[4548]生化学工業

[02月14日更新]

生化学工業は戻り歩調、18年3月期3Q累計大幅増益で通期も大幅増益予想

 生化学工業<4548>(東1)は関節機能改善剤アルツが主力の医薬品メーカーである。18年3月期第3四半期累計は大幅増益だった。海外の好調が牽引して通期も大幅増益予想である。株価は下値を切り上げて戻り歩調だ。そして地合い悪化の影響も限定的のようだ。
 
■関節機能改善剤アルツなど糖質科学分野が主力の医薬品メーカー
 
 糖質科学分野が主力の医薬品メーカーで、国内医薬品(関節機能改善剤アルツ、白内障手術補助剤オペガン、内視鏡用粘膜下注入材ムコアップ)、海外医薬品(米国向け単回投与関節機能改善剤Gel−One、米国向け3回投与関節機能改善剤VISCO−3、米国向け5回投与関節機能改善剤SUPARTZ−FX、中国向けアルツ)、医薬品原体(ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸)、LAL事業(エンドトキシン測定用試薬関連)を展開している。
 
 中期経営計画(17年3月期〜19年3月期)の経営目標値は、19年3月期売上高320億円、営業利益25億円、経常利益45億円としている。
■新薬開発は糖質科学分野に焦点
 
 研究開発は糖質科学分野(糖鎖や複合糖質を研究する科学分野)に焦点を絞り、開発中の新薬には腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603(コンドリアーゼ)、変形性膝関節症改善剤SI−613(NSAID結合ヒアルロン酸)、ドライアイ治療剤SI−614(修飾ヒアルロン酸)がある。
 
 腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603は、日本で14年1月に製造販売承認申請して審査継続中である。16年8月にはスイスのフェリング社とSI−6603の日本を除く全世界におけるライセンス契約を締結した。フェリング社から契約一時金5百万米ドル、および今後の開発や販売等の進捗に応じて複数年にわたり最大で90百万米ドルのマイルストーン型ロイヤルティを受領する。日本における独占的販売契約は12年12月に科研製薬<4521>と締結している。
 
 なお17年11月、米国で実施したSI−6603第3相臨床試験について、薬理効果が認められた一方で、主要評価項目である投与後13週での下肢痛軽減において統計学的に有意な改善効果が認められなかったと発表した。今後は米国食品医薬品局(FDA)やライセンス先であるフェリング社と協議しながら、最速で再試験を開始すべく準備を進めるとしている。
 
 変形性膝関節症治療剤SI−613は米国を含めたグローバル展開を目指す製品と位置付けている。17年2月日本で第3相臨床試験を開始、17年6月米国で第2相臨床試験を開始した。また17年9月小野薬品工業<4528>と日本における共同開発・販売提携に関する契約を締結した。小野薬品から契約締結一時金として20億円を受領するとともに、今後の開発や販売等の進捗に応じて複数年にわたり最大で総額100億円のマイルストーン型ロイヤルティを受領する。
 
 なお17年9月にSI−613の腱・靱帯付着部症を対象とした後期第2相臨床試験(SI−613−ETP)を開始した。
 
 ドライアイ治療剤SI−614は、米国・欧州で15年1月第2・3相試験が終了し、次相試験について検討中である。
 
■18年3月期3Q累計は研究開発費の一部ズレ込みも寄与して大幅増益
 
 今期(18年3月期)第3四半期累計の連結業績は売上高が前年同期比5.8%増の234億01百万円、営業利益が3.6倍の31億31百万円、経常利益が2.9倍の58億89百万円、純利益が2.9倍の43億50百万円だった。
 
 売上高は国内医薬品が4.7%増の128億81百万円、海外医薬品が13.3%増の55億84百万円と好調だった。国内アルツは医療機関納入本数が微減だが、出荷タイミング要因などで増加した。米国Gel−Oneは、一部大口顧客への価格対応で現地販売価格低下の影響を受けたが、現地販売数量が2割弱増加した。出荷数量増に円安も寄与した。米国SUPARTZ−FXは、現地販売が微減だったが、販売提携先の現地在庫積み増しで増加した。なお医薬品原体は12.0%減の6億92百万円、LAL事業は3.3%増の42億43百万円だった。
 
 利益面では、増収効果に加えて、アルツ新容器投入に伴って生産効率が進展したこと、研究開発費の一部が第4四半期にズレ込んだこと、米国におけるSI−6603オープン試験費用が減少したことも寄与した。売上総利益率は58.3%で4.0ポイント上昇、販管費比率は44.9%で5.4ポイント低下した。営業外では受取ロイヤリティーが増加し、為替差損益が改善した。
 
■18年3月期大幅増益予想、海外が牽引
 
 今期(18年3月期)連結業績予想(5月12日公表)は、売上高が前期(17年3月期)比2.4%増の303億円、営業利益が17.0%増の15億円、経常利益が51.4%増の37億50百万円、純利益が51.0%増の27億円としている。配当予想は前期から記念配当5円を落として年間26円(第2四半期末13円、期末13円)としている。予想配当性向は54.6%となる。
 
 国内医薬品は前期並みだが、米国Gel−Oneの出荷増加、LAL事業の米国子会社ACC社の売上拡大が牽引して大幅増益予想である。想定為替レートは1米ドル=108円で、為替感応度(米ドル1円変動時の年間影響額)は売上高で約1億10百万円、営業利益で約45百万円としている。営業外収益ではロイヤリティーの増加を見込んでいる。
 
 通期会社予想に対する第3四半期累計の進捗率は売上高が77.2%、営業利益が208.7%、経常利益が157.1%、純利益が161.1%である。研究開発費が第4四半期に集中することを考慮しても、通期ベースで好業績が期待される。
 
■株価は戻り歩調、地合い悪化の影響限定的
 
 株価は17年11月安値1535円から徐々に下値を切り上げている。2月5日には1592円まで調整する場面があったが、素早く切り返している。米国SI−6603臨床結果に対する失望売りが一巡して戻り歩調だ。そして地合い悪化の影響も限定的のようだ。
 
 2月13日の終値1738円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS47円65銭で算出)は36〜37倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間26円で算出)は1.5%近辺、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS1248円07銭で算出)は1.4倍近辺である。時価総額は約987億円である。
 
 週足チャートで見ると13週移動平均線が上向きに転じて先高観を強めている。出直りが期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
 
[1月12日更新]

生化学工業は戻り歩調、18年3月期大幅増益予想
 
 生化学工業<4548>(東1)は関節機能改善剤アルツが主力の医薬品メーカーである。海外の好調が牽引して18年3月期大幅増益予想である。株価は米国でのSI−6603臨床結果に対する売りが一巡して戻り歩調だ。なお2月2日に第3四半期決算発表を予定している。
 
■関節機能改善剤アルツなど糖質科学分野が主力の医薬品メーカー
 
 糖質科学分野が主力の医薬品メーカーで、国内医薬品(関節機能改善剤アルツ、白内障手術補助剤オペガン、内視鏡用粘膜下注入材ムコアップ)、海外医薬品(米国向け単回投与関節機能改善剤Gel−One、米国向け3回投与関節機能改善剤VISCO−3、米国向け5回投与関節機能改善剤SUPARTZ−FX、中国向けアルツ)、医薬品原体(ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸)、LAL事業(エンドトキシン測定用試薬関連)を展開している。
 
 中期経営計画(17年3月期〜19年3月期)の経営目標値は、19年3月期売上高320億円、営業利益25億円、経常利益45億円としている。
 
■新薬開発は糖質科学分野に焦点
 
 研究開発は糖質科学分野(糖鎖や複合糖質を研究する科学分野)に焦点を絞り、開発中の新薬には腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603(コンドリアーゼ)、変形性膝関節症改善剤SI−613(NSAID結合ヒアルロン酸)、ドライアイ治療剤SI−614(修飾ヒアルロン酸)がある。
 
 腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603は、日本で14年1月に製造販売承認申請して審査継続中である。16年8月にはスイスのフェリング社とSI−6603の日本を除く全世界におけるライセンス契約を締結した。フェリング社から契約一時金5百万米ドル、および今後の開発や販売等の進捗に応じて複数年にわたり最大で90百万米ドルのマイルストーン型ロイヤルティを受領する。日本における独占的販売契約は12年12月に科研製薬<4521>と締結している。
 
 なお17年11月、米国で実施したSI−6603第3相臨床試験について、薬理効果が認められた一方で、主要評価項目である投与後13週での下肢痛軽減において統計学的に有意な改善効果が認められなかったと発表した。今後は米国食品医薬品局(FDA)やライセンス先であるフェリング社と協議しながら、最速で再試験を開始すべく準備を進めるとしている。
 
 変形性膝関節症治療剤SI−613は米国を含めたグローバル展開を目指す製品と位置付けている。17年2月日本で第3相臨床試験を開始、17年6月米国で第2相臨床試験を開始した。また17年9月小野薬品工業<4528>と日本における共同開発・販売提携に関する契約を締結した。小野薬品から契約締結一時金として20億円を受領するとともに、今後の開発や販売等の進捗に応じて複数年にわたり最大で総額100億円のマイルストーン型ロイヤルティを受領する。
 
 なお17年9月にSI−613の腱・靱帯付着部症を対象とした後期第2相臨床試験(SI−613−ETP)を開始した。
 
 ドライアイ治療剤SI−614は、米国・欧州で15年1月第2・3相試験が終了し、次相試験について検討中である。
 
■18年3月期は海外が牽引して大幅増益予想
 
 今期(18年3月期)連結業績予想(5月12日公表)は、売上高が前期(17年3月期)比2.4%増の303億円、営業利益が17.0%増の15億円、経常利益が51.4%増の37億50百万円、純利益が51.0%増の27億円としている。配当予想は前期から記念配当5円を落として年間26円(第2四半期末13円、期末13円)としている。予想配当性向は54.6%となる。
 
 国内医薬品は前期並みだが、米国向けGel−Oneの出荷増加、LAL事業の米国子会社ACC社の売上拡大が牽引して大幅増益予想である。想定為替レートは1米ドル=108円で、為替感応度(米ドル1円変動時の年間影響額)は売上高で約1億10百万円、営業利益で約45百万円としている。営業外収益ではロイヤリティーの増加を見込んでいる。
 
 第2四半期累計は、売上高が前年同期比2.7%増の154億95百万円、営業利益が2.8倍の22億18百万円、経常利益が3.5倍の47億94百万円、純利益が3.5倍の35億50百万円だった。
 
 国内は0.8%減収だが、海外が11.1%増収と好調だった。為替の円安、研究開発費の減少、受取ロイヤリティーの増加も寄与して大幅増益だった。売上総利益率は57.9%で1.5ポイント上昇、販管費比率は43.6%で7.7ポイント低下した。営業外では受取ロイヤリティーが増加し、為替差損益が改善した。
 
 通期会社予想に対する第2四半期累計の進捗率は売上高が51.1%、営業利益が147.9%、経常利益が127.9%、純利益が131.5%である。各利益は通期会社予想を超過達成しているが、研究開発費が第3四半期(10〜12月)以降に集中するとしている。
 
■株価は売り一巡して戻り歩調
 
 株価は17年11月安値1535円から徐々に下値を切り上げている。米国でのSI−6603臨床結果に対する売りが一巡して戻り歩調だ。そして1月11日には1744円まで上伸した。
 
 1月11日の終値1740円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS47円65銭で算出)は36〜37倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間26円で算出)は1.5%近辺、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS1248円07銭で算出)は1.4倍近辺である。時価総額は約989億円である。
 
 週足チャートで見ると13週移動平均線突破の動きを強めている。出直りが期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[12月15日更新]

生化学工業は売り一巡して下値固め完了、18年3月期大幅増益予想

生化学工業<4548>(東1)は関節機能改善剤アルツが主力の医薬品メーカーである。海外の好調が牽引して18年3月期大幅増益予想である。株価は米国におけるSI−6603臨床結果を受けて年初来高値圏から急反落したが、売り一巡して下値固めが完了したようだ。

■関節機能改善剤アルツなど糖質科学分野が主力の医薬品メーカー

 糖質科学分野が主力の医薬品メーカーで、国内医薬品(関節機能改善剤アルツ、白内障手術補助剤オペガン、内視鏡用粘膜下注入材ムコアップ)、海外医薬品(米国向け単回投与関節機能改善剤Gel−One、米国向け3回投与関節機能改善剤VISCO−3、米国向け5回投与関節機能改善剤SUPARTZ−FX、中国向けアルツ)、医薬品原体(ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸)、LAL事業(エンドトキシン測定用試薬関連)を展開している。

 中期経営計画(17年3月期〜19年3月期)の経営目標値は、19年3月期売上高320億円、営業利益25億円、経常利益45億円としている。

■新薬開発は糖質科学分野に焦点

 研究開発は糖質科学分野(糖鎖や複合糖質を研究する科学分野)に焦点を絞り、開発中の新薬には腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603(コンドリアーゼ)、変形性膝関節症改善剤SI−613(NSAID結合ヒアルロン酸)、ドライアイ治療剤SI−614(修飾ヒアルロン酸)がある。

 腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603は、日本で14年1月に製造販売承認申請して審査継続中である。16年8月にはスイスのフェリング社とSI−6603の日本を除く全世界におけるライセンス契約を締結した。フェリング社から契約一時金5百万米ドル、および今後の開発や販売等の進捗に応じて複数年にわたり最大で90百万米ドルのマイルストーン型ロイヤルティを受領する。日本における独占的販売契約は12年12月に科研製薬<4521>と締結している。

 なお17年11月、米国で実施したSI−6603第3相臨床試験について、薬理効果が認められた一方で、主要評価項目である投与後13週での下肢痛軽減において統計学的に有意な改善効果が認められなかったと発表した。今後は米国食品医薬品局(FDA)やライセンス先であるフェリング社と協議しながら、最速で再試験を開始すべく準備を進めるとしている。

 変形性膝関節症治療剤SI−613は米国を含めたグローバル展開を目指す製品と位置付けている。17年2月日本で第3相臨床試験を開始、17年6月米国で第2相臨床試験を開始した。また17年9月小野薬品工業<4528>と日本における共同開発・販売提携に関する契約を締結した。小野薬品から契約締結一時金として20億円を受領するとともに、今後の開発や販売等の進捗に応じて複数年にわたり最大で総額100億円のマイルストーン型ロイヤルティを受領する。

 なお17年9月にSI−613の腱・靱帯付着部症を対象とした後期第2相臨床試験(SI−613−ETP)を開始した。

 ドライアイ治療剤SI−614は、米国・欧州で15年1月第2・3相試験が終了し、次相試験について検討中である。

■18年3月期は海外が牽引して大幅増益予想

 今期(18年3月期)連結業績予想(5月12日公表)は、売上高が前期(17年3月期)比2.4%増の303億円、営業利益が17.0%増の15億円、経常利益が51.4%増の37億50百万円、純利益が51.0%増の27億円としている。配当予想は前期から記念配当5円を落として年間26円(第2四半期末13円、期末13円)としている。予想配当性向は54.6%となる。

 国内医薬品は前期並みだが、米国向けGel−Oneの出荷増加、LAL事業の米国子会社ACC社の売上拡大が牽引して大幅増益予想である。想定為替レートは1米ドル=108円で、為替感応度(米ドル1円変動時の年間影響額)は売上高で約1億10百万円、営業利益で約45百万円としている。営業外収益ではロイヤリティーの増加を見込んでいる。

 第2四半期累計は、売上高が前年同期比2.7%増の154億95百万円、営業利益が2.8倍の22億18百万円、経常利益が3.5倍の47億94百万円、純利益が3.5倍の35億50百万円だった。

 国内は0.8%減収だが、海外が11.1%増収と好調だった。為替の円安、研究開発費の減少、受取ロイヤリティーの増加も寄与して大幅増益だった。売上総利益率は57.9%で1.5ポイント上昇、販管費比率は43.6%で7.7ポイント低下した。営業外では受取ロイヤリティーが増加し、為替差損益が改善した。

 通期会社予想に対する第2四半期累計の進捗率は売上高が51.1%、営業利益が147.9%、経常利益が127.9%、純利益が131.5%である。各利益は通期会社予想を超過達成しているが、研究開発費が第3四半期(10〜12月)以降に集中するとしている。

■株価は売り一巡して下値固め完了

 株価は、米国におけるSI−6603臨床結果を受けて年初来高値圏2000円台から急反落したが、11月8日安値1535円から徐々に水準を切り上げている。売り一巡して下値固めが完了したようだ。

 12月14日の終値1696円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS47円65銭で算出)は35〜36倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間26円で算出)は1.5%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1248円07銭で算出)は1.4倍近辺である。時価総額は約964億円である。

 週足チャートで見ると、大陰線を引いて一気に52週移動平均線を割り込んだが、1600円近辺で下値固め完了感を強めている。
(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[11月14日更新]

生化学工業はSI−6603臨床結果に対する売り一巡感、18年3月期2Q累計大幅増益で通期も大幅増益予想  
 生化学工業<4548>(東1)は関節機能改善剤アルツが主力の医薬品メーカーである。海外の好調が牽引して18年3月期第2四半期累計は大幅増益だった。株価は米国におけるSI−6603臨床結果を受けて年初来高値圏から急反落したが、売り一巡感を強めている。
 
■関節機能改善剤アルツなど糖質科学分野が主力の医薬品メーカー
 
 糖質科学分野が主力の医薬品メーカーで、国内医薬品(関節機能改善剤アルツ、白内障手術補助剤オペガン、内視鏡用粘膜下注入材ムコアップ)、海外医薬品(米国向け単回投与関節機能改善剤Gel−One、米国向け3回投与関節機能改善剤VISCO−3、米国向け5回投与関節機能改善剤SUPARTZ−FX、中国向けアルツ)、医薬品原体(ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸)、LAL事業(エンドトキシン測定用試薬関連)を展開している。
 
 中期経営計画(17年3月期〜19年3月期)の経営目標値は、19年3月期売上高320億円、営業利益25億円、経常利益45億円としている。
 
■新薬開発は糖質科学分野に焦点
 
 研究開発は糖質科学分野(糖鎖や複合糖質を研究する科学分野)に焦点を絞り、開発中の新薬には腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603(コンドリアーゼ)、変形性膝関節症改善剤SI−613(NSAID結合ヒアルロン酸)、ドライアイ治療剤SI−614(修飾ヒアルロン酸)がある。
 
 腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603は、日本で14年1月に製造販売承認申請して審査継続中である。16年8月にはスイスのフェリング社とSI−6603の日本を除く全世界におけるライセンス契約を締結した。フェリング社から契約一時金5百万米ドル、および今後の開発や販売等の進捗に応じて複数年にわたり最大で90百万米ドルのマイルストーン型ロイヤルティを受領する。日本における独占的販売契約は12年12月に科研製薬 <4521> と締結している。
 
 なお11月7日、米国で実施したSI−6603第3相臨床試験について、薬理効果が認められた一方で、主要評価項目である投与後13週での下肢痛軽減において統計学的に有意な改善効果が認められなかったと発表した。今後は米国における第3相臨床試験の早期の最実施に向けて、米国食品医薬品局(FDA)やライセンス先であるフェリング社と協議しながら、検討・準備を進めるとしている。
 
 変形性膝関節症治療剤SI−613は米国を含めたグローバル展開を目指す製品と位置付けている。17年2月日本で第3相臨床試験を開始、17年6月米国で第2相臨床試験を開始した。また17年9月小野薬品工業 <4528> と日本における共同開発・販売提携に関する契約を締結した。小野薬品から契約締結一時金として20億円を受領するとともに、今後の開発や販売等の進捗に応じて複数年にわたり最大で総額100億円のマイルストーン型ロイヤルティを受領する。
 
 なお17年9月にSI−613の腱・靱帯付着部症を対象とした後期第2相臨床試験(SI−613−ETP)を開始した。
 
 ドライアイ治療剤SI−614は、米国・欧州で15年1月第2・3相試験が終了し、次相試験について検討中である。
 
■18年3月期2Q累計は海外の好調などで大幅増益
 
 11月7日発表した今期(18年3月期)第2四半期累計(4〜9月)の連結業績は、売上高が前年同期比2.7%増の154億95百万円、営業利益が2.8倍の22億18百万円、経常利益が3.5倍の47億94百万円、純利益が3.5倍の35億50百万円だった。
 
 国内医薬品は0.8%減収だったが、海外医薬品が11.1%増収と好調に推移した。為替の円安、研究開発費の減少、受取ロイヤリティーの増加も寄与して大幅増益だった。売上総利益は5.4%増加し、売上総利益率は57.9%で1.5ポイント上昇した。販管費は12.6%減少し、販管費比率は43.6%で7.7ポイント低下した。営業外では受取ロイヤリティーが増加し、為替差損益が改善した。
 
■18年3月期通期は海外が牽引して大幅増益予想
 
 今期(18年3月期)連結業績予想(5月12日公表)は、売上高が前期(17年3月期)比2.4%増の303億円、営業利益が17.0%増の15億円、経常利益が51.4%増の37億50百万円、純利益が51.0%増の27億円としている。配当予想は前期から記念配当5円を落として年間26円(第2四半期末13円、期末13円)としている。予想配当性向は54.6%となる。
 
 国内医薬品は前期並みだが、米国向けGel−Oneの出荷増加、LAL事業の米国子会社ACC社の売上拡大が牽引して大幅増益予想である。想定為替レートは1米ドル=108円で、為替感応度(米ドル1円変動時の年間影響額)は売上高で約1億10百万円、営業利益で約45百万円としている。営業外収益ではロイヤリティーの増加を見込んでいる。
 
 通期会社予想に対する第2四半期累計の進捗率は売上高が51.1%、営業利益が147.9%、経常利益が127.9%、純利益が131.5%である。各利益は通期会社予想を超過達成しているが、研究開発費が第3四半期(10〜12月)以降に集中するとしている。
 
■株価は売り一巡感
 
 株価は10月24日に年初来高値2109円まで上伸したが、米国におけるSI−6603臨床結果を受けて急反落した。ただし11月8日の年初来安値1535円から切り返して売り一巡感を強めている。
 
 11月13日の終値1661円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS47円65銭で算出)は34〜35倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間26円で算出)は1.6%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1248円07銭で算出)は1.3倍近辺である。時価総額は約944億円である。
 
 週足チャートで見ると大陰線を引いて一気に52週移動平均線まで割り込んだ。ただし16年の安値圏まで下押すことなく、売り一巡感を強めている。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
 [10月03日更新]

生化学工業は年初来高値更新してフシ突破、18年3月期大幅増益予想  
 生化学工業<4548>(東1)は関節機能改善剤アルツが主力の医薬品メーカーである。18年3月期は海外の好調が牽引して大幅増益予想である。9月28日にはSI−613の腱・靱帯付着部症を対象とした後期第2相臨床試験の開始を発表している。株価は年初来高値を更新して上値フシを突破した形だ。好業績を評価して上値を試す展開が期待される。なお11月7日に第2四半期決算発表を予定している。
 
■関節機能改善剤アルツなど糖質科学分野が主力の医薬品メーカー
 
 糖質科学分野が主力の医薬品メーカーで、国内医薬品(関節機能改善剤アルツ、白内障手術補助剤オペガン、内視鏡用粘膜下注入材ムコアップ)、海外医薬品(米国向け単回投与関節機能改善剤Gel−One、米国向け3回投与関節機能改善剤VISCO−3、米国向け5回投与関節機能改善剤SUPARTZ−FX、中国向けアルツ)、医薬品原体(ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸)、LAL事業(エンドトキシン測定用試薬関連)を展開している。
 
 中期経営計画(17年3月期〜19年3月期)の経営目標値は、19年3月期売上高320億円、営業利益25億円、経常利益45億円としている。
 
■新薬開発は糖質科学分野に焦点
 
 研究開発は糖質科学分野(糖鎖や複合糖質を研究する科学分野)に焦点を絞り、開発中の新薬には腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603(コンドリアーゼ)、変形性膝関節症改善剤SI−613(NSAID結合ヒアルロン酸)、ドライアイ治療剤SI−614(修飾ヒアルロン酸)がある。
 
 腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603は日本で14年1月に製造販売承認申請して審査継続中である。米国では第3相臨床試験段階として、二重盲検試験および安全性評価を主目的としたオープン試験が17年3月終了した。
 
 16年8月にはスイスのフェリング社とSI−6603の日本を除く全世界におけるライセンス契約を締結した。フェリング社から契約一時金5百万米ドル、および今後の開発や販売等の進捗に応じて複数年にわたり最大で90百万米ドルのマイルストーン型ロイヤルティを受領する。日本における独占的販売契約は12年12月に科研製薬<4521>と締結している。
 
 変形性膝関節症治療剤SI−613は米国を含めたグローバル展開を目指す製品と位置付けている。17年2月日本で第3相臨床試験を開始、17年6月米国で第2相臨床試験を開始した。また17年9月小野薬品工業<4528>と日本における共同開発・販売提携に関する契約を締結した。小野薬品から契約締結一時金として20億円を受領するとともに、今後の開発や販売等の進捗に応じて複数年にわたり最大で総額100億円のマイルストーン型ロイヤルティを受領する。
 
 なお9月28日にはSI−613の腱・靱帯付着部症を対象とした後期第2相臨床試験(SI−613−ETP)の開始を発表している。
 
 ドライアイ治療剤SI−614は、米国・欧州で15年1月第2・3相試験が終了し、次相試験について検討中である。
 
■18年3月期通期は海外が牽引して大幅増益予想
 
 今期(18年3月期)連結業績予想(5月12日公表)は、売上高が前期(17年3月期)比2.4%増の303億円、営業利益が17.0%増の15億円、経常利益が51.4%増の37億50百万円、純利益が51.0%増の27億円としている。配当予想は前期から記念配当5円を落として年間26円(第2四半期末13円、期末13円)としている。予想配当性向は54.6%となる。
 
 国内医薬品は前期並みだが、米国向けGel−Oneの出荷増加、LAL事業の米国子会社ACC社の売上拡大が牽引して大幅増益予想である。想定為替レートは1米ドル=108円で、為替感応度(米ドル1円変動時の年間影響額)は売上高で約1億10百万円、営業利益で約45百万円としている。営業外収益ではロイヤリティーの増加を見込んでいる。
 
 第1四半期(4〜6月)は売上高が前年同期比9.3%減収、営業利益が2.3倍増益、経常利益が3.1倍増益、純利益が3.2倍増益だった。国内アルツの前年同期における出荷集中の反動、一部の海外販売提携先における在庫調整の影響で減収だったが、研究開発費の一部が第2四半期(7〜9月)以降にずれ込んで大幅増益だった。通期予想に対する第1四半期の進捗率は売上高24.8%、営業利益58.3%、経常利益33.5%、純利益34.2%である。通期でも好業績が期待される。
 
■株価は年初来高値更新して上値フシ突破
 
 株価は9月29日に年初来高値となる2039円まで上伸した。2000円近辺のフシを突破した形だ。そして15年2月高値2396円に接近している。
 
 9月29日の終値2034円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS47円65銭で算出)は42〜43倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間26円で算出)は1.3%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1248円07銭で算出)は1.6倍近辺である。時価総額は約1156億円である。
 
 週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインの形だ。好業績を評価して上値を試す展開が期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[09月06日更新]

生化学工業は年初来高値更新、18年3月期大幅増益予想

 生化学工業<4548>(東1)は関節機能改善剤アルツが主力の医薬品メーカーである。18年3月期は海外の好調が牽引して大幅増益予想である。株価は年初来高値を更新した。好業績を評価して上値を試す展開が期待される。
 
■関節機能改善剤アルツなど糖質科学分野が主力の医薬品メーカー
 
 糖質科学分野が主力の医薬品メーカーで、国内医薬品(関節機能改善剤アルツ、白内障手術補助剤オペガン、内視鏡用粘膜下注入材ムコアップ)、海外医薬品(米国向け単回投与関節機能改善剤Gel−One、米国向け3回投与関節機能改善剤VISCO−3、米国向け5回投与関節機能改善剤SUPARTZ−FX、中国向けアルツ)、医薬品原体(ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸)、LAL事業(エンドトキシン測定用試薬関連)を展開している。
 
 中期経営計画(17年3月期〜19年3月期)の経営目標値は、19年3月期売上高320億円、営業利益25億円、経常利益45億円としている。
 
■新薬開発は糖質科学分野に焦点
 
 研究開発は糖質科学分野(糖鎖や複合糖質を研究する科学分野)に焦点を絞り、開発中の新薬には腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603(コンドリアーゼ)、変形性膝関節症改善剤SI−613(NSAID結合ヒアルロン酸)、ドライアイ治療剤SI−614(修飾ヒアルロン酸)がある。
 
 腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603は日本で14年1月に製造販売承認申請して審査継続中である。米国では第3相臨床試験段階として、二重盲検試験および安全性評価を主目的としたオープン試験が17年3月終了した。
 
 16年8月にはスイスのフェリング社とSI−6603の日本を除く全世界におけるライセンス契約を締結した。フェリング社から契約一時金5百万米ドル、および今後の開発や販売等の進捗に応じて複数年にわたり最大で90百万米ドルのマイルストーン型ロイヤルティを受領する。日本における独占的販売契約は12年12月に科研製薬<4521>と締結している。
 
 変形性膝関節症治療剤SI−613は米国を含めたグローバル展開を目指す製品と位置付けている。17年2月日本で第3相臨床試験を開始、17年6月米国で第2相臨床試験を開始した。また17年5月小野薬品工業<4528>と日本における共同開発・販売提携に関する基本合意書を締結し、9月1日に契約締結を発表した。小野薬品から契約締結一時金として20億円を受領するとともに、今後の開発や販売等の進捗に応じて複数年にわたり最大で総額100億円のマイルストーン型ロイヤルティを受領する。
 
 ドライアイ治療剤SI−614は、米国・欧州で15年1月第2・3相試験が終了し、次相試験について検討中である。
 
■18年3月期通期は海外が牽引して大幅増益予想
 
 今期(18年3月期)連結業績予想(5月12日公表)は、売上高が前期(17年3月期)比2.4%増の303億円、営業利益が17.0%増の15億円、経常利益が51.4%増の37億50百万円、純利益が51.0%増の27億円としている。配当予想は前期から記念配当5円を落として年間26円(第2四半期末13円、期末13円)としている。予想配当性向は54.6%となる。
 
 国内医薬品は前期並みだが、米国向けGel−Oneの出荷増加、LAL事業の米国子会社ACC社の売上拡大が牽引して大幅増益予想である。想定為替レートは1米ドル=108円で、為替感応度(米ドル1円変動時の年間影響額)は売上高で約1億10百万円、営業利益で約45百万円としている。営業外収益ではロイヤリティーの増加を見込んでいる。
 
 第1四半期(4〜6月)は売上高が前年同期比9.3%減収、営業利益が2.3倍増益、経常利益が3.1倍増益、純利益が3.2倍増益だった。国内アルツの前年同期における出荷集中の反動、一部の海外販売提携先における在庫調整の影響で減収だったが、研究開発費の一部が第2四半期(7〜9月)以降にずれ込んで大幅増益だった。通期予想に対する第1四半期の進捗率は売上高24.8%、営業利益58.3%、経常利益33.5%、純利益34.2%である。通期でも好業績が期待される。
 
■株価は年初来高値更新
 
 株価は水準を切り上げて、9月1日に年初来高値となる1999円まで上伸する場面があった。
 
 9月5日の終値1902円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS47円65銭で算出)は40倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間26円で算出)は1.4%近辺、そして前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1248円07銭で算出)は1.5倍近辺である。なお時価総額は約1081億円である。
 
 週足チャートで見ると26週移動平均線がサポートラインの形だ。好業績を評価して上値を試す展開が期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[08月03日更新]

生化学工業は5月の年初来高値に接近、18年3月期第1四半期大幅増益で通期も大幅増益予想

 生化学工業 <4548> は関節機能改善剤アルツが主力の医薬品メーカーである。18年3月期第1四半期は大幅増益だった。通期も海外の好調が牽引して大幅増益予想である。株価は急伸して5月の年初来高値に接近している。好業績を評価して上値を試す展開が期待される。

■関節機能改善剤アルツなど糖質科学分野が主力の医薬品メーカー

 糖質科学分野が主力の医薬品メーカーで、国内医薬品(関節機能改善剤アルツ、白内障手術補助剤オペガン、内視鏡用粘膜下注入材ムコアップ)、海外医薬品(米国向け単回投与関節機能改善剤Gel−One、米国向け3回投与関節機能改善剤VISCO−3、米国向け5回投与関節機能改善剤SUPARTZ−FX、中国向けアルツ)、医薬品原体(ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸)、LAL事業(エンドトキシン測定用試薬関連)を展開している。

 17年3月期の売上構成比は、医薬品事業が82%(国内医薬品55%、海外医薬品23%、医薬品原体4%)で、LAL事業が18%だった。収益は販売数量、薬価改定、為替、研究開発費、受取ロイヤリティーなどが影響する。高齢者人口増加を背景に関節機能改善剤の需要拡大が期待される。

■新薬開発は糖質科学分野に焦点

 研究開発は糖質科学分野(糖鎖や複合糖質を研究する科学分野)に焦点を絞り、国際競争力を確立する「グローバル・カテゴリー・ファーマ」としての発展を目指している。

 開発中の新薬としては、腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603(コンドリアーゼ)、変形性膝関節症改善剤SI−613(NSAID結合ヒアルロン酸)、ドライアイ治療剤SI−614(修飾ヒアルロン酸)がある。

 腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603は日本で14年1月に製造販売承認申請して審査継続中である。品質管理に関する審査対応に時間を要している。米国では第3相臨床試験段階として、二重盲検試験および安全性評価を主目的としたオープン試験が17年3月終了した。

 16年8月にはスイスのフェリング社とSI−6603の海外におけるライセンス契約を締結した。フェリング社はSI−6603の日本を除く全世界を対象とした独占開発・販売権を取得し、当社はフェリング社から契約一時金5百万米ドル、および今後の開発や販売等の進捗に応じて複数年にわたり最大で90百万米ドルのマイルストーン型ロイヤリティーを受領する。日本における独占的販売契約については12年12月に科研製薬 <4521> と締結している。

 変形性膝関節症治療剤SI−613は米国を含めたグローバル展開を目指す製品と位置付けている。17年2月日本で第3相臨床試験を開始、17年5月小野薬品工業 <4528> と日本における共同開発・販売提携に関する基本合意書を締結した。また17年6月米国で第2相臨床試験を開始した。

 ドライアイ治療剤SI−614は、米国・欧州で15年1月第2・3相試験が終了し、次相試験について検討中である。

■重点地域の米国におけるプレゼンスを強化

 重点地域と位置付けている米国では、高齢化に伴って関節機能剤の市場拡大が予想されるため、単回投与製品Gel−One、3回投与製品VISCO−3、5回投与製品SUPARTZ−FXによってプレゼンス強化を図っている。

 16年11月には米ジンマー・バイオメット社と、3回投与の関節機能改善剤VISCO−3の米国における独占販売契約を締結した。米ジンマー・バイオメット社は12年から単回投与の関節機能改善剤Gel−Oneを米国で販売している。

■18年3月期第1四半期は大幅増益

 7月31日発表した今期(18年3月期)第1四半期(4月〜6月)連結業績は、売上高が前年同期比9.3%減の75億08百万円だが、営業利益が2.3倍の8億74百万円、経常利益が3.1倍の12億56百万円、純利益が3.2倍の9億23百万円だった。

 売上面では、国内アルツの前年同期における出荷集中の反動、一部の海外販売提携先における在庫調整の影響で減収だった。為替の円安影響は約40百万円の増収要因だった。利益面では研究開発費の一部が第2四半期(7月〜9月)以降にずれ込んだことで大幅増益だった。

 売上総利益は7.9%減少したが、売上総利益率は55.7%で0.8ポイント上昇した。販管費は20.5%減少し、販管費比率は44.1%で6.2ポイント低下した。研究開発費が15億58百万円で32.0%減少した。営業外収益では投資有価証券売却益1億59百万円を計上した。

 セグメント別売上高は、医薬品事業が10.5%減の60億62百万円(国内医薬品が11.6%減の41億17百万円、海外医薬品が5.9%減の17億25百万円、医薬品原体が20.6%減の2億19百万円)で、LAL事業が4.0%減の14億45百万円だった。海外売上高は2.6%減の29億11百万円だが、海外売上比率は38.8%で2.7ポイント上昇した。

 国内アルツの医療機関納入本数は、前年同期に新容器投入(16年4月プラスチックシリンジのルアーフィットタイプ)に伴う販売増があった反動で減少した。白内障手術補助剤オペガン類は、16年7月発売したシェルガンの販促活動で市場浸透が進み、医療機関納入本数および市場シェアが拡大した。

 米国向けGel−Oneは現地販売数量が約2割増加したが、前年同期に製品ラベル変更に伴って出荷が集中した反動で微増収にとどまった。米国向けSUPARTZ−FXは現地販売が微減だったが、販売提携先への出荷タイミング要因で増収となった。

■18年3月期通期は海外が牽引して大幅増益予想

 今期(18年3月期)連結業績予想(5月12日公表)は、売上高が前期(17年3月期)比2.4%増の303億円、営業利益が17.0%増の15億円、経常利益が51.4%増の37億50百万円、純利益が51.0%増の27億円としている。配当予想は前期から記念配当5円を落として年間26円(第2四半期末13円、期末13円)としている。予想配当性向は54.6%となる。

 国内医薬品は前期並みだが、米国向けGel−Oneの出荷増加、LAL事業の米国子会社ACC社の売上拡大が牽引して大幅増益予想である。想定為替レートは1米ドル=108円で、為替感応度(米ドル1円変動時の年間影響額)は売上高で約1億10百万円、営業利益で約45百万円としている。

 また売上総利益率は57.9%で2.7ポイント上昇、販管費比率は53.0%で2.1ポイント上昇、研究開発費は83億50百万円で6.6%増加の想定としている。営業外収益ではロイヤリティーの増加を見込んでいる。

 セグメント別売上高は、医薬品事業が1.6%増の245億50百万円(国内医薬品が0.5%増の163億50百万円、海外医薬品が6.3%増の72億円、医薬品原体が10.1%減の10億円)で、LAL事業が5.8%増の57億50百万円としている。海外売上高は7.9%増の119億円としている。

 通期予想に対する第1四半期の進捗率は売上高24.8%、営業利益58.3%、経常利益33.5%、純利益34.2%である。研究開発費の一部が第2四半期以降にずれ込んだため利益進捗率が高水準の形だが、通期でも好業績が期待される。

■新中期経営計画で19年3月期経常利益45億円目標

 16年5月策定の新中期経営計画(17年3月期〜19年3月期)では、重点戦略として、腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603の確実な進展、変形性膝関節症市場におけるリーディングカンパニーとしての進化、開発パイプラインの充実、最適な生産・品質管理体制の追求を掲げている。

 腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603については、日本での上市と拡販および潜在市場規模の大きい米国での事業化を目指す。変形性膝関節症市場におけるリーディングカンパニーとしての進化では、成長ドライバーであるGel−Oneの米国売上拡大と新規市場展開、製品改良による国内アルツの販売数量維持、次世代品となる関節機能改善剤SI−613の開発を推進する。

 開発パイプラインの充実では、糖質科学分野において他社を凌駕する基盤技術の保持、探査研究の加速、持続的な開発テーマの創製を推進する。最適な生産・品質管理体制の追求では、製品の安定供給、さらなる生産効率化の推進によって原価低減を実現する。

 経営目標値には19年3月期売上高320億円、営業利益25億円、経常利益45億円を掲げている。想定為替レートは1米ドル=110円で、海外事業の拡大(海外売上高比率45%)によって国内薬価改定による減収をカバーし、研究開発費は高水準(対売上高比率25%〜30%)で推移する。また各種受取ロイヤリティーを営業外収益として織り込んでいる。

■株価は5月の年初来高値に接近、好業績評価して上値試す

 株価は第1四半期業績を好感する形で急伸し、8月2日には1965円まで上伸した。そして5月の年初来高値1978円に接近している。

 8月2日の終値1935円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS47円65銭で算出)は40〜41倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間26円で算出)は1.3%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1248円07銭で算出)は1.6倍近辺である。なお時価総額は約1099億円である。

