弁会社インフォミュートスを設立した。

 14年3月にはEC事業の運営効率化に向けて、アムタスグループ内で食品EC事業を展開する持分法適用関連会社のドゥマンを連結子会社化し、連結子会社イー・ビー・エスのアパレルEC事業をドゥマンに統合した。

 14年9月には新規事業の発掘を目的として、米国シリコンバレーに連結子会社のコーポレートファンド(20億円規模、通称インフォコムファンド)を設立した。また15年2月に米SYSCOMの株式を譲渡した。

 ソーシャルゲームについては15年4月に「ソーシャルゲームサービスの自社開発・提供を終了」する方針を発表した。12年8月にイストピカを連結子会社化してスマートフォン向けソーシャルアプリゲームの開発・提供に取り組んできたが、市場環境の変化が激しく今後の収益化を見通すことが困難と判断した。自社タイトル開発・配信を終了して経営資源を電子書籍サービスに集中する。

■ヘルスケア、GRANDIT、電子書籍配信が重点3事業

 中期経営計画では、医療機関・製薬企業向けヘルスケア事業、完全Web−ERPソフト「GRANDIT」のサービスビジネス事業、電子書籍配信サービスなどのネットビジネス事業を重点3分野として、目標数値に17年3月期売上高550億円、営業利益50億円、21年3月期売上高1000億円、営業利益100億円を掲げている。

 ヘルスケア事業の分野ではIoT事業への新規参入として米EverySense(エブリセンス)社に25%出資した。また15年3月にヘルスケア事業の一環として、アスリート支援サービス「ATHLETE STORIES(アスリートストーリーズ)」の提供を開始した。

 「ATHLETE STORIES」はトップアスリートを目指す人の健康管理、コミュニティ機能、活動資金援助、さらに就職支援といった引退後のセカンドキャリアに至るまでをサポートする無料サービス(アスリートプラットフォームアプリ)だ。使用するアスリートには費用が発生せず、当社は広告事業、職業紹介事業、およびビッグデータのアスリート向け製品開発に活用する市場調査事業として展開する。15年8月にはトレーナー向けアプリの提供開始を発表した。

 15年7月には新規事業創出プログラム「デジタルヘルスコネクト」におけるアクセラレータープログラムの参加者募集を発表した。プログラム参加者に対して医師が抱える現場の課題(ニーズが明確なテーマ)を提供し、この解決策を挑戦者と一緒に考え具体化し、現場での試行を重ねて製品化を目指す。

 サービスビジネス事業では、完全Web−ERPソフト「GRANDIT」の採用企業数が800社を超えている。9月17日には東京ビッグサイトで9月30日〜10月2日「GRANDIT DAYS 2015」(日経BP社主催「ITpro EXPO 2015」との同時開催展)を開催すると発表した。クラウドファースト時代に向けて進化する多彩なソリューション・活用事例を紹介する。

 電子書籍配信サービスの分野では、14年10月にシフトワンと共同で次世代電子コミック「モーションコミック」の提供を開始した。15年2月にはアムタスが、中国でコミック関連事業を展開している厦門優莱柏網絡科技有限公司(ユーラボ社)、および恋愛・乙女系アプリ配信を展開しているKOYONPLETE(コヨンプリート)(東京都)と業務提携した。コヨンプリートに関しては第三者割当増資も引き受ける。

 15年4月には「めちゃコミック」にて「週刊少年ジャンプ」や「マーガレット」など集英社コミックの提供を開始し、15年5月にはグリー<3632>のSNS「GREE」にてスマートフォン向け「めちゃコミック for GREE」を開始した。15年6月には「めちゃコミック」にて秋田書店のコミックの提供を開始し、さらに業務提携先の中国・ユーラボ社が同社の100%子会社を通じて中国全土でスマートフォン向け電子書籍配信アプリ「新漫画」の提供を開始した。

 9月24日には、中国およびアジア地域でのアニメ・マンガ版権の保護や産業の良質な発展の促進を目的として、アムタス、少年画報社(東京都)、業務提携先の中国・ユーラボ社、および中国通信事業者のアニメ・マンガ関連部門、中国政府機関などと共同で、アジア版権保護連盟を設立したと発表した。

 中国政府機関も参画することで、版権侵害行為の取り締まりから法的手続きまで行うことができ、出版・版権元および運用企業の利益と権利を守ることが可能になる。中国アニメ・マンガ市場における版権保護と市場育成を進め、将来的には加盟企業・団体を増やすとともに、対象地域を拡大する予定としている。

■16年3月期営業利益と経常利益を増額、純利益を減額、配当を増額

 15年3月期の四半期別推移を見ると、売上高は第1四半期(4月〜6月)81億99百万円、第2四半期(7月〜9月)104億98百万円、第3四半期(10月〜12月)94億11百万円、第4四半期(1月〜3月)122億01百万円で、営業利益は第1四半期2億26百万円の赤字、第2四半期8億16百万円、第3四半期3億99百万円、そして第4四半期26億17百万円だった。ITサービス事業は第4四半期の構成比が高い収益構造である。

 また15年3月期の配当性向は23.3%だった。ROEは14年3月期比0.2ポイント低下して10.9%、自己資本比率は同4.3ポイント上昇して73.0%となった。

 9月29日に今期(16年3月期)の連結業績予想および配当予想の修正を発表した。中長期視点での事業構造改革の一環として、新横浜データセンター(DC)によるサービス提供を17年6月末までに終了する。

 これに伴って事業構造改革費用として27億16百万円を特別損失に計上するため、前回予想(4月28日公表)に対して純利益を17億50百万円減額した。ただしITサービス事業における売上構成改善や電子書籍サービスの好調が寄与するため、営業利益と経常利益を各々2億円増額した。

 また配当予想を2円増額した。16年3月期は特別損失計上という一過性要因で大幅減益となるが、営業利益と経常利益は期初計画を上回る増益見込みであり、株主還元の一層の充実を図るため配当予想を増額した。

 修正後の今期(16年3月期)連結業績予想は売上高が前期比6.7%増の430億円、営業利益が同22.0%増の44億円、経常利益が同19.2%増の44億円、純利益が同60.8%減の8億50百万円とした。配当予想は同3円50銭増配の年間22円(期末一括)で予想配当性向は70.8%となる。

 なお新横浜DCによるサービス提供終了によって、運用コスト低減や、固定資産である建物・設備劣化に対する改修・新規投資の抑制など、10年間で約40億円の費用削減効果が得られる見込みとしている。

 第1四半期(4月〜6月)は売上高が前年同期比6.0%増の86億88百万円、営業利益が1億54百万円(前年同期は2億26百万円の赤字)、経常利益が1億73百万円(同2億16百万円の赤字)、純利益が86百万円(同2億49百万円の赤字)だった。

 ITサービス事業はヘルスケアの売上が回復して営業赤字が縮小した。ネットビジネス事業は電子書籍配信サービスが好調に推移し、ソーシャルゲーム事業の自社開発終了も寄与して大幅増益だった。

 中期的にも、医療機関・製薬企業向けヘルスケア事業、Web−ERPソフト「GRANDIT」のサービスビジネス事業、そしてネットビジネス事業の重点3分野の成長が加速し、eコマース分野の構造改革効果も寄与して収益拡大基調が期待される。

■株価は悪地合いで8月の直近安値に接近だが、16年3月期配当増額を評価

 なお15年5月に厚生労働省東京労働局から、子育てサポートに積極的に取り組む企業として認定マーク「くるみん」を取得した。出産・育児の他にも、配偶者の看護や両親の介護などによって、一時的に就業が困難になるような事態を想定し、社員の活躍機会をできるだけ損なわず、より柔軟な働き方ができるように制度の導入・改善に取り組んでいる。

 株主優待制度については毎年9月30日現在で1単元(100株)以上保有株主を対象として、連結子会社ドゥマンが運営する食品通信販売サイト「オーガニックサイバーストア」で利用可能なポイント(1ポイントを1円として利用)を保有株数と保有年数に応じて贈呈する。たとえば保有株数1000株以上で保有年数3年以上の場合は6000ポイントを贈呈する。

 自己株式取得については、必要に応じて機動的に実施予定としている。

 株価の動きを見ると、8月の直近安値981円から一旦は1200円台まで戻したが、悪地合いの影響で反落し、9月29日は1005円まで調整して8月の直近安値に接近した。

 9月29日の終値1008円を指標面(業績・配当予想修正後)で見ると、今期予想連結PER(会社予想連結EPS31円09銭で算出)は32〜33倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間22円で算出)は2.2%近辺、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS762円15銭で算出)は1.3倍近辺である。なお時価総額は約290億円である。

 週足チャートで見ると26週移動平均線を割り込んで調整局面だが、52週移動平均線がサポートラインとなりそうだ。16年3月期配当予想の増額を好感して反発展開が期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)

[8月27日更新]

インフォコムは悪地合いの売り一巡、16年3月期増収増益・増配予想を見直し

 インフォコム[4348](JQS)はITサービスや電子書籍配信サービスを主力としている。株価は地合い悪化の影響で25日に981円まで調整したが、2月の年初来安値882円まで下押すことなく、26日は1095円まで戻している。悪地合いに伴う目先的な売りが一巡したようだ。指標面に割高感はなく、16年3月期の増収増益・増配予想を見直して切り返す展開だろう。

