[8508]Jトラスト

[1月30日更新]

Jトラストは下値固め完了感、18年3月期大幅増収増益予想

 Jトラスト<8508>(東2)は、銀行業を中心とする持続的な利益拡大へのステージアップを目指して事業基盤を強化し、18年3月期大幅増収増益予想である。株価は出資先のタイGL社を巡る不透明感に対する売りが一巡し、下値固め完了感を強めている。なお2月13日に第3四半期決算発表を予定している。
 
■国内外で金融事業を中心に業容拡大
 
 国内外でM&Aや債権承継などを積極活用して業容を拡大している。そして銀行業を中心とする持続的な利益拡大へのステージアップを目指し、国内外において事業基盤の強化に取り組み、特に韓国やインドネシアなどアジア地域での金融事業拡大を推進している。
 
 事業セグメントは、国内金融事業(信用保証、債権回収、クレジット・信販、その他の金融)、韓国金融事業(貯蓄銀行、債権回収、キャピタル)、東南アジア金融事業(銀行、債権回収、販売金融)、総合エンターテインメント事業(アミューズメント施設運営など)、不動産事業(戸建分譲中心の不動産売買、流動化不動産中心の収益物件仕入・販売)、投資事業、その他事業としている。
 
 17年3月期のセグメント別営業収益構成比は国内金融事業13%、韓国金融事業34%、東南アジア金融事業21%、総合エンターテインメント事業18%、不動産事業8%、投資事業3%、その他事業3%だった。
 
 国内金融事業は日本保証、Jトラストカードなどが展開している。韓国金融事業はJT親愛貯蓄銀行、JT貯蓄銀行、JTキャピタル、TA資産管理など総合金融サービスを展開するための事業基盤整備が完了している。東南アジアでは、金融事業はJトラスト銀行インドネシア、投資事業はJトラストアジアを中心に展開している。
 
 Jトラストアジアは販売金融事業のタイGL社に順次出資し、東南アジアにおける戦略的パートナーとしている。JトラストアジアがタイGL社と共同でインドネシアに設立した割賦販売金融事業のGLFI社(出資比率20%で持分法適用関連会社)は16年7月営業開始した。
 
 なお17年11月に「当社のGL社に対する現状の認識と今後の予想される方向性について」をリリースし、GL社に関係の円満な解消を提案し、その中でJトラストアジアが保有する転換社債180百万USドルの契約を解消して直ちに返済を求めたとしている。インドネシアにおける事業に関しては当社による引き取りを提案している。また1月12日に経過状況をリリースしている。
 
 総合エンターテインメント事業および不動産事業は、KeyHolder(アドアーズが17年10月1日付で持株会社に移行して商号変更)<4712>が展開している。なおKeyHolderは1月23日、100%子会社アドアーズの全株式をワイドレジャーに譲渡し、特別利益に関係会社売却益12憶11百万円を計上すると発表している。
 
■収益はM&A・のれん償却・事業再編・不良債権処理などで変動
 
 収益はM&A・のれん償却・事業再編・不良債権処理などで大幅に変動する可能性がある。18年3月期から国際財務報告基準(IFRS)を任意適用した。利益配分については、将来の経営環境や業界動向を総合的に勘案しながら、積極的な利益還元を図ることを基本方針としている。
 
■18年3月期(IFRS)は実質大幅増収増益予想
 
 今期(18年3月期、IFRS)連結業績予想(5月12日公表)は、営業収益が894億90百万円、営業利益が100億58百万円、親会社の所有者に帰属する純利益が81億37百万円としている。前期の実績をIFRS表示した場合の営業収益791億円、営業利益9億円、純利益22億円の赤字に対して、営業収益は103億円増収、営業利益は91億円増益、純利益は103億円増益となる。実質的に大幅増収増益予想である。
 
 第2四半期累計は、営業収益が前年同期比6.3%増の414億11百万円、営業利益が41億87百万円(前年同期は2億66百万円)、親会社の所有者に帰属する純利益が22億69百万円(同21億72百万円の赤字)だった。前期にJトラストアジアでマヤパダ銀行の株式売却益を計上した反動減がマイナス要因となり、総合エンターテインメント事業も低調だったが、韓国銀行業における貸出金の増加、Jトラスト銀行における純金利収入の増加なども寄与して大幅営業増益となり、最終黒字化した。
 
 セグメント別営業利益は、国内金融事業が7.0%減の24億88百万円、韓国金融事業が93.8%増の24億49百万円、東南アジア金融事業が2億56百万円の赤字(同28億15百万円の赤字)、総合エンターテインメント事業が3億57百万円の赤字(同2億52百万円の黒字)、不動産事業が21.1%増の1億56百万円、投資事業が75.6%増の10億73百万円、その他が53百万円の黒字(同26百万円の赤字)だった。
 
 通期のセグメント別営業利益の計画は、国内金融が46億48百万円、韓国金融が32億60百万円、東南アジア金融が24億57百万円、総合エンターテインメントが3億51百万円、不動産が4億82百万円、投資が25億41百万円、その他が5百万円としている。国内金融事業は安定した営業収益を確保する。韓国金融事業は貸出ポートフォリオの調整で収益基盤安定を推進する。東南アジア金融事業はリスク管理徹底による貸倒費用の減少や経費削減を推進する。
 
 通期営業利益予想に対する第2四半期累計の進捗率は、連結ベース41.6%(国内金融事業が53.5%、韓国金融事業が75.1%など)である。国内金融事業は安定した営業収益の確保が期待される。韓国金融事業の進捗率は高水準であり、通期上振れが期待される。東南アジア金融事業は営業損益改善基調である。通期ベースでも好業績が期待される。
 
 なお配当予想は前期と同額の年間12円(第2四半期末6円、期末6円)としている。予想配当性向は15.2%となる。
 
■18年3月期ROE10.0%目標
 
 中期経営計画では、中期ビジョンとして「既成概念にとらわれないファイナンシャルサービスを提供する企業を目指す」を掲げている。事業拡大が望めるアジア銀行業からの利益貢献を中心として、成長市場におけるIRR15%以上の投資案件をターゲットに3年間で500億円〜1000億円の投資を目指す。また株式価値の最大化を経営の最重要課題の一つとして位置付け、株価が割安であると判断したときには機動的に自社株買いを実施する。
 
 国内金融事業では消費者金融事業を縮小し、不動産関連の信用保証事業および債権回収事業を拡大する。またM&Aを活用して新分野への進出を目指す。韓国金融事業ではグループ内の相互連携を通じて各事業を有機的に連携させ、債権残高積み増しと収益拡大に取り組む。東南アジア金融事業では、Jトラストインドネシア銀行の不良債権回収事業の収益強化と財務健全性の向上に取り組むとともに、さらなるM&Aを推進する方針だ。
 
 中期成長に向けて、M&Aや事業再編を活用したグループの事業基盤構築・強化に取り組んでいるため、M&A・事業再編および事業構造改革に伴う一時的利益・費用の計上で収益が大幅に変動する可能性もあるが、韓国金融事業の収益改善、東南アジアへの積極的な業容拡大、グループシナジーなどの効果で銀行業の収益が本格化し、中期的に収益拡大が期待される。なお16年5月には東証1部への申請に向けた検討を開始したと発表している。
 
■株価は下値固め完了感
 
 株価は出資先のタイGL社を巡る不透明感に対する売りが一巡し、700円台で調整一巡感を強めている。
 
 1月29日の終値774円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS79円05銭で算出)は9〜10倍近辺で、今期予想配当利回り(会社予想の年間12円で算出)は1.6%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1455円90銭で算出)は0.5倍近辺である。時価総額は約871億円である。
 
 週足チャートで見ると700円近辺が下値支持線の形だ。そして13週移動平均線突破の動きを強めている。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[12月28日更新]

Jトラストは売り一巡して下値固め完了感、18年3月期大幅増収増益予想

 Jトラスト<8508>(東2)は、銀行業を中心とする持続的な利益拡大へのステージアップを目指して事業基盤を強化し、18年3月期大幅増収増益予想である。株価は出資先のタイGL社を巡る不透明感で急反落したが、売り一巡して下値固め完了感を強めている。
 
■国内外で金融事業を中心に業容拡大
 
 国内外でM&Aや債権承継などを積極活用して業容を拡大している。そして銀行業を中心とする持続的な利益拡大へのステージアップを目指し、国内外において事業基盤の強化に取り組み、特に韓国やインドネシアなどアジア地域での金融事業拡大を推進している。
 
 事業セグメントは、国内金融事業(信用保証、債権回収、クレジット・信販、その他の金融)、韓国金融事業(貯蓄銀行、債権回収、キャピタル)、東南アジア金融事業(銀行、債権回収、販売金融)、総合エンターテインメント事業(アミューズメント施設運営など)、不動産事業(戸建分譲中心の不動産売買、流動化不動産中心の収益物件仕入・販売)、投資事業、その他事業としている。
 
 17年3月期のセグメント別営業収益構成比は国内金融事業13%、韓国金融事業34%、東南アジア金融事業21%、総合エンターテインメント事業18%、不動産事業8%、投資事業3%、その他事業3%だった。
 
 国内金融事業は日本保証、Jトラストカードなどが展開している。韓国金融事業はJT親愛貯蓄銀行、JT貯蓄銀行、JTキャピタル、TA資産管理など総合金融サービスを展開するための事業基盤整備が完了している。東南アジアでは、金融事業はJトラスト銀行インドネシア、投資事業はJトラストアジアを中心に展開している。
 
 Jトラストアジアは販売金融事業のタイGL社に順次出資し、東南アジアにおける戦略的パートナーとしている。JトラストアジアがタイGL社と共同でインドネシアに設立した割賦販売金融事業のGLFI社(出資比率20%で持分法適用関連会社)は16年7月営業開始した。
 
 なお11月30日に「当社のGL社に対する現状の認識と今後の予想される方向性について」をリリースし、GL社に関係の円満な解消を提案し、その中でJトラストアジアが保有する転換社債180百万USドルの契約を解消して直ちに返済を求めたとしている。インドネシアにおける事業に関しては当社による引き取りを提案している。
 
 総合エンターテインメント事業および不動産事業は、KeyHolder(アドアーズが17年10月1日付で持株会社に移行して商号変更)<4712>が展開している。
 
■収益はM&A・のれん償却・事業再編・不良債権処理などで変動
 
 収益はM&A・のれん償却・事業再編・不良債権処理などで大幅に変動する可能性がある。18年3月期から国際財務報告基準(IFRS)を任意適用した。利益配分については、将来の経営環境や業界動向を総合的に勘案しながら、積極的な利益還元を図ることを基本方針としている。
 
■18年3月期(IFRS)は実質大幅増収増益予想
 
 今期(18年3月期、IFRS)連結業績予想(5月12日公表)は、営業収益が894億90百万円、営業利益が100億58百万円、親会社の所有者に帰属する純利益が81億37百万円としている。前期の実績をIFRS表示した場合の営業収益791億円、営業利益9億円、純利益22億円の赤字に対して、営業収益は103億円増収、営業利益は91億円増益、純利益は103億円増益となる。実質的に大幅増収増益予想である。
 
 第2四半期累計は、営業収益が前年同期比6.3%増の414億11百万円、営業利益が41億87百万円(前年同期は2億66百万円)、親会社の所有者に帰属する純利益が22億69百万円(同21億72百万円の赤字)だった。前期にJトラストアジアでマヤパダ銀行の株式売却益を計上した反動減がマイナス要因となり、総合エンターテインメント事業も低調だったが、韓国銀行業における貸出金の増加、Jトラスト銀行における純金利収入の増加なども寄与して大幅営業増益となり、最終黒字化した。
 
 セグメント別営業利益は、国内金融事業が7.0%減の24億88百万円、韓国金融事業が93.8%増の24億49百万円、東南アジア金融事業が2億56百万円の赤字(同28億15百万円の赤字)、総合エンターテインメント事業が3億57百万円の赤字(同2億52百万円の黒字)、不動産事業が21.1%増の1億56百万円、投資事業が75.6%増の10億73百万円、その他が53百万円の黒字(同26百万円の赤字)だった。
 
 通期のセグメント別営業利益の計画は、国内金融が46億48百万円、韓国金融が32億60百万円、東南アジア金融が24億57百万円、総合エンターテインメントが3億51百万円、不動産が4億82百万円、投資が25億41百万円、その他が5百万円としている。国内金融事業は安定した営業収益を確保する。韓国金融事業は貸出ポートフォリオの調整で収益基盤安定を推進する。東南アジア金融事業はリスク管理徹底による貸倒費用の減少や経費削減を推進する。
 
 通期営業利益予想に対する第2四半期累計の進捗率は、連結ベース41.6%(国内金融事業が53.5%、韓国金融事業が75.1%など)である。国内金融事業は安定した営業収益の確保が期待される。韓国金融事業の進捗率は高水準であり、通期上振れが期待される。東南アジア金融事業は営業損益改善基調である。通期ベースでも好業績が期待される。
 
 なお配当予想は前期と同額の年間12円(第2四半期末6円、期末6円)としている。予想配当性向は15.2%となる。
 
■18年3月期ROE10.0%目標
 
 中期経営計画では、中期ビジョンとして「既成概念にとらわれないファイナンシャルサービスを提供する企業を目指す」を掲げている。事業拡大が望めるアジア銀行業からの利益貢献を中心として、成長市場におけるIRR15%以上の投資案件をターゲットに3年間で500億円〜1000億円の投資を目指す。また株式価値の最大化を経営の最重要課題の一つとして位置付け、株価が割安であると判断したときには機動的に自社株買いを実施する。
 
 国内金融事業では消費者金融事業を縮小し、不動産関連の信用保証事業および債権回収事業を拡大する。またM&Aを活用して新分野への進出を目指す。韓国金融事業ではグループ内の相互連携を通じて各事業を有機的に連携させ、債権残高積み増しと収益拡大に取り組む。東南アジア金融事業では、Jトラストインドネシア銀行の不良債権回収事業の収益強化と財務健全性の向上に取り組むとともに、さらなるM&Aを推進する方針だ。
 
 中期成長に向けて、M&Aや事業再編を活用したグループの事業基盤構築・強化に取り組んでいるため、M&A・事業再編および事業構造改革に伴う一時的利益・費用の計上で収益が大幅に変動する可能性もあるが、韓国金融事業の収益改善、東南アジアへの積極的な業容拡大、グループシナジーなどの効果で銀行業の収益が本格化し、中期的に収益拡大が期待される。なお16年5月には東証1部への申請に向けた検討を開始したと発表している。
 
■株価は売り一巡して下値固め完了感
 
 株価はタイGL社を巡る不透明感で10月13日の戻り高値1048円から急反落した。そして12月4日には年初来安値となる710円まで調整した。その後は売り一巡して750円近辺で推移し、下値固め完了感を強めている。
 
 12月27日の終値743円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS79円05銭で算出)は9〜10倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間12円で算出)は1.6%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1455円90銭で算出)は0.5倍近辺である。時価総額は約836億円である。
 
 週足チャートで見ると700円近辺が下値支持線の形だ。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[11月29日更新]

Jトラストは売り一巡感、タイGLに関して具体的な対応を確定すべく努力

 Jトラスト<8508>(東2)は、銀行業を中心とする持続的な利益拡大へのステージアップを目指して事業基盤を強化している。18年3月期は第2四半期累計が大幅営業増益・最終黒字となり、通期も大幅増収増益予想である。株価は出資先のタイGL社を巡る不透明感で急反落したが売り一巡感を強めている。なお11月13日に「当社のGLに対する現状の認識と今後の予想される方向性について」をリリースしている。今後の考えられる方向性として三つのシナリオを想定し、関係当局とも密接に協議しつつ、11月末までに具体的な対応を確定すべく努力するとしている。
 
■国内外で金融事業を中心に業容拡大
 
 国内外でM&Aや債権承継などを積極活用して業容を拡大している。そして銀行業を中心とする持続的な利益拡大へのステージアップを目指し、国内外において事業基盤の強化に取り組み、特に韓国やインドネシアなどアジア地域での金融事業拡大を推進している。
 
 事業セグメントは、国内金融事業(信用保証、債権回収、クレジット・信販、その他の金融)、韓国金融事業(貯蓄銀行、債権回収、キャピタル)、東南アジア金融事業(銀行、債権回収、販売金融)、総合エンターテインメント事業(アミューズメント施設運営など)、不動産事業(戸建分譲中心の不動産売買、流動化不動産中心の収益物件仕入・販売)、投資事業、その他事業としている。
 
 17年3月期のセグメント別営業収益構成比は国内金融事業13%、韓国金融事業34%、東南アジア金融事業21%、総合エンターテインメント事業18%、不動産事業8%、投資事業3%、その他事業3%だった。
 
 国内金融事業は日本保証、Jトラストカードなどが展開している。韓国金融事業はJT親愛貯蓄銀行、JT貯蓄銀行、JTキャピタル、TA資産管理など総合金融サービスを展開するための事業基盤整備が完了している。東南アジアでは、金融事業はJトラスト銀行インドネシア、投資事業はJトラストアジアを中心に展開している。
 
 Jトラストアジアは販売金融事業のタイGL社に順次出資し、東南アジアにおける戦略的パートナーとしている。JトラストアジアがタイGL社と共同でインドネシアに設立した割賦販売金融事業のGLFI社(出資比率20%で持分法適用関連会社)は16年7月営業開始した。
 
 総合エンターテインメント事業および不動産事業は、KeyHolder(アドアーズが17年10月1日付で持株会社に移行して商号変更)<4712>が展開している。
 
■収益はM&A・のれん償却・事業再編・不良債権処理などで変動
 
 収益はM&A・のれん償却・事業再編・不良債権処理などで大幅に変動する可能性がある。18年3月期から国際財務報告基準(IFRS)を任意適用した。利益配分については、将来の経営環境や業界動向を総合的に勘案しながら、積極的な利益還元を図ることを基本方針としている。
 
■18年3月期(IFRS)2Q累計は大幅営業増益・最終黒字化
 
 11月13日発表した今期(18年3月期)第2四半期累計の連結業績は、営業収益が前年同期比6.3%増の414億11百万円、営業利益が41億87百万円(前年同期は2億66百万円)、そして親会社の所有者に帰属する純利益が22億69百万円(同21億72百万円の赤字)だった。
 
 前期にJトラストアジアでマヤパダ銀行の株式売却益を計上した反動減がマイナス要因となり、総合エンターテインメント事業も低調だったが、韓国銀行業における貸出金の増加、Jトラスト銀行における純金利収入の増加なども寄与して大幅営業増益となり、最終黒字化した。
 
 セグメント別営業利益は、国内金融事業が7.0%減の24億88百万円、韓国金融事業が93.8%増の24億49百万円、東南アジア金融事業が2億56百万円の赤字(同28億15百万円の赤字)、総合エンターテインメント事業が3億57百万円の赤字(同2億52百万円の黒字)、不動産事業が21.1%増の1億56百万円、投資事業が75.6%増の10億73百万円、その他が53百万円の黒字(同26百万円の赤字)だった。
 
■18年3月期(IFRS)は実質大幅増収増益予想
 
 今期(18年3月期、IFRS)連結業績予想(5月12日公表)は、営業収益が894億90百万円、営業利益が100億58百万円、親会社の所有者に帰属する純利益が81億37百万円としている。前期の実績をIFRS表示した場合の営業収益791億円、営業利益9億円、純利益22億円の赤字に対して、営業収益は103億円増収、営業利益は91億円増益、純利益は103億円増益となる。実質的に大幅増収増益予想である。
 
 セグメント別営業利益の計画は、国内金融が46億48百万円、韓国金融が32億60百万円、東南アジア金融が24億57百万円、総合エンターテインメントが3億51百万円、不動産が4億82百万円、投資が25億41百万円、その他が5百万円としている。国内金融事業は安定した営業収益を確保する。韓国金融事業は貸出ポートフォリオの調整で収益基盤安定を推進する。東南アジア金融事業はリスク管理徹底による貸倒費用の減少や経費削減を推進する。
 
 通期営業利益予想に対する第2四半期の進捗率は、連結ベース41.6%(国内金融事業が53.5%、韓国金融事業が75.1%など)である。国内金融事業は安定した営業収益の確保が期待されル。韓国金融事業の進捗率は高水準であり、通期上振れが期待される。東南アジア金融事業は営業損益改善基調である。通期ベースでも好業績が期待される。
 
 なお配当予想は前期と同額の年間12円(第2四半期末6円、期末6円)としている。予想配当性向は15.2%となる。
 
■18年3月期ROE10.0%目標
 
 中期経営計画では、中期ビジョンとして「既成概念にとらわれないファイナンシャルサービスを提供する企業を目指す」を掲げている。事業拡大が望めるアジア銀行業からの利益貢献を中心として、成長市場におけるIRR15%以上の投資案件をターゲットに3年間で500億円〜1000億円の投資を目指す。また株式価値の最大化を経営の最重要課題の一つとして位置付け、株価が割安であると判断したときには機動的に自社株買いを実施する。
 
 国内金融事業では消費者金融事業を縮小し、不動産関連の信用保証事業および債権回収事業を拡大する。またM&Aを活用して新分野への進出を目指す。韓国金融事業ではグループ内の相互連携を通じて各事業を有機的に連携させ、債権残高積み増しと収益拡大に取り組む。東南アジア金融事業では、Jトラストインドネシア銀行の不良債権回収事業の収益強化と財務健全性の向上に取り組むとともに、さらなるM&Aを推進する方針だ。
 
 中期成長に向けて、M&Aや事業再編を活用したグループの事業基盤構築・強化に取り組んでいるため、M&A・事業再編および事業構造改革に伴う一時的利益・費用の計上で収益が大幅に変動する可能性もあるが、韓国金融事業の収益改善、東南アジアへの積極的な業容拡大、グループシナジーなどの効果で銀行業の収益が本格化し、中期的に収益拡大が期待される。なお16年5月には東証1部への申請に向けた検討を開始したと発表している。
 
■株価は売り一巡感
 
 株価は出資先のタイGL社を巡る不透明感で10月13日の戻り高値1048円から急反落したが、11月15日の直近安値730円から切り返して売り一巡感を強めている。
 
 11月28日の終値760円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS79円05銭で算出)は9〜10倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間12円で算出)は1.6%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1455円90銭で算出)は0.5倍近辺である。時価総額は約856億円である。月足チャートで見ると700円近辺はほぼ底値圏の形だ。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
 [10月30日更新]

Jトラストは売り一巡して反発期待、18年3月期大幅増収増益

 Jトラスト<8508>(東2)は、銀行業を中心とする持続的な利益拡大へのステージアップを目指して事業基盤を強化し、18年3月期大幅増収増益予想である。株価は出資先であるタイGL社を巡る不透明感で戻り高値圏から急反落したが、年初来安値を割り込むことなく売り一巡感を強めている。反発が期待される。なお11月13日に第2四半期決算発表を予定している。
 
■国内外で金融事業を中心に業容拡大
 
 国内外でM&Aや債権承継などを積極活用して業容を拡大している。そして銀行業を中心とする持続的な利益拡大へのステージアップを目指し、国内外において事業基盤の強化に取り組み、特に韓国やインドネシアなどアジア地域での金融事業拡大を推進している。
 
 事業セグメントは、国内金融事業(信用保証、債権回収、クレジット・信販、その他の金融)、韓国金融事業(貯蓄銀行、債権回収、キャピタル)、東南アジア金融事業(銀行、債権回収、販売金融)、総合エンターテインメント事業(アミューズメント施設運営など)、不動産事業(戸建分譲中心の不動産売買、流動化不動産中心の収益物件仕入・販売)、投資事業、その他事業としている。
 
 17年3月期のセグメント別営業収益構成比は国内金融事業13%、韓国金融事業34%、東南アジア金融事業21%、総合エンターテインメント事業18%、不動産事業8%、投資事業3%、その他事業3%だった。
 
 国内金融事業は日本保証、Jトラストカードなどが展開している。韓国金融事業はJT親愛貯蓄銀行、JT貯蓄銀行、JTキャピタル、TA資産管理など総合金融サービスを展開するための事業基盤整備が完了している。東南アジアでは、金融事業はJトラスト銀行インドネシア、投資事業はJトラストアジアを中心に展開している。
 
 総合エンターテインメント事業および不動産事業は、KeyHolder(アドアーズが17年10月1日付で持株会社に移行して商号変更)<4712>が展開している。
 
■収益はM&A・のれん償却・事業再編・不良債権処理などで変動
 
 収益はM&A・のれん償却・事業再編・不良債権処理などで大幅に変動する可能性がある。18年3月期から国際財務報告基準(IFRS)を任意適用した。利益配分については、将来の経営環境や業界動向を総合的に勘案しながら、積極的な利益還元を図ることを基本方針としている。
 
■18年3月期(IFRS)は実質大幅増収増益予想
 
 今期(18年3月期、IFRS)連結業績予想(5月12日公表)は、営業収益が894億90百万円、営業利益が100億58百万円、親会社の所有者に帰属する純利益が81億37百万円としている。前期の実績をIFRS表示した場合の営業収益791億円、営業利益9億円、純利益22億円の赤字に対して、営業収益は103億円増収、営業利益は91億円増益、純利益は103億円増益となる。実質的に大幅増収増益予想である。
 
 セグメント別営業利益(連結調整前)の計画は、国内金融が46億48百万円、韓国金融が32億60百万円、東南アジア金融が24億57百万円、総合エンターテインメントが3億51百万円、不動産が4億82百万円、投資が25億41百万円、その他が5百万円としている。国内金融事業は安定した営業収益を確保する。韓国金融事業は貸出ポートフォリオの調整で収益基盤安定を推進する。東南アジア金融事業はリスク管理徹底による貸倒費用の減少や経費削減を推進する。
 
 第1四半期(4〜6月)の連結業績は営業収益が前年同期比3.8%増収、営業利益が2.9倍増益、税引前利益と親会社の所有者に帰属する純利益が黒字化した。非金融事業が減収で、投資事業におけるマヤパダ銀行の株式売却益も一巡したが、国内金融事業、韓国金融事業、東南アジア金融事業が順調に成長して増収となり、韓国金融事業と東南アジア金融事業の損益が大幅改善して大幅営業増益だった。
 
 韓国金融事業は貯蓄銀行における営業収益が増加し、経費削減も寄与した。東南アジア金融事業はJトラストインドネシアにおいて純金利収入など営業収益が増加し、貸倒引当金の減少、事業構造改革に伴う人件費・経費の減少も寄与した。
 
 通期予想に対する第1四半期進捗率は国内金融25.6%、韓国金融50.5%、東南アジア金融6.3%とばらついているが、その他事業を含む合計では25.6%と順調である。通期ベースでも好業績が期待される。
 
 配当予想は前期と同額の年間12円(第2四半期末6円、期末6円)としている。予想配当性向は15.2%となる。
 
■18年3月期ROE10.0%目標
 
 中期経営計画では、中期ビジョンとして「既成概念にとらわれないファイナンシャルサービスを提供する企業を目指す」を掲げている。事業拡大が望めるアジア銀行業からの利益貢献を中心として、成長市場におけるIRR15%以上の投資案件をターゲットに3年間で500億円〜1000億円の投資を目指す。また株式価値の最大化を経営の最重要課題の一つとして位置付け、株価が割安であると判断したときには機動的に自社株買いを実施する。
 
 国内金融事業では消費者金融事業を縮小し、不動産関連の信用保証事業および債権回収事業を拡大する。またM&Aを活用して新分野への進出を目指す。韓国金融事業ではグループ内の相互連携を通じて各事業を有機的に連携させ、債権残高積み増しと収益拡大に取り組む。東南アジア金融事業では、Jトラストインドネシア銀行の不良債権回収事業の収益強化と財務健全性の向上に取り組むとともに、さらなるM&Aを推進する方針だ。
 
 中期成長に向けて、M&Aや事業再編を活用したグループの事業基盤構築・強化に取り組んでいるため、M&A・事業再編および事業構造改革に伴う一時的利益・費用の計上で収益が大幅に変動する可能性もあるが、韓国金融事業の収益改善、東南アジアへの積極的な業容拡大、グループシナジーなどの効果で銀行業の収益が本格化し、中期的に収益拡大が期待される。なお16年5月には東証1部への申請に向けた検討を開始したと発表している。
 
■株価は売り一巡して反発期待
 
 株価は10月13日の戻り高値1048円まで上伸したが、タイ証券取引所によるタイGL社の取引停止発表を嫌気して急反落した。ただし6月の年初来安値786円を割り込むことなく、800円台前半で推移して売り一巡感を強めている。
 
 10月26日の終値826円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想連結EPS79円05銭で算出)は10〜11倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間12円で算出)は1.5%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1455円90銭で算出)は0.6倍近辺である。時価総額は約930億円である。
 
 週足チャートで見ると26週移動平均線を割り込んだが、800円近辺が下値支持線の形だ。売り一巡して反発が期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[09月27日更新]

Jトラストは下値を切り上げて戻り歩調、18年3月期大幅増収増益予想
 
 Jトラスト<8508>(東2)は、銀行業を中心とする持続的な利益拡大へのステージアップを目指して事業基盤を強化している。18年3月期大幅増収増益予想である。株価は下値を切り上げて戻り歩調だ。低PBRも見直し材料だろう。
 
■国内外で金融事業を中心に業容拡大
 
 国内外でM&Aや債権承継などを積極活用して業容を拡大している。そして銀行業を中心とする持続的な利益拡大へのステージアップを目指し、国内外において事業基盤の強化に取り組み、特に韓国やインドネシアなどアジア地域での金融事業拡大を推進している。
 
 事業セグメントは、国内金融事業(信用保証、債権回収、クレジット・信販、その他の金融)、韓国金融事業(貯蓄銀行、債権回収、キャピタル)、東南アジア金融事業(銀行、債権回収、販売金融)、総合エンターテインメント事業(アミューズメント施設運営など)、不動産事業(戸建分譲中心の不動産売買、流動化不動産中心の収益物件仕入・販売)、投資事業、その他事業としている。
 
 17年3月期のセグメント別営業収益構成比は国内金融事業13%、韓国金融事業34%、東南アジア金融事業21%、総合エンターテインメント事業18%、不動産事業8%、投資事業3%、その他事業3%だった。
 
 国内金融事業は日本保証、Jトラストカードなどが展開している。韓国金融事業はJT親愛貯蓄銀行、JT貯蓄銀行、JTキャピタル、TA資産管理など総合金融サービスを展開するための事業基盤整備が完了している。東南アジアでは、金融事業はJトラスト銀行インドネシア、投資事業はJトラストアジアを中心に展開している。
 
 Jトラストアジアは販売金融事業のタイGL社に順次出資し、東南アジアにおける戦略的パートナーとしている。JトラストアジアがタイGL社と共同でインドネシアに設立した割賦販売金融事業のGLFI社(出資比率20%で持分法適用関連会社)は16年7月営業開始した。なお17年3月のタイGL社の株価急落以降、株価は割安であるとの判断のもと市場でタイGL社の株式の買い付けを行っている。
 
 総合エンターテインメント事業および不動産事業はアドアーズ<4712>が展開している。なおアドアーズは17年10月1日付で持株会社に移行して商号をKeyHolderに変更する。
 
■収益はM&A・のれん償却・事業再編・不良債権処理などで変動
 
 収益はM&A・のれん償却・事業再編・不良債権処理などで大幅に変動する可能性がある。18年3月期から国際財務報告基準(IFRS)を任意適用した。利益配分については、将来の経営環境や業界動向を総合的に勘案しながら、積極的な利益還元を図ることを基本方針としている。
 
■18年3月期(IFRS)は実質大幅増収増益予想
 
 今期(18年3月期、IFRS)連結業績予想(5月12日公表)は、営業収益が894億90百万円、営業利益が100億58百万円、親会社の所有者に帰属する純利益が81億37百万円としている。前期の実績をIFRS表示した場合の営業収益791億円、営業利益9億円、純利益22億円の赤字に対して、営業収益は103億円増収、営業利益は91億円増益、純利益は103億円増益となる。実質的に大幅増収増益予想である。
 
 セグメント別営業利益(連結調整前)の計画は、国内金融が46億48百万円、韓国金融が32億60百万円、東南アジア金融が24億57百万円、総合エンターテインメントが3億51百万円、不動産が4億82百万円、投資が25億41百万円、その他が5百万円としている。国内金融事業は安定した営業収益を確保する。韓国金融事業は貸出ポートフォリオの調整で収益基盤安定を推進する。東南アジア金融事業はリスク管理徹底による貸倒費用の減少や経費削減を推進する。
 
 第1四半期(4〜6月)の連結業績は営業収益が前年同期比3.8%増収、営業利益が2.9倍増益、税引前利益と親会社の所有者に帰属する純利益が黒字化した。非金融事業が減収で、投資事業におけるマヤパダ銀行の株式売却益も一巡したが、国内金融事業、韓国金融事業、東南アジア金融事業が順調に成長して増収となり、韓国金融事業と東南アジア金融事業の損益が大幅改善して大幅営業増益だった。
 
 韓国金融事業は貯蓄銀行における営業収益が増加し、経費削減も寄与した。東南アジア金融事業はJトラストインドネシアにおいて純金利収入など営業収益が増加し、貸倒引当金の減少、事業構造改革に伴う人件費・経費の減少も寄与した。
 
 通期予想に対する第1四半期進捗率は国内金融25.6%、韓国金融50.5%、東南アジア金融6.3%とばらついているが、その他事業を含む合計では25.6%と順調である。通期ベースでも好業績が期待される。
 
 なお配当予想は前期と同額の年間12円(第2四半期末6円、期末6円)としている。予想配当性向は15.2%となる。
 
■18年3月期ROE10.0%目標
 
 中期経営計画では、中期ビジョンとして「既成概念にとらわれないファイナンシャルサービスを提供する企業を目指す」を掲げている。事業拡大が望めるアジア銀行業からの利益貢献を中心として、成長市場におけるIRR15%以上の投資案件をターゲットに3年間で500億円〜1000億円の投資を目指す。また株式価値の最大化を経営の最重要課題の一つとして位置付け、株価が割安であると判断したときには機動的に自社株買いを実施する。
 
 国内金融事業では消費者金融事業を縮小し、不動産関連の信用保証事業および債権回収事業を拡大する。またM&Aを活用して新分野への進出を目指す。韓国金融事業ではグループ内の相互連携を通じて各事業を有機的に連携させ、債権残高積み増しと収益拡大に取り組む。東南アジア金融事業では、Jトラストインドネシア銀行の不良債権回収事業の収益強化と財務健全性の向上に取り組むとともに、さらなるM&Aを推進する方針だ。
 
 中期成長に向けて、M&Aや事業再編を活用したグループの事業基盤構築・強化に取り組んでいるため、M&A・事業再編および事業構造改革に伴う一時的利益・費用の計上で収益が大幅に変動する可能性もあるが、韓国金融事業の収益改善、東南アジアへの積極的な業容拡大、グループシナジーなどの効果で銀行業の収益が本格化し、中期的に収益拡大が期待される。なお16年5月には東証1部への申請に向けた検討を開始したと発表している。
 
■株価は下値切り上げて戻り歩調
 
 株価は6〜7月の800円近辺で下値固めが完了した。そして徐々に下値を切り上げて戻り歩調だ。
 
 9月26日の終値934円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS79円05銭で算出)は11〜12倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間12円で算出)は1.3%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1455円90銭で算出)は0.6倍近辺である。なお時価総額は約1051億円である。
 
 週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインの形となった。低PBRも見直し材料だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[08月30日更新]
  Jトラストは18年3月期1Q大幅増益で通期も大幅増収増益予想

 Jトラスト<8508>(東2)は、銀行業を中心とする持続的な利益拡大へのステージアップを目指して事業基盤を強化している。18年3月期第1四半期は大幅増益だった。通期も大幅増収増益予想である。株価は下値固めが完了し、低PBRも見直して戻りを試す展開が期待される。
 
■国内外で金融事業を中心に業容拡大
 
 国内外でM&Aや債権承継などを積極活用して業容を拡大している。そして銀行業を中心とする持続的な利益拡大へのステージアップを目指し、国内外において事業基盤の強化に取り組み、特に韓国やインドネシアなどアジア地域での金融事業拡大を推進している。
 
 事業セグメントは、国内金融事業(信用保証、債権回収、クレジット・信販、その他の金融)、韓国金融事業(貯蓄銀行、債権回収、キャピタル)、東南アジア金融事業(銀行、債権回収、販売金融)、総合エンターテインメント事業(アミューズメント施設運営など)、不動産事業(戸建分譲中心の不動産売買、流動化不動産中心の収益物件仕入・販売)、投資事業、その他事業としている。
 
 17年3月期のセグメント別営業収益構成比は国内金融事業13%、韓国金融事業34%、東南アジア金融事業21%、総合エンターテインメント事業18%、不動産事業8%、投資事業3%、その他事業3%だった。
 
 国内金融事業は日本保証、Jトラストカードなどが展開している。韓国金融事業はJT親愛貯蓄銀行、JT貯蓄銀行、JTキャピタル、TA資産管理など、総合金融サービスを展開するうえでの事業基盤整備が完了している。
 
 東南アジアでは、金融事業はJトラスト銀行インドネシア、投資事業はJトラストアジアを中心に展開している。
 
 Jトラストアジアは販売金融事業のタイGL社に対して順次出資し、東南アジアにおける戦略的パートナーとしている。JトラストアジアがタイGL社と共同でインドネシアに設立した割賦販売金融事業のGLFI社(出資比率20%で持分法適用関連会社)は、16年7月営業開始した。なお17年3月のGL社の株価急落以降、株価は割安であるとの判断のもと、市場でGL社の株式の買い付けを行っている。
 
 また16年10月にはJトラストアジアが、モンゴル国金融規制委員会の許可が得られることを前提として、モンゴルのファイナンス事業会社であるCCI社の全株式を取得して子会社化すると発表している。
 
 総合エンターテインメント事業および不動産事業はアドアーズ<4712>が展開している。なおアドアーズは17年10月1日付で持株会社に移行して商号をKeyHolderに変更する。
 
■収益はM&A・のれん償却・事業再編・不良債権処理などで変動
 
 収益は、M&A・のれん償却・事業再編・不良債権処理などで大幅に変動する可能性がある。なお18年3月期から国際財務報告基準(IFRS)を任意適用した。利益配分については、将来の経営環境や業界動向を総合的に勘案しながら、積極的な利益還元を図ることを基本方針としている。
 
■18年3月期1Qは大幅増益
 
 今期(18年3月期、IFRS)第1四半期(4〜6月)の連結業績は、営業収益が前年同期比3.8%増の203億52百万円、営業利益が2.9倍の25億74百万円、税引前利益が22億52百万円(前年同期は4億71百万円の赤字)、親会社の所有者に帰属する純利益が17億79百万円(同9億68百万円の赤字)だった。
 
 非金融事業が減収で、投資事業におけるマヤパダ銀行の株式売却益も一巡したが、国内金融事業、韓国金融事業、東南アジア金融事業が順調に成長して増収となり、韓国金融事業と東南アジア金融事業の損益が大幅改善して大幅営業増益だった。
 
 セグメント別営業利益(連結調整前、前年同期はIFRSに組み替え)は、国内金融が2.4%減の11億21百万円、韓国金融が4.4倍の16億47百万円、東南アジア金融が1億54百万円の黒字(前年同期は11億71百万円の赤字)、総合エンターテインメントが1億64百万円の赤字(同72百万円の黒字)、不動産が3.7倍の97百万円、投資が77.5%減の2億95百万円、その他が3.5倍の10百万円だった。
 
 国内金融は概ね前年並みで推移した。韓国金融は貯蓄銀行における営業収益が増加し、経費削減も寄与した。東南アジア金融はJトラストインドネシアにおいて純金利収入など営業収益が増加し、貸倒引当金の減少、事業構造改革に伴う人件費・経費の減少も寄与した。投資はマヤパダ銀行の株式売却益が一巡した。
 
■18年3月期(IFRS)は実質大幅増収増益予想
 
 今期(18年3月期、IFRS)連結業績予想(5月12日公表)は、営業収益が894億90百万円、営業利益が100億58百万円、親会社の所有者に帰属する純利益が81億37百万円としている。前期の実績をIFRS表示した場合の営業収益791億円、営業利益9億円、純利益22億円の赤字に対して、営業収益は103億円増収、営業利益は91億円増益、純利益は103億円増益となる。実質的に大幅増収増益予想である。
 
 セグメント別営業利益(連結調整前)の計画は、国内金融が46億48百万円、韓国金融が32億60百万円、東南アジア金融が24億57百万円、総合エンターテインメントが3億51百万円、不動産が4億82百万円、投資が25億41百万円、その他が5百万円としている。
 
 国内金融は安定した営業収益を確保する。韓国金融は貸出ポートフォリオの調整で収益基盤安定を推進する。東南アジア金融はリスク管理徹底による貸倒費用の減少や経費削減を推進する。通期予想に対する第1四半期進捗率は国内金融25.6%、韓国金融50.5%、東南アジア金融6.3%とばらついているが、その他事業を含む合計では25.6%と順調である。通期ベースでも好業績が期待される。
 
 配当予想は前期と同額の年間12円(第2四半期末6円、期末6円)としている。予想配当性向は15.2%となる。
 
■18年3月期ROE10.0%目標
 
 15年5月策定の中期経営計画では、中期ビジョンとして「既成概念にとらわれないファイナンシャルサービスを提供する企業を目指す」を掲げている。事業拡大が望めるアジア銀行業からの利益貢献を中心として、成長市場におけるIRR15%以上の投資案件をターゲットに3年間で500億円〜1000億円の投資を目指す。また株式価値の最大化を経営の最重要課題の一つとして位置付け、株価が割安であると判断したときには機動的に自社株買いを実施する。
 
 国内金融事業では消費者金融事業を縮小し、不動産関連の信用保証事業および債権回収事業を拡大する。またM&Aを活用して新分野への進出を目指す。韓国金融事業ではグループ内の相互連携を通じて各事業を有機的に連携させ、債権残高積み増しと収益拡大に取り組む。東南アジア金融事業では、Jトラストインドネシア銀行の不良債権回収事業の収益強化と財務健全性の向上に取り組むとともに、さらなるM&Aを推進する方針だ。
 
 中期成長に向けて、M&Aや事業再編を活用したグループの事業基盤構築・強化に取り組んでいるため、M&A・事業再編および事業構造改革に伴う一時的利益・費用の計上で収益が大幅に変動する可能性もあるが、韓国金融事業の収益改善、東南アジアへの積極的な業容拡大、グループシナジーなどの効果で銀行業の収益が本格化し、中期的に収益拡大が期待される。なお16年5月には東証1部への申請に向けた検討を開始したと発表している。
 
■株価は下値固め完了して出直り期待
 
 株価は安値圏800円〜900円近辺でモミ合う形だが、徐々に水準を切り上げている。下値固めが完了したようだ。
 
 8月29日の終値903円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS79円05銭で算出)は11〜12倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間12円で算出)は1.3%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1455円90銭で算出)は0.6倍近辺である。なお時価総額は約1016億円である。
 
 週足チャートで見ると26週移動平均線突破の動きを強めている。下値固めが完了し、低PBRも見直して戻りを試す展開が期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[06月30日更新]

Jトラストは下値固め完了して基調転換の動き、18年3月期実質大幅増収増益予想で低PBRも見直し

 Jトラスト<8508>(東2)は、銀行業を中心とする持続的な利益拡大へのステージアップを目指して事業基盤強化に取り組んでいる。18年3月期(IFRS任意適用)は実質的に大幅増収増益予想である。株価は下値固め完了して基調転換の動きを強めている。0.6倍近辺の低PBRも見直して戻りを試す展開が期待される。

■国内外で金融事業を中心に業容拡大

 国内外でM&Aや債権承継などを積極活用して業容を拡大している。そして銀行業を中心とする持続的な利益拡大へのステージアップを目指し、国内外において事業基盤の強化に取り組み、特に韓国やインドネシアなどアジア地域での金融事業拡大を推進している。

 事業セグメントは、国内金融事業(信用保証、債権回収、クレジット・信販、その他の金融)、韓国金融事業(貯蓄銀行、債権回収、キャピタル)、東南アジア金融事業(銀行、債権回収、販売金融)、総合エンターテインメント事業(アミューズメント施設運営など)、不動産事業(戸建分譲中心の不動産売買、流動化不動産中心の収益物件仕入・販売)、投資事業、その他事業としている。
 17年3月期のセグメント別営業収益構成比は国内金融事業13%、韓国金融事業34%、東南アジア金融事業21%、総合エンターテインメント事業18%、不動産事業8%、投資事業3%、その他事業3%である。

 なお6月28日には、7月1日付で石坂匡身氏を顧問として招聘すると発表した。大蔵省(現財務省)出身で、みずほフィナンシャルグループやイオン等で要職を歴任している。

■韓国金融事業は総合金融サービス展開に向けた事業基盤整備が完了

 韓国金融事業はJT親愛貯蓄銀行、JT貯蓄銀行、JTキャピタル、TA資産管理を傘下においている。事業承継・貸付債権承継・M&A・売却などを経て、韓国において総合金融サービスを展開するうえでの事業基盤整備が完了したとしている。

■東南アジア金融事業と投資事業はインドネシアに積極展開

 東南アジアでは、金融事業はJトラスト銀行インドネシア、投資事業はJトラストアジアを中心に展開している。Jトラストアジアは販売金融事業のタイGL社に対して順次出資し、東南アジアにおける戦略的パートナーとしている。

 16年7月には、JトラストアジアがタイGL社と共同でインドネシアに設立した割賦販売金融事業のGLFI社(出資比率20%で持分法適用関連会社)が、所要の免許を取得して業務開始した。16年10月にはJトラストアジアが、モンゴル国金融規制委員会の許可が得られることを前提として、モンゴルのファイナンス事業会社であるCCI社の全株式を取得して子会社化すると発表している。

■総合エンターテインメント事業と不動産事業はアドアーズが展開

 総合エンターテインメント事業および不動産事業はアドアーズ<4712>が展開している。なおアドアーズは17年10月1日付で持株会社に移行して商号をKeyHolderに変更する。

■収益はM&A・のれん償却・事業再編・不良債権処理などで変動

 収益は、M&A・のれん償却・事業再編・不良債権処理などで大幅に変動する可能性がある。なお18年3月期から国際財務報告基準(IFRS)を任意適用する。利益配分については、将来の経営環境や業界動向を総合的に勘案しながら、積極的な利益還元を図ることを基本方針としている。

■17年3月期(日本基準)は赤字拡大

 前期(17年3月期)連結業績(日本基準)は営業収益が前々期(16年3月期)比12.7%増収だったが、営業利益が57億69百万円の赤字、経常利益が67億47百万円の赤字、純利益が98億76百万円の赤字だった。

 国内金融事業、韓国金融事業、東南アジア金融事業が増収で、国内金融事業と韓国金融事業が営業増益だったが、タイGL社の転換社債の新株予約権部分の評価損計上34億円、Jトラスト銀行の過去の負の遺産に対する一過性の貸倒引当金計上46億円、およびIFRS導入に向けた東南アジア金融事業の期ズレ解消(16年1月1日から17年3月31日までの15ヶ月業績を反映)の影響11億円などで、全体として営業赤字が拡大した。

 ただし営業損益(57億円の赤字)から評価性の引当等の影響を控除し、投資事業損益を差し引いた事業利益は同2.8倍の138億円となり、キャッシュフローに影響しない会計上の評価性部分を除くと事業利益は90億円増加したことになる。

