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《Eimei「みちしるべ」》


(5月30日から6月3日の週)

多くの事柄が好回転の軸で回り始めた印象。
まずは最大の悪材料だった消費増税の延期。
2年半の延期があれば、少しは良くなってくる筈。
そして日曜日経朝刊では「設備投資7年連続増」の見出し。
8.3%増は昨年の10.5%増に見劣りするという指摘もあるが増えていることは間違いない。
為替はイエレンFRB議長の講演による早期利上げ観測からのドル高トレンド。
円安トレンドも多少加わってこようか。
足元業績を見れば日経平均採用銘柄のEPSは1190円台に定着。
「消費増税延期は織り込んでいる」なんてテキトーな相場観は払しょくした方が良かろう。

一番悪いのは相場をムードで捉えることだろうか。
一般論で相場を認識するとしばしば間違うということもある。
「天底では小数意見につけ」という格言がある。
天井は総強気。底では総弱気が市場を支配している。
天井や大底では大勢の意見よりも少数の意見のほうが正しい。
相場で勝つには、少数意見に耳を貸す必要があるという格言。
「専門家はしばしば理路整然と間違う」というのもある。
市場関係者というのは「○○証券」とか「××研究所」というようなタイトルが多い。
給料を保証された安穏とした世界から相場を眺めることは悪くはない。
ただ、そこで比較されるのはそれこそリスクオンの個人投資家とリスクオフの専門家。
強烈なリスクオンの相場観は待ったなしの悲壮な相場観。
必死の相場観に勝るものはない。
大切なのは空理空論ではなく具体的に相場を見通すこと。
時間つぶしのような過去の検証も必要なこともあるが、本当に大事なのは未来感。
未来予想図というか相場予測図であろう。
相場における「5W1H」というのを常に考えたいものである。
「いつ、どこで、だれが、なにを、なぜ、どのように」。
見通しにくいのは「いつ」と「どこ」と「だれが」。
時間軸とタイミングはなかなか見通せない。
そして手口もない今は「誰が」も結構難しい」。
しかし、「何を」「なぜ」は自分で推論できる。
その延長線上に「どのように」がある。
曖昧模糊としたムードではなく、必死の相場見通し。
実践すれば少しは相場観が明るくなるかも知れない。
加えれば・・・。
マトリックスにして好材料と悪材料を並べてみることも一考。
年初に「SMAPの功罪」としてアチコチで使ったが頭の整理に役だつことがわかった。
バラバラに登場する材料をひとまとめにして俯瞰すると何かが見えてくる。
そしてシナリオを作る作業をすれば、結構スッキリするような気がする。
参考になる格言は「大取りより小取り」。
大相場というのはそうそう出るものではない。
大相場であればあるほど、押し、戻りもまた大きい。
相場に小取りの機会は多々あるもの。
小取りを反復できればやがて大をなすもの。
換言すれば「一擢千金を狙うより、少しずつ計画的に利益を増やしていく方が賢い」。
「勝ちグセをつけろ」に通じる格言。
「負けなければ勝てる」でもある。
「利食い千人力」としてしまうと何か面白くないのだが、結局相場は地道とマメが勝つのだろう。

日経平均想定レンジ

下限16752円(25日線)〜上限17613円(4月25日高値)

今年前半、ネットの世界では「日経ヘイキンズ」とう呼び方が流行したという。
「日経平均をひとつのプロ野球チームに見立てて、その値動きを見届けようという風潮」という。
最初に注目を集めたのは、日経平均が戦後初となる年初からの5日連続下落を記録した1月8日。
「2002年 千葉ロッテマリーンズ 開幕11連敗
2016年日経ヘイキンズ 開幕5連敗まだまだ新記録には遠い」。
前場が好調で後場で失速した日には「中継ぎ大炎上」。
寄り付きで株価が天井をつけその後下落が続いて終わると「初回ビッグイニングもダラダラ失点して負け」。
1月22日に941円上昇した日も、場中は「日経ヘイキンズにとってプラス500円は僅差」。
あるいは「大量リードがあるのにこの不安感」。
「日経ヘイキンズ」の主要メンバーは、エースがトヨタ。
4番打者がファストリテイリングだという。
DHは日経ダブルインバースになろうか。
もっとも最近はダブルインバースの不振が目立っており助っ人の補強が望まれる。
本物のプロ野球はそろそろ交流戦だが、市場は既に日経ヘイキンズVSマザーズ指数の交流線状態。
日々の見出しを考えるのは面白いかも・・・。

アノマリーは広島東洋カープの首位独走。
同率2位の中日と巨人に3.5ゲームの差をつけている。
いつもは鯉のぼりの季節で諦めモードになるのが定石。
最近の粘り強さはすごい。
ネットで見つけた三井住友アセットの宅森昭吉さんの指摘。

興味深いのは、プロ野球・広島東洋カープの成績だ。
1975年から2014年までの名目GDP成長率平均は3.4%。
広島がAクラス入りした20年間の平均は5.8%。6
回のリーグ優勝時には7.4%と広島が強い年の数値が群を抜いている。
その背景には、広島が親会社のない市民球団で補強や収入に景気の影響を受けやすいこと。
1997年を最後に下位に甘んじていた。
しかしデフレ脱却を目指すアベノミクスが本格スタートした2013年にはAクラスに復帰。
名目GDPはインフレを加味した数値なので、広島は「デフレ脱却のシンボル」ともいえる。
残念ながら2015年は勝てたはずの試合が引き分けとなり、0.5ゲーム差で4位。
実質的にデフレは脱しているのに原油価格の下落で数値上の結果が出せない日本経済と重なるようだ

因みにカープの優勝は1975年、79年、89年。
そして84年、86年、91年。
バブルに向けて優勝を重ね崩壊とともに縁遠くなった印象。
21世紀発の優勝となると結構面白いかも・・・。

火曜は火星が地球に最接近する「スーパーマースデー」。
株高アノマリーがあって良かろう。
月が地球にもっとも近づき満月になると「スーパームーン」。
しかし火星が地球に最接近して明るく大きく見える時を「スーパーマーズ」と呼ぶという。
火星は、地球の外側をまわっている外惑星。
火星は2年2ヶ月ごとに地球に接近。
その中でも15年に1回は大接近になる。
大接近したときはマイナス3等星の明るさになると言われている。
明るく燃える大きな星がいるのだから相場も少しは燃えていいだろう。
というか、1年を365日で感じる時間軸と2年2か月で感じる時間軸。
あるいは恒久の時間軸。
ひょっとするとこの体感が相場観になることがあるのかも知れない。
スーパーマースデーの方がメモリアルデーよりも重要に思えてくる。
因みに今回の火星との距離は7528万キロ。
前回2014年の4月14日と比べると約1700万キロ近い。

(兜町カタリスト 櫻井英明)
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