 週足チャートで見ると26週移動平均線近辺から切り返してサポートラインを確認した形だ。好業績を評価して上値を試す展開が期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[07月11日更新]

生化学工業は海外好調で18年3月期大幅増益予想

 生化学工業<4548>(東1)は関節機能改善剤アルツが主力の医薬品メーカーである。18年3月期は海外の好調が牽引して大幅増益予想である。株価は自律調整一巡して5月の年初来高値を試す展開が期待される。なお7月31日に第1四半期決算発表を予定している。

■関節機能改善剤アルツなど糖質科学分野が主力の医薬品メーカー

 糖質科学分野が主力の医薬品メーカーで、国内医薬品(関節機能改善剤アルツ、白内障手術補助剤オペガン、内視鏡用粘膜下注入材ムコアップ)、海外医薬品(米国向け単回投与関節機能改善剤Gel−One、米国向け3回投与関節機能改善剤VISCO−3、米国向け5回投与関節機能改善剤SUPARTZ−FX、中国向けアルツ)、医薬品原体(ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸)、LAL事業(エンドトキシン測定用試薬関連)を展開している。

 中期経営計画(17年3月期〜19年3月期)では、重点戦略に腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603の確実な進展などを掲げ、経営目標値は19年3月期売上高320億円、営業利益25億円、経常利益45億円としている。

 開発中の新薬としては、腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603(コンドリアーゼ)、変形性膝関節症改善剤SI−613(NSAID結合ヒアルロン酸)、ドライアイ治療剤SI−614(修飾ヒアルロン酸)がある。

 腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603は、日本で14年1月に製造販売承認申請して審査継続中である。変形性膝関節症治療剤SI−613は米国を含めたグローバル展開を目指す製品と位置付け、17年2月日本で第3相臨床試験を開始、17年6月米国における第2相臨床試験を開始した。

■18年3月期は海外が牽引して大幅増益予想

 今期(18年3月期)の連結業績予想(5月12日公表)は、売上高が前期(17年3月期)比2.4%増の303億円、営業利益が同17.0%増の15億円、経常利益が同51.4%増の37億50百万円、純利益が同51.0%増の27億円としている。

 国内医薬品は前期並みだが、米国向けGel−Oneの出荷増加、LAL事業の米国子会社ACC社の売上拡大が牽引して大幅増益予想である。想定為替レートは1米ドル=108円である。営業外収益ではロイヤリティーの増加を見込んでいる。

■株価は自律調整一巡して上値試す

 株価の動きを見ると、戻り高値圏1800円台でモミ合う展開だが、下値を着実に切り上げている。

 7月10日の終値1829円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS47円65銭で算出)は38〜39倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間26円で算出)は1.4%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1248円07銭で算出)は1.5倍近辺である。時価総額は約1039億円である。

 週足チャートで見ると26週移動平均線がサポートラインの形だ。自律が調整一巡し、5月の年初来高値1978円を試す展開が期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[06月21日更新]

生化学工業は自律調整一巡して上値試す、18年3月期大幅増益予想

 生化学工業<4548>(東1)は関節機能改善剤アルツが主力の医薬品メーカーである。6月16日には変形性膝関節症治療剤SI−613の米国における第2相臨床試験開始を発表している。18年3月期は海外の好調が牽引して大幅増益予想である。株価は5月の年初来高値から一旦反落したが、自律調整一巡して上値を試す展開が期待される。

■関節機能改善剤アルツなど糖質科学分野が主力の医薬品メーカー

 糖質科学分野が主力の医薬品メーカーで、国内医薬品(関節機能改善剤アルツ、白内障手術補助剤オペガン、内視鏡用粘膜下注入材ムコアップ)、海外医薬品(米国向け単回投与関節機能改善剤Gel−One、米国向け3回投与関節機能改善剤VISCO−3、米国向け5回投与関節機能改善剤SUPARTZ−FX、中国向けアルツ)、医薬品原体(ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸)、LAL事業(エンドトキシン測定用試薬関連)を展開している。

 17年3月期の売上構成比は、医薬品事業が82%(国内医薬品55%、海外医薬品23%、医薬品原体4%)で、LAL事業が18%である。収益は販売数量、薬価改定、為替、研究開発費、受取ロイヤリティーなどが影響する。高齢者人口増加を背景に関節機能改善剤の需要拡大が期待される。
■新薬開発は糖質科学分野に焦点

 研究開発は糖質科学分野(糖鎖や複合糖質を研究する科学分野)に焦点を絞り、国際競争力を確立する「グローバル・カテゴリー・ファーマ」としての発展を目指している。

 開発中の新薬としては、腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603(コンドリアーゼ)、変形性膝関節症改善剤SI−613(NSAID結合ヒアルロン酸)、ドライアイ治療剤SI−614(修飾ヒアルロン酸)がある。

 腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603は日本で14年1月に製造販売承認申請して審査継続中である。品質管理に関する審査対応に時間を要している。米国では第3相臨床試験段階として、二重盲検試験および安全性評価を主目的としたオープン試験が17年3月終了した。

 16年8月にはスイスのフェリング社とSI−6603の海外におけるライセンス契約を締結した。フェリング社はSI−6603の日本を除く全世界を対象とした独占開発・販売権を取得し、当社はフェリング社から契約一時金5百万米ドル、および今後の開発や販売等の進捗に応じて複数年にわたり最大で90百万米ドルのマイルストーン型ロイヤリティーを受領する。日本における独占的販売契約については12年12月に科研製薬<4521>と締結している。

 変形性膝関節症治療剤SI−613は、米国を含めたグローバル展開を目指す製品と位置付け、17年2月に日本で第3相臨床試験を開始した。そして17年5月には小野薬品工業<4528>とSI−613の日本における共同開発および販売提携に関する基本合意書締結を発表した。正式契約締結に向けて協議を進める。また6月16日には米国における第2相臨床試験を開始したと発表している。

 ドライアイ治療剤SI−614は、米国・欧州で15年1月第2・3相試験が終了し、次相試験について検討中である。

 なお16年2月にはジェネリック医薬品である眼科手術補助剤「シェルガン0.5眼粘弾剤」の製造販売承認を取得している。眼科手術補助剤オペガンと同様に参天製薬<4536>が販売する。

■重点地域の米国におけるプレゼンスを強化

 変形性膝関節症を適応症とする医療機器「VISCO−3」は、15年12月米国食品医薬局(FDA)の承認を取得した。ヒアルロン酸主成分とする関節機能改善剤で、1治療あたり3回投与の3本キット製品である。

 米国では高齢化に伴って関節機能剤の市場拡大が予想されるため、単回投与製品Gel−One、5回投与製品SUPARTZ−FX(15年10月SUPARTZからブランド名変更)に加えて、3回投与製品VISCO−3を新たに市場投入し、重点地域の米国に置いてプレゼンス強化を図っている。

 16年11月には米ジンマー・バイオメット社と、3回投与の関節機能改善剤VISCO−3の米国における独占販売契約を締結した。米ジンマー・バイオメット社は12年から単回投与の関節機能改善剤Gel−Oneを米国で販売している。

■17年3月期は薬価改定や円高影響で減収減益

 前期(17年3月期)連結業績は売上高が前々期(16年3月期)比4.4%減の295億89百万円、営業利益が同40.2%減の12億82百万円、経常利益が同29.2%減の24億77百万円、純利益が同30.7%減の17億87百万円だった。為替影響は12億40百万円の減収要因だった。

 アルツや米国向けGel−Oneの数量が増加したが、薬価改定や円高の影響で減収となり、アルツ新容器投入に伴う一過性要因も影響して減益だった。売上総利益は同9.7%減少し、売上総利益率は55.2%で同3.2ポイント低下した。販管費は同5.6%減少し、販管費比率は50.9%で同0.6ポイント低下した。研究開発費が78億34百万円で同9.6%減少した。

 営業外では受取ロイヤリティーが増加(前々期3億61百万円、前期6億78百万円)したが、投資有価証券売却益が減少(前々期4億46百万円、前期1億05百万円)した。ROEは2.5%で同1.2ポイント低下、自己資本比率は88.3%で同1.3ポイント上昇した。また配当は同5円増配の年間31円(第2四半期末13円、期末18円=普通配当13円+創立70周年記念配当5円)とした。配当性向は98.3%である。

 セグメント別売上高は、医薬品事業が同5.4%減の241億52百万円(国内医薬品が同3.9%減の162億68百万円、海外医薬品が同7.2%減の67億71百万円、医薬品原体が同13.7%減の11億11百万円)、LAL事業が同0.1%減の54億37百万円だった。なお海外売上高は同4.8%減の110億29百万円で、海外売上比率は同0.1ポイント低下の37.3%となった。

 国内医薬品では、アルツは新容器投入(16年4月プラスチックシリンジのルアーフィットタイプ)で数量増加したが、薬価引き下げ(マイナス7.2%)の影響で減収だった。白内障手術補助剤オペガン類は、16年7月発売したシェルガンの好調で薬価引き下げの影響をカバーした。

 海外医薬品では、米国向けGel−Oneは現地販売数量が3割弱増加したが、円高や現地販売価格下落の影響で微減収だった。米国向けSUPARTZ−FXは、現地販売が微減にとどまったが、円高影響で減収だった。

 四半期別の業績推移を見ると、売上高は第1四半期82億75百万円、第2四半期68億10百万円、第3四半期70億43百万円、第4四半期74億61百万円、営業利益は3億79百万円、4億04百万円、98百万円、4億01百万円だった。

■18年3月期は海外が牽引して大幅増益予想

 今期(18年3月期)の連結業績予想(5月12日公表)は、売上高が前期(17年3月期)比2.4%増の303億円、営業利益が同17.0%増の15億円、経常利益が同51.4%増の37億50百万円、純利益が同51.0%増の27億円としている。配当予想は前期から記念配当5円を落として年間26円(第2四半期末13円、期末13円)としている。予想配当性向は54.6%となる。

 国内医薬品は前期並みだが、米国向けGel−Oneの出荷増加、LAL事業の米国子会社ACC社の売上拡大が牽引して大幅増益予想である。想定為替レートは1米ドル=108円で、為替感応度(米ドル1円変動時の年間影響額)は売上高で約1億10百万円、営業利益で約45百万円としている。また売上総利益率は57.9%で同2.7ポイント上昇、販管費比率は53.0%で同2.1ポイント上昇、研究開発費は83億50百万円で同6.6%増加の想定としている。営業外収益ではロイヤリティーの増加を見込んでいる。

 セグメント別売上高は、医薬品事業が同1.6%増の245億50百万円(国内医薬品が同0.5%増の163億50百万円、海外医薬品が同6.3%増の72億円、医薬品原体が同10.1%減の10億円)、LAL事業が同5.8%増の57億50百万円としている。海外売上高は同7.9%増の119億円としている。

■新中期経営計画で19年3月期経常利益45億円目標

 16年5月策定の新中期経営計画(17年3月期〜19年3月期)では、重点戦略として、腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603の確実な進展、変形性膝関節症市場におけるリーディングカンパニーとしての進化、開発パイプラインの充実、最適な生産・品質管理体制の追求を掲げている。

 腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603については、日本での上市と拡販および潜在市場規模の大きい米国での事業化を目指す。変形性膝関節症市場におけるリーディングカンパニーとしての進化では、成長ドライバーであるGel−Oneの米国売上拡大と新規市場展開、製品改良による国内アルツの販売数量維持、次世代品となる関節機能改善剤SI−613の開発を推進する。開発パイプラインの充実では、糖質科学分野において他社を凌駕する基盤技術の保持、探査研究の加速、持続的な開発テーマの創製を推進する。最適な生産・品質管理体制の追求では、製品の安定供給、さらなる生産効率化の推進によって原価低減を実現する。

 経営目標値には19年3月期売上高320億円、営業利益25億円、経常利益45億円を掲げている。想定為替レートは1米ドル=110円で、海外事業の拡大(海外売上高比率45%)によって国内薬価改定による減収をカバーし、研究開発費は高水準(対売上高比率25%〜30%)で推移する。また各種受取ロイヤリティーを営業外収益として織り込んでいる。

■株価は自律調整一巡して上値試す

 株価の動きを見ると、5月の年初来高値1978円から一旦反落したが、4月の直近安値1677円まで下押すことなく切り返しの動きを強めている。

 6月19日の終値1832円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS47円65銭で算出)は38〜39倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間26円で算出)は1.4%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1248円07銭で算出)は1.5倍近辺である。時価総額は約1041億円である。

 週足チャートで見ると26週移動平均線がサポートラインの形だ。自律調整一巡して上値を試す展開が期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[05月18日更新]

生化学工業は18年3月期大幅増益予想、ボックス上放れて年初来高値更新

 生化学工業<4548>(東1)は関節機能改善剤アルツが主力の医薬品メーカーである。17年3月期は円高や国内薬価改定で減益だったが、18年3月期は海外の好調が牽引して大幅増益予想である。株価はボックスレンジから上放れて年初来高値更新の展開だ。

■関節機能改善剤アルツなど糖質科学分野が主力の医薬品メーカー

 糖質科学分野が主力の医薬品メーカーで、国内医薬品(関節機能改善剤アルツ、白内障手術補助剤オペガン、内視鏡用粘膜下注入材ムコアップ)、海外医薬品(米国向け単回投与関節機能改善剤Gel−One、米国向け3回投与関節機能改善剤VISCO−3、米国向け5回投与関節機能改善剤SUPARTZ−FX、中国向けアルツ)、医薬品原体(ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸)、LAL事業(エンドトキシン測定用試薬関連)を展開している。

 17年3月期の売上構成比は、医薬品事業が82%(国内医薬品55%、海外医薬品23%、医薬品原体4%)で、LAL事業が18%である。収益は販売数量、薬価改定、為替、研究開発費、受取ロイヤリティーなどが影響する。高齢者人口増加を背景に関節機能改善剤の需要拡大が期待される。

■新薬開発は糖質科学分野に焦点

 研究開発は糖質科学分野(糖鎖や複合糖質を研究する科学分野)に焦点を絞り、国際競争力を確立する「グローバル・カテゴリー・ファーマ」としての発展を目指している。

 開発中の新薬としては、腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603(コンドリアーゼ)、変形性膝関節症改善剤SI−613(NSAID結合ヒアルロン酸)、ドライアイ治療剤SI−614(修飾ヒアルロン酸)がある。

 腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603は日本で14年1月に製造販売承認申請して審査継続中である。品質管理に関する審査対応に時間を要している。米国では第3相臨床試験段階として、二重盲検試験および安全性評価を主目的としたオープン試験が17年3月終了した。

 なお16年8月には、スイスのフェリング社とSI−6603の海外におけるライセンス契約を締結した。フェリング社はSI−6603の日本を除く全世界を対象とした独占開発・販売権を取得し、当社はフェリング社から契約一時金5百万米ドル、および今後の開発や販売等の進捗に応じて複数年にわたり最大で90百万米ドルのマイルストーン型ロイヤリティーを受領する。日本における独占的販売契約については12年12月に科研製薬<4521>と締結している。

 変形性膝関節症治療剤SI−613は、米国を含めたグローバル展開を目指す製品と位置付け、17年2月に日本で第3相臨床試験を開始した。そして5月12日には小野薬品工業<4528>と、SI−613の日本における共同開発および販売提携に関する基本合意書締結を発表した。正式契約締結に向けて協議を進める。

 ドライアイ治療剤SI−614は、米国・欧州で15年1月第2・3相試験が終了し、次相試験について検討中である。

 なお16年2月にはジェネリック医薬品である眼科手術補助剤「シェルガン0.5眼粘弾剤」の製造販売承認を取得している。眼科手術補助剤オペガンと同様に参天製薬<4536>が販売する。

■重点地域の米国におけるプレゼンスを強化

 変形性膝関節症を適応症とする医療機器「VISCO−3」は、15年12月米国食品医薬局(FDA)の承認を取得した。ヒアルロン酸主成分とする関節機能改善剤で、1治療あたり3回投与の3本キット製品である。

 米国では高齢化に伴って関節機能剤の市場拡大が予想されるため、単回投与製品Gel−One、5回投与製品SUPARTZ−FX(15年10月SUPARTZからブランド名変更)に加えて、3回投与製品VISCO−3を新たに市場投入し、重点地域の米国に置いてプレゼンス強化を図っている。

 16年11月には米ジンマー・バイオメット社と、3回投与の関節機能改善剤VISCO−3の米国における独占販売契約を締結した。米ジンマー・バイオメット社は12年から単回投与の関節機能改善剤Gel−Oneを米国で販売している。

■17年3月期は薬価改定や円高影響で減収減益

 5月12日発表した前期(17年3月期)連結業績は、売上高が前々期(16年3月期)比4.4%減の295億89百万円、営業利益が同40.2%減の12億82百万円、経常利益が同29.2%減の24億77百万円、純利益が同30.7%減の17億87百万円だった。為替影響は12億40百万円の減収要因だった。

 アルツや米国向けGel−Oneの数量が増加したが、薬価改定や円高の影響で減収となり、アルツ新容器投入に伴う一過性要因も影響して減益だった。売上総利益は同9.7%減少し、売上総利益率は55.2%で同3.2ポイント低下した。販管費は同5.6%減少し、販管費比率は50.9%で同0.6ポイント低下した。研究開発費が78億34百万円で同9.6%減少した。

 営業外では受取ロイヤリティーが増加(前々期3億61百万円、前期6億78百万円)したが、投資有価証券売却益が減少(前々期4億46百万円、前期1億05百万円)し、為替差損が増加(前々期25百万円、前期1億16百万円)した。ROEは2.5%で同1.2ポイント低下、自己資本比率は88.3%で同1.3ポイント上昇した。配当は同5円増配の年間31円(第2四半期末13円、期末18円=普通配当13円+創立70周年記念配当5円)とした。配当性向は98.3%である。

 セグメント別売上高は、医薬品事業が同5.4%減の241億52百万円(国内医薬品が同3.9%減の162億68百万円、海外医薬品が同7.2%減の67億71百万円、医薬品原体が同13.7%減の11億11百万円)、LAL事業が同0.1%減の54億37百万円だった。なお海外売上高は同4.8%減の110億29百万円で、海外売上比率は同0.1ポイント低下の37.3%となった。

 国内医薬品では、アルツは新容器投入(16年4月プラスチックシリンジのルアーフィットタイプ)で数量増加したが、薬価引き下げ(マイナス7.2%)の影響で減収だった。白内障手術補助剤オペガン類は、16年7月発売したシェルガンの好調で薬価引き下げの影響をカバーした。

 海外医薬品では、米国向けGel−Oneは現地販売数量が3割弱増加したが、円高や現地販売価格下落の影響で微減収だった。米国向けSUPARTZ−FXは、現地販売が微減にとどまったが、円高影響で減収だった。

 四半期別の業績推移を見ると、売上高は第1四半期82億75百万円、第2四半期68億10百万円、第3四半期70億43百万円、第4四半期74億61百万円、営業利益は3億79百万円、4億04百万円、98百万円、4億01百万円だった。

■18年3月期は海外が牽引して大幅増益予想

 今期(18年3月期)の連結業績予想(5月12日公表)は、売上高が前期(17年3月期)比2.4%増の303億円、営業利益が同17.0%増の15億円、経常利益が同51.4%増の37億50百万円、純利益が同51.0%増の27億円としている。配当予想は前期から記念配当5円を落として年間26円(第2四半期末13円、期末13円)としている。予想配当性向は54.6%となる。

 国内医薬品は前期並みだが、米国向けGel−Oneの出荷増加、LAL事業の米国子会社ACC社の売上拡大が牽引して大幅増益予想である。想定為替レートは1米ドル=108円で、為替感応度(米ドル1円変動時の年間影響額)は売上高で約1億10百万円、営業利益で約45百万円としている。また売上総利益率は57.9%で同2.7ポイント上昇、販管費比率は53.0%で同2.1ポイント上昇、研究開発費は83億50百万円で同6.6%増加の想定としている。営業外収益ではロイヤリティーの増加を見込んでいる。

 セグメント別売上高は、医薬品事業が同1.6%増の245億50百万円(国内医薬品が同0.5%増の163億50百万円、海外医薬品が同6.3%増の72億円、医薬品原体が同10.1%減の10億円)、LAL事業が同5.8%増の57億50百万円としている。海外売上高は同7.9%増の119億円としている。

■新中期経営計画で19年3月期経常利益45億円目標

 16年5月策定の新中期経営計画(17年3月期〜19年3月期)では、重点戦略として、腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603の確実な進展、変形性膝関節症市場におけるリーディングカンパニーとしての進化、開発パイプラインの充実、最適な生産・品質管理体制の追求を掲げている。

 腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603については、日本での上市と拡販および潜在市場規模の大きい米国での事業化を目指す。変形性膝関節症市場におけるリーディングカンパニーとしての進化では、成長ドライバーであるGel−Oneの米国売上拡大と新規市場展開、製品改良による国内アルツの販売数量維持、次世代品となる関節機能改善剤SI−613の開発を推進する。開発パイプラインの充実では、糖質科学分野において他社を凌駕する基盤技術の保持、探査研究の加速、持続的な開発テーマの創製を推進する。最適な生産・品質管理体制の追求では、製品の安定供給、さらなる生産効率化の推進によって原価低減を実現する。

 経営目標値には19年3月期売上高320億円、営業利益25億円、経常利益45億円を掲げている。想定為替レートは1米ドル=110円で、海外事業の拡大(海外売上高比率45%)によって国内薬価改定による減収をカバーし、研究開発費は高水準(対売上高比率25%〜30%)で推移する。また各種受取ロイヤリティーを営業外収益として織り込んでいる。

■株価はボックスレンジ上放れて年初来高値更新の展開

 株価の動きを見ると、18年3月期大幅増益予想を好感し、3月高値1936円を突破して5月17日には1978円まで上伸した。1400円〜1800円近辺のボックスレンジから上放れて年初来高値更新の展開だ。

 5月17日の終値1946円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想連結EPS47円65銭で算出)は41倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間26円で算出)は1.3%近辺、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS1248円07銭で算出)は1.6倍近辺である。時価総額は約1106億円である。

 週足チャートで見ると13週移動平均線と26週移動平均線がいずれも上向きに転じて先高感を務めている。上値を試す展開が期待される。上げ足を速める可能性もありそうだ。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[04月04日更新]

生化学工業はフシ突破してボックスレンジ上放れ、18年3月期収益改善期待

 生化学工業<4548>(東1)は関節機能改善剤アルツが主力の医薬品メーカーである。17年3月期は円高や国内薬価改定で減益予想だが、18年3月期はマイナス要因が一巡して収益改善が期待される。また中期的には高齢者人口増加を背景として、国内外で関節機能改善剤の需要拡大が期待される。株価はボックスレンジから上放れて年初来高値圏である。フシ突破して上げ足を速める可能性がありそうだ。

■関節機能改善剤アルツなど糖質科学分野が主力の医薬品メーカー

 糖質科学分野が主力の医薬品メーカーである。国内医薬品(関節機能改善剤アルツ、白内障手術補助剤オペガン、内視鏡用粘膜下注入材ムコアップ)、海外医薬品(米国向け単回投与関節機能改善剤Gel−One、米国向け3回投与関節機能改善剤VISCO−3、米国向け5回投与関節機能改善剤SUPARTZ−FX、中国向けアルツ)、医薬品原体(ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸)、LAL事業(エンドトキシン測定用試薬関連)を展開している。高齢者人口増加を背景に関節機能改善剤の需要拡大が期待される。

 内視鏡用粘膜下注入材ムコアップについては販売提携先を変更し、16年4月からボストン・サイエンティフィック・ジャパンと日本国内における独占販売契約を締結した。

■新薬開発は糖質科学分野に焦点

 09年3月策定の「生化学工業10年ビジョン」に基づいて、研究開発は糖質科学分野(糖鎖や複合糖質を研究する科学分野)に焦点を絞り、国際競争力を確立する「グローバル・カテゴリー・ファーマ」としての発展を目指している。

 開発中の新薬としては、腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603(コンドリアーゼ)、変形性膝関節症改善剤SI−613(NSAID結合ヒアルロン酸)、ドライアイ治療剤SI−614(修飾ヒアルロン酸)がある。

 腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603は日本で14年1月に製造販売承認申請して審査継続中である。17年3月期中の国内承認取得を目指しているが、品質管理に関する審査対応に時間を要しているため、17年3月期中の承認取得は厳しい状況にあるとしている。米国では第3相臨床試験段階として、二重盲検試験および安全性評価を主目的としたオープン試験を実施中である。

 16年8月にはスイスのフェリング社とSI−6603の海外におけるライセンス契約を締結した。フェリング社はSI−6603の日本を除く全世界を対象とした独占開発・販売権を取得し、当社はフェリング社から契約一時金5百万米ドル、および今後の開発や販売等の進捗に応じて複数年にわたり最大で90百万米ドルのマイルストーン型ロイヤリティーを受領する。日本における独占的販売契約については12年12月に科研製薬<4521>と締結している。

 変形性膝関節症治療剤SI−613は日本で16年1月第2相試験(反復投与)が終了した。そして17年2月、日本における第3相臨床試験開始を発表した。米国を含めたグローバル展開を目指す製品と位置付けている。

 ドライアイ治療剤SI−614は米国・欧州で15年1月第2・3相試験が終了し、次相試験について検討中である。

 16年2月にはジェネリック医薬品である眼科手術補助剤「シェルガン0.5眼粘弾剤」の製造販売承認を取得した。眼科手術補助剤オペガンと同様に参天製薬<4536>が販売する。

■品揃え充実で重点地域の米国におけるプレゼンスを強化

 変形性膝関節症を適応症とする医療機器「VISCO−3」は、15年12月米国食品医薬局(FDA)の承認を取得した。ヒアルロン酸主成分とする関節機能改善剤で、1治療あたり3回投与の3本キット製品である。

 米国では高齢化に伴って関節機能剤の市場拡大が予想されているため、単回投与製品Gel−One、5回投与製品SUPARTZ−FX(15年10月SUPARTZからブランド名変更)に加えて、3回投与製品VISCO−3を新たに市場投入し、重点地域の米国に置いてプレゼンス強化を図っている。

 16年11月には米ジンマー・バイオメット社と、3回投与の関節機能改善剤VISCO−3の米国における独占販売契約を締結したと発表した。米ジンマー・バイオメット社は12年から単回投与の関節機能改善剤Gel−Oneを米国で販売している。

■薬価改定、為替、研究開発費などが影響する収益構造

 収益は販売数量、薬価改定、為替、研究開発費、受取ロイヤリティーなどが影響する。16年3月期は米国向けGel−One数量増や円安などで増収だが、研究開発費が増加して減益だった。四半期別推移を見ると売上高は第1四半期77億62百万円、第2四半期81億92百万円、第3四半期74億83百万円、第4四半期75億25百万円、営業利益は8億83百万円、11億67百万円、6億93百万円、5億99百万円の赤字だった。

 売上総利益率は58.4%で15年3月期比0.5ポイント低下、販管費比率は51.5%で同0.7ポイント上昇した。減価償却費は同22.3%増の31億91百万円、研究開発費は同6.2%増の86億49百万円だった。営業外では受取ロイヤリティーが増加したが、為替差損益が悪化した。また一過性の税率低減要因(米国子会社有償減資に伴う税率減)が終了して税金費用が増加した。

 ROEは3.7%で同1.7ポイント低下、自己資本比率は87.0%で同横ばいだった。配当は15年3月期と同額の年間26円(第2四半期末13円、期末13円)で配当性向は57.3%だった。株主還元は超長期的な視点に立って安定的かつ継続的な配当を目指し、1株当たり年間26円を継続する方針としている。

 セグメント別売上高は、医薬品事業が同3.5%増の255億18百万円(国内医薬品が同0.2%増の169億28百万円、海外医薬品が同15.1%増の73億円、医薬品原体が同8.4%減の12億89百万円)、LAL事業が同11.7%増の54億44百万円だった。海外売上高は同15.8%増の115億81百万円、海外売上比率は同3.5ポイント上昇の37.4%となった。

■17年3月期第3四半期累計は円高、薬価改定、研究開発費増加で減収減益

 前期(17年3月期)第3四半期累計(4〜12月)連結業績は、売上高が前年同期比5.6%減の221億28百万円、営業利益が同67.9%減の8億81百万円、経常利益が同49.7%減の20億16百万円、純利益が同50.9%減の14億81百万円だった。

 米国向けGel−OneやLAL事業の販売数量が増加したが、円高や国内における薬価改定の影響で減収となり、アルツ新容器投入に伴う一過性要因による原価率上昇、米国における腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603オープン試験進展に伴う研究開発費の増加などで減益だった。為替の円高影響は売上高で10億60百万円のマイナス要因だった。

 売上総利益は同12.9%減少し、売上総利益率は54.3%で同4.6ポイント低下した。販管費は同0.7%増加し、販管費比率は50.3%で同3.1ポイント上昇した。研究開発費は57億66百万円で同2.4%増加した。営業外収益では受取ロイヤリティーが増加(前期3億61百万円、今期6億78百万円)したが、投資有価証券売却益が減少(前期4億33百万円、今期1億06百万円)した。

 セグメント別売上高は医薬品事業が同6.7%減の180億20百万円(国内医薬品が同5.5%減の123億05百万円、海外医薬品が同7.7%減の49億28百万円、医薬品原体が同17.2%減の7億86百万円)、LAL事業が同0.5%減の41億08百万円だった。なお海外売上高は同5.5%減の81億18百万円だった。

 国内アルツは市場全体が横ばいで推移する状況だが、新容器投入(16年4月プラスチックシリンジのルアーフィットタイプ)や販売提携先の拡販努力によって医療機関納入本数は増加(同2.6%増)した。白内障手術補助剤オペガン類は、16年7月発売したシェルガンが好調で、医療機関納入本数が増加(同7.9%増)した。米国向けGel−Oneは営業体制拡充効果などで現地販売が増加した。米国向けSUPARTZ−FXは競合環境が厳しく現地販売が微減だった。

 四半期別の業績推移を見ると、売上高は第1四半期82億75百万円、第2四半期68億10百万円、第3四半期70億43百万円、営業利益は3億79百万円、4億04百万円、98百万円だった。

■17年3月期通期も円高や薬価改定で減益予想、18年3月期収益改善期待

 前期(17年3月期)通期の連結業績予想(11月8日に売上高と営業利益を増額、経常利益と純利益を減額修正)は、売上高が前々期(16年3月期)比4.2%減の296億50百万円、営業利益が同41.7%減の12億50百万円、経常利益が同24.3%減の26億50百万円、純利益が同22.4%減の20億円としている。配当予想は前期と同額の年間26円(第2四半期末13円、期末13円)としている。予想配当性向は73.7%となる。

 円高や薬価改定の影響で減収減益予想である。下期の想定為替レートは1米ドル=103円で、売上総利益率は56.2%、販管費比率は51.9%、研究開発費は78億50百万円の想定としている。

 セグメント別売上高の計画は、医薬品事業が同4.0%減の245億円(国内医薬品が同4.0%減の162億50百万円、海外医薬品が同2.7%減の71億円、医薬品原体が同10.8%減の11億50百万円)、LAL事業が同5.4%減の51億50百万円、海外売上高は同5.0%減の110億円としている。

 通期会社予想に対する第3四半期累計の進捗率は売上高が74.6%、営業利益が70.5%、経常利益が76.1%、純利益が74.1%と概ね順調な水準である。円安傾向を考慮すれば増額余地がありそうだ。また来期(18年3月期)はマイナス要因が一巡して収益改善が期待される。

■新中期経営計画で19年3月期経常利益45億円目標

 16年5月策定の新中期経営計画(17年3月期〜19年3月期)では、重点戦略として、腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603の確実な進展、変形性膝関節症市場におけるリーディングカンパニーとしての進化、開発パイプラインの充実、最適な生産・品質管理体制の追求を掲げている。

 腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603については日本での上市と拡販、および潜在市場規模の大きい米国での事業化を目指す。変形性膝関節症市場におけるリーディングカンパニーとしての進化では、成長ドライバーであるジェル・ワンの米国売上拡大と新規市場展開、製品改良による国内アルツの販売数量維持、次世代品となる関節機能改善剤SI−613の開発を推進する。開発パイプラインの充実では、糖質科学分野において他社を凌駕する基盤技術の保持、探査研究の加速、持続的な開発テーマの創製を推進する。最適な生産・品質管理体制の追求では、製品の安定供給、さらなる生産効率化の推進によって原価低減を実現する。

 経営目標値には、19年3月期売上高320億円、営業利益25億円、経常利益45億円を掲げた。想定為替レートは1米ドル=110円で、海外事業の拡大(海外売上高比率45%)によって国内薬価改定による減収をカバーし、研究開発費は高水準(対売上高比率25%〜30%)で推移する。また各種受取ロイヤリティーを営業外収益として織り込んでいる。

■株価はボックスレンジ上放れ、フシ突破して上げ足速める可能性

 株価の動きを見ると、16年1月の1865円を突破し、3月28日には年初来高値となる1936円まで上伸した。1400円〜1800円近辺のボックスレンジから上放れた形だ。

 4月3日の終値1865円を指標面で見ると、前期推定連結PER(会社予想の連結EPS35円30銭で算出)は53倍近辺、前期推定配当利回り(会社予想の年間26円で算出)は1.4%近辺、そして前前々期実績連結PBR(前々期実績の連結BPS1229円05銭で算出)は1.5倍近辺である。時価総額は約1060億円である。

 週足チャートで見ると1800円近辺のフシを突破した。さらに13週移動平均線、26週移動平均線、52週移動平均線とも上向きに転じて先高感を強めている。フシ突破して上げ足を速める可能性がありそうだ。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[03月02日更新]

生化学工業は昨年来高値に接近してレンジ上放れ期待、フシ突破すれば上げ足速める可能性

 生化学工業<4548>(東1)は関節機能改善剤アルツが主力の医薬品メーカーである。17年3月期は円高や国内薬価改定で減益予想だが、18年3月期はマイナス要因が一巡しそうだ。また中期的には高齢者人口増加を背景として、国内外で関節機能改善剤の需要拡大が期待される。株価は17年3月期減益予想を織り込んで、16年1月の昨年来高値に接近している。レンジ上放れの展開が期待され、フシを突破すれば上げ足を速める可能性がありそうだ。

■関節機能改善剤アルツなど糖質科学分野が主力の医薬品メーカー

 糖質科学分野が主力の医薬品メーカーである。国内医薬品(関節機能改善剤アルツ、白内障手術補助剤オペガン、内視鏡用粘膜下注入材ムコアップ)、海外医薬品(米国向け単回投与関節機能改善剤Gel−One、米国向け3回投与関節機能改善剤VISCO−3、米国向け5回投与関節機能改善剤SUPARTZ−FX、中国向けアルツ)、医薬品原体(ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸)、LAL事業(エンドトキシン測定用試薬関連)を展開している。高齢者人口増加を背景に関節機能改善剤の需要拡大が期待される。

 内視鏡用粘膜下注入材ムコアップについては販売提携先を変更し、16年4月からボストン・サイエンティフィック・ジャパンと日本国内における独占販売契約を締結した。

■新薬開発は糖質科学分野に焦点

 09年3月策定の「生化学工業10年ビジョン」に基づいて、研究開発は糖質科学分野(糖鎖や複合糖質を研究する科学分野)に焦点を絞り、国際競争力を確立する「グローバル・カテゴリー・ファーマ」としての発展を目指している。

 開発中の新薬としては、腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603(コンドリアーゼ)、変形性膝関節症改善剤SI−613(NSAID結合ヒアルロン酸)、ドライアイ治療剤SI−614(修飾ヒアルロン酸)がある。

 腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603は日本で14年1月に製造販売承認申請して審査継続中である。17年3月期中の国内承認取得を目指しているが、品質管理に関する審査対応に時間を要しているため、17年3月期中の承認取得は厳しい状況にあるとしている。米国では第3相臨床試験段階として、二重盲検試験および安全性評価を主目的としたオープン試験を実施中である。

 16年8月にはスイスのフェリング社とSI−6603の海外におけるライセンス契約を締結した。フェリング社はSI−6603の日本を除く全世界を対象とした独占開発・販売権を取得し、当社はフェリング社から契約一時金5百万米ドル、および今後の開発や販売等の進捗に応じて複数年にわたり最大で90百万米ドルのマイルストーン型ロイヤリティーを受領する。日本における独占的販売契約については12年12月に科研製薬<4521>と締結している。

 変形性膝関節症治療剤SI−613は日本で16年1月第2相試験(反復投与)が終了した。そして17年2月、日本における第3相臨床試験開始を発表した。米国を含めたグローバル展開を目指す製品と位置付けている。

 ドライアイ治療剤SI−614は米国・欧州で15年1月第2・3相試験が終了し、次相試験について検討中である。

 16年2月にはジェネリック医薬品である眼科手術補助剤「シェルガン0.5眼粘弾剤」の製造販売承認を取得した。眼科手術補助剤オペガンと同様に参天製薬<4536>が販売する。

■品揃え充実で重点地域の米国におけるプレゼンスを強化

 変形性膝関節症を適応症とする医療機器「VISCO−3」は、15年12月米国食品医薬局(FDA)の承認を取得した。ヒアルロン酸主成分とする関節機能改善剤で、1治療あたり3回投与の3本キット製品である。

 米国では高齢化に伴って関節機能剤の市場拡大が予想されているため、単回投与製品Gel−One、5回投与製品SUPARTZ−FX(15年10月SUPARTZからブランド名変更)に加えて、3回投与製品VISCO−3を新たに市場投入し、重点地域の米国に置いてプレゼンス強化を図っている。

 16年11月には米ジンマー・バイオメット社と、3回投与の関節機能改善剤VISCO−3の米国における独占販売契約を締結したと発表した。米ジンマー・バイオメット社は12年から単回投与の関節機能改善剤Gel−Oneを米国で販売している。

■薬価改定、為替、研究開発費などが影響する収益構造

 収益は販売数量、薬価改定、為替、研究開発費、受取ロイヤリティーなどが影響する。16年3月期は米国向けGel−One数量増や円安などで増収だが、研究開発費が増加して減益だった。四半期別推移を見ると売上高は第1四半期77億62百万円、第2四半期81億92百万円、第3四半期74億83百万円、第4四半期75億25百万円、営業利益は8億83百万円、11億67百万円、6億93百万円、5億99百万円の赤字だった。

 売上総利益率は58.4%で15年3月期比0.5ポイント低下、販管費比率は51.5%で同0.7ポイント上昇した。減価償却費は同22.3%増の31億91百万円、研究開発費は同6.2%増の86億49百万円だった。営業外では受取ロイヤリティーが増加したが、為替差損益が悪化した。また一過性の税率低減要因(米国子会社有償減資に伴う税率減)が終了して税金費用が増加した。

 ROEは3.7%で同1.7ポイント低下、自己資本比率は87.0%で同横ばいだった。配当は15年3月期と同額の年間26円(第2四半期末13円、期末13円)で配当性向は57.3%だった。株主還元は超長期的な視点に立って安定的かつ継続的な配当を目指し、1株当たり年間26円を継続する方針としている。

 セグメント別売上高は、医薬品事業が同3.5%増の255億18百万円(国内医薬品が同0.2%増の169億28百万円、海外医薬品が同15.1%増の73億円、医薬品原体が同8.4%減の12億89百万円)、LAL事業が同11.7%増の54億44百万円だった。海外売上高は同15.8%増の115億81百万円、海外売上比率は同3.5ポイント上昇の37.4%となった。

■17年3月期第3四半期累計は円高、薬価改定、研究開発費増加で減収減益

 今期(17年3月期)第3四半期累計(4〜12月)連結業績は、売上高が前年同期比5.6%減の221億28百万円、営業利益が同67.9%減の8億81百万円、経常利益が同49.7%減の20億16百万円、純利益が同50.9%減の14億81百万円だった。

