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《Eimei「みちしるべ」》

(10月15日から10月19日の週)

200日線がかすかに下向きに転じたのは気にかかるが200日線がサポ─トしてきてくれたのが今年の相場でもある。
25日線からのマイナス4%かい離水準は22429円で第一次限界水準だ。
これを下回って売りたたくようならマイナス5%かい離水準の22195円覚悟だが可能性は少ないと見る。
一目均衡の雲の上限が22519円、下限が22427円。
勝手雲の下限は23229円。
「下げなきゃ株は上がれない」という思考法もある。

荒い値動きを見て「個人の方にはわかりにくい相場ですね」と解説者。
「では機関投資家ならわかるのですか?
あるいはあなたは完璧にわかるのですか」と聞きたくなる。
個人は相場を理解できないだろうという予断と偏見に満ちた人は多い。
所詮、推理推論に正解はなかなかないものである。

日経平均想定レンジ

下限22313円(10月SQ値)〜上限23373円(10月10日窓開け水準)

経験則というのは説明する合理的根拠がないだけに難しい。
しかし、今回も25日線のプラス5%乖離は第一次限界水準となった。
何の意味があるのかは経験則でしかない。
それでもそこで上昇は止まった。

逆説的だが・・・。
どんなに業績期待が高くても、どんなに景気が良くても、上昇基調では些細な悪材料がクローズアップ。
株価は一時高値を付ける。
つまり、株価は材料で動いているようで、実はリズムなのだろう。
しかも罫線至上主義者が増加したおかげで、本来は日陰者の存在の罫線が脚光を浴びる。
業績や景気にリズムなど関係ない。
でも罫線ならリズムをはかることが可能だ。
あれこれ難しく考えず「株は勘と度胸」と割り切ることも必要かもしれない。
興味深いのは日経ヴェリタスの指摘。
「日経平均のチャート上は目先、戻り売りが膨らむ節目が見当たらず。
逆張り個人が順張りに転じたとき、相場が一段高となる条件がそろうのかもしれない」。

「異次元の差」というのは大和のレポート。
10月1日の日経平均株価は終値で24245 円。
91年11月13日(24416円)以来の水準を回復。

当時と現在とを比較すると足元株価の割安感が際立っている。
バブル経済崩壊後の相場下落過程にあった91年11月14日の日本株の予想PERは37.2倍。
18年10月1日の予想PERは13.4倍と91年11月の3割程度。
主要上場企業の18年度経常利益(予想)は前期比11%増の38.4兆円。
19年度が同8%増の41.6兆円と連続過去最高益更新を想定。
91年度の経常利益(実績)は前期比18%減の8.6兆円、92年度は同29%減の6.2兆円。
2期連続大幅減益だった。
年末株高を後押しする具体的材料がいくつかあるがその一つが企業業績の上方修正期待。
主要上場企業の18年度予想経常増益率は会社側予想で3%増、予想EPS1740円(日経予想)。

一方、大手証券は11%増、予想EPS1843円と強気な予想。
10月下旬〜11月上旬発表の中間期決算発表では会社側の通期予想の上方修正が相次ぎ株高材料となる可能性が高い。
市場では防災・国土強靭化や19年10月予定の消費税率引き上げへの対応といった具体的な経済政策に期待感。
長期政権がもたらす政治の安定化そのものが株高要因として評価されている。
米国では11月6日に中間選挙が予定。
日米主要株価指数の6ヶ月騰落率についての米大統領の任期4年間ごとに各月の平均を試算した結果。
中間選挙がある年の11月前後が、最もパフォーマンスが良い時期となっている。
大統領与党が敗北しがちな中間選挙前を底に、大統領選に向けて各候補者が打ち出す景気浮揚策を先取りする形で翌春に向けて米国株が上昇。
その動きに日本株も連動することが背景にある。

為替前提を1ドル110円、予想PERが14倍(過去1年間の移動平均PER13.9倍に近い水準)の場合。
日経平均は25800 円。
予想PERが15倍(アベノミクス相場の平均PE15.3倍に近い水準)まで上がるならば27600円となる。
ちなみに・・・。
この27600円という数字は昨年末値22764円の2割アップとほぼ同水準だ。
可能性のない数字ではない。

(兜町カタリスト 櫻井英明)
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