■ITサービス事業とネットビジネス事業を展開

 帝人<3401>グループで、企業向けにITソリューションを提供するITサービス(ヘルスケア、エンタープライズ、サービスビジネス)事業と、一般消費者向けに電子書籍配信サービス、eコマース、各種デジタルコンテンツなどを提供するネットビジネス事業(子会社アムタス)を展開している。

 06年11月開始のスマートフォン・フィーチャーフォン向け電子書籍配信サービス「めちゃコミック」は、各携帯キャリアのスマートフォン公式キャリアサービス電子書籍カテゴリーで1位を独占し、月間利用者数が500万人を記録するなど国内トップクラスの地位を強固にしている。また13年11月開始のマルチデバイス対応電子書籍配信サービス「ekubostore(エクボストア)」も拡大基調だ。

■中期成長に向けてM&A・アライアンスを積極活用

 中期成長に向けて戦略的M&A・アライアンスを積極活用し、13年9月に医薬品業界CRM事業強化に向けてミュートスと合弁会社インフォミュートスを設立した。

 グループ会社統合・再編も進めている。14年3月にEC事業の運営効率化に向けてアムタスグループ内で食品EC事業を展開する持分法適用関連会社のドゥマンを連結子会社化し、連結子会社イー・ビー・エスのアパレルEC事業をドゥマンに統合した。

 14年9月には新規事業の発掘を目的として、米国シリコンバレーに連結子会社のコーポレートファンド(20億円規模、通称インフォコムファンド)を設立した。また15年2月に米SYSCOMの株式を譲渡した。

 ソーシャルゲームについては15年4月に「ソーシャルゲームサービスの自社開発・提供を終了」する方針を発表した。12年8月にイストピカを連結子会社化して市場参入し、スマートフォン向けソーシャルアプリゲームの開発・提供に取り組んできたが、市場環境の変化が激しく今後の収益化を見通すことが困難と判断した。イストピカから提供中のサービスは15年6月までに順次終了し、自社タイトル開発・配信を終了して経営資源を電子書籍サービスに集中する。

■ヘルスケア、GRANDIT、電子書籍配信が重点3事業

 中期経営計画では、医療機関・製薬企業向けヘルスケア事業、完全Web−ERPソフト「GRANDIT」のサービスビジネス事業、そして電子書籍配信サービスなどのネットビジネス事業を重点3分野として、目標数値に17年3月期売上高550億円、営業利益50億円、21年3月期売上高1000億円、営業利益100億円を掲げている。

 ヘルスケア事業の分野ではIoT事業への新規参入として米EverySense(エブリセンス)社に25%出資した。また15年3月にアスリート支援サービス「ATHLETE STORIES(アスリートストーリーズ)」の提供を開始した。

 「ATHLETE STORIES」はヘルスケア事業の一環としての位置付けで、トップアスリートを目指す人の健康管理、コミュニティ機能、活動資金援助、さらに就職支援といった引退後のセカンドキャリアに至るまでをサポートする無料サービス(アスリートプラットフォームアプリ)だ。

 実際に使用するアスリートには費用が発生せず、当社は広告事業、職業紹介事業、およびビッグデータのアスリート向け製品開発に活用する市場調査事業として展開する。そして8月6日にはトレーナー向けアプリの提供開始を発表した。

 15年7月には新規事業創出プログラム「デジタルヘルスコネクト」におけるアクセラレータープログラムの参加者募集を発表した。プログラム参加者に対して医師が抱える現場の課題(ニーズが明確なテーマ)を提供し、この解決策を挑戦者と一緒に考え、具体化し、現場での試行を重ねて製品化を目指す。

 電子書籍配信サービスの分野では、14年10月にシフトワンと共同で次世代電子コミック「モーションコミック」の提供を開始した。15年2月にはアムタスが、中国でコミック関連事業を展開している厦門優莱柏網絡科技有限公司(ユーラボ社)、および恋愛・乙女系アプリ配信を展開しているKOYONPLETE(コヨンプリート)(東京都)と業務提携した。コヨンプリートに関しては第三者割当増資も引き受ける。

 15年4月には「めちゃコミック」にて「週刊少年ジャンプ」や「マーガレット」など集英社コミックの提供を開始し、15年5月にはグリー<3632>のSNS「GREE」にてスマートフォン向け「めちゃコミック for GREE」を開始した。15年6月には「めちゃコミック」にて秋田書店のコミックの提供を開始し、さらに業務提携先の中国・ユーラボ社が同社の100%子会社を通じて中国全土でスマートフォン向け電子書籍配信アプリ「新漫画」の提供を開始した。

 なお8月3日、震災被災地復興支援活動の一環として宮城県岩沼市に建設した岩沼「みんなの家」が地域と連携し、2015年度「新しい東北」先導モデル事業として復興庁に選定された「千年希望の丘」岩沼復興アグリツーリズムを開始したと発表している。

■16年3月期第1四半期は黒字化、通期も増収増益基調

 15年3月期の四半期別推移を見ると、売上高は第1四半期(4月〜6月)81億99百万円、第2四半期(7月〜9月)104億98百万円、第3四半期(10月〜12月)94億11百万円、第4四半期(1月〜3月)122億01百万円で、営業利益は第1四半期2億26百万円の赤字、第2四半期8億16百万円、第3四半期3億99百万円、そして第4四半期26億17百万円だった。ITサービス事業は第4四半期の構成比が高い収益構造である。

 また15年3月期の配当性向は23.3%だった。ROEは14年3月期比0.2ポイント低下して10.9%、自己資本比率は同4.3ポイント上昇して73.0%となった。

 7月31日に発表した今期(16年3月期)第1四半期(4月〜6月)の連結業績は、売上高が前年同期比6.0%増の86億88百万円、営業利益が1億54百万円(前年同期は2億26百万円の赤字)、経常利益が1億73百万円(同2億16百万円の赤字)、純利益が86百万円(同2億49百万円の赤字)だった。

 セグメント別に見ると、ITサービス事業は売上高が同3.8%減の45億83百万円、営業利益が1億80百万円の赤字(同3億45百万円の赤字)だった。前期第4四半期に子会社を譲渡した影響で減収だが、ヘルスケアの売上が回復して営業赤字が縮小した。ネットビジネス事業は売上高が同19.5%増の41億04百万円、営業利益が同2.8倍の3億34百万円だった。電子書籍配信サービスが好調に推移し、ソーシャルゲーム事業の自社開発終了も寄与して大幅増収増益だった。

 通期の連結業績予想は前回予想(4月28日公表)を据え置いて売上高が前期比6.7%増の430億円、営業利益が同16.5%増の42億円、経常利益が同13.7%増の42億円、純利益が同19.7%増の26億円としている。配当予想は同1円50銭増配の年間20円(期末一括)で、予想配当性向は21.0%となる。

 電子書籍配信サービスの好調が牽引して増収増益見込みだ。コンテンツ拡充の効果、テレビCMによる広告宣伝の効果、会員ポイント制度導入などサービス強化の効果で、電子書籍配信サービスの新規顧客開拓と会員稼働率向上が進展する。ITサービスでは米SYSCOM社の株式譲渡に伴う減収分を、ヘルスケア事業と「GRANDIT」サービスビジネス事業でカバーする。

 セグメント別の計画を見ると、ITサービス事業は売上高が同2.1%増の255億円、営業利益が同4.6%増の25億円、ネットビジネス事業は売上高が同14.2%増の175億円、営業利益が同41.7%増の17億円としている。ネットビジネスのうち電子書籍配信サービス売上高は同22.0%増の150億円を目指し、利益面ではソーシャルゲーム事業の自社開発終了も寄与する。

 通期会社予想に対する第1四半期の進捗率は、売上高が20.2%、営業利益が3.7%、経常利益が4.1%、純利益が3.3%と低水準だが、ITサービス事業は第4四半期の構成比が高い収益構造であることを考慮すれば、現時点ではネガティブ要因とはならない。通期ベースで増収増益基調に変化はないだろう。

 中期的にも、医療機関・製薬企業向けヘルスケア事業、Web−ERPソフト「GRANDIT」サービスビジネス事業、そしてネットビジネス事業の重点3分野の成長が加速し、eコマース分野の構造改革効果も寄与して収益拡大基調が期待される。

■株価は調整一巡して6月高値試す

 なお15年5月に厚生労働省東京労働局から、子育てサポートに積極的に取り組む企業として認定マーク「くるみん」を取得した。出産・育児の他にも、配偶者の看護や両親の介護などによって、一時的に就業が困難になるような事態を想定し、社員の活躍機会をできるだけ損なわず、より柔軟な働き方ができるように制度の導入・改善に取り組んでいる。

 株主優待制度については毎年9月30日現在で1単元(100株)以上保有株主を対象として、連結子会社ドゥマンが運営する食品通信販売サイト「オーガニックサイバーストア」で利用可能なポイント(1ポイントを1円として利用)を保有株数と保有年数に応じて贈呈する。たとえば保有株数1000株以上で保有年数3年以上の場合は6000ポイントを贈呈する。

