michi.jpg

《Eimei「みちしるべ」》

(3月11日から3月15日の週)

「おかしくないか」という疑問が生じかねないのが東京市場の動き。
NYが軟調と言ってもNYダウは5週連続高まであって、NASDAQは先々週まで10週続伸。
これと日経平均を同時に論じている方が変な気がする。
先週の25国の株価指数で一番下げたのは日経平均。
世界経済などとは別の次元で動いていると考えるべきだろう。
メジャーSQに向けての売り方の抵抗、あるいは3月決算の多い東京市場の特殊要因。
これを皆と一緒になって「米中問題」とか「ブレグジット」で解釈しようとすると見間違えそうだ。


日経平均想定レンジ

下限20539円(週足の勝手雲の下限)〜上限21860円(3月4日高値水準)

今年は週末安、週初高のトレンド。
因みに・・・。
大発会の1月4日(金)は452円安で、翌1月7日(月)は477円高。
2月8日(金)は418円安。翌3連休明けの2月12日(火)は531円高。
2月15日(金)が239円安、翌2月18日(月)は381円高。
2月22日(金)が38円安 2月25日(月)102円高。
3月1日(金)217円高、3月3日(月)219円高。

そろそろ昨年3月の月中平均を意識し始める頃。
因みに・・・。
2018年9月月中平均23188円(TOPIX1746ポイント)。
2018年3月月中平均は21395.50円。
2017年3月月中平均19340円。
2016年3月月中16897円。
2015年3月月中平均19197円。
2014年3月14694円。
2013年3月12244円。
これが歴史。

半導体商社のPALTEK(7587)の高橋忠仁会長と対談。
いくつかの点でかなり興味深かった。
一つは「FPGA(Field Programmable Gate Array)」。
設計者が手元で変更を行いながら論理回路をプログラミングできるLSIのこと。
AIのソフトウェアを組み込むことでAIをハードウェア化することができる。
その優位性はリアルタイム高速処理、低消費電力、柔軟性、長期供給。
エッジ側(端末)にAIを搭載することでIoTは進展する。
もうひとつはエッジ側での 画像処理AI。
これはディープラーニング・ソリューションだ。
あらゆるデータを素早く行うことが求められる。
最高だったのは「スパースモデリング・ソリューション」という言葉。
AIというとあらゆるデータを集めて学習すると理解される。
しかしこれは「エッジ学習が可能なFPGA向けAIリューション」。
特徴抽出や移動体検出が中核。
小型なアルゴリズムでディープラーニングと比べ学習量が少なくて済むという。
言ってみれば「勘」の世界。
AIが「勘」を身につければコレは強い。

面白い見方は大和のレポート。
パイオニアが整理ポスト入りすれば225採用銘柄からは除外。
代わりに村田製作所、オムロン、ルネサス、シャープなどが新規採用とされている。
「今回、仮に村田製作所が日経平均に採用されると日経平均の中で3%程度のウェイト。
日経225型の投資信託(含むETF)は約16兆円程度ある。
ファンドは5000億円程度の村田製作所株の購入資金が必要となる。
しかし60円台のパイオニア株の売却代金は20億円程度。
村田製作所株の購入資金を捻出するために残りの224銘柄も広く薄く売ることになる。
その金額が5000億円規模になる可能性があるということ」。
これはこれでイベントなのだが、問題はその先。
停滞している裁定取引が早晩復活する可能性があるという。
「出来高や外国人買いの増加として観測され、日本株の出遅れ修正のきっかけになる」かも知れないという。
パッシブばっかりやっているからこういうことになる。
結局新規採用はオムロン(6645)だったので一息というところだろうか。

(兜町カタリスト 櫻井英明)

過去のレポート
株式投資は全て自己責任でお願いします。このサイトの情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。当サイトの掲載事項において損失をされた場合も当方は一切の責任を負いかねます。

下記のブラウザでご利用いただけます。
Android
Chrome、ファミリーブラウザ for docomo、あんしんフィルター for docomo
iOS
Safari、あんしんフィルター for docomo
※ブラウザのバージョンによってご利用できない場合がございます。