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【相場展望】

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■日米の景気政策に180度の違い、日経平均は徐々にNYダウ離れも、「新」と名のつくテーマ株浮上も

師走相場入りである。見所は、日経平均がどこまでNYダウ離れをするかだろう。そのNYダウは、イエレンFRB議長の2日の講演会に続いて3日にも議会証言で、12月のゼロ金利解除を強く打ち出した。議長が明確に利上げを表明したことで今回ばかりは利上げを取り下げるわけにはいかないだろう。

 NYダウは8月ボトムから3カ月上昇、上げ幅も約2600ドルに達したことから、利上げに敬意を表して調整するところだろう。今後のNYダウの見所は、利上げ後のアメリカ景気と企業業績がどうなるかということである。直ちに見通しが明確となることは難しく、しばらくは高値圏でのモミ合いだろう。

 一方、日経平均は去る1日に2万円台に乗せたことで短期的な達成感がある。しばらくは調整だろう。しかし、アメリカがゼロ金利解除から金利引上げの方向に向かうのに対し、日本は低金利の継続に加え第3次量的緩和が見込めるという大きい違いがある。

 なぜなら、日本は来年の参議院選挙、17年の消費税引上げ、アベノミクス第2章、などを考えると、日本がアメリカのように金利引上げや金融量的緩和を止めることは考え難い。ポイントは、どの時点で第3次量的緩和を実施してくるかである。また、やるからには思い切ってやらないと、今回の欧州中央銀行の量的緩和が物足りないとされているように失望される心配がある。

 日経平均は日米の景気対策の違いを背景に、日本の景気刺激策を見極める展開だろう。そして、徐々にNYダウ離れを強める展開とみられる。

 日経平均は、2万円を挟み上値が2万0500円、下値が1万9500円のモミ合いのように思われる。日経平均採用型の主力銘柄だけでなく師走相場で材料株や新年相場で、「新」と名のつく、「新素材」、「新エネルギー」、「新薬」、「新装置(ロボットなど)、夢のあるテーマ銘柄が物色の前面に浮上しそうである。

(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR=犬丸正寛の相場展望)


michi.jpg 《Eimei「みちしるべ」》


(12月7日から12月11日の週)

フィンテックという言葉が増大してきた。
フィンテック革命とも言われる。
スマートフォンやビッグデータなどの技術を使った便利な金融サービスで個人の生活や会社の取引慣行が変化していく未来を模索している。
このフィンテックとは「金融(Finance)と技術(Technology)を組み合わせた米国発の造語」。
フィンテックで先行する米国では、決済、送金、不正監視、口座管理などで新しいサービスが続々と登場。
人工知能が資産運用に関して助言するサービスまであるという。
その意味で金融はビッグデータを基に大きく変貌する可能性があると考えたいところ。
これは2016年のテーマの一つになる。

そしてもう一つ霞が関でうごめき始めているのは「ICT」という言葉。
11月24日に内閣府が発表したのは「科学技術基本計画について」の答申素案。
大前提は「情報通信技術(ICT)の急激な進化により、グローバルな環境において、情報、人、組織、物流、金融など、あらゆるものが瞬時に結び付き、相互に影響を及ぼし合う新たな状況が生まれてきている。
それにより、既存の産業構造や技術分野を軽々と超えて、これまでにはない付加価値が生み出されるようになってきており、新しいビジネスや市場が生まれ、人々の働き方やライフスタイルにも変化が起こり始めている」。

そして「世界的な規模で急速に広がるネットワーク化は、これまでの社会のルールや人々の価値観を覆す可能性を有しており、派生するセキュリティ問題への対応、個人情報の保護等の新たなルール、行動規範作りが不可欠となっている。また、Internet ofThings(IoT)、ロボット、人工知能(AI)、再生医療、脳科学といった、人間の生活のみならず人間の在り方そのものに大きな影響を与える新たな科学技術の進展に伴い、科学技術イノベーションと社会との関係を再考することが求められている」。
これらはおそらく来年の市場テーマとなる。