 また自己株式取得については、必要に応じて機動的に実施予定としている。

 株価の動きを見ると、6月の年初来高値1390円から反落し、全般地合い悪化も影響して8月25日には981円まで調整する場面があった。ただし2月の年初来安値882円まで下押すことなく、26日は1095円まで戻している。悪地合いに伴う目先的な売りが一巡したようだ。

 8月26日の終値1086円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS95円10銭で算出)は11〜12倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間20円で算出)は1.9%近辺、そして前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS762円15銭で算出)は1.4倍近辺である。

 週足チャートで見ると窓を開けて26週移動平均線を割り込んだが、52週移動平均線近辺で長い下ヒゲをつけて下値を確認した形のようだ。指標面に割高感はなく、16年3月期の増収増益・増配予想を見直して切り返す展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)

[07月27日更新]

インフォコムは16年3月期増収増益・増配予想を評価して6月高値試す

 インフォコム<4348>(JQS)はITサービスや電子書籍配信サービスを主力としている。株価は地合い悪化の影響で7月9日に1110円まで調整する場面があったが、素早く切り返して1300円近辺まで戻している。調整が一巡して強基調に回帰する動きだ。16年3月期の増収増益・増配予想や中期成長力を評価して6月高値1390円を試す展開だろう。なお7月31日に第1四半期(4月〜6月)の業績発表を予定している。

■ITサービス事業とネットビジネス事業を展開

 帝人<3401>グループで、企業向けにITソリューションを提供するITサービス(ヘルスケア、エンタープライズ、サービスビジネス)事業と、一般消費者向けに電子書籍配信サービス、eコマース、各種デジタルコンテンツなどを提供するネットビジネス事業(子会社アムタス)を展開している。

 06年11月開始のスマートフォン・フィーチャーフォン向け電子書籍配信サービス「めちゃコミック」は、各携帯キャリアのスマートフォン公式キャリアサービス電子書籍カテゴリーで1位を独占し、月間利用者数が500万人を記録するなど国内トップクラスの地位を強固にしている。また13年11月開始のマルチデバイス対応電子書籍配信サービス「ekubostore(エクボストア)」も拡大基調だ。

■中期成長に向けてM&A・アライアンスを積極活用

 中期成長に向けて戦略的M&A・アライアンスを積極活用し、13年9月に医薬品業界CRM事業強化に向けてミュートスと合弁会社インフォミュートスを設立した。

 グループ会社統合・再編も進めている。14年3月にEC事業の運営効率化に向けてアムタスグループ内で食品EC事業を展開する持分法適用関連会社のドゥマンを連結子会社化し、連結子会社イー・ビー・エスのアパレルEC事業をドゥマンに統合した。

 14年9月には新規事業の発掘を目的として、米国シリコンバレーに連結子会社のコーポレートファンド(20億円規模、通称インフォコムファンド)を設立した。また15年2月には米SYSCOMの株式を譲渡した。

 ソーシャルゲームについては15年4月に「ソーシャルゲームサービスの自社開発・提供を終了」する方針を発表した。12年8月にイストピカを連結子会社化して市場参入し、スマートフォン向けソーシャルアプリゲームの開発・提供に取り組んできたが、市場環境の変化が激しく今後の収益化を見通すことが困難と判断した。イストピカから提供中のサービスは15年6月までに順次終了し、自社タイトル開発・配信を終了して経営資源を電子書籍サービスに集中する。

■ヘルスケア、GRANDIT、電子書籍配信が重点3事業

 中期経営計画では、医療機関・製薬企業向けヘルスケア事業、完全Web−ERPソフト「GRANDIT」のサービスビジネス事業、そして電子書籍配信サービスなどのネットビジネス事業を重点3分野として、目標数値に17年3月期売上高550億円、営業利益50億円、21年3月期売上高1000億円、営業利益100億円を掲げている。

 ヘルスケア事業の分野では、IoT事業への新規参入として米EverySense(エブリセンス)社に25%出資した。また15年3月アスリート支援サービス「ATHLETE STORIES(アスリートストーリーズ)」の提供開始を発表した。

 「ATHLETE STORIES」はヘルスケア事業の一環としての位置付けで、トップアスリートを目指す人の健康管理、コミュニティ機能、活動資金援助、さらに就職支援といった引退後のセカンドキャリアに至るまでをサポートする無料サービス(アスリートプラットフォームアプリ)だ。実際に使用するアスリートには費用が発生せず、当社は広告事業、職業紹介事業、およびビッグデータのアスリート向け製品開発に活用する市場調査事業として展開する。

 7月21日には新規事業創出プログラム「デジタルヘルスコネクト」におけるアクセラレータープログラムの参加者募集を発表した。プログラム参加者に対して医師が抱える現場の課題(ニーズが明確なテーマ)を提供し、この解決策を挑戦者と一緒に考え、具体化し、現場での試行を重ねて製品化を目指す。

 電子書籍配信サービスの分野では、14年10月にシフトワンと共同で次世代電子コミック「モーションコミック」の提供を開始した。15年2月にはアムタスが、中国でコミック関連事業を展開している厦門優莱柏網絡科技有限公司(ユーラボ社)、および恋愛・乙女系アプリ配信を展開しているKOYONPLETE(コヨンプリート)(東京都)と業務提携した。コヨンプリートに関しては第三者割当増資も引き受ける。

 15年4月には「めちゃコミック」にて「週刊少年ジャンプ」や「マーガレット」など集英社コミックの提供を開始し、15年5月にはグリー<3632>のSNS「GREE」にてスマートフォン向け「めちゃコミック for GREE」を開始した。15年6月には「めちゃコミック」にて秋田書店のコミックの提供を開始し、さらに業務提携先の中国・ユーラボ社が同社の100%子会社を通じて中国全土でスマートフォン向け電子書籍配信アプリ「新漫画」の提供を開始した。

■16年3月期は増収増益予想

 15年3月期の四半期別推移を見ると、売上高は第1四半期(4月〜6月)81億99百万円、第2四半期(7月〜9月)104億98百万円、第3四半期(10月〜12月)94億11百万円、第4四半期(1月〜3月)122億01百万円だった。営業利益は第1四半期2億26百万円の赤字、第2四半期8億16百万円、第3四半期3億99百万円、第4四半期26億17百万円だった。ITサービス事業は第4四半期の構成比が高い収益構造である。

 また15年3月期の配当性向は23.3%だった。ROEは14年3月期比0.2ポイント低下して10.9%、自己資本比率は同4.3ポイント上昇して73.0%となった。

 今期(16年3月期)の連結業績予想(4月28日公表)は、売上高が前期比6.7%増の430億円で、営業利益が同16.5%増の42億円、経常利益が同13.7%増の42億円、純利益が同19.7%増の26億円としている。配当予想は同1円50銭増配の年間20円(期末一括)で、予想配当性向は21.0%となる。

 電子書籍配信サービスの好調が牽引して増収増益見込みだ。コンテンツ拡充の効果、テレビCMによる広告宣伝の効果、会員ポイント制度導入などサービス強化の効果で、電子書籍配信サービスの新規顧客開拓と会員稼働率向上が進展している。ITサービスでは米SYSCOM社の株式譲渡に伴う減収分を、ヘルスケア事業と「GRANDIT」サービスビジネス事業でカバーする。

 セグメント別に見ると、ITサービスは売上高が同2.1%増の255億円、営業利益が同4.6%増の25億円、ネットビジネスは売上高が同14.2%増の175億円、営業利益が同41.7%増の17億円としている。ネットビジネスのうち電子書籍配信サービスの売上高は同22.0%増の150億円を目指し、利益面ではソーシャルゲーム事業の撤退も寄与する。

 中期的にも、医療機関・製薬企業向けヘルスケア事業、Web−ERPソフト「GRANDIT」サービスビジネス事業、そしてネットビジネス事業の重点3分野の成長が加速し、eコマース分野の構造改革効果も寄与して収益拡大基調だろう。

■株価は調整一巡して6月高値試す

 なお15年5月に厚生労働省東京労働局から、子育てサポートに積極的に取り組む企業として認定マーク「くるみん」を取得した。出産・育児の他にも、配偶者の看護や両親の介護などによって、一時的に就業が困難になるような事態を想定し、社員の活躍機会をできるだけ損なわず、より柔軟な働き方ができるように制度の導入・改善に取り組んでいる。

 株主優待制度については毎年9月30日現在で1単元(100株)以上保有株主を対象として、連結子会社ドゥマンが運営する食品通信販売サイト「オーガニックサイバーストア」で利用可能なポイント(1ポイントを1円として利用)を保有株数と保有年数に応じて贈呈する。たとえば保有株数1000株以上で保有年数3年以上の場合は6000ポイントを贈呈する。

■自己株式取得については必要に応じて機動的に実施予定としている。

 株価の動きを見ると、6月4日の年初来高値1390円後は上げ一服の形となり、全般地合い悪化の影響を受けて7月9日に1110円まで調整する場面があった。しかし素早く切り返して1300円近辺まで戻している。16年3月期の増収増益・増配予想や中期成長力を評価する流れに変化はないだろう。

 7月24日の終値1280円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS95円10銭で算出)は13〜14倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間20円で算出)は1.6%近辺、そして前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS762円15銭で算出)は1.7倍近辺である。