 セグメント別営業利益(連結調整前)は、国内金融事業が同22.0%増の46億36百万円、韓国金融事業が同6.3倍の16億33百万円、東南アジア金融事業が86億42百万円の赤字(同78億98百万円の赤字)、総合エンターテインメント事業が2億19百万円の赤字(同4億75百万円の赤字)、不動産事業が同7.2%増の5億36百万円、投資事業が1億75百万円の赤字(同25億62百万円の黒字)、その他事業が73百万円の赤字(同1億93百万円の赤字)だった。

 国内金融事業は販管費圧縮が寄与した。韓国金融事業はアセット増加で純金利収入が増加した。東南アジア金融事業は一過性の貸倒引当金計上やIFRS導入に向けた期ズレ解消が影響した。ただし債権ポートフォリオ入れ替えが進展して純金利収入が増加し、不良債権比率も低位安定している。投資事業はタイGL社の転換社債の新株予約権部分の評価損計上が影響した。なおJトラストアジアが保有するGL社の株式(保有比率6.43%)については、17年3月時点では約16億円の含み益となった。

 自己資本比率は23.9%で同8.2ポイント低下した。ネットキャッシュ(=現預金および有価証券−有利子負債総額−銀行業ネットキャッシュ)は同61億円増加の595億円となった。配当は前々期と同額の年間12円(第2四半期末6円、期末6円)とした。

 四半期別業績推移を見ると、営業収益は第1四半期205億07百万円、第2四半期196億28百万円、第3四半期251億34百万円、第4四半期197億62百万円、営業利益は11億89百万円、51億29百万円の赤字、73億02百万円、91億31百万円の赤字だった。

■18年3月期(IFRS任意適用)は実質大幅増収増益予想

 今期(18年3月期、IFRS任意適用)連結業績予想(5月12日公表)は、営業収益が894億90百万円、営業利益が100億58百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益が81億37百万円としている。

 今期からIFRS任意適用のため前期(17年3月期)との比較はできないが、前期実績をIFRS表示(未監査)した場合の営業収益791億円、営業利益9億円、当期利益22億円の赤字に対して、営業収益は103億円増加、営業利益は91億円増加、当期利益は103億円増加となる。実質的に大幅増収増益予想である。

 セグメント別営業利益(連結調整前)の計画は、国内金融事業が46億円、韓国金融事業が32億円、東南アジア金融事業が24億円、総合エンターテインメント事業が3億円、不動産事業が4億円、投資事業が25億円、その他事業が0億円としている。

 国内金融事業は継続して安定的に利益を計上する。韓国金融事業はのれん影響がほぼ解消される。東南アジア金融事業は負の遺産に対する一過性の貸倒引当金が一巡する。投資事業はGL社の転換社債の新株予約権部分の評価損が一巡し、株価が上昇すれば利益寄与する。

 配当予想は前期と同額の年間12円(第2四半期末6円、期末6円)としている。予想配当性向は15.2%となる。

■18年3月期ROE10.0%目標

 15年5月策定の中期経営計画では、中期ビジョンとして「既成概念にとらわれないファイナンシャルサービスを提供する企業を目指す」を掲げている。事業拡大が望めるアジア銀行業からの利益貢献を中心として、成長市場におけるIRR15%以上の投資案件をターゲットに3年間で500億円〜1000億円の投資を目指す。また株式価値の最大化を経営の最重要課題の一つとして位置付け、株価が割安であると判断したときには機動的に自社株買いを実施する。

 国内金融事業では消費者金融事業を縮小し、不動産関連の信用保証事業および債権回収事業を拡大する。またM&Aを活用して新分野への進出を目指す。韓国金融事業ではグループ内の相互連携を通じて各事業を有機的に連携させ、債権残高積み増しと収益拡大に取り組む。東南アジア金融事業では、Jトラストインドネシア銀行の不良債権回収事業の収益強化と財務健全性の向上に取り組むとともに、さらなるM&Aを推進する方針だ。

 中期成長に向けて、M&Aや事業再編を活用したグループの事業基盤構築・強化に取り組んでいるため、M&A・事業再編および事業構造改革に伴う一時的利益・費用の計上で収益が大幅に変動する可能性もあるが、韓国事業の収益改善、東南アジアへの積極的な業容拡大、グループシナジーなどの効果で銀行業の収益が本格化し、中期的に収益拡大が期待される。なお16年5月には東証1部への申請に向けた検討を開始したと発表している。

■株価は下値固め完了して基調転換の動き、低PBRも見直し

 株価の動きを見ると、800円近辺での下値固めが完了して基調転換の動きを強めている。6月1日の年初来安値786円から切り返して6月28日には876円まで上伸した。出直り展開が期待される。

 6月28日の終値872円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS79円05銭で算出)は11倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間12円で算出)は1.4%近辺、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS1455円90銭で算出)は0.6倍近辺である。時価総額は約981億円である。

 週足チャートで見ると13週移動平均線を突破した。基調転換の動きだ。0.6倍近辺の低PBRも見直して戻りを試す展開が期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[06月02日更新]

Jトラストは調整一巡して反発期待、18年3月期は実質大幅増収増益予想

 Jトラスト<8508>(東2)は、銀行業を中心とする持続的な利益拡大へのステージアップを目指して事業基盤強化に取り組んでいる。18年3月期(IFRS任意適用)は実質的に大幅増収増益予想である。株価は水準を大きく切り下げたが、調整一巡して反発が期待される。

■国内外でM&Aを積極活用して金融事業を中心に業容拡大

 国内外でM&Aや債権承継などを積極活用して業容を拡大している。そして銀行業を中心とする持続的な利益拡大へのステージアップを目指し、国内外において事業基盤の強化に取り組み、特に韓国やインドネシアなどアジア地域での事業拡大を推進している。

 事業セグメントは、国内金融事業(信用保証、債権回収、クレジット・信販、その他の金融)、韓国金融事業(貯蓄銀行、債権回収、キャピタル)、東南アジア金融事業(銀行、債権回収、販売金融)、総合エンターテインメント事業(アミューズメント施設運営など)、不動産事業(戸建分譲中心の不動産売買、流動化不動産中心の収益物件仕入・販売)、投資事業、その他事業(遊技場中心の各種商業施設設計・施工、システム開発など)としている。
 17年3月期セグメント別の営業収益構成比は国内金融事業13%、韓国金融事業34%、東南アジア金融事業21%、総合エンターテインメント事業18%、不動産事業8%、投資事業3%、その他事業3%である。

■国内金融事業は新規ビジネスとしてビットコインサービスも開始

 国内金融事業は日本保証、Jトラストカード、Jトラストフィンテックなどが展開している。15年3月にはJトラストベンチャーキャピタル合同会社が、SmartEbook<2330>の無担保転換社債型新株予約権付社債および新株予約権を引き受けている。

■韓国金融事業は総合金融サービス展開に向けた事業基盤整備が完了

 韓国金融事業は、JT親愛貯蓄銀行、JT貯蓄銀行、JTキャピタル、TA資産管理を傘下においている。事業承継・貸付債権承継・M&A・売却などを経て、韓国において総合金融サービスを展開するうえでの事業基盤整備が完了したとしている。

■東南アジア金融事業と投資事業はインドネシアに積極展開

 東南アジア金融事業はJトラスト銀行インドネシア、投資事業はJトラストアジアを中心に展開している。Jトラストアジアは販売金融事業のタイGL社に対して順次出資し、東南アジアにおける戦略的パートナーとしている。

 16年7月には、JトラストアジアがGL社と共同でインドネシアに設立した割賦販売金融事業のGLFI社(出資比率20%で持分法適用関連会社)が、所要の免許を取得して業務開始した。また16年10月にはJトラストアジアが、モンゴル国金融規制委員会の許可が得られることを前提として、モンゴルのファイナンス事業会社であるCCI社の全株式を取得して子会社化すると発表している。

■総合エンターテインメント事業と不動産事業はアドアーズが展開

 総合エンターテインメント事業および不動産事業はアドアーズ<4712>が展開している。なおアドアーズは17年10月1日付で持株会社に移行して商号をKeyHolderに変更する。

■M&A・のれん償却・事業再編・不良債権処理などで収益変動

 収益は、M&A・のれん償却・事業再編・不良債権処理などで大幅に変動する可能性がある。なお18年3月期から国際財務報告基準(IFRS)を任意適用する。利益配分については、将来の経営環境や業界動向を総合的に勘案しながら、積極的な利益還元を図ることを基本方針としている。

■17年3月期(日本基準)は赤字拡大

 前期(17年3月期)連結業績(日本基準)は営業収益が前々期(16年3月期)比12.7%増の850億31百万円、営業利益が57億69百万円の赤字(前々期は41億14百万円の赤字)、経常利益が67億47百万円の赤字(同46億78百万円の赤字)、そして純利益が98億76百万円の赤字(同57億12百万円の赤字)だった。

 国内金融事業、韓国金融事業、東南アジア金融事業が増収で、国内金融事業と韓国金融事業が営業増益だったが、GL社の転換社債の新株予約権部分の評価損計上34億円、Jトラスト銀行の過去の負の遺産に対する一過性の貸倒引当金計上46億円、IFRS導入に向けた東南アジア金融事業の期ズレ解消(16年1月1日から17年3月31日までの15ヶ月業績を反映)の影響11億円などで、全体として営業赤字が拡大した。

 ただし営業損益(57億円の赤字)から評価性の引当等の影響を控除し、投資事業損益を差し引いた事業利益は同2.8倍の138億円となり、キャッシュフローに影響しない会計上の評価性部分を除くと事業利益は90億円増加したことになる。

 セグメント別営業利益(連結調整前)は、国内金融事業が同22.0%増の46億36百万円、韓国金融事業が同6.3倍の16億33百万円、東南アジア金融事業が86億42百万円の赤字(同78億98百万円の赤字)、総合エンターテインメント事業が2億19百万円の赤字(同4億75百万円の赤字)、不動産事業が同7.2%増の5億36百万円、投資事業が1億75百万円の赤字(同25億62百万円の黒字)、その他事業が73百万円の赤字(同1億93百万円の赤字)だった。

 国内金融事業は販管費圧縮が寄与した。韓国金融事業はアセット増加で純金利収入が増加している。東南アジア金融事業は一過性の貸倒引当金計上やIFRS導入に向けた期ズレ解消が影響した。ただし債権ポートフォリオ入れ替えが進展して純金利収入が増加し、不良債権比率も低位安定している。投資事業はGL社の転換社債の新株予約権部分の評価損計上が影響した。なおJトラストアジアが保有するGL社の株式(保有比率6.43%)については、17年3月時点では約16億円の含み益となっている。

 自己資本比率は23.9%で同8.2ポイント低下した。ネットキャッシュ(=現預金および有価証券−有利子負債総額−銀行業ネットキャッシュ)は同61億円増加の595億円となった。配当は前々期と同額の年間12円(第2四半期末6円、期末6円)とした。

 四半期別業績推移を見ると、営業収益は第1四半期205億07百万円、第2四半期196億28百万円、第3四半期251億34百万円、第4四半期197億62百万円、営業利益は11億89百万円、51億29百万円の赤字、73億02百万円、91億31百万円の赤字だった。

■18年3月期(IFRS任意適用)は実質大幅増収増益予想

 今期(18年3月期、IFRS任意適用)連結業績予想(5月12日公表)は、営業収益が894億90百万円、営業利益が100億58百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益が81億37百万円としている。

 今期からIFRS任意適用のため前期(17年3月期)との比較はできないが、前期実績をIFRS表示(未監査)した場合の営業収益791億円、営業利益9億円、当期利益22億円の赤字に対して、営業収益は103億円増加、営業利益は91億円増加、当期利益は103億円増加となる。実質的に大幅増収増益予想である。

 セグメント別営業利益(連結調整前)の計画は、国内金融事業が46億円、韓国金融事業が32億円、東南アジア金融事業が24億円、総合エンターテインメント事業が3億円、不動産事業が4億円、投資事業が25億円、その他事業が0億円としている。

 国内金融事業は継続して安定的に利益を計上する。韓国金融事業はのれん影響がほぼ解消される。東南アジア金融事業は負の遺産に対する一過性の貸倒引当金が一巡する。投資事業はGL社の転換社債の新株予約権部分の評価損が一巡し、株価が上昇すれば利益寄与する。

 配当予想は前期と同額の年間12円(第2四半期末6円、期末6円)としている。予想配当性向は15.2%となる。

■18年3月期ROE10.0%目標

 15年5月策定の中期経営計画では、中期ビジョンとして「既成概念にとらわれないファイナンシャルサービスを提供する企業を目指す」を掲げている。事業拡大が望めるアジア銀行業からの利益貢献を中心として、成長市場におけるIRR15%以上の投資案件をターゲットに3年間で500億円〜1000億円の投資を目指す。また株式価値の最大化を経営の最重要課題の一つとして位置付け、株価が割安であると判断したときには機動的に自社株買いを実施する。

 国内金融事業では消費者金融事業を縮小し、不動産関連の信用保証事業および債権回収事業を拡大するとともに、M&Aを活用して新分野への進出を目指す。韓国金融事業ではグループ内の相互連携を通じて各事業を有機的に連携させ、債権残高積み増しと収益拡大に取り組む。東南アジア金融事業では、Jトラストインドネシア銀行の不良債権回収事業の収益強化と財務健全性の向上に取り組むとともに、さらなるM&Aを推進する方針だ。

 中期成長に向けて、M&Aや事業再編を活用したグループの事業基盤構築・強化に取り組んでいるため、M&A・事業再編および事業構造改革に伴う一時的利益・費用の計上で収益が大幅に変動する可能性もあるが、韓国事業の収益改善、東南アジアへの積極的な業容拡大、グループシナジーなどの効果で銀行業の収益が本格化し、中期的に収益拡大が期待される。なお16年5月には東証1部への申請に向けた検討を開始したと発表している。

■株価は調整一巡して反発期待

 株価の動きを見ると、GL社の株価急落を悪材料視して2月高値1400円から急反落し、水準を大きく切り下げた。ただし800円近辺で下げ渋る動きとなり、調整一巡感を強めている。

 6月1日の終値799円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS79円05銭で算出)は10〜11倍近辺で、今期予想配当利回り(会社予想の年間12円で算出)は1.5%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1455円90銭で算出)は0.5倍近辺である。時価総額は約899億円である。

 週足チャートで見ると52週移動平均線まで割り込んだが、800円近辺が下値支持線となりそうだ。調整が一巡し、18年3月期実質大幅増収増益予想を見直して反発が期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[04月21日更新]

Jトラストは売られ過ぎ感強めて反発期待、18年3月期収益改善期待

 Jトラスト<8508>(東2)は、銀行業を中心とする持続的な利益拡大へのステージアップを目指して事業基盤強化に取り組んでいる。17年3月期は評価損計上で利益予想を減額修正して赤字見込みとなったが、18年3月期は特殊要因が一巡して収益改善が期待される。株価は減額修正も嫌気して水準を切り下げたが、売られ過ぎ感を強めている。反発展開が期待される。なお5月12日に17年3月期決算発表を予定している。

■金融事業を中心に国内外でM&Aを積極活用して業容拡大

 国内外でM&Aや債権承継などを積極活用して業容を拡大している。そして銀行業を中心とする持続的な利益拡大へのステージアップを目指し、国内外において事業基盤の強化に取り組み、特に韓国やインドネシアなどアジア地域での事業拡大を推進している。

 事業セグメントは、国内金融事業(信用保証業務、債権回収業務、クレジット・信販業務、その他の金融業務)、韓国金融事業(貯蓄銀行業務、債権回収業務、キャピタル業務)、東南アジア金融事業(銀行業務、債権回収業務、販売金融業務)、総合エンターテインメント事業(アミューズメント施設運営、アミューズメント機器用景品販売、遊戯機周辺機器に関するコンピュータシステム等の開発・製造・販売)、不動産事業(戸建分譲中心の不動産売買、流動化不動産中心の収益物件仕入・販売)、投資事業、その他事業(遊技場中心の各種商業施設設計・施工、システム開発など)としている。

 16年3月期のセグメント別(連結調整前)営業収益構成比は、国内金融事業が15%、韓国金融事業が33%、東南アジア金融事業が16%、総合エンターテインメント事業が22%、不動産事業が8%、投資事業が4%、その他事業が2%だった。なお非金融分野の総合エンターテインメント事業および不動産事業は、連結子会社のアドアーズ<4712>(12年6月子会社化)が展開している。

■国内金融事業は新規ビジネスとしてビットコインサービスも開始

 国内金融事業では、日本保証(12年3月ロプロが武富士の消費者金融事業を承継、12年9月ロプロと日本保証が合併)、Jトラストカード(11年8月楽天KCを子会社化、15年1月「KCブランド」事業を譲渡、14年3月子会社化した個品割賦事業NUCSの「NUCSブランド」事業を承継、15年1月Jトラストカードに商号変更、15年5月完全子会社化)などを傘下に置いている。

 15年3月Jトラストベンチャーキャピタル合同会社がSmartEbook<2330>の無担保転換社債型新株予約権付社債および新株予約権を引き受け、15年4月子会社クレディアの全株式を売却した。

 16年6月子会社Jトラストフィンテックがビットコイン取引サービス「J−Bits」を提供開始した。Jトラストフィンテックは第1弾として15年8月からブロックチェーン情報サイト「コインポータル」を運営し、第2弾として「J−Bits」を開始した。

 16年9月には、15年4月に持分法適用関連会社化した日本最大ビットコイン取引所を営むBTCボックスの全株式(当社保有割合15.97%)を、夢真ホールディングス<2362>に売却した。経営資源の効率化や厳格なガバナンス・コンプライアンス体制確立の観点から、フィンテック事業を子会社Jトラストフィンテックに集約する。

■韓国金融事業は総合金融サービス展開に向けた事業基盤整備が完了

 韓国金融事業は、12年10月に貯蓄銀行認可を受けたJT親愛貯蓄銀行(15年7月親愛貯蓄銀行から商号変更)が13年1月韓国・ソロモン貯蓄銀行から、13年6月韓国・エイチケー貯蓄銀行から消費者信用貸付債権の一部を譲り受けた。さらに14年3月韓国・ハイキャピタル貸付および韓国・ケージェイアイ貸付を子会社化、14年8月韓国・ハイキャピタル貸付、韓国・ケージェイアイ貸付および韓国・ネオラインクレジット貸付の貸付事業を韓国・JT親愛貯蓄銀行に譲渡した。

 また15年1月韓国・JT貯蓄銀行(スタンダードチャータード貯蓄銀行から商号変更)の全株式を取得、15年3月韓国・JTキャピタル(スタンダードチャータードキャピタルから商号変更)の全株式を取得した。15年10月ネオラインクレジット貸付およびハイキャピタル貸付の全株式を譲渡して連結子会社から除外した。韓国において総合金融サービスを展開するうえでの事業基盤整備が完了した。

 なお16年10月に発表したDH貯蓄銀行100%子会社化については、韓国金融委員会への承認申請が受理されないまま、株式譲渡契約書の締結から6ヶ月経過したため、4月14日に契約を解除し、株式取得を中止すると発表した。

■東南アジア金融事業は成長市場のインドネシアに積極展開

 東南アジア金融事業は13年12月シンガポールの子会社Jトラストアジアがインドネシアのマヤパダ銀行と資本業務提携、14年11月インドネシアのJトラストインドネシア銀行(15年6月ムティアラ銀行から商号変更)を連結子会社化、15年5月Jトラストアジアの子会社Jトラスト・インベストメント・インドネシアを設立、16年5月インドネシアのマヤパダ銀行の全株式を売却した。

 Jトラストアジアは、販売金融事業のタイGLに対して15年5月転換社債引き受け、15年12月株式転換権行使、16年8月転換社債引受を実行し、17年3月14日にはGLが発行する新株予約権の買い付け、3月21日には転換社債引受完了を発表している。GLを東南アジアにおける戦略的パートナーとする。

 16年7月、JトラストアジアがGLと共同でインドネシアに設立した割賦販売金融事業のGLFI社(16年2月設立、出資比率20%で持分法適用関連会社)が、所要の免許を取得して業務開始した。

 16年10月Jトラストアジアが、モンゴル国金融規制委員会の許可が得られることを前提として、モンゴルのファイナンス事業会社であるCCI社の全株式を取得して子会社化すると発表した。

 16年11月Jトラスト銀行インドネシアの株式をGLに譲渡すると発表した。戦略的パートナーであるGLの事業提携に関するコミットメントを深め、さらなるパートナーシップの強化を図る。

■M&A・のれん償却・事業再編・不良債権処理などで収益変動

 四半期別の推移を見ると、15年3月期は営業収益が第1四半期159億28百万円、第2四半期160億51百万円、第3四半期161億41百万円、第4四半期151億61百万円、営業利益が3億58百万円の赤字、22億74百万円の赤字、6億89百万円の赤字、18億96百万円の赤字、16年3月期は営業収益が194億90百万円、182億88百万円、201億69百万円、175億31百万円、営業利益が19億51百万円の赤字、3億84百万円の赤字、2億27百万円の黒字、20億06百万円の赤字だった。

 M&A・のれん償却・事業再編・不良債権処理などで収益が大幅に変動する可能性がある。なお国際財務報告基準(IFRS)は任意適用時期を延期した。新たな公認会計士(優成監査法人)のもとでIFRS開示体制の整備を行うとしている。

 16年3月期(日本基準)の営業収益は過去最高を更新した。JT貯蓄銀行およびJトラストインドネシア銀行の通期連結も寄与して、銀行業における営業収益が増加した。営業利益は赤字が縮小した。事業規模拡大に伴って人件費、のれん償却、銀行業における営業費用が増加したが、貸倒引当金繰入額や利息返還損失引当金繰入額など貸倒関係費が減少した。経常利益、純利益は為替差損益悪化、負ののれん発生益一巡などで赤字だった。

 営業総利益は15年3月期比7.4%増加したが、営業総利益率は48.4%で同5.3ポイント低下した。販管費は同3.6%増加したが、販管費比率は53.8%で同8.2ポイント低下した。営業外では為替差損益が悪化(15年3月期差益28億14百万円、16年3月期差損8億71百万円)し、特別利益では負ののれん発生益145億73百万円が一巡した。ROEはマイナス3.3%で同8.9ポイント低下、自己資本比率は32.1%で同2.7ポイント低下した。

 配当は同2円増配の年間12円(第2四半期末5円、期末7円)だった。利益配分については、将来の経営環境や業界動向を総合的に勘案しながら、積極的な利益還元を図ることを基本方針としている。

 セグメント別の営業利益(連結調整前)は、国内金融事業が同2.1倍の37億99百万円、韓国金融事業が2億60百万円の黒字(同62億96百万円の赤字)、東南アジア金融事業が78億98百万円の赤字(同1億57百万円の赤字)、総合エンターテインメント事業が4億75百万円の赤字(同3億85百万円の黒字)、不動産事業が同24.3%増の5億円、投資事業が同4.1倍の25億62百万円、その他事業が1億93百万円の赤字(同45百万円の黒字)だった。

 なお16年3月期連結業績をIFRSベースで推計すると営業収益747億円、営業利益21億円で営業黒字化を達成したとしている。日本基準と比べて、減損損失振替の影響がマイナス17億円、Jトラストインドネシア銀行の期ずれの影響がプラス12億円、のれん償却額の影響がプラス30億円、貸倒引当金の計算における差異の影響がプラス34億円、国内金融事業における買取債権の公正価値の増加の影響がプラス3億円になるとしている。さらに韓国金融事業において債権評価を実効金利法に変更した影響や負ののれんの影響を考慮すると、事業利益の水準は64億円相当としている。

■17年3月期第3四半期累計(日本基準)は黒字化

 前期(17年3月期)第3四半期累計(4〜12月)の連結業績(日本基準)は営業収益が前年同期比12.6%増の652億69百万円、営業利益が33億62百万円(前年同期は21億08百万円の赤字)、経常利益が30億07百万円(同15億25百万円の赤字)、そして純利益が3億22百万円(同10億45百万円の赤字)だった。国内金融事業が安定した収益を計上し、Jトラストアジアの投資事業におけるGLの転換社債が寄与して収益が大幅改善した。韓国金融事業の収益も改善した。

 セグメント別営業利益(連結調整前)は、国内金融事業が同23.7%増の35億54百万円、韓国金融事業が同21倍の11億37百万円、東南アジア金融事業が65億13百万円の赤字(同57億73百万円の赤字)、総合エンターテインメント事業が2億45百万円の赤字(同1億18百万円の赤字)、不動産事業が同19.7%減の2億94百万円、投資事業が同3.1倍の77億61百万円、その他事業が92百万円の赤字(同1億40百万円の赤字)だった。

 四半期別の業績推移を見ると、営業収益は第1四半期205億07百万円、第2四半期196億28百万円、第3四半期251億34百万円、営業利益は11億89百万円、51億29百万円の赤字、73億02百万円だった。第3四半期の営業収益は四半期ベースで過去最高となった。

■17年3月期通期は利益減額して赤字、18年3月期は収益改善期待

 前期(17年3月期)通期連結業績予想(日本基準)は4月14日に営業収益を増額、利益を減額修正した。前回予想(11月11日に減額修正)に対して、営業収益は5億97百万円増額して前々期(16年3月期)比18.7%増の895億70百万円、営業利益は100億87百万円減額して58億85百万円の赤字(前々期は41億14百万円の赤字)、経常利益は97億55百万円減額して70億64百万円の赤字(同46億78百万円の赤字)、純利益は96億15百万円減額して94億83百万円の赤字(同57億12百万円の赤字)とした。

 インドネシアの子会社2社の連結収益取り込みについて、従来は3ヶ月の期ズレで取り込んでいたが、将来のIFRS適用に備えて期ズレを解消するため17年3月期は15ヶ月分を取り込むこととしたため、期ズレの解消で営業収益を増額した。利益については、タイ・GL社の転換社債の新株予約権部分について、株価急落に伴って営業費用に評価損31億11百万円を計上する。第3四半期末時点では営業収益に評価益46億03百万円を計上していたため、営業収益の減少と営業費用の増加で結果的に77億14百万円の差損が発生する。また総合エンターテインメント事業において遊戯機の販売が計画を下回っていることも影響する。

 配当予想は据え置いて、前々期と同額の年間12円(第2四半期末6円、期末6円)としている。

 前期(17年3月期)の利益予想を減額して赤字見込みとなったが、タイ・GL社の株価下落に伴う転換社債の新株予約権部分の評価額変動という一過性の特殊要因であり、今後のタイ・GL社の株価が堅調に推移した場合は評価額が上昇する。したがって今期(18年3月期)は評価損一巡も寄与して収益改善が期待される。

■18年3月期ROE10.0%目標

 15年5月策定の中期経営計画では中期ビジョンとして「既成概念にとらわれないファイナンシャルサービスを提供する企業を目指す」を掲げ、経営目標数値は最終18年3月期営業収益1421億円、営業利益217億円、ROE10.0%としている。セグメント別営業利益(連結調整前)の計画は国内金融事業44億円、韓国金融事業83億円、東南アジア金融事業53億円、総合エンターテインメント事業11億円、不動産事業7億円、その他非金融事業5億円である。

 事業拡大が望めるアジア銀行業からの利益貢献を中心として、成長市場におけるIRR15%以上の投資案件をターゲットに3年間で500億円〜1000億円の投資を目指す。また株式価値の最大化を経営の最重要課題の一つとして位置付け、株価が割安であると判断したときには機動的に自社株買いを実施する。

 国内金融事業では消費者金融事業を縮小し、不動産関連の信用保証事業および債権回収事業を拡大するとともに、M&Aを活用して新分野への進出を目指す。韓国金融事業ではグループ内の相互連携を通じて各事業を有機的に連携させ、債権残高積み増しと収益拡大に取り組む。東南アジア金融事業では、Jトラストインドネシア銀行の不良債権回収事業の収益強化と財務健全性の向上に取り組むとともに、さらなるM&Aを推進する方針だ。

 中期成長に向けて、M&Aや事業再編を活用したグループの事業基盤構築・強化に取り組んでいるため、M&A・事業再編および事業構造改革に伴う一時的利益・費用の計上で収益が大幅に変動する可能性もあるが、韓国事業の収益改善、東南アジアへの積極的な業容拡大、グループシナジーなどの効果で銀行業の収益が本格化し、中期的に収益拡大が期待される。

 なお16年5月に東証1部への申請に向けた検討を開始したと発表し、17年3月末を目途に申請を行いたいとしている。

■株価は売られ過ぎ感強めて反発期待

 株価の動きを見ると、タイ・GL社の株価急落を悪材料視し、さらに17年3月期利益予想減額修正も嫌気して、1300円台から急反落し、4月20日には813円まで調整した。ただし売られ過ぎ感を強めている。

 なお3月10日には「GLの親会社であるウェッジホールディングス<2388>が3月8日にWeb上で公表したプレスリリースによれば、GLの財務諸表が適正である旨の記載がされた監査報告書を受領している説明があり、GL株の急落は一部報道機関による誤報によるものと思われます」とリリースしている。

 4月20日の終値822円を指標面で見ると、前期推定配当利回り(会社予想の年間12円で算出)は1.5%近辺、前々期実績連結PBR(前々期実績連結BPS1455円90銭で算出)は0.6倍近辺である。時価総額は約925億円である。

 週足チャートで見ると一気に52週移動平均線まで割り込んだが、日足チャートで見ると25日移動平均線に対するマイナス乖離率が10%を超えて売られ過ぎ感を強めている。反発展開が期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[03月27日更新]

Jトラストは出資先(タイGL)の株価急落を懸念した売り一巡して戻り試す

 Jトラスト<8508>(東2)は、銀行業を中心とする持続的な利益拡大へのステージアップを目指して事業基盤強化に取り組んでいる。17年3月期黒字化予想である。なお17年3月期末に設立40周年記念株主優待を実施する。株価は出資先のタイGLの株価急落を懸念する形で戻り高値圏から急反落したが、要因となったタイGLの株価急落は一部報道機関による誤報が原因とのリリースを発表している。売り一巡して戻りを試す展開が期待される。

■金融事業を中心に国内外でM&Aを積極活用して業容拡大

 国内外でM&Aや債権承継などを積極活用して業容を拡大している。そして銀行業を中心とする持続的な利益拡大へのステージアップを目指し、国内外において事業基盤の強化に取り組み、特に韓国やインドネシアなどアジア地域での事業拡大を推進している。

 事業セグメントは、国内金融事業(信用保証業務、債権回収業務、クレジット・信販業務、その他の金融業務)、韓国金融事業(貯蓄銀行業務、債権回収業務、キャピタル業務)、東南アジア金融事業(銀行業務、債権回収業務、販売金融業務)、総合エンターテインメント事業(アミューズメント施設運営、アミューズメント機器用景品販売、遊戯機周辺機器に関するコンピュータシステム等の開発・製造・販売)、不動産事業(戸建分譲中心の不動産売買、流動化不動産中心の収益物件仕入・販売)、投資事業、その他事業(遊技場中心の各種商業施設設計・施工、システム開発など)としている。

 16年3月期のセグメント別(連結調整前)営業収益構成比は、国内金融事業が15%、韓国金融事業が33%、東南アジア金融事業が16%、総合エンターテインメント事業が22%、不動産事業が8%、投資事業が4%、その他事業が2%だった。なお非金融分野の総合エンターテインメント事業および不動産事業は、連結子会社のアドアーズ<4712>(12年6月子会社化)が展開している。

■国内金融事業は新規ビジネスとしてビットコインサービスも開始

 国内金融事業では、日本保証(12年3月ロプロが武富士の消費者金融事業を承継、12年9月ロプロと日本保証が合併)、Jトラストカード(11年8月楽天KCを子会社化、15年1月「KCブランド」事業を譲渡、14年3月子会社化した個品割賦事業NUCSの「NUCSブランド」事業を承継、15年1月Jトラストカードに商号変更、15年5月完全子会社化)などを傘下に置いている。

 15年3月Jトラストベンチャーキャピタル合同会社がSmartEbook<2330>の無担保転換社債型新株予約権付社債および新株予約権を引き受け、15年4月子会社クレディアの全株式を売却した。

 16年6月子会社Jトラストフィンテックがビットコイン取引サービス「J−Bits」を提供開始した。Jトラストフィンテックは第1弾として15年8月からブロックチェーン情報サイト「コインポータル」を運営し、第2弾として「J−Bits」を開始した。

 16年9月には、15年4月に持分法適用関連会社化した日本最大ビットコイン取引所を営むBTCボックスの全株式(当社保有割合15.97%)を、夢真ホールディングス<2362>に売却した。経営資源の効率化や厳格なガバナンス・コンプライアンス体制確立の観点から、フィンテック事業を子会社Jトラストフィンテックに集約する。

■韓国金融事業は総合金融サービス展開に向けた事業基盤整備が完了

 韓国金融事業は、12年10月に貯蓄銀行認可を受けたJT親愛貯蓄銀行(15年7月親愛貯蓄銀行から商号変更)が13年1月韓国・ソロモン貯蓄銀行から、13年6月韓国・エイチケー貯蓄銀行から消費者信用貸付債権の一部を譲り受けた。さらに14年3月韓国・ハイキャピタル貸付および韓国・ケージェイアイ貸付を子会社化、14年8月韓国・ハイキャピタル貸付、韓国・ケージェイアイ貸付および韓国・ネオラインクレジット貸付の貸付事業を韓国・JT親愛貯蓄銀行に譲渡した。

 また15年1月韓国・JT貯蓄銀行(スタンダードチャータード貯蓄銀行から商号変更)の全株式を取得、15年3月韓国・JTキャピタル(スタンダードチャータードキャピタルから商号変更)の全株式を取得した。15年10月ネオラインクレジット貸付およびハイキャピタル貸付の全株式を譲渡して連結子会社から除外した。韓国において総合金融サービスを展開するうえでの事業基盤整備が完了した。

 16年10月には韓国金融委員会の承認等が得られることを条件としてDH貯蓄銀行を100%子会社化(株式譲渡日は6ヶ月以内)すると発表した。これにより、JT親愛貯蓄銀行およびJT貯蓄銀行と併せて、韓国における貯蓄銀行部門の営業エリア計6エリアのうち5エリアをカバーすることになり、これまで以上に韓国全土における営業強化が可能となる。

■東南アジア金融事業は成長市場のインドネシアに積極展開

 東南アジア金融事業は13年12月シンガポールの子会社Jトラストアジアがインドネシアのマヤパダ銀行と資本業務提携、14年11月インドネシアのJトラストインドネシア銀行(15年6月ムティアラ銀行から商号変更)を連結子会社化、15年5月Jトラストアジアの子会社Jトラスト・インベストメント・インドネシアを設立、16年5月インドネシアのマヤパダ銀行の全株式を売却した。

 Jトラストアジアは、販売金融事業のタイGLに対して15年5月転換社債引き受け、15年12月株式転換権行使、16年8月転換社債引受を実行した。そして3月14日にはGLが発行する新株予約権の買い付け、3月21日には転換社債引受完了を発表している。GLを東南アジアにおける戦略的パートナーとする。

 16年7月、JトラストアジアがGLと共同でインドネシアに設立した割賦販売金融事業のGLFI社(16年2月設立、出資比率20%で持分法適用関連会社)が、所要の免許を取得して業務開始した。

 16年10月Jトラストアジアが、モンゴル国金融規制委員会の許可が得られることを前提として、モンゴルのファイナンス事業会社であるCCI社の全株式を取得して子会社化すると発表した。

 16年11月Jトラスト銀行インドネシアの株式をGLに譲渡すると発表した。戦略的パートナーであるGLの事業提携に関するコミットメントを深め、さらなるパートナーシップの強化を図る。

■M&A・のれん償却・事業再編・不良債権処理などで収益変動

 四半期別の推移を見ると、15年3月期は営業収益が第1四半期159億28百万円、第2四半期160億51百万円、第3四半期161億41百万円、第4四半期151億61百万円、営業利益が3億58百万円の赤字、22億74百万円の赤字、6億89百万円の赤字、18億96百万円の赤字、16年3月期は営業収益が194億90百万円、182億88百万円、201億69百万円、175億31百万円、営業利益が19億51百万円の赤字、3億84百万円の赤字、2億27百万円の黒字、20億06百万円の赤字だった。

 M&A・のれん償却・事業再編・不良債権処理などで収益が大幅に変動する可能性がある。なお国際財務報告基準(IFRS)は任意適用時期を延期した。新たな公認会計士(優成監査法人)のもとでIFRS開示体制の整備を行うとしている。

 16年3月期(日本基準)の営業収益は過去最高を更新した。JT貯蓄銀行およびJトラストインドネシア銀行の通期連結も寄与して、銀行業における営業収益が増加した。営業利益は赤字が縮小した。事業規模拡大に伴って人件費、のれん償却、銀行業における営業費用が増加したが、貸倒引当金繰入額や利息返還損失引当金繰入額など貸倒関係費が減少した。経常利益、純利益は為替差損益悪化、負ののれん発生益一巡などで赤字だった。

 営業総利益は15年3月期比7.4%増加したが、営業総利益率は48.4%で同5.3ポイント低下した。販管費は同3.6%増加したが、販管費比率は53.8%で同8.2ポイント低下した。営業外では為替差損益が悪化(15年3月期差益28億14百万円、16年3月期差損8億71百万円)し、特別利益では負ののれん発生益145億73百万円が一巡した。ROEはマイナス3.3%で同8.9ポイント低下、自己資本比率は32.1%で同2.7ポイント低下した。

 配当は同2円増配の年間12円(第2四半期末5円、期末7円)だった。利益配分については、将来の経営環境や業界動向を総合的に勘案しながら、積極的な利益還元を図ることを基本方針としている。

 セグメント別の営業利益(連結調整前)は、国内金融事業が同2.1倍の37億99百万円、韓国金融事業が2億60百万円の黒字(同62億96百万円の赤字)、東南アジア金融事業が78億98百万円の赤字(同1億57百万円の赤字)、総合エンターテインメント事業が4億75百万円の赤字(同3億85百万円の黒字)、不動産事業が同24.3%増の5億円、投資事業が同4.1倍の25億62百万円、その他事業が1億93百万円の赤字(同45百万円の黒字)だった。

 なお16年3月期連結業績をIFRSベースで推計すると営業収益747億円、営業利益21億円で営業黒字化を達成したとしている。日本基準と比べて、減損損失振替の影響がマイナス17億円、Jトラストインドネシア銀行の期ずれの影響がプラス12億円、のれん償却額の影響がプラス30億円、貸倒引当金の計算における差異の影響がプラス34億円、国内金融事業における買取債権の公正価値の増加の影響がプラス3億円になるとしている。さらに韓国金融事業において債権評価を実効金利法に変更した影響や負ののれんの影響を考慮すると、事業利益の水準は64億円相当としている。

■17年3月期第3四半期累計(日本基準)は黒字化

 今期(17年3月期)第3四半期累計(4〜12月)の連結業績(日本基準)は営業収益が前年同期比12.6%増の652億69百万円、営業利益が33億62百万円(前年同期は21億08百万円の赤字)、経常利益が30億07百万円(同15億25百万円の赤字)、そして純利益が3億22百万円(同10億45百万円の赤字)だった。国内金融事業が安定した収益を計上し、Jトラストアジアの投資事業におけるGLの転換社債が寄与して収益が大幅改善した。韓国金融事業の収益も改善した。

 セグメント別営業利益(連結調整前)は、国内金融事業が同23.7%増の35億54百万円、韓国金融事業が同21倍の11億37百万円、東南アジア金融事業が65億13百万円の赤字(同57億73百万円の赤字)、総合エンターテインメント事業が2億45百万円の赤字(同1億18百万円の赤字)、不動産事業が同19.7%減の2億94百万円、投資事業が同3.1倍の77億61百万円、その他事業が92百万円の赤字(同1億40百万円の赤字)だった。

 四半期別の業績推移を見ると、営業収益は第1四半期205億07百万円、第2四半期196億28百万円、第3四半期251億34百万円、営業利益は11億89百万円、51億29百万円の赤字、73億02百万円だった。第3四半期の営業収益は四半期ベースで過去最高となった。

■17年3月期通期(日本基準)は黒字予想

 今期(17年3月期)通期連結業績予想(日本基準)は(11月11日に減額修正)は、営業収益が前期(16年3月期)比17.9%増の889億73百万円、営業利益が42億02百万円の黒字(前期は41億14百万円の赤字)、経常利益が26億91百万円の黒字(同46億78百万円の赤字)、そして純利益が1億32百万円の黒字(同57億12百万円の赤字)としている。

 国内金融事業が安定的に成長し、Jトラストアジアの投資事業の利益も寄与する見込みだ。配当予想は前期と同額の年間12円(第2四半期末6円、期末6円)としている。

 セグメント別営業利益(連結調整前)計画は国内金融事業が41億92百万円、韓国金融事業が31億19百万円、東南アジア金融事業が65億14百万円の赤字、総合エンターテインメント事業が68百万円、不動産事業が4億27百万円、投資事業が54億55百万円、その他事業が1億05百万円の赤字としている。投資事業はインドネシア・マヤパダ銀行の株式売却益を計上する。

 通期会社予想に対する第3四半期累計の進捗率は、売上高が73.4%、営業利益が80.0%、経常利益が111.7%、純利益が243.9%である。通期ベースでも好業績が期待される。

■18年3月期ROE10.0%目標

 15年5月策定の中期経営計画では中期ビジョンとして「既成概念にとらわれないファイナンシャルサービスを提供する企業を目指す」を掲げ、経営目標数値は最終18年3月期営業収益1421億円、営業利益217億円、ROE10.0%としている。セグメント別営業利益(連結調整前)の計画は国内金融事業44億円、韓国金融事業83億円、東南アジア金融事業53億円、総合エンターテインメント事業11億円、不動産事業7億円、その他非金融事業5億円である。

 事業拡大が望めるアジア銀行業からの利益貢献を中心として、成長市場におけるIRR15%以上の投資案件をターゲットに3年間で500億円〜1000億円の投資を目指す。また株式価値の最大化を経営の最重要課題の一つとして位置付け、株価が割安であると判断したときには機動的に自社株買いを実施する。

 国内金融事業では消費者金融事業を縮小し、不動産関連の信用保証事業および債権回収事業を拡大するとともに、M&Aを活用して新分野への進出を目指す。韓国金融事業ではグループ内の相互連携を通じて各事業を有機的に連携させ、債権残高積み増しと収益拡大に取り組む。東南アジア金融事業では、Jトラストインドネシア銀行の不良債権回収事業の収益強化と財務健全性の向上に取り組むとともに、さらなるM&Aを推進する方針だ。

 中期成長に向けて、M&Aや事業再編を活用したグループの事業基盤構築・強化に取り組んでいるため、M&A・事業再編および事業構造改革に伴う一時的利益・費用の計上で収益が大幅に変動する可能性もあるが、韓国事業の収益改善、東南アジアへの積極的な業容拡大、グループシナジーなどの効果で銀行業の収益が本格化し、中期的に収益拡大が期待される。

 なお16年5月に東証1部への申請に向けた検討を開始したと発表し、17年3月末を目途に申請を行いたいとしている。

■株価は収益拡大を評価して14年6月の戻り高値試す

 2月13日に設立40周年記念株主優待を実施すると発表した。17年3月末日現在の300株(3単元)以上保有株主を対象として、5000ポイント分の楽天ポイントギフトコードを贈呈する。

 株価の動きを見ると、タイGLの株価急落を悪材料視して戻り高値圏1300円台から1000円近辺まで急反落した。ただし1000円近辺で下げ渋る動きだ。

 3月10日には「GLの親会社であるウェッジホールディングス<2388>が3月8日にWeb上で公表したプレスリリースによれば、GLの財務諸表が適正である旨の記載がされた監査報告書を受領している説明があり、GL株の急落は一部報道機関による誤報によるものと思われます」とリリースしている。

 3月24日の終値1035円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想連結EPS1円25銭で算出)は828倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間12円で算出)は1.2%近辺、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS1455円90銭で算出)は0.7倍近辺である。時価総額は約1165億円である。

 週足チャートで見ると急反落して大陰線を引いたが、26週移動平均線近辺で下げ渋る形だ。出資先の株価急落を嫌気した売りが一巡して戻りを試す展開が期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[02月28日更新]

Jトラストは17年3月期黒字化予想、期末に設立40周年記念株主優待を実施

 Jトラスト<8508>(東2)は、銀行業を中心とする持続的な利益拡大へのステージアップを目指して事業基盤強化に取り組んでいる。17年3月期第3四半期累計が黒字化し、通期も黒字化予想である。なお17年3月期末に設立40周年記念株主優待を実施する。株価は15年5月の戻り高値を突破した。収益拡大を評価して14年6月の戻り高値を試す展開が期待される。

■金融事業を中心に国内外でM&Aを積極活用して業容拡大

 国内外でM&Aや債権承継などを積極活用して業容を拡大している。そして銀行業を中心とする持続的な利益拡大へのステージアップを目指し、国内外において事業基盤の強化に取り組み、特に韓国やインドネシアなどアジア地域での事業拡大を推進している。

 事業セグメントは、国内金融事業(信用保証業務、債権回収業務、クレジット・信販業務、その他の金融業務)、韓国金融事業(貯蓄銀行業務、債権回収業務、キャピタル業務)、東南アジア金融事業(銀行業務、債権回収業務、販売金融業務)、総合エンターテインメント事業(アミューズメント施設運営、アミューズメント機器用景品販売、遊戯機周辺機器に関するコンピュータシステム等の開発・製造・販売)、不動産事業(戸建分譲中心の不動産売買、流動化不動産中心の収益物件仕入・販売)、投資事業、その他事業(遊技場中心の各種商業施設設計・施工、システム開発など)としている。

 16年3月期のセグメント別(連結調整前)営業収益構成比は、国内金融事業が15%、韓国金融事業が33%、東南アジア金融事業が16%、総合エンターテインメント事業が22%、不動産事業が8%、投資事業が4%、その他事業が2%だった。なお非金融分野の総合エンターテインメント事業および不動産事業は、連結子会社のアドアーズ<4712>(12年6月子会社化)が展開している。

■国内金融事業は新規ビジネスとしてビットコインサービスも開始

 国内金融事業では、日本保証(12年3月ロプロが武富士の消費者金融事業を承継、12年9月ロプロと日本保証が合併)、Jトラストカード(11年8月楽天KCを子会社化、15年1月「KCブランド」事業を譲渡、14年3月子会社化した個品割賦事業NUCSの「NUCSブランド」事業を承継、15年1月Jトラストカードに商号変更、15年5月完全子会社化)などを傘下に置いている。

 15年3月Jトラストベンチャーキャピタル合同会社がSmartEbook<2330>の無担保転換社債型新株予約権付社債および新株予約権を引き受け、15年4月子会社クレディアの全株式を売却した。

 16年6月子会社Jトラストフィンテックがビットコイン取引サービス「J−Bits」を提供開始した。Jトラストフィンテックは第1弾として15年8月からブロックチェーン情報サイト「コインポータル」を運営し、第2弾として「J−Bits」を開始した。

 16年9月には、15年4月に持分法適用関連会社化した日本最大ビットコイン取引所を営むBTCボックスの全株式(当社保有割合15.97%)を、夢真ホールディングス<2362>に売却した。経営資源の効率化や厳格なガバナンス・コンプライアンス体制確立の観点から、フィンテック事業を子会社Jトラストフィンテックに集約する。

■韓国金融事業は総合金融サービス展開に向けた事業基盤整備が完了

 韓国金融事業は、12年10月に貯蓄銀行認可を受けたJT親愛貯蓄銀行(15年7月親愛貯蓄銀行から商号変更)が13年1月韓国・ソロモン貯蓄銀行から、13年6月韓国・エイチケー貯蓄銀行から消費者信用貸付債権の一部を譲り受けた。さらに14年3月韓国・ハイキャピタル貸付および韓国・ケージェイアイ貸付を子会社化、14年8月韓国・ハイキャピタル貸付、韓国・ケージェイアイ貸付および韓国・ネオラインクレジット貸付の貸付事業を韓国・JT親愛貯蓄銀行に譲渡した。

