《Eimei「みちしるべ」》
(4月16日から4月20日の週)
米東部時間13日の金曜日の夜に英仏米はシリア攻撃を実施。
ミサイル105発で化学施設3拠点を攻撃した。
ただトランプ大統領は「任務完了」とツイート。
マティス米国防長官は「昨年4月のシリア攻撃に比べて2倍の兵器を利用した。
アサド政権に化学兵器を再び使用させないための1度限りの攻撃だ」とコメントしている。
米国単独ではなかったことや1回だけの限定的攻撃という解釈が多いことから影響薄と見る向きは多い。
昨年4月にもトマホーク攻撃があったが市場インパクトは限定的だった。
米先物市場での投機筋による主要通貨に対するドル売り持ち高は足元で約6年半ぶりの高水準。
「一段のドル売りがしにくく、円高も進みにくい」との観測もある。
3月26日(20347円)で底打ちした株価の右肩上がりトレンドは継続と見たいところ。
勝手雲の17日の白いねじれは17〜18日の日米首脳会談に起因するのかも知れない。
外交の世界もゴロツキチックな言葉の応酬になるものだ。
結局起きたことは地政学リスクの高まりによる原油先物相場の約3年ぶりの高値までの急上昇。
米共和党支持者は喜ぶに違いない。
もっともロシアも中東も潤うから、何とも言えないが・・・。
コモデティの世界は戦争まで惹起するという揶揄もあながち荒唐無稽ではないのかも知れない。
「株は規制でがんじがらめ、為替は嘘もアリの世界、商品は戦争まで引き起こす」。
先人の言葉だ。
ココを抑えておかないといけないだろう。
日経平均想定レンジ
下限21485円(25日移動平均水準)〜上限22275円(75日移動平均水準)
FRBは先週金融大手への資本規制を簡素化した。
ストレステストなどを効率化するルール改正案を公表した。
リーマン・ショック後に厳しくなった金融規制の中核的措置がストレステスト。
金融危機でも十分な資本を確保できるかを見極めてきた。
トランプ政権は規制緩和を掲げており、金融大手向けではトランプ政権初の緩和だ。
世界の株価を動かしてきた大きな要素の一つは「金融規制当局VS金融機関のバトル」。
規制強化で株安、規制緩和で株高の構図が歴史だった。
小さな出来事だが大きなうねりにつながる可能性は高いと見る。
現実に米銀は利上げを追い風に出店競争に入ったとの報もある。
背景は「単なる規模拡大」ではなく「既存業界をなぎ倒すアマゾンエフェクト」への対抗。
金融業界で勝利した先にあるのは新興勢力とのバトル。
共和党のトランプ氏がアマゾンを目の敵にする遠因もココだろう。
そう考えると楽天とビックカメラの動向も単なる「ネットとリアルの融合」以上のもの。
かなり興味深く見えてくる。
「楽天が銀行を経営できても、銀行に楽天は経営できない」は言い得て妙な表現だ。
永田町でつまらない首取り合戦をやっている場合ではなかろう。
世界は常にその先を見据えているのである。
(兜町カタリスト 櫻井英明)
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