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【どう見るこの相場】

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■冴えない師走相場に主役交代の観測も、アベノミクス第2章と米国利上げで


<主力株の行方>

 師走相場は盛り上がりに欠けている。中国ショック安からの急反発に対する調整が主因のように思われるが、しかし、主力株の上値限界から銘柄交代の可能性もあるようだ。

<Q>年末相場は盛り上がりに欠けているが。

<A>日経平均でみれば冴えない動きだ。たとえば、買方の回転が効いているかどうかの目安となる25日線との関係でみれば12月8日以来、日々の株価が25日線を割り込む展開となっている。多くの銘柄で買方がチャブつく展開となっているといえる。

<Q>理由は何か。

<A>理由は2つあるように思われる。1つは、日経平均が中国ショック安のボトムから3111円高と急反発したことに対する調整があると思われる。もう1つは、「銘柄交代」の雰囲気が漂い始めていることがあるように思われる。

<Q>銘柄交代とはどういうことか。

<A>これも2つの背景があるだろう。1つは、アベノミクスがスタートして3年が経過したことと関係があるし、もうひとつは、アメリカの金融政策が転換したということがある。

<Q>アベノミクスは第2ステージを迎え、益々、有望のように思われるが。

<A>その通りだが、第2ステージでは、第1ステージと同じような、「円安」による効果は期待し難くなっている。仮に、金融の量的緩和をやっても第1ステージの時のような急速な円安にはならないように思える。特に、アベノミクスの最終目的である、『大企業だけでなく中小企業も潤うこと』、また、『大都会だけでなく地方も隅々まで潤うこと』、ということに照らし合わせると、いつまでも円安=主力株中心の流れではなく、むしろ、中小企業が圧倒的に多い内需関連に円高=内需関連の可能性が強いといえる。

<Q>アメリカの金融政策が転換したことと、どう関係するのか。

<A>この先、アメリカは、どのようなペースで利上げして来るかが大切な点だが、根本的には、昨年の量的緩和終了に続いて、ゼロ金利からの脱却ということで、アメリカの金融政策が数年単位の一大転換になったという点は見過ごしてはいけない。拡大を続けてきたアメリカの景気はこれまでと同じような拡大は必要ないということでもある。このことは、アメリカの景気と株価には冷酒のように効いてくる材料である。日本の主力企業は、これまでアメリカ景気の拡大に支えられてきた側面が強いだけに、今後、主力株のEPSが鈍化する可能性がある。しかも、中国の経済減速でアジア新興国も経済が減速する可能性があり、この点でも主力株には厳しい環境といえる。

<Q>いつ頃から主力株交代は起きるか。

<A>いつ、とは明確には分からない。一つのヒントとして、アベノミクスの中核的銘柄であるトヨタ自動車の業績と株価を注視しておくことだろう。トヨタ株を誰が多く持っているかという、「在庫」としてみるなら、幸い、個人投資家は利食っているので荷は軽くなっているが、プロの機関投資家に多くあるとみられる。車の輸出環境が厳しくなることからプロはこれ以上は在庫を増やしたくないように思える。プロは株高を演出してくるものとみられるが、個人はプロの株を肩代わりするような熱狂買いは慎み、日足チャートを片手に素早い売買に徹するのがよいと思われる。

(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)

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