 日足チャートで見ると25日移動平均線、また週足チャートで見ると13週移動平均線を回復した。調整が一巡して強基調に回帰する動きだ。指標面に割高感はなく、16年3月期の増収増益・増配予想や中期成長力を評価して6月高値1390円を試す展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)

[06月30日更新]

インフォコムは16年3月期増収増益・増配予想を評価
 インフォコム<4348>(JQS)はITサービスや電子書籍配信サービスを主力としている。株価は6月4日の年初来高値から利益確定売りや29日の全般地合い悪化の影響で一旦反落したが、16年3月期の増収増益・増配予想や電子書籍配信サービスの中期成長力を評価して上値を試す展開だろう。

■ITサービス事業とネットビジネス事業を展開

 帝人<3401>グループで、企業向けにITソリューションを提供するITサービス(ヘルスケア、エンタープライズ、サービスビジネス)事業と、一般消費者向けに電子書籍配信サービス、eコマース、各種デジタルコンテンツを提供する子会社アムタスのネットビジネス事業を展開している。

 06年11月開始のスマートフォン・フィーチャーフォン向け電子書籍配信サービス「めちゃコミック」は、各携帯キャリアのスマートフォン公式キャリアサービス電子書籍カテゴリーで1位を独占し、月間利用者数が500万人を記録するなど国内トップクラスの地位を強固にしている。また13年11月開始のマルチデバイス対応電子書籍配信サービス「ekubostore(エクボストア)」も拡大基調だ。

 中期成長に向けて戦略的M&A・アライアンスを積極活用し、13年9月に医薬品業界CRM事業強化に向けてミュートスと合弁会社インフォミュートスを設立した。

 グループ会社統合・再編も進めている。14年3月にEC事業の運営効率化に向けてアムタスグループ内で食品EC事業を展開する持分法適用関連会社のドゥマンを連結子会社化し、連結子会社イー・ビー・エスのアパレルEC事業をドゥマンに統合した。

 14年9月には新規事業の発掘を目的として、米国シリコンバレーに連結子会社のコーポレートファンド(20億円規模、通称インフォコムファンド)を設立した。また15年2月には米SYSCOMの株式を譲渡した。

 なおソーシャルゲームの展開については15年4月に「ソーシャルゲームサービスの自社開発・提供を終了」する方針を発表した。12年8月にイストピカを連結子会社化して市場参入し、スマートフォン向けソーシャルアプリゲームの開発・提供に取り組んできたが、市場環境の変化が激しく今後の収益化を見通すことが困難と判断した。イストピカから提供中のサービスは15年6月までに順次終了し、自社タイトル開発・配信を終了して経営資源を電子書籍サービスに集中する。

■ヘルスケア、GRANDIT、電子書籍配信が重点3事業

 中期経営計画では、医療機関・製薬企業向けヘルスケア事業、完全Web−ERPソフト「GRANDIT」のサービスビジネス事業、そして電子書籍配信サービスなどのネットビジネス事業を重点3分野として、目標数値に17年3月期売上高550億円、営業利益50億円、21年3月期売上高1000億円、営業利益100億円を掲げている。

 ヘルスケア事業の分野では、IoT事業への新規参入として米EverySense(エブリセンス)社に25%出資した。また15年3月アスリート支援サービス「ATHLETE STORIES(アスリートストーリーズ)」の提供開始を発表した。

 ヘルスケア事業の一環としての位置付けで、トップアスリートを目指す人の健康管理、コミュニティ機能、活動資金援助、さらに就職支援といった引退後のセカンドキャリアに至るまでをサポートする無料サービス(アスリートプラットフォームアプリ)だ。実際に使用するアスリートには費用が発生せず、当社は広告事業、職業紹介事業、およびビッグデータのアスリート向け製品開発に活用する市場調査事業として展開する。

 電子書籍配信サービスの分野では、14年10月にシフトワンと共同で次世代電子コミック「モーションコミック」の提供を開始した。15年2月にはアムタスが、中国でコミック関連事業を展開している厦門優莱柏網絡科技有限公司(ユーラボ社)、および恋愛・乙女系アプリ配信を展開しているKOYONPLETE(コヨンプリート)(東京都)と業務提携した。コヨンプリートに関しては第三者割当増資も引き受ける。

 15年4月には「めちゃコミック」にて「週刊少年ジャンプ」や「マーガレット」など集英社コミックの提供を開始した。15年5月にはグリー<3632>のSNS「GREE」にて、スマートフォン向け「めちゃコミック for GREE」を開始した。

 また6月9日には「めちゃコミック」にて秋田書店のコミックの提供を開始すると発表した。さらに6月11日には、業務提携先の中国・ユーラボ社が同社の100%子会社を通じて、中国全土でスマートフォン向け電子書籍配信アプリ「新漫画」の提供を開始すると発表した。いずれも6月末から開始する。

■16年3月期は増収増益予想

 15年3月期の四半期別推移を見ると、売上高は第1四半期(4月〜6月)81億99百万円、第2四半期(7月〜9月)104億98百万円、第3四半期(10月〜12月)94億11百万円、第4四半期(1月〜3月)122億01百万円だった。営業利益は第1四半期2億26百万円の赤字、第2四半期8億16百万円、第3四半期3億99百万円、第4四半期26億17百万円だった。ITサービス事業は第4四半期の構成比が高い収益構造である。

 15年3月期の配当性向は23.3%、ROEは14年3月期比0.2ポイント低下して10.9%、自己資本比率は同4.3ポイント上昇して73.0%となった。

 今期(16年3月期)の連結業績予想(4月28日公表)は、売上高が前期比6.7%増の430億円で、営業利益が同16.5%増の42億円、経常利益が同13.7%増の42億円、純利益が同19.7%増の26億円としている。配当予想は同1円50銭増配の年間20円(期末一括)で、予想配当性向は21.0%となる。

 電子書籍配信サービスの好調が牽引して増収増益見込みだ。コンテンツ拡充の効果、テレビCMによる広告宣伝の効果、会員ポイント制度導入などサービス強化の効果で、電子書籍配信サービスの新規顧客開拓と会員稼働率向上が進展している。ITサービスでは米SYSCOM社の株式譲渡に伴う減収分を、ヘルスケア事業と「GRANDIT」サービスビジネス事業でカバーする。

 セグメント別に見ると、ITサービスは売上高が同2.1%増の255億円、営業利益が同4.6%増の25億円、ネットビジネスは売上高が同14.2%増の175億円、営業利益が同41.7%増の17億円としている。ネットビジネスのうち電子書籍配信サービスの売上高は同22.0%増の150億円を目指し、利益面ではソーシャルゲーム事業の撤退も寄与する。

 中期的にも、医療機関・製薬企業向けヘルスケア事業、Web−ERPソフト「GRANDIT」サービスビジネス事業、そしてネットビジネス事業の重点3分野の成長が加速し、eコマース分野の構造改革効果も寄与して収益拡大基調だろう。

■株価は04年以来の高値水準

 株主優待制度については14年7月に導入を発表した。毎年9月30日現在で1単元(100株)以上保有株主を対象として、連結子会社ドゥマンが運営する食品通信販売サイト「オーガニックサイバーストア」で利用可能なポイント(1ポイントを1円として利用)を保有株数と保有年数に応じて贈呈する。たとえば保有株数1000株以上で保有年数3年以上の場合は6000ポイントを贈呈する。

 なお自己株式取得については必要に応じて機動的に実施予定としている。

 株価の動きを見ると、1100円近辺のフシを突破して高値更新の展開となり、6月4日の年初来高値1390円まで上伸した。04年以来の高値水準である。その後は利益確定売りで上げ一服の形だが、16年3月期の増収増益・増配予想や電子書籍配信サービスの中期成長力を評価する流れに変化はないだろう。

 6月29日の終値1248円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS95円10銭で算出)は13〜14倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間20円で算出)は1.6%近辺、そして前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS762円15銭で算出)は1.6倍近辺である。

 6月29日は全般地合い悪化の影響を受けて大幅下落したが、週足チャートで見るとサポートラインの13週移動平均線に接近して目先的な過熱感が解消した。指標面に割高感はなく、16年3月期の増収増益・増配予想や電子書籍配信サービスの中期成長力を評価して上値を試す展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)

[5月20日更新]

インフォコムは上場来高値更新、16年3月期増収増益・増配予想を評価

 インフォコム[4348](JQS)はITサービスや電子書籍配信サービスを主力としている。株価は高値更新の展開だ。13年10月の1124円を突破して5月19日には上場来高値1295円まで水準を切り上げた。16年3月期の増収増益・増配予想を評価する動きだ。中期成長期待も強く、過熱感を冷ますための自律調整を交えながら上値追いの展開だろう。

 帝人<3401>グループで、企業向けにITソリューションを提供するITサービス(ヘルスケア、エンタープライズ、サービスビジネス)事業、一般消費者向けに電子書籍配信サービス、eコマース、各種デジタルコンテンツを提供する子会社アムタスのネットビジネス事業を展開している。