 米国向けGel−OneやLAL事業の販売数量が増加したが、円高や国内における薬価改定の影響で減収となり、アルツ新容器投入に伴う一過性要因による原価率上昇、米国における腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603オープン試験進展に伴う研究開発費の増加などで減益だった。為替の円高影響は売上高で10億60百万円のマイナス要因だった。

 売上総利益は同12.9%減少し、売上総利益率は54.3%で同4.6ポイント低下した。販管費は同0.7%増加し、販管費比率は50.3%で同3.1ポイント上昇した。研究開発費は57億66百万円で同2.4%増加した。営業外収益では受取ロイヤリティーが増加(前期3億61百万円、今期6億78百万円)したが、投資有価証券売却益が減少(前期4億33百万円、今期1億06百万円)した。

 セグメント別売上高は医薬品事業が同6.7%減の180億20百万円(国内医薬品が同5.5%減の123億05百万円、海外医薬品が同7.7%減の49億28百万円、医薬品原体が同17.2%減の7億86百万円)、LAL事業が同0.5%減の41億08百万円だった。なお海外売上高は同5.5%減の81億18百万円だった。

 国内アルツは市場全体が横ばいで推移する状況だが、新容器投入(16年4月プラスチックシリンジのルアーフィットタイプ)や販売提携先の拡販努力によって医療機関納入本数は増加(同2.6%増)した。白内障手術補助剤オペガン類は、16年7月発売したシェルガンが好調で、医療機関納入本数が増加(同7.9%増)した。米国向けGel−Oneは営業体制拡充効果などで現地販売が増加した。米国向けSUPARTZ−FXは競合環境が厳しく現地販売が微減だった。

 四半期別の業績推移を見ると、売上高は第1四半期82億75百万円、第2四半期68億10百万円、第3四半期70億43百万円、営業利益は3億79百万円、4億04百万円、98百万円だった。

■17年3月期通期も円高や薬価改定で減収減益予想

 今期(17年3月期)通期の連結業績予想(11月8日に売上高と営業利益を増額、経常利益と純利益を減額修正)は、売上高が前期(16年3月期)比4.2%減の296億50百万円、営業利益が同41.7%減の12億50百万円、経常利益が同24.3%減の26億50百万円、そして純利益が同22.4%減の20億円としている。配当予想は前期と同額の年間26円(第2四半期末13円、期末13円)としている。予想配当性向は73.7%となる。

 円高や薬価改定の影響で減収減益予想である。下期の想定為替レートは1米ドル=103円で、売上総利益率は56.2%、販管費比率は51.9%、研究開発費は78億50百万円の想定としている。

 セグメント別売上高の計画は、医薬品事業が同4.0%減の245億円(国内医薬品が同4.0%減の162億50百万円、海外医薬品が同2.7%減の71億円、医薬品原体が同10.8%減の11億50百万円)、LAL事業が同5.4%減の51億50百万円、海外売上高は同5.0%減の110億円としている。

 通期会社予想に対する第3四半期累計の進捗率は売上高が74.6%、営業利益が70.5%、経常利益が76.1%、純利益が74.1%と概ね順調な水準である。円安傾向を考慮すれば増額余地がありそうだ。また来期(18年3月期)はマイナス要因が一巡しそうだ。

■新中期経営計画で19年3月期経常利益45億円目標

 16年5月策定の新中期経営計画(17年3月期〜19年3月期)では、重点戦略として、腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603の確実な進展、変形性膝関節症市場におけるリーディングカンパニーとしての進化、開発パイプラインの充実、最適な生産・品質管理体制の追求を掲げている。

 腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603については日本での上市と拡販、および潜在市場規模の大きい米国での事業化を目指す。変形性膝関節症市場におけるリーディングカンパニーとしての進化では、成長ドライバーであるジェル・ワンの米国売上拡大と新規市場展開、製品改良による国内アルツの販売数量維持、次世代品となる関節機能改善剤SI−613の開発を推進する。開発パイプラインの充実では、糖質科学分野において他社を凌駕する基盤技術の保持、探査研究の加速、持続的な開発テーマの創製を推進する。最適な生産・品質管理体制の追求では、製品の安定供給、さらなる生産効率化の推進によって原価低減を実現する。

 経営目標値には、19年3月期売上高320億円、営業利益25億円、経常利益45億円を掲げた。想定為替レートは1米ドル=110円で、海外事業の拡大(海外売上高比率45%)によって国内薬価改定による減収をカバーし、研究開発費は高水準(対売上高比率25%〜30%)で推移する。また各種受取ロイヤリティーを営業外収益として織り込んでいる。

■株価は昨年来高値に接近、フシ突破すれば上げ足速める可能性

 株価の動きを見ると、1400円〜1800円近辺のレンジでボックス展開の形だが、徐々に水準を切り上げて2月28日には1807円まで上伸した。そして16年1月の昨年来高値1865円に接近している。17年3月期減益予想の織り込みは完了しているようだ。

 3月1日の終値1793円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS35円30銭で算出)は51倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間26円で算出)は1.5%近辺、そして前期実績連結PBR(前期実績連結BPS1229円05銭で算出)は1.5倍近辺である。なお時価総額は約1019億円である。

 週足チャートで見ると13週移動平均線と26週移動平均線が上向きに転じてサポートラインの形となった。レンジ上放れの展開が期待される。1800円台のフシを突破すれば上げ足を速める可能性がありそうだ。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[02月07日更新]

生化学工業は変形性関節症治療剤SI−613の日本における第3相臨床試験開始

 生化学工業<4548>(東1)は関節機能改善剤アルツが主力の医薬品メーカーである。2月3日発表した17年3月期第3四半期累計連結業績は円高、国内薬価改定、研究開発費の増加で大幅減益となり、通期も減益予想だが、中期的には高齢者人口増加を背景として関節機能改善剤の需要拡大が期待される。なお変形性関節症治療剤SI−613の日本における第3相臨床試験開始を発表した。株価はボックス展開だが、17年3月期減益予想の織り込みが完了してレンジ上放れの展開が期待される。

■関節機能改善剤アルツなど糖質科学分野が主力の医薬品メーカー

 糖質科学分野が主力の医薬品メーカーである。国内医薬品(関節機能改善剤アルツ、白内障手術補助剤オペガン、内視鏡用粘膜下注入材ムコアップ)、海外医薬品(米国向け単回投与関節機能改善剤Gel−One、米国向け3回投与関節機能改善剤VISCO−3、米国向け5回投与関節機能改善剤SUPARTZ−FX、中国向けアルツ)、医薬品原体(ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸)、LAL事業(エンドトキシン測定用試薬関連)を展開している。高齢者人口増加を背景に関節機能改善剤の需要拡大が期待される。

 内視鏡用粘膜下注入材ムコアップについては販売提携先を変更し、16年4月からボストン・サイエンティフィック・ジャパンと日本国内における独占販売契約を締結した。

■新薬開発は糖質科学分野に焦点

 09年3月策定の「生化学工業10年ビジョン」に基づいて、研究開発は糖質科学分野(糖鎖や複合糖質を研究する科学分野)に焦点を絞り、国際競争力を確立する「グローバル・カテゴリー・ファーマ」としての発展を目指している。

 開発中の新薬としては、腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603(コンドリアーゼ)、変形性膝関節症改善剤SI−613(NSAID結合ヒアルロン酸)、ドライアイ治療剤SI−614(修飾ヒアルロン酸)がある。

 腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603は日本で14年1月に製造販売承認申請して審査継続中である。17年3月期中の国内承認取得を目指しているが、品質管理に関する審査対応に時間を要しているため、17年3月期中の承認取得は厳しい状況にあるとしている。米国では第3相臨床試験段階として、二重盲検試験および安全性評価を主目的としたオープン試験を実施中である。

 16年8月にはスイスのフェリング社とSI−6603の海外におけるライセンス契約を締結した。フェリング社はSI−6603の日本を除く全世界を対象とした独占開発・販売権を取得し、当社はフェリング社から契約一時金5百万米ドル、および今後の開発や販売等の進捗に応じて複数年にわたり最大で90百万米ドルのマイルストーン型ロイヤリティーを受領する。日本における独占的販売契約については12年12月に科研製薬<4521>と締結している。

 変形性膝関節症治療剤SI−613は日本で16年1月第2相試験(反復投与)が終了した。そして2月3日、日本における第3相臨床試験開始を発表した。米国を含めたグローバル展開を目指す製品と位置付けている。

 ドライアイ治療剤SI−614は米国・欧州で15年1月第2・3相試験が終了し、次相試験について検討中である。

 16年2月にはジェネリック医薬品である眼科手術補助剤「シェルガン0.5眼粘弾剤」の製造販売承認を取得した。眼科手術補助剤オペガンと同様に参天製薬<4536>が販売する。

■品揃え充実で重点地域の米国におけるプレゼンスを強化

 変形性膝関節症を適応症とする医療機器「VISCO−3」は、15年12月米国食品医薬局(FDA)の承認を取得した。ヒアルロン酸主成分とする関節機能改善剤で、1治療あたり3回投与の3本キット製品である。

 米国では高齢化に伴って関節機能剤の市場拡大が予想されているため、単回投与製品Gel−One、5回投与製品SUPARTZ−FX(15年10月SUPARTZからブランド名変更)に加えて、3回投与製品VISCO−3を新たに市場投入し、重点地域の米国に置いてプレゼンス強化を図っている。

 16年11月には米ジンマー・バイオメット社と、3回投与の関節機能改善剤VISCO−3の米国における独占販売契約を締結したと発表した。米ジンマー・バイオメット社は12年から単回投与の関節機能改善剤Gel−Oneを米国で販売している。

■薬価改定、為替、研究開発費などが影響する収益構造

 収益は販売数量、薬価改定、為替、研究開発費、受取ロイヤリティーなどが影響する。16年3月期は米国向けGel−One数量増や円安などで増収だが、研究開発費が増加して減益だった。四半期別推移を見ると売上高は第1四半期77億62百万円、第2四半期81億92百万円、第3四半期74億83百万円、第4四半期75億25百万円、営業利益は8億83百万円、11億67百万円、6億93百万円、5億99百万円の赤字だった。

 売上総利益率は58.4%で15年3月期比0.5ポイント低下、販管費比率は51.5%で同0.7ポイント上昇した。減価償却費は同22.3%増の31億91百万円、研究開発費は同6.2%増の86億49百万円だった。営業外では受取ロイヤリティーが増加したが、為替差損益が悪化した。また一過性の税率低減要因(米国子会社有償減資に伴う税率減)が終了して税金費用が増加した。

 ROEは3.7%で同1.7ポイント低下、自己資本比率は87.0%で同横ばいだった。配当は15年3月期と同額の年間26円(第2四半期末13円、期末13円)で配当性向は57.3%だった。株主還元は超長期的な視点に立って安定的かつ継続的な配当を目指し、1株当たり年間26円を継続する方針としている。

 セグメント別売上高は、医薬品事業が同3.5%増の255億18百万円(国内医薬品が同0.2%増の169億28百万円、海外医薬品が同15.1%増の73億円、医薬品原体が同8.4%減の12億89百万円)、LAL事業が同11.7%増の54億44百万円だった。海外売上高は同15.8%増の115億81百万円、海外売上比率は同3.5ポイント上昇の37.4%となった。

■17年3月期第3四半期累計は円高、薬価改定、研究開発費増加で減収減益

 2月3日発表した今期(17年3月期)第3四半期累計(4〜12月)連結業績は、売上高が前年同期比5.6%減の221億28百万円、営業利益が同67.9%減の8億81百万円、経常利益が同49.7%減の20億16百万円、そして純利益が同50.9%減の14億81百万円だった。

 米国向けGel−OneやLAL事業の販売数量が増加したが、円高や国内における薬価改定の影響で減収となり、アルツ新容器投入に伴う一過性要因による原価率上昇、米国における腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603オープン試験進展に伴う研究開発費の増加などで減益だった。為替の円高影響は売上高で10億60百万円のマイナス要因だった。

 売上総利益は同12.9%減少し、売上総利益率は54.3%で同4.6ポイント低下した。販管費は同0.7%増加し、販管費比率は50.3%で同3.1ポイント上昇した。研究開発費は57億66百万円で同2.4%増加した。営業外収益では受取ロイヤリティーが増加(前期3億61百万円、今期6億78百万円)したが、投資有価証券売却益が減少(前期4億33百万円、今期1億06百万円)した。

 セグメント別売上高は医薬品事業が同6.7%減の180億20百万円(国内医薬品が同5.5%減の123億05百万円、海外医薬品が同7.7%減の49億28百万円、医薬品原体が同17.2%減の7億86百万円)、LAL事業が同0.5%減の41億08百万円だった。なお海外売上高は同5.5%減の81億18百万円だった。

 国内アルツは市場全体が横ばいで推移する状況だが、新容器投入(16年4月プラスチックシリンジのルアーフィットタイプ)や販売提携先の拡販努力によって医療機関納入本数は増加(同2.6%増)した。白内障手術補助剤オペガン類は、16年7月発売したシェルガンが好調で、医療機関納入本数が増加(同7.9%増)した。米国向けGel−Oneは営業体制拡充効果などで現地販売が増加した。米国向けSUPARTZ−FXは競合環境が厳しく現地販売が微減だった。

 四半期別の業績推移を見ると、売上高は第1四半期82億75百万円、第2四半期68億10百万円、第3四半期70億43百万円、営業利益は3億79百万円、4億04百万円、98百万円だった。

■17年3月期通期も円高や薬価改定で減収減益予想

 今期(17年3月期)通期の連結業績予想は前回予想(11月8日に売上高と営業利益を増額、経常利益と純利益を減額修正)を据え置き、売上高が前期(16年3月期)比4.2%減の296億50百万円、営業利益が同41.7%減の12億50百万円、経常利益が同24.3%減の26億50百万円、純利益が同22.4%減の20億円としている。配当予想は据え置いて前期と同額の年間26円(第2四半期末13円、期末13円)としている。予想配当性向は73.7%となる。

 円高や薬価改定の影響で減収減益予想である。下期の想定為替レートは1米ドル=103円で、売上総利益率は56.2%、販管費比率は51.9%、研究開発費は78億50百万円の想定としている。

 セグメント別売上高の計画は、医薬品事業が同4.0%減の245億円(国内医薬品が同4.0%減の162億50百万円、海外医薬品が同2.7%減の71億円、医薬品原体が同10.8%減の11億50百万円)、LAL事業が同5.4%減の51億50百万円、海外売上高は同5.0%減の110億円としている。

 通期会社予想に対する第3四半期累計の進捗率は売上高が74.6%、営業利益が70.5%、経常利益が76.1%、純利益が74.1%と概ね順調な水準である。円安傾向を考慮すれば増額余地がありそうだ。

■新中期経営計画で19年3月期経常利益45億円目標

 16年5月策定の新中期経営計画(17年3月期〜19年3月期)では、重点戦略として、腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603の確実な進展、変形性膝関節症市場におけるリーディングカンパニーとしての進化、開発パイプラインの充実、最適な生産・品質管理体制の追求を掲げている。

 腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603については日本での上市と拡販、および潜在市場規模の大きい米国での事業化を目指す。変形性膝関節症市場におけるリーディングカンパニーとしての進化では、成長ドライバーであるジェル・ワンの米国売上拡大と新規市場展開、製品改良による国内アルツの販売数量維持、次世代品となる関節機能改善剤SI−613の開発を推進する。開発パイプラインの充実では、糖質科学分野において他社を凌駕する基盤技術の保持、探査研究の加速、持続的な開発テーマの創製を推進する。最適な生産・品質管理体制の追求では、製品の安定供給、さらなる生産効率化の推進によって原価低減を実現する。

 経営目標値には、19年3月期売上高320億円、営業利益25億円、経常利益45億円を掲げた。想定為替レートは1米ドル=110円で、海外事業の拡大(海外売上高比率45%)によって国内薬価改定による減収をカバーし、研究開発費は高水準(対売上高比率25%〜30%)で推移する。また各種受取ロイヤリティーを営業外収益として織り込んでいる。

■株価は17年3月期減益予想の織り込み完了してレンジ上放れ期待

 株価の動きを見ると、大勢として1400円〜1800円近辺のレンジでボックス展開が続いている。ただし徐々に下値を切り上げている。

 2月3日の終値1706円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS35円30銭で算出)は48倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間26円で算出)は1.5%近辺、そして前期実績連結PBR(前期実績連結BPS1229円05銭で算出)は1.4倍近辺である。時価総額は約969億円である。

 週足チャートで見ると13週移動平均線と26週移動平均線が上向きに転じてきた。17年3月期減益予想の織り込みが完了してレンジ上放れの展開が期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[01月04日更新]

生化学工業は糖質科学分野に絞って「グローバル・カテゴリー・ファーマ」目指す

 生化学工業 <4548> は関節機能改善剤アルツが主力の医薬品メーカーである。10年ビジョンのもと、糖質科学分野に研究開発の焦点を絞り、国際競争力を確立する「グローバル・カテゴリー・ファーマ」を目指している。17年3月期は円高や薬価改定の影響で減益予想だが、中期的には高齢者人口増加を背景として関節機能改善剤の需要拡大が期待される。株価はボックスレンジ上限に接近している。17年3月期減益予想の織り込みが完了してレンジ上放れの展開が期待される。

■関節機能改善剤アルツなど糖質科学分野が主力の医薬品メーカー

 糖質科学分野が主力の医薬品メーカーである。国内医薬品(関節機能改善剤アルツ、白内障手術補助剤オペガン、内視鏡用粘膜下注入材ムコアップ)、海外医薬品(米国向け単回投与関節機能改善剤Gel−One、米国向け3回投与関節機能改善剤VISCO−3、米国向け5回投与関節機能改善剤SUPARTZ−FX、中国向けアルツ)、医薬品原体(ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸)、LAL事業(エンドトキシン測定用試薬関連)を展開している。高齢者人口増加を背景に関節機能改善剤の需要拡大が期待される。

 内視鏡用粘膜下注入材ムコアップについては販売提携先を変更し、16年4月からボストン・サイエンティフィック・ジャパンと日本国内における独占販売契約を締結した。

■新薬開発は糖質科学分野に焦点

 09年3月策定の「生化学工業10年ビジョン」に基づいて、研究開発は糖質科学分野(糖鎖や複合糖質を研究する科学分野)に焦点を絞り、国際競争力を確立する「グローバル・カテゴリー・ファーマ」としての発展を目指している。

 開発中の新薬としては、腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603(コンドリアーゼ)、変形性膝関節症改善剤SI−613(NSAID結合ヒアルロン酸)、ドライアイ治療剤SI−614(修飾ヒアルロン酸)がある。

 腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603は日本で14年1月に製造販売承認申請して審査継続中である。17年3月期中の国内承認取得を目指しているが、品質管理に関する審査対応に時間を要しているため、17年3月期中の承認取得は厳しい状況にあるとしている。米国ではフェーズ3臨床試験段階として、二重盲検試験および安全性評価を主目的としたオープン試験を実施中である。

 16年8月にはスイスのフェリング社とSI−6603の海外におけるライセンス契約を締結した。フェリング社はSI−6603の日本を除く全世界を対象とした独占開発・販売権を取得し、当社はフェリング社から契約一時金5百万米ドル、および今後の開発や販売等の進捗に応じて複数年にわたり最大で90百万米ドルのマイルストーン型ロイヤリティーを受領する。日本における独占的販売契約については12年12月に科研製薬 <4521> と締結している。

 変形性膝関節症改善剤SI−613は日本で16年1月フェーズ2試験(反復投与)が終了し、現在はデータ解析中である。ドライアイ治療剤SI−614は米国・欧州で15年1月フェーズ2・3試験が終了し、次相試験について検討中である。

 16年2月にはジェネリック医薬品である眼科手術補助剤「シェルガン0.5眼粘弾剤」の製造販売承認を取得した。眼科手術補助剤オペガンと同様に参天製薬 <4536> が販売する。

■品揃え充実で重点地域の米国におけるプレゼンスを強化

 変形性膝関節症を適応症とする医療機器「VISCO−3」は、15年12月米国食品医薬局(FDA)の承認を取得した。ヒアルロン酸主成分とする関節機能改善剤で、1治療あたり3回投与の3本キット製品である。

 米国では高齢化に伴って関節機能剤の市場拡大が予想されているため、単回投与製品Gel−One、5回投与製品SUPARTZ−FX(15年10月SUPARTZからブランド名変更)に加えて、3回投与製品VISCO−3を新たに市場投入し、重点地域の米国に置いてプレゼンス強化を図っている。

 16年11月には米ジンマー・バイオメット社と、3回投与の関節機能改善剤VISCO−3の米国における独占販売契約を締結したと発表した。米ジンマー・バイオメット社は12年から単回投与の関節機能改善剤Gel−Oneを米国で販売している。

■薬価改定、為替、研究開発費などが影響する収益構造

 収益は販売数量、薬価改定、為替、研究開発費、受取ロイヤリティーなどが影響する。16年3月期は米国向けGel−One数量増や円安などで増収だが、研究開発費が増加して減益だった。四半期別推移を見ると売上高は第1四半期77億62百万円、第2四半期81億92百万円、第3四半期74億83百万円、第4四半期75億25百万円、営業利益は8億83百万円、11億67百万円、6億93百万円、5億99百万円の赤字だった。

 売上総利益率は58.4%で15年3月期比0.5ポイント低下、販管費比率は51.5%で同0.7ポイント上昇した。減価償却費は同22.3%増の31億91百万円、研究開発費は同6.2%増の86億49百万円だった。営業外では受取ロイヤリティーが増加したが、為替差損益が悪化した。また一過性の税率低減要因(米国子会社有償減資に伴う税率減)が終了して税金費用が増加した。

 ROEは3.7%で同1.7ポイント低下、自己資本比率は87.0%で同横ばいだった。配当は15年3月期と同額の年間26円(第2四半期末13円、期末13円)で配当性向は57.3%だった。株主還元は超長期的な視点に立って安定的かつ継続的な配当を目指し、1株当たり年間26円を継続する方針としている。

 セグメント別売上高は、医薬品事業が同3.5%増の255億18百万円(国内医薬品が同0.2%増の169億28百万円、海外医薬品が同15.1%増の73億円、医薬品原体が同8.4%減の12億89百万円)、LAL事業が同11.7%増の54億44百万円だった。海外売上高は同15.8%増の115億81百万円、海外売上比率は同3.5ポイント上昇の37.4%となった。

■17年3月期第2四半期累計は円高や薬価改定で減収減益

 今期(17年3月期)第2四半期累計(4〜9月)の連結業績は、売上高が前年同期比5.4%減の150億85百万円、営業利益が同61.8%減の7億83百万円、経常利益が同46.5%減の13億76百万円、純利益が同47.8%減の10億13百万円だった。

 米国向けGel−Oneや国内医薬品の数量が増加したが、円高や薬価改定の影響、前年同期に米国向けSUPARTZ−FXの出荷が集中した反動で減収となり、原価率上昇、米国における腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603オープン試験進展による研究開発費の増加などで減益だった。為替の円高影響は売上高で7億10百万円のマイナス要因だった。

 売上総利益は同9.5%減少し、売上総利益率は56.4%で同2.6ポイント低下した。販管費は同5.1%増加し、販管費比率は51.3%で同5.2ポイント上昇した。研究開発費は41億09百万円で同9.6%増加した。営業外では為替差損益が悪化(前期差益80百万円、今期差損2億07百万円)し、前期計上の投資有価証券売却益2億71百万円が一巡した。

 セグメント別売上高は医薬品事業が同7.0%減の122億81百万円(国内医薬品が同2.2%減の85億18百万円、海外医薬品が同15.7%減の32億27百万円、医薬品原体が同18.9%減の5億36百万円)、LAL事業が同1.8%増の28億03百万円だった。また海外売上高は同10.1%減の54億08百万円だった。

 国内アルツは市場全体が横ばい(同0.4%増)で推移する状況だが、新容器投入(16年4月プラスチックシリンジのルアーフィットタイプ)や販売提携先の拡販努力によって医療機関納入本数は増加(同3.5%増)した。米国向けGel−Oneは営業体制拡充効果などで現地販売が約3割増加した。米国向けSUPARTZ−FXは競合環境が厳しく現地販売が微減だった。

 なお四半期別の業績推移を見ると、売上高は第1四半期82億75百万円、第2四半期68億10百万円、営業利益が3億79百万円、4億04百万円だった。

■17年3月期通期も円高や薬価改定の影響で減収減益予想

 今期(17年3月期)通期の連結業績予想(11月8日に売上高と営業利益を増額、経常利益と純利益を減額修正)は、売上高が前期(16年3月期)比4.2%減の296億50百万円、営業利益が同41.7%減の12億50百万円、経常利益が同24.3%減の26億50百万円、そして純利益が同22.4%減の20億円としている。配当予想は据え置いて前期と同額の年間26円(第2四半期末13円、期末13円)としている。予想配当性向は73.7%となる。

 円高や薬価改定の影響で減収減益予想だが、売上高は円高影響を国内医薬品の堅調推移で補い、研究開発費を中心とした経費見直しで営業利益を増額した。経常利益と純利益については、受取ロイヤリティーの減少や為替差損益の悪化が影響する。為替レートは前回予想1米ドル=110円から1米ドル=103円に修正、売上総利益率は58.0%から56.2%に修正、販管費比率は54.7%から51.9%に修正、研究開発費は84億円から78億50百万円に修正した。

 セグメント別売上高の計画は、医薬品事業が同4.0%減の245億円(国内医薬品が同4.0%減の162億50百万円、海外医薬品が同2.7%減の71億円、医薬品原体が同10.8%減の11億50百万円)、LAL事業が同5.4%減の51億50百万円とした。海外売上高は同5.0%減の110億円とした。

 なお通期予想に対する第2四半期累計の進捗率は、売上高が50.9%、営業利益が62.6%、経常利益が51.9%、純利益が50.7%である。

■新中期経営計画で19年3月期経常利益45億円目標

 16年5月策定の新中期経営計画(17年3月期〜19年3月期)では、重点戦略として、腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603の確実な進展、変形性膝関節症市場におけるリーディングカンパニーとしての進化、開発パイプラインの充実、最適な生産・品質管理体制の追求を掲げている。

 腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603については日本での上市と拡販、および潜在市場規模の大きい米国での事業化を目指す。変形性膝関節症市場におけるリーディングカンパニーとしての進化では、成長ドライバーであるジェル・ワンの米国売上拡大と新規市場展開、製品改良による国内アルツの販売数量維持、次世代品となる関節機能改善剤SI−613の開発を推進する。開発パイプラインの充実では、糖質科学分野において他社を凌駕する基盤技術の保持、探査研究の加速、持続的な開発テーマの創製を推進する。最適な生産・品質管理体制の追求では、製品の安定供給、さらなる生産効率化の推進によって原価低減を実現する。

 経営目標値には、19年3月期売上高320億円、営業利益25億円、経常利益45億円を掲げた。想定為替レートは1米ドル=110円で、海外事業の拡大(海外売上高比率45%)によって国内薬価改定による減収をカバーし、研究開発費は高水準(対売上高比率25%〜30%)で推移する。また各種受取ロイヤリティーを営業外収益として織り込んでいる。

■株価は17年3月期減益予想の織り込み完了してレンジ上放れ期待

 株価の動きを見ると、大勢として1400円〜1800円近辺のレンジでボックス展開だが、12月30日には1733円まで上伸してレンジ上限に接近している。

 12月30日の終値1732円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS35円30銭で算出)は49倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間26円で算出)は1.5%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1229円05銭で算出)は1.4倍近辺である。時価総額は約984億円である。

 週足チャートで見ると26週移動平均線を素早く回復した。また13週移動平均線が上向きに転じた。17年3月期減益予想の織り込みが完了してレンジ上放れの展開が期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[12月14日更新]

生化学工業は17年3月期減益予想の織り込み完了して出直り期待

 生化学工業<4548>(東1)は関節機能改善剤アルツが主力の医薬品メーカーである。薬価改定影響などで17年3月期減益予想だが、期初計画に対して営業利益を増額している。中期的には高齢者人口増加を背景として関節機能改善剤の需要拡大が期待される。株価はモミ合い展開だが、17年3月期減益予想の織り込みが完了し、出直りが期待される。

■関節機能改善剤アルツなど糖質科学分野が主力の医薬品メーカー

 糖質科学分野が主力の医薬品メーカーである。国内医薬品(関節機能改善剤アルツ、白内障手術補助剤オペガン、内視鏡用粘膜下注入材ムコアップ)、海外医薬品(米国向け単回投与関節機能改善剤Gel−One、米国向け3回投与関節機能改善剤VISCO−3、米国向け5回投与関節機能改善剤SUPARTZ−FX、中国向けアルツ)、医薬品原体(ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸)、LAL事業(エンドトキシン測定用試薬関連)を展開している。高齢者人口増加を背景に関節機能改善剤の需要拡大が期待される。

 内視鏡用粘膜下注入材ムコアップについては販売提携先を変更し、16年4月からボストン・サイエンティフィック・ジャパンと日本国内における独占販売契約を締結した。

■新薬開発は糖質科学分野に焦点

 09年3月策定の「生化学工業10年ビジョン」に基づいて、研究開発は糖質科学分野(糖鎖や複合糖質を研究する科学分野)に焦点を絞り、国際競争力を確立する「グローバル・カテゴリー・ファーマ」としての発展を目指している。開発中の新薬としては腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603(コンドリアーゼ)、変形性膝関節症改善剤SI−613(NSAID結合ヒアルロン酸)、ドライアイ治療剤SI−614(修飾ヒアルロン酸)がある。

 腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603は日本で14年1月に製造販売承認申請して審査継続中である。17年3月期中の国内承認取得を目指しているが、品質管理に関する審査対応に時間を要しているため、17年3月期中の承認取得は厳しい状況にあるとしている。米国ではフェーズ3臨床試験段階として、二重盲検試験および安全性評価を主目的としたオープン試験を実施中である。

 なお16年8月スイスのフェリング社とSI−6603の海外におけるライセンス契約を締結した。フェリング社はSI−6603の日本を除く全世界を対象とした独占開発・販売権を取得し、当社はフェリング社から契約一時金5百万米ドル、および今後の開発や販売等の進捗に応じて複数年にわたり最大で90百万米ドルのマイルストーン型ロイヤリティーを受領する。日本における独占的販売契約については12年12月に科研製薬<4521>と締結している。

 変形性膝関節症改善剤SI−613は日本で16年1月フェーズ2試験(反復投与)が終了し、現在はデータ解析中である。ドライアイ治療剤SI−614は米国・欧州で15年1月フェーズ2・3試験が終了し、次相試験について検討中である。

 16年2月にはジェネリック医薬品である眼科手術補助剤「シェルガン0.5眼粘弾剤」の製造販売承認を取得した。眼科手術補助剤オペガンと同様に参天製薬<4536>が販売する。

■品揃え充実で重点地域の米国におけるプレゼンスを強化

 変形性膝関節症を適応症とする医療機器「VISCO−3」は、15年12月米国食品医薬局(FDA)の承認を取得した。ヒアルロン酸主成分とする関節機能改善剤で、1治療あたり3回投与の3本キット製品である。

 米国では高齢化に伴って関節機能剤の市場拡大が予想されているため、単回投与製品Gel−One、5回投与製品SUPARTZ−FX(15年10月SUPARTZからブランド名変更)に加えて、3回投与製品VISCO−3を新たに市場投入し、重点地域の米国に置いてプレゼンス強化を図っている。

 11月8日には米ジンマー・バイオメット社と、3回投与の関節機能改善剤VISCO−3の米国における独占販売契約を締結したと発表した。米ジンマー・バイオメット社は12年から単回投与の関節機能改善剤Gel−Oneを米国で販売している。

■薬価改定、為替、研究開発費などが影響する収益構造

 収益は販売数量、薬価改定、為替、研究開発費、受取ロイヤリティーなどが影響する。16年3月期は米国向けGel−One数量増や円安などで増収だが、研究開発費が増加して減益だった。四半期別推移を見ると売上高は第1四半期77億62百万円、第2四半期81億92百万円、第3四半期74億83百万円、第4四半期75億25百万円、営業利益は8億83百万円、11億67百万円、6億93百万円、5億99百万円の赤字だった。

 売上総利益率は58.4%で15年3月期比0.5ポイント低下、販管費比率は51.5%で同0.7ポイント上昇した。減価償却費は同22.3%増の31億91百万円、研究開発費は同6.2%増の86億49百万円だった。営業外では受取ロイヤリティーが増加したが、為替差損益が悪化した。また一過性の税率低減要因(米国子会社有償減資に伴う税率減)が終了して税金費用が増加した。

 ROEは3.7%で同1.7ポイント低下、自己資本比率は87.0%で同横ばいだった。配当は15年3月期と同額の年間26円(第2四半期末13円、期末13円)で配当性向は57.3%だった。株主還元は超長期的な視点に立って安定的かつ継続的な配当を目指し、1株当たり年間26円を継続する方針としている。

 セグメント別売上高は、医薬品事業が同3.5%増の255億18百万円(国内医薬品が同0.2%増の169億28百万円、海外医薬品が同15.1%増の73億円、医薬品原体が同8.4%減の12億89百万円)、LAL事業が同11.7%増の54億44百万円だった。海外売上高は同15.8%増の115億81百万円、海外売上比率は同3.5ポイント上昇の37.4%となった。

■17年3月期第2四半期累計は円高や薬価改定で減収減益

 今期(17年3月期)第2四半期累計(4〜9月)の連結業績は、売上高が前年同期比5.4%減の150億85百万円、営業利益が同61.8%減の7億83百万円、経常利益が同46.5%減の13億76百万円、純利益が同47.8%減の10億13百万円だった。

 米国向けGel−Oneや国内医薬品の数量が増加したが、円高や薬価改定の影響、前年同期に米国向けSUPARTZ−FXの出荷が集中した反動で減収となり、原価率上昇、米国における腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603オープン試験進展による研究開発費の増加などで減益だった。為替の円高影響は売上高で7億10百万円のマイナス要因だった。

 売上総利益は同9.5%減少し、売上総利益率は56.4%で同2.6ポイント低下した。販管費は同5.1%増加し、販管費比率は51.3%で同5.2ポイント上昇した。研究開発費は41億09百万円で同9.6%増加した。営業外では為替差損益が悪化(前期差益80百万円、今期差損2億07百万円)し、前期計上の投資有価証券売却益2億71百万円が一巡した。

 セグメント別売上高は医薬品事業が同7.0%減の122億81百万円(国内医薬品が同2.2%減の85億18百万円、海外医薬品が同15.7%減の32億27百万円、医薬品原体が同18.9%減の5億36百万円)、LAL事業が同1.8%増の28億03百万円だった。また海外売上高は同10.1%減の54億08百万円だった。

 国内アルツは市場全体が横ばい(同0.4%増)で推移する状況だが、新容器投入(16年4月プラスチックシリンジのルアーフィットタイプ)や販売提携先の拡販努力によって医療機関納入本数は増加(同3.5%増)した。米国向けGel−Oneは営業体制拡充効果などで現地販売が約3割増加した。米国向けSUPARTZ−FXは競合環境が厳しく現地販売が微減だった。

 なお四半期別の業績推移を見ると、売上高は第1四半期82億75百万円、第2四半期68億10百万円、営業利益が3億79百万円、4億04百万円だった。

■17年3月期通期は薬価改定などで減収減益予想

 今期(17年3月期)通期の連結業績予想は11月8日、前回予想(5月12日公表)に対して、売上高を1億円増額、営業利益を2億50百万円増額、経常利益を7億円減額、純利益を5億50百万円減額した。修正後は、売上高が前期(16年3月期)比4.2%減の296億50百万円、営業利益が同41.7%減の12億50百万円、経常利益が同24.3%減の26億50百万円、純利益が同22.4%減の20億円とした。配当予想は据え置いて前期と同額の年間26円(第2四半期末13円、期末13円)としている。予想配当性向は73.7%となる。

 円高や薬価改定の影響で減収減益予想だが、売上高は円高影響を国内医薬品の堅調推移で補い、研究開発費を中心とした経費見直しで営業利益を増額した。経常利益と純利益については、受取ロイヤリティーの減少や為替差損益の悪化が影響する。為替レートは前回予想1米ドル=110円から1米ドル=103円に修正、売上総利益率は58.0%から56.2%に修正、販管費比率は54.7%から51.9%に修正、研究開発費は84億円から78億50百万円に修正した。

 セグメント別売上高の計画は、医薬品事業が同4.0%減の245億円(国内医薬品が同4.0%減の162億50百万円、海外医薬品が同2.7%減の71億円、医薬品原体が同10.8%減の11億50百万円)、LAL事業が同5.4%減の51億50百万円とした。海外売上高は同5.0%減の110億円とした。

 なお通期予想に対する第2四半期累計の進捗率は、売上高が50.9%、営業利益が62.6%、経常利益が51.9%、純利益が50.7%である。

■新中期経営計画で19年3月期経常利益45億円目標

 16年5月策定の新中期経営計画(17年3月期〜19年3月期)では、重点戦略として、腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603の確実な進展、変形性膝関節症市場におけるリーディングカンパニーとしての進化、開発パイプラインの充実、最適な生産・品質管理体制の追求を掲げている。

 腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603については日本での上市と拡販、および潜在市場規模の大きい米国での事業化を目指す。変形性膝関節症市場におけるリーディングカンパニーとしての進化では、成長ドライバーであるジェル・ワンの米国売上拡大と新規市場展開、製品改良による国内アルツの販売数量維持、次世代品となる関節機能改善剤SI−613の開発を推進する。開発パイプラインの充実では、糖質科学分野において他社を凌駕する基盤技術の保持、探査研究の加速、持続的な開発テーマの創製を推進する。最適な生産・品質管理体制の追求では、製品の安定供給、さらなる生産効率化の推進によって原価低減を実現する。

 経営目標値には、19年3月期売上高320億円、営業利益25億円、経常利益45億円を掲げた。想定為替レートは1米ドル=110円で、海外事業の拡大(海外売上高比率45%)によって国内薬価改定による減収をカバーし、研究開発費は高水準(対売上高比率25%〜30%)で推移する。また各種受取ロイヤリティーを営業外収益として織り込んでいる。

■株価は17年3月期減益予想の織り込み完了して出直り期待

 株価の動きを見ると、大勢として1400円〜1800円近辺のレンジでモミ合う展開が続いている。上値は重いが下値固めも完了しているようだ。

 12月13日の終値1655円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS35円30銭で算出)は46〜47倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間26円で算出)は1.6%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1229円05銭で算出)は1.3倍近辺である。時価総額は約940億円である。

 週足チャートで見ると26週移動平均線を割り込んだが、17年3月期減益予想の織り込みが完了し、出直りが期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[11月11日更新]

生化学工業は17年3月期通期予想の経常利益と純利益を減額だが営業利益を増額

 生化学工業<4548>(東1)は関節機能改善剤アルツが主力の医薬品メーカーである。11月8日発表した17年3月期第2四半期累計は薬価改定や円高の影響で減収減益だった。なお通期も減収減益予想で経常利益と純利益を減額したが、売上高と営業利益は増額した。中期的には高齢者人口増加を背景として関節機能改善剤の需要拡大が期待される。株価は悪地合いも影響して9日に急落したが、10日には素早く切り返している。17年3月期純利益減額を織り込んで反発が期待される。

■関節機能改善剤アルツなど糖質科学分野が主力の医薬品メーカー

 糖質科学分野が主力の医薬品メーカーである。国内医薬品(関節機能改善剤アルツ、白内障手術補助剤オペガン、内視鏡用粘膜下注入材ムコアップ)、海外医薬品(米国向け単回投与関節機能改善剤Gel−One、米国向け3回投与関節機能改善剤VISCO−3、米国向け5回投与関節機能改善剤SUPARTZ−FX、中国向けアルツ)、医薬品原体(ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸)、LAL事業(エンドトキシン測定用試薬関連)を展開している。高齢者人口増加を背景に関節機能改善剤の需要拡大が期待される。