 また15年1月韓国・JT貯蓄銀行(スタンダードチャータード貯蓄銀行から商号変更)の全株式を取得、15年3月韓国・JTキャピタル(スタンダードチャータードキャピタルから商号変更)の全株式を取得した。15年10月ネオラインクレジット貸付およびハイキャピタル貸付の全株式を譲渡して連結子会社から除外した。韓国において総合金融サービスを展開するうえでの事業基盤整備が完了した。

 16年10月には韓国金融委員会の承認等が得られることを条件としてDH貯蓄銀行を100%子会社化(株式譲渡日は6ヶ月以内)すると発表した。これにより、JT親愛貯蓄銀行およびJT貯蓄銀行と併せて、韓国における貯蓄銀行部門の営業エリア計6エリアのうち5エリアをカバーすることになり、これまで以上に韓国全土における営業強化が可能となる。

■東南アジア金融事業は成長市場のインドネシアに積極展開

 東南アジア金融事業は13年12月シンガポールの子会社Jトラストアジアがインドネシアのマヤパダ銀行と資本業務提携、14年11月インドネシアのJトラストインドネシア銀行(15年6月ムティアラ銀行から商号変更)を連結子会社化、15年5月Jトラストアジアの子会社Jトラスト・インベストメント・インドネシアを設立、16年5月インドネシアのマヤパダ銀行の全株式を売却した。

 Jトラストアジアはオートバイ販売金融事業のタイ・GL社に対して15年5月転換社債引き受け、15年12月株式転換権行使、16年8月転換社債引受、さらに16年10月転換社債引受(GL取締役会承認、タイ証券取引委員会承認、GL株主総会承認を前提)を発表した。全額転換後の持株比率は14.3%となる予定だ。タイ・GL社をインドネシアにおける戦略的パートナーとした。

 16年7月、Jトラストアジアがタイ・GL社と共同でインドネシアに設立した割賦販売金融事業のGLFI社(16年2月設立、出資比率20%で持分法適用関連会社)が、所要の免許を取得して業務開始した。

 16年10月Jトラストアジアが、モンゴル国金融規制委員会の許可が得られることを前提として、モンゴルのファイナンス事業会社であるCCI社の全株式を取得して子会社化すると発表した。

 16年11月Jトラスト銀行インドネシアの株式をタイ・GL社に譲渡(GL社株主総会承認前提)すると発表した。戦略的パートナーであるGLグループの事業提携に関するコミットメントを深め、さらなるパートナーシップの強化を図る。

■M&A・のれん償却・事業再編・不良債権処理などで収益変動

 四半期別の推移を見ると、15年3月期は営業収益が第1四半期159億28百万円、第2四半期160億51百万円、第3四半期161億41百万円、第4四半期151億61百万円、営業利益が3億58百万円の赤字、22億74百万円の赤字、6億89百万円の赤字、18億96百万円の赤字、16年3月期は営業収益が194億90百万円、182億88百万円、201億69百万円、175億31百万円、営業利益が19億51百万円の赤字、3億84百万円の赤字、2億27百万円の黒字、20億06百万円の赤字だった。

 M&A・のれん償却・事業再編・不良債権処理などで収益が大幅に変動する可能性がある。なお国際財務報告基準(IFRS)は任意適用時期を延期した。新たな公認会計士(優成監査法人)のもとでIFRS開示体制の整備を行うとしている。

 16年3月期(日本基準)の営業収益は過去最高を更新した。JT貯蓄銀行およびJトラストインドネシア銀行の通期連結も寄与して、銀行業における営業収益が増加した。営業利益は赤字が縮小した。事業規模拡大に伴って人件費、のれん償却、銀行業における営業費用が増加したが、貸倒引当金繰入額や利息返還損失引当金繰入額など貸倒関係費が減少した。経常利益、純利益は為替差損益悪化、負ののれん発生益一巡などで赤字だった。

 営業総利益は15年3月期比7.4%増加したが、営業総利益率は48.4%で同5.3ポイント低下した。販管費は同3.6%増加したが、販管費比率は53.8%で同8.2ポイント低下した。営業外では為替差損益が悪化(15年3月期差益28億14百万円、16年3月期差損8億71百万円)し、特別利益では負ののれん発生益145億73百万円が一巡した。ROEはマイナス3.3%で同8.9ポイント低下、自己資本比率は32.1%で同2.7ポイント低下した。

 配当は同2円増配の年間12円(第2四半期末5円、期末7円)だった。利益配分については、将来の経営環境や業界動向を総合的に勘案しながら、積極的な利益還元を図ることを基本方針としている。

 セグメント別の営業利益(連結調整前)は、国内金融事業が同2.1倍の37億99百万円、韓国金融事業が2億60百万円の黒字(同62億96百万円の赤字)、東南アジア金融事業が78億98百万円の赤字(同1億57百万円の赤字)、総合エンターテインメント事業が4億75百万円の赤字(同3億85百万円の黒字)、不動産事業が同24.3%増の5億円、投資事業が同4.1倍の25億62百万円、その他事業が1億93百万円の赤字(同45百万円の黒字)だった。

 なお16年3月期連結業績をIFRSベースで推計すると営業収益747億円、営業利益21億円で営業黒字化を達成したとしている。日本基準と比べて、減損損失振替の影響がマイナス17億円、Jトラストインドネシア銀行の期ずれの影響がプラス12億円、のれん償却額の影響がプラス30億円、貸倒引当金の計算における差異の影響がプラス34億円、国内金融事業における買取債権の公正価値の増加の影響がプラス3億円になるとしている。さらに韓国金融事業において債権評価を実効金利法に変更した影響や負ののれんの影響を考慮すると、事業利益の水準は64億円相当としている。

■17年3月期第3四半期累計(日本基準)は黒字化

 2月13日発表した今期(17年3月期)第3四半期累計(4〜12月)の連結業績(日本基準)は、営業収益が前年同期比12.6%増の652億69百万円、営業利益が33億62百万円(前年同期は21億08百万円の赤字)、経常利益が30億07百万円(同15億25百万円の赤字)、純利益が3億22百万円(同10億45百万円の赤字)だった。国内金融事業が安定した収益を計上し、Jトラストアジアの投資事業におけるタイ・GL社の転換社債が寄与して収益が大幅改善した。韓国金融事業の収益も改善した。

 セグメント別営業利益(連結調整前)は、国内金融事業が同23.7%増の35億54百万円、韓国金融事業が同21倍の11億37百万円、東南アジア金融事業が65億13百万円の赤字(同57億73百万円の赤字)、総合エンターテインメント事業が2億45百万円の赤字(同1億18百万円の赤字)、不動産事業が同19.7%減の2億94百万円、投資事業が同3.1倍の77億61百万円、その他事業が92百万円の赤字(同1億40百万円の赤字)だった。

 四半期別の業績推移を見ると、営業収益は第1四半期205億07百万円、第2四半期196億28百万円、第3四半期251億34百万円、営業利益は11億89百万円、51億29百万円の赤字、73億02百万円だった。第3四半期の営業収益は四半期ベースで過去最高となった。

■17年3月期通期(日本基準)は黒字予想

 今期(17年3月期)通期の連結業績予想(日本基準)は前回予想(11月11日に減額修正)を据え置いて、営業収益が前期(16年3月期)比17.9%増の889億73百万円、営業利益が42億02百万円の黒字(前期は41億14百万円の赤字)、経常利益が26億91百万円の黒字(同46億78百万円の赤字)、純利益が1億32百万円の黒字(同57億12百万円の赤字)としている。国内金融事業が安定的に成長し、Jトラストアジアの投資事業の利益も寄与する。配当予想は前期と同額の年間12円(第2四半期末6円、期末6円)としている。

 セグメント別営業利益(連結調整前)計画は国内金融事業が41億92百万円、韓国金融事業が31億19百万円、東南アジア金融事業が65億14百万円の赤字、総合エンターテインメント事業が68百万円、不動産事業が4億27百万円、投資事業が54億55百万円、その他事業が1億05百万円の赤字としている。投資事業はインドネシア・マヤパダ銀行の株式売却益を計上する。

 通期会社予想に対する第3四半期累計の進捗率は、売上高が73.4%、営業利益が80.0%、経常利益が111.7%、純利益が243.9%である。通期ベースでも好業績が期待される。

■18年3月期ROE10.0%目標

 15年5月策定の中期経営計画では中期ビジョンとして「既成概念にとらわれないファイナンシャルサービスを提供する企業を目指す」を掲げ、経営目標数値は最終18年3月期営業収益1421億円、営業利益217億円、ROE10.0%としている。セグメント別営業利益(連結調整前)の計画は国内金融事業44億円、韓国金融事業83億円、東南アジア金融事業53億円、総合エンターテインメント事業11億円、不動産事業7億円、その他非金融事業5億円である。

 事業拡大が望めるアジア銀行業からの利益貢献を中心として、成長市場におけるIRR15%以上の投資案件をターゲットに3年間で500億円〜1000億円の投資を目指す。また株式価値の最大化を経営の最重要課題の一つとして位置付け、株価が割安であると判断したときには機動的に自社株買いを実施する。

 国内金融事業では消費者金融事業を縮小し、不動産関連の信用保証事業および債権回収事業を拡大するとともに、M&Aを活用して新分野への進出を目指す。韓国金融事業ではグループ内の相互連携を通じて各事業を有機的に連携させ、債権残高積み増しと収益拡大に取り組む。東南アジア金融事業では、Jトラストインドネシア銀行の不良債権回収事業の収益強化と財務健全性の向上に取り組むとともに、さらなるM&Aを推進する方針だ。

 中期成長に向けて、M&Aや事業再編を活用したグループの事業基盤構築・強化に取り組んでいるため、M&A・事業再編および事業構造改革に伴う一時的利益・費用の計上で収益が大幅に変動する可能性もあるが、韓国事業の収益改善、東南アジアへの積極的な業容拡大、グループシナジーなどの効果で銀行業の収益が本格化し、中期的に収益拡大が期待される。

 なお16年5月に東証1部への申請に向けた検討を開始したと発表し、17年3月末を目途に申請を行いたいとしている。

■株価は収益拡大を評価して14年6月の戻り高値試す

 なお2月13日に設立40周年記念株主優待を実施すると発表した。17年3月末日現在の300株(3単元)以上保有株主を対象として、5000ポイント分の楽天ポイントギフトコードを贈呈する。

 株価の動きを見ると、15年5月の戻り高値1335円を突破し、2月16日に1400円まで上伸した。そして14年6月の戻り高値1615円に接近してきた。

 2月24日の終値1344円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS1円25銭で算出)は1075倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間12円で算出)は0.9%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1455円90銭で算出)は0.9倍近辺である。なお時価総額は約1512億円である。

 週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインの上昇トレンドだ。収益拡大を評価して14年6月の戻り高値1615円を試す展開が期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[01月19日更新]

Jトラストは15年の戻り高値に接近、銀行業を中心とする利益拡大へステージアップ

 Jトラスト<8508>(東2)は銀行業を中心とする持続的な利益拡大へのステージアップを目指して事業基盤強化に取り組んでいる。17年3月期は収益基盤強化に向けた貸倒引当金大幅追加繰入が影響するが黒字予想に変化はない。株価は昨年来高値を更新して15年5月の戻り高値に接近している。上値を試す展開が期待される。なお2月13日に第3四半期累計業績発表を予定している。

■金融事業を中心に国内外でM&Aを積極活用して業容拡大

 国内外でM&Aや債権承継などを積極活用して業容を拡大している。そして銀行業を中心とする持続的な利益拡大へのステージアップを目指し、国内外において事業基盤の強化に取り組み、特に韓国やインドネシアなどアジア地域での事業拡大を推進している。

 事業セグメントは、国内金融事業(信用保証業務、債権回収業務、クレジット・信販業務、その他の金融業務)、韓国金融事業(貯蓄銀行業務、債権回収業務、キャピタル業務)、東南アジア金融事業(銀行業務、債権回収業務、販売金融業務)、総合エンターテインメント事業(アミューズメント施設運営、アミューズメント機器用景品販売、遊戯機周辺機器に関するコンピュータシステム等の開発・製造・販売)、不動産事業(戸建分譲中心の不動産売買、流動化不動産中心の収益物件仕入・販売)、投資事業、その他事業(遊技場中心の各種商業施設設計・施工、システム開発など)としている。

 16年3月期のセグメント別(連結調整前)営業収益構成比は、国内金融事業が15%、韓国金融事業が33%、東南アジア金融事業が16%、総合エンターテインメント事業が22%、不動産事業が8%、投資事業が4%、その他事業が2%だった。なお非金融分野の総合エンターテインメント事業および不動産事業は、連結子会社のアドアーズ<4712>(12年6月子会社化)が展開している。

■国内金融事業は新規ビジネスとしてビットコインサービスも開始

 国内金融事業では、日本保証(12年3月ロプロが武富士の消費者金融事業を承継、12年9月ロプロと日本保証が合併)、Jトラストカード(11年8月楽天KCを子会社化、15年1月「KCブランド」事業を譲渡、14年3月子会社化した個品割賦事業NUCSの「NUCSブランド」事業を承継、15年1月Jトラストカードに商号変更、15年5月完全子会社化)などを傘下に置いている。

 15年3月Jトラストベンチャーキャピタル合同会社がSmartEbook<2330>の無担保転換社債型新株予約権付社債および新株予約権を引き受け、15年4月子会社クレディアの全株式を売却した。

 16年6月子会社Jトラストフィンテックがビットコイン取引サービス「J−Bits」を提供開始した。Jトラストフィンテックは第1弾として15年8月からブロックチェーン情報サイト「コインポータル」を運営し、第2弾として「J−Bits」を開始した。

 16年9月には、15年4月に持分法適用関連会社化した日本最大ビットコイン取引所を営むBTCボックスの全株式(当社保有割合15.97%)を、夢真ホールディングス<2362>に売却した。経営資源の効率化や厳格なガバナンス・コンプライアンス体制確立の観点から、フィンテック事業を子会社Jトラストフィンテックに集約する。

■韓国金融事業は総合金融サービス展開に向けた事業基盤整備が完了

 韓国金融事業は、12年10月に貯蓄銀行認可を受けたJT親愛貯蓄銀行(15年7月親愛貯蓄銀行から商号変更)が13年1月韓国・ソロモン貯蓄銀行から、13年6月韓国・エイチケー貯蓄銀行から消費者信用貸付債権の一部を譲り受けた。さらに14年3月韓国・ハイキャピタル貸付および韓国・ケージェイアイ貸付を子会社化、14年8月韓国・ハイキャピタル貸付、韓国・ケージェイアイ貸付および韓国・ネオラインクレジット貸付の貸付事業を韓国・JT親愛貯蓄銀行に譲渡した。

 また15年1月韓国・JT貯蓄銀行(スタンダードチャータード貯蓄銀行から商号変更)の全株式を取得、15年3月韓国・JTキャピタル(スタンダードチャータードキャピタルから商号変更)の全株式を取得した。15年10月ネオラインクレジット貸付およびハイキャピタル貸付の全株式を譲渡して連結子会社から除外した。韓国において総合金融サービスを展開するうえでの事業基盤整備が完了した。

 16年10月には韓国金融委員会の承認等が得られることを条件としてDH貯蓄銀行を100%子会社化(株式譲渡日は6ヶ月以内)すると発表した。これにより、JT親愛貯蓄銀行およびJT貯蓄銀行と併せて、韓国における貯蓄銀行部門の営業エリア計6エリアのうち5エリアをカバーすることになり、これまで以上に韓国全土における営業強化が可能となる。

■東南アジア金融事業は成長市場のインドネシアに積極展開

 東南アジア金融事業は13年12月シンガポールの子会社Jトラストアジアがインドネシアのマヤパダ銀行と資本業務提携、14年11月インドネシアのJトラストインドネシア銀行(15年6月ムティアラ銀行から商号変更)を連結子会社化、15年5月Jトラストアジアの子会社Jトラスト・インベストメント・インドネシアを設立、16年5月インドネシアのマヤパダ銀行の全株式を売却した。

 またJトラストアジアは、オートバイ販売金融事業のタイ・GL社に対して15年5月転換社債引き受け、15年12月株式転換権行使、16年8月転換社債引受、さらに16年10月転換社債引受(GL取締役会承認、タイ証券取引委員会承認、GL株主総会承認を前提)を発表した。全額転換後の持株比率は14.3%となる予定だ。タイ・GL社をインドネシアにおける戦略的パートナーとした。

 16年7月には、Jトラストアジアがタイ・GL社と共同でインドネシアに設立した割賦販売金融事業のGLFI社(16年2月設立、出資比率20%で持分法適用関連会社)が所要の免許を取得して業務開始した。

 16年10月にはJトラストアジアが、モンゴル国金融規制委員会の許可が得られることを前提として、モンゴルのファイナンス事業会社であるCCI社の全株式を取得して子会社化すると発表した。

 16年11月にはJトラスト銀行インドネシアの株式をタイ・GL社に譲渡(GL社株主総会承認前提)すると発表した。戦略的パートナーであるGLグループの事業提携に関するコミットメントを深め、さらなるパートナーシップの強化を図る。

■M&A・のれん償却・事業再編・不良債権処理などで収益変動

 四半期別の推移を見ると、15年3月期は営業収益が第1四半期159億28百万円、第2四半期160億51百万円、第3四半期161億41百万円、第4四半期151億61百万円、営業利益が3億58百万円の赤字、22億74百万円の赤字、6億89百万円の赤字、18億96百万円の赤字、16年3月期は営業収益が194億90百万円、182億88百万円、201億69百万円、175億31百万円、営業利益が19億51百万円の赤字、3億84百万円の赤字、2億27百万円の黒字、20億06百万円の赤字だった。

 M&A・のれん償却・事業再編・不良債権処理などで収益が大幅に変動する可能性がある。なお国際財務報告基準(IFRS)は任意適用時期を延期した。新たな公認会計士(優成監査法人)のもとでIFRS開示体制の整備を行うとしている。

 16年3月期(日本基準)の営業収益は過去最高を更新した。JT貯蓄銀行およびJトラストインドネシア銀行の通期連結も寄与して、銀行業における営業収益が増加した。営業利益は赤字が縮小した。事業規模拡大に伴って人件費、のれん償却、銀行業における営業費用が増加したが、貸倒引当金繰入額や利息返還損失引当金繰入額など貸倒関係費が減少した。経常利益、純利益は為替差損益悪化、負ののれん発生益一巡などで赤字だった。

 営業総利益は15年3月期比7.4%増加したが、営業総利益率は48.4%で同5.3ポイント低下した。販管費は同3.6%増加したが、販管費比率は53.8%で同8.2ポイント低下した。営業外では為替差損益が悪化(15年3月期差益28億14百万円、16年3月期差損8億71百万円)し、特別利益では負ののれん発生益145億73百万円が一巡した。ROEはマイナス3.3%で同8.9ポイント低下、自己資本比率は32.1%で同2.7ポイント低下した。

 配当は同2円増配の年間12円(第2四半期末5円、期末7円)だった。利益配分については、将来の経営環境や業界動向を総合的に勘案しながら、積極的な利益還元を図ることを基本方針としている。

 セグメント別の営業利益(連結調整前)は、国内金融事業が同2.1倍の37億99百万円、韓国金融事業が2億60百万円の黒字(同62億96百万円の赤字)、東南アジア金融事業が78億98百万円の赤字(同1億57百万円の赤字)、総合エンターテインメント事業が4億75百万円の赤字(同3億85百万円の黒字)、不動産事業が同24.3%増の5億円、投資事業が同4.1倍の25億62百万円、その他事業が1億93百万円の赤字(同45百万円の黒字)だった。

 なお16年3月期連結業績をIFRSベースで推計すると営業収益747億円、営業利益21億円で営業黒字化を達成したとしている。日本基準と比べて、減損損失振替の影響がマイナス17億円、Jトラストインドネシア銀行の期ずれの影響がプラス12億円、のれん償却額の影響がプラス30億円、貸倒引当金の計算における差異の影響がプラス34億円、国内金融事業における買取債権の公正価値の増加の影響がプラス3億円になるとしている。さらに韓国金融事業において債権評価を実効金利法に変更した影響や負ののれんの影響を考慮すると、事業利益の水準は64億円相当としている。

■17年3月期第2四半期累計(日本基準)は赤字拡大

 今期(17年3月期)第2四半期累計(4〜9月)の連結業績(日本基準)は、営業収益が前年同期比6.2%増の401億35百万円だが、営業利益が39億40百万円の赤字(前年同期は23億35百万円の赤字)、経常利益が54億04百万円の赤字(同22億円の赤字)、純利益が76億65百万円の赤字(同23億20百万円の赤字)だった。

 国内金融事業は安定した成長で営業利益22億円を計上し、韓国金融事業も営業費用が減少して営業損益が改善したが、東南アジア金融事業のJトラスト銀行インドネシアにおいて貸倒引当金46億円を計上し、タイGL社転換社債評価損14億円計上も影響して営業赤字が拡大した。またJトラスト銀行インドネシアにおいて事業構造改革費用を特別損失に計上した。

 セグメント別営業利益(連結調整前)は国内金融事業が同42.1%増の22億19百万円、韓国金融事業が8億58百万円の黒字(同1億26百万円の赤字)、東南アジア金融事業が60億98百万円の赤字(同34億71百万円の赤字)、総合エンターテインメント事業が同79.9%減の11百万円、不動産事業が同37.7%減の1億62百万円、投資事業が同9.7%減の6億34百万円、その他事業が41百万円の赤字(同1億72百万円の赤字)だった。

 四半期別の業績推移を見ると、営業収益は第1四半期205億07百万円、第2四半期196億28百万円、営業利益は11億89百万円、51億29百万円の赤字だった。

■17年3月期通期(日本基準)は黒字予想

 今期(17年3月期)連結業績予想(日本基準)(11月11日に減額修正)は、営業収益が前期(16年3月期)比17.9%増の889億73百万円、営業利益が42億02百万円の黒字(前期は41億14百万円の赤字)、経常利益が26億91百万円の黒字(同46億78百万円の赤字)、純利益が1億32百万円の黒字(同57億12百万円の赤字)としている。

 営業収益については韓国金融事業と東南アジア金融事業が想定を下回る。営業利益については営業収益の減少に加えて、Jトラスト銀行インドネシアにおける収益基盤強化に向けた貸倒引当金大幅追加繰入によって販管費が増加する。経常利益については営業利益の減少に加えて、円高に伴う為替差損計上が影響する。純利益については経常利益の減少に加えて、Jトラスト銀行インドネシアの特別損失(事業構造改革費用)計上が影響する。

 配当予想は据え置いて前期と同額の年間12円(第2四半期末6円、期末6円)としている。

 セグメント別営業利益(連結調整前)計画は国内金融事業が41億92百万円、韓国金融事業が31億19百万円、東南アジア金融事業が65億14百万円の赤字、総合エンターテインメント事業が68百万円、不動産事業が4億27百万円、投資事業が54億55百万円、その他事業が1億05百万円の赤字としている。投資事業はインドネシア・マヤパダ銀行の株式売却益を計上する。

■18年3月期ROE10.0%目標

 15年5月策定の中期経営計画では中期ビジョンとして「既成概念にとらわれないファイナンシャルサービスを提供する企業を目指す」を掲げ、経営目標数値は最終18年3月期営業収益1421億円、営業利益217億円、ROE10.0%としている。セグメント別営業利益(連結調整前)の計画は国内金融事業44億円、韓国金融事業83億円、東南アジア金融事業53億円、総合エンターテインメント事業11億円、不動産事業7億円、その他非金融事業5億円である。

 事業拡大が望めるアジア銀行業からの利益貢献を中心として、成長市場におけるIRR15%以上の投資案件をターゲットに3年間で500億円〜1000億円の投資を目指す。また株式価値の最大化を経営の最重要課題の一つとして位置付け、株価が割安であると判断したときには機動的に自社株買いを実施する。

 国内金融事業では消費者金融事業を縮小し、不動産関連の信用保証事業および債権回収事業を拡大するとともに、M&Aを活用して新分野への進出を目指す。韓国金融事業ではグループ内の相互連携を通じて各事業を有機的に連携させ、債権残高積み増しと収益拡大に取り組む。東南アジア金融事業では、Jトラストインドネシア銀行の不良債権回収事業の収益強化と財務健全性の向上に取り組むとともに、さらなるM&Aを推進する方針だ。

 中期成長に向けて、M&Aや事業再編を活用したグループの事業基盤構築・強化に取り組んでいるため、M&A・事業再編および事業構造改革に伴う一時的利益・費用の計上で収益が大幅に変動する可能性もあるが、韓国事業の収益改善、東南アジアへの積極的な業容拡大、グループシナジーなどの効果で銀行業の収益が本格化し、中期的に収益拡大が期待される。

 なお16年5月に東証1部への申請に向けた検討を開始したと発表し、17年3月末を目途に申請を行いたいとしている。

■株価は15年5月の戻り高値に接近

 株価の動きを見ると、昨年来高値更新の展開となって1月18日には1276円まで上伸した。そして15年5月の戻り高値1335円に接近している。

 1月18日の終値1262円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS1円25銭で算出)は1010倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間12円で算出)は1.0%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1455円90銭で算出)は0.9倍近辺である。なお時価総額は約1420億円である。

 週足チャートで見ると13週移動平均線が接近して再動意となり、サポートラインを確認した形だ。15年5月の戻り高値1335円を試す展開が期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[12月28日更新]

Jトラストは15年の戻り高値目指す、銀行業を中心とする利益拡大へステージアップ

 Jトラスト<8508>(東2)は銀行業を中心とする持続的な利益拡大へのステージアップを目指して事業基盤強化に取り組んでいる。17年3月期は東南アジア金融事業における収益基盤強化に向けた貸倒引当金大幅追加繰入が影響するが黒字予想に変化はない。株価は急伸して年初来高値更新の展開となった。15年5月の戻り高値を目指す展開だろう。

■金融事業を中心に国内外でM&Aを積極活用して業容拡大

 国内外でM&Aや債権承継などを積極活用して業容を拡大している。そして銀行業を中心とする持続的な利益拡大へのステージアップを目指し、国内外において事業基盤の強化に取り組み、特に韓国やインドネシアなどアジア地域での事業拡大を推進している。

 事業セグメントは、国内金融事業(信用保証業務、債権回収業務、クレジット・信販業務、その他の金融業務)、韓国金融事業(貯蓄銀行業務、債権回収業務、キャピタル業務)、東南アジア金融事業(銀行業務、債権回収業務、販売金融業務)、総合エンターテインメント事業(アミューズメント施設運営、アミューズメント機器用景品販売、遊戯機周辺機器に関するコンピュータシステム等の開発・製造・販売)、不動産事業(戸建分譲中心の不動産売買、流動化不動産中心の収益物件仕入・販売)、投資事業、その他事業(遊技場中心の各種商業施設設計・施工、システム開発など)としている。

 16年3月期のセグメント別(連結調整前)営業収益構成比は、国内金融事業が15%、韓国金融事業が33%、東南アジア金融事業が16%、総合エンターテインメント事業が22%、不動産事業が8%、投資事業が4%、その他事業が2%だった。なお非金融分野の総合エンターテインメント事業および不動産事業は、連結子会社のアドアーズ<4712>(12年6月子会社化)が展開している。

■国内金融事業は新規ビジネスとしてビットコインサービスも開始

 国内金融事業では、日本保証(12年3月ロプロが武富士の消費者金融事業を承継、12年9月ロプロと日本保証が合併)、Jトラストカード(11年8月楽天KCを子会社化、15年1月「KCブランド」事業を譲渡、14年3月子会社化した個品割賦事業NUCSの「NUCSブランド」事業を承継、15年1月Jトラストカードに商号変更、15年5月完全子会社化)などを傘下に置いている。

 15年3月Jトラストベンチャーキャピタル合同会社がSmartEbook<2330>の無担保転換社債型新株予約権付社債および新株予約権を引き受け、15年4月子会社クレディアの全株式を売却した。

 16年6月子会社Jトラストフィンテックがビットコイン取引サービス「J−Bits」を提供開始した。Jトラストフィンテックは第1弾として15年8月からブロックチェーン情報サイト「コインポータル」を運営し、第2弾として「J−Bits」を開始した。

 なお16年9月には、15年4月に持分法適用関連会社化した日本最大ビットコイン取引所を営むBTCボックスの全株式(当社保有割合15.97%)を、夢真ホールディングス<2362>に売却した。経営資源の効率化や厳格なガバナンス・コンプライアンス体制確立の観点から、フィンテック事業を子会社Jトラストフィンテックに集約する。

■韓国金融事業は総合金融サービス展開に向けた事業基盤整備が完了

 韓国金融事業は、12年10月に貯蓄銀行認可を受けたJT親愛貯蓄銀行(15年7月親愛貯蓄銀行から商号変更)が13年1月韓国・ソロモン貯蓄銀行から、13年6月韓国・エイチケー貯蓄銀行から消費者信用貸付債権の一部を譲り受けた。さらに14年3月韓国・ハイキャピタル貸付および韓国・ケージェイアイ貸付を子会社化、14年8月韓国・ハイキャピタル貸付、韓国・ケージェイアイ貸付および韓国・ネオラインクレジット貸付の貸付事業を韓国・JT親愛貯蓄銀行に譲渡した。

 また15年1月韓国・JT貯蓄銀行(スタンダードチャータード貯蓄銀行から商号変更)の全株式を取得、15年3月韓国・JTキャピタル(スタンダードチャータードキャピタルから商号変更)の全株式を取得した。15年10月ネオラインクレジット貸付およびハイキャピタル貸付の全株式を譲渡して連結子会社から除外した。韓国において総合金融サービスを展開するうえでの事業基盤整備が完了した。

 16年10月には韓国金融委員会の承認等が得られることを条件としてDH貯蓄銀行を100%子会社化(株式譲渡日は6ヶ月以内)すると発表した。これにより、JT親愛貯蓄銀行およびJT貯蓄銀行と併せて、韓国における貯蓄銀行部門の営業エリア計6エリアのうち5エリアをカバーすることになり、これまで以上に韓国全土における営業強化が可能となる。

■東南アジア金融事業は成長市場のインドネシアに積極展開

 東南アジア金融事業は13年12月シンガポールの子会社Jトラストアジアがインドネシアのマヤパダ銀行と資本業務提携、14年11月インドネシアのJトラストインドネシア銀行(15年6月ムティアラ銀行から商号変更)を連結子会社化、15年5月Jトラストアジアの子会社Jトラスト・インベストメント・インドネシアを設立、16年5月インドネシアのマヤパダ銀行の全株式を売却した。

 またJトラストアジアは、オートバイ販売金融事業のタイ・GL社に対して15年5月転換社債引き受け、15年12月株式転換権行使、16年8月転換社債引受、さらに16年10月転換社債引受(GL取締役会承認、タイ証券取引委員会承認、GL株主総会承認を前提)を発表した。全額転換後の持株比率は14.3%となる予定だ。タイ・GL社をインドネシアにおける戦略的パートナーとした。

 16年7月には、Jトラストアジアがタイ・GL社と共同でインドネシアに設立した割賦販売金融事業のGLFI社(16年2月設立、出資比率20%で持分法適用関連会社)が所要の免許を取得して業務開始した。

 16年10月にはJトラストアジアが、モンゴル国金融規制委員会の許可が得られることを前提として、モンゴルのファイナンス事業会社であるCCI社の全株式を取得して子会社化すると発表した。

 16年11月にはJトラスト銀行インドネシアの株式をタイ・GL社に譲渡(GL社株主総会承認前提)すると発表した。戦略的パートナーであるGLグループの事業提携に関するコミットメントを深め、さらなるパートナーシップの強化を図る。

■M&A・のれん償却・事業再編・不良債権処理などで収益変動

 四半期別の推移を見ると、15年3月期は営業収益が第1四半期159億28百万円、第2四半期160億51百万円、第3四半期161億41百万円、第4四半期151億61百万円、営業利益が3億58百万円の赤字、22億74百万円の赤字、6億89百万円の赤字、18億96百万円の赤字、16年3月期は営業収益が194億90百万円、182億88百万円、201億69百万円、175億31百万円、営業利益が19億51百万円の赤字、3億84百万円の赤字、2億27百万円の黒字、20億06百万円の赤字だった。

 M&A・のれん償却・事業再編・不良債権処理などで収益が大幅に変動する可能性がある。なお国際財務報告基準(IFRS)は任意適用時期を延期した。新たな公認会計士(優成監査法人)のもとでIFRS開示体制の整備を行うとしている。

 16年3月期(日本基準)の営業収益は過去最高を更新した。JT貯蓄銀行およびJトラストインドネシア銀行の通期連結も寄与して、銀行業における営業収益が増加した。営業利益は赤字が縮小した。事業規模拡大に伴って人件費、のれん償却、銀行業における営業費用が増加したが、貸倒引当金繰入額や利息返還損失引当金繰入額など貸倒関係費が減少した。経常利益、純利益は為替差損益悪化、負ののれん発生益一巡などで赤字だった。

 営業総利益は15年3月期比7.4%増加したが、営業総利益率は48.4%で同5.3ポイント低下した。販管費は同3.6%増加したが、販管費比率は53.8%で同8.2ポイント低下した。営業外では為替差損益が悪化(15年3月期差益28億14百万円、16年3月期差損8億71百万円)し、特別利益では負ののれん発生益145億73百万円が一巡した。ROEはマイナス3.3%で同8.9ポイント低下、自己資本比率は32.1%で同2.7ポイント低下した。

 配当は同2円増配の年間12円(第2四半期末5円、期末7円)だった。利益配分については、将来の経営環境や業界動向を総合的に勘案しながら、積極的な利益還元を図ることを基本方針としている。

 セグメント別の営業利益(連結調整前)は、国内金融事業が同2.1倍の37億99百万円、韓国金融事業が2億60百万円の黒字(同62億96百万円の赤字)、東南アジア金融事業が78億98百万円の赤字(同1億57百万円の赤字)、総合エンターテインメント事業が4億75百万円の赤字(同3億85百万円の黒字)、不動産事業が同24.3%増の5億円、投資事業が同4.1倍の25億62百万円、その他事業が1億93百万円の赤字(同45百万円の黒字)だった。

 なお16年3月期連結業績をIFRSベースで推計すると営業収益747億円、営業利益21億円で営業黒字化を達成したとしている。日本基準と比べて、減損損失振替の影響がマイナス17億円、Jトラストインドネシア銀行の期ずれの影響がプラス12億円、のれん償却額の影響がプラス30億円、貸倒引当金の計算における差異の影響がプラス34億円、国内金融事業における買取債権の公正価値の増加の影響がプラス3億円になるとしている。さらに韓国金融事業において債権評価を実効金利法に変更した影響や負ののれんの影響を考慮すると、事業利益の水準は64億円相当としている。

■17年3月期第2四半期累計(日本基準)は赤字拡大

 今期(17年3月期)第2四半期累計(4〜9月)の連結業績(日本基準)は、営業収益が前年同期比6.2%増の401億35百万円だが、営業利益が39億40百万円の赤字(前年同期は23億35百万円の赤字)、経常利益が54億04百万円の赤字(同22億円の赤字)、純利益が76億65百万円の赤字(同23億20百万円の赤字)だった。

 国内金融事業は安定した成長で営業利益22億円を計上し、韓国金融事業も営業費用が減少して営業損益が改善したが、東南アジア金融事業のJトラスト銀行インドネシアにおいて貸倒引当金46億円を計上し、タイGL社転換社債評価損14億円計上も影響して営業赤字が拡大した。またJトラスト銀行インドネシアにおいて事業構造改革費用を特別損失に計上した。

 セグメント別営業利益(連結調整前)は国内金融事業が同42.1%増の22億19百万円、韓国金融事業が8億58百万円の黒字(同1億26百万円の赤字)、東南アジア金融事業が60億98百万円の赤字(同34億71百万円の赤字)、総合エンターテインメント事業が同79.9%減の11百万円、不動産事業が同37.7%減の1億62百万円、投資事業が同9.7%減の6億34百万円、その他事業が41百万円の赤字(同1億72百万円の赤字)だった。

 四半期別の業績推移を見ると、営業収益は第1四半期205億07百万円、第2四半期196億28百万円、営業利益は11億89百万円、51億29百万円の赤字だった。

■17年3月期通期(日本基準)は黒字予想

 今期(17年3月期)の連結業績予想(日本基準)は11月11日に減額修正した。前回予想(5月13日公表)に対して営業収益を92億44百万円減額、営業利益を70億63百万円減額、経常利益を87億21百万円減額、純利益を94億53百万円減額した。

 営業収益については韓国金融事業と東南アジア金融事業が想定を下回る。営業利益については営業収益の減少に加えて、Jトラスト銀行インドネシアにおける収益基盤強化に向けた貸倒引当金大幅追加繰入によって販管費が増加する。経常利益については営業利益の減少に加えて、円高に伴う為替差損計上が影響する。純利益については経常利益の減少に加えて、Jトラスト銀行インドネシアの特別損失(事業構造改革費用)計上が影響する。

 修正後の通期連結業績予想は営業収益が前期(16年3月期)比17.9%増の889億73百万円、営業利益が42億02百万円の黒字(前期は41億14百万円の赤字)、経常利益が26億91百万円の黒字(同46億78百万円の赤字)、純利益が1億32百万円の黒字(同57億12百万円の赤字)としている。配当予想は据え置いて前期と同額の年間12円(第2四半期末6円、期末6円)としている。

 なお修正後のセグメント別営業利益(連結調整前)の計画は国内金融事業が41億92百万円、韓国金融事業が31億19百万円、東南アジア金融事業が65億14百万円の赤字、総合エンターテインメント事業が68百万円、不動産事業が4億27百万円、投資事業が54億55百万円、その他事業が1億05百万円の赤字としている。投資事業はインドネシア・マヤパダ銀行の株式売却益を計上する。

■18年3月期ROE10.0%目標

 15年5月策定の中期経営計画では中期ビジョンとして「既成概念にとらわれないファイナンシャルサービスを提供する企業を目指す」を掲げ、経営目標数値は最終18年3月期営業収益1421億円、営業利益217億円、ROE10.0%としている。セグメント別営業利益(連結調整前)の計画は国内金融事業44億円、韓国金融事業83億円、東南アジア金融事業53億円、総合エンターテインメント事業11億円、不動産事業7億円、その他非金融事業5億円である。

 事業拡大が望めるアジア銀行業からの利益貢献を中心として、成長市場におけるIRR15%以上の投資案件をターゲットに3年間で500億円〜1000億円の投資を目指す。また株式価値の最大化を経営の最重要課題の一つとして位置付け、株価が割安であると判断したときには機動的に自社株買いを実施する。

 国内金融事業では消費者金融事業を縮小し、不動産関連の信用保証事業および債権回収事業を拡大するとともに、M&Aを活用して新分野への進出を目指す。韓国金融事業ではグループ内の相互連携を通じて各事業を有機的に連携させ、債権残高積み増しと収益拡大に取り組む。東南アジア金融事業では、Jトラストインドネシア銀行の不良債権回収事業の収益強化と財務健全性の向上に取り組むとともに、さらなるM&Aを推進する方針だ。

 中期成長に向けて、M&Aや事業再編を活用したグループの事業基盤構築・強化に取り組んでいるため、M&A・事業再編および事業構造改革に伴う一時的利益・費用の計上で収益が大幅に変動する可能性もあるが、韓国事業の収益改善、東南アジアへの積極的な業容拡大、グループシナジーなどの効果で銀行業の収益が本格化し、中期的に収益拡大が期待される。

 なお16年5月に東証1部への申請に向けた検討を開始したと発表し、17年3月末を目途に申請を行いたいとしている。

■株価は年初来高値更新、15年5月の戻り高値目指す

 株価の動きを見ると、11月中旬に動意づいて一気に年初来高値更新の展開となり、12月21日の1246円まで上伸した。

 12月27日の終値1172円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS1円25銭で算出)は938倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間12円で算出)は1.0%近辺、そして前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1455円90銭で算出)は0.8倍近辺である。時価総額は約1319億円である。

 目先的にはやや過熱感を残しているが、週足チャートで見ると基調転換を確認した形であり、15年5月の戻り高値1335円を目指す展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[11月30日更新]

Jトラストは急伸して年初来高値に接近、銀行業を中心とする利益拡大へステージアップ

 Jトラスト<8508>(東2)は銀行業を中心とする持続的な利益拡大へのステージアップを目指して事業基盤強化に取り組んでいる。17年3月期業績予想は、東南アジア金融事業における収益基盤強化に向けた貸倒引当金大幅追加繰入などで大幅減額したが、黒字予想に変化はない。株価は11月中旬に動意づき、安値圏モミ合いから上放れて一気に1月の年初来高値に接近した。基調転換して上値を試す展開だろう。

■金融事業を中心に国内外でM&Aを積極活用して業容拡大

 国内外でM&Aや債権承継などを積極活用して業容を拡大している。そして銀行業を中心とする持続的な利益拡大へのステージアップを目指し、国内外において事業基盤の強化に取り組み、特に韓国やインドネシアなどアジア地域での事業拡大を推進している。

 事業セグメントは、国内金融事業(信用保証業務、債権回収業務、クレジット・信販業務、その他の金融業務)、韓国金融事業(貯蓄銀行業務、債権回収業務、キャピタル業務)、東南アジア金融事業(銀行業務、債権回収業務、販売金融業務)、総合エンターテインメント事業(アミューズメント施設運営、アミューズメント機器用景品販売、遊戯機周辺機器に関するコンピュータシステム等の開発・製造・販売)、不動産事業(戸建分譲中心の不動産売買、流動化不動産中心の収益物件仕入・販売)、投資事業、その他事業(遊技場中心の各種商業施設設計・施工、システム開発など)としている。

 16年3月期のセグメント別(連結調整前)営業収益構成比は、国内金融事業が15%、韓国金融事業が33%、東南アジア金融事業が16%、総合エンターテインメント事業が22%、不動産事業が8%、投資事業が4%、その他事業が2%だった。なお非金融分野の総合エンターテインメント事業および不動産事業は、連結子会社のアドアーズ<4712>(12年6月子会社化)が展開している。

■国内金融事業は新規ビジネスとしてビットコインサービスも開始

 国内金融事業では、日本保証(12年3月ロプロが武富士の消費者金融事業を承継、12年9月ロプロと日本保証が合併)、Jトラストカード(11年8月楽天KCを子会社化、15年1月「KCブランド」事業を譲渡、14年3月子会社化した個品割賦事業NUCSの「NUCSブランド」事業を承継、15年1月Jトラストカードに商号変更、15年5月完全子会社化)などを傘下に置いている。

 15年3月Jトラストベンチャーキャピタル合同会社がSmartEbook<2330>の無担保転換社債型新株予約権付社債および新株予約権を引き受け、15年4月子会社クレディアの全株式を売却した。

 16年6月子会社Jトラストフィンテックがビットコイン取引サービス「J−Bits」を提供開始した。Jトラストフィンテックは第1弾として15年8月からブロックチェーン情報サイト「コインポータル」を運営し、第2弾として「J−Bits」を開始した。

 なお16年9月には、15年4月に持分法適用関連会社化した日本最大ビットコイン取引所を営むBTCボックスの全株式(当社保有割合15.97%)を、夢真ホールディングス<2362>に売却した。経営資源の効率化や厳格なガバナンス・コンプライアンス体制確立の観点から、フィンテック事業を子会社Jトラストフィンテックに集約する。

■韓国金融事業は総合金融サービス展開に向けた事業基盤整備が完了

 韓国金融事業は、12年10月に貯蓄銀行認可を受けたJT親愛貯蓄銀行(15年7月親愛貯蓄銀行から商号変更)が13年1月韓国・ソロモン貯蓄銀行から、13年6月韓国・エイチケー貯蓄銀行から消費者信用貸付債権の一部を譲り受けた。さらに14年3月韓国・ハイキャピタル貸付および韓国・ケージェイアイ貸付を子会社化、14年8月韓国・ハイキャピタル貸付、韓国・ケージェイアイ貸付および韓国・ネオラインクレジット貸付の貸付事業を韓国・JT親愛貯蓄銀行に譲渡した。

 また15年1月韓国・JT貯蓄銀行(スタンダードチャータード貯蓄銀行から商号変更)の全株式を取得、15年3月韓国・JTキャピタル(スタンダードチャータードキャピタルから商号変更)の全株式を取得した。15年10月ネオラインクレジット貸付およびハイキャピタル貸付の全株式を譲渡して連結子会社から除外した。韓国において総合金融サービスを展開するうえでの事業基盤整備が完了した。

 16年10月には韓国金融委員会の承認等が得られることを条件としてDH貯蓄銀行を100%子会社化(株式譲渡日は6ヶ月以内)すると発表した。これにより、JT親愛貯蓄銀行およびJT貯蓄銀行と併せて、韓国における貯蓄銀行部門の営業エリア計6エリアのうち5エリアをカバーすることになり、これまで以上に韓国全土における営業強化が可能となる。

■東南アジア金融事業は成長市場のインドネシアに積極展開

 東南アジア金融事業は13年12月シンガポールの子会社Jトラストアジアがインドネシアのマヤパダ銀行と資本業務提携、14年11月インドネシアのJトラストインドネシア銀行(15年6月ムティアラ銀行から商号変更)を連結子会社化、15年5月Jトラストアジアの子会社Jトラスト・インベストメント・インドネシアを設立、16年5月インドネシアのマヤパダ銀行の全株式を売却した。

 またJトラストアジアは、オートバイ販売金融事業のタイ・GL社に対して15年5月転換社債引き受け、15年12月株式転換権行使、16年8月転換社債引受、さらに16年10月転換社債引受(GL取締役会承認、タイ証券取引委員会承認、GL株主総会承認を前提)を発表した。全額転換後の持株比率は14.3%となる予定だ。タイ・GL社をインドネシアにおける戦略的パートナーとした。

 16年7月には、Jトラストアジアがタイ・GL社と共同でインドネシアに設立した割賦販売金融事業のGLFI社(16年2月設立、出資比率20%で持分法適用関連会社)が所要の免許を取得して業務開始した。

 16年10月にはJトラストアジアが、モンゴル国金融規制委員会の許可が得られることを前提として、モンゴルのファイナンス事業会社であるCCI社の全株式を取得して子会社化すると発表した。

 11月11日にはJトラスト銀行インドネシアの株式をタイ・GL社に譲渡(GL社株主総会承認前提)すると発表した。戦略的パートナーであるGLグループの事業提携に関するコミットメントを深め、さらなるパートナーシップの強化を図る。

■M&A・のれん償却・事業再編・不良債権処理などで収益変動

 四半期別の推移を見ると、15年3月期は営業収益が第1四半期159億28百万円、第2四半期160億51百万円、第3四半期161億41百万円、第4四半期151億61百万円、営業利益が3億58百万円の赤字、22億74百万円の赤字、6億89百万円の赤字、18億96百万円の赤字、16年3月期は営業収益が194億90百万円、182億88百万円、201億69百万円、175億31百万円、営業利益が19億51百万円の赤字、3億84百万円の赤字、2億27百万円の黒字、20億06百万円の赤字だった。

 M&A・のれん償却・事業再編・不良債権処理などで収益が大幅に変動する可能性がある。なお国際財務報告基準(IFRS)は任意適用時期を延期した。新たな公認会計士(優成監査法人)のもとでIFRS開示体制の整備を行うとしている。

 16年3月期(日本基準)の営業収益は過去最高を更新した。JT貯蓄銀行およびJトラストインドネシア銀行の通期連結も寄与して、銀行業における営業収益が増加した。営業利益は赤字が縮小した。事業規模拡大に伴って人件費、のれん償却、銀行業における営業費用が増加したが、貸倒引当金繰入額や利息返還損失引当金繰入額など貸倒関係費が減少した。経常利益、純利益は為替差損益悪化、負ののれん発生益一巡などで赤字だった。