 中期成長に向けて戦略的M&A・アライアンスを積極活用し、13年9月に医薬品業界CRM事業強化に向けてミュートスと合弁会社インフォミュートスを設立した。

 グループ会社統合・再編も進めている。14年3月にEC事業の運営効率化に向けてアムタスグループ内で食品EC事業を展開する持分法適用関連会社のドゥマンを連結子会社化し、連結子会社イー・ビー・エスのアパレルEC事業をドゥマンに統合した。

 14年9月には新規事業の発掘を目的として、米国シリコンバレーに連結子会社のコーポレートファンド(20億円規模、通称インフォコムファンド)を設立した。また15年2月には米SYSCOMの株式を譲渡した。

 中期経営計画では、医療機関・製薬企業向けヘルスケア事業、完全Web−ERPソフト「GRANDIT」のサービスビジネス事業、そして電子書籍配信サービスなどのネットビジネス事業を重点3事業として、目標数値に17年3月期売上高550億円、営業利益50億円、21年3月期売上高1000億円、営業利益100億円を掲げている。

 06年11月開始のスマートフォン・フィーチャーフォン向け電子書籍配信サービス「めちゃコミック」は各携帯キャリアのスマートフォン公式キャリアサービス電子書籍カテゴリーで1位を独占し、月間利用者数が500万人を記録するなど国内トップクラスの地位を強固にしている。13年11月開始のマルチデバイス対応電子書籍配信サービス「ekubostore(エクボストア)」も拡大基調だ。

 14年10月にはシフトワンと共同で次世代電子コミック「モーションコミック」の提供を開始した。15年2月にはアムタスが、中国でコミック関連事業を展開している厦門優莱柏網絡科技有限公司(ユーラボ)、および恋愛・乙女系アプリ配信を展開しているKOYONPLETE(コヨンプリート)(東京都)と業務提携した。ユーラボが制作・保有する電子コミック作品を15年5月から「めちゃコミック」で配信する。コヨンプリートに関しては第三者割当増資も引き受ける。

 さらに4月24日には、「めちゃコミック」にて「週刊少年ジャンプ」や「マーガレット」などの集英社コミックの提供を開始し、ラインナップを拡大すると発表した。

 ヘルスケア事業ではIoT事業への新規参入として米EverySense(エブリセンス)社に25%出資した。また15年3月にはアスリート支援サービス「ATHLETE STORIES(アスリートストーリーズ)」の提供開始を発表した。ヘルスケア事業の一環としての位置付けで、トップアスリートを目指す人の健康管理、コミュニティ機能、活動資金援助、さらに就職支援といった引退後のセカンドキャリアに至るまでをサポートする無料サービス(アスリートプラットフォームアプリ)だ。実際に使用するアスリートには費用が発生せず、当社は広告事業、職業紹介事業、およびビッグデータのアスリート向け製品開発に活用する市場調査事業として展開する。

 なお4月24日、ソーシャルゲームの今後の展開について「ソーシャルゲームサービスの自社開発/提供を終了」する方針を定めたと発表した。12年8月にイストピカを連結子会社化して市場参入し、スマートフォン向けソーシャルアプリゲームの開発/提供に取り組んできたが、市場環境の変化が激しく今後の収益化を見通すことが困難と判断した。イストピカから提供中のサービスは15年6月までに順次終了する。自社タイトル開発・配信を終了して経営資源を電子書籍サービスに集中する。

 4月28日に発表した前期(15年3月期)の連結業績は売上高が前々期比3.0%増の403億09百万円、営業利益が同1.9%減の36億06百万円、経常利益が同0.2%増の36億92百万円、そして純利益が同6.3%増の21億71百万円だった。

 配当予想は同1円増配の年間18円50銭(期末一括)とした。配当性向は23.3%となる。ROEは同0.2ポイント低下して10.9%、自己資本比率は同4.3ポイント上昇して73.0%となった。

 ITサービスの減収や売上構成比変化などが影響して営業利益は微減益だったが、電子書籍配信サービスの好調が牽引して売上高は4期連続で過去最高となった。純利益も米SYSCOMの株式譲渡に伴う特別利益計上が寄与して過去最高となった。

 セグメント別動向を見ると、ITサービスは売上高が同3.7%減の249億71百万円、営業利益が同15.0%減の23億98百万円だった。株式譲渡した米SYSCOM社の第4四半期分が連結対象外となり、ヘルスケア事業の減収も影響して減益だった。一方のネットビジネスは売上高が同16.1%増の153億37百万円、営業利益が同42.1%増の12億07百万円だった。電子書籍配信サービスの売上高は123億円となった。eコマース事業の構造改革の効果も寄与した。

 四半期別の推移を見ると、売上高は第1四半期(4月〜6月)81億99百万円、第2四半期(7月〜9月)104億98百万円、第3四半期(10月〜12月)94億11百万円、第4四半期(1月〜3月)122億01百万円、営業利益は第1四半期2億26百万円の赤字、第2四半期8億16百万円、第3四半期3億99百万円、第4四半期26億17百万円だった。ITサービス事業は第4四半期の構成比が高い収益構造である。

 今期(16年3月期)の連結業績予想(4月28日公表)は売上高が前期比6.7%増の430億円、営業利益が同16.5%増の42億円、経常利益が同13.7%増の42億円、純利益が同19.7%増の26億円、配当予想が同1円50銭増配の年間20円(期末一括)としている。

 電子書籍配信サービスの好調が牽引して増収増益見通しだ。コンテンツ拡充の効果、テレビCMによる広告宣伝の効果、会員ポイント制度導入などサービス強化の効果で、電子書籍配信サービスの新規顧客開拓と会員稼働率向上が進展している。ITサービスは米SYSCOM社の株式譲渡に伴う減収分を、ヘルスケア事業と「GRANDIT」サービスビジネス事業でカバーする。

 セグメント別に見ると、ITサービスは売上高が同2.1%増の255億円、営業利益が同4.6%増の25億円、ネットビジネスは売上高が同14.2%増の175億円、営業利益が同41.7%増の17億円としている。電子書籍配信サービスの売上高は同22.0%増の150億円を目指し、利益面ではソーシャルゲーム事業の撤退も寄与する。

 そして中期的にも、医療機関・製薬企業向けヘルスケア事業、Web−ERPソフト「GRANDIT」サービスビジネス事業、そしてネットビジネス事業の重点3分野の成長が加速し、eコマース分野の構造改革効果も寄与して収益拡大基調だろう。

 株主優待制度については14年7月に導入を発表した。毎年9月30日現在で1単元(100株)以上保有株主を対象として、連結子会社ドゥマンが運営する食品通信販売サイト「オーガニックサイバーストア」で利用可能なポイント(1ポイントを1円として利用)を保有株数と保有年数に応じて贈呈する。たとえば保有株数1000株以上で保有年数3年以上の場合は6000ポイントを贈呈する。

 なお自己株式取得については必要に応じて機動的に実施予定としている。

 株価の動きを見ると高値更新の展開だ。1000円〜1050円近辺での短期モミ合いから上放れ、13年10月の1124円を突破して5月19日には上場来高値となる1295円まで水準を切り上げた。16年3月期の増収増益・増配予想を評価する動きだろう。

 5月19日の終値1295円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS95円10銭で算出)は13〜14倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間20円で算出)は1.6%近辺、そして前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS762円15銭で算出)は1.7倍近辺である。

 目先的にはやや過熱感を強めているが、日足チャートで見ると25日移動平均線、週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインとなって強基調の形だ。指標面に割高感はなく電子書籍配信サービスの拡大で中期成長期待も強い。過熱感を冷ますための自律調整を交えながら上値追いの展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)

[4月13日更新]

インフォコムは戻り歩調、16年3月期増収増益期待で上値試す
 ITサービスや電子書籍配信サービスを展開するインフォコム[4348](JQS)の株価は戻り歩調の展開だ。4月7日には1090円まで上伸して14年7月1092円に接近した。電子書籍配信サービスの拡大や16年3月期の増収増益を期待して上値を試す展開だろう。13年10月高値1124円も射程圏だ。

 企業向けにITソリューションを提供するITサービス(ヘルスケア、エンタープライズ、サービスビジネス)事業、一般消費者向けに各種デジタルコンテンツを提供するネットビジネス事業(子会社アムタス)を展開している。

 業容拡大や中期成長に向けて戦略的M&A・アライアンスを積極活用している。13年9月に医薬品業界CRM事業強化に向けてミュートスと合弁会社インフォミュートスを設立、BCP(事業継続計画)分野拡大に向けて危機管理関連ソリューションを手掛ける江守商事<9963>と協業した。

 グループ会社統合・再編も進めている。14年3月にEC事業の運営効率化に向けてアムタスグループ内で食品EC事業を展開する持分法適用関連会社のドゥマンを連結子会社化し、連結子会社イー・ビー・エスのアパレルEC事業をドゥマンに統合した。15年2月には米国SYSCOMの株式を譲渡した。

 中期経営計画では、目標数値として17年3月期売上高550億円、営業利益50億円を掲げている。医療機関・製薬企業向けヘルスケア事業、Web−ERPソフト「GRANDIT」のサービスビジネス事業、そしてネットビジネス事業(電子書籍配信サービスやソーシャルゲーム)を重点3事業として、クラウドサービス関連、ソーシャルメディア関連、ビッグデータ領域のデータサイエンス関連、農業IT化関連、海外展開なども強化する方針だ。

