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《Eimei「みちしるべ」》

(10月01日から10月05日の週)

今年1月23日の高値時点とのPERの比較。
日経平均が今年の高値24124円を付けたときのPERは15.81倍。
9月25日のPERは13.89倍。
EPSは1723円だから15.81倍なら27000円台。
1月のEPSは1525円だったから企業収益の増加は相当寄与していることになる。
大引け後に出会ったあるファンドマネージャー氏。
「日経レバ(1570)の空売りでやられている。
去年の今頃もそうだった。売りたくなるんだよね」。
評価損はあっという間に数億円。
こういう投資家さんも多いのだろう。
「踏んだ時は教えてくださいね」。
逆指標としては結構役立つ投資心理かも知れない。

日経平均想定レンジ

下限24021円(9月28日安値水準)〜上限24715円(25日線の10%プラスかい離水準)

株は投資なのか投機なのか。
結論のない命題である。
塩漬けの多いのが投資家、利食いが多いのが投機家。
そんな言い方もなくはない。
「投資とは、詳細な分析に基づいたもの。
元本の安全性を守りつつ、かつ適正な収益を得るような行動を指す。
そしてこの条件を満たさない売買を、投機的行動であるという」。
間違ってはいない。
しかし詳細な分析はどこまでが詳細?
元本の安全性を守ることが本当にできるのかどうか。
そして適正な収益とは?
お題目としては納得できても実務では納得できない。
「投機家は利益を上げることに専念する」。
利益を上げることに傾かない投資家っていうのは存在するのだろうか。
「企業の成長を促しつつ自分にも利益が出る事を理想とするのが投資。
自己の利益のみを追求するのが投機。
短期的で自分の儲けのみ追及というのが投機の典型」。
そんな綺麗事で市場というのは泳ぎ渡れるものなのかどうか。
そもそも・・・。
「投機筋の商い」という言葉は市場から消えない。
市場は投資という錯覚と投機という実務的心理の交錯の場であることは間違いない。

市場関係者の多くは世界経済動向を語る。
しかし本当に必要なのは世界情勢の分析なのだろうか。
企業業績の分析、あるいは株価の分析ではないのか。
かねて何度も揶揄してきた「床屋政談」。
「だから何」という生産性のない語り合い。
「中東が大変だ」、「アメリカはだめになる」、「中国の逆襲だ」。
それって自分の生活や仕事に関わってくるのか来ないのか。
為替の連中が話題にコト欠いて「経済指標とスケジュール」に走るのと一緒ではないのかどうか。
見極めることが必要なのは経済指標やイベントでなく株価の行方ではないのかどうか。
この辺が90度違っているから相場は見えなくなる。
「こんなに上がるとは思っても見なかった」なんて市場関係者がいるようでは、東京市場もまだ未成熟だ。
株価は決して誤差の範囲で動くものではない。
上や下へのトレンドは瞬時刹那にそれなりの理由があるものだ。

(兜町カタリスト 櫻井英明)
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