 内視鏡用粘膜下注入材ムコアップについては販売提携先を変更し、16年4月からボストン・サイエンティフィック・ジャパンと日本国内における独占販売契約を締結した。

■新薬開発は糖質科学分野に焦点

 09年3月策定の「生化学工業10年ビジョン」に基づいて、研究開発は糖質科学分野(糖鎖や複合糖質を研究する科学分野)に焦点を絞り、国際競争力を確立する「グローバル・カテゴリー・ファーマ」としての発展を目指している。開発中の新薬としては腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603(コンドリアーゼ)、変形性膝関節症改善剤SI−613(NSAID結合ヒアルロン酸)、ドライアイ治療剤SI−614(修飾ヒアルロン酸)がある。

 腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603は日本で14年1月に製造販売承認申請して審査継続中である。17年3月期中の国内承認取得を目指しているが、品質管理に関する審査対応に時間を要しているため、17年3月期中の承認取得は厳しい状況にあるとしている。米国ではフェーズ3臨床試験段階として、二重盲検試験および安全性評価を主目的としたオープン試験を実施中である。

 なお16年8月スイスのフェリング社とSI−6603の海外におけるライセンス契約を締結した。フェリング社はSI−6603の日本を除く全世界を対象とした独占開発・販売権を取得し、当社はフェリング社から契約一時金5百万米ドル、および今後の開発や販売等の進捗に応じて複数年にわたり最大で90百万米ドルのマイルストーン型ロイヤリティーを受領する。日本における独占的販売契約については12年12月に科研製薬<4521>と締結している。

 変形性膝関節症改善剤SI−613は日本で16年1月フェーズ2試験(反復投与)が終了し、現在はデータ解析中である。ドライアイ治療剤SI−614は米国・欧州で15年1月フェーズ2・3試験が終了し、次相試験について検討中である。

 16年2月にはジェネリック医薬品である眼科手術補助剤「シェルガン0.5眼粘弾剤」の製造販売承認を取得した。眼科手術補助剤オペガンと同様に参天製薬<4536>が販売する。

■品揃え充実で重点地域の米国におけるプレゼンスを強化

 変形性膝関節症を適応症とする医療機器「VISCO−3」は、15年12月米国食品医薬局(FDA)の承認を取得した。ヒアルロン酸主成分とする関節機能改善剤で、1治療あたり3回投与の3本キット製品である。

 米国では高齢化に伴って関節機能剤の市場拡大が予想されているため、単回投与製品Gel−One、5回投与製品SUPARTZ−FX(15年10月SUPARTZからブランド名変更)に加えて、3回投与製品VISCO−3を新たに市場投入し、重点地域の米国に置いてプレゼンス強化を図っている。

 11月8日には米ジンマー・バイオメット社と、3回投与の関節機能改善剤VISCO−3の米国における独占販売契約を締結したと発表した。米ジンマー・バイオメット社は12年から単回投与の関節機能改善剤Gel−Oneを米国で販売している。

■薬価改定、為替、研究開発費などが影響する収益構造

 収益は販売数量、薬価改定、為替、研究開発費、受取ロイヤリティーなどが影響する。16年3月期は米国向けGel−One数量増や円安などで増収だが、研究開発費が増加して減益だった。四半期別推移を見ると売上高は第1四半期77億62百万円、第2四半期81億92百万円、第3四半期74億83百万円、第4四半期75億25百万円、営業利益は8億83百万円、11億67百万円、6億93百万円、5億99百万円の赤字だった。

 売上総利益率は58.4%で15年3月期比0.5ポイント低下、販管費比率は51.5%で同0.7ポイント上昇した。減価償却費は同22.3%増の31億91百万円、研究開発費は同6.2%増の86億49百万円だった。営業外では受取ロイヤリティーが増加したが、為替差損益が悪化した。また一過性の税率低減要因(米国子会社有償減資に伴う税率減)が終了して税金費用が増加した。

 ROEは3.7%で同1.7ポイント低下、自己資本比率は87.0%で同横ばいだった。配当は15年3月期と同額の年間26円(第2四半期末13円、期末13円)で配当性向は57.3%だった。株主還元は超長期的な視点に立って安定的かつ継続的な配当を目指し、1株当たり年間26円を継続する方針としている。

 セグメント別売上高は、医薬品事業が同3.5%増の255億18百万円(国内医薬品が同0.2%増の169億28百万円、海外医薬品が同15.1%増の73億円、医薬品原体が同8.4%減の12億89百万円)、LAL事業が同11.7%増の54億44百万円だった。海外売上高は同15.8%増の115億81百万円、海外売上比率は同3.5ポイント上昇の37.4%となった。

■17年3月期第2四半期累計は円高や薬価改定で減収減益

 11月8日発表した今期(17年3月期)第2四半期累計(4〜9月)連結業績は売上高が前年同期比5.4%減の150億85百万円、営業利益が同61.8%減の7億83百万円、経常利益が同46.5%減の13億76百万円、そして純利益が同47.8%減の10億13百万円だった。

 米国向けGel−Oneや国内医薬品の数量が増加したが、円高や薬価改定の影響、前年同期に米国向けSUPARTZ−FXの出荷が集中した反動で減収となり、原価率上昇、米国における腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603オープン試験進展による研究開発費の増加などで減益だった。為替の円高影響は売上高で7億10百万円のマイナス要因だった。

 売上総利益は同9.5%減少し、売上総利益率は56.4%で同2.6ポイント低下した。販管費は同5.1%増加し、販管費比率は51.3%で同5.2ポイント上昇した。研究開発費は41億09百万円で同9.6%増加した。営業外では為替差損益が悪化(前期差益80百万円、今期差損2億07百万円)し、前期計上の投資有価証券売却益2億71百万円が一巡した。

 セグメント別売上高は医薬品事業が同7.0%減の122億81百万円(国内医薬品が同2.2%減の85億18百万円、海外医薬品が同15.7%減の32億27百万円、医薬品原体が同18.9%減の5億36百万円)、LAL事業が同1.8%増の28億03百万円だった。また海外売上高は同10.1%減の54億08百万円だった。

 国内アルツは市場全体が横ばい(同0.4%増)で推移する状況だが、新容器投入(16年4月プラスチックシリンジのルアーフィットタイプ)や販売提携先の拡販努力によって医療機関納入本数は増加(同3.5%増)した。米国向けGel−Oneは営業体制拡充効果などで現地販売が約3割増加した。米国向けSUPARTZ−FXは競合環境が厳しく現地販売が微減だった。

 なお四半期別の業績推移を見ると、売上高は第1四半期82億75百万円、第2四半期68億10百万円、営業利益が3億79百万円、4億04百万円だった。

■17年3月期通期は薬価改定などで減収減益予想

 今期(17年3月期)通期の連結業績予想は11月8日、前回予想(5月12日公表)に対して、売上高を1億円増額、営業利益を2億50百万円増額、経常利益を7億円減額、純利益を5億50百万円減額した。修正後は、売上高が前期(16年3月期)比4.2%減の296億50百万円、営業利益が同41.7%減の12億50百万円、経常利益が同24.3%減の26億50百万円、純利益が同22.4%減の20億円とした。配当予想は据え置いて前期と同額の年間26円(第2四半期末13円、期末13円)としている。予想配当性向は73.7%となる。

 円高や薬価改定の影響で減収減益予想だが、売上高は円高影響を国内医薬品の堅調推移で補い、研究開発費を中心とした経費見直しで営業利益を増額した。経常利益と純利益については、受取ロイヤリティーの減少や為替差損益の悪化が影響する。為替レートは前回予想1米ドル=110円から1米ドル=103円に修正、売上総利益率は58.0%から56.2%に修正、販管費比率は54.7%から51.9%に修正、研究開発費は84億円から78億50百万円に修正した。

 セグメント別売上高の計画は、医薬品事業が同4.0%減の245億円(国内医薬品が同4.0%減の162億50百万円、海外医薬品が同2.7%減の71億円、医薬品原体が同10.8%減の11億50百万円)、LAL事業が同5.4%減の51億50百万円とした。海外売上高は同5.0%減の110億円とした。

 なお通期予想に対する第2四半期累計の進捗率は、売上高が50.9%、営業利益が62.6%、経常利益が51.9%、純利益が50.7%である。

■新中期経営計画で19年3月期経常利益45億円目標

 16年5月策定の新中期経営計画(17年3月期〜19年3月期)では、重点戦略として、腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603の確実な進展、変形性膝関節症市場におけるリーディングカンパニーとしての進化、開発パイプラインの充実、最適な生産・品質管理体制の追求を掲げている。

 腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603については日本での上市と拡販、および潜在市場規模の大きい米国での事業化を目指す。変形性膝関節症市場におけるリーディングカンパニーとしての進化では、成長ドライバーであるジェル・ワンの米国売上拡大と新規市場展開、製品改良による国内アルツの販売数量維持、次世代品となる関節機能改善剤SI−613の開発を推進する。開発パイプラインの充実では、糖質科学分野において他社を凌駕する基盤技術の保持、探査研究の加速、持続的な開発テーマの創製を推進する。最適な生産・品質管理体制の追求では、製品の安定供給、さらなる生産効率化の推進によって原価低減を実現する。

 経営目標値には、19年3月期売上高320億円、営業利益25億円、経常利益45億円を掲げた。想定為替レートは1米ドル=110円で、海外事業の拡大(海外売上高比率45%)によって国内薬価改定による減収をカバーし、研究開発費は高水準(対売上高比率25%〜30%)で推移する。また各種受取ロイヤリティーを営業外収益として織り込んでいる。

■株価はボックスレンジ下限で下ヒゲ、17年3月期純利益減額を織り込んで反発期待

 株価の動きを見ると、悪地合いも影響して9日に1411円まで急落する場面があったが、10日には終値で1534円まで切り返している。17年3月期純利益減額を嫌気した売りが一巡した可能性もありそうだ。

 11月10日の終値1534円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS35円30銭で算出)は43倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間26円で算出)は1.7%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1229円05銭で算出)は1.2倍近辺である。時価総額は約872億円である。

 週足チャートで見ると26週移動平均線を割り込んだが、1400円〜1800円近辺のボックスレンジ下限で下ヒゲをつけた形だ。17年3月期純利益減額を織り込んで反発が期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[10月06日更新]

生化学工業は戻り歩調で年初来高値に接近、17年3月期減益予想だが中期的に需要拡大

 生化学工業<4548>(東1)は関節機能改善剤アルツが主力の医薬品メーカーである。17年3月期は薬価改定や円高の影響で減収減益予想だが、高齢者人口増加を背景として中期的に関節機能改善剤の需要拡大が期待される。株価は戻り歩調で1月の年初来高値に接近している。上値を試す展開だろう。なお11月8日に第2四半期累計業績発表を予定している。

■関節機能改善剤アルツなど糖質科学分野が主力の医薬品メーカー

 糖質科学分野が主力の医薬品メーカーで、国内医薬品(関節機能改善剤アルツ、白内障手術補助剤オペガン、内視鏡用粘膜下注入材ムコアップ)、海外医薬品(米国向け関節機能改善剤スパルツ、米国向け単回投与関節機能改善剤ジェル・ワン、中国向けアルツ)、医薬品原体(ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸)、LAL事業(エンドトキシン測定用試薬関連)を展開している。高齢者人口増加を背景に関節機能改善剤の需要拡大が期待される。

 内視鏡用粘膜下注入材ムコアップについては販売提携先を変更し、16年4月からボストン・サイエンティフィック・ジャパンと日本国内における独占販売契約を締結した。

■新薬開発は糖質科学分野に焦点

 09年3月策定の「生化学工業10年ビジョン」に基づいて、研究開発は糖質科学分野(糖鎖や複合糖質を研究する科学分野)に焦点を絞り、国際競争力を確立する「グローバル・カテゴリー・ファーマ」としての発展を目指している。開発中の新薬としては腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603(コンドリアーゼ)、変形性膝関節症改善剤SI−613(NSAID結合ヒアルロン酸)、ドライアイ治療剤SI−614(修飾ヒアルロン酸)がある。

 腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603は日本で14年1月に製造販売承認申請して審査継続中である。米国ではフェーズ3臨床試験段階として、二重盲検試験および安全性評価を主目的としたオープン試験を実施中である。

 なお16年8月スイスのフェリング社とSI−6603の海外におけるライセンス契約を締結した。フェリング社はSI−6603の日本を除く全世界を対象とした独占開発・販売権を取得し、当社はフェリング社から契約一時金5百万米ドル、および今後の開発や販売等の進捗に応じて複数年にわたり最大で90百万米ドルのマイルストーン型ロイヤリティーを受領する。日本における独占的販売契約については12年12月に科研製薬<4521>と締結している。

 変形性膝関節症改善剤SI−613は日本で16年1月フェーズ2試験(反復投与)が終了し、現在はデータ解析中である。ドライアイ治療剤SI−614は米国・欧州で15年1月フェーズ2・3試験が終了し、次相試験について検討中である。

 16年2月にはジェネリック医薬品である眼科手術補助剤「シェルガン0.5眼粘弾剤」の製造販売承認を取得した。眼科手術補助剤オペガンと同様に参天製薬<4536>が販売する。

■品揃え充実で重点地域の米国におけるプレゼンスを強化

 変形性膝関節症を適応症とする医療機器「VISCO−3」は、15年12月米国食品医薬局(FDA)の承認を取得した。ヒアルロン酸主成分とする関節機能改善剤で、1治療あたり3回投与の3本キット製品である。

 米国では高齢化に伴って関節機能剤の市場拡大が予想されているため、単回投与製品「Gel−One」、5回投与製品「SUPARTZ FX」(15年10月SUPARTZからブランド名変更)に加えて、3回投与製品「VISCO−3」を新たに市場投入し、重点地域の米国に置いてプレゼンス強化を図っている。

■薬価改定、為替、研究開発費などが影響する収益構造

 収益は販売数量、薬価改定、為替、研究開発費、受取ロイヤリティーなどが影響する。16年3月期はジェル・ワン数量増や円安などで増収だが、研究開発費が想定以上に増加して減益だった。四半期別推移を見ると売上高は第1四半期77億62百万円、第2四半期81億92百万円、第3四半期74億83百万円、第4四半期75億25百万円、営業利益は8億83百万円、11億67百万円、6億93百万円、5億99百万円の赤字だった。

 売上総利益率は58.4%で15年3月期比0.5ポイント低下、販管費比率は51.5%で同0.7ポイント上昇した。減価償却費は同22.3%増の31億91百万円、研究開発費は同6.2%増の86億49百万円だった。営業外では受取ロイヤリティーが増加したが、為替差損益が悪化した。また一過性の税率低減要因(米国子会社有償減資に伴う税率減)が終了して税金費用が増加した。

 ROEは3.7%で同1.7ポイント低下、自己資本比率は87.0%で同横ばいだった。配当は15年3月期と同額の年間26円(第2四半期末13円、期末13円)で配当性向は57.3%だった。株主還元は超長期的な視点に立って安定的かつ継続的な配当を目指し、1株当たり年間26円を継続する方針としている。

 セグメント別売上高は、医薬品事業が同3.5%増の255億18百万円(国内医薬品が同0.2%増の169億28百万円、海外医薬品が同15.1%増の73億円、医薬品原体が同8.4%減の12億89百万円)、LAL事業が同11.7%増の54億44百万円だった。海外売上高は同15.8%増の115億81百万円、海外売上比率は同3.5ポイント上昇の37.4%となった。

■17年3月期第1四半期は増収減益

 今期(17年3月期)第1四半期(4〜6月)の連結業績は売上高が前年同期比6.6%増の82億75百万円、営業利益が同57.0%減の3億79百万円、経常利益が同70.2%減の4億10百万円、純利益が同72.2%減の2億87百万円だった。海外医薬品の数量増や国内医薬品の前倒し出荷などで増収だが、円高や薬価改定による原価率上昇、米国SI−6603オープン試験進展による研究開発費の増加などで減益だった。為替の円高影響は売上高で3億円のマイナス要因だった。

 売上総利益は同1.9%増加したが、売上総利益率は54.9%で同2.6ポイント低下した。販管費は同16.5%増加し、販管費比率は50.4%で同4.3ポイント上昇した。研究開発費は22億92百万円で同28.9%増加した。営業外では為替差損益が悪化(前期は差益1億02百万円、今期は差損1億44百万円)し、前期計上の投資有価証券売却益2億72百万円が一巡した。

 セグメント別売上高は、医薬品事業が同7.2%増の67億70百万円(国内医薬品が同6.2%増の46億59百万円、海外医薬品が同14.1%増の18億34百万円、医薬品原体が同14.3%減の2億75百万円)、LAL事業が同4.1%増の15億05百万円だった。海外売上高は同9.2%増の29億89百万円、海外売上比率は36.1%で同0.8ポイント上昇した。

 国内アルツは市場全体が微増(前年同期比1.3%増)で推移する状況だが、新容器投入や販売提携先の拡販努力によって医療機関納入本数が増加(同2.8%増)した。また薬価引き下げの影響を受けたが、前倒し出荷も寄与して増収だった。米国向け単回投与関節機能改善剤ジェル・ワンは営業体制拡充効果などで現地販売が約3割増加した。米国向け関節機能改善剤スパルツFXは競合環境が厳しく現地販売が微減だった。中国向けアルツは政府の価格抑制策の影響で減収だった。

■17年3月期通期は薬価改定などで減収減益予想

 今期(17年3月期)通期の連結業績予想(5月12日公表)は、売上高が前期(16年3月期)比4.6%減の295億50百万円、営業利益が同53.4%減の10億円、経常利益が同4.3%減の33億50百万円、純利益が同1.1%減の25億50百万円としている。

 国内薬価改定やドル安・円高の影響で減収減益予想としている。想定為替レートは1米ドル=110円、為替感応度(1米ドル1円変動時の年間影響額)は売上高で約1億円、営業利益で約40百万円である。配当予想は前期と同額の年間26円(第2四半期末13円、期末13円)で予想配当性向は57.9%となる。

 セグメント別売上高の計画は、医薬品事業が同4.8%減の243億円(国内医薬品が同6.1%減の159億円、海外医薬品が同0.7%増の73億50百万円、医薬品原体が同18.5%減の10億50百万円)、LAL事業が同3.6%減の52億50百万円としている。海外売上高は同1.6%減の114億円としている。ドル安・円高の影響額は約10億60百万円を見込んでいる。

 国内医薬品は薬価引き下げの影響で減収見込みだが、関節機能改善剤アルツの新容器(16年4月プラスチックシリンジのルアーフィットタイプ)投入による営業強化、眼科手術補助材の新製品シェルガンの市場投入(16年7月)、ムコアップの販売提携先変更(16年4月)などの効果で数量ベースは微増を見込んでいる。SI−6603の売上は織り込んでいない。海外医薬品は競争激化で米国スパルツFXの現地販売が減少し、ドル安・円高も影響するが、米国ジェル・ワンの数量増効果で前期並みを見込んでいる。

 コスト面では減価償却費や研究開発費が減少するが、薬価改定、ドル安・円高、米国関連費用の増加などで大幅営業減益見込みだ。売上総利益率は同0.4ポイント低下の58.0%、販管費比率は同3.2ポイント上昇の54.7%、減価償却費は同6.0%減の30億円、研究開発費は同2.9%減の84億円の計画である。経常利益と純利益は、営業外で受取ロイヤリティーが大幅に増加するため、ほぼ前期並みの見込みとしている。なおスイスのフェリング社とのSI−6603海外ライセンス契約による17年3月期業績への影響は織り込み済みとしている。

 通期会社予想に対する第1四半期の進捗率は、売上高が28.0%、営業利益が38.0%、経常利益が12.3%、純利益が11.3%である。経常利益と純利益は低水準の形だが、受取ロイヤリティーが大幅に増加する見込みであることを考慮すればネガティブ要因とはならない。

■新中期経営計画で19年3月期経常利益45億円目標

 16年5月策定の新中期経営計画(17年3月期〜19年3月期)では、重点戦略として、腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603の確実な進展、変形性膝関節症市場におけるリーディングカンパニーとしての進化、開発パイプラインの充実、最適な生産・品質管理体制の追求を掲げている。

 腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603については日本での上市と拡販、および潜在市場規模の大きい米国での事業化を目指す。変形性膝関節症市場におけるリーディングカンパニーとしての進化では、成長ドライバーであるジェル・ワンの米国売上拡大と新規市場展開、製品改良による国内アルツの販売数量維持、次世代品となる関節機能改善剤SI−613の開発を推進する。開発パイプラインの充実では、糖質科学分野において他社を凌駕する基盤技術の保持、探査研究の加速、持続的な開発テーマの創製を推進する。最適な生産・品質管理体制の追求では、製品の安定供給、さらなる生産効率化の推進によって原価低減を実現する。

 経営目標値には、19年3月期売上高320億円、営業利益25億円、経常利益45億円を掲げた。想定為替レートは1米ドル=110円で、海外事業の拡大(海外売上高比率45%)によって国内薬価改定による減収をカバーし、研究開発費は高水準(対売上高比率25%〜30%)で推移する。また各種受取ロイヤリティーを営業外収益として織り込んでいる。

■株価は戻り歩調で1月の年初来高値に接近

 株価の動きを見ると、8月下旬〜9月上旬の直近安値圏1400円台から切り返して戻り歩調となった。そして10月5日には1717円まで上伸し、1月の年初来高値1865円に接近してきた。

 10月5日の終値1697円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS45円00銭で算出)は37〜38倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間26円で算出)は1.5%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1229円05銭で算出)は1.4倍近辺である。時価総額は約964億円である。

 週足チャートで見ると13週移動平均線、26週移動平均線、52週移動平均線を一気に突破して基調転換した形だ。上値を試す展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[9月13日更新]

生化学工業は調整一巡して切り返し、17年3月期減益予想だが中期的に需要拡大期待

 生化学工業<4548>(東1)は関節機能改善剤アルツが主力の医薬品メーカーである。8月29日にはスイスのフェリング社に対するSI−6603の海外ライセンス契約締結を発表している。17年3月期は薬価改定や円高の影響で減収減益予想だが、高齢者人口増加を背景として中期的に関節機能改善剤の需要拡大が期待される。株価は調整一巡して切り返しの動きを強めている。戻り歩調となりそうだ。

■関節機能改善剤アルツなど糖質科学分野が主力の医薬品メーカー

 糖質科学分野が主力の医薬品メーカーで、国内医薬品(関節機能改善剤アルツ、白内障手術補助剤オペガン、内視鏡用粘膜下注入材ムコアップ)、海外医薬品(米国向け関節機能改善剤スパルツ、米国向け単回投与関節機能改善剤ジェル・ワン、中国向けアルツ)、医薬品原体(ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸)、LAL事業(エンドトキシン測定用試薬関連)を展開している。高齢者人口増加を背景に関節機能改善剤の需要拡大が期待される。

 内視鏡用粘膜下注入材ムコアップについては販売提携先を変更し、16年4月からボストン・サイエンティフィック・ジャパンと日本国内における独占販売契約を締結した。

■新薬開発は糖質科学分野に焦点

 09年3月策定の「生化学工業10年ビジョン」に基づいて、研究開発は糖質科学分野(糖鎖や複合糖質を研究する科学分野)に焦点を絞り、国際競争力を確立する「グローバル・カテゴリー・ファーマ」としての発展を目指している。開発中の新薬としては腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603(コンドリアーゼ)、変形性膝関節症改善剤SI−613(NSAID結合ヒアルロン酸)、ドライアイ治療剤SI−614(修飾ヒアルロン酸)がある。

 腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603は日本で14年1月に製造販売承認申請して審査継続中である。米国ではフェーズ3臨床試験段階として、二重盲検試験および安全性評価を主目的としたオープン試験を実施中である。

 なお16年6月スイスのフェリング社とSI−6603の海外におけるライセンスに関する基本合意書を締結し、8月29日に契約締結を発表した。フェリング社はSI−6603の日本を除く全世界を対象とした独占開発・販売権を取得し、当社はフェリング社から契約一時金5百万米ドル、および今後の開発や販売等の進捗に応じて複数年にわたり最大で90百万米ドルのマイルストーン型ロイヤリティーを受領する。日本における独占的販売契約については12年12月に科研製薬<4521>と締結している。

 変形性膝関節症改善剤SI−613は日本で16年1月フェーズ2試験(反復投与)が終了し、現在はデータ解析中である。ドライアイ治療剤SI−614は米国・欧州で15年1月フェーズ2・3試験が終了し、次相試験について検討中である。

 16年2月にはジェネリック医薬品である眼科手術補助剤「シェルガン0.5眼粘弾剤」の製造販売承認を取得した。眼科手術補助剤オペガンと同様に参天製薬<4536>が販売する。

■品揃え充実で重点地域の米国におけるプレゼンスを強化

 変形性膝関節症を適応症とする医療機器「VISCO−3」は、15年12月米国食品医薬局(FDA)の承認を取得した。ヒアルロン酸主成分とする関節機能改善剤で、1治療あたり3回投与の3本キット製品である。

 米国では高齢化に伴って関節機能剤の市場拡大が予想されているため、単回投与製品「Gel−One」、5回投与製品「SUPARTZ FX」(15年10月SUPARTZからブランド名変更)に加えて、3回投与製品「VISCO−3」を新たに市場投入し、重点地域の米国に置いてプレゼンス強化を図っている。

■薬価改定、為替、研究開発費などが影響する収益構造

 収益は販売数量、薬価改定、為替、研究開発費、受取ロイヤリティーなどが影響する。16年3月期はジェル・ワン数量増や円安などで増収だが、研究開発費が想定以上に増加して減益だった。

 売上総利益率は58.4%で15年3月期比0.5ポイント低下、販管費比率は51.5%で同0.7ポイント上昇した。減価償却費は同22.3%増の31億91百万円、研究開発費は同6.2%増の86億49百万円だった。営業外収益では受取ロイヤリティーが増加したが、為替差損益が悪化した。また一過性の税率低減要因(米国子会社有償減資に伴う税率減)が終了して税金費用が増加した。

 ROEは3.7%で同1.7ポイント低下、自己資本比率は87.0%で同横ばいだった。配当は15年3月期と同額の年間26円(第2四半期末13円、期末13円)で配当性向は57.3%だった。株主還元は超長期的な視点に立って安定的かつ継続的な配当を目指し、1株当たり年間26円を継続する方針としている。

 セグメント別売上高は、医薬品事業が同3.5%増の255億18百万円(国内医薬品が同0.2%増の169億28百万円、海外医薬品が同15.1%増の73億円、医薬品原体が同8.4%減の12億89百万円)、LAL事業が同11.7%増の54億44百万円だった。海外売上高は同15.8%増の115億81百万円、海外売上比率は同3.5ポイント上昇の37.4%となった。

 国内は関節機能改善剤アルツが後発品使用促進の影響を受けたが、拡販努力などで微増収だった。海外は米国向け単回投与関節機能改善剤ジェル・ワンが現地販売増加に円安も寄与して増収だった。米国向け関節機能改善剤スパルツFXは3回投与の競合品が伸長する中で、拡販努力によって現地販売が前年同期並みを維持し、円安効果で換算売上が増加した。米国VISCO−3は販売提携先を選定中である。中国向けアルツは政府主導による公定価格制度廃止の影響で現地販売が減少したが、販売提携先が在庫水準を高めたことと円安効果で増収だった。

 16年3月期の四半期別推移を見ると、売上高は第1四半期77億62百万円、第2四半期81億92百万円、第3四半期74億83百万円、第4四半期75億25百万円、営業利益は8億83百万円、11億67百万円、6億93百万円、5億99百万円の赤字だった。

■17年3月期第1四半期は増収減益

 今期(17年3月期)第1四半期(4〜6月)の連結業績は売上高が前年同期比6.6%増の82億75百万円、営業利益が同57.0%減の3億79百万円、経常利益が同70.2%減の4億10百万円、純利益が同72.2%減の2億87百万円だった。海外医薬品の数量増や国内医薬品の前倒し出荷などで増収だが、円高や薬価改定による原価率上昇、米国SI−6603オープン試験進展による研究開発費の増加などで減益だった。為替の円高影響は売上高で3億円のマイナス要因だった。

 売上総利益は同1.9%増加したが、売上総利益率は54.9%で同2.6ポイント低下した。販管費は同16.5%増加し、販管費比率は50.4%で同4.3ポイント上昇した。研究開発費は22億92百万円で同28.9%増加した。営業外では為替差損益が悪化(前期は差益1億02百万円、今期は差損1億44百万円)し、前期計上の投資有価証券売却益2億72百万円が一巡した。

 セグメント別売上高は、医薬品事業が同7.2%増の67億70百万円(国内医薬品が同6.2%増の46億59百万円、海外医薬品が同14.1%増の18億34百万円、医薬品原体が同14.3%減の2億75百万円)、LAL事業が同4.1%増の15億05百万円だった。海外売上高は同9.2%増の29億89百万円、海外売上比率は36.1%で同0.8ポイント上昇した。

 国内アルツは市場全体が微増(前年同期比1.3%増)で推移する状況だが、新容器投入や販売提携先の拡販努力によって医療機関納入本数が増加(同2.8%増)した。また薬価引き下げの影響を受けたが、前倒し出荷も寄与して増収だった。米国向け単回投与関節機能改善剤ジェル・ワンは営業体制拡充効果などで現地販売が約3割増加した。米国向け関節機能改善剤スパルツFXは競合環境が厳しく現地販売が微減だった。中国向けアルツは政府の価格抑制策の影響で減収だった。

■17年3月期通期は薬価改定などで減収減益予想

 今期(17年3月期)通期の連結業績予想(5月12日公表)は、売上高が前期(16年3月期)比4.6%減の295億50百万円、営業利益が同53.4%減の10億円、経常利益が同4.3%減の33億50百万円、純利益が同1.1%減の25億50百万円としている。

 国内薬価改定やドル安・円高の影響で減収減益予想としている。想定為替レートは1米ドル=110円、為替感応度(1米ドル1円変動時の年間影響額)は売上高で約1億円、営業利益で約40百万円である。配当予想は前期と同額の年間26円(第2四半期末13円、期末13円)で予想配当性向は57.9%となる。

 セグメント別売上高の計画は、医薬品事業が同4.8%減の243億円(国内医薬品が同6.1%減の159億円、海外医薬品が同0.7%増の73億50百万円、医薬品原体が同18.5%減の10億50百万円)、LAL事業が同3.6%減の52億50百万円としている。海外売上高は同1.6%減の114億円としている。ドル安・円高の影響額は約10億60百万円を見込んでいる。

 国内医薬品は薬価引き下げの影響で減収見込みだが、関節機能改善剤アルツの新容器(16年4月プラスチックシリンジのルアーフィットタイプ)投入による営業強化、眼科手術補助材の新製品シェルガンの市場投入(16年7月)、ムコアップの販売提携先変更(16年4月)などの効果で数量ベースは微増を見込んでいる。SI−6603の売上は織り込んでいない。海外医薬品は競争激化で米国スパルツFXの現地販売が減少し、ドル安・円高も影響するが、米国ジェル・ワンの数量増効果で前期並みを見込んでいる。

 コスト面では減価償却費や研究開発費が減少するが、薬価改定、ドル安・円高、米国関連費用の増加などで大幅営業減益見込みだ。売上総利益率は同0.4ポイント低下の58.0%、販管費比率は同3.2ポイント上昇の54.7%、減価償却費は同6.0%減の30億円、研究開発費は同2.9%減の84億円の計画である。経常利益と純利益は、営業外で受取ロイヤリティーが大幅に増加するため、ほぼ前期並みの見込みとしている。なおスイスのフェリング社とのSI−6603海外ライセンス契約による17年3月期業績への影響は織り込み済みとしている。

 通期会社予想に対する第1四半期の進捗率は、売上高が28.0%、営業利益が38.0%、経常利益が12.3%、純利益が11.3%である。経常利益と純利益は低水準の形だが、受取ロイヤリティーが大幅に増加する見込みであることを考慮すればネガティブ要因とはならない。

■新中期経営計画で19年3月期経常利益45億円目標

 16年5月策定の新中期経営計画(17年3月期〜19年3月期)では、重点戦略として、腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603の確実な進展、変形性膝関節症市場におけるリーディングカンパニーとしての進化、開発パイプラインの充実、最適な生産・品質管理体制の追求を掲げている。

 腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603については日本での上市と拡販、および潜在市場規模の大きい米国での事業化を目指す。変形性膝関節症市場におけるリーディングカンパニーとしての進化では、成長ドライバーであるジェル・ワンの米国売上拡大と新規市場展開、製品改良による国内アルツの販売数量維持、次世代品となる関節機能改善剤SI−613の開発を推進する。開発パイプラインの充実では、糖質科学分野において他社を凌駕する基盤技術の保持、探査研究の加速、持続的な開発テーマの創製を推進する。最適な生産・品質管理体制の追求では、製品の安定供給、さらなる生産効率化の推進によって原価低減を実現する。

 経営目標値には、19年3月期売上高320億円、営業利益25億円、経常利益45億円を掲げた。想定為替レートは1米ドル=110円で、海外事業の拡大(海外売上高比率45%)によって国内薬価改定による減収をカバーし、研究開発費は高水準(対売上高比率25%〜30%)で推移する。また各種受取ロイヤリティーを営業外収益として織り込んでいる。

■株価は調整一巡して切り返し

 株価の動きを見ると、7月の戻り高値圏1700円台から反落したが、8月下旬〜9月上旬の直近安値圏1400円台から切り返しの動きを強めている。調整が一巡したようだ。

 9月9日の終値1555円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS45円00銭で算出)は34〜35倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間26円で算出)は1.7%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1229円05銭で算出)は1.3倍近辺である。なお時価総額は約883億円である。

 週足チャートで見ると1400円近辺が下値支持線の形となり、13週移動平均線と26週移動平均線突破の動きを強めている。戻り歩調となりそうだ。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[8月04日更新]

生化学工業は17年3月期第1四半期減益だが中期的に需要拡大期待

 生化学工業<4548>(東1)は関節機能改善剤アルツが主力の医薬品メーカーである。17年3月期第1四半期は薬価改定や円高の影響で減益だった。通期も減収減益予想だが、高齢者人口増加を背景として中期的に関節機能改善剤の需要拡大が期待される。株価は6月の直近安値圏から切り返して戻り歩調だ。

■関節機能改善剤アルツなど糖質科学分野が主力の医薬品メーカー

 糖質科学分野が主力の医薬品メーカーで、国内医薬品(関節機能改善剤アルツ、白内障手術補助剤オペガン、内視鏡用粘膜下注入材ムコアップ)、海外医薬品(米国向け関節機能改善剤スパルツ、米国向け単回投与関節機能改善剤ジェル・ワン、中国向けアルツ)、医薬品原体(ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸)、LAL事業(エンドトキシン測定用試薬関連)を展開している。高齢者人口増加を背景に関節機能改善剤の需要拡大が期待される。

 内視鏡用粘膜下注入材ムコアップについては販売提携先を変更し、16年4月からボストン・サイエンティフィック・ジャパンと日本国内における独占販売契約を締結した。

■新薬開発は糖質科学分野に焦点

 09年3月策定の「生化学工業10年ビジョン」に基づいて、研究開発は糖質科学分野(糖鎖や複合糖質を研究する科学分野)に焦点を絞り、国際競争力を確立する「グローバル・カテゴリー・ファーマ」としての発展を目指している。開発中の新薬としては腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603(コンドリアーゼ)、変形性膝関節症改善剤SI−613(NSAID結合ヒアルロン酸)、ドライアイ治療剤SI−614(修飾ヒアルロン酸)がある。

 腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603は、日本で14年1月に製造販売承認申請して審査継続中である。米国・欧州では15年7月フェーズ3試験の症例登録を完了し、現在は経過観察中である。また16年6月スイスのフェリング社とSI−6603の海外におけるライセンスに関する基本合意書を締結した。正式契約は17年3月期上期中を予定している。日本における独占的販売契約については12年12月に科研製薬<4521>と締結している。

 変形性膝関節症改善剤SI−613は日本で16年1月フェーズ2試験(反復投与)が終了し、現在はデータ解析中である。ドライアイ治療剤SI−614は米国・欧州で15年1月フェーズ2・3試験が終了し、次相試験について検討中である。

 16年2月にはジェネリック医薬品である眼科手術補助剤「シェルガン0.5眼粘弾剤」の製造販売承認を取得した。眼科手術補助剤オペガンと同様に参天製薬<4536>が販売する。

■品揃え充実で重点地域の米国におけるプレゼンスを強化

 変形性膝関節症を適応症とする医療機器「VISCO−3」は、15年12月米国食品医薬局(FDA)の承認を取得した。ヒアルロン酸主成分とする関節機能改善剤で、1治療あたり3回投与の3本キット製品である。

 米国では高齢化に伴って関節機能剤の市場拡大が予想されているため、単回投与製品「Gel−One」、5回投与製品「SUPARTZ FX」(15年10月SUPARTZからブランド名変更)に加えて、3回投与製品「VISCO−3」を新たに市場投入し、重点地域の米国に置いてプレゼンス強化を図っている。

■薬価改定、為替、研究開発費などが影響する収益構造

 収益は販売数量、薬価改定、為替、研究開発費、受取ロイヤリティーなどが影響する。16年3月期はジェル・ワン数量増や円安などで増収だが、研究開発費が想定以上に増加して減益だった。

 売上総利益率は58.4%で15年3月期比0.5ポイント低下、販管費比率は51.5%で同0.7ポイント上昇した。減価償却費は同22.3%増の31億91百万円、研究開発費は同6.2%増の86億49百万円だった。営業外収益では受取ロイヤリティーが増加したが、為替差損益が悪化した。また一過性の税率低減要因(米国子会社有償減資に伴う税率減)が終了して税金費用が増加した。

 ROEは3.7%で同1.7ポイント低下、自己資本比率は87.0%で同横ばいだった。配当は15年3月期と同額の年間26円(第2四半期末13円、期末13円)で配当性向は57.3%だった。株主還元は超長期的な視点に立って安定的かつ継続的な配当を目指し、1株当たり年間26円を継続する方針としている。

 セグメント別売上高は、医薬品事業が同3.5%増の255億18百万円(国内医薬品が同0.2%増の169億28百万円、海外医薬品が同15.1%増の73億円、医薬品原体が同8.4%減の12億89百万円)、LAL事業が同11.7%増の54億44百万円だった。海外売上高は同15.8%増の115億81百万円、海外売上比率は同3.5ポイント上昇の37.4%となった。

 国内は関節機能改善剤アルツが後発品使用促進の影響を受けたが、拡販努力などで微増収だった。海外は米国向け単回投与関節機能改善剤ジェル・ワンが現地販売増加に円安も寄与して増収だった。米国向け関節機能改善剤スパルツFXは3回投与の競合品が伸長する中で、拡販努力によって現地販売が前年同期並みを維持し、円安効果で換算売上が増加した。米国VISCO−3は販売提携先を選定中である。中国向けアルツは政府主導による公定価格制度廃止の影響で現地販売が減少したが、販売提携先が在庫水準を高めたことと円安効果で増収だった。

 16年3月期の四半期別推移を見ると、売上高は第1四半期77億62百万円、第2四半期81億92百万円、第3四半期74億83百万円、第4四半期75億25百万円、営業利益は8億83百万円、11億67百万円、6億93百万円、5億99百万円の赤字だった。

■17年3月期第1四半期は増収減益

 7月28日発表した今期(17年3月期)第1四半期(4〜6月)連結業績は、売上高が前年同期比6.6%増の82億75百万円、営業利益が同57.0%減の3億79百万円、経常利益が同70.2%減の4億10百万円、純利益が同72.2%減の2億87百万円だった。海外医薬品の数量増や国内医薬品の前倒し出荷などで増収だが、円高や薬価改定による原価率上昇、米国SI−6603オープン試験進展による研究開発費の増加などで減益だった。為替の円高影響は売上高で3億円のマイナス要因だった。