 営業総利益は15年3月期比7.4%増加したが、営業総利益率は48.4%で同5.3ポイント低下した。販管費は同3.6%増加したが、販管費比率は53.8%で同8.2ポイント低下した。営業外では為替差損益が悪化(15年3月期差益28億14百万円、16年3月期差損8億71百万円)し、特別利益では負ののれん発生益145億73百万円が一巡した。ROEはマイナス3.3%で同8.9ポイント低下、自己資本比率は32.1%で同2.7ポイント低下した。

 配当は同2円増配の年間12円(第2四半期末5円、期末7円)だった。利益配分については、将来の経営環境や業界動向を総合的に勘案しながら、積極的な利益還元を図ることを基本方針としている。

 セグメント別の営業利益(連結調整前)は、国内金融事業が同2.1倍の37億99百万円、韓国金融事業が2億60百万円の黒字(同62億96百万円の赤字)、東南アジア金融事業が78億98百万円の赤字(同1億57百万円の赤字)、総合エンターテインメント事業が4億75百万円の赤字(同3億85百万円の黒字)、不動産事業が同24.3%増の5億円、投資事業が同4.1倍の25億62百万円、その他事業が1億93百万円の赤字(同45百万円の黒字)だった。

 なお16年3月期連結業績をIFRSベースで推計すると営業収益747億円、営業利益21億円で営業黒字化を達成したとしている。日本基準と比べて、減損損失振替の影響がマイナス17億円、Jトラストインドネシア銀行の期ずれの影響がプラス12億円、のれん償却額の影響がプラス30億円、貸倒引当金の計算における差異の影響がプラス34億円、国内金融事業における買取債権の公正価値の増加の影響がプラス3億円になるとしている。さらに韓国金融事業において債権評価を実効金利法に変更した影響や負ののれんの影響を考慮すると、事業利益の水準は64億円相当としている。

■17年3月期第2四半期累計(日本基準)は赤字拡大

 今期(17年3月期)第2四半期累計(4〜9月)の連結業績(日本基準)は、営業収益が前年同期比6.2%増の401億35百万円だが、営業利益が39億40百万円の赤字(前年同期は23億35百万円の赤字)、経常利益が54億04百万円の赤字(同22億円の赤字)、純利益が76億65百万円の赤字(同23億20百万円の赤字)だった。

 国内金融事業は安定した成長で営業利益22億円を計上し、韓国金融事業も営業費用が減少して営業損益が改善したが、東南アジア金融事業のJトラスト銀行インドネシアにおいて貸倒引当金46億円を計上し、タイGL社転換社債評価損14億円計上も影響して営業赤字が拡大した。またJトラスト銀行インドネシアにおいて事業構造改革費用を特別損失に計上した。

 セグメント別営業利益(連結調整前)は国内金融事業が同42.1%増の22億19百万円、韓国金融事業が8億58百万円の黒字(同1億26百万円の赤字)、東南アジア金融事業が60億98百万円の赤字(同34億71百万円の赤字)、総合エンターテインメント事業が同79.9%減の11百万円、不動産事業が同37.7%減の1億62百万円、投資事業が同9.7%減の6億34百万円、その他事業が41百万円の赤字(同1億72百万円の赤字)だった。

 四半期別の業績推移を見ると、営業収益は第1四半期205億07百万円、第2四半期196億28百万円、営業利益は11億89百万円、51億29百万円の赤字だった。

■17年3月期通期(日本基準)予想を大幅減額修正

 今期(17年3月期)の連結業績予想(日本基準)は11月11日に減額修正した。前回予想(5月13日公表)に対して営業収益を92億44百万円減額、営業利益を70億63百万円減額、経常利益を87億21百万円減額、純利益を94億53百万円減額した。

 営業収益については韓国金融事業と東南アジア金融事業が想定を下回る。営業利益については営業収益の減少に加えて、Jトラスト銀行インドネシアにおける収益基盤強化に向けた貸倒引当金大幅追加繰入によって販管費が増加する。経常利益については営業利益の減少に加えて、円高に伴う為替差損計上が影響する。純利益については経常利益の減少に加えて、Jトラスト銀行インドネシアの特別損失(事業構造改革費用)計上が影響する。

 修正後の通期連結業績予想は営業収益が前期(16年3月期)比17.9%増の889億73百万円、営業利益が42億02百万円の黒字(前期は41億14百万円の赤字)、経常利益が26億91百万円の黒字(同46億78百万円の赤字)、純利益が1億32百万円の黒字(同57億12百万円の赤字)としている。配当予想は据え置いて前期と同額の年間12円(第2四半期末6円、期末6円)としている。

 なお修正後のセグメント別営業利益(連結調整前)の計画は国内金融事業が41億92百万円、韓国金融事業が31億19百万円、東南アジア金融事業が65億14百万円の赤字、総合エンターテインメント事業が68百万円、不動産事業が4億27百万円、投資事業が54億55百万円、その他事業が1億05百万円の赤字としている。投資事業はインドネシア・マヤパダ銀行の株式売却益を計上する。

■18年3月期ROE10.0%目標

 15年5月策定の中期経営計画では中期ビジョンとして「既成概念にとらわれないファイナンシャルサービスを提供する企業を目指す」を掲げ、経営目標数値は最終18年3月期営業収益1421億円、営業利益217億円、ROE10.0%としている。セグメント別営業利益(連結調整前)の計画は国内金融事業44億円、韓国金融事業83億円、東南アジア金融事業53億円、総合エンターテインメント事業11億円、不動産事業7億円、その他非金融事業5億円である。

 事業拡大が望めるアジア銀行業からの利益貢献を中心として、成長市場におけるIRR15%以上の投資案件をターゲットに3年間で500億円〜1000億円の投資を目指す。また株式価値の最大化を経営の最重要課題の一つとして位置付け、株価が割安であると判断したときには機動的に自社株買いを実施する。

 国内金融事業では消費者金融事業を縮小し、不動産関連の信用保証事業および債権回収事業を拡大するとともに、M&Aを活用して新分野への進出を目指す。韓国金融事業ではグループ内の相互連携を通じて各事業を有機的に連携させ、債権残高積み増しと収益拡大に取り組む。東南アジア金融事業では、Jトラストインドネシア銀行の不良債権回収事業の収益強化と財務健全性の向上に取り組むとともに、さらなるM&Aを推進する方針だ。

 中期成長に向けて、M&Aや事業再編を活用したグループの事業基盤構築・強化に取り組んでいるため、M&A・事業再編および事業構造改革に伴う一時的利益・費用の計上で収益が大幅に変動する可能性もあるが、韓国事業の収益改善、東南アジアへの積極的な業容拡大、グループシナジーなどの効果で銀行業の収益が本格化し、中期的に収益拡大が期待される。

 なお16年5月に東証1部への申請に向けた検討を開始したと発表し、17年3月末を目途に申請を行いたいとしている。

■株価は動意づいて年初来高値に接近

 株価の動きを見ると、11月中旬に動意づき、安値圏800円台でのモミ合いから上放れて11月21日の戻り高値1038円まで急伸した。そして一気に1月の年初来高値1097円に接近した。トランプ相場で銀行株が買われる流れに乗ったようだ。

 11月29日の終値993円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS1円25銭で算出)は794倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間12円で算出)は1.2%近辺、そして前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1455円90銭で算出)は0.7倍近辺である。時価総額は約1117億円である。

 週足チャートで見ると26週移動平均線近辺から急伸した。目先的にはやや過熱感もあるが、基調転換を確認した形であり、上値を試す展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[10月31日更新]

Jトラストは基調転換して戻り試す、銀行業を中心とする利益拡大へステージアップ

 Jトラスト<8508>(東2)は銀行業を中心とする持続的な利益拡大へのステージアップを目指して事業基盤強化に取り組んでいる。特に韓国やインドネシアなどアジア地域での事業拡大を推進し、10月13日には韓国DH貯蓄銀行およびモンゴルCCI社の子会社化を発表している。17年3月期は銀行業の収益化が牽引して黒字予想である。株価は下値固めが完了して基調転換の動きを強めている。戻りを試す展開だろう。

■金融事業を中心に国内外でM&Aを積極活用して業容拡大

 国内外でM&Aや債権承継などを積極活用して業容を拡大している。そして銀行業を中心とする持続的な利益拡大へのステージアップを目指し、国内外において事業基盤の強化に取り組み、特に韓国やインドネシアなどアジア地域での事業拡大を推進している。

 事業セグメントは、国内金融事業(信用保証業務、債権回収業務、クレジット・信販業務、その他の金融業務)、韓国金融事業(貯蓄銀行業務、債権回収業務、キャピタル業務)、東南アジア金融事業(銀行業務、債権回収業務、販売金融業務)、総合エンターテインメント事業(アミューズメント施設運営、アミューズメント機器用景品販売、遊戯機周辺機器に関するコンピュータシステム等の開発・製造・販売)、不動産事業(戸建分譲中心の不動産売買、流動化不動産中心の収益物件仕入・販売)、投資事業、その他事業(遊技場中心の各種商業施設設計・施工、システム開発など)としている。

 16年3月期のセグメント別(連結調整前)営業収益構成比は、国内金融事業が15%、韓国金融事業が33%、東南アジア金融事業が16%、総合エンターテインメント事業が22%、不動産事業が8%、投資事業が4%、その他事業が2%だった。

■国内金融事業は新規ビジネスとしてビットコインサービスも開始

 国内金融事業では、日本保証(12年3月ロプロが武富士の消費者金融事業を承継、12年9月ロプロと日本保証が合併)、Jトラストカード(11年8月楽天KCを子会社化、15年1月「KCブランド」事業を譲渡、14年3月子会社化した個品割賦事業NUCSの「NUCSブランド」事業を承継、15年1月Jトラストカードに商号変更、15年5月完全子会社化)などを傘下に置いている。

 15年3月Jトラストベンチャーキャピタル合同会社がSmartEbook<2330>の無担保転換社債型新株予約権付社債および新株予約権を引き受け、15年4月子会社クレディアの全株式を売却した。

 16年6月子会社Jトラストフィンテックがビットコイン取引サービス「J−Bits」を提供開始した。Jトラストフィンテックは第1弾として15年8月からブロックチェーン情報サイト「コインポータル」を運営し、第2弾として「J−Bits」を開始した。

 なお16年9月には、15年4月に持分法適用関連会社化した日本最大ビットコイン取引所を営むBTCボックスの全株式(当社保有割合15.97%)を、夢真ホールディングス<2362>に売却した。経営資源の効率化や厳格なガバナンス・コンプライアンス体制確立の観点から、フィンテック事業を子会社Jトラストフィンテックに集約する。

■韓国金融事業は総合金融サービス展開に向けた事業基盤整備が完了

 韓国金融事業は、12年10月に貯蓄銀行認可を受けたJT親愛貯蓄銀行(15年7月親愛貯蓄銀行から商号変更)が13年1月韓国・ソロモン貯蓄銀行から、13年6月韓国・エイチケー貯蓄銀行から消費者信用貸付債権の一部を譲り受けた。さらに14年3月韓国・ハイキャピタル貸付および韓国・ケージェイアイ貸付を子会社化、14年8月韓国・ハイキャピタル貸付、韓国・ケージェイアイ貸付および韓国・ネオラインクレジット貸付の貸付事業を韓国・JT親愛貯蓄銀行に譲渡した。

 また15年1月韓国・JT貯蓄銀行(スタンダードチャータード貯蓄銀行から商号変更)の全株式を取得、15年3月韓国・JTキャピタル(スタンダードチャータードキャピタルから商号変更)の全株式を取得した。15年10月ネオラインクレジット貸付およびハイキャピタル貸付の全株式を譲渡して連結子会社から除外した。韓国において総合金融サービスを展開するうえでの事業基盤整備が完了した。

 10月13日には韓国金融委員会の承認等が得られることを条件としてDH貯蓄銀行を100%子会社化(株式譲渡日は6ヶ月以内)すると発表した。これにより、JT親愛貯蓄銀行およびJT貯蓄銀行と併せて、韓国における貯蓄銀行部門の営業エリア計6エリアのうち5エリアをカバーすることになり、これまで以上に韓国全土における営業強化が可能となる。

■東南アジア金融事業は成長市場のインドネシアに積極展開

 東南アジア金融事業は13年12月シンガポールの子会社Jトラストアジアがインドネシアのマヤパダ銀行と資本業務提携、14年11月インドネシアのJトラストインドネシア銀行(15年6月ムティアラ銀行から商号変更)を連結子会社化、15年5月Jトラストアジアの子会社Jトラスト・インベストメント・インドネシアを設立、16年5月インドネシアのマヤパダ銀行の全株式を売却した。

 また15年5月Jトラストアジアがオートバイ販売金融事業のタイ・GL社の転換社債を引き受け、15年12月株式転換権を行使して発行済普通株式の6.43%を取得した。さらに16年5月Jトラストアジアがタイ・GL社に転換社債引受契約を締結する旨の申し入れを行い、8月1日に引受を完了した。全額転換後の持株比率は12.99%となる見込みだ。タイ・GL社との提携を強化し、ASEAN地域における販売金融事業の拡大を図る。なお本件が連結収益に与える影響は、受取利息分で8億円程度となる見込みだ。またタイ・GL社の株価が堅調に推移した場合、Jトラストアジアが現地で採用している会計基準(IFRS)に基づく当該転換社債の評価額の上昇や株式への転換による影響が見込まれるとしている。

 16年7月には、Jトラストアジアがタイ・GL社と共同でインドネシアに設立した割賦販売金融事業のGLFI社(16年2月設立、出資比率20%で持分法適用関連会社)が、所要の免許を取得して業務開始したと発表している。

 10月13日にはJトラストアジアが、モンゴル国金融規制委員会の許可が得られることを前提として、モンゴルのファイナンス事業会社であるCCI社の全株式を取得して子会社化すると発表した。

■非金融分野は連結子会社アドアーズが展開

 非金融分野の総合エンターテインメント事業および不動産事業は、連結子会社のアドアーズ<4712>(12年6月子会社化)が展開している。

 16年8月にはアドアーズがグリー<3632>との業務提携を発表した。双方のバーチャルリアリティ(VR)に関する事業の進展を目的とし、VR関連技術を活用したアミューズメント施設、アミューズメント施設向け遊戯機器および付帯するソフトウェアの開発に関して業務提携を行う。

■M&A・のれん償却・事業再編・不良債権処理などで収益変動

 四半期別の推移を見ると、15年3月期は営業収益が第1四半期159億28百万円、第2四半期160億51百万円、第3四半期161億41百万円、第4四半期151億61百万円、営業利益が3億58百万円の赤字、22億74百万円の赤字、6億89百万円の赤字、18億96百万円の赤字、16年3月期は営業収益が194億90百万円、182億88百万円、201億69百万円、175億31百万円、営業利益が19億51百万円の赤字、3億84百万円の赤字、2億27百万円の黒字、20億06百万円の赤字だった。

 M&A・のれん償却・事業再編・不良債権処理などで収益が大幅に変動する可能性がある。なお国際財務報告基準(IFRS)は任意適用時期を延期した。新たな公認会計士(優成監査法人)のもとでIFRS開示体制の整備を行うとしている。

 16年3月期(日本基準)の営業収益は過去最高を更新した。JT貯蓄銀行およびJトラストインドネシア銀行の通期連結も寄与して、銀行業における営業収益が増加した。営業利益は赤字が縮小した。事業規模拡大に伴って人件費、のれん償却、銀行業における営業費用が増加したが、貸倒引当金繰入額や利息返還損失引当金繰入額など貸倒関係費が減少した。経常利益、純利益は為替差損益悪化、負ののれん発生益一巡などで赤字だった。

 営業総利益は15年3月期比7.4%増加したが、営業総利益率は48.4%で同5.3ポイント低下した。販管費は同3.6%増加したが、販管費比率は53.8%で同8.2ポイント低下した。営業外では為替差損益が悪化(15年3月期差益28億14百万円、16年3月期差損8億71百万円)し、特別利益では負ののれん発生益145億73百万円が一巡した。ROEはマイナス3.3%で同8.9ポイント低下、自己資本比率は32.1%で同2.7ポイント低下した。

 配当は同2円増配の年間12円(第2四半期末5円、期末7円)だった。利益配分については、将来の経営環境や業界動向を総合的に勘案しながら、積極的な利益還元を図ることを基本方針としている。

 セグメント別の営業利益(連結調整前)は、国内金融事業が同2.1倍の37億99百万円、韓国金融事業が2億60百万円の黒字(同62億96百万円の赤字)、東南アジア金融事業が78億98百万円の赤字(同1億57百万円の赤字)、総合エンターテインメント事業が4億75百万円の赤字(同3億85百万円の黒字)、不動産事業が同24.3%増の5億円、投資事業が同4.1倍の25億62百万円、その他事業が1億93百万円の赤字(同45百万円の黒字)だった。

 国内金融事業は同41.3%減収だが、KCカード譲渡や日本保証の構造改革などで人件費や利息返還損失引当金繰入額が減少した。韓国金融事業は同35.5%増収で、債権売却損や貸倒引当金繰入額も減少した。東南アジア金融事業はJトラストインドネシア銀行を連結化して大幅増収だが、財務健全化に向けた貸倒引当金積み増し、のれん償却計上で赤字だった。投資事業はJトラストアジアにおけるタイ・GL社転換社債の評価益や転換時実現利益が寄与した。

 なお16年3月期連結業績をIFRSベースで推計すると営業収益747億円、営業利益21億円で営業黒字化を達成したとしている。日本基準と比べて、減損損失振替の影響がマイナス17億円、Jトラストインドネシア銀行の期ずれの影響がプラス12億円、のれん償却額の影響がプラス30億円、貸倒引当金の計算における差異の影響がプラス34億円、国内金融事業における買取債権の公正価値の増加の影響がプラス3億円になるとしている。さらに韓国金融事業において債権評価を実効金利法に変更した影響や負ののれんの影響を考慮すると、事業利益の水準は64億円相当としている。

■17年3月期第1四半期(日本基準)は営業黒字化

 今期(17年3月期)第1四半期(4〜6月)の連結業績(日本基準)は営業収益が前年同期比5.2%増の205億07百万円、営業利益が11億89百万円の黒字(前年同期は19億51百万円の赤字)、経常利益が3億08百万円の赤字(同15億85百万円の赤字)、純利益が7億10百万円の赤字(同27億89百万円の赤字)だった。

 営業収益が四半期ベースで過去最高となり、営業利益は黒字化、経常利益と純利益は赤字が縮小した。調整後EBITDAは22億円で同29億円増加した。国内金融事業が好調に推移し、韓国金融事業と東南アジア金融事業の収益が改善した。投資事業の大幅増益も寄与した。なお15年3月期に韓国金融事業で計上した負ののれんの影響が営業利益6億円押し下げ要因のため、営業利益実力推計値は17億円程度としている。

 セグメント別営業利益(連結調整前)は国内金融事業が同21.9%増の11億円、韓国金融事業が2億16百万円の黒字(同15百万円の黒字)、東南アジア金融事業が6億77百万円の赤字(同25億19百万円の赤字)、総合エンターテインメント事業が65百万円の赤字(同44百万円の黒字)、不動産事業が同57.9%減の30百万円、投資事業が同5.0倍の13億37百万円、その他事業が3百万円の赤字(同1億53百万円の赤字)だった。

■17年3月期通期(日本基準)は各利益とも黒字化予想

 今期(17年3月期)の連結業績予想(日本基準、5月13日公表)は、営業収益が前期(16年3月期)比30.1%増の982億18百万円、営業利益が112億66百万円の黒字(前期は41億14百万円の赤字)、経常利益が114億13百万円の黒字(同46億78百万円の赤字)、純利益が95億86百万円の黒字(同57億12百万円の赤字)としている。配当予想は前期と同額の年間12円(第2四半期末6円、期末6円)で予想配当性向は14.0%となる。

 セグメント別営業利益(日本基準)の計画は、国内金融事業が39億円、韓国金融事業が51億円、東南アジア金融事業が3億円、非金融事業(総合エンターテインメント事業、不動産事業、その他事業)が15億円、投資事業が30億円としている。国内金融事業は信用保証、債権回収とも利益拡大を目指す。韓国金融事業は営業資産拡大を目指す。東南アジア金融事業は下期偏重の計画で、経常的な黒字化が射程圏に入ったとしている。投資事業は30億円以上の利益を確保して本社費用の増加分をカバーする。

 なおIFRSベースでの予想は営業収益1068億円、営業利益151億円、純利益131億円としている。IFRSベースに対して日本基準は、営業収益で期ずれの影響がマイナス86億円、営業利益で正のれんによる影響がマイナス30億円、期ずれの影響がマイナス8億円、純利益で正のれんによる影響がマイナス30億円、期ずれの影響がマイナス5億円としている。

 IFRSベースでのセグメント別営業利益の計画は、国内金融事業40億円、韓国金融事業55億円、東南アジア金融事業32億円、非金融事業(総合エンターテインメント事業、不動産事業、その他事業)18億円、投資事業30億円としている。

 通期会社予想に対する第1四半期の進捗率は低水準の形だが、韓国金融事業、東南アジア金融事業、および総合エンターテイメント事業の収益が下期に大幅改善する見込みだ。またタイ・GL社の株価が堅調に推移した場合、Jトラストアジアが現地で採用している会計基準(IFRS)に基づく当該転換社債の評価額の上昇や株式への転換による影響が見込まれる。

■18年3月期ROE10.0%目標

 15年5月策定の中期経営計画では中期ビジョンとして「既成概念にとらわれないファイナンシャルサービスを提供する企業を目指す」を掲げ、経営目標数値は最終18年3月期営業収益1421億円、営業利益217億円、ROE10.0%としている。セグメント別営業利益(連結調整前)の計画は国内金融事業44億円、韓国金融事業83億円、東南アジア金融事業53億円、総合エンターテインメント事業11億円、不動産事業7億円、その他非金融事業5億円である。

 事業拡大が望めるアジア銀行業からの利益貢献を中心として、成長市場におけるIRR15%以上の投資案件をターゲットに3年間で500億円〜1000億円の投資を目指す。また株式価値の最大化を経営の最重要課題の一つとして位置付け、株価が割安であると判断したときには機動的に自社株買いを実施する。

 国内金融事業では消費者金融事業を縮小し、不動産関連の信用保証事業および債権回収事業を拡大するとともに、M&Aを活用して新分野への進出を目指す。韓国金融事業ではグループ内の相互連携を通じて各事業を有機的に連携させ、債権残高積み増しと収益拡大に取り組む。東南アジア金融事業では、Jトラストインドネシア銀行の不良債権回収事業の収益強化と財務健全性の向上に取り組むとともに、さらなるM&Aを推進する方針だ。

 中期成長に向けて、M&Aや事業再編を活用したグループの事業基盤構築・強化に取り組んでいるため、M&A・事業再編および事業構造改革に伴う一時的利益・費用の計上で収益が大幅に変動する可能性もあるが、韓国事業の収益改善、東南アジアへの積極的な業容拡大、グループシナジーなどの効果で銀行業の収益が本格化し、中期的に収益拡大が期待される。

 なお16年5月に東証1部への申請に向けた検討を開始したと発表し、17年3月末を目途に申請を行いたいとしている。

■株価は基調転換して戻り試す

 株価の動きを見ると、700円台での下値固めが完了し、モミ合いから上放れて基調転換の動きを強めている。10月28日には885円まで上伸した。

 10月28日の終値877円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS85円56銭で算出)は10〜11倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間12円で算出)は1.4%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1455円90銭で算出)は0.6倍近辺である。時価総額は約987億円である。

 週足チャートで見ると13週移動平均線が上向きに転じてサポートラインの形となり、戻りを押さえていた26週移動平均線と52週移動平均線を一気に突破した。基調転換して戻りを試す展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[9月05日更新]

Jトラストは出直り本格化期待、銀行業の収益が本格化して17年3月期黒字予想

 Jトラスト<8508>(東2)は銀行業を中心とする持続的な利益拡大へのステージアップを目指している。銀行業の収益が本格化して17年3月期第1四半期は営業黒字化した。そして通期は各利益とも黒字予想である。株価は6月の直近安値から徐々に下値を切り上げている。収益拡大基調を評価して出直りの動きが本格化しそうだ。

■金融事業を中心に国内外でM&Aを積極活用して業容拡大

 国内外でM&Aや債権承継などを積極活用して業容を拡大している。そして従来の短期的なM&A型の事業拡大から、銀行業を中心とする持続的な利益拡大へのステージアップを目指して、国内外において事業基盤の強化に取り組み、特に韓国やインドネシアなどアジア地域での事業拡大を推進している。

 16年3月期から事業セグメントを再構成し、国内金融事業(信用保証業務、債権回収業務、クレジット・信販業務、その他の金融業務)、韓国金融事業(貯蓄銀行業務、債権回収業務、キャピタル業務)、東南アジア金融事業(銀行業務、債権回収業務、販売金融業務)、総合エンターテインメント事業(アミューズメント施設運営、アミューズメント機器用景品販売、遊戯機周辺機器に関するコンピュータシステム等の開発・製造・販売)、不動産事業(戸建分譲中心の不動産売買、流動化不動産中心の収益物件仕入・販売)、投資事業、その他事業(遊技場中心の各種商業施設設計・施工、システム開発など)とした。

 16年3月期のセグメント別(連結調整前)営業収益構成比は、国内金融事業が15%、韓国金融事業が33%、東南アジア金融事業が16%、総合エンターテインメント事業が22%、不動産事業が8%、投資事業が4%、その他事業が2%だった。

■国内金融事業は新規ビジネスとしてビットコインサービスも開始

 国内金融事業では、日本保証(12年3月ロプロが武富士の消費者金融事業を承継、12年9月ロプロと日本保証が合併)、Jトラストカード(11年8月楽天KCを子会社化、15年1月「KCブランド」事業を譲渡、14年3月子会社化した個品割賦事業NUCSの「NUCSブランド」事業を承継、15年1月Jトラストカードに商号変更、15年5月完全子会社化)などを傘下に置いている。

 15年3月Jトラストベンチャーキャピタル合同会社がSmartEbook<2330>の無担保転換社債型新株予約権付社債および新株予約権を引き受け、15年4月子会社クレディアの全株式を売却した。また日本最大のビットコイン取引所を営むBTCボックスの第三者割当増資を引き受けて持分法適用会社化した。日本国内のビットコイン決済圏の確立、海外取引所の創設、新興国における新たな決済手段の構築、ビットコインを活用した新規ビジネスの創出を目指す。

 16年6月子会社Jトラストフィンテックがビットコイン取引サービス「J−Bits」を提供開始した。Jトラストフィンテックは第1弾として15年8月からブロックチェーン情報サイト「コインポータル」を運営し、第2弾として「J−Bits」を開始した。

 なお9月2日、BTCボックスの全株式(当社保有割合15.97%)を夢真ホールディングス<2362>に売却したと発表した。経営資源の効率化や厳格なガバナンス・コンプライアンス体制確立の観点から、フィンテック事業を100%子会社Jトラストフィンテックに集約する。

■韓国金融事業は総合金融サービス展開に向けた事業基盤整備が完了

 韓国金融事業は、12年10月に貯蓄銀行認可を受けたJT親愛貯蓄銀行(15年7月親愛貯蓄銀行から商号変更)が13年1月韓国・ソロモン貯蓄銀行から、13年6月韓国・エイチケー貯蓄銀行から消費者信用貸付債権の一部を譲り受けた。さらに14年3月韓国・ハイキャピタル貸付および韓国・ケージェイアイ貸付を子会社化、14年8月韓国・ハイキャピタル貸付、韓国・ケージェイアイ貸付および韓国・ネオラインクレジット貸付の貸付事業を韓国・JT親愛貯蓄銀行に譲渡した。

 また15年1月韓国・JT貯蓄銀行(スタンダードチャータード貯蓄銀行から商号変更)の全株式を取得、15年3月韓国・JTキャピタル(スタンダードチャータードキャピタルから商号変更)の全株式を取得した。15年10月ネオラインクレジット貸付およびハイキャピタル貸付の全株式を譲渡して連結子会社から除外した。韓国において総合金融サービスを展開するうえでの事業基盤整備が完了した。

■東南アジア金融事業は成長市場のインドネシアに積極展開

 東南アジア金融事業は13年12月シンガポールの子会社Jトラストアジアがインドネシアのマヤパダ銀行と資本業務提携、14年11月インドネシアのJトラストインドネシア銀行(15年6月ムティアラ銀行から商号変更)を連結子会社化、15年5月Jトラストアジアの子会社Jトラスト・インベストメント・インドネシアを設立、16年5月インドネシアのマヤパダ銀行の全株式を売却した。

 また15年5月Jトラストアジアがオートバイ販売金融事業のタイ・GL社の転換社債を引き受け、15年12月株式転換権を行使して発行済普通株式の6.43%を取得した。さらに16年5月Jトラストアジアがタイ・GL社に転換社債引受契約を締結する旨の申し入れを行い、8月1日に引受を完了した。全額転換後の持株比率は12.99%となる見込みだ。タイ・GL社との提携を強化し、ASEAN地域における販売金融事業の拡大を図る。なお本件が連結収益に与える影響は、受取利息分で8億円程度となる見込みだ。またタイ・GL社の株価が堅調に推移した場合、Jトラストアジアが現地で採用している会計基準(IFRS)に基づく当該転換社債の評価額の上昇や株式への転換による影響が見込まれるとしている。

 16年7月には、Jトラストアジアがタイ・GL社と共同でインドネシアに設立した割賦販売金融事業のGLFI社(16年2月設立、出資比率20%で持分法適用関連会社)が、所要の免許を取得して業務開始したと発表している。

■非金融分野は連結子会社アドアーズが展開

 非金融分野の総合エンターテインメント事業および不動産事業は、連結子会社のアドアーズ<4712>(12年6月子会社化)が展開している。

 8月26日には、アドアーズがグリー<3632>との業務提携を発表した。双方のバーチャルリアリティ(VR)に関する事業の進展を目的とし、VR関連技術を活用したアミューズメント施設、アミューズメント施設向け遊戯機器および付帯するソフトウェアの開発に関して業務提携を行う。

■M&A・のれん償却・事業再編・不良債権処理などで収益変動

 四半期別の推移を見ると、15年3月期は営業収益が第1四半期159億28百万円、第2四半期160億51百万円、第3四半期161億41百万円、第4四半期151億61百万円、営業利益が3億58百万円の赤字、22億74百万円の赤字、6億89百万円の赤字、18億96百万円の赤字、16年3月期は営業収益が194億90百万円、182億88百万円、201億69百万円、175億31百万円、営業利益が19億51百万円の赤字、3億84百万円の赤字、2億27百万円の黒字、20億06百万円の赤字だった。

 M&A・のれん償却・事業再編・不良債権処理などで収益が大幅に変動する可能性がある。なお国際財務報告基準(IFRS)は任意適用時期を延期した。新たな公認会計士(優成監査法人)のもとでIFRS開示体制の整備を行うとしている。

 16年3月期(日本基準)の営業収益は過去最高を更新した。割賦立替手数料や貸付金利息が減少したが、JT貯蓄銀行およびJトラストインドネシア銀行の通期連結も寄与して銀行業における営業収益が増加した。営業利益は赤字が縮小した。事業規模拡大に伴って人件費、のれん償却、銀行業における営業費用が増加したが、貸倒引当金繰入額や利息返還損失引当金繰入額など貸倒関係費が減少した。経常利益、純利益は為替差損益悪化、負ののれん発生益一巡などで赤字だった。

 営業総利益は15年3月期比7.4%増加したが、営業総利益率は48.4%で同5.3ポイント低下した。販管費は同3.6%増加したが、販管費比率は53.8%で同8.2ポイント低下した。営業外では為替差損益が悪化(15年3月期差益28億14百万円、16年3月期差損8億71百万円)し、特別利益では負ののれん発生益145億73百万円が一巡した。ROEはマイナス3.3%で同8.9ポイント低下、自己資本比率は32.1%で同2.7ポイント低下した。

 配当は同2円増配の年間12円(第2四半期末5円、期末7円)だった。利益配分については、将来の経営環境や業界動向を総合的に勘案しながら、積極的な利益還元を図ることを基本方針としている。

 セグメント別の営業利益(連結調整前)は、国内金融事業が同2.1倍の37億99百万円、韓国金融事業が2億60百万円の黒字(同62億96百万円の赤字)、東南アジア金融事業が78億98百万円の赤字(同1億57百万円の赤字)、総合エンターテインメント事業が4億75百万円の赤字(同3億85百万円の黒字)、不動産事業が同24.3%増の5億円、投資事業が同4.1倍の25億62百万円、その他事業が1億93百万円の赤字(同45百万円の黒字)だった。

 国内金融事業は同41.3%減収だが、KCカード譲渡や日本保証の構造改革などで人件費や利息返還損失引当金繰入額が減少した。韓国金融事業は同35.5%増収で、債権売却損や貸倒引当金繰入額も減少した。東南アジア金融事業はJトラストインドネシア銀行を連結化して大幅増収だが、財務健全化に向けた貸倒引当金積み増し、のれん償却計上で赤字だった。投資事業はJトラストアジアにおけるタイ・GL社転換社債の評価益や転換時実現利益が寄与した。

 なお16年3月期連結業績をIFRSベースで推計すると営業収益747億円、営業利益21億円で営業黒字化を達成したとしている。日本基準と比べて、減損損失振替の影響がマイナス17億円、Jトラストインドネシア銀行の期ずれの影響がプラス12億円、のれん償却額の影響がプラス30億円、貸倒引当金の計算における差異の影響がプラス34億円、国内金融事業における買取債権の公正価値の増加の影響がプラス3億円になるとしている。さらに韓国金融事業において債権評価を実効金利法に変更した影響や負ののれんの影響を考慮すると、事業利益の水準は64億円相当としている。

■17年3月期第1四半期(日本基準)は営業黒字化

 今期(17年3月期)第1四半期(4〜6月)の連結業績(日本基準)は営業収益が前年同期比5.2%増の205億07百万円、営業利益が11億89百万円の黒字(前年同期は19億51百万円の赤字)、経常利益が3億08百万円の赤字(同15億85百万円の赤字)、純利益が7億10百万円の赤字(同27億89百万円の赤字)だった。

 営業収益が四半期ベースで過去最高となり、営業利益は黒字化、経常利益と純利益は赤字が縮小した。調整後EBITDAは22億円で同29億円増加した。国内金融事業が好調に推移し、韓国金融事業と東南アジア金融事業の収益が改善した。投資事業の大幅増益も寄与した。なお15年3月期に韓国金融事業で計上した負ののれんの影響が営業利益6億円押し下げ要因のため、営業利益実力推計値は17億円程度としている。

 セグメント別営業利益(連結調整前)は国内金融事業が同21.9%増の11億円、韓国金融事業が2億16百万円の黒字(同15百万円の黒字)、東南アジア金融事業が6億77百万円の赤字(同25億19百万円の赤字)、総合エンターテインメント事業が65百万円の赤字(同44百万円の黒字)、不動産事業が同57.9%減の30百万円、投資事業が同5.0倍の13億37百万円、その他事業が3百万円の赤字(同1億53百万円の赤字)だった。

■17年3月期通期(日本基準)は各利益とも黒字化予想

 今期(17年3月期)の連結業績予想(日本基準、5月13日公表)は、営業収益が前期(16年3月期)比30.1%増の982億18百万円、営業利益が112億66百万円の黒字(前期は41億14百万円の赤字)、経常利益が114億13百万円の黒字(同46億78百万円の赤字)、純利益が95億86百万円の黒字(同57億12百万円の赤字)としている。配当予想は前期と同額の年間12円(第2四半期末6円、期末6円)で予想配当性向は14.0%となる。

 セグメント別営業利益(日本基準)の計画は、国内金融事業が39億円、韓国金融事業が51億円、東南アジア金融事業が3億円、非金融事業(総合エンターテインメント事業、不動産事業、その他事業)が15億円、投資事業が30億円としている。国内金融事業は信用保証、債権回収とも利益拡大を目指す。韓国金融事業は営業資産拡大を目指す。東南アジア金融事業は下期偏重の計画で、経常的な黒字化が射程圏に入ったとしている。投資事業は30億円以上の利益を確保して本社費用の増加分をカバーする。

 なおIFRSベースでの予想は営業収益1068億円、営業利益151億円、純利益131億円としている。IFRSベースに対して日本基準は、営業収益で期ずれの影響がマイナス86億円、営業利益で正のれんによる影響がマイナス30億円、期ずれの影響がマイナス8億円、純利益で正のれんによる影響がマイナス30億円、期ずれの影響がマイナス5億円としている。

 IFRSベースでのセグメント別営業利益の計画は、国内金融事業40億円、韓国金融事業55億円、東南アジア金融事業32億円、非金融事業(総合エンターテインメント事業、不動産事業、その他事業)18億円、投資事業30億円としている。

 通期会社予想に対する第1四半期の進捗率は低水準の形だが、韓国金融事業、東南アジア金融事業、および総合エンターテイメント事業の収益が下期に大幅改善する見込みだ。またタイ・GL社の株価が堅調に推移した場合、Jトラストアジアが現地で採用している会計基準(IFRS)に基づく当該転換社債の評価額の上昇や株式への転換による影響が見込まれる。

■18年3月期ROE10.0%目標

 15年5月策定の中期経営計画では中期ビジョンとして「既成概念にとらわれないファイナンシャルサービスを提供する企業を目指す」を掲げ、経営目標数値は最終18年3月期営業収益1421億円、営業利益217億円、ROE10.0%としている。セグメント別営業利益(連結調整前)の計画は国内金融事業44億円、韓国金融事業83億円、東南アジア金融事業53億円、総合エンターテインメント事業11億円、不動産事業7億円、その他非金融事業5億円である。

 事業拡大が望めるアジア銀行業からの利益貢献を中心として、成長市場におけるIRR15%以上の投資案件をターゲットに3年間で500億円〜1000億円の投資を目指す。また株式価値の最大化を経営の最重要課題の一つとして位置付け、株価が割安であると判断したときには機動的に自社株買いを実施する。

 国内金融事業では消費者金融事業を縮小し、不動産関連の信用保証事業および債権回収事業を拡大するとともに、M&Aを活用して新分野への進出を目指す。韓国金融事業ではグループ内の相互連携を通じて各事業を有機的に連携させ、債権残高積み増しと収益拡大に取り組む。東南アジア金融事業では、Jトラストインドネシア銀行の不良債権回収事業の収益強化と財務健全性の向上に取り組むとともに、さらなるM&Aを推進する方針だ。

 中期成長に向けて、M&Aや事業再編を活用したグループの事業基盤構築・強化に取り組んでいるため、M&A・事業再編および事業構造改革に伴う一時的利益・費用の計上で収益が大幅に変動する可能性もあるが、韓国事業の収益改善、東南アジアへの積極的な業容拡大、グループシナジーなどの効果で銀行業の収益が本格化し、中期的に収益拡大が期待される。

■17年3月末を目途に東証1部へ市場変更申請方針

 16年5月に東証1部への申請に向けた検討を開始したと発表している。17年3月末を目途に申請を行いたいとしている。

 また6月30日に主要株主の異動を発表した。当社代表取締役社長であり筆頭株主である藤澤信義氏の資産管理会社FUJISAWA PTE.LTD.が第2位株主(総株主の議決権の数に対する割合14.02%)となった。

 なお8月15日および16日に自己株式立会外買付取引(ToSTNeT−3)による自己株式取得を実施した。取得株式総数は15日が600万株(自己株式除く発行済株式総数に対する割合5.35%)で、16日が318万8300株(自己株式除く発行済株式総数に対する割合3.01%)だった。

■株価は下値切り上げて出直り本格化期待

 株価の動きを見ると、8月19日の戻り高値850円から反落したが、6月の直近安値688円から反発して徐々に下値を切り上げている。

 9月2日の終値788円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS85円56銭で算出)は9〜10倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間12円で算出)は1.5%近辺、そして前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1455円90銭で算出)は0.5倍近辺である。時価総額は約886億円である。

 週足チャートで見ると戻りを押さえていた26週移動平均線突破の動きを強めている。収益拡大基調を評価して出直りの動きが本格化しそうだ。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[7月28日更新]

Jトラストは調整一巡して出直り、銀行業の収益が本格化して17年3月期黒字予想

 Jトラスト<8508>(東2)は銀行業を中心とする持続的な利益拡大へのステージアップを目指している。そして17年3月期は銀行業の収益が本格化して黒字予想である。株価は6月の直近安値から切り返している。調整一巡して出直り展開だろう。なお8月12日に第1四半期業績発表を予定している。

■金融事業を中心に国内外でM&Aを積極活用して業容拡大

 国内外でM&Aや債権承継などを積極活用して業容を拡大してきた。そして従来の短期的なM&A型の事業拡大から、銀行業を中心とする持続的な利益拡大へのステージアップを目指して、国内外において事業基盤の強化に取り組み、特に韓国やインドネシアなどアジア地域での事業拡大を推進している。

 16年3月期から事業セグメントを再構成し、国内金融事業(信用保証業務、債権回収業務、クレジット・信販業務、その他の金融業務)、韓国金融事業(貯蓄銀行業務、債権回収業務、キャピタル業務)、東南アジア金融事業(銀行業務、債権回収業務、販売金融業務)、総合エンターテインメント事業(アミューズメント施設運営、アミューズメント機器用景品販売、遊戯機周辺機器に関するコンピュータシステム等の開発・製造・販売)、不動産事業(戸建分譲中心の不動産売買、流動化不動産中心の収益物件仕入・販売)、投資事業、その他事業(遊技場中心の各種商業施設設計・施工、システム開発など)としている。

 16年3月期のセグメント別(連結調整前)営業収益構成比は、国内金融事業が15%、韓国金融事業が33%、東南アジア金融事業が16%、総合エンターテインメント事業が22%、不動産事業が8%、投資事業が4%、その他事業が2%だった。なお非金融分野の総合エンターテインメント事業および不動産事業は、連結子会社のアドアーズ<4712>(12年6月子会社化)が展開している。

■国内金融事業は新規ビジネスとしてビットコインサービスも開始

 国内金融事業では、日本保証(12年3月ロプロが武富士の消費者金融事業を承継、12年9月ロプロと日本保証が合併)、Jトラストカード(11年8月楽天KCを子会社化、15年1月「KCブランド」事業を譲渡、14年3月子会社化した個品割賦事業NUCSの「NUCSブランド」事業を承継、15年1月Jトラストカードに商号変更、15年5月完全子会社化)などを傘下に置いている。

 15年3月Jトラストベンチャーキャピタル合同会社がSmartEbook<2330>の無担保転換社債型新株予約権付社債および新株予約権を引き受け、15年4月子会社クレディアの全株式を売却した。また日本最大のビットコイン取引所を営むBTCボックスの第三者割当増資を引き受けて持分法適用会社化した。日本国内のビットコイン決済圏の確立、海外取引所の創設、新興国における新たな決済手段の構築、ビットコインを活用した新規ビジネスの創出を目指す。

 16年6月子会社Jトラストフィンテックがビットコイン取引サービス「J−Bits」を提供開始した。Jトラストフィンテックは第1弾として15年8月からブロックチェーン情報サイト「コインポータル」を運営し、第2弾として「J−Bits」を開始した。

■韓国金融事業は総合金融サービス展開に向けた事業基盤整備が完了

 韓国金融事業は、12年10月に貯蓄銀行認可を受けたJT親愛貯蓄銀行(15年7月親愛貯蓄銀行から商号変更)が13年1月韓国・ソロモン貯蓄銀行から、13年6月韓国・エイチケー貯蓄銀行から消費者信用貸付債権の一部を譲り受けた。さらに14年3月韓国・ハイキャピタル貸付および韓国・ケージェイアイ貸付を子会社化、14年8月韓国・ハイキャピタル貸付、韓国・ケージェイアイ貸付および韓国・ネオラインクレジット貸付の貸付事業を韓国・JT親愛貯蓄銀行に譲渡した。

 また15年1月韓国・JT貯蓄銀行(スタンダードチャータード貯蓄銀行から商号変更)の全株式を取得、15年3月韓国・JTキャピタル(スタンダードチャータードキャピタルから商号変更)の全株式を取得した。15年10月ネオラインクレジット貸付およびハイキャピタル貸付の全株式を譲渡して連結子会社から除外した。韓国において総合金融サービスを展開するうえでの事業基盤整備が完了した。

■東南アジア金融事業は成長市場のインドネシアに積極展開

 東南アジア金融事業は13年12月シンガポールの子会社Jトラストアジアがインドネシアのマヤパダ銀行と資本業務提携、14年11月インドネシアのJトラストインドネシア銀行(15年6月ムティアラ銀行から商号変更)を連結子会社化、15年5月Jトラストアジアの子会社Jトラスト・インベストメント・インドネシアを設立、16年5月インドネシアのマヤパダ銀行の全株式を売却した。

 また15年5月Jトラストアジアがオートバイ販売金融事業のタイ・GL社の転換社債を引き受け、15年12月株式転換権を行使して発行済普通株式の6.43%を取得した。さらに16年5月Jトラストアジアがタイ・GL社に転換社債引受契約を締結する旨の申し入れを行った。タイ・GL社との提携を強化し、ASEAN地域における販売金融事業の拡大を図る。

 7月11日には、Jトラストアジアがタイ・GL社と共同でインドネシアに設立した割賦販売金融事業のGLFI社(16年2月設立、出資比率20%で持分法適用関連会社)が、所要の免許を取得して業務開始したと発表している。

■M&A・のれん償却・事業再編・不良債権処理などで収益変動

 四半期別の推移を見ると、15年3月期は営業収益が第1四半期159億28百万円、第2四半期160億51百万円、第3四半期161億41百万円、第4四半期151億61百万円、営業利益が3億58百万円の赤字、22億74百万円の赤字、6億89百万円の赤字、18億96百万円の赤字、16年3月期は営業収益が194億90百万円、182億88百万円、201億69百万円、175億31百万円、営業利益が19億51百万円の赤字、3億84百万円の赤字、2億27百万円の黒字、20億06百万円の赤字だった。

 M&A・のれん償却・事業再編・不良債権処理などで収益が大幅に変動する可能性がある。なお国際財務報告基準(IFRS)は任意適用時期を延期した。新たな公認会計士(優成監査法人)のもとでIFRS開示体制の整備を行うとしている。

 16年3月期(日本基準)の営業収益は過去最高を更新した。割賦立替手数料や貸付金利息が減少したが、JT貯蓄銀行およびJトラストインドネシア銀行の通期連結も寄与して銀行業における営業収益が増加した。営業利益は赤字が縮小した。事業規模拡大に伴って人件費、のれん償却、銀行業における営業費用が増加したが、貸倒引当金繰入額や利息返還損失引当金繰入額など貸倒関係費が減少した。経常利益、純利益は為替差損益悪化、負ののれん発生益一巡などで赤字だった。

 営業総利益は15年3月期比7.4%増加したが、営業総利益率は48.4%で同5.3ポイント低下した。販管費は同3.6%増加したが、販管費比率は53.8%で同8.2ポイント低下した。営業外では為替差損益が悪化(15年3月期差益28億14百万円、16年3月期差損8億71百万円)し、特別利益では負ののれん発生益145億73百万円が一巡した。ROEはマイナス3.3%で同8.9ポイント低下、自己資本比率は32.1%で同2.7ポイント低下した。

 配当は同2円増配の年間12円(第2四半期末5円、期末7円)だった。利益配分については、将来の経営環境や業界動向を総合的に勘案しながら、積極的な利益還元を図ることを基本方針としている。