 14年9月には米国シリコンバレーに連結子会社としてコーポレートファンド(20億円規模、通称インフォコムファンド)を設立した。ヘルスケア関連やネットビジネス関連を中心に、成長が期待される新技術や有力ベンチャーなど投資先候補探索・発掘を推進する。

 06年開始のスマートフォン・ガラケー向け電子コミック配信サービス「めちゃコミック」は、各携帯キャリアのスマートフォン公式キャリアサービス電子書籍カテゴリーで1位(15年2月1日時点)を独占している。13年11月開始したマルチデバイス対応電子書籍配信サービス「ekubostore(エクボストア)」も拡大基調だ。14年10月にはシフトワンと共同で次世代電子コミック「モーションコミック」の提供を開始した。アムタスの電子書籍配信サービス「めちゃコミック」と「ekubostore」の15年3月期売上高は15年1月時点で100億円を突破した。

 15年2月にはアムタスが、中国でコミック関連事業を展開している厦門優莱柏網絡科技有限公司(ユーラボ)、および恋愛・乙女系アプリ配信を展開しているKOYONPLETE(コヨンプリート)(東京都)と業務提携した。ユーラボが制作・保有する電子コミック作品を15年5月から「めちゃコミック」で配信する。コヨンプリートに関しては第三者割当増資も引き受ける。

 また3月30日にはアスリート支援サービス「ATHLETE STORIES(アスリートストーリーズ)」の提供開始を発表した。トップアスリートを目指す人の健康管理、コミュニティ機能のみならず、活動資金援助や就職支援といった引退後のセカンドキャリアに至るまでをサポートする無料サービス(アスリートプラットフォームアプリ)だ。実際に使用するアスリートには費用が発生せず、当社は広告事業、職業紹介事業、およびビッグデータのアスリート向け製品開発に活用する市場調査事業として展開する。

 前期(15年3月期)連結業績見通し(4月24日公表)は売上高が前々期比9.9%増の430億円、営業利益が同8.8%増の40億円、経常利益が同8.5%増の40億円、純利益が同12.6%増の23億円、配当予想が同1円増配の年間18円50銭(期末一括)としている。なお2月26日に米国SYSCOMの株式譲渡に伴う特別利益計上を発表している。

 第3四半期累計(4月〜12月)は前年同期比5.0%増収、同21.2%営業減益、同18.4%経常減益、同35.9%最終減益だった。ITサービスの売上構成比変化などが影響して減益だったが、ネットビジネスは電子書籍配信サービスが順調に拡大している。

 四半期別の推移を見ると、売上高は第1四半期(4月〜6月)81億99百万円、第2四半期(7月〜9月)104億98百万円、第3四半期(10月〜12月)94億11百万円で、営業利益は第1四半期2億26百万円の赤字、第2四半期8億16百万円の黒字、第3四半期3億99百万円の黒字である。

 通期見通しに対する第3四半期累計の進捗率は売上高65.4%、営業利益24.7%、経常利益25.7%、純利益16.4%と低水準だったが、ITサービス事業は第4四半期(1月〜3月)の構成比が高い収益構造である。

 今期(16年3月期)も電子書籍配信サービスの好調が牽引して増収増益が期待される。そして中期的にも、医療機関・製薬企業向けヘルスケア事業、Web−ERPソフト「GRANDIT」のサービスビジネス事業、そしてネットビジネス事業の重点3分野の成長が加速し、eコマース分野の構造改革効果も寄与して収益拡大基調だろう。

 株主優待制度については14年7月に導入を発表した。毎年9月30日現在で1単元(100株)以上保有株主を対象として、連結子会社ドゥマンが運営する食品通信販売サイト「オーガニックサイバーストア」で利用可能なポイント(1ポイントを1円として利用)を保有株数と保有年数に応じて贈呈する。たとえば保有株数1000株以上で保有年数3年以上の場合は6000ポイントを贈呈する。

 株価の動きを見ると、1月の975円を突破して1000円台を回復した。戻り歩調の展開だ。そして4月7日には1090円まで上伸して14年7月の1092円に接近した。電子書籍配信サービスの拡大や16年3月期の増収増益を期待する動きだろう。

 4月10日の終値1023円を指標面で見ると、前期推定連結PER(会社予想連結EPS84円13銭で算出)は12倍近辺、前期推定配当利回り(会社予想の年間18円50銭で算出)は1.8%近辺、前々期実績PBR(前々期実績の連結BPS698円41銭で算出)は1.5倍近辺である。

 日足チャートで見ると25日移動平均線、週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインとなって強基調の形だ。指標面には割安感があり、電子書籍配信サービスの拡大や16年3月期の増収増益を期待して、14年7月1092円を試す展開だろう。13年10月高値1124円も射程圏だ。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)

[3月20更新]

インフォコムは戻り歩調の展開、電子書籍配信サービスが拡大して中期成長力を評価

 ITサービスや電子書籍配信サービスを展開するインフォコム[4348](JQS)の株価は戻り歩調の展開だ。17日には980円まで上伸して1月の戻り高値975円を突破した。電子書籍配信サービスが拡大基調であり、中期成長力を評価して14年7月1092円、さらに13年10月1124円を目指す展開だろう。

 企業向けにITソリューションを提供するITサービス(ヘルスケア、エンタープライズ、サービスビジネス)事業、一般消費者向けに各種デジタルコンテンツを提供するネットビジネス事業(子会社アムタス)を展開している。

 業容拡大に向けて戦略的M&A・アライアンスを積極活用している。13年9月に医薬品業界のCRM事業強化に向けてミュートスと合弁会社インフォミュートスを設立、BCP(事業継続計画)分野のビジネス拡大に向けて危機管理関連ソリューションを手掛ける江守商事<9963>と協業した。

 グループ会社の統合・再編も進めている。14年3月にEC事業の運営効率化に向けてアムタスグループ内で食品EC事業を展開する持分法適用関連会社のドゥマンを連結子会社化し、連結子会社イー・ビー・エスのアパレルEC事業をドゥマンに統合した。さらに15年2月には米国SYSCOMの株式を譲渡した。

 中期経営計画では、目標数値として17年3月期売上高550億円、営業利益50億円を掲げている。医療機関・製薬企業向けヘルスケア事業、Web−ERPソフト「GRANDIT」事業、ネットビジネス事業(電子書籍配信サービスやソーシャルゲーム)を重点3事業として、クラウドサービス関連、ソーシャルメディア関連、ビッグデータ領域のデータサイエンス関連、農業IT化関連、海外展開なども強化する方針だ。

 14年9月には米国シリコンバレーに連結子会社としてコーポレートファンド(20億円規模、通称インフォコムファンド)を設立した。ヘルスケア関連やネットビジネス関連を中心に、成長が期待される新技術や有力ベンチャーなど投資先候補探索・発掘を推進する。

 06年開始のスマートフォン・ガラケー向け電子コミック配信サービス「めちゃコミック」は、各携帯キャリアのスマートフォン公式キャリアサービス電子書籍カテゴリーで1位(15年2月1日時点)を独占している。13年11月に開始したマルチデバイス対応の電子書籍配信サービス「ekubostore(エクボストア)」も拡大基調だ。14年10月にはシフトワンと共同で次世代電子コミック「モーションコミック」の提供を開始した。

 アムタスの電子書籍配信サービス「めちゃコミック」と「ekubostore(エクボストア)」の15年3月期売上高は、15年1月時点で100億円を突破した。前期よりも2ヶ月早い達成で拡大基調だ。

 また15年2月にはアムタスが、中国全土でコミック関連事業を展開している厦門優莱柏網絡科技有限公司(ユーラボ、中国福建省)、ならびにグローバルに恋愛・乙女系アプリ配信を展開しているKOYONPLETE(コヨンプリート)(東京都千代田区)と業務提携したと。ユーラボが制作・保有する電子コミック作品を15年5月から「めちゃコミック」で配信する。コヨンプリートに関しては第三者割当増資も引き受ける。

 今期(15年3月期)の連結業績見通し(4月24日公表)は売上高が前期比9.9%増の430億円、営業利益が同8.8%増の40億円、経常利益が同8.5%増の40億円、純利益が同12.6%増の23億円、配当予想が同1円増配の年間18円50銭(期末一括)としている。なお2月26日に米国SYSCOMの株式譲渡に伴う特別利益計上を発表している。

 第3四半期累計(4月〜12月)は前年同期比5.0%増収、同21.2%営業減益、同18.4%経常減益、同35.9%最終減益だった。ITサービスの売上構成比変化が影響して減益だったが、ネットビジネスは電子書籍配信サービスが拡大し、eコマース分野の構造改革効果も進展しているようだ。

 四半期別の推移を見ると、売上高は第1四半期(4月〜6月)81億99百万円、第2四半期(7月〜9月)104億98百万円、第3四半期(10月〜12月)94億11百万円で、営業利益は第1四半期2億26百万円の赤字、第2四半期8億16百万円の黒字、第3四半期3億99百万円の黒字である。営業損益は改善基調だ。

