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《Eimei「みちしるべ」》


(7月4日から7月8日の週)

先週の日経平均株価は今年2度目の5日続伸で24日の下落幅(1286円)の5割強を回復した。
「台風一過の5連騰」で730円上昇し3週ぶりの週足陽線。
週間ベースでは、日経平均株価は4.9%、TOPIXは4.1%高でともに5週ぶりの反発。
東証マザーズ指数は15.4%上昇し3週ぶりの大幅反発で下落前の全値戻し。
1000ポイント台を3週ぶりに回復した。
「英国民投票の結果では市場の風景一変した」との指摘が聞かれる。
1つは相場を動かす主役の交代。
政府や日銀の一挙手一投足をみて円や株の短期売買を仕掛ける海外ヘッジファンドが鳴りを潜めた。
もう一つは「株価水準が割高とみて沈黙していた個別株の投資家が株価の下落で買い姿勢に転じている」との声。
トヨタが一時5000円の大台を割り込み、異次元緩和の2013年4月以前の水準まで逆戻り。
東証1部の3割以上の銘柄が当時の水準を下回ったという。
ある意味「リセット」という指摘も間違ってはいなかろう。

FT紙の「国民投票はやり直せる」が興味深い。
「この映画は前にも見たことがある。
結末は知っている。
英国がEUを離脱することはない」。
ジョンソン前ロンドン市長の言葉は「NOを示さなければEUは耳を傾けてくれない」。
そういう条件闘争の挙句の果ての離脱派勝利ならば修復は譲歩の裏返し。
「離脱運動は手段に過ぎない」という構図を見れば、騒いで慌てないことの必要性は理解されよう。
「振り返れば、今年初めキャメロン氏が移民の多数流入を防ぐ非常ブレーキ条項を要求。
これをEUが拒否したことが大きな誤りだった」。
つまり原因はEUにもあるのだから、譲歩してきたEUはまた譲歩できるだろう。
そもそも法的拘束力のない国民投票があることが不思議でもある。
そして・・・。
いつか市場の視点はこれに飽きて次の獲物を探し出す。
NYは金利引き上げの動きが退潮。
それなら下落を続ける人民元をターゲットにするのが地球俯瞰的シナリオになるのだろう。
「ビッドコインに中国からの逃避資金」なんて見出しは売り方にとって素敵に映ろう。
しかもパナマ文書であぶりだされた資金が向かいがちというシナリオは登場人物に事欠かない。
「香港ディズニーランド止まらぬ逆風に苦しむ」なんて小道具も満載だ。
そういう移ろう投資シナリオを先取りするのに、超高速取引など関係ないのだが・・・。
本筋を離れて小手先にいくから核が見えなくなる。
そして本筋を見させないテクニックに翻弄されるのも市場である。
「もはや国債は安全資産とはいいにくい。
利益確定売りをきっかけに利回り上昇が進む可能性がある」。
これも次のリスクシナリオかも知れない。
債券だけが売られて株だけが買われるという夢はおそらく訪れないに違いない。
「安全資産の円」なんていう誤謬がまかり通る世界で正論は異端とされがちなもの。

物事を考えるときに逆のシーンを想定するのも結構役に立つことがあろうか。
例えば、円高を懸念する声はアチコチで聞かれ円安待望論がある。
あるいはマイナス金利反対論もある。
デフレ経済こそが閉塞感の元凶という声もある。
円安になってどんどんお金の価値が減少すると、いずれ預金封鎖だっておこるだろう。
デフレを克服してインフレになった世界では、お金の価値はさらに減少。
失業率は上昇し、国民生活は待望ではなく耐乏と化す。
インフレのもとでの不景気はスタグフレーションと呼ばれ、国家経済破綻の危機にもなる。
円安・インフレではおそらく国債は紙くず化。
多くの金融機関が保有する国債はマーケットの海の木屑となる可能性大。
それでも自国通貨安とインフレがいいのかどうか。
どちらの風景が綺麗に移るのか。
たぶん円安インフレの世界では、この国は世界から相手にされなくなるに違いない。
地政学も大きく異なる構図となってこよう。
瞑想してみることも必要かも知れない。

日経平均想定レンジ

下限15583円(25日線の4%マイナスかい離)〜上限16639円(6月SQ値)

JPX400は8月に3回目の入れ替えを迎える。
その基準日は昨日。
発表は8月5日、リバランスは8月30日。
大和が入れ替え予想を発表。
入れ替えは32銘柄程度との予想になった。

