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《Eimei「みちしるべ」》

(3月13日から3月17日の週)

週末のNY株式市場は小幅続伸。
2月の米雇用統計で非農業部門雇用者数は23.5万人増で着地。
市場予想の19万人増を上回ったことからFOMCでの利上げ確率は85%→92%まで上昇。
米経済の好調な推移は好感された。
もっとも、特にポジティブサプライズという訳でもなく、影響は限定的。
時間当たり平均賃金は前月比0.2%上昇と市場予想の0.3%を下回ったことはややネガ材料。。
一方で下院の歳入、エネルギー・商業の両委員会がオバマケア改廃法案を承認。
ヘルスケア関連セクターの足を引っ張った。
週足ではNYダウが0.5%、NASDAQが0.2%、S&P500が0.4%下落。
WTI原油先物はバレル48ドルまで下落。
「ヘッジファンドが手じまい売り」と解釈された。
原油相場の弱気シグナル点滅は懸念材料視される。

週末の日経平均は意外感を伴っての19600円台回復。
昨年来高値を更新した。
「大きく上げてその後はしぼんでを繰り返し」という指摘もあるが。強い動きとなってきた。
木曜に148だった新高値銘柄数は250まで増加した。
東証1部の売買代金は2兆9483億円。
メジャーSQとはいえ1月26日の2兆7423億円を上回って今年最高。
前回メジャーSQの昨年12月12日の3兆3144億円以来の水準だった。
週間では約135円の上昇。
週足では3週連続で陽線となった。
日経ジャスダック平均株価は21日続伸。
東証マザーズ指数も昨年6月以来の高値を更新した。
シカゴ225先物終値は大証日中比25円安の19445円。
3月権利配当落ち分が130円程度と考えれば19600円前後というところだろう。
ドル円がまた114円台となったから上値追いは期待薄だろうか。
まずは3月メジャーSQ値19434円30銭キープが最低の目標。
25日移動平均からの乖離はプラス1.7%。
松井証券信用評価損益率速報で買い方はマイナス3.030%。
2015年6月24日のマイナス1.639%が直近の最高水準。
空売り比率は33.5%まで低下した。
過熱感は全くない。
今週前半は週央のFOMC通過待ちの展開だろう。

日経ヴェリタスの特集は「企業VSトランプ」。
特に注目したいのは「法人減税で6800億円増益効果も」の部分。
「追い風として期待集めるのが大幅な法人減税。
野村証券試算では法人税率が10ポイント下がると、日本企業の純利益を1%程度押し上げる効果。
現状の35%→20%に引き下げを目指す共和党案なら1.5%押し上げ効果。
35%→15%に引き下げるトランプ案になれば2%の押し上げ効果。
上場企業の純利益(34兆円)で計算すると約6800億円の増益効果が期待できるという。
トランプ政策の明るさも登場してきた。

日経平均想定レンジ

下限19321円(13週線)〜上限20668円(2015年8月高値)

OECDの世界経済見通しが発表された。、
結論は「世界経済緩やかに回復、経済ナショナリズムがリスク」となっている。
世界経済の成長率は2017年3.3%、18年3.6%(前回11月と変わらず)。
各論は 米国は17年2.4%(前回2.3%)、18年2.8%(前回3.0)。
ユーロ圏は17年1.6%(変わらず)、18年1.6%(前回1.7%)。
日本は17年1.2%(前回1.0%)、18年0.8%(変わらず)。
中国は17年6.5%(前回6.4%)、18年6.3%(前回6.1%)。
興味深いコメント。
「多くの国で景気回復は緩やかになる。
消費支出と企業投資が低迷するなか金融市場は経済実体から切り離される」。
まさにニューノーマルの到来。
経済実体と金融市場は分断されれば市場経済は苦手な日本には有利になるに違いない。
「日本は財政面が成長を支えるという理由から今年の成長率見通しを上方修正。
よくわからないコメントだが、アベノミクスに期待というところだろうか。

大和のレポートは「2017年はニューエコノミー相場」。

世界的にバブルの10年後はニューエコノミー相場になりやすいという経験則がある。
今年はBRICsバブルから10年。
過去のバブル形成の9年後にはダメ押しがあり、翌年となるバブル10年後は全般リバウンド傾向。
1973年や1989年の9年後には株価の下押しがありその翌年はリバウンドとなった。
バブル10年後の1983年や1999年はVTR相場やIT相場だった。
今回も、日経JASDAQ平均が2000年や2006年の高値を上抜けてきた。

しばしば思うのは為替の世界の話題の乏しさ。
外部要因とスケジュールしかないから仕方がないのかも知れない。
しかし雇用統計、FOMC、日銀金融政策決定会合。
あるいはオランダ、フランスの選挙やブレグジット。
結果の見えない事柄をスケジュール化して話題にする。
時間だけは過ぎるがその後に残るものはほとんどない。
個々のコメントについてはやけに詳しいがその結果について詮索することもマレ。
単に上か下だけ、あるいは刹那的値動きに対するベットだけ。
しかも罫線を持ち出してのアレコレばかり。
世界経済に何も貢献しない代物を扱っているとああなるのだろうか。
株の世界の良く言えば変幻自在さ、悪くいえばいい加減にはきっと付いていけないに違いない。
思いが少ないから相場にも心がないような気がする。

(兜町カタリスト 櫻井英明)

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