 通期見通しに対する第3四半期累計の進捗率は売上高が65.4%、営業利益が24.7%、経常利益が25.7%、純利益が16.4%と低水準だが、ITサービスは売上と利益が第4四半期(1月〜3月)に集中する収益構造であり、ヘルスケア事業の売上回復も期待される。ネットビジネスの収益が拡大基調であり、通期ベースで好業績が期待される。

 中期的にも、GRANDIT事業や電子書籍配信サービスなど重点分野の一段の業容拡大が牽引し、eコマース分野の構造改革効果も寄与して収益拡大基調だろう。

 株主優待制度については14年7月に導入を発表した。毎年9月30日現在で1単元(100株)以上保有株主を対象として、連結子会社ドゥマンが運営する食品通信販売サイト「オーガニックサイバーストア」で利用可能なポイント(1ポイントを1円として利用)を保有株数と保有年数に応じて贈呈する。たとえば保有株数1000株以上で保有年数3年以上の場合は6000ポイントを贈呈する。

 株価の動きを見ると、14年11月の直近安値圏800円近辺から徐々に下値を切り上げて戻り歩調の展開だ。3月17日には980円まで上伸して1月の戻り高値975円を突破した。

 3月19日の終値948円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS84円13銭で算出)は11〜12倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間18円50銭で算出)は2.0%近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS698円41銭で算出)は1.4倍近辺である。

 日足チャートで見ると25日移動平均線、週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインとなって強基調の形だ。電子書籍配信サービスが拡大基調であり、中期成長力を評価して14年7月1092円、さらに13年10月1124円を目指す展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)

[2月13日更新]

インフォコムの第3四半期累計減益に対するネガティブ反応は限定的で戻り歩調、14年7月高値目指す

 ITサービスや電子書籍配信サービスを展開するインフォコム[4348](JQS)は、第3四半期累計(4月〜12月)連結業績が減益だったが、株価のネガティブ反応は限定的で戻り歩調の展開だ。中期成長力を評価して14年7月高値1092円を目指す展開だろう。

 企業向けにITソリューションを提供するITサービス(ヘルスケア、エンタープライズ、サービスビジネス)事業、一般消費者向けに各種デジタルコンテンツを提供するネットビジネス事業(子会社アムタス)を展開している。

 業容拡大に向けて戦略的M&A・アライアンスを積極活用し、13年9月に医薬品業界のCRM事業強化に向けてミュートスと合弁会社インフォミュートスを設立、BCP(事業継続計画)分野のビジネス拡大に向けて危機管理関連ソリューションを手掛ける江守商事<9963>と協業した。

 グループ会社の統合・再編も進めている。14年3月にEC事業の運営効率化に向けてアムタスグループ内で食品EC事業を展開する持分法適用関連会社のドゥマンを連結子会社化し、連結子会社イー・ビー・エスのアパレルEC事業をドゥマンに統合した。14年7月には連結子会社である米国SYSCOMの株式譲渡(15年2月予定)を発表した。

 中期経営計画では、目標数値として17年3月期売上高550億円、営業利益50億円を掲げている。医療機関・製薬企業向けヘルスケア事業、Web−ERPソフト「GRANDIT」事業、ネットビジネス事業(電子書籍配信サービスやソーシャルゲーム)を重点3事業として、クラウドサービス関連、ソーシャルメディア関連、ビッグデータ領域のデータサイエンス関連、農業IT化関連、海外展開なども強化する方針だ。

 14年9月には米国シリコンバレーに連結子会社としてコーポレートファンド(20億円規模、通称インフォコムファンド)を設立した。ヘルスケア関連やネットビジネス関連を中心に、成長が期待される新技術や有力ベンチャーなど投資先候補探索・発掘を推進する。

 06年開始のスマートフォン・ガラケー向け電子コミック配信サービス「めちゃコミック」は、各携帯キャリアのスマートフォン公式キャリアサービス電子書籍カテゴリーで1位(15年2月1日時点)を独占している。13年11月開始したマルチデバイス対応の電子書籍配信サービス「ekubostore(エクボストア)」も拡大基調だ。14年10月にはシフトワンと共同で次世代電子コミック「モーションコミック」の提供を開始した。

 なお2月10日には、アムタスの電子書籍配信サービス「めちゃコミック」と「ekubostore(エクボストア)」の15年3月期売上高が、15年1月時点で100億円を突破したと発表している。前期よりも2ヶ月早い達成となった。

 また2月12日にはアムタスが、中国全土でコミック関連事業を展開している厦門優莱柏網絡科技有限公司(ユーラボ、中国福建省)、ならびにグローバルに恋愛・乙女系アプリ配信を展開しているKOYONPLETE(コヨンプリート)(東京都千代田区)と業務提携したと発表している。ユーラボが制作・保有する電子コミック作品を15年5月から「めちゃコミック」で配信する。コヨンプリートに関しては第三者割当増資も引き受ける。

 1月29日発表の今期(15年3月期)第3四半期累計(4月〜12月)連結業績は前年同期比5.0%増の281億08百万円、営業利益が同21.2%減の9億89百万円、経常利益が同18.4%減の10億28百万円、純利益が同35.9%減の3億76百万円だった。

 セグメント別に見るとITサービスは同0.1%減収、同61.1%営業減益だった。売上構成比の変化が影響して減益だったが、消費増税の影響で低調だった病院向けシステムが回復傾向のようだ。ネットビジネスは同13.8%増収、同24.8%営業増益だった。電子書籍配信サービスの拡大が牽引し、eコマース分野の構造改革の効果も寄与した。

 通期の連結業績見通しは前回予想(4月24日公表)を据え置いて売上高が前期比9.9%増の430億円、営業利益が同8.8%増の40億円、経常利益が同8.5%増の40億円、純利益が同12.6%増の23億円、配当予想が同1円増配の年間18円50銭(期末一括)としている。

 通期見通しに対する第3四半期累計の進捗率は売上高が65.4%、営業利益が24.7%、経常利益が25.7%、純利益が16.4%と低水準だが、ITサービスは売上と利益が第4四半期(1月〜3月)に集中する収益構造であり、ネットビジネスの収益は拡大基調である。

 四半期別の推移を見ると、売上高は第1四半期(4月〜6月)81億99百万円、第2四半期(7月〜9月)104億98百万円、第3四半期(10月〜12月)94億11百万円で、営業利益は第1四半期が2億26百万円の赤字だったが、第2四半期8億16百万円の黒字、第3四半期3億99百万円の黒字と改善している。ヘルスケア事業の売上回復も寄与して通期ベースで好業績が期待される。

 中期的にも、GRANDIT事業や電子書籍配信サービスなど重点分野の一段の業容拡大が牽引し、eコマース分野の構造改革効果も寄与して収益拡大基調だろう。

 株主優待制度については14年7月に導入を発表した。毎年9月30日現在で1単元(100株)以上保有株主を対象として、連結子会社ドゥマンが運営する食品通信販売サイト「オーガニックサイバーストア」で利用可能なポイント(1ポイントを1円として利用)を保有株数と保有年数に応じて贈呈する。たとえば保有株数1000株以上で保有年数3年以上の場合は6000ポイントを贈呈する。

 株価の動きを見ると、直近安値圏800円近辺から下値を切り上げて戻り歩調の展開だ。1月の戻り高値975円から一旦反落したが、第3四半期累計の減益に対するネガティブ反応は限定的であり、2月12日にはアムタスの電子書籍配信サービス売上高が100億円を突破したことを好感して950円まで急伸する場面があった。

 2月12日の終値925円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS84円13銭で算出)は11倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間18円50銭で算出)は2.0%近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS698円41銭で算出)は1.3倍近辺である。

 日足チャートで見ると一旦割り込んだ25日移動平均線を回復した。また週足チャートで見ると、26週移動平均線を上抜いた13週移動平均線がサポートラインの形だ。強基調へ転換した形であり、中期成長力を評価して14年7月高値1092円を目指す展開だろう。
(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)

[1月22日更新]
インフォコムは水準切り上げて強基調に転換、14年7月高値目指す

 ITソリューションや電子書籍配信サービスなどを展開するインフォコム[4348](JQS)の株価は、1月9日に戻り高値となる975円まで上伸する場面があった。その後も900円近辺で堅調に推移している。水準を切り上げて強基調に転換した形であり、14年7月高値1092円を目指す展開だろう。なお1月29日に第3四半期累計(4月〜10月)の業績発表を予定している。

 企業向けにITソリューションを提供するITサービス(ヘルスケア、エンタープライズ、サービスビジネス)事業、一般消費者向けに各種デジタルコンテンツを提供するネットビジネス事業(子会社アムタス)を展開している。

 業容拡大に向けて戦略的M&A・アライアンスを積極活用し、13年9月に医薬品業界のCRM事業強化に向けてミュートスと合弁会社インフォミュートスを設立、BCP(事業継続計画)分野のビジネス拡大に向けて危機管理関連ソリューションを手掛ける江守商事<9963>と協業した。

 グループ会社の統合・再編も進めている。14年3月にEC事業の運営効率化に向けてアムタスグループ内で食品EC事業を展開する持分法適用関連会社のドゥマンを連結子会社化し、連結子会社イー・ビー・エスのアパレルEC事業をドゥマンに統合した。14年7月には連結子会社である米国SYSCOMの株式譲渡(15年2月予定)を発表した。

