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《Eimei「みちしるべ」》

(9月19日から9月22日の週)

直近のEV関連相場はフランクフルト自動車ショーが背景だろう。
相場ってそんなに頭の良いものではなく目の前にあるイベントなどが動機になるもの。
というか、それより先を見るほどの余裕も能力もない場所。
これは海外も日本も一緒だろう。
極一握りのスーパーリッチで賢い人だけが自らシナリオを創造する。
表面に出ているフツーのリッチな群れは他人のシナリオに乗ろうとするもの。

そして・・・。
本当に欲しいものがあるときにはその対象にイチャモンをつけるもの。
言い換えれば子供は好きな子にはチョッカイを出すもの。
これが、意外と相場の本質かも知れない。
そこに気がつくと、多少は視界が変わるだろう。
イベント的には総理がインドに行くことだって一つのイベント。
数日はインド関連が話題になると読んでも悪くはない。
日本の新幹線方式導入した高速鉄道の建設支援などに約1900億円の円借款供与表明。
原発輸出に向けた枠組みの新設や航空自由化協定の締結でも合意の方向だ。

アジア最大級のゲームイベントである「東京ゲームショウ2017」。
21日(木)〜24日(日)に開催される。
年末商戦に向けた新商品の発表やゲームの最新情報の発信が中心。
「昨年に続きAR(拡張現実)やVR(仮想現実)を体験できるコーナーなどが注目されそうだ」との声。


日経平均想定レンジ

下限19547円(25日線)〜上限20524円(25日線の5%プラスかい離水準)

FOMCが19〜20日。
日本では21日の早朝から相場に反映されることになる。
この21日がイスラムのヒジュラ歴の新年。
過去10年間、イスラムの新年以降の10日間は株高のアノマリーが該当してこようか。
9月中間期末の中間配当取りの買いが入りやすいこと。
その翌週に発生する年金資金などのTOPIXの配当再投資。
「これらの先回りに期待」という声まで聞こえる。
瞬間下抜けた200日線(19443円)を再度上抜け、25日線(19547円)、75日線(19868円)もほぼクリア。
25日線が右肩上がりになっていくトレンドは好感されよう。
メジャーSQ値(19278円)に対しては当日を含め5勝1敗。
SQ後高ければ月末まで高いというアノマリーが久々に該当しそうな月となってきた。


日経朝刊の「愉楽にて」が濡れ場だったから15日金曜の日経平均は反発した。
というと叱責されそうだが・・・。

その「愉楽にて」。
描かれているのは明らかにドン・ファンの世界。
ドンファンは17世紀スペインの伝説上の放蕩児ドン・フアン・テノーリオ。
プレイボーイの代名詞として使われる。
フランス語ではドン・ジュアン、イタリア語ではドン・ジョヴァンニ。
女性遍歴を重ねる姿は株式市場におけるイナゴのような世界。
「株を買うのか、株価を買っているのか」で言えば株価を買っている世界だろう。
これに対して株を買っているのはロミオだろうか。
キュピレット家とモンタギュー家という壁を乗り越えて愛を貫く姿はそれこそ「この株を握りしめる」世界。
ロミオとドン・ファン。
どちらの投資が向いているのかを考えることは重要だろう。


週刊ダイヤモンド9月12日号の特集は「EV革命100兆円、電池・センサー・半導体」。
ガソリン車の登場から130年、EVへと急速に変わる中新たな技術が求められている。
大気汚染や地球温暖化など環境問題に配慮した製品設計が強く求めれれるようになってきたのが背景。

「内燃機関は終わる」という印象だ。

1910年代にガソリン自動車に駆逐されたEVの「リベンジ」。
1870年台代に欧州ではガソリン車よりも20年早くEVは実用化されていたというのが事実。
原油の大量発掘を支えてきたガソリン車の時代が終焉し新たな時代が始まるということであろう。
リチウムイオン電池のセパレーターを作っている上場企業のトップに取材していて興味深い話。

「EVは電気洗濯機」。
モーターがあってドラムが回転し、その回転は可変。
ブレーキもあって扉もある。
まさに移動しない電気自動車だ。
あるいは、電気自動車のバッテリーはまさかの時の病院での電力源になる。
あるいは自動車の進歩は自動車の所有をなくす。
呼んだときに自動運転でスーパージェッターのように現れる時代が来るのだという。
漫画の世界が現実になるのだという。
NYのケネディ空港では空港内の移動に自動運転車を用いる場所があり、センサーでチェック。
テロ防止も可能になるという。
電気で動く船、電気で動く飛行機、電気で動くものばかりが登場する未来。

「未来世代への責任と準備はあらゆる産業分野で必要とされている」。
その通りだと思う。
興味深いのは「デジタルが世界を変える」。

しかしそのデジタルを支える部品の部分の化学製品などはアナログの世界の産物という点。
一方的な進歩ではなくデジタルとアナログの共存という点はいずれ明確になってこよう。
ある化学メーカーの言葉とも重なってくるから不思議だ。
そしてもう一つ脳裏に残ったのは「経営は感動だ」。
日本的経営を手放してから日本経済は不毛の時代を迎えたのも事実。
市場を通じて、米国的資本主義を脱することが出来れば日本経済は買われるかも知れない。
EVは他人の世界のことではなく、この国のことと考えざるを得ない取材だった

(兜町カタリスト 櫻井英明)

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