 売上総利益は同1.9%増加したが、売上総利益率は54.9%で同2.6ポイント低下した。販管費は同16.5%増加し、販管費比率は50.4%で同4.3ポイント上昇した。研究開発費は22億92百万円で同28.9%増加した。営業外では為替差損益が悪化(前期は差益1億02百万円、今期は差損1億44百万円)し、前期計上の投資有価証券売却益2億72百万円が一巡した。

 セグメント別売上高は、医薬品事業が同7.2%増の67億70百万円(国内医薬品が同6.2%増の46億59百万円、海外医薬品が同14.1%増の18億34百万円、医薬品原体が同14.3%減の2億75百万円)、LAL事業が同4.1%増の15億05百万円だった。海外売上高は同9.2%増の29億89百万円、海外売上比率は36.1%で同0.8ポイント上昇した。

 国内アルツは市場全体が微増(前年同期比1.3%増)で推移する状況だが、新容器投入や販売提携先の拡販努力によって医療機関納入本数が増加(同2.8%増)した。また薬価引き下げの影響を受けたが、前倒し出荷も寄与して増収だった。米国向け単回投与関節機能改善剤ジェル・ワンは営業体制拡充効果などで現地販売が約3割増加した。米国向け関節機能改善剤スパルツFXは競合環境が厳しく現地販売が微減だった。中国向けアルツは政府の価格抑制策の影響で減収だった。

■17年3月期通期は薬価改定などで減収減益予想

 今期(17年3月期)通期の連結業績予想は前回予想(5月12日公表)を据え置いて売上高が前期(16年3月期)比4.6%減の295億50百万円、営業利益が同53.4%減の10億円、経常利益が同4.3%減の33億50百万円、純利益が同1.1%減の25億50百万円としている。

 国内薬価改定やドル安・円高の影響で減収減益予想としている。想定為替レートは1米ドル=110円、為替感応度(1米ドル1円変動時の年間影響額)は売上高で約1億円、営業利益で約40百万円である。配当予想は前期と同額の年間26円(第2四半期末13円、期末13円)で予想配当性向は57.9%となる。

 セグメント別売上高の計画は、医薬品事業が同4.8%減の243億円(国内医薬品が同6.1%減の159億円、海外医薬品が同0.7%増の73億50百万円、医薬品原体が同18.5%減の10億50百万円)、LAL事業が同3.6%減の52億50百万円としている。海外売上高は同1.6%減の114億円としている。ドル安・円高の影響額は約10億60百万円を見込んでいる。

 国内医薬品は薬価引き下げの影響で減収見込みだが、関節機能改善剤アルツの新容器(16年4月プラスチックシリンジのルアーフィットタイプ)投入による営業強化、眼科手術補助材の新製品シェルガンの市場投入(16年7月)、ムコアップの販売提携先変更(16年4月)などの効果で数量ベースは微増を見込んでいる。SI−6603の売上は織り込んでいない。海外医薬品は競争激化で米国スパルツFXの現地販売が減少し、ドル安・円高も影響するが、米国ジェル・ワンの数量増効果で前期並みを見込んでいる。

 コスト面では減価償却費や研究開発費が減少するが、薬価改定、ドル安・円高、米国関連費用の増加などで大幅営業減益見込みだ。売上総利益率は同0.4ポイント低下の58.0%、販管費比率は同3.2ポイント上昇の54.7%、減価償却費は同6.0%減の30億円、研究開発費は同2.9%減の84億円の計画である。経常利益と純利益は、営業外で受取ロイヤリティーが大幅に増加するため、ほぼ前期並みの見込みとしている。

 スイスのフェリング社とのSI−6603海外ライセンス基本合意書締結に関しては、正式契約によって契約締結一時金5百万米ドルを受け取り、開発や販売等の進捗に応じて今後も複数年にわたりマイルストーン型ロイヤリティーを受け取る予定だが、本件による17年3月期業績への影響は織り込み済みとしている。

 なお通期会社予想に対する第1四半期の進捗率は、売上高が28.0%、営業利益が38.0%、経常利益が12.3%、純利益が11.3%である。経常利益と純利益は低水準の形だが、受取ロイヤリティーが大幅に増加する見込みであることを考慮すればネガティブ要因とはならない。

■新中期経営計画で19年3月期経常利益45億円目標

 16年5月策定の新中期経営計画(17年3月期〜19年3月期)では、重点戦略として、腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603の確実な進展、変形性膝関節症市場におけるリーディングカンパニーとしての進化、開発パイプラインの充実、最適な生産・品質管理体制の追求を掲げている。

 腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603については日本での上市と拡販、および潜在市場規模の大きい米国での事業化を目指す。変形性膝関節症市場におけるリーディングカンパニーとしての進化では、成長ドライバーであるジェル・ワンの米国売上拡大と新規市場展開、製品改良による国内アルツの販売数量維持、次世代品となる関節機能改善剤SI−613の開発を推進する。開発パイプラインの充実では、糖質科学分野において他社を凌駕する基盤技術の保持、探査研究の加速、持続的な開発テーマの創製を推進する。最適な生産・品質管理体制の追求では、製品の安定供給、さらなる生産効率化の推進によって原価低減を実現する。

 経営目標値には、19年3月期売上高320億円、営業利益25億円、経常利益45億円を掲げた。想定為替レートは1米ドル=110円で、海外事業の拡大(海外売上高比率45%)によって国内薬価改定による減収をカバーし、研究開発費は高水準(対売上高比率25%〜30%)で推移する。また各種受取ロイヤリティーを営業外収益として織り込んでいる。

■自己株式取得は終了

 6月15日発表の自己株式取得(取得株式総数の上限20万株、取得価額総額の上限4億円、取得期間16年7月1日〜16年7月29日)については、7月29日時点で取得株式総数20万株、取得価額総額3億3295万5900円となって終了した。

■株価は戻り歩調

 株価の動きを見ると、6月の直近安値1350円から切り返している。8月2日には1732円まで上伸した。第1四半期の大幅減益に対するネガティブ反応は限定的だった。

 8月3日の終値1574円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想連結EPS45円00銭で算出)は35倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間26円で算出)は1.7%近辺、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS1229円05銭で算出)は1.3倍近辺である。時価総額は約894億円である。

 週足チャートで見ると26週移動平均線を突破し、13週移動平均線がサポートラインの形だ。戻り歩調だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[7月12日更新]

生化学工業は薬価改定で17年3月期減収減益予想だが、自己株式取得も評価して出直り

 生化学工業<4548>(東1)は関節機能改善剤アルツが主力の医薬品メーカーである。17年3月期は薬価改定や円高の影響で減収減益予想だが、高齢者人口増加を背景として中期的に関節機能改善剤の需要拡大が期待される。株価は地合い悪化の影響を受ける場面があったが切り返しの動きを強めている。自己株式取得も評価して出直り展開だろう。なお7月28日に第1四半期の業績発表を予定している。

■関節機能改善剤アルツなど糖質科学分野が主力の医薬品メーカー

 糖質科学分野が主力の医薬品メーカーで、国内医薬品(関節機能改善剤アルツ、白内障手術補助剤オペガン、内視鏡用粘膜下注入材ムコアップ)、海外医薬品(米国向け関節機能改善剤スパルツ、米国向け単回投与関節機能改善剤ジェル・ワン、中国向けアルツ)、医薬品原体(ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸)、LAL事業(エンドトキシン測定用試薬関連)を展開している。高齢者人口増加を背景に関節機能改善剤の需要拡大が期待される。

 内視鏡用粘膜下注入材ムコアップについては販売提携先を変更し、16年4月からボストン・サイエンティフィック・ジャパンと日本国内における独占販売契約を締結した。ボストン・サイエンティフィックのエンドスコピー事業は、消化器疾患ならびに肺疾患治療用機器の世界的リーダーである。

■新薬開発は糖質科学分野に焦点

 09年3月策定の「生化学工業10年ビジョン」に基づいて、研究開発は糖質科学分野(糖鎖や複合糖質を研究する科学分野)に焦点を絞り、国際競争力を確立する「グローバル・カテゴリー・ファーマ」としての発展を目指している。開発中の新薬としては腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603(コンドリアーゼ)、変形性膝関節症改善剤SI−613(NSAID結合ヒアルロン酸)、ドライアイ治療剤SI−614(修飾ヒアルロン酸)がある。

 腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603は、日本で14年1月に製造販売承認申請して審査継続中である。米国・欧州では15年7月フェーズ3試験の症例登録を完了し、現在は経過観察中である。また16年6月スイスのフェリング社とSI−6603の海外におけるライセンスに関する基本合意書を締結した。正式契約は17年3月期上期中を予定している。日本における独占的販売契約については12年12月に科研製薬<4521>と締結している。

 変形性膝関節症改善剤SI−613は、日本で16年1月フェーズ2試験(反復投与)が終了した。現在はデータ解析中である。ドライアイ治療剤SI−614は、米国・欧州で15年1月フェーズ2・3試験が終了した。次相試験について検討中である。

 16年2月にはジェネリック医薬品である眼科手術補助剤「シェルガン0.5眼粘弾剤」の製造販売承認を取得した。眼科手術補助剤オペガンと同様に参天製薬<4536>が販売する。

■品揃え充実で重点地域の米国におけるプレゼンスを強化

 変形性膝関節症を適応症とする医療機器「VISCO−3」は、15年12月米国食品医薬局(FDA)の承認を取得した。ヒアルロン酸主成分とする関節機能改善剤で、1治療あたり3回投与の3本キット製品である。

 米国では高齢化に伴って関節機能剤の市場拡大が予想されているため、単回投与製品「Gel−One」、5回投与製品「SUPARTZ FX」(15年10月SUPARTZからブランド名変更)に加えて、3回投与製品「VISCO−3」を新たに市場投入し、重点地域の米国に置いてプレゼンス強化を図っている。

■薬価改定、為替、研究開発費などが影響する収益構造

 収益は販売数量、薬価改定、為替、研究開発費、受取ロイヤリティーなどが影響する。16年3月期連結業績は15年3月期比4.9%増収、10.0%営業減益、12.7%経常減益、29.4%最終減益だった。ジェル・ワン数量増や円安などで増収だが、研究開発費が想定以上に増加した。

 売上総利益率は58.4%で同0.5ポイント低下、販管費比率は51.5%で同0.7ポイント上昇した。減価償却費は同22.3%増の31億91百万円、研究開発費は同6.2%増の86億49百万円だった。営業外収益では受取ロイヤリティーが増加(15年3月期2億41百万円、16年3月期3億61百万円)したが、為替差損益が悪化(15年3月期は差益5億46百万円、16年3月期は差損25百万円)した。なお一過性の税率低減要因(米国子会社有償減資に伴う税率減)が終了したため16年3月期は税金費用が増加した。

 ROEは3.7%で同1.7ポイント低下、自己資本比率は87.0%で同横ばいだった。配当は15年3月期と同額の年間26円(第2四半期末13円、期末13円)で配当性向は57.3%だった。株主還元については超長期的な視点に立って安定的かつ継続的な配当を目指し、1株当たり年間26円を継続する方針としている。

 セグメント別売上高は、医薬品事業が同3.5%増の255億18百万円(国内医薬品が同0.2%増の169億28百万円、海外医薬品が同15.1%増の73億円、医薬品原体が同8.4%減の12億89百万円)、LAL事業が同11.7%増の54億44百万円だった。海外売上高は同15.8%増の115億81百万円、海外売上比率は同3.5ポイント上昇の37.4%となった。

 国内は関節機能改善剤アルツが後発品使用促進の影響を受けたが、拡販努力などで微増収だった。海外は米国向け単回投与関節機能改善剤ジェル・ワンが現地販売増加に円安も寄与して増収だった。米国向け関節機能改善剤スパルツFXは3回投与の競合品が伸長する中で、拡販努力によって現地販売が前年同期並みを維持し、円安効果で換算売上が増加した。米国VISCO−3は販売提携先を選定中である。中国向けアルツは政府主導による公定価格制度廃止の影響で現地販売が減少したが、販売提携先が在庫水準を高めたことと円安効果で増収だった。

 16年3月期の四半期別推移を見ると、売上高は第1四半期77億62百万円、第2四半期81億92百万円、第3四半期74億83百万円、第4四半期75億25百万円、営業利益は第1四半期8億83百万円、第2四半期11億67百万円、第3四半期6億93百万円、第4四半期5億99百万円の赤字だった。

■17年3月期は薬価改定などで減収減益予想

 今期(17年3月期)の連結業績予想(5月12日公表)については、売上高が前期(16年3月期)比4.6%減の295億50百万円、営業利益が同53.4%減の10億円、経常利益が同4.3%減の33億50百万円、純利益が同1.1%減の25億50百万円としている。

 国内薬価改定やドル安・円高の影響で減収減益予想としている。想定為替レートは1米ドル=110円、為替感応度(1米ドル1円変動時の年間影響額)は売上高で約1億円、営業利益で約40百万円である。配当予想は前期と同額の年間26円(第2四半期末13円、期末13円)で予想配当性向は57.9%となる。

 セグメント別売上高の計画は、医薬品事業が同4.8%減の243億円(国内医薬品が同6.1%減の159億円、海外医薬品が同0.7%増の73億50百万円、医薬品原体が同18.5%減の10億50百万円)、LAL事業が同3.6%減の52億50百万円としている。海外売上高は同1.6%減の114億円としている。ドル安・円高の影響額は約10億60百万円を見込んでいる。

 国内医薬品は薬価引き下げの影響で減収見込みだが、関節機能改善剤アルツの新容器(16年4月プラスチックシリンジのルアーフィットタイプ)投入による営業強化、眼科手術補助材の新製品シェルガンの市場投入(16年7月)、ムコアップの販売提携先変更(16年4月)などの効果で数量ベースは微増を見込んでいる。SI−6603の売上は織り込んでいない。海外医薬品は競争激化で米国スパルツFXの現地販売が減少し、ドル安・円高も影響するが、米国ジェル・ワンの数量増効果で前期並みを見込んでいる。

 コスト面では減価償却費や研究開発費が減少するが、薬価改定、ドル安・円高、米国関連費用の増加などで大幅営業減益見込みだ。売上総利益率は同0.4ポイント低下の58.0%、販管費比率は同3.2ポイント上昇の54.7%、減価償却費は同6.0%減の30億円、研究開発費は同2.9%減の84億円の計画である。経常利益と純利益は、営業外で受取ロイヤリティーが大幅に増加するため、ほぼ前期並みの見込みとしている。

 なおスイスのフェリング社とのSI−6603海外ライセンス基本合意書締結に関しては、正式契約によって契約締結一時金5百万米ドルを受け取り、開発や販売等の進捗に応じて今後も複数年にわたりマイルストーン型ロイヤリティーを受け取る予定だが、本件による17年3月期業績への影響は織り込み済みとしている。

■新中期経営計画を策定

 16年5月策定の新中期経営計画(17年3月期〜19年3月期)では、重点戦略として、腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603の確実な進展、変形性膝関節症市場におけるリーディングカンパニーとしての進化、開発パイプラインの充実、最適な生産・品質管理体制の追求を掲げている。

 腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603については日本での上市と拡販、および潜在市場規模の大きい米国での事業化を目指す。変形性膝関節症市場におけるリーディングカンパニーとしての進化では、成長ドライバーであるジェル・ワンの米国売上拡大と新規市場展開、製品改良による国内アルツの販売数量維持、次世代品となる関節機能改善剤SI−613の開発を推進する。開発パイプラインの充実では、糖質科学分野において他社を凌駕する基盤技術の保持、探査研究の加速、持続的な開発テーマの創製を推進する。最適な生産・品質管理体制の追求では、製品の安定供給、さらなる生産効率化の推進によって原価低減を実現する。

 経営目標値には、19年3月期売上高320億円、営業利益25億円、経常利益45億円を掲げた。想定為替レートは1米ドル=110円で、海外事業の拡大(海外売上高比率45%)によって国内薬価改定による減収をカバーし、研究開発費は高水準(対売上高比率25%〜30%)で推移する。また各種受取ロイヤリティーを営業外収益として織り込んでいる。

■6月15日に自己株式取得を発表

 16年5月31日付で自己株式177万株(消却前発行済株式総数に対する割合3.02%)を消却した。

 また6月15日に自己株式取得を発表した。取得株式総数の上限20万株(自己株式除く発行済株式総数に対する割合0.35%>、取得価額総額の上限4億円、取得期間16年7月1日〜16年7月29日としている。

■株価は自己株式取得も評価して出直り

 株価の動きを見ると、地合い悪化の影響で6月24日に1350円まで急落する場面があったが、素早く切り返しの動きを強めている。

 7月7日の終値1622円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS44円89銭で算出)は36〜37倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間26円で算出)は1.6%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1229円05銭で算出)は1.3倍近辺である。時価総額は約922億円である。

 週足チャートで見ると26週移動平均線突破の動きを強めている。自己株式取得も評価して出直り展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[6月16日更新]

生化学工業は自己株式取得とSI−6603の海外ライセンス基本合意を発表

 生化学工業<4548>(東1)は関節機能改善剤アルツが主力の医薬品メーカーである。15日に自己株式取得とSI−6603の海外ライセンス基本合意を発表した。17年3月期は薬価改定や円高の影響で減収減益予想だが、高齢者人口増加を背景として中期的に関節機能改善剤の需要拡大が期待される。株価は地合い悪化も影響して戻り一服の形だが、自己株式取得も好感して出直り展開が期待される。

■関節機能改善剤アルツなど糖質科学分野が主力の医薬品メーカー

 糖質科学分野が主力の医薬品メーカーで、国内医薬品(関節機能改善剤アルツ、白内障手術補助剤オペガン、内視鏡用粘膜下注入材ムコアップ)、海外医薬品(米国向け関節機能改善剤スパルツ、米国向け単回投与関節機能改善剤ジェル・ワン、中国向けアルツ)、医薬品原体(ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸)、LAL事業(エンドトキシン測定用試薬関連)を展開している。高齢者人口増加を背景に関節機能改善剤の需要拡大が期待される。

 内視鏡用粘膜下注入材ムコアップについては販売提携先を変更し、16年4月から新たにボストン・サイエンティフィック・ジャパンと日本国内における独占販売契約を締結した。ボストン・サイエンティフィックのエンドスコピー事業は、消化器疾患ならびに肺疾患治療用機器の世界的リーダーである。

 海外は重点地域の米国での事業展開加速に向けて、14年10月の米国駐在員事務所開設に続き、15年5月に北米戦略室を新設した。製品認知度向上策や製品価値向上策で販促を強化し、LAL事業の拡大も推進する。

■新薬開発は糖質科学分野に焦点

 09年3月策定の「生化学工業10年ビジョン」に基づいて、研究開発は糖質科学分野(糖鎖や複合糖質を研究する科学分野)に焦点を絞り、国際競争力を確立する「グローバル・カテゴリー・ファーマ」としての発展を目指している。開発中の新薬としては、腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603(コンドリアーゼ)、変形性膝関節症改善剤SI−613(NSAID結合ヒアルロン酸)、ドライアイ治療剤SI−614(修飾ヒアルロン酸)がある。

 腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603は、日本で14年1月に製造販売承認申請して審査継続中である。米国・欧州では15年4月に安全性評価を主目的としたオープン試験を開始し、15年7月にフェーズ3試験の症例登録を完了した。現在は経過観察中である。

 6月15日にはスイスのフェリング社と、腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603の海外におけるライセンスに関する基本合意書の締結を発表した。米国を中心とした海外での独占的販売等のライセンス契約を締結することを前提としたもので、正式契約は17年3月期上期中を予定している。なお日本における独占的販売契約については、12年12月に科研製薬<4521>と締結している。

 変形性膝関節症改善剤SI−613は、日本で14年10月フェーズ2試験(反復投与)の治験届を提出し、15年7月症例登録が完了、16年1月フェーズ2試験(反復投与)が終了した。現在は取得したデータの解析を実施中である。ドライアイ治療剤SI−614は、米国・欧州で15年1月フェーズ2・3試験が終了した。次相試験について検討中である。

 16年2月にはジェネリック医薬品である眼科手術補助剤「シェルガン0.5眼粘弾剤」の製造販売承認を取得した。当社製品である眼科手術補助剤オペガンと同様に参天製薬<4536>が販売し、16年6月の薬価基準収載後の発売に向けて準備を進める。

■品揃え充実で重点地域の米国におけるプレゼンスを強化

 15年12月には、変形性膝関節症を適応症とする医療機器「VISCO−3」について、米国食品医薬局(FDA)の承認取得を発表した。ヒアルロン酸主成分とする関節機能改善剤で、1治療あたり3回投与の3本キット製品である。14年3月から3回投与の競合製品との非劣性臨床試験を実施して、FDAの承認を新たに取得した。

 米国では高齢化に伴って関節機能剤の市場拡大が予想されているため、単回投与製品「Gel−One」、5回投与製品「SUPARTZ FX」(15年10月にSUPARTZからブランド名変更)に加えて、3回投与製品「VISCO−3」を新たに市場投入し、成長戦略における重点地域である米国に置いてプレゼンス強化を図っている。

■薬価改定、為替、研究開発費などが影響する収益構造

 収益は販売数量、薬価改定、為替、研究開発費、受取ロイヤリティーなどが影響する。16年3月期連結業績は15年3月期比4.9%増収、10.0%営業減益、12.7%経常減益、29.4%最終減益だった。ジェル・ワン数量増などで増収だが、米国SI−6603オープン試験組み入れが想定よりも進展して研究開発費が想定以上に増加した。平均為替レートは1ドル=120円14銭(10円20銭のドル高・円安)で売上高への影響額は約11億円だった。

 売上総利益率は58.4%で同0.5ポイント低下、販管費比率は51.5%で同0.7ポイント上昇した。減価償却費は同22.3%増の31億91百万円、研究開発費は同6.2%増の86億49百万円だった。営業外収益では受取ロイヤリティーが増加(15年3月期2億41百万円計上、16年3月期3億61百万円計上)したが、為替差損益が悪化(15年3月期は差益5億46百万円計上、16年3月期は差損25百万円計上)した。なお一過性の税率低減要因(米国子会社有償減資に伴う税率減)が終了したため16年3月期は税金費用が増加した。ROEは3.7%で同1.7ポイント低下、自己資本比率は87.0%で同横ばいだった。

 配当は15年3月期と同額の年間26円(第2四半期末13円、期末13円)で配当性向は57.3%だった。株主還元については、超長期的な視点に立って安定的かつ継続的な配当を目指し、1株当たり年間26円を継続する方針としている。また今後の事業展開や総還元性向を勘案しながら、自己株式の取得を適宜検討するとしている。

 セグメント別売上高は、医薬品事業が同3.5%増の255億18百万円(国内医薬品が同0.2%増の169億28百万円、海外医薬品が同15.1%増の73億円、医薬品原体が同8.4%減の12億89百万円)、LAL事業が同11.7%増の54億44百万円だった。海外売上高は同15.8%増の115億81百万円、海外売上比率は同3.5ポイント上昇の37.4%となった。

 国内医薬品では、関節機能改善剤アルツが後発品使用促進の影響を受けたが、販売提携先の拡販努力などで微増収だった。海外医薬品では、米国向け単回投与関節機能改善剤ジェル・ワンが現地販売の増加に円安も寄与して増収だった。米国向け関節機能改善剤スパルツFX(15年10月スパルツFXにブランド名変更)は3回投与の競合品が伸長する中で、販売提携先の拡販努力によって現地販売が前年同期並みを維持し、円安効果で換算売上が増加した。米国VISCO−3は販売提携先を選定中である。中国向けアルツは政府主導による公定価格制度廃止の影響で現地販売が減少したが、販売提携先が在庫水準を高めたことと円安効果で増収だった。

 なお16年3月期の四半期別の推移を見ると、売上高は第1四半期(4〜6月)77億62百万円、第2四半期(7〜9月)81億92百万円、第3四半期(10〜12月)74億83百万円、第4四半期(1〜3月)75億25百万円、営業利益は第1四半期8億83百万円、第2四半期11億67百万円、第3四半期6億93百万円、第4四半期5億99百万円の赤字だった。

■17年3月期は減収減益予想

 今期(17年3月期)の連結業績予想(5月12日公表)については、売上高が前期(16年3月期)比4.6%減の295億50百万円、営業利益が同53.4%減の10億円、経常利益が同4.3%減の33億50百万円、純利益が同1.1%減の25億50百万円としている。配当予想は前期と同額の年間26円(第2四半期末13円、期末13円)で予想配当性向は57.9%となる。国内における薬価改定やドル安・円高の影響で減収減益予想としている。想定為替レートは1米ドル=110円、為替感応度(1米ドル1円変動時の年間影響額)は売上高で約1億円、営業利益で約40百万円である。

 セグメント別売上高の計画は、医薬品事業が同4.8%減の243億円(国内医薬品が同6.1%減の159億円、海外医薬品が同0.7%増の73億50百万円、医薬品原体が同18.5%減の10億50百万円)、LAL事業が同3.6%減の52億50百万円としている。海外売上高は同1.6%減の114億円としている。ドル安・円高の影響額は約10億60百万円を見込んでいる。

 国内医薬品は、薬価引き下げの影響で減収を見込んでいる。ただし関節機能改善剤アルツの新容器(16年4月プラスチックシリンジのルアーフィットタイプ)投入による営業強化、眼科手術補助材の新製品シェルガンの市場投入(16年7月)、ムコアップの販売提携先変更(16年4月)などの効果で数量ベースは微増を見込んでいる。SI−6603の売上は織り込んでいない。海外医薬品は競争激化で米国スパルツFXの現地販売が減少し、ドル安・円高も影響するが、米国ジェル・ワンの数量増効果で前期並みを見込んでいる。

 コスト面では減価償却費や研究開発費が減少するが、薬価改定、ドル安・円高、米国関連費用の増加などで大幅営業減益見込みだ。売上総利益率は同0.4ポイント低下の58.0%、販管費比率は同3.2ポイント上昇の54.7%、減価償却費は同6.0%減の30億円、研究開発費は同2.9%減の84億円の計画である。経常利益と純利益は、営業外で受取ロイヤリティーが大幅に増加するため、ほぼ前期並みの見込みとしている。

 なお6月15日発表したスイスのフェリング社とのSI−6603海外ライセンス基本合意書締結に関しては、正式契約(17年3月期上期中に締結予定)によってフェリング社から契約締結一時金5百万米ドルを受け取り、開発や販売等の進捗に応じて今後も複数年にわたりマイルストーン型ロイヤリティーを受け取る予定だが、本件による17年3月期業績への影響は織り込み済みとしている。

■新中期経営計画を策定

 16年5月策定の新中期経営計画(17年3月期〜19年3月期)では、4つの重点戦略として、腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603の確実な進展、変形性ひざ関節症市場におけるリーディングカンパニーとしての進化、開発パイプラインの充実、最適な生産・品質管理体制の追求を掲げている。

 腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603の確実な進展では、日本での上市と拡販、および潜在市場規模の大きい米国での事業化を目指す。変形性ひざ関節症市場におけるリーディングカンパニーとしての進化では、成長ドライバーであるジェル・ワンの米国売上拡大と新規市場展開、製品改良による国内アルツの販売数量維持、次世代品となる関節機能改善剤SI−613の開発を推進する。開発パイプラインの充実では、糖質科学分野において他社を凌駕する基盤技術の保持、探査研究の加速、持続的な開発テーマの創製を推進する。最適な生産・品質管理体制の追求では、製品の安定供給、さらなる生産効率化の推進によって原価低減を実現する。

 経営目標値には、19年3月期売上高320億円、営業利益25億円、経常利益45億円を掲げた。想定為替レートは1米ドル=110円で、海外事業の拡大(海外売上高比率45%)によって国内薬価改定による減収をカバーし、研究開発費は高水準(対売上高比率25%〜30%)で推移する。また各種受取ロイヤリティーを営業外収益として織り込んでいる。

■6月15日に自己株式取得を発表

 16年5月31日付で自己株式177万株(消却前発行済株式総数に対する割合3.02%)を消却した。

 また6月15日に自己株式取得を発表した。取得株式総数の上限20万株(自己株式除く発行済株式総数に対する割合0.35%>、取得価額総額の上限4億円、取得期間16年7月1日〜16年7月29日としている。

■株価は地合い悪化も影響して戻り一服だが、自己株式取得も好感して出直り

 株価の動きを見ると、地合い悪化も影響して戻り一服の形だが、17年3月期の減収減益予想を嫌気した売りは一巡しているようだ。

 6月15日の終値1510円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS44円89銭で算出)は33〜34倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間26円で算出)は1.7%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1229円05銭で算出)は1.2倍近辺である。時価総額は約858億円である。週足チャートで見ると26週移動平均線を割り込んだが、自己株式取得も好感して出直り展開が期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[5月24日更新]

生化学工業は17年3月期減収減益予想を嫌気した売り一巡、5月31日付で自己株式消却

 生化学工業<4548>(東1)は糖質科学分野に焦点を絞り、関節機能改善剤アルツが主力の医薬品メーカーである。17年3月期は国内薬価改定や円高の影響で減収減益予想だが、高齢者人口増加を背景として中期的に関節機能改善剤の需要拡大が期待される。なお16年5月31日付で自己株式177万株を消却する。株価は戻り高値圏から反落したが、17年3月期減収減益予想を嫌気した売りが一巡して出直り展開だろう。

■関節機能改善剤アルツなど糖質科学分野が主力の医薬品メーカー

 糖質科学分野が主力の医薬品メーカーで、国内医薬品(関節機能改善剤アルツ、白内障手術補助剤オペガン、内視鏡用粘膜下注入材ムコアップ)、海外医薬品(米国向け関節機能改善剤スパルツ、米国向け単回投与関節機能改善剤ジェル・ワン、中国向けアルツ)、医薬品原体(ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸)、LAL事業(エンドトキシン測定用試薬関連)を展開している。高齢者人口増加を背景に関節機能改善剤の需要拡大が期待される。

 なお内視鏡用粘膜下注入材ムコアップの販売提携先を変更した。ジョンソン・エンド・ジョンソンのメディカルカンパニー(東京都)との独占販売契約を契約期間満了により16年3月31日に終了し、16年4月1日から新たにボストン・サイエンティフィック・ジャパン(東京都)と日本国内における独占販売契約を締結した。ボストン・サイエンティフィックのエンドスコピー事業は、消化器疾患ならびに肺疾患治療用機器の世界的リーダーである。

 生産面では15年1月にアルツディスポ新製剤設備(高萩工場第5製剤棟)が稼働した。第5製剤棟および第4製剤棟にアルツディスポの生産を集約することで効率化を推進するとともに、アルツディスポの中長期的な安定供給を図る。

 海外は重点地域の米国での事業展開加速に向けて、14年10月の米国駐在員事務所開設に続き、15年5月に北米戦略室を新設した。製品認知度向上策や製品価値向上策で販促を強化し、LAL事業の拡大も推進する。

■新薬開発は糖質科学分野に焦点

 09年3月策定の「生化学工業10年ビジョン」に基づいて、研究開発は糖質科学分野(糖鎖や複合糖質を研究する科学分野)に焦点を絞り、国際競争力を確立する「グローバル・カテゴリー・ファーマ」としての発展を目指している。

 開発中の新薬としては、腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603(コンドリアーゼ)、変形性膝関節症改善剤SI−613(NSAID結合ヒアルロン酸)、ドライアイ治療剤SI−614(修飾ヒアルロン酸)がある。

 腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603は、日本で14年1月に製造販売承認申請して審査継続中である。米国・欧州では15年4月に安全性評価を主目的としたオープン試験を開始し、15年7月にフェーズ3試験の症例登録を完了した。現在は経過観察中である。

 変形性膝関節症改善剤SI−613は、日本で14年10月フェーズ2試験(反復投与)の治験届を提出し、15年7月症例登録が完了、16年1月フェーズ2試験(反復投与)が終了した。現在は取得したデータの解析を実施中である。ドライアイ治療剤SI−614は、米国・欧州で15年1月フェーズ2・3試験が終了した。次相試験について検討中である。

 アルツの腱・靭帯付着部症の国内適応症追加SI−657(ヒアルロン酸)については開発を中止したが、引き続きアルツの製品付加価値向上に取り組むとともに、糖質科学に研究開発の焦点を合わせ、GAG(グリコサミノグリカン)を対象物質として、運動器疾患、眼科領域疾患、免疫・アレルギー疾患などを対象に効率的な新薬開発を進めるとしている。

 16年2月にはジェネリック医薬品である眼科手術補助剤「シェルガン0.5眼粘弾剤」の製造販売承認を取得した。当社製品である眼科手術補助剤オペガンと同様に参天製薬<4536>が販売し、16年6月の薬価基準収載後の発売に向けて準備を進める。

■品揃え充実で重点地域の米国におけるプレゼンスを強化

 15年12月には、変形性膝関節症を適応症とする医療機器「VISCO−3」について、米国食品医薬局(FDA)の承認取得を発表した。ヒアルロン酸主成分とする関節機能改善剤で、1治療あたり3回投与の3本キット製品である。14年3月から3回投与の競合製品との非劣性臨床試験を実施して、FDAの承認を新たに取得した。

 なお「SUPARTZ」は、15年3月に再投与の安全性に関する承認をFDAから取得したことに伴う添付文書改訂に合わせて、15年10月にブランド名を「SUPARTZ FX」に変更した。

 米国では人口の高齢化に伴って関節機能剤の市場拡大が予想されているため、単回投与製品「Gel−One」、5回投与製品「SUPARTZ FX」に加えて、3回投与製品「VISCO−3」を新たに市場投入し、成長戦略における重点地域である米国に置いてプレゼンス強化を図る方針だ。

■薬価改定、為替、研究開発費などが影響する収益構造

 15年3月期の四半期別業績推移を見ると、売上高は第1四半期(4月〜6月)75億77百万円、第2四半期(7月〜9月)66億70百万円、第3四半期(10月〜12月)78億28百万円、第4四半期(1月〜3月)74億47百万円、営業利益は第1四半期11億87百万円、第2四半期3億77百万円、第3四半期7億09百万円、第4四半期1億10百万円だった。

 薬価改定、為替、研究開発費、受取ロイヤリティーなどが影響する収益構造だ。15年3月期の売上総利益率は58.9%で14年3月期比3.2ポイント低下、販管費比率は50.8%で同5.4ポイント上昇、ROEは5.4%で同2.1ポイント低下、自己資本比率は87.0%で同0.8ポイント低下した。

 配当性向は40.5%だった。株主還元については、超長期的な視点に立って安定的かつ継続的な配当を目指し、1株当たり年間26円を継続する方針としている。また今後の事業展開や総還元性向を勘案しながら、自己株式の取得を適宜検討するとしている。

■16年3月期は増収減益

 5月12日発表した前期(16年3月期)の連結業績は、売上高が前々期(15年3月期)比4.9%増の309億62百万円、営業利益が同10.0%減の21億44百万円、経常利益が同12.7%減の35億円、純利益が同29.4%減の25億78百万円だった。

 売上面では国内が概ね想定どおり堅調に推移し、ジェル・ワンの数量増やLAL事業の好調で増収だったが、米国SI−6603のオープン試験の組み入れが想定よりも進展して研究開発費が想定以上に増加したため、営業利益は計画を下回り減益だった。平均為替レートは1ドル=120円14銭で同10円20銭のドル高・円安だった。売上高への影響額は約11億円だった。

 売上総利益は同4.0%増加したが、売上総利益率は58.4%で同0.5ポイント低下した。販管費は同6.3%増加し、販管費比率は51.5%で同0.7ポイント上昇した。減価償却費は同22.3%増の31億91百万円だった。高萩工場第5製剤棟関連で増加した。研究開発費は同6.2%増の86億49百万円だった。円安による米国子会社経費の換算額増加も影響した。

 営業外収益では、受取配当金が増加(前々期2億24百万円計上、前期2億61百万円計上)、受取ロイヤリティーが増加(前々期2億41百万円計上、前期3億61百万円計上)、投資有価証券売却益が増加(前々期3億88百万円計上、前期4億46百万円計上)したが、為替差損益が悪化(前々期は差益5億46百万円計上、前期は差損25百万円計上)した。なお前々期の一過性の税率低減要因(米国子会社有償減資に伴う税率減)が終了したため税金費用が増加した。

 配当は前々期と同額の年間26円(第2四半期末13円、期末13円)とした。配当性向は57.3%である。ROEは3.7%で同1.7ポイント低下、自己資本比率は87.0%で同横ばいだった。

 セグメント別売上高は、医薬品事業が同3.5%増の255億18百万円(国内医薬品が同0.2%増の169億28百万円、海外医薬品が同15.1%増の73億円、医薬品原体が同8.4%減の12億89百万円)、LAL事業が同11.7%増の54億44百万円だった。海外売上高は同15.8%増の115億81百万円、海外売上比率は同3.5ポイント上昇の37.4%となった。

 国内医薬品では、関節機能改善剤アルツは後発品使用促進の影響を受けたが、販売提携先の拡販努力などで微増収だった。眼科手術補助剤オペガンは競争激化で微減収だった。内視鏡用粘膜下注入材ムコアップは16年4月からの販売提携先変更に伴う出荷増が寄与して増収だった。

 海外医薬品では、米国向け単回投与関節機能改善剤ジェル・ワンは現地販売の増加に円安も寄与して増収だった。米国向け関節機能改善剤スパルツFX(15年10月スパルツFXにブランド名変更)は3回投与の競合品が伸長する中で、販売提携先の拡販努力によって現地販売が前年同期並みを維持し、円安効果で換算売上が増加した。米国VISCO−3は販売提携先を選定中である。中国向けアルツは政府主導による公定価格制度廃止の影響で現地販売が減少したが、販売提携先が在庫水準を高めたことと円安効果で増収だった。

 医薬品原体では、ヒアルロン酸の市場が低調だった。LAL事業は、海外におけるエンドドキシン測定用試薬などの数量増と円安効果が寄与して増収だった。

 四半期別の業績推移を見ると、売上高は第1四半期(4月〜6月)77億62百万円、第2四半期(7月〜9月)81億92百万円、第3四半期(10月〜12月)74億83百万円、第4四半期(1月〜3月)75億25百万円、営業利益は第1四半期8億83百万円、第2四半期11億67百万円、第3四半期6億93百万円、第4四半期5億99百万円の赤字だった。

■17年3月期は減収減益予想

 今期(17年3月期)の連結業績予想(5月12日公表)については、売上高が前期(16年3月期)比4.6%減の295億50百万円、営業利益が同53.4%減の10億円、経常利益が同4.3%減の33億50百万円、純利益が同1.1%減の25億50百万円としている。配当予想は前期と同額の年間26円(第2四半期末13円、期末13円)で、予想配当性向は57.9%となる。

 国内における薬価改定やドル安・円高の影響で減収減益予想としている。想定為替レートは1米ドル=110円、為替感応度(1米ドル1円変動時の年間影響額)は売上高で約1億円、営業利益で約40百万円としている。

 セグメント別売上高の計画は、医薬品事業が同4.8%減の243億円(国内医薬品が同6.1%減の159億円、海外医薬品が同0.7%増の73億50百万円、医薬品原体が同18.5%減の10億50百万円)、LAL事業が同3.6%減の52億50百万円としている。海外売上高は同1.6%減の114億円としている。ドル安・円高の影響額は約10億60百万円を見込んでいる。

 国内医薬品は、薬価引き下げの影響で減収を見込んでいる。ただし関節機能改善剤アルツの新容器(16年4月プラスチックシリンジのルアーフィットタイプ)投入による営業強化、眼科手術補助材の新製品シェルガンの市場投入(16年7月)、ムコアップの販売提携先変更(16年4月)などの効果で数量ベースは微増を見込んでいる。なおSI−6603の売上は織り込んでいない。

 海外医薬品は、競争激化で米国スパルツFXの現地販売が減少し、ドル安・円高も影響するが、米国ジェル・ワンの数量増効果で前期並みを見込んでいる。LAL事業は米国子会社の現地販売が増加するが、ドル安・円高影響で減収を見込んでいる。