 中期経営計画では、目標数値として17年3月期売上高550億円、営業利益50億円を掲げている。医療機関・製薬企業向けヘルスケア事業、Web−ERPソフト「GRANDIT」事業、ネットビジネス事業(電子書籍配信サービスやソーシャルゲーム)を重点3事業として、クラウドサービス関連、ソーシャルメディア関連、ビッグデータ領域のデータサイエンス関連、農業IT化関連、海外展開なども強化する方針だ。

 14年9月には米国シリコンバレーに連結子会社としてコーポレートファンド(20億円規模、通称インフォコムファンド)を設立した。ヘルスケア関連やネットビジネス関連を中心に、成長が期待される新技術や有力ベンチャーなど投資先候補探索・発掘を推進する。

 06年開始のスマートフォン・フィーチャーフォン向け電子コミック配信サービス「めちゃコミック」は13年8月から各携帯キャリア公式サービス1位を独占し、月間サイト来訪ユニークユーザー数は14年7月に500万人を超えた。

 13年11月にはマルチデバイス対応の電子書籍配信サービス「ekubostore(エクボストア)」も開始し、アムタスの電子書籍配信サービスは前期(14年3月期)売上高が100億円超に成長している。また14年10月にはアムタスがシフトワン(東京都千代田区)と共同で次世代電子コミック「モーションコミック」の提供を開始した。

 なお1月13日には、2月5日〜6日開催の「WebRTC Conference Japan」にプラチナスポンサーとして参加すると発表した。WebRTCは、Web上でリアルタイムにコミュニケーションを実現するための標準的な技術仕様の一つで、効率的に音声・映像を伝えるだけでなく、さまざまなデータ通信にも利用できるためIoT(Internet of Things)分野での活用にも期待が集まっている。

 今期(15年3月期)の連結業績見通し(4月24日公表)は売上高が前期比9.9%増の430億円、営業利益が同8.8%増の40億円、経常利益が同8.5%増の40億円、純利益が同12.6%増の23億円、配当予想が同1円増配の年間18円50銭(期末一括)としている。

 第2四半期累計(4月〜9月)は、ヘルスケア事業における消費増税後の反動減、前期の事業譲受効果の一巡、プロダクトミックスの悪化、ゲームなど新規事業の収益化遅れなどが影響して大幅減益だった。通期見通しに対する進捗率も低水準だった。

 ただし、電子コミック配信サービス「めちゃコミック」が好調であり、ITサービス事業も順調に推移して、第2四半期(7月〜9月)は四半期ベースで過去最高の売上高を達成している。営業損益も第1四半期(4月〜6月)の2億26百万円の赤字に対して、第2四半期は8億16百万円の黒字と改善基調である。

 通期ベースでは、GRANDIT事業や電子書籍配信サービスなど重点分野の一段の業容拡大が牽引する。ヘルスケア事業の売上挽回やゲーム事業の見直しによるコスト圧縮も寄与して好業績が期待される。

 株主優待制度については7月に導入を発表した。毎年9月30日現在で1単元(100株)以上保有株主を対象として、連結子会社ドゥマンが運営する食品通信販売サイト「オーガニックサイバーストア」で利用可能なポイント(1ポイントを1円として利用)を、保有株数と保有年数に応じて贈呈する。たとえば保有株数1000株以上で保有年数3年以上の場合は6000ポイントを贈呈する。

 株価の動きを見ると、10月〜11月の安値圏800円近辺で下値固めが完了し、水準切り上げの展開となった。さらに年初に動意付いて、1月9日には戻り高値となる975円まで上伸する場面があった。その後も900円近辺で堅調に推移している。

 1月20日の終値925円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS84円13銭で算出)は11倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間18円50銭で算出)は2.0%近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS698円41銭で算出)は1.3倍近辺である。

 日足チャートで見ると25日移動平均線がサポートラインとなった。また週足チャートで見ると26週移動平均線を突破して上伸している。強基調への転換を確認した形であり、14年7月高値1092円を目指す展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)

[12月19日更新]

インフォコムは800円近辺の下値支持線から切り返し

 ITソリューションや電子書籍配信サービスなどを展開するインフォコム[4348](JQS)の株価は、10月中旬と11月中旬の直近安値圏800円近辺から切り返しの動きを強めている。第2四半期累計(4月〜9月)の減益で売りが一巡し、800円近辺が下値支持線となって切り返しの展開だろう。

 企業向けにITソリューションを提供するITサービス(ヘルスケア、エンタープライズ、サービスビジネス)事業、一般消費者向けに各種デジタルコンテンツを提供するネットビジネス事業(子会社アムタス)を展開している。

 業容拡大に向けて戦略的M&A・アライアンスを積極活用し、13年9月に医薬品業界のCRM事業強化に向けてミュートスと合弁会社インフォミュートスを設立、BCP(事業継続計画)分野のビジネス拡大に向けて危機管理関連ソリューションを手掛ける江守商事<9963>と協業した。

 グループ会社の統合・再編では、14年3月にEC事業の運営効率化に向けてアムタスグループ内で食品EC事業を展開する持分法適用関連会社のドゥマンを連結子会社化し、連結子会社イー・ビー・エスのアパレルEC事業をドゥマンへ譲渡して事業統合した。14年7月には連結子会社である米国SYSCOMの株式譲渡(15年2月予定)を発表した。

 中期経営計画では、目標数値として17年3月期売上高550億円、営業利益50億円を掲げている。医療機関・製薬企業向けヘルスケア事業、Web−ERPソフト「GRANDIT」事業、ネットビジネス事業(電子書籍配信サービスやソーシャルゲーム)を重点3事業として、クラウドサービス関連、ソーシャルメディア関連、ビッグデータ領域のデータサイエンス関連、農業IT化関連、海外展開なども強化する方針だ。

 14年9月には米国シリコンバレーに連結子会社としてコーポレートファンド(20億円規模、通称インフォコムファンド)を設立した。ヘルスケア事業関連やネットビジネス事業関連を中心に、成長が期待される新技術や有力ベンチャーなど投資先候補探索・発掘を推進する。

 06年開始のスマートフォン・フィーチャーフォン向け電子コミック配信サービス「めちゃコミック」は13年8月から各携帯キャリア公式サービス1位を独占し、月間サイト来訪ユニークユーザー数は14年7月に500万人を超えた。13年11月にはマルチデバイス対応の電子書籍配信サービス「ekubostore(エクボストア)」も開始した。アムタスの電子書籍配信サービスは前期(14年3月期)売上高が100億円超に成長し、14年7月度には月間売上高が10億円に達している。

 14年10月にはアムタスがシフトワン(東京都千代田区)と共同で次世代電子コミック「モーションコミック」の提供を開始した。また電子書籍配信サービス「ekubostore」においてリーダーアプリ「ekuboReader」の提供開始を発表した。

 なお11月には岩手県下被災3市村(久慈市、野田村、普代村)が東日本大震災関連資料を収集・デジタル化する「北三陸震災アーカイブ構築事業」を受託した。また米Zementis社の、世界で100社以上の導入実績のある業界標準PMMLベース予測分析モデル実行ソリューション「ADAPA」「UPPI」の日本国内における販売代理店契約を締結した。

 今期(15年3月期)の連結業績見通しは、前回予想(4月24日公表)を据え置いて売上高が前期比9.9%増の430億円、営業利益が同8.8%増の40億円、経常利益が同8.5%増の40億円、純利益が同12.6%増の23億円、そして配当予想が同1円増配の年間18円50銭(期末一括)としている。

 第2四半期累計(4月〜9月)は前年同期比5.1%増収、36.7%営業減益、34.6%経常減益、55.1%最終減益だった。第1四半期(4月〜6月)のヘルスケア事業における消費増税後の反動減、前期の事業譲受効果の一巡、プロダクトミックスの悪化、ゲームなど新規事業の収益化遅れの影響をカバーできず、売上高、利益とも計画を下回った。

 ただし第2四半期(7月〜9月)は、電子コミック配信サービス「めちゃコミック」が好調で、ITサービス事業も順調に推移し、四半期ベースで過去最高の売上高を達成している。通期ベースではGRANDIT事業や電子書籍配信サービスなど重点分野の一段の業容拡大が牽引する。ヘルスケア事業の売上挽回やゲーム事業の見直しによるコスト圧縮も寄与して好業績が期待される。

 株主優待制度については7月に導入を発表した。毎年9月30日現在で1単元(100株)以上保有株主を対象として、連結子会社ドゥマンが運営する食品通信販売サイト「オーガニックサイバーストア」で利用可能なポイント(1ポイントを1円として利用)を保有株数と保有年数に応じて贈呈する。たとえば保有株数1000株以上で保有年数3年以上の場合は6000ポイントを贈呈する。

 株価の動きを見ると、10月中旬と11月中旬の直近安値圏800円近辺から切り返しの動きを強めている。第2四半期累計の減益の売りが一巡したようだ。

 12月18日の終値871円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS84円13銭で算出)は10〜11倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間18円50銭で算出)は2.1%近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS698円41銭で算出)は1.2倍近辺である。週足チャートで見ると26週移動平均線が戻りを押さえて調整局面だが、800円近辺が下値支持線となって切り返しの展開だろう。 (情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
 

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