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《Eimei「みちしるべ」》

(9月11日から9月15日の週)

1日時点の裁定株い残は4週ぶりに増加。
前週比べ569億円増の1兆4945億円。
裁定売り残は6週連続で増加。
前週比1425億円増の5522億円。
1月20日時点以来、約7カ月ぶりの高水準。
反発するには結構いい数字となった印象。
先週火曜に空売り比率は45.2%まで増加。
4月6日の45.2%に並んだ。
昨年6月9日の47.0%を超えれば反発域と考えたくなる局面でもある。
先週木曜にマザーズ銘柄ネットストック信用評価損益率で売り方はプラス0.06%(前日▲1.18%)。
9月5日の▲1.18%を越えて今年の記録を更新。
しかもプラスまできたことを考えるといい加減に限界感。
逆に買い方は▲20.66%(前日▲19.95%)と記録更新。
山より大きなイノシイは出ないとすれば、そろそろ新興市場も反発モードの可能性がある。

日銀のETF買いっていうのはやはり大きな下支え。
即効性はないもののジワジワと聞いてくるのだろう。
9月の買い入れ額は739億円。
8月の733億円から6億円増額した。
今年の累計で買いは3兆9547億円。
目標額は6兆円だからあと2兆円買うのだろう。
ちなみに昨年は4兆3820億円、一昨年は3兆694億円。
2014年が1兆2845億円、2013年が1兆953億円。
当時の6倍を買うのだからやはり大きい。
気になるのはSQ値。
先月は19825円、7月は10151円。
6月のメジャーSQ値は19997円。
昨年3月からSQ値は前回のSQ値を上回ってきたのが歴史。
1年半の流れが途切れるた。
連続と不連続が市場の宿命とすればこれも致し方なしだろうか。
ただ、メジャーSQ値の低下でバーが低くなったことは事実。
リセットのタイミングと読みたいところだ。
驚きをこよなく愛する株式市場は「大きなポジティブサプライズ」を欲しているような気もしないでない。
イスラムのヒジュラ暦の新年まであと10日。

日経平均想定レンジ

19278円(9月メジャーSQ値)〜19863円(75日線)

先週の日経朝刊での「ESG投信、初登場」の見出し。
欧州や米国、カナダで盛んになっており世界の投資規模は20兆ドル(約2200兆円)。
日本でもGPIFが1兆円規模をESG投資に振り向けると発表した。
そのESGに優れた企業を組み入れた投信が3本承認されるという。
ただそれだけの話だが、投信の未来像を明るくしてくれるなんて論評も登場。
馬鹿馬鹿しいという気がしないでもない。
そもそも・・・。
環境に優しく、社会貢献をし、ガバナンスをきっちりするのは企業として当たり前のこと。
それをわざわざ「ESG」などと表現しているのはこれを守らない企業が多いという裏返しでもあろう。
それより大切なのは「ESGで儲かるのか」ということ。
投資家が求めるのは、理念よりも収益。
学問チックな思考法と現場の欲望の対立。
この乖離の修正は行われない限り「ESG」は同床異夢の世界で進むのかも知れない。
欲望と市場心理を研究する学者でも出てこないものだろうか。
というよりも・・・。
まずはこの歪な指数と化した日経平均の是正の方が大切だろう。
人気の高い日経レバやダブルインバース。
時として両方プラスとか両方マイナスと言うあり得ない自体が起こる。
対立するコンセプトで設定されたものが同じベクトルで動くなんていうのは商品設計が原指数の誤謬のせいだろう。
あるいは寄与度の高い銘柄の存在のうざったさ。
最近足を引っ張っているのはファーストリテ。
寄与度が高いから下がる筈の指数の意地のために買ったりする投資家もあるという。
あるいは、保有比率上位5位までは国内運用会社。
野村9.55%、日興5.42%など上位5位で23%。
日本経済の代表はユニクロとソフトバンクとファナックであるハズはない。
これは断言できよう。
それでもこの歪さを是正しようという意見のない学者さんたち。
ROEとかESGとか舶来の投資言語を輸入するよりも大切なことだろう。

極論すれば「株主優待不要説」だってあっても良いような気がする。
所詮優待は株が売れない時代の20年前の遺物にしか過ぎないもの。
クオカードは配当に回せばいいし、米は全く不要だろう。
本業以外の優待なんてどう考えても必要ない。
民間企業だから、役所ほどではないが、IRでのプレゼント品なども入札にするべきだという声は聞かない。
印刷発注などの問題は県会議員だけでもないだろう。
長年の癒着はないとは思うがいずれはコスト意識がここまで必要なのかも知れない。

(兜町カタリスト 櫻井英明)

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