 利益面では、減価償却費や研究開発費が減少するが、国内における薬価改定、ドル安・円高影響、米国関連費用の増加などで営業利益は大幅減益を見込んでいる。売上総利益率は同0.4ポイント低下の58.0%、販管費比率は同3.2ポイント上昇の54.7%を想定している。減価償却費は同6.0%減の30億円、研究開発費は同2.9%減の84億円の計画である。なお営業外で受取ロイヤリティーが大幅に増加するため、経常利益と純利益はほぼ前期並みの見込みとしている。

■新中期経営計画を策定

 5月12日に新中期経営計画(17年3月期〜19年3月期)を発表した。4つの重点戦略として、腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603の確実な進展、変形性ひざ関節症市場におけるリーディングカンパニーとしての進化、開発パイプラインの充実、最適な生産・品質管理体制の追求を掲げた。

 腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603の確実な進展では、日本での上市と拡販、および潜在市場規模の大きい米国での事業化を目指す。変形性ひざ関節症市場におけるリーディングカンパニーとしての進化では、成長ドライバーであるジェル・ワンの米国売上拡大と新規市場展開、製品改良による国内アルツの販売数量維持、次世代品となる関節機能改善剤SI−613の開発を推進する。開発パイプラインの充実では、糖質科学分野において他社を凌駕する基盤技術の保持、探査研究の加速、持続的な開発テーマの創製を推進する。最適な生産・品質管理体制の追求では、製品の安定供給、さらなる生産効率化の推進によって原価低減を実現する。

 経営目標値としては、19年3月期の売上高320億円、営業利益25億円、経常利益45億円を掲げた。なお想定為替レートは1米ドル=110円で、海外事業の拡大(海外売上高比率45%)で国内薬価改定による減収をカバーし、研究開発費は高水準(対売上高比率25%〜30%)で推移する。また各種受取ロイヤリティーを営業外収益として織り込んでいる。

 なお株主還元については、超長期的な視点に立って安定的かつ継続的な配当を目指し、1株当たり年間26円を継続する方針としている。また今後の事業展開や総還元性向を勘案しながら、自己株式取得を適宜検討するとしている。

■自己株式を消却

 なお5月12日に自己株式の消却を発表した。16年5月31日付で177万株(消却前の発行済株式総数に対する割合3.02%)を消却する。消却後の発行済株式総数は5681万4093株、自己株式数(見込み)は9510株となる。

■株価は17年3月期減収減益予想を嫌気した売り一巡

 株価の動きを見ると、17年3月期の減収減益予想を嫌気する形で戻り高値圏の1700円〜1800円近辺から反落したが、1500円近辺で売り一巡感を強めている。

 5月23日の終値1531円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS44円89銭で算出)は34〜35倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間26円で算出)は1.7%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1229円05銭で算出)は1.41.2倍近辺である。時価総額は約897億円である。

 週足チャートで見ると13週移動平均線と26週移動平均線を割り込んだが、2月の年初来安値水準まで下押す動きは見られない。売り一巡して出直り展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[4月13日更新]

生化学工業は出直りの動き本格化、17年3月期増収増益基調期待

 生化学工業<4548>(東1)は糖質科学分野に焦点を絞り、関節機能改善剤アルツが主力の医薬品メーカーである。高齢者人口増加を背景に関節機能改善剤の需要が拡大し、17年3月期増収増益基調が期待される。株価はアルツの適応症追加の開発中止も嫌気した2月安値から反発して出直りの動きが本格化している。15年12月の戻り高値を試す展開だろう。なお5月12日に16年3月期決算発表を予定している。

■関節機能改善剤アルツなど糖質科学分野が主力の医薬品メーカー

 糖質科学分野が主力の医薬品メーカーで、国内医薬品(関節機能改善剤アルツ、白内障手術補助剤オペガン、内視鏡用粘膜下注入材ムコアップ)、海外医薬品(米国向け関節機能改善剤スパルツ、米国向け単回投与関節機能改善剤ジェル・ワン、中国向けアルツ)、医薬品原体(ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸)、LAL事業(エンドトキシン測定用試薬関連)を展開している。高齢者人口増加を背景に関節機能改善剤の需要拡大が期待される。

 なお内視鏡用粘膜下注入材ムコアップの販売提携先を変更した。ジョンソン・エンド・ジョンソンのメディカルカンパニー(東京都)との独占販売契約を契約期間満了により16年3月31日に終了し、16年4月1日から新たにボストン・サイエンティフィック・ジャパン(東京都)と日本国内における独占販売契約を締結した。ボストン・サイエンティフィックのエンドスコピー事業は、消化器疾患ならびに肺疾患治療用機器の世界的リーダーである。

 生産面では15年1月にアルツディスポ新製剤設備(高萩工場第5製剤棟)が稼働した。第5製剤棟および第4製剤棟にアルツディスポの生産を集約することで効率化を推進するとともに、アルツディスポの中長期的な安定供給を図る。

 海外は重点地域の米国での事業展開加速に向けて、14年10月の米国駐在員事務所開設に続き、15年5月に北米戦略室を新設した。製品認知度向上策や製品価値向上策で販促を強化し、LAL事業の拡大も推進する。

■新薬開発は糖質科学分野に焦点

 09年3月策定の「生化学工業10年ビジョン」に基づいて、研究開発は糖質科学分野(糖鎖や複合糖質を研究する科学分野)に焦点を絞り、国際競争力を確立する「グローバル・カテゴリー・ファーマ」としての発展を目指している。

 開発中の新薬には、腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603(コンドリアーゼ)、変形性膝関節症改善剤SI−613(NSAID結合ヒアルロン酸)、ドライアイ治療剤SI−614(修飾ヒアルロン酸)がある。

 SI−6603は日本で14年1月に製造販売承認申請して審査継続中である。米国・欧州では15年4月に安全性評価を主目的としたオープン試験を開始し、15年7月にフェーズ3試験の症例登録を完了した。SI−613は日本で14年10月フェーズ2試験(反復投与)の治験届を提出し、15年7月症例登録が完了した。SI−614は米国・欧州で15年1月フェーズ2・3試験が終了した。次相試験について検討中である。

 アルツの腱・靭帯付着部症の国内適応症追加SI−657(ヒアルロン酸)については開発を中止したが、引き続きアルツの製品付加価値向上に取り組むとともに、糖質科学に研究開発の焦点を合わせ、GAG(グリコサミノグリカン)を対象物質として、運動器疾患、眼科領域疾患、免疫・アレルギー疾患などを対象に効率的な新薬開発を進めるとしている。

 16年2月にはジェネリック医薬品である眼科手術補助剤「シェルガン0.5眼粘弾剤」の製造販売承認を取得した。当社製品である眼科手術補助剤オペガンと同様に参天製薬<4536>が販売し、16年6月の薬価基準収載後の発売に向けて準備を進める。

■品揃え充実で重点地域の米国におけるプレゼンスを強化

 15年12月には、変形性膝関節症を適応症とする医療機器「VISCO−3」について、米国食品医薬局(FDA)の承認取得を発表した。ヒアルロン酸主成分とする関節機能改善剤で、1治療あたり3回投与の3本キット製品である。14年3月から3回投与の競合製品との非劣性臨床試験を実施して、FDAの承認を新たに取得した。

 なお「SUPARTZ」は、15年3月に再投与の安全性に関する承認をFDAから取得したことに伴う添付文書の改訂に合わせて、15年10月にブランド名を「SUPARTZ FX」に変更した。

 米国では人口の高齢化に伴って関節機能剤の市場拡大が予想されているため、単回投与製品「Gel−One」、5回投与製品「SUPARTZ FX」に加えて、3回投与製品「VISCO−3」を新たに市場投入し、成長戦略における重点地域である米国に置いてプレゼンス強化を図る方針だ。

■薬価改定、為替、研究開発費などが影響する収益構造

 15年3月期の四半期別の推移を見ると、売上高は第1四半期(4月〜6月)75億77百万円、第2四半期(7月〜9月)66億70百万円、第3四半期(10月〜12月)78億28百万円、第4四半期(1月〜3月)74億47百万円、営業利益は第1四半期11億87百万円、第2四半期3億77百万円、第3四半期7億09百万円、第4四半期1億10百万円だった。

 薬価改定、為替の動向、研究開発費の増減、受取ロイヤリティーの増減などが影響する収益構造だ。15年3月期の売上総利益率は58.9%で14年3月期比3.2ポイント低下、販管費比率は50.8%で同5.4ポイント上昇、ROEは5.4%で同2.1ポイント低下、自己資本比率は87.0%で同0.8ポイント低下した。配当性向は40.5%だった。

 利益配分に関しては、1株当たり年間26円を基本として、安定的かつ継続的な配当を目指し、資本効率の向上を目的として自己株式の取得等を適宜検討するとしている。

■16年3月期第3四半期累計は2桁営業増益

 前期(16年3月期)第3四半期累計(4月〜12月)の連結業績は、売上高が前年同期比6.2%増の234億37百万円、営業利益が同20.6%増の27億43百万円、経常利益が同5.8%増の40億06百万円、純利益が同0.8%減の30億17百万円だった。

 売上面では、国内アルツが前年同期並みにとどまったが、円安効果やジェル・ワンをはじめとする海外医薬品の効果で増収だった。為替レート(期中平均)は1ドル=121円70銭(前期比14円82銭のドル高・円安)で、円安による売上高への影響は約11億円だった。

 利益面では、高萩工場第5製剤棟関連の減価償却費が増加し、海外子会社を含む米国関連経費が円安も影響して増加したが、研究開発費が前年同期並みにとどまったことも寄与して2桁営業増益だった。売上総利益率は58.9%で同0.2ポイント低下、販管費比率は47.2%で同1.6ポイント低下、減価償却費は同30.9%増の23億79百万円、研究開発費は同1.1%減の56億34百万円だった。

 また営業外収益では、受取配当金が増加(前期1億86百万円計上、今期2億30百万円計上)、保有外貨建て資産に係る為替評価益が減少(前期5億85百万円計上、今期57百万円計上)、受取ロイヤリティーが増加(前期2億41百万円計上、今期3億61百万円計上)した。なお前期の一過性の税率低減要因が終了して税率が上昇したため純利益は減益だった。

 セグメント別の売上高は、医薬品事業が同4.7%増の193億06百万円(国内医薬品が同0.8%減の130億17百万円、海外医薬品が同24.1%増の53億39百万円、医薬品原体が同6.4%減の9億50百万円)だった。LAL事業は同13.4%増の41億30百万円だった。

 国内医薬品は、関節機能改善剤アルツが後発品使用促進の影響で前年同期並み(市場は0.5%増、アルツの医療機関納入本数は0.2%増)にとどまった。眼科手術補助剤オペガンは競争激化で微減、内視鏡用粘膜下注入材ムコアップは前年同期の出荷が高水準だった反動で減収だった。

 海外医薬品は、米国向け関節機能改善剤スパルツFX(15年10月スパルツFXにブランド名変更)が、3回投与の競合品が伸長する中で、販売提携先の拡販努力によって現地販売が前年同期並みを維持し、円安効果で換算売上が増加した。中国向けアルツは政府主導による公定価格制度廃止の影響で現地販売が減少したが、販売提携先が在庫水準を高めたことと円安効果で増収だった。米国向け単回投与関節機能改善剤ジェル・ワンは現地販売が増加し、円安効果も寄与した。

 医薬品原体はヒアルロン酸の市場が低調だった。LAL事業は海外におけるエンドドキシン測定用試薬などの数量増と円安効果で増収だった。

 なお四半期別業績推移を見ると、売上高は第1四半期(4月〜6月)77億62百万円、第2四半期(7月〜9月)81億92百万円、第3四半期(10月〜12月)74億83百万円、営業利益は第1四半期8億83百万円、第2四半期11億67百万円、第3四半期6億93百万円だった。

■16年3月期業績予想に増額余地

 前期(16年3月期)通期の連結業績予想(5月12日公表)は、売上高が前々期(15年3月期)比3.8%増の306億50百万円で、営業利益が同0.7%増の24億円、経常利益が同5.2%減の38億円、純利益が同20.6%減の29億円としている。配当予想は前々期と同額の年間26円(第2四半期末13円、期末13円)で、予想配当性向は50.9%となる。

 想定為替レート(期中平均)は1米ドル=118円で、為替感応度(1円変動による影響額)は売上高で約95百万円、営業利益で約35百万円としている。また売上総利益率は同0.7ポイント低下の58.2%、販管費比率は同0.4ポイント低下の50.4%、研究開発費は同3.6%減の78億50百万円の計画としている。

 セグメント別売上高の計画は、医薬品事業が同3.1%増の254億円(国内医薬品が同0.3%増の169億50百万円、海外医薬品が同12.0%増の71億円、医薬品原体が同4.1%減の13億50百万円)、LAL事業が同7.7%増の52億50百万円としている。

 国内は厳しい市場環境が継続するが営業強化で競合品からのシェア獲得を目指し、米国向けジェル・ワンと中国向けアルツの数量増加および円安効果で増収見込みだ。営業利益については、研究開発費が減少するが、高萩工場第5製剤棟稼働に伴う減価償却費の増加、ジェル・ワンなどの販売関連費用の増加で前期並みとしている。純利益については、受取ロイヤリティーが増加するが、為替評価益の減少、税負担の正常化などで減益見込みとしている。

 通期会社予想に対する第3四半期累計の進捗率は売上高が76.5%、営業利益が114.3%、経常利益が105.4%、純利益が104.0%で、利益は通期会社予想を超過達成している。米国における腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603を中心とした研究開発費の進捗を踏まえて通期会社予想を据え置いたが、増額余地があるだろう。そして17年3月期増収増益基調が期待される。

■株価は出直りの動きが本格化

 株価の動きを見ると、アルツの適応症追加の開発中止も嫌気した2月安値から反発して出直りの動きが本格化している。3月31日の戻り高値1754円から一旦反落したが、自律調整の範囲で戻り歩調に変化はないだろう。

 4月11日の終値1677円を指標面で見ると、前期推定連結PER(会社予想の連結EPS51円05銭で算出)は32〜33倍近辺、前期推定配当利回り(会社予想の年間26円で算出)は1.6%近辺、前々期実績連結PBR(前々期実績の連結BPS1239円51銭で算出)は1.4倍近辺である。時価総額は約982億円である。

 日足チャートで見ると25日移動平均線がサポートラインの形となった。また週足チャートで見ると13週移動平均線に続いて26週移動平均線を突破した。強基調への転換を確認した形だ。15年12月の戻り高値1873円を試す展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[3月24日更新]

生化学工業は調整一巡して戻り歩調、16年3月期業績予想は増額余地

 生化学工業<4548>(東1)は糖質科学分野に焦点を絞り、関節機能改善剤アルツが主力の医薬品メーカーである。16年3月期業績予想には増額余地がありそうだ。株価はアルツの適応症追加の開発中止を嫌気する場面があったが、調整が一巡して下値を切り上げている。戻り歩調の展開だろう。

■関節機能改善剤アルツなど糖質科学分野が主力の医薬品メーカー

 糖質科学分野が主力の医薬品メーカーで、国内医薬品(関節機能改善剤アルツ、白内障手術補助剤オペガン、内視鏡用粘膜下注入材ムコアップ)、海外医薬品(米国向け関節機能改善剤スパルツ、米国向け単回投与関節機能改善剤ジェル・ワン、中国向けアルツ)、医薬品原体(ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸)、LAL事業(エンドトキシン測定用試薬関連)を展開している。高齢者人口増加を背景に関節機能改善剤の需要拡大が期待される。

 なお3月10日に内視鏡用粘膜下注入材ムコアップの販売提携先変更を発表した。ジョンソン・エンド・ジョンソンのメディカルカンパニー(東京都)との独占販売契約を、16年3月31日をもって契約期間満了により終了する。そして新たにボストン・サイエンティフィック・ジャパン(東京都)と日本国内における独占販売契約を16年4月1日に締結する。ボストン・サイエンティフィックのエンドスコピー事業は、消化器疾患ならびに肺疾患治療用機器の世界的リーダーである。

 生産面では15年1月にアルツディスポ新製剤設備(高萩工場第5製剤棟)が稼働した。第5製剤棟および第4製剤棟にアルツディスポの生産を集約することで効率化を推進するとともに、アルツディスポの中長期的な安定供給を図る。

 海外は重点地域の米国での事業展開加速に向けて、14年10月の米国駐在員事務所開設に続き、15年5月に北米戦略室を新設した。製品認知度向上策や製品価値向上策で販促を強化し、LAL事業の拡大も推進する。

■新薬開発は糖質科学分野に焦点

 09年3月策定の「生化学工業10年ビジョン」に基づいて、研究開発は糖質科学分野(糖鎖や複合糖質を研究する科学分野)に焦点を絞り、国際競争力を確立する「グローバル・カテゴリー・ファーマ」としての発展を目指している。

 開発中の新薬には、腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603(コンドリアーゼ)、変形性膝関節症改善剤SI−613(NSAID結合ヒアルロン酸)、ドライアイ治療剤SI−614(修飾ヒアルロン酸)がある。

 SI−6603は日本で14年1月に製造販売承認申請して審査継続中である。米国・欧州では15年4月に安全性評価を主目的としたオープン試験を開始し、15年7月にフェーズ3試験の症例登録を完了した。SI−613は日本で14年10月フェーズ2試験(反復投与)の治験届を提出し、15年7月症例登録が完了した。SI−614は米国・欧州で15年1月フェーズ2・3試験が終了した。次相試験について検討中である。

 なおアルツの腱・靭帯付着部症の国内適応症追加SI−657(ヒアルロン酸)については2月2日に開発中止を発表した。科研製薬<4521>と共同で開発を進めていたが、日本での第3相臨床試験結果において期待していた有効性を明確に見いだせなかったため中止を決定した。引き続きアルツの製品付加価値向上に取り組むとともに、糖質科学に研究開発の焦点を合わせ、GAG(グリコサミノグリカン)を対象物質として、運動器疾患、眼科領域疾患、免疫・アレルギー疾患などを対象に効率的な新薬開発を進めるとしている。

 2月15日にはジェネリック医薬品である眼科手術補助剤「シェルガン0.5眼粘弾剤」の製造販売承認取得を発表した。当社製品である眼科手術補助剤オペガンと同様に参天製薬<4536>が販売し、16年6月の薬価基準収載後の発売に向けて準備を進める。

■品揃え充実で重点地域の米国におけるプレゼンスを強化

 15年12月には、変形性膝関節症を適応症とする医療機器「VISCO−3」について、米国食品医薬局(FDA)の承認取得を発表した。ヒアルロン酸主成分とする関節機能改善剤で、1治療あたり3回投与の3本キット製品である。14年3月から3回投与の競合製品との非劣性臨床試験を実施して、FDAの承認を新たに取得した。

 なお「SUPARTZ」は、15年3月に再投与の安全性に関する承認をFDAから取得したことに伴う添付文書の改訂に合わせて、15年10月にブランド名を「SUPARTZ FX」に変更した。

 米国では人口の高齢化に伴って関節機能剤の市場拡大が予想されているため、単回投与製品「Gel−One」、5回投与製品「SUPARTZ FX」に加えて、3回投与製品「VISCO−3」を新たに市場投入し、成長戦略における重点地域である米国に置いてプレゼンス強化を図る方針だ。

■薬価改定、為替、研究開発費などが影響する収益構造

 15年3月期の四半期別の推移を見ると、売上高は第1四半期(4月〜6月)75億77百万円、第2四半期(7月〜9月)66億70百万円、第3四半期(10月〜12月)78億28百万円、第4四半期(1月〜3月)74億47百万円、営業利益は第1四半期11億87百万円、第2四半期3億77百万円、第3四半期7億09百万円、第4四半期1億10百万円だった。

 薬価改定、為替の動向、研究開発費の増減、受取ロイヤリティーの増減などが影響する収益構造だ。15年3月期の売上総利益率は58.9%で14年3月期比3.2ポイント低下、販管費比率は50.8%で同5.4ポイント上昇、ROEは5.4%で同2.1ポイント低下、自己資本比率は87.0%で同0.8ポイント低下した。配当性向は40.5%だった。

 利益配分に関しては、1株当たり年間26円を基本として、安定的かつ継続的な配当を目指し、資本効率の向上を目的として自己株式の取得等を適宜検討するとしている。

■16年3月期第3四半期累計は2桁営業増益

 今期(16年3月期)第3四半期累計(4月〜12月)の連結業績は、売上高が前年同期比6.2%増の234億37百万円、営業利益が同20.6%増の27億43百万円、経常利益が同5.8%増の40億06百万円、純利益が同0.8%減の30億17百万円だった。

 売上面では、国内アルツが前年同期並みにとどまったが、円安効果やジェル・ワンをはじめとする海外医薬品の効果で増収だった。為替レート(期中平均)は1ドル=121円70銭(前期比14円82銭のドル高・円安)で、円安による売上高への影響は約11億円だった。

 利益面では、高萩工場第5製剤棟関連の減価償却費が増加し、海外子会社を含む米国関連経費が円安も影響して増加したが、研究開発費が前年同期並みにとどまったことも寄与して2桁営業増益だった。売上総利益率は58.9%で同0.2ポイント低下、販管費比率は47.2%で同1.6ポイント低下、減価償却費は同30.9%増の23億79百万円、研究開発費は同1.1%減の56億34百万円だった。

 また営業外収益では、受取配当金が増加(前期1億86百万円計上、今期2億30百万円計上)、保有外貨建て資産に係る為替評価益が減少(前期5億85百万円計上、今期57百万円計上)、受取ロイヤリティーが増加(前期2億41百万円計上、今期3億61百万円計上)した。なお前期の一過性の税率低減要因が終了して税率が上昇したため純利益は減益だった。

 セグメント別の売上高は、医薬品事業が同4.7%増の193億06百万円(国内医薬品が同0.8%減の130億17百万円、海外医薬品が同24.1%増の53億39百万円、医薬品原体が同6.4%減の9億50百万円)だった。LAL事業は同13.4%増の41億30百万円だった。

 国内医薬品は、関節機能改善剤アルツが後発品使用促進の影響で前年同期並み(市場は0.5%増、アルツの医療機関納入本数は0.2%増)にとどまった。眼科手術補助剤オペガンは競争激化で微減、内視鏡用粘膜下注入材ムコアップは前年同期の出荷が高水準だった反動で減収だった。

 海外医薬品は、米国向け関節機能改善剤スパルツFX(15年10月スパルツFXにブランド名変更)が、3回投与の競合品が伸長する中で、販売提携先の拡販努力によって現地販売が前年同期並みを維持し、円安効果で換算売上が増加した。中国向けアルツは政府主導による公定価格制度廃止の影響で現地販売が減少したが、販売提携先が在庫水準を高めたことと円安効果で増収だった。米国向け単回投与関節機能改善剤ジェル・ワンは現地販売が増加し、円安効果も寄与した。

 医薬品原体はヒアルロン酸の市場が低調だった。LAL事業は海外におけるエンドドキシン測定用試薬などの数量増と円安効果で増収だった。

 なお四半期別業績推移を見ると、売上高は第1四半期(4月〜6月)77億62百万円、第2四半期(7月〜9月)81億92百万円、第3四半期(10月〜12月)74億83百万円、営業利益は第1四半期8億83百万円、第2四半期11億67百万円、第3四半期6億93百万円だった。

■16年3月期業績予想に増額余地

 今期(16年3月期)通期の連結業績予想(5月12日公表)は、売上高が前期比3.8%増の306億50百万円、営業利益が同0.7%増の24億円、経常利益が同5.2%減の38億円、純利益が同20.6%減の29億円としている。配当予想は前期と同額の年間26円(第2四半期末13円、期末13円)で、予想配当性向は50.9%となる。

 想定為替レート(期中平均)は1米ドル=118円で、為替感応度(1円変動による影響額)は売上高で約95百万円、営業利益で約35百万円としている。また売上総利益率は同0.7ポイント低下の58.2%、販管費比率は同0.4ポイント低下の50.4%、研究開発費は同3.6%減の78億50百万円の計画としている。

 セグメント別売上高の計画は、医薬品事業が同3.1%増の254億円(国内医薬品が同0.3%増の169億50百万円、海外医薬品が同12.0%増の71億円、医薬品原体が同4.1%減の13億50百万円)、LAL事業が同7.7%増の52億50百万円としている。

 国内は厳しい市場環境が継続するが営業強化で競合品からのシェア獲得を目指し、米国向けジェル・ワンと中国向けアルツの数量増加および円安効果で増収見込みだ。営業利益については、研究開発費が減少するが、高萩工場第5製剤棟稼働に伴う減価償却費の増加、ジェル・ワンなどの販売関連費用の増加で前期並みとしている。純利益については、受取ロイヤリティーが増加するが、為替評価益の減少、税負担の正常化などで減益見込みとしている。

 通期会社予想に対する第3四半期累計の進捗率は売上高が76.5%、営業利益が114.3%、経常利益が105.4%、純利益が104.0%で、利益は通期会社予想を超過達成している。米国における腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603を中心とした研究開発費の進捗を踏まえて通期会社予想を据え置いたが、増額余地があるだろう。

■株価は調整一巡して下値切り上げ

 株価の動きを見ると、アルツの適応症追加の開発中止を嫌気し、さらに地合い悪化も影響して2月12日の昨年来安値1166円まで急落したが、その後は下値を切り上げる動きだ。3月23日には1580円まで上伸する場面があった。調整が一巡したようだ。

 3月23日の終値1541円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS51円05銭で算出)は30倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間26円で算出)は1.7%近辺、そして前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1239円51銭で算出)は1.2倍近辺である。なお時価総額は約903億円である。

 日足チャートで見ると25日移動平均線を突破し、25日移動平均線が上向きに転じた。また週足チャートで見ると、13週移動平均線および26週移動平均線突破の動きを強めている。調整が一巡して戻り歩調の展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[2月26日更新]

生化学工業はアルツ適応症追加の開発を中止したが、眼科手術補助剤の承認取得

 生化学工業<4548>(東1)は糖質科学分野に焦点を絞り、関節機能改善剤アルツが主力の医薬品メーカーである。アルツの適応症追加の開発を中止したが、眼科手術補助剤シェルガン0.5眼粘弾剤の製造販売承認を取得した。16年3月期第3四半期累計の利益は通期会社予想を超過達成している。研究開発費の進捗などを踏まえて通期会社予想を据え置いたが増額余地がありそうだ。株価は調整が一巡して反発展開だろう。

■関節機能改善剤アルツなど糖質科学分野が主力の医薬品メーカー

 糖質科学分野が主力の医薬品メーカーで、国内医薬品(関節機能改善剤アルツ、白内障手術補助剤オペガン、内視鏡用粘膜下注入材ムコアップ)、海外医薬品(米国向け関節機能改善剤スパルツ、米国向け単回投与関節機能改善剤ジェル・ワン、中国向けアルツ)、医薬品原体(ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸)、LAL事業(エンドトキシン測定用試薬関連)を展開している。高齢者人口増加を背景に関節機能改善剤の需要拡大が期待される。

 生産面では15年1月にアルツディスポ新製剤設備(高萩工場第5製剤棟)が稼働した。第5製剤棟および第4製剤棟にアルツディスポの生産を集約することで効率化を推進するとともに、アルツディスポの中長期的な安定供給を図る。

 海外は重点地域の米国での事業展開加速に向けて、14年10月の米国駐在員事務所開設に続き、15年5月に北米戦略室を新設した。製品認知度向上策や製品価値向上策で販促を強化し、LAL事業の拡大も推進する。

■新薬開発は糖質科学分野に焦点

 09年3月策定の「生化学工業10年ビジョン」に基づいて、研究開発は糖質科学分野(糖鎖や複合糖質を研究する科学分野)に焦点を絞り、国際競争力を確立する「グローバル・カテゴリー・ファーマ」としての発展を目指している。

 開発中の新薬には、腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603(コンドリアーゼ)、変形性膝関節症改善剤SI−613(NSAID結合ヒアルロン酸)、ドライアイ治療剤SI−614(修飾ヒアルロン酸)がある。

 SI−6603は日本で14年1月に製造販売承認申請して審査継続中である。米国・欧州では15年4月に安全性評価を主目的としたオープン試験を開始し、15年7月にフェーズ3試験の症例登録を完了した。SI−613は日本で14年10月フェーズ2試験(反復投与)の治験届を提出し、15年7月症例登録が完了した。SI−614は米国・欧州で15年1月フェーズ2・3試験が終了した。次相試験について検討中である。

 なおアルツの腱・靭帯付着部症の国内適応症追加SI−657(ヒアルロン酸)については2月2日に開発中止を発表した。科研製薬<4521>と共同で開発を進めていたが、日本での第3相臨床試験結果において期待していた有効性を明確に見いだせなかったため中止を決定した。引き続きアルツの製品付加価値向上に取り組むとともに、糖質科学に研究開発の焦点を合わせ、GAG(グリコサミノグリカン)を対象物質として、運動器疾患、眼科領域疾患、免疫・アレルギー疾患などを対象に効率的な新薬開発を進めるとしている。

 2月15日にはジェネリック医薬品である眼科手術補助剤「シェルガン0.5眼粘弾剤」の製造販売承認取得を発表した。当社製品である眼科手術補助剤オペガンと同様に参天製薬<4536>が販売し、16年6月の薬価基準収載後の発売に向けて準備を進める。

■品揃え充実で重点地域の米国におけるプレゼンスを強化

 15年12月には、変形性膝関節症を適応症とする医療機器「VISCO−3」について、米国食品医薬局(FDA)の承認取得を発表した。ヒアルロン酸主成分とする関節機能改善剤で、1治療あたり3回投与の3本キット製品である。14年3月から3回投与の競合製品との非劣性臨床試験を実施して、FDAの承認を新たに取得した。

 なお「SUPARTZ」は、15年3月に再投与の安全性に関する承認をFDAから取得したことに伴う添付文書の改訂に合わせて、15年10月にブランド名を「SUPARTZ FX」に変更した。

 米国では人口の高齢化に伴って関節機能剤の市場拡大が予想されているため、単回投与製品「Gel−One」、5回投与製品「SUPARTZ FX」に加えて、3回投与製品「VISCO−3」を新たに市場投入し、成長戦略における重点地域である米国に置いてプレゼンス強化を図る方針だ。

■薬価改定、為替、研究開発費などが影響する収益構造

 15年3月期の四半期別の推移を見ると、売上高は第1四半期(4月〜6月)75億77百万円、第2四半期(7月〜9月)66億70百万円、第3四半期(10月〜12月)78億28百万円、第4四半期(1月〜3月)74億47百万円、営業利益は第1四半期11億87百万円、第2四半期3億77百万円、第3四半期7億09百万円、第4四半期1億10百万円だった。

 薬価改定、為替の動向、研究開発費の増減、受取ロイヤリティーの増減などが影響する収益構造だ。15年3月期の売上総利益率は58.9%で14年3月期比3.2ポイント低下、販管費比率は50.8%で同5.4ポイント上昇、ROEは5.4%で同2.1ポイント低下、自己資本比率は87.0%で同0.8ポイント低下した。配当性向は40.5%だった。

 利益配分に関しては、1株当たり年間26円を基本として、安定的かつ継続的な配当を目指し、資本効率の向上を目的として自己株式の取得等を適宜検討するとしている。

■16年3月期第3四半期累計は2桁営業増益

 2月2日に発表した今期(16年3月期)第3四半期累計(4月〜12月)の連結業績は、売上高が前年同期比6.2%増の234億37百万円となり、営業利益が同20.6%増の27億43百万円、経常利益が同5.8%増の40億06百万円、純利益が同0.8%減の30億17百万円だった。

 売上面では、国内アルツが前年同期並みにとどまったが、円安効果やジェル・ワンをはじめとする海外医薬品の効果で増収だった。為替レート(期中平均)は1ドル=121円70銭(前期比14円82銭のドル高・円安)で、円安による売上高への影響は約11億円だった。

 利益面では、高萩工場第5製剤棟関連の減価償却費が増加し、海外子会社を含む米国関連経費が円安も影響して増加したが、研究開発費が前年同期並みにとどまったことも寄与して2桁営業増益だった。売上総利益率は58.9%で同0.2ポイント低下、販管費比率は47.2%で同1.6ポイント低下、減価償却費は同30.9%増の23億79百万円、研究開発費は同1.1%減の56億34百万円だった。

 営業外収益では、受取配当金が増加(前期1億86百万円計上、今期2億30百万円計上)、保有外貨建て資産に係る為替評価益が減少(前期5億85百万円計上、今期57百万円計上)、受取ロイヤリティーが増加(前期2億41百万円計上、今期3億61百万円計上)した。なお前期の一過性の税率低減要因が終了して税率が上昇したため純利益は減益だった。

 セグメント別の売上高は、医薬品事業が同4.7%増の193億06百万円(国内医薬品が同0.8%減の130億17百万円、海外医薬品が同24.1%増の53億39百万円、医薬品原体が同6.4%減の9億50百万円)だった。LAL事業は同13.4%増の41億30百万円だった。

 国内医薬品は、関節機能改善剤アルツが後発品使用促進の影響で前年同期並み(市場は0.5%増、アルツの医療機関納入本数は0.2%増)にとどまった。眼科手術補助剤オペガンは競争激化で微減、内視鏡用粘膜下注入材ムコアップは前年同期の出荷が高水準だった反動で減収だった。

 海外医薬品は、米国向け関節機能改善剤スパルツFX(15年10月スパルツFXにブランド名変更)が、3回投与の競合品が伸長する中で、販売提携先の拡販努力によって現地販売が前年同期並みを維持し、円安効果で換算売上が増加した。中国向けアルツは政府主導による公定価格制度廃止の影響で現地販売が減少したが、販売提携先が在庫水準を高めたことと円安効果で増収だった。米国向け単回投与関節機能改善剤ジェル・ワンは現地販売が増加し、円安効果も寄与した。

 医薬品原体はヒアルロン酸の市場が低調だった。LAL事業は海外におけるエンドドキシン測定用試薬などの数量増と円安効果で増収だった。

 なお四半期別業績推移を見ると、売上高は第1四半期(4月〜6月)77億62百万円、第2四半期(7月〜9月)81億92百万円、第3四半期(10月〜12月)74億83百万円、営業利益は第1四半期8億83百万円、第2四半期11億67百万円、第3四半期6億93百万円だった。

■16年3月期業績予想に増額余地

 今期(16年3月期)通期の連結業績予想は前回予想(5月12日公表)を据え置いて、売上高が前期比3.8%増の306億50百万円、営業利益が同0.7%増の24億円、経常利益が同5.2%減の38億円、純利益が同20.6%減の29億円としている。配当予想は前期と同額の年間26円(第2四半期末13円、期末13円)で、予想配当性向は50.9%となる。

 想定為替レート(期中平均)は1米ドル=118円で、為替感応度(1円変動による影響額)は売上高で約95百万円、営業利益で約35百万円としている。また売上総利益率は同0.7ポイント低下の58.2%、販管費比率は同0.4ポイント低下の50.4%、研究開発費は同3.6%減の78億50百万円の計画としている。

 セグメント別売上高の計画は、医薬品事業が同3.1%増の254億円(国内医薬品が同0.3%増の169億50百万円、海外医薬品が同12.0%増の71億円、医薬品原体が同4.1%減の13億50百万円)、LAL事業が同7.7%増の52億50百万円としている。

 国内は厳しい市場環境が継続するが営業強化で競合品からのシェア獲得を目指し、米国向けジェル・ワンと中国向けアルツの数量増加および円安効果で増収見込みだ。営業利益については、研究開発費が減少するが、高萩工場第5製剤棟稼働に伴う減価償却費の増加、ジェル・ワンなどの販売関連費用の増加で前期並みとしている。純利益については、受取ロイヤリティーが増加するが、為替評価益の減少、税負担の正常化などで減益見込みとしている。

 通期会社予想に対する第3四半期累計の進捗率は売上高が76.5%、営業利益が114.3%、経常利益が105.4%、純利益が104.0%で、利益は通期会社予想を超過達成している。米国における腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603を中心とした研究開発費の進捗を踏まえて通期会社予想を据え置いたが、増額余地があるだろう。

■株価は調整一巡感

 株価の動きを見ると、アルツの適応症追加の開発中止を嫌気し、さらに地合い悪化も影響して2月12日の1166円まで急落したが、その後は1300円台で推移して調整一巡感を強めている。

 2月25日の終値1342円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS51円05銭で算出)は26〜27倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間26円で算出)は1.9%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1239円51銭で算出)は1.1倍近辺である。なお時価総額は約786億円である。

 日足チャートで見ると25日移動平均線に対するマイナス乖離率が10%程度と売られ過ぎ感の強い水準だ。また週足チャートで見ると安値圏から切り返しの動きを強めている。調整が一巡して反発展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[01月20日更新]

生化学工業は調整一巡して出直り、16年3月期業績予想に増額余地

 生化学工業<4548>(東1)は糖質科学分野に焦点を絞り、関節機能改善剤アルツが主力の医薬品メーカーである。米国向け単回投与関節機能改善剤ジェル・ワンの好調などで16年3月期業績予想に増額余地がありそうだ。株価は地合い悪化も影響して戻り一服の形だが、調整が一巡して出直り展開だろう。なお2月2日に第3四半期累計(4月〜12月)の業績発表を予定している。

■関節機能改善剤アルツなど糖質科学分野が主力の医薬品メーカー

 糖質科学分野が主力の医薬品メーカーで、国内医薬品(関節機能改善剤アルツ、白内障手術補助剤オペガン、内視鏡用粘膜下注入材ムコアップ)、海外医薬品(米国向け関節機能改善剤スパルツ、米国向け単回投与関節機能改善剤ジェル・ワン、中国向けアルツ)、医薬品原体(ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸)、LAL事業(エンドトキシン測定用試薬関連)を展開している。高齢者人口増加を背景に関節機能改善剤の需要拡大が期待される。

 生産面では15年1月にアルツディスポ新製剤設備(高萩工場第5製剤棟)が稼働した。第5製剤棟および第4製剤棟にアルツディスポの生産を集約することで効率化を推進するとともに、アルツディスポの中長期的な安定供給を図る。

 海外は重点地域の米国での事業展開加速に向けて、14年10月の米国駐在員事務所開設に続き、15年5月に北米戦略室を新設した。製品認知度向上策や製品価値向上策で販促を強化し、LAL事業の拡大も推進する。

■新薬開発は糖質科学分野に焦点

 09年3月策定の「生化学工業10年ビジョン」に基づいて、研究開発は糖質科学分野(糖鎖や複合糖質を研究する科学分野)に焦点を絞り、国際競争力を確立する「グローバル・カテゴリー・ファーマ」としての発展を目指している。

 開発中の新薬には、腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603(コンドリアーゼ)、アルツの腱・靭帯付着部症の国内適応症追加SI−657(ヒアルロン酸)、変形性膝関節症改善剤SI−613(NSAID結合ヒアルロン酸)、ドライアイ治療剤SI−614(修飾ヒアルロン酸)がある。

 SI−6603は、日本では14年1月に製造販売承認を申請し、審査継続中である。米国・欧州では15年4月に安全性評価を主目的としたオープン試験を開始し、15年7月にフェーズ3試験の症例登録を完了した。

 SI−657は日本で14年10月にフェーズ3試験を完了し、15年1月に経過観察を終了した。今後の開発方針を検討中である。SI−613は日本で14年10月フェーズ2試験(反復投与)の治験届を提出し、15年7月症例登録が完了した。SI−614は米国・欧州で15年1月フェーズ2・3試験が終了した。次相試験について検討中である。

 なお15年8月には、イスラエルのバイオベンチャーであるキャンファイト・バイオファーマ社と、低分子化合物アデノシンA3レセプターアゴニスト(開発コードSI−615)に関するライセンス契約の終了で合意した。06年9月に日本における炎症性疾患(眼科領域を除く)を適応とした本化合物の開発・製剤製造・販売権等を取得し、日本における第1相臨床試験を実施したが、関節リウマチ治療剤の製品戦略等を総合的に考慮した結果、当社においては開発を中止し、本ライセンス契約を終了するという結論に至った。