 セグメント別の営業利益(連結調整前)は、国内金融事業が同2.1倍の37億99百万円、韓国金融事業が2億60百万円の黒字(同62億96百万円の赤字)、東南アジア金融事業が78億98百万円の赤字(同1億57百万円の赤字)、総合エンターテインメント事業が4億75百万円の赤字(同3億85百万円の黒字)、不動産事業が同24.3%増の5億円、投資事業が同4.1倍の25億62百万円、その他事業が1億93百万円の赤字(同45百万円の黒字)だった。

 国内金融事業は同41.3%減収だが、KCカード譲渡や日本保証の構造改革などで人件費や利息返還損失引当金繰入額が減少した。韓国金融事業は同35.5%増収で、債権売却損や貸倒引当金繰入額も減少した。東南アジア金融事業はJトラストインドネシア銀行を連結化して大幅増収だが、財務健全化に向けた貸倒引当金積み増し、のれん償却計上で赤字だった。投資事業はJトラストアジアにおけるタイ・GL社転換社債の評価益や転換時実現利益が寄与した。

 なお16年3月期連結業績をIFRSベースで推計すると営業収益747億円、営業利益21億円で営業黒字化を達成したとしている。日本基準と比べて、減損損失振替の影響がマイナス17億円、Jトラストインドネシア銀行の期ずれの影響がプラス12億円、のれん償却額の影響がプラス30億円、貸倒引当金の計算における差異の影響がプラス34億円、国内金融事業における買取債権の公正価値の増加の影響がプラス3億円になるとしている。さらに韓国金融事業において債権評価を実効金利法に変更した影響や負ののれんの影響を考慮すると、事業利益の水準は64億円相当としている。

■17年3月期(日本基準)は黒字予想

 今期(17年3月期)の連結業績予想(日本基準、5月13日公表)は、営業収益が前期(16年3月期)比30.1%増の982億18百万円、営業利益が112億66百万円の黒字(前期は41億14百万円の赤字)、経常利益が114億13百万円の黒字(同46億78百万円の赤字)、純利益が95億86百万円の黒字(同57億12百万円の赤字)としている。配当予想は前期と同額の年間12円(第2四半期末6円、期末6円)で、予想配当性向は14.0%となる。

 セグメント別営業利益(日本基準)の計画は、国内金融事業が39億円、韓国金融事業が51億円、東南アジア金融事業が3億円、非金融事業(総合エンターテインメント事業、不動産事業、その他事業)が15億円、投資事業が30億円としている。国内金融事業は信用保証、債権回収とも利益拡大を目指す。韓国金融事業は営業資産拡大を目指す。東南アジア金融事業は下期偏重の計画で、経常的な黒字化が射程圏に入ったとしている。投資事業は30億円以上の利益を確保して本社費用の増加分をカバーする。

 なおIFRSベースでの予想は営業収益1068億円、営業利益151億円、純利益131億円としている。IFRSベースに対して日本基準は、営業収益で期ずれの影響がマイナス86億円、営業利益で正のれんによる影響がマイナス30億円、期ずれの影響がマイナス8億円、純利益で正のれんによる影響がマイナス30億円、期ずれの影響がマイナス5億円としている。

 IFRSベースでのセグメント別営業利益の計画は、国内金融事業40億円、韓国金融事業55億円、東南アジア金融事業32億円、非金融事業(総合エンターテインメント事業、不動産事業、その他事業)18億円、投資事業30億円としている。

■18年3月期ROE10.0%目標

 15年5月策定の中期経営計画では中期ビジョンとして「既成概念にとらわれないファイナンシャルサービスを提供する企業を目指す」を掲げ、経営目標数値は最終18年3月期営業収益1421億円、営業利益217億円、ROE10.0%としている。セグメント別営業利益(連結調整前)の計画は国内金融事業44億円、韓国金融事業83億円、東南アジア金融事業53億円、総合エンターテインメント事業11億円、不動産事業7億円、その他非金融事業5億円である。

 事業拡大が望めるアジア銀行業からの利益貢献を中心として、成長市場におけるIRR15%以上の投資案件をターゲットに3年間で500億円〜1000億円の投資を目指す。また株式価値の最大化を経営の最重要課題の一つとして位置付け、株価が割安であると判断したときには機動的に自社株買いを実施する。

 国内金融事業では消費者金融事業を縮小し、不動産関連の信用保証事業および債権回収事業を拡大するとともに、M&Aを活用して新分野への進出を目指す。韓国金融事業ではグループ内の相互連携を通じて各事業を有機的に連携させ、債権残高積み増しと収益拡大に取り組む。東南アジア金融事業では、Jトラストインドネシア銀行の不良債権回収事業の収益強化と財務健全性の向上に取り組むとともに、さらなるM&Aを推進する方針だ。

 中期成長に向けて、M&Aや事業再編を活用したグループの事業基盤構築・強化に取り組んでいるため、M&A・事業再編および事業構造改革に伴う一時的利益・費用の計上で収益が大幅に変動する可能性もあるが、韓国事業の収益改善、東南アジアへの積極的な業容拡大、グループシナジーなどの効果で銀行業の収益が本格化し、中期的に収益拡大が期待される。

■17年3月末を目途に東証1部へ市場変更申請方針

 16年5月に東証1部への申請に向けた検討を開始したと発表している。17年3月末を目途に申請を行いたいとしている。

 また6月30日に主要株主の異動を発表した。当社代表取締役社長であり筆頭株主である藤澤信義氏の資産管理会社FUJISAWA PTE.LTD.が第2位株主(総株主の議決権の数に対する割合14.02%)となった。

■株価は調整一巡して出直り

 株価の動きを見ると、6月の直近安値688円から反発して下値を切り上げている。7月21日には798円まで上伸した。

 7月27日の終値771円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS85円56銭で算出)は9倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間12円で算出)は1.6%近辺、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS1455円90銭で算出)は0.5倍近辺である。時価総額は約867億円である。

 週足チャートで見ると13週移動平均線突破の動きを強めている。調整一巡して出直り展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[7月15日更新]

Jトラストは銀行業の収益が本格化して17年3月期黒字予想

 Jトラスト<8508>(東2)は金融事業を主力として、国内外におけるM&Aや事業再編で業容を拡大させている。そして銀行業を中心とする持続的な利益拡大へのステージアップを目指している。17年3月期は銀行業の収益が本格化して黒字予想である。株価は地合い悪化の影響を受けたが調整一巡して出直り展開だろう。なお8月12日に第1四半期業績発表を予定している。

■金融事業を中心に国内外でM&Aを積極活用して業容拡大

 国内外でM&Aや債権承継などを積極活用して業容を拡大してきた。そして従来の短期的なM&A型の事業拡大から、銀行業を中心とする持続的な利益拡大へのステージアップを目指して、国内外において事業基盤の強化に取り組み、特に韓国やインドネシアなどアジア地域での事業拡大を推進している。

 16年3月期から事業セグメントを再構成し、国内金融事業(信用保証業務、債権回収業務、クレジット・信販業務、その他の金融業務)、韓国金融事業(貯蓄銀行業務、債権回収業務、キャピタル業務)、東南アジア金融事業(銀行業務、債権回収業務、販売金融業務)、総合エンターテインメント事業(アミューズメント施設運営、アミューズメント機器用景品の販売、遊戯機の周辺機器に関するコンピュータシステム等の開発・製造・販売)、不動産事業(戸建分譲を中心とした不動産売買、流動化不動産を中心とした収益物件の仕入・販売)、投資事業、その他事業(遊技場を中心とした各種商業施設の設計・施工、システム開発など)としている。

 16年3月期のセグメント別(連結調整前)営業収益構成比は、国内金融事業が15%、韓国金融事業が33%、東南アジア金融事業が16%、総合エンターテインメント事業が22%、不動産事業が8%、投資事業が4%、その他事業が2%だった。なお非金融分野の総合エンターテインメント事業および不動産事業は、連結子会社のアドアーズ<4712>(12年6月子会社化)が展開している。

■国内金融事業は新規ビジネスとしてビットコインサービスも開始

 国内金融事業では、日本保証(12年3月ロプロが武富士の消費者金融事業を承継、12年9月ロプロと日本保証が合併)、Jトラストカード(11年8月楽天KCを子会社化、15年1月「KCブランド」事業を譲渡、14年3月子会社化した個品割賦事業NUCSの「NUCSブランド」事業を承継、15年1月Jトラストカードに商号変更、15年5月完全子会社化)などを傘下に置いている。

 15年3月Jトラストベンチャーキャピタル合同会社がSmartEbook<2330>の第1回無担保転換社債型新株予約権付社債および第6回新株予約権を引き受けた。15年4月子会社クレディアの全株式を売却した。また日本最大のビットコイン取引所を営むBTCボックスの第三者割当増資を引き受けて持分法適用会社化した。日本国内のビットコイン決済圏の確立、海外取引所の創設、新興国における新たな決済手段の構築、ビットコインを活用した新規ビジネスの創出を目指す。

 16年6月子会社Jトラストフィンテックがビットコイン取引サービス「J−Bits」を提供開始した。Jトラストフィンテックは第1弾として15年8月からブロックチェーン情報サイト「コインポータル」を運営し、第2弾として「J−Bits」の提供を開始した。

■韓国金融事業は総合金融サービス展開に向けた事業基盤整備が完了

 韓国金融事業は、12年10月に貯蓄銀行認可を受けたJT親愛貯蓄銀行(15年7月親愛貯蓄銀行から商号変更)が13年1月韓国・ソロモン貯蓄銀行から、13年6月韓国・エイチケー貯蓄銀行から消費者信用貸付債権の一部を譲り受けた。さらに14年3月韓国・ハイキャピタル貸付および韓国・ケージェイアイ貸付を子会社化、14年8月韓国・ハイキャピタル貸付、韓国・ケージェイアイ貸付および韓国・ネオラインクレジット貸付の貸付事業を韓国・JT親愛貯蓄銀行に譲渡した。

 また15年1月韓国・JT貯蓄銀行(スタンダードチャータード貯蓄銀行から商号変更)の全株式を取得、15年3月韓国・JTキャピタル(スタンダードチャータードキャピタルから商号変更)の全株式を取得した。15年10月ネオラインクレジット貸付およびハイキャピタル貸付の全株式を譲渡して連結子会社から除外した。韓国において総合金融サービスを展開するうえでの事業基盤整備が完了した。

■東南アジア金融事業は成長市場のインドネシアに積極展開

 東南アジア金融事業は13年12月シンガポールの子会社Jトラストアジアがインドネシアのマヤパダ銀行と資本業務提携、14年11月インドネシアのJトラストインドネシア銀行(15年6月ムティアラ銀行から商号変更)を連結子会社化、15年5月Jトラストアジアの子会社Jトラスト・インベストメント・インドネシアを設立、16年5月インドネシアのマヤパダ銀行の全株式を売却した。

 また15年5月Jトラストアジアがオートバイ販売金融事業のタイ・GL社の転換社債を引き受け、15年12月株式転換権を行使して発行済普通株式の6.43%を取得した。さらに16年5月Jトラストアジアがタイ・GL社に転換社債引受契約を締結する旨の申し入れを行った。タイ・GL社との提携を強化し、ASEAN地域における販売金融事業の拡大を図る。

 7月11日には、Jトラストアジアがタイ・GL社と共同でインドネシアに設立した割賦販売金融事業のGLFI社(16年2月設立、出資比率20%で持分法適用関連会社)が、所要の免許を取得して業務開始したと発表している。

■M&A・のれん償却・事業再編・不良債権処理などで収益変動

 四半期別の推移を見ると、15年3月期は営業収益が第1四半期159億28百万円、第2四半期160億51百万円、第3四半期161億41百万円、第4四半期151億61百万円、営業利益が3億58百万円の赤字、22億74百万円の赤字、6億89百万円の赤字、18億96百万円の赤字、16年3月期は営業収益が194億90百万円、182億88百万円、201億69百万円、175億31百万円、営業利益が19億51百万円の赤字、3億84百万円の赤字、2億27百万円の黒字、20億06百万円の赤字だった。

 M&A・のれん償却・事業再編・不良債権処理などで収益が大幅に変動する可能性がある。なお16年3月期を目途に任意適用予定としていた国際財務報告基準(IFRS)は任意適用時期を延期した。新たな公認会計士(優成監査法人)のもとで再度IFRS開示体制の整備を行うとしている。

 16年3月期(日本基準)の営業収益は過去最高を更新した。割賦立替手数料や貸付金利息が減少したが、JT貯蓄銀行およびJトラストインドネシア銀行の通期連結も寄与して銀行業における営業収益が増加した。営業利益は赤字が縮小した。事業規模拡大に伴って人件費、のれん償却、銀行業における営業費用が増加したが、貸倒引当金繰入額や利息返還損失引当金繰入額など貸倒関係費が減少した。経常利益、純利益は為替差損益悪化、負ののれん発生益一巡なども影響して赤字だった。

 営業総利益は15年3月期比7.4%増加したが、営業総利益率は48.4%で同5.3ポイント低下した。販管費は同3.6%増加したが、販管費比率は53.8%で同8.2ポイント低下した。営業外では為替差損益が悪化(15年3月期差益28億14百万円、16年3月期差損8億71百万円)し、特別利益では負ののれん発生益145億73百万円が一巡した。ROEはマイナス3.3%で同8.9ポイント低下、自己資本比率は32.1%で同2.7ポイント低下した。

 配当は同2円増配の年間12円(第2四半期末5円、期末7円)だった。利益配分については、将来の経営環境や業界動向を総合的に勘案しながら、積極的な利益還元を図ることを基本方針としている。

 セグメント別の営業利益(連結調整前)は、国内金融事業が同2.1倍の37億99百万円、韓国金融事業が2億60百万円の黒字(同62億96百万円の赤字)、東南アジア金融事業が78億98百万円の赤字(同1億57百万円の赤字)、総合エンターテインメント事業が4億75百万円の赤字(同3億85百万円の黒字)、不動産事業が同24.3%増の5億円、投資事業が同4.1倍の25億62百万円、その他事業が1億93百万円の赤字(同45百万円の黒字)だった。

 国内金融事業は同41.3%減収だが、KCカード譲渡や日本保証の構造改革などで人件費や利息返還損失引当金繰入額が減少した。韓国金融事業は同35.5%増収で、債権売却損や貸倒引当金繰入額も減少した。東南アジア金融事業はJトラストインドネシア銀行を連結化して大幅増収だが、財務健全化に向けた貸倒引当金積み増し、のれん償却計上で赤字だった。投資事業はJトラストアジアにおけるタイ・GL社転換社債の評価益や転換時実現利益が寄与した。

 なお16年3月期連結業績をIFRSベースで推計すると営業収益747億円、営業利益21億円で営業黒字化を達成したとしている。日本基準と比べて、減損損失振替の影響がマイナス17億円、Jトラストインドネシア銀行の期ずれの影響がプラス12億円、のれん償却額の影響がプラス30億円、貸倒引当金の計算における差異の影響がプラス34億円、国内金融事業における買取債権の公正価値の増加の影響がプラス3億円になるとしている。さらに韓国金融事業において債権評価を実効金利法に変更した影響や負ののれんの影響を考慮すると、事業利益の水準は64億円相当としている。

■17年3月期(日本基準)は黒字予想

 今期(17年3月期)の連結業績予想(日本基準、5月13日公表)は、営業収益が前期(16年3月期)比30.1%増の982億18百万円、営業利益が112億66百万円の黒字(前期は41億14百万円の赤字)、経常利益が114億13百万円の黒字(同46億78百万円の赤字)、純利益が95億86百万円の黒字(同57億12百万円の赤字)としている。配当予想は前期と同額の年間12円(第2四半期末6円、期末6円)で、予想配当性向は14.0%となる。

 セグメント別営業利益(日本基準)の計画は、国内金融事業が39億円、韓国金融事業が51億円、東南アジア金融事業が3億円、非金融事業(総合エンターテインメント事業、不動産事業、その他事業)が15億円、投資事業が30億円としている。

 国内金融事業では信用保証、債権回収とも利益拡大を目指す。韓国金融事業では営業資産拡大を目指す。東南アジア金融事業は下期偏重の計画で、経常的な黒字化が射程圏に入ったとしている。投資事業では30億円以上の利益を確保して本社費用の増加分をカバーする。

 なおIFRSベースでの予想は営業収益1068億円、営業利益151億円、純利益131億円としている。IFRSベースに対して日本基準は、営業収益で期ずれの影響がマイナス86億円、営業利益で正のれんによる影響がマイナス30億円、期ずれの影響がマイナス8億円、純利益で正のれんによる影響がマイナス30億円、期ずれの影響がマイナス5億円としている。

 IFRSベースでのセグメント別営業利益の計画は、国内金融事業40億円、韓国金融事業55億円、東南アジア金融事業32億円、非金融事業(総合エンターテインメント事業、不動産事業、その他事業)18億円、投資事業30億円としている。

■18年3月期ROE10.0%目標

 15年5月策定の中期経営計画では中期ビジョンとして「既成概念にとらわれないファイナンシャルサービスを提供する企業を目指す」を掲げ、経営目標数値は最終18年3月期営業収益1421億円、営業利益217億円、ROE10.0%としている。セグメント別営業利益(連結調整前)の計画は国内金融事業44億円、韓国金融事業83億円、東南アジア金融事業53億円、総合エンターテインメント事業11億円、不動産事業7億円、その他非金融事業5億円である。

 事業拡大が望めるアジアでの銀行業からの利益貢献を中心として、成長市場におけるIRR15%以上の投資案件をターゲットに3年間で500億円〜1000億円の投資を目指す。また株式価値の最大化を経営の最重要課題の一つとして位置付け、株価が割安であると判断したときには機動的に自社株買いを実施する。

 国内金融事業では消費者金融事業を縮小し、不動産関連の信用保証事業および債権回収事業を拡大するとともに、M&Aを活用して新分野への進出を目指す。韓国金融事業ではグループ内の相互連携を通じて各事業を有機的に連携させ、債権残高積み増しと収益拡大に取り組む。東南アジア金融事業では、Jトラストインドネシア銀行の不良債権回収事業の収益強化と財務健全性の向上に取り組むとともに、さらなるM&Aを推進する方針だ。

 中期成長に向けて、M&Aや事業再編を活用したグループの事業基盤構築・強化に取り組んでいるため、M&A・事業再編および事業構造改革に伴う一時的利益・費用の計上で収益が大幅に変動する可能性もあるが、韓国事業の収益改善、東南アジアへの積極的な業容拡大、グループシナジーなどの効果で銀行業の収益が本格化し、中期的に収益拡大が期待される。

■17年3月末を目途に東証1部へ市場変更申請方針

 16年5月に東証1部への申請に向けた検討を開始したと発表している。17年3月末を目途に申請を行いたいとしている。

 また6月30日に主要株主の異動を発表した。当社代表取締役社長であり筆頭株主である藤澤信義氏の資産管理会社FUJISAWA PTE.LTD.が第2位株主(総株主の議決権の数に対する割合14.02%)となった。

■株価は調整一巡して出直り

 株価の動きを見ると、地合い悪化の影響で6月24日に688円まで調整する場面があった。ただし2月の年初来安値668円を割り込むことなく切り返しの動きを強めている。

 7月14日の終値770円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS85円56銭で算出)は9倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間12円で算出)は1.6%近辺、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS1455円90銭で算出)は0.5倍近辺である。時価総額は約866億円である。

 週足チャートで見ると26週移動平均線が戻りを押さえる形だが、安値圏の下ヒゲで調整一巡感を強めている。出直り展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[6月14日更新]

Jトラストは17年3月期黒字予想、銀行業の収益が本格化

 Jトラスト<8508>(東2)は金融事業を主力として、国内外におけるM&Aや事業再編で業容を拡大させている。そして銀行業を中心とする持続的な利益拡大へのステージアップを目指し、特に韓国やインドネシアなどアジア地域での事業拡大を推進している。M&A・のれん償却・事業再編・不良債権処理などで収益が変動する可能性もあるが、17年3月期は銀行業の収益が本格化して黒字予想である。株価は調整が一巡して戻りを試す展開だろう。

■金融事業を中心に国内外でM&Aを積極活用して業容拡大

 国内外でM&Aや債権承継などを積極活用して業容を拡大してきた。そして16年3月期から事業セグメントを再構成し、国内金融事業(信用保証業務、債権回収業務、クレジット・信販業務、その他の金融業務)、韓国金融事業(貯蓄銀行業務、債権回収業務、キャピタル業務)、東南アジア金融事業(銀行業務、債権回収業務、販売金融業務)、総合エンターテインメント事業(アミューズメント施設運営、アミューズメント機器用景品の販売、遊戯機の周辺機器に関するコンピュータシステム等の開発・製造・販売)、不動産事業(戸建分譲を中心とした不動産売買、流動化不動産を中心とした収益物件の仕入・販売)、投資事業、その他事業(遊技場を中心とした各種商業施設の設計・施工、システム開発など)とした。

 16年3月期におけるセグメント別(連結調整前)営業収益構成比は国内金融事業14.5%、韓国金融事業33.4%、東南アジア金融事業16.1%、総合エンターテインメント事業21.7%、不動産事業8.2%、投資事業3.7%、その他事業2.4%だった。

 従来の短期的なM&A型の事業拡大から、銀行業を中心とする持続的な利益拡大へのステージアップを目指して、国内外において事業基盤の強化に取り組み、特に韓国やインドネシアなどアジア地域での事業拡大を推進している。

■国内金融事業は新規ビジネスも推進

 国内金融事業では、日本保証(12年3月ロプロが武富士の消費者金融事業を承継、12年9月ロプロと日本保証が合併)、Jトラストカード(11年8月楽天KCを子会社化、15年1月「KCブランド」事業を譲渡、14年3月に子会社化した個品割賦事業NUCSの「NUCSブランド」事業を承継、15年1月Jトラストカードに商号変更、15年5月完全子会社化)などを傘下に置いている。

 15年3月にはJトラストベンチャーキャピタル合同会社が、SmartEbook<2330>の第1回無担保転換社債型新株予約権付社債および第6回新株予約権を引き受けた。企業ニーズに応えるファイナンス支援や事業支援などを通じて支援先企業の企業価値向上を追求し、グループ成長に繋げる方針だ。

 15年4月には選択と集中の観点から子会社クレディアの全株式を売却した。また15年4月には、日本最大のビットコイン取引所を営むBTCボックスの第三者割当増資を引き受けて同社を持分法適用会社化した。日本国内のビットコイン決済圏の確立、海外取引所の創設、新興国における新たな決済手段の構築、ビットコインを活用した新規ビジネスの創出を目指すとしている。

 5月13日には子会社Jトラストフィンテックが、16年6月中を目途としてビットコイン取引の新サービス「J−Bits」の提供を開始すると発表した。Jトラストフィンテックは日本国内における仮想通貨関連の情報基盤確立とコミュニティの醸成を進め、第1弾として15年8月からブロックチェーン情報サイト「コインポータル」を運営している。そして第2弾として新サービス「J−Bits」の提供を開始する。

■韓国金融事業は総合金融サービス展開に向けた事業基盤整備が完了

 韓国金融事業については、12年10月に貯蓄銀行認可を受けた韓国・親愛貯蓄銀行(15年7月JT親愛貯蓄銀行に商号変更)が、未来貯蓄銀行の一部資産・負債を承継し、13年1月韓国・ソロモン貯蓄銀行から、13年6月韓国・エイチケー貯蓄銀行から消費者信用貸付債権の一部を譲り受けた。

 14年3月には韓国・ハイキャピタル貸付および韓国・ケージェイアイ貸付を子会社化、14年8月には韓国・ハイキャピタル貸付、韓国・ケージェイアイ貸付および韓国・ネオラインクレジット貸付(11年4月子会社化)の貸付事業を韓国・親愛貯蓄銀行に譲渡した。

 15年1月には韓国スタンダードチャータード貯蓄銀行の全株式を取得(JT貯蓄銀行に商号変更)し、15年3月には韓国スタンダードチャータードキャピタルの全株式を取得(JTキャピタルに商号変更)した。これによって、韓国において総合金融サービスを展開するうえでの事業基盤の整備が図れたとしている。

 なおJTキャピタルは15年7月、住宅割賦金融債権の流動化(MBS)による資金調達(2000億ウォン=約214億円)を実施した。企業価値が韓国市場で認められ、従来のJトラストグループ依存から脱却し、今後の成長エンジンとなる資金調達方法の多様化が可能となった。

 15年10月には連結子会社のネオラインクレジット貸付およびハイキャピタル貸付の全株式を譲渡した。上記2社の正常債権は各貯蓄銀行に、不良債権はTA資産管理貸付有限会社に集中し、体制整備が完了したため株式譲渡を実施した。これによって上記2社は連結子会社から除外された。

■東南アジア金融事業は成長市場のインドネシアに積極展開

 東南アジア金融事業については、13年12月シンガポールの子会社Jトラストアジアがインドネシアのマヤパダ銀行と資本業務提携、14年11月インドネシアのムティアラ銀行を連結子会社化(15年6月Jトラスト銀行に商号変更)した。

 15年5月には、Jトラストアジアがオートバイ販売金融事業を展開するGL社(タイ)の転換社債を引き受けた。またJトラストアジアの子会社Jトラスト・インベストメント・インドネシアを設立した。

 15年10月にはJトラスト銀行(インドネシア)の不良債権(約220億円)をJトラスト・インベストメント・インドネシアに譲渡するとともに、当社によるJトラスト銀行(インドネシア)が実施する増資の引き受け、およびJトラストアジアによるJトラスト銀行(インドネシア)が発行する劣後債の引き受けを行った。

 なおJトラスト銀行(インドネシア)に関して、ウェストン関連法人によりシンガポール裁判所に15年10月16日付で訴訟が提起された件について、15年12月に状況をリリースした。モーリシャス判決に基づく債務および利息債務の支払いを求める内容だが、東京地方裁判所においてモーリシャス判決に基づく債務不存在確認訴訟を提起しており、当社の見解に変更はないとしている。

 15年12月には、15年5月に引き受けたGL社(タイ)の転換社債の株式転換権を行使して、発行済普通株式の6.43%を取得した。GL社(タイ)はタイおよびカンボジアでオートバイ販売金融事業を展開し、インドネシアへの事業拡大を目指している。GL社(タイ)を戦略的パートナーとして、インドネシアおよびASEAN市場でリース業およびコンシューマーファイナンス事業の成長を推進する。

 16年1月にはJトラストアジアがGL社(タイ)と共同でインドネシアにマルチファイナンス会社GLFIを設立(出資比率20%で持分法適用関連会社)し、インドネシアの消費者をターゲットとして割賦販売金融事業を展開すると発表した。

 5月2日にはJトラストアジアが保有するインドネシアのマヤパダ銀行の全株式を売却したと発表している。13年12月に資本・業務提携したが、15年1月のKCカードブランド売却によってグループ内のクレジットカード事業を大幅に縮小し、同事業における業務提携が事実上終了していること、14年11月にインドネシアのムティアラ銀行を連結子会社化(15年6月Jトラスト銀行に商号変更)し、グループ内においてインドネシアでの銀行業が可能になったこと、さらに十分に利益が出る購入価格の提示を受けたため、キャピタルゲインを得たうえで手元流動性を確保し、次なる戦略投資に備えることを目的として本件株式売却を行った。なお17年3月期第1四半期に約14億円を営業収益に計上する予定としている。

 また5月13日には子会社JトラストアジアがGL社(タイ)との間で、転換社債引受契約を締結する旨の申し入れを行ったと発表している。本件引受を通じたGL社(タイ)との提携強化により、今後のASEAN地域における販売金融事業への投資を大幅に拡大してさらなる事業拡大を図る。

 なおアジアの不動産分野では、14年9月にシンガポールの不動産開発会社LCDの株式29.5%を取得して筆頭株主となったが、15年2月にLCDの大株主グループの1社であるAFグローバルが実施するTOBに応募して所有する全株式を譲渡した。

■非金融事業も強化

 非金融事業の国内不動産分野・アミューズメント分野では、アドアーズ<4712>(12年6月子会社化)を傘下に置いている。

 アドアーズは14年9月に韓国でカジノ事業を展開するJBアミューズメント(JBA)の第三者割当増資を引き受けて第2位株主となった。また14年11月に日本介護福祉グループを子会社化して介護事業に進出したが、15年8月に日本介護福祉グループの全株式を譲渡して介護事業を休止した。

 またアドアーズは16年3月、首都圏中心にリラクゼーションサロン「OLIVE SPA」を展開するオリーブスパ社と業務提携し、店舗サブリース事業に参入した。

■M&A・のれん償却・事業再編・不良債権処理などで収益変動

 なお15年3月期の四半期別の業績推移を見ると、営業収益は第1四半期(4月〜6月)159億28百万円、第2四半期(7月〜9月)160億51百万円、第3四半期(10月〜12月)161億41百万円、第4四半期(1月〜3月)151億61百万円、営業利益は第1四半期3億58百万円の赤字、第2四半期22億74百万円の赤字、第3四半期6億89百万円の赤字、第4四半期18億96百万円の赤字だった。

 韓国・親愛貯蓄銀行で事業基盤強化に向けて積極的に不良債権処理を進め、韓国JT貯蓄銀行および韓国JTキャピタルの株式取得が遅れたことなどで営業赤字、経常赤字だった。純利益は負ののれん発生益計上で黒字だった。M&A・のれん償却・事業再編・不良債権処理などで収益が大幅に変動する可能性がある。

■国際財務報告基準(IFRS)の任意適用時期を延期

 なお5月12日のリリースで、16年3月期を目途に任意適用予定としていた国際財務報告基準(IFRS)について、任意適用時期を延期すると発表した。同時に公認会計士の異動を発表し、新たな公認会計士(優成監査法人)のもとで再度IFRS開示体制の整備を行うとしている。

■16年3月期は日本基準で営業赤字、IFRS(推計)では営業黒字

 前期(16年3月期)の連結業績(日本基準)は、営業収益が前々期(15年3月期)比19.3%増の754億78百万円だが、営業利益が41億14百万円の赤字(前々期は52億17百万円の赤字)、経常利益が46億78百万円の赤字(同23億85百万円の赤字)、純利益が57億12百万円の赤字(同101億43百万円の黒字)だった。

 営業収益は計画を下回ったが過去最高を更新した。割賦立替手数料や貸付金利息が減少したが、JT貯蓄銀行およびJトラストインドネシア銀行の通期連結も寄与して銀行業における営業収益が増加した。営業利益は計画を下回ったが、前々期との比較では赤字が縮小した。貸倒引当金繰入額や利息返還損失引当金繰入額など貸倒関係費が減少したが、グループ事業規模拡大に伴って人件費、のれん償却、銀行業における営業費用が増加(JT貯蓄銀行およびJトラストインドネシア銀行の営業費用を加算)した。経常利益、純利益については為替差損の計上、負ののれん発生益の一巡なども影響した。

 営業総利益は同7.4%増加したが、営業総利益率は48.4%で同5.3ポイント低下した。販管費は同3.6%増加したが、販管費比率は53.8%で同8.2ポイント低下した。営業外では為替差損益が悪化(前々期は差益28億14百万円計上、前期は差損8億71百万円計上)した。また特別利益では関係会社株式売却益6億01百万円、為替換算調整勘定取崩益8億30百万円を計上したが、前々期計上の負ののれん発生益145億73百万円、事業譲渡益8億48百万円が一巡した。特別損失では事業構造改革費用9億08百万円が一巡したが、減損損失が拡大(前々期7億82百万円計上、前期17億11百万円計上)し、関係会社株式売却損2億85百万円を計上した。

 配当は同2円増配の年間12円(第2四半期末5円、期末7円)とした。利益配分については、将来の経営環境や業界動向を総合的に勘案しながら、積極的な利益還元を図ることを基本方針としている。ROEはマイナス3.3%で同8.9ポイント低下、自己資本比率は32.1%で同2.7ポイント低下した。

 セグメント別の営業利益(連結調整前)は、国内金融事業が同2.1倍の37億99百万円、韓国金融事業が2億60百万円の黒字(同62億96百万円の赤字)、東南アジア金融事業が78億98百万円の赤字(同1億57百万円の赤字)、総合エンターテインメント事業が4億75百万円の赤字(同3億85百万円の黒字)、不動産事業が同24.3%増の5億円、投資事業が同4.1倍の25億62百万円、その他事業が1億93百万円の赤字(同45百万円の黒字)だった。

 国内金融事業は営業収益が同41.3%減収だったが、KCカード譲渡や日本保証における構造改革などで人件費や利息返還損失引当金繰入額が減少した。韓国金融事業は営業収益が同35.5%増収で、前々期までに不良債権処理を促進したことで債権売却損や貸倒引当金繰入額が減少したことも寄与した。東南アジア金融事業はJトラストインドネシア銀行の営業収益を連結化して大幅増収だが、銀行再生に向けて財務健全化を図るため貸倒引当金を積み増したことや、Jトラストインドネシア銀行取得に係るのれん償却額を計上したことで赤字だった。総合エンターテインメント事業はハイライツ・エンタテインメントの営業費用加算が影響した。不動産事業は戸建分譲が堅調に推移した。投資事業はJトラストアジアにおけるGL社(タイ)転換社債の評価益や転換時実現利益の計上が寄与した。

 四半期別業績推移を見ると、営業収益は第1四半期(4月〜6月)194億90百万円、第2四半期(7月〜9月)182億88百万円、第3四半期(10月〜12月)201億69百万円、第4四半期(1月〜3月)175億31百万円、営業利益は第1四半期19億51百万円の赤字、第2四半期3億84百万円の赤字、第3四半期2億27百万円の黒字、第4四半期20億06百万円の赤字だった。

 なお前期(16年3月期)連結業績を、国際財務報告基準(IFRS)ベースで推計すると、営業収益は747億円、営業利益は21億円で、営業黒字化を達成したとしている。日本基準に比べて、減損損失振替の影響がマイナス17億円、Jトラストインドネシア銀行の期ずれの影響がプラス12億円、のれん償却額の影響がプラス30億円、貸倒引当金の計算における差異の影響がプラス34億円、国内金融事業における買取債権の公正価値の増加の影響がプラス3億円になるとしている。さらに韓国金融事業において債権評価を実効金利法に変更した影響や負ののれんの影響を考慮すると、事業利益の水準は64億円相当としている。

■17年3月期(日本基準)は黒字予想

 今期(17年3月期)の連結業績予想(日本基準、5月13日公表)は、営業収益が前期(16年3月期)比30.1%増の982億18百万円、営業利益が112億66百万円の黒字(前期は41億14百万円の赤字)、経常利益が114億13百万円の黒字(同46億78百万円の赤字)、純利益が95億86百万円の黒字(同57億12百万円の赤字)としている。配当予想は前期と同額の年間12円(第2四半期末6円、期末6円)で、予想配当性向は14.0%となる。

 セグメント別営業利益(日本基準)の計画は、国内金融事業が39億円、韓国金融事業が51億円、東南アジア金融事業が3億円、非金融事業(総合エンターテインメント事業、不動産事業、その他事業)が15億円、投資事業が30億円としている。

 国内金融事業では信用保証、債権回収とも中期計画以上の利益を目指す。韓国金融事業では負ののれんによる影響の大半を16年3月期末に消化したため、M&Aおよび債権買取によりさらなる営業資産の拡大を目指す。東南アジア金融事業は下期偏重の計画で、経常的な黒字化が射程圏に入ったとしている。投資事業では30億円以上の利益を確保して本社費用の増加分をカバーするとしている。

 なお国際財務報告基準(IFRS)ベースでの予想は営業収益が1068億円、営業利益が151億円、純利益が131億円としている。国際財務報告基準(IFRS)ベースに対して日本基準は、営業収益で期ずれの影響がマイナス86億円、営業利益で正のれんによる影響がマイナス30億円、期ずれの影響がマイナス8億円、純利益で正のれんによる影響がマイナス30億円、期ずれの影響がマイナス5億円としている。

 国際財務報告基準(IFRS)ベースでのセグメント別営業利益の計画は、国内金融事業が40億円、韓国金融事業が55億円、東南アジア金融事業が32億円、非金融事業(総合エンターテインメント事業、不動産事業、その他事業)が18億円、投資事業が30億円としている。

■中期経営計画で18年3月期ROE10.0%目標

 15年5月策定の中期経営計画では、中期ビジョンとして「既成概念にとらわれないファイナンシャルサービスを提供する企業を目指す」を掲げ、経営目標数値は最終18年3月期の営業収益1421億円、営業利益217億円、ROE10.0%としている。セグメント別営業利益(連結調整前)の計画は国内金融事業44億円、韓国金融事業83億円、東南アジア金融事業53億円、総合エンターテインメント事業11億円、不動産事業7億円、その他非金融事業5億円としている。

 事業拡大が望めるアジアでの銀行業からの利益貢献を中心として、成長市場におけるIRR15%以上の投資案件をターゲットに3年間で500億円〜1000億円の投資を目指す。また株式価値の最大化を経営の最重要課題の一つとして位置付け、株価が割安であると判断したときには機動的に自社株買いを実施する。

 国内金融事業では消費者金融事業を縮小し、不動産関連の信用保証事業および債権回収事業を拡大するとともに、M&Aを活用して新分野への進出を目指す。韓国金融事業ではグループ内の相互連携を通じて各事業を有機的に連携させ、債権残高積み増しと収益拡大に取り組む。東南アジア金融事業では、Jトラスト銀行インドネシアの不良債権回収事業の収益強化と財務健全性の向上に取り組むとともに、さらなるM&Aを推進する方針だ。

 中期成長に向けて、M&Aや事業再編を活用したグループの事業基盤構築・強化に取り組んでいるため、M&A・事業再編および事業構造改革に伴う一時的利益・費用の計上で収益が大幅に変動する可能性もあるが、韓国事業の収益改善、東南アジアへの積極的な業容拡大、グループシナジーなどの効果で銀行業の収益が本格化し、中期的に収益拡大が期待される。

■自己株式消却して株主還元

 なお株主への利益還元として15年12月29日付で自己株式消却を実施した。15年5月26日〜11月11日に取得した自己株式625万株全てを消却した。

■東証1部への申請を検討開始

 5月12日のリリースにおいて、東証1部への申請に向けた検討を開始したと発表している。17年3月末を目途に申請を行いたいとしている。

■株価は調整一巡して戻り試す

 なお5月25日に、当社代表取締役社長である藤澤信義氏が100%出資する会社が当社株式を市場取引によって買い付け、藤澤氏およびその共同保有者の株券所有割合が34.26%となったことを確認したと発表している。本買い付けに関して藤澤氏から、当社経営へのコミットメントをより強めることを企図して行っているとの説明を受けている。

 株価の動きを見ると、3月以降は戻り一服の形となり、概ね800円〜950円近辺のレンジで推移している。ただし調整一巡感も強めている。

 6月10日の終値885円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS85円56銭で算出)は10〜11倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間12円で算出)は1.4%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1455円90銭で算出)は0.6倍近辺である。なお時価総額は約995億円である。

 週足チャートで見ると26週移動平均線突破の動きを強めている。また13週移動平均線が上向きに転じた。調整が一巡して戻りを試す展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[4月20日更新]

Jトラストは16年3月期黒字・増配予想、17年3月期も収益拡大期待

 Jトラスト<8508>(東2)は金融事業を主力として、国内外におけるM&Aや事業再編で業容を拡大させている。そして銀行業を中心とする持続的な利益拡大へのステージアップを目指し、特にインドネシアなどアジア地域での事業拡大を推進している。M&A・事業再編・不良債権処理などで収益が大幅に変動する可能性があるが、16年3月期黒字・増配予想である。そして17年3月期も収益拡大が期待される。株価は3月の戻り高値圏から一旦反落したが下値固め完了感を強めている。出直り展開だろう。なお5月13日に16年3月期決算発表を予定している。

■金融事業を中心に国内外でM&Aを積極活用して業容拡大

 国内金融事業(事業者向け貸付、消費者向け貸付、クレジット・信販、信用保証、債権買取)を主力に、国内外でM&Aや債権承継などを積極活用し、不動産事業、アミューズメント事業、海外金融事業などに業容を拡大させた。

 16年3月期から事業セグメントを再構成し、国内金融事業(保証および債権回収業)、韓国金融事業(銀行業、リース・割賦業、債権買取・回収業)、東南アジア金融事業(銀行業、販売金融業)からなる金融事業と、アミューズメント事業(アミューズメント施設運営、娯楽機器製造)、不動産事業(注文住宅建設、収益物件の仕入・販売)、その他非金融事業(ITシステム事業など)からなる非金融事業とした。

 従来の短期的なM&A型の事業拡大から、銀行業を中心とする持続的な利益拡大へのステージアップを目指して、国内外において事業基盤の強化に取り組む方針だ。特にインドネシアなどアジア地域での事業拡大を推進している。

■国内金融事業は新規ビジネスも推進

 国内金融事業では、日本保証(12年3月ロプロが武富士の消費者金融事業を承継、12年9月ロプロと日本保証が合併)、Jトラストカード(11年8月楽天KCを子会社化、15年1月「KCブランド」事業を譲渡、14年3月に子会社化した個品割賦事業NUCSの「NUCSブランド」事業を承継、15年1月Jトラストカードに商号変更、15年5月完全子会社化)などを傘下に置いている。

 15年3月にはJトラストベンチャーキャピタル合同会社が、SmartEbook<2330>の第1回無担保転換社債型新株予約権付社債および第6回新株予約権を引き受けた。企業ニーズに応えるファイナンス支援や事業支援などを通じて支援先企業の企業価値向上を追求し、グループ成長に繋げる方針だ。

 15年4月には選択と集中の観点から子会社クレディアの全株式を売却した。また15年4月には、日本最大のビットコイン取引所を営むBTCボックスの第三者割当増資を引き受けて同社を持分法適用会社化した。日本国内のビットコイン決済圏の確立、海外取引所の創設、新興国における新たな決済手段の構築、ビットコインを活用した新規ビジネスの創出を目指すとしている。

■韓国金融事業は総合金融サービス展開に向けた事業基盤整備が完了

 韓国金融事業では12年10月に貯蓄銀行認可を受けた韓国・親愛貯蓄銀行(15年7月JT親愛貯蓄銀行に商号変更)が、未来貯蓄銀行の一部資産・負債を承継し、13年1月韓国・ソロモン貯蓄銀行から、13年6月韓国・エイチケー貯蓄銀行から消費者信用貸付債権の一部を譲り受けた。

 14年3月には韓国・ハイキャピタル貸付および韓国・ケージェイアイ貸付を子会社化、14年8月には韓国・ハイキャピタル貸付、韓国・ケージェイアイ貸付および韓国・ネオラインクレジット貸付(11年4月子会社化)の貸付事業を韓国・親愛貯蓄銀行に譲渡した。

 15年1月には韓国スタンダードチャータード貯蓄銀行の全株式を取得(JT貯蓄銀行に商号変更)し、15年3月には韓国スタンダードチャータードキャピタルの全株式を取得(JTキャピタルに商号変更)した。これによって、韓国において総合金融サービスを展開するうえでの事業基盤の整備が図れたとしている。

 なおJTキャピタルは15年7月、住宅割賦金融債権の流動化(MBS)による資金調達(2000億ウォン=約214億円)を実施した。企業価値が韓国市場で認められ、従来のJトラストグループ依存から脱却し、今後の成長エンジンとなる資金調達方法の多様化が可能となった。

 15年10月には連結子会社のネオラインクレジット貸付およびハイキャピタル貸付の全株式を譲渡した。上記2社の正常債権は各貯蓄銀行に、不良債権はTA資産管理貸付有限会社に集中し、体制整備が完了したため株式譲渡を実施した。これによって上記2社は連結子会社から除外される。

■東南アジア金融事業はインドネシアに積極展開

 東南アジア金融事業では、13年12月シンガポールの子会社Jトラストアジアがインドネシアのマヤパダ銀行と資本業務提携、14年11月インドネシアのムティアラ銀行を連結子会社化(15年6月Jトラスト銀行に商号変更)した。

 15年5月にはJトラストアジアがオートバイ販売金融事業を展開するタイのGLの転換社債を引き受けた。またJトラストアジアの子会社Jトラスト・インベストメント・インドネシアを設立した。

 15年10月にはJトラスト銀行(インドネシア)の不良債権(約220億円)をJトラスト・インベストメント・インドネシアに譲渡するとともに、当社によるJトラスト銀行(インドネシア)が実施する増資の引き受け、およびJトラストアジアによるJトラスト銀行(インドネシア)が発行する劣後債の引き受けを行った。本件債権譲渡は当社子会社間の債権譲渡であるため連結業績への影響は軽微としている。

 なおJトラスト銀行(インドネシア)に関して、ウェストン関連法人によりシンガポール裁判所に15年10月16日付で訴訟が提起された件について、15年12月に状況をリリースした。モーリシャス判決に基づく債務および利息債務の支払いを求める内容だが、東京地方裁判所においてモーリシャス判決に基づく債務不存在確認訴訟を提起しており、当社の見解に変更はないとしている。

 15年12月には、15年5月に引き受けたタイGL社の転換社債の株式転換権を行使して発行済普通株式の6.43%を取得した。タイGL社はタイおよびカンボジアでオートバイ販売金融事業を展開し、インドネシアへの事業拡大を目指している。タイGL社を戦略的パートナーとして、インドネシアおよびASEAN市場でリース業およびコンシューマーファイナンス事業の成長を推進する。

 そして16年1月にはJトラストアジアが、タイGL社と共同でインドネシアにマルチファイナンス会社GLFIを設立(出資比率20%で持分法適用関連会社)し、インドネシアの消費者をターゲットとして割賦販売金融事業を展開すると発表した。

 なおアジアの不動産分野では、14年9月にシンガポールの不動産開発会社LCDの株式29.5%を取得して筆頭株主となったが、15年2月にLCDの大株主グループの1社であるAFグローバルが実施するTOBに応募して所有する全株式を譲渡した。

■非金融事業も強化

 非金融事業の国内不動産分野・アミューズメント分野では、アドアーズ<4712>(12年6月子会社化)を傘下に置いている。アドアーズは14年9月に韓国でカジノ事業を展開するJBアミューズメント(JBA)の第三者割当増資を引き受けて第2位株主となった。

 なおアドアーズは、14年11月に日本介護福祉グループを子会社化して介護事業に進出したが、15年8月に日本介護福祉グループの全株式を譲渡して介護事業を休止した。

■M&A・事業再編や不良債権処理などで収益変動

 15年3月期(日本基準)の四半期別推移を見ると、営業収益は第1四半期(4月〜6月)159億28百万円、第2四半期(7月〜9月)160億51百万円、第3四半期(10月〜12月)161億41百万円、第4四半期(1月〜3月)151億61百万円、営業利益は第1四半期3億58百万円の赤字、第2四半期22億74百万円の赤字、第3四半期6億89百万円の赤字、第4四半期18億96百万円の赤字だった。

 韓国・親愛貯蓄銀行で事業基盤強化に向けて積極的に不良債権処理を進め、韓国JT貯蓄銀行および韓国JTキャピタルの株式取得が遅れたことなどで営業赤字、経常赤字だった。純利益は負ののれん発生益計上で黒字だった。M&A・事業再編・不良債権処理などで収益が大幅に変動する可能性がある。

■16年3月期第3四半期累計は営業赤字が縮小

 前期(16年3月期)第3四半期累計(4月〜12月)の連結業績は、営業収益が前年同期比20.4%増の579億47百万円、営業利益が21億08百万円の赤字(前年同期は33億21百万円の赤字)、経常利益が15億25百万円の赤字(同3億16百万円の赤字)、純利益が10億45百万円の赤字(同11億42百万円の赤字)だった。