《新規採用候補》
JAL(9201)、ルネサス(6723)、東北電(9506)、コロプラ(3668)、全国保証(7164)、九州FG(7180)、東邦ガス(9533)、スクリン(7735)、島津(7701)、オリコ(8585)、熊(1861)、日信工業(7230)、いちご(2337)、クリエイトS(3148)、日水(1332)、九電工(1959)、グリコ(2206)、朝日イン(7747)、クスリアオキ(3398)、前田道(1883)、DMG森(6141)、菱ガス化(4182)、ダイフク(6383)、ノジマ(7419)、中部電(9502)、東プレ(5975)、東急建(1720)、ディップ(2379)、住友大阪(5232)、阪和興(8078)、竹内製作(6432)、スクエニ(9684)、ソニー(6758)、河西工(7256)、太陽(4626)、メイテック(9744)、東芝プラ(1983)、OBARA(6877)、FPG(7148)、NSSOL(2327)、エレコム(6750)、ぐるなび(2440)、ハーモニック(6324)、東鉄工(1835)、タクマ(6013)、触媒(4114)、あい(3076)、大日本住友(4506)、日調剤(3341)、シチズン(7762)、菱鉛筆(7976)。

《除外候補》
三井金(5706)、昭和シェル(5002)、ベネッセ(9783)、千代建(6366)、ワコム(6727)、セガサミー(6460)、アコム(8572)、アンリツ(6754)、フジ(4676)、十六銀(8356)、ユニプレス(5949)、エイベ(7860)、京葉銀(8544)、ユニバーサル(6425)、近鉄エクス(9475)、AOKI(8214)、日合成(4201)、アサヒ(5857)、エクセディ(7278)、ミサワ(1722)、三井造(7004)、みらか(4544)、トヨタ紡(3116)、群馬銀(8334)、日精機(7287)、持田(4534)、ゲオ(2681)、八十二(8359)、三越伊勢丹(3099)、宇部興(4208)、伊予銀(8385)、ロート(4527)、ほくほく(8377)、小野薬(4528)、VTHD(7593)、西日本シティ(8327)、高島屋(8233)、東海理(6995)、クレセゾン(8253)、キョーリン(4569)、ニチレイ(2871)、芙蓉(8424)、武田(4502)、興銀リ(8425)、トプコン(7732)、中国銀(8382)、郵船(9101)、クックパッド(2193)、大正薬(4581)、常陽(8333)、王子紙(3861)。

(兜町カタリスト 櫻井英明)

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【相場展望】日経平均はNYダウに対する出遅れ修正の展開だが、今週は選挙控えで様子見か


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日経平均はNYダウに対する出遅れ修正の展開だが、今週は選挙控えで様子見か

今週はNYダウに対し出遅れ感の目立つ日経平均がどこまで上値を伸ばすことができるかが注目される。NYダウは、既に今回の英国ショック直前の6月23日の終値1万8011ドルまで残り80ドルまで戻しているのに対し日経平均はまだ700円近くも下に位置する。

 この違いは、日米の景気の違いとみられる。為替面では日本の経済・景気を高く評価して円高に買ってくれているが、株価は景気に対し正直といえる。内需が弱く、輸出環境も厳しさを増し、企業収益的にみれば日本株を買い上がる環境ではないということだろう。実際、外国人投資家は日本株を売り越している。短期のグローバルマネーは株より為替のほうが手っ取り早く1カイ・2ヤリで稼げるということだろう。

 中期展望でみるなら週足チャートで、NYダウが4月22日(週末)の1万8003ドルを週末値ベースで抜いてくるかどうか。抜いてくれば週末値での最高値1万8272ドル(15年5月)更新の可能性が出てくる。そのためには、まもなく発表の米、6月雇用統計が良好でアメリカ景気の堅調が確認されることと、7月の利上げが見送りとなることが必要といえる。

 一方、日経平均については、先ず、英国ショック前の水準1万6238円(終値=6月23日)を奪回することが先決である。それが達成されればNYダウと同じように週足ベースで4月22日(週末)の1万7572円がどうだろうか、という話になってくる。

 日経平均が6月23日の水準奪までなら、政府・日銀のアナウンス効果で通用すると思われるが、4月水準まで目指すとなれば、リップサービスだけでは無理で現実的な対応が必要だろう。

 日銀の政策決定会合は17日、足元の景気が芳しくないことから追加の量的緩和は十分予想される。総理がG7首脳と景気為替対策について電話会談を終えていることもあるだろう。ただ、10日(日)には参議院選挙が控えている。自民・公明の優勢は変わらないと思われるが、若い人の投票、野党統一候補など未知数もある。英国問題のように丁半バクチ相場をやるわけにはいかない、という投資家の雰囲気も強い。

 基調は景気対策を期待して強いと思われるが、選挙控えで来週は様子見気分が強くなりそうだ。個別銘柄物色が中心とみられる。

(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR=犬丸正寛の相場展望より)

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