そして「我々は、エネルギーや資源の安定的かつ低廉な供給が我が国の経済・社会の基盤を支える重要なものであることを改めて経験したところである。
また、人口減少時代の中で、高齢化の進行やインフラの老朽化等に伴う社会保障費をはじめとする将来の社会コストの増大は、我が国の経済や国民の生活水準の維持・向上に対する大きな制約となりつつある。さらに、大規模地震や火山噴火などの自然災害のリスク、我が国を取り巻く安全保障環境の変化などにも適切に対応し、国土や社会機能の強靱性(レジリエンス)を高めていくことが求められている。東日本大震災からの復興再生もまだ道半ばであり、着実に対応していくことが必要である」。

この他にも「エネルギーや資源」、「超スマート社会の実現」や「地方創生」なども盛り込まれている。
全体を貫いているキーワードは「ICT」。
ICTとは、情報通信技術を表すITに、コミュニケーションの概念を加えた言葉。Information and Communication Technologyの略。
情報技術に通信コミュニケーションの重要性を加味した言葉。
来年はICT元年みたいなことになるだろう。

日経平均想定レンジ

下限19628円(11月17日安値窓開け水準)〜上限20544円(8月18日窓開け水準)


大団円に向かいそうな株式市場。
12月の東京株式市場は、堅調相場。
大和のレポートでは「過去12年間の12月相場で10回上昇」。
昨年は7年ぶりに下落となったものの、下げ幅はわずかであった。
12月相場が堅調となりやすい背景は外国人投資家の需給改善。
この時期は欧米ファンドの年度末の分配金などが再投資に回りやすい。
それらの資金が東京市場にも入ってくると見られる。
また過去の米国で利上げを開始した場面について、その直前(20日間)の各国株価指数の比較。
日本株はトップクラスの上昇率を記録していることが多い。
背景は「米国の景気敏感である日本株が、利上げを始められるほどの米国景気の改善を織り込みにいっている」から。
一方、同じ場面で米国株は冴えない。
中国不安でアジア市場はやや買いにくい。
欧州も新たな不安で追加金融緩和が実施され短期的にはユーロ安懸念。
グローバル運用の観点からは、日本株が集中的に選好される可能性大との声。

週間ベースでNYダウは2週ぶり反発。
NASDAQ、S&P500は3週続伸。
週間ベースで日経平均株価は1.9%安で7週ぶりの反落。
TOPIXは1.3%安で2週続落。
東証マザーズ指数は2.7%高で3週続伸。(累計12.4%高)、
日経ジャスダック平均は0.5%高で4週続伸(同4.8%高)、
東証2部指数は0.3%高で4週続伸(同2.6%高)。
東証1部は軟調だが、新興中小型は隆盛というのは師走要因でもあろうか。
因みに・・・。
日経平均の25日線は19578円で0.38%のマイナスかい離。
下回ったのは10月15日以来(この時は2日だけ下回った)。
75日線は18812円で3.68%のプラスかい離。
200日線は19462円で0.21%のプラスかい離。
金曜の安値19444円は200日線で止ったとの印象。
一目均衡の雲は12月15日に白くねじれている。
そして「勝手雲」の下限は19300円、上限は19728円。
シカゴ225先物の終値19710円はここを意識したのかも知れない。
騰落レシオは113.98%。
サイコロは7勝5敗で58.3%。
松井証券信用評価損益率速報で売り方はマイナス9.943%(前日マイナス10.940%)。
買い方はマイナス6.695%(前日マイナス5.507%)。
Quick調査の信用評価損率(11月27日現在)はマイナス8.60%で3週連続改善。
裁定買い残は329億円増加し3兆5983億円と8週連続増加。
空売り比率は36.3%。
日経VIは22.00。
個人的には・・・。
週末金曜の日経平均が19500円を上回って終ったのが大きかったように考える。
19800円〜20000円のレンジの上限をなかなか抜けずに下への圧力だった金曜日。
19500円〜19800円のレンジ、その下が19200円〜19500円のレンジ。
いきなり2ノッチのレンジ切り下げでは修復に時間がかかる。
それを回避するためには19500円レンジが欲しかった。
そのように相場を見ることも必要だろう。

(兜町カタリスト 櫻井英明)

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