 国内金融事業、韓国金融事業、投資事業の改善などで営業赤字が縮小した。営業総利益率は50.0%で同5.3ポイント低下、販管費比率は53.6%で同8.6ポイント低下した。営業外収益では為替差益が減少(前期30億14百万円計上、今期5億34百万円計上)した。特別利益では前期計上の負ののれん発生益10億42百万円が一巡したが、関係会社株式売却益6億01百万円、為替換算調整勘定取崩益8億30百万円を計上した。特別損失では減損損失が拡大(前期7億04百万円計上、今期11億02百万円計上)し、関係会社株式売却損2億85百万円を計上した。

 セグメント別営業利益(連結調整前)は、国内金融事業が同2.0倍の28億74百万円、韓国金融事業が55百万円の黒字(前年同期は42億30百万円の赤字)、東南アジア金融事業が57億73百万円の赤字(前年同期はなし)、総合エンターテインメント事業が1億18百万円の赤字(前年同期は4億21百万円の黒字)、不動産事業が同11.6%減の3億66百万円、投資事業が25億24百万円の黒字(前年同期は80百万円の赤字)、その他事業が1億40百万円の赤字(同1億41百万円の黒字)だった。

 国内金融事業はKCカード譲渡や構造改革などで人件費や利息返還損失引当金繰入額が減少した。韓国金融事業は営業収益の増加や前期に一時的要因として計上した債権売却損や貸倒引当金繰入額が減少した。東南アジア金融事業は財務健全化を図るため一時的要因として貸倒引当金を積み増したことや、Jトラストインドネシア銀行取得に係るのれん償却額が増加したことが影響した。総合エンターテインメント事業は前期取得したハイライツ・エンタテインメントの営業費用加算が影響した。不動産事業は前期大口売却の反動減となった。投資事業はJトラストアジアにおいて転換社債の評価益や転換時実現利益の計上が寄与した。

 四半期別の業績推移を見ると、営業収益は第1四半期(4月〜6月)194億90百万円、第2四半期(7月〜9月)182億88百万円、第3四半期(10月〜12月)201億69百万円、営業利益は第1四半期19億51百万円の赤字、第2四半期3億84百万円の赤字、第3四半期2億27百万円だった。

■16年3月期通期(IFRS任意適用)は黒字・増配予想

 前期(16年3月期)通期の連結業績予想(IFRS任意適用、5月25日公表)は、営業収益が819億円、営業利益が75億円、純利益が47億円の黒字予想としている。なお日本基準の前期(15年3月期)実績は、営業収益が632億81百万円、営業利益が52億17百万円の赤字、経常利益が23億85百万円の赤字、純利益が101億43百万円の黒字だった。配当予想(5月14日公表)は前々期比2円増配の年間12円(第2四半期末5円、期末7円)で、予想配当性向は29.4%となる。

 なおセグメント別営業利益(IFRS基準、連結調整前)の計画は、国内金融事業が32億円、韓国金融事業が25億円、東南アジア金融事業が15億円、非金融・投資事業が6億円としている。東南アジア金融事業の不足分を国内金融事業および投資事業でカバーし、通期会社予想の達成を目指すとしている。

■中期経営計画で18年3月期ROE10.0%目標

 15年5月策定の中期経営計画では、中期ビジョンとして「既成概念にとらわれないファイナンシャルサービスを提供する企業を目指す」を掲げ、目標数値は最終18年3月期の営業収益1421億円、営業利益217億円、ROE10.0%としている。

 事業拡大が望めるアジアでの銀行業からの利益貢献を中心として、成長市場におけるIRR15%以上の投資案件をターゲットに3年間で500億円〜1000億円の投資を目指す。また株式価値の最大化を経営の最重要課題の一つとして位置付け、株価が割安であると判断したときには機動的に自社株買いを実施する。

 国内金融事業では消費者金融事業を縮小し、不動産関連の信用保証事業および債権回収事業を拡大するとともに、M&Aを活用して新分野への進出を目指す。韓国金融事業ではグループ内の相互連携を通じて各事業を有機的に連携させ、債権残高積み増しと収益拡大に取り組む。東南アジア金融事業では、Jトラスト銀行インドネシアの不良債権回収事業の収益強化と財務健全性の向上に取り組むとともに、さらなるM&Aを推進する方針だ。

 中期成長に向けてM&Aや事業再編を活用したグループの事業基盤構築・強化に取り組んでいるため、当面はM&A・事業再編および事業構造改革に伴う一時的利益・費用の計上で収益が大幅に変動する可能性がありそうだ。ただし韓国事業の収益改善、東南アジアへの積極的な業容拡大、グループシナジーなどの効果で、中期的に収益拡大が期待される。

■自己株式消却して株主還元

 なお15年12月29日付で自己株式消却を実施した。株主への利益還元として、15年5月26日〜11月11日に取得した自己株式625万株全てを消却した。

■株価は下値固め完了感

 株価の動きを見ると、3月の戻り高値圏950円近辺から一旦反落したが、2月安値668円まで下押すことなく下値固め完了感を強めている。

 4月19日の終値847円を指標面で見ると、前期推定連結PER(今期会社予想の連結EPS40円85銭で算出)は20〜21倍近辺、前期推定配当利回り(会社予想の年間12円で算出)は1.4%近辺、前々期実績連結PBR(前々期実績の連結BPS1591円09銭で算出)は0.5倍近辺である。時価総額は約952億円である。

 週足チャートで見ると26週移動平均線が戻りを押さえる形だが、下値は13週移動平均線が支えている。調整が一巡して出直り展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[3月25日更新]

Jトラストは調整一巡して戻り歩調、16年3月期黒字・増配予想

 Jトラスト<8508>(東2)は金融事業を主力としている。国内外におけるM&Aや事業再編で業容を拡大させた。そして銀行業を中心とする持続的な利益拡大へのステージアップを目指し、特にインドネシアなどアジア地域での事業拡大を推進している。M&A・事業再編・不良債権処理などで収益が大幅に変動する可能性があるが、16年3月期黒字・増配予想である。金利低下もプラス要因だ。株価は調整が一巡して戻り歩調の展開だろう。

■金融事業を中心に国内外でM&Aを積極活用して業容拡大

 国内金融事業(事業者向け貸付、消費者向け貸付、クレジット・信販、信用保証、債権買取)を主力に、国内外でM&Aや債権承継などを積極活用し、不動産事業、アミューズメント事業、海外金融事業などに業容を拡大させた。

 なお16年3月期から事業セグメントを再構成し、国内金融事業(保証および債権回収業)、韓国金融事業(銀行業、リース・割賦業、債権買取・回収業)、東南アジア金融事業(銀行業、販売金融業)からなる金融事業と、アミューズメント事業(アミューズメント施設運営、娯楽機器製造)、不動産事業(注文住宅建設、収益物件の仕入・販売)、その他非金融事業(ITシステム事業など)からなる非金融事業とした。

 従来の短期的なM&A型の事業拡大から、銀行業を中心とする持続的な利益拡大へのステージアップを目指して、国内外において事業基盤の強化に取り組む方針だ。特にインドネシアなどアジア地域での事業拡大を推進している。

■国内金融事業は新規ビジネスも推進

 国内金融事業では、日本保証(12年3月ロプロが武富士の消費者金融事業を承継、12年9月ロプロと日本保証が合併)、Jトラストカード(11年8月楽天KCを子会社化、15年1月「KCブランド」事業を譲渡、14年3月に子会社化した個品割賦事業NUCSの「NUCSブランド」事業を承継、15年1月Jトラストカードに商号変更、15年5月完全子会社化)などを傘下に置いている。

 15年3月にはJトラストベンチャーキャピタル合同会社が、SmartEbook<2330>の第1回無担保転換社債型新株予約権付社債および第6回新株予約権を引き受けた。企業ニーズに応えるファイナンス支援や事業支援などを通じて支援先企業の企業価値向上を追求し、グループ成長に繋げる方針だ。

 15年4月には選択と集中の観点から子会社クレディアの全株式を売却した。また15年4月には、日本最大のビットコイン取引所を営むBTCボックスの第三者割当増資を引き受けて同社を持分法適用会社化した。日本国内のビットコイン決済圏の確立、海外取引所の創設、新興国における新たな決済手段の構築、ビットコインを活用した新規ビジネスの創出を目指すとしている。

■韓国金融事業は総合金融サービス展開に向けた事業基盤整備が完了

 韓国金融事業では12年10月に貯蓄銀行認可を受けた韓国・親愛貯蓄銀行(15年7月JT親愛貯蓄銀行に商号変更)が、未来貯蓄銀行の一部資産・負債を承継し、13年1月韓国・ソロモン貯蓄銀行から、13年6月韓国・エイチケー貯蓄銀行から消費者信用貸付債権の一部を譲り受けた。

 14年3月には韓国・ハイキャピタル貸付および韓国・ケージェイアイ貸付を子会社化、14年8月には韓国・ハイキャピタル貸付、韓国・ケージェイアイ貸付および韓国・ネオラインクレジット貸付(11年4月子会社化)の貸付事業を韓国・親愛貯蓄銀行に譲渡した。

 15年1月には韓国スタンダードチャータード貯蓄銀行の全株式を取得(JT貯蓄銀行に商号変更)し、15年3月には韓国スタンダードチャータードキャピタルの全株式を取得(JTキャピタルに商号変更)した。これによって、韓国において総合金融サービスを展開するうえでの事業基盤の整備が図れたとしている。

 なおJTキャピタルは15年7月、住宅割賦金融債権の流動化(MBS)による資金調達(2000億ウォン=約214億円)を実施した。企業価値が韓国市場で認められ、従来のJトラストグループ依存から脱却し、今後の成長エンジンとなる資金調達方法の多様化が可能となった。

 15年10月には連結子会社のネオラインクレジット貸付およびハイキャピタル貸付の全株式を譲渡した。上記2社の正常債権は各貯蓄銀行に、不良債権はTA資産管理貸付有限会社に集中し、体制整備が完了したため株式譲渡を実施した。これによって上記2社は連結子会社から除外される。

■東南アジア金融事業はインドネシアに積極展開

 東南アジア金融事業では、13年12月シンガポールの子会社Jトラストアジアがインドネシアのマヤパダ銀行と資本業務提携、14年11月インドネシアのムティアラ銀行を連結子会社化(15年6月Jトラスト銀行に商号変更)した。

 15年5月にはJトラストアジアがオートバイ販売金融事業を展開するタイのGLの転換社債を引き受けた。またJトラストアジアの子会社Jトラスト・インベストメント・インドネシアを設立した。

 15年10月にはJトラスト銀行(インドネシア)の不良債権(約220億円)をJトラスト・インベストメント・インドネシアに譲渡するとともに、当社によるJトラスト銀行(インドネシア)が実施する増資の引き受け、およびJトラストアジアによるJトラスト銀行(インドネシア)が発行する劣後債の引き受けを行った。本件債権譲渡は当社子会社間の債権譲渡であるため連結業績への影響は軽微としている。

 なおJトラスト銀行(インドネシア)に関して、ウェストン関連法人によりシンガポール裁判所に15年10月16日付で訴訟が提起された件について、12月4日に状況をリリースした。モーリシャス判決に基づく債務および利息債務の支払いを求める内容だが、8月10日付で開示したように、東京地方裁判所においてモーリシャス判決に基づく債務不存在確認訴訟を提起しており、当社の見解に変更はないとしている。

 15年12月には、15年5月に引き受けたタイGL社の転換社債の株式転換権を行使して発行済普通株式の6.43%を取得すると発表した。タイGL社はタイおよびカンボジアでオートバイ販売金融事業を展開し、インドネシアへの事業拡大を目指している。タイGL社を戦略的パートナーとして、インドネシアおよびASEAN市場でリース業およびコンシューマーファイナンス事業の成長を推進する。

 そして16年1月にはJトラストアジアが、タイGL社と共同でインドネシアにマルチファイナンス会社GLFIを設立(出資比率20%で持分法適用関連会社)し、インドネシアの消費者をターゲットとして割賦販売金融事業を展開すると発表した。

 なおアジアの不動産分野では、14年9月にシンガポールの不動産開発会社LCDの株式29.5%を取得して筆頭株主となったが、15年2月にLCDの大株主グループの1社であるAFグローバルが実施するTOBに応募して所有する全株式を譲渡した。

■非金融事業も強化

 非金融事業の国内不動産分野・アミューズメント分野では、アドアーズ<4712>(12年6月子会社化)を傘下に置いている。アドアーズは14年9月に韓国でカジノ事業を展開するJBアミューズメント(JBA)の第三者割当増資を引き受けて第2位株主となった。

 なおアドアーズは、14年11月に日本介護福祉グループを子会社化して介護事業に進出したが、15年8月に日本介護福祉グループの全株式を譲渡して介護事業を休止した。

■M&A・事業再編や不良債権処理などで収益変動

 15年3月期(日本基準)の四半期別推移を見ると、営業収益は第1四半期(4月〜6月)159億28百万円、第2四半期(7月〜9月)160億51百万円、第3四半期(10月〜12月)161億41百万円、第4四半期(1月〜3月)151億61百万円、営業利益は第1四半期3億58百万円の赤字、第2四半期22億74百万円の赤字、第3四半期6億89百万円の赤字、第4四半期18億96百万円の赤字だった。

 韓国・親愛貯蓄銀行で事業基盤強化に向けて積極的に不良債権処理を進め、韓国JT貯蓄銀行および韓国JTキャピタルの株式取得が遅れたことなどで営業赤字、経常赤字だった。純利益は負ののれん発生益計上で黒字だった。M&A・事業再編・不良債権処理などで収益が大幅に変動する可能性がある。

■16年3月期第3四半期累計は営業赤字が縮小

 今期(16年3月期)第3四半期累計(4月〜12月)の連結業績は、営業収益が前年同期比20.4%増の579億47百万円、営業利益が21億08百万円の赤字(前年同期は33億21百万円の赤字)、経常利益が15億25百万円の赤字(同3億16百万円の赤字)、純利益が10億45百万円の赤字(同11億42百万円の赤字)だった。

 国内金融事業、韓国金融事業、投資事業の改善などで営業赤字が縮小した。営業総利益率は50.0%で同5.3ポイント低下、販管費比率は53.6%で同8.6ポイント低下した。営業外収益では為替差益が減少(前期30億14百万円計上、今期5億34百万円計上)した。特別利益では前期計上の負ののれん発生益10億42百万円が一巡したが、関係会社株式売却益6億01百万円、為替換算調整勘定取崩益8億30百万円を計上した。特別損失では減損損失が拡大(前期7億04百万円計上、今期11億02百万円計上)し、関係会社株式売却損2億85百万円を計上した。

 セグメント別営業利益(連結調整前)は、国内金融事業が同2.0倍の28億74百万円、韓国金融事業が55百万円の黒字(前年同期は42億30百万円の赤字)、東南アジア金融事業が57億73百万円の赤字(前年同期はなし)、総合エンターテインメント事業が1億18百万円の赤字(前年同期は4億21百万円の黒字)、不動産事業が同11.6%減の3億66百万円、投資事業が25億24百万円の黒字(前年同期は80百万円の赤字)、その他事業が1億40百万円の赤字(同1億41百万円の黒字)だった。

 国内金融事業はKCカード譲渡や構造改革などで人件費や利息返還損失引当金繰入額が減少した。韓国金融事業は営業収益の増加や前期に一時的要因として計上した債権売却損や貸倒引当金繰入額が減少した。東南アジア金融事業は財務健全化を図るため一時的要因として貸倒引当金を積み増したことや、Jトラストインドネシア銀行取得に係るのれん償却額が増加したことが影響した。総合エンターテインメント事業は前期取得したハイライツ・エンタテインメントの営業費用加算が影響した。不動産事業は前期大口売却の反動減となった。投資事業はJトラストアジアにおいて転換社債の評価益や転換時実現利益の計上が寄与した。

 四半期別の業績推移を見ると、営業収益は第1四半期(4月〜6月)194億90百万円、第2四半期(7月〜9月)182億88百万円、第3四半期(10月〜12月)201億69百万円、営業利益は第1四半期19億51百万円の赤字、第2四半期3億84百万円の赤字、第3四半期2億27百万円だった。

■16年3月期通期(IFRS任意適用)は黒字・増配予想

 今期(16年3月期)通期の連結業績予想(IFRS任意適用、5月25日公表)は、営業収益が819億円、営業利益が75億円、純利益が47億円の黒字予想としている。なお日本基準の前期(15年3月期)実績は、営業収益が632億81百万円、営業利益が52億17百万円の赤字、経常利益が23億85百万円の赤字、純利益が101億43百万円の黒字だった。配当予想(5月14日公表)は前期比2円増配の年間12円(第2四半期末5円、期末7円)で、予想配当性向は29.4%となる。

 なおセグメント別営業利益(IFRS基準、連結調整前)の計画は、国内金融事業が32億円、韓国金融事業が25億円、東南アジア金融事業が15億円、非金融・投資事業が6億円としている。東南アジア金融事業の不足分を国内金融事業および投資事業でカバーし、通期会社予想の達成を目指すとしている。

■中期経営計画で18年3月期ROE10.0%目標

 15年5月策定の中期経営計画では、中期ビジョンとして「既成概念にとらわれないファイナンシャルサービスを提供する企業を目指す」を掲げ、目標数値は最終18年3月期の営業収益1421億円、営業利益217億円、ROE10.0%としている。

 事業拡大が望めるアジアでの銀行業からの利益貢献を中心として、成長市場におけるIRR15%以上の投資案件をターゲットに3年間で500億円〜1000億円の投資を目指す。また株式価値の最大化を経営の最重要課題の一つとして位置付け、株価が割安であると判断したときには機動的に自社株買いを実施する。

 国内金融事業では消費者金融事業を縮小し、不動産関連の信用保証事業および債権回収事業を拡大するとともに、M&Aを活用して新分野への進出を目指す。韓国金融事業ではグループ内の相互連携を通じて各事業を有機的に連携させ、債権残高積み増しと収益拡大に取り組む。東南アジア金融事業では、Jトラスト銀行インドネシアの不良債権回収事業の収益強化と財務健全性の向上に取り組むとともに、さらなるM&Aを推進する方針だ。

 中期成長に向けてM&Aや事業再編を活用したグループの事業基盤構築・強化に取り組んでいるため、当面はM&A・事業再編および事業構造改革に伴う一時的利益・費用の計上で収益が大幅に変動する可能性がありそうだ。ただし韓国事業の収益改善、東南アジアへの積極的な業容拡大、グループシナジーなどの効果で、中期的に収益拡大が期待される。

■自己株式取得・消却して株主還元

 なお15年5月14日発表の自己株式取得(取得株式総数の上限625万株、取得価額総額の上限75億円、取得期間15年5月26日〜16年3月31日)については、15年11月11日時点で累計取得株式総数が625万株、累計取得価額総額が62億6421万500円となって終了した。

 そして15年12月29日付で自己株式消却を実施した。株主への利益還元として15年5月26日〜11月11日に取得した自己株式625万株全てを消却した。

■株価は調整一巡して戻り歩調

 株価の動きを見ると、2月12日の昨年来安値668円から切り返して戻り歩調の展開だ。3月7日に942円、そして23日には949円まで上伸した。調整が一巡したようだ。

 3月24日の終値912円を指標面で見ると、今期予想連結PER(今期会社予想の連結EPS40円85銭で算出)は22〜23倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間12円で算出)は1.3%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1591円09銭で算出)は0.6倍近辺である。時価総額は約1025億円である。

 日足チャートで見ると上向きに転じた25日移動平均線がサポートラインの形となった。また週足チャートで見ると13週移動平均線に続いて26週移動平均線突破の動きを強めている。強基調に転換して戻り歩調の展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[01月22日更新]

Jトラストは16年3月期黒字で増配予想、株主還元も積極姿勢

 Jトラスト<8508>(東2)は金融事業を主力として、国内外におけるM&Aや事業再編で業容を拡大させている。M&A・事業再編・不良債権処理などで収益が大幅に変動する可能性があるが、16年3月期は黒字・増配予想である。自己株式取得・消却も実施して株主還元も積極姿勢だ。株価は地合い悪化も影響して軟調展開だが売られ過ぎ感を強めている。反発のタイミングだろう。なお2月12日に第3四半期累計(4月〜12月)の業績発表を予定している。

■金融事業を中心に国内外でM&Aを積極活用して業容拡大

 国内金融事業(事業者向け貸付、消費者向け貸付、クレジット・信販、信用保証、債権買取)を主力に、国内外でM&Aや債権承継などを積極活用し、不動産事業、アミューズメント事業、海外金融事業などに業容拡大戦略を推進している。

 なお16年3月期から事業セグメントを再構成し、国内金融事業(保証および債権回収業)、韓国金融事業(銀行業、リース・割賦業、債権買取・回収業)、東南アジア金融事業(銀行業、販売金融業)からなる金融事業と、アミューズメント事業(アミューズメント施設運営、娯楽機器製造)、不動産事業(注文住宅建設、収益物件の仕入・販売)、その他非金融事業(ITシステム事業など)からなる非金融事業とした。

 従来の短期的なM&A型の事業拡大から、銀行業を中心とした持続的な利益拡大へのステージアップを目指して、国内外において事業基盤の強化に取り組む方針だ。

■国内金融事業は新規ビジネスも推進

 国内金融事業では、日本保証(12年3月ロプロが武富士の消費者金融事業を承継、12年9月ロプロと日本保証が合併)、Jトラストカード(11年8月楽天KCを子会社化、15年1月「KCブランド」事業を譲渡、14年3月に子会社化した個品割賦事業NUCSの「NUCSブランド」事業を承継、15年1月Jトラストカードに商号変更、15年5月完全子会社化)などを傘下に置いている。

 15年3月にはJトラストベンチャーキャピタル合同会社が、SmartEbook<2330>の第1回無担保転換社債型新株予約権付社債および第6回新株予約権を引き受けた。企業ニーズに応えるファイナンス支援や事業支援などを通じて支援先企業の企業価値向上を追求し、グループ成長に繋げる方針だ。

 15年4月には選択と集中の観点から子会社クレディアの全株式を売却した。また15年4月には、日本最大のビットコイン取引所を営むBTCボックスの第三者割当増資を引き受けて同社を持分法適用会社化した。日本国内のビットコイン決済圏の確立、海外取引所の創設、新興国における新たな決済手段の構築、ビットコインを活用した新規ビジネスの創出を目指すとしている。

■韓国金融事業は総合金融サービス展開に向けた事業基盤整備が完了

 韓国金融事業では12年10月に貯蓄銀行認可を受けた韓国・親愛貯蓄銀行(15年7月JT親愛貯蓄銀行に商号変更)が、未来貯蓄銀行の一部資産・負債を承継し、13年1月韓国・ソロモン貯蓄銀行から、13年6月韓国・エイチケー貯蓄銀行から消費者信用貸付債権の一部を譲り受けた。

 14年3月には韓国・ハイキャピタル貸付および韓国・ケージェイアイ貸付を子会社化、14年8月には韓国・ハイキャピタル貸付、韓国・ケージェイアイ貸付および韓国・ネオラインクレジット貸付(11年4月子会社化)の貸付事業を韓国・親愛貯蓄銀行に譲渡した。

 15年1月には韓国スタンダードチャータード貯蓄銀行の全株式を取得(JT貯蓄銀行に商号変更)し、15年3月には韓国スタンダードチャータードキャピタルの全株式を取得(JTキャピタルに商号変更)した。これによって、韓国において総合金融サービスを展開するうえでの事業基盤の整備が図れたとしている。

 なおJTキャピタルは15年7月、住宅割賦金融債権の流動化(MBS)による資金調達(2000億ウォン=約214億円)を実施した。企業価値が韓国市場で認められ、従来のJトラストグループ依存から脱却し、今後の成長エンジンとなる資金調達方法の多様化が可能となった。

 15年10月には連結子会社のネオラインクレジット貸付およびハイキャピタル貸付の全株式を譲渡した。上記2社の正常債権は各貯蓄銀行に、不良債権はTA資産管理貸付有限会社に集中し、体制整備が完了したため株式譲渡を実施した。これによって上記2社は連結子会社から除外される。

■東南アジア金融事業はインドネシアに積極展開

 東南アジア金融事業では、13年12月シンガポールの子会社Jトラストアジアがインドネシアのマヤパダ銀行と資本業務提携、14年11月インドネシアのムティアラ銀行を連結子会社化(15年6月Jトラスト銀行に商号変更)した。

 15年5月にはJトラストアジアがオートバイ販売金融事業を展開するタイのGLの転換社債を引き受けた。またJトラストアジアの子会社Jトラスト・インベストメント・インドネシアを設立した。

 15年10月にはJトラスト銀行(インドネシア)の不良債権(約220億円)をJトラスト・インベストメント・インドネシアに譲渡するとともに、当社によるJトラスト銀行(インドネシア)が実施する増資の引き受け、およびJトラストアジアによるJトラスト銀行(インドネシア)が発行する劣後債の引き受けを行った。本件債権譲渡は当社子会社間の債権譲渡であるため連結業績への影響は軽微としている。

 なおJトラスト銀行(インドネシア)に関して、ウェストン関連法人によりシンガポール裁判所に15年10月16日付で訴訟が提起された件について、12月4日に状況をリリースした。モーリシャス判決に基づく債務および利息債務の支払いを求める内容だが、8月10日付で開示したように、東京地方裁判所においてモーリシャス判決に基づく債務不存在確認訴訟を提起しており、当社の見解に変更はないとしている。

 12月28日には、15年5月に引き受けたタイGL社の転換社債の株式転換権を行使して発行済普通株式の6.43%を取得すると発表した。タイGL社はタイおよびカンボジアでオートバイ販売金融事業を展開し、インドネシアへの事業拡大を目指している。タイGL社を戦略的パートナーとして、インドネシアおよびASEAN市場でリース業およびコンシューマーファイナンス事業の成長を推進する。

 そして1月14日にはJトラストアジアが、タイGL社と共同でインドネシアにマルチファイナンス会社GLFIを設立(出資比率20%で持分法適用関連会社)し、インドネシアの消費者をターゲットとして割賦販売金融事業を展開すると発表した。

 なおアジアの不動産分野では、14年9月にシンガポールの不動産開発会社LCDの株式29.5%を取得して筆頭株主となったが、15年2月にLCDの大株主グループの1社であるAFグローバルが実施するTOBに応募して所有する全株式を譲渡した。

■非金融事業も強化

 非金融事業の国内不動産分野・アミューズメント分野では、アドアーズ<4712>(12年6月子会社化)を傘下に置いている。アドアーズは14年9月に韓国でカジノ事業を展開するJBアミューズメント(JBA)の第三者割当増資を引き受けて第2位株主となった。

 なおアドアーズは、14年11月に日本介護福祉グループを子会社化して介護事業に進出したが、15年8月に日本介護福祉グループの全株式を譲渡して介護事業を休止した。

■M&A・事業再編や不良債権処理などで収益変動

 15年3月期(日本基準)の四半期別推移を見ると、営業収益は第1四半期(4月〜6月)159億28百万円、第2四半期(7月〜9月)160億51百万円、第3四半期(10月〜12月)161億41百万円、第4四半期(1月〜3月)151億61百万円、営業利益は第1四半期3億58百万円の赤字、第2四半期22億74百万円の赤字、第3四半期6億89百万円の赤字、第4四半期18億96百万円の赤字だった。

 韓国・親愛貯蓄銀行で事業基盤強化に向けて積極的に不良債権処理を進め、韓国JT貯蓄銀行および韓国JTキャピタルの株式取得が遅れたことなどで営業赤字、経常赤字だった。純利益は負ののれん発生益計上で黒字だった。M&A・事業再編・不良債権処理などで収益が大幅に変動する可能性がある。

■16年3月期第2四半期累計は赤字縮小

 今期(16年3月期)第2四半期累計(4月〜9月)の連結業績は、営業収益が前年同期比18.1%増の377億78百万円で、営業利益が23億35百万円の赤字(前年同期は26億32百万円の赤字)、経常利益が22億円の赤字(同24億59百万円の赤字)、そして純利益が23億20百万円の赤字(同37億54百万円の赤字)だった。国内金融事業や韓国金融事業の収益改善が寄与して赤字が縮小した。

 セグメント別営業利益(連結調整前)は、国内金融事業が同92.6%増の15億61百万円、韓国金融事業が1億26百万円の赤字(前年同期は32億79百万円の赤字)、東南アジア金融事業が34億71百万円の赤字(前年同期はなし)、総合エンターテインメント事業が同86.3%減の54百万円、不動産事業が同27.4%減の2億60百万円、投資事業が7億02百万円(前年同期は39百万円の赤字)、その他事業が1億72百万円の赤字(同35百万円の黒字)だった。

 国内金融事業では利息返還損失引当金繰入額が減少した。韓国金融事業では営業収益の増加や前期に一時的要因として計上した債権売却損や貸倒引当金繰入額が減少した。東南アジア金融事業では、財務健全化を図るため一時的要因として貸倒引当金を積み増したことや、Jトラストインドネシア銀行取得に係るのれん償却額が増加したことが影響した。投資事業ではJトラストアジアにおいて営業有価証券の評価益を計上した。

 なお四半期別の推移を見ると、営業収益は第1四半期(4月〜6月)194億90百万円、第2四半期(7月〜9月)182億88百万円、営業利益は第1四半期19億51百万円の赤字、第2四半期3億84百万円の赤字だった。

■16年3月期(IFRS任意適用)は黒字予想

 今期(16年3月期)通期の連結業績予想(IFRS任意適用、5月25日公表)は、営業収益が819億円、営業利益が75億円、純利益が47億円の黒字予想としている。日本基準の前期(15年3月期)実績は、営業収益が632億81百万円、営業利益が52億17百万円の赤字、経常利益が23億85百万円の赤字、純利益が101億43百万円の黒字だった。

 配当予想(5月14日公表)は前期比2円増配の年間12円(第2四半期末5円、期末7円)としている。予想配当性向は29.4%となる。

■中期経営計画で18年3月期ROE10.0%目標

 15年5月発表の中期経営計画では、中期ビジョンとして「既成概念にとらわれないファイナンシャルサービスを提供する企業を目指す」を掲げ、目標数値は最終18年3月期の営業収益1421億円、営業利益217億円、ROE10.0%としている。

 事業拡大が望めるアジアでの銀行業からの利益貢献を中心として、成長市場におけるIRR15%以上の投資案件をターゲットに3年間で500億円〜1000億円の投資を目指す。また株式価値の最大化を経営の最重要課題の一つとして位置付け、株価が割安であると判断したときには機動的に自社株買いを実施する。

 国内金融事業では消費者金融事業を縮小し、不動産関連の信用保証事業および債権回収事業を拡大するとともに、M&Aを活用して新分野への進出を目指す。韓国金融事業ではグループ内の相互連携を通じて各事業を有機的に連携させ、債権残高積み増しと収益拡大に取り組む。東南アジア金融事業では、Jトラスト銀行インドネシアの不良債権回収事業の収益強化と財務健全性の向上に取り組むとともに、さらなるM&Aを推進する方針だ。

 中期成長に向けてM&Aや事業再編を活用したグループの事業基盤構築・強化に取り組んでいるため、当面はM&A・事業再編および事業構造改革に伴う一時的利益・費用の計上で収益が大幅に変動する可能性がありそうだ。ただし韓国事業の収益改善、東南アジアへの積極的な業容拡大、グループシナジーなどの効果で、中期的に収益拡大が期待される。

■自己株式取得・消却して株主還元

 15年5月14日発表の自己株式取得(取得株式総数の上限625万株、取得価額総額の上限75億円、取得期間15年5月26日〜16年3月31日)については、15年11月11日時点で累計取得株式総数が625万株、累計取得価額総額が62億6421万500円となって終了した。

 また15年5月14日には当社筆頭株主である当社代表取締役藤澤信義氏より、今後の株価動向やその他の市場環境如何によっては、市場内立会取引によって当社株式を買い増す意向があることについて説明を受けたとしている。当然のことではあるが同氏は、金融商品取引法その他関連法令の規制を遵守するとしている。

 15年12月29日で自己株式消却を実施した。株主への利益還元として、15年5月26日〜11月11日に取得した自己株式625万株全てを消却した。

■株価は軟調展開だが売られ過ぎ感

 株価の動きを見ると、地合い悪化も影響して軟調展開だ。15年8月安値890円を割り込んで、1月21日には808円まで下押した。ただし売られ過ぎ感を強めている。調整の最終局面だろう。

 1月21日の終値808円を指標面で見ると、今期予想連結PER(今期会社予想の連結EPS40円85銭で算出)は19〜20倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間12円で算出)は1.5%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1591円09銭で算出)は0.5倍近辺である。時価総額は約908億円である。

 週足チャートで見ると900円台の下値支持線を割り込んだ形だが、日足チャートで見ると25日移動平均線に対するマイナス乖離率が15%程度に拡大して売られ過ぎ感を強めている。反発のタイミングだろう。

(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[11月30日更新]

Jトラストは積極的な業容拡大戦略を評価

 Jトラスト<8508>(東2)は金融事業を主力として、国内外におけるM&Aや事業再編で業容を拡大させている。16年3月期第2四半期累計の業績は赤字幅が縮小した。株価は安値圏でモミ合う展開だが下値は限定的のようだ。積極的な業容拡大戦略を評価して出直り展開だろう。

■金融事業を中心に国内外でM&Aを積極活用して業容拡大

 国内金融事業(事業者向け貸付、消費者向け貸付、クレジット・信販、信用保証、債権買取)を主力に、国内外でM&Aや債権承継などを積極活用し、不動産事業、アミューズメント事業、海外金融事業などに業容拡大戦略を推進している。

 なお16年3月期から事業セグメントを再構成し、国内金融事業(保証および債権回収業)、韓国金融事業(銀行業、リース・割賦業、債権買取・回収業)、東南アジア金融事業(銀行業、販売金融業)からなる金融事業と、アミューズメント事業(アミューズメント施設運営、娯楽機器製造)、不動産事業(注文住宅建設、収益物件の仕入・販売)、その他非金融事業(ITシステム事業など)からなる非金融事業とした。

 従来の短期的なM&A型の事業拡大から、銀行業を中心とした持続的な利益拡大へのステージアップを目指して、国内外において事業基盤の強化に取り組む方針だ。

■国内金融事業は新規ビジネスも推進

 国内金融事業では、日本保証(12年3月ロプロが武富士の消費者金融事業を承継、12年9月ロプロと日本保証が合併)、Jトラストカード(11年8月楽天KCを子会社化、15年1月「KCブランド」事業を譲渡、14年3月に子会社化した個品割賦事業NUCSの「NUCSブランド」事業を承継、15年1月Jトラストカードに商号変更、15年5月完全子会社化)などを傘下に置いている。

 15年3月にはJトラストベンチャーキャピタル合同会社が、SmartEbook<2330>の第1回無担保転換社債型新株予約権付社債および第6回新株予約権を引き受けた。企業ニーズに応えるファイナンス支援や事業支援などを通じて支援先企業の企業価値向上を追求し、グループ成長に繋げる方針だ。

 15年4月には選択と集中の観点から、子会社クレディアの全株式を売却した。16年3月期第1四半期の個別決算で関係会社売却益を計上するが、連結業績への影響は軽微としている。

 また15年4月には、日本最大のビットコイン取引所を営むBTCボックスの第三者割当増資を引き受けて同社を持分法適用会社化した。日本国内のビットコイン決済圏の確立、海外取引所の創設、新興国における新たな決済手段の構築、ビットコインを活用した新規ビジネスの創出を目指すとしている。

■韓国金融事業は総合金融サービス展開に向けた事業基盤整備が完了

 韓国金融事業では、12年10月に貯蓄銀行認可を受けた韓国・親愛貯蓄銀行(15年7月JT親愛貯蓄銀行に商号変更)が、未来貯蓄銀行の一部資産・負債を承継し、13年1月韓国・ソロモン貯蓄銀行から、13年6月韓国・エイチケー貯蓄銀行から消費者信用貸付債権の一部を譲り受けた。

 また14年3月韓国・ハイキャピタル貸付および韓国・ケージェイアイ貸付を子会社化、14年8月韓国・ハイキャピタル貸付、韓国・ケージェイアイ貸付および韓国・ネオラインクレジット貸付(11年4月子会社化)の貸付事業を韓国・親愛貯蓄銀行に譲渡した。

 さらに15年1月には韓国スタンダードチャータード貯蓄銀行の全株式を取得(JT貯蓄銀行に商号変更)し、15年3月には韓国スタンダードチャータードキャピタルの全株式を取得(JTキャピタルに商号変更)した。これによって、韓国において総合金融サービスを展開するうえでの事業基盤の整備が図れたとしている。

 なおJTキャピタルは15年7月、住宅割賦金融債権の流動化(MBS)による資金調達(2000億ウォン=約214億円)を実施した。企業価値が韓国市場で認められ、従来のJトラストグループ依存から脱却し、今後の成長エンジンとなる資金調達方法の多様化が可能となった。

 15年10月には連結子会社のネオラインクレジット貸付およびハイキャピタル貸付の全株式を譲渡した。上記2社の正常債権は各貯蓄銀行に、不良債権はTA資産管理貸付有限会社に集中し、体制整備が完了したため株式譲渡を実施した。これによって上記2社は連結子会社から除外される。連結業績への影響は軽微としている。

■東南アジア金融事業はインドネシアに積極展開

 東南アジア金融事業では、13年12月シンガポールの子会社Jトラストアジアがインドネシアのマヤパダ銀行と資本業務提携、14年11月インドネシアのムティアラ銀行を連結子会社化(15年6月Jトラストインドネシア銀行に商号変更)した。

 15年5月にはJトラストアジアがオートバイ販売金融事業を展開するタイのGLの転換社債を引き受けた。またJトラストアジアの子会社Jトラスト・インベストメント・インドネシアを設立した。

 また15年10月にはJトラストインドネシア銀行の不良債権(約220億円)をJトラスト・インベストメント・インドネシアに譲渡するとともに、当社によるJトラストインドネシア銀行が実施する増資の引き受け、およびJトラストアジアによるJトラストインドネシア銀行が発行する劣後債の引き受けを行った。本件債権譲渡は当社子会社間の債権譲渡であるため連結業績への影響は軽微としている。

 なおアジアの不動産分野では、14年9月にシンガポールの不動産開発会社LCDの株式29.5%を取得して筆頭株主となったが、15年2月にLCDの大株主グループの1社であるAFグローバルが実施するTOBに応募して所有する全株式を譲渡した。

■非金融事業も強化

 非金融事業の国内不動産分野・アミューズメント分野では、アドアーズ<4712>(12年6月子会社化)を傘下に置いている。アドアーズは14年9月に韓国でカジノ事業を展開するJBアミューズメント(JBA)の第三者割当増資を引き受けて第2位株主となった。

 なおアドアーズは、14年11月に日本介護福祉グループを子会社化して介護事業に進出したが、8月11日に日本介護福祉グループの全株式を譲渡して介護事業を休止すると発表している。

■M&A・事業再編や不良債権処理などで収益変動

 15年3月期(日本基準)の四半期別推移を見ると、営業収益は第1四半期(4月〜6月)159億28百万円、第2四半期(7月〜9月)160億51百万円、第3四半期(10月〜12月)161億41百万円、第4四半期(1月〜3月)151億61百万円で、営業利益は第1四半期3億58百万円の赤字、第2四半期22億74百万円の赤字、第3四半期6億89百万円の赤字、第4四半期18億96百万円の赤字だった。

 韓国・親愛貯蓄銀行で事業基盤強化に向けて積極的に不良債権処理を進めたことや、韓国JT貯蓄銀行および韓国JTキャピタルの株式取得が遅れたことなどで営業赤字、経常赤字だった。純利益は負ののれん発生益計上で黒字だった。M&A・事業再編や不良債権処理などで収益が大幅に変動する可能性がある。

■16年3月期(IFRS任意適用)は黒字予想

 11月13日発表の今期(16年3月期)第2四半期累計(4月〜9月)の連結業績は、営業収益が前年同期比18.1%増の377億78百万円、営業利益が23億35百万円の赤字(前年同期は26億32百万円の赤字)、経常利益が22億円の赤字(同24億59百万円の赤字)、純利益が23億20百万円の赤字(同37億54百万円の赤字)だった。国内金融事業や韓国金融事業の収益改善が寄与して赤字が縮小した。

 セグメント別営業利益(連結調整前)は、国内金融事業が同92.6%増の15億61百万円、韓国金融事業が1億26百万円の赤字(前年同期は32億79百万円の赤字)、東南アジア金融事業が34億71百万円の赤字(前年同期はなし)、総合エンターテインメント事業が同86.3%減の54百万円、不動産事業が同27.4%減の2億60百万円、投資事業が7億02百万円(前年同期は39百万円の赤字)、その他事業が1億72百万円の赤字(同35百万円の黒字)だった。

 国内金融事業では利息返還損失引当金繰入額が減少した。韓国金融事業では営業収益の増加や前期に一時的要因として計上した債権売却損や貸倒引当金繰入額が減少した。東南アジア金融事業では、財務健全化を図るため一時的要因として貸倒引当金を積み増したことや、Jトラストインドネシア銀行取得に係るのれん償却額が増加したことが影響した。投資事業ではJトラストアジアにおいて営業有価証券の評価益を計上した。

 なお四半期別の推移を見ると、営業収益は第1四半期(4月〜6月)194億90百万円、第2四半期(7月〜9月)182億88百万円、営業利益は第1四半期19億51百万円の赤字、第2四半期3億84百万円の赤字だった。

 通期の連結業績予想は、前回予想(IFRSを任意適用、5月25日公表)を据え置いて営業収益が819億円、営業利益が75億円、純利益が47億円の黒字予想としている。なお日本基準の前期(15年3月期)実績は営業収益が632億81百万円、営業利益が52億17百万円の赤字、経常利益が23億85百万円の赤字、純利益が101億43百万円の黒字だった。

 配当予想(5月14日公表)は前期比2円増配の年間12円(第2四半期末5円、期末7円)としている。予想配当性向は29.4%となる。

 なお11月9日に連結子会社Jトラストカードからの剰余金の配当を受領したと発表した。16年3月期個別決算の営業収益に受取配当金123億05百万円を計上するが、連結子会社からの配当のため連結業績に与える影響はないとしている。

■中期経営計画で18年3月期ROE10.0%目標

 15年5月発表の中期経営計画では、中期ビジョンとして「既成概念にとらわれないファイナンシャルサービスを提供する企業を目指す」を掲げ、目標数値は最終18年3月期の営業収益1421億円、営業利益217億円、ROE10.0%とした。

 持続的に事業拡大が望めるアジアでの銀行業からの利益貢献を中心として、成長市場におけるIRR15%以上の投資案件をターゲットに3年間で500億円〜1000億円の投資を目指す。また株式価値の最大化を経営の最重要課題の一つとして位置付け、株価が割安であると判断したときには機動的に自社株買いを実施する。

 国内金融事業では消費者金融事業を縮小し、不動産関連の信用保証事業および債権回収事業を拡大するとともに、M&Aを活用して新分野への進出を目指す。韓国金融事業ではグループ内の相互連携を通じて各事業を有機的に連携させ、債権残高積み増しと収益拡大に取り組む。東南アジア金融事業では、Jトラスト銀行インドネシアの不良債権回収事業の収益強化と財務健全性の向上に取り組むとともに、さらなるM&Aを推進する方針だ。

 中期成長に向けてM&Aや事業再編を活用したグループの事業基盤構築・強化に取り組んでいるため、当面はM&A・事業再編および事業構造改革に伴う一時的利益・費用の計上で収益が大幅に変動する可能性がありそうだ。ただし韓国事業の収益改善、東南アジアへの積極的な業容拡大、グループシナジーなどの効果で、中期的に収益拡大が期待される。

■株価は安値圏でモミ合う展開だが下値限定的

 なお5月14日発表の自己株式取得(取得株式総数の上限625万株、取得価額総額の上限75億円、取得期間15年5月26日〜16年3月31日)については、11月11日時点で累計取得株式総数625万株、累計取得価額総額62億6421万500円となって終了した。

 また5月14日には、当社筆頭株主である当社代表取締役藤澤信義氏より、今後の株価動向やその他の市場環境如何によっては、市場内立会取引によって当社株式を買い増す意向があることについて説明を受けたとしている。当然のことではあるが同氏は、金融商品取引法その他関連法令の規制を遵守するとしている。

 株価の動きを見ると、9月の戻り高値圏1100円台から反落し、安値圏の1000円近辺でモミ合う展開だ。ただし8月の年初来安値水準まで下押す動きは見られない。下値は限定的のようだ。

 11月27日の終値952円を指標面で見ると、今期予想連結PER(今期会社予想の連結EPS40円85銭で算出)は23〜24倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間12円で算出)は1.3%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1591円09銭で算出)は0.6倍近辺である。時価総額は約1130億円である。

 週足チャートで見ると13週移動平均線が戻りを押さえる形だが、8月の年初来安値水準まで下押す動きは見られない。積極的な業容拡大戦略を評価して出直り展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[10月29日更新]

Jトラストは積極的な業容拡大戦略や自己株式取得を評価

Jトラストは積極的な業容拡大戦略や自己株式取得を評価

 Jトラスト<8508>(東2)は金融事業を主力として、国内外におけるM&Aや事業再編で業容を拡大させている。株価は9月の戻り高値から反落して調整局面だが、8月の年初来安値まで下押すことなく調整一巡感を強めている。積極的な業容拡大戦略や自己株式取得を評価して出直り展開だろう。なお11月12日に第2四半期累計(4月〜9月)の業績発表を予定している。

■金融事業を中心に国内外でM&Aを積極活用して業容拡大

 国内金融事業(事業者向け貸付、消費者向け貸付、クレジット・信販、信用保証、債権買取)を主力に、国内外でM&Aや債権承継などを積極活用し、不動産事業、アミューズメント事業、海外金融事業などに業容拡大戦略を推進している。

 なお16年3月期から事業セグメントを再構成し、国内金融事業(保証および債権回収業)、韓国金融事業(銀行業、リース・割賦業、債権買取・回収業)、東南アジア金融事業(銀行業、販売金融業)からなる金融事業と、アミューズメント事業(アミューズメント施設運営、娯楽機器製造)、不動産事業(注文住宅建設、収益物件の仕入・販売)、その他非金融事業(ITシステム事業など)からなる非金融事業とした。

 従来の短期的なM&A型の事業拡大から、銀行業を中心とした持続的な利益拡大へのステージアップを目指して、国内外において事業基盤の強化に取り組む方針だ。

■国内金融事業は新規ビジネスも推進

 国内金融事業では、日本保証(12年3月ロプロが武富士の消費者金融事業を承継、12年9月ロプロと日本保証が合併)、Jトラストカード(11年8月楽天KCを子会社化、15年1月「KCブランド」事業を譲渡、14年3月に子会社化した個品割賦事業NUCSの「NUCSブランド」事業を承継、15年1月Jトラストカードに商号変更、15年5月完全子会社化)などを傘下に置いている。

 15年3月にはJトラストベンチャーキャピタル合同会社が、SmartEbook<2330>の第1回無担保転換社債型新株予約権付社債および第6回新株予約権を引き受けた。企業ニーズに応えるファイナンス支援や事業支援などを通じて支援先企業の企業価値向上を追求し、グループ成長に繋げる方針だ。

 15年4月には選択と集中の観点から、子会社クレディアの全株式を売却した。16年3月期第1四半期の個別決算で関係会社売却益を計上するが、連結業績への影響は軽微としている。

 また15年4月には、日本最大のビットコイン取引所を営むBTCボックスの第三者割当増資を引き受けて同社を持分法適用会社化した。日本国内のビットコイン決済圏の確立、海外取引所の創設、新興国における新たな決済手段の構築、ビットコインを活用した新規ビジネスの創出を目指すとしている。

