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《Eimei「みちしるべ」》

(3月19日から3月23日の週)
結局SQ値21575円に対して5勝1敗の勝ち越しで通過したのは悪くない。
少し右肩上がりとなった25日線(22604円)はかろうじてキープ。
12日以降割れこんでいない。
騰落レシオは98.11%に低下した。
空売り比率は39.7%。
40%超の連続は12日で止まった。
2月も40%割れからリバウンドした記憶は新しい。
今週は4日立会い。
明日からFOMC。21日にパウエルFRB議長の記者会見。
パウエル試しで始まった市場の動乱を止めてくれるかどうかが課題の週。
海外投資家は3月1週まで9週連続で日本株(先物・現物合算ベース)を売り越し。
売り越し額は7.86兆円。
ただ、例年4月1週からは現物株への買い越し額が膨らみがち。
久々に「彼岸底」という言葉が聞こえそうな気配。

日経平均想定レンジ

下限21575円(3月メジャーSQ値)〜上限22659円(2月5日マドあけ水準)

「完結明瞭・単純明快こそ真贋を見分けるポイント」と市場関係者さん。
以前「微分投資家ではなく積分投資家になろう」と言っていたことがあった。
経済指標、スケジュール、政治動向、財政状況。
もろもろの素材を持ち出して隘路に陥ることこそ最悪の状況。
そもそも株式市場にしてもFXにしても、そんなに賢くはない。
だから連立多元方程式を説くことはできないし、因数分解すら不可能だ。
一つのことしか考えられないのが市場なのだから、材料は一つに集約するべきだろう。
ところが微に入り細に入りあれこれ結論の出ない床屋政談をおこなっているのが市場。
そしてそれを高邁に感じる層がいるのも確か。
複雑が好まれ横文字が横行し単純明快な説は愚かしく聞こえてしまいがち。
しかし実は単純明快こそ真実というのは首肯できる見解だ。
難しく語る人はやさしく語ることはできないもの。
その意味では、やさしく言っているようでも難しく聞こえてしまうこともあるかも知れない。
これは自戒になる。

電子端末で興味深い話題は「日経平均とTOPIXのPER格差拡大」。
見出しは「大変動の前兆」。
昨日の日経平均のPERは12.88倍。
TOPIXの15.03倍を2.25ポイント下回った。
日経平均のPERがTOPIXを2ポイント以上、下回るのは2009年3月期以来。
この時はーマン・ショックの影響で多くの企業が赤字に転落した特殊例。
通常期では07年5月以来となる。
「メガバンク、自動車、総合商社のようなPERが低い超大型株の影響」との指摘だ。
トヨタの予想PERは1月中旬の11.8倍から8.5倍。
三菱商事は同10.4倍から8.8倍にいずれも低下。
2007年は円高による輸出関連企業の業績悪化を日経平均のPERが先取りした。
今回も当時と似たような動きという見方だ。
日経平均を日経平均のPERで割った「1株利益(EPS)」への誤解も紹介されている。
日経平均は、採用銘柄の株価合計を採用銘柄数で割るといったような単純平均方式で算出される。
一方で日経平均のPER。
時価総額(株価×発行済み株式数)の合計を利益(EPS×同株式数)の合計で割って算出。
日経平均のEPSを逆算している。
しかし単純平均である日経平均と、時価総額と利益総額から割り出した日経平均のPER。
基準の異なる数字同士を比較している。
意外な盲点だ。

「長生き企業」
企業名創業年設立年上場年
松井建設(1810)1586年1939年1961年
住友金属鉱山(5713)1590年1950年1950年
養命酒製造(2540)1602年1923年1955年
小津産業(7487)1653年1939年1996年
マミーマート(9823)1665年1950年1991年
ユアサ商事(8074)1666年1919年1919年
岡谷鋼機(7485)1669年1937年1995年
三井不動産 (8801)1673年1941年1949年
三越伊勢丹(3099)1673年2008年2008年
田辺三菱製薬(4508)1678年1933年1949年
住友林業(1911)1691年1948年1970年
山大 (7426)1716年1964年1995年
小野薬品工業 (4528)1717年1947年1962年
アサヒ衛陶(5341)1735年1950年1966年
タキヒヨー(9982)1751年1912年1994年
武田薬品工業(4502)1781年1925年1949年
清水建(1803)1804年1937年1961年
テクノアソシエ(82491804年1946年1988年


(兜町カタリスト 櫻井英明)


過去のレポート
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