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《Eimei「みちしるべ」》
(3月7日から3月11日の週)

通過した2月の米雇用統計で非農業部門就業者数は前月比から24.2万人の増加。
ただ、時給は25.35ドルとマイナス0.1%、平均週労働時間は34.6→34.4時間と減少。
失業率は4.9%と変わらずだった。
いずれにしても3月15〜16日のFOMCでの利上げの確率はほとんどないとの解釈。
また堅調な雇用統計を受けてWTI原油先物価価格もバレル36ドル台まで上昇し株高の追い風となった。

今週は火曜のGDP改定値。
そして木曜のECB理事会、11日のメジャーSQがイベント。
「荒れるSQ」の週ということになる。
とはいえ下に荒れた1〜2月からのアンワインド期待の方が強い気がする。
フィンテックやIoT、民泊などが乱舞するがバイオも一つのテーマだろう。
少し長い目で気になるのは消費増税延期の期待。
政府関係者のコメントでも延期の可能性が登場してきた。
株価インパクト最大の材料がいつ具体化するのかどうか。
ここに期待は出てきている。


日経平均想定レンジ

下限16459円(25日移動平均線)〜上限17865円(2月1日終値)

1月月足陽線基準は18450円
昨年比プラス基準は19033円
2月月足陽線基準は17865円
3月月足陽線基準は16085円
12月SQ値は18943円。
1月SQ値は17420円。
2月SQ値は15156円。

ようやく逆転したのは3月4日段階の松井証券経由の信用評価損益率速報。
売り方はマイナス9.881%。
買い方はマイナス9.788%。
わずかな差ながら買い方の評価損の急速な回復と売り方の痛みの増加がうががい知れる水準。
本来ならばこの逆転は上昇加速につながる動き。
やや懸念されるのは25日移動平均(16450円)からのかい離。
第一次限界のプラス4%(17108円)に近づいていること。
うまく上抜けることができれば第2限界値のプラス8%水準(17776円)までは見られる可能性もある。
75日移動平均が17908円。
今週は25日線(人気線)と75日線(需給線)のレンジでの展開と予想されよう。
週末のシカゴ225先物の終値は17030円と17000円キープ。
高値は17175円であり、ここを抜ければ上伸となる水準。
できれば抵抗して欲しくないところ。
今週末はメジャーSQ。
2月のSQ値は15156円ではるか下。
ただメジャーSQとしては12月の18943円というたかい目標がそびえているがここに届くのはなかなか。
とりあえずは1月SQ値17420円を上回るというのがささやかな目標だろう。

10月高→2月高のアノマリーは崩れた。
今回大和のレポートで登場したのは10月高→3月高のアノマリー。

日経平均の3月相場の騰落は、前年10月の騰落と方向が一致することが多い。
過去20年間では15回で方向が一致している。
通常は外国人投資家の売りが出やすく季節性があまり良くない10月。
株価がプラスとなることは、主に国内勢の強気スタンスを示唆していると考えられる。
国内勢にとって下半期最初の月でもある10月の株価がプラスの場合、
年度末となる3月にも再び強気スタンスが表れやすいこと。
昨年10月の日経平均は月間で9.7%の上昇。
このアノマリーからは今年の3月も上昇が期待できるといえよう。
また、過去20年間で10月相場がプラスだった場合、
同年度の下半期通算でも日経平均騰落率は全てプラスとなっていた。
今年3月末の水準が上半期末(昨年9月30日)の17388.15円上回ることに期待。

(兜町カタリスト 櫻井英明)

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【相場展望】


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■5〜6月高の流れ不変だが、足元は小幅調整も、低金利から個人の資金動き始め高利回り銘柄が注目される展開


NYダウ、日経平均とも5〜6月高値に向かっているとみられるが、短期的には調整が予想されそうだ。NYダウは1月20日のボトムから約1490ドル、日柄で約1カ月半上昇、日経平均も2月12日のボトムから約2100円、約1カ月上昇している。日米ともひと息いれてよいところに来ている。

 この間、G20財務省会議で世界景気の下振れリスクの高まっていることが指摘され、各国が景気刺激策を採ることで一致したことを手掛かりとしての上昇といえる。とくに、世界マーケットでNYダウの強さが光るのは、オバマノミクスで米国景気が堅調ということがあるだろう。今年交代を控えていることから、大統領選挙半年前の今年5月あたりをオバマ相場総仕上げと捉えているのではなかろうか。

 日本にはアベノミクス推進の期待がある。安部総理が、来年の消費税(10%)についてリーマンショック、東日本大震災のような異常事態がないかぎり実施すると明言した。引き上げに対し逆算すれば、先のマイナス金利に続いて、量的緩和が予想されるところである。とくに、日本では超低金利で個人資金が預金から高利回り銘柄へ動き始めたようである。このため、調整安はあっても深押しはなさそうである。

 NYダウには、ここから上には下げる前のモミ合い水準1万7100ドル〜1万7500ドルが控えている。今後、ダウの上値を押さえそうである。日経平均についても1万7000円に乗せてくれば、1万7200〜1万7500円の大きいフシが意識されそうである。

 来週の日経平均は小幅調整含みの展開とみられ、短期筋は回転の速い好チャート銘柄狙い、中期投資筋の高利回り銘柄買いが予想されそうだ。


(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR 犬丸正寛の相場展望)
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