■韓国金融事業は総合金融サービス展開に向けた事業基盤整備が完了

 韓国金融事業では、12年10月に貯蓄銀行認可を受けた韓国・親愛貯蓄銀行(15年7月JT親愛貯蓄銀行に商号変更)が、未来貯蓄銀行の一部資産・負債を承継し、13年1月韓国・ソロモン貯蓄銀行から、13年6月韓国・エイチケー貯蓄銀行から消費者信用貸付債権の一部を譲り受けた。

 また14年3月韓国・ハイキャピタル貸付および韓国・ケージェイアイ貸付を子会社化、14年8月韓国・ハイキャピタル貸付、韓国・ケージェイアイ貸付および韓国・ネオラインクレジット貸付(11年4月子会社化)の貸付事業を韓国・親愛貯蓄銀行に譲渡した。

 さらに15年1月には韓国スタンダードチャータード貯蓄銀行の全株式を取得(JT貯蓄銀行に商号変更)し、15年3月には韓国スタンダードチャータードキャピタルの全株式を取得(JTキャピタルに商号変更)した。これによって、韓国において総合金融サービスを展開するうえでの事業基盤の整備が図れたとしている。

 なおJTキャピタルは15年7月、住宅割賦金融債権の流動化(MBS)による資金調達(2000億ウォン=約214億円)を実施した。企業価値が韓国市場で認められ、従来のJトラストグループ依存から脱却し、今後の成長エンジンとなる資金調達方法の多様化が可能となった。

 また10月15日には、連結子会社のネオラインクレジット貸付およびハイキャピタル貸付の全株式を譲渡したと発表している。上記2社の正常債権は各貯蓄銀行に、不良債権はTA資産管理貸付有限会社に集中し、体制整備が完了したため株式譲渡を実施した。これによって上記2社は連結子会社から除外される。連結業績への影響は軽微としている。

■東南アジア金融事業はインドネシアに積極展開

 東南アジア金融事業では、13年12月シンガポールの子会社Jトラストアジアがインドネシアのマヤパダ銀行と資本業務提携、14年11月インドネシアのムティアラ銀行を連結子会社化(15年6月Jトラストインドネシア銀行に商号変更)した。

 15年5月にはJトラストアジアがオートバイ販売金融事業を展開するタイのGLの転換社債を引き受けた。またJトラストアジアの子会社Jトラスト・インベストメント・インドネシアを設立した。

 また10月23日には、Jトラストインドネシア銀行の不良債権(約220億円)をJトラスト・インベストメント・インドネシアに譲渡するとともに、当社によるJトラストインドネシア銀行が実施する増資の引き受け、およびJトラストアジアによるJトラストインドネシア銀行が発行する劣後債の引き受けを行ったと発表している。本件債権譲渡は当社子会社間の債権譲渡であるため連結業績への影響は軽微としている。

 なおアジアの不動産分野では、14年9月にシンガポールの不動産開発会社LCDの株式29.5%を取得して筆頭株主となったが、15年2月にLCDの大株主グループの1社であるAFグローバルが実施するTOBに応募して所有する全株式を譲渡した。

■非金融事業も強化

 非金融事業の国内不動産分野・アミューズメント分野では、アドアーズ<4712>(12年6月子会社化)を傘下に置いている。アドアーズは14年9月に韓国でカジノ事業を展開するJBアミューズメント(JBA)の第三者割当増資を引き受けて第2位株主となった。

 なおアドアーズは、14年11月に日本介護福祉グループを子会社化して介護事業に進出したが、8月11日に日本介護福祉グループの全株式を譲渡して介護事業を休止すると発表している。

■M&A・事業再編や不良債権処理などで収益変動

 15年3月期(日本基準)の四半期別推移を見ると、営業収益は第1四半期(4月〜6月)159億28百万円、第2四半期(7月〜9月)160億51百万円、第3四半期(10月〜12月)161億41百万円、第4四半期(1月〜3月)151億61百万円で、営業利益は第1四半期3億58百万円の赤字、第2四半期22億74百万円の赤字、第3四半期6億89百万円の赤字、第4四半期18億96百万円の赤字だった。

 韓国・親愛貯蓄銀行で事業基盤強化に向けて積極的に不良債権処理を進めたことや、韓国JT貯蓄銀行および韓国JTキャピタルの株式取得が遅れたことなどで営業赤字、経常赤字だった。純利益は負ののれん発生益計上で黒字だった。M&A・事業再編や不良債権処理などで収益が大幅に変動する可能性がある。

■16年3月期(IFRS任意適用)は黒字予想

 今期(16年3月期)の連結業績予想(IFRSを任意適用、5月25日公表)は営業収益が819億円、営業利益が75億円、純利益が47億円の黒字予想としている。日本基準の前期(15年3月期)実績は営業収益が632億81百万円、営業利益が52億17百万円の赤字、経常利益が23億85百万円の赤字、純利益が101億43百万円の黒字だった。

 配当予想(5月14日公表)は前期比2円増配の年間12円(第2四半期末5円、期末7円)としている。予想配当性向は30.2%となる。

 第1四半期(4月〜6月)は営業収益が前年同期比22.4%増の194億90百万円、営業利益が19億51百万円の赤字(前年同期は3億58百万円の赤字)、経常利益が15億85百万円の赤字(同2億94百万円の赤字)、純利益が27億89百万円の赤字(同3億95百万円の赤字)だった。営業収益は概ね計画水準だったが、Jトラストインドネシア銀行の収益改善遅れなどで営業利益は計画を下回ったようだ。

 営業収益は、国内金融事業でKCカードやクレディアなどが連結除外となったため減収だが、一方で韓国や東南アジアにおいて連結子会社が増加し、JT親愛貯蓄銀行の収益増加なども寄与して大幅増収だった。

 利益面では、韓国金融事業が営業黒字化したが、Jトラストインドネシア銀行の新規連結、および貸倒引当金追加繰入、のれん償却などで全体として営業赤字が拡大した。

■中期経営計画で18年3月期ROE10.0%目標

 15年5月発表の中期経営計画では、中期ビジョンとして「既成概念にとらわれないファイナンシャルサービスを提供する企業を目指す」を掲げ、目標数値は最終18年3月期の営業収益1421億円、営業利益217億円、ROE10.0%とした。

 持続的に事業拡大が望めるアジアでの銀行業からの利益貢献を中心として、成長市場におけるIRR15%以上の投資案件をターゲットに3年間で500億円〜1000億円の投資を目指す。また株式価値の最大化を経営の最重要課題の一つとして位置付け、株価が割安であると判断したときには機動的に自社株買いを実施する。

 国内金融事業では消費者金融事業を縮小し、不動産関連の信用保証事業および債権回収事業を拡大するとともに、M&Aを活用して新分野への進出を目指す。韓国金融事業ではグループ内の相互連携を通じて各事業を有機的に連携させ、債権残高積み増しと収益拡大に取り組む。東南アジア金融事業では、Jトラスト銀行インドネシアの不良債権回収事業の収益強化と財務健全性の向上に取り組むとともに、さらなるM&Aを推進する方針だ。

 中期成長に向けてM&Aや事業再編を活用したグループの事業基盤構築・強化に取り組んでいるため、当面はM&A・事業再編および事業構造改革に伴う一時的利益・費用の計上で収益が大幅に変動する可能性がありそうだ。ただし韓国事業の収益改善、東南アジアへの積極的な業容拡大、グループシナジーなどの効果で、中期的に収益拡大が期待される。

■株価は9月の戻り高値から反落したが調整一巡感

 なお5月14日発表の自己株式取得(取得株式総数の上限625万株、取得価額総額の上限75億円、取得期間15年5月26日〜16年3月31日)については、9月30日時点で累計取得株式総数361万3300株、累計取得価額総額36億4615万6500円となっている。

 また5月14日には、当社筆頭株主である当社代表取締役藤澤信義氏より、今後の株価動向やその他の市場環境如何によっては、市場内立会取引によって当社株式を買い増す意向があることについて説明を受けたとしている。当然のことではあるが同氏は、金融商品取引法その他関連法令の規制を遵守するとしている。

 株価の動きを見ると、株価は9月の戻り高値1135円から反落して調整局面だが、8月の年初来安値890円まで下押すことなく、1000円近辺で推移して調整一巡感を強めている。

 10月28日の終値984円を指標面で見ると、今期予想連結PER(今期会社予想の連結EPS39円77銭で算出)は24〜25倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間12円で算出)は1.2%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1591円09銭で算出)は0.6倍近辺である。なお時価総額は約1168億円である。

 週足チャートで見ると26週移動平均線が戻りを押さえる形となった。そして再び13週移動平均線を割り込んだ。ただし8月の年初来安値水準まで下押す動きは見られない。1000円近辺が下値支持線のようだ。積極的な業容拡大戦略や自己株式取得を評価して出直り展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[09月25日更新]

Jトラストは8月安値で底打ち、業容拡大戦略や自己株式取得を評価

 Jトラスト[8508](東2)は金融事業を主力として、国内外におけるM&Aや事業再編で業容を拡大させている。株価は8月の年初来安値で底打ちして強基調に転換する動きのようだ。積極的な業容拡大戦略や自己株式取得を評価して出直り展開だろう。

■金融事業を中心に国内外でM&Aを積極活用して業容拡大

 国内金融事業(事業者向け貸付、消費者向け貸付、クレジット・信販、信用保証、債権買取)を主力に、国内外でM&Aや債権承継などを積極活用し、不動産事業、アミューズメント事業、海外金融事業などに業容拡大戦略を推進している。

 なお16年3月期から事業セグメントを再構成し、国内金融事業(保証および債権回収業)、韓国金融事業(銀行業、リース・割賦業、債権買取・回収業)、東南アジア金融事業(銀行業、販売金融業)からなる金融事業と、アミューズメント事業(アミューズメント施設運営、娯楽機器製造)、不動産事業(注文住宅建設、収益物件の仕入・販売)、その他非金融事業(ITシステム事業など)からなる非金融事業とした。

 従来の短期的なM&A型の事業拡大から、銀行業を中心とした持続的な利益拡大へのステージアップを目指して、国内外において事業基盤の強化に取り組む方針だ。

■国内金融事業は新規ビジネスも推進

 国内金融事業では、日本保証(12年3月ロプロが武富士の消費者金融事業を承継、12年9月ロプロと日本保証が合併)、Jトラストカード(11年8月楽天KCを子会社化、15年1月「KCブランド」事業を譲渡、14年3月に子会社化した個品割賦事業NUCSの「NUCSブランド」事業を承継、15年1月Jトラストカードに商号変更、15年5月完全子会社化)などを傘下に置いている。

 15年3月にはJトラストベンチャーキャピタル合同会社が、SmartEbook<2330>の第1回無担保転換社債型新株予約権付社債および第6回新株予約権を引き受けた。企業ニーズに応えるファイナンス支援や事業支援などを通じて支援先企業の企業価値向上を追求し、グループ成長に繋げる方針だ。

 15年4月には選択と集中の観点から、子会社クレディアの全株式を売却した。16年3月期第1四半期の個別決算で関係会社売却益を計上するが、連結業績への影響は軽微としている。

 また15年4月には、日本最大のビットコイン取引所を営むBTCボックスの第三者割当増資を引き受けて同社を持分法適用会社化した。日本国内のビットコイン決済圏の確立、海外取引所の創設、新興国における新たな決済手段の構築、ビットコインを活用した新規ビジネスの創出を目指すとしている。

■韓国金融事業は総合金融サービス展開に向けた事業基盤整備が完了

 韓国金融事業では、12年10月に貯蓄銀行認可を受けた韓国・親愛貯蓄銀行(15年7月JT親愛貯蓄銀行に商号変更)が、未来貯蓄銀行の一部資産・負債を承継し、13年1月韓国・ソロモン貯蓄銀行から、13年6月韓国・エイチケー貯蓄銀行から消費者信用貸付債権の一部を譲り受けた。

 また14年3月韓国・ハイキャピタル貸付および韓国・ケージェイアイ貸付を子会社化、14年8月韓国・ハイキャピタル貸付、韓国・ケージェイアイ貸付および韓国・ネオラインクレジット貸付(11年4月子会社化)の貸付事業を韓国・親愛貯蓄銀行に譲渡した。

 さらに15年1月には韓国スタンダードチャータード貯蓄銀行の全株式を取得(JT貯蓄銀行に商号変更)し、15年3月には韓国スタンダードチャータードキャピタルの全株式を取得(JTキャピタルに商号変更)した。これによって、韓国において総合金融サービスを展開するうえでの事業基盤の整備が図れたとしている。

 なおJTキャピタルは7月24日、住宅割賦金融債権の流動化(MBS)による資金調達(2000億ウォン=約214億円)を実施した。企業価値が韓国市場で認められ、従来のJトラストグループ依存から脱却し、今後の成長エンジンとなる資金調達方法の多様化が可能となった。

■東南アジア金融事業はインドネシアに積極展開

 東南アジア金融事業では、13年12月シンガポールの子会社Jトラスト・アジアがインドネシアのマヤパダ銀行と資本業務提携、14年11月インドネシアのムティアラ銀行を連結子会社化(15年6月Jトラスト銀行インドネシアに商号変更)した。

 15年5月にはJトラスト・アジアがオートバイ販売金融事業を展開するタイのGLの転換社債を引き受けた。またJトラスト・アジアの子会社Jトラスト・インベストメント・インドネシアを設立した。

 なおアジアの不動産分野では、14年9月にシンガポールの不動産開発会社LCDの株式29.5%を取得して筆頭株主となったが、15年2月にLCDの大株主グループの1社であるAFグローバルが実施するTOBに応募して所有する全株式を譲渡した。

■非金融事業も強化

 非金融事業の国内不動産分野・アミューズメント分野では、アドアーズ<4712>(12年6月子会社化)を傘下に置いている。アドアーズは14年9月に韓国でカジノ事業を展開するJBアミューズメント(JBA)の第三者割当増資を引き受けて第2位株主となった。

 なおアドアーズは、14年11月に日本介護福祉グループを子会社化して介護事業に進出したが、8月11日に日本介護福祉グループの全株式を譲渡して介護事業を休止すると発表している。

■16年3月期(IFRS任意適用)は黒字予想

 15年3月期(日本基準)の四半期別推移を見ると、営業収益は第1四半期(4月〜6月)159億28百万円、第2四半期(7月〜9月)160億51百万円、第3四半期(10月〜12月)161億41百万円、第4四半期(1月〜3月)151億61百万円で、営業利益は第1四半期3億58百万円の赤字、第2四半期22億74百万円の赤字、第3四半期6億89百万円の赤字、第4四半期18億96百万円の赤字だった。

 韓国・親愛貯蓄銀行で事業基盤強化に向けて積極的に不良債権処理を進めたことや、韓国JT貯蓄銀行および韓国JTキャピタルの株式取得が遅れたことなどで営業赤字、経常赤字だった。純利益は負ののれん発生益計上で黒字だった。

 今期(16年3月期)の連結業績予想(IFRSを任意適用、5月25日公表)は営業収益が819億円、営業利益が75億円、純利益が47億円の黒字予想としている。日本基準の前期(15年3月期)実績は営業収益が632億81百万円、営業利益が52億17百万円の赤字、経常利益が23億85百万円の赤字、純利益が101億43百万円の黒字だった。

 配当予想(5月14日公表)は前期比2円増配の年間12円(第2四半期末5円、期末7円)としている。予想配当性向は30.2%となる。

 第1四半期(4月〜6月)は営業収益が前年同期比22.4%増の194億90百万円、営業利益が19億51百万円の赤字(前年同期は3億58百万円の赤字)、経常利益が15億85百万円の赤字(同2億94百万円の赤字)、純利益が27億89百万円の赤字(同3億95百万円の赤字)だった。営業収益は概ね計画水準だったが、Jトラスト銀行インドネシアの収益改善遅れなどで営業利益は計画を下回ったようだ。

 営業収益は、国内金融事業でKCカードやクレディアなどが連結除外となったため減収だが、一方で韓国や東南アジアにおいて連結子会社が増加し、JT親愛貯蓄銀行の収益増加なども寄与して大幅増収だった。

 利益面では、韓国金融事業が営業黒字化したが、Jトラスト銀行インドネシアの新規連結、および貸倒引当金追加繰入、のれん償却などで全体として営業赤字が拡大した。

■中期経営計画で18年3月期ROE10.0%目標

 15年5月発表の中期経営計画では、中期ビジョンとして「既成概念にとらわれないファイナンシャルサービスを提供する企業を目指す」を掲げ、目標数値は最終18年3月期の営業収益1421億円、営業利益217億円、ROE10.0%とした。

 持続的に事業拡大が望めるアジアでの銀行業からの利益貢献を中心として、成長市場におけるIRR15%以上の投資案件をターゲットに3年間で500億円〜1000億円の投資を目指す。また株式価値の最大化を経営の最重要課題の一つとして位置付け、株価が割安であると判断したときには機動的に自社株買いを実施する。

 国内金融事業では消費者金融事業を縮小し、不動産関連の信用保証事業および債権回収事業を拡大するとともに、M&Aを活用して新分野への進出を目指す。韓国金融事業ではグループ内の相互連携を通じて各事業を有機的に連携させ、債権残高積み増しと収益拡大に取り組む。東南アジア金融事業では、Jトラスト銀行インドネシアの不良債権回収事業の収益強化と財務健全性の向上に取り組むとともに、さらなるM&Aを推進する方針だ。

 中期成長に向けてM&Aや事業再編を活用したグループの事業基盤構築・強化に取り組んでいるため、当面はM&A・事業再編および事業構造改革に伴う一時的利益・費用の計上で収益が大幅に変動する可能性がありそうだ。ただし韓国事業の収益改善、東南アジアへの積極的な業容拡大、グループシナジーなどの効果で、中期的に収益拡大が期待される。

■株価は調整一巡して強基調に転換の可能性

 なお5月14日発表の自己株式取得(取得株式総数の上限625万株、取得価額総額の上限75億円、取得期間15年5月26日〜16年3月31日)については、8月31日時点で累計取得株式総数199万1800株、累計取得価額総額19億1676万300円となっている。

 また5月14日には、当社筆頭株主である当社代表取締役藤澤信義氏より、今後の株価動向やその他の市場環境如何によっては、市場内立会取引によって当社株式を買い増す意向があることについて説明を受けたとしている。当然のことではあるが同氏は、金融商品取引法その他関連法令の規制を遵守するとしている。

 株価の動きを見ると、5月の年初来高値1335円から反落して調整局面だったが、悪地合いも影響した8月25日の年初来安値890円から切り返す展開となった。9月11日には1141円まで上伸した。9月以降は悪地合いの影響が限定的であり、8月の年初来安値で底打ちしたようだ。

 9月24日の終値1013円を指標面で見ると、今期予想連結PER(今期会社予想の連結EPS39円77銭で算出)は25〜26倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間12円で算出)は1.2%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1591円09銭で算出)は0.6倍近辺である。なお時価総額は約1202億円である。

 日足チャートで見ると25日移動平均線を突破した。また週足チャートで見ると13週移動平均線、さらに26週移動平均線突破の動きも強めている。8月の年初来安値で底打ちして強基調に転換する動きのようだ。積極的な業容拡大戦略や自己株式取得を評価して出直り展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[09月01日更新]

Jトラストは調整一巡して強基調に転換の動き、自己株式取得も評価材料

 Jトラスト[8508](東2)は金融事業を主力として、国内外におけるM&Aや事業再編で業容を拡大させている。株価は地合い悪化も影響して8月25日に年初来安値890円まで調整したが、28日には1022円まで戻した。調整が一巡して強基調に転換する動きのようだ。自己株式取得も評価材料として出直り展開だろう。

■金融事業が主力、国内外でM&Aを積極活用して業容拡大

 国内金融事業(事業者向け貸付、消費者向け貸付、クレジット・信販、信用保証、債権買取)を主力に、国内外でM&Aや債権承継などを積極活用し、不動産事業、アミューズメント事業、海外金融事業などに業容拡大戦略を推進している。

 なお16年3月期から事業セグメントを再構成し、国内金融事業(保証および債権回収業)、韓国金融事業(銀行業、リース・割賦業、債権買取・回収業)、東南アジア金融事業(銀行業、販売金融業)からなる金融事業と、アミューズメント事業(アミューズメント施設運営、娯楽機器製造)、不動産事業(注文住宅建設、収益物件の仕入・販売)、その他非金融事業(ITシステム事業など)からなる非金融事業とする。

■国内金融事業は新規ビジネスも推進

 国内金融事業では、日本保証(12年3月ロプロが武富士の消費者金融事業を承継、12年9月ロプロと日本保証が合併)、Jトラストカード(11年8月楽天KCを子会社化、15年1月「KCブランド」事業を譲渡、14年3月に子会社化した個品割賦事業NUCSの「NUCSブランド」事業を承継、15年1月Jトラストカードに商号変更、15年5月完全子会社化)などを傘下に置いている。

 15年3月にはJトラストベンチャーキャピタル合同会社が、SmartEbook<2330>の第1回無担保転換社債型新株予約権付社債および第6回新株予約権を引き受けた。企業ニーズに応えるファイナンス支援や事業支援などを通じて支援先企業の企業価値向上を追求し、グループ成長に繋げる方針だ。

 15年4月には選択と集中の観点から、子会社クレディアの全株式を売却した。16年3月期第1四半期の個別決算で関係会社売却益を計上するが、連結業績への影響は軽微としている。

 また15年4月には、日本最大のビットコイン取引所を営むBTCボックスの第三者割当増資を引き受けて同社を持分法適用会社化した。日本国内のビットコイン決済圏の確立、海外取引所の創設、新興国における新たな決済手段の構築、ビットコインを活用した新規ビジネスの創出を目指すとしている。

■韓国金融事業は総合金融サービス展開に向けた事業基盤整備が概ね完了

 韓国金融事業では、12年10月に貯蓄銀行認可を受けた韓国・親愛貯蓄銀行(15年7月JT親愛貯蓄銀行に商号変更)が、未来貯蓄銀行の一部資産・負債を承継し、13年1月韓国・ソロモン貯蓄銀行から、13年6月韓国・エイチケー貯蓄銀行から消費者信用貸付債権の一部を譲り受けた。

 また14年3月韓国・ハイキャピタル貸付および韓国・ケージェイアイ貸付を子会社化、14年8月韓国・ハイキャピタル貸付、韓国・ケージェイアイ貸付および韓国・ネオラインクレジット貸付(11年4月子会社化)の貸付事業を韓国・親愛貯蓄銀行に譲渡した。

 さらに15年1月には韓国スタンダードチャータード貯蓄銀行の全株式を取得(JT貯蓄銀行に商号変更)し、15年3月には韓国スタンダードチャータードキャピタルの全株式を取得(JTキャピタルに商号変更)した。これによって、韓国において総合金融サービスを展開するうえでの事業基盤の整備が図れたとしている。

 なおJTキャピタルは7月24日、住宅割賦金融債権の流動化(MBS)による資金調達(2000億ウォン=約214億円)を実施した。企業価値が韓国市場で認められ、従来のJトラストグループ依存から脱却し、今後の成長エンジンとなる資金調達方法の多様化が可能となった。

■東南アジア金融事業はインドネシアに積極展開

 東南アジア金融事業では、13年12月シンガポールの子会社Jトラスト・アジアがインドネシアのマヤパダ銀行と資本業務提携、14年11月インドネシアのムティアラ銀行を連結子会社化(15年6月Jトラスト銀行インドネシアに商号変更)した。

 15年5月にはJトラスト・アジアがオートバイ販売金融事業を展開するタイのGLの転換社債を引き受けた。またJトラスト・アジアの子会社Jトラスト・インベストメント・インドネシアを設立した。

 なおアジアの不動産分野では、14年9月にシンガポールの不動産開発会社LCDの株式29.5%を取得して筆頭株主となったが、15年2月にLCDの大株主グループの1社であるAFグローバルが実施するTOBに応募して所有する全株式を譲渡した。

■非金融事業も強化

 非金融事業の国内不動産分野・アミューズメント分野では、アドアーズ<4712>(12年6月子会社化)を傘下に置いている。アドアーズは14年9月に韓国でカジノ事業を展開するJBアミューズメント(JBA)の第三者割当増資を引き受けて第2位株主となった。

 なおアドアーズは、14年11月に日本介護福祉グループを子会社化して介護事業に進出したが、8月11日に日本介護福祉グループの全株式を譲渡して介護事業を休止すると発表している。

■16年3月期(IFRS任意適用)は黒字予想

 15年3月期(日本基準)の四半期別推移を見ると、営業収益は第1四半期(4月〜6月)159億28百万円、第2四半期(7月〜9月)160億51百万円、第3四半期(10月〜12月)161億41百万円、第4四半期(1月〜3月)151億61百万円で、営業利益は第1四半期3億58百万円の赤字、第2四半期22億74百万円の赤字、第3四半期6億89百万円の赤字、第4四半期18億96百万円の赤字だった。

 韓国・親愛貯蓄銀行で事業基盤強化に向けて積極的に不良債権処理を進めたことや、韓国JT貯蓄銀行および韓国JTキャピタルの株式取得が遅れたことなどで営業赤字、経常赤字だった。純利益は負ののれん発生益計上で黒字だった。

 8月12日に発表した今期(16年3月期)第1四半期(4月〜6月)の連結業績は、営業収益が前年同期比22.4%増の194億90百万円、営業利益が19億51百万円の赤字(前年同期は3億58百万円の赤字)、経常利益が15億85百万円の赤字(同2億94百万円の赤字)、純利益が27億89百万円の赤字(同3億95百万円の赤字)だった。営業収益は概ね計画水準だったが、Jトラスト銀行インドネシアの収益改善遅れなどで営業利益は計画を下回ったようだ。

 営業収益は、国内金融事業でKCカードやクレディアなどが連結除外となって減収だが、一方で韓国や東南アジアで連結子会社が増加し、JT親愛貯蓄銀行の収益増加なども寄与して大幅増収だった。

 利益面では、韓国金融事業が営業黒字化したが、Jトラスト銀行インドネシアの新規連結、および貸倒引当金追加繰入、のれん償却などで全体として営業赤字が拡大した。

 通期の連結業績予想は前回予想(IFRSを任意適用、5月25日公表)を据え置いて、売上高が819億円、営業利益が75億円、純利益が47億円の黒字予想としている。配当予想も前回予想(5月14日公表)を据え置いて、前期比2円増配の年間12円(第2四半期末5円、期末7円)としている。予想配当性向は30.2%となる。

■中期経営計画で18年3月期ROE10.0%目標

 15年5月発表の中期経営計画では、中期ビジョンとして「既成概念にとらわれないファイナンシャルサービスを提供する企業を目指す」を掲げ、目標数値は最終18年3月期の営業収益1421億円、営業利益217億円、ROE10.0%とした。

 成長を遂げるアジアにおいて持続的に事業拡大が望める銀行業からの利益貢献を中心として、成長市場におけるIRR15%以上の投資案件をターゲットに3年間で500億円〜1000億円の投資を目指す。また株式価値の最大化を経営の最重要課題の一つとして位置付け、株価が割安であると判断したときには機動的に自社株買いを実施する。

 国内金融事業では消費者金融事業を縮小し、不動産関連の信用保証事業および債権回収事業を拡大し、M&A活用による新分野への進出を目指す。韓国金融事業ではグループ内の相互連携を通じて各事業を有機的に連携させ、債権残高積み増しと収益拡大に取り組む。東南アジア金融事業では、Jトラスト銀行インドネシアの不良債権回収事業の収益強化と財務健全性の向上に取り組むとともに、さらなるM&Aを推進する方針だ。

 中期成長に向けてM&Aや事業再編を活用したグループの事業基盤構築・強化に取り組んでいるため、当面はM&A・事業再編および事業構造改革に伴う一時的利益・費用の計上で収益が大幅に変動する可能性がありそうだ。ただし韓国事業の収益改善、東南アジアへの積極的な業容拡大、グループシナジーなどの効果で、中期的に収益拡大が期待される。

■株価は調整一巡して強基調に転換の可能性

 5月14日発表の自己株式取得(取得株式総数の上限625万株、取得価額総額の上限75億円、取得期間15年5月26日〜16年3月31日)については、7月31日時点で取得株式数0株となっている。

 また5月14日には、当社筆頭株主である当社代表取締役藤澤信義氏より、今後の株価動向やその他の市場環境如何によっては、市場内立会取引によって当社株式を買い増す意向があることについて説明を受けたとしている。当然のことではあるが同氏は、金融商品取引法その他関連法令の規制を遵守するとしている。

 7月30日には、アプロファイナンシャル貸付(旧商号A&Pフィナンシャル貸付)から提起された損倍賠償請求訴訟について、東京高等裁判所から本件控訴を棄却するとの控訴審判決の言い渡しがあったと発表している。当社の主張が全面的に認められた。

 また8月10日には債務不存在確認訴訟の訴状を東京地方裁判所に提出したと発表している。本件訴訟を通じて、Jトラスト銀行インドネシアに関して、ウェストン関連法人に対して債務を負っていないことの確認を求めていく予定としている。

 株価の動きを見ると、5月の年初来高値1335円から反落後は調整局面が続き、地合い悪化も影響して8月25日には年初来安値890円まで調整する場面があった。ただし28日には1022円まで戻して調整一巡感を強めている。

 8月28日の終値1019円を指標面で見ると、今期予想連結PER(今期会社予想の連結EPS39円77銭で算出)は25〜26倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間12円で算出)は1.2%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1591円09銭で算出)は0.6倍近辺である。

 日足チャートで見ると25日移動平均線を突破した。調整が一巡して強基調に転換する動きのようだ。自己株式取得も評価材料として出直り展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[7月29日更新]

Jトラストは下値支持線に到達して反発のタイミング、自己株式取得も評価材料

 Jトラスト[8508](東2)は金融事業を主力として、国内外におけるM&Aや事業再編で業容を拡大させている。株価は5月の年初来高値1335円から反落し、地合い悪化も影響して7月9日に994円、28日に998円まで調整する場面があった。ただし1000円近辺の下値支持線に到達して反発のタイミングだろう。自己株式取得も評価材料だ。なお8月12日に第1四半期(4月〜6月)の業績発表を予定している。

■国内金融事業を主力に、国内外でM&Aを積極活用して業容拡大

 国内金融事業(事業者向け貸付、消費者向け貸付、クレジット・信販、信用保証、債権買取)を主力に、国内外でM&Aや債権承継などを積極活用し、不動産事業、アミューズメント事業、海外事業などに業容拡大戦略を推進している。

 なお16年3月期から事業セグメントを再構成し、国内金融事業(保証および債権回収業)、韓国金融事業(銀行業、リース・割賦業、債権買取・回収業)、東南アジア金融事業(銀行業、販売金融業)からなる金融事業と、アミューズメント事業(アミューズメント施設運営、娯楽機器製造)、不動産事業(注文住宅建設、収益物件の仕入・販売)、その他非金融事業(介護事業、ITシステム事業)からなる非金融事業とする。

■国内金融事業は新規ビジネスも推進

 国内金融事業では、日本保証(12年3月ロプロが武富士の消費者金融事業を承継、12年9月ロプロと日本保証が合併)、Jトラストカード(11年8月楽天KCを子会社化、15年1月「KCブランド」事業を譲渡、14年3月に子会社化した個品割賦事業NUCSの「NUCSブランド」事業を承継、15年1月Jトラストカードに商号変更、15年5月完全子会社化)などを傘下に置いている。

 15年3月にはJトラストベンチャーキャピタル合同会社が、SmartEbook[2330]の第1回無担保転換社債型新株予約権付社債および第6回新株予約権を引き受けた。企業ニーズに応えるファイナンス支援や事業支援などを通じて支援先企業の企業価値向上を追求し、グループ成長に繋げる方針だ。

 15年4月には選択と集中の観点から、子会社クレディアの全株式を売却した。16年3月期第1四半期の個別決算で関係会社売却益を計上するが、連結業績への影響は軽微としている。

 また15年4月には、日本最大のビットコイン取引所を営むBTCボックスの第三者割当増資を引き受けて同社を持分法適用会社化した。日本国内のビットコイン決済圏の確立、海外取引所の創設、新興国における新たな決済手段の構築、ビットコインを活用した新規ビジネスの創出を目指すとしている。

■韓国金融事業は総合金融サービス展開に向けた事業基盤整備が概ね完了

 韓国金融事業では、12年10月に貯蓄銀行認可を受けた韓国・親愛貯蓄銀行(15年7月JT親愛貯蓄銀行に商号変更)が、未来貯蓄銀行の一部資産・負債を承継し、13年1月韓国・ソロモン貯蓄銀行から、13年6月韓国・エイチケー貯蓄銀行から消費者信用貸付債権の一部を譲り受けた。

 また14年3月韓国・ハイキャピタル貸付および韓国・ケージェイアイ貸付を子会社化、14年8月韓国・ハイキャピタル貸付、韓国・ケージェイアイ貸付および韓国・ネオラインクレジット貸付(11年4月子会社化)の貸付事業を韓国・親愛貯蓄銀行に譲渡した。

 さらに15年1月には韓国スタンダードチャータード貯蓄銀行の全株式を取得(JT貯蓄銀行に商号変更)し、15年3月には韓国スタンダードチャータードキャピタルの全株式を取得(JTキャピタルに商号変更)した。これによって、韓国において総合金融サービスを展開するうえでの事業基盤の整備が図れたとしている。

 なおJTキャピタルは7月24日、住宅割賦金融債権の流動化(MBS)による資金調達(2000億ウォン=約214億円)を実施した。企業価値が韓国市場で認められ、従来のJトラストグループ依存から脱却し、今後の成長エンジンとなる資金調達方法の多様化が可能となった、

■東南アジア金融事業はインドネシアに積極展開

 東南アジア金融事業では、13年12月シンガポールの子会社Jトラスト・アジアがインドネシアのマヤパダ銀行と資本業務提携、14年11月インドネシアのムティアラ銀行を連結子会社化(15年6月Jトラスト銀行インドネシアに商号変更)した。

 15年5月にはJトラスト・アジアがオートバイ販売金融事業を展開するタイのGLの転換社債を引き受けた。またJトラスト・アジアの子会社Jトラスト・インベストメント・インドネシアを設立した。

 なおアジアの不動産分野では、14年9月にシンガポールの不動産開発会社LCDの株式29.5%を取得して筆頭株主となったが、15年2月にLCDの大株主グループの1社であるAFグローバルが実施するTOBに応募して所有する全株式を譲渡した。

■非金融事業では介護事業にも進出

 非金融事業の国内不動産分野・アミューズメント分野では、アドアーズ[4712](12年6月子会社化)を傘下に置いている。

 アドアーズは14年9月に韓国でカジノ事業を展開するJBアミューズメント(JBA)の第三者割当増資を引き受けて第2位株主となった。また14年11月に日本介護福祉グループを子会社化して介護事業に進出した。

■16年3月期(IFRS任意適用)は黒字予想

 なお15年3月期(日本基準)の四半期別推移を見ると、営業収益は第1四半期(4月〜6月)159億28百万円、第2四半期(7月〜9月)160億51百万円、第3四半期(10月〜12月)161億41百万円、第4四半期(1月〜3月)151億61百万円で、営業利益は第1四半期3億58百万円の赤字、第2四半期22億74百万円の赤字、第3四半期6億89百万円の赤字、第4四半期18億96百万円の赤字だった。

 韓国・親愛貯蓄銀行で事業基盤強化に向けて積極的に不良債権処理を進めたことや、韓国JT貯蓄銀行および韓国JTキャピタルの株式取得が遅れたことなどで営業赤字、経常赤字だった。純利益は負ののれん発生益計上で黒字だった。

 今期(16年3月期)の連結業績予想(IFRSを任意適用、5月25日公表)は、売上高が819億円、営業利益が75億円、純利益が47億円の黒字予想としている。

 東南アジア金融事業においては、Jトラスト銀行インドネシアの再生に向けて、不良債権比率を低下させて財務健全性を高めるとしている。

 なお配当予想(5月14日公表)は前期比2円増配の年間12円(第2四半期末5円、期末7円)としている。予想配当性向は30.2%となる。

■中期経営計画で18年3月期ROE10.0%目標

 15年5月発表の中期経営計画では、中期ビジョンとして「既成概念にとらわれないファイナンシャルサービスを提供する企業を目指す」を掲げ、目標数値は最終18年3月期の営業収益1421億円、営業利益217億円、ROE10.0%とした。

 成長を遂げるアジアにおいて持続的に事業拡大が望める銀行業からの利益貢献を中心として、成長市場におけるIRR15%以上の投資案件をターゲットに3年間で500億円〜1000億円の投資を目指す。また株式価値の最大化を経営の最重要課題の一つとして位置付け、株価が割安であると判断したときには機動的に自社株買いを実施する。

 国内金融事業では消費者金融事業を大幅縮小し、不動産関連の保証事業、債権回収事業の拡大、M&A活用による新分野への進出を目指す。韓国金融事業では各事業を有機的に連携させ、債権残高積み増しと収益拡大に取り組む。東南アジア金融事業では、Jトラスト銀行インドネシアの財務健全性の向上に取り組むとともに、さらなるM&Aを推進する方針だ。

 中期成長に向けてM&Aや事業再編を活用したグループの事業基盤構築・強化に取り組んでいるため、当面はM&A・事業再編および事業構造改革に伴う一時的利益・費用の計上で収益が大幅に変動する可能性がありそうだ。ただし韓国事業の収益改善、東南アジアへの積極的な業容拡大、グループシナジーなどの効果で、中期的に収益拡大が期待される。

■株価は下値支持線から反発のタイミング、自己株式取得も評価

 なお5月14日発表の自己株式取得(取得株式総数の上限625万株、取得価額総額の上限75億円、取得期間15年5月26日〜16年3月31日)については、6月30日時点で取得株式数0株となっている。

 また5月14日には、当社筆頭株主である当社代表取締役藤澤信義氏より、今後の株価動向やその他の市場環境如何によっては、市場内立会取引によって当社株式を買い増す意向があることについて説明を受けたとしている。当然のことではあるが同氏は、金融商品取引法その他関連法令の規制を遵守するとしている。

 株価の動きを見ると、5月の年初来高値1335円から反落して水準を切り下げ、全般地合い悪化も影響して7月9日に994円まで調整する場面があった。その後もやや反発力の鈍い展開で、28日には998円まで調整する場面があった。

 7月28日の終値1023円を指標面で見ると、今期予想連結PER(今期会社予想の連結EPS39円77銭で算出)は25〜26倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間12円で算出)は1.2%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1591円09銭で算出)は0.6倍近辺である。

 年初来高値圏からほぼ一本調子に水準を切り下げたが、週足チャートで見ると1000円近辺の下値支持線に到達して反発のタイミングのようだ。自己株式取得も評価材料として出直り展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[06月30日更新]

Jトラストは下値固め完了して切り返し、中期経営計画も評価
 Jトラスト<8508>(東2)は金融事業を主力として、国内外におけるM&Aや事業再編で業容を拡大させている。株価は1000円近辺での下値固めが完了して切り返し、5月の年初来高値1335円まで上伸した。その後は利益確定売りなどで一旦反落したが、中期経営計画も評価して出直りの流れに変化はないだろう。

■金融事業が主力、国内外でM&A活用して東南アジアへも積極展開

 M&Aや債権承継などを積極活用して業容拡大戦略を推進し、国内金融事業(事業者向け貸付、消費者向け貸付、クレジット・信販、信用保証、債権買取)、不動産事業、アミューズメント事業、海外事業(消費者金融業、貯蓄銀行業)、その他の事業(システム開発など)を展開している。

 国内金融分野では、日本保証(12年3月ロプロが武富士の消費者金融事業を承継、12年9月ロプロと日本保証が合併)、Jトラストカード(11年8月楽天KCを子会社化、15年1月「KCブランド」事業を譲渡、14年3月子会社化した個品割賦事業NUCSの「NUCSブランド」事業を承継、商号をJトラストカードに変更、15年5月完全子会社化)など、国内不動産分野・アミューズメント分野ではアドアーズ<4712>(12年6月子会社化)を傘下に置いている。

 海外金融分野では韓国での事業基盤確立を推進している。12年10月に貯蓄銀行認可を受けた韓国・親愛貯蓄銀行(15年7月JT親愛貯蓄銀行に商号変更)は、未来貯蓄銀行の一部資産・負債を承継し、13年1月韓国・ソロモン貯蓄銀行から、13年6月韓国・エイチケー貯蓄銀行から消費者信用貸付債権の一部を譲り受けた。

 14年3月に韓国・ハイキャピタル貸付および韓国・ケージェイアイ貸付を子会社化、14年8月に韓国・ハイキャピタル貸付、韓国・ケージェイアイ貸付、および韓国・ネオラインクレジット貸付(11年4月子会社化)の貸付事業を韓国・親愛貯蓄銀行に譲渡した。

 15年1月には韓国スタンダードチャータード貯蓄銀行の全株式を取得(JT貯蓄銀行に商号変更)し、15年3月には韓国スタンダードチャータードキャピタルの全株式を取得(JTキャピタルに商号変更)した。これによって、韓国において総合金融サービスを展開するうえでの事業基盤の整備が図れたとしている。

 アジアへの展開については、13年12月子会社Jトラスト・アジア(シンガポール)がマヤパダ銀行(インドネシア)と資本業務提携し、14年11月ムティアラ銀行(インドネシア)(15年6月Jトラスト銀行インドネシアに商号変更)を連結子会社化した。

 15年5月にはJトラスト・アジアを通じてオートバイ販売金融事業のGL(タイ)の転換社債を引き受け、Jトラスト・アジアの子会社Jトラスト・インベストメント・インドネシアの設立が完了した。

 なおアジアの不動産分野では、14年9月にシンガポールの不動産開発会社LCDの株式29.5%を取得して筆頭株主となったが、15年2月にLCDの大株主グループの1社であるAFグローバルが実施するTOBに応募して所有する全株式を譲渡した。

 アミューズメント分野では14年9月、子会社アドアーズが韓国でカジノ事業を展開するJBアミューズメント(JBA)の第三者割当増資を引き受けて第2位株主となった。またアドアーズは14年11月に日本介護福祉グループを子会社化して介護事業に進出した。

 連結子会社のJトラストベンチャーキャピタル合同会社は、15年3月にSmartEbook<2330>が発行する第1回無担保転換社債型新株予約権付社債および第6回新株予約権を引き受けた。企業ニーズに応えるファイナンス支援や事業支援などを通じて支援先企業の企業価値向上を追求し、グループ成長に繋げる方針だ。

 なお15年4月には選択と集中の観点から子会社化クレディアの全株式を売却した。16年3月期第1四半期の個別決算で関係会社売却益を計上するが、連結業績への影響は軽微としている。

 15年4月には、日本最大のビットコイン取引所を営むBTCボックスが第三者割当により発行する普通株式を引き受け、同社を持分法適用会社化した。日本国内のビットコイン決済圏の確立、海外取引所の創設、新興国における新たな決済手段の構築、ビットコインを活用した新規ビジネスの創出を目指すとしている。

■16年3月期(IFRS任意適用)は黒字予想

 なお15年3月期(日本基準)の四半期別推移を見ると、営業収益は第1四半期(4月〜6月)159億28百万円、第2四半期(7月〜9月)160億51百万円、第3四半期(10月〜12月)161億41百万円、第4四半期(1月〜3月)151億61百万円で、営業利益は第1四半期3億58百万円の赤字、第2四半期22億74百万円の赤字、第3四半期6億89百万円の赤字、第4四半期18億96百万円の赤字だった。

 韓国・親愛貯蓄銀行で事業基盤強化に向けて積極的に不良債権処理を進めたことや、韓国JT貯蓄銀行および韓国JTキャピタルの株式取得が遅れたことなどで営業赤字、経常赤字だった。純利益は負ののれん発生益計上で黒字だった。

 今期(16年3月期)の連結業績予想(IFRSを任意適用)(5月25日公表)は、売上高が819億円、営業利益が75億円、純利益が47億円としている。Jトラスト銀行インドネシアの再生に向けて、不良債権比率を低下させて財務健全性を高めるとしている。配当予想(5月14日公表)は前期比2円増配の年間12円(第2四半期末5円、期末7円)としている。

■中期経営計画を発表

 5月25日に中期経営計画を発表した。中期ビジョンとして「既成概念にとらわれないファイナンシャルサービスを提供する企業を目指す」を掲げ、目標数値は最終18年3月期の営業収益1421億円、営業利益217億円、ROE10.0%とした。

 成長を遂げるアジアにおいて持続的に事業拡大が望める銀行業からの利益貢献を中心として、成長市場におけるIRR15%以上の投資案件をターゲットとして3年間で500億円〜1000億円の投資を目指す。また株式価値の最大化を経営の最重要課題の一つとして位置付け、株価が割安であると判断したときには機動的に自社株買いを実施する。

 なお16年3月期から事業セグメントを再構成し、国内金融事業(保証および債権回収業)、韓国金融事業(銀行業、リース・割賦業、債権買取・回収業)、東南アジア金融事業(銀行業、販売金融業)からなる金融事業、アミューズメント事業(アミューズメント施設運営、娯楽機器製造)、不動産事業(注文住宅建設、収益物件の仕入・販売)、その他非金融事業(介護事業、ITシステム事業)からなる非金融事業とする。

 国内金融事業では消費者金融事業を大幅縮小し、不動産関連の保証事業、債権回収事業の拡大、M&A活用による新分野への進出を目指す。韓国金融事業では各事業を有機的に連携させ、債権残高積み増しと収益拡大に取り組む。東南アジア金融事業では、Jトラスト銀行インドネシアの財務健全性の向上に取り組むとともに、さらなるM&Aを推進する方針だ。

 中期成長に向けてM&Aや事業再編を活用したグループの事業基盤構築・強化に取り組んでいるため、当面はM&A・事業再編および事業構造改革に伴う一時的利益・費用の計上で収益が大幅に変動する可能性がありそうだ。ただし韓国事業の収益改善、東南アジアへの積極的な業容拡大、グループシナジーなどの効果で、中期的に収益拡大が期待される。

■株価は下値固め完了して出直り、自己株式取得も評価

 なお5月14日に自己株式取得を発表した。取得株式総数の上限625万株(自己株式を除く発行済株式総数に対する割合5.29%)、取得価額総額の上限75億円、取得期間15年5月26日〜16年3月31日としている。

 また5月14日には、当社筆頭株主である当社代表取締役藤澤信義氏より、今後の株価動向やその他の市場環境如何によっては、市場内立会取引によって当社株式を買い増す意向があることについて説明を受けたとしている。当然のことではあるが同氏は、金融商品取引法その他関連法令の規制を遵守するとしている。

 株価の動きを見ると、1000円近辺での下値固めが完了して切り返し、5月の年初来高値1335円まで上伸した。その後は利益確定売りなどで一旦反落したが、出直りの流れに変化はないだろう。

 6月29日の終値1168円を指標面で見ると、今期予想連結PER(今期会社予想の連結EPS39円77銭で算出)は29〜30倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間12円で算出)は1.0%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1591円09銭で算出)は0.7倍近辺である。

 週足チャートで見ると上向きに転じた26週移動平均線が52週移動平均線を上抜いた。トレンド好転を確認した形だ。5月の年初来高値から一旦反落したが、13週移動平均線および26週移動平均線がサポートラインとなって出直りの流れに変化はないだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[5月25日更新]

Jトラストは戻り歩調、自己株式取得や25日公表予定の中期経営計画も注目

 Jトラスト[8508](東2)は金融サービス事業を主力として、国内外におけるM&Aや事業再編で業容を拡大させている。株価は下値固めが完了して戻り歩調の展開だろう。自己株式取得や5月25日公表予定の中期経営計画も注目される。