■品揃え充実で重点地域の米国におけるプレゼンスを強化

 12月25日には、変形性膝関節症を適応症とする医療機器「VISCO−3」について、米国食品医薬局(FDA)の承認取得を発表した。ヒアルロン酸主成分とする関節機能改善剤で、1治療あたり3回投与の3本キット製品である。14年3月から3回投与の競合製品との非劣性臨床試験を実施して、FDAの承認を新たに取得した。

 なお「SUPARTZ」は、15年3月に再投与の安全性に関する承認をFDAから取得したことに伴う添付文書の改訂に合わせて、15年10月にブランド名を「SUPARTZ FX」に変更した。

 米国では人口の高齢化に伴って関節機能剤の市場拡大が予想されているため、単回投与製品「Gel−One」、5回投与製品「SUPARTZ FX」に加えて、3回投与製品「VISCO−3」を新たに市場投入し、成長戦略における重点地域である米国に置いてプレゼンス強化を図る方針だ。

■薬価改定、為替、研究開発費などが影響する収益構造

 15年3月期の四半期別の推移を見ると、売上高は第1四半期(4月〜6月)75億77百万円、第2四半期(7月〜9月)66億70百万円、第3四半期(10月〜12月)78億28百万円、第4四半期(1月〜3月)74億47百万円、営業利益は第1四半期11億87百万円、第2四半期3億77百万円、第3四半期7億09百万円、第4四半期1億10百万円だった。

 薬価改定、為替の動向、研究開発費の増減、受取ロイヤリティーの増減などが影響する収益構造だ。15年3月期の配当性向は40.5%だった。ROEは5.4%で14年3月期比2.1ポイント低下、自己資本比率は87.0%で同0.8ポイント低下した。

 利益配分に関しては、1株当たり年間26円を基本として、安定的かつ継続的な配当を目指し、資本効率の向上を目的として自己株式の取得等を適宜検討するとしている。

■16年3月期第2四半期累計は計画超の増収増益

 今期(16年3月期)第2四半期累計(4月〜9月)の連結業績は、売上高が前年同期比12.0%増の159億54百万円、営業利益が同31.1%増の20億50百万円、経常利益が同22.1%増の25億75百万円、純利益が同15.0%増の19億41百万円だった。期初計画を上回る増収増益だった。

 売上面では、国内医薬品がアルツを中心に計画を下回ったが前年同期比増収を確保し、海外医薬品が円安効果や米国向けジェル・ワンの数量増加で計画を上回る大幅増収だった。為替レート(期中平均)は1ドル=121円80銭(前期比18円75銭のドル高・円安)で、円安による売上高への影響は約9億10百万円だった。

 利益面では、高萩工場第5製剤棟の減価償却費が増加し、米国SI−6603などの各開発テーマ進展で研究開発費が計画以上に増加したが、その他の販管費が減少して期初計画を上回る営業増益だった。売上総利益率は59.0%で同0.3ポイント上昇、販管費比率は46.1%で同1.6ポイント低下、研究開発費は同10.3%増の37億49百万円だった。

 営業外収益では、保有外貨建て資産の為替評価益が減少(前期は1億55百万円計上、今期は80百万円計上)したが計画を上回った。純利益は、老朽化した高萩工場第2製剤棟休止に伴う減損損失計上や、前期の一過性の税率低減要因の一巡が影響した。

 セグメント別の売上高は、医薬品事業が同12.2%増の132億01百万円(国内医薬品が同0.5%増の87億09百万円、海外医薬品が同56.4%増の38億30百万円、医薬品原体が同1.4%増の6億61百万円)だった。LAL事業は同10.9%増の27億53百万円だった。

 国内医薬品では、関節機能改善剤アルツは後発品使用促進の影響で前年同期並み、眼科手術補助剤オペガンは競争激化で微減、内視鏡用粘膜下注入材ムコアップは前年同期の出荷が高水準だった反動で減収だった。

 海外医薬品は、米国向け関節機能改善剤スパルツの現地販売が前期並みだったが、ブランド名変更(15年10月からスパルツFXに変更)に伴う新包装品の先行出荷や円安効果で増収だった。中国向けアルツは現地販売が横ばいだが、販社の在庫調整や円安効果で増収だった。米国向け単回投与関節機能改善剤ジェル・ワンは現地販売が増加した。

 医薬品原体は、ヒアルロン酸の減少をコンドロイチン硫酸の増加でカバーした。LAL事業は海外におけるエンドドキシン測定用試薬などの数量増と円安効果で増収だった。

 四半期別推移を見ると、売上高は第1四半期(4月〜6月)77億62百万円、第2四半期(7月〜9月)81億92百万円、営業利益は第1四半期8億83百万円、第2四半期11億67百万円だった。

■16年3月期業績予想に増額余地

 今期(16年3月期)通期の連結業績予想(5月12日公表)は、売上高が前期比3.8%増の306億50百万円、営業利益が同0.7%増の24億円、経常利益が同5.2%減の38億円、純利益が同20.6%減の29億円としている。配当予想は前期と同額の年間26円(第2四半期末13円、期末13円)で、予想配当性向は50.9%となる。

 想定為替レート(期中平均)は1米ドル=118円で、為替感応度(1円変動による影響額)は売上高で約95百万円、営業利益で約35百万円としている。また売上総利益率は同0.7ポイント低下の58.2%、販管費比率は同0.4ポイント低下の50.4%、研究開発費は同3.6%減の78億50百万円の計画としている。

 セグメント別売上高の計画は、医薬品事業が同3.1%増の254億円(国内医薬品が同0.3%増の169億50百万円、海外医薬品が同12.0%増の71億円、医薬品原体が同4.1%減の13億50百万円)、LAL事業が同7.7%増の52億50百万円としている。

 国内は厳しい市場環境が継続するが営業強化で競合品からのシェア獲得を目指し、米国向けジェル・ワンと中国向けアルツの数量増加および円安効果で増収見込みだ。営業利益については、研究開発費が減少するが、高萩工場第5製剤棟稼働に伴う減価償却費の増加、ジェル・ワンなどの販売関連費用の増加で前期並みとしている。純利益については、受取ロイヤリティーが増加するが、為替評価益の減少、税負担の正常化などで減益見込みとしている。

 通期会社予想に対する第2四半期累計の進捗率は売上高が52.1%、営業利益が85.4%、経常利益が67.8%、純利益が66.9%と高水準である。16年3月期営業利益横ばいで最終減益の会社予想だが、増額余地があるだろう。

■株価は地合い悪化も影響して戻り一服だが調整一巡感

 株価の動きを見ると、12月下旬〜1月上旬の戻り高値圏1800円台から反落した。地合い悪化も影響して戻り一服の形だ。ただし大きく下押すことなく、1600円近辺から切り返しの動きを強めている。調整が一巡したようだ。

 1月19日の終値1689円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS51円05銭で算出)は33倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間26円で算出)は1.5%近辺、そして前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1239円51銭で算出)は1.4倍近辺である。時価総額は約989億円である。

 週足チャートで見ると13週移動平均線近辺から切り返す動きだ。サポートラインを確認したようだ。16年3月期業績予想の増額余地を評価して戻り歩調に変化はなく、調整が一巡して出直り展開だろう。
[12月22日更新]

生化学工業は戻り一服だがモミ合い煮詰まり感、16年3月期業績予想に増額余地

 生化学工業<4548>(東1)は糖質科学分野に焦点を絞り、関節機能改善剤アルツが主力の医薬品メーカーである。米国向け単回投与関節機能改善剤ジェル・ワンの好調などで16年3月期業績予想に増額余地がありそうだ。株価は戻り一服でモミ合う展開だが、煮詰まり感を強めて上放れが期待される。

■関節機能改善剤アルツなど糖質科学分野が主力の医薬品メーカー

 糖質科学分野が主力の医薬品メーカーである。国内医薬品(関節機能改善剤アルツ、白内障手術補助剤オペガン、内視鏡用粘膜下注入材ムコアップ)、海外医薬品(米国向け関節機能改善剤スパルツ、米国向け単回投与関節機能改善剤ジェル・ワン、中国向けアルツ)、医薬品原体(ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸)、LAL事業(エンドトキシン測定用試薬関連)を展開している。高齢者人口増加を背景に関節機能改善剤の需要拡大が期待される。

 生産面では15年1月にアルツディスポ新製剤設備(高萩工場第5製剤棟)が稼働した。第5製剤棟および第4製剤棟にアルツディスポの生産を集約することで効率化を推進するとともに、アルツディスポの中長期的な安定供給を図る。

 海外は重点地域の米国での事業展開加速に向けて、14年10月の米国駐在員事務所開設に続き、15年5月に北米戦略室を新設した。製品認知度向上策や製品価値向上策で販促を強化し、LAL事業の拡大も推進する。

■新薬開発は糖質科学分野に焦点

 09年3月策定の「生化学工業10年ビジョン」に基づいて、研究開発は糖質科学分野(糖鎖や複合糖質を研究する科学分野)に焦点を絞り、国際競争力を確立する「グローバル・カテゴリー・ファーマ」としての発展を目指している。

 開発中の新薬には、腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603(コンドリアーゼ)、アルツの腱・靭帯付着部症の国内適応症追加SI−657(ヒアルロン酸)、変形性膝関節症改善剤SI−613(NSAID結合ヒアルロン酸)、ドライアイ治療剤SI−614(修飾ヒアルロン酸)がある。

 SI−6603は、日本では14年1月に製造販売承認を申請し、審査継続中である。米国・欧州では15年4月に安全性評価を主目的としたオープン試験を開始し、15年7月にフェーズ3試験の症例登録を完了した。

 SI−657は日本で14年10月にフェーズ3試験を完了し、15年1月に経過観察を終了した。今後の開発方針を検討中である。SI−613は日本で14年10月フェーズ2試験(反復投与)の治験届を提出し、15年7月症例登録が完了した。SI−614は米国・欧州で15年1月フェーズ2・3試験が終了した。次相試験について検討中である。

 なお15年8月には、イスラエルのバイオベンチャーであるキャンファイト・バイオファーマ社と、低分子化合物アデノシンA3レセプターアゴニスト(開発コードSI−615)に関するライセンス契約の終了で合意した。06年9月に日本における炎症性疾患(眼科領域を除く)を適応とした本化合物の開発・製剤製造・販売権等を取得し、日本における第1相臨床試験を実施したが、関節リウマチ治療剤の製品戦略等を総合的に考慮した結果、当社においては開発を中止し、本ライセンス契約を終了するという結論に至った。

■薬価改定、為替、研究開発費などが影響する収益構造

 15年3月期の四半期別推移を見ると、売上高は第1四半期(4月〜6月)75億77百万円、第2四半期(7月〜9月)66億70百万円、第3四半期(10月〜12月)78億28百万円、第4四半期(1月〜3月)74億47百万円で、営業利益は第1四半期11億87百万円、第2四半期3億77百万円、第3四半期7億09百万円、第4四半期1億10百万円だった。

 薬価改定、為替の動向、研究開発費の増減、受取ロイヤリティーの増減などが影響する収益構造だ。15年3月期の配当性向は40.5%だった。ROEは14年3月期比2.1ポイント低下して5.4%、自己資本比率は同0.8ポイント低下して87.0%となった。

 利益配分に関しては、1株当たり年間26円を基本として安定的かつ継続的な配当を目指し、資本効率の向上を目的として自己株式の取得等を適宜検討するとしている。

■16年3月期第2四半期累計は計画超の増収増益

 今期(16年3月期)第2四半期累計(4月〜9月)の連結業績は、売上高が前年同期比12.0%増の159億54百万円、営業利益が同31.1%増の20億50百万円、経常利益が同22.1%増の25億75百万円、純利益が同15.0%増の19億41百万円だった。期初計画を上回る増収増益だった。

 売上面では、国内医薬品がアルツを中心に計画をやや下回ったが前年同期比で増収を確保し、海外医薬品が円安効果や米国向けジェル・ワンの数量増加で計画を上回る大幅増収だった。なお為替レート(期中平均)は1ドル=121円80銭(前期比18円75銭のドル高・円安)で、円安による売上高への影響は約9億10百万円だった。

 利益面では、高萩工場第5製剤棟の減価償却費が増加し、米国SI−6603などの各開発テーマ進展で研究開発費が計画以上に増加したが、その他の販管費が減少して期初計画を上回る営業増益だった。売上総利益率は59.0%で同0.3ポイント上昇、販管費比率は46.1%で同1.6ポイント低下、研究開発費は同10.3%増の37億49百万円だった。

 営業外収益では、保有外貨建て資産の為替評価益が減少(前期は1億55百万円計上、今期は80百万円計上)したが計画を上回った。純利益は、老朽化した高萩工場第2製剤棟休止に伴う減損損失計上や、前期の一過性の税率低減要因の一巡が影響した。

 セグメント別売上高は、医薬品事業が同12.2%増の132億01百万円(国内医薬品が同0.5%増の87億09百万円、海外医薬品が同56.4%増の38億30百万円、医薬品原体が同1.4%増の6億61百万円)で、LAL事業が同10.9%増の27億53百万円だった。

 国内医薬品では、関節機能改善剤アルツは後発品使用促進の影響で前年同期並み、眼科手術補助剤オペガンは競争激化で微減、内視鏡用粘膜下注入材ムコアップは前年同期の出荷が高水準だった反動で減収だった。

 海外医薬品では、米国向け関節機能改善剤スパルツは現地販売が前期並みだったが、ブランド名変更(15年10月からスパルツFXに変更)に伴う新包装品の先行出荷や円安効果で増収だった。中国向けアルツは現地販売が横ばいだが、販社の在庫調整や円安効果で増収だった。米国向け単回投与関節機能改善剤ジェル・ワンは現地販売が増加した。

 医薬品原体は、ヒアルロン酸の減少をコンドロイチン硫酸の増加でカバーした。LAL事業は海外におけるエンドドキシン測定用試薬などの数量増と円安効果で増収だった。

 四半期別の推移を見ると、売上高は第1四半期(4月〜6月)77億62百万円、第2四半期(7月〜9月)81億92百万円、営業利益は第1四半期8億83百万円、第2四半期11億67百万円だった。

■16年3月期業績予想に増額余地

 今期(16年3月期)通期の連結業績予想(5月12日公表)は売上高が前期比3.8%増の306億50百万円、営業利益が同0.7%増の24億円、経常利益が同5.2%減の38億円、純利益が同20.6%減の29億円としている。配当予想は前期と同額の年間26円(第2四半期末13円、期末13円)で予想配当性向は50.9%となる。

 想定為替レート(期中平均)は1米ドル=118円で、為替感応度(1円変動による影響額)は売上高で約95百万円、営業利益で約35百万円としている。また売上総利益率は同0.7ポイント低下の58.2%、販管費比率は同0.4ポイント低下の50.4%、研究開発費は同3.6%減の78億50百万円の計画としている。

 セグメント別売上高の計画は、医薬品事業が同3.1%増の254億円(国内医薬品が同0.3%増の169億50百万円、海外医薬品が同12.0%増の71億円、医薬品原体が同4.1%減の13億50百万円)、LAL事業が同7.7%増の52億50百万円としている。

 国内は厳しい市場環境が継続するが営業強化で競合品からのシェア獲得を目指し、米国向けジェル・ワンと中国向けアルツの数量増加および円安効果で増収見込みだ。営業利益については、研究開発費が減少するが、高萩工場第5製剤棟稼働に伴う減価償却費の増加、ジェル・ワンなどの販売関連費用の増加で前期並みとしている。純利益については、受取ロイヤリティーが増加するが、為替評価益の減少、税負担の正常化などで減益見込みとしている。

 通期会社予想に対する第2四半期累計の進捗率は売上高が52.1%、営業利益が85.4%、経常利益が67.8%、純利益が66.9%と高水準である。16年3月期営業利益横ばいで最終減益の会社予想だが、増額余地があるだろう。

■株価は戻り一服だが煮詰まり感

 株価の動きを見ると、9月の年初来安値1403円から切り返したが、11月以降は戻り一服となって1600円〜1800円近辺でモミ合う展開だ。ただしモミ合い煮詰まり感を強めている。

 12月21日の終値1689円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS51円05銭で算出)は33倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間26円で算出)は1.5%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1239円51銭で算出)は1.4倍近辺である。時価総額は約989億円である。

 週足チャートで見ると26週移動平均線が戻りを押さえる形だが、一方では上向きに転じた13週移動平均線が下値を支えている。16年3月期業績予想の増額余地を評価して戻り歩調に変化はなく、煮詰まり感を強めてモミ合い上放れの展開が期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[12月01日更新]

生化学工業の16年3月期第2四半期累計は計画超の大幅増益、通期も増額余地

 生化学工業<4548>(東1)は関節機能改善剤アルツが主力の医薬品メーカーである。16年3月期第2四半期累計は円安効果も寄与して計画超の大幅増益だった。株価は調整が一巡して戻り歩調の展開である。16年3月期業績予想の増額余地を評価して出直りの動きが本格化しそうだ。

■関節機能改善剤アルツなど糖質科学分野が主力の医薬品メーカー

 糖質科学分野が主力の医薬品メーカーである。国内医薬品(関節機能改善剤アルツ、白内障手術補助剤オペガン、内視鏡用粘膜下注入材ムコアップ)、海外医薬品(米国向け関節機能改善剤スパルツ、米国向け単回投与関節機能改善剤ジェル・ワン、中国向けアルツ)、医薬品原体(ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸)、LAL事業(エンドトキシン測定用試薬関連)を展開している。高齢者人口増加を背景に関節機能改善剤の需要拡大が期待される。

 生産面では15年1月にアルツディスポ新製剤設備(高萩工場第5製剤棟)が稼働した。第5製剤棟および第4製剤棟にアルツディスポの生産を集約することで効率化を推進するとともに、アルツディスポの中長期的な安定供給を図る。

 海外は重点地域の米国での事業展開加速に向けて、14年10月の米国駐在員事務所開設に続き、15年5月に北米戦略室を新設した。製品認知度向上策や製品価値向上策で販促を強化し、LAL事業の拡大も推進する。

■新薬開発は糖質科学分野に焦点

 09年3月策定の「生化学工業10年ビジョン」に基づいて研究開発は糖質科学分野(糖鎖や複合糖質を研究する科学分野)に焦点を絞っている。

 開発中の新薬には、腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603(コンドリアーゼ)、アルツの腱・靭帯付着部症の国内適応症追加SI−657(ヒアルロン酸)、変形性膝関節症改善剤SI−613(NSAID結合ヒアルロン酸)、ドライアイ治療剤SI−614(修飾ヒアルロン酸)がある。

 SI−6603は、日本では14年1月に製造販売承認を申請し、審査継続中である。米国・欧州では15年4月に安全性評価を主目的としたオープン試験を開始し、15年7月にフェーズ3試験の症例登録を完了した。

 SI−657は日本で14年10月にフェーズ3試験を完了し、15年1月に経過観察を終了した。今後の開発方針を検討中である。SI−613は日本で14年10月フェーズ2試験(反復投与)の治験届を提出し、15年7月症例登録が完了した。SI−614は米国・欧州で15年1月フェーズ2・3試験が終了した。次相試験について検討中である。

 なお15年8月には、イスラエルのバイオベンチャーであるキャンファイト・バイオファーマ社と、低分子化合物アデノシンA3レセプターアゴニスト(開発コードSI−615)に関するライセンス契約の終了で合意した。

 06年9月に日本における炎症性疾患(眼科領域を除く)を適応とした本化合物の開発・製剤製造・販売権等を取得し、日本における第1相臨床試験を実施したが、関節リウマチ治療剤の製品戦略等を総合的に考慮した結果、当社においては開発を中止し、本ライセンス契約を終了するという結論に至った。

■薬価改定、為替、研究開発費などが影響する収益構造

 15年3月期の四半期別推移を見ると、売上高は第1四半期(4月〜6月)75億77百万円、第2四半期(7月〜9月)66億70百万円、第3四半期(10月〜12月)78億28百万円、第4四半期(1月〜3月)74億47百万円で、営業利益は第1四半期11億87百万円、第2四半期3億77百万円、第3四半期7億09百万円、第4四半期1億10百万円だった。

 薬価改定、為替の動向、研究開発費の増減、受取ロイヤリティーの増減などが影響する収益構造だ。15年3月期の配当性向は40.5%だった。ROEは14年3月期比2.1ポイント低下して5.4%、自己資本比率は同0.8ポイント低下して87.0%となった。

 利益配分に関しては、1株当たり年間26円を基本として安定的かつ継続的な配当を目指し、資本効率の向上を目的として自己株式の取得等を適宜検討するとしている。

■16年3月期第2四半期累計は計画超の増収増益

 11月6日に発表した今期(16年3月期)第2四半期累計(4月〜9月)の連結業績は、売上高が前年同期比12.0%増の159億54百万円、営業利益が同31.1%増の20億50百万円、経常利益が同22.1%増の25億75百万円、純利益が同15.0%増の19億41百万円だった。期初計画を上回る増収増益だった。

 売上面では、国内医薬品がアルツを中心に計画をやや下回ったが前年同期比で増収を確保し、海外医薬品が円安効果や米国向けジェル・ワンの数量増加で計画を上回る大幅増収だった。なお為替レート(期中平均)は1ドル=121円80銭(前期比18円75銭のドル高・円安)で、円安による売上高への影響は約9億10百万円だった。

 利益面では、高萩工場第5製剤棟の減価償却費が増加し、米国SI−6603などの各開発テーマ進展で研究開発費が計画以上に増加したが、その他の販管費が減少して期初計画を上回る営業増益だった。売上総利益率は59.0%で同0.3ポイント上昇、販管費比率は46.1%で同1.6ポイント低下、研究開発費は同10.3%増の37億49百万円だった。

 営業外収益では、保有外貨建て資産の為替評価益が減少(前期は1億55百万円計上、今期は80百万円計上)したが計画を上回った。純利益は、老朽化した高萩工場第2製剤棟休止に伴う減損損失計上や、前期の一過性の税率低減要因の一巡が影響した。

 セグメント別売上高は、医薬品事業が同12.2%増の132億01百万円(国内医薬品が同0.5%増の87億09百万円、海外医薬品が同56.4%増の38億30百万円、医薬品原体が同1.4%増の6億61百万円)で、LAL事業が同10.9%増の27億53百万円だった。

 国内医薬品では、関節機能改善剤アルツは後発品使用促進の影響で前年同期並み、眼科手術補助剤オペガンは競争激化で微減、内視鏡用粘膜下注入材ムコアップは前年同期の出荷が高水準だった反動で減収だった。

 海外医薬品では、米国向け関節機能改善剤スパルツは現地販売が前期並みだったが、ブランド名変更(15年10月からスパルツFXに変更)に伴う新包装品の先行出荷や円安効果で増収だった。中国向けアルツは現地販売が横ばいだが、販社の在庫調整や円安効果で増収だった。米国向け単回投与関節機能改善剤ジェル・ワンは現地販売が増加した。

 医薬品原体は、ヒアルロン酸の減少をコンドロイチン硫酸の増加でカバーした。LAL事業は海外におけるエンドドキシン測定用試薬などの数量増と円安効果で増収だった。

 四半期別の推移を見ると、売上高は第1四半期(4月〜6月)77億62百万円、第2四半期(7月〜9月)81億92百万円、営業利益は第1四半期8億83百万円、第2四半期11億67百万円だった。

■16年3月期業績予想に増額余地

 通期の連結業績予想は前回予想(5月12日公表)を据え置いて売上高が前期比3.8%増の306億50百万円、営業利益が同0.7%増の24億円、経常利益が同5.2%減の38億円、純利益が同20.6%減の29億円としている。配当予想は前期と同額の年間26円(第2四半期末13円、期末13円)で予想配当性向は50.9%となる。

 想定為替レート(期中平均)は1米ドル=118円で、為替感応度(1円変動による影響額)は売上高で約95百万円、営業利益で約35百万円としている。また売上総利益率は同0.7ポイント低下の58.2%、販管費比率は同0.4ポイント低下の50.4%、研究開発費は同3.6%減の78億50百万円の計画としている。

 セグメント別売上高の計画は、医薬品事業が同3.1%増の254億円(国内医薬品が同0.3%増の169億50百万円、海外医薬品が同12.0%増の71億円、医薬品原体が同4.1%減の13億50百万円)、LAL事業が同7.7%増の52億50百万円としている。

 国内は厳しい市場環境が継続するが営業強化で競合品からのシェア獲得を目指し、米国向けジェル・ワンと中国向けアルツの数量増加および円安効果で増収見込みだ。営業利益については、研究開発費が減少するが、高萩工場第5製剤棟稼働に伴う減価償却費の増加、ジェル・ワンなどの販売関連費用の増加で前期並みとしている。純利益については、受取ロイヤリティーが増加するが、為替評価益の減少、税負担の正常化などで減益見込みとしている。

 通期会社予想に対する第2四半期累計の進捗率は売上高が52.1%、営業利益が85.4%、経常利益が67.8%、純利益が66.9%と高水準である。16年3月期営業利益横ばいで最終減益の会社予想だが、増額余地があるだろう。

■株価は調整一巡して戻り歩調

 株価の動きを見ると、9月29日の年初来安値1403円から切り返して、11月16日には1798円まで上伸する場面があった。調整が一巡して戻り歩調の展開だ。

 11月27日の終値1685円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS51円05銭で算出)は33倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間26円で算出)は1.6%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1239円51銭で算出)は1.4倍近辺である。時価総額は約987億円である。

 日足チャートで見ると25日移動平均線がサポートラインの形となった。また週足チャートで見ると13週移動平均線を突破し、続いて26週移動平均線突破の動きも強めている。強基調に転換したようだ。16年3月期業績予想の増額余地を評価して出直りの動きが本格化しそうだ。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[09月28日更新]

生化学工業は年初来安値更新したが売られ過ぎ感

 生化学工業[4548](東1)は関節機能改善剤アルツが主力の医薬品メーカーである。株価は悪地合いも影響して9月25日に年初来安値1417円まで調整する場面があったが売られ過ぎ感を強めている。16年3月期営業利益横ばい、最終減益予想は織り込み済みであり、反発のタイミングだろう。

■関節機能改善剤アルツなど糖質科学分野が主力の医薬品メーカー

 国内医薬品(関節機能改善剤アルツ、白内障手術補助剤オペガン、内視鏡用粘膜下注入材ムコアップ)、海外医薬品(米国向け関節機能改善剤スパルツ、米国向け単回投与関節機能改善剤ジェル・ワン、中国向けアルツ)、医薬品原体(ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸)、およびLAL事業(エンドトキシン測定用試薬関連)を展開している。高齢者人口増加を背景に関節機能改善剤の需要拡大が期待される。

 生産面では15年1月にアルツディスポ新製剤設備(高萩工場第5製剤棟)が稼働した。第5製剤棟および第4製剤棟にアルツディスポの生産を集約することで効率化を推進するとともに、アルツディスポの中長期的な安定供給を図る。

 海外は重点地域の米国での事業展開加速に向けて、14年10月の米国駐在員事務所開設に続き、15年5月に北米戦略室を新設した。製品認知度向上策や製品価値向上策で販促を強化し、LAL事業の拡大も推進する。

■新薬開発は糖質科学分野に焦点

 09年3月策定の「生化学工業10年ビジョン」に基づいて研究開発は糖質科学分野(糖鎖や複合糖質を研究する科学分野)に焦点を絞っている。

 開発中の新薬には、腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603(コンドリアーゼ)、アルツの腱・靭帯付着部症の国内適応症追加SI−657(ヒアルロン酸)、変形性膝関節症改善剤SI−613(NSAID結合ヒアルロン酸)、ドライアイ治療剤SI−614(修飾ヒアルロン酸)などがある。

 SI−6603は14年1月に国内で製造販売承認申請し、米国では第3相臨床試験を実施中である。SI−657の国内第3相臨床試験は14年10月に完了した。SI−613は国内第2相臨床試験を実施中である。そしてSI−614は14年5月に米国で第2・3相臨床試験を開始した。

 なお8月28日に、イスラエルのバイオベンチャーであるキャンファイト・バイオファーマ社と、低分子化合物アデノシンA3レセプターアゴニスト(開発コードSI−615)に関するライセンス契約の終了合意を発表した。

 06年9月に日本における炎症性疾患(眼科領域を除く)を適応とした本化合物の開発・製剤製造・販売権等を取得し、日本における第1相臨床試験を実施したが、関節リウマチ治療剤の製品戦略等を総合的に考慮した結果、当社においては開発を中止し、本ライセンス契約を終了するという結論に至った。

■16年3月期は営業利益横ばいで最終減益予想だが増額期待

 15年3月期の四半期別推移を見ると、売上高は第1四半期(4月〜6月)75億77百万円、第2四半期(7月〜9月)66億70百万円、第3四半期(10月〜12月)78億28百万円、第4四半期(1月〜3月)74億47百万円で、営業利益は第1四半期11億87百万円、第2四半期3億77百万円、第3四半期7億09百万円、第4四半期1億10百万円だった。

 また15年3月期の配当性向は40.5%だった。ROEは14年3月期比2.1ポイント低下して5.4%、自己資本比率は同0.8ポイント低下して87.0%となった。利益配分に関しては、1株当たり年間26円を基本として安定的かつ継続的な配当を目指し、資本効率の向上を目的として自己株式の取得等を適宜検討するとしている。

 今期(16年3月期)の連結業績予想(5月12日公表)は売上高が前期比3.8%増の306億50百万円、営業利益が同0.7%増の24億円、経常利益が同5.2%減の38億円、純利益が同20.6%減の29億円としている。配当予想は前期と同額の年間26円(第2四半期末13円、期末13円)で予想配当性向は50.9%となる。

 想定為替レートは1米ドル=118円で、為替感応度(1円変動による影響額)は売上高で約95百万円、営業利益で約35百万円としている。研究開発費は同3.6%減の78億50百万円の計画だ。

 セグメント別売上高の計画は、医薬品事業が同3.1%増の254億円(国内医薬品が同0.3%増の169億50百万円、海外医薬品が同12.0%増の71億円、医薬品原体が同4.1%減の13億50百万円)、LAL事業が同7.7%増の52億50百万円としている。

 国内は厳しい市場環境が継続して前期並みだが、米国向けジェル・ワンと中国向けアルツの販売数量増加、および円安効果などで増収見込みだ。営業利益については、研究開発費が減少するが、新生産設備稼働に伴う減価償却費の増加、ジェル・ワンなどの販売関連費用の増加で前期並みとしている。純利益については、受取ロイヤリティーが増加するが、為替評価益の減少、税負担の正常化などで減益見込みとしている。

 第1四半期(4月〜6月)は売上高が前年同期比2.4%増の77億62百万円、営業利益が同25.5%減の8億83百万円、経常利益が同11.1%減の13億77百万円、純利益が同17.5%減の10億32百万円だった。

 売上面では、国内アルツが前年同期に出荷前倒しがあった反動で減収だったが、円安効果や米国向けジェル・ワンの数量増加でカバーして増収だった。円安効果は約4億円だった。

 利益面では、高萩工場第5製剤棟減価償却費の増加、米国SI−6603などの開発テーマ進展に伴う研究開発費の増加で営業減益だった。経常利益は営業外での円安に伴う保有外貨建て資産の為替評価益が寄与した。純利益は前期にあった一過性の税率低減要因(米国子会社有償減資)の終了も影響した。

 セグメント別売上高は、医薬品事業が同1.1%増の63億17百万円(国内医薬品が同3.8%減の43億88百万円、海外医薬品が同23.0%増の16億07百万円、医薬品原体が同15.2%減の3億21百万円)で、LAL事業が同8.6%増の14億45百万円だった。

 通期会社予想に対する第1四半期の進捗率は売上高が25.3%、営業利益が36.8%、経常利益が36.3%、純利益が35.6%である。各利益は期初時点で上期偏重の計画だが概ね順調のようだ。16年3月期営業利益横ばいで最終減益の会社予想だが、通期ベースでの増額期待が高まる。

■株価は売られ過ぎ感強めて反発のタイミング

 株価の動きを見ると、2000円近辺でのモミ合いから下放れ、悪地合いも影響して軟調展開だ。9月25日には年初来安値となる1417円まで調整する場面があった。ただし売られ過ぎ感を強めている。

 9月25日の終値1458円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS51円05銭で算出)は28〜29倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間26円で算出)は1.8%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1239円51銭で算出)は1.2倍近辺である。なお時価総額は約854億円である。

 週足チャートで見るとモミ合いから下放れて調整局面だが、日足チャートで見ると25日移動平均線に対するマイナス乖離率が10%程度に拡大して売られ過ぎ感の強い水準だ。16年3月期営業利益横ばい、最終減益予想は織り込み済みであり、反発のタイミングだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[8月26日更新]

生化学工業は地合い悪化で急落したが、売り一巡感

 生化学工業[4548](東1)は関節機能改善剤アルツが主力の医薬品メーカーである。株価は地合い悪化の影響で急落し、25日には年初来安値となる1480円まで急落する場面があった。ただし1680円まで戻す場面もあり、売り一巡感を強めている。切り返し展開だろう。

■関節機能改善剤アルツなど糖質科学分野が主力の医薬品メーカー

 国内医薬品(関節機能改善剤アルツ、白内障手術補助剤オペガン、内視鏡用粘膜下注入材ムコアップ)、海外医薬品(米国向け関節機能改善剤スパルツ、米国向け単回投与関節機能改善剤ジェル・ワン、中国向けアルツ)、医薬品原体(ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸)、およびLAL事業(エンドトキシン測定用試薬関連)を展開している。高齢者人口増加を背景に関節機能改善剤の需要拡大が期待される。

 09年3月策定の「生化学工業10年ビジョン」に基づいて研究開発は糖質科学分野(糖鎖や複合糖質を研究する科学分野)に焦点を絞っている。

 開発中の新薬には、腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603(コンドリアーゼ)、アルツの腱・靭帯付着部症の国内適応症追加SI−657(ヒアルロン酸)、変形性膝関節症改善剤SI−613(NSAID結合ヒアルロン酸)、ドライアイ治療剤SI−614(修飾ヒアルロン酸)、関節リウマチ治療剤SI−615(アデノシンA3レセプターアゴニスト)(導入品)などがある。

 SI−6603は14年1月に国内で製造販売承認申請し、米国では第V相臨床試験を実施中である。SI−657の国内第V相臨床試験は14年10月に完了した。SI−613は国内第U相臨床試験を実施中である。SI−614は14年5月に米国で第U・V相臨床試験を開始した。SI−615は国内第T相臨床試験を実施中である。

 生産面では15年1月にアルツディスポ新製剤設備(高萩工場第5製剤棟)が稼働した。第5製剤棟および第4製剤棟にアルツディスポの生産を集約することで効率化を推進するとともに、アルツディスポの中長期的な安定供給を図る。

 海外は重点地域の米国での事業展開加速に向けて、14年10月の米国駐在員事務所開設に続き、15年5月に北米戦略室を新設した。製品認知度向上策や製品価値向上策で販促を強化し、LAL事業の拡大も推進する。

■16年3月期は最終減益予想、第1四半期の進捗率は順調

 15年3月期の四半期別推移を見ると、売上高は第1四半期(4月〜6月)75億77百万円、第2四半期(7月〜9月)66億70百万円、第3四半期(10月〜12月)78億28百万円、第4四半期(1月〜3月)74億47百万円で、営業利益は第1四半期11億87百万円、第2四半期3億77百万円、第3四半期7億09百万円、第4四半期1億10百万円だった。

 また15年3月期の配当性向は40.5%だった。ROEは14年3月期比2.1ポイント低下して5.4%、自己資本比率は同0.8ポイント低下して87.0%となった。利益配分に関しては、1株当たり年間26円を基本として安定的かつ継続的な配当を目指し、資本効率の向上を目的として自己株式の取得等を適宜検討するとしている。

 7月31日に発表した今期(16年3月期)第1四半期(4月〜6月)の連結業績は、売上高が前年同期比2.4%増の77億62百万円、営業利益が同25.5%減の8億83百万円、経常利益が同11.1%減の13億77百万円、純利益が同17.5%減の10億32百万円だった。

 売上面では、国内アルツが前年同期に出荷前倒しがあった反動で減収だったが、円安効果や米国向けジェル・ワンの数量増加でカバーして増収だった。円安効果は約4億円だった。

 利益面では、高萩工場第5製剤棟減価償却費の増加、米国SI−6603などの開発テーマ進展に伴う研究開発費の増加で営業減益だった。経常利益は営業外での円安に伴う保有外貨建て資産の為替評価益が寄与した。純利益は前期にあった一過性の税率低減要因(米国子会社有償減資)の終了も影響した。

 セグメント別売上高は、医薬品事業が同1.1%増の63億17百万円(国内医薬品が同3.8%減の43億88百万円、海外医薬品が同23.0%増の16億07百万円、医薬品原体が同15.2%減の3億21百万円)で、LAL事業が同8.6%増の14億45百万円だった。

 通期の連結業績予想は前回予想(5月12日公表)を据え置いて売上高が前期比3.8%増の306億50百万円、営業利益が同0.7%増の24億円、経常利益が同5.2%減の38億円、純利益が同20.6%減の29億円としている。配当予想は前期と同額の年間26円(第2四半期末13円、期末13円)で予想配当性向は50.9%となる。

 想定為替レートは1米ドル=118円で、為替感応度(1円変動による影響額)は売上高で約95百万円、営業利益で約35百万円としている。研究開発費は同3.6%減の78億50百万円の計画だ。

 セグメント別売上高の計画は、医薬品事業が同3.1%増の254億円(国内医薬品が同0.3%増の169億50百万円、海外医薬品が同12.0%増の71億円、医薬品原体が同4.1%減の13億50百万円)、LAL事業が同7.7%増の52億50百万円としている。

 国内は厳しい市場環境が継続して前期並みだが、米国向けジェル・ワンと中国向けアルツの販売数量増加、および円安効果などで増収見込みだ。営業利益については、研究開発費が減少するが、新生産設備稼働に伴う減価償却費の増加、ジェル・ワンなどの販売関連費用の増加で前期並みとしている。純利益については、受取ロイヤリティーが増加するが、為替評価益の減少、税負担の正常化などで減益見込みとしている。

 通期会社予想に対する第1四半期の進捗率は売上高が25.3%、営業利益が36.8%、経常利益が36.3%、純利益が35.6%である。各利益は期初時点で上期偏重の計画だが、概ね順調のようだ。

■株価は地合い悪化の影響で急落したが売り一巡感

 株価の動きを見ると、地合い悪化の影響を受けて1900円〜2000円近辺でのモミ合いから下放れ、8月25日には年初来安値となる1480円まで急落する場面があった。ただし1680円まで戻す場面もあり、売り一巡感を強めている。

 8月25日の終値1558円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS51円05銭で算出)は30〜31倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間26円で算出)は1.7%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1239円51銭で算出)は1.3倍近辺である。

 週足チャートで見ると13週移動平均線と26週移動平均線が戻りを押さえる形で急落したが、日足チャートで見ると25日移動平均線に対するマイナス乖離率が20%程度まで拡大して売られ過ぎ感を強めている。16年3月期最終減益予想は織り込み済みであり、目先的な売りが一巡して切り返し展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[07月27日更新]

生化学工業はボックスレンジ下限から切り返し

 生化学工業<4548>(東1)は関節機能改善剤アルツが主力の医薬品メーカーである。株価は1900円〜2100円近辺のレンジでボックス展開のようだが、16年3月期最終減益予想は織り込み済みであり、ボックスレンジ下限から切り返し展開だろう。なお7月31日に第1四半期(4月〜6月)の業績発表を予定している。

■関節機能改善剤アルツなど糖質科学分野が主力の医薬品メーカー

 国内医薬品(関節機能改善剤アルツ、白内障手術補助剤オペガン、内視鏡用粘膜下注入材ムコアップ)、海外医薬品(米国向け関節機能改善剤スパルツ、米国向け単回投与関節機能改善剤ジェル・ワン、中国向けアルツ)、医薬品原体(ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸)、およびLAL事業(エンドトキシン測定用試薬関連)を展開している。高齢者人口増加を背景に関節機能改善剤の需要拡大が期待される。