 M&Aや債権承継などを積極活用して業容拡大戦略を推進し、国内金融事業(事業者向け貸付、消費者向け貸付、クレジット・信販、信用保証、債権買取)、不動産事業、アミューズメント事業、海外事業(消費者金融業、貯蓄銀行業)、その他の事業(システム開発など)を展開している。

 国内金融分野では、日本保証(12年3月ロプロが武富士の消費者金融事業を承継、12年9月ロプロと日本保証が合併)、Jトラストカード(11年8月楽天KCを子会社化、15年1月「KCブランド」事業を譲渡、14年3月子会社化した個品割賦事業NUCSの「NUCSブランド」事業を承継、商号をJトラストカードに変更)など、国内不動産分野・アミューズメント分野ではアドアーズ<4712>(12年6月子会社化)を傘下に置いている。

 海外金融分野では韓国での事業基盤確立を推進している。12年10月に貯蓄銀行認可を受けた韓国・親愛貯蓄銀行は、未来貯蓄銀行の一部資産・負債を承継し、13年1月韓国・ソロモン貯蓄銀行から、13年6月韓国・エイチケー貯蓄銀行から消費者信用貸付債権の一部を譲り受けた。

 14年3月に韓国・ハイキャピタル貸付および韓国・ケージェイアイ貸付を子会社化、14年8月に韓国・ハイキャピタル貸付、韓国・ケージェイアイ貸付、および韓国・ネオラインクレジット貸付(11年4月子会社化)の貸付事業を韓国・親愛貯蓄銀行に譲渡した。韓国・親愛貯蓄銀行の相対的に低金利の預金を原資として事業を運営し、グループ全体として収益構造改善を進める。

 15年1月には韓国スタンダードチャータード貯蓄銀行の全株式を取得(JT貯蓄銀行に名称変更)した。今後は親愛貯蓄銀行とJT貯蓄銀行の合併を進める。15年3月には韓国スタンダードチャータードキャピタルの全株式を取得(JTキャピタルに名称変更)した。

 アジアへの展開については、13年12月子会社Jトラスト・アジア(シンガポール)がマヤパダ銀行(インドネシア)と資本業務提携し、14年11月ムティアラ銀行(インドネシア)を連結子会社化した。15年3月にはJトラスト・アジアを通じてオートバイ販売金融事業のGL(タイ)の転換社債引き受け(5月末予定)契約を締結した。さらに5月7日にはJトラスト・アジアの子会社Jトラスト・インベストメント・インドネシアの設立が完了した。

 なおアジアの不動産分野では、14年9月にシンガポールの不動産開発会社LCDの株式29.5%を取得して筆頭株主となったが、15年2月にLCDの大株主グループの1社であるAFグローバルが実施するTOBに応募して所有する全株式を譲渡した。

 アミューズメント分野では14年9月、子会社アドアーズが韓国でカジノ事業を展開するJBアミューズメント(JBA)の第三者割当増資を引き受けて第2位株主となった。またアドアーズは14年11月に日本介護福祉グループを子会社化して介護事業に進出した。

 連結子会社のJトラストベンチャーキャピタル合同会社は、15年3月にSmartEbook<2330>が発行する第1回無担保転換社債型新株予約権付社債および第6回新株予約権を引き受け、SmartEbookの株式借入を行った。企業ニーズに応えるファイナンス支援や事業支援などを通じて支援先企業の企業価値向上を追求し、グループ成長に繋げる方針だ。

 なお15年4月には選択と集中の観点から子会社化クレディアの全株式を売却した。16年3月期第1四半期の個別決算で関係会社売却益を計上するが、連結業績への影響は軽微としている。

 4月27日には、日本最大のビットコイン取引所を営むBTCボックスが第三者割当により発行する普通株式を引き受け、同社を持分法適用会社化すると発表した。日本国内のビットコイン決済圏の確立、海外取引所の創設、新興国における新たな決済手段の構築、ビットコインを活用した新規ビジネスの創出を目指すとしている。

 5月14日に発表した前期(15年3月期)連結業績(5月12日に減額修正)は営業収益が前々期比2.2%増の632億81百万円、営業利益が52億17百万円の赤字(前々期は137億45百万円の黒字)、経常利益が23億85百万円の赤字(同133億51百万円の黒字)、そして純利益が同9.0%減の101億43百万円だった。

 配当予想は前々期と同額の年間10円(第2四半期末5円、期末5円)で、配当性向は11.6%となる。ROEは同3.7ポイント低下して5.6%、自己資本比率は同18.2ポイント低下して34.8%となった。

 韓国JT貯蓄銀行および韓国JTキャピタルの株式取得によって営業収益が拡大したが、その取得時期が遅れたため15年3月期中に見込んでいた営業収益が後ズレとなり、アミューズメント事業の収益低迷も影響して全体の営業収益が計画を下回った。

 営業損益については、韓国・親愛貯蓄銀行で事業基盤強化に向けて積極的に不良債権処理を進めたため貸倒費用が増加(42億円)したこと、韓国JT貯蓄銀行および韓国JTキャピタルの株式取得が遅れて営業収益が想定を下回った(34億円)こと、KCカードの株式譲渡前に利息返還損失引当金を積み増した(7億円)こと、国内連結子会社の営業利益が想定を下回った(7億円)こと、さらに新規連結3社の初期費用(3億円)などが影響して営業赤字となった。

 セグメント別営業利益(全社費用等調整前)は国内金融事業が同83.8%減の18億52百万円、不動産事業が同18.9%減の4億02百万円、アミューズメント事業が同49.2%減の4億83百万円、海外事業が58億11百万円の赤字(同30億46百万円の黒字)、その他の事業が69百万円の赤字(同70百万円の黒字)だった。

 経常損益については、営業外収益での為替差益計上(28億円)や営業外費用でのライツ・オファリングに係る株式給付費減少(11億円)が寄与したが、営業利益が想定を下回ったことで経常利益も赤字となった。

 純利益については、負ののれん発生益計上(145億円)が想定より増加したが、営業利益と経常利益が計画を下回ったことに加えて、子会社の日本保証において業構造改革の一環で希望退職を募集(応募320名、退職予定日5月31日)して特別損失(9億円)を計上したため計画を下回った。なおこの希望退職によって16年3月期には年間約15億円の人件費が削減できる見込みとしている。

 四半期別推移を見ると、営業収益は第1四半期(4月〜6月)159億28百万円、第2四半期(7月〜9月)160億51百万円、第3四半期(10月〜12月)161億41百万円、第4四半期(1月〜3月)151億61百万円、営業利益は第1四半期3億58百万円の赤字、第2四半期22億74百万円の赤字、第3四半期6億89百万円の赤字、第4四半期18億96百万円の赤字だった。

 なお今期(16年3月期)の連結業績予想については、5月25日開示予定の中期経営計画と併せて公表するとしている。配当予想については前期比2円増配の年間12円(第2四半期末5円、期末7円)としている。

 中期成長向けてM&Aや事業再編を活用したグループの事業基盤構築・強化に取り組んでいるため、当面はM&A・事業再編および事業構造改革に伴う一時的利益・費用の計上で収益が大幅に変動する可能性がありそうだ。

 ただしクレジットカード事業の再構築、韓国事業の収益改善、アジアへの積極的な業容拡大、グループシナジーなどの効果で、中期的に収益拡大が期待され、5月25日公表予定の中期経営計画が注目される。

 なお5月14日に自己株式取得を発表した。取得株式総数の上限625万株(自己株式を除く発行済株式総数に対する割合5.29%)、取得価額総額の上限75億円、取得期間15年5月26日〜16年3月31日としている。

 また5月14日には、当社筆頭株主である当社代表取締役藤澤信義氏より、今後の株価動向やその他の市場環境如何によっては、市場内立会取引によって当社株式を買い増す意向があることについて説明を受けたとしている。当然のことではあるが同氏は、金融商品取引法その他関連法令の規制を遵守するとしている。

 株価の動きを見ると、13年5月高値から反落後の調整局面が続いたが、安値圏1000円近辺での下値固めが完了して出直りの動きが本格化している。5月15日には年初来高値となる1324円まで上伸する場面があった。

 5月22日の終値1299円を指標面で見ると、今期予想配当利回り(会社予想の年間12円で算出)は0.9%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1591円09銭で算出)は0.8倍近辺である。

 日足チャートで見ると25日移動平均線がサポートラインの形となった。また週足チャートで見ると、13週移動平均線が52週移動平均線を上抜くゴールデンクロスが接近し、26週移動平均線も上向きに転じた。トレンド好転を確認した形であり戻り歩調の展開だろう。
(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[4月23日更新]

Jトラスト出直り本格化、16年3月期の収益改善期待

 Jトラスト[8508](東2)の株価は下値固めが完了して出直りの動きが本格化している。4月22日は前日比79円高の1276円まで急伸する場面があった。トレンド好転を確認した形であり、16年3月期の収益改善期待で水準切り上げの展開だろう。なお5月14日に15年3月期決算発表を予定している。

 M&Aや債権承継などを積極活用して業容拡大戦略を推進し、金融サービス事業(事業者向け貸付、消費者向け貸付、クレジット・信販、信用保証、債権買取)、不動産事業、アミューズメント事業、海外金融事業(消費者金融業、貯蓄銀行業)、その他事業(システム開発など)を展開している。

 国内金融分野では、日本保証(12年3月ロプロが武富士の消費者金融事業を承継、12年9月ロプロと日本保証が合併)、Jトラストカード(11年8月楽天KCを子会社化、15年1月「KCブランド」事業を譲渡、14年3月子会社化した個品割賦事業NUCSの「NUCSブランド」事業を承継、商号をJトラストカードに変更)など、国内不動産分野・アミューズメント分野ではアドアーズ<4712>(12年6月子会社化)を傘下に置いている。

 海外金融分野では韓国での事業基盤確立を推進している。12年10月に貯蓄銀行認可を受けた韓国・親愛貯蓄銀行は、未来貯蓄銀行の一部資産・負債を承継し、13年1月韓国・ソロモン貯蓄銀行から、13年6月韓国・エイチケー貯蓄銀行から消費者信用貸付債権の一部を譲り受けた。

 14年3月に韓国・ハイキャピタル貸付および韓国・ケージェイアイ貸付を子会社化、14年8月に韓国・ハイキャピタル貸付、韓国・ケージェイアイ貸付、および韓国・ネオラインクレジット貸付(11年4月子会社化)の貸付事業を韓国・親愛貯蓄銀行に譲渡した。韓国・親愛貯蓄銀行の相対的に低金利の預金を原資として事業を運営し、グループ全体として収益構造改善を進める。

 14年6月に発表した韓国スタンダードチャータードキャピタル(SCキャピタル)および韓国スタンダードチャータード貯蓄銀行(SC貯蓄銀行)の買収については、15年1月にSC貯蓄銀行の全株式を取得(JT貯蓄銀行に名称変更)した。今後は親愛貯蓄銀行とJT貯蓄銀行の合併を進める。また3月30日にはSCキャピタルの全株式を取得(JTキャピタルに名称変更)した。

 アジアへの展開については、13年12月に子会社Jトラスト・アジア(シンガポール)がマヤパダ銀行(インドネシア)と資本業務提携し、14年11月にはムティアラ銀行(インドネシア)を連結子会社化(出資比率99%)した。15年3月にはJトラスト・アジアを通じてオートバイ販売金融事業のGL(タイ)の転換社債引き受け契約を締結した。さらに4月9日にはJトラスト・アジアがJTインベストメント・インドネシアを設立すると発表した。ムティアラ銀行の残りの1%を取得する。

 なおアジアの不動産分野では、14年9月にシンガポールの不動産開発会社LCDの株式29.5%を取得して筆頭株主となったが、15年2月にLCDの大株主グループの1社であるAFグローバルが実施するTOBに応募して所有する全株式を譲渡した。投資有価証券売却益約10億円計上する見込みだ。

 アミューズメント分野では14年9月、子会社アドアーズが韓国でカジノ事業を展開するJBアミューズメント(JBA)の第三者割当増資を引き受けて第2位株主となった。またアドアーズは14年11月に日本介護福祉グループを子会社化して介護事業に進出した。

 連結子会社のJトラストベンチャーキャピタル合同会社は、15年3月にSmartEbook<2330>が発行する第1回無担保転換社債型新株予約権付社債および第6回新株予約権を引き受け、SmartEbookの株式借入を行った。企業ニーズに応えるファイナンス支援や事業支援などを通じて支援先企業の企業価値向上を追求し、グループ成長に繋げる方針だ。

 なお3月30日には子会社の日本保証において、スリムで筋肉質の経営体質への転換を目指す事業構造改革の一環として希望退職を募集すると発表した。特別退職金や再就職支援に伴う一時的費用約9億円を15年3月期の特別損失に計上する予定としている。

 また3月30日には、選択と集中の観点から子会社化クレディアの全株式を4月1日付で売却すると発表した。16年3月期第1四半期の個別決算で特別利益として関係会社売却益約7億円を計上するが、連結業績への影響は軽微としている。

 前期(15年3月期)連結業績見通し(8月13日公表)は営業収益が前々期比11.9%増の692億91百万円、営業利益が同80.7%減の26億56百万円、経常利益が同79.5%減の27億38百万円、そして純利益が同0.8%増の112億39百万円としている。配当予想(5月14日公表)は前々期と同額の年間10円(第2四半期末5円、期末5円)としている。

 事業基盤強化に向けた一時的営業費用の増加などで営業減益、経常減益の見通しだ。純利益については韓国JT貯蓄銀行および韓国JTキャピタルの株式取得に伴う負ののれん発生益が寄与する。

 なお第3四半期累計(4月〜12月)を四半期別に見ると、営業収益は第1四半期(4月〜6月)159億28百万円、第2四半期(7月〜9月)160億51百万円、第3四半期(10月〜12月)161億41百万円、営業利益は第1四半期3億58百万円の赤字、第2四半期22億74百万円の赤字、第3四半期6億89百万円の赤字である。

 中期成長向けてM&Aや事業再編を活用したグループの事業基盤構築・強化に取り組んでいるため、当面はM&A・事業再編、一時的利益・費用の計上などに伴って収益が大幅に変動するようだ。ただしクレジットカード事業の再構築、韓国事業の収益改善、アジアへの積極的な業容拡大、グループシナジーなどの効果で、今期(16年3月期)の収益改善と中期的な収益拡大が期待される。

 株価の動きを見ると、1000円近辺での下値固めが完了して出直りの動きが本格化している。4月22日は前日比79円(6.60%)高の1276円まで急伸する場面があった。

 4月22日の終値1246円を指標面で見ると、前期推定連結PER(会社予想の連結EPS95円24銭で算出)は13倍近辺、前期推定配当利回り(会社予想の年間10円で算出)は0.8%近辺、前々期実績PBR(前々期実績の連結BPS1502円54銭で算出)は0.8倍近辺である。

 日足チャートで見ると25日移動平均線に対するプラス乖離率が10%強に拡大して目先的な過熱感を強めているが、週足チャートで見ると52週移動平均線を突破し、13週移動平均線と26週移動平均線が上向きに転じた。トレンド好転を確認した形であり、16年3月期の収益改善期待で水準切り上げの展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[3月30日更新]

Jトラストは調整一巡、16年3月期の収益改善期待で出直り

 Jトラスト[8508](東2)の株価は安値圏でモミ合う展開だが、足元では水準切り上げの動きを強めている。調整がほぼ一巡したようだ。16年3月期の収益改善期待で出直り展開だろう。

 M&Aや債権承継などを積極活用して業容拡大戦略を推進し、金融サービス事業(事業者向け貸付、消費者向け貸付、クレジット・信販、信用保証、債権買取)、不動産事業、アミューズメント事業、海外金融事業(消費者金融業、貯蓄銀行業)、その他事業(システム開発など)を展開している。

 国内金融分野では、日本保証(12年3月ロプロが武富士の消費者金融事業を承継、12年9月ロプロと日本保証が合併)、Jトラストカード(11年8月楽天KCを子会社化、15年1月「KCブランド」事業を譲渡、14年3月に子会社化した個品割賦事業NUCSの「NUCSブランド」事業を承継、商号をJトラストカードに変更)、クレディア(12年7月子会社化)など、国内不動産分野・アミューズメント分野ではアドアーズ<4712>(12年6月子会社化)を傘下に置いている。

 海外金融分野では韓国での事業基盤確立を推進している。12年10月に貯蓄銀行認可を受けた韓国・親愛貯蓄銀行は、未来貯蓄銀行の一部資産・負債を承継し、13年1月韓国・ソロモン貯蓄銀行から、13年6月韓国・エイチケー貯蓄銀行から消費者信用貸付債権の一部を譲り受けた。

 14年3月には韓国・ハイキャピタル貸付、韓国・ケージェイアイ貸付を子会社化、14年8月には韓国・ハイキャピタル貸付、韓国・ケージェイアイ貸付、および韓国・ネオラインクレジット貸付(11年4月子会社化)の貸付事業を韓国・親愛貯蓄銀行に譲渡した。韓国・親愛貯蓄銀行の相対的に低金利の預金を原資として事業を運営し、グループ全体として収益構造改善を進める方針だ。

 14年6月に発表した韓国スタンダードチャータードキャピタル(SCキャピタル)および韓国スタンダードチャータード貯蓄銀行(SC貯蓄銀行)の買収については、15年1月韓国スタンダードチャータード金融持株会社が保有するSC貯蓄銀行の全株式を取得し、SC貯蓄銀行はJT貯蓄銀行に名称変更した。今後は親愛貯蓄銀行とJT貯蓄銀行の合併を進めるとともに、SCキャピタルの株式取得に向けての作業を行うとしている。

 なお14年11月に自動車割賦金融業の韓国・亜州キャピタルの株式売却に係る優先交渉権を取得したが、条件合意に至らなかったとして2月13日に交渉終結を発表している。

 アジアへの展開については、13年12月に子会社Jトラスト・アジア(シンガポール)がインドネシアのマヤパダ銀行と資本業務提携し、14年11月にはインドネシアの商業銀行であるムティアラ銀行を連結子会社化した。また3月9日にはJトラストアジアを通じて、オートバイの販売金融事業を展開しているタイのGL(証券取引所一部上場)の転換社債引き受け契約を締結すると発表した。

 なおアジアの不動産分野では、14年9月にシンガポールの不動産開発会社LCDの株式29.5%を取得して筆頭株主となったが、2月3日にLCDの大株主グループの1社であるAFグローバルが実施するTOBに応募して、所有する全株式を譲渡すると発表した。本件取引により投資有価証券売却益を約10億円計上する見込みだ。

 アミューズメント分野では14年9月、子会社アドアーズが韓国でカジノ事業を展開するJBアミューズメント(JBA)の第三者割当増資を引き受けて第2位株主となった。またアドアーズは14年11月に日本介護福祉グループを子会社化して介護事業に進出した。

 また連結子会社のJトラストベンチャーキャピタル合同会社は、3月9日にSmartEbook<2330>が発行する第1回無担保転換社債型新株予約権付社債および第6回新株予約権の引き受けを行うと発表し、3月13日にはSmartEbookの株式借入を行ったと発表している。事業再生や海外展開に係るグループの各種ノウハウを活用し、企業ニーズに応えるファイナンス支援や事業支援などを通じて支援先企業の企業価値向上を追求し、自社グループの成長に繋げる方針だ。

 今期(15年3月期)の連結業績見通し(8月13日公表)は営業収益が前期比11.9%増の692億91百万円、営業利益が同80.7%減の26億56百万円、経常利益が同79.5%減の27億38百万円、そして純利益が同0.8%増の112億39百万円としている。配当予想(5月14日公表)は前期と同額の年間10円(第2四半期末5円、期末5円)としている。

 中期成長向けてM&Aや事業再編を活用したグループの事業基盤構築・強化に取り組んでいるため、今期は一時的に営業費用が増加して営業減益、経常減益の見通しだ。純利益については韓国SCキャピタルおよび韓国JT貯蓄銀行の株式取得に伴う負ののれん発生益が寄与する見通しだ。

 第3四半期累計(4月〜12月)は不良債権売却による債権売却損計上、不良資産整理に備えた貸倒引当金積み増しなどで営業利益、経常利益、純利益とも赤字だった。ただし将来の黒字化を見据えた一時的な損失計上であり、第3四半期(10月〜12月)には海外事業の損失減少や為替差益の計上などで収益改善が進み、今後は収益構造の着実な改善が見込めるとしている。

 四半期別推移を見ると、営業収益は第1四半期(4月〜6月)159億28百万円、第2四半期(7月〜9月)160億51百万円、第3四半期(10月〜12月)161億41百万円で、営業利益は第1四半期3億58百万円の赤字、第2四半期22億74百万円の赤字、第3四半期6億89百万円の赤字である。

 当面はM&A・事業再編、一時的利益・費用の計上などに伴って収益が大幅に変動するが、クレジットカード事業の再構築、韓国事業の収益改善、アジアへの積極的な業容拡大戦略などで、来期(16年3月期)の収益改善と中期的な収益拡大が期待される。

 株価の動きを見ると安値圏でのモミ合い展開が続いている。ただし2月4日に直近安値となる930円まで調整したが、その後は1000円台に戻して水準切り上げの動きを強めている。調整がほぼ一巡したようだ。

 3月27日の終値1029円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS95円24銭で算出)は10〜11倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間10円で算出)は1.0%近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS1502円54銭で算出)は0.7倍近辺である。

 週足チャートで見ると戻りを押さえていた26週移動平均線突破の動きを強めている。16年3月期の収益改善期待で出直り展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[2月26日更新]

Jトラストは調整の最終局面、16年3月期の収益改善期待で切り返しのタイミング

 Jトラスト[8508](東2)の株価は安値圏でのモミ合い展開が続いていますが、14年2月安値まで下押すことなく反発して調整の最終局面のようです。第3四半期累計(4月〜12月)連結業績は将来の黒字化を見据えた一時的営業費用の発生で赤字となりましたが、来期(16年3月期)の収益改善期待で切り返しのタイミングと考えられます。

 M&Aや債権承継などを積極活用して業容拡大戦略を推進し、金融サービス事業(事業者向け貸付、消費者向け貸付、クレジット・信販、信用保証、債権買取)、不動産事業、アミューズメント事業、海外金融事業(消費者金融業、貯蓄銀行業)、その他事業(システム開発など)を展開しています。

 国内金融分野では、日本保証(12年3月ロプロが武富士の消費者金融事業を承継、12年9月ロプロと日本保証が合併)、Jトラストカード(11年8月楽天KCを子会社化、15年1月「KCブランド」事業を譲渡、14年3月に子会社化した個品割賦事業NUCSの「NUCSブランド」事業を承継、商号をJトラストカードに変更)、クレディア(12年7月子会社化)、国内不動産分野・アミューズメント分野ではアドアーズ<4712>(12年6月子会社化)を傘下に置いています。

 海外金融分野では韓国での事業基盤確立を推進しています。12年10月に貯蓄銀行認可を受けた韓国・親愛貯蓄銀行は、未来貯蓄銀行の一部資産・負債を承継し、13年1月韓国・ソロモン貯蓄銀行から、13年6月韓国・エイチケー貯蓄銀行から消費者信用貸付債権の一部を譲り受けました。

 14年3月には韓国・ハイキャピタル貸付、韓国・ケージェイアイ貸付を子会社化し、14年8月には韓国・ハイキャピタル貸付、韓国・ケージェイアイ貸付、および韓国・ネオラインクレジット貸付(11年4月子会社化)の貸付事業を韓国・親愛貯蓄銀行に譲渡しました。韓国・親愛貯蓄銀行の相対的に低金利の預金を原資として事業を運営し、グループ全体として収益構造改善を進める方針です。

 14年6月に発表した韓国スタンダードチャータードキャピタル(SCキャピタル)および韓国スタンダードチャータード貯蓄銀行(SC貯蓄銀行)の買収については、15年1月韓国スタンダードチャータード金融持株会社が保有するSC貯蓄銀行の全株式を取得し、SC貯蓄銀行はJT貯蓄銀行に名称変更しました。今後は親愛貯蓄銀行とJT貯蓄銀行の合併を進めるとともに、SCキャピタルの株式取得に向けての作業を行うとしています。

 なお14年11月に自動車割賦金融業の韓国・亜州キャピタルの株式売却に係る優先交渉権を取得しましたが、条件合意に至らなかったとして2月13日に交渉終結を発表しました。

 アジアへの展開については、13年12月に子会社Jトラスト・アジア(シンガポール)がインドネシアのマヤパダ銀行と資本業務提携し、14年11月にはインドネシアの商業銀行であるムティアラ銀行を連結子会社化しました。

 アミューズメント分野では14年9月、子会社アドアーズが韓国でカジノ事業を展開するJBアミューズメント(JBA)の第三者割当増資を引き受けて第2位株主となりました。韓国・済州新羅ホテルでカジノ事業を行うマジェスターを含むJBAグループと協力関係を構築します。またアドアーズは14年11月に日本介護福祉グループを子会社化して介護事業に進出しました。

 なおアジアの不動産分野では2月3日、14年9月に株式29.5%を取得して筆頭株主となったシンガポールの不動産開発会社LCDについて、LCDの大株主グループの1社であるAFグローバルが実施するTOBに応募して、所有する全株式を譲渡すると発表しました。本件取引により投資有価証券売却益を約10億円計上する見込みとしています。

 2月12日発表の今期(15年3月期)第3四半期累計(4月〜12月)の連結業績は、営業収益が前年同期比9.3%増の481億20百万円、営業利益が33億21百万円の赤字(前年同期は60億79百万円の黒字)、経常利益が3億16百万円の赤字(同56億08百万円の黒字)、純利益が11億42百万円の赤字(同25億85百万円の黒字)となりました。

 新規連結や新規貸付債権の増加などで増収となりましたが、第1四半期(4月〜6月)に親愛貯蓄銀行において債権売却損を計上したことで営業費用が増加し、販管費での貸倒関係費用の増加も影響して営業赤字となりました。営業外では株式交付費の減少や為替差益の計上が寄与しましたが、経常利益、純利益とも赤字となりました。

 通期の連結業績見通しは前回予想(8月13日公表)を据え置いて、営業収益が前期比11.9%増の692億91百万円、営業利益が同80.7%減の26億56百万円、経常利益が同79.5%減の27億38百万円、純利益が同0.8%増の112億39百万円、配当予想(5月14日公表)が前期と同額の年間10円(第2四半期末5円、期末5円)としています。

 中期成長向けてM&Aや事業再編を活用したグループの事業基盤構築・強化に取り組んでいるため、今期は一時的に営業費用が増加して営業減益、経常減益の見通しとしています。純利益については韓国SCキャピタルおよび韓国JT貯蓄銀行の株式取得に伴う負ののれん発生益が寄与する見通しです。

 第3四半期累計は不良債権売却による債権売却損計上や、不良資産整理に備えた貸倒引当金積み増しを行ったため赤字となりましたが、将来の黒字化を見据えた一時的な損失計上であり、第3四半期(10月〜12月)には海外事業の損失減少や為替差益の計上などで収益改善が進み、今後は収益構造の着実な改善が見込めるとしています。

 当面はM&A・事業再編、一時的利益・費用の計上などに伴って収益が大幅に変動する可能性がありますが、クレジットカード事業の再構築、韓国事業の収益改善、アジアへの積極的な業容拡大戦略などで、来期(16年3月期)の収益改善と中期的な収益拡大が期待されます。

 株価の動きを見ると安値圏でのモミ合い展開が続いています。2月4日には930円まで調整する場面がありました。ただし14年2月安値905円まで下押すことなく反発して1000円台に戻しています。900円台が下値支持線となって調整の最終局面と考えられます。

 2月25日の終値1031円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS95円24銭で算出)は10〜11倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間10円で算出)は1.0%近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS1502円54銭で算出)は0.7倍近辺です。

 週足チャートで見ると900円台の下値支持線から反発し、戻りを押さえていた26週移動平均線突破の動きを強めています。来期の収益改善期待で切り返しのタイミングと考えられます。
(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[1月29日更新]

Jトラストは調整の最終局面、積極的な業容拡大戦略を評価して切り返し

 Jトラスト[8508](東2)の株価は、再び1000円台を割り込んで上値を切り下げる展開が続いている。1月26日には965円まで調整した。ただし900円台の下値支持線に接近して調整の最終局面のようだ。積極的な業容拡大戦略を評価して切り返しのタイミングだろう。なお2月12日に第3四半期累計(4月〜12月)の業績発表を予定している。

 M&Aや債権承継などを積極活用して業容拡大戦略を推進し、金融サービス事業(事業者向け貸付、消費者向け貸付、クレジット・信販、信用保証、債権買取)、不動産事業、アミューズメント事業、海外金融事業(消費者金融業、貯蓄銀行業)、その他事業(システム開発など)を展開している。

 国内金融分野では、日本保証(12年3月ロプロが武富士の消費者金融事業を承継、12年9月ロプロと日本保証が合併)、KCカード(11年8月楽天KCを子会社化)、クレディア(12年7月子会社化)、個品割賦事業のNUCS(14年3月子会社化)、国内不動産分野・アミューズメント分野ではアドアーズ<4712>(12年6月子会社化)を傘下に置いている。

 なおKCカードは15年1月に「KCブランド」事業をヤフー<4689>とソフトバンク・ペイメント・サービスに譲渡した。これに伴ってNUCSの「NUCSブランド」事業をKCカードに承継させた。グループのクレジットカード事業を「NUCSブランド」として継続し、KCカードは15年1月にJトラストカードに商号変更した。また14年12月には、連結子会社エーエーディを健康コーポレーション<2928>に譲渡し、連結子会社JTインベストメントは清算が結了した。

 海外金融分野では韓国での事業基盤確立を推進している。11年4月に消費者金融の韓国・ネオラインクレジット貸付を子会社化した。12年10月に貯蓄銀行認可を受けた韓国・親愛貯蓄銀行は、未来貯蓄銀行の一部資産・負債を承継し、13年1月韓国・ソロモン貯蓄銀行から、13年6月韓国・エイチケー貯蓄銀行から消費者信用貸付債権の一部を譲り受けた。

 14年3月には韓国・ハイキャピタル貸付、韓国・ケージェイアイ貸付を子会社化し、14年8月には韓国・ハイキャピタル貸付、韓国・ケージェイアイ貸付および韓国・ネオラインクレジット貸付の貸付事業を韓国・親愛貯蓄銀行に譲渡した。今後は韓国・親愛貯蓄銀行の相対的に低金利の預金を原資として事業を運営し、グループ全体として収益構造の改善を進める。

 14年6月に発表した韓国スタンダードチャータードキャピタルおよび韓国スタンダードチャータード貯蓄銀行(SC貯蓄銀行)の買収については、1月19日に韓国スタンダードチャータード金融持株会社が保有するSC貯蓄銀行の株式全てを取得し、SC貯蓄銀行はJT貯蓄銀行に名称変更した。今後は親愛貯蓄銀行とJT貯蓄銀行の合併を進めるとともに、韓国スタンダードチャータードキャピタルの株式取得に向けての作業を行うとしている。

 また14年11月には、自動車割賦金融業を展開する韓国・亜州キャピタルの株式売却に係る優先交渉権を取得している。売渡人と諸条件について協議を行い、公表すべき詳細が判明しだい速やかに公表するとしている。

 アジアへの展開については、13年12月に子会社Jトラスト・アジア(シンガポール)がインドネシアのマヤパダ銀行と資本業務提携し、14年11月にはインドネシアの商業銀行であるムティアラ銀行を連結子会社化した。

 アミューズメント分野では14年9月、子会社アドアーズが韓国でカジノ事業を展開するJBアミューズメント(JBA、韓国KOSDAQ市場上場)の第三者割当増資を引き受けて第2位株主となった。韓国・済州新羅ホテルでカジノ事業を行うマジェスターを含むJBAグループと協力関係を構築し、アミューズメント事業におけるシナジー創出や事業拡大を目指すとしている。

 不動産分野では14年9月、子会社Jトラストアジアを通じて、シンガポールの不動産開発会社LCD(シンガポール証券取引所上場)の株式29.5%を取得して筆頭株主となった。LCDはタイ、イギリス、ベトナムなどに著名なホテルやサービスアパートメントを保有している。LCDと戦略的協業関係を構築するとともに、シンガポールを拠点として東南アジアに総合的な不動産業を展開する方針だ。なおLCDの商号をJトラスト・インターナショナルに変更予定としている。

 今期(15年3月期)の連結業績見通し(8月13日公表)は営業収益(売上高)が前期比11.9%増の692億91百万円、営業利益が同80.7%減の26億56百万円、経常利益が同79.5%減の27億38百万円、純利益が同0.8%増の112億39百万円、配当予想(5月14日公表)が前期と同額の年間10円(第2四半期末5円、期末5円)としている。

 中期成長向けてM&Aや事業再編を活用したグループの事業基盤構築・強化に取り組んでいるため、今期は一時的に営業費用が増加して営業減益、経常減益の見通しとしている。純利益については、韓国スタンダードチャータードキャピタルおよび韓国JT貯蓄銀行の株式取得に伴う負ののれん発生益が寄与する。

 第2四半期累計(4月〜9月)は不良債権売却による債権売却損計上や、不良資産整理に備えた貸倒引当金積み増しを行ったため赤字だったが、黒字化を見据えた一時的な損失計上であり、今後は収益構造の着実な改善が見込めるとしている。当面はM&A・事業再編、一時的利益・費用の計上などに伴って収益が大幅に変動する可能性があるが、積極的な業容拡大戦略で中期的には収益拡大基調だろう。

 なおA&Pフィナンシャル貸付および同社代表取締役である崔潤氏から提起されていた損害賠償請求訴訟について1月21日、東京地方裁判所より両訴訟とも原告らの請求を全て棄却する判決が言い渡されたと発表している。

 また日興アイ・アールが実施した「2014年度 全上場企業ホームページ充実度ランキング調査」の総合ランキング部門において、全上場企業3586社中38位(前回69位)となり、最優秀サイトに選ばれた。

 株価の動きを見ると、再び1000円台を割り込んで上値を切り下げる展開が続いている。1月26日には965円まで調整した。ただし14年10月の安値950円を割り込むことなく下げ渋り感を強めている。調整の最終局面だろう。

 1月28日の終値970円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS95円24銭で算出)は10〜11倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間10円で算出)は1.0%近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS1502円54銭で算出)は0.6倍近辺である。

 週足チャートで見ると26週移動平均線が戻りを押さえる形だが、900円台の下値支持線に接近して調整の最終局面のようだ。積極的な業容拡大戦略を評価して切り返しのタイミングだろう。
(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[12月17日更新]

Jトラストは調整の最終局面、積極的な業容拡大戦略を評価して切り返し

 Jトラスト[8508](東2)の株価は、11月28日の1163円から12月16日の978円まで調整した。全般地合い悪化も影響したようだ。ただし10月と11月の直近安値圏950円近辺に接近して調整の最終局面であり、積極的な業容拡大戦略を評価して切り返しのタイミングだろう。

 M&Aや債権承継などを積極活用して業容拡大戦略を推進し、金融サービス事業(事業者向け貸付、消費者向け貸付、クレジット・信販、信用保証、債権買取)、不動産事業、アミューズメント事業、海外金融事業(消費者金融業、貯蓄銀行業)、その他事業(システム開発など)を展開している。

 国内金融分野では、日本保証(12年3月ロプロが武富士の消費者金融事業を承継、12年9月ロプロと日本保証が合併)、KCカード(11年8月楽天KCを子会社化)、クレディア(12年7月子会社化)、個品割賦事業のNUCS(14年3月子会社化)、国内不動産分野・アミューズメント分野ではアドアーズ<4712>(12年6月子会社化)を傘下に置いている。

 なおKCカードは15年1月5日付で「KCブランド」事業をヤフー<4689>とソフトバンク・ペイメント・サービスに譲渡する。これに伴ってNUCSの「NUCSブランド」事業をKCカードに承継させ、グループのクレジットカード事業を「NUCSブランド」として継続し、KCカードは15年1月5日付でJトラストカードに商号変更する。

 海外金融分野では韓国での事業基盤確立を推進している。11年4月に消費者金融の韓国・ネオラインクレジット貸付を子会社化した。12年10月に貯蓄銀行認可を受けた韓国・親愛貯蓄銀行は未来貯蓄銀行の一部資産・負債を承継し、13年1月韓国・ソロモン貯蓄銀行から、13年6月韓国・エイチケー貯蓄銀行から消費者信用貸付債権の一部を譲り受けた。

 14年3月には韓国・ハイキャピタル貸付、韓国・ケージェイアイ貸付を子会社化し、14年8月には韓国・ハイキャピタル貸付、韓国・ケージェイアイ貸付および韓国・ネオラインクレジット貸付の貸付事業を韓国・親愛貯蓄銀行に譲渡した。今後は韓国・親愛貯蓄銀行の相対的に低金利の預金を原資として事業を運営し、グループ全体として収益構造の改善を進める。

 なお14年6月に韓国スタンダードチャータードキャピタルおよび韓国スタンダードチャータード貯蓄銀行の買収を発表し、株式取得を9月下旬予定としていたが、10月28日に未だ株式取得を行っていないと発表した。株式譲渡契約に基づいて引き続き検討するが、詳細が判明しだい速やかに公表するとしている。

 また11月6日には、自動車割賦金融業を展開する韓国・亜州キャピタルの株式売却に係る優先交渉権を取得したと発表している。売渡人と諸条件について協議を行い、公表すべき詳細が判明しだい速やかに公表するとしている。

 アジアへの展開は13年12月子会社Jトラスト・アジア(シンガポール)がインドネシアのマヤパダ銀行と資本業務提携した。そして14年11月にはインドネシアの商業銀行であるムティアラ銀行の株式99.0%を取得して連結子会社化した。残りの1%も一定の条件が満たされた後に取得する。

 アミューズメント分野では14年9月、子会社アドアーズが韓国でカジノ事業を展開するJBアミューズメント(JBA、韓国KOSDAQ市場上場)の第三者割当増資を引き受けて第2位株主(出資比率9.49%)となった。韓国・済州新羅ホテルでカジノ事業を行うマジェスターを含むJBAグループと協力関係を構築し、アミューズメント事業におけるシナジー創出や事業拡大を目指す。

 不動産分野では14年9月、子会社Jトラストアジアを通じて、シンガポールの不動産開発会社LCD(シンガポール証券取引所上場)の株式29.5%を取得して筆頭株主となった。LCDはタイ、イギリス、ベトナムなどに著名なホテルやサービスアパートメントを保有している。LCDと戦略的協業関係を構築するとともに、シンガポールを拠点として東南アジアに総合的な不動産業を展開する方針だ。なおLCDの商号をJトラスト・インターナショナルに変更予定としている。

 今期(15年3月期)の連結業績見通しは前回予想(8月13日公表)を据え置いて、営業収益(売上高)が前期比11.9%増の692億91百万円、営業利益が同80.7%減の26億56百万円、経常利益が同79.5%減の27億38百万円、純利益が同0.8%増の112億39百万円、そして配当予想(5月14日公表)が前期と同額の年間10円(第2四半期末5円、期末5円)としている。なお韓国スタンダードチャータードキャピタルおよび韓国スタンダードチャータード貯蓄銀行の株式取得に伴う負ののれん発生益を見込んでいる。

 第2四半期累計(4月〜9月)は、国内不動産事業の好調、海外事業での新規連結や事業譲受などが寄与して前年同期比10.9%増収だったが、不良債権売却に伴う債権売却損計上などで営業費用が増加し、さらに販管費でKCカードにおける利息返還損失引当金繰入額の増加、海外事業における貸倒引当金繰入額の増加なども影響して営業利益、経常利益、純利益は赤字だった。

 中期成長向けてM&Aや事業再編を活用したグループの事業基盤構築・強化に取り組んでいるため、今期は一時的に営業費用が増加して営業減益、経常減益の見通しとしている。第2四半期累計は不良債権売却による債権売却損計上や不良資産整理に備えた貸倒引当金積み増しを行ったため赤字だったが、黒字化を見据えた一時的な損失計上であり、今後は収益構造の着実な改善が見込めるとしている。当面はM&A、事業再編、一時的利益・費用の計上などに伴って収益が大幅に変動する可能性があるが、積極的な業容拡大戦略で中期的には収益拡大基調だろう。

 なお11月26日に、子会社クレディアに対する訴訟について和解が成立したと発表している。クレディアが和解金28億50百万円を支払うが、第一審判の言い渡しがあったことに伴い、14年3月期第3四半期連結決算において訴訟損失引当金29億51百万円を計上済みのため、本件訴訟に関して新たな負担が生じることはないとしている。

 株価の動きを見ると、11月28日の直近高値1163円から反落して12月16日の978円まで調整し、上値を切り下げる形となった。全般地合い悪化も影響したようだ。ただし10月と11月の直近安値圏950円近辺に接近して調整の最終局面だろう。

 12月16日の終値987円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS95円24銭で算出)は10〜11倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間10円で算出)は1.0%近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS1502円54銭で算出)は0.7倍近辺である。

 日足チャートで見ると25日移動平均線を割り込んだが、10月と11月の直近安値圏950円近辺が下値支持線だ。また週足チャートで見ると26週移動平均線が戻りを押さえる形だが、2月の年初来安値905円水準まで下押す動きは見られず、下値固め完了感も強めている。調整のほぼ最終局面であり、積極的な業容拡大戦略を評価して切り返しのタイミングだろう。
(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[11月06日更新]

Jトラストは下値支持線達し調整最終局面、業容拡大戦略評価で切り返しのタイミングJトラストは下値支持線達し調整最終局面、業容拡大戦略評価で切り返しのタイミング

Jトラスト<8508>(東2)の株価は、9月11日1051円から9月17日1310円まで急伸する場面があったが、買いが続かず反落し、全般地合い悪化も影響して10月16日960円まで調整した。ただし足元では下げ渋り感を強めている。1000円近辺の下値支持線に到達して調整の最終局面のようだ。積極的な業容拡大戦略を評価して切り返しのタイミングだろう。なお11月13日に第2四半期累計(4月〜9月)の業績発表を予定している。

 M&Aや債権承継などを積極活用して業容拡大戦略を推進し、金融サービス事業(事業者向け貸付、消費者向け貸付、クレジット・信販、信用保証、債権買取)、不動産事業、アミューズメント事業、海外金融事業(消費者金融業、貯蓄銀行業)、その他事業(システム開発など)を展開している。

 国内金融分野では、日本保証(12年3月ロプロが武富士の消費者金融事業を承継、12年9月ロプロと日本保証が合併)、KCカード(11年8月楽天KCを子会社化)、クレディア(12年7月子会社化)、個品割賦事業のNUCS(14年3月子会社化)、国内不動産分野・アミューズメント分野ではアドアーズ<4712>(12年6月子会社化)を傘下に置いている。

 なおKCカードは15年1月5日付で設立する子会社に「KCブランド」事業を承継させ、同日付で承継会社の全株式をヤフー<4689>とソフトバンク・ペイメント・サービスに譲渡する。またNUCSの「NUCSブランド」事業をKCカードに承継させ、グループのクレジットカード事業を「NUCSブランド」として継続する。本件取引によって発生する約404億円(株式譲渡対価約350億円、KCカードに対する貸付金の返済金54億円)の資金を、クレジットカード事業への再投資、グループ事業の強化、新規事業のための資金に充当する。

 海外金融分野では韓国での事業基盤確立を推進している。11年4月に消費者金融の韓国・ネオラインクレジット貸付を子会社化した。12年10月に貯蓄銀行認可を受けた韓国・親愛貯蓄銀行は未来貯蓄銀行の一部資産・負債を承継し、13年1月韓国・ソロモン貯蓄銀行から、13年6月韓国・エイチケー貯蓄銀行から消費者信用貸付債権の一部を譲り受けた。

 14年3月には韓国・ハイキャピタル貸付、韓国・ケージェイアイ貸付を子会社化し、14年8月には韓国・ハイキャピタル貸付、韓国・ケージェイアイ貸付および韓国・ネオラインクレジット貸付の貸付事業を韓国・親愛貯蓄銀行に譲渡した。今後は韓国・親愛貯蓄銀行の相対的に低金利の預金を原資として事業を運営し、グループ全体として収益構造の改善を進める。

 なお14年6月に韓国スタンダードチャータードキャピタルおよび韓国スタンダードチャータード貯蓄銀行の買収を発表し、株式取得を9月下旬予定としていたが、10月28日に未だ株式取得を行っていないと発表した。株式譲渡契約に基づいて引き続き検討するが、詳細が判明しだい速やかに公表するとしている。

 アジアへの展開は13年12月子会社Jトラスト・アジア(シンガポール)がインドネシアのマヤパダ銀行と資本業務提携した。そして14年9月、インドネシア預金保険機構(LPS)が所有するインドネシアのムティアラ銀行の株式取得に関する公開入札で落札候補者に選定され、LPSと条件付株式売買契約を締結した。インドネシア金融庁による審査を通過した後に必要な手続きを進める。ムティアラ銀行はインドネシア全土に62支店の営業網を持つ総資産13兆インドネシアルピア(約1200億円、14年3月現在)の商業銀行である。インドネシアの商業銀行に対する外国人持株比率は最大40%という規制があるが、本件は特例として100%取得することが可能となっている。

 アミューズメント分野では14年9月、子会社アドアーズが韓国でカジノ事業を展開するJBアミューズメント(JBA、韓国KOSDAQ市場上場)の第三者割当増資を引き受けて第2位株主(出資比率9.49%)となった。韓国・済州新羅ホテルでカジノ事業を行うマジェスターを含むJBAグループと協力関係を構築し、アミューズメント事業におけるシナジー創出や事業拡大を目指す。

 不動産分野では14年9月、子会社Jトラストアジアを通じて、シンガポールの不動産開発会社LCD(シンガポール証券取引所上場)の株式29.5%を取得して筆頭株主となった。LCDはタイ、イギリス、ベトナムなどに著名なホテルやサービスアパートメントを保有している。LCDと戦略的協業関係を構築するとともに、シンガポールを拠点として東南アジアに総合的な不動産業を展開する方針だ。なおLCDの商号をJトラスト・インターナショナルに変更予定としている。

 今期(15年3月期)の連結業績見通し(8月13日公表)は営業収益(売上高)が前期比11.9%増の692億91百万円、営業利益が同80.7%減の26億56百万円、経常利益が同79.5%減の27億38百万円、純利益が同0.8%増の112億39百万円、配当予想(5月14日公表)が前期と同額の年間10円(第2四半期末5円、期末5円)としている。

 中期成長向けてM&Aや事業再編を活用したグループの事業基盤構築・強化に取り組んでいるため、今期は一時的に営業費用が増加して営業減益、経常減益の見通しとしている。なお韓国スタンダードチャータードキャピタルおよび韓国スタンダードチャータード貯蓄銀行の買収で負ののれん発生益を見込んでいるが、9月下旬予定としていた株式取得を行っていない。当面はM&Aや事業再編に伴って収益が大幅に変動する可能性があるが、積極的な業容拡大戦略で中期的には収益拡大基調だろう。

 株価の動きを見ると、9月11日の1051円から9月17日の1310円まで急伸する場面があったが、買いが続かず反落し、全般地合い悪化も影響して10月16日の960円まで調整した。ただし足元は1000円近辺で推移して下げ渋り感を強めている。2月の年初来安値905円水準まで下押す動きは見られず、下値支持線に到達して調整のほぼ最終局面だろう。

 10月29日の終値989円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS95円24銭で算出)は10〜11倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間10円で算出)は1.0%近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS1502円54銭で算出)は0.7倍近辺である。週足チャートで見ると26週移動平均線が戻りを押さえる形になったが、1000円近辺が下値支持線のようだ。積極的な業容拡大戦略を評価して切り返しのタイミングだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)

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