 09年3月策定の「生化学工業10年ビジョン」に基づいて研究開発は糖質科学分野(糖鎖や複合糖質を研究する科学分野)に焦点を絞っている。

 開発中の新薬には、腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603(コンドリアーゼ)、アルツの腱・靭帯付着部症の国内適応症追加SI−657(ヒアルロン酸)、変形性膝関節症改善剤SI−613(NSAID結合ヒアルロン酸)、ドライアイ治療剤SI−614(修飾ヒアルロン酸)、関節リウマチ治療剤SI−615(アデノシンA3レセプターアゴニスト)(導入品)などがある。

 SI−6603は14年1月に国内で製造販売承認申請し、米国では第V相臨床試験を実施中である。SI−657の国内第V相臨床試験は14年10月に完了した。SI−613は国内第U相臨床試験を実施中である。SI−614は14年5月に米国で第U・V相臨床試験を開始した。SI−615は国内第T相臨床試験を実施中である。

 生産面では15年1月にアルツディスポ新製剤設備(高萩工場第5製剤棟)が稼働した。第5製剤棟および第4製剤棟にアルツディスポの生産を集約することで効率化を推進するとともに、アルツディスポの中長期的な安定供給を図る。

 海外は重点地域の米国での事業展開加速に向けて、14年10月の米国駐在員事務所開設に続き、15年5月に北米戦略室を新設した。製品認知度向上策や製品価値向上策で販促を強化し、LAL事業の拡大も推進する。

■16年3月期は営業利益横ばい、純利益は減益予想

 15年3月期の四半期別推移を見ると、売上高は第1四半期(4月〜6月)75億77百万円、第2四半期(7月〜9月)66億70百万円、第3四半期(10月〜12月)78億28百万円、第4四半期(1月〜3月)74億47百万円で、営業利益は第1四半期11億87百万円、第2四半期3億77百万円、第3四半期7億09百万円、第4四半期1億10百万円だった。

 また15年3月期の配当性向は40.5%だった。ROEは14年3月期比2.1ポイント低下して5.4%、自己資本比率は同0.8ポイント低下して87.0%となった。利益配分に関しては、1株当たり年間26円を基本として安定的かつ継続的な配当を目指し、資本効率の向上を目的として自己株式の取得等を適宜検討するとしている。

 今期(16年3月期)の連結業績予想(5月12日公表)は売上高が前期比3.8%増の306億50百万円、営業利益が同0.7%増の24億円、経常利益が同5.2%減の38億円、純利益が同20.6%減の29億円としている。配当予想は前期と同額の年間26円(第2四半期末13円、期末13円)で予想配当性向は50.9%となる。

 想定為替レートは1米ドル=118円で、為替感応度(1円変動による影響額)は売上高で約95百万円、営業利益で約35百万円としている。研究開発費は同3.6%減の78億50百万円の計画だ。

 セグメント別売上高の計画は、医薬品事業が同3.1%増の254億円(国内医薬品が同0.3%増の169億50百万円、海外医薬品が同12.0%増の71億円、医薬品原体が同4.1%減の13億50百万円)、LAL事業が同7.7%増の52億50百万円としている。

 国内は厳しい市場環境が継続して前期並みだが、米国向けジェル・ワンと中国向けアルツの販売数量増加、および円安効果などで増収見込みだ。営業利益については、研究開発費が減少するが、新生産設備稼働に伴う減価償却費の増加、ジェル・ワンなどの販売関連費用の増加で前期並みとしている。純利益については、受取ロイヤリティーが増加するが、為替評価益の減少、税負担の正常化などで減益見込みとしている。

■株価はボックスレンジ下限から切り返し

 株価の動きを見ると6月24日に2134円まで上伸する場面があったが、4月の戻り高値2322円に届かず反落した。概ね1900円〜2100円近辺のレンジでボックス展開のようだ。

 7月24日の終値1980円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS51円05銭で算出)は38〜39倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間26円で算出)は1.3%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1239円51銭で算出)は1.6倍近辺である。

 週足チャートで見ると13週移動平均線と26週移動平均線が戻りを押さえる形となってボックス展開だ。ただし下値も限定的だ。16年3月期最終減益予想は織り込み済みであり、ボックスレンジ下限から切り返し展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[6月25日更新]

生化学工業は調整一巡して切り返し、強基調に回帰して2月高値目指す

 生化学工業[4548](東1)は関節機能改善剤アルツが主力の製薬会社である。株価は調整が一巡し、直近安値圏1900円近辺から切り返しの動きを強めている。6月24日は2134円まで上伸する場面があった。16年3月期最終減益の織り込みが完了し、強基調に回帰して2月高値2396円を目指す展開だろう。

 国内医薬品(関節機能改善剤アルツ、白内障手術補助剤オペガン、内視鏡用粘膜下注入材ムコアップ)、海外医薬品(米国向け関節機能改善剤スパルツ、米国向け単回投与関節機能改善剤ジェル・ワン、中国向けアルツ)、医薬品原体(ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸)、およびLAL事業(エンドトキシン測定用試薬関連)を展開している。高齢者人口増加を背景に関節機能改善剤の需要拡大が期待される。

 09年3月策定の「生化学工業10年ビジョン」に基づいて研究開発は糖質科学分野に焦点を絞っている。開発中の新薬としては、腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603(コンドリアーゼ)、アルツの腱・靭帯付着部症の国内適応症追加SI−657(ヒアルロン酸)、変形性膝関節症改善剤SI−613(NSAID結合ヒアルロン酸)、ドライアイ治療剤SI−614(修飾ヒアルロン酸)、そして関節リウマチ治療剤SI−615(アデノシンA3レセプターアゴニスト)(導入品)などがある。

 SI−6603は14年1月に国内で製造販売承認申請し、米国では第V相臨床試験を実施中である。SI−657の国内第V相臨床試験は14年10月に完了した。SI−613は国内第U相臨床試験を実施中である。SI−614は14年5月に米国で第U・V相臨床試験を開始した。SI−615は国内第T相臨床試験を実施中である。

 生産面では15年1月にアルツディスポ新製剤設備(高萩工場第5製剤棟)が稼働した。第5製剤棟および第4製剤棟にアルツディスポの生産を集約することで効率化を推進するとともに、アルツディスポの中長期的な安定供給を図る。

 海外は重点地域の米国での事業展開加速に向けて、14年10月の米国駐在員事務所開設に続き、15年5月に北米戦略室を新設した。製品認知度向上策や製品価値向上策で販促を強化し、LAL事業の拡大も推進する。

 なお15年3月期の四半期別推移を見ると、売上高は第1四半期(4月〜6月)75億77百万円、第2四半期(7月〜9月)66億70百万円、第3四半期(10月〜12月)78億28百万円、第4四半期(1月〜3月)74億47百万円、営業利益は第1四半期11億87百万円、第2四半期3億77百万円、第3四半期7億09百万円、第4四半期1億10百万円だった。

 15年3月期の配当性向は40.5%、ROEは14年3月期比2.1ポイント低下して5.4%、自己資本比率は同0.8ポイント低下して87.0%となった。利益配分に関しては、1株当たり年間26円を基本として安定的かつ継続的な配当を目指し、資本効率の向上を目的として自己株式の取得等を適宜検討するとしている。

 今期(16年3月期)の連結業績予想(5月12日公表)は売上高が前期比3.8%増の306億50百万円、営業利益が同0.7%増の24億円、経常利益が同5.2%減の38億円、純利益が同20.6%減の29億円としている。配当予想は前期と同額の年間26円(第2四半期末13円、期末13円)で予想配当性向は50.9%となる。

 想定為替レートは1米ドル=118円で、為替感応度(1円変動による影響額)は売上高で約95百万円、営業利益で約35百万円としている。研究開発費は同3.6%減の78億50百万円の計画だ。

 セグメント別売上高の計画は、医薬品事業が同3.1%増の254億円(国内医薬品が同0.3%増の169億50百万円、海外医薬品が同12.0%増の71億円、医薬品原体が同4.1%減の13億50百万円)、LAL事業が同7.7%増の52億50百万円としている。

 国内は厳しい市場環境が継続して前期並みだが、米国向けジェル・ワンと中国向けアルツの販売数量増加、および円安効果などで増収見込みだ。営業利益については、研究開発費が減少するが、新生産設備稼働に伴う減価償却費の増加、ジェル・ワンなどの販売関連費用の増加で前期並みとしている。純利益については、受取ロイヤリティーが増加するが、為替評価益の減少、税負担の正常化などで減益見込みとしている。

 株価の動きを見ると、戻り高値圏2300円近辺から反落して調整局面だったが、5月と6月の直近安値圏1900円近辺から切り返しの動きを強めている。6月24日は2134円まで上伸する場面があった。

 6月24日の終値2124円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS51円05銭で算出)は42倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間26円で算出)は1.2%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1239円51銭で算出)は1.7倍近辺である。

 日足チャートで見ると25日移動平均線を突破して上伸した。また週足チャートで見ると13週移動平均線と26週移動平均線を突破した。16年3月期最終減益の織り込みが完了し、強基調に回帰して2月高値2396円を目指す展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[5月25日更新]

生化学工業は16年3月期は最終減益予想だが悪材料出尽くし感、強基調に回帰して高値圏目指す

 生化学工業[4548](東1)は関節機能改善剤アルツが主力の製薬会社である。株価は15日の直近安値1900円から切り返しの動きを強め、21日には2118円まで上伸する場面があった。16年3月期は営業微増益にとどまり最終減益の予想だが、悪材料出尽くし感で調整が一巡したようだ。強基調に回帰して高値圏を目指す展開だろう。

 国内医薬品(関節機能改善剤アルツ、白内障手術補助剤オペガン、内視鏡用粘膜下注入材ムコアップ)、海外医薬品(米国向け関節機能改善剤スパルツ、米国向け単回投与関節機能改善剤ジェル・ワン、中国向けアルツ)、医薬品原体(ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸)、およびLAL事業(エンドトキシン測定用試薬関連)を展開している。高齢者人口増加を背景に関節機能改善剤の需要拡大が期待される。

 09年3月策定の「生化学工業10年ビジョン」に基づいて、研究開発は糖質科学分野に焦点を絞っている。開発中の新薬としては、腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603(コンドリアーゼ)、アルツの腱・靭帯付着部症の国内適応症追加SI−657、変形性膝関節症改善剤SI−613、ドライアイ治療剤SI−614、関節リウマチ治療剤SI−615(導入品)などがある。

 SI−6603は14年1月に国内で製造販売承認申請し、米国では第V相臨床試験を実施中である。SI−657の国内第V相臨床試験は14年10月に完了した。SI−613は国内第U相臨床試験を実施中である。SI−614は14年5月に米国で第U・V相臨床試験を開始した。SI−615は国内第T相臨床試験を実施中である。

 生産面では15年1月にアルツディスポ新製剤設備(高萩工場第5製剤棟)が稼働した。第5製剤棟および第4製剤棟にアルツディスポの生産を集約することで効率化を推進するとともに、アルツディスポの中長期的な安定供給を図る。

 海外は重点地域の米国での事業展開加速に向けて、14年10月の米国駐在員事務所開設に続き、15年5月に北米戦略室を新設した。製品認知度向上策や製品価値向上策で販促を強化し、LAL事業の拡大も推進する。

 5月12日に発表した前期(15年3月期)連結業績は、売上高が前々期比0.3%減の295億22百万円、営業利益が同51.7%減の23億83百万円、経常利益が同31.8%減の40億08百万円、純利益が同23.1%減の36億50百万円だった。平均為替レートは1米ドル=109円94銭で同9円70銭の円安だった。

 配当予想は前々期と同額の年間26円(第2四半期末13円、期末13円)とした。配当性向は40.5%となる。なおROEは同2.1ポイント低下して5.4%、自己資本比率は同0.8ポイント低下して87.0%となった。

 国内での薬価引き下げの影響、前期高水準だった米国向けスパルツ出荷の反動減、新生産設備稼働に伴う減価償却費の増加、開発テーマ進展に伴う研究開発費の増加などで減収減益だった。

 セグメント別売上高は、医薬品事業が同2.7%減の246億46百万円(国内医薬品が同6.1%減の168億98百万円、海外医薬品が同10.9%増の63億39百万円、医薬品原体が同13.6%減の14億07百万円)、LAL事業が同14.2%増の48億76百万円だった。

 計画との比較で見ると、売上高はドル高・円安効果も寄与して計画をやや上回ったが、営業利益は米国SI−6603の進展などで研究開発費(前々期比23.7%増の81億46百万円)が想定以上に増加したため計画を下回った。純利益は受取ロイヤリティーが下振れたが、投資有価証券売却益、円安に伴う外貨建て資産為替評価益増加、高萩工場の優遇税制に関連した繰延税金資産計上、米国子会社有償減資に伴う税率低下が寄与して計画を上回った。

 四半期別推移を見ると、売上高は第1四半期(4月〜6月)75億77百万円、第2四半期(7月〜9月)66億70百万円、第3四半期(10月〜12月)78億28百万円、第4四半期(1月〜3月)74億47百万円、営業利益は第1四半期11億87百万円、第2四半期3億77百万円、第3四半期7億09百万円、第4四半期1億10百万円だった。

 今期(16年3月期)の連結業績予想(5月12日公表)は、売上高が前期比3.8%増の306億50百万円、営業利益が同0.7%増の24億円、経常利益が同5.2%減の38億円、純利益が同20.6%減の29億円、配当予想が前期と同額の年間26円(第2四半期末13円、期末13円)としている。

 想定為替レートは1米ドル=118円で、為替感応度(1円変動による影響額)は売上高で約95百万円、営業利益で約35百万円としている。研究開発費は同3.6%減の78億50百万円の計画だ。

 セグメント別売上高の計画は、医薬品事業が同3.1%増の254億円(国内医薬品が同0.3%増の169億50百万円、海外医薬品が同12.0%増の71億円、医薬品原体が同4.1%減の13億50百万円)、LAL事業が同7.7%増の52億50百万円としている。

 国内は厳しい市場環境が継続して前期並みだが、米国向けジェル・ワンと中国向けの販売数量増加、および円安効果などで増収見込みだ。営業利益については、研究開発費が減少するが、新生産設備稼働に伴う減価償却費の増加、ジェル・ワンなどの販売関連費用の増加で前期並みとしている。純利益については、受取ロイヤリティーが増加するが、為替評価益の減少、税負担の正常化などで減益見込みとしている。

 株価の動きを見ると、2月高値2396円から反落して調整局面だったが、5月15日の直近安値1900円から切り返しの動きを強めている。21日には2118円まで上伸する場面があった。16年3月期は営業微増益で最終減益の予想だが、悪材料出尽くし感で調整が一巡したようだ。

 5月22日の終値2077円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS51円05銭で算出)は41倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間26円で算出)は1.3%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1239円51銭で算出)は1.7倍近辺である。

 週足チャートで見ると一旦割り込んだ13週移動平均線と26週移動平均線を素早く回復する動きだ。強基調に回帰して高値圏を目指す展開だろう。
(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[4月10日更新]

生化学工業は2月高値に接近、16年3月期の増収増益期待で上値試す

 関節機能改善剤アルツが主力の生化学工業[4548](東1)の株価は、自律調整が一巡して水準を切り上げている。9日は2322円まで上伸して2月高値2396円に接近してきた。16年3月期の増収増益期待で上値を試す展開だろう。

 国内医薬品(関節機能改善剤アルツ、白内障手術補助剤オペガン、内視鏡用粘膜下注入材ムコアップ)、海外医薬品(米国向け関節機能改善剤スパルツ、米国向け単回投与関節機能改善剤ジェル・ワン、中国向けアルツ)、医薬品原体(ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸)、およびLAL事業(エンドトキシン測定用試薬関連)を展開している。高齢者人口増加を背景に関節機能改善剤の需要拡大が期待される。

 09年3月策定の「生化学工業10年ビジョン」に基づいて、研究開発は糖質科学分野に焦点を絞っている。開発中の新薬としては、腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603(コンドリアーゼ)、アルツの腱・靭帯付着部症の国内適応症追加SI−657、変形性膝関節症改善剤SI−613、ドライアイ治療剤SI−614、関節リウマチ治療剤SI−615(導入品)などがある。

 SI−6603は14年1月に国内で製造販売承認申請し、米国では第V相臨床試験を実施中である。SI−657の国内第V相臨床試験は14年10月に完了した。SI−613は国内第U相臨床試験を実施中である。SI−614は14年5月に米国で第U・V相臨床試験を開始した。SI−615は国内第T相臨床試験を実施中である。

 14年10月には米国ニュージャージー州に駐在員事務所を開設した。ジェル・ワンおよびスパルツの拡販に向けて現地販売員への製品教育を推進し、米国市場に関する情報収集なども強化する。

 15年1月にはアルツディスポ新製剤設備(高萩工場第5製剤棟)が稼働した。第5製剤棟および第4製剤棟にアルツディスポの生産を集約することで効率化を推進するとともに、アルツディスポの中長期的な安定供給を図る。

 前期(15年3月期)連結業績見通し(5月13日公表)は売上高が前々期比1.6%減の291億50百万円、営業利益が同44.3%減の27億50百万円、経常利益が同28.5%減の42億円、そして純利益が同27.3%減の34億50百万円としている。想定為替レートは1米ドル=102円である。配当予想については前々期と同額の年間26円(第2四半期末13円、期末13円)としている。

 第3四半期累計(4月〜12月)は前年同期比4.5%減収、同54.3%営業減益、同33.8%経常減益、同34.6%最終減益だった。国内での薬価引き下げの影響、前期高水準だった米国向けスパルツ出荷の反動減、新生産設備稼働に伴う減価償却費の増加、開発テーマ進展に伴う研究開発費の増加などで減収減益だった。

 なお四半期別推移を見ると、売上高は第1四半期(4月〜6月)75億77百万円、第2四半期(7月〜9月)66億70百万円、第3四半期(10月〜12月)78億28百万円、営業利益は第1四半期11億87百万円、第2四半期3億77百万円、第3四半期7億09百万円である。

 通期ベースでも、売上面では国内が薬価引き下げの影響、米国向けスパルツが前期の販売提携先での在庫積み増しの反動影響を受け、利益面では減価償却費の増加や研究開発の増加も影響して減収減益見通しだ。

 ただし通期見通しに対する第3四半期累計の進捗率は売上高が75.7%、営業利益が82.7%、経常利益が90.2%、純利益が88.2%と高水準だった。今期(16年3月期)は米国向けスパルツ出荷の反動影響が一巡し、ドル高・円安進行メリットも寄与して増収増益が期待される。

 株価の動きを見ると、3月上旬〜中旬の2000円近辺から切り返しの展開となった。自律調整が一巡したようだ。そして4月9日は2322円まで上伸して2月高値2396円に接近してきた。

 4月9日の終値2301円を指標面で見ると、前期推定連結PER(会社予想の連結EPS60円73銭で算出)は38倍近辺、前期推定配当利回り(会社予想の年間26円で算出)は1.1%近辺、前々期実績PBR(前々期実績の連結BPS1140円48銭で算出)は2.0倍近辺である。

 日足チャートで見ると一旦割り込んだ25日移動平均線を突破して上伸し、週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインの強基調の形となった。16年3月期の増収増益期待で2月高値2396円を試す展開だろう。
(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[3月19日更新]

生化学工業は自律調整一巡、今期利益増額の可能性を評価して2月高値試す

 関節機能改善剤アルツが主力の生化学工業[4548](東1)の株価は、2月高値2396円から利益確定売りで一旦反落したが、2000円近辺で自律調整一巡感を強めている。今期(15年3月期)利益増額の可能性や、来期(16年3月期)の収益改善を評価して2月高値を試す展開だろう。

 国内医薬品(関節機能改善剤アルツ、白内障手術補助剤オペガン、内視鏡用粘膜下注入材ムコアップ)、海外医薬品(米国向け関節機能改善剤スパルツ、米国向け単回投与関節機能改善剤ジェル・ワン、中国向けアルツ)、医薬品原体(ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸)、およびLAL事業(エンドトキシン測定用試薬関連)を展開している。高齢者人口増加を背景に関節機能改善剤の需要拡大が期待される。

 09年3月策定の「生化学工業10年ビジョン」に基づいて、研究開発は糖質科学分野に焦点を絞っている。開発中の新薬としては、腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603(コンドリアーゼ)、アルツの腱・靭帯付着部症の国内適応症追加SI−657、変形性膝関節症改善剤SI−613、ドライアイ治療剤SI−614、関節リウマチ治療剤SI−615(導入品)などがある。

 SI−6603は14年1月に国内で製造販売承認申請し、米国では第V相臨床試験を実施中である。SI−657の国内第V相臨床試験は14年10月に完了した。SI−613は国内第U相臨床試験を実施中である。SI−614は14年5月に米国で第U・V相臨床試験を開始した。SI−615は国内第T相臨床試験を実施中である。

 14年10月には米国ニュージャージー州に駐在員事務所を開設した。ジェル・ワンおよびスパルツの拡販に向けて現地販売員への製品教育を推進し、米国市場に関する情報収集なども強化する。

 また15年1月にはアルツディスポ新製剤設備(高萩工場第5製剤棟)が稼働した。第5製剤棟および第4製剤棟にアルツディスポの生産を集約することで効率化を推進するとともに、アルツディスポの中長期的な安定供給を図る。

 今期(15年3月期)連結業績見通し(5月13日公表)は売上高が前期比1.6%減の291億50百万円、営業利益が同44.3%減の27億50百万円、経常利益が同28.5%減の42億円、純利益が同27.3%減の34億50百万円、配当予想が前期と同額の年間26円(第2四半期末13円、期末13円)としている。想定為替レートは1米ドル=102円としている。

 第3四半期累計(4月〜12月)は前年同期比4.5%減収、同54.3%営業減益、同33.8%経常減益、同34.6%最終減益だった。国内での薬価引き下げの影響、前期高水準だった米国向けスパルツ出荷の反動減、新生産設備稼働に伴う減価償却費の増加、開発テーマ進展に伴う研究開発費の増加などで減収減益だった。

 なお四半期別推移を見ると、売上高は第1四半期(4月〜6月)75億77百万円、第2四半期(7月〜9月)66億70百万円、第3四半期(10月〜12月)78億28百万円で、営業利益は第1四半期11億87百万円、第2四半期3億77百万円、第3四半期7億09百万円である。

 通期ベースでも、売上面では国内が薬価引き下げの影響、米国向けスパルツが前期の販売提携先での在庫積み増しの反動影響を受け、利益面では減価償却費の増加や研究開発の増加も影響して減収減益見通しだ。

 ただし通期見通しに対する第3四半期累計の進捗率は売上高が75.7%、営業利益が82.7%、経常利益が90.2%、純利益が88.2%と高水準である。ドル高・円安進行メリットも寄与して通期利益見通しに増額の可能性があるだろう。さらに来期(16年3月期)は反動影響が一巡して収益改善が期待される。

 株価の動きを見ると、2月高値の2396円から利益確定売りで一旦反落したが、2000円近辺で下げ渋り、自律調整一巡感を強めている。

 3月18日の終値1992円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS60円73銭で算出)は32〜33倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間26円で算出)は1.3%近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS1140円48銭で算出)は1.7倍近辺である。

 週足チャートで見ると13週移動平均線を割り込んだが、26週移動平均線が接近して切り返しのタイミングだろう。今期利益増額の可能性や来期の収益改善を評価して2月高値2396円を試す展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[2月05日更新]

生化学工業は第3四半期累計は減収減益だが高進捗率、14年11月高値を試す

 関節機能改善剤アルツが主力の生化学工業[4548](東1)は2月3日に第3四半期累計(4月〜12月)業績を発表した。減収減益だったが通期見通しに対する進捗率は高水準だ。株価は12月の直近安値から切り返して戻り歩調の展開だ。今期(15年3月期)利益見通し増額の可能性を評価して14年11月高値2288円を試す展開だろう。

 国内医薬品(関節機能改善剤アルツ、白内障手術補助剤オペガン、内視鏡用粘膜下注入材ムコアップ)、海外医薬品(米国向け関節機能改善剤スパルツ、米国向け単回投与関節機能改善剤ジェル・ワン、中国向けアルツ)、医薬品原体(ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸)、およびLAL事業(エンドトキシン測定用試薬関連)を展開している。高齢者人口増加を背景に関節機能改善剤の需要拡大が期待される。

 09年3月策定の「生化学工業10年ビジョン」に基づいて、研究開発は糖質科学分野に焦点を絞っている。開発中の新薬としては、腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603(コンドリアーゼ)、アルツの腱・靭帯付着部症の国内適応症追加SI−657、変形性膝関節症改善剤SI−613、ドライアイ治療剤SI−614、関節リウマチ治療剤SI−615(導入品)などがある。

 SI−6603は14年1月に国内で製造販売承認申請し、米国では第V相臨床試験を実施中である。SI−657の国内第V相臨床試験は14年10月に完了した。SI−613は国内第U相臨床試験を実施中である。SI−614は14年5月に米国で第U・V相臨床試験を開始した。SI−615は国内第T相臨床試験を実施中である。

 14年10月には米国ニュージャージー州に駐在員事務所を開設した。ジェル・ワンおよびスパルツの拡販に向けて現地販売員への製品教育を推進し、米国市場に関する情報収集なども強化する。

 15年1月にはアルツディスポ新製剤設備(高萩工場第5製剤棟)が稼働した。第5製剤棟および第4製剤棟にアルツディスポの生産を集約することで効率化を推進するとともに、アルツディスポの中長期的な安定供給を図る。

 2月3日に発表した今期(15年3月期)第3四半期累計(4月〜12月)の連結業績は、売上高が前年同期比4.5%減の220億75百万円、営業利益が同54.3%減の22億73百万円、経常利益が同33.8%減の37億87百万円、純利益が同34.6%減の30億42百万円だった。

 国内でアルツの市場シェアが拡大し、中国向けも増加したが、国内での薬価引き下げの影響、前期高水準だった米国向けスパルツ出荷の反動減、新生産設備稼働に伴う減価償却費の増加、開発テーマ進展に伴う研究開発費の増加などで減収減益だった。研究開発費は同24.9%増の56億98百万円だった。

 セグメント別売上状況は、医薬品事業が同7.6%減収(国内が同7.0%減収、海外が同5.8%減収、医薬品原体が同20.5%減収)、LAL事業が同14.9%増収だった。

 なお四半期別にみると、売上高は第1四半期(4月〜6月)75億77百万円、第2四半期(7月〜9月)66億70百万円、第3四半期(10月〜12月)78億28百万円、営業利益は第1四半期11億87百万円、第2四半期3億77百万円、第3四半期7億09百万円である。

 通期の連結業績見通しは前回予想(5月13日公表)を据え置いて売上高が前期比1.6%減の291億50百万円、営業利益が同44.3%減の27億50百万円、経常利益が同28.5%減の42億円、純利益が同27.3%減の34億50百万円、配当予想が前期と同額の年間26円(第2四半期末13円、期末13円)としている。なお想定為替レートは1米ドル=102円としている。

 国内での薬価引き下げの影響に加えて、米国向けスパルツが競争激化や前期の販売提携先での在庫積み増しの反動影響を受け、さらに減価償却費の増加や研究開発の増加などによって減収減益見通しだ。ただし通期見通しに対する第3四半期累計の進捗率は売上高が75.7%、営業利益が82.7%、経常利益が90.2%、純利益が88.2%と高水準である。円安進行メリットも寄与して通期利益見通しに増額の可能性があるだろう。

 株価の動きを見ると、14年11月高値2288円から利益確定売りで一旦反落したが、12月の直近安値1873円から切り返して戻り歩調の展開だ。2月3日は戻り高値2130円を付ける場面があり、4日は終値で前日比41円高と反発した。

 2月4日の終値2076円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS60円73銭で算出)は34倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間26円で算出)は1.3%近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS1140円48銭で算出)は1.8倍近辺である。

 日足チャートで見ると25日移動平均線、週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインとなって強基調の形だ。今期利益見通し増額の可能性を評価して14年11月高値2288円を試す展開だろう。
(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[1月23日更新]

生化学工業は自律調整が一巡して14年11月高値を試す

 関節機能改善剤アルツが主力の生化学工業[4548](東1)の株価は、12月17日の1873円から切り返し、1月21日は2095円まで上伸した。今期(15年3月期)営業利益増額の可能性もあり、自律調整が一巡して14年11月高値2288円を試す展開だろう。なお2月3日に第3四半期累計(4月〜12月)の業績発表を予定している。

 国内医薬品(関節機能改善剤アルツ、白内障手術補助剤オペガン、内視鏡用粘膜下注入材ムコアップ)、海外医薬品(米国向け関節機能改善剤スパルツ、米国向け単回投与関節機能改善剤ジェル・ワン、中国向けアルツ)、医薬品原体(ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸)、およびLAL事業(エンドトキシン測定用試薬関連)を展開している。高齢者人口増加を背景に関節機能改善剤の需要拡大が期待される。

 09年3月策定の「生化学工業10年ビジョン」に基づいて、研究開発は糖質科学分野に焦点を絞っている。開発中の新薬としては、腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603(コンドリアーゼ)、アルツの腱・靭帯付着部症の国内適応症追加SI−657、変形性膝関節症改善剤SI−613、ドライアイ治療剤SI−614、関節リウマチ治療剤SI−615(導入品)などがある。

 SI−6603は14年1月に国内で製造販売承認申請し、米国では第V相臨床試験を実施中である。SI−657の国内第V相臨床試験は14年10月に完了した。SI−613は国内第U相臨床試験を実施中である。SI−614は14年5月に米国で第U・V相臨床試験を開始した。SI−615は国内第T相臨床試験を実施中である。

 14年10月には米国ニュージャージー州に駐在員事務所を開設した。ジェル・ワンおよびスパルツの拡販に向けて現地販売員への製品教育を推進し、米国市場に関する情報収集なども強化する。

 1月9日にはアルツディスポ新製剤設備(高萩工場第5製剤棟)が稼働開始した。既存設備老朽化への対応に加えて、アルツディスポの中長期的な安定供給を目的として、12年3月から建設を進めてきた。第5製剤棟および第4製剤棟にアルツディスポの生産を集約することで効率化を推進する。

 今期(15年3月期)の連結業績見通し(5月13日公表)は売上高が前期比1.6%減の291億50百万円、営業利益が同44.3%減の27億50百万円、経常利益が同28.5%減の42億円、そして純利益が同27.3%減の34億50百万円で、配当予想は前期と同額の年間26円(第2四半期末13円、期末13円)としている。なお想定為替レートは1米ドル=102円としている。

 国内のアルツが薬価改定の影響、米国向けスパルツが競争激化や前期の販売提携先での在庫積み増しの反動影響を受け、利益面では減価償却費や研究開発費の増加も影響する見通しだ。

 第2四半期累計(4月〜9月)は減収減益だったが、売上高、利益とも期初計画を上回った。円安進行に伴う保有外貨建て資産の為替評価益増加も寄与した。また通期見通しに対する第2四半期累計の進捗率は売上高が48.9%、営業利益が56.9%、経常利益が50.2%、純利益が48.9%となり、営業利益の進捗率は高水準である。下期には米国向けジェル・ワンの出荷が増加する見込みであり、拡販強化や円安進行メリットで通期営業利益増額の可能性もあるだろう。

 株価の動きを見ると、14年11月高値2288円から利益確定売りで一旦反落したが、12月17日の1873円から切り返し、1月21日は2095円まで上伸した。自律調整が一巡したようだ。

 1月21日の終値2088円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS60円73銭で算出)は34倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間26円で算出)は1.3%近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS1140円48銭で算出)は1.8倍近辺である。

 日足チャートで見ると一旦割り込んだ25日移動平均線を回復し、週足チャートで見るとサポートラインの13週移動平均線近辺から切り返した。強基調を確認した形であり、自律調整が一巡して14年11月高値2288円を試す展開だろう。 (情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[12月24日更新]
生化学工業は自律調整が一巡して切り返し局面

 関節機能改善剤アルツが主力の生化学工業<4548>(東1)の株価は、11月26日の年初来高値2288円から利益確定売りで一旦反落し、12月17日の1873円まで調整した。全般地合い悪化も影響したようだ。ただし強基調の形であり、自律調整が一巡して切り返し局面だろう。

 国内医薬品(関節機能改善剤アルツ、白内障手術補助剤オペガン、内視鏡用粘膜下注入材ムコアップ)、海外医薬品(米国向け関節機能改善剤スパルツ、米国向け単回投与関節機能改善剤ジェル・ワン、中国向けアルツ)、医薬品原体(ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸)、およびLAL事業(エンドトキシン測定用試薬関連)を展開している。高齢者人口増加を背景に関節機能改善剤の需要拡大が期待される。

 09年3月策定の「生化学工業10年ビジョン」に基づいて、研究開発は糖質科学分野に焦点を絞っている。開発中の新薬としては、腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603(コンドリアーゼ)、アルツの腱・靭帯付着部症の国内適応症追加SI−657、変形性膝関節症改善剤SI−613、ドライアイ治療剤SI−614、関節リウマチ治療剤SI−615(導入品)などがある。

 SI−6603は14年1月に国内で製造販売承認申請し、米国では第V相臨床試験を実施中である。SI−657の国内第V相臨床試験は14年10月に完了した。SI−613は国内第U相臨床試験を実施中である。SI−614は14年5月に米国で第U・V相臨床試験を開始した。SI−615は国内第T相臨床試験を実施中である。

 14年10月には米国ニュージャージー州に駐在員事務所を開設した。ジェル・ワンおよびスパルツの拡販に向けて現地販売員への製品教育を推進し、米国市場に関する情報収集なども強化する。

 今期(15年3月期)の連結業績見通しについては前回予想(5月13日公表)を据え置いて、売上高が前期比1.6%減の291億50百万円、営業利益が同44.3%減の27億50百万円、経常利益が同28.5%減の42億円、純利益が同27.3%減の34億50百万円、配当予想は前期と同額の年間26円(第2四半期末13円、期末13円)としている。なお想定為替レートは1米ドル=102円としている。

 セグメント別売上高の計画は、医薬品が同2.9%減の246億円(国内医薬品が同3.9%減の173億円、海外医薬品が同1.4%増の58億円、医薬品原体が同8.0%減の15億円)で、LAL事業が同6.5%増の45億50百万円だ。国内のアルツが薬価改定の影響を受け、米国向けスパルツが競争激化や前期の販売提携先での在庫積み増しの反動影響を受けるため、全体として減収見通しとしている。

 第2四半期累計(4月〜9月)は前年同期比7.5%減収、同55.1%営業減益、同44.2%経常減益、同45.9%最終減益だった。国内医薬品は薬価引き下げの影響、海外医薬品は高水準だった前年同期の反動でいずれも減収となり、利益面では減価償却費や研究開発費の増加が影響した。ただし売上高、各利益とも期初計画を上回った。円安進行に伴う保有外貨建て資産の為替評価益増加も寄与した。

 通期見通しに対する第2四半期累計の進捗率は売上高が48.9%、営業利益が56.9%、経常利益が50.2%、純利益が48.9%と概ね順調な水準である。下期には米国向けジェル・ワンの出荷が増加する見込みであり、拡販強化や円安進行メリットで通期上振れの可能性もあるだろう。

 株価の動きを見ると、11月26日の年初来高値2288円から利益確定売りで一旦反落し、12月17日の1873円まで調整した。全般地合い悪化も影響したようだ。ただし1800円台では下げ渋り感を強めている。自律調整の範囲だろう。

 12月22日の終値1907円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS60円73銭で算出)は31〜32倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間26円で算出)は1.4%近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS1140円48銭で算出)は1.7倍近辺である。週足チャートで見るとサポートラインの13週移動平均線が接近している。強基調の形であり、自律調整が一巡して切り返し局面だろう。
(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[11月21日更新]
生化学工業は調整が一巡して再動意、急騰した8月高値を突破して上値追い

 関節機能改善剤アルツが主力の生化学工業[4548](東1)の株価は、11月20日に2090円まで上伸する場面があり、腰椎椎間板ヘルニア治療薬を材料視して急騰した8月高値を突破した。調整が一巡して再動意の形であり上値追いの展開だろう。

 国内医薬品(関節機能改善剤アルツ、白内障手術補助剤オペガン、内視鏡用粘膜下注入材ムコアップ)、海外医薬品(米国向け関節機能改善剤スパルツ、米国向け単回投与関節機能改善剤ジェル・ワン、中国向けアルツ)、医薬品原体(ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸)、およびLAL事業(エンドトキシン測定用試薬関連)を展開している。高齢者人口増加を背景に関節機能改善剤の需要拡大が期待される。

 09年3月策定の「生化学工業10年ビジョン」に基づいて、研究開発は糖質科学分野に焦点を絞っている。開発中の新薬としては、腰椎椎間板ヘルニア治療剤SI−6603(コンドリアーゼ)、アルツの腱・靭帯付着部症の適応症追加SI−657、変形性膝関節症改善剤SI−613、ドライアイ治療剤SI−614、関節リウマチ治療剤SI−615などがある。SI−6603は14年1月に国内で製造販売承認申請し、米国では実施中の第V相臨床試験の進捗に注力している。SI−614は14年5月に米国で第U・V相臨床試験を開始している。

 なお14年10月、米国ニュージャージー州に駐在員事務所を開設した。ジェル・ワンおよびスパルツの拡販に向けて現地販売員への製品教育を推進し、米国市場に関する情報収集なども強化する。

 11月7日に発表した今期(15年3月期)第2四半期累計(4月〜9月)の連結業績は、売上高が前年同期比7.5%減の142億47百万円、営業利益が同55.1%減の15億64百万円、経常利益が同44.2%減の21億09百万円、純利益が同45.9%減の16億87百万円だった。

 前年同期との比較では減収大幅減益だった。国内医薬品は薬価引き下げの影響、海外医薬品は高水準だった前年同期の反動で、いずれも減収だった。利益面では減価償却費や研究開発費の増加が影響した。ただし売上高、各利益とも期初計画を上回った。売上面では海外医薬品が想定を上回り、利益面ではその他の販管費が減少し、円安進行に伴う保有外貨建て資産の為替評価益増加も寄与した。

 通期の連結業績見通しは前回予想(5月13日公表)を据え置いて売上高が前期比1.6%減の291億50百万円、営業利益が同44.3%減の27億50百万円、経常利益が同28.5%減の42億円、純利益が同27.3%減の34億50百万円、配当予想は前期と同額の年間26円(第2四半期末13円、期末13円)としている。想定為替レートは1米ドル=102円だ。

 売上面では、下期に米国向けジェル・ワンの出荷増加を見込むが、国内のアルツが薬価改定の影響を受け、米国向けスパルツが競争激化や前期の販売提携先での在庫積み増しの反動影響を受けるため、全体として減収見通しとしている。セグメント別売上高の計画は医薬品が同2.9%減の246億円(国内医薬品が同3.9%減の173億円、海外医薬品が同1.4%増の58億円、医薬品原体が同8.0%減の15億円)で、LAL事業が同6.5%増の45億50百万円だ。

 利益面では、新生産設備稼働に伴う減価償却費の増加、研究開発費の増加などで大幅減益見通しとしている。通期見通しに対する第2四半期累計の進捗率は売上高が48.9%、営業利益が56.9%、経常利益が50.2%、純利益が48.9%と概ね順調な水準である。国内でアルツの市場シェアが拡大しているもようであり、拡販強化や円安進行メリットで通期上振れの可能性もあるだろう。

 株価の動きを見ると、腰椎椎間板ヘルニア治療薬の15年販売開始を材料視して急騰した8月高値2054円から一旦反落したが、徐々に水準を切り上げて、11月18日に終値で前日比115円(6.24%)高の1958円まで急伸し、さらに11月20日には2090円まで上伸する場面があり8月高値を突破した。調整が一巡して再動意の形だ。

 11月20日の終値2048円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS60円73銭で算出)は34倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間26円で算出)は1.3%近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS1140円48銭で算出)は1.8倍近辺である。日足チャートで見ると目先的な過熱感を強めたが、週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインとなって高値を更新した。強基調の形であり上値追いの展開だろう。

(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
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